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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-16
(54)【発明の名称】ガラス板物品
(51)【国際特許分類】
   B60J 1/00 20060101AFI20221109BHJP
【FI】
B60J1/00 M
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021041727
(22)【出願日】2021-03-15
(62)【分割の表示】P 2018514722の分割
【原出願日】2017-04-27
(65)【公開番号】P2021088365
(43)【公開日】2021-06-10
【審査請求日】2021-03-15
(31)【優先権主張番号】P 2016089806
(32)【優先日】2016-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000044
【氏名又は名称】AGC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菊地 智昭
(72)【発明者】
【氏名】信岡 淳
(72)【発明者】
【氏名】中野 和洋
(72)【発明者】
【氏名】中村 遼太
(72)【発明者】
【氏名】正木 裕二
(72)【発明者】
【氏名】寺島 文貴
(72)【発明者】
【氏名】加賀谷 修
(72)【発明者】
【氏名】椎名 大
(72)【発明者】
【氏名】榎本 康太郎
【審査官】西田 侑以
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2007/0216768(US,A1)
【文献】英国特許出願公開第02271139(GB,A)
【文献】特表2005-512876(JP,A)
【文献】特表2005-536395(JP,A)
【文献】特開2006-298061(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス板と、前記ガラス板の周縁領域に取り付けられる樹脂体とを備え、車両に取り付けられるガラス板物品であって、
前記樹脂体は
情報デバイス取付部と、
前記ガラス板の厚み方向に突出し、車体に弾性的に当接する第1の脚部と、
前記樹脂体の上面から突出し、前記車体に弾性的に当接する第2の脚部と、を備え、
前記情報デバイス取付部には情報デバイスが取り付けられており、
前記ガラス板の、前記情報デバイスの信号が通過する信号透過領域は、前記ガラス板の代わりに透明な樹脂部材が配置されている、ガラス板物品。
【請求項2】
前記樹脂体は前記ガラス板の一辺に沿って取り付けられている、請求項1に記載のガラス板物品。
【請求項3】
前記情報デバイス取付部は、
前記情報デバイスを挿入可能である挿入部と、
前記情報デバイスを固定可能である固定部と、
前記情報デバイスの信号の送受信を可能とする透過部と、を備える、請求項1又は2に記載のガラス板物品。
【請求項4】
記情報デバイス取付部は、前記厚み方向に沿って視認した平面視で前記第1の脚部と重複する位置に設けられる、請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス板物品。
【請求項5】
記情報デバイス取付部は、前記厚み方向に沿って視認した平面視で前記第1の脚部とは重複しない位置に設けられる、請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス板物品。
【請求項6】
前記樹脂体は、透過部の表面に透明な樹脂部材を有する、請求項3から5のいずれか1項に記載のガラス板物品。
【請求項7】
前記樹脂体内に、コネクタ線を備え、
前記コネクタ線の一端は、前記情報デバイス取付部に設けられ、
前記コネクタ線の他端は、前記樹脂体外に存在し、
前記コネクタ線の一端と他端との間に位置する中間部は、前記樹脂体内に存在する、請求項1から6のいずれか1項に記載のガラス板物品。
【請求項8】
前記コネクタ線は、前記樹脂体と一体成型される、請求項7に記載のガラス板物品。
【請求項9】
前記ガラス板と前記樹脂体とは一体成型される、請求項1から8のいずれか1項に記載のガラス板物品。
【請求項10】
前記ガラス板は、第1面と、前記第1面と対向する第2面と、前記第1面と前記第2面とを繋ぐ端面とを備え、
前記樹脂体は、前記第1面または前記第2面と、前記端面とに設けられる、請求項1から9のいずれか1項に記載のガラス板物品。
【請求項11】
前記信号透過領域は、前記ガラス板において前記透明な樹脂部材が配置される開口である、請求項1から10のいずれか1項に記載のガラス板物品。
