(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-17
(45)【発行日】2022-11-28
(54)【発明の名称】抗菌性組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/34 20060101AFI20221118BHJP
A61K 8/42 20060101ALI20221118BHJP
A61K 8/44 20060101ALI20221118BHJP
A61Q 5/00 20060101ALI20221118BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20221118BHJP
C07C 31/20 20060101ALI20221118BHJP
C07C 43/178 20060101ALI20221118BHJP
【FI】
A61K8/34
A61K8/42
A61K8/44
A61Q5/00
A61Q19/00
C07C31/20 Z
C07C43/178 Z
(21)【出願番号】P 2019522153
(86)(22)【出願日】2018-05-23
(86)【国際出願番号】 JP2018019786
(87)【国際公開番号】W WO2018221337
(87)【国際公開日】2018-12-06
【審査請求日】2021-05-07
(31)【優先権主張番号】P 2017106576
(32)【優先日】2017-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000387
【氏名又は名称】株式会社ADEKA
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【氏名又は名称】大宅 一宏
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 裕之
(72)【発明者】
【氏名】八澤 麻貴子
(72)【発明者】
【氏名】津島 康宏
【審査官】駒木 亮一
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-200334(JP,A)
【文献】特開2005-232056(JP,A)
【文献】特開平11-322591(JP,A)
【文献】特開2005-213174(JP,A)
【文献】特開2011-074082(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00- 90/00
C07C 1/00-409/44
A01N 1/00- 65/48
A01P 1/00- 23/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
PubMed
Wiley Online Library
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)成分として下記の一般式(1)で表わされるジオール化合物、及び(B)成分としてベンジルオキシエタノールを含有する抗菌性組成物。
【化15】
(式中、R
1は
ブチル基、ヘキシル基又はオクチル基を表わす。)
【請求項2】
(A)成分と(B)成分の質量比が10:90~90:10である請求項1に記載の抗菌性組成物。
【請求項3】
更に、(C)成分として、キレート剤、低分子ポリオール(但し、(A)成分に該当するジオール化合物は除く)、窒素含有ノニオン界面活性剤、窒素含有両性界面活性剤、植物由来エキス及び亜鉛化合物からなる群から選択される1種又は2種以上の成分を含有する、請求項1又は2に記載の抗菌性組成物。
【請求項4】
化粧料の防腐に使用される、請求項1~3のいずれか1項に記載の抗菌性組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の抗菌性組成物を含有する化粧料。
【請求項6】
化粧料に、下記の一般式(1)で表わされるジオール化合物((A)成分)、及びベンジルオキシエタノール((B)成分)を添加することを含む、化粧料に抗菌性を付与する方法。
【化16】
(式中、R
1は
ブチル基、ヘキシル基又はオクチル基を表わす。)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料等に使用可能な抗菌性組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧料等には、防腐等の目的で抗菌剤(防腐剤)を使用することが多い。化粧料等の抗菌剤として最も使用されているのはパラベン類であるが、パラベン類は皮膚刺激性が高く、化粧料における使用濃度が1質量%以下に制限されている。また最近は、パラベン類に対してアレルギー反応を起こす人が増加しており、パラベン類を配合しない化粧料の需要が増加している。パラベン類とベンジルオキシエタノールとの併用により、高い抗菌性が得られること(例えば、特許文献1、2を参照)が知られているが、パラベン類の使用量を減らせるものの、パラベン類によるアレルギー反応をなくすことができるわけではない。
【0003】
一方、1,2-オクタンジオール等のアルカンジオール化合物は、高い抗菌性を有し、パラベン類と比較して人体に対する安全性も高いことから、パラベン類に代わる抗菌剤として化粧料に配合されている(例えば、特許文献3、4を参照)。しかし、アルカンジオール化合物は、乳化系の化粧料では抗菌性が低下する場合がある。また、細菌に対しては高い抗菌性を有するが、カビ等の真菌類に対しては抗菌性が不十分である。
このため、乳化系でも高い抗菌性を発揮し、細菌だけではなく真菌類に対しても有効で、化粧料等に配合可能な抗菌剤の開発が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-232055号公報
【文献】特開2005-232056号公報
【文献】特開平11-322591号公報
【文献】特開2001-048720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明者等は鋭意検討し、アルカンジオール化合物が、ベンジルオキシエタノールと抗菌性の相乗効果があることを見出し、本発明に至った。即ち、本発明は、(A)成分として下記の一般式(1)で表わされるジオール化合物、及び(B)成分としてベンジルオキシエタノールを含有する抗菌性組成物である。
【0006】
【0007】
(式中、R1
はブチル基、ヘキシル基又はオクチル基を表す。)
【発明の効果】
【0008】
本発明の効果は、乳化系でも高い抗菌性を発揮し、カビ等の真菌類に対しても高い抗菌性を有する抗菌組成物を提供したことにある。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の(A)成分である、前記一般式(1)で表わされるジオール化合物について説明する。一般式(1)において、R1は炭素数3~8のアルキル基を表わす。炭素数3~8のアルキル基としては、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、2級ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、2級ペンチル基、t-ペンチル基、ヘキシル基、2級ヘキシル基、ヘプチル基、2級ヘプチル基、オクチル基、2級オクチル基、2-メチルペンチル基、2-エチルヘキシル基等が挙げられる。R1としては、抗菌性が大きいことから、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基が好ましく、ペンチル基、ヘキシル基が更に好ましく、ヘキシル基が最も好ましい。一般式(1)で表わされるジオール化合物の、好ましい具体例としては、例えば、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-ヘプタンジオール、1,2-オクタンジオール、1,2-ノナンジオール等が挙げられる。
【0010】
本発明の(B)成分はベンジルオキシエタノールである。
一般に、(B)成分に対する(A)成分の配合の比は特に限定されないが、(A)成分と(B)成分の比が質量比で10:90~90:10であることが好ましく、20:80~80:20であることが更に好ましく、30:70~70:30であることが最も好ましい。(B)成分に対する(A)成分の質量比が極端に大きい場合には、(B)成分による(A)成分の抗菌性の向上効果が小さくなる場合があり、また前記質量比が極端に小さい場合には、(A)成分の抗菌性が低下する場合がある。
【0011】
本発明の抗菌性組成物の使用量は、使用される用途によっても異なるため、特に限定されないが、あまり少ないと抗菌効果が低い場合があり、また、あまり多いと添加量に見合う増量効果が得られない場合があることから、(A)成分と(B)成分の合計量が配合される製品の全量に対して0.001~10質量%が好ましく、0.01~3質量%が更に好ましく、0.1~2質量%が最も好ましい。
