(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-21
(45)【発行日】2022-11-30
(54)【発明の名称】受動電気コンポーネントを集積したパッケージオンパッケージの方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H01L 25/10 20060101AFI20221122BHJP
H01L 25/11 20060101ALI20221122BHJP
H01L 25/18 20060101ALI20221122BHJP
H05K 1/18 20060101ALI20221122BHJP
H01L 23/28 20060101ALI20221122BHJP
H01L 21/56 20060101ALI20221122BHJP
H05K 3/28 20060101ALI20221122BHJP
【FI】
H01L25/14 Z
H05K1/18 R
H05K1/18 S
H01L23/28 J
H01L21/56 Z
H05K3/28 G
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018121964
(22)【出願日】2018-06-27
【審査請求日】2021-06-21
(32)【優先日】2017-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン イル キム
【審査官】正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0130041(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/10
H05K 1/18
H01L 23/28
H01L 21/56
H05K 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチパッケージ集積回路を作る方法であって、
ボイドを含むボイド構造を用意する段階であって、前記ボイドは受動電気コンポーネントを収容する大きさに作られている、段階と、
底部回路パッケージを用意する段階であって、前記底部回路パッケージは、底部回路パッケージ基板を含み且つ前記底部回路パッケージのダイ面層に第1の集積回路及び前記ボイド構造を含む、段階と、
前記底部回路パッケージの前記ダイ面層から
前記ボイド構造の上壁を含む犠牲層を除去して、前記ボイド構造の前記ボイドを露出させる段階と、
頂部回路パッケージ基板と、前記頂部回路パッケージ基板のダイ面層にある第2の集積回路とを含む頂部回路パッケージを用意する段階と、
前記受動電気コンポーネントを前記ボイドに配置又は形成する段階と、
前記受動電気コンポーネントを前記頂部回路パッケージ基板のインタフェース面と電気的に結合する段階と、
前記受動電気コンポーネントが前記ボイドに入った前記底部回路パッケージ基板に前記頂部回路パッケージ基板を取り付ける段階とを備える、方法。
【請求項2】
前記受動電気コンポーネントが前記ボイドに入った前記底部回路パッケージ基板に前記頂部回路パッケージ基板を取り付ける段階の前に、前記頂部回路パッケージ基板の前記インタフェース面に前記受動電気コンポーネントを電気的に結合する段階をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ボイド構造の前記ボイドの水平面と直角を成す、前記ボイド構造の前記ボイドの鉛直壁を有する前記ボイド構造を用意する段階をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ボイド構造を用意する段階は、前記底部回路パッケージの材料から前記ボイド構造を用意する段階を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記底部回路パッケージの前記ダイ面層から犠牲層を除去して、前記ボイド構造の前記ボイドを露出させる段階は、研削加工によって前記犠牲層を除去する段階を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記受動電気コンポーネントは、抵抗器、コンデンサ、電力コンポーネント、及びモールド貫通電極(TMV)のうち少なくとも1つを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ボイドに前記TMVを形成する段階をさらに備え、前記頂部回路パッケージ基板の前記インタフェース面に前記TMVを電気的に結合する段階、及び前記受動電気コンポーネントが前記ボイドに入った前記底部回路パッケージに前記頂部回路パッケージ基板を取り付ける段階のうち少なくとも1つは、リフローハンダ付けによって実行される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ボイドに前記TMVを形成する段階は、前記ボイドを導体で充填する段階と、前記導体をハンダペーストでキャッピングする段階とを有し、リフローハンダ付けによって前記ハンダペーストは溶解する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ボイドは第1のボイドであり、前記受動電気コンポーネントは第1の受動電気コンポーネントであり、ボイド形成プロセスによって前記底部回路パッケージに第2のボイドを形成する段階と、前記第2のボイドに第2の受動電気コンポーネントを挿入又は形成する段階とをさらに備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記ボイド形成プロセスは、機械式穴あけ加工、レーザ穴あけ加工、及び化学エッチングのうち少なくとも1つを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記頂部回路パッケージ基板を前記底部回路パッケージ基板に取り付ける前記段階は、第1のボールグリッドアレイを有し、
前記受動電気コンポーネントが前記ボイドに入った前記底部回路パッケージに、前記第1のボールグリッドアレイを用いて、前記頂部回路パッケージ基板を取り付ける段階は、前記頂部回路パッケージと前記底部回路パッケージとを前記第1のボールグリッドアレイを用いて電気的に結合する段階を有し、
前記底部回路パッケージは、底部回路パッケージ基板のインタフェース面を含み、第2のボールグリッドアレイを用いて前記底部回路パッケージ基板の前記インタフェース面をマザーボードと電気的に結合する、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のボールグリッドアレイは、前記第1のボールグリッドアレイが前記頂部回路パッケージ基板の前記インタフェース面と前記底部回路パッケージとの間に形成するよりも多くの電気接点を、前記底部回路パッケージ基板の前記インタフェース面と前記マザーボードとの間に形成する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
頂部回路パッケージと底部回路パッケージとを備えるマルチパッケージ集積回路であって、
前記頂部回路パッケージは、第1の集積回路と、頂部回路パッケージ基板と、前記頂部回路パッケージ基板のインタフェース面に電気的に結合された受動電気コンポーネントとを含み、
前記底部回路パッケージは、
底部回路パッケージ基板、第2の集積回路
、及びボイド
を含み、
前記ボイドの側壁は、前記頂部回路パッケージ基板及び前記底部回路パッケージ基板と直角を成し、