【請求項12】
前記情報デバイス取付部は、前記ガラス板の周縁領域に沿って、複数設けられる、請求項1から11のいずれか1項に記載のガラス板物品。
【請求項13】
前記ガラス板は、合わせガラスである、請求項1から12のいずれか1項に記載のガラス板物品。
【請求項14】
前記合わせガラスは、車両のフロントガラスである、請求項13に記載のガラス板物品。
【請求項15】
前記情報デバイスは、情報受信デバイスおよび/又は情報送信デバイスである、請求項1から14のいずれか1項に記載のガラス板物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のフロントガラス等に用いられる樹脂体及びガラス板物品に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラ等の情報デバイスを車内に搭載してガラス板(合わせガラス)(例えば車両のフロントガラス)を介して、道路状況等の情報信号の送受信を行うことが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、車両のガラス板に測定ユニットを収納するブラケットを接着剤で固定することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2015/137518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されたブラケットの固定では、時間の経過とともに接着剤が劣化し、振動などにより測定ユニットがガラス板から脱落したりずれたりする可能性が高いという課題がある。
【0006】
本発明は、ガラス板から情報デバイスが脱落しにくい樹脂体及びガラス板物品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の樹脂体は、ガラス板の周縁領域に取り付け可能な樹脂体であって、前記樹脂体は情報デバイス取付部を備える。
【0008】
本発明のガラス板物品は、周囲に、情報デバイス取付部を備えた樹脂体を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ガラス板から情報デバイスが脱落しにくい樹脂体及びガラス板物品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係るガラス板物品の一例を示す正面斜視図。
図2】本発明に係るガラス板物品の第1実施形態の一例を示し、図1のA-A断面図。
図3】本発明に係るガラス板物品の第2実施形態の一例を示し、(a)ガラス板物品の正面図、(b)(a)のA-A断面図。
図4】本発明に係るガラス板物品の第3実施形態の一例を示す断面図。
図5】本発明に係るガラス板物品の第4実施形態の一例を示し、(a)ガラス板物品の正面斜視図、(b)(a)のA-A断面図。
図6】本発明に係るガラス板物品の第5実施形態の一例を示し、(a)ガラス板物品の正面斜視図、(b)(a)のA-A断面図。
図7】本発明に係るガラス板物品の第6実施形態の一例を示し、(a)ガラス板物品の正面斜視図、(b)(a)のA-A断面図。
図8】本発明に係るガラス板物品の第7実施形態の一例を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて、本発明に係る樹脂体及びガラス板物品の具体的な実施の形態について詳述する。
なお、本明細書において「平面視」とは、ガラス板厚方向からの投影視のことを指す。
【0012】
図1は、本実施形態のガラス板物品の一例を示すガラス板の正面斜視図である。図2は、ガラス板物品の第1実施形態を車両に取り付けた際の一例を示し、図1のA-A断面図である。図1図2を用いてガラス板物品の一例を詳述する。
【0013】
本実施形態において、ガラス板物品1は、ガラス板10と、ガラス板10の周縁領域に取り付けられる樹脂体20とを備え、樹脂体20には、後述する情報デバイス40が取り付けられる情報デバイス取付部30が設けられている。ガラス板(合わせガラス)10は、自動車等の車両のフロントガラスに主として用いられ、樹脂体20は、車両の走行安全を確保するために車両に搭載される情報デバイス40を収納する。
【0014】
情報デバイス40は、カメラやレーダー等を用いて車両の前方に存在する前方車、歩行者、障害物等への追突、衝突防止やドライバーに危険を知らせるためのデバイスで、例えば情報受信デバイスおよび/又は情報送信デバイス等であり、ミリ波レーダー、ステレオカメラ、赤外線レーザー等を利用してガラス板10を介して信号の送受信を行う。当該「信号」とは、ミリ波、可視光、赤外光等を含む電磁波のことである。
【0015】
