(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-10
(45)【発行日】2022-11-18
(54)【発明の名称】提供装置、管理装置、提供システム、提供方法および提供プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20221111BHJP
【FI】
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2019230836
(22)【出願日】2019-12-20
【審査請求日】2022-02-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊津野 敬彦
【審査官】後藤 昂彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-505402(JP,A)
【文献】特開平07-302386(JP,A)
【文献】特開2002-177105(JP,A)
【文献】特開2005-078127(JP,A)
【文献】特開2015-036990(JP,A)
【文献】特開2003-217008(JP,A)
【文献】特許第5444494(JP,B1)
【文献】特開2018-005860(JP,A)
【文献】特開2013-125490(JP,A)
【文献】中国実用新案第205028341(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者への吸収性物品
の提供可否を判定し、該吸収性物品を提供可能な提供装置であって、
少なくとも前記吸収性物品を1つ収容する収容部から前記吸収性物品を外部へ排出可能な排出部と、
利用者を識別する利用者情報を取得する取得部と、
前記取得部
が取得し
た前記利用者情報
が示す利用者が所定の条件を満たすか否かに基づく
該利用者に前記吸収性物品を提供するか
否かの判定
結果が、該利用者に前記吸収性物品を提供するものである場合、前記排出部に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させ
、前記判定結果が、該利用者に前記吸収性物品を提供するものではない場合、前記排出部に前記吸収性物品を排出させない制御部と、
を備える、
提供装置。
【請求項2】
請求項1に記載の提供装置であって、
前記取得部が取得した前記利用者情報を管理装置へ送信する通信部をさらに備え、
前記制御部は、
前記管理装置が前記利用者情報に基づいて判定した前記利用者に前記吸収性物品を提供するかの判定結果
が、該利用者に前記吸収性物品を提供するものである場合、前記排出部に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる、
提供装置。
【請求項3】
請求項2に記載の提供装置であって、
情報を出力可能な出力部をさらに備え、
前記制御部は、
前記管理装置が判定した前記利用者に対して前回に前記吸収性物品を提供してから所定時間経過したかの判定結果
が、該所定時間経過していないという判定結果である場合は、前記排出部に前記吸収性物品を排出させず、前記吸収性物品を提供することができない旨の情報を前記出力部に出力させる、
提供装置。
【請求項4】
請求項3に記載の提供装置であって、
前記制御部は、
前記管理装置が判定した前記利用者に前記吸収性物品を所定期間内に前記吸収性物品を提供可能な回数
提供したかの判定結果
が、該提供可能な回数提供したという判定結果である場合は、前記排出部に前記吸収性物品を排出させず、前記所定期間内において前記吸収性物品の提供が所定回数に到達したことを示す情報を前記出力部に出力させる、
提供装置。
【請求項5】
請求項2~4のいずれか一つに記載の提供装置であって、
前記収容部が収容する前記吸収性物品の在庫数を検出する第1の検出部をさらに備え、
前記制御部は、
前記管理装置および当該提供装置が配置された施設の装置の少なくとも一方に対して、前記在庫数を通信部に送信させる、
提供装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一つに記載の提供装置であって、
当該提供装置に生じる加速度を検出する第2の検出部と、
警報を出力可能な警報部と、
をさらに備え、
前記制御部は、
前記第2の検出部が検出した前記加速度が所定値以上であるかを判定し、
前記加速度が前記所定値以上である場合、前記警報部に警報を出力させる、
提供装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一つに記載の提供装置であって、
前記収容部は、
互いに異なる種類の前記吸収性物品を収容する、
提供装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一つに記載の提供装置であって、
前記吸収性物品は、
生理用ナプキン、パンティーライナー、タンポン、使い捨ておむつ、尿取りパッド、失禁パッドおよびペット用のおむつのいずれかである、
提供装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一つに記載の提供装置であって、
2次元コードを読み取り可能な読取部をさらに備え、
前記利用者情報は、
前記2次元コードであり、
前記取得部は、
前記読取部が読み取った前記2次元コードを前記利用者情報として取得する、
提供装置。
【請求項10】
吸収性物品を提供する複数の提供装置の各々と通信可能な通信部と、
前記複数の提供装置のいずれか一つから、利用者を識別する利用者情報を受信した場合、
前記利用者情報が示す利用者が所定の条件を満たすか否かに基づく該利用者に前記吸収性物品を提供するか否かの判定の結果が、該利用者に前記吸収性物品を提供するものである場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させ
、前記判定の結果が、該利用者に前記吸収性物品を提供するものではない場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に前記吸収性物品を排出させない制御部と、
を備える、
管理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の管理装置であって、
複数の前記利用者情報と、前記複数の提供装置の各々が前記吸収性物品を提供した提供時刻と、を対応付けた利用状況を示す利用者情報データを記録する記録部と、
計時機能を有する計時部と、
を備え、
前記制御部は、
前記利用者情報を受信した時刻と、前記利用者情報データと、に基づいて、前記利用者が前記複数の提供装置のいずれか1つから前記吸収性物品の提供を受けてから所定時間経過しているかを判定し、
前記所定時間経過していると判定した場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に対して、少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる一方、
前記所定時間経過していないと判定した場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に対して、
前記吸収性物品を排出させず、前記所定時間経過していないことを示す情報を出力させる、
管理装置。
【請求項12】
請求項11に記載の管理装置であって、
前記利用者情報データは、
複数の前記利用者情報に、前記利用者情報に紐付けられた前記利用者に所定期間内において提供した前記吸収性物品の提供数をさらに対応付けて記録し、
前記制御部は、
前記提供数が前記所定期間内に提供可能な所定回数内であるかを判定し、
前記所定回数内であると判定した場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に対して、少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる一方、
前記所定回数内でないと判定した場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に対して、
前記吸収性物品を排出させず、前記所定期間内において前記吸収性物品の提供が所定回数に到達したことを示す情報を出力させる、
管理装置。
【請求項13】
請求項11または12に記載の管理装置であって、
前記利用者情報データと、前記複数の提供装置の各々を識別する装置識別情報および前記複数の提供装置の各々の設置場所を示す設置情報を含む装置情報と、に基づいて、前記複数の提供装置の各々の在庫を示す在庫情報を生成する生成部と、
をさらに備え、
前記制御部は、
前記生成部が生成した前記在庫情報を、前記複数の提供装置が配置された施設の装置へ送信する、
管理装置。
【請求項14】
請求項13に記載の管理装置であって、
前記制御部は、
前記利用者が利用する端末装置から前記吸収性物品の提供の要望と、前記端末装置から前記端末装置の位置を示す位置情報と、を受信した場合、前記位置情報と前記在庫情報とに基づいて、前記端末装置に対して、前記端末装置の現在位置において前記吸収性物品を提供可能な前記提供装置の位置情報を少なくとも含む地図情報を送信する、
管理装置。
【請求項15】
利用者への吸収性物品
の提供可否を判定し、該吸収性物品を提供可能な複数の提供装置と、複数の提供装置の各々を管理する管理装置と、を備える提供システムであって、
前記提供装置は、
少なくとも前記吸収性物品を1つ収容する収容部から前記吸収性物品を外部へ排出可能な排出部と、
利用者を識別する利用者情報を取得する取得部と、
前記利用者情報
が示す利用者が所定の条件を満たすか否かに基づく
該利用者に前記吸収性物品を提供するか
否かの判定
結果が、該利用者に前記吸収性物品を提供するものである場合、前記排出部に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させ
、前記判定結果が、該利用者に前記吸収性物品を提供するものではない場合、前記排出部に前記吸収性物品を排出させない第1の制御部と、
を備え、
前記管理装置は、
前記複数の提供装置のいずれか一つから前記利用者情報を受信した場合、前記利用者情報に基づく前記吸収性物品を提供するかを判定し、
該判定の結果が、該利用者に前記吸収性物品を提供するものである場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させ
、前記判定結果が、該利用者に前記吸収性物品を提供するものではない場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に前記吸収性物品を排出させない第2の制御部を備える、
提供システム。
【請求項16】
利用者への吸収性物品
の提供可否を判定し、該吸収性物品を提供可能な提供装置が実行する提供方法であって、
