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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】検体検査装置、及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/00 20060101AFI20221108BHJP
【FI】
G01N35/00 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019012010
(22)【出願日】2019-01-28
(65)【公開番号】P2020118634
(43)【公開日】2020-08-06
【審査請求日】2021-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】501387839
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテク
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 文恭
(72)【発明者】
【氏名】角野 雅仁
【審査官】外川 敬之
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-040696(JP,A)
【文献】特開2010-038659(JP,A)
【文献】特開平11-248853(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血清が収納された検体容器をその側面から撮像する撮像部と、撮像した画像の前記検体容器内の血清領域を解析する解析部と、前記検体容器を駆動する駆動部と、を備え、
前記駆動部により前記検体容器の中の血清を前記撮像部に対して相対的に動かして撮像し、撮像した画像に基づき、前記解析部が前記血清領域を特定し、
前記解析部は、前記血清領域の形状変化の有無を検出して前記血清領域を特定する
ことを特徴とする検体検査装置。
【請求項2】
請求項に記載の検体検査装置であって、
前記血清領域の形状変化は、前記血清領域の液面の傾きの変化あるいは面積の変化である、
ことを特徴とする検体検査装置。
【請求項3】
請求項に記載の検体検査装置であって、
前記駆動部は、
前記検体容器を把持する把持部と、前記把持部を駆動する第1駆動部と、前記把持部を上下動させる第2駆動部と、前記把持部を回転させる第3駆動部と、
前記把持部で把持された前記検体容器の姿勢を変更する第4駆動部とを含む、
ことを特徴とする検体検査装置。
【請求項4】
請求項に記載の検体検査装置であって、
前記駆動部は、前記検体容器を第1姿勢と第2姿勢で把持し、
前記撮像部は、前記第1姿勢と前記第2姿勢で前記検体容器を撮像し、
前記解析部は、それぞれ撮像した複数の画像を比較して、前記形状変化の有無を検出する、
ことを特徴とする検体検査装置。
【請求項5】
請求項記載の検体検査装置であって、
前記解析部は、比較した前記画像に前記形状変化があった領域を前記血清領域とする、
ことを特徴とする検体検査装置。
【請求項6】
請求項記載の検体検査装置であって、
前記解析部は、前記第1姿勢で撮影した画像から血清領域候補を選択し、選択した前記血清領域候補に対応する前記第2姿勢で撮影した画像と比較し、前記血清領域候補の画像に変化があれば、前記血清領域とする、
ことを特徴とする検体検査装置。
【請求項7】
請求項記載の検体検査装置であって、
前記解析部は、前記血清領域候補を選択するため、HSV表色系の前記画像を用いる、
ことを特徴とする検体検査装置。
【請求項8】
請求項記載の検体検査装置であって、
前記駆動部は、前記検体容器の水平面に対する角度を垂直から変更した状態で回転し、
前記撮像部は、回転する前記検体容器を撮像し、
前記解析部は、撮像した複数の画像から、前記血清領域の液面の傾きの変化の有無を検出する、
ことを特徴とする検体検査装置。
【請求項9】
請求項記載の検体検査装置であって、
前記解析部は、前記液面の傾きの変化がなかった領域を前記血清領域とする、
ことを特徴とする検体検査装置。
【請求項10】
請求項8記載の検体検査装置であって、
前記解析部は、一つの前記画像の血清領域候補を選択し、選択した前記血清領域候補に対応する前後に撮像した画像と比較し、前記血清領域候補の上面に変化がなければ、前記血清領域とする、
ことを特徴とする検体検査装置。
【請求項11】
請求項に記載の検体検査装置であって、
前記検体容器の前記血清に力を加え、
前記解析部が選択した前記画像の血清領域候補の画像を前記撮像部で撮像し、撮像した複数の前記画像を比較し、前記血清領域候補に変化があれば、前記血清領域とする、
ことを特徴とする検体検査装置。
【請求項12】
請求項11に記載の検体検査装置であって、
前記駆動部により、前記検体容器を水平方向に移動することにより、前記検体容器の前記
血清に力を加える、
ことを特徴とする検体検査装置。
【請求項13】
前記検体容器に収容された血清を分析可能な状態にする前処理を行う前処理装置に請求項1記載の検体検査装置を設置した、
