(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G09B 9/00 20060101AFI20221215BHJP
G06Q 10/00 20120101ALI20221215BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20221215BHJP
G16Y 10/55 20200101ALI20221215BHJP
【FI】
G09B9/00 Z
G06Q10/00
G06F3/01 510
G16Y10/55
(21)【出願番号】P 2021520699
(86)(22)【出願日】2020-05-08
(86)【国際出願番号】 JP2020018628
(87)【国際公開番号】W WO2020235354
(87)【国際公開日】2020-11-26
【審査請求日】2021-07-21
(31)【優先権主張番号】P 2019095409
(32)【優先日】2019-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】504137912
【氏名又は名称】国立大学法人 東京大学
(73)【特許権者】
【識別番号】000114891
【氏名又は名称】ヤマト科学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】▲辻▼ 佳子
(72)【発明者】
【氏名】松村 勝弘
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-072193(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0005838(US,A1)
【文献】特開2017-219998(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 9/00-9/56
G06Q 50/20
G06F 3/01、3/0481
G16Y 10/55、20/40、40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
第1入出力デバイス及び第2入出力デバイスと通信可能に構成され、
前記情報処理装置は、記憶部と、受信部と、判定部と、送信部と
、反映部とを備え、
前記記憶部は、VR空間情報と、不適切行動データベースとを記憶し、ここで、
前記VR空間情報とは、前記第1入出力デバイスを使用する第1ユーザーと、前記第2入出力デバイスを使用する第2ユーザーとが共有アクセス可能なVR空間を規定する情報であり、
前記不適切行動データベースとは、不適切行動情報を規定するデータベースであり、ここで、前記不適切行動情報とは、不可視の不適切事象が発生し得る不適切行動を表す情報であり、
前記受信部は、前記第1入出力デバイスから第1行動情報を、前記第2入出力デバイスから第2行動情報を受信可能に構成され、ここで、
前記第1行動情報とは、前記第1ユーザーの実空間における第1行動を表す情報であり、
前記第2行動情報とは、前記第2ユーザーの実空間における第2行動を表す情報であり、
前記判定部は、前記VR空間情報と、前記第1行動情報と、前記第2行動情報と、前記不適切行動情報とに基づいて、前記第1行動及び前記第2行動が前記不適切行動を構成するか否かを判定可能に構成され、
前記不適切行動は、前記第1行動と前記第2行動の組み合わせにより構成され、
前記送信部は、前記不適切行動を構成すると判定された場合、前記不適切事象の発生を表す発生情報を、前記第1入出力デバイス又は前記第2入出力デバイスに送信可能に構成され
、
前記VR空間は、第1空間及び第2空間を含み、
前記第1空間及び前記第2空間は、それぞれ異なる空間であり、且つ、それぞれが一体となって1つのVR空間を構成するものであり、
前記反映部は、前記第1空間における前記第1行動を、前記第2空間に反映可能に構成される、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項
1に記載の情報処理装置において、
前記第1行動又は前記第2行動は、前記VR空間に対応する実空間において、実際の物を操作する行動を含む、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1
又は請求項2に記載の情報処理装置において、
前記不適切行動は、人体に有害な影響を与えうる要因を有する環境における行動であり、且つ、以下の(1)~(3)の少なくとも1つについて定義される;
(1)予め定められた複数の物の組み合わせ
(2)予め定められた複数の行動の組み合わせ
(3)予め定められた物と行動の組み合わせ
情報処理装置。
【請求項4】
請求項
3に記載の情報処理装置において、
前記(1)は、前記複数の物のうち特定の物の配置距離、又は、前記複数の物のうち特定の物の状態変化、の少なくとも一方について定義される、