前記頂部回路パッケージ及び前記底部回路パッケージは電気的結合され、前記受動電気コンポーネントは前記ボイドに配置又は形成される、マルチパッケージ集積回路。
【請求項14】
前記ボイドは、前記底部回路パッケージに作られたボイド構造の中空核であり、前記ボイド構造は前記底部回路パッケージの材料から作られる、請求項13に記載のマルチパッケージ集積回路。
【請求項15】
前記受動電気コンポーネントは、前記底部回路パッケージと電気的に結合される、請求項13に記載のマルチパッケージ集積回路。
【請求項16】
前記受動電気コンポーネントは、抵抗器、コンデンサ、電力コンポーネント、及びモールド貫通電極(TMV)のうち少なくとも1つを含む、請求項13から15のいずれか一項に記載のマルチパッケージ集積回路。
【請求項17】
前記TMVは、前記頂部回路パッケージ基板及び前記底部回路パッケージ基板と直角を成す鉛直壁を含む、請求項16に記載のマルチパッケージ集積回路。
【請求項18】
前記ボイドは第1のボイドであり、前記受動電気コンポーネントは第1の受動電気コンポーネントであり、前記底部回路パッケージに第2のボイドを、前記第2のボイドに第2の受動電気コンポーネントをさらに含む、請求項13から15のいずれか一項に記載のマルチパッケージ集積回路。
【請求項19】
前記頂部回路パッケージ及び前記底部回路パッケージは、第1のボールグリッドアレイによって電気的に結合され、前記底部回路パッケージの底部回路パッケージ基板のインタフェース面が、第2のボールグリッドアレイによってマザーボードに取り付けられる、請求項13から15のいずれか一項に記載のマルチパッケージ集積回路。
【請求項20】
頂部回路パッケージと、底部回路パッケージと、マザーボードとを備えるコンピュータ装置であって、
前記頂部回路パッケージは、第1の集積回路と、頂部回路パッケージ基板と、前記頂部回路パッケージ基板のインタフェース面に電気的に結合された受動電気コンポーネントとを含み、前記底部回路パッケージは、
底部回路パッケージ基板、第2の集積回路
、及びボイド
を含み、
前記ボイドの側壁は、前記頂部回路パッケージ基板及び前記底部回路パッケージ基板と直角を成し、
前記頂部回路パッケージ及び前記底部回路パッケージは、第1のボールグリッドアレイによって電気的に結合され、前記受動電気コンポーネントは前記ボイドに配置又は形成され、
前記底部回路パッケージの底部回路パッケージ基板のインタフェース面が、第2のボールグリッドアレイによって前記マザーボードに取り付けられる、コンピュータ装置。
【請求項21】
前記ボイドは、前記底部回路パッケージに作られたボイド構造の中空核であり、前記ボイド構造は前記底部回路パッケージの材料から作られる、請求項20に記載のコンピュータ装置。
【請求項22】
前記第2のボールグリッドアレイは、前記第1のボールグリッドアレイが前記頂部回路パッケージ基板の前記インタフェース面と前記底部回路パッケージとの間に形成するよりも多くの電気接点を、前記底部回路パッケージ基板の前記インタフェース面と前記マザーボードとの間に形成する、請求項20に記載のコンピュータ装置。
【請求項23】
前記受動電気コンポーネントは、抵抗器、コンデンサ、電力コンポーネント、及びモールド貫通電極(TMV)のうち少なくとも1つを含む、請求項20から22のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項24】
前記受動電気コンポーネントは、前記底部回路パッケージと電気的に結合される、請求項23に記載のコンピュータ装置。
【請求項25】
前記TMVは、前記頂部回路パッケージ基板及び前記底部回路パッケージ基板と直角を成す鉛直壁を含む、請求項23に記載のコンピュータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は概して、限定する目的はないが、複数の電子回路パッケージを含む電子回路などの電子回路に関する。
【背景技術】
【0002】
2つ又はそれより多くの回路パッケージを含む電子回路などの電子回路が、論理処理、メモリ記憶装置、又はこれら両方に用いられ得る。回路パッケージは、複数の電子回路を含み「集積回路」とも呼ばれるシリコンチップなどの1つ又は複数のチップを含み得る。例えば、集積回路は、パーソナルコンピュータ、サーバ、ゲームコンソール、「モノのインターネット」機器、及び他の電子機器に用いられ得る。データセンタ、サーバ、及びクライアント装置の市場は、より高性能で小型の電力消費を低減した集積回路を求めている。
【0003】
コンピュータ処理要求が増大するにつれて、電子回路は複数のチップを含むことが多くなる。例えば、複数のチップが回路パッケージ内で互いに積層されて、より多くの処理及びメモリ容量を提供することができ、これは「積層ダイ製品」と呼ばれることがある。しかしながら、この方式で組み合わされた場合、プロセッサとメモリが組み合わされるので、またメモリをプロセッサとは別に検査することが難しくなり得るので、製造のフレキシビリティが減少する。これが意味することは、チップが積層された後でしか検査工程を行うことができないということである。
【0004】
積層ダイ製品に代わるものとして、別個の回路パッケージが積層されて(例えば、パッケージオンパッケージ、又は「PoP」)、電子回路をプリント回路基板(PCB)又はより大きな回路パッケージ基板に結合するのに用いられる総基板面積を削減することができる。しかしながら、積層回路パッケージ内には使用されていない空間があることが多く、余分な空間に、パッケージ間の電気接続部を作成することができなければならない。
【0005】
積層回路パッケージ間の電気接続部(本明細書では「電気接点」とも呼ばれる)が、チップに沿って、例えばチップの周囲に配置されることが多い。上部回路パッケージ(本明細書では「上部パッケージ」とも呼ばれる)及び下部回路パッケージ(本明細書では「底部パッケージ」又は「底部回路パッケージ」とも呼ばれる)の電気パッドは、積層構成のために特別に構成され得る。例えば、上部回路パッケージの接点は、底部回路パッケージの外周の位置に対応する領域に配置されてよい。上部又は下部回路パッケージの基板は、チップ専有面積と電気接続部とを収容するのに十分な大きさの寸法を含み得る。
【0006】
受動電気コンポーネントも通常、回路パッケージに含まれている。本明細書において用いられるとき、「受動電気コンポーネント」とは、例えば、モールド貫通電極(TMV)、抵抗器、コンデンサ、磁気(誘導)デバイス、変換器、検出器、アンテナ、及び他の電力供給、管理、又は送信コンポーネントを指し、これらは一般に、別の電気的信号によって電流を制御する能力がない。受動電気コンポーネントの中で、例えば、レーザ穴あけ加工によって形成される従来のTMVは通常、上からの視点で見た場合、円錐形状の断面を有する。
【0007】
2つの回路パッケージ間、及び回路パッケージからPCB又はマザーボードまでの電気接続部は、例えば、ボールグリッドアレイ、ピングリッドアレイ、TMVなどによって設けられてよい。
【0008】
いくつかの例では、レーザ穴あけ加工、機械式穴あけ加工、化学エッチング又は気相エッチングなどの、回路パッケージにボイドを形成する手法が原因で欠陥が生じ、製造コストが増加することがある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
必ずしも縮尺通りに描かれていない図面において、同様の参照数字は異なる図の同様の構成要素を示し得る。異なる添字を有する同様の参照数字は、同様の構成要素の異なる例を表し得る。これらの図面は概して、限定する目的はないが、例として、本明細書で論じられる様々な実施形態を示す。