ことを特徴とする検体検査自動化システム。
【請求項14】
前記検体容器に収容された血清を分析可能な状態にする前処理を行う前処理装置と、前記前処理装置による前処理が実施された血清に分析処理を行う分析装置と、前記前処理装置および前記分析装置との間で前記検体容器の搬送を行う搬送路と、前記搬送路に配置された請求項1記載の検体検査装置と、を備える、
ことを特徴とする検体検査自動化システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検体検査装置、及びシステムに係り、特に検体容器内の血清領域抽出技術に関する。
【背景技術】
【0002】
血液や尿などの検体について定性・定量分析を行う自動分析装置が使用されている。検体に遠心分離等を施す前処理工程、各自動分析装置まで搬送する搬送工程を自動的に行う検体検査自動化システムも使用されている。
【0003】
前処理工程においては、検体の遠心分離、遠心分離後の検体の色判定が行われる場合がある。例えば検体が血液である場合、血液は遠心分離により血清または血漿と血餅とに分離される。検体を収める検体容器内には血清または血漿と血餅を分離するためのセパレータが入っている場合もあり、遠心分離後の検体容器内には血清、セパレータ、血餅が層状に収められる。この遠心分離の後、検体検査自動化システムの色判定装置が検体容器内の血清色の判定を行い、正常検体と異常検体を識別する。
【0004】
検体容器の側面には検体容器内の検体を識別するためのバーコードや文字等が記載されたラベルが貼られる。一般に使用されるラベルの色は全体が白や透明だが、部分的に赤や黄、青、緑といった色領域を持つラベルも使用される。このような検体容器において、ラベルが貼られている側面からは血清領域がラベルに覆われて血清色を確認することができない。そのため、ラベルの貼られていない側面を特定して血清色を確認する必要がある。
【0005】
ラベルを検出するためにバーコードリーダやラベル検知センサ等を装置に導入するケースが多く見受けられる。しかし、特許文献1では、装置のコンパクト化、及び低コスト化を考慮し、ラベルの貼られていない側面における血清領域の抽出と血清色の判定を1つの撮像手段で実施する前処理装置が開示されている。当該装置は検体容器をチャック回転機構にて持ち上げ、回転させ、撮像手段を用いて採血管全周の画像を連続的に撮像する、もしくは回転中に複数回撮像を行い血清領域の面積が最大となる画像を血清情報の判定用画像として抽出する。具体的な血清領域の抽出方法の一例としては、まず取得した画像をRGB表色系からHSV表色系に変換する。採血管種別毎に、HSVそれぞれのパラメータに関して血清領域を抽出する閾値を設定し、採血管に印字されている文字や、栓などの領域を取り除く処理を行い、閾値内に納まる領域を血清領域として抽出を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2015-40696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1では、検体容器に血清色に近い色領域を持つラベルが貼られている場合について検討されていない。そのため、当該領域を血清領域と誤判定する可能性がある。また、検体容器に貼られているラベルの白色領域の色に近い色を持つ乳び血清が検体容器内に収納されている場合についても検討されていない。そのため、当該血清の領域をラベルの白色領域と誤判定する可能性が高い。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決し、血清色に近い色領域を持つラベルを持つ検体容器や、乳び血清が収納された検体容器であっても、誤判定をすることなく正しく血清領域を特定することが可能な検体検査装置、及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明においては、血清が収納された検体容器をその側面から撮像する撮像部と、撮像した画像の検体容器内の血清領域を解析する解析部と、検体容器を駆動する駆動部と、を備え、駆動部により検体容器の中の血清を相対的に動かして撮像部で撮像し、撮像した画像に基づき、解析部が血清領域を特定する構成の検体検査装置、及びシステムを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ラベルが血清色の領域を持つ場合や、乳び血清が検体容器内に収納されている場合でも、誤判定せずに血清領域を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例1に係る検体検査装置の色判定装置の全体構成図。
図2】実施例1に係る、検体容器の水平面に対する角度を変更した様子を示す図。
図3】実施例1における色判定の流れを示すフローチャート。
図4A】全体が白色のラベルが貼られている検体容器の側面図。
図4B図4Aの検体容器を上から見て180度回転させた位置での検体容器の側面図。
図4C】色領域を持つラベルが貼られている検体容器の側面図。
図4D図4Cの検体容器を上から見て180度回転させた位置での検体容器の側面図。
図5】実施例1における血清領域を特定する流れを示すフローチャート。