情報処理装置。
【請求項5】
請求項
3又は請求項
4に記載の情報処理装置において、
前記(2)は、前記複数の行動のうち特定の行動の実行順、又は、前記特定の行動の実行間隔、の少なくとも一方について定義される、
情報処理装置。
【請求項6】
請求項
3~請求項
5の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記(3)は、前記物から予め定められた範囲内で前記行動が実行されること、又は、前記物が開封されてから予め定められた時間内に前記行動が実行されること、の少なくとも一方について定義される、
情報処理装置。
【請求項7】
システムであって、
情報処理装置、第1入出力デバイス及び第2入出力デバイスを備え、
前記情報処理装置は、
前記第1入出力デバイス及び前記第2入出力デバイスと通信可能に構成され、
前記情報処理装置は、記憶部と、受信部と、判定部と、送信部と
、反映部とを備え、
前記記憶部は、VR空間情報と、不適切行動データベースとを記憶し、ここで、
前記VR空間情報とは、前記第1入出力デバイスを使用する第1ユーザーと、前記第2入出力デバイスを使用する第2ユーザーとが共有アクセス可能なVR空間を規定する情報であり、
前記不適切行動データベースとは、不適切行動情報を規定するデータベースであり、ここで、前記不適切行動情報とは、不可視の不適切事象が発生し得る不適切行動を表す情報であり、
前記受信部は、前記第1入出力デバイスから第1行動情報を、前記第2入出力デバイスから第2行動情報を受信可能に構成され、ここで、
前記第1行動情報とは、前記第1ユーザーの実空間における第1行動を表す情報であり、
前記第2行動情報とは、前記第2ユーザーの実空間における第2行動を表す情報であり、
前記判定部は、前記VR空間情報と、前記第1行動情報と、前記第2行動情報と、前記不適切行動情報とに基づいて、前記第1行動及び前記第2行動が前記不適切行動を構成するか否かを判定可能に構成され、
前記不適切行動は、前記第1行動と前記第2行動の組み合わせにより構成され、
前記送信部は、前記不適切行動を構成すると判定された場合、前記不適切事象の発生を表す発生情報を、前記第1入出力デバイス及び前記第2入出力デバイスに送信可能に構成され、
前記VR空間は、第1空間及び第2空間を含み、
前記第1空間及び前記第2空間は、それぞれ異なる空間であり、且つ、それぞれが一体となって1つのVR空間を構成するものであり、
前記反映部は、前記第1空間における前記第1行動を、前記第2空間に反映可能に構成され、
前記第1入出力デバイス及び前記第2入出力デバイスは、前記発生情報を前記第1ユーザー及び前記第2ユーザーに提示可能に構成される、
システム。
【請求項8】
請求項
7に記載のシステムであって、
空間規定部材を備え、
前記空間規定部材は、前記VR空間に対応する実空間に配置され、
前記第1行動及び前記第2行動は、前記空間規定部材を操作する行動を含む、
システム。
【請求項9】
第1入出力デバイス及び第2入出力デバイスと通信可能なコンピュータを、記憶部、受信部、判定部
、送信部
及び反映部として機能させるプログラムであって、
前記記憶部は、VR空間情報と、不適切行動データベースとを記憶し、ここで、
前記VR空間情報とは、前記第1入出力デバイスを使用する第1ユーザーと、前記第2入出力デバイスを使用する第2ユーザーとが共有アクセス可能なVR空間を規定する情報であり、
前記不適切行動データベースとは、不適切行動情報を規定するデータベースであり、ここで、前記不適切行動情報とは、不可視の不適切事象が発生し得る不適切行動を表す情報であり、
前記受信部は、前記第1入出力デバイスから第1行動情報を、前記第2入出力デバイスから第2行動情報を受信可能に構成され、ここで、
前記第1行動情報とは、前記第1ユーザーの実空間における第1行動を表す情報であり、
前記第2行動情報とは、前記第2ユーザーの実空間における
第2行動を表す情報であり、
前記判定部は、前記VR空間情報と、前記第1行動情報と、前記第2行動情報と、前記不適切行動情報とに基づいて、前記第1行動及び前記第2行動が前記不適切行動を構成するか否かを判定可能に構成され、
前記不適切行動は、前記第1行動と前記第2行動の組み合わせにより構成され、
前記送信部は、前記不適切行動を構成すると判定された場合、前記不適切事象の発生を表す発生情報を、前記第1入出力デバイス及び前記第2入出力デバイスに送信可能に構成され
、
前記VR空間は、第1空間及び第2空間を含み、
前記第1空間及び前記第2空間は、それぞれ異なる空間であり、且つ、それぞれが一体となって1つのVR空間を構成するものであり、
前記反映部は、前記第1空間における前記第1行動を、前記第2空間に反映可能に構成される、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
