(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-17
(45)【発行日】2023-01-25
(54)【発明の名称】走行路自力走行車両
(51)【国際特許分類】
A63G 21/04 20060101AFI20230118BHJP
B61B 5/02 20060101ALI20230118BHJP
【FI】
A63G21/04
B61B5/02
(21)【出願番号】P 2022049649
(22)【出願日】2022-03-25
【審査請求日】2022-05-05
(31)【優先権主張番号】P 2021084946
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】321003533
【氏名又は名称】サノヤステクノサポート株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】519135633
【氏名又は名称】公立大学法人大阪
(74)【代理人】
【識別番号】100195752
【氏名又は名称】奥村 一正
(72)【発明者】
【氏名】田中 智
(72)【発明者】
【氏名】中山 雅照
(72)【発明者】
【氏名】毛利 信一郎
(72)【発明者】
【氏名】中村 拓人
(72)【発明者】
【氏名】土井 智晴
(72)【発明者】
【氏名】乾 伊織
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-150089(JP,A)
【文献】特表平09-500308(JP,A)
【文献】特開平11-192802(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63G 21/00-21/22
B61B 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
左側軌条と右側軌条を備えたローラーコースター走行路を自力走行する走行路自力走行車両であって、
左側駆動部により前記左側軌条を走行する左側メインフレームと、
右側駆動部により前記右側軌条を走行する右側メインフレームと、
前記左側メインフレームと前記右側メインフレームとの間に取り付けられ
、前記左側メインフレームに対する前記右側メインフレームの捩じれ、又は前記右側メインフレームに対する前記左側メインフレームの捩じれに対応するようにその延伸方向を軸として回動自在な繋ぎフレームと、
当該走行路自力走行車両と前記ローラーコースター走行路との間の距離に応じた位置情報を検出する姿勢検出部と、
前記姿勢検出部によって検出した前記位置情報に基づいて、
当該走行路自力走行車両の進行方向と前記ローラーコースター走行路の進行方向とを平行に保つように前記左側駆動部及び前記右側駆動部を制御する姿勢制御部と、を備え
、
前記姿勢検出部は、前記左側メインフレームと前記左側軌条との間の距離に応じた位置情報、及び前記右側メインフレームと前記右側軌条との間の距離に応じた位置情報を検出することを特徴とする走行路自力走行車両。
【請求項2】
前記姿勢検出部は、前記左側メインフレーム及び前記右側メインフレームの双方に設けられ、
前記左側メインフレームにおける姿勢検出部は、前記左側メインフレームと前記左側軌条との間の距離に応じた位置情報を検出し、
前記右側メインフレームにおける姿勢検出部は、前記右側メインフレームと前記右側軌条との間の距離に応じた位置情報を検出することを特徴とする請求項1に記載の走行路自力走行車両。
【請求項3】
前記姿勢制御部は、前記左側メインフレームと前記左側軌条との距離に応じた位置情報と、前記右側メインフレームと前記右側軌条との距離に応じた位置情報とから、当該走行路自力走行車両の進行方向と前記ローラーコースター走行路の進行方向とを平行に保つように、前記左側駆動
部及び前記右側駆動
部を制御することを特徴とする請求項2に記載の走行路自力走行車両。
【請求項4】
前記左側メインフレームにおける前記姿勢検出部は、左側の側面補助輪アーム回転軸を軸に回動可能な左側の側面補助輪アームを備え、前記左側の側面補助輪アームの一方側に前記左側軌条に押圧するように付勢された左側の側面補助輪を有するとともに、他方側に光を反射する左側の測距離板を有し、前記左側の測距離板に対して光を照射して前記左側の測距離板までの距離を測定して、前記左側メインフレームと前記左側軌条との間の距離に応じた位置情報を検出し、