図6A】検体容器の角度を水平面に対して垂直にして撮像した側面図。
図6B図6Aの検体容器を上から見て右に90度回転させた位置での検体容器の側面図。
図6C図6Aの検体容器を上から見て180度回転させた位置での検体容器の側面図。
図6D図6Aの検体容器を上から見て270度回転させた位置での検体容器の側面図。
図7A図6Aの検体容器の角度を水平面に対して変更した後の検体容器を撮像した側面図。
図7B図6Cの検体容器の角度を水平面に対して変更した後の検体容器を撮像した側面図。
図8A】検体容器が図6Aの角度から図7Aの角度になったときの血清領域候補(ラベル上の色領域)の変化に注目した図。
図8B】検体容器が図6Cの角度から図7Bの角度になったときの血清領域候補(血清領域)の変化に注目した図。
図9】実施例2に係る、おける色判定の流れを示すフローチャート。
図10】実施例2に係る、血清領域を特定する流れを示すフローチャート。
図11A】実施例2に係る、実際の血清領域を血清領域候補として選択したときの検体容器の側面図。
図11B】実施例2に係る、図11Aの前に撮像された側面図。
図11C】実施例2に係る、図11Aの後に撮像された側面図。
図12A】実施例2に係る、ラベル上の色領域を血清領域候補として選択したときの検体容器の側面図。
図12B】実施例2に係る、図12Aの前に撮像された側面図。
図12C】実施例2に係る、図12Aの後に撮像された側面図。
図13】実施例3に係る、色判定装置の全体構成図。
図14】実施例3に係る、図13から検体容器を水平方向に移動した後に撮像位置に戻したときの様子を示す図。
図15】実施例3に係る、実施例3における色判定の流れを示すフローチャート。
図16A】実施例3に係る、実際の血清領域を血清領域候補として選択したときの検体容器の側面図。
図16B】実施例3に係る、検体容器を移動した後に図16Aと同じ角度で撮像した検体容器の側面図。
図16C】実施例3に係る、検体容器を移動した後に図16Aと同じ角度で図16Bと異なるタイミングで撮像した検体容器の側面図。
図17A】実施例3に係る、ラベル上の色領域を血清領域候補として選択したときの検体容器の側面図。
図17B】実施例3に係る、検体容器を移動した後に図17Aと同じ角度で撮像した検体容器の側面図。
図17C】実施例3に係る、検体容器を移動した後に図17Aと同じ角度で図17Bと異なるタイミングで撮像した検体容器の側面図。
図18】各実施例に係る、検体検査自動化システムの全体構成図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて本発明の種々の実施例を順次説明する。
【実施例1】
【0013】
実施例1は、血清が収納された検体容器をその側面から撮像する撮像部と、撮像した画像の検体容器内の血清領域を解析する解析部と、検体容器を駆動する駆動部と、を備え、駆動部により検体容器の中の血清を相対的に動かして撮像部で撮像し、撮像した画像に基づき、解析部が血清領域を特定する構成の検体検査装置の実施例である。
【0014】
図1は、本実施例の検体検査装置の色判定装置の全体構成を示している。色判定装置100は、主に、撮像部110と、解析部120と、駆動部と、制御部180により構成されている。駆動部は、把持部130、第1駆動部140、第2駆動部150、第3駆動部160、第4駆動部170を有している。
【0015】
検体容器200には、検体が収容されている。検体容器200は、各種樹脂材料や各種ガラス材料などから構成された実質的に透明な上下方向に細長い有底筒状であって、円筒状あるいはテーパ状の容器である。検体容器200には、様々な種類が存在し、ユーザがそれぞれの用途に応じて使い分けを行っている。形状も多種にわたり、径が異なるもの、高さが異なるもの、異なる栓を持つものなどが混在して使用される。本実施例では、検体容器200として試験管を用いる。
【0016】
検体容器200に収容された検体は、前処理工程の遠心分離により相対的に比重の重い物質の層と、相対的に比重が小さい物質の層とに分離されている。検体容器200には、これらの物質の中間の比重を持つセパレータ210が収納されていても良い。本実施例では、検体として患者から採取した血液検体を用いる。血液検体は遠心分離により、相対的に比重の重い血餅220と、相対的に比重が小さい血清230(または血漿)とに分離される。検体容器200には、セパレータ210が収納されており、遠心分離後、血餅220と血清230はセパレータ210により隔離される。なお、検体は、血液検体以外に尿等の生体試料や、生体試料と試薬を混合した混合液、または、これらが反応した反応液等であっても良い。
【0017】
検体容器200の側面には検体容器200内の検体を識別するためのバーコード320や文字等が記載されたラベル300が貼られる。一般に使用されるラベル300の色は全体が白や透明だが、部分的に赤や黄、青、緑といった色領域を持つラベルも使用される。
【0018】
撮像部110は、検体容器200を側面から撮像して検体容器200を写した画像を取得する。把持部130は、検体容器200を把持する。把持部130は、第1駆動部140、第2駆動部150、第3駆動部160、及び第4駆動部170により駆動される。
