(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-10
(45)【発行日】2022-11-18
(54)【発明の名称】静電フィルタおよび静電フィルタを用いてイオンビーム特性を制御するための方法
(51)【国際特許分類】
H01J 37/05 20060101AFI20221111BHJP
【FI】
H01J37/05
(21)【出願番号】P 2021526763
(86)(22)【出願日】2019-10-31
(86)【国際出願番号】 US2019059069
(87)【国際公開番号】W WO2020106426
(87)【国際公開日】2020-05-28
【審査請求日】2021-07-15
(32)【優先日】2018-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リハンスキー, アレクサンドル
(72)【発明者】
【氏名】シンクレア, フランク
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ションウー
【審査官】鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-506385(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 37/05
H01J 37/12
H01J 37/147
H01J 37/317
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メインチャンバと、
イオンビームを前記メインチャンバ内に導くための入口トンネルであって、第1の方向に沿って前記メインチャンバ内に延びる入口軸を有する入口トンネルと、
前記メインチャンバから出ていく前記イオンビームを導くための出口トンネルであって、前記出口トンネルは、前記メインチャンバに接続され出口軸を画定
し、前記入口
軸と前記出口
軸は、両者の間に少なくとも30度のビーム屈曲を画定する、出口トンネルと、
前記メインチャンバ内に配置され、前記入口トンネルと前記出口トンネルとの間にビーム経路を画定する電極アセンブリと、
を備える装置であって、
前記電極アセンブリは、
前記ビーム屈曲の外側に対応する前記ビーム経路の第1の側に配置される1つ
の電極と、
前記ビーム屈曲の内側に対応する前記ビーム経路の第2の側に配置される複数の電極とを備え、前記複数の電極は、少なくとも5つの電極を備える、装置。
【請求項2】
前記電極アセンブリに接続された電圧アセンブリをさらに備え、前記電圧アセンブリは、前記電極アセンブリに印加される電位の組を、前記複数の電極のうちのいずれの電極も接地電位に設定されていない第1の構成から、前記
複数の電極のうちの少なくとも1つの電極が接地電位に設定されている第2の構成に変更するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第2の構成において、前記
複数の電極のうちの少なくとも2つの電極が、接地電位に設定される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
1つの電極だけが前記ビーム経路の前記第1の側に配置される、請求項1
から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記入口トンネルは、前記メインチャンバの第1の側に沿って配置され、前記出口トンネルは、前記メインチャンバの前記第1の側に隣接した、前記メインチャンバの第2の側に沿って配置される、請求項1
から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
プラズマフラッドガンをさらに備え、前記プラズマフラッドガンは、前記出口トンネルを含み、前記
電極アセンブリの各電極は、前記プラズマフラッドガンの外部からは見えない、請求項1
から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記出口トンネルは接地電位に設定される、請求項
6に記載の装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置を用いて、イオンビームを制御するための方法であって、
前記イオンビームを、
前記入口トンネルから
前記メインチャンバを通って、前
記出口トンネルに向けることと、
第1の動作において、
前記複数の電極にそれぞれ、第1の複数の電極電圧を割り当てることであって
、前記複数の電極のうちの第1の数の電極が接地電位に設定される、第1の複数の電極電圧を割り当てることと、
第2の動作において、前記複数の電極にそれぞれ、第2の複数の電極電圧を割り当てることであって、前記複数の電極のうちの第2の数の電極が接地電位に設定され、かつ、前記第2の数が前記第1の数よりも大きい、第2の複数の電極電圧を割り当てることと、
を含む、方法。
【請求項9】
