(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び構造化文書管理方法
(51)【国際特許分類】
G06F 16/17 20190101AFI20221213BHJP
【FI】
G06F16/17 200
(21)【出願番号】P 2018172862
(22)【出願日】2018-09-14
【審査請求日】2021-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 正太郎
(72)【発明者】
【氏名】樫原 秀貴
【審査官】甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-323549(JP,A)
【文献】特開2002-304312(JP,A)
【文献】特開2000-259615(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0090705(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0071034(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の保存場所へのファイルの保存及び前記第1の保存場所に保存されたファイルの履歴管理を行うファイル管理機能と、構造化文書に添付された添付ファイルの第2の保存場所への保存及び前記構造化文書の管理を行う文書管理機能と、を有する情報処理装置であって、
前記構造化文書へ添付ファイルを添付するユーザ操作情報を受信するユーザ操作情報受信手段と、
前記構造化文書に添付された前記添付ファイル
の保存場所を、
前記第2の保存場所から前記第1の保存場所に変更し、前記ファイル管理機能を利用して
前記添付ファイルを前記第1の保存場所に保存する添付ファイル保存手段と、
前記構造化文書に添付された前記添付ファイルの履歴管理を、前記ファイル管理機能を利用して行う履歴管理手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記履歴管理手段は、前記ファイル管理機能を利用して、前記添付ファイルの更新に関する履歴管理を行い、前記ユーザ操作情報に応じて、更新された前記添付ファイルを復元すること
を特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記文書管理機能は、前記構造化文書の履歴管理を行い、前記添付ファイルの履歴管理を行わないこと
を特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記構造化文書の審査・承認プロセスを支援するワークフロー機能手段、を更に有し、
前記ワークフロー機能手段は、審査・承認依頼が行われた段階で、前記構造化文書及び前記添付ファイルのバージョンが固定されるようにバージョン管理を行うこと
を特徴とする請求項1乃至3何れか一項記載の情報処理装置。
【請求項5】
第1の保存場所へのファイルの保存及び前記第1の保存場所に保存されたファイルの履歴管理を行うファイル管理機能と、構造化文書に添付された添付ファイルの第2の保存場所への保存及び前記構造化文書の管理を行う文書管理機能と、を有する情報処理装置を、
前記構造化文書へ添付ファイルを添付するユーザ操作情報を受信するユーザ操作情報受信手段、
前記構造化文書に添付された前記添付ファイル
の保存場所を、
前記第2の保存場所から前記第1の保存場所に変更し、前記ファイル管理機能を利用して
前記添付ファイルを前記第1の保存場所に保存する添付ファイル保存手段、
前記構造化文書に添付された前記添付ファイルの履歴管理を、前記ファイル管理機能を利用して行う履歴管理手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項6】
第1の保存場所へのファイルの保存及び前記第1の保存場所に保存されたファイルの履歴管理を行うファイル管理機能と、構造化文書に添付された添付ファイルの第2の保存場所への保存及び前記構造化文書の管理を行う文書管理機能と、を有する情報処理装置において実行される構造化文書管理方法であって、
前記構造化文書へ添付ファイルを添付するユーザ操作情報を受信するユーザ操作情報受信ステップと、
前記構造化文書に添付された前記添付ファイル
の保存場所を、
前記第2の保存場所から前記第1の保存場所に変更し、前記ファイル管理機能を利用して
前記添付ファイルを前記第1の保存場所に保存する添付ファイル保存ステップと、
前記構造化文書に添付された前記添付ファイルの履歴管理を、前記ファイル管理機能を利用して行う履歴管理ステップと、
