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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-20
(45)【発行日】2022-12-28
(54)【発明の名称】加工装置
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/409 20060101AFI20221221BHJP
   H01L 21/301 20060101ALI20221221BHJP
【FI】
G05B19/409 C
H01L21/78 B
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019038347
(22)【出願日】2019-03-04
(65)【公開番号】P2020144420
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2022-01-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】弁理士法人東京アルパ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】出島 信和
(72)【発明者】
【氏名】田中 貴光
【審査官】亀田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-220625(JP,A)
【文献】特開2001-308991(JP,A)
【文献】特開2005-311718(JP,A)
【文献】特開2004-227028(JP,A)
【文献】特開2001-318708(JP,A)
【文献】特開2017-013199(JP,A)
【文献】国際公開第2014/167736(WO,A1)
【文献】特開2018-133027(JP,A)
【文献】特開2009-059061(JP,A)
【文献】特開2008-191802(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/18 - 19/46
B23Q 17/00
H01L 21/301
H01L 21/304
B24B 49/00
G06F 3/048
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工物を加工する加工手段と、該加工手段を動作させる制御手段と、該加工手段による被加工物の加工に関する加工条件を表示する表示手段と、を備えた加工装置であって、
該制御手段は、複数の加工条件を記憶しており、
該制御手段は、該表示手段に、該複数の加工条件の名称の一覧を含むとともに、加工に使用される加工条件を選択可能な一覧表示画面を表示し、
該制御手段は、該一覧表示画面において、該複数の加工条件の名称を、互いに異なる色で表示し、
加工管理部材をさらに備え、該加工管理部材には、該制御手段に記憶されている該複数の加工条件のうちの一つの加工条件の名称が記載され、該加工管理部材の一部または全体の色が、該加工条件の名称における該一覧表示画面での表示色と同色であり、
該加工管理部材が、被加工物を保持するカセットに付されている、
加工装置。
【請求項2】
該制御手段は、該表示手段に、該一覧表示画面を介して選択された加工条件の内容を示す加工条件画面を表示し、
該制御手段は、該加工条件画面の一部または全体を、該選択された加工条件の名称における該一覧表示画面での表示色と同色で表示する、
請求項1に記載の加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被加工物を加工する加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
加工装置には、加工に際して、加工条件が入力される。特許文献1には、加工条件を入力するためのキーボードを、加工条件の入力欄に重ねることなく表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-206206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、同じ被加工物を加工する際に加工条件を再入力する手間を省くため、加工装置には、以前に作成された加工条件をコントローラに保存できるものがある。この構成では、被加工物を加工する際には、所定の加工条件を選んでコントローラから呼び出し、呼び出した加工条件を用いて被加工物を加工する。
【0005】
しかし、複数の加工条件がコントローラに保存されている場合、複数の加工条件の中から使用したい加工条件を選び出すことには手間がかかる。また、万一、加工条件を誤って選んでしまった場合には、被加工物を破損しかねない。そこで、作業者は、選び出した加工条件が使用すべき加工条件であるか否か、および、表示された加工条件の内容が適切であるのかを、細心の注意を払って確認しており、これに時間を要していた。