前記右側メインフレームにおける前記姿勢検出部は、右側の側面補助輪アーム回転軸を軸に回動可能な右側の側面補助輪アームを備え、前記右側の側面補助輪アームの一方側に前記右側軌条に押圧するように付勢された右側の側面補助輪を有するとともに、他方側に光を反射する右側の測距離板を有し、前記右側の測距離板に対して光を照射して前記右側の測距離板までの距離を測定して、前記右側メインフレームと前記右側軌条との間の距離に応じた位置情報を検出することを特徴とする請求項2又は3に記載の走行路自力走行車両。
【請求項5】
前記左側メインフレームにおける前記姿勢検出部は、左側の側面補助輪アーム回転軸を軸に回動可能な左側の側面補助輪アームを備え、前記左側の側面補助輪アームの一方側に前記左側軌条を押圧するように付勢された左側の側面補助輪を有し、前記左側の側面補助輪アーム回転軸の回動角を検出することで、前記左側メインフレームと前記左側軌条との距離に応じた位置情報を検出し、
前記右側メインフレームにおける前記姿勢検出部は、右側の側面補助輪アーム回転軸を軸に回動可能な右側の側面補助輪アームを備え、前記右側の側面補助輪アームの一方側に前記右側軌条を押圧するように付勢された右側の側面補助輪を有し、前記右側の側面補助輪アーム回転軸の回動角を検出することで、前記右側メインフレームと前記右側軌条との距離に応じた位置情報を検出することを特徴とする請求項2又は3に記載の走行路自力走行車両。
【請求項6】
前記繋ぎフレームが、前記左側メインフレームに固定される左側繋ぎフレームと、前記右側メインフレームに固定される右側繋ぎフレームと、から構成され、
前記左側繋ぎフレームと前記右側繋ぎフレームの少なくともいずれか一方が他方に対して回動可能に構成されるとともに、取外し可能であることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の走行路自力走行車両。
【請求項7】
前記左側駆動部は、左側上部駆動部と左側下部駆動部とで前記左側軌条を押圧するとともに、前記右側駆動部は、右側上部駆動部と右側下部駆動部とで前記右側軌条を押圧し、
外部からの指示により、前記左側駆動部による前記左側軌条の押圧、及び前記右側駆動部による前記右側軌条の押圧を解除可能であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の走行路自力走行車両。
【請求項8】
当該走行路自力走行車両が前記ローラーコースター走行路の左右いずれか一方側に偏り過ぎることを防止する偏在防止機構を備えたことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の走行路自力走行車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジェットコースター(登録商標)と呼ばれるローラーコースターの走行路を自力で走行する走行路自力走行車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊園地等に設置されているローラーコースターの軌条等の走行路は定期的に人間の目によって傷、ひび割れ、摩耗、塗装はがれ等の欠陥について点検、検査が行われている。このローラーコースター走行路の検査は、高所作業による危険を伴う作業であるとともに、軌条の上面だけでなく下面や軌条の接合部など点検範囲が広いため作業に時間が掛かる。
【0003】
特許文献1には、地上からの制御信号に従ってローラーコースター走行路を自走しながら撮像し、車両位置と撮像した前記走行路画像を無線にて地上受信部に送信する、電源を備えた走行路自力走行車両と、前記走行路自力走行車両を用いた走行路検査方法と、走行路検査システムと、に関する内容が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許文献1:特開2019-138746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のものは構造から登坂できる傾斜角度に制限があるため、宙返りやスクリューターン等の走路に対応できず、またローラーコースター走行路への設置作業が容易ではないという問題がある恐れがある。又、モーター出力軸から最終的な負荷である駆動輪回転軸までのトルク伝達経路に歯車を使用しているため多大な損失が発生するとともに、トルク伝達経路にて不具合が発生し駆動輪回転軸が回らなくなった場合のローラーコースター走行路からの回収手段が用意されていないという問題がある。
