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特許7195337基板処理におけるドーズマップおよび特徴サイズマップの製造および使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-15
(45)【発行日】2022-12-23
(54)【発明の名称】基板処理におけるドーズマップおよび特徴サイズマップの製造および使用
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20221216BHJP
   H01L 21/68 20060101ALI20221216BHJP
【FI】
G03F7/20 501
G03F7/20 521
H01L21/68 K
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020559363
(86)(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-30
(86)【国際出願番号】 US2019024275
(87)【国際公開番号】W WO2019209449
(87)【国際公開日】2019-10-31
【審査請求日】2020-12-28
(31)【優先権主張番号】15/964,986
(32)【優先日】2018-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】M/S 1269,3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ベンチャー, クリストファー デニス
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン, ジョセフ アール.
【審査官】田中 秀直
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-534381(JP,A)
【文献】特開2016-156746(JP,A)
【文献】特開2010-118404(JP,A)
【文献】特開2006-40930(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0149757(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0216615(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20
H01L 21/027
H01L 21/68
G09F 9/00-9/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ製造の方法であって、
製造システムに記憶されたアプリケーションによって、構成部品製造と関連する少なくとも1つの入力であって、構成部品識別子または製造ライン識別子を含む少なくとも1つの入力を、受信することと、
前記アプリケーションによって、前記少なくとも1つの入力に基づいて、複数の製造プログラムを含むデータストアから製造プログラムを選択することと、
基板が製造システム内に位置付けられている間に、前記製造プログラムを実行することであって、前記基板に複数のパルスを印加する、前記製造プログラムを実行することと、
前記製造システムと関連するイメージングシステムを介して、製造の各段階において、前記基板の画像のセットを撮像することと、
ドーズマップを生成するために、特徴サイズマッピングを用いて前記画像のセットを分析することであって、
製造の各段階における特徴サイズの比較に基づいて特徴サイズのばらつきを特定し、特徴サイズマップを形成すること、
前記特徴サイズのばらつきを前記入力と相互に関連付けること、および
前記基板の各部分の前記特徴サイズのばらつきを特定すること、
によって、前記画像のセットを分析することと、
印加される前記複数のパルスに対する調整のセットを含むとともに、前記入力に結び付けられている前記ドーズマップを生成することと、
前記複数のパルスに応答して、前記基板の各領域に調整されたドーズを適用することによって、前記基板上に所定のサイズの複数の特徴を生成することと、
を含む、方法。
【請求項2】
撮像された画像の各々を第1の構成部品と第2の構成部品とに分解することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の構成部品は、製造装置に基づいて前記特徴サイズのばらつきの原因となる系統的構成部品であり、前記第2の構成部品は、前記特徴サイズのばらつきの原因となる環境要因である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記イメージングシステムが、位置のセットからデータのセットを撮像する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法が、前記分析に基づいて、複数のドーズマップを生成することをさらに含み、前記複数のドーズマップの各ドーズマップは、複数のドーズタイプおよび複数の領域を含み、前記複数の領域の各領域は、前記複数のドーズタイプの一以上のドーズタイプに関連付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
デバイス製造の方法であって、
製造の各段階において、第1の基板の画像のセットを撮像することと、
ドーズマップを生成するために、特徴サイズマッピングを用いて前記画像のセットを分析することであって、
製造の各段階における特徴サイズの比較に基づいて特徴サイズのばらつきを特定し、特徴サイズマップを形成すること、
前記特徴サイズのばらつきを入力と相互に関連付けること、および
前記基板の各部分の前記特徴サイズのばらつきを特定すること、
によって、前記画像のセットを分析することと、
印加される複数のパルスに対する調整のセットを含むとともに、前記入力に結び付けられている前記ドーズマップを生成することと、
複数の製造入力を受信することに応答して、製造サーバの非一時的メモリに記憶されたアプリケーションによって、前記複数の製造入力のうちの少なくとも1つに関連する製造プログラムを選択することであって、各製造プログラムは、製造ラインの複数の処理パラメータに関連付けられている、製造プログラムを選択することと、
前記アプリケーションによって、前記複数の製造入力に基づいて、複数のドーズマップから前記ドーズマップを選択することと、
前記アプリケーションによって、前記ドーズマップに基づいて、選択された製造プログラム内の複数の処理パラメータのうちの処理パラメータのサブセットを修正することと、
前記処理パラメータのサブセットの修正の後で、前記アプリケーションによって、前記選択された製造プログラムを実行することと、
前記アプリケーションによる前記選択された製造プログラムを実行することに応答して、第2の基板においてターゲットサイズの複数の特徴を形成することと、
を含む、方法。
【請求項7】
前記処理パラメータのサブセットを修正することが、前記基板において複数のドーズタイプを適用するために、前記ドーズマップに基づいてリソグラフィと関連した処理パラメータを修正することを含み、前記ドーズマップが基板上の複数の領域を識別し、各領域は前記複数のドーズタイプのうちの1つのドーズタイプと関連している、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記修正の前に、リソグラフィと関連する前記処理パラメータの各々の処理パラメータが、複数のドーズタイプのうちの単一のドーズタイプと関連している、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記ドーズマップが、複数のドーズタイプが基板の各領域に適用される順番をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
製造の各段階において、第1の基板の画像のセットを撮像することと、
ドーズマップを生成するために、特徴サイズマッピングを用いて前記画像のセットを分析することであって、
製造の各段階における特徴サイズの比較に基づいて特徴サイズのばらつきを特定し、特徴サイズマップを形成すること、
前記特徴サイズのばらつきを入力と相互に関連付けること、および
前記基板の各部分の前記特徴サイズのばらつきを特定すること、
によって、前記画像のセットを分析することと、
印加される複数のパルスに対する調整のセットを含むとともに、前記入力に結び付けられている前記ドーズマップを生成することと、
複数の製造入力を受信することに応答して、前記複数の製造入力のうち少なくとも1つに関連する製造プログラムを選択することであって、各製造プログラムは、製造ラインの複数の処理パラメータと関連する、製造プログラムを選択することと、
