(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-06
(45)【発行日】2023-01-17
(54)【発明の名称】シャッターディスクアセンブリ検出の方法と装置
(51)【国際特許分類】
C23C 14/54 20060101AFI20230110BHJP
【FI】
C23C14/54 G
(21)【出願番号】P 2020554506
(86)(22)【出願日】2019-04-08
(86)【国際出願番号】 US2019026243
(87)【国際公開番号】W WO2019199624
(87)【国際公開日】2019-10-17
【審査請求日】2020-12-03
(32)【優先日】2018-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】M/S 1269,3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ, チェン-シュン
(72)【発明者】
【氏名】ジュプディ, アナンクリシュナ
(72)【発明者】
【氏名】朝比奈 英司
(72)【発明者】
【氏名】バブ, サラト
【審査官】宮崎 園子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2003/0155234(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 14/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスチャンバ内のシャッターディスクアセンブリを検出する方法であって、
前記プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置するとともに、シャッターアームを検出するように配置される第1のセンサから、プロセスコントローラによって調整可能であり、かつセンサ閉塞の程度を示す第1のセンサ変動信号レベルを受信することと、
前記プロセスチャンバの前記シャッターハウジング内に位置するとともに、シャッターディスクを検出するように配置される第2のセンサから、プロセスコントローラによって調整可能であり、かつセンサ閉塞の程度を示す第2のセンサ変動信号レベルを受信することと、
前記プロセスチャンバの前記シャッターハウジング内に位置するとともに、前記シャッターディスクを検出するように配置される第3のセンサから、プロセスコントローラによって調整可能であり、かつセンサ閉塞の程度を示す第3のセンサ変動信号レベルを受信することと、
プロセスコントローラからプロセス情報を受信することと、
前記第1のセンサ変動信号レベル、前記第2のセンサ変動信号レベル、前記第3のセンサ変動信号レベル、及び前記プロセス情
報に少なくとも部分的に基づいて、前記シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定することと、
前記シャッターディスクアセンブリの前記動作状況に基づいて、必要であれば、前記プロセスチャンバの少なくとも1つのプロセスを変更することと
を含む方法。
【請求項2】
前記シャッターディスクアセンブリの較正を実行することによって前記プロセスチャンバの少なくとも1つのプロセスを変更すること、又は前記シャッターアームを再配置することによって前記プロセスチャンバの少なくとも1つのプロセスを変更すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のセンサ変動信号レベルがゼロを上回る閉塞の程度を示し、前記第2のセンサ変動信号レベルがゼロと等しい閉塞の程度を示し、前記第3のセンサ変動信号レベルがゼロを上回る閉塞の程度を示し、前記プロセス情報がシャッターディスクアセンブリが格納されていることを示す場合、前記動作状況をエラーではないと決定すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のセンサ変動信号レベルがゼロを上回る閉塞の程度を示し、前記第2のセンサ変動信号レベルがゼロを上回る閉塞の程度を示し、前記第3のセンサ変動信号レベルがゼロと等しい閉塞の程度を示し、前記プロセス情報がシャッターディスクアセンブリが格納されていることを示す場合、前記動作状況をエラーと決定すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のセンサ変動信号レベルがゼロと等しい閉塞の程度を示し、前記第2のセンサ変動信号レベルがゼロを上回る閉塞の程度を示し、前記第3のセンサ変動信号レベルがゼロと等しい閉塞の程度を示し、前記プロセス情報がシャッターディスクアセンブリが格納されていることを示す場合、前記動作状況をエラーと決定すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のセンサ変動信号レベルがゼロを上回る閉塞の程度を示し、前記第2のセンサ変動信号レベルがゼロを上回る閉塞の程度を示し、前記第3のセンサ変動信号レベルがゼロと等しい閉塞の程度を示し、前記プロセス情報がシャッターディスクアセンブリが格納されていることを示す場合、前記動作状況をエラ
ーと決定すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のセンサ変動信号レベルがゼロを上回る閉塞の程度を示し、前記第2のセンサ変動信号レベルがゼロを上回る閉塞の程度を示し、前記第3のセンサ変動信号レベルがゼロと等しい又はゼロを上回る閉塞の程度を示し、前記プロセス情報がシャッターアームが格納されていることを示す場合、前記動作状況をエラーと決定すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のセンサ変動信号レベルがゼロを上回る閉塞の程度を示し、前記第2のセンサ変動信号レベルがゼロと等しい閉塞の程度を示し、前記第3のセンサ変動信号レベルがゼロと等しい閉塞の程度を示し、前記プロセス情報がシャッターアームが格納されていることを示す場合、前記動作状況をエラーではないと決定すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のセンサ変動信号レベルがゼロと等しい閉塞の程度を示し、前記第2のセンサ変動信号レベルがゼロと等しい閉塞の程度を示し、前記第3のセンサ変動信号レベルがゼロ
と等しい閉塞の程度を示し、前記プロセス情報がシャッターディスクアセンブリのアイドリングがタイムアウトしたことを示す場合に、前記動作状況をエラーと決定すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
プロセスチャンバ内のシャッターディスクアセンブリを検出する方法であって、
前記プロセスチャンバに取り付けられたシャッターハウジング内に前記シャッターディスクアセンブリを格納することと、