前記第2の動作において、前記複数の電極のうちの少なくとも2つの電極が接地電位に設定される、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の動作において、前記イオンビームは、第1の最終エネルギーで前記メインチャンバから出て、前記第2の動作において、前記イオンビームは、前記第1の最終エネルギーよりも小さい第2の最終エネルギーで前記メインチャンバから出る、請求項
8または9に記載の方法。
【請求項11】
メインチャンバと、
イオンビームを前記メインチャンバ内に導くための入口トンネルであって、第1の方向に沿って前記メインチャンバ内に延びる
入口軸を有する入口トンネルと、
前記メインチャンバ
の下流側に配されたプラズマフラッドガンであって、
前記イオンビームは、前記メインチャンバから出口トンネルを通って前記プラズマフラッドガン内を導かれ、前記出口トンネルは、前記メインチャンバに接続され出口軸を画定し、前記入口
軸と前記出口
軸は、両者の間に少なくとも30度のビーム屈曲を画定する、プラズマフラッドガンと、
前記メインチャンバ内に配置され、前記入口トンネルと前記出口トンネルとの間にビーム経路を画定する電極アセンブリと、
を備えるハイビーム屈曲静電フィルタアセンブリであって、
前記電極アセンブリは、
前記ビーム屈曲の外側に対応する前記ビーム経路の第1の側に配置される1つ
の電極と、
前記ビーム屈曲の内側に対応する前記ビーム経路の第2の側に配置される複数
の電極とを備え、前記複数
の電極は、少なくとも5つの電極を備え、
前記電極アセンブリ
の各電極は、
前記プラズマフラッドガンの外部からは見えない位置に配置される、ハイビーム屈曲静電フィルタアセンブリ。
【請求項12】
前記電極アセンブリの各電極は、前記出口軸の一方の側であって、前記入口トンネルに近い一方の側のみに配置される、請求項11に記載のハイビーム屈曲静電フィルタアセンブリ。
【請求項13】
前記ビーム屈曲は、40度から90度の間である、請求項
11または12に記載のハイビーム屈曲静電フィルタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は概して、基板への注入を行うための装置および技術に関し、より具体的には、イオンビーム用に改良されたエネルギーフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] イオン注入は、衝突によってドーパントまたは不純物を基板に導入する処理である。半導体製造において、ドーパントは電気的、光学的、または機械的特性を変えるために導入される。
【0003】
[0003] イオン注入システムは、イオン源と一連のビームライン構成要素とを備えうる。イオン源は、所望のイオンが生成されるチャンバを備えうる。イオン源は、チャンバの近くに配置された電源および抽出電極アセンブリも備えうる。ビームライン構成要素は、例えば、質量分析器、第1の加速または減速ステージ、コリメータ、および、第2の加速または減速ステージを含んでもよい。光ビームを操作するための一連の光学レンズと同じように、ビームライン構成要素は、特定の核種、形状、エネルギー、および/または他の性質を有するイオンまたはイオンビームをフィルタにかけ、集束させ、かつ操作することができる。イオンビームは、ビームライン構成要素を通過し、プラテンまたはクランプ上に取り付けられた基板に向かって方向付けられうる。基板は、ロプラットとも称される装置によって、1つまたは複数の次元で動かされうる(例えば、平行移動、回転、および傾斜)。
【0004】
[0004] 多くのイオン注入装置では、下流の静電モジュールは、イオンビームエネルギー、イオンビーム形状、およびイオンビームサイズを制御するための静電レンズとして機能しうる。静電モジュールは、イオンビームの方向を変えながら、最終エネルギーまでイオンビームを加速または減速することができる。イオンビームの方向を変えることによって、エネルギー中性粒子を遮蔽し、その結果、十分に画定されたエネルギーを有する最終的なビームとなる。
【0005】
[0005] 公知の静電モジュールは、例えば、ペアで配置された7つの上下の電極など、複数の電極ペアを採用してもよく、電極はそこを通って進行するイオンビームを抑制して誘導する。電極は、イオンビームから等間隔に離したロッドとして配置されてもよい。ロッド/電極電位は、イオンビームを減速し、偏向させ、イオンビームを集束させるような電場を、静電モジュールに作り出すように設定される。
【0006】
[0006] 静電モジュールの公知の構成の例では、基板に当たる前に最終的なビームエネルギーで出て行く前に、イオンビームを偏向、減速、および集束させるため、5つまたは7つの電極ペアを使用することができる。7つの電極ペアなど、より多数の電極を使用することは、イオンビームの減速中に静電応力を許容可能なレベルに維持するために、30keVを超えるような比較的高いエネルギーを処理するのに有用である。減速レンズに関するスケーリング則に基づくと、静電レンズを通る最大輸送ビーム電流は、減速長の二乗にほぼ反比例する。したがって、多数の電極ペアおよび長い減速長を有する電極構成は、輸送ビーム電流の量を制限する傾向がある。
【0007】
[0007] これらの留意事項および他の留意事項に関連して、本開示が提供される。
