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特許7192994情報提示装置、情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】情報提示装置、情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221213BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20221213BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/02 320
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021537538
(86)(22)【出願日】2019-08-08
(86)【国際出願番号】 JP2019031468
(87)【国際公開番号】W WO2021024478
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2021-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】納谷 麻衣子
(72)【発明者】
【氏名】細田 真道
(72)【発明者】
【氏名】中山 彰
(72)【発明者】
【氏名】宮本 勝
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-078722(JP,A)
【文献】特許第6524199(JP,B1)
【文献】特開2015-094704(JP,A)
【文献】特開2015-108913(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の地点までの複数の経路の各々に所定の間隔で設置された人流センサの各々から、前記経路の各々における各位置の混雑度を受信する通信部と、
前記経路の各々における各位置の混雑度に基づいて、前記経路の各々の時系列の所要時間を計算する計算部と、
前記経路の各々について計算した時系列の所要時間を、予め学習された前記経路の各々の所要時間を予測するための所定の装置に入力し、前記所定の装置の出力として、前記経路の各々について前記所要時間が閾値に接近するタイミングを予測する予測部と、
前記経路の各々について予測された前記タイミングから誘導が必要な経路を特定し、特定した経路において、経路の変更を促すためのインセンティブ及び前記インセンティブに対する誘導時間を選択し、当該特定した経路の少なくとも起点に設置された情報提示端末に選択した前記インセンティブ及び前記誘導時間に対応した情報提示を指示する情報管理部と、
を含む情報提示装置。
【請求項2】
前記通信部は、前記混雑度を所定の周期で受信しており、
前記情報管理部による前記情報提示端末への情報提示の指示の後に、
前記計算部は、前記所要時間を再度計算し、
前記予測部は、前記計算部により再度計算した前記所要時間を前記所定の装置への入力として、前記タイミングを再度予測し、
前記情報管理部は、再度予測した前記タイミングにおいて前記情報提示の変更が必要であるか否かを判定し、必要であると判定した場合に、再度予測した前記タイミングに対する、前記インセンティブ及び当該インセンティブに対する誘導時間を選択し、前記情報提示の変更を指示する請求項1に記載の情報提示装置。
【請求項3】
前記誘導時間は、前記誘導時間に対応するインセンティブによって情報提示をし始めた時間から混雑が緩和した時間までの記録から予め求めておき、前記情報提示を終了した時点の前記記録により更新する請求項1又は請求項2に記載の情報提示装置。
【請求項4】
特定の地点までの複数の経路の各々に所定の間隔で設置された人流センサの各々と、
前記経路の各々の少なくとも起点に設置された情報提示端末の各々と、
前記人流センサの各々から、前記経路の各々における各位置の混雑度を受信する通信部、
前記経路の各々における各位置の混雑度に基づいて、前記経路の各々の時系列の所要時間を計算する計算部、
前記経路の各々について計算した時系列の所要時間を、予め学習された前記経路の各々の所要時間を予測するための所定の装置に入力し、前記所定の装置の出力として、前記経路の各々について前記所要時間が閾値に接近するタイミングを予測する予測部、及び
前記経路の各々について予測された前記タイミングから誘導が必要な経路を特定し、特定した経路において、経路の変更を促すためのインセンティブ及び前記インセンティブに対する誘導時間を選択し、当該特定した経路に設置された前記情報提示端末に選択した前記インセンティブ及び前記誘導時間に対応した情報提示を指示する情報管理部、を含む情報提示装置と、
を含む情報提示システム。
【請求項5】
前記情報提示端末は、前記インセンティブによる情報提示を行うとともに、誘導の対象の移動速度を補助するための情報の表示を行う請求項4に記載の情報提示システム。
【請求項6】
特定の地点までの複数の経路の各々に所定の間隔で設置された人流センサの各々から、前記経路の各々における各位置の混雑度を受信し、
