(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-10
(45)【発行日】2022-11-18
(54)【発明の名称】灯具および照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20221111BHJP
F21V 5/00 20180101ALI20221111BHJP
F21V 3/02 20060101ALI20221111BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20221111BHJP
【FI】
F21S8/04 430
F21S8/04 100
F21V5/00 510
F21V3/02
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2019093656
(22)【出願日】2019-05-17
【審査請求日】2021-08-04
(31)【優先権主張番号】P 2018105317
(32)【優先日】2018-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】二宮 進
(72)【発明者】
【氏名】石田 哲敏
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-014317(JP,A)
【文献】特開2008-282743(JP,A)
【文献】特開2017-092021(JP,A)
【文献】特開2014-123547(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/04
F21V 5/00
F21V 3/02
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源配置面を有する基板と、前記光源配置面に配置された複数の光源と、を有する光源モジュールと、
前記光源配置面に対して空間を隔てて向き合
い、矩形状に形成された主発光面と、
前記主発光面の4つの端部に一体に設けられ、前記空間の周囲を覆う4つの側面とを有する透光性のカバーと、
を備え、
前記主発光面は、4つの前記側面の合計面積よりも大きな面積をもち、
4つの前記側面は、
前記主発光面の長手方向の両端に
設けられ、
前記主発光面に対して傾斜する一対の傾斜側面を有し、
前記一対の傾斜側面のうちの一方の傾斜側面と前記主発光面とは鈍角を形成し、
前記一対の傾斜側面のうちの他方の傾斜側面と前記主発光面とは鋭角を形成している灯具。
【請求項2】
前記一対の傾斜側面は互いに略平行である請求項1記載の灯具。
【請求項3】
前記光源は、バットウイング形の配光特性をもつ請求項1または2に記載の灯具。
【請求項4】
請求項1記載の灯具を少なくとも2つ備えた照明装置であって、
第1の前記灯具の一方の傾斜側面と、第2の前記灯具の他方の傾斜側面とが、隙間を隔てて向き合い、
前記主発光面側から見て、前記向き合う傾斜側面同士は重なっている照明装置。
【請求項5】
前記向き合う傾斜側面同士は略平行に向き合っている請求項4記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、灯具および照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の薄型の灯具を天井や壁に隣接させて並べることで、大面積の発光面が得られる。その場合、灯具を隙間無く隣接させる並べ方と、隣接する灯具間に隙間を空ける並べ方とが考えられる。隣接する灯具間に隙間を空けた場合、隣接する灯具間の境界に暗部が生じ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2011-508373号公報
