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特許7184673多段カスケードポンプ装置、及び多段カスケードポンプ装置の羽根車隙間調整方法
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  • 特許-多段カスケードポンプ装置、及び多段カスケードポンプ装置の羽根車隙間調整方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-28
(45)【発行日】2022-12-06
(54)【発明の名称】多段カスケードポンプ装置、及び多段カスケードポンプ装置の羽根車隙間調整方法
(51)【国際特許分類】
   F04D 5/00 20060101AFI20221129BHJP
   F04D 13/06 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
F04D5/00 D
F04D5/00 G
F04D13/06 J
F04D13/06 E
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019035594
(22)【出願日】2019-02-28
(65)【公開番号】P2020139458
(43)【公開日】2020-09-03
【審査請求日】2021-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(72)【発明者】
【氏名】小西 康貴
【審査官】中村 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-020322(JP,A)
【文献】実開昭49-006204(JP,U)
【文献】実開昭53-038004(JP,U)
【文献】特開2011-132916(JP,A)
【文献】特開平11-044300(JP,A)
【文献】特開2009-074433(JP,A)
【文献】特開2008-008222(JP,A)
【文献】特開2004-003472(JP,A)
【文献】特開平10-271738(JP,A)
【文献】特開2016-037952(JP,A)
【文献】特開2007-002836(JP,A)
【文献】米国特許第02426950(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 5/00
F04D 13/06
H02K 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多段カスケードポンプと電動機が軸方向に接続され、
前記多段カスケードポンプの流体を吸い込む吸込口が、前記電動機側に配置され、
前記多段カスケードポンプの流体を吐き出す吐出口が、前記電動機と反対の反電動機側に配置され
前記多段カスケードポンプは、
回転軸と一体で回転可能に設けられた複数の羽根車と、
前記羽根車を収容するポンプ室を形成する複数のポンプケーシングと、を有し、
前記ポンプケーシングは、
前記ポンプ室の周端に位置し、前記ポンプケーシングの外表面に開口するケーシング吸込口及びケーシング吐出口と、
前記ポンプケーシングを軸方向に貫通し、隣り合う前記ポンプ室を接続する接続流路と、を有し、
前記複数のポンプケーシングは、前記接続流路を軸方向で合わせるため、前記回転軸回りに90°ずつ周方向にずらした状態で積層され、
最も前記電動機側に配置された前記ポンプケーシングの前記ケーシング吸込口が、前記吸込口であり、
最も前記反電動機側に配置された前記ポンプケーシングの前記ケーシング吐出口が、前記吐出口であり、
前記吸込口及び前記吐出口以外の前記ケーシング吸込口及び前記ケーシング吐出口は、閉塞されている、ことを特徴とする多段カスケードポンプ装置。
【請求項2】
前記電動機は、前記多段カスケードポンプとケーシングの内部が連通し、該ケーシングの内部に前記流体が流通するキャンドモータである、ことを特徴とする請求項1に記載の多段カスケードポンプ装置。
【請求項3】
前記キャンドモータは、樹脂でモールドされたステータを有する、ことを特徴とする請求項2に記載の多段カスケードポンプ装置。
【請求項4】
前記ステータは、
コイルと、
前記コイルが巻き掛けられた複数のスロットを有するステータコアと、を有し、
前記スロットの隙間は、前記樹脂によって充填され、
前記スロットの隙間を充填する前記樹脂には、軸方向に貫通する流体流通孔が形成されている、ことを特徴とする請求項3に記載の多段カスケードポンプ装置。
【請求項5】
前記ケーシングの内部に流通した前記流体を、前記多段カスケードポンプに戻す戻し流路が形成されている、ことを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の多段カスケードポンプ装置。