前記経路の各々における各位置の混雑度に基づいて、前記経路の各々の時系列の所要時間を計算し、
前記経路の各々について計算した時系列の所要時間を、予め学習された前記経路の各々の所要時間を予測するための所定の装置に入力し、前記所定の装置の出力として、前記経路の各々について前記所要時間が閾値に接近するタイミングを予測し、
前記経路の各々について予測された前記タイミングから誘導が必要な経路を特定し、特定した経路において、経路の変更を促すためのインセンティブ及び前記インセンティブに対する誘導時間を選択し、当該特定した経路の少なくとも起点に設置された情報提示端末に選択した前記インセンティブ及び前記誘導時間に対応した情報提示を指示する、
ことを含む処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報提示方法。
【請求項7】
特定の地点までの複数の経路の各々に所定の間隔で設置された人流センサの各々から、前記経路の各々における各位置の混雑度を受信し、
前記経路の各々における各位置の混雑度に基づいて、前記経路の各々の時系列の所要時間を計算し、
前記経路の各々について計算した時系列の所要時間を、予め学習された前記経路の各々の所要時間を予測するための所定の装置に入力し、前記所定の装置の出力として、前記経路の各々について前記所要時間が閾値に接近するタイミングを予測し、
前記経路の各々について予測された前記タイミングから誘導が必要な経路を特定し、特定した経路において、経路の変更を促すためのインセンティブ及び前記インセンティブに対する誘導時間を選択し、当該特定した経路の少なくとも起点に設置された情報提示端末に選択した前記インセンティブ及び前記誘導時間に対応した情報提示を指示する、
ことをコンピュータに実行させる情報提示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の技術は、情報提示装置、情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
混雑を緩和するための技術がある。例えば、混雑が生じると、混雑により人の移動時間の増大、及び人同士が押し合い等による事故が生じるリスクがあるため、混雑を緩和させる必要がある。例えば、花火大会、及びオリンピック等の大規模イベント、テーマパーク等の施設では、大勢が来場するため、しばしば混雑が発生する。混雑状況が続くと、ユーザ満足度の低下、ユーザ同士が押し合うことによる事故及びトラブルの発生のリスクが懸念される。
混雑を緩和するために、全体が混まないように個人に向けてスケジューリングする手法がある(非特許文献1参照)。また、集団に対して迂回路に進むよう呼びかけて誘導を行う手法がある(非特許文献2参照)。また、通勤に対する例において、人はインセンティブとなる報酬を与えると混雑しないように行動を変えるという報告がある(非特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】朝日 大地、井上 知洋、筒井 章博、“誘導スケジューリングによる集団状態最適化手法のシミュレーション評価”、情報処理学会研究報告、vol.2015-ICS-178, No.6, 2015.
【文献】田中 智仁、“コンパクトシティにおけるイベント警備の現状と課題 仙台市を事例とした考察”、仙台大学紀要、Vol.48, No.1:1-12, 2016.
【文献】植原 慶太、中村 文彦、岡村 敏之、“インセンティブ導入による通勤時刻転換意向に関する研究”、運輸政策研究、vol.11, No.4, 2009.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1は、個人が混雑緩和のための情報を受け取る端末をユーザが所有し、ユーザ個人で参照する手法である。混雑度の閾値を設けて全体のスケジューリングを行えるため混雑が発生した後であっても対策は可能である。しかし、この場合、事前のスケジューリングに加え、高頻度にスケジュールを受け取りかつ多数のユーザが誘導に従っていないと混雑緩和の効果は薄い。そのため、押し合うほどの混雑時にスケジュール確認をユーザ個人のそれぞれの端末で逐一行う事はユーザの負担の大きい手法である。
【0005】
非特許文献2は、混雑しているルートから迂回路に回避するよう呼びかける誘導を提案している。しかし、誘導に従う人が少なければ混雑が緩和されない手法である。非特許文献3では、インセンティブを与えることにより非特許文献2よりも誘導に従う人を増やす効果が見込める。しかし、非特許文献3の提案は時間をずらす誘導手法であり、イベントの退場時など時間が一意に定められている場合に有効ではない。また、混雑が生じている状態に対して即時的に効果が得られる手法ではない。
【0006】
