(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-11
(45)【発行日】2022-11-21
(54)【発明の名称】回折格子の製造
(51)【国際特許分類】
H01L 21/027 20060101AFI20221114BHJP
G02B 5/18 20060101ALI20221114BHJP
B29C 59/02 20060101ALI20221114BHJP
【FI】
H01L21/30 502D
G02B5/18
B29C59/02 Z
(21)【出願番号】P 2020571759
(86)(22)【出願日】2019-06-27
(86)【国際出願番号】 US2019039615
(87)【国際公開番号】W WO2020006308
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2021-03-08
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ゴデット, ルドヴィーク
(72)【発明者】
【氏名】マクミラン, ウェイン
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー ティマーマン タイセン, ラトガー
【審査官】植木 隆和
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-096807(JP,A)
【文献】特開2000-075117(JP,A)
【文献】特開2005-004068(JP,A)
【文献】特表2009-516225(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027
G03F 7/20
B29C 59/02
G02B 5/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板をパターニングする方法であって、
基板の第1の面上にハードマスク層を形成することであって、前記基板は、透明な材料から形成され、前記基板の幅に沿った垂直面によって規定される、ハードマスク層を形成することと、
ナノインプリントリソグラフィによって、前記ハードマスク層上に、パターニングされた層を形成することと、
前記パターニングされた層および前記ハードマスク層をエッチングして、前記基板の前記第1の面を露出させることと、
前記パターニングされた層を除去することと、
前記基板の前記第1の面をエッチングして、前記基板の前記第1の面に第1の複数の傾斜メサを形成することであって、前記第1の複数の傾斜メサの各傾斜メサは、前記垂直面に対して20度から70度の角度でエッチングされる、第1の複数の傾斜メサを形成することと、
その後、前記ハードマスク層を除去することと、
前記第1の面とは反対側の前記基板の第2の面上に、第2の複数の傾斜メサを含むパターンを形成することであって、前記第2の複数の傾斜メサは、前記第1の複数の傾斜メサとは異なる角度にある、パターンを形成することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記基板の前記第1の面上に前記ハードマスク層を形成することは、化学気相堆積(CVD)、物理的気相堆積(PVD)、または原子層堆積(ALD)を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
回折格子を形成する方法であって、
ターゲットスタック上に
第1のハードマスク層を形成することであって、前記ターゲットスタックは、第1の基板の第1の面上に形成され
、前記第1の基板は、透明な材料を含み、前記第1の基板の幅に沿った垂直面によって規定される、
第1のハードマスク層を形成することと、
前記
第1のハードマスク層に複数の開口をエッチングすることと、
前記ターゲットスタックをエッチングして、前記第1の基板の前記第1の面上の前記ターゲットスタックに第1の複数の傾斜メサを形成すること
であって、前記第1の複数の傾斜メサの各傾斜メサは、
前記垂直面に対して20度から70度の第1の角度でエッチングされる、
第1の複数の傾斜メサを形成することと、
前記第1の面とは反対側の前記第1の基板の第2の面上に、第2のハードマスク層を形成することと、
ナノインプリントリソグラフィによって、前記第2のハードマスク層上に、パターニングされた層を形成することと、
前記パターニングされた層および前記第2のハードマスク層をエッチングして、前記第1の基板の前記第2の面を露出させることと、
前記パターニングされた層を除去することと、
前記第1の基板の前記第2の面をエッチングすることと、
前記エッチングに応答して、前記第1の基板の前記第2の面に第2の複数の傾斜メサを形成することであって、前記第2の複数の傾斜メサの各傾斜メサは、前記垂直面に対して20度から70度の第2の角度でエッチングされる、第2の複数の傾斜メサを形成することと、
を含む方法。
【請求項4】
前記
第1のハードマスク層を形成することは、ナノインプリントリソグラフィ(NIL)を使用して、前記
第1のハードマスク層をパターンとして堆積させることを含み、前記パターンは、複数のメサと、該複数のメサの隣接するメサ間の複数の傾斜トラフとを含む、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
透明基板を前記ターゲットスタックに取り付けることをさらに含む、請求項