【発明の概要】
【0008】
[0008] 一実施形態では、装置は、メインチャンバと、第1の方向に沿ってメインチャンバ内に延びる入口軸を有する入口トンネルと、メインチャンバに接続され出口軸を画定する出口トンネルとを含んでもよい。入口トンネルと出口トンネルは、両者の間に少なくとも30度となるビーム屈曲を画定する。装置は、メインチャンバ内に配置され、入口トンネルと出口トンネルとの間にビーム経路を画定する電極アセンブリを含んでもよい。電極アセンブリは、ビーム経路の第1の側に配置される下方電極と、ビーム経路の第2の側に配置される複数の電極とを含んでもよく、複数の電極は少なくとも5つの電極を含む。
【0009】
[0009] さらなる実施形態では、イオンビームを制御するための方法は、入口トンネルから静電フィルタのメインチャンバを通って、メインチャンバに連結された出口トンネル内にイオンビームを導くことを含んでもよい。この方法は、第1の動作において、複数の電極にそれぞれ第1の複数の電極電圧を割り当てることを含んでもよく、複数の電極は、メインチャンバ内に配置され、複数の電極のうちの第1の数の電極は、接地電位に設定される。この方法はまた、第2の動作において、複数の電極にそれぞれ第2の複数の電極電圧を割り当てることを含んでもよく、複数の電極のうちの第2の数の電極は、接地電位に設定され、第2の数は、第1の数よりも大きい。
【0010】
[0010] 追加の実施形態では、ハイビーム屈曲静電フィルタアセンブリは、メインチャンバと、入口トンネルと、第1の方向に沿ってメインチャンバ内に延びる伝播軸を有する入口トンネルと、プラズマフラッドガンとを含んでもよい。プラズマフラッドガンは、メインチャンバに接続され、出口軸を画定する出口トンネルを含んでもよく、入口トンネルと出口トンネルは、両者の間で少なくとも30度となるビーム屈曲を画定する。ハイビーム屈曲静電フィルタアセンブリはまた、メインチャンバ内に配置され、入口トンネルと出口トンネルとの間にビーム経路を画定する電極アセンブリも含みうる。電極アセンブリは、ビーム経路の第1の側に配置される下方電極と、ビーム経路の第2の側に配置される複数の上方電極とを含んでもよく、複数の上方電極は、少なくとも5つの電極を含み、電極アセンブリは、入口トンネルの最上部側に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の実施形態による、イオン注入システムを実証する例示的な実施形態を示す。
【
図2A】本開示の例示的実施形態による、ある動作モード下での静電フィルタにおける電位分布のシミュレーションを示す。
【
図2B】本開示の例示的実施形態による、
図2Aとは異なる動作モード下での静電フィルタにおける電位分布のシミュレーションを示す。
【
図3A】
図2Aに対応する動作モード下でのリンイオンビームのビームプロファイルのシミュレーションを示す。
【
図3B】
図2Bに対応する動作モード下でのリンイオンビームのビームプロファイルのシミュレーションを示す。
【
図4A】本開示のさらなる実施形態による、ある異なる動作モード下での別の静電フィルタにおける電位分布のシミュレーションを示す。
【
図4B】本開示のさらなる実施形態による、
図4Aとは異なる動作モード下での別の静電フィルタにおける電位分布のシミュレーションを示す。
【
図5A】
図4Aに対応する動作モード下でのリンイオンビームのビームプロファイルのシミュレーションを示す。
【
図5B】
図4Bに対応する動作モード下でのリンイオンビームのビームプロファイルのシミュレーションを示す。
【
図6A】
図4Aに対応する動作モード下でのリンイオンビームについての再スパッタリングされた粒子分布のシミュレーションを示す。
【
図6B】
図4Bに対応する動作モード下でのリンイオンビームについての再スパッタリングされた粒子分布のシミュレーションを示す。
【
図7A】
図4Aに対応する異なる動作モード下でのリンイオンビームの負の粒子軌道分布のシミュレーションを示す。
【
図7B】
図4Bに対応する異なる動作モード下でのリンイオンビームの負の粒子軌道分布のシミュレーションを示す。
【
図8】本開示のいくつかの実施形態による例示的な処理フローを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0019] 図面は、必ずしも縮尺どおりではない。図面は、単なる表現であり、本開示の特定のパラメータを表すことを意図しない。図面は、本開示の例示的な実施形態を示すことを意図しており、したがって、範囲を限定するものと見なされるべきではない。図面では、同様の番号が同様の要素を表す。
【0013】
[0020] ここで、本開示によるシステムおよび方法を、システムおよび方法の実施形態が示された添付の図面を参照しながら、以下でより完全に説明する。システムおよび方法は、多くの異なる形態で具現化されてよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと見做されない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が一貫した完全なものであり、システムおよび方法の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。