を有する構造化文書管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム及び構造化文書管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、企業などの組織では、グループウェアやコラボレーションソフトウェアなどの情報共有のためのソフトウェアを利用するようになった。情報共有のためのソフトウェアはポータル機能、コンテンツ管理機能、ワークフロー機能などを有している。
【0003】
文書のバージョン管理を行う従来の文書管理サーバには、PC等のクライアント端末から文書のデータの登録、及び更新の要求を受け付け、文書のデータと、その更新状態を示すバージョン情報とを記憶するものがあった(例えば特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、情報共有のためのソフトウェアには、様々なコンテンツを管理する機能を有しているものがあった。例えば情報共有のためのソフトウェアの一例であるSharePoint(登録商標)は、カスタムリスト又はライブラリでコンテンツを管理する。
【0005】
カスタムリストはコンテンツ(アイテム)を登録することができ、アイテムにファイルを添付することができる。アイテムは例えば構造化文書である。また、ライブラリはコンテンツ(ファイル)を登録することができる。
【0006】
カスタムリストはアイテムのバージョン管理が可能であり、指定したバージョンのアイテムを復元できる。また、ライブラリはファイルのバージョン管理が可能であり、指定したバージョンのファイルを復元できる。しかしながら、カスタムリストは、アイテムに添付したファイルのバージョン管理ができなかった。
【0007】
本発明の実施の形態は、構造化文書に添付された添付ファイルの履歴管理が可能な情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する為、本願請求項1は、第1の保存場所へのファイルの保存及び前記第1の保存場所に保存されたファイルの履歴管理を行うファイル管理機能と、構造化文書に添付された添付ファイルの第2の保存場所への保存及び前記構造化文書の管理を行う文書管理機能と、を有する情報処理装置であって、前記構造化文書へ添付ファイルを添付するユーザ操作情報を受信するユーザ操作情報受信手段と、前記構造化文書に添付された前記添付ファイルの保存場所を、前記第2の保存場所から前記第1の保存場所に変更し、前記ファイル管理機能を利用して前記添付ファイルを前記第1の保存場所に保存する添付ファイル保存手段と、前記構造化文書に添付された前記添付ファイルの履歴管理を、前記ファイル管理機能を利用して行う履歴管理手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施の形態によれば、構造化文書に添付された添付ファイルの履歴管理が可能な情報処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。
【
図2】コンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【
図3】本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能構成を示す図である。
【
図4】添付ファイルのバージョン管理について説明する図である。
【
図5】本実施形態に係る情報処理システムの一例のフローチャートである。
【
図6】ファイル添付処理の一例のフローチャートである。
【
図7】アイテムの表示処理の一例のフローチャートである。
【
図8】本実施形態に係る情報処理システムの一例の画面イメージ図である。
【
図9】本実施形態に係る情報処理システムの一例の画面イメージ図である。
【
図10】本実施形態に係る情報処理システムの一例の画面イメージ図である。
【
図11】本実施形態に係る情報処理システムの一例の画面イメージ図である。
【
図12】本実施形態に係る情報処理システムの一例の画面イメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態ではSharePoint(登録商標)を、情報共有のためのソフトウェア(サービス)の一例として説明する。
【0012】
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。
図1に示す情報処理システム1は、サーバ装置10と、複数のクライアント端末12とが、インターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)等のネットワーク14を介して通信可能に接続されている。
【0013】
