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特許7179011反応装置およびトリクロロシランの製造方法
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  • 特許-反応装置およびトリクロロシランの製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-17
(45)【発行日】2022-11-28
(54)【発明の名称】反応装置およびトリクロロシランの製造方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 33/107 20060101AFI20221118BHJP
   B01J 8/24 20060101ALI20221118BHJP
【FI】
C01B33/107 Z
B01J8/24
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019554325
(86)(22)【出願日】2018-11-16
(86)【国際出願番号】 JP2018042559
(87)【国際公開番号】W WO2019098347
(87)【国際公開日】2019-05-23
【審査請求日】2021-07-13
(31)【優先権主張番号】P 2017223142
(32)【優先日】2017-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003182
【氏名又は名称】株式会社トクヤマ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】弘田 賢次
(72)【発明者】
【氏名】荻原 克弥
【審査官】廣野 知子
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-189256(JP,A)
【文献】特開2011-063480(JP,A)
【文献】特開2009-256197(JP,A)
【文献】特開2013-023398(JP,A)
【文献】特開2009-120467(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 33/00-33/193
B01J 8/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを生成するための反応装置であって、
上記反応装置は、冷却器を備えるものであり、
上記冷却器は、複数の熱媒管と、当該熱媒管と連結しているヘッダーと、を含み、
上記複数の熱媒管は、反応装置内部の流動層内に設けられており、
上記ヘッダーは、反応装置内部のフリーボード部に設けられており、
上記ヘッダーは、耐食性材料から構成されていることを特徴とする反応装置。
【請求項2】
上記耐食性材料は、少なくともクロム、ニッケルおよび鉄を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の反応装置を用いて、トリクロロシランを製造する工程を有することを特徴とするトリクロロシランの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反応装置およびトリクロロシランの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トリクロロシランを製造する手段の1つとして、流動床方式反応装置が挙げられる。流動床方式反応装置の流動層内において、トリクロロシランの原料である金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させることにより、トリクロロシランを生成する。トリクロロシランの生成反応時に、流動床方式反応装置内の温度を下げるための部材が設けられている。しかし、金属シリコン粉体は極めて硬い物質であるため、上記部材のうち、流動層と接している部分の摩耗が問題視されていた。この問題を解決するため、例えば、特許文献1において、金属シリコン粉体(換言すれば、流動層)と接触する部分の表面に、摩耗防止手段を設ける技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】日本国公開特許公報「特開2011-184243号公報」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、流動床方式反応装置への損傷を防止するためには、トリクロロシランの製造時に想定し得る、流動層と接している部分の摩耗による損傷のみを考慮するのでは不十分である。即ち、後述するように、金属シリコン粉体と接触しない部分(特に、ヘッダー)において腐食が進行し、ヘッダーの腐食が進行した状態においてトリクロロシランの製造を継続すると、トリクロロシランの生成反応により反応装置内の温度が上昇した際に、腐食した箇所に熱応力がかかることにより、当該腐食した箇所に割れが起こることを、本発明者らは独自に見出した。
【0005】