前記プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置するとともに、シャッターアームを検出するように配置される第1のセンサから第1のセンサ検出情報を受信することと、
シャッタ
ーアームが正しく格納されていることを示す前記第1のセンサ検出情報に基づいて第1のセンサ検出レベルを設定することと、
前記プロセスチャンバの前記シャッターハウジング内に位置するとともに、シャッターディスクを検出するように配置される第2のセンサから第2のセンサ検出情報を受信することと、
シャッターディスクが正しく格納されていることを示す前記第2のセンサ検出情報に基づいて第2のセンサ検出レベルを設定することと、
前記プロセスチャンバの前記シャッターハウジング内に位置するとともに、前記シャッターディスクを検出するように配置される第3のセンサから第3のセンサ検出情報を受信することと、
前記シャッターディスクが正しく格納されていることを示す前記第3のセンサ検出情報に基づいて第3のセンサ検出レベルを設定することと、
前記第1のセンサ検出レベル、前記第2のセンサ検出レベル、及び前記第3のセンサ検出レベルを記憶することと、
前記シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定するために、プロセス中に前記第1のセンサ検出レベル、前記第2のセンサ検出レベル、又は前記第3のセンサ検出レベルを読み出すことと
を含む方法。
【請求項11】
前記シャッターディスクアセンブリの状況を決定するために、前記第1のセンサ検出レベル、前記第2のセンサ検出レベル、又は前記第3のセンサ検出レベルを、前記第1のセンサ、前記第2のセンサ、又は前記第3のセンサの現在のセンサ検出情報と比較すること
を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
プロセスコントローラからプロセス情報を受信することと、
現在のセンサ検出情報と、少なくとも部分的に、前記第1のセンサ検出レベル、前記第2のセンサ検出レベル、前記第3のセンサ検出レベル、及び前記プロセス情
報とに基づいて、前記シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定することと
を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
プロセス中の前記シャッターディスクアセンブリの熱膨張又は収縮を考慮して、前記第1のセンサ検出レベル、前記第2のセンサ検出レベル、又は前記第3のセンサ検出レベルを変更すること
を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
プロセス中の前記シャッターディスクアセンブリへの材料の堆積を考慮して、前記第1のセンサ検出レベル、前記第2のセンサ検出レベル、又は前記第3のセンサ検出レベルを変更すること
を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
プロセスチャンバにおけるシャッターディスクアセンブリを検出するための装置であって、
前記プロセスチャンバに取り付けられたシャッターハウジングと、
シャッターアームが前記シャッターハウジング内にあるときに第1のセンサが前記シャッターアームを検出することができるように、前記シャッターハウジングに備え付けられた第1のセンサと、
シャッターディスクが前記シャッターハウジング内にあるときに第2のセンサが前記シャッターディスクを検出することができるように、前記シャッターハウジングに備え付けられた第2のセンサと、
前記シャッターディスクが前記シャッターハウジング内にあるときに第3のセンサが前記シャッターディスクを検出することができるように、前記シャッターハウジングに備え付けられた第3のセンサと、
プロセスコントローラであって、
前記プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置するとともに、シャッターアームを検出するように配置される第1のセンサから、プロセスコントローラによって調整可能であり、かつセンサ閉塞の程度を示す第1のセンサ変動信号レベルを受信することと、
前記プロセスチャンバの前記シャッターハウジング内に位置するとともに、シャッターディスクを検出するように配置される第2のセンサから、プロセスコントローラによって調整可能であり、かつセンサ閉塞の程度を示す第2のセンサ変動信号レベルを受信することと、
前記プロセスチャンバの前記シャッターハウジング内に位置するとともに、前記シャッターディスクを検出するように配置される第3のセンサから、プロセスコントローラによって調整可能であり、かつセンサ閉塞の程度を示す第3のセンサ変動信号レベルを受信することと、
プロセスコントローラからプロセス情報を受信することと、
前記第1のセンサ変動信号レベル、前記第2のセンサ変動信号レベル、前記第3のセンサ変動信号レベル、及び前記プロセス情
報に少なくとも部分的に基づいて、前記シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定することと
を含むプロセスチャンバの前記シャッターディスクアセンブリを検出する方法を使用することによって、前記第1のセンサ、前記第2のセンサ、および前記第3のセンサと相互作用して、プロセス中の前記シャッターディスクアセンブリの障害状態を検出するプロセスコントローラと
を備える装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本原理の実施形態は、具体的には、半導体製造プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]半導体は、制御された処理環境で基板(半導体ウエハ等)を処理する機能を備えたプロセスチャンバ内で形成される。プロセスの均一性を維持し、プロセスチャンバの最適なパフォーマンスを確保するために、プロセスチャンバ内で様々な調整工程が定期的に完了される。上記工程の1つにおいて、物理的気相堆積(PVD)プロセスチャンバは、「バーンイン」プロセスを使用して調整され、PVDプロセスチャンバに配置されたターゲットが、基板プロセスの実施前にターゲットから酸化物又は他の汚染物質を除去するためにプラズマイオンで衝撃される。ペースティングプロセスをPVDプロセスチャンバで使用してプロセスチャンバ表面に材料を堆積させ、材料がプロセスチャンバ表面から剥がれ落ちて後続のプロセス中に基板を汚染するのを防ぐことによって、チャンバを調整することも可能である。通常、基板は、PVDチャンバに配置される前に洗浄プロセスに通される。洗浄プロセスは「予洗浄」と称され、予洗浄プロセスチャンバ内で実施される。予洗浄により、ウエハが大気にさらされたときに形成され得る全ての化学残留物又は酸化物が除去される。
【0003】