【0006】
本発明は、特許文献1に記載の装置の構成を見直すことで上記問題点を解決し、宙返りやスクリューターン、カーブ区間を含むローラーコースター走行路を自走させ、かつ途中で自走不能となった場合の回収を容易とすることを課題とする。
【0007】
上記の課題を解決するために本発明は、左側軌条と右側軌条を備えたローラーコースター走行路を自力走行する走行路自力走行車両であって、
左側駆動部により前記左側軌条を走行する左側メインフレームと、
右側駆動部により前記右側軌条を走行する右側メインフレームと、
前記左側メインフレームと前記右側メインフレームとの間に取り付けられ、前記左側メインフレームに対する前記右側メインフレームの捩じれ、又は前記右側メインフレームに対する前記左側メインフレームの捩じれに対応するようにその延伸方向を軸として回動自在な繋ぎフレームと、
当該走行路自力走行車両と前記ローラーコースター走行路との間の距離に応じた位置情報を検出する姿勢検出部と、
前記姿勢検出部によって検出した前記位置情報に基づいて、当該走行路自力走行車両の進行方向と前記ローラーコースター走行路の進行方向とを平行に保つように前記左側駆動部及び前記右側駆動部を制御する姿勢制御部と、を備え、
前記姿勢検出部は、前記左側メインフレームと前記左側軌条との間の距離に応じた位置情報、及び前記右側メインフレームと前記右側軌条との間の距離に応じた位置情報を検出することを特徴とする走行路自力走行車両を提供するものである。
【0008】
この構成により、走行路自力走行車両の進行方向とローラーコースター走行路の進行方向とのずれを検出することができ、走行路自力走行車両が走行中にいかなる姿勢になろうとも、走行路自力走行車両の左側駆動部及び右側駆動部を制御することで、走行路自力走行車両の進行方向と前記ローラーコースター走行路の進行方向との位置関係を平行に保つことができ、宙返りやスクリューターン、カーブ区間を含むローラーコースター走行路を自走させることができる。
【0009】
走行路自力走行車両であって、前記姿勢検出部は、前記左側メインフレーム及び前記右側メインフレームの双方に設けられ、
前記左側メインフレームにおける姿勢検出部は、前記左側メインフレームと前記左側軌条との間の距離に応じた位置情報を検出し、
前記右側メインフレームにおける姿勢検出部は、前記右側メインフレームと前記右側軌条との間の距離に応じた位置情報を検出する構成としてもよい。
【0010】
この構成により、左側軌条と左側メインフレーム、及び右側軌条と右側メインフレームとの間の距離に応じた位置情報を検出できるので、宙返りやスクリューターン、カーブ区間を含むローラーコースター走行路を安定して自走させることができる。
【0011】
走行路自力走行車両であって、前記姿勢制御部は、前記左側メインフレームと前記左側軌条との間の距離に応じた位置情報と、前記右側メインフレームと前記右側軌条との間の距離に応じた位置情報とから、当該走行路自力走行車両の進行方向と前記ローラーコースター走行路の進行方向とを平行に保つように、前記左側駆動部及び前記右側駆動部を制御する構成としてもよい。
【0012】
この構成により、走行路自力走行車両の進行方向と前記ローラーコースター走行路の進行方向との位置関係を平行に保つことができ、宙返りやスクリューターン、カーブ区間を含むローラーコースター走行路を安定して自走させることができる。
【0013】
走行路自力走行車両であって、前記左側メインフレームにおける前記姿勢検出部は、左側の側面補助輪アーム回転軸を軸に回動可能な左側の側面補助輪アームを備え、前記左側の側面補助輪アームの一方側に前記左側軌条に押圧するように付勢された左側の側面補助輪を有するとともに、他方側に光を反射する左側の測距離板を有し、前記左側の測距離板に対して光を照射して前記左側の測距離板までの距離を測定して、前記左側メインフレームと前記左側軌条との間の距離に応じた位置情報を検出し、