【0012】
本発明の抗菌性組成物は、抗菌効果が高まることから、更に(C)成分として、キレート剤、低分子ポリオール(但し、(A)成分に該当するジオール化合物は除く)、窒素含有ノニオン界面活性剤、窒素含有両性界面活性剤、植物由来エキス、及び亜鉛化合物からなる群から選択される1種または2種以上の化合物を含有することが好ましい。
【0013】
キレート剤としては、例えば、アミノポリカルボン酸系キレート剤、芳香族又は脂肪族カルボン酸系キレート剤、アミノ酸系キレート剤、エーテルポリカルボン酸系キレート剤、ホスホン酸系キレート剤、リン酸キレート剤、ヒドロキシカルボン酸系キレート剤、高分子電解質(オリゴマー電解質を含む)系キレート剤、ジメチルグリオキシム、アスコルビン酸、チオグリコール酸、フィチン酸、グリオキシル酸、グリオキサール酸等が挙げられる。これらのキレート剤は、それぞれフリーの酸型であっても、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等の塩の形であってもよい。さらに、それらは、加水分解可能なそれらのエステル誘導体の形であってもよい。
【0014】
アミノポリカルボン酸系キレート剤としては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンジ酢酸、シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸、ニトリロトリ酢酸、イミノジ酢酸、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノジ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミントリ酢酸、グリコールエーテルジアミンテトラ酢酸、グルタミン酸ジ酢酸、アスパラギン酸ジ酢酸及びこれらの塩類が挙げられる。
【0015】
芳香族又は脂肪族カルボン酸系キレート剤としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、イタコン酸、アコニット酸、ピルビン酸、サリチル酸、アセチルサリチル酸、ヒドロキシ安息香酸、アミノ安息香酸(アントラニル酸を含む)、フタル酸、フマル酸、トリメリット酸、没食子酸、ヘキサヒドロフタル酸及びこれらの塩類、メチルエステル類及びエチルエステル類が挙げられる。
【0016】
アミノ酸系キレート剤としては、例えば、グリシン、セリン、アラニン、リジン、シスチン、システイン、エチオニン、チロシン、メチオニン及びこれらの塩類及び誘導体が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸系キレート剤としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸、グリコール酸、グルコン酸、ヘプトン酸、酒石酸、乳酸及びこれらの塩類が挙げられる。
【0017】
ホスホン酸系キレート剤としては、例えば、イミノジメチルホスホン酸、アルキルジホスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸及びこれらの塩類が挙げられる。
リン酸系キレート剤としては、例えば、オルトリン酸、ピロリン酸、トリリン酸及びポリリン酸が挙げられる。
【0018】
高分子電解質(オリゴマー電解質を含む)系キレート剤としては、例えば、アクリル酸重合体、無水マレイン酸重合体、α-ヒドロキシアクリル酸重合体、イタコン酸重合体、これらの重合体の構成モノマー2種以上からなる共重合体及びエポキシコハク酸重合体が挙げられる。
【0019】
これらのキレート剤の中でも、エチレンジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンジ酢酸、ニトリロトリ酢酸、イミノジ酢酸、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノジ酢酸、グルタミン酸ジ酢酸、アスパラギン酸ジ酢酸、コハク酸、サリチル酸、シュウ酸、乳酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸及びこれらの塩が好ましく、エチレンジアミンテトラ酢酸、ニトリロトリ酢酸、イミノジ酢酸、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノジ酢酸、グルタミン酸ジ酢酸、アスパラギン酸ジ酢酸、コハク酸、乳酸、酒石酸及びこれらの塩がさらに好ましく、エチレンジアミンテトラ酢酸、グルタミン酸ジ酢酸、アスパラギン酸ジ酢酸及びこれらの塩が最も好ましい。
【0020】
キレート剤の配合量は特に限定されない。しかしながら、キレート剤があまりに少ないと抗菌性の向上効果が得られない場合があり、あまりに多いと添加量にみあう抗菌性の向上がえられなくなることから、キレート剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.5~500質量部が好ましく、1~200質量部が更に好ましく、2~100質量部がさらにより好ましく、10~75質量部が特に好ましい。
【0021】
低分子ポリオール(但し、(A)成分に該当するジオール化合物は除く)としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、2-メチル-1,2-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2,3-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、2-メチル-1,2-ブタンジオール、2-メチル-2,3-ブタンジオール、2-メチル-1,4-ブタンジオール、3-メチル-1,3ブタンジオール、2-エチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、1,5-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、3,3-ヘキサンジオール、2-メチル-1,3-ペンタンジオール、2-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3-メチル-2,3-ペンタンジオール、3-メチル-2,4-ペンタンジオール、2-エチル-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-2,4-ブタンジオール、1,7-ヘプタンジオール、3,4-ヘプタンジオール、2-プロピル-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-イソプロピル-2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,8-オクタンジオール、3,6-オクタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2-sec-ブチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-ヘキサンジオール、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、1,3-ノナンジオール、1,9-ノナンジオール、3,6-オクタンジオール、2-エチル-2-(2-メチル)プロピル-1,3-プロパンジオール、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジオール、2,4,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、1,10-デカンジオール、5,6-デカンジオール、3,6-ジメチル-3,6-オクタンジオール、3,7-ジメチル-1,6-オクタンジオール、3,7-ジメチル-1,7-オクタンジオール、1,2-ウンデカンジオール、1,4-ウンデカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、6-エチル-3-メチル-1,6-オクタンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,10-ドデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、2,4-ジエチル-1,5-オクタンジオール、2,8,8-トリメチル-2,7-ノナンジオール、1,2-テトラデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール、7,8-テトラデカンジオール、1,2-ペンタデカンジオール、1,2-ヘキサデカンジオール、1,16-ヘキサデカンジオール、1,17-ヘプタデカンジオール、1,2-オクタデカンジオール、1,12-オクタデカンジオール、1,2-エイコサンジオール、1,2-ドコサンジオール、1,2-テトラコサンジオール等の、飽和ジオール又はその縮合物;