【0014】
[0021] 便宜上および明確にするために、「最上部(top)」、「底部(bottom)」、「上方(upper)」、「下方(lower)」、「垂直方向(vertical)」、「水平方向(horizontal)」、「横方向(lateral)」、および「縦方向(longitudinal)」といった用語は、本明細書では、図に見られるように、これらの構成要素およびこれらを構成する部分の相対的な配置および配向を説明するために使用される。専門用語には、具体的に言及された単語、その派生語、および、同様の重要度の単語が含まれる。
【0015】
[0022] 本明細書で使用されているように、「a」または「an」という単語に続いて、単数形で列挙される要素または動作は、同様に複数の要素または動作を含む可能性があるものとして、理解される。さらに、本開示の「一実施形態(one embodiment)」への言及は、列挙された特徴も組み込む追加的な実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図しない。
【0016】
[0023] 本明細書で提供されるのは、例えば、静電フィルタとして機能する静電モジュールの動作および信頼性を改善するための手法である。例示的な実施形態では、静電フィルタは、静電モジュールのメインチャンバ内の電極アセンブリの新しい配置を含む新しいアーキテクチャを有することが開示される。
【0017】
[0024] 本明細書で提供されるのは、例えば、静電フィルタとして機能する静電モジュールの動作および信頼性を改善するための手法である。例示的な実施形態では、静電フィルタは、静電モジュールのメインチャンバ内の電極アセンブリの新しい配置を含む新しいアーキテクチャを有することが開示される。
【0018】
[0025] ここで
図1を参照すると、システム10を示す例示的な実施形態が示されており、システム10は、本開示によるイオン注入のために使用されてもよい。システム10は、他の構成要素のうち、リボンビームまたはスポットビームなどのイオンビーム18を生成するためのイオン源14と、一連のビームライン構成要素とを含む。イオン源14は、ガス流24を受け取るためのチャンバを備えることが可能であり、イオンを生成する。イオン源14は、上記チャンバの近くに配置された電源および抽出電極アセンブリも備えてもよい。イオン源14から静電フィルタ40に延びるビームラインは、上流ビームライン12とみなすことができる。いくつかの非限定的な実施形態では、上流ビームラインのビームライン構成要素16は、例えば、質量分析器34、第1の加速または減速ステージ36、および静電フィルタ40の上流に配置されたコリメータ38を含むことができ、この静電フィルタは、イオンビーム18を減速および/または加速することができる。
【0019】
[0026] 例示的な実施形態では、ビームライン構成要素16は、イオンまたはイオンビーム18をフィルタ処理し、集束させ、操作して、これらが所望の核種、形状、エネルギー、および/または他の性質を有するようにすることができる。ビームライン構成要素16を通過するイオンビーム18は、処理チャンバ46内のプラテンまたはクランプ上に取り付けられた基板15に向けることができる。基板は、1つまたは複数の次元で動かされうる(例えば、平行移動、回転、および傾斜)。
【0020】
[0027] 静電フィルタ40は、イオンビーム18の偏向、減速、および焦点を独立して制御するよう構成されたビームライン構成要素である。一実施形態では、静電フィルタ40は、垂直静電エネルギーフィルタ(VEEF)または静電フィルタ(EF)である。以下でより詳細に説明するように、静電フィルタ40および同様の静電フィルタは、少なくとも1つの電極構成を画定する電極アセンブリとして配置されてもよい。電極構成は、静電フィルタ40を通してイオンビーム18を処理するために、ビームラインに沿って直列に配置された複数の電極を含んでもよい。いくつかの実施形態では、静電フィルタは、イオンビーム18の上方に配置された一組の上方電極と、イオンビーム18の下方に配置された一組の下方電極と、を含みうる。上方電極の組と下方電極の組との間の電位差はまた、中心光線軌道(CRT;central ray trajectory)に沿った様々な点でイオンビームを偏向させるため、中心イオンビーム軌道に沿って変更可能である。システム10はさらに、電極電圧アセンブリ50として示された電極電圧源、並びに静電フィルタ40に連結された入口トンネル52を含んでもよく、静電フィルタ40に関する入口トンネルの構成は後述される。以下の様々な実施形態において開示されるように、入口トンネル52は、静電フィルタ40の一部を形成してよく、入口トンネルおよび静電フィルタ40内の電極は、システム10の動作を改善するために、新しい構成で配置される。
【0021】
[0028]