前記右側メインフレームにおける前記姿勢検出部は、右側の側面補助輪アーム回転軸を軸に回動可能な右側の側面補助輪アームを備え、前記右側の側面補助輪アームの一方側に前記右側軌条に押圧するように付勢された右側の側面補助輪を有するとともに、他方側に光を反射する右側の測距離板を有し、前記右側の測距離板に対して光を照射して前記右側の測距離板までの距離を測定して、前記右側メインフレームと前記右側軌条との間の距離に応じた位置情報を検出する構成としてもよい。
【0014】
この構成により、左側軌条及び右側軌条における塗装剥がれや錆による微細な凹凸の影響を受けることなく、ローラーコースター走行路に対する走行路自力走行車両の正確な位置情報を得ることができ、宙返りやスクリューターン、カーブ区間を含むローラーコースター走行路を安定して自走させることができる。
【0015】
走行路自力走行車両であって、前記左側メインフレームにおける前記姿勢検出部は、左側の側面補助輪アーム回転軸を軸に回動可能な左側の側面補助輪アームを備え、前記左側の側面補助輪アームの一方側に前記左側軌条を押圧するように付勢された左側の側面補助輪を有し、前記左側の側面補助輪アーム回転軸の回動角を検出することで、前記左側メインフレームと前記左側軌条との距離に応じた位置情報を検出し、
前記右側メインフレームにおける前記姿勢検出部は、右側の側面補助輪アーム回転軸を軸に回動可能な右側の側面補助輪アームを備え、前記右側の側面補助輪アームの一方側に前記右側軌条を押圧するように付勢された右側の側面補助輪を有し、前記右側の側面補助輪アーム回転軸の回動角を検出することで、前記右側メインフレームと前記右側軌条との距離に応じた位置情報を検出する構成としてもよい。
【0016】
この構成により、左側軌条及び右側軌条における塗装剥がれや錆による微細な凹凸の影響を受けることなく、ローラーコースター走行路に対する走行路自力走行車両の正確な位置情報を得ることができ、宙返りやスクリューターン、カーブ区間を含むローラーコースター走行路を安定して自走させることができる。
【0017】
走行路自力走行車両であって、前記繋ぎフレームが、前記左側メインフレームに固定される左側繋ぎフレームと、前記右側メインフレームに固定される右側繋ぎフレームと、から構成され、
前記左側繋ぎフレームと前記右側繋ぎフレームの少なくともいずれか一方が他方に対して回動可能に構成されるとともに、取外し可能である構成としてもよい。
【0018】
この構成により、ローラーコースター走行路のカーブ区間やスクリューターン区間において走行路自力走行車両自体を捩じることができ、宙返りやスクリューターン、カーブ区間を含むローラーコースター走行路を安定して自走させることができる。
また、左側繋ぎフレームと右側繋ぎフレームの少なくともいずれか一方が他方に対して取外し可能であることにより、ローラーコースター走行路への走行路自力走行車両の設置や撤去が容易になる。
【0019】
走行路自力走行車両であって、前記左側駆動部は、左側上部駆動部と左側下部駆動部とで前記左側軌条を押圧するとともに、前記右側駆動部は、右側上部駆動部と右側下部駆動部とで前記右側軌条を押圧し、
外部からの指示により、前記左側駆動部による前記左側軌条の押圧、及び前記右側駆動部による前記右側軌条の押圧を解除可能である構成としてもよい。
【0020】
この構成により、軌条や架線等の事前の工事なく、高度の高い位置においても、左側駆動輪及び右側駆動輪の軌条への押圧を解除して、途中で自走不能となった場合の走行路自力走行車両の回収を容易とすることができる。
【0021】
走行路自力走行車両であって、当該走行路自力走行車両が前記ローラーコースター走行路の左右いずれか一方側に偏り過ぎることを防止する偏在防止機構を備えた構成としてもよい。
【0022】