[0003]調整及び予洗浄工程では、シャッターディスクは、ブレード又はシャッターアームを介してプロセスチャンバ内に配置された基板支持体上に配置され、基板支持体へのいかなる材料の堆積をも防止し得る。シャッターディスクは、多くの場合、処理領域から離れた場所において、シャッターハウジング又はシャッターガレージに格納され、使用中にシャッターアームによって所望の位置に移動される。シャッターディスクとシャッターアームが基板支持体から離れて移動されない場合、基板支持体が処理位置に移動されるときに、プロセスチャンバの壊滅的な障害が発生する可能性がある。
【0004】
[0004]したがって、本発明者らは、半導体プロセスチャンバ内のシャッターディスクアセンブリを検出するための改良された方法及び装置を提供した。
【発明の概要】
【0005】
[0005]方法及び装置は、半導体プロセスチャンバ内のシャッターディスクアセンブリの検出を提供する。
【0006】
[0006]幾つかの実施形態では、プロセスチャンバ内のシャッターディスクアセンブリを検出する方法は、プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第1のセンサから第1のセンサ検出情報を受信することであって、第1のセンサはシャッターアームを検出するように配置される、第1のセンサから第1のセンサ検出情報を受信することと、プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第2のセンサから第2のセンサ検出情報を受信することであって、第2のセンサはシャッターディスクを検出するように配置される、第2のセンサから第2のセンサ検出情報を受信することと、プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第3のセンサから第3のセンサ検出情報を受信することであって、第3のセンサはシャッターディスクを検出するように配置される、第3のセンサから第3のセンサ検出情報を受信することと、プロセスコントローラからプロセス情報を受信することと、第1のセンサ検出情報、第2のセンサ検出情報、第3のセンサ検出情報、及びプロセス情報のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定することと、シャッターディスクアセンブリの動作状況に基づいて、必要であれば、プロセスチャンバの少なくとも1つのプロセスを変更することとを含む。
【0007】
[0007]幾つかの実施形態では、本方法は、シャッターディスクアセンブリの較正を実行することによってプロセスチャンバの少なくとも1つのプロセスを変更し;シャッターアームを再配置することによってプロセスチャンバの少なくとも1つのプロセスを変更し;プロセスを停止してアラームを設定することにより、プロセスチャンバの少なくとも1つのプロセスを変更し;シャッターディスクアセンブリの動作状況は、少なくとも、シャッターアームのシャフトのシャフトセンサからの角度を含み;シャッターディスクアセンブリがアイドル期間中に一定期間を超えているかどうかを決定し、プロセスを停止してアラームを設定することにより、プロセスチャンバの少なくとも1つのプロセスを変更し;第1のセンサ検出情報が閉塞を示し、第2のセンサ検出情報が閉塞がないことを示し、第3のセンサ検出情報が閉塞を示し、プロセス情報がシャッターディスクアセンブリが格納されていることを示す場合、動作状況をエラーではないと決定し;第1のセンサ検出情報が閉塞を示し、第2のセンサ検出情報が閉塞を示し、第3のセンサ検出情報が閉塞がないことを示し、プロセス情報がシャッターディスクアセンブリが格納されていることを示す場合、動作状況をエラーと決定し;第1のセンサ検出情報が閉塞がないことを示し、第2のセンサ検出情報が閉塞を示し、第3のセンサ検出情報が閉塞がないことを示し、プロセス情報がシャッターディスクアセンブリが格納されていることを示す場合、動作状況をエラーと決定し;第1のセンサ検出情報が閉塞を示し、第2のセンサ検出情報が閉塞を示し、第3のセンサ検出情報が閉塞がないことを示し、プロセス情報がシャッターディスクアセンブリが格納されていることを示す場合、動作状況をエラーではないと決定し;第1のセンサ検出情報が閉塞を示し、第2のセンサ検出情報が閉塞を示し、第3のセンサ検出情報が閉塞がないこと又は閉塞を示し、プロセス情報がシャッターアームが格納されていることを示す場合、動作状況をエラーと決定し;第1のセンサ検出情報が閉塞を示し、第2のセンサ検出情報が閉塞がないことを示し、第3のセンサ検出情報が閉塞がないことを示し、プロセス情報がシャッターアームが格納されていることを示す場合、動作状況をエラーではないと決定し;及び/又は第1のセンサ検出情報が閉塞がないことを示し、第2のセンサ検出情報が閉塞がないことを示し、第3のセンサ検出情報が閉塞を示し、プロセス情報がシャッターディスクアセンブリのアイドリングがタイムアウトしたことを示す場合に、動作状況をエラーと決定することを更に含む。
【0008】
[0008]幾つかの実施形態では、プロセスチャンバ内のシャッターディスクアセンブリを検出する方法は、プロセスチャンバに取り付けられたシャッターハウジング内にシャッターディスクアセンブリを格納することと、プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第1のセンサから第1のセンサ検出情報を受信することであって、第1のセンサはシャッターアームを検出するように配置される、第1のセンサから第1のセンサ検出情報を受信することと;第1のセンサ検出情報に基づいて第1のセンサ検出レベルを設定することであって、第1のセンサ検出レベルはシャッターディスクアームが正しく格納されていることを示す、第1のセンサ検出情報に基づいて第1のセンサ検出レベルを設定することと;プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第2のセンサから第2のセンサ検出情報を受信することであって、第2のセンサはシャッターディスクを検出するように配置される、第2のセンサから第2のセンサ検出情報を受信することと;第2のセンサ検出情報に基づいて第2のセンサ検出レベルを設定することであって、第2のセンサ検出レベルはシャッターディスクが正しく格納されていることを示す、第2のセンサ検出情報に基づいて第2のセンサ検出レベルを設定することと;プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第3のセンサから第3のセンサ検出情報を受信することであって、第3のセンサはシャッターディスクを検出するように配置される、第3のセンサから第3のセンサ検出情報を受信することと;第3のセンサ検出情報に基づいて第3のセンサ検出レベルを設定することであって、第3のセンサ検出レベルはシャッターディスクが正しく格納されていることを示す、第3のセンサ検出情報に基づいて第3のセンサ検出レベルを設定することと;第1のセンサ検出レベル、第2のセンサ検出レベル、及び第3のセンサ検出レベルを記憶することと;シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定するために、プロセス中に第1のセンサ検出レベル、第2のセンサ検出レベル、又は第3のセンサ検出レベルを読み出すこととを含む。