利用者を識別する利用者情報を取得し、
前記利用者情報
が示す利用者が所定の条件を満たすか否かに基づく
該利用者に前記吸収性物品を提供するか
否かの判定
結果が、該利用者に前記吸収性物品を提供するものである場合、少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させ
、前記判定結果が、該利用者に前記吸収性物品を提供するものではない場合、前記吸収性物品を排出させない、
提供方法。
【請求項17】
利用者への吸収性物品
の提供可否を判定し、該吸収性物品を提供可能な提供装置が備えるコンピュータに実行させる提供プログラムであって、
利用者を識別する利用者情報を取得し、
前記利用者情報
が示す利用者が所定の条件を満たすか否かに基づく
該利用者に前記吸収性物品を提供するか
否かの判定
結果が、該利用者に前記吸収性物品を提供するものである場合、少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させ
、前記判定結果が、該利用者に前記吸収性物品を提供するものではない場合、前記吸収性物品を排出させない、
提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、提供装置、管理装置、提供システム、提供方法および提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
吸収性物品を提供する販売機において、異なった特徴を持つ様々な吸収性物品の中から個人が正しく選択できるように提供する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。この技術では、消費者の身体サイズ、月経周期、適用している製品の好み、出血量、パンティサイズ、または適用している製品の厚さおよび製品の長さに関しての情報に基づいて、少なくとも2種類の異なる女性用衛生製品から1つの女性用衛生製品を選択し、選択した女性用衛生製品に関する情報を消費者に提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、消費者は、吸収性物品を常に持ち歩いて外出していないため、予期せぬタイミングで吸収性物品が必要になる場合がある。しかしながら、上述した特許文献1では、消費者に適した吸収性物品に関する情報を提供しているに過ぎない。このため、消費者は、外出時に吸収性物品を所持しておらず、吸収性物品を必要とする状況下において、吸収性物品を享受することができる技術を望んでいた。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、消費者が外出時に吸収性物品を所持しておらず、吸収性物品を必要とする状況下において、吸収性物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る提供装置は、吸収性物品を提供可能な提供装置であって、吸収性物品を提供可能な提供装置であって、少なくとも前記吸収性物品を1つ収容する収容部から前記吸収性物品を外部へ排出可能な排出部と、利用者を識別する利用者情報を取得する取得部と、前記取得部が前記利用者情報を取得した場合、前記利用者情報に基づく前記吸収性物品を提供するかの判定に応じて、前記排出部に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる制御部と、を備える。
【0007】
本願に係る管理装置は、吸収性物品を提供する複数の提供装置の各々と通信可能な通信部と、前記複数の提供装置のいずれか一つから、利用者を識別する利用者情報を受信した場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に対して、前記利用者情報に基づく前記吸収性物品を提供するかを判定し、該判定した判定結果に応じて、前記利用者情報を送信した前記提供装置に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる制御部と、を備える。
【0008】
本願に係る提供システムは、吸収性物品を提供可能な複数の提供装置と、複数の提供装置の各々を管理する管理装置と、を備える提供システムであって、前記提供装置は、少なくとも前記吸収性物品を1つ収容する収容部から前記吸収性物品を外部へ排出可能な排出部と、利用者を識別する利用者情報を取得する取得部と、前記取得部が前記利用者情報を取得した場合、前記管理装置による前記利用者情報に基づく前記吸収性物品を提供するかの判定に応じて、前記排出部に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる第1の制御部と、を備え、前記管理装置は、前記複数の提供装置のいずれか一つから前記利用者情報を受信した場合、前記利用者情報に基づく前記吸収性物品を提供するかを判定し、該判定した判定結果に応じて、前記利用者情報を送信した前記提供装置に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる第2の制御部を備える。
【発明の効果】
【0009】
実施形態の一態様によれば、消費者が外出時に吸収性物品を所持しておらず、吸収性物品を必要とする状況下において、吸収性物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る提供システムにおける吸収性物品の提供の流れの一例を説明するための図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る提供システム1の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、利用者情報データベースの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、装置情報データベースの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、提供装置が実行する提供方法の処理を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、管理装置が実行する管理方法の処理を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、実施形態の変形例2に係る提供システムにおける吸収性物品の提供の流れの一例を説明するための図である。
【
図8】
図8は、実施形態の変形例2に係る提供システムの構成例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態の変形例4に係る提供システムにおける吸収性物品の提供の流れの一例を説明するための図である。
【
図10】
図10は、実施形態の変形例4に係る提供システムの構成例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態の変形例6に係る提供システムの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0012】
吸収性物品を提供可能な提供装置であって、少なくとも前記吸収性物品を1つ収容する収容部から前記吸収性物品を外部へ排出可能な排出部と、利用者を識別する利用者情報を取得する取得部と、前記取得部が前記利用者情報を取得した場合、前記利用者情報に基づく前記吸収性物品を提供するかの判定に応じて、前記排出部に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる制御部と、を備える提供装置。
【0013】
このような提供装置によれば、利用者情報を取得した場合、利用者情報に基づく吸収性物品を提供するかの判定に応じて、少なくとも吸収性物品を1つ排出させるので、消費者が外出時に吸収性物品を所持しておらず、吸収性物品を必要とする状況下において、吸収性物品を提供することができる。
【0014】
また、上述した提供装置は、前記取得部が取得した前記利用者情報を管理装置へ送信する通信部をさらに備え、前記制御部は、前記管理装置が前記利用者情報に基づいて判定した前記利用者に前記吸収性物品を提供するかの判定結果に応じて、前記排出部に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる。
【0015】
このような提供装置によれば、消費者が外出時に吸収性物品を所持しておらず、吸収性物品を必要とする状況下において、吸収性物品を提供することができる。
【0016】
また、上述した提供装置は、情報を出力可能な出力部をさらに備え、前記制御部は、前記管理装置が判定した前記利用者に対して前回に前記吸収性物品を提供してから所定時間経過したかの判定結果に応じて、前記吸収性物品を提供することができない旨の情報を前記出力部に出力させる。
【0017】
このような提供装置によれば、制御部が吸収性物品を提供することができない旨の情報を出力部に出力させるので、消費者が吸収性物品の提供を受けられないことを直感的に把握することができる。
【0018】
また、上述した提供装置は、前記制御部は、前記管理装置が判定した前記利用者に前記吸収性物品を所定期間内に前記吸収性物品を提供可能な回数に達しかの判定結果に応じて、前記所定期間内において前記吸収性物品の提供が所定回数に到達したことを示す情報を前記出力部に出力させる。
【0019】
このような提供装置によれば、制御部が吸収性物品を提供することができない旨の情報を出力部に出力させるので、消費者が吸収性物品の提供を受けられないことを直感的に把握することができる。
【0020】
また、上述した提供装置は、前記収容部が収容する前記吸収性物品の在庫数を検出する第1の検出部をさらに備え、前記制御部は、前記管理装置および当該提供装置が配置された施設の装置の少なくとも一方に対して、前記在庫数を通信部に送信させる。
【0021】
このような提供装置によれば、制御装置が管理装置および提供装置が配置された施設の装置の少なくとも一方に対して、収容部が収容する吸収性物品の在庫数を通信部に送信させるので、提供装置が配置された施設または管理装置の少なくとも一方の管理者が提供装置の在庫数を把握することができる。
【0022】
また、上述した提供装置は、当該提供装置に生じる加速度を検出する第2の検出部と、
警報を出力可能な警報部と、をさらに備え、前記制御部は、前記第2の検出部が検出した前記加速度が所定値以上であるかを判定し、前記加速度が前記所定値以上である場合、前記警報部に警報を出力させる。
【0023】
このような提供装置によれば、制御部が第2の検出部によって検出された加速度が所定値以上である場合、警報部に警報を出力させるので、提供装置の盗難を防止することができる。
【0024】
また、上述した提供装置は、前記収容部は、互いに異なる種類の前記吸収性物品を収容する。