従って、本発明の一態様は、反応装置のヘッダーにおける、応力による腐食割れ(以下、応力腐食割れと称する)を防ぐことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明者らが鋭意研究を行った結果、金属シリコン粉体と接触しないヘッダーを、耐食性材料から構成することにより、応力腐食割れを防ぐことを見出した。即ち、本発明は以下の構成を含む。
【0007】
金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを生成するための反応装置であって、上記反応装置は、冷却器を備えるものであり、上記冷却器は、複数の熱媒管と、当該熱媒管と連結しているヘッダーと、を含み、上記複数の熱媒管は、反応装置内部の流動層内に設けられており、上記ヘッダーは、反応装置内部のフリーボード部に設けられており、上記ヘッダーは、耐食性材料から構成されていることを特徴とする反応装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、反応装置のヘッダーにおける応力腐食割れを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る流動床方式反応装置の内部構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態について、以下に詳細に説明する。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上(Aを含みかつAより大きい)B以下(Bを含みかつBより小さい)」を意味する。
【0011】
〔1.本発明の概要説明〕
トリクロロシランを製造する流動床方式反応装置において、当該反応装置の下部より供給される原料ガス(塩化水素ガス)により金属シリコン粉体が流動せしめられて流動層が形成される。このとき、トリクロロシランの生成反応時の温度制御を行うために、上記反応装置は、複数の熱媒管と、当該熱媒管と連結しているヘッダーとを含む冷却器を備える。そして、反応装置内に備えられた冷却器の熱媒管は流動層の内部に存在し、熱媒管の表面に金属シリコン粉体が接触する。そのため、一般的に当業者であれば、熱媒管につき、流動層と接触する部分の摩耗を特に懸念する。しかし、本発明者らが独自に鋭意検討したところ、流動床方式反応装置内部において、流動層の金属シリコン粉体との接触による摩耗以外に、次の問題が生じることを新たに見出した。即ち、本発明者らは、(i)定期検査等において流動床方式反応装置を開放した際に、空気中の水分により塩酸環境が発生すること、(ii)発生した塩酸環境により、流動層中の金属シリコン粉体と接触する部分ではなく、金属シリコン粉体と接触しない部分(特に、ヘッダー)において、腐食が進行する。ヘッダーの腐食が進行した状態においてトリクロロシランの製造を継続すると、トリクロロシランの生成反応により反応装置内の温度が上昇した際に、腐食した箇所に熱応力がかかることにより、腐食した箇所へ応力腐食割れが起こる、という知見を得た。
【0012】
そこで、本発明者らは、ヘッダーを耐食性材料により構成することによって、上記現象に起因して起こる、ヘッダーにおける応力腐食割れを防止できることを見出した。
【0013】
〔2.トリクロロシランの製造方法および反応装置〕
本発明の一実施形態に係る反応装置は、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを生成するための反応装置であって、上記反応装置は、冷却器を備えるものであり、上記冷却器は、複数の熱媒管と、当該熱媒管と連結しているヘッダーと、を含み、上記複数の熱媒管は、反応装置内部の流動層内に設けられており、上記ヘッダーは、反応装置内部のフリーボード部に設けられており、上記ヘッダーは、耐食性材料から構成されていることを特徴とする。また、本発明の一実施形態に係るトリクロロシランの製造方法は、上記反応装置を用いて、トリクロロシランを製造する工程を有することを特徴とする。
【0014】
トリクロロシランの製造方法および反応装置の概要について以下に説明する。トリクロロシラン(SiHCl)は、金属シリコン粉体と塩化水素(HCl)とを反応させることで製造され得る。また、トリクロロシランは、流動床方式反応装置1を用いて製造され得る。
【0015】
図1は、流動床方式反応装置1の内部構造を示す概略図である。流動床方式反応装置1は、反応容器10、分散盤20、および冷却器70を備えている。流動床方式反応装置1では、反応容器10の内部に金属シリコン粉体が供給され、反応容器10の底部に形成されたガス供給口101から、金属シリコン粉体と反応する塩化水素ガスが、反応容器10の内部に供給される。分散盤20は、反応容器10のガス供給口101の上に設けられており、反応容器10の内部に供給された塩化水素ガスを分散させる。
【0016】
流動床方式反応装置1は、反応容器10の内部の金属シリコン粉体を塩化水素ガスによって流動させながら反応させる(該反応が発生している箇所を、以降、流動層60と称する)。金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応により生成したトリクロロシランを、反応容器10の出口102から取り出す。冷却器70は、複数の熱媒管30とヘッダー40とから構成されている。熱媒管30は、上下方向(重力に平行な方向)に沿って設けられている。ヘッダー40は、反応容器10の上部空間であるフリーボード部50に位置している。