【請求項6】
前記複数の羽根車は、前記回転軸に沿ってそれぞれ移動可能であり、
前記複数の羽根車ごとに、
前記羽根車の前記電動機側に設けられ、前記回転軸に対し前記羽根車を前記反電動機側に付勢する付勢部と、
前記羽根車の前記反電動機側に設けられ、前記回転軸に沿った前記反電動機側への前記羽根車の移動を規制する規制部と、が設けられており、
前記規制部は、
前記回転軸に嵌挿される環状の羽根止めスリーブと、
前記羽根止めスリーブを前記回転軸に対して径方向から固定する止めねじと、を有する、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の多段カスケードポンプ装置。
【請求項7】
多段カスケードポンプと電動機が軸方向に接続され、
前記多段カスケードポンプの流体を吸い込む吸込口が、前記電動機側に配置され、
前記多段カスケードポンプの流体を吐き出す吐出口が、前記電動機と反対の反電動機側に配置され、
前記多段カスケードポンプは
回転軸に沿ってそれぞれ移動可能、且つ、該回転軸と一体で回転可能に設けられた複数の羽根車と、
前記羽根車を収容するポンプ室を形成する複数のポンプケーシングと、を有し、
前記ポンプケーシングは、
前記ポンプ室の周端に位置し、前記ポンプケーシングの外表面に開口するケーシング吸込口及びケーシング吐出口と、
前記ポンプケーシングを軸方向に貫通し、隣り合う前記ポンプ室を接続する接続流路と、を有し、
前記複数のポンプケーシングは、前記接続流路を軸方向で合わせるため、前記回転軸回りに90°ずつ周方向にずらした状態で積層され、
最も前記電動機側に配置された前記ポンプケーシングの前記ケーシング吸込口が、前記吸込口であり、
最も前記反電動機側に配置された前記ポンプケーシングの前記ケーシング吐出口が、前記吐出口であり、
前記吸込口及び前記吐出口以外の前記ケーシング吸込口及び前記ケーシング吐出口は、閉塞されており
前記複数の羽根車ごとに、
前記羽根車の前記電動機側に設けられ、前記回転軸に対し前記羽根車を前記反電動機側に付勢する付勢部と、
前記羽根車の前記反電動機側に設けられ、前記回転軸に沿った前記反電動機側への前記羽根車の移動を規制する規制部と、が設けられており、
前記規制部は、
前記回転軸に嵌挿される環状の羽根止めスリーブと、
前記羽根止めスリーブを前記回転軸に対して径方向から固定する止めねじと、を有する、多段カスケードポンプ装置の羽根車隙間調整方法であって、
前記回転軸を前記軸方向に押し付けた状態で、前記羽根車と前記電動機側のケーシングとの間に、前記軸方向の隙間を調整するためのシムを挿入し、前記付勢部の付勢に抗して、前記羽根車を前記電動機側に移動させ、前記シムを前記羽根車と前記ケーシングとの間で挟み込み、その状態で前記羽根車の前記反電動機側の移動を規制するように前記規制部を前記回転軸に固定した後、前記シムを除去する、ことを特徴とする多段カスケードポンプ装置の羽根車隙間調整方法。
【請求項8】
前記羽根車の隙間調整は、前記電動機側に配置された羽根車から、前記反電動機側に配置された羽根車に向かって順に行う、ことを特徴とする請求項7に記載の多段カスケードポンプ装置の羽根車隙間調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多段カスケードポンプ装置、及び多段カスケードポンプ装置の羽根車隙間調整方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、カスケードポンプ(渦流ポンプ、ウェスコポンプ、摩擦ポンプともいう)が知られている。カスケードポンプは、円板に放射状の溝加工を施した羽根車を、ポンプケーシングのポンプ室内で回転させて、流体を揚水する容積式のポンプである。ポンプ室内では、羽根車の回転により羽根車に設けられた溝で渦が発生し、放射状に多数設けられた溝を通過するたびに流体が昇圧される。流体は、羽根車の外周側において、吸込側から吐出側に向かって昇圧しながら進んでいく。
【0003】
カスケードポンプは、遠心ポンプに比べて、小水量での高圧運転が可能である。また、カスケードポンプは、プランジャーポンプ(往復動ポンプ)に比べて、振動及び騒音が小さい。このように、小水量での高圧運転が可能で、振動及び騒音が小さいカスケードポンプは、多段化することで、例えば、近年の高層化したオフィスビルなどに、高圧水を供給する給水装置としての適用が期待されている。
【0004】
