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  • 特許-ネットワーク情報収集装置及びその方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】ネットワーク情報収集装置及びその方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/06 20220101AFI20221214BHJP
   H04L 41/12 20220101ALI20221214BHJP
   H04L 41/16 20220101ALI20221214BHJP
【FI】
H04L41/06
H04L41/12
H04L41/16
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019023522
(22)【出願日】2019-02-13
(65)【公開番号】P2020136724
(43)【公開日】2020-08-31
【審査請求日】2021-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100129230
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 理恵
(72)【発明者】
【氏名】高田 篤
(72)【発明者】
【氏名】丹治 直幸
(72)【発明者】
【氏名】山越 恭子
【審査官】羽岡 さやか
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102938708(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108600009(CN,A)
【文献】特開2018-147172(JP,A)
【文献】糸井 謙史 KENNJI ITOI, 障害対応業務のナレッジ化・迅速化をめざした自動障害箇所推定技術,NTT技術ジャーナル 第29巻 第5号,一般社団法人電気通信協会,2017年05月01日,P.60-64
【文献】中村 瑞人 Mizuto NAKAMURA,トラフィック情報を用いた複数レイヤの構成管理技術の検討 Study on multi-layer configuration managemen,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.118 No.420 [online] IEICE Technical Report,日本,一般社団法人電子情報通信学会 The Institute of Ele,2019年01月17日,P.9-14
【文献】大倉 昭人 Akihito OKURA,予測制御とマルチパス制御によるIPセルラネットワークQoS制御方式 Proactive/Multipath QoS Control,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.104 No.276 IEICE Technical Report,日本,社団法人電子情報通信学会 The Institute of Electro,2004年08月26日,P.31-34
【文献】石橋 圭介 KEISUKE ISHIBASHI,機械学習・データ分析によるネットワーク設計・運用高度化,NTT技術ジャーナル 第27巻 第12号,一般社団法人電気通信協会,2015年12月01日,P.29-33
【文献】渡辺 敬志郎 KEISHIROU WATANABE,Network-AI技術の活用による新たな価値の創出,NTT技術ジャーナル 第30巻 第3号,一般社団法人電気通信協会,2018年03月01日,P.13-17
【文献】高田 篤 Atsushi TAKADA,サービス保守業務におけるBig data管理基盤に求められる機能に関する考察 A Study of Requirement,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.118 No.483 [online] IEICE Technical Report,日本,一般社団法人電子情報通信学会 The Institute of Ele,2019年02月28日,P.111-116
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 41/00-43/55
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを構成する複数の装置を管理する管理システムのそれぞれから情報を収集して蓄積する情報収集蓄積部と、