【0022】
2-ブテン-1,4-ジオール、3-ブテン-1,2-ジオール、2-メチレン-1,3-プロパンジオール、2-ブチン-1,4-ジオール、5-ヘキセン-1,2-ジオール、3-メチル-2-ペンテン-1,5-ジオール、3-メチレンペンタン-1,5-ジオール、1,5-ヘキサジエン-3,4-ジオール、7-オクテン-1,2-ジオール、2,5-ジメチル-3-ヘキセン-2,5-ジオール、9-デセン-1、2-ジオール、2,6-ジメチル-7-オクテン-2,6-ジオール、3,7-ジメチル-7-オクテン-1,6-ジオール、13-テトラデセン-1、2-ジオール、12-ヒドロキシ-9-オクタデセノール、2-ペンチン-1,4-ジオール、3-ヘキシン-2,5-ジオール、4-メチル-2-ペンチン-1,4-ジオール、3-ヘプチン-2,5-ジオール、4-メチル-2-ペンチン-1,4-ジオール、3,4-ジメチル-1-ペンチン-3,4-ジオール、2,5-ジメチル-3-ヘキシン-2,5-ジオール、5-デシン-4,7-ジオール、2,6-ジメチル-7-オクチン-2,6-ジオール、3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール、2,3,6,7-テトラメチル-4-オクチン-3,6-ジオール、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール、2,5,8,11-テトラメチル-6-ドデシン-5,8-ジオール、1,1,4,4-テトライソプロピル-4-オクチン-3,6-ジオール、5,10-ジエチル-7-テトラデシン-6,9-ジオール等の不飽和ジオール;
【0023】
1,2-シクロペンタンジオール、1,3-シクロペンタンジオール、1,2-シクロヘキサンジオール、1,3-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,2-シクロヘプタンジオール、2,3-ノルボルナンジオール、2,5-ノルボルナンジオール、2,7-ノルボルナンジオール、1,2-シクロオクタンジオール、1,4-シクロオクタンジオール、1,2-シクロデカンジオール、5-シクロオクテン-1,2-ジオール、1,5-デカリンジオール、リモネングリコール、1,2-テルペンジオール、4,4’-ビシクロヘキサンジオール、1,2-シクロドデカンジオール等の脂環状ジオール;
【0024】
グリセリン、1,2,3-ブタントリオール、1,2,4-ブタントリオール、2-メチル-1,2,3-プロパントリオール、1,2,3-ペンタントリオール、1,2,4-ペンタントリオール、1,3,5-ペンタントリオール、2,3,4-ペンタントリオール、2-メチル-2,3,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、2,3,4-ヘキサントリオール、2-エチル-1,2,3-ブタントリオール、トリメチロールプロパン、4-プロピル-3,4,5-ヘプタントリオール、2,4-ジメチル-2,3,4-ペンタントリオール、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の3価アルコール;
【0025】
エリスリトール、ペンタエリスリトール、1,2,3,4-ペンタテトロール、2,3,4,5-ヘキサテトロール、1,2,4,5-ペンタンテトロール、1,3,4,5-ヘキサンテトロール、ジグリセリン、ソルビタン、N,N,N',N'-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N',N'-テトラキス(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等の4価アルコール;
【0026】
アドニトール、アラビトール、キシリトール、トリグリセリン等の5価アルコール;
ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロース等の6価アルコール;
【0027】
1-メチルグリセリルエーテル、2-メチルグリセリルエーテル、1-エチルグリセリルエーテル、2-エチルグリセリルエーテル、1-プロピルグリセリルエーテル、2-プロピルグリセリルエーテル、1-イソプロピルグリセリルエーテル、2-イソプロピルグリセリルエーテル、1-ブチルグリセリルエーテル、2-ブチルグリセリルエーテル、1-イソブチルグリセリルエーテル、2-イソブチルグリセリルエーテル、1-ペンチルグリセリルエーテル、2-ペンチルグリセリルエーテル、1-ヘキシルグリセリルエーテル、2-ヘキシルグリセリルエーテル、1-ヘプチルグリセリルエーテル、2-ヘプチルグリセリルエーテル、1-オクチルグリセリルエーテル、2-オクチルグリセリルエーテル、1-(2-エチルヘキシル)グリセリルエーテル、2-(2-エチルヘキシル)グリセリルエーテル、1-ノニルグリセリルエーテル、2-ノニルグリセリルエーテル、1-デシルグリセリルエーテル、2-デシルグリセリルエーテル、1-ウンデシルグリセリルエーテル、2-ウンデシルグリセリルエーテル、1-ドデシルグリセリルエーテル、2-ドデシルグリセリルエーテル、1-トリデシルグリセリルエーテル、2-トリデシルグリセリルエーテル、1-テトラデシルグリセリルエーテル、2-テトラデシルグリセリルエーテル、1-ヘキサデシルグリセリルエーテル、2-ヘキサデシルグリセリルエーテル、1-オクタデシルグリセリルエーテル、2-オクタデシルグリセリルエーテル、1-分枝オクタデシルグリセリルエーテル、2-分枝オクタデシルグリセリルエーテル、1-エイコシルグリセリルエーテル、2-エイコシルグリセリルエーテル、1-アリルグリセリルエーテル、2-アリルグリセリルエーテル、1-ウンデセニルグリセリルエーテル、2-ウンデセニルグリセリルエーテル、1-オレイルグリセリルエーテル、2-オレイルグリセリルエーテル、2-シクロヘキシルグリセリルエーテル、2-フェニルグリセリルエーテル等のグリセリンモノエーテル類;
【0028】
N-メチルジエタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、N-プロピルジエタノールアミン、N-イソプロピルジエタノールアミン、N-ブチルジエタノールアミン、N-シクロヘキシルジエタノールアミン、N-(2-エチルヘキシル)ジエタノールアミン等のN-置換ジエタノールアミン類;
【0029】
N-メチルジイソプロパノールアミン、N-エチルジイソプロパノールアミン、N-プロピルジイソプロパノールアミン、N-イソプロピルジイソプロパノールアミン、N-ブチルジイソプロパノールアミン、N-シクロヘキシルジイソプロパノールアミン、N-(2-エチルヘキシル)ジイソプロパノールアミン等のN-置換ジイソプロパノールアミン類;
【0030】
3-ジメチルアミノ-1,2-プロパンジオール、3-ジエチルアミノ-1,2-プロパンジオール、3-ジプロピルアミノ-1,2-プロパンジオール、3-ジイソプロピルアミノ-1,2-プロパンジオール、3-ジブチルアミノ-1,2-プロパンジオール等のN,N-ジ置換-3-アミノ-1,2-プロパンジオール類が挙げられる。
【0031】
これらの低分子ポリオールの中でも、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3ブタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、1,10-デカンジオール、グリセリン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、エリスリトール、ジグリセリン、ソルビタン、N,N,N',N'-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N',N'-テトラキス(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、ソルビトール、1-メチルグリセリルエーテル、1-エチルグリセリルエーテル、1-プロピルグリセリルエーテル、1-ブチルグリセリルエーテル、1-アリルグリセリルエーテルが好ましく、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3ブタンジオール、グリセリン、トリエタノールアミン、ジグリセリン、ソルビタン、N,N,N',N'-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、ソルビトール、1-アリルグリセリルエーテルがより好ましく、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3ブタンジオール、グリセリン、ソルビトール、1-アリルグリセリルエーテルが更に好ましい。
【0032】