下記特許文献1には、多段化したカスケードポンプが開示されている。この多段カスケードポンプは、複数のカスケードポンプを、カスケードポンプの回転羽根の回転軸に沿って積層し、積層した順にカスケードポンプの吸込口と吐出口とを連結させるとともに、回転軸周りに吸込口と吐出口を均等に配置したことを特徴としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-2303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記多段カスケードポンプは、流体を吸い込む吸込口を電動機と反対の反電動機側に配置し、流体を吐出する吐出口を電動機側に配置している(上記特許文献1の図1参照)。つまり、低圧段がポンプ端部に配置され、電動機側に配置された高圧段に向かって、流体を昇圧していく。このように、電動機側に高圧段が配置されると、高圧段から電動機への流体の漏れを防止するために、電動機側で回転軸を軸封する軸封装置(メカニカルシールなど)を耐圧構造にする必要があった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、電動機側で回転軸を軸封する軸封装置を耐圧構造とすることなく運転が可能な多段カスケードポンプ装置の提供を目的とし、さらにはこの多段カスケードポンプ装置の羽根車隙間調整方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明の一態様に係る多段カスケードポンプ装置は、多段カスケードポンプと電動機が軸方向に接続され、前記多段カスケードポンプの流体を吸い込む吸込口が、前記電動機側に配置され、前記多段カスケードポンプの流体を吐き出す吐出口が、前記電動機と反対の反電動機側に配置されている。
(2)上記(1)に記載された多段カスケードポンプ装置であって、前記電動機は、前記多段カスケードポンプとケーシングの内部が連通し、該ケーシングの内部に前記流体が流通するキャンドモータであってもよい。
(3)上記(2)に記載された多段カスケードポンプ装置であって、前記キャンドモータは、樹脂でモールドされたステータを有してもよい。
(4)上記(3)に記載された多段カスケードポンプ装置であって、前記ステータは、コイルと、前記コイルが巻き掛けられた複数のスロットを有するステータコアと、を有し、前記スロットの隙間は、前記樹脂によって充填され、前記スロットの隙間を充填する前記樹脂には、軸方向に貫通する流体流通孔が形成されていてもよい。
(5)上記(2)~(4)のいずれか一つに記載された多段カスケードポンプ装置であって、前記ケーシングの内部に流通した前記流体を、前記多段カスケードポンプに戻す戻し流路が形成されていてもよい。
(6)上記(1)~(5)のいずれか一つに記載された多段カスケードポンプ装置であって、前記多段カスケードポンプは、回転軸に沿ってそれぞれ移動可能、且つ、該回転軸と一体で回転可能に設けられた複数の羽根車を有し、前記複数の羽根車ごとに、前記羽根車の前記電動機側に設けられ、前記回転軸に対し前記羽根車を前記反電動機側に付勢する付勢部と、前記羽根車の前記反電動機側に設けられ、前記回転軸に沿った前記反電動機側への前記羽根車の移動を規制する規制部と、が設けられていてもよい。
【0009】
(7)本発明の一態様に係る多段カスケードポンプ装置の羽根車隙間調整方法は、多段カスケードポンプと電動機が軸方向に接続され、前記多段カスケードポンプの流体を吸い込む吸込口が、前記電動機側に配置され、前記多段カスケードポンプの流体を吐き出す吐出口が、前記電動機と反対の反電動機側に配置され、前記多段カスケードポンプは、回転軸に沿ってそれぞれ移動可能、且つ、該回転軸と一体で回転可能に設けられた複数の羽根車を有し、前記複数の羽根車ごとに、前記羽根車の前記電動機側に設けられ、前記回転軸に対し前記羽根車を前記反電動機側に付勢する付勢部と、前記羽根車の前記反電動機側に設けられ、前記回転軸に沿った前記反電動機側への前記羽根車の移動を規制する規制部と、が設けられている、多段カスケードポンプ装置の羽根車隙間調整方法であって、前記回転軸を軸方向に押し付けた状態で、前記羽根車と前記電動機側のケーシングとの間に、前記軸方向の隙間を調整するためのシムを挿入し、前記付勢部の付勢に抗して、前記羽根車を前記電動機側に移動させ、前記シムを前記羽根車と前記ケーシングとの間で挟み込み、その状態で前記羽根車の前記反電動機側の移動を規制するように前記規制部を前記回転軸に固定した後、前記シムを除去する。
(8)上記(7)に記載された多段カスケードポンプ装置の羽根車隙間調整方法であって、前記羽根車の隙間調整は、前記電動機側に配置された羽根車から、前記反電動機側に配置された羽根車に向かって順に行ってもよい。
【発明の効果】
【0010】
上記本発明の一態様によれば、電動機側で回転軸を軸封する軸封装置を耐圧構造とすることなく運転が可能な多段カスケードポンプ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態に係る多段カスケードポンプ装置1の横断面図である。
