(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-16
(54)【発明の名称】部材接続方法及び接着テープ
(51)【国際特許分類】
C09J 5/00 20060101AFI20221109BHJP
C09J 7/00 20180101ALI20221109BHJP
H01L 21/60 20060101ALI20221109BHJP
H01R 11/01 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
C09J5/00
C09J7/00
H01L21/60
H01R11/01
(21)【出願番号】P 2019569576
(86)(22)【出願日】2019-01-31
(86)【国際出願番号】 JP2019003475
(87)【国際公開番号】W WO2019151434
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2021-08-16
(31)【優先権主張番号】P 2018016341
(32)【優先日】2018-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004455
【氏名又は名称】昭和電工マテリアルズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100169454
【氏名又は名称】平野 裕之
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【氏名又は名称】中山 浩光
(72)【発明者】
【氏名】白川 哲之
【審査官】田名部 拓也
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-111196(JP,A)
【文献】特開平09-137136(JP,A)
【文献】実開昭56-065948(JP,U)
【文献】国際公開第2014/007116(WO,A1)
【文献】特開2016-003314(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 1/00 -201/10
H01L 21/60
H01R 11/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セパレータの一面側に接着層が設けられた接着テープを用いて被接続部材同士を接続する部材接続方法であって、
前記接着層に対して少なくとも前記接着テープの幅方向に所定の間隔で切断線を形成し、前記切断線によって区分された前記接着層のセグメントを少なくとも前記接着テープの長手方向に連続させる切断工程と、
前記接着層のセグメントが一の被接続部材の接続面と対向するように配置し、任意のパターン形状を有する加熱加圧ツールを前記セパレータ側から前記接着テープに押し当て、前記加熱加圧ツールの押当部分に対応する前記接着層のセグメントを選択的に前記一の被接続部材に転写する転写工程と、
前記一の被接続部材に転写された前記接着層のセグメントを介して前記一の被接続部材に他の被接続部材を接続する接続工程と、を備える部材接続方法。
【請求項2】
前記切断工程において、前記接着層に対して前記接着テープの幅方向及び長手方向に所定の間隔で前記切断線を形成し、前記切断線によって区分された前記接着層のセグメントを前記接着テープの幅方向及び長手方向に連続させる請求項1記載の部材接続方法。
【請求項3】
前記切断工程において、前記接着テープを原反から繰り出し、前記接着層に前記切断線を形成した後、前記接着テープを巻き回して巻回体を形成する請求項1又は2記載の部材接続方法。
【請求項4】
前記接着層は、前記セパレータの一面側の全面に設けられている請求項1~3のいずれか一項記載の部材接続方法
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、部材接続方法及び接着テープに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、多数の電極を有する被接続部材同士の接続、リードフレームの固定などの用途を有する接着テープが知られている。このような接着テープとしては、例えば異方導電性テープ(ACF:Anisotropic Conductive Film)が挙げられる(例えば特許文献1参照)。異方導電テープは、例えばプリント配線基板、LCD用ガラス基板、フレキシブルプリント基板等の基板に、IC、LSI等の半導体素子やパッケージなどの部材を接続する際、相対する電極同士の導通状態を保つ一方で、隣接する電極同士の絶縁状態を保つように電気的接続と機械的固着とを両立させる接続材料である。このような接着テープは、液晶パネル、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Electroluminescence)パネル、ベアチップ実装などの電子部品と回路基板との接着や、回路基板同士の接着等にも用いられている。
【0003】
接着テープを用いた一般的な部材接続方法では、接着層3を被接続部材111に貼り付ける貼付工程において、まず、
図6(a)に示すように、接着テープ101の先端側の接着層103をハーフカットする。ここでは、接着テープ101のセパレータ102に刃痕が残る程度に接着層103に刃Bを入れる。次に、
図6(b)に示すように、ハーフカットした位置よりも先端側の接着層103に対し、セパレータ102側からヒートツール116を押し当てる。これにより、