【0025】
このような提供装置によれば、複数の消費者に対応した吸収性物品を提供することができる。
【0026】
また、上述した前記吸収性物品は、生理用ナプキン、パンティーライナー、タンポン、使い捨ておむつ、尿取りパッド、失禁パッドおよびペット用のおむつ等のいずれかであってもよい。
【0027】
このような提供装置によれば、複数の消費者に対応した吸収性物品を提供することができる。
【0028】
また、上述した提供装置は、2次元コードを読み取り可能な読取部をさらに備え、前記利用者情報は、前記2次元コードであり、前記取得部は、前記読取部が読み取った前記2次元コードを前記利用者情報として取得する。
【0029】
このような提供装置によれば、2次元コードを読み取り可能な読取部をさらに備えることによって、簡易な構成で利用者情報を取得することができる。
【0030】
また、管理装置は、吸収性物品を提供する複数の提供装置の各々と通信可能な通信部と、前記複数の提供装置のいずれか一つから、利用者を識別する利用者情報を受信した場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に対して、前記利用者情報に基づく前記吸収性物品を提供するかを判定し、該判定した判定結果に応じて、前記利用者情報を送信した前記提供装置に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる制御部と、を備える。
【0031】
このような管理装置によれば、制御部が利用者情報を送信した提供装置に対して、吸収性物品の提供を許可する許可情報を通信部に送信させるので、消費者が外出時に吸収性物品を所持しておらず、吸収性物品を必要とする状況下において、吸収性物品を提供することができる。
【0032】
また、上述した管理装置は、複数の前記利用者情報と、前記複数の提供装置の各々が前記吸収性物品を提供した提供時刻と、を対応付けた利用状況を示す利用者情報データを記録する記録部と、計時機能を有する計時部と、を備え、前記制御部は、前記利用者情報を受信した時刻と、前記利用者情報データと、に基づいて、前記利用者が前記複数の提供装置のいずれか1つから前記吸収性物品の提供を受けてから所定時間経過しているかを判定し、前記所定時間経過していると判定した場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に対して、少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる一方、前記所定時間経過していないと判定した場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に対して、前記所定時間経過していないことを示す情報を出力させる。
【0033】
このような管理装置によれば、制御部が利用者情報を送信した提供装置に対して、所定時間経過していると判定した場合、少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる一方、所定時間経過していないと判定した場合、利用者情報を送信した提供装置に対して、所定時間経過していないことを示す情報を出力させるので、前回に吸収性物品を提供した時間から所定時間経過していない消費者に対して、吸収性物品の提供を阻止することができる。
【0034】
また、上述した管理装置は、前記利用者情報データは、複数の前記利用者情報に、前記利用者情報に紐付けられた前記利用者に所定期間内において提供した前記吸収性物品の提供数をさらに対応付けて記録し、前記制御部は、前記提供数が前記所定期間内に提供可能な所定回数内であるかを判定し、前記所定回数内であると判定した場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に対して、少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる一方、前記所定回数内でないと判定した場合、前記利用者情報を送信した前記提供装置に対して、前記所定期間内において前記吸収性物品の提供が所定回数に到達したことを示す情報を出力させる。
【0035】
このような管理装置によれば、制御部が、所定期間内において吸収性物品を提供した提供数が所定回数内であると判定した場合、利用者情報を送信した提供装置に対して、前記許可情報を通信部に送信させる一方、所定期間内において吸収性物品を提供した提供数が所定回数内でないと判定した場合、利用者情報を送信した提供装置に対して、所定期間内において吸収性物品の提供が所定回数に到達したことを示す到達情報を通信部に送信させるので、所定期間内に提供可能な回数数に達した消費者に吸収性物品の提供を阻止することができる。
【0036】
また、上述した管理装置は、前記利用者情報データと、前記複数の提供装置の各々を識別情報および前記複数の提供装置の各々の設置場所を示す設置情報を含む装置情報と、に基づいて、前記複数の提供装置の各々の在庫情報を示す在庫情報を生成する生成部と、をさらに備え、前記制御部は、前記生成部が生成した前記在庫情報を、前記複数の提供装置が配置された施設の装置へ送信する。
【0037】
このような管理装置によれば、制御部が生成部によって生成された在庫情報を複数の提供装置が配置された施設の装置へ送信するので、施設側の使用者が各提供装置のリアルタイムの在庫状況を把握することができる。
【0038】
また、上述した管理装置は、前記制御部は、前記利用者が利用する端末装置から前記吸収性物品の提供を要望する要望情報と、前記端末装置から前記端末装置の位置を示す位置情報と、を前記通信部が受信した場合、前記位置情報と前記在庫情報とに基づいて、前記端末装置に対して、前記端末装置の現在位置において前記吸収性物品を提供可能な前記提供装置の位置情報を含む地図情報を前記通信部に送信させる。
【0039】
このような管理装置によれば、制御部が位置情報と在庫情報とに基づいて、端末装置に対して、端末装置の現在位置において吸収性物品を提供可能な提供装置の位置情報を含む地図情報を通信部に送信させるので、消費者が吸収性物品の提供を受けられる場所を直感的に把握することができる。
【0040】
また、提供システムは、吸収性物品を提供可能な複数の提供装置と、複数の提供装置の各々を管理する管理装置と、を備える提供システムであって、前記提供装置は、少なくとも前記吸収性物品を1つ収容する収容部から前記吸収性物品を外部へ排出可能な排出部と、利用者を識別する利用者情報を取得する取得部と、前記取得部が前記利用者情報を取得した場合、前記管理装置による前記利用者情報に基づく前記吸収性物品を提供するかの判定に応じて、前記排出部に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる第1の制御部と、を備え、前記管理装置は、前記複数の提供装置のいずれか一つから前記利用者情報を受信した場合、前記利用者情報に基づく前記吸収性物品を提供するかを判定し、該判定した判定結果に応じて、前記利用者情報を送信した前記提供装置に少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる第2の制御部を備える。
【0041】
このような提供システムによれば、消費者が外出時に吸収性物品を所持しておらず、吸収性物品を必要とする状況下において、吸収性物品を提供することができる。
【0042】
また、提供方法は、吸収性物品を提供可能な提供装置が実行する提供方法であって、利用者を識別する利用者情報を取得し、前記利用者情報を取得した場合、前記利用者情報に基づく前記吸収性物品を提供するかの判定に応じて、少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる。
【0043】
このような提供方法によれば、消費者が外出時に吸収性物品を所持しておらず、吸収性物品を必要とする状況下において、吸収性物品を提供することができる。
【0044】
また、提供プログラムは、吸収性物品を提供可能な提供装置が備えるコンピュータに実行させる提供プログラムであって、利用者を識別する利用者情報を取得し、前記利用者情報を取得した場合、前記利用者情報に基づく前記吸収性物品を提供するかの判定に応じて、少なくとも前記吸収性物品を1つ排出させる。
【0045】
このような提供プログラムによれば、消費者が外出時に吸収性物品を所持しておらず、吸収性物品を必要とする状況下において、吸収性物品を提供することができる。
【0046】
以下に、提供装置、管理装置、提供システム、提供方法およびプログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により提供装置、管理装置、提供システム、提供方法および提供プログラムが限定されるものでない。また、以下の実施形態において同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0047】
[実施形態]
〔1.提供システムにおける吸収性物品の提供の流れ〕
まず、実施形態に係る提供システムにおける吸収性物品の提供の流れの一例について説明する。
図1は、実施形態に係る提供システムにおける吸収性物品の提供の流れの一例を説明するための図である。
【0048】
図1に示す提供システム1は、利用者U1が外出時に吸収性物品を所持しておらず、吸収性物品を必要とする状況下において、吸収性物品を提供するシステムである。ここで、吸収性物品としては、生理用ナプキン、パンティーライナー、タンポン、使い捨ておむつ、尿取りパッド、失禁パッドおよびペット用のおむつ等が挙げられる。さらに、吸収性物品は、互いに異なる種類が含まれる。例えば、生理用ナプキンには、厚さ、長さ、および吸収量の各々が異なる複数種類が含まれる。
【0049】
図1に示す利用者U1は、吸収性物品の提供サービスを利用する契約者または登録者である。この提供サービスは、利用者U1が外出時に吸収性物品を所持しておらず、吸収性物品を必要とする状況下において、公共施設のトイレ等に設置された提供装置10から吸収性物品が提供されるサービスである。
【0050】
図1に示す提供システム1は、吸収性物品を提供する提供装置10と、利用者U1が利用する端末装置20と、ネットワークを介して提供装置10または端末装置20と双方向に通信可能な管理装置30と、ネットワークを介して提供装置10および管理装置30と双方向に通信可能な店舗装置40と、を備える。
【0051】
なお、
図1では、説明の便宜上、提供サービスを利用する複数の利用者U1(複数の利用者U1がそれぞれ利用する複数の端末装置20)のうち、1人の利用者U1(1人の利用者U1が利用する1台の端末装置20)のみを図示している。さらに、
図1では、提供装置10は、説明の便宜上、複数の公共施設、例えば、学校、デパート、駅、遊園地および美術館等のトイレ、サニタリースペース、ベビールームおよび授乳室等にそれぞれ配置されているが、1つの提供装置10のみを図示している。さらにまた、