【0019】
第1駆動部140は把持部130を開閉させ、第2駆動部150は検体容器200を上下方向に移動させ、第3駆動部160は検体容器200の上下方向を回転軸として、すなわち、検体容器200の円周方向に検体容器200を回転させ、第4駆動部170は検体容器200の水平面に対する角度を変更する。本実施例では、第4駆動部170の角度変更の軸を第2駆動部150上に設けているが、他の機構部上や色判定装置100全体の角度を変更するような位置に軸を設けても良い。
【0020】
解析部120は、撮像部110で撮像した画像から検体容器200内の血清230領域を特定する。制御部180は、撮像部110、第1駆動部140、第2駆動部150、第3駆動部160、及び第4駆動部170の動作を制御する。このような制御部180は、中央処理部(CPU)が種々のプログラムを実行することにより実現することができる。なお、制御部180は解析部120の機能を有しても良い。また、制御部180や制御部180の機能を、色判定装置100の外部に設けたパーソナルコンピュータ(PC)などの制御装置が有しても良い。本明細書においては、これら解析部を含めた制御部や外部の制御装置を総称して制御部と呼ぶ場合がある。
【0021】
図1に示すように水平面に対する角度が垂直になっている検体容器200の姿勢を第1姿勢とした場合、図2は、第4駆動部170を駆動して検体容器200の水平面に対する角度を垂直から変更して第1姿勢から第2姿勢にした図である。本実施例では、検体容器200の水平面に対して角度が垂直になっている姿勢を第1姿勢としたが、第2姿勢と異なる角度であれば水平面に対して垂直でなくても良い。
【0022】
図3は本実施例の色判定装置における色判定の流れを示すフローチャートである。色判定装置100に検体容器200が到着すると、制御部180によって画像取得動作を開始し、ステップ(以下、S)400-S406の処理をおこなう。
【0023】
色判定装置100に到着した検体容器200を、第1駆動部140及び第2駆動部150に駆動された把持部130が把持し、持ち上げる(S400)。撮像位置まで第2駆動部150により検体容器200が移動される(S401)。
【0024】
検体容器200を第3駆動部160が回転させ、撮像部110が回転している検体容器200を側面から撮像して検体容器200を写した画像を取得する(S402)。このとき、検体容器200の上下方向を回転軸として検体容器200を回転させ、検体容器200の側面に対し全方向から検体容器200を撮像した画像を取得する。
【0025】
検体容器200の側面には、多くの場合でラベル300が貼られている。ラベル300が貼られている側面から撮像した画像には、ラベル300に覆われている部分の検体容器200内の検体が映らない。そのため、検体容器200の側面に対し全方向から撮像することでラベル300が貼られていない側面から撮像されていて、検体容器200内の検体が映っている画像を取得することが可能となる。
【0026】
第4駆動部170を駆動して検体容器200の水平面に対する角度を垂直から変更して検体容器200を第2姿勢にする(S403)。検体容器200の水平面に対する角度は固定値でも良いし、検体ごとの液面高さや検体容器200の栓の有無といった既知の情報を基に算出した可変値でも良い。本実施例では検体容器200を傾ける方向を撮像部110が撮像する方向に対して右側にしているが、左側にしても良い。また、S403では、撮像部110を移動させていないが、撮像部110も検体容器200との相対的な位置や角度を保つように移動させても良い。
【0027】
S402と同様にして、第2姿勢となっている検体容器200の画像を取得する(S404)。第4駆動部170を駆動して検体容器200の水平面に対する角度を変更する前の角度に戻す(S405)。
【0028】
第2駆動部150を駆動して検体容器200を持ち下げ、持ち上げ前の位置に戻し、第1駆動部140を駆動して把持部130は検体容器200の把持をやめる(S406)。この後、検体容器200は次の工程へ搬送される。
【0029】
図4A図4Dに撮像した検体容器200の側面画像を示す。図4A図4Bは一般に使用される全体が白色のラベル300が貼られている検体容器200を側面から撮像した画像で、図4C図4Dは赤や黄、青、緑といった色領域310を持つラベル300が貼られている検体容器200を側面から撮像した画像である。図4B、及び図4Dはそれぞれ図4A図4Cの検体容器200を検体容器200の上下方向を回転軸として180度回転させた位置で撮像した画像である。
【0030】
撮像した画像を使った色判定では、画像をHSV変換し血清230が取り得る範囲のH(色相)、S(彩度)、V(明度)値となる領域を画像内から探索することで血清230領域を特定することができる。しかし、赤や黄、青、緑といった色領域310を持つラベル300の中には、血清230が取り得るHSV値の範囲内となるラベルが貼られている検体容器200が扱われる場合がある。このとき、ラベル300上の色領域310を血清230領域として誤判定する場合がある。
【0031】