研究者のための教育は、産業の発展のため、いつの時代も必要とされる。特許文献1には、教育内容における不明点を根本的にさかのぼって解明し、その理解を確実なものとして、誰でも無理なく成績の上がる教育指導方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複数人が同時に個々の作業を実行する現場では、従来に無い新しい作業を実行する場合や、従来からある作業でも習熟度が低い作業者が担当することがある。また、複数人で「空間」と「モノ」と「ユーティリティー」を共有し、人がそれぞれの目的の中で操作を行っている状況では、複数のシナリオが時間的・空間的に共存している巨大複雑化システムであるため、自分自身の操作が誤っている場合に起こる事故等の人的災害に加え、自分自身の操作が誤っていない場合にも人的災害が起こることがあり、あるいは、自分自身の操作からは想定外の内容や被害の重篤度の人的災害が起こることがある。このような状況の中、産業界で採用されている教育(講習)手法は、労働安全衛生管理のための作業手順標準化とその徹底に主眼を置いているものであり、上述の巨大複雑化システムに対応できていない。
【0005】
現在、産業界では、体験学習教材が盛んに作製されているが、これらは、予め人が操作ミスをしたときの事故現象を再現するのみで、その原理を理解させる教材とは本質的に異なる。また、自身の操作が原因ではなく、周囲の作業者の操作ミスによる事故や、複数の作業者および周辺に存在する複数の人の行動の相互作用によって発生する事故現象を再現させることは想定されていない。以下、実際に作業を実行する作業者と、事故(不適切事象)が発生した場合に影響を受ける位置に存在する人を合わせて当事者と呼ぶこととする。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、複数のシナリオが時間的・空間的に共存している場合でも、複数の当事者間の相互作用に起因する事故を理解することが可能な情報処理装置、システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、情報処理装置であって、第1入出力デバイス及び第2入出力デバイスと通信可能に構成され、前記情報処理装置は、記憶部と、受信部と、判定部と、送信部とを備え、前記記憶部は、VR空間情報と、不適切行動データベースとを記憶し、ここで、前記VR空間情報とは、前記第1入出力デバイスを使用する第1ユーザーと、前記第2入出力デバイスを使用する第2ユーザーとが共有アクセス可能なVR空間を規定する情報であり、前記不適切行動データベースとは、不適切行動情報を規定するデータベースであり、ここで、前記不適切行動情報とは、不可視の不適切事象が発生し得る不適切行動を表す情報であり、前記受信部は、前記第1入出力デバイスから第1行動情報を、前記第2入出力デバイスから第2行動情報を受信可能に構成され、ここで、前記第1行動情報とは、前記第1ユーザーの実空間における第1行動を表す情報であり、前記第2行動情報とは、前記第2ユーザーの実空間における第2行動を表す情報であり、前記判定部は、前記VR空間情報と、前記第1行動情報と、前記第2行動情報と、前記不適切行動情報とに基づいて、前記第1行動及び前記第2行動が前記不適切行動を構成するか否かを判定可能に構成され、前記送信部は、前記不適切行動を構成すると判定された場合、前記不適切事象の発生を表す発生情報を、前記第1入出力デバイス又は前記第2入出力デバイスに送信可能に構成される、情報処理装置が提供される。
【0008】
本発明に係る情報処理装置では、不適切行動データベース(VR空間内における不適切行動を規定するデータベース)を準備し、VR空間情報と、第1,第2ユーザーの実空間における行動を表す第1,第2行動情報と、不適切行動情報に基づいて、不可視の不適切事象の発生を判定することができる。これにより、第1ユーザー及び第2ユーザーによる複数のシナリオが時間的・空間的に共存している場合でも、複数の当事者間の相互作用に起因する事故を理解することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係るシステム100の機能ブロック図。
【
図2】システム100により実現されるVR空間を表す模式図。
【
図3】不適切データベースに記憶された情報の一例。
【
図4】システム100により実現される処理を表すフローチャートの一例。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。特に、本明細書において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、0又は1で構成される2進数のビット集合体として信号値の高低によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0011】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0012】