【0010】
【0011】
【
図2】一実施形態による、基板に取り付けられた
図1のボイド構造の一例を示す。
【0012】
【
図3】一実施形態による、部分的に形成されたパッケージのモールド化合物に封止された
図2のボイド構造、基板、及び他のコンポーネントを示す。
【0013】
【
図4】一実施形態による、
図3の部分的に形成されたパッケージ及び犠牲層を示す。
【0014】
【
図5】一実施形態による、
図4の犠牲層が除去され、ボイドが露出し、さらに部分的に形成されたパッケージを作成した状態の、
図3の部分的に形成されたパッケージを示す。
【0015】
【
図6】一実施形態による、さらに部分的に形成されたパッケージに追加のボイドを形成した状態を示す。
【0016】
【
図7】一実施形態による、部分的に形成されたパッケージにモールド貫通電極を組み立てた状態を示す。
【0017】
【
図8】一実施形態による、パッケージの反転した位置に受動電気コンポーネントを組み立てた状態を示す。
【0018】
【
図9】一実施形態による、
図7のパッケージを用いて組み立てられるパッケージを示す。
【0019】
【
図10】一実施形態による、パッケージオンパッケージに組み立てられた、
図9のパッケージ及び
図7のパッケージを示す。
【0020】
【
図11】一実施形態による、システムレベルの図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の詳細な説明及び実施例は、本明細書に開示される主題を説明するものである。しかしながら、開示される主題は、提供される以下の説明及び実施例に限定されない。いくつかの実施形態の部分及び特徴は、他の実施形態の部分及び特徴に含まれても、それらに取って代わってもよい。特許請求の範囲に記載される実施形態は、これらの請求項のいくつかの利用可能な均等な形態を包含する。
【0022】
本出願は、複数の回路パッケージを含むマルチパッケージ集積回路組立品などのマルチパッケージ集積回路用の装置及び手法に関する。第1の回路パッケージが、第2の回路パッケージに電気的に結合されてよく、受動電子コンポーネントが、これらの回路パッケージのうち1つに形成されたボイド又は開口部に配置される。ボイドは、受動電子コンポーネントに対応する内部ボイドを有するボイド構造を作ることで形成されてよい。ボイド構造は、第1の基板に接合されてよい。第1の基板は、第1の基板のダイ面に第1の集積回路を含んでよい。第1の基板、ボイド構造、及び第1の集積回路は、第1の回路パッケージの部分的に形成されたダイ面層のモールド化合物に封止されてよい。ボイド構造は、モールド化合物から作られてよい。
【0023】
部分的に形成された第1の回路パッケージの犠牲層が、第1の回路パッケージのダイ面層から除去されてよく、その結果、ボイド構造のボイドが露出する。機械式穴あけ加工、レーザ穴あけ加工、化学エッチングなどによって、第1の回路パッケージに追加のボイドが任意選択で形成されてよい。受動電子コンポーネントが、第2の回路パッケージの第2の基板のインタフェース面に通信可能に結合又は接合されてよく(例えば、電気的に結合されても物理的に結合されてもよい)、結合は、機械的結合、電気的結合、又は光学的結合のうち1つ又は複数を含んでよい。TMVなどの受動電子コンポーネントは、犠牲層を除去した後に、ボイドに部分的に形成されてよい。第1の回路パッケージ及び第2のパッケージは、ボイドの受動電子コンポーネントと共に、通信可能に結合されてよい。
【0024】
本明細書の開示に従って作られるマルチパッケージ集積回路組立品は、従来のマルチパッケージ集積回路組立品と比べて、受動電子コンポーネントを含む、より高密度の電子コンポーネントを備えてよい。本明細書の開示に従って作られるマルチパッケージ集積回路組立品は、従来のマルチパッケージ集積回路組立品より小型になり得る。本明細書の開示に従って作られるマルチパッケージ集積回路組立品は、従来のマルチパッケージ集積回路組立品より複雑な構造を有し得る。
【0025】
本明細書の開示に従って回路パッケージに形成されるTMVは、例えば、レーザ穴あけ加工プロセスの限界に起因した円錐状又はテーパ状の側壁を有する従来のTMVと比べて、円錐状でもテーパ状でもない側壁を有することができる。レーザ穴あけ加工プロセスの限界には、例えば、直径と深さによるアスペクト比の最小値が含まれる。これにより、例えば、モールド化合物の深さが与えられると、TMVの最小幅を求めることができる。他の限界には、プラズマ効果、焦点効果、穴を開けた材料の改変、穴を開けた材料のたる型化などが含まれ、これらにより、テーパ形状をしたレーザ穴あけ開口部が作られる。円錐状又はテーパ状の側壁を有するTMVは、本明細書の開示に従って形成され鉛直側壁を有し得るTMVと比べて、回路パッケージ内でより大きな空間を占める。
【0026】
本明細書の開示に従って形成されるボイドの側壁は鉛直、曲線になることがあり、逆テーパ形状を有することがあり、又は階段構造を有することがある。
【0027】
本明細書の開示に従って用意されたパッケージの上部空間又は頂部は、従来の手法に従って用意されたパッケージの上部空間より低くなり得る。例えば、従来の手法は、受動電子コンポーネントがモールド化合物の厚さより小さいこと、及びモールドキャップ間隔を残すことを必要とし得る。100μmが、モールドキャップ間隔の一例である。
【0028】
PoP組立品に対する従来のアプローチはまた、全ての受動コンポーネント及び電力コンポーネントを、そのようなコンポーネントの上方にかなりの上部空間を設けて、基板に配置し得る。
【0029】
積層回路パッケージのいくつかの場合において、積層した複数の回路パッケージのうち1つがより多くの入力・出力(I/O)電気接続部を有する場合、そのような回路パッケージは底部に配置されてよい。例えば、論理回路パッケージ及びメモリ回路パッケージを含むPoP構成において、論理回路パッケージは、メモリ回路パッケージが有し得るよりも多くのI/O電気接続部を有し得る(又はより複雑な複数の電気接続部を有し得る)。この例では、メモリ回路パッケージはまた、メモリを論理回路パッケージに提供してよく、その一方で論理回路パッケージは、出力をより大きいデバイスに提供してよく、積層回路パッケージはそのデバイスの構成要素である。この例では、論理回路パッケージは積層回路パッケージの底部に配置されてよく、メモリ回路パッケージを含む頂部回路パッケージに対して、より低密度な又はあまり複雑でないボールグリッドアレイ接続を有する。底部回路パッケージは、マザーボードに対してより高密度な又はより複雑なボールグリッドアレイ接続を有してよい。
【0030】
上部パッケージを下部パッケージに結合するために、上部パッケージのピンアウト(例えば、ボールグリッドアレイ)が、底部パッケージからのTMVと整合され得る。上述されたように、TMVは、下部パッケージのダイの周囲に配置されることが多い。換言すれば、第2のパッケージの信号接点は、第2のパッケージの中央部分に配置されない。したがって、底部パッケージのサイズは、ダイの周囲のTMV配置に起因して増加し得る。したがって、上部又は下部パッケージは、信号接点が非標準配列(例えば、ダイの周囲に配置されている)であり、さらにサイズが大きいという理由で、独立したパッケージとして販売するのは望ましくない場合がある。さらに、パッケージサイズが制限される場合、パッケージの周囲のTMV用の面積が制限されるという理由で、ダイ間相互接続の数が減少し得る。
【0031】