3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の基板の前記第2の面上に前記
第2のハードマスク層を形成することは、ナノインプリントリソグラフィ(NIL)を使用して、前記
第2のハードマスク層をパターンとして堆積させることを含み、前記パターンは、複数のメサと、該複数のメサの隣接するメサ間の複数の傾斜トラフとを含む、請求項
3から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
指向性エッチングを使用して、前記ターゲットスタックおよび前記第1の基板の前記第2の面の各々をエッチングすることをさらに含む、請求項
3から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
指向性エッチングは、
前記第1の基板の前記垂直面に対して前記第1の角度をなすイオンビームの経路に前記ターゲットスタックの第1の部分を位置付けることであって、前記ターゲットスタックの前記第1の部分をエッチングすることは、前記ターゲットスタックの前記第1の部分を前記イオンビームに露出して、前記第1の角度で前記第1の複数の傾斜メサを形成することを含む、第1の部分を位置付けることと、
前記第1の基板を、前記垂直面に対して垂直な中心軸の周りに所定の回転角度まで回転させることと、
を含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
回折格子を形成する方法であって、
ターゲットスタック上に
第1のハードマスク層を形成することであって、前記ターゲットスタックは、第1の基板の第1の面上に形成され
、前記第1の基板は、前記第1の基板の幅に沿った垂直面によって規定される、
第1のハードマスク層を形成することと、
前記
第1のハードマスク層に複数の開口をエッチングすることと、
前記ターゲットスタックをエッチングして、前記第1の基板の前記第1の面上の前記ターゲットスタックに、第1の複数の傾斜メサを形成することであって、前記第1の複数の傾斜メサの各傾斜メサは、
前記垂直面に対して20度から70度の角度でエッチングされる、傾斜メサを形成することと、
前記第1の面とは反対側の前記第1の基板の第2の面上に
、第2のハードマスク層を形成するこ
とと、
ナノインプリントリソグラフィによって、前記
第2のハードマスク層上に、パターニングされた層を形成することと、
を含む方法。
【請求項10】
前記パターニングされた層および前記
第2のハードマスク層をエッチングして、前記第1の基板の前記第2の面を露出させることと、
前記パターニングされた層を除去することと、
前記第1の基板の前記第2の面をエッチングすることと、
をさらに含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記
第1のハードマスク層を形成することは、ナノインプリントリソグラフィ(NIL)を使用して、前記
第1のハードマスク層をパターンとして堆積することを含み、前記パターンは、複数のメサと、該複数のメサの隣接するメサ間の複数の傾斜トラフとを含む、請求項
9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記
第1のハードマスク層を形成すること
および/または前記第2のハードマスク層を形成することは、化学気相堆積(CVD)、物理的気相堆積(PVD)、または原子層堆積(ALD)を使用することを含む、請求項
9または10に記載の方法。
【請求項13】
前記透明な材料は、ガラスまたはポリマーを含む、請求項1
または2に記載の方法。
【請求項14】
前記基板の前記第2の面上に前記第2の複数の傾斜メサを形成することに、ナノインプリントリソグラフィが使用される、請求項
1または2に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の基板を前記所定の回転角度まで回転した後に、前記イオンビームの前記経路に前記ターゲットスタックの第2の部分を位置付けることと、
前記ターゲットスタックの前記第2の部分を前記イオンビームに露出することによって、前記ターゲットスタックの前記第2の部分をエッチングして、第3の複数のメサを形成することと、
をさらに含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項16】
前記エッチングに応答して、前記第1の基板の前記第2の面に第2の複数の傾斜メサを形成することをさらに含み、前記第2の複数の傾斜メサの各傾斜メサは、前記垂直面に対して20度から70度の角度でエッチングされる、請求項
10に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の基板は光学的に透明で、ガラスまたはポリマーを含む、請求項
9から12のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施形態は、概して、種々のタイプの導波路で使用されるような光学素子構造、および光学素子構造を製造するシステムならびに方法に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
[0002] 導波路は、信号の拡がりを1次元または2次元に制限し、最小のエネルギー損失での信号の伝播を可能にすることによって、電磁波または音波を導く構造である。波は3次元的に伝播し、音波や電磁波などの波の生成源から伝播して離れるにつれて、波は出力を失うことがある。波が1次元または2次元で伝搬するように波を閉じ込めることによって、波の出力は保存される。導波路はこのように、波が伝搬する間、波の出力を保持する。