【0009】
[0009]幾つかの実施形態では、本方法は、シャッターディスクアセンブリの状況を決定するために、第1のセンサ検出レベル、第2のセンサ検出レベル、又は第3のセンサ検出レベルを、第1のセンサ、第2のセンサ、又は第3のセンサの現在のセンサ検出情報と比較すること;プロセスコントローラからプロセス情報を受信することと、現在のセンサ検出情報と、少なくとも部分的に、第1のセンサ検出レベル、第2のセンサ検出レベル、第3のセンサ検出レベル、及びプロセス情報のうちの少なくとも1つとに基づいて、シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定すること;プロセス中のシャッターディスクアセンブリの熱膨張又は収縮を考慮して、第1のセンサ検出レベル、第2のセンサ検出レベル、又は第3のセンサ検出レベルを変更すること、及び/又はプロセス中のシャッターディスクアセンブリへの材料の堆積を考慮して、第1のセンサ検出レベル、第2のセンサ検出レベル、又は第3のセンサ検出レベルを変更することを更に含む。
【0010】
[0010]幾つかの実施形態では、プロセスチャンバにおけるシャッターディスクアセンブリを検出するための装置は、プロセスチャンバに取り付けられたシャッターハウジングと、シャッターアームがシャッターハウジング内にあるときに第1のセンサがシャッターアームを検出することができるように、シャッターハウジングに備え付けられた第1のセンサと、シャッターディスクがシャッターハウジング内にあるときに第2のセンサがシャッターディスクを検出することができるように、シャッターハウジングに備え付けられた第2のセンサと、シャッターディスクがシャッターハウジング内にあるときに第3のセンサがシャッターディスクを検出することができるように、シャッターハウジングに備え付けられた第3のセンサと、プロセスコントローラであって、プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第1のセンサから第1のセンサ検出情報を受信することであって、第1のセンサはシャッターアームを検出するように配置される、第1のセンサから第1のセンサ検出情報を受信することと;プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第2のセンサから第2のセンサ検出情報を受信することであって、第2のセンサはシャッターディスクを検出するように配置される、第2のセンサから第2のセンサ検出情報を受信することと;プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第3のセンサから第3のセンサ検出情報を受信することであって、第3のセンサはシャッターディスクを検出するように配置される、第3のセンサから第3のセンサ検出情報を受信することと;プロセスコントローラからプロセス情報を受信することと;第1のセンサ検出情報、第2のセンサ検出情報、第3のセンサ検出情報、及びプロセス情報のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定することとを含むプロセスチャンバ内のシャッターディスクアセンブリを検出する方法を使用することによって、第1のセンサ、第2のセンサ、及び第3のセンサと相互作用してプロセス中のシャッターディスクアセンブリの障害状態を検出するプロセスコントローラとを備える。
【0011】
[0011]幾つかの実施形態では、装置は更に、プロセスチャンバが予洗浄チャンバ又は物理的気相堆積(PVD)チャンバであることを含む。
【0012】
[0012]他の及び更なる実施形態が以下に開示される。
【0013】
[0013]上記に要約し、以下により詳細に説明する本原理の実施形態は、添付の図面に示す原理の例示的な実施形態を参照することによって理解することができる。しかしながら、添付の図面は、原理の典型的な実施形態のみを示すものであり、したがって、範囲を限定するものと見なすべきではなく、原理は他の等しく有効な実施形態も許容しうる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本原理の幾つかの実施形態に従って、シャッターディスクアセンブリを検出するための装置を用い得る、又はシャッターディスクアセンブリを検出する方法を実施し得るプロセスチャンバを示す図である。
【
図2】本原理の幾つかの実施形態に係る、
図1のプロセスチャンバを示す断面図である。
【
図3】本原理の幾つかの実施形態に係る、正しく格納されたシャッターディスクアセンブリを検出するための装置を示す図である。
【
図4】本原理の幾つかの実施形態に係る、不正確に格納されたシャッターディスクアセンブリを検出するための装置を示す図である。
【
図5】本原理の幾つかの実施形態に係る、正しく格納されたシャッターアームを検出するための装置を示す図である。
【
図6】本原理の幾つかの実施形態に係る、不正確に格納されたシャッターアームを検出するための装置を示す図である。
【
図7】本原理の幾つかの実施形態に係るシャッターディスクアセンブリを検出する方法である。
【
図8】本原理の幾つかの実施形態に係るシャッターディスクアセンブリの検出を較正する方法である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0022]理解を容易にするために、可能な場合は、図面に共通する同一の要素を示すために同一の参照番号が使用されている。図面は縮尺どおりに描かれておらず、わかりやすくするために簡略化されている場合がある。一実施形態の要素及び特徴は、更に詳述することなく、他の実施形態に有益に組み込まれ得る。
【0016】
[0023]方法及び装置は、より広い範囲のモーションウィンドウを備えた、向上したシャッターディスクアセンブリの検出を提供する。シャッターハウジング内のセンサの配置により、機械的な配置の調整とプロセスの調整が可能になり、不要な誤警報を防ぐことができる。センサ構成により、センサの検出レベル、配置、及びメンテナンスの柔軟性も高まる。より大きな動作検出ウィンドウにより、熱膨張/収縮及び/又は堆積物の蓄積による寸法変化等のプロセス中の変化を補正することが可能になることで、誤警報が更に減る。センサはまた、掃除が簡単で、交換も簡単である。もう1つの利点は、個々のセンサを個別に作動できる柔軟性であり、トラブルシューティングと較正が容易になる。この方法及び装置はまた、検出された故障状態の重大度に応じて自動修正を可能にする能力をプロセスコントローラに有利に提供する。自動調整で障害状態を解消できれば、オペレータの注意は不要であり、さらなるダウンタイムや手動修理を必要とせずに生産を迅速に継続できるため、時間と費用を節約できる。例えば、初回の較正又は再較正は、プロセスコントローラによって自動的に実行され得る。シャッターアームの再配置も自動的に実行され、オペレータが直接操作することなく特定の障害を解消することができる。ある状態下では、方法及び装置は、損傷が発生する前にプロセスを停止し、及び/又は警報を設定することによって、良くない状態をオペレータへより迅速に通知することが可能になり得る。