前記製造プログラムに基づき、複数のドーズマップから前記ドーズマップを選択することと、
選択されたドーズマップに基づき、選択された製造プログラム内の前記複数の処理パラメータのうちの処理パラメータのサブセットを修正することと、
前記処理パラメータのサブセットの修正の後で、修正され、選択された前記製造プログラムを実行することと、
前記修正され、選択された製造プログラムの実行に応答して、第2の基板においてターゲットサイズの複数の特徴を形成することと
を含む方法を実施することによって、製造システムに、基板をパターニングするために電磁放射源の領域にパルスを選択的に印加してドーズを適用することを実行させるように構成される内容を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
前記処理パラメータのサブセットを修正することが、前記基板において複数のドーズタイプを適用するために、前記ドーズマップに基づいてリソグラフィと関連した処理パラメータを修正することを含み、前記ドーズマップが基板上の複数の領域を識別し、各領域は前記複数のドーズタイプのうち1つのドーズタイプと関連している、請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
前記修正の前に、リソグラフィと関連する前記処理パラメータが、複数のドーズタイプのうち単一のドーズタイプと関連している、請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記修正され、選択された製造プログラムを実行することが、
前記基板の第1の領域に第1のドーズタイプを適用すること、および、
前記基板の第2の領域に第2のドーズタイプを適用すること、を含み、
前記第1のドーズタイプが前記第2のドーズタイプと強度または持続時間のいずれかにおいて異なる、請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
前記第1の領域が前記第2の領域から離れている、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記第1の領域の一部が前記第2の領域の一部と重なり合う、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、概して、一以上の基板を処理するための装置、システムおよび方法に関し、より具体的には、フォトリソグラフィプロセスを実施するための装置、システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
[0002]フォトリソグラフィは、半導体デバイスおよび液晶ディスプレイ(LCD)などのディスプレイデバイスの製造において、広範に使用される。大面積基板は、LCDの製造に利用されることが多い。LCDまたはフラットパネルは、一般的に、コンピュータ、タッチパネルデバイス、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、テレビモニタなどといった、アクティブマトリクスディスプレイに使用される。通常、フラットパネルは、2枚のプレートの間に挟まれたピクセルを形成する液晶材料の層を含む。電源からの電力が液晶材料全体に印加されると、液晶材料を通過する光の量がピクセル位置において制御され、画像の生成が可能になる。
【0003】
[0003]ピクセルを形成する液晶材料層の一部として組み込まれた電気的特徴を作り出すために、マイクロリソグラフィ技法が用いられる。これらの技法により、基板の少なくとも1つの表面に感光性フォトレジストが塗布される。次いで、パターン生成装置が、パターンの一部として選択された感光性フォトレジストの領域に光を照射して、選択領域内のフォトレジストに化学変化を引き起こし、これらの選択領域に、電気的特徴を作り出す後続の材料除去および/または材料追加のプロセスのための準備を行う。
【0004】
[0004]ディスプレイデバイスおよびその他のデバイスを、消費者が求める価格で、継続的に提供するために、大面積基板などの基板に正確に、かつ良好なコストパフォーマンスでパターンを作り出す、新たな装置およびアプローチが必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
[0005]本開示は、概して、ドーズマップを使用する基板処理およびドーズマップの生成に関する。一実施形態では、ディスプレイ製造の方法は、製造システム上に記憶されたアプリケーションによって、構成部品製造に関連する少なくとも1つの入力を受信することであって、該入力は構成部品識別子または製造ライン識別子を含む、受信すること、アプリケーションによって、少なくとも1つの入力に基づいて、複数の製造プログラムを含むデータストアから、ターゲット上の複数の領域を識別するマップを含む製造プログラムを選択することであって、該複数の領域の各領域は異なるドーズタイプに関連付けられる、選択すること、製造プログラムを実行することであって、複数のパルスが、異なるドーズタイプを送達するために、マップに基づいて電磁放射デバイスに印加される、実行すること、および製造プログラムを実行した後で、基板上に所定のサイズの複数の特徴を生成することを含む。代わりの実施形態では、デバイス製造の方法は、複数の製造入力を受信することに応答して、製造サーバの非一時的メモリに格納されたアプリケーションによって、複数の製造入力のうちの少なくとも1つに関連する製造プログラムを選択することであって、各製造プログラムは、製造ラインに関する複数の処理パラメータに関連付けられている、選択すること、アプリケーションによって、複数の製造入力に基づいて、複数のドーズマップのうち1つのドーズマップを選択すること、アプリケーションによって、ドーズマップに基づいて、選択された製造プログラム内の複数の処理パラメータのうちの処理パラメータのサブセット(一部分)を修正すること、処理パラメータのサブセットの修正の後で、アプリケーションによって、選択された製造プログラムを実行すること、およびアプリケーションによる選択された製造プログラムの実行に応答して、基板においてターゲットサイズの複数の特徴を形成することを含む。
【0006】
[0006]一実施形態では、複数の製造入力を受信することに応答して、複数の製造入力のうちの少なくとも1つに関連する製造プログラムを選択することであって、各製造プラグラムは製造ラインの複数の処理パラメータと関連している、選択すること、複数の製造入力に基づき、複数のドーズマップのうち1つのドーズマップを選択すること、選択されたドーズマップに基づき、選択された製造プログラム内の複数の処理パラメータのうちの処理パラメータのサブセットを修正すること、処理パラメータのサブセットの修正の後で、アプリケーションによって、修正され、選択された製造プログラムを実行すること、および修正され、選択された製造プログラムの実行に応答して、基板においてターゲットサイズの複数の特徴を形成することを含む、方法を実施することによって、基板をパターン化するために、ドーズを適用して製造システムに光源の領域に選択的にパルスを印加させるように構成される内容を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0007】
[0007]本開示の上述の特徴を詳細に理解し得るように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な説明が、実施形態を参照することによって得られ、一部の実施形態は、添付の図面に例示されている。しかし、添付図面は例示的な実施形態のみを示すものであり、したがって、本開示の範囲を限定すると見なすべきではなく、その他の等しく有効な実施形態も許容され得ることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】本書で開示されている実施形態による、フォトリソグラフィシステムの斜視図である。
図1B】本書で開示されている実施形態による、代わりのフォトリソグラフィシステムの斜視図である。
図2A】本書で開示されている実施形態による、画像投影装置の概略斜視図である。
図2B】本書に記載の実施形態による、画像投影装置である。
図3】本開示の実施形態による、複数の画像投影装置の概略図を示す。
図4】本開示の実施形態による、固体エミッタデバイスの部分概略図である。
図5】本開示の実施形態による、ディスプレイ構成部品を製造するシステムの概略図である。
図6】本開示の実施形態による、デバイス製造の例示的な方法のフロー図である。
図7】本開示の実施形態による、基板の製造の方法である。