情報デバイス取付部30は、図1に示すように、機能の異なる情報デバイス40を樹脂体20の複数箇所に取り付けるためにガラス板10の周縁領域に沿って複数設けることも可能であり、また、カメラ、センサー部、本体部等をガラス板10の周縁領域に沿って別々に取り付けることも可能である。即ち、情報デバイス取付部30は、情報デバイス40のみならず、情報デバイス40の部品であるカメラ、センサー部などを収納することも可能である。本実施形態では、当該部品も含めて情報デバイス40として説明する。
【0016】
ガラス板10は、第1ガラス板11と、第2ガラス板12と、第1ガラス板11と第2ガラス板12との間に介在する中間膜13とを備えている。即ち、第2ガラス板12は、第1ガラス板11と中間膜13を介して貼り合わされる。また、第1ガラス板11は、中間膜13とは反対側で車両の外側に配置される第1面14を備え、第2ガラス板12は、中間膜13とは反対側で車両の室内側に配置される第2面15を備え、ガラス板10は、第1面14と第2面15を繋ぐ端面16を備える。
【0017】
ガラス板10は、公知のフロート法で製造される。フロート法では、溶かしたガラス素地を錫等の溶融金属の上に浮かべ、厳密な温度操作で厚み、板幅の均一な板ガラスを成型する。
【0018】
本実施形態で使用される第1ガラス板11および第2ガラス板12の組成の一例としては、酸化物基準のモル%で表示した組成で、SiO2を50~80%、B2O3を0~10%、Al2O3を0.1~25%、Li2O+Na2O+K2Oを3~30%、MgOを0~25%、CaOを0~25%、SrOを0~5%、BaOを0~5%、ZrO2を0~5%及びSnO2を0~5%含むガラスが挙げられるが、特に限定されない。
【0019】
中間膜13の組成は、従来の車両用合わせガラスに一般に用いられるものでよく、例えばポリビニルブチラール(PVB)やエチレンビニルアセタール(EVA)等を用いることができる。また、加熱前は液状である熱硬化性樹脂を用いてもよい。すなわち、中間膜13はガラス板10とした状態の時に層状であればよく、第1ガラス板11および第2ガラス板12の接合前の状態で中間膜13が液状などであっても良い。
【0020】
樹脂体20は、弾性力のある樹脂製部材からなる樹脂モールなどであり、ガラス板10の少なくとも一辺の周縁領域に沿って、例えばガラス板10を型にセットして樹脂を流すなどの一体成型で取り付けられてもよい。また、樹脂体20は、ガラス板10の第1面14または第2面15と、端面16とに設けられ、ガラス板10と車体50との間に配置される。
【0021】
樹脂体20は、当該内部に情報デバイス取付部30が設けられ、裏面21から突出し車体50に弾性的に当接する第1の脚部22と、上面23から突出し車体50に弾性的に当接する第2の脚部24とを有している。そして、第1の脚部22は、ガラス板10の厚み方向(図2矢印B参照)に突出している。
【0022】
第1実施形態では、情報デバイス取付部30は、厚み方向に沿って視認した平面視で第1の脚部22と重複する位置に設けられている。そして、情報デバイス取付部30は、情報デバイス40を載置固定する固定部31と、情報デバイス40の信号を送受信する透過部32と、情報デバイス40の移動を抑制する閉鎖部33とを備える。尚、情報デバイス取付部30の形状は固定される情報デバイス40の形状に依存し、限定されない。また、情報デバイス40の固定部31への固定は、接着、挟持、係合、支持などの種々の態様がある。
【0023】
第1実施形態において、情報デバイス40は、樹脂体20の長手方向から情報デバイス取付部30に取り付け可能である。また、透過部32に対応したガラス板10の部分がガラス板10の情報デバイス40の信号が通過する送受信領域(信号透過領域)である。送受信領域は、内部引張応力(いわゆるインナーテンション)が発生する領域よりも、ガラス板の面内中央側であることが好ましい。ガラス板の周縁領域には、内部引張応力(いわゆるインナーテンション)が発生する領域が存在しやすく、その領域では透視歪が発生しやすい。透視歪は、情報デバイス取付部30の信号の送受信を妨げるおそれがある。しかし本実施形態のように透過部32をより面内側に配置すれば、そのおそれを低減できる。
なお、インナーテンションとは、当業者であれば容易に理解できるように、軟化点付近まで加熱したガラス板を冷却した際に、ガラス板の外周縁の内側に形成されるものである。ガラス板は、外周縁から冷却され、ガラス板の外周縁にエッジコンプレッションが形成される。エッジコンプレッションの対としてガラス板の外周縁の内側にインナーテンションが形成される。
なお、内部引張応力が発生する領域とは、特に限定されないが、例えば外周端から30mm以内である。そして、情報デバイス40には、情報信号などが流れるコネクタ線41が電気的に接続されている。
【0024】