【0003】
[0003] 導波路結合器は、複数の入力信号を受け入れ、入力信号の組み合わせである単一の出力信号を生成することによって、RF信号などの信号を組み合わせるために使用される。導波路に対する需要が増大するにつれて、例えば、光ファイバ用途、レーダ用途、科学的計装、および拡張現実において、導波路に対する需要が増大しており、現在の技術は、格子を形成するためのマスターパターンの作製およびインプリント複製の実行を包含するもので、インプリント可能な材料のみが導波路製造に使用可能である。
【0004】
[0004] そのため、改良された導波路製造のシステムおよび方法が依然として必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本明細書に記載のシステムおよび方法は、格子を形成する方法を対象としている。一実施例では、基板をパターニングする方法は、基板の第1の面上にハードマスク層を形成することであって、基板が透明な材料から形成され、基板の幅に沿った垂直面によって規定される、ハードマスク層を形成することと、ナノインプリントリソグラフィによって、ハードマスク層上にパターニングされた層を形成することとを含む。この実施例では、本方法は、パターニングされた層およびハードマスク層をエッチングして、基板の第1の面を露出することと、パターニングされた層を除去することと、基板の第1の面をエッチングして、基板の第1の面に第1の複数の傾斜メサ(angled mesas)を形成することとをさらに含む。第1の複数の傾斜メサの各傾斜メサは、垂直面に対して20度から70度の角度でエッチングされる。さらにこの方法では、基板の第1の面をエッチングした後、ハードマスク層を除去する。
【0006】
[0006] 別の実施例では、格子を形成する方法は、第1の基板の第1の面上に形成されるターゲットスタック上にハードマスク層を形成することと、ハードマスク層内の複数の開口をエッチングすることと、ターゲットスタックをエッチングして、第1の基板の第1の面上のターゲットスタック内に第1の複数の傾斜メサを形成することとを含む。第1の複数の傾斜メサの各傾斜メサは、垂直面に対して20度から70度の第1の角度でエッチングされる。
【0007】
[0007] 別の実施例では、格子を形成する方法は、第1の基板の第1の面上に形成されるターゲットスタック上にハードマスク層を形成することと、ハードマスク層内の複数の開口をエッチングすることと、ターゲットスタックをエッチングして、第1の基板の第1の面上のターゲットスタック内に第1の複数の傾斜メサを形成することとを含む。複数の傾斜メサの各傾斜メサは、垂直面に対して20度から70度の角度でエッチングされる。本方法はさらに、基板の幅に沿った垂直面によって規定される第1の基板の第2の面上にハードマスク層を形成することと、ナノインプリントリソグラフィによって、ハードマスク層上にパターニングされた層を形成することとを含む。
【0008】
[0008] 本開示の上述の特徴を詳細に理解しうるように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な説明が、実施形態を参照することによって得られ、一部の実施形態は、添付の図面に例示されている。しかしながら、添付図面は例示的な実施形態のみを示すものであり、したがって、本開示の範囲を限定すると見なすべきではなく、その他の等しく有効な実施形態も許容されうることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施形態による、透明基板上に格子構造を直接形成する方法のフロー図である。
【
図2A】本開示の実施形態による、格子構造の形成操作の部分概略図である。
【
図2B】本開示の実施形態による、格子構造の形成操作の部分概略図である。
【
図2C】本開示の実施形態による、格子構造の形成操作の部分概略図である。
【
図2D】本開示の実施形態による、格子構造の形成操作の部分概略図である。
【
図2E】本開示の実施形態による、格子構造の形成操作の部分概略図である。
【
図2F】本開示の実施形態による、格子構造の形成操作の部分概略図である。
【
図3】本開示の実施形態による、透明基板上に格子構造を直接形成する方法のフロー図である。
【
図4A】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図4B】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図4C】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図4D】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図4E】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図5】本開示の実施形態による、第1の基板から第2の基板に格子構造を転写する方法である。
【
図6A】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図6B】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図6C】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図6D】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図6E】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図7】本開示の実施形態による、第1の基板から第2の基板に格子構造を転写する方法である。