【文献】特許第6063926号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、隣接する灯具間に隙間を確保しつつも、灯具間の境界に暗部を生じさせない灯具および照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、光源配置面を有する基板と、前記光源配置面に配置された複数の光源と、を有する光源モジュールと、前記光源配置面に対して空間を隔てて向き合い、矩形状に形成された主発光面と、前記主発光面の4つの端部に一体に設けられ、前記空間の周囲を覆う4つの側面とを有する透光性のカバーと、を備え、前記主発光面は、4つの前記側面の合計面積よりも大きな面積をもち、4つの前記側面は、前記主発光面の長手方向の両端に設けられ、前記主発光面に対して傾斜する一対の傾斜側面を有し、前記一対の傾斜側面のうちの一方の傾斜側面と前記主発光面とは鈍角を形成し、前記一対の傾斜側面のうちの他方の傾斜側面と前記主発光面とは鋭角を形成している灯具が提供される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、隣接する灯具間に隙間を確保しつつも、灯具間の境界に暗部を生じさせない灯具および照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態の灯具の長手方向に沿った側面図である。
【
図4】実施形態の灯具の短手方向に沿った側面図である。
【
図6】実施形態の灯具における光源モジュールの平面図である。
【
図7】実施形態の灯具における光源の配光特性図である。
【
図9】
図8における隣接する灯具のカバー間の境界部分の拡大模式図である。
【
図11】
図10における隣接する灯具のカバー間の境界部分の拡大模式図である。
【
図12】比較例における隣接する灯具のカバー間の境界部分の拡大模式図である。
【
図13】他の実施形態の照明装置における第1の灯具のカバーと、第1の灯具に第1方向で隣り合う第2の灯具のカバーとの間の境界部分の拡大模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。なお、各図面中、同じ要素には同じ符号を付している。
【0009】
図1は、実施形態の灯具1の長手方向に沿った側面図である。
図2は、実施形態の灯具1の正面図である。
図3は、実施形態の灯具1の背面図である。
図4は、実施形態の灯具1の短手方向に沿った側面図である。
図5は、実施形態の灯具1の模式断面図である。
図6は、実施形態の灯具1における光源モジュール20の平面図である。
【0010】
灯具1は、ベースプレート10と、光源モジュール20と、カバー30と、取付アダプタ40とを有する。
【0011】
光源モジュール20はベースプレート10の一方の面に取り付けられ、カバー30は光源モジュール20を覆うようにベースプレート10に取り付けられる。
【0012】
ベースプレート10は、光源モジュール20の補強板および放熱板として機能する。ベースプレート10は、例えば矩形状に形成された金属板である。
【0013】
図5および
図6に示すように、光源モジュール20は、基板21と、複数の光源22とを有する。基板21は、光源配置面21aと、光源配置面21aの反対側の裏面21bとを有する。複数の光源22が、基板21の光源配置面21aに周期配列されている。
図6に示す例では、複数の光源22は、等ピッチで格子配列されている。
【0014】
基板21は、例えば樹脂またはセラミックの絶縁性の基板であり、その光源配置面21aに導体パターンが形成されている。
図5に示すように、光源22は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の発光素子23と、蛍光体層24と、樹脂部材25とを含む。発光素子23は、基板21の光源配置面21aに実装され、発光素子23の電極は基板21に形成された導体パターンと電気的に接続されている。
【0015】
蛍光体層24は発光素子23を覆い、さらに樹脂部材25が蛍光体層24を覆っている。樹脂部材25において発光素子23の上面の中心付近を覆う部分が凹んでおり、このような形状の樹脂部材25は、光源22にバットウイング形の配光特性を与えるレンズとして機能する。
【0016】
図7は、バットウイング形の配光特性の一例を示す図である。横軸は光源22から出射される光の出射角を表し、光源22が配置される光源配置面に対して垂直な方向を0°としている。縦軸は光源22から出射される光の強度を表す。
【0017】
バットウイング形の配光特性とは、出射角が0°から-90°の範囲の領域に、出射角が0°のときの強度よりも大きい第1の強度ピークを有し、出射角が0°から90°の範囲の領域に、出射角が0°のときの強度よりも大きい第2の強度ピークを有する配光特性である。