1.システム100の構成
図1に示すように、システム100は、情報処理装置1、第1入出力デバイス5、及び第2入出力デバイス6を備える。本実施形態では、システム100はさらに、再現装置9を備える。情報処理装置1は、ネットワークNWを介して第1入出力デバイス5、第2入出力デバイス6及び再現装置9と通信可能に構成される。
【0013】
情報処理装置1は、例えば、サーバーにより構成される。情報処理装置1はネットワークNWを介して情報を授受できれば良い。すなわち、ユーザーの作業場所と同一空間に存在する必要はなく、クラウドサーバーとすることも可能である。第1入出力デバイス5及び第2入出力デバイス6は、ヘッドマウントディスプレイやスマートグラスに任意の位置情報取得手段を組み合わせて構成される。再現装置9は、不適切事象を再現し、ユーザーに擬似的に不適切事象を体験させるものである。再現装置9は、温度、送風、臭い、音、色、光等を再現可能な装置により構成される。
【0014】
(1-1)情報処理装置1
情報処理装置1は、制御部10、受信部20、送信部30、記憶部40を備える。また、制御部10は、変換部11、判定部12、反映部13を備える。
【0015】
<記憶部40>
記憶部40は、種々のプログラム及びデータを記憶するものであり、例えばメモリ、ハードディスク、SSD等により構成される。本実施形態では、記憶部40は、VR空間情報と、不適切行動データベースとを記憶する。ここで、VR空間情報は、第1入出力デバイス5を使用する第1ユーザーU1と、第2入出力デバイス6を使用する第2ユーザーU2とが共有アクセス可能なVR空間を規定する情報である。VR空間は、2次元又は3次元の空間により定義される。本実施形態では、VR空間は、研究室又は実験室を再現するものである。また、不適切行動データベースは、不適切行動情報を規定するデータベースである。不適切行動情報は、不可視の不適切事象が発生し得る不適切行動を表す情報である。ここで、不可視の不適切事象とは、例えば、特定の物質を混合することによる有毒ガスの発生、特定の気体発生時にバーナーを起動させることによる引火などである。不適切事象は、具体的には、無機又は有機溶媒その他の化学品を使用した実験下において発生し得る、好ましくない事象のことであるが、これに限定されない。また、
図1に示すごとく、適切行動情報を規定するデータベースである適切行動データベースを具備し、この適切行動データベースを逸脱した行動のうち、自己もしくは他者に有害な影響を与えうる、不可視の不適切事象を発生させうる行動を不適切行動と規定することも可能である。
【0016】
VR空間は、第1空間及び第2空間を含むことができる。第1空間及び前記第2空間は、それぞれ異なる空間である。そして、第1空間と第2空間が一体となって1つのVR空間を構成する。例えば、第1空間は、作業机を含む仮想空間であり、第2空間は、白衣置場を含む仮想空間であった場合、VR空間内では、作業机が配置された第1空間と、白衣が配置された第2空間が実空間として隣接しているように再現される。これにより、例えば、第1ユーザーU1が第1空間を利用して実験訓練をしており、第1ユーザーU1と離れた場所で第2ユーザーU2が第2空間を利用して実験訓練をしている場合でも、第1ユーザーU1と第2ユーザーU2の行動がVR空間内で互いに影響を与えることが可能になる。第1ユーザーU1と第2ユーザーU2の各作業は作業全体を指揮するトレーナーTの作業指示に従っても良いし、トレーナーTを介さずに、予め情報処理装置1に設定されているシナリオに従っても良い。
【0017】
また、不適切行動は、第1行動と第2行動の組み合わせにより構成されてもよい。ここで、第1行動情報は、第1ユーザーU1の実空間における第1行動を表す情報である。また、第2行動情報は、第2ユーザーU2の実空間における第2行動を表す情報である。
【0018】
さらに、第1行動又は第2行動は、VR空間に対応する実空間において、ユーザーが実際の物を操作する行動を含んでもよい。実際の物とは、
図2に示される空間規定部材SDである。本実施形態では、システム100は、空間規定部材SDを備えることができる。空間規定部材SDは、VR空間に対応する実空間に配置され、VR空間を体験中のユーザーが実際に触れることができる部材である。具体的には、空間規定部材SDは、作業机、作業机で再現したドラフトチャンバーやボンベ立て、白衣置き場、プラスチック等で作成したフラスコの模型などが挙げられる。空間規定部材SDを使用することで、VR空間を使用した訓練中でも、実物の触覚を得ることができ、よりリアルな訓練を受けることが可能になる。このとき、第1行動情報及び第2行動情報は、空間規定部材SDを操作する行動を含む。
【0019】