積層シリコンダイを含むパッケージは、単一ダイパッケージより厚さが増加し得る。例えば、パッケージ厚は、ダイが追加されるごとに増加し得る。上述されたように、TMVの長さがTMVのテーパ形状に起因してパッケージ厚に対応して増加するので、TMVはサイズ(例えば、直径又は幅)が増加し得る。上述したように、TMVがより大きくなると、電子回路パッケージ又はPoPモジュールの寸法がより大きくなり得る。さらに、16個又はそれより多くのダイを備えたパッケージは、1mmを超える厚さを含むことがある。1mm又はそれを超える厚さの電子回路パッケージを貫通してTMVを形成することは、製造の観点から問題となり得る。
【0032】
本開示によって解決される問題には、受動電子コンポーネントを含む電子コンポーネントを、回路パッケージの中により高密度に、より複雑な設計で詰め込むことが含まれ得る。
【0033】
本主題は、鉛直側壁のTMVを可能にすること、また底部パッケージなどの1つのパッケージのダイ面層に受動電気コンポーネントを組み込むことなどによって、この問題に対する解決手段を提供することができ、受動電気コンポーネントが頂部パッケージなどの第2のパッケージのインタフェース層に電気的に結合される。
【0034】
図1~
図11は、本明細書の開示によるPoPマルチパッケージ集積回路を作るための手法を示す。
【0035】
図1は、一実施形態による、本開示のボイド構造100の一例を示す。
図1において、ボイド構造は、様々な形状及びサイズで作られてよい。例えば、ボイド構造105は箱型であるが、他のボイド構造は「U」字形状であってよい。他のボイド構造形状は、曲線構造、テーパ構造(従来のTMVに形成されるテーパと逆のテーパを有する構造を含む)、及び階段構造などの形状に作られてよい。そのようなボイド構造形状は、モールド材料の除去を伴う従来のプロセスを用いると、可能にならないことがある。
【0036】
ボイド構造が、ボイド106などの内部空間を含む場合、ボイド構造の製造後又は製造中に、ボイド構造の内部を抜くか又は取り除くために、ギャップ(ボイド106に図示されていない)がボイド構造に残されてよい。
【0037】
ボイド構造のボイドは、ボイドに挿入されるコンポーネントを収容する大きさに作られてよい。
図1のボイドに挿入されるコンポーネントの一例が、
図10に示される。
【0038】
ボイド構造は、例えば、モールド化合物などの材料で作られてよい。モールド化合物は、例えば、エポキシ、ポリマー、プラスチック、液晶ポリマー、ナイロン、エポキシ、シリカなどであってよい。ボイド構造材料は、リフロー工程中に発生し得る熱に耐えるように選択されてよい。ボイド構造の外表面は、モールド化合物、基板、ダイなどとの接合を容易にするために、テクスチャー化されてよく及び/又は化学的に処理されてよい。ボイド構造材料は、モールド化合物又は別のコンポーネントと接合するように選択されてよい。ボイド構造材料又はモールド化合物は、絶縁性被覆であってよい。絶縁性被覆は、コンポーネントを電気的に又は物理的に分離し得る。
【0039】
図1に示されるボイド構造は、ボイド構造に挿入されるコンポーネントを収容する物理的構成とともに示される。製造中に、そのような物理的構成を維持するのを容易にするブレース(brace)が、ボイド構造間に作られてよい。そのようなブレースは、ボイド構造の製造とは別に、又はボイド構造の製造とともに作られてよい。例えば、任意選択のブレース107が
図1に点線で示される。
【0040】
図2は、基板210、及びダイ211、積層ダイ212などの他のコンポーネント、及び電気接点213に取り付けられた、一実施形態による
図1のボイド構造の一例を示す。基板へのボイド構造の取り付けは、例えば、化学的接合、物理的結合などを通じてなされてよい。基板210は、電気相互接続214などの電気通信用の電気ルーティング層を含むものとして示されている。
図2の電気相互接続214の位置(及び他の図の他の電気相互接続の位置)は、単に例示を目的としたものである。
【0041】
ダイ211又は積層ダイ212は、単結晶シリコン、ガリウムヒ素などの半導体材料を含んでよい。様々な例において、ダイは、プロセッサ(例えば、グラフィックス処理装置(GPU)又は中央処理装置(CPU))、メモリパッケージ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、リードオンリメモリ(ROM))、又は他の論理又はメモリパッケージとして構成されてよい。ダイは、少なくとも1つの電気接点(ダイ相互接続)を含んでよい。例えば、ダイ相互接続には、限定されないが、ハンダパッド、ボールグリッドアレイ(BGA)、ランドグリッドアレイ(LGA)、ワイヤーボンドパッド、チップキャリアコンタクト、又は基板210などの基板にダイを電気的に結合するための他の電気接点が含まれてよい。
【0042】
基板210は機械的支持をダイに提供することができ、ダイと電子デバイスとの間の電気通信のために1つ又は複数の電気ルーティング層を設けることができる。基板は、ダイ面及びインタフェース面を含んでよい。本明細書で論じられる基板は、絶縁誘電体材料及び導電性材料(例えば、電気ルーティング層、金属箔、銅張積層板など)を含んでよい。誘電体材料は、限定されないが、FR-4、プリプレグ、セラミック、エポキシ、他のガラス又はファイバ充填樹脂、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などを含む材料から作られる少なくとも1つの誘電体層を含んでよい。導電性材料及び誘電体材料は、例えばインクジェットプリンタなどでプリントされてよく、またエッチングされてよい。導電性材料は、電着(電気めっき)されてよく、1つ又は複数の電子回路となるように形成されてよい。基板の導電性材料は、回路ルーティング、接地、熱エネルギー分散、電磁シールドなどを提供してよい。
【0043】
基板は、複数の層を含んでよい。基板は、インタフェース面とダイ面のいずれか又は両方に接点を含んでよい。これらの接点は、別の接点又は電子コンポーネント若しくは他のコンポーネントと結合するために露出し得る。これらの接点は、業界標準フォーマットに従って、ダイ、電子回路パッケージ、又は電子デバイスと互換性があるように配置されてよい。
【0044】
図3は、一実施形態による、部分的に形成されたパッケージ300のモールド化合物315に封止された
図2のボイド構造、基板、及び他のコンポーネントを示す。そのようなコンポーネントの封止は、射出成形、堆積、3Dプリンティングによって、
図2のコンポーネントなどの周囲に型を接合することで行われてよい。ボイド構造105などのボイド構造の外周は、そのような構造をモールド化合物に封止した状態を理解するために、
図3に示されている。しかしながら、一実施形態において、ボイド構造がモールド化合物315と同じ材料で作られている場合などでは、そのような外周はモールド化合物315と区別するのが難しい場合があり、及び/又はモールド化合物315と一体化する場合がある。例えば、その後の図では、ボイド構造の外周は図示されていない。パッケージ300は、底部パッケージであってよい。
【0045】
図4は、一実施形態による、
図3の部分的に形成されたパッケージ300及び犠牲層420を示す。犠牲層420は、機械研削加工、レーザエッチング、液相又は気相化学エッチングなどによって除去されてよい。犠牲層420は、
図4では除去されていないが、犠牲層420が除去される部分を示すために表されている。
【0046】
図5は、一実施形態による、
図4の犠牲層420が除去され、ボイドが露出し、さらに部分的に形成されたパッケージ500を作成した状態の、