本開示は、リアルタイムに経路の混雑に応じた誘導を行い、混雑を緩和することができる情報提示装置、情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1態様は、情報提示装置であって、特定の地点までの複数の経路の各々に所定の間隔で設置された人流センサの各々から、前記経路の各々における各位置の混雑度を受信する通信部と、前記経路の各々における各位置の混雑度に基づいて、前記経路の各々の時系列の所要時間を計算する計算部と、前記経路の各々について計算した時系列の所要時間を、予め学習された前記経路の各々の所要時間を予測するための所定の装置に入力し、前記所定の装置の出力として、前記経路の各々について前記所要時間が閾値に接近するタイミングを予測する予測部と、前記経路の各々について予測された前記タイミングから誘導が必要な経路を特定し、特定した経路において、経路の変更を促すためのインセンティブ及び前記インセンティブに対する誘導時間を選択し、当該特定した経路の少なくとも起点に設置された情報提示端末に選択した前記インセンティブ及び前記誘導時間に対応した情報提示を指示する情報管理部と、を含む。
【0008】
本開示の第2態様は、情報提示システムであって、特定の地点までの複数の経路の各々に所定の間隔で設置された人流センサの各々と、前記経路の各々の少なくとも起点に設置された情報提示端末の各々と、前記人流センサの各々から、前記経路の各々における各位置の混雑度を受信する通信部、前記経路の各々における各位置の混雑度に基づいて、前記経路の各々の時系列の所要時間を計算する計算部、前記経路の各々について計算した時系列の所要時間を、予め学習された前記経路の各々の所要時間を予測するための所定の装置に入力し、前記所定の装置の出力として、前記経路の各々について前記所要時間が閾値に接近するタイミングを予測する予測部、及び前記経路の各々について予測された前記タイミングから誘導が必要な経路を特定し、特定した経路において、経路の変更を促すためのインセンティブ及び前記インセンティブに対する誘導時間を選択し、当該特定した経路に設置された前記情報提示端末に選択した前記インセンティブ及び前記誘導時間に対応した情報提示を指示する情報管理部、を含む情報提示装置と、を含む。
【0009】
本開示の第3態様は、情報提示方法であって、特定の地点までの複数の経路の各々に所定の間隔で設置された人流センサの各々から、前記経路の各々における各位置の混雑度を受信し、前記経路の各々における各位置の混雑度に基づいて、前記経路の各々の時系列の所要時間を計算し、前記経路の各々について計算した時系列の所要時間を、予め学習された前記経路の各々の所要時間を予測するための所定の装置に入力し、前記所定の装置の出力として、前記経路の各々について前記所要時間が閾値に接近するタイミングを予測し、前記経路の各々について予測された前記タイミングから誘導が必要な経路を特定し、特定した経路において、経路の変更を促すためのインセンティブ及び前記インセンティブに対する誘導時間を選択し、当該特定した経路の少なくとも起点に設置された情報提示端末に選択した前記インセンティブ及び前記誘導時間に対応した情報提示を指示する、ことを含む処理をコンピュータが実行することを特徴とする。
【0010】
本開示の第4態様は、情報提示プログラムであって、特定の地点までの複数の経路の各々に所定の間隔で設置された人流センサの各々から、前記経路の各々における各位置の混雑度を受信し、前記経路の各々における各位置の混雑度に基づいて、前記経路の各々の時系列の所要時間を計算し、前記経路の各々について計算した時系列の所要時間を、予め学習された前記経路の各々の所要時間を予測するための所定の装置に入力し、前記所定の装置の出力として、前記経路の各々について前記所要時間が閾値に接近するタイミングを予測し、前記経路の各々について予測された前記タイミングから誘導が必要な経路を特定し、特定した経路において、経路の変更を促すためのインセンティブ及び前記インセンティブに対する誘導時間を選択し、当該特定した経路の少なくとも起点に設置された情報提示端末に選択した前記インセンティブ及び前記誘導時間に対応した情報提示を指示する、ことをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
開示の技術によれば、リアルタイムに経路の混雑に応じた誘導を行い、混雑を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】各経路における人の流れの一例を示す図である。
図2】経路上に人流センサ及び情報提示端末を設置する場合の一例を示す図である。
図3】本実施形態の情報提示システムの構成を示すブロック図である。
図4】情報提示装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5】情報提示の内容のイメージを示す図である。
図6】所要時間が低減する場合の所要時間と誘導時間との関係性を示す図である。
図7】所要時間が増える場合の所要時間と誘導時間との関係性を示す図である。
図8】情報提示システムによる情報提示処理の流れを示すシーケンスである。
図9】情報提示システムによる情報提示処理の流れを示すシーケンスである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、開示の技術の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一又は等価な構成要素及び部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0014】