低分子ポリオールの配合量は特に限定されないが、低分子ポリオールがあまりに少ないと抗菌性の向上効果が得られない場合があり、あまりに多いと添加量にみあう抗菌性の向上がえられなくなることから、低分子ポリオールの配合量は、(A)成分100質量部に対して0.5~500質量部が好ましく、1~200質量部が更に好ましく、2~100質量部がさらにより好ましく、10~75質量部が特に好ましい。
【0033】
窒素含有ノニオン界面活性剤としては、例えば、以下の一般式(2)~(8)で表される化合物が挙げられる。
【0034】
【0035】
(式中、R2はアルキル基又はアルケニル基を表わし、R3はアルキル基、アルケニル基又は-(CH2CH2O)b-Hで表わされる基を表わし、aおよびbはそれぞれ1~20の数を表わす。)
【0036】
【0037】
(式中、R4はアルキル基又はアルケニル基を表わし、c、d及びeはそれぞれ1~20の数を表わし、fは2~3の数を表わす。)
【0038】
【0039】
(式中、R5はアルキル基又はアルケニル基を表わす。)
【0040】
【0041】
(式中、R6はアルキル基又はアルケニル基を表わし、R7は水素原子、炭素数1~4のアルキル基又は-(R9O)h-Hで表わされる基を表わし、R8及びR9はそれぞれ炭素数2~3のアルキレン基を表わし、g及びhはそれぞれ独立に1~20の数を表わす。)
【0042】
【0043】
(式中、R10及びR11は、エチレン基又はプロピレン基を表わし、j及びkはそれぞれ独立した1~200の数を表わす。ただし、R10及びR11が同じ基になることはない。)
【0044】
【0045】
(式中、R12は、アルキル基又はアルケニル基を表わす。)
【0046】
【0047】
(式中、R13は、アルキル基又はアルケニル基を表わし、mは2又は3の数を表わす。)
【0048】
一般式(2)において、R2はアルキル基又はアルケニル基を表わし、R3はアルキル基、アルケニル基又は-(CH2CH2O)b-Hで表わされる基を表わし、aおよびbはそれぞれ1~20の数を表わす。R2は炭素数8~22のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数12~18のアルキル基又はアルケニル基が更に好ましい。また、R3は-(CH2CH2O)b-Hで表わされる基が好ましい。a及びbは、a及びbの合計の値が2~10の数であることが好ましく、2~4の数であることがより好ましい。
【0049】
一般式(3)において、R4はアルキル基又はアルケニル基を表わし、c、d及びeはそれぞれ1~20の数を表わし、fは2~3の数を表わす。R4は炭素数8~22のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数12~18のアルキル基又はアルケニル基より好ましい。c、d及びeは、c、d及びeの合計の値が3~10の数であることが好ましく、3~5の数であることがより好ましい。また、fは2~3の数が好ましく、3の数がより好ましい。
【0050】
一般式(4)において、R5はアルキル基又はアルケニル基を表わす。R5は炭素数8~22のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数9~18のアルキル基又はアルケニル基がより好ましく、炭素数10~14のアルキル基又はアルケニル基が更に好ましい。
【0051】
一般式(5)において、R6はアルキル基又はアルケニル基を表わし、R7は水素原子、炭素数1~4のアルキル基又は-(R9O)h-Hで表わされる基を表わし、R8及びR9はそれぞれ炭素数2~3のアルキレン基を表わし、g及びhはそれぞれ独立に1~20の数を表わす。R6は炭素数7~21のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数9~17のアルキル基又はアルケニル基がより好ましく、炭素数11~13のアルキル基が更に好ましい。また、R7は水素原子、メチル基、-CH2CH2OHが好ましく、水素原子、メチル基がより好ましい。R7が水素原子の場合、gは1~3の数が好ましく、R8がエチレン基でgが1であることがより好ましい。R7がメチル基の場合、R8がエチレン基であることが好ましく、R8がエチレン基でgが1であることがより好ましい。R7が-CH2CH2OHの場合は、R8がエチレン基でgが1であることが好ましい。また、hは1であることが好ましい。
【0052】
一般式(6)において、R10及びR11は、エチレン基又はプロピレン基を表わし、j及びkは0ではなく、それぞれ独立した1~200の数を表す。R10がプロピレン基でR11がエチレン基であることが好ましい。また、jは7~25の数であることが好ましく、10~15の数がより好ましく、11~13の数が更に好ましい。更に、jの値がkの値に対して、10~200%が好ましく、20~150%がより好ましく、50~100%が更に好ましい。
【0053】
一般式(7)において、R12は、アルキル基又はアルケニル基を表わす。R12は炭素数9~18のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数10~16のアルキル基がより好ましく、炭素数10~14のアルキル基が更に好ましい。
【0054】
一般式(8)において、R13は、アルキル基又はアルケニル基を表わし、mは2又は3の数を表わす。R13は炭素数8~17のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数9~15のアルキル基又はアルケニル基がより好ましく、炭素数9~13のアルキル基が更に好ましい。また、mは3の数が好ましい。
【0055】
これらの窒素含有ノニオン界面活性剤の中でも、一般式(2)、(4)、(5)、(7)で表わされた化合物が好ましく、一般式(2)、(5)、(7)がより好ましく、一般式(5)が最も好ましい。
【0056】
窒素含有ノニオン界面活性剤の配合量は特に限定されないが、窒素含有ノニオン界面活性剤があまり少ないと抗菌性の向上効果が得られない場合があり、あまり多いと配合量にみあう増量効果が得られなくなるため、窒素含有ノニオン界面活性剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.5~500質量部が好ましく、1~200質量部が更に好ましく、2~100質量部がさらにより好ましく、10~75質量部が特に好ましい。
【0057】
窒素含有両性界面活性剤としては、例えば、以下の一般式(9)~(14)で表わされる化合物が挙げられる:
【0058】
【0059】
(R14はアルキル基を表わし、nは1~3の数を表わす。)
【0060】
【0061】
(R15はアルキル基又はアルケニル基を表わし、pは2~3の数を表わす。)
【0062】
【0063】
(R16はアルキル基又はアルケニル基を表わし、qは2~3の数を表わす。)
【0064】
【0065】
(R17はアルキル基又はアルケニル基を表わす。)
【0066】
【0067】
(R18はアルキル基又はアルケニル基を表わし、rは2~3の数を表わす。)
【0068】
【0069】
(R19はアルキル基又はアルケニル基を表わし、sは2~3の数を表わす。)
【0070】
一般式(9)において、R14はアルキル基を表わし、nは1~3の数を表わす。R14は炭素数9~18のアルキル基が好ましく、炭素数10~16のアルキル基がより好ましく、炭素数10~14のアルキル基が更に好ましい。また、nの値は1が好ましい。
【0071】
一般式(10)において、R15はアルキル基又はアルケニル基を表わし、pは2~3の数を表わす。R15は炭素数7~21のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数9~15のアルキル基又はアルケニル基がより好ましく、炭素数9~13のアルキル基が更に好ましい。また、pは3の数が好ましい。
【0072】
一般式(11)において、R16はアルキル基又はアルケニル基を表わし、qは2~3の数を表わす。R16は炭素数7~21のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数9~15のアルキル基又はアルケニル基がより好ましく、炭素数9~13のアルキル基が更に好ましい。また、qは3の数が好ましい。
【0073】
一般式(12)において、R17はアルキル基又はアルケニル基を表わし、炭素数7~21のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数9~15のアルキル基又はアルケニル基がより好ましく、炭素数9~13のアルキル基が更に好ましい。
【0074】
一般式(13)において、R18はアルキル基又はアルケニル基を表わし、rは2~3の数を表わす。R18は炭素数8~18のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数10~16のアルキル基又はアルケニル基がより好ましく、炭素数10~14のアルキル基が更に好ましい。また、rは3の数が好ましい。
【0075】