コネクタ線41を樹脂体に隠蔽可能とし、省スペースや見栄え向上のため、コネクタ線41の一端は情報デバイス取付部30に設けられ、一端と他端との間に位置する中間部は樹脂体20内に存在し、他端は樹脂体20の外部に存在している。また、コネクタ線41を樹脂体20と一体成型させることにより、コネクタ線41の配線の正確性が向上し、製造効率も向上させることができる。
【0025】
本実施形態のガラス板物品1は、ガラス板10の周縁に取り付けられた樹脂体20に情報デバイス取付部30を設け、情報デバイス取付部30内に情報デバイス40を収納することにより、情報デバイス40取り付け用のブラケットを設ける必要もなく、情報デバイス40の脱落やずれなどを効果的に抑制することができる。特に、ガラス板10の端面16に樹脂体20が取り付けられることにより、情報デバイス取付部30の脱落をさらに抑制している。
【0026】
また、樹脂体20に弾性的な第1の脚部22、第2の脚部24を設けることにより、情報デバイス取付部30の振動が抑制され情報デバイス40が安定して保持できると共に、情報デバイス40の信号の振動による誤動作を防止できる。
【0027】
そして、情報デバイス取付部30は、ガラス板10の厚み方向に沿って視認した平面視でガラス板10の周縁領域と重複する部分に設けられている。これにより、樹脂体20の長手方向において、情報デバイス取付部30がある部分とそれ以外の部分とで、断面を大きく変更しなくてもよいため、製造が簡易である。例えば、樹脂の押し出し成型などにより製造できる。また、複数の情報デバイス取付部30を設けられるため、機能別、種類別等の選択と配置が可能となり、例えば複数のパーツを一つ一つブラケットなどと一緒にガラス板10表面に接着する必要がなく、まとめて取り付け場所などを確保することが可能である。
また、複数の情報デバイスが、それぞれが互いの機能に影響を及ぼし合う場合、高度な取付位置精度が要求される。本実施形態によれば、複数の情報デバイスを高精度で取り付けることが可能となる。
【0028】
さらに、ガラス板10と樹脂体20を一体成型することにより、ガラス板10への樹脂体20の取り付け精度が向上する。また、樹脂体20の長手方向において、情報デバイス取付部30の断面形状が大きく異なる場合、一体成型で製造すれば製造が容易である。
【0029】
図3は、ガラス板物品の第2実施形態の一例を示し、(a)はガラス板物品の正面図、(b)は(a)のA-A断面図である。図3に基づいてガラス板物品の第2実施形態を説明する。
【0030】
第2実施形態のガラス板物品1において、車両のフロントガラスへガラス板10を適用した場合の取り付け位置に対し、横方向を樹脂体20の第1部分25、縦方向を樹脂体20の第2部分26とする。そして、第1部分25は、ガラス板10の厚み方向に沿って視認した平面視でガラス板10の周縁領域と重複し、第2部分26は、第1部分25よりもガラス板10の面内側に突出している。
【0031】
第1実施形態では、情報デバイス取付部30が第1部分25に存在していたが、第2実施形態では、情報デバイス取付部30が第2部分26に存在する。情報デバイス取付部30を第2部分26に存在させることにより、車両室内側に延設させることができ、透過部32が第1実施形態に比較して大きく形成させることが可能となる。これにより、信号の透過領域を広く確保でき、また、情報デバイス40用に別途ブラケット等を設ける必要もなくなる。
また、本実施形態のように情報デバイス取付部30をより面内側に配置すれば、信号の透過領域と、内部引張応力が発生する領域とが重複しづらくすることができる。
【0032】
図4は、ガラス板物品の第3実施形態の一例を示す断面図で、図3(a)のA-A断面に相当する。図4に基づいてガラス板物品の第3実施形態を説明する。
【0033】
第3実施形態は、第2実施形態に類似しているが、情報デバイス取付部30の後面の閉鎖部33に情報デバイス40を挿入する挿入部34が設けられている。情報デバイス取付部30の後面に挿入部34を設けることにより、樹脂体20の裏面21から、情報デバイス40を取り付けることができる。
【0034】
また、第1実施形態では、情報デバイス取付部30は、厚み方向に沿って視認した平面視で第1の脚部22と重複する位置に設けられていたが、第2実施形態及び第3実施形態では、第1の脚部22と重複しない位置に設けられている。
【0035】
第1実施形態では、情報デバイス取付部30は、車体50に接触する第1の脚部22と重なる位置となるため、情報デバイス取付部30が振動しにくくなり情報デバイス40を安定して保持できる。また、第3実施形態では、樹脂体20の裏面21から第1の脚部22に邪魔されずに情報デバイス40を挿入部34から挿入しやすくなる。
【0036】