【
図8A】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図8B】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図8C】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図8D】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図8E】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図9】本開示の実施形態による、透明基板に格子構造を直接エッチングする方法である。
【
図10A】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図10B】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図10C】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図10D】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図10E】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図10F】本開示の実施形態による、格子構造の形成の部分概略図である。
【
図11A】本開示の実施形態による、導波路結合器を製造するために使用される方法のフロー図である。
【
図11B】本開示の実施形態による、導波路結合器を製造するために使用される方法のフロー図である。
【
図11C】本開示の実施形態による、導波路結合器を製造するために使用される方法のフロー図である。
【
図12】本開示の実施形態にしたがって製造された導波路結合器構造の部分概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0021] 理解を容易にするために、可能な場合には、図に共通する同一の要素を指し示すのに同一の参照番号を使用した。一実施形態の要素および特徴は、さらなる記述がなくても、他の実施形態に有益に組み込むことができると考えられている。
【0011】
[0022] 本明細書で説明されているシステムおよび方法は、導波路に使用される回折格子の大量生産を含むことができる。拡張現実表面レリーフ導波路結合器は、マスタリングおよび複製のプロセスによって作製される。現在、これらの導波路結合器は数千の単位でしか製造されていないが、将来的に予測される数量は数千万以上の単位となる。現在の製造プロセスにおける課題には、特に大量生産におけるように、複製された形状の再現性を含み、ナノインプリントリソグラフィ(NIL)プロセスにおける歩留まりに関する懸念が含まれる。さらに、格子が垂直面に対して45度以上の角度で形成され得るので、高角度格子のNILインプリント後の取り外しも課題となる。
【0012】
[0023] 本明細書で説明されるように、低い屈折率を有する材料である「低屈折率」材料は、二酸化ケイ素(SiO2)、ドープされたSiO2、フッ素化ポリマー、または多孔質材料を含み得る。高い屈折率を有する材料である「高屈折率」材料は、アモルファスおよび結晶性Si、窒化ケイ素(SiN)、二酸化チタン(TiO2)、リン酸ガリウム(GaP)、五酸化タンタル(Ta2O5)、または硫化材料およびポリマーを含み得る。
【0013】
[0024] 本明細書で説明するのは、直接エッチングおよびNILを使用して導波路デバイスを製造するためのシステムおよび方法である。導波路結合器を含む導波路デバイスは、低屈折率材料、高屈折率材料、または低屈折率材料と高屈折率材料との組合せに形成された複数の回折格子と、ポリマーまたはガラスなどの光学的に透明な基板に形成された複数の格子とを含む。本明細書で説明しているように、「透明」基板は、導波路結合器が動作することが意図される所定の波長範囲において光学的に透明な基板である。本明細書で説明しているように、回折格子は、「格子」とも称されるが、歯またはフィンとも称される複数の傾斜メサと、隣接する傾斜メサ間に形成される複数のトラフ(溝)とを含み得る。いくつかの実施例では、格子のトラフは、充填材料を含まず、他の実施例では、格子のトラフは、様々な材料で充填される。一実施例では、格子のメサは低屈折率材料から形成することができ、格子のトラフは高屈折率材料で充填される。別の実施例では、格子の傾斜メサは、高屈折率材料から形成することができ、格子のトラフは、低屈折率材料で充填される。格子内の傾斜メサおよびトラフは、基板の垂直面に対して幅、長さ、間隔、または角度のうちの1つまたは複数において均一になり得る。別の実施例では、格子の傾斜メサおよびトラフは、基板の垂直面に対して幅、長さ、間隔、または角度のうちの1つまたは複数において異なり得る。
【0014】