図2】一実施形態に係る羽根車11aを収容するポンプ室20a(低圧段)を形成するケーシング22aを軸方向で視た構成図である。
図3】一実施形態に係る羽根車11bを収容するポンプ室20b(中圧段)を形成するケーシング22bを軸方向で視た構成図である。
図4】一実施形態に係る羽根車11cを収容するポンプ室20c(高圧段)を形成するケーシング22cを軸方向で視た構成図である。
図5】一実施形態に係るステータ60の縦断面図である。
図6】一実施形態に係る一実施形態に係る多段カスケードポンプ装置1の羽根車隙間調整方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、一実施形態に係る多段カスケードポンプ装置、及び多段カスケードポンプ装置の羽根車隙間調整方法について、図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、一実施形態に係る多段カスケードポンプ装置1の横断面図である。
図1に示すように、多段カスケードポンプ装置1は、多段カスケードポンプ2と、電動機3と、を有し、多段カスケードポンプ2と電動機3とが、回転軸10が延びる軸方向において接続されている。なお、以下の説明では、多段カスケードポンプ2が3段で流体を昇圧する形態を例示するが、多段カスケードポンプ2が2段や4段以上で流体を昇圧する形態であっても構わない。
【0014】
多段カスケードポンプ2は、回転軸10と一体で回転可能に設けられた複数の羽根車11(11a~11c)を有している。複数の羽根車11は、複数のポンプ室20(20a~20c)に収容されている。複数のポンプ室20は、軸方向に積層された複数のケーシング22(22a~22c)、50によって形成されている。複数のケーシング22(22a~22c)、50の隙間は、Oリングなどのシール材23によって液密にシールされている。なお、ケーシング22(22a~22c)は、ポンプケーシングと称してもよい。また、ケーシング50は、モータケーシングと称してもよい。
【0015】
低圧段となる羽根車11a及びポンプ室20aは、電動機側に配置されている。中圧段となる羽根車11b及びポンプ室20bは、低圧段(羽根車11a及びポンプ室20a)の反電動機側に配置されている。また、高圧段(最終段)となる羽根車11c及びポンプ室20cは、中圧段(羽根車11b及びポンプ室20b)の反電動機側(ポンプ端部)に配置されている。
【0016】
多段カスケードポンプ2の流体を吸い込む吸込口2aは、ポンプ室20aに接続されている。つまり、多段カスケードポンプ2の吸込口2aは、電動機側に配置されている。また、多段カスケードポンプ2の流体を吐き出す吐出口2bは、ポンプ室20cに接続されている。つまり、多段カスケードポンプ2の吐出口2bは、反電動機側(ポンプ端部)に配置されている。
【0017】
ポンプ室20aとポンプ室20bは、接続流路21(21ab)を介して接続されている。また、ポンプ室20bとポンプ室20cは、接続流路21(21bc)を介して接続されている。つまり、吸込口2aから多段カスケードポンプ2に導入された流体は、先ずポンプ室20aで昇圧され、次に接続流路21abを通ってポンプ室20bで昇圧され、さらに接続流路21bcを通ってポンプ室20cで昇圧された後、吐出口2bを介して多段カスケードポンプ2のポンプ端部から吐出される。
【0018】
図2は、一実施形態に係る羽根車11aを収容するポンプ室20a(低圧段)を形成するケーシング22aを軸方向で視た構成図である。
図2に示すように、羽根車11(11a)は、周縁部に多数の溝11Aが切られた円板状に形成されており、その周縁部によって、ポンプ室20(20a)に存在する水を、ほぼ1回転させながら昇圧させるものである。
【0019】
ケーシング22(22a)には、ケーシング22ごとに形成されたポンプ室20(20a)の周端である吸込口20A、吐出口20Bが、羽根車11(11a)の外周部のケーシング外表面に開口するように形成されている。なお、ケーシング22(22a)の羽根車11(11a)の外周部の四隅には、積層した複数のケーシング22(22a~22c)、50を、図示しない締結ボルトによって軸方向で連結するためのボルト挿入孔25が形成されている。
【0020】
ケーシング22a(低圧段)では、吐出口20Bが閉塞板26(プラグ付きが好ましい)によって閉塞されている。一方、ケーシング22aの吸込口20Aは、閉塞されておらず、多段カスケードポンプ2の吸込口2aとなっている。また、ケーシング22aでは、ポンプ室20aの下流側に接続流路21abが形成され、接続流路21abは、中圧段のケーシング22bのポンプ室20bと連通している。