【0006】
本発明の目的は、加工装置に保存された加工条件の中から、適切な加工条件を容易に選択することを可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の加工装置(本加工装置)は、被加工物を加工する加工手段と、該加工手段を動作させる制御手段と、該加工手段による被加工物の加工に関する加工条件を表示する表示手段と、を備えた加工装置であって、該制御手段は、複数の加工条件を記憶しており、該制御手段は、該表示手段に、該複数の加工条件の名称の一覧を含むとともに、加工に使用される加工条件を選択可能な一覧表示画面を表示し、該制御手段は、該一覧表示画面において、該複数の加工条件の名称を、互いに異なる色で表示し、加工管理部材をさらに備え、該加工管理部材には、該制御手段に記憶されている該複数の加工条件のうちの一つの加工条件の名称が記載され、該加工管理部材の一部または全体の色が、該加工条件の名称における該一覧表示画面での表示色と同色であり、該加工管理部材が、被加工物を保持するカセットに付されている
【0008】
また、本加工装置では、該制御手段は、該表示手段に、該一覧表示画面を介して選択された加工条件の内容を示す加工条件画面を表示してもよく、該制御手段は、該加工条件画面の一部または全体を、該選択された加工条件の名称における該一覧表示画面での表示色と同色で表示してもよい。
【発明の効果】
【0010】
本加工装置では、制御手段が、表示手段に、複数の加工条件の一覧表示画面において、各加工条件の名称を、互いに異なる色で表示している。これにより、作業者は、一覧表示画面に表示されている複数の加工条件の中から、所望の加工条件を一瞥で認識することが可能である。このため、作業者は、所望の加工条件を容易に選択することができる。
【0011】
また、本実施形態では、制御手段は、表示手段に、選択された加工条件の内容を示す加工条件画面を、選択された加工条件の名称における一覧表示画面での表示色と同色で表示している。これにより、作業者は、一覧表示画面において適切な加工条件を選択したか否か(選択に誤りがあったか否か)を、加工条件画面を用いて確認することができる。
【0012】
さらに、本加工管理部材の色は、それに記載されている加工条件の名称における該一覧表示画面での表示色と同色である。本加工管理部材に記載の加工条件は、たとえば、被加工物の加工に適したものである。したがって、作業者は、本加工管理部材の色に基づいて、該一覧表示画面から、適切な加工条件を選択することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態にかかる加工装置の構成を示す斜視図である。
図2】タッチパネルに表示される加工条件リスト画面の一例を示す説明図である。
図3】タッチパネルに表示される加工条件画面の一例を示す説明図である。
図4】加工装置において用いられるカンバンの一例を示す説明図である。
図5】加工装置において用いられるカンバンの他の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に示す加工装置1は、ブレードを切り込ませて被加工物を切削加工する切削装置である。被加工物であるウェーハWは、概略円形状を有し、表面に格子状の分割予定ラインLを有している。分割予定ラインLによって区画された各領域には、デバイス(図示せず)が形成されている。
【0015】
ウェーハWの裏面には、ダイシングテープTが貼着されている。ダイシングテープTの外周には、リングフレームFが貼着されている。このように、ウェーハWは、ダイシングテープTを介してリングフレームFに支持されたワークセットW1の状態で、加工装置1において加工される。
【0016】
加工装置1は、筐体Cの+X側かつ+Y側の位置に、カセットステージ5を備えている。カセットステージ5には、複数のワークセットW1を保持するカセット(図示せず)が載置される。
また、加工装置1は、その筐体Cの内部に設けられた加工室PR内に、ウェーハWを保持する保持手段6、保持手段6に保持されたウェーハWを切削加工する加工手段2、および、加工前後のウェーハWを撮像する撮像手段7を備えている。また、加工装置1は、筐体Cの上部および側部に、作業者に稼働状況を通知するための表示灯8、および、ユーザーインターフェースとしてのタッチパネル4を、それぞれ備えている。さらに、加工装置1は、筐体Cの内部に、加工装置1の各構成要素を制御する制御手段3を備えている。
【0017】
カセットステージ5内のワークセットW1は、図示しないプッシュプル手段によってカセットステージ5から取り出され、保持手段6に搬送される。
保持手段6は、ウェーハWを保持するチャックテーブル60、および、チャックテーブル60の周囲に設けられたクランプ部61を有している。