この構成により、例えば、走行路自力走行車両がローラーコースター走行路に沿って側転した状態となった場合でも走行路自力走行車両が軌条に干渉することなく、安全に走行することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の走行路自力走行車両により、宙返りやスクリューターン、カーブ区間を含むローラーコースター走行路を確実に安定して自走させることができ、又途中で自走不能となった場合の回収を容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の実施例1における走行路自力走行車両を前方から視た図である。
【
図2】本発明の実施例1における走行路自力走行車両を右側方から視た図である。
【
図3】本発明の実施例1における走行路自力走行車両を右側方から視た図から、上下の駆動部を省略したものである。
【
図4】本発明の実施例1における走行路自力走行車両の右側メインフレームを上方から視た図である。
【
図5】本発明の実施例1における走行路自力走行車両の右側メインフレームのA-A断面図である。
【
図6】本発明の実施例1における走行路自力走行車両の電源供給に係るブロック図である。
【
図7】本発明の実施例1における走行路自力走行車両の制御に係るブロック図である。
【
図8】ローラーコースター走行路の宙返り区間を示す等角図である。
【
図9】ローラーコースター走行路のスクリューターン区間を示す等角図である。
【
図10】ローラーコースター走行路のカーブ区間を示す等角図である。
【
図11】本発明の実施例2における走行路自力走行車両を前方から視た図である。
【
図12】本発明の実施例2における走行路自力走行車両を右側方から視た図である。
【
図13】本発明の実施例1における姿勢検出部を説明する第1の図である。
【
図14】本発明の実施例1における姿勢検出部を説明する第2の図である。
【
図15】本発明の実施例1における姿勢制御部の制御を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0025】
本発明の実施例1について、
図1~
図10、
図13~
図15を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例1における走行路自力走行車両を走行路における前方から視た図である。
図2は、本発明の実施例1における走行路自力走行車両を右側方から視た図である。
図3は、本発明の実施例1における走行路自力走行車両を右側方から視た図から、上下の駆動部を省略したものである。
図4は、本発明の実施例1における走行路自力走行車両の右側メインフレームを上方から視た図である。
図5は、本発明の実施例1における走行路自力走行車両の右側メインフレームの断面図である。
図6は、本発明の実施例1における走行路自力走行車両の電源供給に係るブロック図である。
図7は、本発明の実施例1における走行路自力走行車両の制御に係るブロック図である。
図8は、ローラーコースター走行路の宙返り区間を示した等角図である。
図9は、ローラーコースター走行路のスクリューターン区間を示した等角図である。
図10は、ローラーコースター走行路のカーブ区間を示した等角図である。
図13は、本発明の実施例1における姿勢検出部を説明する第1の図である。
図14は、本発明の実施例1における姿勢検出部を説明する第2の図である。
図15は、本発明の実施例1における姿勢制御部の制御を説明する図である。
【0026】
実施例1における走行路自力走行車両100の構造を
図1、
図2に示す。地上からの構造物によって支持されたローラーコースター走行路101は、軌条受け部102と、前記軌条受け部102によって支持された左側軌条101L及び右側軌条101Rを有する。走行路自力走行車両100は、前記左側軌条101Lを左側上部駆動部11と左側下部駆動部12とで、前記右側軌条101Rを右側上部駆動部21と右側下部駆動部22とで、それぞれ挟み込むことで支持している。左側上部駆動部11及び左側下部駆動部12は左側メインフレーム13に、右側上部駆動部21及び右側下部駆動部22は右側メインフレーム23に、それぞれ取り付けられ、モーター、モーターの制御部、及びモーターによって回転制御される駆動輪53(
図5参照)が回転して走行し、また停止させることができる。また左側メインフレーム13と右側メインフレーム23の間を左側繋ぎフレーム14と右側繋ぎフレーム15、及び繋ぎシャフト16と、で結合している。