一般式(14)において、R19はアルキル基又はアルケニル基を表わし、sは2~3の数を表わす。R19は炭素数7~21のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数9~15のアルキル基又はアルケニル基がより好ましく、炭素数9~13のアルキル基が更に好ましい。また、sは3の数が好ましい。
【0076】
これらの窒素含有両性界面活性剤の中でも、一般式(9)、(10)、(11)で表わされた化合物が好ましく、一般式(10)、(11)がより好ましく、一般式(10)が最も好ましい。
【0077】
窒素含有両性界面活性剤の配合量は特に限定されないが、窒素含有両性界面活性剤があまり少ないと抗菌性の向上効果が得られない場合があり、あまり多いと配合量にみあう増量効果が得られなくなるため、窒素含有両性界面活性剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.5~500質量部が好ましく、1~200質量部が更に好ましく、2~100質量部がさらにより好ましく、10~75質量部が特に好ましい。
【0078】
本発明において、植物由来エキスとは、植物または藻類または菌類の全部、または花、葉、茎、果実、樹皮、根、種、樹脂等の特定の部位を、そのまま、又は圧搾、乾燥粉砕若しくは発酵等を加えてから、常温又は加温下で溶媒により抽出することにより得られるもので、水、エタノール、プロピレングリコール又は油脂に溶解するものをいう。あるいは、該抽出液を希釈し、濃縮し、または乾燥したものでもよい。さらに、水蒸気蒸留法、抽出法、クロマトグラフィー法等を用いて精油としたものでもよい。
【0079】
抽出溶媒としては、通常天然物成分の抽出に用いられるもの、例えば水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ポリエチレングリコール等のエーテル類;ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;石油エーテル、n-ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;トルエン等の芳香族炭化水素類;ピリジン類;塩化ナトリウム溶液等が挙げられ、特に、水、エタノール、プロピレングリコール、ブチレングリコールが好ましい。
【0080】
植物由来エキスとして使用できる植物としては、例えば、アーチチョーク、アーモンド、アイ、アイセンハルドチアポリスタキア、アイブライト、アオノリュウゼツラン、アオモジ、アカシアコンシナ、アカシアセネガル、アカシアセネガルガム、アカシアデクレンス、アカツメクサ、アカハルニレ、アカヤジオウ、アギ、アグリモニアエウパトリア、アケビ、アサガオカラクサ、アザミ、アシ、アシタバ、アジュガツルケスタニカ、アズキ、アスナロ、アスパラガス、アスパラサスリネアリス、アセロラ、アセンヤク、アセンヤクノキ、アトラスシーダー、アニス、アノゲイススレイオカルプス、アベナストリゴサ、アボカド、アマ、アマチャ、アマチャヅル、アマドコロ、アマモ、アミリスバルサミフェラ、アメリカサイカチ、アメリカサンショウ、アメリカショウマ、アメリカニンジン、アモムムアロマチクム、アラカシ、アルカナ、アルクチウムマジュス、アルクチウムミヌス、アルニカ、アルニカカミソニス、アルピニアオフィシナルム、アルファルファ(別名ムラサキウマゴヤシ)、アロエベラ、アンザンジュ、アンズ、アンゼリカ、アンチリスブルネラリア、アンペロプシスグロセデンタタ、アンマロク、イカリソウ、イザヨイバラ、イタドリ、イタリアイトスギ、イチゴ、イチジク、イチヤクソウ、イチョウ、イトラン、イナゴマメ、イブキトラノオ、イモセミル、イラクサ、イランイラン、イリス、イリスパリダ、イワベンケイ、イワミツバ、インゲンマメ、ウイキョウ、ウィタニアソムニフェラ、ウコン、ウスバサイシン、ウツボグサ、ウド、ウミクロウメモドキ、ウメ、ウヤク、ウラルカンゾウ、ウリ、ウルバラクツカ、ウルムスダビディアナ、ウンカリアトメントサ、ウンシュウミカン、エイジツ、エイランタイ、エーデルワイス、エゾウコギ、エゾヘビイチゴ、エゾミソハギ、エチナシ、エチナセアパリダ、エニシダ、エビネ、エブリコ、エルム、エレミ、エンジュ、エンドウ、エンピツビャクシン、エンメイソウ、オウシュウヨモギ、オウレン、オオアザミ、オオウメガサソウ、オオエゾデンダ、オオカラスノエンドウ、オーキスマクラタ、オーキスマスクラ、オーキッド、
【0081】
オーク(別名ヨーロッパナラ)、オオグルマ、オオバナオケラ、オオバナカカオノキ、オオバナサルスベリ、オオベニミカン、オオミテングヤシ、オオミノトケイソウ、オオムギ、オールスパイス、オカゼリ、オクラ、オシロイバナ、オタネニンジン、オトギリソウ、オニゲシ、オニサルビア、オニハマダイコン、オノニス、オプンティアストレプタカンサ、オプンティアツナ、オランダカラシ、オランダシャクヤク、オリーブ、オリガヌムヘラクレオチクム、オルトシホンスタミネウス、オルメニスムルチカウリス、オレンジ、オロバンケラプム、ガーデニアタヒテンシス、カーネーション、カーヤセネガレンシス、カカオ、カキョク、カシア、カシューナット、カスカラサグラダ、カッシアイタリカ、カッパフィカスアルバレジ、カトレヤ、カナダヒドラスチス、カナリヤノキ、カニナバラ、カノコソウ、カバアナタケ、カブ、ガマ(蒲)、カミツレ(別名カモミール)、カミメボウキ、カユプテ、カラクサケマン、カラスムギ、カラトウキ、ガラナ、ガリカバラ、カリフラワー、カリン、カルーナ(別名ギョリュウモドキ)、ガルシニアカンボジア、カロット、カワラヨモギ(別名インチンコウ)、カンゾウ、カンテンイタビ、キイチゴ、キウイ、キカラスウリ、キクニガナ、キゲリアアフリカーナ、キダチアロエ、キダチハッカ、キナノキ、キノア、キハダ(別名オウバク)、キバナスズシロ、キバナノハウチワマメ、キビ、ギムネマ、キモクレン、キャッサバ、キャベツ、キャラウェー、キュウリ(別名キューカンバー)、キョウオウ、ギョリュウ、ギョリュウバイ、キラヤ、キリ、ギンバイカ(別名スイカズラ)、グアー、グァバ、クインスシード、クゥエルカスアルバ、ククイノキ、
【0082】
クコ、クサノオウ、クズ、クスノキ、クダモノトケイソウ、クチナシ、ウワウルシ、クマザサ、クマツヅラ、クマノギク、クミン、クラメリアトリアンドラ、クララ、グランベリー、クリスマムマリチマム、グリンデリアロブスタ、クリントニアボレアリス、クルマバソウ、クルミ、グレープフルーツ、クレマティス、クロガラシ、クログルミ、クロバナヒキオコシ、グローブ、クロフサスグリ、クロミグワ、クワ、ケイケットウ、ケイ(別名シナモン)、ゲウムウルバヌム、ゲウムリバレ、ケープアロエ、ケシ、ゲッカビジン、ゲッケイジュ、ゲットウ、ケミヤマコウゾリナ、ゲンチアナ、ゲンチアナプロストラータ、ゲンノショウコ、ケンポナシ、コウキ、コウキシタン、コウケイテン、コウスイガヤ、コウボウ、コウホネ、コーヒーノキ、コガネバナ、コクシニアインディカ、コクタン、コクレアリアオフィシナリス、コケモモ、ココヤシ、ゴショイチゴ、コショウ、コシロノセンダングサ、コチニールサボテン、コチョウセッコク、コチョウラン、コナラ、コハコベ、ゴボウ、ゴマ、コムギ、コメ、コラノキ、コリアンダー、コレウス、コレウスバルバツス、ゴレンシ、コロハ、コンズランゴ、コンフリー(別名ヒレハリソウ)、コンブレタムミクランサム、サイザルアサ、サイシン、サイペラスエスクレンタス、サイプレス、サイヨウソウ、サウスレアインボルクラタ、サキシマボタンヅル、サクラ、サクラバカンボク、ザクロ、サトウカエデ、サトウキビ、サトウマツ、サザンカ、サッサフラスノキ、サフラン、サボンソウ、サラソウジュ、サリックスニグラ、サルスベリ、サングイナリアカナデンシス、サンザシ、サンシキスミレ、サンシチニンジン、サンシュユ、サンショウ、サンペンズ、
【0083】
シアテアメデュラリス、シアノチスアラクノイデア、シアバターノキ、シオザキソウ、シシンブリウムイリオ、シストローズ(別名ラブダナム)、シスツスモンスペリエンシス、シスツスラダニフェルス、シソ、シチヘンゲ、シナノキ、シバムギ、ジプテリクスオドラタ、シベリアモミ、シマルバ、シミシフガダフリカ、シモツケソウ、ジャガイモ、シャクヤク、ジャスミン、ジャノヒゲ、ジャノメエリカ、シュクシャ、ジュズダマ、シュッコンカスミソウ、ジュニペルスメキシカナ、ジュンサイ、ショウガ、ショウズク(別名カルダモン)、ショウブ、ショウヨウダイオウ、シラカバ、シラン、シロガラシ、シロバナインドソケイ、シロバナルーピン、シロバナワタ、シンコナカリサヤ、シンセパルムデュルシフィクム、シンビジウム、シンプロコスラセモサ、スイートアカシア、スイカ、スイカズラ、スカビオサアルベンシス、スギナ、スクテラリアガレリクラータ、ステビア、ストローブマツ、スパイニーバンブー、スピルリナプラテンシス、スピルリナマキシマ、スベリヒユ、スペルトコムギ、スミノミザクラ、スミラックスアリストロチアエホリア、セイヨウアカネ、セイヨウアカマツ、セイヨウイソノキ、セイヨウイラクサ、セイヨウオオバコ、セイヨウオトギリソウ、セイヨウカノコソウ、セイヨウカボチャ、セイヨウカリン、セイヨウカワラニンジン、セイヨウキズタ、セイヨウグルミ、セイヨウゴマノハグサ、セイヨウサクラソウ、セイヨウサンザシ、セイヨウシナノキ、セイヨウシロヤナギ、セイヨウタンポポ、セイヨウツゲ、セイヨウトチノキ、セイヨウトネリコ、セイヨウナシ、セイヨウナツユキソウ、