そこで本実施例では、検体容器200を第1姿勢と第2姿勢でそれぞれ回転・撮像し、取得した画像を解析部120で解析・比較して血清230領域の形状変化を捉えることで、血清230領域を特定する。ここで、血清領域の形状変化とは、具体的には血清領域の液面の傾きの変化あるいは面積の変化である。
【0032】
続いて、図3で説明した処理フローで得られた画像から、形状変化を捉えて血清230領域を特定する解析部120の処理フローを図5に示す。解析部120は、第1姿勢で撮影した画像から血清領域候補を選択し、選択した血清領域候補に対応する第2姿勢で撮影した画像と比較し、血清領域候補の画像に変化があれば、前記血清領域とする処理フローである。
【0033】
処理が開始されると、検体容器200の第1姿勢を写した画像から血清230領域候補を選択する(S500)。
【0034】
図6A-Dは、第1姿勢の検体容器200を撮像した画像である。図6B図6C、及び図6Dはそれぞれ図6Aの検体容器200を検体容器200の上下方向を回転軸として、第3駆動部160により上から見て右に90度、180度、270度回転させた位置で撮像した画像である。この画像から血清230が取り得るHSV値の範囲内となる領域を見つけ、当該領域が一定以上の幅、面積を持ち、検体容器200の回転軸上に存在するという条件を満たせば血清230領域候補とする。当該条件を満たす血清230領域候補として、まず図6Aのラベル300上の色領域310が選択される。当該候補が血清230領域と判定されなかった場合は、条件を満たす血清230領域候補として次に図6Cの血清230領域が選択される。
【0035】
血清230領域候補の有無を確認する(S501)。血清230領域候補がある場合は、血清230領域候補を持つ検体容器200の第1姿勢を写した画像と、当該画像と同じ角度で撮像した検体容器200の第2姿勢を写した画像を比較する(S502)。
【0036】
図7A図7Bはそれぞれ図6A図6Cの検体容器200を第1姿勢から第2姿勢に変更した後の画像である。図7A図7Bにおいて、セパレータ210、血餅220、ラベル300、及びラベル300上の色領域310は検体容器200に対する形状が変化しないが、血清230だけは形状変化する。
【0037】
図8Aは検体容器200が図6Aの第1姿勢から図7Aの第2姿勢になったときの血清230領域候補であるラベル300上の色領域310の変化に注目した図で、図8Bは検体容器200が図6Cの第1姿勢から図7Bの第2姿勢になったときの血清230領域候補の変化に注目した図ある。
【0038】
図8Aの血清230領域候補は、実際はラベル300上の色領域310であるため、検体容器200の水平面に対する角度を垂直から変更しても領域の形状が変化しない。これに対し、図8Bの血清230領域候補230は、実際に血清230領域であるため、検体容器200の水平面に対する角度を垂直から変更すると領域の形状も変化する。この形状変化には、例えば血清領域の上面である液面の傾きの変化のみならず、領域候補の面積の変化も含まれる。
【0039】
このように、検体容器200の水平面に対する角度の変更前後において、血清230領域候補の領域の形状変化があれば血清230領域であり、形状変化がなければ血清230領域ではないと判別できる。そこで、血清230領域候補における形状の変化の有無を確認する(S503)。変化がある場合(YES)は、血清230領域候補を血清230領域と判定する(S504)。S503で血清230領域候補における形状の変化の有無がない(NO)場合は、S500で選択した血清230領域候補を候補から除外し、S500に戻る(S505)。
【0040】
S500で検体容器200の第1姿勢を写した画像の中に血清230領域候補がない場合は、血清230領域なしと判定する(S506)。このように検体容器200内に血清230が存在しない場合や、血清230領域をラベル300が全て覆い側面から視認できない場合は領域なしと判定される。
【0041】
以上の説明では、検体容器200を第1姿勢で撮像する際に検体容器200側面を一度に全方向から撮像した後に血清230領域候補を選択しているが、第1姿勢の検体容器200を撮像する動作と血清230領域候補を選択する動作を並行して処理し、候補を見つけた時点で撮像を中断して候補の位置でのみ検体容器200を第2姿勢にして撮像しても良い。
【0042】
また、本実施例では血清230とラベル300上の色領域310とで判別をしたが、血清230領域候補の選択時に使用するHSV値の取り得る範囲を広げて乳びの血清を血清230領域候補として選択できるようすることで、本実施例と同じ方法で乳びの血清230と白色ラベル300の判別が可能となる。
【0043】
このように、実施例1によれば、血清が収納された検体容器200の第1姿勢と第2姿勢の画像を取得して比較することで血清230領域を正確に特定することができる。
【実施例2】
【0044】
実施例2は、検体容器200の水平面に対する角度を垂直から変更した状態で撮像した画像のみを使用して血清230領域を特定する検体検査装置の実施例である。本実施例の検体検査装置では、検体容器200を水平面に対して垂直にした状態での回転・撮像の動作が不要となる。
【0045】