なお、本願では、左側の駆動輪53を左側駆動輪とも呼び、右側の駆動輪53を右側駆動輪とも呼ぶ。
また、左側上部駆動部11と左側下部駆動部12とを合わせて左側駆動部と呼び、右側上部駆動部21と右側下部駆動部22とを合わせて右側駆動部と呼ぶ。
さらに、左側繋ぎフレーム14、右側繋ぎフレーム15、及び繋ぎシャフト16をあわせて、繋ぎフレームと呼ぶ。
なお、実施例1においては、左側駆動部が左側上部駆動部11と左側下部駆動部12を備え、右側駆動部が右側上部駆動部21と右側下部駆動部22とを備えている構成としたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、宙返り等の区間がないローラーコースター走行路を走行する場合には、左側駆動部が左側上部駆動部のみを備え、右側駆動部が右側上部駆動部のみを備える構成としてもよい。
【0027】
左側メインフレーム13と右側メインフレーム23は、それぞれ駆動輪引っ張りバネ機構17を、左側軌条101L及び右側軌条101Rに対して垂直な方向に有する。左側メインフレーム13において左側上部駆動部11と左側下部駆動部12とが、又、右側メインフレーム23において右側上部駆動部21と左側下部駆動部22とが、それぞれ駆動輪引っ張りバネ機構17によって互いに接近する方向に付勢される。
【0028】
このように、左側メインフレーム13においては左側上部駆動部11と左側下部駆動部12とが左側軌条101Lを、右側メインフレーム23においては右側上部駆動部21と右側下部駆動部22とが右側軌条101Rを、それぞれ反対方向から押圧していることで、ローラーコースター走行路101に対して走行路自力走行車両100が上下反転した宙返り状態や左側方又は右側方が上向きとなる状態であってもガタツキなくしっかりとローラーコースター走行路との位置情報を保って走行路自力走行車両を走行させることができ、走行時以外は停止状態を維持することができる。
【0029】
なお、実施例1においては、左側上部駆動部11及び左側下部駆動部12の左側軌条101Lに対する、右側上部駆動部21及び右側下部駆動部22の右側軌条101Rに対する、停止時の保持力を向上させるために、左側上部駆動部11と、左側下部駆動部12と、右側上部駆動部21と、右側下部駆動部22と、の外周部を構成する駆動輪53の素材として、摩擦力の大きさからゴムを選定している。これにより、駆動輪引っ張りバネ機構17による左側軌条101L及び右側軌条101Rへの押圧とに加えて、ゴムの摩擦力により停止時の停止状態を維持することができる。
【0030】
左側メインフレーム13及び右側メインフレーム23にそれぞれ、4つの上下補助輪19を、走行路自力走行車両100の進行方向の前方と後方に2つずつ、左側軌条及び右側軌条を上下から挟むように有し、2つの前記上下補助輪19が上下補助輪引っ張りバネ機構20によって互いに近接する方向に付勢される。
【0031】
このように、左側メインフレーム13及び右側メインフレーム23において、走行路自力走行車両100の進行方向の前方と後方で、それぞれ2つずつの上下補助輪19が、左側軌条101Lと右側軌条101Rとをそれぞれ押圧していることで、ローラーコースター走行路101が上向きとなる状態であってもガタツキなくしっかりとローラーコースター走行路との位置情報を保って走行路自力走行車両を走行させることができる。
また、後述するように、左側上部駆動部11及び左側下部駆動部12の左側軌条101Lに対する、右側上部駆動部21及び右側下部駆動部22の右側軌条101Rに対する押圧を解除した際には、これらの上下補助輪19により左側軌条101L及び右側軌条101Rに沿って走行路自力走行車両100を滑走させることができる。
【0032】
左側メインフレーム13及び右側メインフレーム23にそれぞれ左側駆動部及び右側駆動部の回転軸と直交する方向に回転軸を有する側面補助輪24を、走行路自力走行車両100の進行方向の前方と後方に1つずつ、左側軌条101Lと前記左側メインフレーム13の間、及び右側軌条101Rと右側メインフレーム23との間に、合計4個有し、側面補助輪引っ張りバネ機構25によって、左側の側面補助輪24が左側軌条101Lの方向に付勢され、右側の側面補助輪24が右側軌条101Rの方向に付勢される。