【0018】
保持手段6に搬送されたワークセットW1は、図示しない搬送手段によって、チャックテーブル60に載置される。チャックテーブル60は、ウェーハWを吸着保持するための部材であり、円板状に形成されている。
チャックテーブル60の上面には、ポーラスセラミックス材を含む保持面が形成されている。この保持面に生じる負圧によって、ワークセットW1のウェーハWが吸引保持される。
【0019】
チャックテーブル60の周囲には、支持アームを含む4つのクランプ部61が設けられている。4つのクランプ部61は、エアアクチュエータ(図示せず)により駆動されることで、チャックテーブル60に保持されているウェーハWの周囲のリングフレームFを、四方から挟持固定する。
【0020】
また、チャックテーブル60の下方には、チャックテーブル60を支持して回転するθテーブル、および、チャックテーブル60およびθテーブルをX軸方向に移動させる切削送り手段が配設されている(ともに図示せず)。
【0021】
θテーブルおよび切削送り手段は、チャックテーブル60とともにX軸方向に移動可能なカバー62、および、カバー62に取り付けられた蛇腹カバー63によって覆われている。チャックテーブル60がカバー62とともにX軸方向に移動することに伴って、蛇腹カバー63が伸縮する。これらのカバー62および蛇腹カバー63は、加工の際に使用される切削水が加工装置1の内部に入りこむことを抑制する。
【0022】
加工手段2は、Y軸方向に整列するように配設された、第1切削ユニット20および第2切削ユニット21を備える。第1切削ユニット20は、第1切削ブレード200、および、第1切削ブレード200を回転させる図示しないモータを備えている。第2切削ユニット21は、同様に、第2切削ブレード210、および、第2切削ブレード210を回転させる図示しないモータを備えている。
【0023】
また、加工手段2は、さらに、第1切削ブレード200および第2切削ブレード210をY軸方向に移動させる割り出し送り手段と、第1切削ブレード200および第2切削ブレード210をZ軸方向に昇降移動させる切込み送り手段とを有している(ともに図示せず)。
【0024】
撮像手段7は、顕微鏡70および照明手段(図示せず)を備えている。撮像手段7は、たとえば、切削加工の実施前に、ウェーハWとブレードとの位置合わせを行うために、ウェーハWの分割予定ラインLを撮像する。また、撮像手段7は、切削加工が適切に行われたか否かを確認するために、切削加工後に、切削加工によってウェーハWに形成された切削溝を撮像する。
【0025】
タッチパネル4は、加工手段2によるウェーハWの加工に関する加工条件(デバイスデータ;加工レシピ)を含む各種情報を、作業者に表示する。また、タッチパネル4は、作業者が各種情報を入力および編集するためにも用いられる。このように、タッチパネル4は、情報を入力するための入力手段として機能するとともに、加工条件等の情報を表示するための表示手段としても機能する。
【0026】
制御手段3は、上述した加工装置1の加工手段2、タッチパネル4、保持手段6および撮像手段7を制御して、作業者の所望の加工を実施する。
また、制御手段3は、タッチパネル4を用いた、作業者による加工手段2の加工条件の設定を制御する。すなわち、制御手段3は、図示しないメモリを有しており、複数の加工条件を記憶している。そして、制御手段3は、タッチパネル4に、図2に示すような加工条件リスト画面を表示する。この加工条件リスト画面は、加工条件の一覧表示画面の一例に相当する。
この加工条件リスト画面は、複数の加工条件の名称の一覧を含む。作業者は、この加工条件リスト画面を用いて、加工に使用する加工条件を選択可能である。
【0027】
図2に示すように、制御手段3は、加工条件リスト画面に、フォルダ表示領域31、加工条件表示領域33、実行ボタン35、戻るボタン37およびキーボード表示ボタン39を含めている。作業者によってキーボード表示ボタン39が押されると、制御手段3は、タッチパネル4のいずれかの部位に、キーボードを表示する。
【0028】
また、フォルダ表示領域31におけるフォルダ「1234」の表示位置が作業者によってタッチされると、制御手段3は、このフォルダ「1234」内のサブフォルダ「1」「2」「3」…を表示する。作業者は、フォルダ表示領域31をスクロール表示することにより、全てのフォルダを確認することができる。
【0029】
さらに、フォルダ表示領域31における1つのサブフォルダの表示位置が作業者によってタッチされると、制御手段3は、加工条件表示領域33に、タッチされたサブフォルダに含まれる加工条件の名称(加工条件名)を一覧表示する。作業者は、加工条件表示領域33をスクロール表示することにより、サブフォルダ内の全ての加工条件を確認することができる。
【0030】