図3のさらに部分的に形成されたパッケージを示す。さらに部分的に形成されたパッケージ500の上端ダイ面層521が、ラベル付けされている。特記されたように、部分的に形成されたパッケージ500は底部パッケージであってよい。
【0047】
図6は、一実施形態による、任意選択の追加のボイド625a~625cを、さらに部分的に形成されたパッケージ500の上端ダイ面層521に形成した状態を示す。追加のボイド625a~625cは、機械式穴あけ加工、レーザ穴あけ加工、化学エッチングなどの従来のボイド形成プロセスで形成されてよい。上記に示されたボイド構造を用いることで、追加のボイド625a~625cを形成することが可能であってよい。本明細書で説明されるボイド構造を用いることと従来のボイド形成プロセスとが共存し得ることを実証するために、従来のボイド形成プロセスによる追加のボイド625a~625cの形成が論じられている。追加のボイド625a~625cは、犠牲層420を除去する前に、従来のボイド形成プロセスによって形成された可能性がある。図示されるように、追加のボイド625a~625cは、従来のボイド形成プロセスの限界に起因するなどして、鉛直ではない断面を有し得る。
【0048】
図7は、一実施形態による、部分的に形成されたパッケージにTMVを組み立てた状態を示す。TMVは、導体732a及び732bでボイドを充填し、そのような導体を、例えば、ハンダペースト730a及び730bでキャッピングすることで、形成されてよい。導体732a及び732bによるボイドの充填は、無電解(電気めっき)銅めっき、ハンダペーストめっきなどであってよい。その結果が、別のパッケージと組み合わせるために用意された、パッケージ700であってよい。特記されたように、パッケージ700は底部パッケージであってよい。
【0049】
図8は、一実施形態による、受動電気コンポーネント835などの受動電気コンポーネントをパッケージ840に組み立てた状態を示す。受動電気コンポーネントのパッケージ840への組み立ては、リフローハンダ付け、化学接合、及びそのような受動電気コンポーネントをパッケージ840のインタフェース面及びパッケージ840の基板内の電気相互接続(上述したように、基板内の電気相互接続の配置は例示を目的としたものである)に電気的及び/又は物理的に接合又は結合し得る他の手法によるものであってよい。パッケージ840は、組み立てを容易にするために、反転した位置にあってよい。パッケージ840は、頂部パッケージであってよい。図示されるように、パッケージ840は、メモリダイ、積層メモリダイなどのダイを含んでよい。パッケージ840は、プロセッサ、又は別の回路若しくは集積回路などのダイを含んでよい。
【0050】
図9は、一実施形態による、
図7のパッケージ700を用いて組み立てられるパッケージ900を示す。パッケージ900は、
図8の受動電気コンポーネントと結合されたパッケージ840を含む。パッケージ900は、頂部パッケージであってよい。図示されるように、パッケージ900は、パッケージ700のボイドに挿入される向きになっていてよい。
【0051】
図10は、一実施形態において、PoP1000に組み立てられる
図9のパッケージ900及び
図7のパッケージ700を示し、例えば、パッケージ900及びパッケージ700が電気的に又は物理的に結合された後などの状態である。電気的結合又は物理的結合は、ハンダボール730a及び730bを、パッケージ900の基板のインタフェース面にある電気接点にリフローハンダ付けすることであってよく、これにより、パッケージ間のTMV接続が完成する。接着(例えば、エポキシ)、ダイ接着フィルム、熱接合、超音波溶接などを用いる他の手法が、パッケージ900及びパッケージ700を電気的に又は物理的に結合するのに用いられてよい。
【0052】
PoP1000のパッケージ間の間隔は、従来のマルチパッケージ集積回路と比べて低減され得る。PoP1000は、例えば、鉛直側壁のTMVを含んでよい。本明細書で論じられたように、鉛直側壁のTMVによって、PoP1000のパッケージは、(x軸、y軸、及びz軸の座標系の)1つ又は複数の軸方向においてより小さくなり得る。さらに、PoP1000は、底部パッケージなどのパッケージにある他の受動コンポーネント(又は他のコンポーネント)の上方の上部空間に配置された、受動コンポーネント又は他のコンポーネントを含んでよい。
【0053】
パッケージ900及びパッケージ700の電気的結合又は物理的結合は、パッケージ900のコンポーネントをパッケージ700のコンポーネント又は表面と電気的に又は物理的に結合することも含んでよい。例えば、
図10の点線円1041は、上述されたように、パッケージ700に形成されたボイド内のパッケージ700の表面に、パッケージ900のコンポーネントが電気的に又は物理的に結合され得る部分を示す。
【0054】
PoP1000は、マザーボード1040などの別のコンポーネントとの組み立て用に用意されてよい。例えば、
図10に示されるように、PoP1000は、マザーボード1040にリフローハンダ付けされるハンダボール1045を含んでよい。
【0055】
図11は、一実施形態によるシステムレベルの図を示す。例えば、
図11は、本開示において説明されたように用意されたPoPを含むマルチパッケージ集積回路などのマルチパッケージ集積回路を含む電子機器(例えば、システム)の一例を図示する。
図11は、PoP用のより高いレベルのデバイスアプリケーションに関する一例を示すように含まれている。1つの実施形態において、システム1100には、限定されないが、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブック、タブレット、ノートブックコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、サーバ、ワークステーション、携帯電話、携帯型コンピュータ処理装置、スマートフォン、インターネット家電機器、又は任意の他のタイプのコンピュータ処理装置が含まれる。いくつかの実施形態において、システム1100は、システムオンチップ(SoC)システムである。
【0056】
1つの実施形態において、プロセッサ1110は、1つ又は複数の処理コア1112及び1112nを有し、1112nは、プロセッサ1110の中のn番目のプロセッサコアを表し、nは正の整数である。例えば、処理コア1112又は処理コア1112nは、本明細書で説明されたようにダイを含んでよい。1つの実施形態において、システム1100は、1110及び1105を含む複数のプロセッサを含み、プロセッサ1105は、プロセッサ1110のロジックと同様の又は同一のロジックを有する。一例において、プロセッサ1110は、ダイ211又は積層ダイ212を含んでよい。いくつかの実施形態において、処理コア1112は、限定されないが、命令をフェッチするプリフェッチロジック、命令をデコードするデコードロジック、命令を実行する実行ロジックなどを含む。いくつかの実施形態において、プロセッサ1110は、システム1100用の命令及び/又はデータをキャッシュするキャッシュメモリ1116を有する。キャッシュメモリ1116は、1つ又は複数のレベルのキャッシュメモリを含む階層構造で構成されてよい。
【0057】