図7(a)に示すように、ハーフカットした位置よりも先端側の接着層1033がセパレータ102から剥離し、
図7(b)に示すように、被接続部材111への接着層103の貼り付けがなされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の手法では、貼付工程において接着テープに対するハーフカットを行っているため、被接続部材に配置される接着層の形状の自由度が乏しいという問題があった。また、貼り付けの際に被接続部材に対する接着層のアライメントの精度が要求されるという問題もあった。
【0006】
本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、被接続部材に対する接着層のアライメントの精度の要求を緩和でき、かつ被接続部材に対して任意の形状で接着層を配置できる部材接続方法、及びこのような方法に適用される接着テープを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一側面に係る部材接続方法は、セパレータの一面側に接着層が設けられた接着テープを用いて被接続部材同士を接続する部材接続方法であって、接着層に対して少なくとも接着テープの幅方向に所定の間隔で切断線を形成し、切断線によって区分された接着層のセグメントを少なくとも接着テープの長手方向に連続させる切断工程と、接着層のセグメントが一の被接続部材の接続面と対向するように配置し、任意のパターン形状を有する加熱加圧ツールをセパレータ側から接着テープに押し当て、加熱加圧ツールの押当部分に対応する接着層のセグメントを選択的に一の被接続部材に転写する転写工程と、一の被接続部材に転写された接着層のセグメントを介して一の被接続部材に他の被接続部材を接続する接続工程と、を備える。
【0008】
この部材接続方法では、切断工程において接着層に形成した切断線により、接着層のセグメントを予め接着テープの長手方向に連続させる。そして、転写工程では、加熱加圧ツールを用いて接着層のセグメントを選択的に一の被接続部材に転写する。転写工程で転写される接着層のセグメントのパターン形状は、加熱加圧ツールのパターン形状によって任意に調整できる。したがって、被接続部材に対して任意の形状で接着層を配置できる。また、この部材接続方法では、接着層のセグメントが予め接着テープの長手方向に連続しているため、転写工程において一の被接続部材と接着層との厳密なアライメントが要求されることもない。
【0009】
また、切断工程において、接着層に対して接着テープの幅方向及び長手方向に所定の間隔で切断線を形成し、切断線によって区分された接着層のセグメントを接着テープの幅方向及び長手方向に連続させてもよい。この場合、接着層のセグメントが二次元的に形成されるため、被接続部材に対する接着層の配置の自由度を向上できる。
【0010】
また、切断工程において、接着テープを原反から繰り出し、接着層に切断線を形成した後、接着テープを巻き回して巻回体を形成してもよい。この場合、切断工程と転写工程とが分離されるので、転写工程を行う現場での装置の大型化・複雑化を回避できる。
【0011】
また、接着層は、セパレータの一面側の全面に設けられていてもよい。この場合、転写工程において一の被接続部材と接着層との間のアライメントの精度の要求を一層緩和できる。
【0012】
また、本発明の一側面に係る接着テープは、セパレータの一面側に接着層が設けられた接着テープであって、接着層に対して少なくとも接着テープの幅方向に所定の間隔で切断線が形成され、切断線によって区分された接着層のセグメントが少なくとも接着テープの長手方向に連続している。
【0013】
この接着テープでは、接着層に形成した切断線により、接着層のセグメントが接着テープの長手方向に連続している。この接着テープでは、加熱加圧ツールを用いて接着層のセグメントを選択的に一の被接続部材に転写することができる。一の被接続部材に転写される接着層のセグメントのパターン形状は、加熱加圧ツールのパターン形状によって任意に調整できる。したがって、被接続部材に対して任意の形状で接着層を配置できる。また、この接着テープでは、接着層のセグメントが予め接着テープの長手方向に連続しているため、転写の際に一の被接続部材と接着層との厳密なアライメントが要求されることもない。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、被接続部材に対する接着層のアライメントの精度の要求を緩和でき、かつ被接続部材に対して任意の形状で接着層を配置できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】接着テープの一実施形態を示す模式的な断面図である。
【
図2】
図1に示した接着テープの接着層を示す模式的な平面図である。
【
図4】転写工程の一例を示す模式的な断面図である。
【
図5】接続工程の一例を示す模式的な断面図である。
【
図6】接着テープを用いた一般的な部材接続方法を示す模式的な断面図である。
【
図7】
図6の後続の工程を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本開示の一側面に係る部材接続方法及び接着テープの好適な実施形態について詳細に説明する。
[接着テープの構成]
【0017】
図1は、接着テープの一実施形態を示す模式的な断面図である。また、
図2は、