図8A】本開示の実施形態による、単一のドーズタイプが端部から端部まで適用されたドーズマップを示す。
図8B】本開示の実施形態による、例示的なドーズマップである。
図8C】本開示の実施形態による、例示的なドーズマップである。
図8D】本開示の実施形態による、同じ製造ラインで製造された種々の構成部品に関する例示的なドーズマップを示す。
図8E】本開示の実施形態による、同じ製造ラインで製造された種々の構成部品に関する例示的なドーズマップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0020]理解を容易にするために、可能な場合には、図に共通する同一の要素を指し示すのに同一の参照番号を使用した。一実施形態の要素および特徴は、さらなる記述がなくても、他の実施形態に有益に組み込まれ得ると考えられる。
【0010】
[0021]本開示の実施形態は、基板パターニングを含む動作のための固体エミッタデバイスを使用する、改良されたフォトリソグラフィシステムおよび方法を提供する。固体エミッタは、微細(例えば、最大寸法で約100μm未満)で、電磁放射を放出する。いくつかの例では、マイクロLEDなどの発光ダイオードが用いられ得る。固体エミッタデバイスの様々な例は、複数の横の行および縦の列に配置された固体エミッタのアレイを含む。各固体エミッタは、少なくとも1つのピクセルに関連付けられ得る。いくつかの実施形態において、複数のサブピクセルを各ピクセルに関連付けることができる。本明細書に記載のシステムおよび方法を使用することで、個々の固体エミッタの輝度の強度、固体エミッタの領域、列、および/または行は、変更可能かつ制御可能になり、その結果、基板によって受け取られるドーズに影響を及ぼす。一実施形態では、基板に適用されるドーズは、改良されたフィールド輝度均一性およびフィールドステッチング(stitching)に制御可能である。固体エミッタの領域、個々の固体エミッタ、個々の行および/または列、または行および/または列の集団は、本書では一般に、「サブセット」と称され得る。これらのアレイの変更可能な強度を制御することは、例えば、サイズが一貫している様々な露光ドーズを受ける基板上に特徴を形成するために、様々な領域の単一の固体エミッタに、固体エミッタのアレイの領域に印加される電圧などの信号(パルス)を変化させることを含む。この強度の制御は、固体エミッタ露光の前後両方での製造プロセスによって作り出される特徴サイズのばらつきを調整し、適応させるために、ドーズマップまたは特徴サイズマップに基づいて実行され得る。
【0011】
[0022]本明細書に記載の「特徴サイズマッピング」は、それらの特徴が製造動作を通じて形成される際に、基板または基板のバッチ全体にわたる様々な位置における特徴サイズを反映する画像を撮像するプロセスである。特徴サイズマップは、単一の強度および持続時間を有するパルスが基板全体に印加されることになっていた場合、既存の(以前に記憶された)製造プログラムと併せて、および/または修正するために用いられ得る。特徴サイズマッピングは、特徴サイズマップを生産し、この特徴サイズマップは、電磁放射生成デバイスによる露光を含むプロセス動作を調整することによって、既存の記憶されたプログラムを修正するために、製造システムによって用いられる。特徴サイズマップは、基板または基板のバッチ全体にわたって一貫したサイズの特徴を生産するために、製造プロセスのどの動作が修正されるか、かつ、それらの動作内のどのパラメータが修正されるかを特定するのに使用される。これは、特徴サイズマッピングを介して生成される特徴サイズマップに示されるように、過小サイズまたは過大サイズの特徴につながり得るプロセスのばらつきを考慮に入れることによって達成され得る。一例では、基板の様々な領域に適用される一以上のドーズタイプは、製造プロセス中に撮像された画像に基づくリアルタイムデータおよび/または特徴サイズマップの記憶された履歴に基づいて、より具体的には、特徴サイズマップを生成する撮像された画像の分析に基づいて、それらの強度および/または持続時間において修正され得る。いくつかの例では、特徴サイズマップは、例えば、特徴サイズマップが、関連するまたは類似の構成部品または製造プログラムのための一貫した特徴サイズを有する基板を首尾よく生産したときに、プログラムまたは構成部品識別子に特有の分析なしに、製造プログラムおよび/または構成部品識別子に結び付けられてもよい。
【0012】
[0023]本明細書に記載の「ドーズマッピング」は、製造プロセス中の基板の複数の画像の分析に基づいて、特定の構成部品、製造ライン、端部アセンブリ、またはそれらの組合せのために基板の様々な部分にどのドーズを適用すべきかを特定するプロセスである。本明細書に記載のドーズマップは、本明細書に記載の方法に基づいて生成され得る。ドーズマップは、単一の強度および持続時間を有するパルスが基板全体に印加されるべきであった場合、既存の(以前に記憶された)製造プログラムと併せて、および/または修正するために用いられ得る。ドーズマッピングは、これらのドーズマップを生産し、これらのドーズマップは、製造システムによって用いられ、既存の記憶されたプログラムを修正し、過小サイズまたは過大サイズの特徴につながり得るプロセスのばらつきを考慮に入れることによって、基板または基板のバッチ全体にわたって一貫したサイズの特徴を生産する。つまり、基板の様々な領域に適用されるドーズタイプは、画像のリアルタイムデータおよび/または記憶された履歴に基づいて、その強度および/または持続時間において修正することができ、それは製造プロセス中に撮像された、より具体的には、撮像された画像の分析に基づく、上述の特徴サイズマップを含み得る。いくつかの例では、ドーズマップは、例えば、ドーズマップが、関連するまたは類似の構成部品または製造プログラムのための一貫した特徴サイズを有する基板を首尾よく生産したときに、プログラムまたは構成部品識別子に特有の分析なしに、製造プログラムおよび/または構成部品識別子に結び付けられてもよい。本明細書に記載の特徴サイズマップとドーズマップとの相違は、電磁放射線の様々なドーズは、特徴サイズマップに基づいて基板に適用され得るが、例えば、エッチングまたはフォトレジストコーティング動作、または他の動作において、他のプロセスパラメータがさらに調整され得る、という点にある。さらに、いくつかの例では、1つまたは複数のドーズマップを特徴サイズマップから引き出すことができ、製造プログラムを特徴サイズマップまたはドーズマップのいずれかまたは両方に関連付けることが可能である。
【0013】
[0024]ディスプレイ製造の一例では、製造ラインは、複数の逐次および/または同時プロセスを実行するように構成された複数の装置を備える。一実施形態では、ガラスパネルは、フォトレジストでコーティングされ、次いでリソグラフィを受け、次にデベロッパプロセス、その後、エッチングプロセスを行うことができる。これらの製造ステップは、例えば、一貫性のないフォトレジスト厚さ、デベロッパ材料、処理温度、ドライエッチング材料および処理装置、エッチング装置および/または材料、または他の要因に起因して、パネル全体にわたる寸法に特徴サイズのばらつきを引き起こし得る。製造される各製品は、ターゲット特徴サイズまたはサイズ範囲に関連付けられる。特徴は、様々な製造ステップの間に形成され、特徴サイズのばらつきは、損なわれた品質および追加コストにつながり得る。したがって、この特徴サイズのばらつきは、構成部品および潜在的にはその最終アセンブリ、また後続の製造ステップの能力にも、意図された目的を達成するのに悪影響を及ぼす。例えば、ディスプレイの意図された特徴サイズがXミクロンである場合、製造プロセスによって形成される特徴サイズは、Xを上回る場合も下回る場合もあり得る。特徴の過小領域または過大領域が基板上のどこに位置するかを特定することによって、基板全体にわたってターゲットサイズの特徴を一貫して生産するために、リソグラフィ中にこれらの領域に適用されるドーズタイプを調整するために、製造プログラムの修正が可能となる。本明細書に記載のように、「ドーズタイプ」とは、基板をパターン化するために使用される光発生源に印加される電流(パルス)に応答して基板に適用されるドーズの強度および持続時間を指す。これらは、本書では「ドーズ(1回分の放射)」と称することができる。
【0014】