いくつかの実施形態において、プロセッサ1110はメモリ制御装置1114を含み、メモリ制御装置1114は、プロセッサ1110が、揮発性メモリ1132及び/又は不揮発性メモリ1134を含むメモリ1130にアクセスし、メモリ1130と通信することを可能にする機能を実行するように動作可能である。いくつかの実施形態において、プロセッサ1110はメモリ1130及びチップセット1120に結合される。一例において、メモリ1130は、パッケージ900若しくはパッケージ700を含んでよく、又はその一部であってもよい。プロセッサ1110は、無線信号を送信及び/又は受信するように構成された任意の装置と通信するための無線アンテナ1178にも結合されてよい。1つの実施形態において、無線アンテナ1178は、限定されないが、IEEE802.11規格、その関連ファミリ、HomePlug AV(HPAV)、超広帯域無線システム(UWB)、Bluetooth(登録商標)、WiMAX(登録商標)、ロングタームエボリューション、又は任意の形態の無線通信プロトコルに従って動作するインタフェースを含んでよい。
【0058】
いくつかの実施形態において、揮発性メモリ1132には、限定されないが、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、ラムバスダイナミックランダムアクセスメモリ(RDRAM)、及び/又は任意の他のタイプのランダムアクセスメモリデバイスが含まれる。不揮発性メモリ1134には、限定されないが、フラッシュメモリ、相変化メモリ(PCM)、リードオンリメモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、又は任意の他のタイプの不揮発性メモリデバイスが含まれる。
【0059】
メモリ1130は、情報及びプロセッサ1110によって実行される命令を格納する。1つの実施形態において、メモリ1130は、プロセッサ1110が命令を実行している間に、一時変数又は他の中間情報も格納することができる。図示された実施形態において、チップセット1120は、ポイントツーポイント(PtP又はP-P)インタフェース1117及び1122を介してプロセッサ1110と接続する。チップセット1120によって、プロセッサ1110はシステム1100内の他要素と接続することが可能になる。いくつかの実施形態において、インタフェース1117及び1122は、Intel(登録商標)QuickPath Interconnect(QPI)などのPtP通信プロトコルに従って動作する。他の実施形態では、異なる相互接続が用いられてよい。
【0060】
いくつかの実施形態において、チップセット1120は、プロセッサ1110及び1105、表示装置1140、並びに他のデバイス1172、1176、1174、1160、1162、1164、1166、1177などと通信するように動作可能である。一例において、チップセット1120は、ダイ211又は積層ダイ212を含んでよい。チップセット1120は、無線信号を送信及び/又は受信するように構成された任意の装置と通信するための無線アンテナ1178と結合されてもよい。
【0061】
チップセット1120は、インタフェース1126を介して表示装置1140と接続する。表示装置1140は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、ブラウン管(CRT)ディスプレイ、又は任意の他の形態の視覚表示装置であってよい。いくつかの実施形態において、プロセッサ1110及びチップセット1120は、単一のSoCに一体化される。さらに、チップセット1120は、様々な要素1174、1160、1162、1164、及び1166を相互接続する1つ又は複数のバス1150及び1155と接続する。バス1150及び1155は、バスブリッジ1172を介して共に相互接続されてよい。1つの実施形態において、チップセット1120は、インタフェース1124を介して、不揮発性メモリ1160、大容量記憶装置1162、キーボード/マウス1164、ネットワークインタフェース1166、スマートTV1176、家庭用電子機器1177などに結合する。様々な例において、集積回路が、表示装置1140、スマートTV1176、I/Oデバイス1174、不揮発性メモリ1160、記憶媒体1162、ネットワークインタフェース1166、プロセッサ1105、及び家庭用電子機器1177のうち少なくとも1つ又は複数に含まれてよい。
【0062】
1つの実施形態において、大容量記憶装置1162には、限定されないが、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、ユニバーサルシリアルバスフラッシュメモリドライブ、又は任意の他の形態のコンピュータデータ記憶媒体が含まれる。1つの実施形態において、ネットワークインタフェース1166は、限定されないが、Ethernet(登録商標)インタフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェース、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI)エクスプレスインタフェース、無線インタフェース、及び/又は任意の他の好適なタイプのインタフェースを含むよく知られた任意のタイプのネットワークインタフェース規格によって実装される。1つの実施形態において、無線インタフェースは、限定されないが、IEEE802.11規格及びその関連ファミリ、HomePlug AV(HPAV)、超広帯域無線システム(UWB)、Bluetooth(登録商標)、WiMAX(登録商標)、ロングタームエボリューション(LTE)、又は任意の形態の無線通信プロトコルに従って動作する。
【0063】
図11に示されるモジュールは、システム1100の中に別個のブロックとして図示されているが、これらのブロックのいくつかによって実行される機能は、単一の半導体回路に統合されてよく、又は2つ又はそれより多くの別個の集積回路を用いて実装されてもよい。例えば、キャッシュメモリ1116は、プロセッサ1110の中に別個のブロックとして図示されているが、キャッシュメモリ1116(又は1116の選択された側面)は、プロセッサコア1112に組み込まれてもよい。
[様々な注釈及び実施例]
【0064】
これらの非限定的な実施例のそれぞれは独立していてよく、他の実施例のうち1つ又は複数との様々な並べ替え又は組み合わせで組み合わされてもよい。本明細書に開示された方法及び装置をさらに十分に示すために、実施形態の非限定的な一覧がここに提供される。
【0065】
実施例1.マルチパッケージ集積回路を作る方法が、ボイドを含むボイド構造を用意する段階であって、上記ボイドは受動電気コンポーネントを収容する大きさに作られている、段階と、底部回路パッケージを用意する段階であって、上記底部回路パッケージは、底部回路パッケージ基板を含み且つ上記底部回路パッケージのダイ面層に第1の集積回路及び上記ボイド構造を含む、段階と、上記底部回路パッケージの上記ダイ面層から犠牲層を除去して、上記ボイド構造の上記ボイドを露出させる段階と、頂部回路パッケージ基板と、上記頂部回路パッケージ基板のダイ面層にある第2の集積回路とを含む頂部回路パッケージを用意する段階と、上記受動電気コンポーネントを上記ボイドに配置又は形成する段階と、上記受動電気コンポーネントを上記頂部回路パッケージ基板のインタフェース面と電気的に結合する段階と、上記受動電気コンポーネントが上記ボイドに入った上記底部回路パッケージ基板に上記頂部回路パッケージ基板を取り付ける段階とを備える。
【0066】
実施例2.実施例1に記載の方法であり、上記受動電気コンポーネントが上記ボイドに入った上記底部回路パッケージ基板に上記頂部回路パッケージ基板を取り付ける段階の前に、上記頂部回路パッケージ基板の上記インタフェース面に上記受動電気コンポーネントを電気的に結合する段階をさらに備える。