【0021】
図3は、一実施形態に係る羽根車11bを収容するポンプ室20b(中圧段)を形成するケーシング22bを軸方向で視た構成図である。
図3に示すように、ケーシング22b(中圧段)では、ポンプ室20bの吸込口20A及び吐出口20Bが、上述した閉塞板26によって閉塞されている。また、ケーシング22bでは、ポンプ室20bの上流側に接続流路21abが形成され、ポンプ室20bの下流側に接続流路21bcが形成されている。接続流路21bcは、高圧段のケーシング22cのポンプ室20cと連通している。
【0022】
図4は、一実施形態に係る羽根車11cを収容するポンプ室20c(高圧段)を形成するケーシング22cを軸方向で視た構成図である。
図4に示すように、ケーシング22c(高圧段)では、ポンプ室20bの吸込口20Aが、上述した閉塞板26によって閉塞されている。一方、ケーシング22aの吐出口20Bは、閉塞されておらず、多段カスケードポンプ2の吐出口2bとなっている。また、ケーシング22cでは、ポンプ室20cの上流側に接続流路21bcが形成されている。
【0023】
上述したケーシング22a~22cは、接続流路21(21ad、21bc)の位置を軸方向で合わせるために、ケーシング22aに対して、ケーシング22b、22cの回転角度を90°ずつ周方向にずらしている。これにより、ケーシング22a~22cは、接続流路21(21ad、21bc)の有り無しの加工を除けば、基本的に共通部品で形成することができる。なお、ケーシング22a~22cは、それぞれ専用部品で形成しても構わない。
【0024】
図1に戻り、本実施形態の電動機3は、多段カスケードポンプ2とケーシング50の内部が連通し、該ケーシング50の内部に流体が流通するキャンドモータとなっている。つまり、多段カスケードポンプ2と電動機3との間には、従来の軸封装置(メカニカルシール)などは設けられておらず、むしろ積極的に、多段カスケードポンプ2から電動機3の内部に流体を流し、電動機3を冷却する構成となっている。
【0025】
電動機3は、ケーシング50の内部に収容されたステータ60及びロータ70を有している。ステータ60は、ケーシング50(後述する円筒状のフレーム51)の内周面に固定されたステータコア61と、ステータコア61に巻き掛けられたコイル62と、を備える。また、ロータ70は、回転軸10の外周面に固定されたロータコア71と、ロータコア71に挿入された永久磁石72と、を備える。本実施形態のステータ60は、ステータコア61、コイル62を含む略全体(ステータコア61の外周面を除く)が、樹脂63によって覆われている。つまり、ステータ60は、円筒状に樹脂モールドされている。
【0026】
図5は、一実施形態に係るステータ60の縦断面図である。
図5に示すように、ステータコア61は、ケーシング50の内周面に沿って環状に形成されたヨーク61aと、ヨーク61aから径方向内側に突出する複数のティース61b(突極)と、を有している。ヨーク61aの外周面には、ケーシング50に対して周方向の位置決めするための位置決め溝61a1が形成されている。
【0027】
ステータコア61は、回転軸10の軸方向において複数の電磁鋼板が積層されて形成されたものであり、複数の電磁鋼板を周方向に位置決めするための位置決め孔65が形成されている。このステータコア61の軸方向の端面には、コイル62が巻き掛けられるスロットSが開口している。樹脂63は、ステータコア61の内周面(ティース61bの先端面)を一定の薄膜で覆うと共に、コイル62が巻き掛けられた複数のスロットSの隙間を充填している。
【0028】
スロットSの隙間を充填する樹脂63には、軸方向に貫通する流体流通孔64が形成されている。流体流通孔64は、ステータ60を樹脂モールドした後に形成してもよいし、樹脂モールドする際に、注型に芯棒ないし管体を差し込んで形成してもよい。本実施形態の流体流通孔64は、スロットSごとに形成されている。なお、流体流通孔64は、スロットSの少なくとも一つに形成されていればよい。
【0029】
図1に戻り、ケーシング50は、ステータ60を内側に収容する円筒状のフレーム51と、ステータ60の軸方向一端側(多段カスケードポンプ2が配置される負荷側)に配置された負荷側ブラケット52と、ステータ60の軸方向他端側(負荷側と反対の反負荷側)に配置された反負荷側ブラケット53と、フレーム51の反負荷側の開口端を閉塞するエンドカバー54と、を有している。樹脂モールドされたステータ60、負荷側ブラケット52、反負荷側ブラケット53の隙間は、Oリングなどのシール材23によって液密にシールされている。
【0030】