[0025]本明細書に記載のシステムおよび方法の実施形態によるドーズマッピングを使用すると、製造プロセスは、望ましくない特徴サイズのばらつきにつながり得るプロセスのばらつきを考慮に入れるために、製造ラインの少なくともリソグラフィ動作を調整することによって、ドーズマップを使用して一貫した特徴サイズを生産する。ドーズマップは、(例えば、バッチプロセスにおいて)1つまたは複数の基板にわたる特徴サイズの不一致およびばらつきを避けるために、製造中にドーズのどの強度および持続時間が基板に適用されることになっているかに関する複数の情報を含む。これらのドーズは、パルスが固体エミッタアレイなどの発光デバイスに送られるときに適用される。ドーズマップは、一貫したサイズの(ターゲットサイズの)特徴を生産する処理環境を提供するために、ターゲット基板に対応する種々の領域において、様々な持続時間の様々な強度のパルスを印加することによって、単一の基板全体にわたって、または基板のバッチ全体にわたって、様々な(調節可能な)ドーズタイプの選択的な適用を可能にする。いくつかの実施形態において、ドーズマッピングにおいて、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)が使用され得る。一例では、フレームの強度を変化させるために、DMDを目的とする複数のレーザの強度を変化させることができる。
【0015】
[0026]一例では、ドーズマップは、その関連する製造プログラムの一部となり、製造プログラムの元々記憶されたリソグラフィ部分を置き換える。他の例では、ドーズマップは、製造ラインに関連付けられた製造サーバによって、または複数の製造ラインとともに、製造プログラムと一緒にロードされ、ドーズマップは、製造プログラムの少なくとも一部、例えば、リソグラフィに関連付けられた製造プログラムの一部を修正するように作用する。ドーズマップおよび製造プログラムは、構成部品識別子、最終製品/アセンブリ識別子、製造ラインなどの入力(例えば、製造を開始するために製造ラインによって読み取られるもの)に基づいて、または他の手段によって結び付けられ得る。入力、ドーズマップ、および製造プログラムと製造ラインとの間のリンクは、製造ラインと同じ場所に位置する、または単一の製造ラインから、または複数の製造ラインから遠く離れて位置する製造システムサーバに記憶され得る。ドーズマップを前提とした画像は、実施形態に応じて、イメージングシステムによって定期的にまたは連続的に撮られ得る。本明細書に記載のドーズマップは、これらの連続的にまたは定期的に撮像された画像を使用して、動的に更新され得る。動的更新は、クリープ過程、新製品導入、およびオペレータ訓練などの要因を考慮に入れるために実施され得る。本明細書に記載の「識別子」とは、数字、アルファベット、英数字、QRコード、または構成部品とアセンブリ製品と装置とを区別するために使用され得る他の一意の識別子であり得る。
【0016】
[0027]一実施形態では、ドーズマップまたは特徴サイズマップは、製造の異なる段階で製造中に撮像された複数の画像に基づいて生成され得る。いくつかの例では、ドーズマップは、特徴サイズマップに基づいて生成される。この画像の撮像は、様々なプロセス段階の前、最中、および/または後に行われ得る。画像は、その製品および製造ラインに関するドーズマップを開発するために、単一の製造ライン上の単一の製品について分析され、比較され得る。他の実施形態では、ドーズマップまたは特徴サイズマップは、単一のラインのための複数の製品にわたって、単一の製品または製品のファミリー(構成部品またはアセンブリ)のための複数のラインにわたって、またはそれらの組み合わせにわたって開発され得る。撮像された画像は、因果関係に対して第1および第2の構成部品に分解されてもよい。第1の構成部品は、系統的構成部品と称することができ、この構成部品は、装置関連要因のため特徴サイズの不一致の原因となり得、第2の構成部品は、環境条件および/またはオペレータ条件(人的および環境要因)によって決まることができ、ドーズマップまたは特徴サイズマップ開発に用いられ得るかあるいは用いられ得ない任意抽出された要因である。
【0017】
[0028]システム要因は、基板の特定の1つまたは複数の領域をターゲット厚さより薄いかまたは厚い層で覆うレジストコーティング機械などの製造プロセスで使用される構成部品および原料を含み得る。システム構成部品の他の例は、エッチングチャンバ内のデベロッパおよび/またはフィンガープリントの温度のばらつきであり得る。本明細書に記載のシステムおよび方法を使用すると、このシステムのばらつきは、一方の領域で構造に印加される電流のドーズを増加させ、他方の領域でドーズを減少させることを含むプロセスの調整によって十分に補償され、系統的な構成部品のばらつきを相殺し、Xミクロンのターゲットサイズである特徴を有するディスプレイを生産することができる。
【0018】
[0029]ドーズマップの一例では、リソグラフィ中、製造プロセスが基板を左から右に運ぶ際、異なる部分に適用されるドーズは、多かれ少なかれ電圧がどこに印加されるべきかを示すドーズマップからの情報に基づき、強度または持続時間を増減させ得る。これにより、製造中の基板(チップ)全体にわたる輝度調節が可能になる。一例では、一貫したターゲットの特徴サイズを生産し得ないすべての列に対して一定の(例えば、5V)電圧を印加するのではなく、ターゲットの特徴サイズを一貫して生産するため、印加される電圧が、デバイスの状態および品質に基づくように、より具体的には、デバイス全体の状態および品質に基づくように、第1の列には、5Vが印加されてもよく、第2の列には、4.9Vが印加されてもよく、第3の隣接する列には、4.8V印加されてもよい。すなわち、製造システムは、電流を適用する前に構造のマップを生成し、マップに基づいて、基板の「領域」と称され得る、各行、列、個々の固体エミッタ、またはそれらの組合せに印加される電流を調整する。リソグラフィプロセス中に特徴サイズマップに基づくことができるドーズマップに従って、基板に適用されるドーズを選択的かつ意図的に変化させることによって、望ましくない特徴サイズのばらつきにつながり得るプロセスのばらつきが考慮され、補正される。したがって、ドーズマッピングおよび特徴サイズマッピングは、単独でまたは組み合わせて、一貫したサイズの特徴の製造の信頼性を増加させる。
【0019】
[0030]ドーズマップまたは特徴サイズマップに基づいて、基板全体にわたる領域に異なるドーズタイプを選択的に適用することは、多種多様な製造ラインにわたって、特に製造ライン内の様々な装置に対して変化し得る。異なるドーズタイプは、異なる強度、持続時間、またはその両方を含み得る。一例では、検査またはイメージングシステムは、各処理ステップに続く特徴サイズの状態を特定するために、プロセスのさまざまな段階で基板の画像を撮るように構成される複数の光学系を含む。検査システムによって生成される特徴サイズマップは、製造ラインの一部であり得、または製造ラインに通信可能に連結されてもよく、1つまたは複数の基板にわたって(例えば、同じラインから、または同じ構成部品から)、特徴が過小サイズである場所、および特徴が過大サイズである場所を特定するために分析される。この分析は、特徴サイズマップを生成すること、かつ、基板にわたる特徴サイズのばらつきを特定することを含む(例えば、複数のパターン化された基板のどの領域が、ターゲットの特徴サイズまたはサイズの範囲以上または以下にある、様々なサイズの特徴を有するかなど)。この分析に基づいて、マイクロリソグラフィが実施される前および後の両方の基板の処理に基づき、マイクロリソグラフィ中にどの強度および持続時間のドーズが適用されることになっているかを示す一以上の特徴サイズマップからドーズマップが生成され得る。本明細書に記載の「通信連結」とは、通信可能に連結されたときに、一方向または双方向の通信が装置間で可能になるように、2つ以上の装置間の関係を定義する。この通信には、データの検索および/または命令の送信が含まれ得る。
【0020】
[0031]実施形態に応じて、ドーズマップまたは特徴サイズマップは、様々な方法で生成され得る。例えば、ドーズマップおよび特徴サイズマップは、製造ラインによって、製品によって、基板サイズによって、または製造プロセスおよび/もしくは最終用途の他の態様によって生成され、記憶され得る。いくつかの例では、製造ライン内の第1の装置からのドーズマップおよび/または特徴サイズマップは、その装置が異なる製造ラインにより適している可能性があるかどうかを判定するのに用いられ得る。例えば、特徴マッピング中の画像の撮像および分析を介して、第1の領域においてより小さい特徴を生産するようにフォトレジストコーティング機械が特定され、同じ第1の領域内でより大きい特徴を生産するようにデベロッパが特定される場合、これらの装置は、ドーズマッピングと共に、一貫したサイズの特徴の生産の可能性を増加させるために、異なるラインからのものであっても組み合わせることができる。
【0021】