【0084】
セイヨウナナカマド、セイロンニッケイ、セイヨウニワトコ、セイヨウニンジンボク、セイヨウネズ、セイヨウノコギリソウ、セイヨウハシバミ、セイヨウハッカ、セイヨウヒイラギ、セイヨウミザクラ、セイヨウミヤコグサ、セイヨウメギ、セイヨウヤドリギ、セイヨウヤブイチゴ、セイロンニッケイ、セージ、セクロピアオブツシホリア、セコイアオスギ、セシルオーク、セダムプルプレウム、ゼニアオイ、セネガ、ゼラニウム、セルシジウムフロリダム、セレウスグランディフロラス、セロリ、センキュウ、センチフォリアバラ、センチペダクンニンガミー、センニンコク、センプクカ、センブリ、ソウジュツ、ソウパルメット、ソケイ、ソバ、ソラヌムリコカルプム、ダイウイキョウ、ダイコン、ダイサンチク、ダイズ、ダイダイ、タイツリオウギ、タイム、タイワンヒノキ、タカサブロウ、タチジャコウソウ、タチバナ、タブノキ、タベブイアアベラネダエ、タマサキツヅラフジ、ダマスクバラ、タマネギ、ダミアナ、タラゴン、タンジン、タンボリッサトリコフィラ、チガヤ、チャ(茶)、チャボトケイソウ、チューベロース、チョウジ、チョウセンゴミシ、チョウマメ、チリアトメントサ、ツクシメナモミツバキ、ツボクサ、ツルグミ、ツルドクダミ、ツルレイシ、ティーツリー、ディオスコレアコンポジタ、ディオスコレアビロサ、ディオスコレアメキシカナ、テウチグルミ、テコマクリアリス、テツザイノキ、デューク、デュボイシアレイカルドチ、テルミナリア、テンチャ、ドイツアヤメ、ドイツトウヒ、トウガ、トウガラシ、トウキ、トウキンセンカ、トウネズミモチ、トウヒ、トウモロコシ、トウロウソウ、トクサ、ドクダミ、ドクニンジン、トシシ(別名マメダオシ)、トショウ、トマト、トリゴネラフォエヌム、トルメンチラ、
【0085】
トロロアオイモドキ、ナガバギシギシ、ナギイカダ、ナス、ナズナ、ナタマメ、ナツシロギク、ナツボダイジュ、ナツメ、ナツメヤシ、ナンキョウソウ、ナンバンアイ、ナンバンクサフジ、ニオイスミレ、ニオイテンジクアオイ、ニオイヒバ、ニガヨモギ、ニクズク、ニゲラサチバ、ニュウコウジュ、ニラネギ、ニンジン、ニンニク、ニンファエアアルバ、ネナシカズラ、ノイバラ、ノウゼンハレン、ノジスミレ、ノバラ、ノボロギク、パイナップル、ハイビスカス、ハイマツ、バオバブ、バクホウシアシトリオドラ、バクモンドウ、バコパモンニエラ、ハゴロモグサ、ハス、パセリ、パチョリ、ハッカクレイシ、バッカリスゲニステロイデス、パッシフローラアラタ、ハトムギ、バナナ、ハナハッカ、ハニーサックル、バニラ、バニラタヒテンシス、ハネセンナ、パパイア、パフィオペディルムマウディアエ、ハベルレアロドペンシス、ハマナス、ハマメリス、ハヤトウリ、バラ、パリエタリア、ハリエンジュ、ハルパゴフィタム、パルマローザ、バロスマベツリナ、バンウコン、パンジー、バンバラマメ、ビート、ヒイラギメギ、ヒオウギ、ヒキオコシ、ビスナガベラ、ビターアーモンド、ビターオレンジ、ヒドラスチスカナデンシス、ヒナギク、ヒナゲシ、ビナンカズラ、ピヌスヘーダ、ヒノキ、ヒバマタ、ヒヒラギギク、ヒポファエラムノイデス、ヒマワリ、ヒメコウジ、ヒメコラ、ヒメツルニチニチソウ、ヒメナエアクルバリル、ヒメフウロ、ビャクダン、ヒヨコマメ、ヒラマメ、ヒレハリソウ、ビロウドアオイ、ピロカルプスペンナチホリウス、ビワ、ビンロウ、ファフィアパニクラタ、フウセンカズラ、プエラリアミリフィカ、フェルラガルバニフルア、フキタンポポ、ブクリョウ、フサザキスイセン、フサスグリ、フサフジウツギ、フサヌススピカツス、プチグレン、プチコペタルムオラコイデス、ブッソウゲ、ブッチャーブルーム、プテロカルプスマルスピウム、ブドウ、フトモモ、ブナ、フユザンショウ、フユボダイジュ、フラガリアチロエンシス、ブラジルナッツノキ、フランスカイガンショウ、フランスラベンダー、プランタゴアフラ、プランタゴオバタ、
【0086】
プランタゴプシリウム、プリムラシキメンシス、プルーン、プルヌスアフリカナ、プルヌスセロチナ、プルメリア、プレクトランツスバルバタス、ブレチアヒアシンチナ、ベイ、ヘイフラワー、ヘーゼルナッツ、ペカン、ベチベル、ヘチマ、ペニーロイヤルミント、ベニノキ、ベニバナ、ベニバナセンブリ、ペポカボチャ、ヘラオオバコ、ペラルゴニウムカピタツム、ヘリクリスムアレナリウム、ヘリクリスムアングスチホリウム、ヘリクリスムイタリクム、ベルガモット、ペルトホルムダシラチス、ペルーバルサム、ベルガモット、ベルベリスアクイホリウム、ベロニカオフィシナリス、ヘンナ、ヘンルーダ、ホウキギ、ボウシュウボク、ボウシュンカ、ホウセンカ、ホウライシダ、ホウレンソウ、ホークウィード、ホオノキ、ホクベイフウロソウ、ボコアプロウアセンシス、ボスウェリアセラタ、ホソバセンナ、ホソババレンギク、ボダイジュ、ボタン、ホップ、ポテリウムオフィシナレ、ホホバ、ポリゴナツムムルチフロルム、ボルド、ポンカン、マカデミア、マグノリアオフィシナリス、マグノリアビオンジ、マグワ、マゴジャクシ、マサキ、マダケ、マツ、マツリカ、マテチャ、マドンナリリー、マヨラナ、マリアアザミ、マルピギアグラブラ、マルメロ、マロニエ、マンゴー、マンゴスチン、マンシュウアカマツ、マンジュギク、マンダリンオレンジ、マンドレイク、ミシマサイコ、ミズハッカ、ミズレモン、ミチヤナギ、ミツガシワ、ミトラカーパススケーバー、ミモザテヌイフローラ、ミルシアリアデュビア、ミルラ(別名モツヤクジュ)、ミロタムヌスフラベリフォリア、ミロバラン、ムクロジ、ムラサキ、ムラサキシキブ、ムラサキセンブリ、ムラサキバレンギク、ムラヤコエンジー、メボウキ、メマツヨイグサ、メリアアザジラクタ、
【0087】
メリッサ(別名コウスイハッカ)、メリロート、メロスリア、メロン、メンタアルベンシス、モウコヨモギ、モウレラフルビアチリス、モクレン、モスカータバラ、モスビーン、モツヤクジュ、モモ、モモタマナ、ヤクモソウ、ヤグルマギク、ヤシャブシ、ヤチヤナギ、ヤナギハッカ、ヤナギラン、ヤマグワ、ヤマザクラ、ヤマノイモ、ヤマヨモギ、ユウガオ、ユーカリ、ユーパトリウムアヤパナ、ユーパトリウムレバウジアヌムベルトニ、ユキノシタ、ユズ、ユソウボク、ユチャ、ユッカグラウカ、ユッカシジゲラ、ユリ、ヨウシュツルキンバイ、ヨウシュホオズキ、ヨウシュヤマゴボウ、ヨーロッパアキノキリンソウ、ヨーロッパキイチゴ、ヨーロッパグリ、ヨーロッパクロヤマナラシ、ヨーロッパシラカバ、ヨーロッパブナ、ヨーロッパマンネングサ、ヨーロッパモミ、ヨモギ、ヨモギギク、ライチー(別名レイシ)、ライマメ、ライム、ライムギ、ライラック、ラジアータマツ、ラタニア、ラッカセイ、ラナンキュラスフィカリア、ラバンデュラハイブリダ、ラフマ、ラベンダー、ラリックスエウロパエア、ラレアディバリカタ、ラレアメキシカナ、ランブータン、リソサムニウムカルカラム、リトセアグルチノサ、リュウガン、リリオスマオバタキ、リンゴ、ルイボス、ルピヌススブカルノスス、ルブスビロスス、ルムプヤン、ルリジサ、ルリヒエンソウ、レスペデザ、レセダルテオラ、レタス、レダマ、レダムパルストレ、レバノンスギ、レビスチクムオフィシナーレ、レモン、レモングラス、レンゲソウ、ローズウッド、ローズマリー、ローブッシュブルーベリー、ローマカミツレ、ローレル(別名月桂樹)、ログウッド、ロブスタコーヒーノキ、ワイルドタイム、ワサビ、ワサビダイコン、ワサビノキ、ワタスギギク、ワタフジウツギ、ワルテリアインディカ、ワレモコウ等の植物;
【0088】
アスコフィルムノドスム、アナメ、オオウキモ、オキナワモズク、ギガルチナステラータ、クジェルマニエラギラタ、サルガッスムフィリペンデュラ、サルガッスムフシフォルム、サルガッスムムティカム、スファセラリアスコパリア、デュルビレアアンタルチカ、パディナパボニカ、ヒマンタリアエロンガタ、フカスセラツス、ペルベチアカナリクラタ、マクロシスティスピリフェラ、ミツイシコンブ、ラミナリアオクロロイカ、ラミナリアクロウストニ、ラミナリアディギタータ、ラミナリアヒペルボレア、ワカメ、アスパラゴプシスアルマタ、イギス、カギイバラノリ、カタメンキリンサイ、ゲリジウムカーチラギネウム、サイミ、シマテングサ、ダルス、チノリモ、トチャカ、ポルフィリジウムクルエンタム、マルバチシマクロノリ、リソサムニウムコラリオイデス、アナアオサ、クロレラエメルソニ、クロレラピレノイドーサ、デュナリエラサリナ、デュナリエラバーダウィル、ヒラアオノリ、スピルリナプラテンシス、スピルリナマキシマ、ハスレアオストレアリア、デレセリアサングイネア、ピケアロブスタ、プリュウロクリシスカルテレ、ヘマトコッカスプルビアリス、ラン藻、コンドルスクリスプス、サンゴモ、シーウィップ、赤藻等の藻類;
【0089】
エベルニアフルフラセア、ツノマタゴケ、ウスニアバルバタ、オシャグジタケ、カバアナタケ、シイタケ、ニンギョウタケ、ヒメマツタケ、フユムシナツクサタケ、カバアナタケ、チョレイマイタケ、冬虫夏草等の地衣類や菌糸類が挙げられる。
【0090】