前記管理システムが管理する複数の前記装置の接続関係と前記情報とを関連付けた関連情報を生成する関連情報生成部と、
複数の外部の装置のそれぞれに対して、指定された粒度で前記関連情報を配信する配信部を備え、
前記関連情報生成部は、
複数の前記装置のそれぞれの状態の変化を記録するログ集計部と、
前記装置のレイヤ間の接続の関係と、前記情報とを関連付けるレイヤ間関連付け部と、
前記ログ集計部に記録された前記状態の変化と前記情報を時系列に配列する時系列配列部を備えることを特徴とするネットワーク情報収集装置。
【請求項2】
前記関連情報の粒度を外部からの操作で変化させる配信条件設定部を備える
ことを特徴とする請求項に記載のネットワーク情報収集装置。
【請求項3】
前記操作は、アプリケーションプログラミングインターフェース仕様に準拠して行われる
ことを特徴とする請求項に記載のネットワーク情報収集装置。
【請求項4】
ネットワーク情報収集装置が実行するネットワーク情報収集方法であって、
ネットワークを構成する複数の装置を管理する管理システムのそれぞれから情報を収集して蓄積する情報収集蓄積ステップと、
前記管理システムが管理する複数の前記装置の接続関係と前記情報とを関連付けた関連情報を生成する関連情報生成ステップと、
複数の外部の装置のそれぞれに対して、指定された粒度で前記関連情報を配信する配信ステップを行い、
前記関連情報生成ステップでは、
複数の前記装置のそれぞれの状態の変化を記録し、
前記装置のレイヤ間の接続の関係と、前記情報とを関連付け、
記録された前記状態の変化と前記情報を時系列に配列することを特徴とするネットワーク情報収集方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを構成する各装置から情報を収集する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを構成する装置から情報を収集する技術としては、例えば通信装置からの警報を収集蓄積して管理者用の端末にアラーム情報を表示する技術が特許文献1に開示されている。また、伝送装置からの性能情報を収集し、上位インターフェースや管理者用の端末に収集した情報を表示する技術が特許文献2に開示されている。
【0003】
また、サービス事業者向けに、複数の事業者の情報や機能を利用することができる一括管理システムが特許文献3に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-69912号公報
【文献】特開2015-226234号公報
【文献】特開2017-38111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の文献に開示された技術では、同一のサービス中の複数の階層(レイヤ)を包括した情報の提供はできていない。ここで階層とは、伝送及び転送等の作用の異なりを意味する。又は、OSI参照モデルのデータリンク層、ネットワーク層、及びトランスポート層等のことである。よって、サービスに必要な情報を保持する管理システムのそれぞれに対応させて階層毎に情報を取得しなければならない。
【0006】
例えば、ネットワークを構成する装置の故障対応に関する分析・判断を人工知能に行わせる場合を想定すると、その分析・判断は複数の観点を考慮して行う必要がある。よって、人工知能への入力情報は、例えば、警報情報、トラフィック情報、品質情報、及びそれらの組み合わせたものが必要である。
【0007】
この場合、複数の管理システムのそれぞれと人工知能を階層毎に接続させる必要がある。つまり、ある情報に基づく分析・判断を人工知能に代替させる場合は、人工知能と情報を保持する複数の管理システムとを一対多の関係で接続させる必要があり、システム全体が複雑化してしまうという課題がある。
【0008】
本発明は、この課題に鑑みてなされたものであり、例えば人工知能と複数の管理システムのそれぞれとの接続を一対一の関係で接続させるネットワーク情報収集装置及びその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係るネットワーク情報収集装置は、ネットワークを構成する複数の装置を管理する管理システムのそれぞれから情報を収集して蓄積する情報収集蓄積部と、前記管理システムが管理する複数の前記装置の接続関係と前記情報とを関連付けた関連情報を生成する関連情報生成部と、複数の外部の装置のそれぞれに対して、指定された粒度で前記関連情報を配信する配信部を備え、前記関連情報生成部は、複数の前記装置のそれぞれの状態の変化を記録するログ集計部と、前記装置のレイヤ間の接続の関係と、前記情報とを関連付けるレイヤ間関連付け部と、前記ログ集計部に記録された前記状態の変化と前記情報を時系列に配列する時系列配列部を備えることを要旨とする。