図2に示した例では、加工条件名は、「0704-1」「0710」および「0704-1-2」などの、数字あるいは数字とハイフンとの組み合わせからなる。そして、制御手段3は、この加工条件表示領域33に、各加工条件名を、互いに異なる色で表示する。
【0031】
すなわち、加工条件表示領域33では、横長の1行の表示範囲に、1つの加工条件名が記載されている。そして、制御手段3は、各加工条件名の表示範囲を、互いに異なる色で表示するように構成されている。
なお、図2に示した加工条件表示領域33では、各加工条件名の表示範囲のハッチングおよびトーンを変えることによって、各表示範囲が互いに異なる色で表示されることを示している。
【0032】
作業者が、加工条件表示領域33における1つの加工条件名の表示範囲をタッチすると、制御手段3は、たとえば、タッチされた表示範囲の表示形態を、他の加工条件名の表示範囲の表示形態と異ならせる。たとえば、制御手段3は、タッチされた表示範囲の輝度を、他の表示範囲の輝度よりも高くする(明るくする)。そして、この状態で、作業者によって戻るボタン37が押された場合、制御手段3は、先にタッチされた表示範囲の輝度を元に戻す。
【0033】
一方、戻るボタン37の代わりに実行ボタン35が押されると、制御手段3は、作業者により、先にタッチされた加工条件名の表示範囲に関する加工条件が選択された、と判断する。そして、制御手段3は、図3に示すように、選択された加工条件の内容を示す画面である加工条件画面をタッチパネル4に表示する。
【0034】
図3に示すように、この例では、作業者は、「0704-1」という名称の加工条件を選択している。そして、加工条件画面には、加工条件名である「0704-1」、および、加工条件の内容が表示されている。そして、制御手段3は、この加工条件画面を、選択された加工条件の名称における加工条件リスト画面での表示色と同色で表示する。
【0035】
また、加工条件画面にも、実行ボタン35、戻るボタン37およびキーボード表示ボタン39が表示されている。作業者によって戻るボタン37が押されると、制御手段3は、タッチパネル4に、図2に示した加工条件リスト画面を表示する。
【0036】
また、作業者によってキーボード表示ボタン39が押されると、制御手段3は、タッチパネル4のいずれかの部位に、キーボードを表示する。そして、作業者は、キーボードを用いて、加工条件の内容を編集することができる。さらに、作業者によって実行ボタン35が押されると、制御手段3は、加工条件画面に表示されている加工条件を、加工手段2の加工条件として設定し、これに基づいて加工手段2を制御する。なお、通常、作業者は、加工条件を、加工されるウェーハWに応じて選択する。
【0037】
また、本実施形態では、図1に示した加工装置1のカセットステージ5に載置される、複数のワークセットW1を保持するカセット(図示せず)に、図4に示すような、加工管理部材としてのカンバン41が付されている。
【0038】
このカンバン41の表示領域には、加工条件の名称「0704-1」およびその内容が記載されている。この加工条件は、図2に示した加工条件表示領域33に示されている加工条件のうちの1つであり、たとえば、カセット内のワークセットW1におけるウェーハWの加工に適したものである。そして、このカンバン41の表示領域の色が、図2に示した加工条件表示領域33に示されている当該加工条件の表示色と同色である。
【0039】
以上のように、本実施形態では、制御手段3は、複数の加工条件を記憶しており、タッチパネル4に、複数の加工条件の名称の一覧を含むとともに、加工に使用される加工条件を選択可能な一覧表示画面である加工条件リスト画面を表示する。そして、制御手段3は、加工条件リスト画面において、複数の加工条件の名称を、互いに異なる色で表示している。
【0040】
これにより、作業者は、加工条件リスト画面に表示されている複数の加工条件の中から、所望の加工条件を一瞥で認識することが可能である。このため、作業者は、所望の加工条件を容易に選択することができる。
【0041】
また、本実施形態では、制御手段3は、タッチパネル4に、加工条件リスト画面を介して選択された加工条件の内容を示す加工条件画面を表示している(図3参照)。そして、制御手段3は、加工条件画面を、選択された加工条件の名称における加工条件リスト画面での表示色と同色で表示している。これにより、作業者は、加工条件リスト画面において適切な加工条件を選択したか否か(選択に誤りがあったか否か)を、加工条件画面を用いて確認することができる。
【0042】
さらに、本実施形態では、ワークセットW1を保持するカセット(図示せず)に、加工管理部材としてのカンバン41が取り付けられている(図4参照)。そして、このカンバン41に、制御手段3に記憶されている複数の加工条件のうちの一つの加工条件の名称が記載されている。また、カンバン41の色が、それに記載されている加工条件の名称における加工条件リスト画面での表示色と同色である。
【0043】