【0033】
このように、左側メインフレーム13及び右側メインフレーム23において、機体の進行方向の前方と後方で、それぞれ1つずつの側面補助輪24が、それぞれの軌条を押圧していることで、ローラーコースター走行路がカーブ区間であってもガタツキなくしっかりとローラーコースター走行路との位置情報を保って走行路自力走行車両を走行させることができる。
また、後述するように、側面補助輪24を含む姿勢検出部75によって、走行路自力走行車両100の進行方向とローラーコースター走行路101の進行方向との間の距離に応じた位置情報を検出することができる。
【0034】
左側メインフレーム13の中心付近に、左側軌条101Lに対して垂直方向に回転軸を備える中央補助輪26を有し、また右側メインフレーム23の中心付近に、右側軌条101Rに対して垂直方向に回転軸を備える中央補助輪26を有する。これらの中央補助輪26は、走行路自力走行車両100が自力走行に伴って、例えばローラーコースター走行路101に沿って側転して左側軌条101Lまたは右側軌条101Rの方向に重力により一定以上偏った場合に、左側軌条101Lまたは右側軌条101Rに当接して滑動するように構成されている。すなわち中央補助輪26は、重力による走行路自力走行車両100のローラーコースター走行路101の左右いずれか一方側に偏り過ぎることを防止する偏在防止機構としての機能を有している。
なお、中央補助輪26に替えて、金属片や金属棒などの偏在を防止できるものを偏在防止機構として採用することができる。
【0035】
これにより、スクリューターン区間を含むローラーコースター走行路を自力走行中に、走行路自力走行車両100が走行中にいかなる姿勢になろうとも、左側メインフレーム13と左側軌条101Lとの、又、右側メインフレーム23と右側軌条101Rとの間の距離をそれぞれ一定以上に規制する。つまり、走行路自力走行車両100と、左側軌条101L及び右側軌条101Rとの干渉を防ぐことができる。
【0036】
左側繋ぎフレーム14は左側メインフレーム13に、右側繋ぎフレーム15は右側メインフレーム23に、それぞれボルト締めにより固定され、前記左側繋ぎフレーム14及び前記右側繋ぎフレーム15はいずれも繋ぎシャフト16を回動自在に組立てられている。
【0037】
この構成によって、スクリューターン区間においてもスムーズに自走を続けることができる。つまり、ローラーコースター走行路101がスクリューターン区間に差し掛かると、一方の軌条が他方の軌条に対して垂直方向にわずかに角度がついた状態となる。左側繋ぎフレーム14と右側繋ぎフレーム15が、繋ぎシャフト16を軸に回動自在となることで、この角度に対応し、走行路自力走行車両100自体が捩じれてスムーズに自走を続けることができる。また、左側繋ぎフレーム14は左側メインフレーム13に、右側繋ぎフレーム15は右側メインフレーム23に、それぞれボルト締めにより固定されているため、ボルトを緩めることでそれぞれ分離することができ、走行路自力走行車両100をローラーコースター走行路に設置するや撤去するときに便利である。例えば、設置の際に、左側メインフレーム13又は右側メインフレーム23のうち一方を左側軌条101L又は右側軌条101Rに設置した後、他方を左側軌条101L又は右側軌条101Rに設置すれば、人力で設置することが可能で重機等を用いる必要がない。なお、左側メインフレーム13又は右側メインフレーム23の一方を左側繋ぎフレーム14又は右側繋ぎフレーム15にボルト締めにより固定し、他方を分離不能に固定してもよい。
【0038】
左側メインフレーム13及び右側メインフレーム23にそれぞれ回収機構18を有している。左右の回収機構18はいずれも、外部からの信号により、左側の駆動輪引っ張りバネ機構17による左側軌条101Lへの左側上部駆動部11及び左側下部駆動部22の押圧を、又、右側の駆動輪引っ張りバネ機構17による右側軌条101Rへの右側上部駆動部21及び右側下部駆動部22の押圧を、それぞれ解除するように構成されている。
【0039】