図1でさらに示されるように、システム10は、コントローラ51を含んでもよく、コントローラ51は、電極電圧アセンブリ50に連結されて、静電フィルタ40の電極のうちの1つに設定された電位を再構成するための信号を生成してもよい。
【0022】
[0029]
図2Aを参照すると、静電フィルタ40の1つの変形例の構造が示されている。
図2Aには、入口トンネル52、プラズマフラッドガン122、電圧源50、およびコントローラ51とともに、静電フィルタ140として示される静電フィルタ40の変形例の側断面図が示されている。このように、これらの構成要素は、ハイビーム屈曲静電フィルタアセンブリを構成しうる。明確にするために、静電フィルタ140の詳細な特徴は省略されてもよい。図示したように、静電フィルタ140は、静電フィルタ40の上方に延び、部分的に取り囲むメインチャンバ102を含み、入口開孔54および出口開孔56は、そこを通ってイオンビームを導くようになっている。静電フィルタ140は、複数の電極ペアを含む電極アセンブリ108を含む。これらの電極は、電極110A、電極110B、電極112A、電極112B、電極114A、電極114B、電極116A、電極116B、電極117A、電極117B、電極118A、電極118B、電極119A、および電極119Bとして示されている。
【0023】
[0030]
図2Aに示されているように、プラズマフラッドガン122は、メインチャンバ102から通じる出口トンネル124を画定する。静電フィルタ140の構成は、7つの電極ペアを含み、所与のペアは上方電極および下方電極を含む。他の実施形態では、より少ないまたはより多い数の電極が含まれてもよい。
【0024】
[0031] 本開示の実施形態によれば、静電フィルタ140は、接地された電極の数が変化し得る複数の異なるモードで動作されてもよい。この手法の利点は、大幅に異なる最終イオンエネルギーなど、広く異なる特性を有するイオンビームにビーム処理を適応させる能力である。
図2Aの構成では、様々な電極に電力が供給され、電極は、電位輪郭(potential contours)で示されるように、負電位に設定されている。
図2Aの構成は、例えば、3keVのP+イオンビームを基板126に送達するのに適した基準モードと見なすことができる。この例では、電極110A、電極110B、電極112A、電極112B、電極114A、電極114B、電極116A、電極116B、電極117A、および電極117Bに電力が供給されている。電極112Aおよび電極112Bは、この構成において、これらの電極に印加される負電圧が最大となる抑制電極として作用する。電極114Aと電極114B、電極116Aと電極116Bなどのように連続する電極ペアでは、負電圧の絶対値は低減され、最終ビームエネルギーに向けてイオンビームの減速をもたらす。電圧の変化は、電位輪郭によって示されるように、比較的緩やかであってもよく、ほぼ出口開孔56近くまで延びる。その結果、電極112Aおよび電極112Bのペアと電極119Aおよび電極119Bのペアとの間の比較的長い減速長は、電極アセンブリ108の電極上に比較的低い静電応力をもたらす。
【0025】
[0032]
図2Bを参照すると、静電フィルタ140は異なる動作モードで示されており、電極アセンブリ108に割り当てられる電圧は、
図2Aの構成とは異なる。この構成は、基板126への3keVのP+イオンビームの輸送にも適している。この例では、電極110A、電極110B、電極112A、電極112B、電極114A、電極114B、電極116A、電極116Bに電力供給され、一方、電極117A、電極117B、電極118A、電極118B、電極119A、および電極119Bは接地電位に設定されている。
図2Aでは、電極112Aおよび電極112Bは、これらの電極に印加される負電圧が最大となる抑制電極として作用する。電極114Aおよび電極114B、電極116Aおよび電極116Bなどの連続した電極ペアでは、負電圧の絶対値が低減される。電極117Aおよび電極117Bは接地されているため、この構成では減速長はより小さい。原理的には、この減少した減速長は、電極アセンブリ108内の電極上に増大した静電応力を発生させうるが、静電応力のレベルは許容可能でありうる。
【0026】
[0033]
図2Bの構成の利点は、静電フィルタ140を通って運ばれる比較的大きいビーム電流である。電極110A~116Bに印加される電圧が、
図2Aと
図2Bとの間でほぼ一定のままである一組の条件下では、
図2Bにおける6つの電極117A~119Bの接地は、
図2Aの構成と比較して、基板126において、およそ60%大きいビーム電流を生成しうる。
【0027】
[0034]
図3Aおよび
図3Bは、それぞれ、
図2Aおよび
図2Bの静電構成の下で処理された3keVのリンイオンビームの図を示す。上述のように、
図3Bのリンイオンビームは、同じイオンエネルギーで、
図3Aのリンイオンビームよりも60%多くの電流を基板126に運ぶ。
【0028】
[0035] 上記の結果を考慮すると、静電フィルタ140は、以下のように有利に動作させることができる。30keVを超えるような比較的高い最終イオンビームエネルギーの場合には、最小数の電極が接地されている(例えば、最後の電極ペアのみ)、または接地されている電極がない静電構成を設定することができる。比較的低い最終イオンビームエネルギーの場合には、静電構成は、少なくとも2つの電極、最後の4つの電極、最後の6つの電極などが接地されるように設定されてもよい。