図1では、店舗装置40は、説明の便宜上、複数の公共施設や店舗に配置されているが、1つの店舗装置40のみを図示している。
【0052】
図1に示すように、まず、利用者U1は、端末装置20において、予め提供サービスに登録した提供サービスアプリケーション(以下、「提供サービスアプリ」という)の立ち上げを行う(ステップS1)。ここで、提供サービスアプリには、利用者U1を識別するための個人情報、提供サービスに関する情報、生理日管理および初経コンテンツ等が含まれる。ここで、個人情報には、利用者U1の生年月日、生理周期、利用者ID(ユーザID)およびパスワード等が含まれる。
【0053】
続いて、利用者U1は、外出時に吸収性物品を所持しておらず、吸収性物品を必要とする場合、端末装置20の表示モニタで表示された提供サービスアプリ内において、提供装置10から吸収性物品の提供を享受する操作を行う(ステップS2)。例えば、利用者U1は、端末装置20の表示モニタで表示される提供サービスアプリの操作画面上において、吸収性物品の提供を享受する操作アイコンを選択する。
【0054】
その後、端末装置20は、提供装置10から吸収性物品の提供を享受するための利用者情報を生成し(ステップS3)、かつ、この利用者情報を表示モニタに表示するとともに(ステップS4)、管理装置30に利用者U1に関する利用者情報を送信する(ステップS5)。具体的には、端末装置20は、利用者情報として1次元コード(例えばバーコード)や2次元コード(例えばQRコード(登録商標)や)を生成し、この1次元コードまたは2次元コードを表示モニタに表示する。この場合、端末装置20は、管理装置30に対して、利用者U1に関する利用者情報を送信する。ここで、利用者情報には、端末装置20を識別する端末識別情報、利用者U1を識別する個人情報(以下、「利用者ID」という)、パスワードおよび端末装置20の位置情報等が含まれる。さらに、利用者情報には、利用者U1の吸収性物品の購買数、および利用者U1の吸収性物品の継続利用年数等が含まれていてもよい。
【0055】
なお、
図1では、端末装置20が利用者情報を生成して表示しているが、これに限定されることなく、例えば、管理装置30が端末装置20から送信された端末識別情報または利用者IDに基づいて、利用者情報を生成し、この利用者情報を端末装置20へ送信することによって端末装置20の表示モニタに表示させてもよい。また、
図1では、端末装置20が利用者情報として2次元コードを生成しているが、数字、文字、記号および絵等で構成されたものであってもよい。
【0056】
さらに、
図1では、端末装置20が利用者情報を生成して表示しているが、例えば、予め利用者情報が添付または印字された学生証、生徒手帳およびクーポン等の紙媒体であってもよい。この場合、利用者情報は、必ずしも表示されている必要がなく、例えば利用者情報を記録するICチップ(例えばICタグ、RFID、非接触ICカード)等を学生証または生徒手帳等に埋め込んでいればよい。さらにまた、端末装置20は、利用者情報を提供装置10に無線通信によって送信してもよい。
【0057】
続いて、利用者U1は、端末装置20の表示モニタが表示する利用者情報を、提供装置10に設けられたコードリーダに読み取らせる(ステップS6)。この場合、提供装置10は、利用者U1が提示した端末装置20の表示モニタで表示される利用者情報の読み取りを行う。
【0058】
その後、提供装置10は、利用者情報を管理装置30へ送信する(ステップS7)。この場合、提供装置10は、提供装置10の装置情報と、利用者情報と合わせて管理装置30へ送信してもよい。ここで、装置情報には、提供装置10を識別する装置識別情報(装置IDや装置IPアドレス)と、提供装置10が利用者情報を読み取った時刻情報と、を少なくとも含む。さらに、装置情報に、提供装置10の設置場所を示す設置場所情報と、提供装置10に収容された吸収性物品の種別を示す種別情報と、を含めてもよい。
【0059】
続いて、管理装置30は、提供装置10から受信した利用者情報に基づいて、前回の吸収性物品の提供から所定時間経過しているか否かを判定し(ステップS8)、かつ、1ヶ月当たりの所定回数内であるか否かを判定する(ステップS9)。具体的には、管理装置30は、提供装置10から受信した利用者情報に基づいて、提供装置10が利用者U1に対して前回に吸収性物品を提供してから所定時間、例えば3時間以上経過しているか否かを判定する。さらに、管理装置30は、提供装置10から受信した利用者情報に基づいて、利用者U1に対して1ヶ月当たりの提供回数が所定回数、例えば3回に達したか否かを判定する。これにより、利用者U1に対して無制限に吸収性物品を提供することを防止することができる。
【0060】
その後、管理装置30は、前回の吸収性物品の提供から所定時間経過しており、かつ、1ヶ月当たりの所定回数内である場合、提供装置10に吸収性物品の提供を許可する許可情報を送信する(ステップS10)。なお、管理装置30は、前回の吸収性物品の提供から所定時間経過していないとき、利用者U1に対して前回に吸収性物品を提供してから所定時間経過してしないことを提供装置10へ送信する。具体的には、管理装置30は、利用者U1に対して前回に吸収性物品を提供してから所定時間経過してしないことを示す情報、例えば吸収性物品の提供を禁止する情報を提供装置10へ送信する。この場合、管理装置30は、利用者U1に対して吸収性物品を提供することができる時刻情報を提供装置10または端末装置20へ送信してもよい。さらに、管理装置30は、前回に吸収性物品を提供してから所定時間経過している場合であっても、1ヶ月当たりに提供可能な回数が所定回数に達しているとき、1ヶ月当たりの提供可能な回数に達したこと提供装置10へ送信する。具体的には、管理装置30は、1ヶ月当たりの提供可能な回数に達したことを示す情報、例えば吸収性物品の提供を禁止する情報または1ヶ月当たりの提供可能な回数に達したことを示す到達情報を提供装置10へ送信する。
【0061】
続いて、提供装置10は、管理装置30から許可情報を受信した場合、内部に収容する吸収性物品Q1を外部に排出することによって利用者U1へ提供する(ステップS11)。このため、利用者U1は、外出時に吸収性物品Q1を所持しておらず、吸収性物品Q1を必要とする状況下において、吸収性物品Q1を得ることができる。これにより、利用者U1の提供装置10を提供する会社の製品やブランドに対するロイヤリティを向上させることができる。さらに、提供装置10を設置する施設に対するロイヤリティを向上させることができる。この結果、利用者U1のロイヤリティが増える。なお、提供装置10は、管理装置30からの吸収性物品を提供するか否かの判定に応じて、利用者U1に対して、前回に吸収性物品を提供した時刻から所定時間経過してしないことを示す情報を表示したり、1ヶ月当たりに提供可能な回数が所定回数に達したことを示す情報を表示したりしてもよい。また、提供装置10は、収容部103に吸収性物品が収容されていない場合(在庫が無い場合)、出力部108は、吸収性物品の在庫が無い旨の情報を出力する。ここで、出力部108が吸収性物品の在庫が無い旨の情報を出力するタイミングは、収容部103に収容される吸収性物品がなくなった場合(例えば、収容部103に配置されたセンサにより吸収性物品が無いと判断された場合や、収容部103そのものが取り外された場合等)であってもよいし、排出部104が収容部103に収容された吸収性物品を排出する場合(提供装置10が管理装置30から排出の指示を受信した場合や、吸収性物品を排出するために排出部104を動作させた場合等)であってもよい。
【0062】
その後、提供装置10は、店舗装置40に吸収性物品の在庫状況を示す在庫情報および利用者情報を送信する(ステップS12)。この場合、提供装置10は、店舗装置40に装置情報を、在庫情報および利用者情報に合わせて送信してもよい。
【0063】
続いて、店舗装置40は、提供装置10から受信した在庫情報および利用者情報に基づいて、利用者ID、店舗内に配置した複数の提供装置10それぞれの残数および使用数、および補充の度合いそれぞれを示すリアルタイム情報P1を生成し(ステップS13)、リアルタイム情報P1を表示する(ステップS14)。リアルタイム情報P1には、少なくとも、複数の提供装置10それぞれを設置した場所、装置ID、吸収性物品の残数、吸収性物品の使用数、吸収性物品の補充を促す情報、日時毎の吸収性物品の消費数が含まれる。もちろん、リアルタイム情報P1に、利用者IDを含めてもよい。これにより、店舗装置40の管理者は、店舗内における複数の提供装置10の在庫状況および消費状況それぞれをリアルタイムで把握することができる。さらに、店舗装置40の管理者は、利用者U1の年齢を直感的に把握することができる。
【0064】
その後、店舗装置40は、管理装置30へリアルタイム情報P1を送信する(ステップS15)。
【0065】
続いて、管理装置30は、複数の店舗装置40それぞれから受信したリアルタイム情報を記録し(ステップS16)、リアルタイム情報に基づいて、利用者分析情報P2を生成する(ステップS17)。利用者分析情報P2には、少なくとも、利用者情報(利用者ID)、年齢、吸収性物品の提供数および吸収性物品の提供を享受した提供装置10の場所が含まれる。これにより、複数の店舗装置40それぞれから受信した複数のリアルタイム情報P1に基づいて、利用者U1が、どの時期に、どの場所で吸収性物品を欲しているかを分析することによって、実際のイベント時における対策を行うことができるうえ、提供サービスアプリを登録した利用者U1の使用状況を把握することができる。
【0066】
〔2.提供システムの構成〕
次に、提供システム1の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る提供システム1の構成例を示す図である。
図2に示す提供システム1は、提供装置10と、端末装置20と、管理装置30と、店舗装置40と、を備える。
【0067】
提供装置10は、1つ以上の吸収性物品を内部で収容し、利用者U1の端末装置20の表示モニタで表示される利用者情報の読み取りを行い、この読み取った利用者情報および提供装置10に関する装置情報を管理装置30へ送信する。提供装置10は、メモリと、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアを用いて構成される。さらに、提供装置10は、利用者情報を読み取るためのコードリーダ等、画像を表示する表示モニタ、内部に収容する複数の吸収性物品の重量または在庫を検出するための検出センサ、管理装置30と双方向に通信を行うための通信モジュール、および窃盗等を防止するための防犯センサ等を用いて構成される。例えば、提供装置10は、LTE(Long Term Evolution)や、LETの一種であるLET-Advancedを含む4G(Generation)、将来標準化が行われるであろう5G等といった各種の移動通信システム、Wifi(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等といった各種の無線通信網および各種の有線通信網のいずれかのネットワークNを介して管理装置30および店舗装置40との間で通信を行う。なお、提供装置10の詳細な構成は後述する。