【0018】
光源モジュール20の基板21は、ベースプレート10に対して例えばネジ止めされる。基板21の裏面21bがベースプレート10に接触する。矩形状のベースプレート10の長手方向に沿って、例えば
図6に示すような2つの基板21が配置される。したがって、光源モジュール20の平面形状は矩形状となっている。
【0019】
カバー30は、光源22が発する光に対する透光性を有する。カバー30は、例えば樹脂材に酸化チタン等を分散させた光拡散性を有する乳白色に形成されている。
【0020】
図1および
図2に示すように、カバー30は、主発光面31と、4つの側面32a、32b、33a、33bを有する。4つの側面のうちの2つの側面32a、32bは後述するように傾斜側面となっている。主発光面31は、光源モジュール20の平面形状に合わせて矩形状に形成されている。主発光面31の4つの辺(または端部)に一体に側面32a、32b、33a、33bが設けられている。それぞれの側面32a、32b、33a、33bは、主発光面31からベースプレート10側に向けて突出している。
【0021】
カバー30がベースプレート10に装着された状態で、主発光面31の裏面は、
図5に示す空間51を隔てて光源配置面21aと向き合う。すなわち、主発光面31の裏面と光源配置面21aとの間に空間51が形成される。カバー30の4つの側面32a、32b、33a、33bは空間51の周囲を覆う。
【0022】
図2に示すように、4つの側面32a、32b、33a、33bは、主発光面31の長手方向の両端部に設けられた一対の傾斜側面32a、32bと、主発光面31の短手方向の両端部に設けられた一対の側面33a、33bを有する。傾斜側面32a、32bは主発光面31の短手方向に沿って延び、側面33a、33bは主発光面31の長手方向に沿って延びている。
【0023】
図1に示すように、傾斜側面32a、32bは、主発光面31に対して傾斜している。
図1に示す例では、一対の傾斜側面32a、32bのうちの一方の傾斜側面32aと主発光面31とは鈍角を形成し、一方の傾斜側面32aと光源配置面21aとは鋭角を形成している。一対の傾斜側面32a、32bのうちの他方の傾斜側面32bと主発光面31とは鋭角を形成し、他方の傾斜側面32bと光源配置面21aとは鈍角を形成している。
【0024】
カバー30の長手方向の端部の側面のすべての領域が、主発光面31と鈍角を形成する傾斜側面32a、または主発光面31と鋭角を形成する傾斜側面32bとなっている。または、カバー30の長手方向の端部の側面は、傾斜側面32a、32b以外の面や段を含んでいてもよい。その場合でも、カバー30の長手方向の端部の側面のほとんどの領域が傾斜側面32aまたは傾斜側面32bから構成されることが望ましい。
【0025】
ベースプレート10における光源モジュール20が取り付けられた面の反対側の面(背面)10aは、灯具1を壁や天井に取り付ける際の取付面となる。
図1および
図3に示すように、ベースプレートの背面10aには、取付アダプタ40が設けられている。
【0026】
取付アダプタ40が、例えば壁や天井に埋め込まれた電源アダプタまたは取付金具に嵌め込まれることで、灯具1は壁や天井に取り付けられる。灯具1が例えば天井に取り付けられると、カバー30の主発光面31は天井面に略平行となり、天井の下方の空間に向けられる。灯具1が例えば壁に取り付けられると、カバー30の主発光面31は壁面に略平行となり、壁の側方空間に向けられる。
【0027】
光源22から出射した光は、光源モジュール20とカバー30との間の空間51を伝播し、カバー30の主発光面31および4つの側面32a、32b、33a、33bから灯具1の外部に取り出される。4つの側面32a、32b、33a、33bの合計面積よりも大きな面積をもつ主発光面31から出た光が、天井の下方空間または壁の側方空間を主に照らす機能を担う。側面32a、32b、33a、33bから出射した光は、天井面や壁面を照らし、間接照明効果を与える。
【0028】
光源22は前述したようにバットウイング形の配光特性をもつため、薄型化にともない光源22とカバー30の主発光面31との間の距離が短い場合でも、輝度ムラの少ない均一発光面が得られる。また、主発光面31を視界に入れた人が光源22を点状にまぶしく感じにくくできる。