本開示の背景及び概要について説明する。
【0015】
まず、背景として、現状の既存手法における混雑緩和の手法を説明する。例えば、(1)混まない時間帯のスケジュールを個人ごとに配信して、人の流れを管理する手法がある。(2)声かけにより誘導し、人の流れを管理する手法がある。(3)経路のオフピーク時に経路を利用する協力者にインセンティブ等を付与する手法がある。ここで、(1)及び(2)の手法は管理に従わない人が多数いると混雑緩和の効果が生じない。(3)はイベント退場時など一意に時間が決まっているケースや既に混雑が生じているケースには使えない。
【0016】
ここで、経路における人の流れの傾向から検討する。図1は、各経路における人の流れの一例を示す図である。図1では、太い矢印の経路が大勢の人が進んでいる経路を示し、細い矢印の経路が少数の人が進んでいる経路を示している。図1に示すように、人は前の人につられて歩く心理、すなわち正しい選択肢よりも多くの人が選んだ選択肢を好む傾向があるという社会的証明の原理が働く。よって、経路のうち人が少ない迂回路に大勢の人の流れを作れれば混雑が回避できると考えられる。そこで、本実施形態では、その時々に生じている混雑を解消するために、混んでいる経路を進もうとしている人に対して、空いている経路へ適切なタイミングで誘導する手法を提案する。
【0017】
本実施形態では、情報提示システムによる混雑の緩和を図る。図2は、経路上に人流センサ及び情報提示端末を設置する場合の一例を示す図である。図2に示すように、経路上に、各地点での人数から混雑度を検知する人流センサ、及び人に対する誘導を行う情報提示端末を設置する。情報提示システムは、センサの各々と、情報提示端末の各々と、混雑度から各経路の所要時間を計算して誘導が必要な経路を特定する情報提示装置とから構成する。情報提示装置では、経路の各々の時系列の所要時間からシミュレータを用いて所要時間が閾値を超えるタイミングを予測する。そしてタイミングから、混雑する経路、すなわち誘導が必要な経路を特定し、特定した経路の情報提示端末に人が好むインセンティブで情報提示する。そして、所要時間が各経路で平準化された時点で情報提示を終了する。その際に、情報提示に用いたインセンティブについて、情報提示を開始したタイミング、及び混雑緩和までにかかった時間の結果を随時記録し、結果をフィードバックするように当該インセンティブの誘導時間を最適化する。このように、本実施形態では、適切なタイミングで誘導を行って人の流れを制御する手法により、混雑緩和を促す。ある経路に混雑が生じた際に、人がいない経路にインセンティブを与えると人が集まり、集まった人につられて後続の集団も空いている経路を選ぶようになり、混んでいた経路の混雑が緩和される。また、集団に対して情報提示するシステムであるため、個人の端末の所持の有無、及び専用のアプリケーションを個人の端末にインストールしてあるかに依存せずに、情報提示が可能である。
【0018】
以下、本実施形態の構成について説明する。なお、前提として、本実施形態の誘導の対象とする経路とは、特定の地点までの経路であり、複数の経路の各々がある場合を想定している。また、図1及び図2の例では二つに分岐する経路の場合について説明したが、三つ以上に分岐する経路であっても同様である。
【0019】
図3は、本実施形態の情報提示システムの構成を示すブロック図である。
【0020】
図3に示すように、情報提示システム10は、複数の人流センサ20と、情報提示装置22と、複数の情報提示端末24とを含んで構成されている。複数の人流センサ20と、情報提示装置22と、複数の情報提示端末24とは、所定のネットワークN(例えば、インターネット回線等)によって接続されている。
【0021】
図4は、情報提示装置22のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0022】
図4に示すように、情報提示装置22は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース(I/F)17を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0023】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12又はストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12又はストレージ14に記憶されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12又はストレージ14には、情報提示プログラムが格納されている。
【0024】
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0025】
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0026】