植物由来エキスの配合量は特に限定されないが、植物由来エキスがあまり少ないと抗菌性の向上効果が得られない場合があり、あまり多いと配合量にみあう増量効果が得られなくなるため、植物由来エキスの配合量は、(A)成分100質量部に対して0.1~1000質量部が好ましく、0.5~200質量部が更に好ましく、1~100質量部が最も好ましい。
【0091】
亜鉛化合物としては、例えば、酢酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、リシノレイン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛、アセチルメチオニン亜鉛、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、ポリピロリドンカルボン酸亜鉛、ピコリン酸亜鉛等の有機酸亜鉛塩;p-フェノールスルホン酸亜鉛等のスルホン酸亜鉛塩、アスコルビルリン酸亜鉛、セチルリン酸亜鉛ナトリウム、DNA亜鉛等のリン酸エステル亜鉛塩;ジンクピリチオン等の亜鉛錯体;(銀/亜鉛/アンモニウム)ゼオライト、ケイ酸(アンモニウム/銀/亜鉛/アルミニウム)等の亜鉛担持ゼオライト;酸化アルミニウム/亜鉛、酸化アルミニウム/亜鉛/セリウム、酸化アルミニウム/亜鉛/鉄等の水酸化アルミニウム等の焼成物;硫酸亜鉛、硫化亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硝酸亜鉛、塩化亜鉛アンモニウム、硫酸亜鉛アルミニウム、硫酸亜鉛カリウム、ヨウ化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛等の無機亜鉛塩;(水酸化/炭酸)(Mg/Al/亜鉛)、酸化亜鉛等が挙げられる。これらの中でも、水に溶解して亜鉛イオンになりやすい化合物が好ましく、20℃における水100gへの溶解度が5g以上であることが好ましく、溶解度が10g以上であることが更に好ましい。このような亜鉛化合物としては、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、グルコン酸亜鉛、臭化亜鉛、硝酸亜鉛、塩化亜鉛アンモニウム、硫酸亜鉛アルミニウム、硫酸亜鉛カリウム、ヨウ化亜鉛等が挙げられる。
【0092】
亜鉛化合物の配合量は特に限定されないが、亜鉛化合物があまり少ないと抗菌性の向上効果が得られない場合があり、あまり多いと配合量にみあう増量効果が得られなくなるため、亜鉛化合物の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.02~10質量部が好ましく、0.05~5質量部が更に好ましく、0.1~2質量部が最も好ましい。
【0093】
これらの中でも、(A)成分と(B)成分との相乗効果により特に抗菌効果が高まることから、本発明の抗菌性組成物は(C)成分として、キレート剤、低分子ポリオール(但し、(A)成分に該当するジオール化合物は除く)、及び窒素含有ノニオン界面活性剤からなる群から選択される1種または2種以上の化合物を含有することが好ましく、キレート剤及び窒素含有ノニオン界面活性剤からなる群から選択される1種または2種以上の化合物を含有することが更に好ましい。
【0094】
本発明の抗菌性組成物は、均一な水溶液だけでなく乳化系でも高い抗菌効果を発揮でき乳化系の場合は、O/WエマルジョンでもW/Oエマルジョンでもよく、またO/W/Oエマルジョン、W/O/Wエマルジョンやこれらの類型でもよい。また、本発明の抗菌性組成物は、細菌だけでなく、カビ類等の真菌類に対しても高い抗菌効果を有している。
【0095】
本発明の抗菌性組成物の用途は、特に制限されず、抗菌、殺菌、消毒、防黴等の目的で、公知の抗菌剤、殺菌剤、消毒剤、防黴剤と同様に使用することができる。例えば、抗菌処理を施したい対象物にスプレーする方法、塗布する方法、対象物に含浸させる方法、対象物を浸漬させる方法等、通常採用される方法をそのまま用いることができる。又、用途として、本発明の抗菌性組成物が、医療器具類や患部の消毒洗浄を目的とする医療用洗浄剤、食器等を殺菌洗浄する家庭用洗浄剤、食品工業用洗浄剤、容器移送コンベア用潤滑剤、食品包装フィルム、繊維、合成樹脂、木材、日用品等を抗菌加工するための抗菌剤、身体洗浄剤、化粧料、衣料用柔軟剤、水性若しくは非水性塗料、不織布等に含浸させたウェットティッシュや便座クリーナー、繊維用抗菌剤として使用する場合は、綿、ポリエステル、アクリル、ナイロン等のあらゆる繊維について、攪拌処理、浸漬処理、スプレー処理等の一般的方法で処理すればよい。又、木材、日用品等には、本発明の抗菌性組成物を表面に塗布又は噴霧することもできる。更に、合成樹脂等について使用する場合は、成形後に本発明の抗菌性組成物を塗布若しくは噴霧することにより表面に付着させてもよいし、抗菌効果を持続させるために成形加工時等に練り込むこともできる。これらの中でも、本発明の抗菌性組成物は人体に対する安全性が高いことから、化粧料や身体洗浄剤等の人体に直接触れるものに使用することが好ましく、顔面に使用する化粧料や身体洗浄剤に使用することが更に好ましい。
【0096】
本発明の抗菌性組成物を好ましく使用できる化粧料としては、例えば、化粧料としては、例えば、シャンプー、ドライシャンプー、リンス一体型シャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアパック、ヘアトリートメント、ヘアトニック、ポマード、チック、ヘアクリーム、ヘアワックス、ヘアジェル、ヘアフォーム、ヘアムース、ヘアミスト、ヘアローション、パーマネントウエーブ剤、染毛剤等のヘアケア化粧料;洗顔料、洗顔クリーム、洗顔フォーム、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、ハンドソープ、ボディソープ、ボディローション、サンスクリーン剤、化粧水、乳液、美容液、フェイスクリーム、コールドクリーム、フェイスパック、制汗剤、シェービングソープ、シェービングフォーム、シェービングオイル、シェービングローション、、アフターシェーブローション、アフターサンローション等のスキンケア化粧料;ファンデーション、コンシーラー、フェイスパウダー、ほほ紅、マスカラ、アイライナー、アイシャドウ等のメイクアップ化粧料;リップクリーム、入浴剤等が挙げられる。
【0097】
本発明の抗菌性組成物を含む化粧料は、化粧料に通常使用される界面活性剤を含んでもよい。このような界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、窒素不含ノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
【0098】
アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、硫酸化オレフィン塩、高級アルキルスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、硫酸化脂肪酸塩、スルホン化脂肪酸塩、リン酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、グリセライド硫酸エステル塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、α-スルホ脂肪酸メチルエステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド、脂肪酸アルカノールアミド又はそのアルキレンオキサイド付加物の硫酸エステル塩、スルホコハク酸エステルの塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルベンゾイミダゾールスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸塩、N-アシル-N-メチルタウリンの塩、N-アシルグルタミン酸又はその塩、アシルオキシエタンスルホン酸塩、アルコキシエタンスルホン酸塩、N-アシル-β-アラニン又はその塩、N-アシル-N-カルボキシエチルタウリン又はその塩、N-アシル-N-カルボキシメチルグリシン又はその塩、アシル乳酸塩、N-アシルサルコシン塩、及びアルキル又はアルケニルアミノカルボキシメチル硫酸塩等が挙げられる。このようなアニオン性界面活性剤の塩の対イオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属イオン;アンモニウム;モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム、モノイソプロパノールアンモニウム、ジイソプロパノールアンモニウム、トリイソプロパノールアンモニウム等の有機アンモニウム等が挙げられる。
【0099】
