(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-28
(45)【発行日】2023-01-12
(54)【発明の名称】位置インジケータを有するバルブシステム
(51)【国際特許分類】
F16K 37/00 20060101AFI20230104BHJP
F17C 13/04 20060101ALI20230104BHJP
F17C 11/00 20060101ALI20230104BHJP
【FI】
F16K37/00 A
F17C13/04 301Z
F17C11/00 A
(21)【出願番号】P 2021513401
(86)(22)【出願日】2019-09-13
(86)【国際出願番号】 US2019051015
(87)【国際公開番号】W WO2020056255
(87)【国際公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-05-17
(32)【優先日】2018-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】521562016
【氏名又は名称】ロタレックス エス.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】スキャネル, クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】デプレ, ジョセフ ロバート
(72)【発明者】
【氏名】シール, パスカル
(72)【発明者】
【氏名】ムッツォ, ポール
【審査官】加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-022057(JP,A)
【文献】特開平10-082472(JP,A)
【文献】実開昭50-059620(JP,U)
【文献】特開2000-009254(JP,A)
【文献】特開平09-049582(JP,A)
【文献】国際公開第2017/060310(WO,A1)
【文献】特開2005-188744(JP,A)
【文献】特表2018-513943(JP,A)
【文献】特開2000-213694(JP,A)
【文献】特開2014-181325(JP,A)
【文献】登録実用新案第3019843(JP,U)
【文献】特開平08-178122(JP,A)
【文献】米国特許第05223822(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 37/00
F17C 1/00-13/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルブシステムであって、
制御バルブを開閉するように動作するバルブアセンブリと、
バルブ開閉インジケータを含むバルブ位置インジケータであって、前記
バルブ開閉インジケータが、前記バルブアセンブリの上面もしくは前記バルブアセンブリの
側面または前
記バルブ
アセンブリの上面と前記バルブアセンブリの側面との両方に配置される
、バルブ位置インジケータと
を備え、
前記バルブ位置インジケータが、前記バルブアセンブリの本体とねじ込み係合し、ロックリングによって前記制御バルブの位置と位置合わせしてしっかりとロックされ
、
前記ロックリングが、前記バルブ位置インジケータの一部の構成として一体化するように、前記バルブ位置インジケータに組み込まれている、
バルブシステム。
【請求項2】
インジケータロック機構が、前記バルブ位置インジケータと協働するスロット付きアタッチメントを備える、請求項1に記載の
バルブシステム。
【請求項3】
前記バルブ開閉インジケータが、第1のスリーブと、閉じたバルブを示す状態から開いたバルブを示す状態に前記バルブ開閉インジケータを変更するために前記第1のスリーブに対して移動可能である第2のスリーブとを含む、請求項1に記載の
バルブシステム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のバルブシステムであって、前記バルブシステムに結合されたガスシリンダを備えるバルブシステム。
【請求項5】
前記ガスシリンダが、
内部容積と、
前記内部容積内の試薬ガスと、
外部圧力面と
を備える、請求項
4に記載のバルブシステム。
【請求項6】
前記ガスシリンダが、
内部容積と、
前記内部容積内の吸着剤であって、試薬ガスに対して吸着親和性を有する前記吸着剤が、前記内部