【0067】
実施例3.実施例2に記載の方法であり、上記受動電気コンポーネントは、上記底部回路パッケージの高さより高い。
【0068】
実施例4.実施例1に記載の方法であり、上記受動電気コンポーネントは、抵抗器、コンデンサ、電力コンポーネント、及びモールド貫通電極(TMV)のうち少なくとも1つを含む。
【0069】
実施例5.実施例4に記載の方法であり、上記ボイドに上記TMVを形成する段階をさらに備え、上記頂部回路パッケージ基板の上記インタフェース面に上記TMVを電気的に結合する段階、及び上記受動電気コンポーネントが上記ボイドに入った上記底部回路パッケージに上記頂部回路パッケージ基板を取り付ける段階のうち少なくとも1つは、リフローハンダ付けによって実行される。
【0070】
実施例6.実施例4に記載の方法であり、上記ボイド構造の上記ボイドの水平面と直角を成す、上記ボイド構造の上記ボイドの鉛直壁を有する上記ボイド構造を用意する段階をさらに備える。
【0071】
実施例7.実施例4に記載の方法であり、上記ボイド構造の上記ボイドが階段状壁を有する上記ボイド構造を用意する段階をさらに備える。
【0072】
実施例8.実施例4に記載の方法であり、上記ボイドに上記TMVを形成する段階は、上記ボイドを導体で充填する段階と、上記導体をハンダペーストでキャッピングする段階とを有し、リフローハンダ付けによって上記ハンダペーストは溶解する。
【0073】
実施例9.実施例1に記載の方法であり、上記ボイド構造を用意する段階は、上記底部回路パッケージの材料から上記ボイド構造を用意する段階を有する。
【0074】
実施例10.実施例8に記載の方法であり、上記底部回路パッケージの上記材料は、ポリマーベースのモールド化合物である。
【0075】
実施例11.実施例1に記載の方法であり、上記底部回路パッケージの上記ダイ面層から犠牲層を除去して、上記ボイド構造の上記ボイドを露出させる段階は、研削加工によって上記犠牲層を除去する段階を有する。
【0076】
実施例12.実施例1に記載の方法であり、上記ボイドは第1のボイドであり、上記受動電気コンポーネントは第1の受動電気コンポーネントであり、ボイド形成プロセスによって上記底部回路パッケージに第2のボイドを形成する段階と、上記第2のボイドに第2の受動電気コンポーネントを挿入又は形成する段階とをさらに備える。
【0077】
実施例13.実施例11に記載の方法であり、上記ボイド形成プロセスは、機械式穴あけ加工、レーザ穴あけ加工、及び化学エッチングのうち少なくとも1つを含む。
【0078】
実施例14.実施例1に記載の方法であり、上記頂部回路パッケージ基板を上記底部回路パッケージ基板に取り付ける上記段階は、第1のボールグリッドアレイを有し、上記受動電気コンポーネントが上記ボイドに入った上記底部回路パッケージに、上記第1のボールグリッドアレイを用いて、上記頂部回路パッケージ基板を取り付ける段階は、上記頂部回路パッケージと上記底部回路パッケージとを上記第1のボールグリッドアレイを用いて電気的に結合する段階を有し、上記底部回路パッケージは、底部回路パッケージ基板のインタフェース面を含み、第2のボールグリッドアレイを用いて上記底部回路パッケージ基板の上記インタフェース面をマザーボードと電気的に結合する。
【0079】
実施例15.実施例13に記載の方法であり、上記第2のボールグリッドアレイは、上記第1のボールグリッドアレイが上記頂部回路パッケージ基板の上記インタフェース面と上記底部回路パッケージとの間に形成するよりも多くの電気接点を、上記底部回路パッケージ基板の上記インタフェース面と上記マザーボードとの間に形成する。
【0080】
実施例16.実施例1に記載の方法であり、上記第2の集積回路は積層メモリダイを含み、上記第1の集積回路はコンピュータプロセッサを含む。
【0081】
実施例17.頂部回路パッケージと底部回路パッケージとを備えるマルチパッケージ集積回路であり、上記頂部回路パッケージは、第1の集積回路と、頂部回路パッケージ基板と、上記頂部回路パッケージ基板のインタフェース面に電気的に結合された受動電気コンポーネントとを含み、上記底部回路パッケージは、第2の集積回路とボイドとを含み、上記頂部回路パッケージ及び上記底部回路パッケージは電気的結合され、上記受動電気コンポーネントは上記ボイドに配置又は形成される。
【0082】
実施例18.実施例17に記載のマルチパッケージ集積回路であり、上記ボイドは、上記底部回路パッケージに作られたボイド構造の中空核である。
【0083】
実施例19.実施例17に記載のマルチパッケージ集積回路であり、上記ボイド構造は、上記底部回路パッケージの材料から作られる。
【0084】
実施例20.実施例18に記載のマルチパッケージ集積回路であり、上記底部回路パッケージの上記材料は、ポリマーベースのモールド化合物である。
【0085】
実施例21.実施例17に記載のマルチパッケージ集積回路であり、上記ボイドは第1のボイドであり、上記受動電気コンポーネントは第1の受動電気コンポーネントであり、上記底部回路パッケージに第2のボイドを、上記第2のボイドに第2の受動電気コンポーネントをさらに含む。
【0086】
実施例22.実施例17に記載のマルチパッケージ集積回路であり、上記受動電気コンポーネントは、上記底部回路パッケージの高さより高い。
【0087】
実施例23.実施例17に記載のマルチパッケージ集積回路であり、上記受動電気コンポーネントは、抵抗器、コンデンサ、電力コンポーネント、及びモールド貫通電極(TMV)のうち少なくとも1つを含む。
【0088】
実施例24.実施例22に記載のマルチパッケージ集積回路であり、上記受動電気コンポーネントは、上記底部回路パッケージと電気的に結合される。
【0089】
実施例25.実施例22に記載のマルチパッケージ集積回路であり、上記底部回路パッケージは底部回路パッケージ基板を含み、上記TMVは、上記頂部回路パッケージ基板及び上記底部回路パッケージ基板と直角を成す鉛直壁を含む。
【0090】
実施例26.実施例17に記載のマルチパッケージ集積回路であり、上記頂部回路パッケージ及び上記底部回路パッケージは、第1のボールグリッドアレイによって電気的に結合され、上記底部回路パッケージの底部回路パッケージ基板のインタフェース面が、第2のボールグリッドアレイによってマザーボードに取り付けられる。
【0091】
実施例27.実施例25に記載のマルチパッケージ集積回路であり、上記第2のボールグリッドアレイは、上記第1のボールグリッドアレイが上記頂部回路パッケージ基板の上記インタフェース面と上記底部回路パッケージとの間に形成するよりも多くの電気接点を、上記底部回路パッケージ基板の上記インタフェース面と上記マザーボードとの間に形成する。
【0092】
実施例28.実施例17に記載のマルチパッケージ集積回路であり、上記第1の集積回路は積層メモリダイを含み、上記第2の集積回路はコンピュータプロセッサを含む。
【0093】
実施例29.頂部回路パッケージと、底部回路パッケージと、マザーボードとを備えるコンピュータ装置であり、上記頂部回路パッケージは、第1の集積回路と、頂部回路パッケージ基板と、上記頂部回路パッケージ基板のインタフェース面に電気的に結合された受動電気コンポーネントとを含み、上記底部回路パッケージは、第2の集積回路と、ボイドとを含み、上記頂部回路パッケージ及び上記底部回路パッケージは、第1のボールグリッドアレイによって電気的に結合され、上記受動電気コンポーネントは上記ボイドに配置又は形成され、上記底部回路パッケージの底部回路パッケージ基板のインタフェース面が、第2のボールグリッドアレイによって上記マザーボードに取り付けられる。