<受信部20>
受信部20は、外部から種々のデータを受信するものである。本実施形態では、受信部20は、第1入出力デバイス5から第1行動情報を、第2入出力デバイス6から第2行動情報を受信可能に構成される。ここで、第1行動情報は、第1ユーザーU1の実空間における第1行動を表す情報である。また、第2行動情報は、第2ユーザーU2の実空間における第2行動を表す情報である。これらの行動情報は、各ユーザーの実空間内での動きをリアルタイムで検出して取得した位置情報を含むものである。そして、実空間内における行動を表す行動情報を、実空間に対応するVR空間内での動きを表す情報に変換することが可能である。
【0020】
<送信部30>
送信部30は、外部に種々のデータを送信するものである。本実施形態では、送信部30は、不適切事象の発生を表す発生情報を、第1入出力デバイス5又は第2入出力デバイス6に送信可能に構成される。ここで、発生情報の内容は特に限定されず、例えば、発生した不適切事象の名前又はその説明、不適切事象が発生した原因、不適切への対策等を表す画像、音声、臭いを含めることが可能である。
【0021】
また、送信部30は、VR空間情報を第1入出力デバイス5及び第2入出力デバイス6に送信する。ここで、VR空間情報は、予め第1入出力デバイス5及び第2入出力デバイス6のメモリに記憶しておくこともできる。
【0022】
<制御部10>
制御部10は、情報処理装置1の他の構成要素を制御するものであり、チップ、プロセッサ、プログラム等の組み合わせにより構成される。本実施形態では、制御部10は、変換部11、判定部12、反映部13を備える。
【0023】
<変換部11>
変換部11は、第1行動情報及び第2行動情報を、VR空間内での行動を表す情報に変換する。すなわち、実空間内における行動を、VR空間内における行動に変換するものである。
【0024】
<判定部12>
判定部12は、VR空間情報と、第1行動情報と、第2行動情報と、不適切行動情報とに基づいて、第1行動及び第2行動が不適切行動を構成するか否かを判定可能に構成される。具体的には、第1行動情報と第2行動情報をVR空間内での行動に変換し、VR空間内で第1行動及び第2行動が行われた場合に、これらの行動の組み合わせが不適切行動データベースに記憶された不適切行動に該当するか否かを判定する。これにより、例えば、第1ユーザーU1と第2ユーザーU2が互いに異なる実験訓練をしていた場合でも、それぞれの行動が組み合わさることにより、意図せぬ事故の発生を検出することができる。
【0025】
<反映部13>
反映部13は、第1空間における第1行動を、第2空間に反映可能に構成される。これにより、第1ユーザーU1と第2ユーザーU2が別の部屋でシステム100を利用する場合でも、VR空間内で互いの行動が相互作用するようになる。
【0026】
(1-2)第1入出力デバイス5及び第2入出力デバイス6
第1入出力デバイス5と第2入出力デバイス6は同様の機能を備えるので、以下、第1入出力デバイス5について説明する。
【0027】
第1入出力デバイス5は、第1ユーザーU1の行動を表す第1行動情報を情報処理装置1に出力するとともに、情報処理装置1から送信された発生情報を入力可能に構成される。本実施形態では、第1入出力デバイス5は、第1ヘッドマウントディスプレイ51及び第1グローブ52により構成される。第1ヘッドマウントディスプレイ51は、任意のヘッドマウントディスプレイであり、表示部にVR空間を表示し、ユーザーがVR空間に没入させるものである。そして、情報処理装置1から受信した発生情報のうち画像情報は、ヘッドマウントディスプレイの表示部に表示する。また、発生情報が音声、臭い、温風などの場合は、ヘッドマウントディスプレイに情報発生器を設けても良いし、ユーザーが検知できる範囲内であれば作業空間内に別装置を配置する構成も可能である。具体的には、発生情報が音声の場合には、第1ヘッドマウントディスプレイ51に設けられたスピーカーから音声を出力させても良いし、作業空間内に別スピーカーを配置しても良い。温風や臭いの場合も同様にヘッドマウントディスプレイに情報発生器を設ける、もしくは別装置を配置する構成も可能である。
【0028】
第1グローブ52は、第1行動情報を取得するものである。第1グローブ52の構成は特に限定されないが、ビーコン、Wi-Fi(登録商標)、Blue tooth(登録商標)、GPS等の位置情報を取得できる装置や、加速度センサー、ジャイロセンサー、圧力センサー等のセンサー類を搭載することができる。ここでは具体例として手に装着するグローブを示したが、行動情報取得部位は手に限定されず、作業内容に影響を与えるユーザーの体のあらゆる部位を行動情報取得の対象とすることが可能である。
【0029】