容積でガス状吸着ガスと平衡状態にある、前記吸着剤に吸着された試薬ガスとして吸着ガスを含む吸着剤と、
ガス状流体流れポートと、
外面と
を備える、請求項
4に記載のバルブシステム。
【請求項7】
前記吸着剤が、炭素、活性炭、ゼオライト、多孔質有機ポリマー、および有機金属フレームワーク
のうちの1つ又は複数を含む材料から選択される、請求項
6に記載のバルブシステム。
【請求項8】
前記ガスシリンダが、
内部容積と、
前記内部容積内の少なくとも1種類の試薬ガスと、
1つ以上の圧力調整器と、
外面と
を備える圧力調整シリンダである、請求項
4に記載のバルブシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
流体分配システムは、多くの場合、流体貯蔵シリンダに結合されたバルブアセンブリを含む。このようなシステムの一例は、ガス貯蔵タンクに結合されたバルブアセンブリである。バルブアセンブリが開いているか、部分的に開いているか、または閉じているかを視覚的に判断することは多くの場合に困難である。適切なバルブ位置インジケータがないと、バルブが知らないうちに開いたままとなり、危険な状況が発生する可能性がある。バルブ位置インジケータは、多くの開閉動作中に使用されるときにフェイルセーフな仕方で動作するのに十分な程度堅牢でなければならない。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2017/060310号パンフレットは、圧縮ガス用のタップまたは減圧器などの、流体の流量を制御する装置の開閉状態のインジケータであって、装置の本体の突出部分と回転可能に係合するスリーブ形状の支持体であって、そこから、駆動スピンドルが前記装置の長手方向軸に沿って延在する支持体と、支持体に沿って軸方向にスライドするインジケータスリーブと、スピンドルに固定されるロータであって、その周囲に、湾曲したプロファイルを有する少なくとも1つのトラックを備えるロータと、インジケータスリーブから支持体の長手方向スロットを通って半径方向に延在し、少なくとも1つのトラックと係合する少なくとも1つのトラックフォロワとを備えるインジケータを開示している。
【0003】
さらに、いくつかの半導体施設では、流体貯蔵シリンダは異なる向きに配置される。この場合、バルブが完全に閉じているかまたは開いているかを確認することが困難な場合がある。これは、混乱を引き起こし、操業状態を妨げ得る。さらに、半導体事業のような特定の用途では、開閉インジケータを含む、ガスシリンダのバルブは特に堅牢である必要がある。
【0004】
これらおよび他の理由のために、本発明が必要である。
【発明の概要】
【0005】
1つ以上の例において、本実施形態は、独自のバルブ位置インジケータを備えたバルブアセンブリを有するバルブシステムまたはガス貯蔵および供給システムを提供する。バルブ位置インジケータは、1つ以上の目視位置からバルブ位置を目視することを可能にする。バルブ位置インジケータは、バルブ開閉インジケータバルブアセンブリを含む。さらに、開閉インジケータは、バルブアセンブリの上面、またはバルブアセンブリの下面、または制御バルブの上面とバルブアセンブリの側面との両方に配置され、バルブ位置インジケータは、バルブアセンブリの本体とねじ込み係合し、ロックリングによって固定してロックされる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】バルブ位置インジケータを有するバルブシステムの一例を示している。
【
図3】バルブ開位置にあるバルブ位置インジケータを有するバルブシステムの一例を示す側面図である。
【
図4】バルブ閉位置にあるバルブ位置インジケータを有するバルブシステムの一例を示す側面図である。
【
図5】
図1のバルブシステムの一例の断面を示す図である。
【
図6】バルブ位置インジケータの一例を示している。
【
図7】上面バルブ位置インジケータの一例を示す別の切欠図である。
【
図8】閉位置にあるバルブ位置インジケータの別の実施形態の図である。
【
図9】閉位置にあるバルブ位置インジケータの別の実施形態の図である。
【