【0017】
熱媒管30は、熱媒体を流通させる管である。ヘッダー40は、複数の熱媒管30と連結する管(すなわち、複数の熱媒管30へと分岐する管)である。ヘッダー40は、熱媒体を熱媒管30に分配および循環させる。ヘッダー40は、反応容器10の外部と通じていることにより、熱媒体を反応容器10内の熱媒管30へ供給可能となっている。熱媒体が冷却器70の内部を流通することにより、流動層60内における、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応による反応熱が除去される。
【0018】
なお、流動床方式反応装置1に至るまでの金属シリコン粉体および塩化水素ガスの流れについては、例えば、日本国公開特許公報「特開2011-184242号公報」に記載されているため、当該記載を必要に応じて援用することとし、説明を省略する。また、流動床方式反応装置1からトリクロロシランが取り出された後のトリクロロシランの流れについては、例えば、日本国公開特許公報「特開2015-089859号公報」に記載されているため、当該記載を必要に応じて援用することとし、説明を省略する。
【0019】
本明細書において、「金属シリコン粉体」とは、冶金製金属シリコン、珪素鉄、或いはポリシリコン等の金属状態の珪素元素を含む固体物質を意図し、公知のものが何ら制限なく使用される。また、それら金属シリコン粉体には鉄化合物等の不純物が含まれていてもよく、その成分および含有量において特に制限はない。かかる金属シリコン粉体は、通常、平均粒径が150~350μm程度の微細な粉末の形態で使用される。
【0020】
上記反応に用いられる塩化水素としては、工業的に入手し得る種々の塩化水素を使用することができる。
【0021】
上記反応に用いられる流動床方式反応装置1は、公知のものを特に制限なく用いることができる。流動床方式反応装置を用いることにより、連続的に金属シリコン粉体、および塩化水素を供給して、トリクロロシランを製造することが可能である。金属シリコン粉体および塩化水素の供給量は、流動層が形成可能な流量となるような速度にて金属シリコン粉体および塩化水素を供給することができれば、特に制限されない。
【0022】
反応容器10が有する形状(換言すれば、反応容器10が有する側壁の形状)については特に限定されない。例えば、反応容器10のうち流動層60を囲む側壁は、反応容器10の高さ方向に直交する切断面の断面積が、一定であるような形状(不図示)であってもよいし、上方に向かって大きくなるようなテーパー形状(図1)であってもよい。例えば、ガス供給口から流動層の上面までの高さの少なくとも80%以上の範囲で、側壁は、反応容器の高さ方向に直交する切断面の断面積が、上方に向かって大きくなるようなテーパー形状であってもよい。エロージョンのリスクを低減できるとともに、局所的な温度上昇を防ぐことができるという観点から、反応容器10のうち流動層60を囲む側壁の形状は、テーパー形状であることが好ましい。
【0023】
上記反応における反応温度は、反応装置の材質または能力等を勘案して適宜決定されるが、一般に、200~500℃、特に250~400℃の範囲に設定される。
【0024】
〔3.冷却器〕
上述のように、冷却器70は、熱媒管30と、ヘッダー40とを含む。冷却器70について、以下にさらに説明する。
【0025】
図1に示すように複数の熱媒管30は、互いに平行に配置され得る。熱媒管30の本数は反応容器の大きさに応じて適宜決定され得るが、例えば、20~60本であってもよい。また、熱媒管30は、二重管であっても良い。
【0026】
上記熱媒体は、上記反応熱を所望の冷却速度にて冷却させることが出来れば、特に限定されず、例えば、窒素ガス、水、空気等が挙げられる。熱媒管30の径を小さくするという観点から、熱媒体が液体である場合、熱媒体の沸点が300℃以上であることが好ましい。
【0027】
上記ヘッダー40は、耐食性材料から構成されている。上記構成によれば、上記ヘッダー40の応力腐食割れを防ぐことができる。それゆえに、冷却器70のヘッダーにおける応力腐食割れを懸念することなく、継続してトリクロロシランの生成反応を行うことが可能なトリクロロシランの製造方法を提供することができる。本明細書において、「耐食性材料」とは、JIS G0576 「ステンレス鋼の応力腐食割れ試験方法」またはJIS Z 2291「金属材料の高温ガス腐食試験方法」によって、ステンレス鋼に比して、応力腐食割れに優れていると認められた材料、または高温における耐酸化性が極めて優れていると認められた材料を意図する。また、本明細書において、部材が「耐食性材料から構成されている」とは、部材に耐食性材料が被覆されていること、部材が耐食性材料から鍛造または鋳造されていること等を包含する。
【0028】
上記耐食性材料は、少なくともニッケルを含むことが好ましく、少なくともクロム、ニッケルおよび鉄を含むことがより好ましい。上記構成によれば、冷却器70(換言すれば、ヘッダー40)がより優れた耐食性を示す。
【0029】