【0068】
端末装置20は、利用者U1が利用するものであり、PC(Personal Computer)、スマートテレビジョン、スマートフォン若しくはタブレット等といったスマートデバイス等により実現される。端末装置20は、ネットワークNを介して管理装置30との間で通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置20は、有機EL(Electro Luminescence)や液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有する。端末装置20は、利用者U1から指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、管理装置30から配信されるコンテンツに対する各種の操作を受付け可能な機能を有する。端末装置20は、メモリと、CPU等のハードウェアを用いて構成される。
【0069】
管理装置30は、提供装置10および店舗装置40を管理するものであり、例えばサーバ装置またはクラウドシステム等により実現される。管理装置30は、提供装置10、ネットワークNを介して、提供装置10、端末装置20および店舗装置40との間で通信を行う。なお、管理装置30の詳細な構成は後述する。
【0070】
店舗装置40は、店舗内に配置された複数の提供装置10それぞれを管理するものであり、例えばPC、サーバ装置またはクラウドシステム等により実現される。店舗装置40は、表示モニタ、キーボード、通信モジュール、メモリおよびCPU等のハードウェアを用いて構成される。店舗装置40は、ネットワークNを介して店舗内に配置された複数の提供装置10および管理装置30との間で通信を行う。
【0071】
〔2-1:提供装置の機能構成〕
次に、
図2を用いて、提供装置10の詳細な構成について説明する。提供装置10は、通信部101と、読取部102と、収容部103と、排出部104と、第1の検出部105と、第2の検出部106と、警報部107と、出力部108と、記録部109と、制御部110と、を備える。
【0072】
通信部101は、ネットワークNと有線または無線で接続され、提供装置10との間で情報の送受信を行う。通信部101は、通信用の回路や通信モジュールおよびアンテナ等によって実現される。なお、実施形態では、通信部101が第1の通信部として機能する。
【0073】
読取部102は、端末装置20の表示モニタに表示される利用者情報を読み取り、この読み取った利用者情報を制御部110へ出力する。読取部102は、2次元コードリーダ、例えばQRリーダやCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサと光学系とによって構成されたカメラモジュールを用いて実現される。なお、読取部102は、端末装置20の機能に応じて適宜変更することができ、例えば端末装置20が利用者情報を無線通信によって端末装置20へ送信する場合、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)等の通信モジュールを用いて実現してもよい。
【0074】
収容部103は、1つ以上の吸収性物品を収容する。収容部103は、吸収性物品を収容する筒部を有する。なお、収容部103は、提供装置10と別体であってもよく、例えばカートリッジのように提供装置10と分離可能なものであって、提供装置10の所定箇所に対して挿脱自在なものであってもよい。
【0075】
排出部104は、制御部110の制御のもと、収容部103に収容された吸収性物品を外部へ排出する。例えば、排出部104は、収容部103における筒部の底部を開閉可能な扉と、この扉の開閉動作や、この扉が開放されたとき、収容部103の筒部に収容された吸収性物品を所定数取出し可能とするための機構(例えば吸収性物品を排出する排出口へ吸収性物品をガイドするガイド機構)の動作のためのモータ等の駆動部と、を用いて実現される。
【0076】
第1の検出部105は、収容部103が収容する吸収性物品の数を検出し、この検出結果を制御部110へ出力する。第1の検出部105は、例えば加重センサや圧力センサ等を用いて実現される。
【0077】
第2の検出部106は、提供装置10に加わる外力を検出し、この検出結果を制御部110へ出力する。具体的には、第2の検出部106は、提供装置10に生じる加速度を検出し、この検出結果を制御部110へ出力する。第2の検出部106は、加速度センサ等を用いて実現される。なお、第2の検出部106は、GPSセンサ、振動センサおよび荷重センサ等のいずれか1つのセンサを用いて実現されてもよい。
【0078】
警報部107は、制御部110の制御のもと、外部へ警報を出力する。警報部107は、アラームやスピーカ等を用いて実現される。
【0079】
出力部108は、制御部110の制御のもと、各種情報を出力する。例えば、出力部108は、各種情報を表示出力するものであって、スピーカ、液晶または有機EL(Electro Luminescence)の表示パネルを用いて実現される。なお、出力部108は、提供装置10がトイレなどのプライベートな空間に配置される場合、音声等による情報の出力よりも表示等による出力の方が好適である。このため、出力部108の形態は、これに限らず、例えば、LED(Light Emitting Diode)ランプを用いて実現する場合、光(LED等の点滅を用いて、LEDランプが光る場所や色、点滅のパターンなどによる情報の提示)によって出力してもよい。もちろん、出力部108をスピーカ等によって実現する場合、音声(音量、音のパターン等の組み合わせによる通知も含む)によって出力してもよい。さらに、出力部108を振動センサや小型モータ等によって実現する場合、振動や振動のパターン等によって出力してもよい。
【0080】
記録部109は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、またはハードディスクによって実現され、提供装置10が実行する各種プログラムや処理中のデータを記録する。また、記録部109は、提供装置10を識別する装置識別情報(装置ID)および提供装置10の設置場所を示す設置場所情報を含む装置情報を記録する装置情報記録部109aを有する。ここで、設置場所情報には、提供装置10が設置された設置施設名、設置場所、吸収性物品の収容数および吸収性物品の種類が含まれる。
【0081】
制御部110は、メモリと、CPU等のハードウェアとも用いて実現され、提供装置10を構成する各部を統括的に制御する。制御部110は、記録部109に記録されている各種プログラムをメモリ内に読み出し、このメモリ内を作業領域として実行することにより、各種のプログラムを実行する。なお、制御部110は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いて実現してもよい。また、実施形態では、制御部110では、第1の制御部として機能する。
【0082】
制御部110は、取得部111と、提供制御部112と、判定部113と、出力制御部114と、警報制御部115と、送信制御部116と、を有する。
【0083】
取得部111は、読取部102が読み取った利用者情報を取得する。具体的には、取得部111は、読取部102が読み取った2次元コード、例えばQRコード(登録商標)に含まれる利用者情報を取得する。
【0084】
提供制御部112は、通信部101が管理装置30から許可情報を受信した場合、排出部104に、収容部103が収容する吸収性物品を排出させる。
【0085】
判定部113は、第2の検出部106によって検出された加速度が所定値以上であるか否かを判定する。具体的には、判定部113は、第2の検出部106によって検出された加速度が提供装置10に外力が加わることによって転倒する程度の加速度、または提供装置10が他者によって持ち上げられたことによって生じる程度の加速度以上であるか否かを判定する。
【0086】
出力制御部114は、出力部108の出力態様を制御する。例えば、出力部108が表示出力可能な場合、出力制御部114は、通信部101が管理装置30から禁止情報を受信した場合、利用者U1に対して、吸収性物品を提供することができない旨の情報、例えば「前回提供から所定時間経過していません。」を出力部108に表示させる。また、出力制御部114は、通信部101が管理装置30から到達情報を受信した場合、利用者U1に対して、所定期間内において吸収性物品を提供可能な回数に到達したことを示す情報、例えば「今月において提供可能な回数に達しました。」を出力部108に表示させる。
【0087】
警報制御部115は、判定部113が第2の検出部106によって検出された加速度が所定値以上であると判定した場合、警報部107に警報を出力させる。すなわち、警報制御部115は、加速度が所定値以上である場合、利用者U1が提供装置10を盗難しようとしていると推定し、警報部107から音声等の警報を出力することで、提供装置10の盗難を防ぐ。なお、警報制御部115は、例えば、所定値以上の加速度が測定された日時や、提供装置10が設置されている位置等を示す情報を管理装置30へ送信してもよい。また、提供装置10は、例えば、提供装置10が設置されている施設を警備する警備担当者が利用する端末装置20に対し、提供装置10が盗難されそう、または破壊されそうである旨の通報を送信してもよい。
【0088】
送信制御部116は、取得部111が取得した利用者情報を通信部101に送信させる。また、送信制御部116は、店舗装置40に吸収性物品の在庫状況を示す在庫情報および利用者情報を送信する。
【0089】
〔2-2:管理装置の機能構成〕
次に、
図2を用いて、管理装置30の詳細な構成について説明する。管理装置30は、通信部31と、計時部32と、記録部33と、制御部34と、を備える。
【0090】
通信部31は、ネットワークNと有線または無線で接続され、管理装置30との間で情報の送受信を行う。通信部31は、通信用の回路や通信モジュールおよびアンテナ等によって実現される。なお、実施形態では、通信部31が第2の通信部として機能する。
【0091】
計時部32は、計時機能を有するクロックジェネレータやタイマー等を用いて実現され、通信部31が受信した各種情報に日時情報を付与する。
【0092】