サーバ装置10は、一台以上の情報処理装置で実現される。サーバ装置10はSharePoint(登録商標)の各種の機能をクライアント端末12に提供する。サーバ装置10は例えばポータル機能、コンテンツ管理機能、ワークフロー機能をクライアント端末12に提供する。クライアント端末12はユーザが操作する情報処理端末である。クライアント端末12は例えばWebブラウザが搭載されている。ユーザはクライアント端末12でWebブラウザを操作し、サーバ装置10の提供する各種の機能を利用する。ユーザはクライアント端末12で専用ソフトウェアを操作し、サーバ装置10の提供する各種の機能を利用してもよい。
【0014】
サーバ装置10が提供するコンテンツ管理機能は、ユーザが共有するコンテンツをカスタムリスト又はライブラリで管理する。カスタムリストは、ファイルを添付可能なコンテンツ(アイテム)を登録できる。また、ライブラリはコンテンツ(ファイル)を登録することができる。コンテンツ管理機能はカスタムリストに登録されたアイテムのバージョン管理機能及びライブラリに登録されたファイルのバージョン管理機能を有する。
【0015】
サーバ装置10が提供するポータル機能はコンテンツ管理機能により管理されるアイテムやファイルへのユーザのアクセスを支援する。また、サーバ装置10が提供するワークフロー機能は、複数人のユーザが行うアイテムの審査・承認プロセスを支援する。クライアント端末12はパーソナルコンピュータの他、MFP(Multifunction Peripheral)やプロジェクタ、インタラクティブホワイトボード、デジタルサイネージ、ヘッドアップディスプレイ、ネットワーク家電などであってもよい。インタラクティブホワイトボードは相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する電子機器である。
【0016】
なお、
図1に示す情報処理システム1の構成は一例である。例えばサーバ装置10は複数台で実現してもよい。
【0017】
<ハードウェア構成>
《コンピュータ》
サーバ装置10及びクライアント端末12は、例えば
図2に示すハードウェア構成のコンピュータ500により実現される。
【0018】
図2はコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
図2のコンピュータ500は入力装置501、表示装置502、外部I/F503、RAM504、ROM505、CPU506、通信I/F507及びHDD508などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。なお、入力装置501及び表示装置502は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0019】
入力装置501はキーボードやマウス、タッチパネルなどを含み、ユーザが各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置502はディスプレイ等を含み、コンピュータ500による処理結果を表示する。
【0020】
通信I/F507はコンピュータ500を各種ネットワークに接続するインタフェースである。これにより、コンピュータ500は通信I/F507を介してデータ通信を行うことができる。
【0021】
また、HDD508は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ500全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションソフトウェア(以下、単にアプリケーションと呼ぶ)などがある。なお、コンピュータ500はHDD508に替え、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用するものであってもよい。
【0022】
外部I/F503は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体503aなどがある。これにより、コンピュータ500は外部I/F503を介して記録媒体503aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体503aにはフレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどがある。
【0023】
ROM505は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM505にはコンピュータ500の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM504はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
【0024】
CPU506は、ROM505やHDD508などの記憶装置からプログラムやデータをRAM504上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ500全体の制御や機能を実現する演算装置である。サーバ装置10及びクライアント端末12は例えば