[0032]図1Aは、本書で開示されている実施形態による、フォトリソグラフィシステム100Aの斜視図である。システム100Aは、ベースフレーム110、スラブ120、ステージ130、および処理装置160を含む。ベースフレーム110は、製造施設のフロアに置かれ、スラブ120を支持する。複数の受動空気アイソレータ112が、ベースフレーム110とスラブ120との間に位置付けられる。一実施形態では、スラブ120は花崗岩の一枚板であり、ステージ130は、スラブ120の上に配置される。基板140は、ステージ130によって支持される。複数の孔(図示せず)が、複数のリフトピン(図示せず)がそれらを通って延在することを可能にするために、ステージ130に形成される。いくつかの実施形態では、リフトピンは、例えば一以上の移送ロボット(図示せず)から基板140を受け取るために、伸長位置まで上昇する。ステージ130から基板140をロードし、アンロードするために、一以上の移送ロボットが使用される。
【0022】
[0033]基板140は、例えば、石英など任意の適切な材料を含み、フラットパネルディスプレイの一部として使用される。他の実施形態では、基板140は、フラットパネルディスプレイの一部として使用可能な他の材料でできている。いくつかの実施形態では、基板140には放射線に感受性のあるフォトレジスト層が形成されている。ポジ型フォトレジストは、放射線に曝露され、パターンがフォトレジストに書き込まれた後に、フォトレジストに塗布されたフォトレジストデベロッパに対してそれぞれ可溶性であるフォトレジストの部分を含む。ネガ型フォトレジストは、放射線に曝露され、パターンがフォトレジストに書き込まれた後に、フォトレジストに塗布されたフォトレジストデベロッパに対してそれぞれ不溶性になるフォトレジストの部分を含む。フォトレジストの化学組成により、そのフォトレジストがポジ型フォトレジストになるか、またはネガ型フォトレジストになるかが決まる。フォトレジストの例は、ジアゾナフトキノン、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メチルグルタルイミド)、およびSU-8のうちの少なくとも1つを含むが、それに限定されるものではない。この様態では、パターンは、基板140の表面上に作り出されて、電子回路を形成する。
【0023】
[0034]システム100Aは、支持体122の対と、軌道124の対とを含む。支持体122の対はスラブ120の上に配置され、スラブ120と支持体122の対とは単一材料片である。軌道124の対は、支持体122の対によって支持され、ステージ130は、図1Aに示された座標系によって示されるように、X方向に軌道124に沿って移動する。一実施形態では、一対の軌道124は、一対の平行な磁気チャネルである。図示されるように、一対の軌道124の各軌道124は線形である。他の実施形態では、一以上の軌道124は非線形である。エンコーダ126がステージ130に連結され、エンコーダ126はコントローラ190に位置情報を提供するように構成される。
【0024】
[0035]一実施形態では、処理装置160は、支持体162および処理ユニット164を含む。支持体162は、スラブ120の上に配置され、ステージ130が処理ユニット164の下を通過するための開口部166を含む。処理ユニット164は支持体162によって支持される。一実施形態では、処理ユニット164は、フォトリソグラフィプロセスにおいてフォトレジストを露光させるよう構成された、パターン生成装置である。いくつかの実施形態では、パターン生成装置は、マスクレスリソグラフィプロセスを実施するよう構成される。処理ユニット164は複数の画像投影装置(図2Aおよび2B参照)を含む。一実施形態では、処理ユニット164は84個もの画像投影装置を包含する。各画像投影装置は、ケース165に配置される。処理装置160は、マスクレス直接パターニングを実施するのに有用である。
【0025】
[0036]コントローラ190は、本明細書に記載の処理技法の制御および自動化を容易にする。コントローラ190は、処理装置160、一以上のステージ130、およびエンコーダ126のうちの一以上と連結されるかあるいは通信する。処理装置160および一以上のステージ130は、基板処理および基板の位置合わせに関して、コントローラに情報を提供する。例えば、処理装置160は、コントローラ190に情報を提供し、コントローラ190に基板処理が完了したことを警告する。
【0026】
[0037]コントローラ190は、中央処理装置(CPU)192、メモリ194、およびサポート回路(またはI/O)196を含む。CPU192は、様々なプロセスを制御するために産業用設定で使用される任意の形態のコンピュータプロセッサおよびハードウェア(パターン生成装置、モータ、およびその他のハードウェアなど)のうちの1つであり、かつ/またはプロセス(処理時間および基板位置など)をモニタする。メモリ194は、CPU192に接続される。メモリ194は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスク、または任意の他の形態によるローカルもしくは遠隔のデジタルストレージといった、容易に利用可能なメモリの一以上である。CPU192に命令するために、ソフトウェア命令およびデータは、コード化され、メモリ194内に記憶される。サポート回路196はまた、従来の様態でプロセッサをサポートするように、CPUに接続される。サポート回路は、従来型のキャッシュ、電源、クロック回路、入出力回路、サブシステムなどを含む。プログラム(またはコンピュータ命令)が、イメージングプログラムと称され得るが、どのタスクが基板上で実施可能であるかを特定するコントローラによって読み取り可能である。プログラムは、コントローラによる可読ソフトウェアであり、例えば処理時間および基板位置をモニタし制御するためのコードを含む。
【0027】
[0038]稼働中、ステージ130は、図1に示すように、載荷(第1)位置から処理(第2)位置へとX方向に移動する。処理位置とは、ステージ130が処理ユニット164の下を通過する際の、ステージ130の一以上の位置のことである。稼働中、ステージ130は、複数の空気軸受(図示せず)によって持ち上げられ、持ち上げられている間、一対の軌道124に沿って載荷位置から処理位置まで移動する。ステージ130の動きを安定させるために、複数の垂直ガイド空気軸受(図示せず)が、ステージ130に連結され、各支持体122の内壁128に隣接して位置付けられる。ステージ130はまた、基板140の処理および/または割り出し(index)のために、軌道150に沿って移動することによって、Y方向にも移動する。ステージ130は、独立した動作が可能であり、基板140を一方向に走査し、他の方向に進むことができる。
【0028】
[0039]計測システム(図示せず)が、ステージ130の各々のXおよびYの横位置座標をリアルタイムで測定する。それにより、複数の画像投影装置の各々は、フォトレジスト内に覆われた基板140に書き込まれたパターンを正確に位置特定することが可能になる。計測システムはまた、垂直軸またはZ軸周囲のステージ130の角度位置のリアルタイム測定も提供する。角度位置の測定は、サーボ機構(図示せず)による走査中にステージ130の角度位置を一定に保つために使用され得るか、あるいは、図2A~2Bに示し、以下に記載の画像投影装置200Aおよび200Bによって基板140に書き込まれるパターンの位置に補正を適用するために使用され得る。いくつかの例では、これらの技法は組み合わせて使用され得る。
【0029】
[0040]図1Bは、本書で開示されている実施形態による、フォトリソグラフィシステム100Bの斜視図である。システム100Bは、システム100Aと類似しているが、システム100Bは2つのステージ130Aおよび130Bを含む。2つのステージ130Aおよび130Bの各々は、独立した動作が可能であり、それにより、システムは基板140Aまたは140Bを第1の方向に走査し、第2の方向、他の方向に進むことができる。いくつかの実施形態では、2つのステージ130Aまたは130Bのうちの一方が基板140を走査しているとき、2つのステージ130Aまたは130Bのうちの他方は、露光された基板をアンロードし、露光される次の基板をロードする。一例では、第1のステージ130Aは基板140Aを走査し、第2のステージ130Bは露光された基板140Bをアンロードし、露光される次の基板(図示せず)をロードする。また、図1Bには、第1および第2のエンコーダ126Aおよび126Bが、それぞれステージ130Aおよび130Bと同じ場所に位置するように示されている。
【0030】
[0041]図1A~1Bは各々、フォトリソグラフィシステム(それぞれ、100Aおよび100B)の実施形態を描くが、他のシステムおよび構成も本書で考えられる。例えば、任意の適切な数のステージ(例えば、3つ以上のステージ130)を含むフォトリソグラフィシステムも考えられる。
【0031】