図9は実施例2の色判定装置100における色判定の流れを示すS600-S605のフローチャートである。以下、実施例1での動作から変更のある動作のみを説明する。
【0046】
S601で撮像位置まで第2駆動部150により検体容器200が移動された後、検体容器200を回転・撮像せずに、S602に移って第4駆動部170を駆動して検体容器の姿勢を変更するため、検体容器200の水平面に対する角度を変更する。その後、検体容器200を回転しつつ複数回の撮像を行う(S603)。その後、検体容器200を元に戻す(S604、S605)。
【0047】
続いて、図9のフローチャートから得られた画像から、血清230領域を特定する流れを図10のフローチャートに示す。実施例1での処理から変更のある動作のみを説明する。
【0048】
検体容器200の水平面に対する角度を垂直から変更した状態で撮像した画像から血清230領域候補を選択する(S700)。S701で血清230領域候補があると判定した場合、血清230領域候補を持つ画像と、当該画像の前後に撮像した画像を比較する(S702)。
【0049】
図11AはS700で実際の血清230領域を血清230領域候補として選択した場合の画像で、図11B図11Cはそれぞれ図11Aの前後に撮像した画像である。同様に、図12AはS700でラベル300上の上面に傾きを持つ色領域310を血清230領域候補として選択した場合の画像で、図12B図12Cはそれぞれ図12Aの前後に撮像した画像である。
【0050】
ここで、図11A図11Cの画像には、図11Aの血清230領域候補の上面の水平面に対する傾き、及び位置を示した直線を、図12A図12Cの画像には、図12Aの血清230領域候補の上面の水平面に対する傾き、及び位置を示した直線をそれぞれ描画している。図11A―C、及び図12A-Cにおいて、セパレータ210、血餅220、ラベル300、及びラベル300上の色領域310は検体容器200の回転方向に対して移動するが、血清230だけは移動しない。
【0051】
すなわち、図11Aの血清230領域候補は、実際に血清230領域であるため、前後に撮像した画像図11B図11Cでも図11Aから血清230領域候補の上面の傾き、及び位置が変化しない。これに対し、図12Aの血清230領域候補は、実際はラベル300上の色領域310であるため、前後に撮像した画像図12B図12Cから血清230領域候補の上面の傾き、及び位置が変化する。
【0052】
このように、血清230領域候補を持つ画像の撮像前後において、血清230領域候補の上面の傾き、及び位置に変化がなければ血清230領域であり、変化があれば血清230領域ではないと判別できる。なお、血清230領域候補の上面の水平面に対する傾きが撮像時に傾けた角度に見合った傾きを有していない場合は当該血清230領域候補を候補から除外しても良い。
【0053】
血清230領域候補の上面における変化の有無を確認する(S703)。変化がない場合は血清領域であるとし(S704)、変化がある場合はS705に移行する。
【0054】
このように、解析部120が、一つの画像の血清領域候補を選択し、選択した血清領域候補に対応する前後に撮像した画像と比較し、血清領域候補の上面に変化がなければ、血清領域とする実施例2の構成にあっては、検体容器200の水平面に対する角度を垂直から変更した状態で撮像した画像のみを使用して血清230領域を特定することができる。
【0055】
検体容器200を水平面に対する角度が異なる2つの状態で回転、撮像している実施例1と比較し、本実施例では、検体容器200を1つの状態でのみ回転、撮像しているため、色判定装置の画像取得時の動作時間、及び制御部のメモリ使用量を半分に縮小することができる。
【実施例3】
【0056】
実施例3は、検体容器200を水平面に対して垂直の状態のまま検体容器200の中の血清に対して外部から力を加えることで血清230領域上面を揺らし、その変化を撮像することで血清230領域を特定する検体検査装置の実施例である。このため、本実施例の色判定装置100は、実施例1の第4駆動部170に代えて、検体容器200を水平方向に移動させ、内部の血清に対して力を加える第4駆動部を有する。
【0057】
図13は色判定装置100の本実施例の全体構成図である。検体容器200を水平方向に移動させる第4駆動部171を有する。第4駆動部171は検体容器200を水平方向に移動させる。図14図13の状態から第4駆動部171を駆動して検体容器200を矢印の水平方向に移動させた後に、撮像位置に戻したときの図である。
【0058】
図15は本実施例の色判定装置100における色判定の流れを示すフローチャートである。実施例1での動作から変更のある動作のみを説明する。また、本実施例では検体容器200の撮像処理と血清230領域の特定処理を並行して実施する。
【0059】
S802で検体容器200の上下方向を回転軸として検体容器200を回転させて撮像した画像から血清230領域候補を選択する(S803)。
【0060】
血清230領域候補の有無を確認する(S804)。血清230領域候補がある場合はS805へ移行する。
【0061】