【0017】
[0024]
図1に、本原理の幾つかの実施形態に従って、シャッターディスクアセンブリを検出するための装置を用い得る、又はシャッターディスクアセンブリを検出する方法を実施し得るプロセスチャンバ100を示す。
図1では、シャッターディスクアセンブリは、シャッターディスク114及びシャッターアーム128を含み得る。幾つかの実施形態では、シャッターディスクアセンブリはまた、時計回り及び反時計回りの回転能力を有するシャフト120(矢印122)、シャッターディスクアセンブリの回転角度を検出するためのシャフトセンサ124、及び/又はシャフト120を回転させる回転力を提供して、処理手順のためにシャッターアーム128及び/又はシャッターディスク114を、シャッターハウジング138からチャンバハウジング106に移動させるためのアクチュエータ126を含み得る。シャッターディスク114は、洗浄及び/又はペースティング等の処理中に基板支持体104を保護するために、基板支持体104上に配置され得る。基板支持体104は、基板支持体104を支持し、電気接続及び/又は冷却液等も提供する支持シャフト118を含む。基板支持体104は、処理中に上下に移動し得る(矢印116で示す)。例えば、基板支持体104が上方に移動されているときにシャッターアーム128が基板支持体104の上に残されている場合、基板支持体104は、シャッターディスクアセンブリとともに損傷を受ける可能性がある。
【0018】
[0025]損傷が発生しないようにするために、センサは、シャッターディスクアセンブリの位置の検出が可能になるようにシャッターハウジング138上に配置される。幾つかの実施形態では、センサは、センサ受信機112と対になっているセンサ送信機110を含む光センサを含み得る。幾つかの実施形態では、センサは、送信機及び受信機がシャッターハウジング138の単一の表面上に物理的に位置するように、レーザ又は他の反射技術を使用し得る。センサは、検出情報をプロセスコントローラ190に提供する。プロセスコントローラ190は、メモリ192、中央処理装置194、及び/又は支援回路196を含み得る。プロセスコントローラ190は、プロセスチャンバ100内のプロセスを監視する。
【0019】
[0026]プロセスチャンバ100は、単体で、又は統合半導体基板処理システムの処理モジュールとして、又はカリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアルズ社から入手可能なENDURA(登録商標)統合半導体基板処理システム等のクラスタツールとして用い得る。プロセスチャンバ100は、予洗浄チャンバ、又はアプライドマテリアルズ社からも入手可能なCHARGER(商標)アンダーバンプメタライゼーション(UBM)PVDチャンバ等のPVDチャンバであり得る。他のプロセスチャンバ及び/又はクラスタツールも適切に使用され得る。
【0020】
[0027]
図2に、幾つかの実施形態に係る、
図1のプロセスチャンバ100のA
-A線132に沿った断面
図200を示す。左側の向きで示されているが、シャッターハウジング238は、チャンバハウジング206の右側又は裏側に位置し得る。シャッターディスク232は、シャッターアーム230上に置かれ、シャッターハウジング238に格納されている。様々なプロセスにおいて、シャッターアーム230は、シャッターディスク232を基板支持体204上に配置し得る。シャッターアーム230が前後に動くため、回転運動によりシャッターアーム230が位置ずれする、又は較正から外れる原因となり得る。シャッターディスク232は、シャッターアーム230によって基板支持体204上に配置され、また基板支持体204から取り外され、例えば、取り外されると、シャッターアーム230上で位置ずれする可能性がある。
【0021】
[0028]幾つかの実施形態では、以下の表1-シャッターアーム及びディスク検出に示す検出スキーム等の検出スキームが使用され得る。他の検出スキームも使用可能である。表1の検出スキームは、いかなる方法においても限定することを意図したものではない。表1では、3つのセンサ(S1、S2、S3)を使用して7つの異なる状態が検出されている。幾つかの実施形態では、3つを超えるセンサが使用可能である。幾つかの実施形態では、7より多い又は少ない状態が検出され得る。状況の列では、「良/不良」という用語を使用して、「障害なし/エラーなし」(良)又は「障害有/エラー有」(不良)を表す。「X」は少なくともある程度の閉塞を示し、「O」は閉塞がないことを示す。幾つかの実施形態では、プロセスコントローラは、センサによって提供されるセンサ検出情報をプロセス情報とともに使用して、シャッターディスクアセンブリ(シャッターディスク/シャッターアーム)の状態を決定し得る。次に、プロセスコントローラは、決定に基づいて応答を決定し得る。応答には、現在のプロセスの続行(障害のない/エラーのない状態)、障害の設定、プロセスの停止、オペレータ/ユーザへの通知、シャッターディスクアセンブリの再配置の試行、及び/又は、較正ルーチンの実行等が含まれ得るがこれらに限定されない。状態によっては、オペレータに通知する前、及び/又はプロセスコントローラが自動的に障害を修正しようとしていることをオペレータに通知する前に、障害/エラーを修正する自動試行が可能になり得る。
【0022】
【0023】
[0030]上記の表を参照すると、センサの第1の状態は障害のない状況であり、プロセスが続行され得る。センサの第2の状態では、S1とS2が閉塞を示している。センサS3は、閉塞を示す場合もあれば、閉塞を示さない場合もある。第2の状態は、アームの位置ずれを示し、これはオペレータの操作なしで修正可能であり得る。プロセスコントローラによる第2の状態の決定により、コントローラが、オペレータに通知する必要があるかどうかを決定する、及び/又はシャッターアームの較正又は再配置によって障害の自動的修正を試行することが可能になる。障害が解消されない場合、プロセスコントローラは、例えばアラームを設定することにより、オペレータに通知し得る。第3の状況は障害のない状態であり、プロセスが続行され得る。状態4~6は、自動的に修正できない可能性が最も高い、少なくともある種のディスクの位置ずれを示している。プロセスコントローラは、アラームを設定してオペレータに通知し、プロセスを停止し得る。第7の状態では、シャッターディスクアセンブリはアイドル状態にある(ディスク/アームは、例えば、基板支持体からのシャッターディスクの配置又は取り外し等の、プロセスチャンバ内の移送プロセスに従事している)。一般に、シャッターディスクアセンブリのアイドル状態には、超過したときにアラームをトリガする期間閾値もある。その後、プロセスコントローラはオペレータに通知し、損傷を防ぐためにプロセスを停止し得る。