【0010】
また、本発明の一態様に係るネットワーク情報収集方法は、ネットワーク情報収集装置が実行するネットワーク情報収集方法であって、ネットワークを構成する複数の装置を管理する管理システムのそれぞれから情報を収集して蓄積する情報収集蓄積ステップと、前記管理システムが管理する複数の前記装置の接続関係と前記情報とを関連付けた関連情報を生成する関連情報生成ステップと、複数の外部の装置のそれぞれに対して、指定された粒度で前記関連情報を配信する配信ステップを行い、前記関連情報生成ステップでは、複数の前記装置のそれぞれの状態の変化を記録し、前記装置のレイヤ間の接続の関係と、前記情報とを関連付け、記録された前記状態の変化と前記情報を時系列に配列することを要旨とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、例えば人工知能と複数の管理システムのそれぞれの接続を一対一の関係で接続させるネットワーク情報収集装置及びその方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係るネットワーク情報収集装置の機能構成例を示すブロック図である。
図2図1に示すネットワーク情報収集装置の概略の処理手順を示すフローチャートである。
図3】ネットワーク故障の具体例を模式的に示す図である。
図4】本発明の第2実施形態に係るネットワーク情報収集装置の機能構成例を示すブロック図である。
図5図1に示すネットワーク情報収集装置と人工知能との接続例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。複数の図面中同一のものに
は同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。
【0014】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係るネットワーク情報収集装置の機能構成例を示すブロック図である。図2は、図1に示すネットワーク情報収集装置100の概略の処理手順を示すフローチャートである。
【0015】
ネットワーク情報収集装置100は、情報収集蓄積部10と、関連情報生成部20と、配信部30とを備える。ネットワーク情報収集装置100は、例えば、ROM、RAM、CPU等からなるコンピュータで実現することができる。各機能構成部をコンピュータによって実現する場合、各機能構成部が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。このことは後述する他の実施形態でも同じである。
【0016】
以降の説明は、ネットワーク情報収集装置100が外部の人工知能に、収集した関連情報を配信する例で説明する。人工知能(図示せず)は、例えばアラームコリレーションAIを例に説明する。アラームコリレーションAIは、複数の故障メッセージの相関を分析・判断して主要因アラームを特定する人工知能である。
【0017】
図1に示す例では、ネットワークを構成する複数の装置の表記は省略している。複数の装置の表記に代えて、ネットワークを構成する複数の装置を監視する警報監視Sys71、各装置の状態を集めて記録する装置ログ収集Sys72、各装置の装置情報を記録した装置情報管理Sys73、各装置の接続構成(形態)を表す情報を記録したトポロジ情報管理Sys74、各装置の工事情報を記録した工事情報管理Sys75、これらの他にも各装置のサービス品質保証のレベルを記録したSLA情報管理Sys(図示せず)等が接続される例を表記している。つまり、ネットワークを構成する複数の装置とネットワーク情報収集装置100は、各管理システムを介して接続される関係にある。
【0018】
情報収集蓄積部10は、ネットワークを構成する複数の装置を管理する管理システムのそれぞれから情報を収集して蓄積する(ステップS1)。各装置から収集した情報は、それぞれの装置に対応するデータベース(DB)に記録される。
【0019】
図1に示すように、警報監視Sys71が発したアラーム情報はアラームDB10に記録される。また、装置ログ収集Sys72が収集した各装置の状態はログDB10に記録される。他の管理システムについても同様である。
【0020】
図3は、ネットワークを構成する装置とネットワーク情報収集装置100との間の接続の具体例を模式的に示す図である。図3に示すネットワークは、ネットワーク層(L3)の装置(ルータ)80と装置81(ルータ)とが接続する構成である。図3は、ネットワーク情報収集装置100と装置の間に、例えば転送系装置警報監視システム76と伝送系装置警報監視システム77が配置される例を示す。