【0029】
[0036]
図4Aおよび
図4Bを参照すると、本開示のさらなる実施形態による、2つの異なる動作モード下での別の静電フィルタにおける電位分布のシミュレーションが示されている。これらの実施形態では、静電フィルタ240は、メインチャンバ202の最上部側に配置された入口トンネル252を含み、入口トンネル252は、最上部からメインチャンバ202内にイオンビームを導くように配置される。
図4Aにさらに示されるように、入口トンネル
252は、第1の方向に沿ってメインチャンバ202内に延びる入口軸60によって特徴付けられうる。
図4Aには出口トンネル124も示されており、出口トンネル124は出口軸62を画定している。
図4Aの実施形態では、入口軸60および出口軸62は、両者間の少なくとも30度のビームク曲を画定する。ビーム屈曲は、
図4Aに角度βとして示されている。いくつかの実施形態では、ビーム屈曲は30度の小さな値であってよく、他の実施形態では、ビーム屈曲は40度から90度の間であってもよい。したがって、
図4Aの装置は、ハイビーム屈曲静電フィルタと呼ぶことができ、以下でさらに説明するように、汚染が最小限に抑え、保守を改善すべき場合の使用に適しうる。
【0030】
[0037]
図4Aにさらに示されるように、複数の電極が、非対称構成を特徴とする電極アセンブリ208内に配置される。非対称構成が具現化されるのは、電極(電極210B)が1つだけビーム経路の下側に配置されるこの場合である(代表的なビーム経路については、
図5Aのイオンビーム260および
図5Bのイオンビーム262をそれぞれ参照)。
図4Aの構成では、電極210A、電極212A、電極214A、電極216A、および電極218Aで示される5つの電極がビーム経路の上側に配置される。図示した構成では、電極アセンブリ208のすべての電極は、出口トンネル124の上方、すなわち、出口トンネル124の上面を表す水平面Pより上方に配置される。
【0031】
[0038] 静電フィルタ140と同様に、静電フィルタ240は、後述する異なる動作モードで動作されてもよい。
図4Aの構成では、電極210Aおよび電極210Bは、すべての電極のうち負の最大電位が電極210Aおよび電極210Bに対して設定される抑制電極として作用する。
図4Aの構成では、電極216Aおよび電極218Aは接地電位に設定されるが、チャンバ壁120も接地電位に設定される。したがって、この構成では、低エネルギーの大電流イオンビームを処理するのに適切な、比較的短い減速長が確立される。
【0032】
[0039]
図4Bを参照すると、電極アセンブリ208のすべての電極に電力が供給される、別の動作モードのための静電構成が示されている。この例では、電極216Aおよび電極218Aはまた、イオンビーム(例えば、イオンエネルギーが30keV以上となりうる高エネルギーイオンビーム)を屈曲させるのに十分な経路長を可能にするために、比較的高い電圧で電力が供給される。同時に、チャンバ壁120は接地されたままであってもよい。イオンビームエネルギーに従った静電構成の調整により、静電フィルタ240は、1keV~75keVのような広範囲に変化するエネルギーのイオンビームを処理することができ、その一方で、より低いエネルギー範囲であっても、基板126に送達されるビーム電流の許容可能なレベルを依然として得ることができる。
【0033】
[0040]
図5Aおよび
図5Bはそれぞれ、
図4Aおよび
図4Bの静電構成下で処理された、3keVリンイオンビームおよび60keVリンイオンビームの実例を示している。
図5Aを参照すると、基板126に56mAの電流を送達する、高電流P+3kVビームのシミュレーションが断面図で示されている。図示のように、イオンビーム260は、入口トンネル252から出て出口トンネル124のほぼ全高を占めた後、(瞬間的な伝播方向に垂直な方向に沿って)より高くなる。静電フィルタ240などの減速レンズを通って運ばれる最大ビーム電流は、減速長の二乗にほぼ反比例するので、長い減速長を有する構成と比較して、減速長を短くすると、はるかに高いビーム電流を発生させることができる。
【0034】
[0041]
図5Bは、60kVで生成されたイオンビーム262を示し、
図4Bの静電構成は、イオンビームを適切な角度を通して曲げながら、比較的短いイオンビームを生成する。
【0035】
[0042] 静電フィルタ240の電極構成の1つの際立った特徴は、入口トンネル252、出口トンネル124の配置、並びに出口トンネル124に対する電極の配置である。特に、入口トンネル252は、メインチャンバ202の第1の側に沿って配置され、出口トンネル124は、メインチャンバ202の第1の側に隣接した、メインチャンバ202の第2の側に沿って配置される。加えて、電極アセンブリ208の電極は、出口トンネル124の上方に配置されるため、電極は、以下で説明するように、基板126から放出され、出口トンネル124を通って戻る核種から保護されうる。