図5は、ガラス板物品の第4実施形態の一例を示し、(a)はガラス板物品の正面斜視図、(b)は(a)のA-A断面図である。図5に基づいてガラス板物品の第4実施形態を説明する。
【0037】
第4実施形態では、情報デバイス取付部30が、ガラス板10の厚み方向に沿って視認した平面視で、ガラス板10の端面16よりも外側に位置する樹脂体20の第3部分27に存在している。ガラス板10を介することなく情報デバイス40の送受信が可能となるため、ガラス板10の透視歪みを考慮する必要がなくなり、また、ガラス板10が割れる心配も低下する。
【0038】
図6は、ガラス板物品の第5実施形態の一例を示し、(a)はガラス板物品の正面斜視図、(b)は(a)のA-A断面図である。図6に基づいてガラス板物品の第5実施形態を説明する。
【0039】
第5実施形態では、情報デバイス40の信号が通過するガラス板10の信号透過領域がガラス板10の代わりにポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂などの透明な樹脂部材42が配置されている。即ち、情報デバイス取付部30の透過部32の表面に透明な樹脂部材42が配置されている。そして、第5実施形態の配列では、ガラス板10は、ガラス板10の厚み方向に沿って視認した正面視で、情報デバイス取付部30の透過部32と重複する箇所に透明な樹脂部材42を備えている状態となる。
【0040】
従って、情報デバイス40の信号透過領域が透明な樹脂部材42であるため、ガラス板10のクラック、割れ等で生じる可能性のある情報デバイス40の信号の誤動作を解消することができる。また、情報デバイス40の例えばレンズなどを露出させることがないため、レンズの傷付きを防止することができる。
【0041】
図7は、ガラス板物品の第6実施形態の一例を示し、(a)はガラス板物品の正面斜視図、(b)は(a)のA-A断面図である。図7に基づいてガラス板物品の第6実施形態を説明する。
【0042】
第6実施形態では、情報デバイス40の信号が通過するガラス板10の信号透過領域が透明な樹脂部材42からなり、樹脂部材42は樹脂体20の表面の一部に設けられている。樹脂部材42は、ガラス板10の第1面14の長手方向に沿って平行に配置され、情報デバイス取付部30の位置が、第4実施形態と同様に樹脂体20の第3部分27に設けられている。
【0043】
従って、ガラス板10を介することなく情報デバイス40の信号の送受信が可能となるため、ガラス板10の透視歪みを考慮する必要がなくなり、また、ガラス板10の欠けや割れを心配する必要もなくなる。
【0044】
図8は、ガラス板物品の第7実施形態の一例を示し断面図で、図7のA-A断面に相当する。図8に基づいてガラス板物品の第7実施形態を説明する。
【0045】
第7実施形態では、情報デバイス40の信号が通過するガラス板10の信号透過領域が、透明な樹脂部材42からなる点は第5実施形態と同じであるが、情報デバイス取付部30の位置が、第6実施形態と同様に樹脂体20の第3部分27に設けられている。そして、樹脂部材42は、第1ガラス板11の第1面14及び第2ガラス板12の第2面15のそれぞれの長手方向に沿ってガラス板10の端面16から外方に延設している。
本実施形態において、樹脂体20は、透過部32の表面に、透明な樹脂部材42を有する。
【0046】
樹脂部材42が第1面14及び第2面15に沿うことにより、ガラス板10と違和感のない樹脂部材42の配置が可能となり、見栄えが向上する。
樹脂部材42は、例えば、樹脂体20とは異なる材料であり、樹脂体20の材料と同時に射出成型され、樹脂部材42と樹脂体20とを製造してよい。
【0047】
本実施形態の使用の一例として、車両のフロントガラスについて上述したが、リアガラスでも良く、リアガラスであれば車両の後部の状態確認や安全な後退動作をもたらすためのカメラやレーダー等の情報デバイス40の信号を通過させるガラス板10である。
【0048】
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明の樹脂体及びガラス板物品は、情報デバイスの脱落やずれを防止する車両のガラス板に好適に用いられる。
【符号の説明】
【0050】
1 ガラス板物品
10 ガラス板
11 第1ガラス板
12 第2ガラス板
13 中間膜
14 第1面
15 第2面
16 端面
20 樹脂体
21 裏面
22 第1の脚部
23 上面
24 第2の脚部
25 第1部分
26 第2部分
27 第3部分
30 情報デバイス取付部
31 固定部
32 透過部
33 閉鎖部
34 挿入部
40 情報デバイス
41 コネクタ線
42 樹脂部材
50 車体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8