ここで、第1グローブ52は必須ではなく、任意の構成により第1入出力デバイス5を実現することができる。例えば、第1グローブ52に変えてスティック状のデバイスに種々の装置やセンサーを搭載してもよい。また、第1ユーザーU1の手にマーカーを付与し、実空間に設置したカメラによりマーカーの軌跡を追跡し、第1行動情報を取得してもよい。ここで、画像処理を利用して第1行動情報を取得する場合には、マーカーは必須ではない。
【0030】
第2入出力デバイス6は、第1入出力デバイス5と同様に、第2ヘッドマウントディスプレイ61と第2グローブ62により構成される。そして、第2入出力デバイス6により、第2ユーザーU2の行動を表す第2行動情報が情報処理装置1に出力される。
【0031】
(1-3)再現装置9
再現装置9は、不適切事象を再現し、ユーザーに擬似的に不適切事象を体験させるものである。再現装置9は、温度、風、熱風、臭い、音、色、光等を再現可能な装置により構成される。例えば、不適切行動の結果、不可視の不適切事象として人体に有毒なガスが発生した場合、人体に無害な成分でかかるガスの臭いや色を再現する。これにより、ユーザーが不適切事象をリアルに体験することができる。
【0032】
2.共有されるVR空間について
図2は、複数のユーザーにより共有されたVR空間を表す概念図である。
図2の例では、第1ユーザーU1~第4ユーザーU4がそれぞれ入出力デバイスを装着し、1つのVR空間を共有している。本実施形態では、第1ユーザーU1~第4ユーザーU4はそれぞれ、第1実験室~第4実験室で実験訓練中である場合について説明する。ここで、第3ユーザーU3及び第4ユーザーU4はそれぞれ、第3入出力デバイス7(第3ヘッドマウントディスプレイ71及び第3グローブ72により構成)及び第4入出力デバイス8(第4ヘッドマウントディスプレイ81及び第4グローブ82により構成)を装着しているものとする。
【0033】
第1入出力デバイス5~第4入出力デバイス8にはそれぞれ、第1空間~第4空間が表示される。そして、第1空間~第4空間が一体となって1つのVR空間を構成する。これにより、離れた場所に存在する複数のユーザーの行動が、それぞれのユーザーが体験するVR空間内において互いに影響を与えることになる。
【0034】
例えば、第1空間は無機溶媒を扱う環境、第2空間は有機溶媒を扱う環境、第3空間は火を扱う環境、第4空間は有害ガスが発生し得る環境として再現することができる。そして、特定の空間における行動が、他の空間に影響することにより、不適切事象が発生する。
【0035】
ここで、第1実験室~第4実験室(VR空間に対応する実空間)に空間規定部材SD(作業机)を配置することにより、各ユーザーはVR空間内で空間規定部材SD(作業机)に実際に触れることが可能になり、よりリアルな体験をすることができる。
図2の例では、空間規定部材SDとして作業机を配置し、VR空間内で他の設備(ドラフトチャンバー、ボンベ立て、白衣置場)を表現している。ここで、VR空間内に配置される設備(空間規定部材SD以外の設備:以下、仮想設備)については、単なる映像として表現してもよく、実験室(実空間)に作業机を複数配置し、VR空間内で仮想設備として表現してもよい。さらに、仮想設備を単なる映像として表現する場合には、第1入出力デバイス5に触覚フィードバック機能を搭載し、仮想設備にVR空間内で触れた際にユーザーへ触覚を伝えてもよい。
【0036】
3.不適切行動データベース
図3は、不適切行動データベースの一例である。不適切行動データベースは、理論及び過去の経験に基づいて解明された不適切事象につき、その発生原因をまとめたデータベースである。
図3の例ではテーブル形式で図示しているが、データベースの保存手法はこれに限定されない。
【0037】
本実施形態では、不適切行動は、実験室内における行動であり、以下の(1)~(3)について定義している。なお、(1)~(3)の全てについてデータベース化する必要はなく、(1)~(3)の少なくとも1つについてデータベース化すればよい。
(1)予め定められた複数の物の組み合わせ
(2)予め定められた複数の行動の組み合わせ
(3)予め定められた物と行動の組み合わせ
【0038】
(1)は、「複数の物のうち特定の物の配置距離」、又は、「複数の物のうち特定の物の状態変化」、の少なくとも一方について定義することができる。
(2)は、「複数の行動のうち特定の行動の実行順」、又は、「特定の行動の実行間隔」、の少なくとも一方について定義することができる。
(3)は、「物から予め定められた範囲内で行動が実行されること」、又は、「物が開封されてから予め定められた時間内に前記行動が実行されること」、の少なくとも一方について定義することができる。
【0039】