図10】位置合わせロック機構を有するバルブ位置インジケータの一例を示す切欠図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明では、本発明が実施され得る特定の実施形態が例示として示されている、その一部を形成する添付の図面を参照する。この点に関して、「上」、「下」、「前」、「後」、「先頭」、「末尾」などの方向の用語は、説明されている図の向きを参照して使用されている。本発明の実施形態の構成要素は、多くの異なる向きに配置され得るため、方向の用語は、例示の目的で使用されており、決して限定的なものではない。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用し得、構造的または論理的変更を行い得ることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって規定される。
【0008】
1つ以上の例において、本実施形態は、流体分配および貯蔵パッケージとして使用されるバルブシステムならびにガス貯蔵および供給システムを提供する。流体は通常、圧力下でシリンダに貯蔵される。例えば、ガス貯蔵および供給システムの1つのタイプは、ガスシリンダである。バルブアセンブリは、全開位置と全閉位置との間で移動可能な流量制御バルブを含む。バルブアセンブリ内の流量制御バルブの位置は、手動ハンドホイールまたは空気圧アクチュエータなどのバルブアクチュエータによって変更可能である。
【0009】
一般に、ガスシリンダ(すなわち、貯蔵容器)は、側壁および内部を含み、任意の圧力での試薬ガスまたは流体の貯蔵、取り扱い、および供給での使用が知られているタイプのものであり得る。側壁は、容器に含まれるガスの推奨される望ましい最大圧力を安全に超える圧力に耐えるように設計されている。
【0010】
特定の例示的な貯蔵容器は、容器の内部に吸着材料を含み、内部に試薬ガスを含む。貯蔵および供給システムに結合されたバルブアセンブリ内の流量制御バルブに関連する情報を伝達する新規な発明の方法において有用であるバルブシステムに関連して。
【0011】
貯蔵および供給システムの別の例では、システムの内部は、容器が試薬ガスの使用場所で周囲温度に、例えば所望の動作温度にあるときに大気圧より低い圧力(準大気圧)にあるガス状試薬ガスを含む。周囲温度および動作温度は、特定の関連する産業または用途で試薬ガスを取り扱う、貯蔵する、処理する、輸送する、または使用するために容器が使用される温度であり得る。
【0012】
ガスシリンダは、閉じられ得るが、通常は、試薬ガスを容器の内部に追加する、または容器の内部から除去することを選択的に可能にする開口部(開閉され得るバルブを含み得る排出ポートなど)を含む。排出ポートのバルブに取り付けられるのは、圧力バルブまたは流量計測装置などの流量または圧力調整機構であり得る。容器からの試薬ガスの流れの所望の圧力または流量を達成するために、圧力調整器、流量計、または他の流量調整装置が、容器内部の外部にあるバルブヘッドにあり得る。あるいはまたはさらに、1つ以上の圧力調整器、流量計、または他の流量調整装置は、任意選択で、容器の内側で容器の内部にではなく、容器の開口部に接続されてもよく、容器の内部にある内部流量調整機構は必要ではなく、本説明の容器から除外され得る。
【0013】
記載された容器および方法の特定の例示的な実施形態によれば、流量調整機構は、試薬ガスが準大気圧で容器内部から除去されることを可能にするために、1気圧より下の圧力で動作するように設計され得る。本説明による一般的な意味で有用であり得るタイプの流体供給容器および付属品(流量バルブおよび圧力バルブなど)の例は、例えば、米国特許第6,132,492号明細書および国際公開第2017/008039号パンフレットに記載されており、これらの文書の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0014】
例示的なガスシリンダは、容器の内部に吸着剤(別名、固相物理吸着剤媒体)を含み得る。吸着剤は、1種類以上の有害な試薬ガスなどの1種類以上の試薬ガスに対して吸着親和性を有する。したがって、吸着剤は、最初に、試薬ガスを吸着剤に吸着させるように試薬ガスを容器に供給することを可能にし、次に、吸着試薬ガス(同様に容器内部で脱着されるガス状の試薬ガスの量と平衡状態にある)をほぼ大気圧、好ましくは準大気圧で密閉容器内部に貯蔵することを可能にし、最終的に、試薬ガスを、吸着剤から(例えば真空下で)脱着させて、好ましくはここでもほぼ大気圧で、例えば準大気圧で、ガス状試薬ガスとして容器の開口部を通して容器から除去することを可能にするために、選択的に、例えば可逆的に試薬ガスを吸着剤に吸着および吸着剤から脱着するのに有用であり得る。吸着剤ベースの流体供給システムおよび容器の例は、例えば、米国マサチューセッツ州ビレリカのインテグリス社(Entegris,Inc.)からSDS、PDS、およびSAGEの商標で市販されている製品を含む。