表示部16は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能してもよい。
【0027】
通信インタフェース17は、端末等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0028】
以上が情報提示装置22のハードウェア構成である。なお、人流センサ20及び情報提示端末24も情報提示装置22と同様のハードウェアにより構成できる。以下の説明において、人流センサ20及び情報提示端末24のCPU等のハードウェア内部の構成については符号を省略する。
【0029】
人流センサ20は、通信部110と、センサ112とを備える。人流センサ20は、経路の各々に所定の間隔で設置されている。センサ112は、経路における各位置の混雑度を検知する。混雑度とは、例えば、センサ112が検知可能な範囲で観測された人数である。通信部110は、混雑度を一定の周期で情報提示装置22に送信する。混雑度を測るセンサ112としては、カメラ、又は赤外線センサ等が考えられるが、ここではセンサの手段は問わない。
【0030】
情報提示端末24は、通信部130と、情報提示部132とを備える。情報提示端末24は、情報提示部132として、サイネージ、及び指向性スピーカ等の複数のデバイスを備え(図示省略)、これらのデバイスによって、当該情報提示端末24が設置された経路に人を誘導する。情報提示端末24は、経路の各々の起点に設置されている。一つの情報提示端末24は、一つの経路に一対一で対応するように当該経路の起点に設置する。これは、当該経路への誘導を行うためである。通信部130は、情報提示装置22から、インセンティブ及び誘導時間に対応した情報提示の指示、変更の指示、又は終了の指示を受信する。情報提示部132は、受信したインセンティブ及び誘導時間に基づいて情報提示を行う。ここで、誘導時間とは、あるインセンティブの情報提示によって人を誘導する開始時間及び終了時間の指定である。情報提示部132は、開始時間になると指示されたインセンティブによる情報提示を開始する。図5は、情報提示の内容のイメージを示す図である。情報提示におけるインセンティブとは、経路の変更を促すための情報であり、人を誘導しうる情報があれば何であってもよい。図5の(1)に示すように、例えばQRコード(登録商標)を提示し、クーポン、金銭、又はポイント等を発生させる、という情報提示が、インセンティブによる情報提示の一例として挙げられる。また、情報提示端末24は情報提示と共に、誘導の対象となる人の移動速度を補助するための情報の表示を行う。図5の(2)に示すように、人の走行性を利用した光の流れるアニメーションを表示させる。アニメーションは、人を歩かせたい場所に歩かせたい速度で流れるように光を明滅させる。このようなアニメーションの表示は、人の移動をスムーズに促すような補助的な役割を果たす。また、情報提示端末24は、図5の(3)に示すように、指向性スピーカにより誘導を促すアナウンス又は音楽を流してもよい。
【0031】
次に、情報提示装置22の各機能構成について説明する。各機能構成は、CPU11がROM12又はストレージ14に記憶された情報提示プログラムを読み出し、RAM13に展開して実行することにより実現される。
【0032】
情報提示装置22は、通信部120と、計算部122と、予測部124と、情報管理部126とを備える。
【0033】
通信部120は、人流センサ20の各々から経路の各々における各位置の混雑度を受信する。混雑度は、一定の周期で受信している。また、通信部120は、情報管理部126で特定した経路のインセンティブ及び誘導時間に対応した情報提示の指示を、当該特定した経路の情報提示端末24に送信する。また、情報提示の終了時に終了指示を通信部120から情報提示端末24に送信する。
【0034】
計算部122は、経路の各々における各位置の混雑度に基づいて、経路の各々の時系列の所要時間を計算する。所要時間の計算は、経路の始点から終点までを人が歩き切る時間とし、経路の各位置の混雑度から計算できる手法であればどのような手法を用いてもよい。時系列の所要時間とは、ある過去の時点の所要時間から現時点の所要時間を時系列で表した履歴である。計算した時系列の所要時間は、情報管理部126に記録する。なお、計算部122で計算されるのは現在の時点での所要時間であり、予測部124で予測されるのは将来の所要時間である。
【0035】
予測部124は、計算部122で経路の各々について計算した時系列の所要時間を、シミュレータに入力し、シミュレータの出力として、経路の各々について所要時間が閾値に接近するタイミングを予測する。シミュレータは、予め学習された経路の各々の所要時間を予測するためのマルチエージェントシミュレータ(図示省略)である。シミュレータは経路の各々について、現在時刻からの将来の所要時間の推移を予測する。この予測において、混雑している状態に対する第1閾値と、混雑緩和の状態に対する第2閾値とを予め設定しておく。経路に対する所要時間の予測においては、経路が混雑した場合には第1閾値を超える所要時間が予測される。また、情報提示により経路の混雑が緩和される場合には、第2閾値を下回る所要時間が予測される。つまり、閾値に近接するタイミングとは、第1閾値を超えるタイミング、又は第2閾値を下回るタイミングである。なお、シミュレータが所定の装置の一例であり、タイミングを予測できる装置であれば何を用いてもよい。また、第1閾値及び第2閾値は異なっていても同じであってもよい。