記録部33は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスクによって実現される。記録部33には、利用者情報データベース331と、装置情報データベース332と、を有する。
【0093】
利用者情報データベース331は、複数の利用者情報と、複数の提供装置10の各々が吸収性物品を提供した提供時刻と、を対応付けた利用状況を示す利用者情報データを記録する。さらに、利用者情報データベース331は、複数の利用者情報に、利用者情報に紐付けられた利用者U1に所定期間内において提供した吸収性物品の提供数をさらに対応付けて記録する。具体的には、
図3に示すように、利用者情報データD1には、利用者ID、名前、年齢、複数の提供装置10の各々が前回に提供した時刻を示す前回提供時刻、利用者情報に紐付けられた利用者U1(利用者ID)に所定期間内おいて提供した今月提供回数、および装置ID(提供装置10の場所を示す場所)が含まれる。なお、利用者情報データベース331は、利用者情報として、利用者U1の吸収性物品の購入履歴(製品の購入履歴、購入場所等を含む)と、吸収性物品の利用状況(利用製品の情報、利用量、吸収性物品に関する嗜好、トラブル等を含む)等と、利用者U1を特定する情報(個人情報)と、を関連付けて記録または管理してもよい。さらに、利用者情報データベース331は、利用者U1ごとに提供可能な吸収性物品の数が異なる場合、吸収性物品の提供回数だけでなく、吸収性物品の提供できる上限を示す提供可能回数を記録または管理してもよい。もちろん、利用者情報データベース331に限定されることなく、管理装置30と連携する他の情報処理装置において、利用者U1の吸収性物品の購入履歴(製品の購入履歴、購入場所等を含む)と、吸収性物品の利用状況(利用製品の情報、利用量、吸収性物品に関する嗜好、トラブル等を含む)等と、利用者U1を特定する情報(個人情報)と、を関連付けて記録または管理してもよいし、利用者U1ごとに提供可能な吸収性物品の数が異なる場合、吸収性物品の提供回数だけでなく、吸収性物品の提供できる上限を示す提供可能回数を記録または管理してもよい。
【0094】
装置情報データベース332は、複数の提供装置10を識別する装置識別情報(装置ID)、設置施設、設置場所、前回提供時刻、吸収性物品の使用数および残数を示す装置情報データを記録する。具体的には、
図4に示すように、装置情報データD2には、装置ID、設置施設、設置場所、前回提供時刻、吸収性物品の使用数および残数が含まれる。
【0095】
制御部34は、メモリと、CPU等のハードウェアとも用いて実現され、管理装置30を構成する各部を統括的に制御する。制御部34は、記録部33に記録されている各種プログラムをメモリ内に読み出し、このメモリ内を作業領域として実行することにより、各種のプログラムを実行する。なお、制御部34は、ASICやFPGA等を用いて実現してもよい。制御部34は、判定部341と、送信制御部342と、生成部343と、を有する。また、制御部34は、実施形態では、第2の通信部として機能する。
【0096】
判定部341は、通信部31が利用者情報を受信した時刻と、利用者情報データベース331が記録する利用者情報データと、に基づいて、利用者U1が複数の提供装置10のいずれか1つから吸収性物品の提供を受けてから所定時間経過、例えば3時間経過しているか否かを判定する。さらに、判定部341は、利用者U1が所定期間内、例えば1ヶ月当たりに提供可能な所定回数内であるか否かを判定する。
【0097】
送信制御部342は、判定部341の判定結果を送信する。具体的には、送信制御部342は、判定部341が利用者情報に応じて判定した判定結果に応じて、利用者情報を送信した提供装置10に対して、吸収性物品の提供を許可する許可情報を通信部31に送信させる。具体的には、送信制御部342は、判定部341の判定結果により吸収性物品の提供が可能である場合、吸収性物品の提供を許可する許可情報を通信部31に送信させる。また、送信制御部342は、判定部341によって所定時間経過していないと判定された場合、利用者情報を送信した提供装置10に対して、吸収性物品の提供を禁止する禁止情報を通信部31に送信させる。また、送信制御部342は、判定部341によって所定回数内でないと判定された場合、利用者情報を送信した提供装置10に対して、所定期間内において吸収性物品の提供が所定回数に到達したことを示す到達情報を通信部31に送信させる。
【0098】
生成部343は、利用者情報データベース331が記録する利用者情報データと、複数の提供装置の各々の装置情報と、に基づいて、複数の提供装置の各々の在庫情報を示す在庫情報を生成する。
【0099】
〔3.提供装置の処理手順〕
次に、提供装置10が実行する提供方法の処理について説明する。
図5は、提供装置10が実行する提供方法の処理を示すフローチャートである。
【0100】
図5に示すように、まず、読取部102が端末装置20の表示モニタで表示される情報から利用者情報を読み取った場合(ステップS101:Yes)、取得部111は、読取部102が読み取った利用者情報を取得する(ステップS102)。
【0101】
続いて、送信制御部116は、取得部111が取得した利用者情報を通信部101に送信させる(ステップS103)。
【0102】
その後、通信部101が管理装置30から許可情報を受信した場合(ステップS104:Yes)、提供制御部112は、収容部103に吸収性物品を排出させる(ステップS105)。
【0103】
続いて、制御部110は、在庫情報および利用者情報を店舗装置40に向けて通信部101に送信させる(ステップS106)。
【0104】
その後、判定部113は、第2の検出部106が検出した加速度が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS110)。判定部113によって第2の検出部106が検出した加速度が所定値以上であると判定された場合(ステップS110:Yes)、警報制御部115は、警報部107に警報を出力させる(ステップS111)。ステップS111の後、提供装置10は、後述するステップS112へ移行する。これに対して、判定部113によって第2の検出部106が検出した加速度が所定値以上でないと判定された場合(ステップS110:No)、提供装置10は、後述するステップS112へ移行する。
【0105】
ステップS112において、提供装置10が停止時間になった場合(ステップS112:Yes)、提供装置10は、本処理を終了する。ここで、停止時間とは、提供装置10が設置された施設内の営業時間である。なお、提供装置10が公園等のトイレに設置されている場合、この処理を停止することなく、常に行っていてもよいし、設定に応じた駆動時間、例えば8時から20時の時間(例えば提供装置10が設置された施設の開館時間等)だけ、上述した処理を行ってもよい。提供装置10が停止時間になっていない場合(ステップS112:No)、提供装置10は、上述したステップS101へ戻る。
【0106】
ステップS104において、通信部101が管理装置30から許可情報を受信していない場合(ステップS104:No)、提供装置10は、後述するステップS107へ移行する。
【0107】
ステップS107において、通信部101が管理装置30から禁止情報を受信した場合(ステップS107:Yes)、出力制御部114は、吸収性物品を提供することができない旨の情報を出力部108に表示させる(ステップS108)。例えば、出力制御部114は、今月の提供枚数が上限に達したことを示す情報を出力部108に表示させる。ステップS108の後、提供装置10は、ステップS110へ移行する。これに対して、通信部101が管理装置30から禁止情報を受信していない場合(ステップS107:No)、提供装置10は、上述したステップS109へ移行する。
【0108】
ステップS109において、通信部101が管理装置30から到達情報を受信した場合(ステップS109:Yes)、提供装置10は、ステップS108へ移行する。これに対して、通信部101が管理装置30から到達情報を受信していない場合(ステップS109:No)、提供装置10は、ステップS110へ移行する。
【0109】
〔4.管理装置の処理手順〕
次に、管理装置30が実行する管理方法の処理について説明する。
図6は、管理装置30が実行する管理方法の処理の概要を示すフローチャートである。
【0110】
図6に示すように、まず、通信部31が提供装置10から利用者情報を受信した場合(ステップS201:Yes)、管理装置30は、後述するステップS202へ移行する。これに対して、通信部31が提供装置10から利用者情報を受信していない場合(ステップS201:No)、管理装置30は、後述するステップS206へ移行する。
【0111】
ステップS202において、判定部341は、通信部31が受信した利用者情報と利用者情報データベース331が記録する利用者履歴に基づいて、通信部31が受信した利用者情報に含まれる利用者U1に吸収性物品を提供してから所定時間経過しているか否かを判定する。判定部341によって通信部31が受信した利用者情報に含まれる利用者U1に吸収性物品を提供してから所定時間経過していると判定された場合(ステップS202:Yes)、管理装置30は、後述するステップS203へ移行する。これに対して、判定部341によって通信部31が受信した利用者情報に含まれる利用者U1に吸収性物品を提供してから所定時間経過していないと判定された場合(ステップS202:No)、管理装置30は、後述するステップS205へ移行する。
【0112】
ステップS203において、判定部341は、通信部31が受信した利用者情報と利用者情報データベース331が記録する利用者履歴に基づいて、通信部31が受信した利用者情報に含まれる利用者U1に対して1ヶ月当たりに提供可能な吸収性物品が所定回数内であるか否かを判定する。判定部341によって通信部31が受信した利用者情報に含まれる利用者U1に対して、1ヶ月当たりに提供可能な吸収性物品が所定回数内であると判定された場合(ステップS203:Yes)、管理装置30は、後述するステップS204へ移行する。これに対して、判定部341によって通信部31が受信した利用者情報に含まれる利用者U1に対して1ヶ月当たりに提供可能な吸収性物品が所定回数内でないと判定された場合(ステップS203:No)、管理装置30は、後述するステップS206へ移行する。
【0113】
ステップS204において、送信制御部342は、利用者情報を送信した提供装置10に対して、提供装置10に吸収性物品の提供を許可する許可情報を通信部31に送信させる。ステップS204の後、管理装置30は、本処理を終了する。
【0114】
ステップS205において、送信制御部342は、利用者情報を送信した提供装置10に対して、吸収性物品の提供を禁止する禁止情報を通信部31に送信させる。ステップS205の後、管理装置30は、本処理を終了する。