[0025] 本明細書の様々な実施形態で説明されるように、NILは直接エッチングと共に使用して、導波路結合器を製造することができる。いくつかの実施例では、両面処理法を使用して導波路結合器を製造する。両面製造法は、透明基板上にNILを使用することによって、低屈折率材料または高屈折率材料のうちの少なくとも1つから形成されるターゲットスタック内に第1の格子を形成することと、同じ基板の他方の面に直接エッチングを使用して第2の格子を形成することとを含む。直接エッチングにおける課題の1つは、ガラス基板上にリソグラフィを行うことである。例えば、従来のリソグラフィ処理は、リソグラフィスキャナパラメータにより、最大厚さ775μmの基板を受け入れるように構成することができる。導波路結合器は、現在、設計に応じた厚さを有するガラス基板を使用して作製されているが、典型的には、0.5mmまたは0.8mmの厚さであり、これは、リソグラフィスキャナが処理するように構成されているものよりも著しく薄い。
【0015】
[0026] 一実施形態では、格子は、シリコンから形成することができる一時的な基板上にNILおよび直接エッチングを使用して形成される。次いで、格子は、一時的な基板から剥離され、ガラスを含み得る第2の透明基板に転写される。別の実施形態では、格子は、NILを介して形成され、ガラスまたは他の透明基板上に配置済みのターゲット層上に直接エッチングされる。また、NILおよび透明基板での直接エッチングを使用して格子を形成することができる。本明細書で説明されているシステムおよび方法を使用して、高角度格子が形成され、その角度は、基板に平行な垂直面から20度から70度の範囲とすることができる。本明細書で説明される導波路および導波路構成要素は、デバイスの直接エッチングによって形成され、NILと組み合わせて、一時的な結合または永続的な結合を使用して製造することができる。
【0016】
[0027] 他の実施例では、広範囲のデューティサイクル(DC)(すなわち、メサピッチに対するメサ幅の比率)を有する導波路設計が望ましい。インプリント材料の収縮により、この範囲のデューティサイクルをNILで製造することは困難であろう。しかしながら、いくつかの実施形態では、この課題は、低屈折率かつ低デューティサイクル格子をインプリントし、次いで、高屈折率材料で低デューティサイクル格子を充填し、高デューティサイクルおよび高屈折率格子で格子を形成することによって克服される。
【0017】
[0028]
図1は、透明基板上に格子構造を直接形成する方法100のフロー図である。
図2A~
図2Fは、方法100の操作の部分概略図である。
図1および
図2A~
図2Fは、以下に共に参照される。
【0018】
[0029] 方法100の操作102では、
図2Aの構造200Aに示すように、ターゲットスタック204が基板202上に形成される。基板202は、ガラスまたはポリマー基板などの透明基板から形成することができ、これらは0.5mmから0.8mmで形成され得る。操作104では、
図2Aに示すように、ハードマスク層206がターゲットスタック204上に形成される。ターゲットスタック204は、SiN、TiO
2、GaP、または別の高屈折率材料で製造することができ、操作102で、CVD、PVD、スピニングオン、または別の適切な方法によって堆積される。一実施形態では、ターゲットスタック204の厚さは、完成した導波路結合器デバイスにおいて使用される屈折率および光波長に応じて、100nmから500nmまでとすることができる。ハードマスク層206は、操作104において、TiN、TaN、Cr、またはCVD、PVD、ALD、または別の薄膜堆積処理によって堆積された別のエッチング耐性材料から製造することができる。ハードマスク層206は、操作104で、約10nmから約50nmの厚さに形成することができる。いくつかの実施例では、25nm未満の厚さのハードマスク層206を採用して、その後のエッチング操作中のシャドウイングを低減または回避することができる。
【0019】
[0030] 方法100の操作106では、
図2Bの構造200Bに示したように、NILを使用してハードマスク層206上にパターン層208が形成される。パターン層208は、インプリント可能なレジスト材料から形成される。パターン層は、複数の隆起フィーチャ210から形成され、複数のギャップ212が、隣接する隆起フィーチャ210のペアの間に形成される。複数のギャップ212の各ギャップは、パターン層208の底部残留層214を有する。一実施形態では、操作106において、ハードマスクのNILは、隆起フィーチャ210の各々と基板202との間の角度δで実行される。角度δは、90度よりも大きくすることができ、これは、本明細書で説明するように、コストを低下させ、指向性エッチング中に後続のフィーチャの形成を促進することができる。
【0020】
[0031] 続いて、操作108において、および
図2Cの構造200Cに示したように、ハードマスク層206およびパターン層208の一部は、エッチングによって除去される。このように、各ギャップ212の底部216がターゲットスタック204を露出し、複数のハードマスクメサ218が形成される。方法100の操作110において、
図2Dの構造200Dに示したように、パターン層208が除去され、複数のハードマスクメサ218を露出させる。操作112では、
図2Eの構造200Eに示したように、ターゲットスタック204がエッチングされて、複数の傾斜メサ222と、傾斜メサ222の間に複数のトラフ220が形成され、操作112でのエッチングによって、基板202が露出される。複数の傾斜メサ222は、基板202の垂直面224から角度αで形成することができる。操作112でのエッチングは、指向性エッチングと呼ぶことができる。角度αは、20度から70度とすることができる。
【0021】