【0015】
本明細書に記載されているような容器での使用に適し得る、既知の吸着材料の非限定的な例は、微孔性テフロン(テフロンは登録商標)、巨大網状ポリマー、有機ポリマー、ガラス状ドメインポリマー(glassy domain polymer)などのポリマー吸着剤、リンケイ酸アルミニウム(ALPOS:aluminum phosphosilicate)、粘土、ゼオライト、有機金属フレームワーク、多孔質シリコン、ハニカムマトリックス材料、活性炭、および他の炭素材料、ならびに他の同様の材料を含む。炭素吸着材料の一部の例は、ポリアクリロニトリル、スルホン化ポリスチレンジビニルベンゼンなどの合成炭化水素樹脂の熱分解によって形成された炭素と、セルロース炭化物と、木炭と、ココナッツの殻、ピッチ、木材、石油、石炭などの天然素材から形成された活性炭とを含む。
【0016】
記載されているようなガスシリンダは、適切な吸着材料の層で実質的に満たされ得る。吸着剤は、準大気圧で容器内に貯蔵するために試薬ガスを吸着剤に効率的かつ可逆的に吸着するために、任意の形状、形態、サイズなどであり得る。サイズ、形状、および空孔などの物理的特性は、吸着剤の能力(試薬ガスを吸着する)ならびに吸着剤の充填密度および空隙(隙間)体積に影響を及ぼし得、これらの要因は、とりわけ、試薬ガスのタイプ、吸着剤のタイプ、容器の動作温度を含む貯蔵容器システムの要因のバランスに基づいて選択され得る。吸着材料は、任意の適切なサイズ、形状、空孔、サイズ範囲、およびサイズ分布を有してもよい。有用な形状および形態の例は、ビーズ、顆粒、ペレット、錠剤、シェル、サドル、粉末、不規則な形状の粒子、プレスされたモノリス、任意の形状およびサイズの押出物、布またはウェブの形態の材料、ハニカムマトリックスモノリス、および複合物(吸着剤と他の構成要素との)、ならびに粉砕または破砕された形態の前述のタイプの吸着材料を含む。
【0017】
これらのタイプの例示的な容器は、内部に、ガス状の試薬ガスと平衡状態で、物理的に吸着された試薬ガスを運ぶ吸着剤を含む。試薬ガス(任意の圧力で任意のタイプの容器内にある)は、毒性がある、有毒である、または安全上のリスクがあることが知られているタイプの有害な試薬ガスであり得る。毒性がある特殊ガスおよび他の有害な特殊ガスは、イオン注入、エピタキシャル成長、プラズマエッチング、反応性イオンエッチング、金属化、物理蒸着、化学蒸着、フォトリソグラフィ、クリーニング、およびドーピングを含む使用など、多くの産業用途で使用されており、これらの使用は、半導体、マイクロエレクトロニクス、光起電、およびフラットパネルディスプレイの装置および製品の製造の一部である。しかしながら、本発明の方法および容器によって提供される改善されたレベルの安全性は、商業的または産業的文脈で、何らかの目的または用途に使用されるとき、試薬ガスおよび容器一般に利用されるため、記載されているようなガスシリンダまたは方法の使用は、他の用途および他の産業で使用されている試薬ガスに利用され得る。記載された容器および方法は、あらゆる試薬ガス、特に有害である、毒性がある、または危険である試薬ガスで有用である。しかし、現在説明している容器および方法の有用性は、低~中圧(例えば、約1気圧)で含まれる特定の試薬ガスまたはガスに限定されない。記載された容器および方法が有用である試薬ガスの例示的な例は、以下の非限定的なガス、すなわち、シラン、メチルシラン、トリメチルシラン、水素、メタン、窒素、一酸化炭素、ジボラン、BF3、アルシン、ホスフィン、ホスゲン、塩素、BCl3、B2D6、六フッ化タングステン、フッ化水素、塩化水素、ヨウ化水素、臭化水素、ゲルマン、アンモニア、スチビン、硫化水素、シアン化水素、セレン化水素、テルル化水素、重水素化水素化物、トリメチルスチビン、ハロゲン化物(塩素、臭素、ヨウ素、およびフッ素)、NF3、ClF3、GeF4、SiF4、AsF5、有機化合物、有機金属化合物、炭化水素、ならびに(CH3)3Sbなどの有機金属グループV化合物を含む。これらの化合物のそれぞれに関して、すべての同位体が考慮される。
【0018】