カンバン41に記載の加工条件は、たとえば、カセット内のワークセットW1におけるウェーハWの加工に適したものである。したがって、作業者は、カンバン41の色に基づいて、図2に示した加工条件リスト画面から、適切な加工条件を選択することが可能である。
【0044】
なお、制御手段3は、カンバン41に記載されている加工条件名とカンバン41の色との関係を示すテーブルを記憶していてもよい。そして、制御手段3は、図2に示した加工条件リスト画面を表示する際、その加工条件表示領域33における各加工条件名の表示範囲の表示色を、上記のテーブルに基づいて決定してもよい。
【0045】
また、本実施形態では、カンバン41の表示領域は、加工条件の名称およびその内容が記載されている。これに代えて、図5に示すように、カンバン41に、加工条件名のみが表示されてもよい。また、カンバン41は、カセットステージ5に載置されるカセット以外の部位に取り付けられてもよい。
【0046】
また、本実施形態では、図2に示した加工条件リスト画面の加工条件表示領域33では、各加工条件名の表示範囲が、互いに異なる色で表示されている。これに関し、表示範囲の全体が着色されてもよいし、その一部だけが着色されてもよい。あるいは、表示範囲における加工条件の表示部分のみ(たとえば文字のみ)が着色されてもよい。
【0047】
また、本実施形態では、図3に示した加工条件画面が、選択された加工条件の名称における加工条件リスト画面での表示色と同色で表示される。これに関し、加工条件画面の全体が着色されてもよいし、画面の一部、たとえば、画面の上部、下部、左端部あるいは右端部だけが着色されてもよい。
【0048】
同様に、本実施形態では、カンバン41は、それに記載されている加工条件の名称における加工条件リスト画面での表示色と同色に着色されている。これに関し、カンバン41の全体が着色されていてもよいし、一部だけが着色されていてもよい。
【0049】
また、図2に示した加工条件リスト画面では、制御手段3は、フォルダ表示領域31に表示されている各フォルダを、互いに異なる色で表示してもよい。
【0050】
また、本実施形態では、被加工物を加工する加工装置1は、ウェーハWを切削加工する切削装置である。これに代えて、加工装置1は、たとえば、被加工物の表面を研削する研削装置、被加工物をレーザー光によって加工するレーザー加工装置、被加工物をバイト切削するバイト切削装置、被加工物を洗浄および乾燥する洗浄装置、被加工物をチップに分割するためのエキスパンド装置、あるいは、被加工物にテープを取り付けるテープマウンタであってもよい。加工装置1がどのような装置であっても、制御手段3は、本実施形態に示したようにタッチパネル4を用いて、加工条件を表示および設定することができる。
【0051】
また、本実施形態では、タッチパネル4の表示、たとえば、図2に示した加工条件リスト画面および図3に示した加工条件画面の表示を、加工装置1に備えられた制御手段3によって制御している。これに代えて、加工装置1に対してインターネットあるいはイントラネットなどの通信回線を介して接続された制御装置(たとえば、クラウド上の制御装置)が、タッチパネル4における加工条件リスト画面および加工条件画面の表示を制御してもよい。この場合、このような制御装置が、加工装置1(タッチパネル4)の制御手段として機能する。
【0052】
また、本実施形態では、図2に示した加工条件リスト画面における加工条件表示領域33において、加工条件名が、数字あるいは数字とハイフンとの組み合わせからなる。これに代えて、加工条件名は、加工装置1が用いられる国あるいは地域で使用されている主な言語(たとえば英語)、あるいは、その言語を構成する文字(アルファベット)を用いて、加工条件表示領域33に表示されていてもよい。
【0053】
また、本実施形態では、加工条件ごとに異なる表示色が割り当てられている。そして、図2に示した加工条件リスト画面、図3に示した加工手段画面および図4に示したカンバン41では、加工条件が、それぞれの表示色を用いて表示されている。しかしながら、これに限らず、加工条件ごとに異なる模様(背景の模様)が割り当てられてもよい。この場合、加工条件リスト画面、加工手段画面およびカンバン41では、加工条件が、それぞれの模様を用いて表示される。
【0054】
すなわち、本実施形態では、加工条件ごとに異なる表示態様(色および模様など)が割り当てられ、加工条件リスト画面、加工手段画面およびカンバン41では、加工条件が、それぞれの表示態様を用いて表示されてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1:加工装置、C:筐体、2:加工手段、3:制御手段、4:タッチパネル、
5:カセットステージ、6:保持手段、7:撮像手段、8:表示灯、
31:フォルダ表示領域、33:加工条件表示領域、
41:カンバン、
W:ウェーハ、W1:ワークセット
図1
図2
図3
図4
図5