[0032] 操作114では、
図2Fの構造200Fに示したように、ハードマスク層206の残りの部分が除去され、複数の傾斜メサ222および複数のトラフ220が深さ226まで形成されたまま残される。本明細書で説明されている指向性エッチングは、一実施例では、エッチングチャンバ内のイオンビームの経路の第1の位置に、プラテン上に保持される基板202の第1の部分を配置することによって実行される。イオンビームは、リボンビーム、スポットビーム、または第1のエッジから第1のエッジに平行な第2のエッジまで基板を横切って延在する完全な基板サイズのビームとすることができる。イオンビームは、ターゲットスタック204などのターゲット材料の上面に接触するように構成され、傾斜メサ222を含む第1の格子を形成する。イオンビーム角度は、0度から90度(すなわち、所望の任意の角度)になり得るが、イオンビームは、典型的には、イオンビームが所望の最大角度でターゲットスタック204をアタックするように、基板202の垂直面に対して所望のエッチング角度(例えば、20度から70度)に設定される。イオンビーム方向によって設定される最大角度よりも低い角度を有するエッチングを得るために、プラテン上に保持された基板202は、プラテンの軸を中心として所定の回転角度まで回転させることができる。回転の結果、イオンビームがターゲットスタック204の上面に異なる角度で接触し、第2の格子または他の後続の格子を形成する。基板の回転量、例えば、使用される所定の回転角度を計算して、所望の正確な格子エッチング角度を生成することができる。
【0022】
[0033] 代替の実施形態では、操作112での指向性エッチングは、本明細書で説明されている種々の格子にわたるハードマスク厚を調整することによって、制御(例えば、エッチング深さ、エッチング角度、およびエッチング速度の制御)可能である。ハードマスク厚の調整は、ハードマスクのエッチングおよび/またはNILによって達成することができ、いくつかの実施例では、NILは、より費用対効果の高いものとなり得る。この実施例では、操作112での指向性エッチングが実行されるとき、
図2Fの226によって示されるような複数のトラフ220の最終的な深さは、格子上の異なる位置で(操作106でNILによって形成される)ハードマスク層206の厚さに応じて変化し得る。
【0023】
[0034]
図3は、透明基板上に格子構造を直接形成する方法300のフロー図である。
図4A~
図4Eは、方法300の部分概略図である。
図3および
図4A~
図4Eは共に、以下に説明される。
【0024】
[0035] 方法300の操作302では、
図4Aの構造400Aに示したように、ターゲットスタック404が基板402上に形成される。基板402は透明であり、ポリマー、ガラス、セラミック、または他の光学的に透明な材料から形成することができる。ターゲットスタック404は、化学気相成長(CVD)によって100nmから500nmの厚さに形成される。代替的な実施形態では、PVD、スピニングオン、またはALDを使用して、ターゲットスタック404を形成することができる。操作304では、
図4Bの構造400Bに示したように、ターゲットスタック404上にNILを介してハードマスク406が形成される。ハードマスク406は、フィーチャ408と、隣接するフィーチャ408間のギャップ410との層として形成される。各ギャップ410の底部412は、その上に形成されるハードマスク406を有する。ハードマスク406は、金属または金属酸化物、TiNまたはTaNを含む金属窒化物、炭素から、あるいは別のエッチング耐性ナノインプリント可能材料から製造することができる。操作306では、
図4Cの構造400Cに示したように、各ギャップ410内のハードマスク406の下部412層は、エッチングを介して除去され、ターゲットスタック404を露出させる。操作308では、
図4Dの構造400Dに示したように、ターゲットスタック404は、複数の傾斜メサ414を形成するようにエッチングされる。複数の傾斜メサ414は、基板402の垂直面418から角度αで形成することができる。角度αは、20度から70度とすることができる。複数の傾斜メサ414の各々は、同様の幅420で
図4Dに示されているが、他の実施例では、傾斜メサ414の間の幅またはその他の寸法は、角度αを含め、変化し得る。傾斜メサ414は、ターゲットスタック404に対してある角度でエッチャントを向けるように構成されたツーリングを用いた指向性エッチングによって形成することができる。操作310では、
図4Eの構造400Eに示したように、ハードマスク406が除去される。方法300は、第1の操作でハードマスクが堆積され、次いで第2の操作でパターニングされる本明細書で説明される方法とは対照的に、操作304でハードマスク406を形成することが望ましい場合に使用することができる。
【0025】
[0036]
図5は、本開示の実施形態による、第1の基板から第2の基板に格子構造を転写する方法500である。
図6A~
図6Eは、方法500の部分概略図である。
図5および
図6A~
図6Eは、以下で共に説明される。
【0026】
[0037]
図6Aは、上述の
図1の方法100および
図3の方法300にしたがって製造された構造と同様に製造された構造を示す。しかしながら、