【0036】
情報管理部126は、経路の各々について予測されたタイミングから誘導が必要な経路を特定する。誘導が必要な経路とは、例えば、予測において直近で第1閾値を超えると予測されている経路に対して、当該経路と交差しており、当該経路より所要時間が少ない経路である。このように混雑が予測される場合には、他の経路に誘導して混雑の緩和を図るのが望ましい。情報管理部126は、当該特定した経路において、経路の変更を促すためのインセンティブ及び当該インセンティブに対する誘導時間を選択する。インセンティブの種類は予め各経路について設定されている。インセンティブに対する誘導時間は予め求めておくが、求め方については後述する。いずれのインセンティブ及び誘導時間を選択するかは、現在時刻と予測されたタイミングから適宜、適切なインセンティブを選択するように設計しておけばよい。例えば、インセンティブ及び誘導時間の選択は、時間帯及びイベントの種類に応じて定めておけばよい。情報管理部126は、当該特定した経路に設置された情報提示端末24に選択したインセンティブ及び誘導時間に対応した情報提示を指示する。当該情報提示の指示は通信部120から該当する情報提示端末24に送信される。情報管理部126による情報提示の指示は、当該情報提示を開始する時点で通信部120から情報提示端末24に送信する。また、情報管理部126は、インセンティブの誘導時間で規定される情報提示の終了時に情報提示端末24に終了を指示する。なお、情報提示の開始する時間、及び終了時間を情報提示端末24に送信して、情報提示端末24側で情報提示の開始及び終了を制御するようにしてもよい。
【0037】
ここで、インセンティブの誘導時間の求め方について説明する。情報管理部126には、インセンティブと当該インセンティブの誘導時間とが対応付けられて記録されている。インセンティブの誘導時間は、実際に当該インセンティブにより情報提示をし始めた時間(開始時間)から混雑が緩和した時間(終了時間)を記録しておき、記録から予め求めておく。混雑が緩和した時間とは、例えば、上述したように所要時間が第2閾値を下回った時間である。情報管理部126では、インセンティブの誘導時間は、これらの記録の平均値、又は重み付き平均等、又は所定の学習手法により予め求めておけばよい。図6は、所要時間が低減する場合の所要時間と誘導時間との関係性を示す図である。図6に示すように、情報提示をし始めた時間から混雑が緩和した時間までの時間が、インセンティブの誘導時間teffとして求まる。インセンティブの誘導時間teffは、情報提示の効果が出るまでに必要な時間を意味する。図7は、所要時間が増える場合の所要時間と誘導時間との関係性を示す図である。図7において、第1閾値を超えるタイミングは、tthで表される。情報管理部126は、第1閾値を超えるタイミングtthからインセンティブの誘導時間teffを差し引いた時点が、インセンティブ及び誘導時間に対応した情報提示における、情報提示を開始する時点として求められる。
【0038】
また、所要時間は、その時々の混雑度によって変化が生じると想定される。このような変化を考慮して、情報管理部126による情報提示端末24への情報提示の指示の後に、予測部124は、情報提示の指示の後に計算部122により計算した所要時間をシミュレータへの入力として、タイミングを再度予測する。また、情報管理部126は、再度予測したタイミングから情報提示の変更が必要であるか否かを判定する。情報管理部126は、情報提示の変更が必要であると判定した場合に、再度予測したタイミングに対する、インセンティブ、及び当該インセンティブに対する誘導時間を選択し、情報提示の変更を指示する。例えば、再度予測したタイミングは、情報提示によって混雑が緩和され、所要時間が低下していくと予測されると考えられる。このとき、所要時間の低減の度合いが、想定よりも緩やか又は急峻である場合が想定される。情報管理部126は、このように、想定よりも異なる所要時間の変化があった場合を、情報提示の変更が必要な場合であると判定する。情報管理部126は、所要時間の低減の度合いが緩やかであれば、例えば、インセンティブの度合いを上げたり、誘導時間を伸ばしたりするように情報提示の変更を指示する。また、情報管理部126は、所要時間の低減の度合いが急峻であれば、例えば、インセンティブを下げたり、誘導時間を短くするように情報提示の変更を指示する。このとき、インセンティブを与えすぎないように、インセンティブの上限を決める、等の制約条件を設けてもよい。また、インセンティブの度合いを上下するだけでなく、インセンティブの種類を変えてもよく、例えば、クーポンからポイントに変更する等してもよい。
【0039】
次に、情報提示システム10の作用について説明する。