【0021】
図3に示すようにルータ間を接続させる光伝送路に障害が発生したと仮定すると、一方の装置80の物理層からはAISのアラーム、他方の装置81からはLOSのアラームが発生する。AISとLOSのアラームは、伝送系装置警報監視システム77で監視される。
【0022】
その後、アラームはデータリンク層及びネットワーク層に波及し、各種の波及アラームが発生する。各種波及アラームは、転送系装置警報監視システム76で監視される。このようにレイヤ毎に管理システムが設けられる場合もある。
【0023】
これらのアラームは、図3では省略している各データベース(DB)に記録される。各アラームは、下位層からのアラームから順番に各データベース(DB、図1)に記録されるとは限らない。ネットワークのトラフィックによって、上位層のアラームが先に例えばアラームDB10に記録される場合もある。他のデータベース(DB)についても同様である。
【0024】
関連情報生成部20(図1)は、複数の装置の接続関係と装置それぞれからの情報とを関連付けた関連情報を生成する(ステップS2)。ここで、それぞれの情報とは、上記のAIS、LOS、及びBGPDown等のことである。
【0025】
装置の接続関係は、各アラーム情報に付随するIPアドレスを元にトポロジ情報DB10を参照することで得られる。関連情報生成部20は、トポロジ情報DB10を参照して得た接続関係に、アラームDB10に記録されたアラームを対応付けた関連情報を生成する。
【0026】
関連情報は、図3に示した障害の状況を表すディジタル情報である。関連情報生成部20の具体的な構成については後述する。
【0027】
配信部30は、指定された粒度で関連情報を外部に配信する(ステップS3)。粒度は、外部の装置(この例ではアラームコリレーションAI)が求める一つの情報の大きさである。例えば、秒単位、分単位等のことである。粒度は、配信部30に予め設定されている。なお、粒度は変えられるようにしても良い。粒度を変えられるようにした例は後述する。
【0028】
以上説明したように本実施形態に係るネットワーク情報収集装置100は、ネットワークを構成する複数の装置を管理する管理システムのそれぞれから情報を収集して蓄積する情報収集蓄積部10と、管理システムが管理する複数の装置80,81の接続関係と管理システムから収集した情報とを関連付けた関連情報を生成する関連情報生成部20と、指定された粒度で関連情報を外部に配信する配信部30とを備える。これにより、例えば人工知能と複数の管理システムのそれぞれとを一対一の関係で接続させるネットワーク情報収集装置100を提供することができる。
【0029】
つまり、図1に示すようにネットワークを構成する複数の装置を管理する管理システムとネットワーク情報収集装置100との接続の関係は一対一である。よって、複数の管理システムのそれぞれと、例えば人工知能を接続させる接続箇所の数を少なくすることができる。その結果、システム全体のコストダウン及び短納期化に寄与することができる。
【0030】
(関連情報生成部)
図1を参照して関連情報生成部20の構成を更に詳しく説明する。関連情報生成部20は、ログ集計部21、レイヤ間関連付け部22、及び時系列配列部23を備える。
【0031】
ログ集計部21は、複数の装置80,81のそれぞれの状態の変化を記録する。状態の変化とは、例えば図3に示す例におけるデータリンク(L2)層のスイッチ(SW)が、「L0・1PortDown」→「L2LineProtocolDown」に変化することを意味する。
【0032】
レイヤ間関連付け部22は、複数の装置80,81のレイヤ間の接続の関係と、情報収集蓄積部10に記録された情報とを関連付ける。レイヤ間関連付け部22は、図3に示すネットワークの接続の構成とアラームを関連付けたディジタル情報を生成する。
【0033】
時系列配列部23は、ログ集計部21に記録された状態の変化と、レイヤ間関連付け部22でネットワークの接続の構成とアラームを関連付けたディジタル情報とを時系列に配列する。上記のように情報(アラーム)はトラフィックの状況によって前後が入れ替わる場合もあるので、関連情報を時系列に配列し直す。
【0034】
以上説明したように関連情報生成部20は、管理システムが管理する複数の装置80,81のそれぞれの状態の変化を記録するログ集計部21と、装置80,81のレイヤ間の接続の関係と、情報収集蓄積部10に記録された情報とを関連付けるレイヤ間関連付け部22と、ログ集計部21に記録された状態の変化と該情報を時系列に配列する時系列配列部23とを備える。これにより、トラフィックの影響を受けない関連情報を生成することができる。したがって、例えば人工知能に正しい入力情報を提供することができる。