あるいは、ガスシリンダは、内部圧力調整型のもの、容器の内部容積を含み得、その場合、試薬ガスは、内部容積内にある。試薬ガスの例は、すべての同位体を含めて、シラン、ジボラン、アルシン、ホスフィン、塩素、三塩化ホウ素、三フッ化ホウ素、B2H6、六フッ化タングステン、トリメチルスチビン、フッ化水素、塩化水素、ヨウ化水素、臭化水素、ゲルマン、アンモニア、スチビン、硫化水素、セレン化水素、テルル化水素、GeF4、SiF4、NF3、シラン、メチルシラン、トリメチルシラン、水素、メタン、窒素、一酸化炭素、臭素、ヨウ素、およびフッ素有機金属化合物、AsF5、炭化水素、有機金属化合物を含むが、これらに限定されない。本発明の代替実施形態では、ガスシリンダは、2種類以上の試薬ガスを含み得、2種類以上の試薬ガスは、少なくとも1種類のドーパントガス源、希釈剤ガス源、および任意選択で補助ガス源を含む。ドーパント源は、濃縮三フッ化ホウ素(eBf3)、濃縮四フッ化ゲルマニウム(eGeF4)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、四フッ化ゲルマニウム、ジボラン(B2H6)、および濃縮ジボラン(eB3H6)を含み得るが、これらに限定されない。希釈剤ガスは、水素、キセノン、および他の希ガスを含み得るが、これらに限定されない。
【0019】
圧力調整容器の例は、インテグリス社(米国マサチューセッツ州ビレリカ)からVACの商標で市販されている。
【0020】
ガスシリンダに結合されたバルブシステムは、バルブアセンブリおよび独自のバルブ位置インジケータを含む。バルブ位置インジケータは、1つ以上の目視位置からバルブ位置を目視することを可能にする。一例では、バルブ位置インジケータは、側面バルブ開閉インジケータおよび上面バルブ開閉インジケータを含む。インジケータロック機構は、バルブ本体でバルブ位置インジケータをしっかりと位置合わせしてロックする。
【0021】
図1は、バルブシステム100の一例を示している。バルブシステム100は、バルブ本体104内に配置されたバルブアセンブリ102を含む。バルブアセンブリ102は、制御バルブ(バルブ本体内に配置された)に結合されたバルブアクチュエータ106(一例では、図示のようなハンドホイール108)を含む。バルブ本体104は、充填ポートまたはガス抽出ポート114としても知られている流体排出ポートを含む。バルブ本体は、バルブシステムとガスシリンダ118とを結合するための接続アセンブリ116をさらに含む。バルブは、任意選択で、112が配置されている位置に圧力逃がし装置を含んでもよい。
【0022】
バルブシステム100は、バルブアセンブリ102に動作可能に結合されたバルブ位置インジケータ120を含む。バルブ位置インジケータ120は、バルブアセンブリ102において1つ以上の方向121a、121bから制御バルブ位置を目視することを可能にする。一例では、バルブ位置インジケータ120は、側面(垂直)バルブ位置インジケータ122および上面(水平)バルブ位置インジケータ124を含む。側面バルブ位置インジケータ122は、バルブシステム100の側面からバルブ位置を目視することを可能にする。バルブ位置インジケータ120は、側面目視ポート130をさらに含む。バルブ開またはバルブ閉の表示は、132に示されているように、バルブシステムの側面から目視ポート130を通して目視することができる。
【0023】
同様の方法で、上面バルブ位置インジケータは、バルブシステム100の上面側の位置121aから現在の制御バルブ位置(開または閉)を目視することを可能にする。
図2は、バルブシステム100の上面図であり、上面位置インジケータ124の一例を示している。バルブシステム100は、アクチュエータハンドホイール108を含む。ハンドホイール108は、136の位置でバルブの位置を目視するための目視ポート134を含む。一例では、バルブ位置136は、バルブ閉の場合はCで、バルブ開の場合はOで示される。あるいは、またはこのバルブ位置状態の省略形に加えて、バルブ位置を示すために色を使用することで、言語に依存しない運用が可能になる。別の例では、ハンドホイール108は、透明な中央部分138をさらに含み、これにより、ハンドホイール中央部分138を通して上面位置インジケータを目視することが可能になる。
【0024】
本発明によれば、本発明の特定の実施形態は、側面開閉インジケータまたは上面開閉インジケータのみを有してもよい。
【0025】
再び
図1を参照すると、バルブシステム100は、インジケータロック機構140を含む。インジケータロック機構140は、バルブ位置インジケータ120とバルブアセンブリ102、特にバルブアセンブリ102内の制御バルブの位置とを位置合わせするように機能する。一例では、インジケータロック機構140は、バルブアセンブリ102に対してバルブ位置インジケータ120を適所にしっかりと保持する。
【0026】