図2に示すようなコンピュータ500のハードウェア構成により、後述する各種処理を実現できる。
【0025】
<ソフトウェア構成>
図3は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能構成を示す図である。
図3に示すクライアント端末12はWebブラウザ50が搭載されている。クライアント端末12を操作するユーザは、Webブラウザ50からサーバ装置10が提供する各種の機能を利用する。
【0026】
サーバ装置10は、Webサーバ部20と、グループウェア処理部22と、カスタムリスト記憶部24と、ライブラリ記憶部26と、文書管理機能部28と、を有する。これら各機能部はサーバ装置10にインストールされた1以上のプログラムが、CPU506に実行させる処理により実現される。
【0027】
サーバ装置10のWebサーバ部20は、クライアント端末12のWebブラウザ50からアクセスされる。Webサーバ部20は、ユーザがクライアント端末12のWebブラウザ50を操作して各種サービスを利用するための処理を行う。Webサーバ部20はクライアント端末12のWebブラウザ50に表示させる画面を構築する。クライアント端末12のWebブラウザ50には、サーバ装置10が提供するサービス(機能)を利用するための画面が表示される。Webサーバ部20は、クライアント端末12のWebブラウザ50からの機能の要求に応じて、グループウェア処理部22に対して、機能の実行を要求する。
【0028】
また、グループウェア処理部22は、サーバ装置10が提供する各種の機能に関する処理を行う。グループウェア処理部22は、ポータル処理部32と、カスタムリスト処理部34と、ライブラリ処理部36と、機能拡張処理部38と、を有する。
【0029】
ポータル処理部32はポータル機能に関する処理を行う。カスタムリスト処理部34はコンテンツ管理機能に含まれるカスタムリスト管理機能に関する処理を行う。カスタムリスト処理部34はカスタムリストに関する情報(登録されたアイテムの情報を含む)をカスタムリスト記憶部24に記憶する。カスタムリスト処理部34はカスタムリストに登録されたアイテムのバージョン管理機能に関する処理を行う。
【0030】
ライブラリ処理部36はコンテンツ管理機能に含まれるライブラリ管理機能に関する処理を行う。ライブラリ処理部36はライブラリに関する情報(登録されたファイルの情報を含む)をライブラリ記憶部26に記憶する。ライブラリ処理部36はライブラリに登録されたファイルのバージョン管理機能に関する処理を行う。
【0031】
機能拡張処理部38はグループウェア処理部22が提供する機能(基本機能)を拡張する機能拡張に関する処理を行う。文書管理機能部28はグループウェア処理部22の機能拡張処理部38を利用して、サーバ装置10の機能拡張を行う。文書管理機能部28は例えばテンプレートをサーバ装置10に適用することで実現される。
【0032】
文書管理機能部28は文書構築処理部42と、ファイル添付処理部44と、履歴管理部46と、を有する。文書管理機能部28はグループウェア処理部22のカスタムリスト処理部34の機能を拡張するものである。文書構築処理部42はクライアント端末12のユーザから受け付けた操作に応じて、カスタムリストに登録するアイテムの構築やカスタムリストに登録されているアイテムの編集などの文書構築処理を行う。文書構築処理部42はグループウェア処理部22のカスタムリスト処理部34を利用して、カスタムリスト記憶部24にアイテムの情報を記憶させる。
【0033】
ファイル添付処理部44はクライアント端末12のユーザから、カスタムリストに登録されているアイテムへのファイルの添付操作を受け付ける。詳細は後述するが、ファイル添付処理部44はアイテムに添付されたファイル(添付ファイル)をカスタムリスト処理部34でなく、ライブラリ処理部36に管理させる。なお、ファイル添付処理部44はファイルの添付操作を受け付けたアイテムの識別情報(例えばアイテムID)とアイテムへの添付操作を受け付けたファイルの識別情報(例えば添付ファイルID)とを例えば表1のように対応付けて管理する。
【0034】
【表1】
表1はカスタムリストに登録されたアイテムのアイテムIDと、そのアイテムに添付された添付ファイルの添付ファイルIDと、その添付ファイルのバージョンの番号とを対応付けて管理している。これにより、履歴管理部46はアイテムが選択されれば、選択されたアイテムの添付ファイルを特定し、ライブラリ管理機能に添付ファイルのバージョン管理を依頼できる。したがって、履歴管理部46はカスタムリストのアイテムに添付された添付ファイルのバージョン管理をライブラリ処理部36のライブラリ管理機能を利用して実現できる。
【0035】
図4は添付ファイルのバージョン管理について説明する図である。
図4(A)はカスタムリスト管理機能により添付ファイルが添付されたアイテム例である。