【0035】
なお、関連情報生成部20の機能は、上記の例に限られない。例えば、異なるレイヤの管理システムから異なる形式の時刻情報が送られて来た場合に一つの形式(例えばYYYYMMDDHHMMSS)に統一させる機能を持たせても良い。また、情報の欠損を補う機能を持たせても良い。
【0036】
〔第2実施形態〕
図4は、本発明の第1実施形態に係るネットワーク情報収集装置の機能構成例を示すブロック図である。図4に示すネットワーク情報収集装置200は、ネットワーク情報収集装置100(図1)に対して配信条件設定部40を備える点で異なる。
【0037】
配信条件設定部40は、関連情報の粒度を外部からの操作で変化させる。外部とは、例えば人工知能に主要因アラームを分析させたいユーザが操作する端末(図示せず)のことである。端末は、例えばパーソナルコンピュータで構成される。
【0038】
配信条件設定部40は、ユーザが操作する端末からの制御信号に基づいて、配信部30が外部に配信する関連情報の粒度を変化させる。配信条件設定部40は、例えば関連情報を配信する間隔を毎秒から毎分に変化させる。また、関連情報を配信する配信先を変化させても良い。
【0039】
配信条件設定部40を備えることで、ネットワーク情報収集装置200を例えば異なる人工知能に接続させることも可能である。また、配信先の人工知能を切り離すことも可能である。つまり、運用方針の変化への対応や新技術の登場により新たな人工知能が必要になる場合に、旧型の人工知能とのリプレイスを容易かつ迅速に行うことを可能にする。
【0040】
なお、ユーザが操作する端末からの制御信号は、アプリケーションプログラミングインターフェース(以降、APIと略す)仕様に準拠していると好都合である。APIとは、データのやり取りを通じて、他のシステムの情報や機能等を利用する仕組みである。
【0041】
近年、様々なネットワークサービスがアプリケーションプログラミングインターフェース(以降、API)という形で提供されている。API仕様に準拠した制御信号で配信条件設定部40を操作することで、例えば、GET、POST、PUT、DELETE等のHTTPメソッドによって、配信部30が配信する関連情報の粒度を変化させることができる。
【0042】
要するに、配信部30が配信する関連情報の粒度を変化させる操作は、API仕様に準拠して行われるようにしても良い。これにより、配信条件設定部40の操作を分かり易くすることができる。
【0043】
以上説明したように本実施形態に係るネットワーク情報収集装置100,200によれば、例えば人工知能と複数の管理システムのそれぞれとの接続を一対一の関係で接続させるネットワーク情報収集装置及びその方法を提供することができる。
【0044】
なお、ネットワーク情報収集装置100,200が関連情報を配信する先は、1つの人工知能の例で説明したがこの例に限られない。図5に示すように、複数の人工知能91~94のそれぞれに関連情報を配信するようにしても良い。参照符号91で示すアラームコリレーションAIは、第1実施形態で説明した人工知能である。このように複数の管理システム71~75、及び複数の人工知能91~94の構成であっても各管理システム71~75とネットワーク情報収集装置100、及び各人工知能とネットワーク情報収集装置100の間の接続は一対一の関係である。
【0045】
つまり、本実施形態によればネットワークを構成する複数の装置を管理する管理システムと例えば人工知能との間の接続を複雑化させないという効果を奏する。なお、上記の実施形態は、本実施形態に係るネットワーク情報収集装置を、人工知能と管理システムの間に配置する例を示して説明したがこの例に限られない。関連情報を配信する先は、人工知能でなくても構わない。
【0046】
本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0047】
100,200:ネットワーク情報収集装置
10:情報収集蓄積部
10:アラームDB
10:ログDB
10:装置情報DB
10:トポロジ情報DB
10:工事情報DB
20:関連情報生成部
30:配信部
40:配信条件設定部
71:警報監視Sys(管理システム)
72:装置ログ収集Sys(管理システム)
73:装置情報管理Sys(管理システム)
74:トポロジ情報管理Sys(管理システム)
75:工事情報管理Sys(管理システム)
76:転送系装置警報監視Sys(管理システム)
77:伝送系装置警報監視Sys(管理システム)
80,81:装置(ルータ)
91:アラームコリレーションAI
92:工事起因故障判定AI
93:対処期限判定AI
94:対処優先度判定AI
図1
図2
図3
図4
図5