【0115】
ステップS206において、送信制御部342は、利用者情報を送信した提供装置10に対して、所定期間内における吸収性物品の提供が所定回数に到達したことを示す到達情報を通信部31に送信させる。ステップS206の後、管理装置30は、本処理を終了する。
【0116】
ステップS207において、通信部31が店舗装置40からリアルタイム情報を受信した場合(ステップS207:Yes)、制御部34は、記録部33にリアルタイム情報を記録する(ステップS208)。
【0117】
続いて、生成部343は、記録部33が記録するリアルタイム情報に基づいて、各提供装置10の在庫情報を生成し(ステップS209)、利用者情報データベース331が記録する各利用者の使用履歴に基づいて、利用者分析情報を生成する(ステップS210)。ステップS210の後、管理装置30は、本処理を終了する。
【0118】
ステップS207において、通信部31が店舗装置40からリアルタイム情報を受信していない場合(ステップS207:No)、管理装置30は、本処理を終了する。
【0119】
なお、送信制御部342は、店舗装置40に対して、生成部343によって生成された各提供装置10の在庫情報および利用者分析情報を通信部31に送信させてもよい。これにより、店舗装置40が配置された施設の管理者は、リアルタイムで提供装置10の在庫状況を把握することができるうえ、利用者U1のリアルの使用者状況を把握することができる。
【0120】
〔5.変形例1〕
また、送信制御部342は、利用者U1の端末装置20から吸収性物品の提供を要望する要望情報と、端末装置20から端末装置20の位置を示す位置情報と、を通信部31が受信した場合、端末装置20の位置情報と在庫情報とに基づいて、端末装置20に対して、端末装置20の現在位置において吸収性物品を提供可能な提供装置10の位置情報を含む地図情報を通信部31に送信させてもよい。この場合において、端末装置20は、管理装置30から受信した地図情報を表示モニタに表示する。さらに、送信制御部342は、地図情報に、提供装置10が提供可能な吸収性物品の種類や在庫数を通信部31に送信させてもよい。これにより、利用者U1は、提供装置10の近くに位置していなくとも、近場で吸収性物品を入手することができる提供装置10の位置を直感的に把握することができる。
【0121】
なお、実施形態では、利用者U1が端末装置20に表示された地図を操作することで提供装置10の位置を検索することも可能である。したがって、送信制御部342は、端末装置20から位置情報を送信されていなくても提供装置10の位置情報を含む地図情報を通信部31に送信させてもよい。また、送信制御部342は、地図情報ではなく、例えば、提供装置10の位置情報の一覧等を送信してもよい。
【0122】
また、管理装置30は、提供装置10が受け付けた利用者情報を示す利用者U1に対して、その提供装置10の近く(または、提供装置10が設置された施設内)にある生理用品の販売場所を通知してもよい。例えば、送信制御部342は、提供装置10から送信されたとき、その提供装置10の近傍(例えば同施設内、あるいは半径1km等の所定距離内等)の生理用品の販売場所(例えばドラッグストア、コンビニ、スーパー等)を特定し、特定された販売場所の位置情報を含む地図情報を通信部31に送信させてもよい。なお、送信制御部342は、上述の提供装置10の送信と同様に、地図情報ではなく、特定された販売場所の一覧等を送信してもよい。
【0123】
これにより、利用者U1は、生理用品を所持しておらず困窮した場合であっても、生理用品を利用できるだけでなく、生理用品の補充を適切に行うことができる。
【0124】
〔6.変形例2〕
上述した実施形態では、提供装置10に出力部を設けた例を説明したが、提供装置10に出力部を設けず、端末装置20の表示モニタ等において吸収性物品の排出の許可または禁止等を表示するようにしてもよい。
【0125】
図7は、実施形態の変形例2に係る提供システムにおける吸収性物品の提供の流れの一例を説明するための図である。
図7の提供システム1Aでは、上述した
図1のステップS10に代えて、ステップS10a、ステップS10bを実行する。このため、以下においては、
図7のステップS10aおよびステップS10bについて説明する。また、
図7においては、提供装置10Aは、上述した実施形態に係る提供装置10と構成が異なり、出力部108が省略されている。なお、提供装置10Aの詳細な構成は、後述する。
【0126】
ステップS10aにおいて、管理装置30は、前回の吸収性物品の提供から所定時間経過しており、かつ、1ヶ月当たりの所定回数内である場合、提供装置10Aに向けて吸収性物品を排出させる排出指示を送信する。この場合において、管理装置30は、端末装置20に向けて、提供装置10Aによる吸収性物品の供給を許可または不許可を示す情報を送信する(ステップS10b)。このとき、端末装置20は、管理装置30から送信された提供装置10Aによる吸収性物品の供給を許可または不許可を示す情報を表示する。これにより、端末装置20において吸収性物品の供給を許可または不許可を示す情報を表示するので、提供装置10Aに別途、表示モニタ等の出力部108を設ける必要がないため、提供装置10Aの構成を簡素化させることができる。この結果、提供装置10Aの製造コストを削減することができるうえ、設置場所の自由度を持たせることができる。
【0127】
〔7.提供システムの構成〕
次に、提供システム1Aの構成について説明する。
図8は、実施形態の変形例2に係る提供システム1Aの構成例を示す図である。
図8に示す提供システム1Aは、上述した実施形態に係る提供システム1の提供装置10に代えて、提供装置10Aを備える。提供装置10Aは、上述した実施形態に係る提供装置10の構成から出力部108を省略している。これにより、提供装置10Aに別途、表示モニタ等の出力部108を設ける必要がないため、提供装置10Aの構成を簡素化させることができる。この結果、提供装置10Aの製造コストを削減することができるうえ、設置場所の自由度を広げることができる。
【0128】
〔8.変形例3〕
上述した実施形態では、提供装置10に出力部を設けた例を説明したが、提供装置10に出力部を設けず、端末装置20の表示モニタにおいて吸収性物品の許可または禁止等を表示する。さらに、提供装置10Aは、端末装置20で表示される情報に応じて、吸収性物品を提供可能な否かを判定して吸収性物品を排出する。
【0129】
図9は、実施形態の変形例3に係る提供システムにおける吸収性物品の提供の流れの一例を説明するための図である。
図9の提供システム1Aでは、上述した
図1のステップS7、ステップS10、ステップS11に代えて、ステップS10c、ステップS10d、ステップS10eおよびステップS10fを実行する。このため、以下においては、
図9のステップS10c、ステップSd、ステップS10eおよびステップS10fについて説明する。また、
図9では、上述した実施形態の変形例1と同一の構成には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0130】
ステップS10cにおいて、管理装置30は、端末装置20に向けて、提供装置10Aによる吸収性物品の供給を許可または不許可を示す情報を送信する。
【0131】
続いて、利用者U1は、端末装置20の表示モニタによって表示された管理装置30から送信された提供装置10Aによる吸収性物品の供給を許可または不許可を示す情報を、提供装置10Aに設けられたコードリーダ(読取部12)に読み取らせる(ステップS10d)。ここで、端末装置20の表示モニタによって表示される情報は、例えば吸収性物品の供給を許可または不許可を示す情報が埋め込まれた2次元コード(例えばQRコード)、1次元コードまたはワンタイムパスによるコードや数字のいずれかであってもよい。もちろん、端末装置20の表示モニタによって表示される情報は、提供装置10Aによる吸収性物品の供給を許可または不許可を示す情報に、利用者U1を識別する個人情報を少なくとも含む利用者情報を含めてもよい。
【0132】
その後、提供装置10Aの判定部113は、コードリーダ(読取部12)が読み取った情報に基づいて、利用者U1に対して吸収性物品を提供可能な否かを判定する(ステップS10e)。
【0133】
続いて、提供制御部112は、判定部113によって利用者U1に対して吸収性物品を提供可能であると判定された場合、収容部103に収容する吸収性物品Q1を外部に排出することによって利用者U1へ提供する。
【0134】
これにより、提供装置10Aに別途、表示モニタ等の出力部108を設ける必要がないため、提供装置10Aの構成を簡素化させることができる。この結果、提供装置10Aの製造コストを削減することができるうえ、設置場所の自由度を広げることができる。
【0135】
〔9.変形例4〕
また、上述した実施形態において、管理装置30は、利用者U1が生理用品の提供を受けた情報を利用して利用者U1の生理日を予測してもよい。
図10は、実施形態の変形例4に係る提供システム1Bの構成例を示す図である。
図10に示す提供システム1Bは、上述した管理装置30に代えて、管理装置30Bを備える。管理装置30Bは、上述した制御部34に代えて、制御部34Bを備える。制御部34Bは、上述した制御部34の構成に加えて、生理予測部35をさらに有する。
【0136】
生理予測部35は、提供装置10から利用者情報を受信した日時から、生理開始日を特定し、利用者U1の次の生理日を予測する。なお、生理開始日は、例えば、提供装置10から利用者U1の利用者情報を受信した日付を基準に、所定期間(例えば20日)経過して、再度、提供装置10から同じ利用者U1の利用者情報を受信した場合、その日付を生理開始日とするとよい。これは、所定期間経過後に利用者U1が提供装置10を利用した場合、利用者U1の生理が開始したにもかかわらず生理用品を所持していない状態であると考えられるためである。
【0137】
また、生理予測部35は、次の生理日の予測を、単に一般的な生理周期による日数の加算によって予測してもよいし、利用者情報データベース331によって管理される利用者U1に関する情報(過去の生理日、生理周期、基礎体温、ホルモンの変化等)に基づいて、予測してもよい。そして、送信制御部342は、端末装置20に対して、生理予測部35によって予測された次の生理日を通信部31に送信させる。なお、予測された次の生理日の送信は、予測された次の生理日の所定期間前(例えば7日前など)であるとよい。
【0138】
また、送信制御部342は、生理予測部35による生理日の予測だけでなく、例えば製品情報(および製品の購入サイトの情報、購入店舗の情報、クーポン情報等)を併せて送信してもよい。
【0139】
これにより、利用者U1は、次の生理開始日を把握することができ、生理用品の所持忘れを防止することができる。