図4(A)に示したようにカスタムリスト管理機能によりアイテムに添付された添付ファイルはAttachmentと呼ばれる記憶部に記憶される。なお、カスタムリスト管理機能ではアイテムに添付した添付ファイルのバージョン管理ができない。
図4(B)はライブラリに登録されているファイル例である。
図4(B)に示したようにライブラリに登録されたファイルはバージョン管理されている。
【0036】
そこで、本実施形態では
図4(C)に示すように、カスタムリストに登録されたアイテムの添付ファイルを、カスタムリスト管理機能が管理するAttachmentと呼ばれる記憶部でなく、ライブラリ管理機能が管理するライブラリ記憶部26に記憶する。このようにすることで本実施形態ではアイテムに添付した添付ファイルのバージョン管理を可能としている。
【0037】
<処理>
本実施形態に係る情報処理システム1では、ユーザがポータル画面からカスタムリスト機能、ライブラリ管理機能又は文書管理機能等を選択して起動できる。ここではユーザが文書管理機能(文書管理アプリ)を選択して起動する例を説明する。
【0038】
《文書管理機能の処理》
図5は本実施形態に係る情報処理システムの一例のフローチャートである。
図8~
図12は本実施形態に係る情報処理システムの一例の画面イメージ図である。
【0039】
ステップS10においてユーザは、クライアント端末12のWebブラウザ50に表示されたポータル画面から文書管理アプリの起動を要求する。サーバ装置10はユーザから起動を要求された文書管理アプリに対応する文書管理機能部28を起動する。文書管理機能部28は、クライアント端末12のWebブラウザ50に
図8(A)に示すようなカスタムリストのビュー画面1000を表示する。
【0040】
ステップS12において、文書管理機能部28はユーザ操作に基づき、アイテムの新規作成画面又は編集画面をクライアント端末12のWebブラウザ50に表示させる。ここでは、ユーザがビュー画面1000の「新しいアイテム」ボタン1002を押下してアイテムの新規作成画面を表示させた例について説明する。ビュー画面1000の「新しいアイテム」ボタン1002が押下されると、サーバ装置10の文書管理機能部28はクライアント端末12のWebブラウザ50に
図8(B)に示すような新規アイテムの作成画面1010を表示する。
【0041】
ステップS14で新規アイテムの作成画面1010の「ファイルの添付」ボタン1014を押下することでユーザはステップS16のファイル添付処理を文書管理機能部28に行わせることができる。ファイル添付処理は、例えば
図6のフローチャートに示す手順で行われる。
【0042】
図6はファイル添付処理の一例のフローチャートである。ステップS30において文書管理機能部28はクライアント端末12のWebブラウザ50に
図8(C)のファイル添付ダイアログ1020を表示させる。ユーザは
図8(C)のファイル添付ダイアログ1020の「参照」ボタン1022を押下して
図9(A)のファイル選択画面1030をクライアント端末12のWebブラウザ50に表示させる。ユーザは
図9(A)のファイル選択画面1030からファイルを選択して「開く」ボタン1032を押下する。
【0043】
文書管理機能部28はクライアント端末12のWebブラウザ50に、ユーザが選択したファイルが添付ファイルとして指定された
図9(B)のファイル添付ダイアログ1040を表示させる。ユーザは
図9(B)のファイル添付ダイアログ1040の「OK」ボタンを押下して
図10(C)の新規アイテムの作成画面1050をクライアント端末12のWebブラウザ50に表示させる。
【0044】
ユーザは
図10(C)の新規アイテムの作成画面1050の「保存」ボタン1052を押下する。ステップS32に進み、文書管理機能部28はステップS30で選択された添付ファイルの情報を、グループウェア処理部22のカスタムリスト管理機能を利用してカスタムリスト記憶部24に追加する。また、ステップS34に進み、文書管理機能部28はステップS30で選択された添付ファイルを、グループウェア処理部22のライブラリ管理機能を利用してライブラリ記憶部26に保存する。
【0045】
図5のステップS18に戻り、文書管理機能部28は、クライアント端末12のWebブラウザ50に、新規アイテム「TESTタイトル」1062が登録された
図10(D)に示すカスタムリストのビュー画面1000を表示する。
【0046】
ステップS20において、文書管理機能部28はユーザ操作に基づき、例えば
図7に示すフローチャートの手順でアイテムの表示処理を行う。
図7はアイテムの表示処理の一例のフローチャートである。
【0047】
ステップS40に進み、文書管理機能部28はカスタムリストのビュー画面1000から選択されたアイテムの