耐食性材料100重量%に対する各元素の含有量を以下に例示する。クロムの含有量は、10~25重量%であることが好ましく、14~23重量%であることがより好ましい。ニッケルの含有量は、50~80重量%であることが好ましく、55~76重量%であることがより好ましい。鉄の含有量は、2~10重量%であることが好ましく、3~8重量%であることがより好ましい。上記クロム、上記ニッケル、上記鉄は、工業的に入手し得るものが使用される。
【0030】
上記耐食性材料は、上記クロム、上記ニッケルおよび上記鉄からなるものであってもよいし、上記以外の元素を含むものであってもよい。例えば、上記以外の元素としては、モリブデンおよびタングステンが挙げられる。上記耐食性材料100重量%に対するモリブデンの含有量は、0~20重量%であることが好ましく、5~17重量%であることがより好ましい。タングステンの含有量は、0~5重量%であることが好ましく、0~4重量%であることがより好ましい。
【0031】
さらに、上記以外の元素としては、例えば、バナジウム、炭素、コバルト、ニオブ、タンタルおよび銅等が挙げられる。上記耐食性材料がこれらの元素を含む場合は、ヘッダー40が優れた耐食性を実現できる範囲であれば、当該元素を混合する割合は任意である。これらの元素としては、工業的に入手し得るものが使用され得る。
【0032】
このような耐食性材料の具体例としては、ハステロイC276、ハステロイC22、インコネル625およびインコネル600等が挙げられる。なかでも、耐腐食性という観点からは、耐食性材料は、ハステロイC22であることがより好ましい。なお、ハステロイC276は、ニッケルを約57重量%、クロムを約16重量%、モリブデンを約16重量%、コバルトを約2.5重量%、鉄を約5.0重量%、タングステンを約4.0重量%、炭素を約0.01重量%含む。また、ハステロイC22は、ニッケルを約56重量%、クロムを約22重量%、モリブデンを約13重量%、コバルトを約2.5重量%、鉄を約3.0重量%、タングステンを約3.0重量%、炭素を約0.01重量%含む。また、インコネル625は、ニッケルを約61重量%、クロムを約22重量%、モリブデンを約9重量%、鉄を約4.2重量%、炭素を約0.01重量%含む。また、インコネル600は、ニッケルを約76重量%、クロムを約15重量%、鉄を約7.6重量%、銅を約0.2重量%、炭素を約0.02重量%含む。
【0033】
熱媒管30を構成する材質については、特に限定されないが、鋳造工程を考慮した場合、熱媒管30はヘッダー40と同様の材質(換言すれば、耐食性材料)を有していることが好ましい。上記構成を含むことにより、簡易な工程により冷却器70が得られる。
【0034】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0035】
<まとめ>
〔1〕金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを生成するための反応装置であって、上記反応装置は、冷却器を備えるものであり、上記冷却器は、複数の熱媒管と、当該熱媒管と連結しているヘッダーと、を含み、上記複数の熱媒管は、反応装置内部の流動層内に設けられており、上記ヘッダーは、反応装置内部のフリーボード部に設けられており、上記ヘッダーは、耐食性材料から構成されていることを特徴とする反応装置。
【0036】
〔2〕上記耐食性材料は、少なくともクロム、ニッケルおよび鉄を含むものであることを特徴とする反応装置。
【0037】
〔3〕〔1〕または〔2〕に記載の反応装置を用いて、トリクロロシランを製造する工程を有することを特徴とするトリクロロシランの製造方法。
【実施例
【0038】
以下、本発明の方法について実施例を示して更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0039】
(実施例1)
ハステロイC276から構成される熱媒管およびヘッダーを備える流動床式反応装置を330日稼働させることによって、トリクロロシランの製造を行った。
【0040】
その後、反応を停止させ、流動床式反応装置を開放し、熱媒管およびヘッダーの傷の有無を目視にて検査した。
【0041】
(比較例1)
ハステロイC276から構成される熱媒管およびヘッダーの代わりにステンレス鋼から構成される熱媒管およびヘッダーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして熱媒管およびヘッダーの傷の有無を検査した。
【0042】
(結果)
実施例1では、熱媒管およびヘッダーに傷(浸透指示模様)は見られなかった。一方、比較例1では、熱媒管およびヘッダーに傷(浸透指示模様)が観察された。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、流動床方式反応装置におけるトリクロロシランの製造に利用することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 流動床方式反応装置
10 反応容器
20 分散盤
30 熱媒管
40 ヘッダー
50 フリーボード部
60 流動層
70 冷却器
101 ガス供給口
102 出口
図1