【0040】
図8及び図9は、情報提示システム10による情報提示処理の流れを示すシーケンスである。
【0041】
ステップS100において、人流センサ20のCPUは、センサ112として混雑度を検知し、通信部110として一定の周期で情報提示装置22に送信する。
【0042】
以下、情報提示装置22及び情報提示端末24による処理が行われる。情報提示装置22のCPU11がROM12又はストレージ14から情報提示処理プログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、情報提示処理が行なわれる。
【0043】
ステップS102において、CPU11は、通信部120として、人流センサ20の各々から経路の各々における各位置の混雑度を受信する。混雑度は、人流センサ20の各々から一定の周期で送信されているため、以降のステップで情報提示装置22において混雑度を用いる際は直近の混雑度が取得されている。
【0044】
ステップS104において、CPU11は、計算部122として、経路の各々における各位置の混雑度に基づいて、経路の各々の時系列の所要時間を計算する。なお、計算した所要時間は情報管理部126に記録する。
【0045】
ステップS106において、CPU11は、予測部124として、ステップS104で経路の各々について計算した時系列の所要時間を、シミュレータに入力し、シミュレータの出力として、経路の各々について所要時間が閾値に接近するタイミングを予測する。
【0046】
ステップS108において、CPU11は、情報管理部126として、経路の各々について予測されたタイミングから誘導が必要な経路を特定する。
【0047】
ステップS110において、CPU11は、情報管理部126として、当該特定した経路において、経路の変更を促すためのインセンティブ及び当該インセンティブに対する誘導時間を選択する。
【0048】
ステップS112において、CPU11は、情報管理部126として、当該特定した経路に設置された情報提示端末24に選択したインセンティブ及び誘導時間に対応した情報提示を指示する。情報提示の指示は、通信部120から該当する情報提示端末24に送信する。
【0049】
ステップS114において、情報提示端末24のCPUは、通信部130として情報提示の指示を受信し、情報提示部132として、指示された情報提示におけるインセンティブで情報提示を開始する。
【0050】
ステップS116において、CPU11は、計算部122として所要時間を再度計算する。
【0051】
ステップS118において、CPU11は、予測部124として、ステップS116で再度計算した所要時間をシミュレータへの入力として、タイミングを再度予測する。
【0052】
ステップS120において、CPU11は、情報管理部126として、再度予測したタイミングから情報提示の変更が必要であるか否かを判定する。変更が必要である場合にはステップS122へ移行し、変更が必要でない場合にはステップS126へ移行する。
【0053】
ステップS122において、CPU11は、情報管理部126として、ステップS118で再度予測したタイミングに対する、インセンティブ、及び当該インセンティブに対する誘導時間を選択し、情報提示の変更を指示する。CPU11は、通信部120として、情報提示の変更の指示を情報提示端末24に送信する。
【0054】
ステップS124において、情報提示端末24のCPUは、通信部130として情報提示の変更の指示を受信し、情報提示部132として、情報提示のインセンティブを変更する。
【0055】
ステップS126において、CPU11は、情報管理部126として、情報提示を終了するか否かを判定する。終了する場合にはステップS128へ移行し、終了しない場合にはステップS116に戻って処理を繰り返す。情報提示を終了する条件は、例えば、ステップS116で再度計算した所要時間が第2閾値を下回っている場合、又は現状指示している情報提示のインセンティブの誘導時間の終了時間となった場合である。
【0056】
ステップS128において、CPU11は、情報管理部126として、終了を指示する。CPU11は、通信部120として、情報提示の終了の指示を情報提示端末24に送信する。
【0057】
ステップS130において、情報提示端末24のCPUは、通信部130として終了の指示を受信し、情報提示部132として、情報提示を終了する。この際、情報提示を終了した旨を情報提示装置22に通知してもよい。
【0058】
ステップS132において、CPU11は、情報提示をしたインセンティブについて、情報提示をし始めた時間から混雑が緩和した時間を記録し、インセンティブの誘導時間を更新する。また、ステップS122で情報提示のインセンティブを変更した場合には、情報提示した各インセンティブの時系列のパターンを、ニューラルネットワークのモデルとして学習し、各インセンティブの誘導時間を更新するようにしてもよい。このように、インセンティブの誘導時間は、情報提示を終了した時点の記録により更新する。これにより、直近の状況を誘導時間に反映できる。
【0059】