図11に示すような表示画面1070をクライアント端末12のWebブラウザ50に表示する。ステップS42に進み、文書管理機能部28は選択されたアイテムに添付ファイルがあるか否かを判定する。選択されたアイテムに添付ファイルがあればステップS44に進み、文書管理機能部28は「バージョン履歴」ボタン1072を表示画面1070に表示する。
【0048】
「バージョン履歴」ボタン1072が押下されると、文書管理機能部28はステップS48に進み、前述した表1とライブラリ管理機能とを利用して、ライブラリ記憶部26からアイテムに添付された添付ファイルのバージョン履歴情報を受信する。ステップS50に進み、文書管理機能部28はバージョン履歴ダイアログ1080をクライアント端末12のWebブラウザ50に表示させることができる。
【0049】
なお、
図11の表示画面1070の「アイテムの編集」ボタン1074が押下されると、文書管理機能部28はカスタムリストのビュー画面1000から選択されたアイテムの
図12に示すような編集画面1090をクライアント端末12のWebブラウザ50に表示する。
【0050】
図12の編集画面1090にも
図11と同様な「バージョン履歴」ボタン1092が含まれている。この「バージョン履歴」ボタン1092が押下されると、文書管理機能部28は前述した表1とライブラリ管理機能とを利用して、ライブラリ記憶部26からアイテムに添付された添付ファイルのバージョン履歴情報を受信する。文書管理機能部28はバージョン履歴ダイアログ1094をクライアント端末12のWebブラウザ50に表示させることができる。
【0051】
このように、本実施形態に係る情報処理システム1はアイテムに添付した添付ファイルの保存場所を、カスタムリストの既定の保存場所(Attachments)からライブラリに変更したことで、アイテムに添付した添付ファイルのバージョン管理を可能にしている。ライブラリのバージョン管理機能を利用することで、本実施形態に係る情報処理システム1ではアイテムに添付した添付ファイルのバージョンを確認することや、アイテムに添付した添付ファイルを指定したバージョンへ復元すること、が可能である。
【0052】
本実施形態に係る情報処理システム1では、カスタムリスト管理機能が行っているアイテムのバージョン管理とは独立して、アイテムに添付した添付ファイルのバージョン管理が可能である。
【0053】
以上、本実施形態に掛かる情報処理システム1によれば、カスタムリストに登録されたアイテムのバージョン管理と、そのアイテムに添付された添付ファイルのバージョン管理とを個別に行うことができる。
【0054】
また、本実施形態に掛かる情報処理システム1では、アイテムの審査・承認プロセスを支援するワークフロー機能において、審査・承認依頼を行った段階で、アイテム及び添付ファイルのバージョンが固定される。アイテムの審査・承認プロセスを支援するワークフロー機能では、審査者や承認者が審査・承認時に、アイテムや添付ファイルを更新する場合もある。しかしながら、本実施形態に掛かる情報処理システム1では、アイテム及び添付ファイルのバージョン管理を個別に行えるため、アイテムと、そのアイテムに添付された添付ファイルのバージョン管理を適切に行うことができる。
【0055】
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。上記で説明した本実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現できる。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、DSP(digital signal processor)や、FPGA(field programmable gate array)や、従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0056】
なお、カスタムリストに登録されるアイテムは特許請求の範囲に記載した構造化文書の一例である。ライブラリ管理機能はファイル管理機能の一例である。カスタムリスト管理機能は文書管理機能の一例である。Webサーバ部20はユーザ操作情報受信手段の一例である。ファイル添付処理部44は添付ファイル保存手段の一例である。履歴管理部46は履歴管理手段の一例である。
【符号の説明】
【0057】
1 情報処理システム
10 サーバ装置
12 クライアント端末
14 ネットワーク
20 Webサーバ部
22 グループウェア処理部
24 カスタムリスト記憶部
26 ライブラリ記憶部
28 文書管理機能部
32 ポータル処理部
34 カスタムリスト処理部
36 ライブラリ処理部
38 機能拡張処理部
42 文書構築処理部
44 ファイル添付処理部
46 履歴管理部
50 Webブラウザ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0058】