図1に示した接着テープの接着層を示す模式的な平面図である。同図に示すように、接着テープ1は、セパレータ2と、セパレータ2の一面2a側の全面に形成された接着層3とによる二層構造をなしている。接着テープ1は、例えば多数の電極を有する被接続部材11A,11B(
図5参照)同士の接続に用いられる異方導電性テープである。
【0018】
接着テープ1の長さは、例えば10m以上1000m以下となっている。本実施形態では、例えば300mであり、巻回体の状態で保存及び搬送される。接着テープ1の幅は、例えば0.5mm以上25.0mm以下となっており、0.5mm以上3.0mm以下であることが好ましく、0.5mm以上2.0mm以下であることが更に好ましい。接着テープ1の厚さは、例えば5μm以上250μm以下となっており、10μm以上40μm以下であることが好ましく、10μm以上20μm以下であることが更に好ましい。
【0019】
セパレータ2の材料としては、接着テープ1の強度及び接着層3の剥離性の観点から、例えば、延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリアセテート、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、合成ゴム系、液晶ポリマー等を用いることができる。
【0020】
セパレータ2の他面2b側には、離型処理が施されていてもよい。離型処理を行う離型剤としては、例えばオレフィン系離型剤、エチレングリコールモンタン酸エステル、カルナウバロウ、石油系ワックス等の低融点ワックス、低分子量フッ素樹脂、シリコーン系又はフッ素系の界面活性剤、オイル、ワックス、レジン、ポリエステル変性シリコーン樹脂等のシリコーン樹脂などを用いることができる。離型剤としては、一般的には、シリコーン樹脂が用いられる。
【0021】
接着層3の材料としては、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、或いは熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との混合系(混合樹脂)等の樹脂を含む接着剤を用いることができる。代表的な熱可塑性樹脂としては、例えばスチレン樹脂系、ポリエステル樹脂系が挙げられる。代表的な熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、シリコーン樹脂系が挙げられる。
【0022】
接着テープ1が異方導電性テープである場合、接着層3は、接着剤成分と、必要により含有される導電粒子とを含んで構成され得る。接着剤成分としては、例えば、熱や光により硬化性を示す材料を広く適用でき、接続後の耐熱性や耐湿性に優れていることから、架橋性材料を使用することが好ましい。熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を主成分として含有するエポキシ系接着剤は、短時間硬化が可能で接続作業性がよく、分子構造上接着性に優れている。エポキシ系接着剤としては、例えば高分子量エポキシ、固形エポキシ又は液状エポキシ、或いはこれらをウレタン、ポリエステル、アクリルゴム、ニトリルゴム(NBR)、合成線状ポリアミド等で変性したエポキシを主成分とするものを用いることができる。エポキシ系接着剤は、主成分をなす上記エポキシに硬化剤、触媒、カップリング剤、充填剤等を添加してなるものが一般的である。
【0023】
導電粒子としては、例えばAu、Ag、Pt、Ni、Cu、W、Sb、Sn、はんだ等の金属、或いはカーボンの粒子が挙げられる。また、非導電性のガラス、セラミック、プラスチック等を核とし、この核を上記の金属やカーボンで被覆した被覆粒子を使用してもよい。導電粒子の平均粒径は、分散性、導電性の観点から例えば1μm以上18μm以下であることが好ましい。導電粒子を絶縁層で被覆してなる絶縁被覆粒子を使用してもよく、隣接する電極同士の絶縁性を向上させる観点から導電粒子と絶縁性粒子とを併用してもよい。
【0024】
接着層3には、
図2に示すように、接着テープ1の幅方向及び長手方向に所定の間隔で切断線Cが形成されている。切断線Cは、接着層3側からセパレータ2の一面2aに到達するように形成されている(
図1参照)。接着層3には、これらの切断線Cによって区分されたセグメント4が接着テープ1の幅方向及び長手方向に連続した状態となっている。本実施形態では、接着テープ1の幅方向及び長手方向にそれぞれ0.5mm間隔で直線状の切断線Cが形成されている。これにより、接着層3には、一辺が0.5mmの略正方形状のセグメント4がセパレータ2の一面2aの全面にわたってマトリクス状に配列されている。
[部材接続方法]
【0025】
次に、上述した接着テープ1を用いた部材接続方法について説明する。
【0026】
この部材接続方法を適用する被接続部材11A,11Bに特に制限はなく、任意の電子部品用の部材に適用可能である。ここでは、多数の電極を有する被接続部材11A,11B同士の接続を例示する。この部材接続方法は、接着テープ1の接着層3に切断線Cを形成する切断工程と、接着層3を一の被接続部材11Aに転写する転写工程と、転写した接着層3を介して被接続部材11A,11B同士を接続する接続工程とを備えている。
【0027】
切断工程では、例えば