情報提示システム10は、以上の各ステップによるシーケンスを、誘導が必要なシーンにおいて継続する。
【0060】
以上説明したように本実施形態の情報提示システム10によれば、リアルタイムに経路の混雑に応じた誘導を行い、混雑を緩和できる。
【0061】
なお、情報提示端末24は経路の起点に設置する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、情報提示端末24を、経路の起点と終点とに設置し、終点の情報提示端末24において更にインセンティブを付与するようにしてもよい。これにより、誘導したい経路へのインセンティブを高くできる。また、始点の情報提示端末24において、仮のインセンティブを付与し、終点の情報提示端末24においてインセンティブを確定させるようにしてもよい。これにより、人がインセンティブのみを得て異なる経路に進むのを防ぐと共に、人の誘導を確実に行える。
【0062】
また、情報提示の開始時間と、情報提示の開始から終了までの情報提示をしていた時間(誘導時間)と、所要時間(混雑度)の時間変化とを記録しておき、記録結果から学習を行ってもよい。学習に用いる手法はニューラルネットワークを用いた各種手法から任意の手法を用いればよい。学習では、混雑している時間がより短くなるように、いずれのインセンティブ及び誘導時間で行うかの選択のパターン、及び予測した閾値を超えるタイミングに対して選択したインセンティブで情報提示を開始するタイミングを学習する。その際に、混雑の生じる要因である、イベント内容、イベントの開始時間、及びイベントの終了時間などのイベント情報についてもデータベース化し、学習データに利用してもよい。また、条件の類似するイベントでは過去の学習結果を利用するなどしてもよい。
【0063】
なお、上記実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した情報提示処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、情報提示処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0064】
また、上記実施形態では、情報提示プログラムがストレージ14に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の非一時的(non-transitory)記憶媒体に記憶された形態で提供されてもよい。また、プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【0065】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0066】
(付記項1)
メモリと、
前記メモリに接続された少なくとも1つのプロセッサと、
を含み、
前記プロセッサは、
特定の地点までの複数の経路の各々に所定の間隔で設置された人流センサの各々から、前記経路の各々における各位置の混雑度を受信し、
前記経路の各々における各位置の混雑度に基づいて、前記経路の各々の時系列の所要時間を計算し、
前記経路の各々について計算した時系列の所要時間を、予め学習された前記経路の各々の所要時間を予測するための所定の装置に入力し、前記所定の装置の出力として、前記経路の各々について前記所要時間が閾値に接近するタイミングを予測し、
前記経路の各々について予測された前記タイミングから誘導が必要な経路を特定し、特定した経路において、経路の変更を促すためのインセンティブ及び前記インセンティブに対する誘導時間を選択し、当該特定した経路の少なくとも起点に設置された情報提示端末に選択した前記インセンティブ及び前記誘導時間に対応した情報提示を指示する、
ように構成されている情報提示装置。
【0067】
(付記項2)
特定の地点までの複数の経路の各々に所定の間隔で設置された人流センサの各々から、前記経路の各々における各位置の混雑度を受信し、
前記経路の各々における各位置の混雑度に基づいて、前記経路の各々の時系列の所要時間を計算し、
前記経路の各々について計算した時系列の所要時間を、予め学習された前記経路の各々の所要時間を予測するための所定の装置に入力し、前記所定の装置の出力として、前記経路の各々について前記所要時間が閾値に接近するタイミングを予測し、
前記経路の各々について予測された前記タイミングから誘導が必要な経路を特定し、特定した経路において、経路の変更を促すためのインセンティブ及び前記インセンティブに対する誘導時間を選択し、当該特定した経路の少なくとも起点に設置された情報提示端末に選択した前記インセンティブ及び前記誘導時間に対応した情報提示を指示する、
ことをコンピュータに実行させる情報提示プログラムを記憶した非一時的記憶媒体。
【符号の説明】
【0068】
10 情報提示システム
20 人流センサ
22 情報提示装置
24 情報提示端末
110、120、130 通信部
112 センサ
122 計算部
124 予測部
126 情報管理部
132 情報提示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9