【0029】
複数の灯具1を壁や天井に並べて配置することで、さらに大面積の発光面をもつ照明装置を構成することができる。
【0030】
図8は、実施形態の照明装置100の側面図である。
図9は、
図8に示す照明装置100において第1の灯具1aのカバー30aと、第1の灯具1aに隣接する第2の灯具1bのカバー30bとの間の境界部分の拡大模式図である。
図10は、実施形態の照明装置100の正面図である。
図11は、
図10に示す照明装置100において第1の灯具1aのカバー30aと、第1の灯具1aに隣接する第2の灯具1bのカバー30bとの間の境界部分の拡大模式図である。
【0031】
図8および
図10には、例えば3つの灯具1を、灯具1の長手方向に沿って並べた例を示す。3つの灯具1のうちの隣接する任意の2つの灯具1を、
図9および
図11において第1の灯具1aおよび第2の灯具1bとして表している。
【0032】
第1の灯具1aのカバー30aの長手方向の一端部に傾斜側面32aが設けられ、他端部に傾斜側面32bが設けられている。第2の灯具1bのカバー30bの長手方向の一端部に傾斜側面32aが設けられ、他端部に傾斜側面32bが設けられている。
【0033】
第1の灯具1aのカバー30aの一端部の傾斜側面32aと、第2の灯具1bのカバー30bの他端部の傾斜側面32bとが、隙間52を隔てて向き合わされる。主発光面31を正面から見た
図11に示すように、第1の灯具1aと第2の灯具1bとの境界部で互いに向き合う傾斜側面32aと傾斜側面32bとは主発光面31側から見て重なっている。主発光面31を正面から見て、隙間52における主発光面31側の開口が、隙間52における主発光面31の裏側の開口に重なっていない。
【0034】
隣接する灯具1のカバー30間に隙間52を確保することで、壁や天井にあける灯具取付用の孔やアダプタの配置ピッチの精度誤差を吸収することができる。
【0035】
図11に示す例では、先に第1の灯具1aを壁や天井に取り付けた後に、第1の灯具1aの傾斜側面32aに、第2の灯具1bの傾斜側面32bを重ねるようにして第2の灯具1bを壁や天井に取り付ける。このとき、第2の灯具1bを取り付けるための孔やアダプタの位置が長手方向に多少ずれていても、そのずれを、向き合う傾斜側面32a、32b間の隙間52によって吸収することができる。すなわち、第1の灯具1aと干渉することなく、第2の灯具1bの取付アダプタ40を、壁または天井に設けられた例えば電源アダプタに嵌め込むことができる。
【0036】
また、隙間52は、灯具設置環境の温度や湿度の影響によるカバー30の伸縮を許容する。例えば長手方向に伸びたまたは膨張したカバー30が、隣の灯具1のカバー30を圧迫することによる変形や破損を防ぐことができる。
【0037】
実施形態によれば、隣接する灯具1の境界に隙間52があるにもかかわらず、傾斜側面32aと傾斜側面32bとの重なりにより、隙間52に壁面や天井面が露出せず、隙間52には隣接する2つの灯具1のうちの一方の灯具1の傾斜側面(
図11に示す例では、第1の灯具1aの傾斜側面32a)が露出する。
【0038】
光源22から出射し、カバー30の傾斜側面32a、32bに向かう光は透光性の傾斜側面32a、32bを透過し、傾斜側面32a、32bも発光面として機能する。したがって、隣接する灯具1間の境界の隙間52からも光が灯具1の外に取り出され、隣接する灯具1間の境界に暗部が生じない。このような灯具1間の境界に暗部が生じない照明装置100は、光源22がバットウイング形の配光特性をもつことと相まって、大面積の均一な発光面を実現する。
【0039】
また、実施形態によれば、1つの灯具1における一対の傾斜側面32aと傾斜側面32bとは互いに略平行である。そして、隣接させた2つの灯具1における向かい合う傾斜側面32aと傾斜側面32bとは略平行に向き合っている。
【0040】
ここで、
図12は、比較例における隣接する灯具1のカバー30間の境界部分の拡大模式図である。
【0041】
この比較例では、第1の灯具1aのカバー30aの一端部に設けられた傾斜側面32aと、同じ第1の灯具1aのカバー30aの他端部に設けられた傾斜側面32bとは非平行であり、カバー30aは側面視で台形状に形成されている。同様に、第2の灯具1bのカバー30bの一端部に設けられた傾斜側面32aと、同じ第2の灯具1bのカバー30bの他端部に設けられた傾斜側面32bとは非平行であり、カバー30bは側面視で台形状に形成されている。