第3駆動部160を駆動させて検体容器200の上下方向を回転軸として検体容器200を回転させ、S803で選択した血清230領域候補を撮像部110に向ける(S805)。
【0062】
検体容器200を水平方向に移動し(S806)、内部の血清に力を加える。このとき、検体容器200の移動方向は前後左右どの方向でも良い。また、検体容器200の移動速度は固定値でも良いし、検体ごとの液面高さや検体容器200の栓の有無といった既知の情報を基に算出した可変値でも良い。
【0063】
S806で移動を終えた直後の検体容器200を撮像する(S807)。ここで、撮像する画像枚数は2枚以上とし、撮像間隔は検体容器200を移動したことによる血清230領域上面の揺れが治まるまでの間に撮像動作を完了するように調整する。
【0064】
図14では、S806で検体容器200を撮像位置から外した後に再び撮像位置に戻すように移動させてS807の撮像を実施しているが、検体容器200の移動時に撮像部110も検体容器200との相対的な位置や角度を保つように移動させて、撮像位置を変えて撮像しても良い。S807で撮像した2枚以上の画像を比較する(S808)。
【0065】
図16AはS803で選択した血清230領域候補を持つ画像で、図16B、及び図16CはS806で移動を終えた直後の検体容器200を図16Aと同じ角度で撮像した2枚の画像である。図17AはS803で選択した血清230領域候補であるラベル300上の色領域310を持つ画像で、図17B図17CはS806で移動を終えた直後の検体容器200を図17Aと同じ角度で撮像した2枚の画像である。図16A図16Cの血清230領域候補を比較、また図17A図17Cの血清230領域候補を比較する。
【0066】
なお、以上の実施例3の説明では検体容器200を撮像位置から一度外し、再び撮像位置に戻すことで血清230領域上面を揺らしているが、検体容器200と共に撮像部110を移動させて撮像しても良い。
【0067】
本実施例では検体容器200の移動・停止による検体容器200に対する血清230の状態変化を例に挙げたが、音波源からの音波を利用するなど、検体容器200内の血清230に力を加えて状態変化を与えることができる手段ならば、検体容器200への接触・非接触を問わず、移動・停止用の手段としてもよい。
【0068】
実施例1、及び実施例2では、検体容器200を水平面に対して傾けた状態で把持・回転を実施している。そのため、検体容器200を水平面に対して垂直に把持しているときよりも把持部130にかかる負担が大きくなり、検体容器200が大きく揺れてしまったり、把持部130から落下したりして処理に支障をきたす可能性がある。それに対し、検体容器200の内部の血清に力を加え、解析部200が選択した画像の血清領域候補の画像を撮像部で撮像し、撮像した複数の画像を比較し、血清領域候補に変化があれば、血清領域とする本実施例では、検体容器200を水平面に対して傾けないため、上記のような可能性を排除することができる。
【0069】
上述した各実施例に係る色判定装置100を有する検体検査装置は、例えば単独装置として、あるいは、自動分析装置、検体の前処理を自動で行う検体前処理装置、または、検体検査自動化システムの一部として実装することが可能である。すなわち、検体容器に収容された血清を分析可能な状態にする前処理を行う前処理装置に検体検査装置を設置したり、或いは、検体容器に収容された血清を分析可能な状態にする前処理を行う前処理装置と、前処理装置による前処理が実施された血清に分析処理を行う分析装置と、前処理装置および分析装置の間で検体容器の搬送を行う搬送路に検体検査装置を配置したりすることができる。
【0070】
検体検査自動化システムは、検体容器200に収容された血清などの検体に種々の前処理を実施する前処理装置1200と、前処理が実施された検体容器200の検体に分析処理を実施する複数の分析装置1201と、前処理装置1200及び分析装置1201の装置間で検体容器200を搭載したホルダ250を搬送する搬送路1202と、搬送路1202と複数の分析装置1201のそれぞれとの間に設けられ、搬送路1202により搬送されたホルダ250と各分析装置1201で検体容器200を搭載して搬送するのに用いるラックとの間で検体容器200を移載する複数の検体移載ユニット1203と、検体処理システム全体の動作を制御する制御部1204を備えている。なお、制御部1204は、動作を制御する動作制御部と、検体処理システムに投入される検体容器200に収容された検体の分析項目や優先情報等の検体情報、各識別子の検体との関係性などを記憶する記憶部を有している。
【0071】
前処理装置1200は、種々の機能を有するユニットが複数連結されて構成されている。前処理装置1200は、例えば、検体投入ユニット1200a、検体収納ユニット1200b、遠心分離ユニット1200c、液量測定処理ユニット1200d、開栓処理ユニット1200e、子検体容器生成処理ユニット1200f、分注処理ユニット1200g、閉栓処理ユニット1200hを備える。
【0072】