図1では、インジケータロック機構140は、バルブ位置インジケータ120のすぐ隣(下)に配置されており、ロックナットを含む。インジケータロック機構が、最初に、制御バルブの上の位置でバルブ本体にねじ込まれる。次に、バルブ位置インジケータが、バルブ本体104にねじ込まれ、バルブアセンブリ内の制御バルブの位置と位置合わせされる。次に、インジケータロック機構140が、バルブアセンブリ制御バルブに対してバルブ位置インジケータを適所にロックするために、バルブ位置インジケータに対して堅く締め付けられる。これにより、バルブ位置インジケータ120の適正で反復可能な運用が可能になる。
【0027】
図3および
図4は、側方の基準視点から、全開位置または全閉位置にあるバルブアセンブリ制御バルブを示すバルブ位置インジケータ120の一例をさらに示している。
図3では、側面バルブ位置インジケータ122は、制御バルブが全開位置にあることを示している。一例では、これは、緑色の側壁144上の文字OPENによって示される。
図4では、バルブアクチュエータ106は、制御バルブを全開位置から全閉位置に動かすために操作されている。これは、146に、全閉位置に達するまでのハンドホイール108の回転によって示されている。一例では、ハンドホイール108の回転は、目視ウィンドウ130内で、緑色の側壁144を赤色の側壁148に対して移動させるように機能する。図示されている一例では、ハンドホイール108の回転は、制御バルブが全閉位置に達するときに、矢印150によって示されているように、緑色の側壁144を持ち上げて見えなくするように機能する。これにより、側面バルブ位置インジケータ122は、制御バルブの全閉位置ステータスを示す。
【0028】
図5は、本明細書で前述したバルブシステム100と同様のバルブシステム500の一例の断面を示す図である。バルブシステム500は、バルブ本体504内に動作可能に配置されたバルブアセンブリ502を含む。バルブアセンブリ502は、下部スピンドル510と、大まかに511に示されているシール面/シートとを含み、これは、ガス貯蔵および供給システムからバルブアセンブリ502を通る流体の流量を調整するように機能する。運用時、バルブシステム500は、制御バルブ510を開位置と閉位置との間で動かすために、バルブアクチュエータ506のハンドホイール508を用いて操作される。
【0029】
バルブ位置インジケータ520は、同様に断面図で示されており、側面バルブ位置インジケータ522および上面バルブ位置インジケータ524を含む。側面バルブ位置インジケータ522は、第1の(バルブ閉)スリーブ526および第2の(バルブ開)スリーブ528を含む。運用時、第1のスリーブ526は、制御バルブ510をバルブ開位置とバルブ閉位置との間で動かすためにバルブアクチュエータ506を操作することによって、第2のスリーブ528に対して移動可能である。制御バルブ510の位置は、目視ポート530を通して視覚的に示される。バルブロック機構540は、バルブ位置インジケータを制御バルブ510の位置と位置合わせして適所にロックする。バルブロック機構540の例は、本明細書で後に詳細に説明される。
【0030】
図6~
図9も参照されたい。一例では、バルブ閉スリーブは赤色であり、側面バルブ位置インジケータ522内の固定位置にある。バルブ開スリーブは、緑色であり、矢印525によって示されているようにバルブ閉スリーブに対して移動可能である。バルブ開スリーブは、バルブアクチュエータ506に結合されている。制御バルブ510を閉位置からバルブ開位置に動かすためにバルブアクチュエータ506を操作する(矢印527によって示されているように)ことによって、バルブ開スリーブは、バルブ閉スリーブに覆い被さるように移動し、目視ポート530の前方で目視可能となる。例えば、
図6を参照されたい。
【0031】
図7は、上面バルブ位置インジケータ524の一例を示している。ハンドホイール508は、バルブアクチュエータ524から取り除かれており、図示されていない。上面バルブ位置インジケータ524は、バルブアセンブリ502にしっかりと固定されている。図示の例では、上面バルブ位置インジケータ524は、第2の(バルブ開)緑色ディスク546上に配置された第1の(バルブ閉)赤色ディスク544を含む。第1のディスク544および第2のディスク546は、ねじを用いてバルブアセンブリ502に固定されている。運用時、第1のディスク544および第2のディスク546は、上面目視ポートおよび制御バルブ510と位置合わせされる。制御バルブ510を閉位置から開位置に動かすためのバルブアクチュエータ506の操作により、制御バルブが閉位置にあるときは第1の赤色ディスクが目視ポートを通して示され、制御バルブ510が開位置にあるときは第2の緑色ディスクが目視ポートを通して示される結果となる。