【0042】
したがって、第1の灯具1aのカバー30aの傾斜側面32aと、第2の灯具1bのカバー30bの傾斜側面32bとは非平行に向き合っており、傾斜側面32aと傾斜側面32bとは主発光面31側から見て重なっていない。そのため、主発光面31側から、隙間52を通じて壁面または天井面が見え、隣接する灯具1の境界に暗部が生じてしまう。
【0043】
これに対して、実施形態によれば、
図1に示すように、カバー30の一端部に設けられた傾斜側面32aと、他端部に設けられた傾斜側面32bとは略平行である。すなわち、傾斜側面32aと主発光面31とは鈍角を形成し、傾斜側面32bと主発光面31とは鋭角を形成している。これとは逆に、傾斜側面32aと主発光面31とは鋭角を形成し、傾斜側面32bと主発光面31とは鈍角を形成してもよい。
【0044】
1つの灯具1において両端部の傾斜側面32a、32bが略平行ということは、
図9に示すように、第1の灯具1aの一端部の傾斜側面32aと、第2の灯具1bの他端部の傾斜側面32bとが略平行であり、それら第1の灯具1aの傾斜側面32aと第2の灯具1bの傾斜側面32bとを略平行に向き合わせることで、前述したように、隙間52における主発光面31側の開口に、壁や天井を露出させずに、傾斜側面32aまたは傾斜側面32bを重ねることができる。
【0045】
ここで、略平行とは、数学的に厳密に平行であることに限らず、製造ばらつきや取り付けばらつき等を加味して、実質的に平行であることを意味し、主発光面31を見た人から傾斜側面32a、32b間の隙間52を通じて壁や天井が見えないように、傾斜側面32aと傾斜側面32bとが向き合う状態を表す。
【0046】
図12の比較例において、隣接する灯具1間で傾斜側面32aと傾斜側面32bとを平行に向かい合わせようとすると、台形状のカバー30と、逆台形状のカバー30とを1つ置きに並べる構成が考えられ得る。この場合、2つの形状の異なるカバー30を用意しなければならない。
【0047】
これに対して、実施形態によれば、
図8に示すように、同じ形状のカバー30を長手方向に隣接させて照明装置100を構成することができる。カバー30を量産成形するための金型は1つで済み、コスト低減を図れる。また、部品管理も容易になる。
【0048】
図13は、他の実施形態の照明装置における第1の灯具1aのカバー30aと、第1の灯具1aに第1方向で隣り合う第2の灯具1bのカバー30bとの間の境界部分の拡大模式図である。
図13に示す第1の灯具1aおよび第2の灯具1bは、上記実施形態とは、カバー30の側面32c、32dの形状が異なり、他の要素は同じ構成を有する。
【0049】
第1の灯具1aのカバー30aは、第2の灯具1b側で空間51(
図5に示す)の側方を覆う第1の側面32cを有する。第2の灯具1bのカバー30bは、第1の灯具1a側で空間51の側方を覆うとともに、第1の灯具1aの第1の側面32cに対して隙間52を隔てて向き合う第2の側面32dを有する。
【0050】
第1の側面32cは、主発光面31から光源配置面21aに向かう方向において段差部35を有する。第2の側面32dも、主発光面31から光源配置面21aに向かう方向において段差部36を有する。段差部35と段差部36は、隙間52を隔てて対向している。主発光面31から光源配置面21aに向かう方向において、隙間52が屈曲している。
【0051】
段差部35、36が形成された側面32c、32d同士を隣り合わせることで、本実施形態においても隣接する灯具1a、1bの境界に隙間52を確保しつつ、主発光面31を見た人が隙間52を通じて取付面(天井面または壁面)200を見えないようにできる。すなわち、隣接する灯具1a、1b間に暗部が形成されることを抑制できる。
【0052】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0053】
1…灯具、10…ベースプレート、20…光源モジュール、21…基板、21a…光源配置面、22…光源、30…カバー、31…主発光面、32a,32b…傾斜側面、32c,32d…側面、35,36…段差部、52…隙間、100…照明装置