図3に示すように、接着テープ1を一定速度で搬送する搬送装置12と、搬送装置12によって搬送される接着テープ1に切断線を形成する切断装置13とを用いる。搬送装置12は、原反14から接着テープ1を繰り出す繰出ローラ12Aと、原反14から繰り出された接着テープ1を巻き回す巻回ローラ12Bとを備えている。また、切断装置13は、接着テープ1の幅方向に所定の間隔で接着層3に切断線Cを形成する第1の切断装置13Aと、接着テープ1の長手方向に所定の間隔で接着層3に切断線Cを形成する第2の切断装置13Bとを有している。第1の切断装置13A及び第2の切断装置13Bは、いずれが搬送方向の上流側に配置されていてもよい。
【0028】
繰出ローラ12Aの原反14から繰り出された接着テープ1は、巻回ローラ12Bに向かって搬送される過程で第1の切断装置13A及び第2の切断装置13Bを通過する。これにより、接着層3に対して接着テープ1の幅方向及び長手方向に所定の間隔で切断線Cが形成され、切断線Cによって区分された接着層3のセグメント4が接着テープ1の幅方向及び長手方向に連続した状態となる(
図2参照)。切断線Cの形成後、接着テープ1は、巻回ローラ12Bによって巻き取られ、巻回体15となる。接着テープ1は、巻回体15の状態で保存され、転写工程の実施現場に搬送される。
【0029】
なお、第1の切断装置13A及び第2の切断装置13Bの後段側にスリット加工装置を配置し、スリット加工装置で幅細に加工した複数条の接着テープ1を複数の巻回ローラ12Bでそれぞれ巻き回すようにしてもよい。
【0030】
転写工程では、例えば
図4に示すように、接着層3のセグメント4が一の被接続部材11Aの接続面11aと対向するように接着テープ1を一の被接続部材11Aに対して配置する。接着テープ1は、巻回体15から引き出して用いてもよく、巻回体15から引き出した部分を切断して用いてもよい。また、転写工程では、加熱加圧ツール16を用いる。加熱加圧ツール16は、例えばステンレス鋼、セラミック等によって形成され、加熱加圧面16a側に任意のパターン形状を有している。
【0031】
転写工程では、
図4(a)に示すように、加熱加圧ツール16の加熱加圧面16aをセパレータ2側から接着テープ1に押し当て、接着層3を一の被接続部材11Aの接続面11aに密着させる。これにより、
図4(b)に示すように、加熱加圧ツール16の押当部分に対応する接着層3のセグメント4のみが選択的に一の被接続部材11Aの接続面11aに転写される。加熱加圧ツール16による圧力は、例えば0.5MPa~5MPa程度であり、加熱加圧ツール16による温度は、25℃~90℃程度である。
【0032】
接続工程では、例えば
図5に示すように、接着層3のセグメント4が選択的に転写された一の被接続部材11Aに他の被接続部材11Bを接続する。これにより、接着層3のセグメント4を介して一の被接続部材11Aに他の被接続部材11Bを接続した接続構造体17が得られる。
[作用効果]
【0033】
以上説明したように、この部材接続方法では、切断工程において接着層3に形成した切断線Cにより、接着層3のセグメント4を予め接着テープ1の長手方向に連続させる。そして、転写工程では、加熱加圧ツール16を用いて接着層3のセグメント4を選択的に一の被接続部材11Aに転写する。転写工程で転写される接着層3のセグメント4のパターン形状は、加熱加圧ツール16のパターン形状によって任意に調整できる。したがって、一の被接続部材11Aに対して任意の形状で接着層3を配置できる。また、この部材接続方法では、接着層3のセグメント4が予め接着テープ1の長手方向に連続しているため、貼付工程において接着層のハーフカットを実施する手法(
図6及び
図7参照)に比べて、転写工程において一の被接続部材11Aと接着層3との厳密なアライメントが要求されることもない。
【0034】
また、本実施形態では、切断工程において、接着層3に対して接着テープ1の幅方向及び長手方向に所定の間隔で切断線Cを形成し、切断線Cによって区分された接着層3のセグメント4を接着テープ1の幅方向及び長手方向に連続させている。これにより、接着層3のセグメント4が二次元的に形成されるため、一の被接続部材11Aに対する接着層3の配置の自由度を向上できる。
【0035】
また、本実施形態では、切断工程において、接着テープ1を原反14から繰り出し、接着層3に切断線Cを形成した後、接着テープ1を巻き回して巻回体15を形成している。この場合、切断工程と転写工程とが分離されるので、転写工程を行う現場での装置の大型化・複雑化を回避できる。
【0036】
また、本実施形態では、接着層3がセパレータ2の一面2a側の全面に設けられている。これにより、転写工程において一の被接続部材11Aと接着層3との間のアライメントの精度の要求を一層緩和できる。
[変形例]
【0037】
本発明は、上記実施形態に限られるものではない。例えば上記実施形態では、接着テープ1の幅方向及び長手方向に所定の間隔で接着層3に切断線Cを形成したが、切断線Cを接着テープ1の幅方向のみに形成してもよい。また、上記実施形態では、直線状の切断線Cを例示したが、切断線Cは、直線状に限られず、曲線状、蛇行線状、ジグザグ状などの他の態様であってもよい。切断線Cの間隔も一定に限られず、例えば周期性をもって変化していてもよい。切断線Cの間隔は、接着テープ1の幅方向と長手方向とで互いに異なっていてもよい。また、例えば上記実施形態では、接着層3のセグメント4の形状が正方形状となっているが、長方形、ひし形、三角形、多角形、円形、楕円形といった他の形状であってもよい。
【符号の説明】
【0038】
1…接着テープ、2…セパレータ、2a…一面、3…接着層、4…セグメント、11A,11B…被接続部材、11a…接続面、14…原反、15…巻回体、16…加熱加圧ツール、C…切断線。