負荷側ブラケット52は、フレーム51の負荷側の開口端を閉塞している。反負荷側ブラケット53は、フレーム51の反負荷側の開口端を介して、フレーム51の内側に嵌入されている。エンドカバー54は、反負荷側ブラケット53よりも軸方向外側に配置され、フレーム51の反負荷側の開口端を閉塞している。フレーム51、負荷側ブラケット52、反負荷側ブラケット53、エンドカバー54の隙間は、Oリングなどのシール材23によって液密にシールされている。
【0031】
負荷側ブラケット52には、上述したポンプ室20a(低圧段)の下流側と、上述した流体流通孔64の負荷側の端部とを接続する接続流路52aが形成されている。また、反負荷側ブラケット53には、上述した流体流通孔64の反負荷側の端部が接続される貫通孔53aが形成されている。反負荷側ブラケット53は、貫通孔53aよりも径方向内側において、回転軸10を軸支する反負荷側軸受82を支持している。反負荷側軸受82としては、回転軸10との間に、流体が流通する隙間を形成できる滑り軸受が好ましく、本実施形態のように滑り軸受の内周面に、軸方向に延びる流体流通溝82aを形成すると尚よい。
【0032】
反負荷側軸受82は、反負荷側スラストディスク84と軸方向において当接している。反負荷側スラストディスク84は、ロータ70の反負荷側に配置され、ロータ70側に配置された座金85及びばね座金86を介して、反負荷側軸受82に押圧されている。または、反負荷側スラストディスク84が、ばね座金86を介してロータ70(回転軸10)を負荷側(多段カスケードポンプ2側)に押圧しているとも言える。反負荷側スラストディスク84の反負荷側軸受82側の当接面には、径方向に延びる流体流通溝84aが形成されている。
【0033】
一方、ロータ70の負荷側にも、負荷側スラストディスク83が配置されている。負荷側スラストディスク83は、上述したばね座金86からの付勢によって負荷側軸受81と軸方向において当接している。負荷側スラストディスク83の負荷側軸受81側の当接面には、径方向に延びる流体流通溝83aが形成されている。負荷側軸受81は、負荷側ブラケット52に支持され、回転軸10を軸支している。
【0034】
負荷側軸受81としては、回転軸10との間に、流体が流通する隙間を形成できる滑り軸受が好ましく、本実施形態のように滑り軸受の内周面に、軸方向に延びる流体流通溝81aを形成すると尚よい。負荷側ブラケット52には、回転軸10と負荷側軸受81との隙間を流通した流体を、多段カスケードポンプ2に戻す戻し流路90が形成されている。戻し流路90は、図2に示すように、径方向に延び、ポンプ室20a(低圧段)の上流側(低圧側)に接続されている。
【0035】
以上のように、電動機3の内部には、多段カスケードポンプ2の取扱液(流体)が循環できる構成となっている。具体的には、図1に示すように、多段カスケードポンプ2のポンプ室20a(低圧段)の下流側(高圧側)から接続流路52aを介して、ケーシング50の内部に流体が導入される。接続流路52aを流通する流体は、流体流通孔64を通ってステータ60を軸方向に抜けた後、貫通孔53aを通って、反負荷側ブラケット53とエンドカバー54との隙間に導入される。
【0036】
反負荷側ブラケット53とエンドカバー54との隙間に導入された流体は、回転軸10と反負荷側軸受82との隙間(主に流体流通溝82a)及び、反負荷側軸受82と反負荷側スラストディスク84との隙間(主に流体流通溝84a)を通って、ステータ60の内側の空間に導入され、ステータ60とロータ70との隙間を軸方向に抜けた後、ロータ70の負荷側の空間に導入される。
【0037】
ロータ70の負荷側の空間に導入された流体は、負荷側軸受81と負荷側スラストディスク83との隙間(主に流体流通溝83a)及び、回転軸10と負荷側軸受81との隙間(主に流体流通溝81a)を通って、負荷側軸受81よりも負荷側の空間に導入される。負荷側軸受81よりも負荷側の空間に導入された流体は、戻し流路90によって、ポンプ室20a(低圧段)の上流側(低圧側)に戻される。このような流体の循環によって、電動機3を冷却することができる。
【0038】
ところで、上述した多段カスケードポンプ2においては、複数の羽根車11を備えているため、複数の羽根車11のそれぞれの側面の隙間の管理が重要である。羽根車11の側面の隙間が広いと性能が低下し、隙間が狭いと接触による異音や発熱、取扱液への磨耗紛の混入が懸念される。このため、本実施形態では、複数の羽根車11ごとに、付勢部30及び規制部40を設けている。
【0039】
羽根車11は、基本的には、その両側面に形成される流体膜の圧力により、回転軸10に沿って自在に移動可能である。具体的には、回転軸10にキー12が設けられ、羽根車11には、キー12に回転方向において係合する図示しないキー溝が形成されている。つまり、羽根車11は、軸方向においては、回転軸10に対して自在に動くことができる。