【0036】
[0043]
図6Aは、本開示の実施形態による、静電フィルタ240内の、3 kVP+イオンビームによって基板126から再スパッタリングされた粒子270の軌道のシミュレーションを示す。
図6Aのシミュレーションは、
図4Aに示された静電構成下の基板126から放出されるスパッタリングされた材料の分布を示す。スパッタリングされた材料は、基板126に最初に配置された材料を表し、基板126に3kVイオンを注入するために使用される入射リンイオンビームは、基板126の表面上またはその近傍に位置するある量の材料を再スパッタリングしうる。
図6Aのシミュレーションは、プラズマフラッドガン122と基板124との間に配置された下流領域128の至る所に再スパッタリングされた材料が存在することを示している。加えて、プラズマフラッドガン122によって画定される出口トンネル124は、再スパッタリングされた粒子で充満し、粒子が基板126から静電フィルタ240のメインチャンバ102に向かって戻ることを示している。
【0037】
[0044]
図6Aにさらに示されるように、再スパッタリングした粒子のシミュレーションは、メインチャンバ102内に高密度のプルームを形成し、出口トンネル124と並んである程度より高密度な部分を有する。プルームの密度の低い部分は、メインチャンバ102内に上方に広がる。次いで、スパッタリングされた粒子のプルームは、メインチャンバ102のチャンバ壁120の様々な位置に付着しうる。このシミュレーションでは、再スパッタリングされた粒子が電極アセンブリ108の電極上に付着することは、たとえあったとしても、わずかである。したがって、
図6Aの構成は、電極アセンブリ108の電極上に、少なくとも基板126からの直接の再スパッタリングによって、再スパッタリングされた材料が蓄積する可能性は低い。
【0038】
[0045]
図6Bは、本開示の実施形態による、静電フィルタ240内の60kV P+イオンビームによって基板126から再スパッタリングされた粒子280の軌道のシミュレーションを示す。
図6Bのシミュレーションは、
図4Bに示された静電構成下の基板126から放出されるスパッタリングされた材料の分布を示す。スパッタリングされた材料は、基板126に最初に配置された材料を表し、基板126に60kVイオンを注入するために使用される入射リンイオンビームは、基板126の表面上またはその近傍に位置するある量の材料を再スパッタリングしうる。
図6Bのシミュレーションは、プラズマフラッドガン122と基板124との間に配置された下流領域128の至る所に再スパッタリングされた材料が存在することを示している。加えて、プラズマフラッドガン122によって画定される出口トンネル124は、再スパッタリングされた粒子で充満し、粒子が基板126から静電フィルタ240のメインチャンバ102に向かって戻ることを示している。
【0039】
[0046]
図6Bにさらに示されるように、再スパッタリングされた粒子のシミュレーションは、メインチャンバ102の下部に膨張するプルームを形成する。次いで、スパッタリングされた粒子のプルームは、メインチャンバ102のチャンバ壁120の様々な位置に付着しうる。このシミュレーションでは、再スパッタリングされた粒子が電極アセンブリ108の電極上に付着することは、たとえあったとしても、わずかである。したがって、
図6Bの構成は、電極アセンブリ108の電極上に、少なくとも基板126からの直接の再スパッタリングによって、再スパッタリングされた材料が蓄積する可能性は低い。
【0040】
[0047] 次に
図7Aを参照すると、
図4Aの静電条件下での静電フィルタ240の動作のさらなるシミュレーションが示されている。具体的には、
図7Aは、
図4Aのように電圧が電極に印加されたときに、電極アセンブリ108の電極から放出される負に帯電した粒子の軌道を示す。負に帯電した粒子の軌道は、所定の電極から離れる傾向があり、異なる電極に印加される個々の電圧に応じて複雑なパターンを形成する。注目すべきことに、いずれの負に帯電した粒子軌道も、電極アセンブリ108の電極の位置に関する出口トンネル124の幾何学的形状によってもたらされる遮蔽のために、基板126には至らない。
【0041】
[0048] 次に
図7Bを参照すると、
図4Bの静電条件下での静電フィルタ240の動作のさらなるシミュレーションが示されている。具体的には、
図7Bは、
図4Bのように電圧が印加されたときに、電極アセンブリ108の電極から放出される負に帯電した粒子の軌跡を示す。負に帯電した粒子の軌道は、所定の電極から離れる傾向があり、異なる電極に印加される個々の電圧に応じて複雑なパターンを形成する。注目すべきことに、いずれの負に帯電した粒子軌道も、電極アセンブリ108の電極の位置に関する出口トンネル124の幾何学的形状によってもたらされる遮蔽のために、基板126には至らない。
【0042】
[0049] 様々な実施形態に従って、電極アセンブリ108の電極は、示されるデカルト座標系のX軸に沿って細長くされてもよい。したがって、電極は、X軸に沿って細長い断面を有するリボンビームを制御するのに有用となることがあり、リボンビームは、X軸に沿って幅が数十センチメートルであってよく、数センチメートル程度の高さを有してもよい。実施形態は、この状況に限定されない。