【0024】
[0031]幾つかの実施形態では、プロセスコントローラは、センサ提供の検出情報、センサ検出情報から導出された検出レベル、及び/又は現在のプロセス工程の知識を使用して、障害が実際に発生しているかどうかを決定し、誤警報を更に減らすことができる。例えば、プロセスコントローラは、シャッターディスクアセンブリのシャフトセンサを使用して、シャフトが基板支持体に向かって、又は基板支持体から離れるように回転しているかを知ることができる。シャフトの回転状態は、センサからの検出情報に照らして見たときに、障害が発生したかどうかを更に決定するのに役立つ可能性がある。同様に、プロセス情報がプロセスチャンバ内で加熱又は冷却が行われていることを示す場合、シャッターディスクアセンブリの膨張及び/又は収縮を考慮することができる。
【0025】
[0032]以下の
図3~
図6に、表1に示す状態を引き起こす可能性のあるシャッターディスクアセンブリの位置の一部を示す。この例示は限定的なものではない。
【0026】
[0033]
図3に、幾つかの実施形態に係る、正しく格納されたシャッターディスクアセンブリを検出するための装置300を示す。第1のセンサ340は、格納されたときのシャッターアーム330の適切な配置を検出するために、シャッターハウジング338上に配置される。第1のセンサ340は、シャッターアーム330によって引き起こされた閉塞の程度を示す第1のセンサ検出情報を提供する。
【0027】
[0034]センサは、閉塞がいつ発生したかをプロセスコントローラが決定するのに役立つセンサ検出情報として電圧又は電流信号を提供し得る。あるセンサでは、センサ検出情報は、閉塞の程度(弱い信号対強い信号)の何らかの指標を提供する信号レベル(例えば、ミリボルト又はミリアンペア等)であり得る。他のセンサ検出情報には、オン/オフ状況の提供が含まれ得る。更に他のセンサ検出情報は、デジタルデータ又はデジタルデータとアナログデータの組み合わせを含み得る。そうすることで、プロセスコントローラは、信号が「閉塞」と見なされるのに十分な強さであるかどうかを決定する柔軟性を備えることができるようになる。幾つかの実施形態では、プロセスコントローラは、後の比較のために、決定をセンサ検出レベルとしてメモリに記憶させ得る。プロセスコントローラによる解釈により、システムを調整して、個々のプロセスチャンバ及び/又は個々のプロセス又はプロセスサブルーチンの誤警報を更に排除することも可能である。
【0028】
[0035]第2のセンサ342は、シャッターディスク332がシャッターアーム330上で位置ずれしているとき、又はシャッターディスクアセンブリがオーバーラン状態にあるときを検出するために、シャッターハウジング338上に配置される。第2のセンサ342は、シャッターディスク332によって引き起こされた閉塞の程度を示す第2のセンサ検出情報を提供する。第3のセンサ344は、シャッターディスク332が適切に格納されたことを検出するために、シャッターハウジング338上に配置される。第3のセンサ344は、シャッターディスク332によって引き起こされた閉塞の程度を示す第3のセンサ検出情報を提供する。第1のセンサ検出情報、第2のセンサ検出情報、及び第3のセンサ検出情報は、シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定するためにプロセスコントローラに送信される。プロセスコントローラは、第1のセンサ検出情報、第2のセンサ検出情報、及び第3のセンサ検出情報を解釈して、シャッターディスクアセンブリの動作状況の決定を容易にする。幾つかの実施形態では、プロセスコントローラはまた、較正中に決定されたプロセス情報及び/又はセンサ検出レベル(以下を参照)を使用して、動作状況の決定を支援する。プロセス情報は、シャッターディスクアセンブリが格納位置にあるべきか、シャッターディスクが格納位置にあるべきか、又はプロセスチャンバ内の基板支持位置上にあるべきか等に関する情報を含み得る。シャッターハウジング338は、チャンバハウジング306の側面又はチャンバハウジング306の裏側に取り付けられ得る。
【0029】
[0036]例えば、SUNXブランドのEX-10シリーズ光電センサ等のセンサ及び同様のものを、第1、第2、及び第3のセンサとして使用することができる。センサは、送信機と受信機の対であり得る。様々な信号レベルを報告するセンサを使用して、粒度と柔軟性を高めることも可能である。信号レベルを変化させることにより、検出が示される前にセンサからの最小信号レベル又は閾値を調整することができるという点で、センサ検出をプロセスコントローラによって調整可能にすることが有利に可能になる。調整可能な閾値により、プロセスコントローラが、閉塞状況にいつ達したかを柔軟に決定することが可能になる。例えば、幾つかの実施形態では、センサの10%以上の閉塞は、プロセスコントローラによって「閉塞」と解釈され得る。幾つかの実施形態では、センサの15%以上の閉塞は、プロセスコントローラによって「閉塞」と解釈され得る。プロセスコントローラによるセンサ信号レベルの調整は、検出ロジックを柔軟に調整することを可能にし、シャッターディスクアセンブリの熱膨張/収縮及び/又はシャッターディスクアセンブリへの堆積等によって引き起こされる誤警報を更に排除する。誤警報を防ぐようにロジックを更に調整するために、配置の機械的調整も幾つかの実施形態で利用され得る。
【0030】
[0037]検出孔又は窓の配置及び/又は位置合わせはまた、シャッターアームの動き(例えば、回転角及び回転範囲)、シャッターディスクのサイズ、及び/又は加熱による膨張及び/又はシャッターディスクアセンブリへの材料の堆積等の処理の影響による誤警報の排除に基づいて有利に変更され得る。幾つかの実施形態では、検出孔内のセンサの位置を使用して、シャッターディスクアセンブリを調整及び/又は較正することもできる。センサは、検出孔内のセンサの調整を可能にするために装着され得る。調整は、検出孔内でのセンサの移動を可能にするために、センサの装着タブ内のスロット等によって達成され得る。調整は、例えば、センサを検出孔の中心から検出孔の周辺に向かって直接移動させること等を含み得る。
【0031】
[0038]