図3の例では、(1)「配置距離」の場合、「(試薬A,試薬B)0cm」とは、試薬Aと試薬Bを接触する位置に配置すると、不適切事象である「有毒ガス発生」が生じ得ることを表している。また、(1)「状態変化」の場合、「(試薬A、試薬E>30℃)」とは、試薬Aの近傍で試薬Eを30℃以上にすると試薬Eの揮発成分が試薬Aと反応することで「有毒ガス発生」が生じうることを表している。また、「(試薬F>300℃)」とは、試薬Fを300℃以上にすると、「発火」が生じうることを表している。さらに、(炎、試薬G>150℃)とは、炎の近傍で試薬Gを150℃以上にすると、「引火」が生じうることを表している。より正確には、上記の不適切事象発生条件を温度と配置距離による関数で表現しても良いし、それぞれの場合でテーブル参照の形をとることも可能である。また、ここで、予め定められた「物」には、試薬以外も含まれる。例えば、(1) 「配置距離」の場合、「(試薬C、試薬D)0cm」とは、試薬C(例:金属ナトリウム)が試薬D(例:水)に触れると、不適切事象である「発火」が生じ得ることを表している。また、「(試薬E、器具X)0cm」とは、器具X(例:ゴム手袋)を使用しないで試薬E(例:硝酸)に触れると、不適切事象である「火傷」が生じ得ることを表している。なお、
図3(1)では配置距離0cm(接触)を例示したが、以下のように、器具Y(例:ガスバーナー)が試薬F(例:エーテル)と壁などの障壁なくして一定距離内(配置距離100cm)にある中で、試薬Fを溢した場合に、不適切事象である「引火」が生じ得るといったように、0cm以外の値も設定されうる。生物や放射線の影響などの場合にも、0cm以外の値も設定されうる。
【0040】
(2)「実行順」の場合、「(行動A→行動B)」とは、行動Aの後に行動Bを行うと、不適切事象である「飛散による火傷」が生じ得ることを表している。また、(2)「実行間隔」の場合、「(行動A,行動D)10S」とは、行動Aと行動Bを10秒以内に行うと、不適切事象である「飛散による火傷」が生じ得ることを表している。
【0041】
(3)「範囲」の場合、「(試薬A,行動A)50cm」とは、試薬Aから50cm以内の範囲で行動Aを行うと、不適切事象である「基板粉末による切創」が生じ得ることを表している。また、(3)「時間」の場合、「(試薬A,行動E)20S」とは、試薬Aが開封されてから、行動Bを10秒以内に行うと、不適切事象である「発火」が生じ得ることを表している。
【0042】
ここで、
図3は不適切行動データベースの一例であり、(1)~(3)と異なる観点でデータベースを構築することができる。また、これらのデータを外部のデータベースから収集してもよい。
【0043】
4.フローチャート
次に、
図4を用いて、システム100が実行する処理について説明する。以下、説明の簡易化のため、第1入出力デバイス5及び第2入出力デバイス6間における相互作用について説明する。
【0044】
まず、S1において、送信部30により、VR空間情報が第1入出力デバイス5及び第2入出力デバイス6に送信され、第1入出力デバイス5及び第2入出力デバイス6にVR空間情報をセットする。ここで、第1入出力デバイス5及び第2入出力デバイス6にVR空間情報が予め記憶されている場合には、送信部30からのVR空間情報の送信を省略できる。
【0045】
次に、S2において、第1入出力デバイス5で第1空間を再生し、第2入出力デバイス6で第2空間を再生するとともに、第1空間と第2空間を隣接させた状態で1つのVR空間を生成する。これにより、第1ユーザーU1と第2ユーザーU2でVR空間を共有する。そして、第1ユーザーU1と第2ユーザーU2がそれぞれの仮想空間内で所定の行動を行う。所定の行動としては、トレーナーTから与えられた実験をこなすため、種々の器具や試薬を使用する動作が挙げられるが、これに限定されない。
【0046】
次に、S3において、受信部20により、第1行動情報と第2行動情報が受信される。そして、変換部11により、第1行動情報及び第2行動情報をVR空間内での行動に変換される。あわせて、反映部13により、第1空間内における第1行動情報に対応する行動が第2空間に反映されるとともに、第2空間内における第2行動情報に対応する行動が第1空間に反映される。
【0047】
次に、S4において、判定部12により、第1行動及び第2行動が不適切行動を構成するか否かが判定される。このとき、不適切行動データベースを参照し、いずれの不適切行動に該当するかが特定される。そして、第1行動及び第2行動が不適切行動を構成すると判定された場合(YES)、S5に処理を進める。
【0048】
次に、S5において、送信部30により、不適切事象の発生を表す発生情報を、第1入出力デバイス5又は第2入出力デバイス6に送信する。第1入出力デバイス5又は第2入出力デバイス6は、受信した発生情報に基づいて、種々の情報を表示部に表示する。ここで、発生情報は、第1入出力デバイス5及び第2入出力デバイス6に送信してもよい。
【0049】
そして、S6において、再現装置9により、不適切事象を再現する。これにより、第1ユーザーU1及び第2ユーザーU2は、不適切事象を身をもって感じることができる。
【0050】