図6Aは、上述のように透明基板上に形成される代わりに、シリコンを含む第1の基板602上に形成された格子606を含む構造600Aを示す。デボンディング層604は、CVDを使用して二酸化ケイ素の薄い層を成長させることによって、または第1の基板602と格子606との間の薄い接着剤上でスピニングすることによって形成される。格子606は、複数の傾斜メサ608と、隣接する傾斜メサ608の各ペア間の複数のトラフ610とを含む。第1の基板602は、シリコンから形成することができる。本明細書の他の実施例と組み合わせることができる別の実施例では、格子606は、高屈折率材料から形成することができ、デボンディング層604は、熱応答性接着剤またはSiO
2の層から形成することができる。方法500の操作502では、
図6Aの構造がプロセスチャンバ内に受け入れられる。操作504では、充填層612が、
図6Bの構造600Bに示したように、トラフ610内および格子606の傾斜メサ608の上に堆積される。いくつかの実施例では、操作504中に、充填層612は、傾斜メサ608の上部に層614を形成する。低屈折率材料のこの層614は、
図6Cの構造600Cに示したように、機械的手段、化学的手段、またはこれらの組み合わせを介して、操作506で除去される。
図6Dの構造600Dに示した操作508において、構造600Dは、第1の基板602が結合された場所とは反対側のガラス基板618に結合される。
図6Eの構造600Eに示した操作510では、第1の基板602は、デボンディング層604が格子606から解放されるように、熱手段を介して除去されるか、またはシリコンウェハを研磨してSiO
2上に停止させることによって除去される。
【0027】
[0038]
図7は、本開示の実施形態による、第1の基板から第2の基板に格子構造を転写する方法700である。
図8A~
図8Eは、方法700の部分概略図である。
図7および
図8A~
図8Eは、以下で共に参照される。
【0028】
[0039]
図8Aは、上述の
図1の方法100および
図3の方法300にしたがって製造された構造と同様に製造された構造800Aを示す。しかしながら、
図8Aは、上述のように透明基板上に形成される代わりに、第1の基板802上に形成された格子806を示す。一実施例では、第1の基板802はシリコンから形成される。デボンディング層804は、第1の基板802と格子806との間に形成される。格子806は、複数の傾斜メサ808と、傾斜メサ808の間にある複数のトラフ810とを備える。一実施例では、第1の基板802は、シリコンから形成することができる。本明細書の他の実施例と組み合わせることができる別の実施例では、格子806は、低屈折率材料から形成することができる。デボンディング層804は、熱応答性接着剤から形成することができる。方法700の操作702では、
図8Aの構造が処理チャンバ内に受け入れられる。操作704では、
図8Bの構造800Bに示したように、充填層812が、トラフ810内および格子806の傾斜メサ608の上に堆積される。いくつかの実施例では、操作704中に、充填層812は、傾斜メサ808の上部に層814を含む。高屈折率材料のこの層814は、
図8Cの構造800Cに示したように、機械的手段、化学的手段、またはこれらの組み合わせを介して、操作706で除去される。操作708では、
図8Dの構造800Dに示したように、第1の基板802は、デボンディング層804が格子806から取り外されるように、熱手段によって除去される。操作710では、
図8Eの構造800Eに示したように、
図8Dの構造800Dは、第1の基板802が結合された側とは反対側のガラス基板818に結合される。
【0029】
【0030】
[0041] 方法900では、
図10Aの構造1000Aに示したように、操作902で、ハードマスク1004が透明基板1002上に形成される。透明基板1002は、ガラス、ポリマー、または光学的に透明な他の材料から形成することができる。ハードマスク1004は、TiN、TaN、Cr、または他のエッチング耐性材料から形成することができ、操作902において、CVD、PVD、ALD、または他の方法を介して、10nmから50nmの厚さで形成される。操作904では、
図10Bの構造1000Bに示したように、層1006を生成するため、NILによってパターンが形成される。層1006は、複数のメサ1010およびトラフ1012として形成される。各トラフ1012の底部1008は、層1006の材料の残留層から形成される。層1006は、実施形態に応じて、低屈折率材料または高屈折率材料とすることができる。層1006は、
図10Cに示した構造1000Cを形成するため、操作906で、ハードマスク1004と共にエッチングされる。操作906で層1006およびハードマスク1004をエッチングすることによって、トラフ1012の底部1014において透明基板1002が露出される。操作908では、
図10Dの構造1000Dに示したように、層1006が除去され、複数のハードマスクアイランド1016が残る。操作910では、
図10Eの構造1000に示したように、透明基板1002は、エッチングされて、複数の傾斜メサ1022を形成し、複数のトラフ1018は、各隣接する傾斜メサ1022のペア間に形成される。複数の傾斜メサ1022の各傾斜メサ1022は、垂直面1024からαの角度にある。各トラフ1018の底部1020は、基板材料である。操作912では、
図10Fに示したように、ハードマスク1004が除去され、ハードマスクアイランド1016が除去され、透明基板1002の構造1000Fが残される。
【0031】
[0042]
図11A~
図11Cは、本開示の実施形態による導波路結合器を製造するために使用される方法のフロー図である。
【0032】
[0043]