図4に、幾つかの実施形態に係る、不正確に格納されたシャッターディスクアセンブリを検出するための装置400を示す。シャッターディスクアセンブリは、オーバーラン状態にある。シャッターアーム330及びシャッターディスク332が、シャッターハウジング338内の奥すぎるところに配置されている。第1のセンサ340は、シャッターアーム330からの高度の閉塞を示す第1のセンサ検出情報を提供する。第2のセンサ342は、シャッターディスク332によるある程度の閉塞を示す第2のセンサ検出情報を提供する。第3のセンサ344は、シャッターディスク332による高度の閉塞を示す第3のセンサ検出情報を提供する。第1のセンサ検出情報、第2のセンサ検出情報、及び第3のセンサ検出情報は、シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定するためにプロセスコントローラに送信される。プロセスコントローラは、第1のセンサ検出情報、第2のセンサ検出情報、及び第3のセンサ検出情報を使用して、少なくとも部分的に、シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定することを容易にする。幾つかの実施形態では、プロセスコントローラはまた、較正中に決定されたプロセス情報及び/又はセンサ検出レベル(以下の
図8を参照)を使用して決定を行うこともできる。
【0032】
[0039]
図5に、幾つかの実施形態に係る、正しく格納されたシャッターアーム330を検出するための装置500を示す。幾つかのプロセスの間、シャッターアーム330がシャッターハウジング338に格納されている間、シャッターディスク(
図5には示さず)が基板支持体上に残される場合がある。第1のセンサ340は、高度の閉塞を示す第1のセンサ検出情報を提供する。第2のセンサ342は、閉塞の程度が低い又はゼロであることを示す第2のセンサ検出情報を提供する。第3のセンサ344は、ゼロ度の閉塞を示す第3のセンサ検出情報を提供する。第1のセンサ検出情報、第2のセンサ検出情報、及び第3のセンサ検出情報は、シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定するためにプロセスコントローラに送信される。プロセスコントローラは、第1のセンサ検出情報、第2のセンサ検出情報、及び第3のセンサ検出情報を使用して、少なくとも部分的に、シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定することを容易にする。幾つかの実施形態では、プロセスコントローラはまた、較正中に決定されたプロセス情報及び/又はセンサ検出レベル(以下の
図8を参照)を使用して決定を行うこともできる。
【0033】
[0040]
図6に、幾つかの実施形態に係る、不正確に格納されたシャッターアーム330を検出するための装置600を示す。この例では、シャッターアーム330はオーバーラン状態にある。第1のセンサ340は、高度の閉塞を示す第1のセンサ検出情報を提供する。第2のセンサ342は、高度の閉塞を示す第2のセンサ検出情報を提供する。第3のセンサ344は、ゼロ(
図6には示さず)又は低度の閉塞を示す第3のセンサ検出情報を提供する。第1のセンサ検出情報、第2のセンサ検出情報、及び第3のセンサ検出情報は、シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定するためにプロセスコントローラに送信される。プロセスコントローラは、第1のセンサ検出情報、第2のセンサ検出情報、及び第3のセンサ検出情報を使用して、少なくとも部分的に、シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定することを容易にする。幾つかの実施形態では、プロセスコントローラはまた、較正中に決定されたプロセス情報及び/又はセンサ検出レベル(以下の
図8を参照)を使用して決定を行うこともできる。
【0034】
[0041]シャッターディスクアセンブリは、プロセス中にアイドル状態にもなり得る(図示せず、上記の表1を参照)。アイドル状態が発生したときは、シャッターディスクアセンブリをチャンバの中へ回転させてシャッターディスクを持ち上げる、又はシャッターディスクを基板支持体上に配置することができる。アイドル状態の間、第1のセンサ340は、ゼロ度の閉塞の第1のセンサ検出情報を提供し、第2のセンサ342は、ゼロ度の閉塞の第2のセンサ検出情報を提供し、第3のセンサ344は、ゼロ度の閉塞の第3のセンサ検出情報を提供する(シャッターアーム330及びシャッターディスク332は、シャッターハウジング338内にない)。アイドル状態がプロセス工程の期間を超える場合、プロセスコントローラは、タイムアウト情報を、第1のセンサ検出情報、第2のセンサ検出情報、及び第3のセンサ検出情報とともに使用して、シャッターディスクアセンブリの動作状態を決定し得る。
【0035】
[0042]
図7は、幾つかの実施形態に係る、プロセスチャンバ内のシャッターディスクアセンブリを検出する方法700である。ブロック702において、本方法は、プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第1のセンサから第1のセンサ検出情報を受信することから開始され、第1のセンサは、シャッターアームを検出するように配置される。第1のセンサは、シャッターアームによって引き起こされる部分的又は完全な閉塞が検出され得るように配置され得る。ブロック704において、プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第2のセンサから第2のセンサ検出情報が受信され、第2のセンサは、シャッターディスクを検出するように配置される。第2のセンサは、シャッターディスクによって引き起こされる部分的又は完全な閉塞が検出され得るように配置され得る。ブロック706において、プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第3のセンサから第3のセンサ検出情報が受信され、第3のセンサは、シャッターディスクを検出するように配置される。第3のセンサは、シャッターディスクによって引き起こされる部分的又は完全な閉塞が検出され得るように配置され得る。ブロック708において、プロセス情報は、プロセスコントローラから受信される。プロセス情報は、シャッターディスクアセンブリが格納位置にあるべきか否か、シャッターディスクが格納位置にあるべきか、又はプロセスチャンバ内の基板支持位置上にあるべきか否か、シャッターディスクアセンブリは移動中又はアイドル状態か、例えばシャッターディスクアセンブリシャフトの回転角等の構成要素の状況等に関する情報を含み得る。
【0036】
[0043]ブロック710において、シャッターディスクアセンブリの動作状況は、第1のセンサ検出情報、第2のセンサ検出情報、第3のセンサ検出情報、プロセス情報、及び/又は、較正中に決定されたセンサ検出レベルのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて決定される(以下を参照)。上記の表1に示し、
図3~