[0042]図2Aは、一実施形態による、画像投影装置200Aの概略斜視図である。画像投影装置200Aは、図1Aおよび図1Bのシステム100Aまたは100Bなどのフォトリソグラフィシステムに有用であり得る。画像投影装置200Aは、一以上の空間光変調器202、焦点センサ204およびカメラ206を含む位置合わせおよび検査のために使用されるカメラシステム208、ならびに複数の投影光学系210を含む。画像投影装置200Aの構成部品は、使用されている空間光変調器202のタイプに応じて変化し得る。空間光変調器202は、固体エミッタ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)、液晶ディスプレイ(LCD)、および電磁放射の他の固体エミッタを含むが、これらに限定されるものではない。本明細書に記載の固体エミッタは、電磁放射を放出し、発光デバイス(LED)、μLED、垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)、および他のデバイスで使用され得る。使用される固体エミッタのタイプに応じて、様々な電圧が使用され得る。μLEDが用いられる例では、印加される電圧は、100mVから7Vであり得る。
【0032】
[0043]稼働中、空間光変調器202は、発光し、および/または画像投影装置200Aを通して図1Aの基板140などの基板に投影される光の振幅、位相、または偏光などの光の一以上の特性を変調するために使用される。カメラシステム208は、画像投影装置200Aまたは200Bの構成部品の位置合わせおよび検査のために使用される。一実施形態では、焦点センサ204は、カメラ206のレンズを通して導かれ、次いで、カメラ206のレンズを通して戻り、画像投影装置200Aが焦点に入っているかどうかを検出するためにセンサ上に結像される複数のレーザを含む。カメラ206は、画像投影装置200Aおよびフォトリソグラフィシステム100Aまたは100Bの位置合わせが正しいか、または所定の許容範囲内であることを確実にすることを含めて、基板140などの基板を撮像するために使用される。一以上のレンズなどの投影光学系210は、(変調されたかまたは変調されていない)光を基板140などの基板上に投影するために使用される。
【0033】
[0044]図2Bは、本明細書に記載の実施形態による、画像投影装置200Bである。図2Bに示す実施形態では、画像投影装置200Bは、空間光変調器、焦点センサおよびカメラシステム208、および投影光学系210としての固体エミッタデバイス212を含む。一実施形態では、画像投影装置200Bはビームスプリッタ(図示せず)をさらに含む。
【0034】
[0045]図3は、複数の画像投影装置200Bの概略図300を示す。複数の画像投影装置200Bは、システム100Aおよび100Bなどのフォトリソグラフィシステムで使用され得る。稼働中、各画像投影装置200Bは、基板140の表面304に複数の書き込みビーム302を生成する。基板140が、図3の座標系によって示されるように、X方向および/またはY方向に移動すると、(基板140を端部から端部までわたる)全表面304が、書き込みビーム302によってパターン化される。様々な実施形態では、システムに含まれる画像投影装置200Bの数は、(図1Aおよび図1Bに示されるように)基板140のサイズおよび/または一以上のステージ130の速度などの要因に基づいて変化する。
【0035】
[0046]図4を参照すると、固体エミッタデバイス212の一例400が示されている。図4に示されるように、固体エミッタデバイス212は、アレイ状に複数の固体エミッタ402を含む。固体エミッタは自己発光性なので、固体エミッタデバイス212を図示する画像投影装置200Bには外部光源は含まれない。さらに、「オン」状態と「オフ」状態との間で設定可能なDMDマイクロミラーとは異なり、各固体エミッタは、グレースケール制御性を高めることを可能にする変更可能な強度を有する。固体エミッタデバイス212は、本書では「端部」と称され得る4つの側面を含み得る。「端部」は、基板の物理的境界であり、各デバイス212は、4つの端部、第1の端部408A、第2の端部408B、第3の端部408C、および第4の端部408Dを含み得る。いくつかの例では、第1の端部408Aは「北」端部と称され得、第2の端部408Bは「西」端部408Bと称され得、第3の端部408Cは「南」端部408Cと称され得、第4の端部408Dは「東」端部408Dと称され得る。したがって、「南北」の調整機能または方向性についての言及は、408Aから408Cへの(および408Cから408Aへの)方向410を意味し、「東西」の調整機能または方向性についての言及は、408Bから408Dへの(および408Dから408Bへの)方向412を意味する。本明細書に記載の東西調整機能は、固体エミッタデバイス212に印加される電圧の同調性、またゲートバイアスの同調性(0または0より大きく設定され得る)を意味する。一例では、基板は端部408Dから端部408Bまで移動し、基板と固体エミッタデバイス212は、同じサイズでなくても実質的に同じ形状であるため、固体エミッタデバイス212からのエミッタのいくつかによって電圧が加えられたときに、複数の「ストライプ」が形成される。コモンレールを介して端部408A、408B、408C、および408Dに沿った行に異なる量の電圧を提供することによって、端部に位置する列の強度および輝度は、固体エミッタデバイス212の中心に向かうものよりも小さくなり得る。各固体エミッタ402は、0に設定することができるゲート(接地)を有し、よって、パルスに印加される電圧と接地との間の差が、エミッタの輝度に影響する。したがって、固体エミッタデバイス212に印加される電圧またはゲート(接地)上のバイアスのいずれかまたは両方を印加して、輝度を減衰させることができる。
【0036】
[0047]固体エミッタ402は、複数の行404A~404Fおよび複数の列406A~406Gを含むアレイ状に配置される。図4には、一例として6行7列が示されているが、他の実施形態では、固体エミッタデバイス212は、何百万もの固体エミッタ402を含み得、それらの各々は、ディスプレイ内のピクセルに相当する。例えば、固体エミッタデバイスの一実施形態は、1024×2048ピクセルのサイズを有する。一例では、404Cのトランジスタに印加されるパルスは、行404Bのトランジスタに印加されるパルスよりも高い強度および/または長い持続時間を有し得、行404Bのトランジスタに印加されるパルスは、固体エミッタデバイス212の北端408Aの行404Aに印加されるパルスよりも高い強度および/または長い持続時間を有し得る。同様に、列406Eのトランジスタに印加されるパルスは、列406Fに印加されるパルスよりも高い強度および/または長い持続時間を含み得、列406Fに印加されるパルスは、列406Gに印加されるパルスよりも高い強度および/または長い持続時間になり得る。これは列406Gが固体エミッタデバイス212の端部408Bに沿っているからである。基板の様々な領域にわたって、方向410および/または412のいずれかにおいて、固体エミッタデバイス212に印加されるパルスの減衰または増幅は、それによって、所望の(ターゲット)特徴サイズの基板上に複数のパターン化された特徴を形成する。
【0037】
[0048]図5は、本開示の実施形態による、ディスプレイ構成部品を製造するシステム500の概略図である。システム500は、例示的な製造装置502A、502B、502C、および502Dを含む製造ライン502に命令を送信し、したがって、製造ライン502の動作を制御するように構成されたコントローラ508を含む、製造ラインサーバ504に連結した製造ライン502を含む。製造ラインサーバ504は、プロセッサ514によって実行され得る少なくとも1つの製造アプリケーション512が記憶される記憶デバイス510をさらに含む。製造ラインサーバ504は、さらに、以下に詳細に記載する、デバイス構成部品を製造するための複数の製造プログラム、ならびに複数のドーズマップおよび特徴サイズマップを記憶する一以上のデータストア516に通信可能に連結されてもよい。一実施形態では、システム500を使用して複数の基板を製造することが可能であり、製造ライン502(本書では図示されていない一以上のグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を含み得る)への複数の入力が存在し得る。これらの入力は、どの製造プログラムまたはプログラムがデータストア516からロードされ、製造ライン502で実行されるべきかを特定するために、サーバ504によって用いられ得る。
【0038】