【0043】
[0050] 1つの電極がビーム経路の片側に配置され、5つの電極がビーム経路の反対側に配置される、
図4A~
図7Bの電極の具体的な構成は、広範囲の最終的なイオンビームエネルギーおよびビーム電流にわたってイオンビームを処理するために、特に適切であり得る。例えば、これらの構成は、上述したように、1keV~75keVの動作に適しうる。比較的高いパービアンス条件が存在しうる10kV未満などのより低い電圧での動作では、1つまたは複数の電極を接地して、減速長を短くし、基板へのより高いビーム電流の輸送を容易にすることができる。30kVを超えるような比較的高いエネルギーでの動作の場合には、イオンビームを適切に操縦するように、ほとんどの、あるいはすべての電極に電力を供給することができる。さらに、上記の実施形態は、ビーム経路の一方の側に5つの電極を有する構成を示すが、他の構成では、4つの電極、6つの電極、またはそれ以上をビーム経路の一方の側に配置することができる。加えて、上記の実施形態は、ビーム経路の反対側に1つだけの電極を示しているが、他の実施形態では、複数の電極がビーム経路の反対側に配置されてもよい。
【0044】
[0051] また、電極が60度、70度、80度、または90度などのより急角度のビーム屈曲、あるいは30度などのより緩やかなビーム屈曲を画定するように配置される構成が可能である。これらの他の構成では、メインチャンバの形状、電極の位置、および出口トンネルの位置の配置は、基板から再スパッタリングされた粒子が電極に衝突するのを防止または大幅に低減し、負に帯電した粒子が電極から出て基板に衝突するのを防止または低減するようなものとすることができる。
【0045】
[0052] ここで
図8を参照すると、本開示の実施形態による例示的な処理フロー800が示されている。
【0046】
[0053] ブロック802では、イオンビームは、静電フィルタのメインチャンバを通って、入口トンネルから、メインチャンバに連結された出口トンネル内に導かれる。静電フィルタは、種々の実施形態に従って、イオンビームを偏向、集束、減速、および/または加速するように構成されてもよい。
【0047】
[0054] ブロック804では、第1の動作において、第1の複数の電極電圧が、メインチャンバ内に配置されたそれぞれの複数の電極に割り当てられる。様々な実施形態によれば、第1の動作において、複数の電極のうちの第1の数の電極は、接地電位に設定され、第1の数は、ゼロ以上であってもよい。このように、イオンビームは、メインチャンバを通過する際に、比較的長い減速長を介して処理されてもよい。
【0048】
[0055] ブロック806では、第2の動作において、第2の複数の電極電圧が、メインチャンバ内に配置された複数の電極にそれぞれ割り当てられる。様々な実施形態では、第2の動作において、複数の電極のうちの第2の数の電極は、接地電位に設定され、第2の数は、第1の数よりも大きい。このように、イオンビームは、メインチャンバを通過する際に、比較的短い減速長を介して処理されてもよい。第2の動作は、10keV未満のエネルギーの場合など、比較的低いエネルギーのイオンビームで、かつ比較的高い電流のイオンビームが静電フィルタを通って処理されるべき場合に実行されてもよい。
【0049】
[0056] 上記に鑑みて、本明細書に開示される実施形態によって、少なくとも以下の利点が達成される。本実施形態は、1つのタイプの静電フィルタを使用して、イオン注入装置の動作が広範囲のイオンビームエネルギーおよびイオンビーム電流に及ぶという点で、第1の利点を提供する。静電フィルタの接地電極構成を調整することによって、動作はイオンエネルギーに応じて調整されうる。本開示の実施形態によって提供される別の利点は、フィルタ電極に発生した負に帯電した粒子が基板に衝突する能力を排除することによって、静電フィルタからの基板の直接汚染を低減することである。さらに、本実施形態によって提供される別の利点は、静電フィルタの電極上の基板から再スパッタリングされた材料の蓄積によって生じる間接的な基板汚染、さらなる汚染源が電極からのその後のスパッタリングまたはフレーキングに対して引き起こす間接的な基板汚染の排除である。
【0050】
[0057] 本開示の範囲は、本明細書に記載した具体的な実施形態に限定されるものではない。実際、本明細書に記載されたものに加えて、本開示に対する他の様々な実施形態および修正は、前述の説明および添付の図面から当業者には明らかであろう。このため、そのような上記以外の実施形態および変形例は、本開示の範囲に含まれるものである。さらに、本明細書では、本開示を、特定の目的のための特定の環境における特定の実装の状況で説明したが、当業者は、有用性がそれに限定されず、本開示は、任意の数の目的のために任意の数の環境において有益に実装されうることを認識するであろう。したがって、以下に記載される特許請求の範囲は、本明細書に記載される本開示のすべての範囲および主旨を考慮して解釈されるべきである。