【0040】
付勢部30は、羽根車11の電動機側に設けられ、回転軸10に対し羽根車11を反電動機側に付勢するものである。本実施形態の付勢部30は、回転軸10の周面に形成された環状溝13に係合するC型止め輪31と、C型止め輪31に当接する円環状の座金32と、座金32に当接し、羽根車11の電動機側の側面を付勢するばね座金33と、を有する。
【0041】
規制部40は、羽根車11の反電動機側に設けられ、回転軸10に沿った反電動機側への羽根車11の移動を規制するものである。本実施形態の規制部40は、回転軸10に嵌挿される環状の羽根止めスリーブ41と、羽根止めスリーブ41を回転軸10に対して固定する止めねじ42と、を有する。
【0042】
後述する羽根車11の隙間調整の際には、回転軸10が軸方向に移動することが無いように予圧を与えることが重要である。このため、エンドカバー54には、回転軸10の反負荷側の端部に、軸方向でアクセス可能な貫通孔54aが形成されている。貫通孔54aは、ねじ孔であり、平時においてはプラグ55によって閉塞されている。なお、本実施形態にように、反負荷側にばね座金86が配置されている場合、回転軸10が軸方向一方側に常に押し付けられているため、必ずしもエンドカバー54に貫通孔54aを設ける必要はない。
【0043】
続いて、図6を参照して、上記構成の多段カスケードポンプ装置1の羽根車隙間調整方法(以下、本手法と称する)について説明する。
図6は、一実施形態に係る多段カスケードポンプ装置1の羽根車隙間調整方法を説明するための図である。
【0044】
本手法では、図6に示すように、羽根車11a(低圧段)から隙間調整を開始し、適宜、ケーシング50にケーシング22(22a~22c)を積層し、羽根車11b、11cの順に隙間調整を行う。つまり、羽根車11aの隙間調整の際には、ケーシング22(22a~22c)及び羽根車11b、11cは、取り外されている。また、本手法の前提として、上述したように回転軸10は軸方向に押し付けられた状態(軸方向に移動しない状態)となっている。
【0045】
本手法では、先ず図6(a)に示すように、羽根車11の電動機側(背面側)に、シム100(板体)を挿入する。シム100は、羽根車11の隙間調整用の隙間ゲージであり、所定の厚みを有している。シム100は、羽根車11の電動機側の側面17及び、この側面17と軸方向で対向するケーシング50の対向面27とそれぞれ当接可能な位置に挿入するとよい。
【0046】
本手法では、次に図6(b)に示すように、付勢部30の付勢に抗して、羽根車11を電動機側に移動させ、シム100を羽根車11とケーシング50との間で挟み込む。そして、その状態で羽根車11の反電動機側の移動を規制するように規制部40を回転軸10に固定する。つまり、止めねじ42によって、羽根止めスリーブ41を回転軸10に対して固定し、羽根車11がシム100を挟み込んだ状態から反電動機側に移動しないようにする。
【0047】
本手法では、次に図6(c)に示すように、規制部40によって羽根車11の反電動機側の移動を規制した状態で、シム100を除去する(抜き取る)。シム100の厚みは、ケーシング22を積層した際に、羽根車11の反電動機側の側面18が、ケーシング22aと適正な隙間を保てるような厚みに設定されている。このため、羽根車11aの側面17,18に、ケーシング50、22aとの適正な隙間を形成することができる。なお、ケーシング22aを取り付けた後、上述した図6(a)~(c)を繰り返すことで羽根車11bの隙間調整が可能であり、同様にして羽根車11cの隙間調整も可能である。
このように本手法によれば、複数の羽根車11のそれぞれの側面17、18の隙間の管理が可能であり、性能の低下を抑制できる。
【0048】
以上説明したように、本実施形態の多段カスケードポンプ装置1は、図1に示すように、多段カスケードポンプ2と電動機3が軸方向に接続され、多段カスケードポンプ2の流体を吸い込む吸込口2aが、電動機側に配置され、多段カスケードポンプ2の流体を吐き出す吐出口2bが、電動機3と反対の反電動機側に配置されている。この構成によれば、電動機側が低圧段となるため、電動機側に特別な耐圧構造の軸封装置(メカニカルシールなど)を設置することが不要になる。
したがって、電動機側で回転軸10を軸封する軸封装置を耐圧構造とすることなく運転が可能な多段カスケードポンプ装置1を提供できる。
【0049】
また、本実施形態では、電動機3は、多段カスケードポンプ2とケーシング50の内部が連通し、該ケーシング50の内部に流体が流通するキャンドモータとしている。このように、本実施形態では、電動機側の軸封装置を完全に取り去り、多段カスケードポンプ2の低圧段での取扱液を、電動機3の内部を循環する冷却流体として使用している。この構成によれば、より高圧側に装置の仕様を変更しても、電動機3の仕様を変更する必要がない。