【0140】
また、送信制御部342は、提供装置10が設置されている位置情報を用いて、次の生理日における外出先の提案を行ってもよい。例えば、送信制御部342は、管理装置30Bが端末装置20から、次の生理日における外出先等の予定を受け付けた場合、通信部31に当該外出先付近にある提供装置10の情報(位置情報、設置施設情報等)を端末装置20に送信してもよい。これにより、利用者U1は、突然の生理開始であってもすぐに提供装置10を利用することが可能になる。
【0141】
また、提供装置10が提供した製品の評価を、端末装置20を介して利用者U1に入力させるようにしてもよい。送信制御部342は、提供装置10が提供した製品に関する評価を入力させるための評価入力情報(例えばアンケートフォーム等)を端末装置20に送信する。端末装置20は、管理装置30Bから受信した評価入力情報に基づいて入力画面を表示モニタに表示する。そして、端末装置20は、利用者U1に入力された情報を管理装置30へ送信する。なお、送信制御部342は、利用者U1の入力の結果の有無に応じて、例えば製品のクーポンを端末装置20へ送信したりしてもよい。もちろん、管理装置30Bは、提供装置10による吸収性物品の提供可能数の増加等を行ったりしてもよい。これにより、利用者U1の製品に対する評価を適切に把握することができる。
【0142】
〔10.変形例5〕
また、上述した実施形態において、管理装置30は、利用者U1が1ヶ月当たりに吸収性物品を提供可能な提供数に到達している場合において、利用者U1が提供サービス内において課金等を行うことによって吸収性物品を購入したとき、利用者U1の利用者情報を送信した提供装置10に対して、許可情報を通信部31に送信させてもよいし、提供装置10に対して吸収性物品を提供させてもよい。これにより、利用者U1は、1ヶ月当たりに吸収性物品を提供可能な提供数に到達している場合であっても、吸収性物品を入手することができる。
【0143】
また、提供装置10が製品(吸収性物品)を提供する条件として、例えば、製品の購入頻度、購入量および購入年数等のいずれか1つ以上であってもよい。一例として、初回の製品購入(または初回のユーザ登録)で一回、半年間継続的な購入履歴の登録で二回、といったようにしてもよい。
【0144】
また、提供装置10が提供する吸収性物品は、例えばおむつであってもよい。このような場合、提供装置10は、おむつを交換できる場所(例えばおむつ交換スペースのあるトイレ、ベビールーム等)であってもよい。ここで、提供装置10が吸収性物品を提供する場所としては、学校、デパート、駅、遊園地および美術館等のトイレ、サニタリースペース、ベビールームおよび授乳室等が挙げられる。したがって、提供装置10は、吸収性物品を利用者U1(生理用品であれば女性、おむつであれば乳幼児や被介護者等のおむつ着用者等)が装着する場所に設置されることが好適である。これにより、吸収性物品を装着または交換を必要とする状況で、利用者U1が適切に吸収性物品の提供を受けることができる。
【0145】
〔11.変形例6〕
また、上述した実施形態において、提供装置10が提供可能な製品は一種類であってもよいし、複数種類であってもよい。
図11は、実施形態の変形例6に係る提供システム1Cの構成例を示す図である。
図11に示す提供システム1Cは、上述した管理装置30に代えて、管理装置30Cを備える。管理装置30Cは、上述した実施形態の制御部34に代えて、制御部34Cを備える。制御部34Cは、上述した制御部34の構成に加えて、決定部345をさらに有する。
【0146】
決定部345は、提供装置10が提供可能な製品が複数種類の場合、提供装置10または端末装置20から送信される利用者情報または在庫情報等に基づいて、利用者U1に最適な吸収性物品を決定する。
【0147】
送信制御部342は、決定部345により決定された製品種別情報を提供装置10へ送信したり、決定部345により決定された製品を提供装置10に指示したりすることによって、提供装置10が製品種別情報の示す製品または管理装置30Cによって指示された製品種別の吸収性物品を提供してもよいし、利用者U1が端末装置20に製品種別を入力した情報に応じた製品種別の吸収性物品を提供してもよい。
【0148】
また、送信制御部342は、決定部345が決定した製品種別情報を端末装置20に送信し、端末装置20において管理装置30Cから送信された製品種別情報を表示することによって提供装置10に取得させたり、端末装置20において決定した製品種別情報を提供装置10に送信したりする(あるいは取得させる)ことで、提供装置10が製品種別情報の応じた吸収性物品を提供してもよい。
【0149】
なお、提供装置10に吸収性物品の製品種類を決定する機能が搭載されていてもよいし、提供装置10が利用者U1の操作を受け付ける(例えばボタンを選択させる)ことで吸収性物品の種類を決定してもよい。
【0150】
これにより、利用者U1は、自身に好適な、あるいは利用したい吸収性物品の提供を受けることができる。
【0151】
また、提供装置10の読取部102が取得する利用者情報は、例えばチケットやクーポン、ワンタイムコードのような情報であってもよく、管理装置30は、利用者U1ごとに利用者情報(例えば暗号化した利用者情報やチケット番号)と、その利用者情報の利用可否を示す情報(利用期限や、利用履歴、利用限度回数等)とを管理し、利用者情報が利用可能であれば、提供装置10に対して許可情報を送信するようにしてもよい。したがって、利用者情報は必ずしも個人情報が含まれなくてもよく、利用者を識別可能であれば他の情報であってもよい。即ち、管理装置30は、読取部102によって取得された利用者情報に、利用者U1を識別する個人情報が含まれていない場合であっても、利用者情報に含まれている他の情報に応じて、利用可能であれば、提供装置10に吸収性物品を供給させてもよい。
【0152】
〔12.その他〕
上記した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、手動的に行われてもよい。また、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、公知の方法で自動的に行われてもよい。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られるものではない。
【0153】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されなくともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限らない。また、各構成要素は、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成してもよい。また、上記してきた各処理は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実行されてもよい。
【0154】
〔13.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る提供装置10または管理装置30は、例えば
図12に示すような構成のコンピュータ1000等によって実現される。
図12は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【0155】
図12に示すコンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、キャッシュ1040、メモリ1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続される。
【0156】
演算装置1030は、キャッシュ1040やメモリ1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。キャッシュ1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するキャッシュである。また、メモリ1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM、HDD、フラッシュメモリ等により実現されるメモリである。
【0157】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現されてよい。一方、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0158】
入力装置1020は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置により実現されてもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体により実現されてもよい。
【0159】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する機能を有する。
【0160】
ここで、演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行うこととなる。例えば、演算装置1030は、入力装置1020やメモリ1050からプログラムをキャッシュ1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。例えば、コンピュータ1000が提供装置10または管理装置30として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、キャッシュ1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部110または制御部34の機能を実現することとなる。
【0161】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明した。しかしながら、これらは例示であり、本願の実施形態は、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、所謂当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で実施することが可能である。また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」等に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0162】
1,1A,1B、1C 提供システム
10,10A 提供装置
11,31 通信部
12 読取部
13 収容部
14 第1の検出部
15 第2の検出部
16 警報部
17 表示部
18,33 記録部
19,34 制御部
20 端末装置
30,30B,30C 管理装置
32 計時部
40 店舗装置