[0049]製造プログラムは、一以上の製造装置502A~502Dに関する様々な設定を含み得、その各々は、本明細書に記載の処理ブロックに関連する一以上の物理的装置を表し得る。入力は、製造ライン、構成部品またはアセンブリ識別子、および/または製造プログラムを識別することができる他の入力を含み得る。データストア516は、これらの識別入力と製造プログラムとの間の複数のリンクを含む。いくつかの実施形態では、単一の入力は、単一の製造プログラムに関連付けられ、代わりの実施形態では、一以上の入力は、単一の製造プログラムに関連付けられ得、または単一の入力は、一以上の製造プログラムに関連付けられてもよく、複数のロジックは、例えば、時期、製品の体積、または他の要因に基づいて、どのプログラムを実行するかを特定するために、システム100A上に記憶されてもよい。製造ラインサーバ504と製造ライン502およびデータストア516との間の通信は、有線、無線、または様々な通信技術の組合せであってよい。
【0039】
[0050]一実施形態では、コントローラ508は、イメージングシステム506と通信するようにさらに構成され得る。イメージングシステム506は、複数の光学系518、製造ライン502でデータを送受信するように構成されたコントローラ520、また製造ラインサーバ504を含む。イメージングシステム506は、プロセッサ526によって実行され得る少なくとも1つの画像処理アプリケーション524を含む非一時的記憶デバイス522をさらに含む。イメージングシステム506はまた、データストア516と通信する。イメージングシステム506は、サーバ504を介して製造ライン502と通信するように図5に示されているが、他の実施形態では、イメージングシステム506は、ローカルおよびリモートの製造設備の両方にわたって複数の製造ラインに通信可能に連結され得る。一実施形態では、イメージングシステム506はシステム500と一体であり、サーバ504がリモートにある場合でも、製造ライン502および/またはサーバ504と同じ場所に設置される。代わりの実施形態では、イメージングシステム506は、同じ場所に設置された、またはリモートにある複数の製造ラインおよびサーバに通信可能に連結され得るスタンドアロンシステムであり、したがって、多くの製造ラインおよび製品タイプにわたって画像データを集約する。
【0040】
[0051]一実施形態では、複数の光学系518は、製造ライン502の一以上の製造装置502A~502Dに取り外し可能に連結される。複数の光学系518は、各基板または基板のバッチが処理される前および/または処理された後に、画像を撮像するように構成され得る。これらの画像は、光学系518を介してイメージングシステム506によって撮像され、画像処理アプリケーション524および/またはサーバ504上の製造アプリケーション512によって処理(分析)され得る。この分析は、基板または基板のバッチにわたる望ましくない特徴サイズのばらつきを特定するために、製造中に撮像された画像を、製造されたデバイスの1つまたは複数の画像と比較することを含み得る。システム500は、基板のバッチ(一以上)を処理することができるが、本書では、一例として単一の基板について説明する。この分析に基づき、アプリケーション514および/または524は、基板全体にわたって改良された一貫性を有する特徴サイズを製造するために、一以上のブロック502A~502Dをどのように調整するかを特定し得る。
【0041】
[0052]一例では、ブロック502Aは基板のフォトレジストコーティングを含み、ブロック502Bはフォトリソグラフィまたはリソグラフィを含み、ブロック502Cはデベロッパブロックを含み、ブロック502Dはエッチングブロックを含む。特徴サイズマッピングと称され得る撮像された画像の分析に基づき、ドーズマップを生成し、ブロック502Bに使用することができる。このドーズマップは、基板の様々な領域の露光の強度(電圧/電流ドーズ)または露光の持続時間のうちの少なくとも1つの調整に関する命令を含む。例えば、製造ラインへの入力に関連する製造プログラムに従って、5Vのドーズが基板全体にわたって10マイクロ秒間適用されることになった場合、ドーズマップは、第1の領域において10マイクロ秒(ms)間5Vのドーズ、第2の領域において7ms間4.5Vのドーズ、および第3の領域において12ms間7Vのドーズを有するように、これを修正し得る。第1、第2、および第3の領域の各々は、一以上の個々のピクセルを含み得、1つの領域のいくつかまたはすべては、別の領域と重なり得る。基板全体にわたる種々の領域に適用されるドーズを調整することによって、適用されるドーズは、製品および/または製造ラインに関する既知の製造データに基づくので、生産される特徴は、より一貫した特徴サイズを示す。したがって、デバイス製造中のドーズマップの使用は、ドーズマップが、基板の種々の領域における特徴サイズのばらつきにつながり得るプロセスのばらつきを考慮するので、基板全体にわたる改良された特徴サイズの一貫性をもたらす。
【0042】
[0053]図6は、本開示の実施形態による、デバイス製造の例示的な方法600のフロー図である。方法600では、複数のブロック602、604、606、608、および610は、電子デバイス製造のために基板上で実行される様々なプロセスを表し得る。これらのブロック602、604、606、および608のうちの少なくともいくつかは、ブロック502における後続のおよび/または同時の画像の撮像に関連付けられるが、これについては図5にさらに記載する。方法600の一実施形態では、ブロック602で、一以上のコーティングサイクルにおいて、1つまたは複数の基板がフォトレジスト材料で被覆される。ブロック602Aでは、図5のイメージングシステム506などのイメージングシステムが、基板の画像を撮像する。いくつかの例では、ブロック602Aにおいて、ブロック602でのコーティングの前、最中、および後に、複数の画像が撮られ得る。同様に、フォトリソグラフィまたはリソグラフィを含み得るブロック604において、複数の画像が、ブロック604Aにおいて、ブロック604の前、最中、および/または後に撮像され得る。画像はまた、デベロッパブロック606の一部としてブロック606Aで、ブロック608でエッチングの一部としてブロック608Aで撮像され得、いくつかの実施形態では、ブロック610でのさらなる処理動作中にブロック610Aでさらなる画像が撮像され得る。ブロック602Aおよび604Aと同様に、ブロック606A、608A、および610Aで撮像された画像は、処理前、処理中、および/または処理後に撮像され得る。
【0043】
[0054]ブロック602A~610Aで撮像されたこれらの画像は、イメージングシステムによって分析され、かつ/または分析、さらなる分析のために製造ラインに関連付けられた、かつ/または入力、製造ライン、かつ/または製造プログラムにリンクされる(図5のサーバ504などの)サーバに送信され、データストアにリンクされるように記憶され得る。いくつかの例では、画像の撮像はすべての製造ブロック602A~608Aで行われるが、いくつかの実施形態では、製造ブロック602~608のすべてで行われるわけではない。さらにいくつかの実施形態では、ブロック602A~608Aで画像が撮像されるか否かにかかわらず、ブロック608でエッチングの後に生じる処理中にブロック610Aで撮像された画像が存在し得る。
【0044】
[0055]図7は、基板のパターニングを含む、基板の製造の方法700である。方法700では、ブロック702において、図5の506などのイメージングシステムは、少なくとも1つの製造ラインからの複数の画像を撮像する。ブロック702で撮像された画像は、ブロック704で、イメージングシステムで、または1つまたは複数の製造ラインもしくは製造位置に関連するサーバ上のアプリケーションによって、特徴サイズマッピング中に分析される。ブロック704における特徴サイズマッピング分析は、少なくとも、(1)製造の様々な状態における特徴サイズ開発を比較して特徴サイズマップを形成すること、(2)特徴サイズのばらつきを製造ライン、製品識別子、または他の識別手段に相互に関連付けること、(3)基板のどの部分が過小サイズ特徴を含み、どの部分が過大サイズ特徴を含み、どの部分がターゲットサイズ特徴を含むかを判定することを含み得る。
【0045】