図6に示すように、幾つかの実施形態では、情報の組み合わせを使用して、誤警報を有利に低減することができる。シャッターディスクアセンブリの動作状況の決定に追加情報を使用することができることにより、決定に使用される基準の定義におけるより高い柔軟性が有利に可能になる。ブロック712において、プロセスチャンバの少なくとも1つのプロセスは、必要であれば、シャッターディスクアセンブリの動作状況に基づいて変更される。プロセスは、例えば、プロセスの停止、プロセスの停止及びアラームの設定、プロセスの停止及びサブプロセスを実行して障害の自動的修正を試行する、及び/又はプロセスを一時的に停止して較正又は再較正すること等によって変更され得る。幾つかの実施形態では、オペレータは、聴覚的及び/又は視覚的に通知され得る。
【0037】
[0044]
図8は、幾つかの実施形態に係る、プロセスチャンバ内のシャッターディスクアセンブリの検出を較正する方法800である。ブロック802において、この方法は、シャッターディスクアセンブリを、プロセスチャンバに取り付けられたシャッターハウジングに格納することから開始される。シャッターディスクアセンブリは正しい位置にある必要がある。ブロック804において、プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第1のセンサから第1のセンサ検出情報が受信され、第1のセンサは、シャッターアームを検出するように配置される。幾つかの実施形態では、センサは個別に較正され得る。個別の較正により、他の変数を排除することでトラブルシューティングが有利に容易になる。ブロック806において、第1のセンサ検出情報に基づいて第1のセンサ検出レベルが設定され、第1のセンサ検出レベルは、シャッターディスクアームが正しく格納されていることを示す。第1のセンサ検出情報は、信号レベルであり得る、又は信号状態(例えば、高又は低)であり得る。あるセンサは2つの状態のみを提供し得るが、他のセンサは電圧又は電流レベルを提供し得る。第1のセンサ検出情報の値又はレベルは、シャッターアームが正しい位置にあるときのことを知るためにプロセスコントローラによって使用され得る。プロセスコントローラは、正しい較正位置を示す参考として、第1のセンサ検出情報から第1のセンサ検出レベルを生成する。幾つかの実施形態では、第1のセンサ検出情報は、シャッターアームが正しい位置にあるときに閉塞を示し得る。
【0038】
[0045]ブロック808において、プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第2のセンサから第2のセンサ検出情報が受信され、第2のセンサは、シャッターディスクを検出するように配置される。ブロック810において、第2のセンサ検出情報に基づいて第2のセンサ検出レベルが設定され、第2のセンサ検出レベルは、シャッターディスクが正しく格納されていることを示す。第2のセンサ検出情報は、信号レベルであり得る、又は信号状態(例えば、高又は低)であり得る。あるセンサは2つの状態又はデジタルデータのみを提供し得るが、他のセンサは電圧や電流レベル等のアナログデータを提供し得る。第2のセンサ検出情報の値又はレベルは、シャッターディスクが正しい位置にあるときのことを知るためにプロセスコントローラによって使用され得る。プロセスコントローラは、正しい較正位置を示す参考として、第2のセンサ検出情報から第2のセンサ検出レベルを生成する。幾つかの実施形態では、第2のセンサ検出情報は、シャッターディスクが正しい位置にあるときに閉塞がないことを示し得る。
【0039】
[0046]ブロック812において、プロセスチャンバのシャッターハウジング内に位置する第3のセンサから第3のセンサ検出情報が受信され、第3のセンサは、シャッターディスクを検出するように配置される。ブロック814において、第3のセンサ検出情報に基づいて第3のセンサ検出レベルが設定され、第3のセンサ検出レベルは、シャッターディスクが正しく格納されていることを示す。第3のセンサ検出情報は、信号レベルであり得る、又は信号状態(例えば、高又は低)であり得る。あるセンサは2つの状態のみを提供し得るが、他のセンサは電圧又は電流レベルを提供し得る。第3のセンサ検出情報の値又はレベルは、シャッターディスクが正しい位置にあるときのことを知るためにプロセスコントローラによって使用され得る。プロセスコントローラは、正しい較正位置を示す参考として、第3のセンサ検出情報から第3のセンサ検出レベルを生成する。幾つかの実施形態では、第3のセンサ検出レベルは、シャッターディスクが正しい位置にあるときに閉塞を示し得る。
【0040】
[0047]ブロック816において、第1のセンサ検出レベル、第2のセンサ検出レベル、及び第3のセンサ検出レベルが記憶される。プロセスコントローラは、第1のセンサ検出レベル、第2のセンサ検出レベル、及び第3のセンサ検出レベルを、
図1のメモリ192等のメモリに記憶し得る。幾つかの実施形態では、プロセスコントローラは、プロセスごとに、第1のセンサ検出レベル、第2のセンサ検出レベル、及び/又は第3のセンサ検出レベルを変更し得る。メモリに記憶する前にセンサ検出レベルを変更することにより、プロセスコントローラが、例えば、特定のプロセス中のシャッターディスクアセンブリの熱膨張/収縮等を考慮することが可能になり得る。そうすることで、プロセスコントローラが、特定のプロセスのためにメモリに記憶されたセンサ検出レベルを読み出すことができる。幾つかの実施形態では、プロセスコントローラは、レベルをメモリに記憶する前に、プロセス中のシャッターディスクアセンブリへの材料の堆積を考慮して、第1のセンサ検出レベル、第2のセンサ検出レベル、及び/又は第3のセンサ検出レベルを変更し得る。幾つかの実施形態では、プロセスコントローラは、単一のプロセスが実施されるとき、及び/又は同じプロセスの複数の実施にわたって、センサ検出レベルの変更を決定するためのアルゴリズムを利用し得る。そうすることで、プロセスコントローラは、経時的な及び/又は多数のプロセス実施にわたるシャッターディスクアセンブリ上の堆積物の成長等の、シャッターディスクアセンブリに対するプロセス関連の変更について、リアルタイム又はほぼリアルタイムでセンサ検出レベルを調整することができる。プロセスコントローラはまた、熱がいつ適用及び/又は除去されるかに基づいて、熱膨張/収縮等のシャッターディスクアセンブリに対するプロセス関連の変更について、リアルタイム又はほぼリアルタイムでセンサ検出レベルを調整することができる。
【0041】
[0048]ブロック818において、シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定するために、プロセス中に第1のセンサ検出レベル、第2のセンサ検出レベル、及び/又は第3のセンサ検出レベルが読み出される。上記のように、プロセスコントローラはまた、シャッターディスクアセンブリの動作状況を決定する際にプロセス情報も使用し得る。
【0042】
[0049]上記は本原理の実施形態を対象としているが、原理の他の及びさらなる実施形態は、その基本的な範囲から逸脱することなく考案することができる。