図8および
図9は、制御バルブがバルブ閉位置にあるときのバルブ位置インジケータ520をさらに示している。他の実施形態では、位置インジケータは、開位置および閉位置を示すためのステッカーの形態であってもよい。
【0032】
図10は、バルブ位置インジケータ1120として示されているバルブ位置インジケータの一例を、部分的な切欠図で示している。バルブロック機構1140は、位置インジケータ1120に組み込まれており、本明細書で前述したバルブロック機構140と同様であり得る。この例では、バルブロック機構1140は、制御バルブ(例えば、制御バルブ510)に対してバルブ位置インジケータを適所に動作可能に位置合わせしてロックするのを助けるためのロックリングの形態である。
【0033】
バルブ位置インジケータ1120は、バルブ本体104のボンネットナットのねじ山に取り付けられ得るねじ付きハウジングを含む。一例では、バルブ位置合わせ機構1140は、バルブ位置インジケータハウジングの一部であり、バルブ本体のナットのねじ山と一致するようにねじが付けられる。同様の方法で、バルブ位置インジケータの固定赤色スリーブにも、1141に示されているように、バルブ本体のナットのねじ山と一致するようにねじが付けられる。運用時、バルブロック機構が、最初に、バルブ本体のボンネットナットのねじ山にねじ込まれる。次に、バルブ位置インジケータ1120、特に赤色スリーブが、バルブ本体のナットのねじ山にねじ込まれ、制御バルブ510の位置と位置合わせされる。これにより、スリーブと制御バルブ位置とを位置合わせするための無限の回転調整が可能になる。スリーブが適切な位置に位置合わせされると、ロックリングの形態のバルブロック機構1140が、赤色スリーブを適所にロックし、赤色スリーブを制御バルブ510と位置合わせしてロックするために赤色スリーブにねじ戻される。
【0034】
別の例では、ねじ付きハウジングは、バルブ本体のボンネットナットのねじ山と一致する全体にねじの付いたスリーブの形態である。さらに、バルブロック機構は、実際の制御バルブ位置とバルブ位置インジケータとを位置合わせし、インジケータを適所にロックするように機能するスロット付きアタッチメントである。運用時、バルブ位置インジケータは、バルブ本体のボンネットナットのねじ山にねじ込まれる。バルブ位置インジケータは、バルブ位置インジケータが制御バルブの位置と適切に位置合わせされる位置まで回転される。次に、スロット付きねじ接続具が、適切に位置合わせしてバルブ位置インジケータをロックするために使用される。一例では、ねじの形態のロック機構が、バルブ位置インジケータを適所にロックするためにスロット付きアタッチメントに固定される。これにより、バルブ位置インジケータとバルブ本体との非常に耐久性のある位置合わせが得られる。
【0035】
1つ以上のバルブ位置インジケータを有する、本明細書に開示されているバルブシステムは、多くの異なるバルブならびに多くの流体排出および貯蔵システムでの使用に適している。米国特許出願公開第2017/0122496号明細書および米国特許出願公開第2017/0248275号明細書は、本発明での使用に適した1つ以上のバルブならびに流体排出および貯蔵パッケージの例を示している。
【0036】
さらに、本説明の貯蔵および供給システムは有用に、標準的なガスシリンダまたは他の加圧可能容器と、容器に結合されたシリンダバルブまたは他の流れ分配アセンブリ(調整器、モニタ、センサ、流れ方向付け手段、圧力コントローラ、質量流コントローラ、配管、バルブ、計装、自動始動および遮断装置など)とを含み得るか、またはこれらからなり得、その場合、シリンダは、吸着材料および試薬ガスを保持し、試薬ガスは、吸着された吸着剤ガスとガス状の吸着剤ガスとの間で平衡状態にある。
【0037】
特定の実施形態が本明細書で例示および説明されてきたが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な代替のおよび/または均等な実施態様が例示および説明されている特定の実施形態の代わりになり得ることが、当業者によって理解されよう。本出願は、本明細書に述べられている特定の実施形態の任意の適合形態または変形形態を包含することを意図している。したがって、本発明は、請求項およびその均等物によってのみ限定されることを意図している。