一方、S4において、第1行動及び第2行動が不適切行動を構成しないと判定された場合(NO)、再びS3に処理を戻す。
【0051】
これにより、互いに異なる第1空間及び第2空間における行動がVR空間内で相互作用し、第1ユーザーU1及び第2ユーザーU2は、単独では発生しなかったはずの不適切事象を実感することが可能になる。
【0052】
このように、情報処理装置1を有するシステム100によれば、複数の人の行動の相互作用によって発生する不適切事象(事故現象)を再現させることが可能になった。これにより、情報処理装置1又はシステム100は、各当事者の相互作用に起因する「もらい事故」を理解するための教育教材として利用することができる。かかる技術により、学生、研究者、教職員らによる規則や規制の遵守にとどまらず、研究者自らが環境安全を自分の問題として捉え、自発的に考えるようになるための合理的かつ実効的で具体的な環境安全教育の実現が可能となる。
【0053】
5.その他
本発明は以下の態様でも実施可能である。
【0054】
システムであって、情報処理装置、第1入出力デバイス及び第2入出力デバイスを備え、前記情報処理装置は、第1入出力デバイス及び前記第2入出力デバイスと通信可能に構成され、前記情報処理装置は、記憶部と、受信部と、判定部と、送信部とを備え、前記記憶部は、VR空間情報と、不適切行動データベースとを記憶し、ここで、前記VR空間情報とは、前記第1入出力デバイスを使用する第1ユーザーと、前記第2入出力デバイスを使用する第2ユーザーとが共有アクセス可能なVR空間を規定する情報であり、前記不適切行動データベースとは、不適切行動情報を規定するデータベースであり、ここで、前記不適切行動情報とは、不可視の不適切事象が発生し得る不適切行動を表す情報であり、前記受信部は、前記第1入出力デバイスから第1行動情報を、前記第2入出力デバイスから第2行動情報を受信可能に構成され、ここで、前記第1行動情報とは、前記第1ユーザーの実空間における第1行動を表す情報であり、前記第2行動情報とは、前記第2ユーザーの実空間における第2行動を表す情報であり、前記判定部は、前記VR空間情報と、前記第1行動情報と、前記第2行動情報と、前記不適切行動情報とに基づいて、前記第1行動及び前記第2行動が前記不適切行動を構成するか否かを判定可能に構成され、前記送信部は、前記不適切行動を構成すると判定された場合、前記不適切事象の発生を表す発生情報を、前記第1入出力デバイス及び前記第2入出力デバイスに送信可能に構成され、前記第1入出力デバイス及び前記第2入出力デバイスは、前記発生情報を前記第1ユーザー及び前記第2ユーザーに提示可能に構成される、システム。
【0055】
第1入出力デバイス及び第2入出力デバイスと通信可能なコンピュータを、記憶部、受信部、判定部及び送信部として機能させるプログラムであって、前記記憶部は、VR空間情報と、不適切行動データベースとを記憶し、ここで、前記VR空間情報とは、前記第1入出力デバイスを使用する第1ユーザーと、前記第2入出力デバイスを使用する第2ユーザーとが共有アクセス可能なVR空間を規定する情報であり、前記不適切行動データベースとは、不適切行動情報を規定するデータベースであり、ここで、前記不適切行動情報とは、不可視の不適切事象が発生し得る不適切行動を表す情報であり、前記受信部は、前記第1入出力デバイスから第1行動情報を、前記第2入出力デバイスから第2行動情報を受信可能に構成され、ここで、前記第1行動情報とは、前記第1ユーザーの実空間における第1行動を表す情報であり、前記第2行動情報とは、前記第2ユーザーの実空間における21行動を表す情報であり、前記判定部は、前記VR空間情報と、前記第1行動情報と、前記第2行動情報と、前記不適切行動情報とに基づいて、前記第1行動及び前記第2行動が前記不適切行動を構成するか否かを判定可能に構成され、前記送信部は、前記不適切行動を構成すると判定された場合、前記不適切事象の発生を表す発生情報を、前記第1入出力デバイス及び前記第2入出力デバイスに送信可能に構成される、プログラム。
【0056】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0057】
1 :情報処理装置
5 :第1入出力デバイス
6 :第2入出力デバイス
7 :第3入出力デバイス
8 :第4入出力デバイス
9 :再現装置
10 :制御部
11 :変換部
12 :判定部
13 :反映部
20 :受信部
30 :送信部
40 :記憶部
51 :第1ヘッドマウントディスプレイ
52 :第1グローブ
61 :第2ヘッドマウントディスプレイ
62 :第2グローブ
71 :第3ヘッドマウントディスプレイ
72 :第3グローブ
81 :第4ヘッドマウントディスプレイ
82 :第4グローブ
100 :システム
SD :空間規定部材
U1 :第1ユーザー
U2 :第2ユーザー
U3 :第3ユーザー
U4 :第4ユーザー
T :トレーナー