[0056]ブロック706では、ブロック704での分析に基づき、複数のドーズマップが生成され、製造ライン、製品識別子、または以下に記載のブロック712で使用され得る他の識別手段へのリンクと共に記憶される。複数のドーズマップの各ドーズマップは、基板上の一以上の経路で適用されるドーズの強度および持続時間に関する情報を含む。ブロック704における特徴サイズマッピング分析が示す基板の一部分が、ターゲットサイズの特徴が生産された周囲の部分よりも低いドーズ(強度および/または持続時間)が与えられる(ターゲット特徴サイズと比較して)過大なサイズの特徴を有するように、ドーズ(強度および/または持続時間)は、製造プログラムが実行されるとき、このマップに基づいて変更することができる。同様に、ブロック704における特徴サイズマッピング分析が示す基板の異なる部分は、ターゲットサイズの特徴が生産された周囲の部分よりも高いドーズ(強度および/または持続時間)が与えられる過小なサイズの特徴を有する。本明細書に記載の部分は、行、列、行および列の領域、または単一のピクセルであってもよく、いくつかの部分は、全体的にまたは部分的に重なり合ってもよい。
【0046】
[0057]ブロック708において、特徴サイズマップおよび/またはドーズマップは、後の使用のために入力情報に結び付けられ、これらのリンクと共に、製造ラインによってアクセス可能なデータストアまたは他の位置に記憶される。ブロック710は、画像の撮像および結果として得られるドーズマップの動的な性質を表し、画像は、ブロック702において、連続的に、定期的に、またはトリガに基づいて(例えば、製造ラインスクラップ、ダウンタイム、新製品開発、製品陳腐化などに基づいて)撮像される。プロセスおよびシステムの動的な性質は、クリープ過程、トレーニング問題(人的要因)、および、チェックされない場合にダウンタイムおよび/またはスクラップ、または他の不必要なコストもしくは環境リスクにつながり得る他の製造上の課題の検出および調整を可能にする。
【0047】
[0058]特徴マップ、ドーズマップ、プログラム、および入力間のリンクの作成および記憶に続いて、システムは、ブロック712で1つまたは複数の入力を受信して、一以上の製造ライン上で構成部品製造を開始し得る。ブロック714では、ブロック712での入力に基づいて、図5の512などのアプリケーションが、記憶された情報(例えば、データストア516内の情報)から、入力が特徴マップまたはドーズマップへの記憶されたリンクに関連付けられているかどうかを判定し、関連付けられている場合には、どの特徴マップまたはドーズマップに関連付けられているかを判定する。各特徴マップまたはドーズマップは、1つまたは複数の入力へのリンクにおいて参照され得る一意の識別子と関連付けられ得る。例えば、第1のドーズマップは、一以上の製品(最終用途)または構成部品(最終製品ではない)識別子に関連付けられてもよく、第2のドーズマップは、特定の製造ラインに関連付けられてもよいが、任意の製品または構成部品識別子情報に関連付けられなくてもよい。この例では、特定の製造ラインがドーズマップに関連付けられ、異なるドーズマップが製品識別子に関連付けられる場合、システムに記憶された複数のロジックは、どのドーズマップを選択すべきかを判定するように構成される。
【0048】
[0059]ブロック716では、ブロック714の前、後、または同時に生じ得るが、アプリケーションは、一以上の入力に関連する製造プログラムを特定する。一例では、製造プログラムは、単一の製品または構成部品識別子に関連付けられ得、別の例では、製造プログラムは、一以上の製品または構成部品識別子(または両方のタイプの識別子)に関連付けられ得る。一実施形態では、製造プログラムは、製品識別子、構成部品識別子、および製造ラインの両方に関連付けられ得、したがって、ブロック716での特定は、ブロック712で受信された入力の組合せに基づき得る。
【0049】
[0060]ブロック718では、ブロック714で選択された特徴サイズマップまたはドーズマップと、ブロック716で選択された製造プログラムとが実行される。ブロック714でドーズマップが選択される実施形態では、ブロック718でのこの実行は、ドーズマップ命令を製造プログラムの一部として実行させるシステムのコントローラを含む。いくつかの実施形態では、ドーズマップが見つからず、したがって、ブロック712で受信された入力に基づいてブロック714で何も選択されない場合、入力された情報は、ブロック720でさらに再調査するためにシステム内でフラグを立てられ得る。いくつかの例では、ブロック720でも、少なくとも1つの通知がシステム管理者に送信されて、即時に入力するためのドーズマップまたは特徴マップ(またはその両方)がないことをシステム管理者に警告し得る。ドーズマップおよび特徴マップは、例えば、新しい構成部品もしくはアセンブリ、特定の製造ライン上で実行されたことがない構成部品、および/または新しい、異なる、もしくは追加のアセンブリ識別子に関連付けられ得る構成部品のために、記憶されなくてもよい。
【0050】
[0061]ブロック718での選択されたドーズマップに基づく製造のローディングおよび実行中に、ターゲット基板の複数の領域に同じドーズを適用する代わりに、ドーズマップ上に示されるように領域に適用されるドーズは、適用されるドーズの強度、時間、および数のうちの少なくとも1つにおいて変調され得る。図8B~8Dは、ドーズマップの例を示し、以下に記載する。ドーズマップに基づいて、システムは、ターゲットサイズであるか、またはターゲットサイズの所定の許容範囲内である一貫したサイズの特徴を生産するために、ターゲット基板の別個の領域および/または重なり合う領域に、様々な強度および/または持続時間の複数のドーズを適用することができ、したがって、構成部品およびアセンブリの品質を改良し、スクラップを低減する。本書に記載のシステムおよび方法は、クリープ過程に関連するモニタリングおよび補正/予防措置を可能にもする。
【0051】
[0062]図8Aは、単一のドーズタイプ(領域802によって示され、強度および持続時間を有する)が端部から端部まで適用されたドーズマップ800Aを示す。図8Bおよび8Cは、それぞれ、第1(図8B)および第2(図8C)のライン上で実行される単一の識別子を有する構成部品の例示的なドーズマップである。例えば、図8Bのドーズマップ800Bは、第1のドーズタイプが適用される領域802、また「より軽い」ドーズタイプが適用される領域804、例えば、領域802に適用されるドーズよりも低い強度および/または短い持続時間を有するドーズを有する。また、図8Bには、「より重い」ドーズタイプが適用される領域806、例えば、領域802に適用されるドーズよりも高い強度および/または長い持続時間を有するドーズも示されている。図8Cは、図8Bと同じ構成部品のための例示的なドーズマップ800Cを示すが、異なる製造ラインを使用する。
【0052】
[0063]図8Dおよび8Eは、同じ製造ラインで製造された種々の構成部品に関する例示的なドーズマップを示す。上述のドーズマップと同様に、図8Dのドーズマップ800Dは、第1のドーズタイプが適用されることを示す領域802、また「より軽い」ドーズタイプが適用される領域804、例えば、領域802に適用されるドーズよりも低い強度および/または短い持続時間を有するドーズを有する。また、図8Dには、「より重い」ドーズタイプが適用される領域806、例えば、領域802にパルスによって適用されるドーズよりも高い強度および/または長い持続時間を有するドーズも示されている。図8Eは、図8Dと同じ構成部品のための例示的なドーズマップ800Eを示すが、異なる製造ラインを使用する。
【0053】
[0064]一実施形態では、領域802、804、および806に適用されるドーズは、それらの領域で生産される特徴サイズについての履歴情報に基づいて特定される。例えば、ドーズが適用されることになっている領域804は、履歴として生産された過大サイズの特徴を有し得、ドーズが適用されることになっている領域806は、履歴として生産された過小サイズの特徴を有し得る。様々な領域において基板全体にわたって適用されるドーズを調整することによって、特徴サイズのばらつきにつながり得る製造上のばらつきを補償するようにドーズ調整が選択されるので、製造プロセス中に一貫した特徴サイズが獲得される。領域802、804、および806の間に適用されるドーズは、図8A~8Eに示される陰影および/またはパターンが、それらの領域に適用されるドーズ間の差を示すように異なっていてもよく、実施形態800B~800Eの間で領域802、804、および806に適用される同じまたは類似のドーズを示さない。領域804および806は、図8B~8Eでは説明のために4辺多角形として示されているが、これらの領域は、2つ以上のドーズタイプを含むことができ、多角形、楕円、円、三角形、または不規則な形状を含む様々な形状に構成され得る。
【0054】
[0065]上記の説明は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲を逸脱しなければ、本開示の他の実施形態及び更なる実施形態が考案されてよく、本開示の範囲は以下の特許請求の範囲によって決まる。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E