図11Aは、本開示の実施形態による、導波路結合器において使用可能な回折格子を形成する方法1100Aを示す。操作1102では、シリコン(Si)から形成され得る第1の基板に取り付けられたデボンディング層上に、パターニングされたターゲット層が形成される。操作1102は、
図5の方法500または
図7の方法700の一部または要素をそれぞれ含むことができ、これらの各々は、Si基板上にパターンを形成し、基板を取り外し、ガラス、プラスチック、または別の光学的に透明な材料の透明基板を取り付ける。操作1102は、実施形態に応じて、高屈折率層と低屈折率層との組み合わせから形成することができるパターニングされたターゲット層の転写を含む。一実施例では、操作1102は、パターニングされたターゲット層を透明基板の第1の面に転写することを含む。操作1104では、透明基板の第2の面が、例えば、
図9の方法900にしたがってパターニングされ、操作1106で導波路結合器を形成する。
【0033】
[0044]
図11Bは、本開示の実施形態による、導波路結合器において使用可能な1つまたは複数の回折格子を形成する方法1100Bを示す。操作1108では、
図1の方法100および
図3の方法300に記載されているものと同様に、パターニングされたターゲット層が透明基板として形成される。操作1110では、透明基板の第2の面は、例えば、
図9の方法900にしたがって、操作1112で導波路結合器を形成するようにパターニングされる。
【0034】
[0045]
図11Cは、本開示の実施形態による、導波路結合器において使用可能な1つまたは複数の回折格子を形成する方法1100Cを示す。操作1114では、ガラスまたはポリマーから形成することができる透明基板の第1の面にパターニングされた層が形成され、
図9の方法900にしたがって操作1114が実行され得る。操作1118で導波路結合器を形成するため、操作1116では、
図1および
図3に示した方法100または方法300にしたがって、パターニングされたターゲット層が透明基板の第2の面上に形成される。
【0035】
[0046]
図12は、
図11A~
図11Cの方法によって製造された導波路結合器構造1200の部分概略図である。
図12は、透明基板1202と、
図1、
図3、
図5、および
図7の方法100、300、500、および700をそれぞれ含む本開示の実施形態により形成された第1の格子構造1204とを備える、導波路結合器構造1200を示す。第1の格子構造1204は、
図12の実施例では、それぞれが垂直面1228に対してαの角度で形成された傾斜メサ1208を備えるものとして示されている。角度αは、20度から70度とすることができる。各傾斜メサ1208は、実施形態に応じて、低屈折率材料または高屈折率材料から形成することができる。
図12では、複数のトラフ1210が、材料を含まないものとして、隣接する傾斜メサ1208の各ペア間に示されているが、代替的な実施形態では、トラフ1210は、低屈折率材料または高屈折率材料で充填される。傾斜メサ1208が低屈折率材料から形成される場合、トラフ1210は高屈折率材料で充填することができ、傾斜メサ1208が高屈折率材料から形成される場合、トラフ1210は低屈折率材料で充填することができる。各傾斜メサ1208は、幅1212と、長さ1214と、隣接する傾斜メサ1218間の間隔1216とを有する。幅1212、長さ1214、および間隔1216の各々は、実施例の導波路結合器構造1200では、角度αでほぼ同じになるように示されている。しかし、他の実施例では、これらの寸法のうちの1つまたは複数は、個々の傾斜メサ1208の間で、あるいは行、列、またはこれらの組合せからなる群の間で、変化することがあり得る。
【0036】
[0047] 導波路結合器構造1200は、透明基板1202に形成された、複数の傾斜メサ1218を備える第2のゲート構造1206をさらに含む。複数のトラフ1220が、隣接する傾斜メサ1218の各ペア間に形成され、傾斜メサ1218は垂直面1228に対してβの角度で形成される。角度βは、約45度以下とすることができる。各傾斜メサ1218は、隣接する傾斜メサ1218から距離1222だけ離れて形成され、幅1226および長さ1224を有する。傾斜メサ1218の間の距離1222、ならびに幅1226、長さ1224は、傾斜メサ1218間でほぼ同じであることが示されている。しかしながら、代替的な実施形態では、これらの寸法のうちの1つまたは複数は、個々の傾斜メサ1218の間で、あるいは行、列、またはこれらの組合せからなる群の間で、変化することがあり得る。
【0037】
[0048] したがって、本明細書で説明される導波路および導波路結合器のためのシステムおよび方法を使用して、広範囲のデューティサイクル(DC)(すなわち、メサピッチに対するメサ幅の比率)を有する導波路および導波路結合器が製造される。一実施例では、インプリントされた材料の収縮の問題は、低屈折率かつ低デューティサイクル格子をインプリントすることによって克服される。次いで、インプリントされた構造体に高屈折率材料を充填して、高デューティサイクルかつ高屈折率格子を有する格子を形成する。本明細書で説明される回折格子形成の実施例は、本明細書の他の実施例と組み合わせて、導波路および導波路結合器に含まれる回折格子を形成することができる。
【0038】
[0049] 本発明の教示を組み込んだ様々な実施形態が、本明細書で詳細に示され、説明されてきたが、当業者は、これらの教示をさらに組み込んだ多くの他の様々な実施形態を容易に考案することができる。