【0050】
また、本実施形態では、キャンドモータである電動機3は、樹脂63でモールドされたステータ60を有している。この構成によれば、ステータ60の内周面とロータ70の外周面との隙間に挿入されるキャンを、薄肉のステンレス鋼等の非磁性材などで形成する必要がなくなるため、渦電流による電気抵抗損失(キャン損)の発生を低減することができる。
【0051】
また、本実施形態では、図5に示すように、ステータ60は、コイル62と、コイル62が巻き掛けられた複数のスロットSを有するステータコア61と、を有し、スロットSの隙間は、樹脂63によって充填され、スロットSの隙間を充填する樹脂63には、軸方向に貫通する流体流通孔64が形成されている。この構成によれば、ティース61bの間の空間(スロットS)を、流体の循環流路として利用することができ、例えば、回転軸10の中心に貫通孔を設けたり、電動機3の外部に配管を設ける必要がなくなる。よって、回転軸10の中心に貫通孔を設ける加工上の問題や、別部品や別部品の取付スペースを確保する問題を解消することができる。
【0052】
また、本実施形態では、図1に示すように、ケーシング50の内部に流通した流体を、多段カスケードポンプ2に戻す戻し流路90が形成されている。この構成によれば、電動機3の循環冷却が可能になり、電動機3を効率よく冷却することができる。
【0053】
また、本実施形態では、図1に示すように、多段カスケードポンプ2は、回転軸10に沿ってそれぞれ移動可能、且つ、該回転軸10と一体で回転可能に設けられた複数の羽根車11を有し、複数の羽根車11ごとに、羽根車11の電動機側に設けられ、回転軸10に対し羽根車11を反電動機側に付勢する付勢部30と、羽根車11の反電動機側に設けられ、回転軸10に沿った反電動機側への羽根車11の移動を規制する規制部40と、が設けられている。この構成によれば、複数の羽根車11のそれぞれの側面の隙間の管理が可能となり、多段カスケードポンプ2の性能の低下を抑制することができる。
【0054】
また、図6に示すように、本実施形態の多段カスケードポンプ装置1の羽根車隙間調整方法は、回転軸10を軸方向に押し付けた状態で、羽根車11と電動機側のケーシング50との間に、軸方向の隙間を調整するためのシム100を挿入し、付勢部30の付勢に抗して、羽根車11を電動機側に移動させ、シム100を羽根車11とケーシング50との間で挟み込み、その状態で羽根車11の反電動機側の移動を規制するように規制部40を回転軸10に固定した後、シム100を除去する。この手法によれば、回転軸10を軸方向に移動しないようにしつつ、シム100の挟み込みによって、羽根車11の隙間を適正に管理することができる。
また、羽根車11の隙間調整は、電動機側に配置された羽根車11aから、反電動機側に配置された羽根車11cに向かって順に行うことで、複数の羽根車11のそれぞれの側面の隙間の管理を適正かつ効率よく行うことができる。
【0055】
以上、本発明の好ましい実施形態を記載し説明してきたが、これらは本発明の例示的なものであり、限定するものとして考慮されるべきではないことを理解すべきである。追加、省略、置換、およびその他の変更は、本発明の範囲から逸脱することなく行うことができる。従って、本発明は、前述の説明によって限定されていると見なされるべきではなく、特許請求の範囲によって制限されている。
【0056】
例えば、上記実施形態では、電動機3をキャンドモータとしたが、軸封装置を有する従来の電動機であっても構わない。この場合であっても、電動機側が低圧段となるので、軸封装置を特別な耐圧構造とする必要はない。
【0057】
また、例えば、上述した多段カスケードポンプ装置1の羽根車隙間調整方法は、多段カスケードポンプ2の吸込口2aが電動機側に配置され、多段カスケードポンプ2の吐出口2bが反電動機側に配置されている構成以外の構成においても適用可能である。例えば、上述した従来技術(特許文献1参照)のように、多段カスケードポンプ2の吸込口2aが反電動機側に配置され、多段カスケードポンプ2の吐出口2bが電動機側に配置されている構成であっても、上述した多段カスケードポンプ装置1の羽根車隙間調整方法を適用することができる。
【符号の説明】
【0058】
1 多段カスケードポンプ装置
2 多段カスケードポンプ
2a 吸込口
2b 吐出口
3 電動機
10 回転軸
11 羽根車
30 付勢部
40 規制部
50 ケーシング
60 ステータ
61 ステータコア
62 コイル
63 樹脂
64 流体流通孔
90 流路
100 シム
S スロット
図1
図2
図3
図4
図5
図6