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミン、アルケニルジメチルアミン、脂肪酸ジメチルアミノプロピルアミド、脂肪酸ジエチルアミノエチルアミド等のアミン系界面活性剤;アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルケニルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジエタノールアンモニウム塩、アルケニルジエタノールアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルケニルジメチルベンジルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジエタノールアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、3-アルコキシ-2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩、ポリオキシプロピレンメチルジエチルアンモニウム塩等のアンモニウム塩系界面活性剤が挙げられる。アンモニウム塩系界面活性剤の対イオンとしては、塩素イオン、臭素イオン等が挙げられる。
【0100】
窒素不含ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの付加形態は、ランダム状、ブロック状の何れでもよい)、ポリエチレングリコールプロピレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、グリセリン脂肪酸エステル又はそのエチレンオキサイド付加物、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリセリンエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸メチルエステルエトキシレート等が挙げられる。
【0101】
本発明の抗菌性組成物を含む化粧料及び洗浄剤は、上述した界面活性剤成分以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分、例えば、シリコーン油、増粘剤、油剤、粉体(顔料、色素、樹脂)、その他の抗菌剤、香料、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、パール化剤、中和剤、pH調整剤、酵素等の成分を適宜配合することができる。
【0102】
増粘剤としては、例えば、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、セルロース又はその誘導体、ケラチン及びコラーゲン又はそれらの誘導体、アルギン酸カルシウム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、グアーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、β-グルカン、ジェランガム、デキストラン等が挙げられる。
【0103】
油剤は、通常化粧料に用いられる揮発性及び不揮発性の炭化水素、高級アルコール、中鎖~高鎖脂肪酸及びそのエステル、油脂等が挙げられ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わないが、ハンドリングに優れる液体が好ましい。油剤としては、例えば、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸へキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂等が挙げられる。
【0104】
粉体としては、例えば、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、シリコーンパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)に特に制限はない。
【0105】
これらの粉体は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N-アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていても構わない。
【0106】
その他の抗菌剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン等のパラベン系抗菌剤;チアベンダゾール、2-ベンツイミダゾリルカルバミン酸メチル、イミダゾリジニルウレアのイミダゾール系抗菌剤;トリクロロカルバニリド、クロフルカルバン等のカーバニリド系抗菌剤;ベンゾチアゾール等のチアゾール系抗菌剤;デブコナゾール、カビノン等のトリアジン系抗菌剤;クロルヘキシジン塩酸塩、ポリヘキサメチレンビグアナイド等のビグアナイド系抗菌剤等が挙げられるが、これらの抗菌剤を併用する場合には、人体に対する刺激性等を考慮して慎重に使用すべきである。
【0107】
保湿剤としては、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜等の生体高分子、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ等が挙げられる。
【0108】
溶媒としては、例えば、精製水、エタノール、軽質流動イソパラフィン、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N-メチルピロリドン、フルオロアルコール、次世代フロン等が挙げられる。
【実施例】
【0109】
以下、本発明を実施例により、具体的に説明する。尚、以下の実施例等において「%」及び「ppm」は特に記載が無い限り質量基準である。
【0110】
<実験に使用した化合物>
(A)成分
A1:1,2-ペンタンジオール
A2:1,2-ヘキサンジオール
A3:1,2-オクタンジオール
A4:1,2-デカンジオール
(B)成分
B:ベンジルオキシエタノール
【0111】
(C)成分
C1:グルタミン酸ジ酢酸4Na
C2:グリセリン
C3:ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド(コカミドMEA)
(D)成分
D1:フェノキシエタノール
D2:メチルパラベン
D3:カプリル酸グリセリル
【0112】
上記の化合物を用いて、表1に示す組成を有する実施例1~10及び表2に示す比較例1~18の抗菌剤を調製した。なお表1及び表2中の数字は質量%である。また、実施例1は参考例である。
【0113】
<実験に使用した菌>
B.cep:Burkholderia cepacia(細菌)
P.aer:Pseudomonas aeruginosa(細菌)
A.bra:Aspergillus brasiliensis(真菌)
【0114】
【0115】
【0116】
下記の配合で、処方1と処方2を調整した。抗菌剤の配合量が0.4質量%と0.8質量%の2種類あるが、配合量が0.4質量%のものは、B.cep及びP.aerに対する試験で、配合量が0.8質量%のものは、A.braに対する試験で用いた。なお、処方1はスキンクリーム処方、処方2はコンディショナー処方であり乳化系はいずれもO/Wエマルションである。
【0117】
<処方1:スキンクリーム>
トリエチルヘキサノイン 20質量%
テトラオレイン酸ソルベス-30 4質量%
セテアリルアルコール 0.2質量%
グリセリン 0.2質量%
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー 0.1質量%
抗菌剤 0.4質量%又は0.8質量%
水酸化ナトリウム 適量(pH6.0に調整)
水 残部
【0118】
<処方2:ヘアコンディショナー>
ステアリルアルコール 1.0質量%
ベヘントリモニウムクロリド 0.5質量%
セタノール 0.5質量%
アモジメチコン 0.5質量%
抗菌剤 0.4質量%又は0.8質量%
水 残部
【0119】
滅菌済み30mLの蓋付ガラス瓶に20gの処方1又は処方2の製剤と、菌の濃度が1.0×108cfu/mLの菌液を0.2mLいれ、均一に混合する。ガラス瓶を25℃の恒温槽に保存し、B.cep及びP.aerは2日後、及び7日後、A.braは7日後、及び28日後にサンプリングして、生菌数の濃度(単位:cfu/mL)を測定し、以下の式により抗菌活性値を求めた。抗菌活性値の値が大きいほど、抗菌性が高いことを示す。処方1を用いた結果を表3及び4、処方2を用いた結果を表5及び6に示す。
抗菌活性値=6-Log(生菌数の濃度(cfu/mL))
【0120】
【0121】
【0122】
【0123】
【0124】
A1、A2、A4及びB1を単独で用いた場合は、処方1、2ではほとんど抗菌性が見られなかった。A3を単独で用いた場合は、細菌(B.cep、P.aer)に対して、抗菌性が見られるが、真菌(A.bra)への抗菌性は見られなかった。(A)成分と(B)成分を併用した本発明の抗菌組成物はいずれも細菌だけではなく、真菌に対しても高い抗菌性が見られ、(A)成分と(B)成分に相乗効果があることが分かる。また(C)成分を配合することにより、さらに、抗菌性の向上がみられた。