【0094】
実施例30.実施例29に記載のコンピュータ装置であり、上記ボイドは、上記底部回路パッケージに作られたボイド構造の中空核である。
【0095】
実施例31.実施例29に記載のコンピュータ装置であり、上記ボイド構造は、上記底部回路パッケージの材料から作られる。
【0096】
実施例32.実施例30に記載のコンピュータ装置であり、上記底部回路パッケージの上記材料は、ポリマーベースのモールド化合物である。
【0097】
実施例33.実施例29に記載のコンピュータ装置であり、上記ボイドは第1のボイドであり、上記受動電気コンポーネントは第1の受動電気コンポーネントであり、上記底部回路パッケージに第2のボイドを、上記第2のボイドに第2の受動電気コンポーネントをさらに含む。
【0098】
実施例34.実施例29に記載のコンピュータ装置であり、上記受動電気コンポーネントは、上記底部回路パッケージの高さより高い。
【0099】
実施例35.実施例29に記載のコンピュータ装置であり、上記受動電気コンポーネントは、抵抗器、コンデンサ、電力コンポーネント、及びモールド貫通電極(TMV)のうち少なくとも1つを含む。
【0100】
実施例36.実施例34に記載のコンピュータ装置であり、上記受動電気コンポーネントは、上記底部回路パッケージと電気的に結合される。
【0101】
実施例37.実施例34に記載のコンピュータ装置であり、上記底部回路パッケージは底部回路パッケージ基板を含み、上記TMVは、上記頂部回路パッケージ基板及び上記底部回路パッケージ基板と直角を成す鉛直壁を含む。
【0102】
実施例38.実施例29に記載のコンピュータ装置であり、上記ボールグリッドアレイは第1のボールグリッドアレイであり、上記底部回路パッケージの底部回路パッケージ基板のインタフェース面が、第2のボールグリッドアレイによってマザーボードに取り付けられる。
【0103】
実施例39.実施例37に記載のコンピュータ装置であり、上記第2のボールグリッドアレイは、上記第1のボールグリッドアレイが上記頂部回路パッケージ基板の上記インタフェース面と上記底部回路パッケージとの間に形成するよりも多くの電気接点を、上記底部回路パッケージ基板の上記インタフェース面と上記マザーボードとの間に形成する。
【0104】
実施例40.実施例29に記載のコンピュータ装置であり、上記第1の集積回路は積層メモリダイを含み、上記第2の集積回路はコンピュータプロセッサを含む。
【0105】
これらの非限定的な実施例のそれぞれは独立していてよく、他の実施例のうち1つ又は複数との様々な組み合わせで組み合わされてもよい。
【0106】
上記の詳細な説明は添付図面への参照を含み、これらの添付図面は詳細な説明の一部を形成する。これらの図面は、特定の実施形態を例として示す。これらの実施形態は、本明細書では「実施例」とも呼ばれる。そのような実施例は、示された又は説明された要素に加えて、複数の要素を含んでよい。しかしながら、本発明者らは、示された又は説明されたこれらの要素のみが提供される実施例も企図している。さらに、本発明者らは、特定の実施例(又はその1つ又は複数の態様)に対して、又は本明細書で示された若しくは説明された他の実施例(又はこれらの1つ又は複数の態様)に対して、示された又は説明されたこれらの要素(又はこれらの1つ又は複数の態様)の任意の組み合わせを用いる実施例も企図している。
【0107】
本明細書と、参照によって組み込まれたあらゆる文書との間に一貫性がない使用例がある場合には、本明細書の使用例が優先される。
【0108】
本明細書では、特許文書では一般的なことであるが、「1つの(「a」又は「an」)」という用語が、1つ又は1つより多くを含むように用いられており、「少なくとも1つ」又は「1つ又は複数」の任意の他の事例又は使用例から独立している。本明細書では、「又は」という用語は、非排他的論理和を意味するのに用いられており、これにより、「A又はB」には、別段の指示がない限り、「AはあるがBはない」、「BはあるがAはない」、「A及びBがある」が含まれる。本明細書では、「including(含む)」及び「in which(ここで)」という用語が、「comprising(備える)」及び「wherein(ここで)」というそれぞれの用語と均等な平易な英語として用いられている。また、以下の特許請求の範囲では、「including(含む)」及び「comprising(備える)」という用語は非限定であり、すなわち、請求項においてそのような用語の後に列挙された要素に加えて、他の要素を含むシステム、装置、物品、構成物、製法、又はプロセスも、依然として当該請求項の範囲内に含まれるものとみなされる。さらに、以下の特許請求の範囲では、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語が単なるラベルとして用いられており、これらの対象に数的要件を課すことを意図するものではない。
【0109】
本明細書で説明される方法の実施例は、少なくとも一部が機械又はコンピュータによって実装され得る。いくつかの実施例は、上記実施例で説明されたような方法を実行するよう電子デバイスを構成するように動作可能な命令でエンコードされたコンピュータ可読媒体又は機械可読媒体を含んでよい。そのような方法の実装が、マイクロコード、アセンブリ言語コード、より高水準の言語コードなどのコードを含んでよい。そのようなコードは、様々な方法を実行するためのコンピュータ可読命令を含んでよい。コードは、コンピュータブログラム製品の一部を形成してよい。さらに、一例において、コードは、実行中又は他のときなどに、1つ又は複数の揮発性、非一時的、又は不揮発性の有形なコンピュータ可読媒体に有形に格納されてよい。これらの有形のコンピュータ可読媒体の例には、限定されないが、ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、リムーバブル光学ディスク(例えば、コンパクトディスク及びデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカード又はメモリスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)などが含まれてよい。上記の説明は、限定ではなく例示であることが意図されている。例えば、上述された実施例(又はこれらの1つ又は複数の態様)は、互いに組み合わせて用いられてよい。当業者が上記の説明を検討するなどして、他の実施形態が用いられてよい。読者が技術的開示の本質をすぐに確認できるように、米国特許法規則1.72(b)に従って要約書が提供されている。要約書は、特許請求の範囲又は意味を解釈又は限定するのに用いられることはないという理解のもとで提出されている。また、上記の詳細な説明では、本開示を簡素化するために様々な特徴が共にグループ化されることがある。このことは、開示された未請求の特徴が、あらゆる請求項に不可欠であることを意図していると解釈されるべきではない。むしろ、発明の主題は、開示された特定の実施形態の全ての特徴より少ないところにあってよい。したがって、以下の特許請求の範囲は、本明細書により、実施例又は実施形態として詳細な説明に組み込まれ、各請求項は別個の実施形態として独立しており、そのような実施形態は様々な組み合わせで互いに組み合わされてよいことが企図されている。本明細書の開示の範囲は、添付された特許請求の範囲を参照し、そのような特許請求の範囲が権利を与えられている均等例の全範囲と共に決定されるべきである。