検体投入ユニット1200aは、検体が収容された検体容器200を検体検査自動化システム内に投入するためのユニットである。また検体投入ユニット1200a内には、図示しない検体認識部、栓体検知部、および検体ホルダ認識部が設置されており、搬送される検体容器200の容器種別、容器の栓体の形状、および検体容器200が架設されたホルダ250に付与されているID情報を認識し、搬送される検体容器200を特定する情報を得る。なお図示しない検体ホルダ認識部は、検体検査自動化システム内の各所に設けられており、各所の検体ホルダ認識部で検体容器200の所在を確認することが可能となる。
【0073】
遠心分離ユニット1200cは、投入された検体容器200に対して遠心分離を行うためのユニットである。
【0074】
液量測定処理ユニット1200dは、搬送された検体容器200内に充填されている検体の量や色について、図示しないレーザ光源部や画像認識部によって測定や判別を行うためのユニットである。
【0075】
開栓処理ユニット1200eは、投入された検体容器200から図示しない栓体を開栓処理するためのユニットである。
【0076】
子検体容器生成処理ユニット1200fは、投入された検体容器200に収容された検体を次の分注処理ユニット1200gにて分注するために必要な別の検体容器200の準備し、バーコード等を貼り付けるためのユニットである。
【0077】
分注処理ユニット1200gは、未遠心もしくは遠心分離ユニット1200cにて遠心分離された検体を、分析装置1201などで分析するために、子検体容器生成処理ユニット1200fで準備した別の検体容器200に検体を小分けするためのユニットである。
【0078】
閉栓処理ユニット1200hは、栓体を開栓された検体容器200や小分けされた検体容器200に栓体を閉栓処理するためのユニットである。なお検体容器200の閉栓に用いる栓体の種類に応じて、閉栓処理ユニット1200hが2つ以上備わる検体検査自動化システムの構成も可能である。
【0079】
検体収納ユニット1200bは、閉栓処理ユニット1200hで閉栓された検体容器200を収納するユニットである。
【0080】
なお、本構成は一例にすぎず、他の機能ユニットを前処理システムに備えていても良い。前処理装置1200の上記ユニットは、搬送路1202により接続されており、搬送路1202によってホルダ250に搭載された検体容器200が搬送されている。
【0081】
搬送路1202は、検体投入ユニット1200aから投入された検体容器200や分注処理ユニット1200gにおいて分注された小分けされた検体容器200を、遠心分離ユニット1200c、液量測定処理ユニット1200d、分注処理ユニット1200g、分析装置1201などの検体検査自動化システム内の各部へ移送する機構である。また搬送路1202は、遠心分離ユニット1200cや分注処理ユニット1200g、分析装置1201などの各部内の所定の動作を行う各機構部への搬送にも用いられる。各実施例に係る色判定装置100は、例えば液量測定処理ユニット1200dに組み込まれることが可能である。
【0082】
分析装置1201は、移送された検体の成分の定性・定量分析を行うためのユニットである。分析装置1201として、用途に応じて生化学分析装置、免疫分析装置、凝固分析装置など、前処理を施された検体の成分を分析する種々の自動分析装置が使用されうる。
【0083】
制御部1204は、検体検査自動化システム内の各部や各部内の各機構の動作を制御、分析装置1201での測定データの解析を行う。制御部1204は上述の各部や各機構との通信し、ホルダ250のID情報から検体が検体検査自動化システム内での所在を確認することが可能である。
【0084】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
【0085】
更に、上述した各構成、機能、制御部等は、それらの一部又は全部を実現するプログラムを作成する例を中心に説明したが、それらの一部又は全部を例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良いことは言うまでもない。すなわち、制御部の全部または一部の機能は、プログラムに代え、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路などにより実現してもよい。
【符号の説明】
【0086】
100 色判定装置
110 撮像部
120 解析部
130 把持部
140 第1駆動部
150 第2駆動部
160 第3駆動部
170、171 第4駆動部
171 第4駆動部
180、1204 制御部
200 検体容器
210 セパレータ
220 血餅
230 血清
250 ホルダ
300 ラベル
310 ラベル上の色領域
320 バーコード
1200 前処理装置
1200a 検体投入ユニット
1200b 検体収納ユニット
1200c 遠心分離ユニット
1200d 液量測定処理ユニット
1200e 開栓処理ユニット
1200f 子検体容器生成処理ユニット
1200g 分注処理ユニット
1200h 閉栓処理ユニット
1201 分析装置
1202 搬送路
1203 検体移載ユニット
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15
図16A
図16B
図16C
図17A
図17B
図17C
図18