この構成によって、機械的又はモーター制御回路に係る不具合によって、左側上部駆動部11と、左側下部駆動部12と、右側上部駆動部21と、右側下部駆動部22と、のうちいずれか又は全部が動作不能となった場合には、外部からの信号によって左右いずれか又は両方の回収機構18が稼働することで、左側上部駆動部11と左側下部駆動部12による左側軌条101Lへの、又、右側上部駆動部21と右側下部駆動部22による右側軌条101Rへの押圧をそれぞれ解除することができる。
【0040】
さらに、回収機構18が稼働しても左側の上下補助輪19による左側軌条101L及び右側の上下補助輪19による右側軌条101Rへの押圧により、走行路自力走行車両100をローラーコースター走行路101から離れることなく自由滑走させることができ、回収可能な高度の低い位置又はプラットホーム区間に戻すことができる。
つまり、ローラーコースター走行路101における最初の坂道区間において自由滑走を開始させた場合は出発地点のプラットホーム区間まで戻すことができるが、最初の坂道区間以外の高度の高い位置から自由滑走させた場合はいずれかの回収可能な高度の低い位置まで戻すことができる。
【0041】
右側繋ぎフレーム15は電源部61を有して、左側上部駆動部11、左側下部駆動部12、右側上部駆動部21、及び右側下部駆動部22に電力を供給することができる。
【0042】
左側メインフレーム13及び右側メインフレーム23はそれぞれ、回収機構18に電力を供給する回収機構用電源部66及び、回収機構18に制御信号を発信する回収機構制御部73を有する。
【0043】
右側メインフレーム23は右側前方測距離センサー27及び右側後方測距離センサー28(
図4参照)を、左側メインフレーム13は左側前方測距離センサー29(図示せず)及び左側後方測距離センサー30(図示せず)を、それぞれ有する。
右側前方測距離センサー27と、右側後方測距離センサー28と、左側前方測距離センサー29と、左側後方測距離センサー30とは詳しく後述するように、側面補助輪24の位置を基に左側メインフレーム13と左側軌条101Lとの距離に応じた位置情報を把握し、また右側メインフレーム23と右側軌条101Rとの距離に応じた位置情報を把握することができるように構成されている。
【0044】
右側前方測距離センサー27と、右側後方測距離センサー28と、左側前方測距離センサー29と、左側後方測距離センサー30との姿勢検出部75によって把握した左側軌条101Lと左側メインフレーム13との間の距離に応じた位置情報、及び右側軌条101Rと右側メインフレーム23との間の距離に応じた位置情報に基づくとともに、地上(外部)から受信した制御信号を加味して、左右のメインフレームにおける4つの駆動部(左側駆動部及び右側駆動部)を姿勢制御部74が適切に制御する。
【0045】
なお、実施例1においては、軌条受け部102が略凹字状を有しているが、必ずしもこれに限定されず、右側軌条101Rと左側軌条1010Lが外側から支持されている形状であれば、都合により適宜最適な形状を採用することができる。
【0046】
本発明の実施例1における走行路自力走行車両100の駆動輪引っ張りバネ機構17と、回収機構18と、側面補助輪引っ張りバネ機構25と、右側繋ぎフレーム15及び右側メインフレーム23の結合部と、の構造を
図3及び
図4に示す。なお、
図3は
図2と同じく前記走行路自力走行車両100の右側面図であるが、右側上部駆動部21と、右側下部駆動部22と、を省略している。
【0047】
右側上部駆動部21及び右側下部駆動部22は、それぞれ別々の直動部品31に取り付けられた上下の駆動部取付ベース32に固定され、上下に自在に動くように構成されている(
図4、
図5参照)。
さらに上下の駆動部取付ベース32は、駆動輪引っ張りバネ33によって互いに近接する方向に付勢するように取り付けられる。
この構成は左側メインフレームにおいても同様である。これが、左右のメインフレームにおいて、上下の駆動部を左側軌条及び右側軌条に押圧する、駆動輪引っ張りバネ機構である。
【0048】
回収機構用モーター35は外部からの信号によって駆動することができるように構成されている。回収機構用モーター35が駆動すると、ボールねじ34が回転し、ボールねじ34のナット部が直動部品31に対して垂直方向に稼働する。また、ボールねじ34のナット部は上下にカムフォロア36を有し、上下のカムフォロア36は上下の駆動部取付ベース32に固定された上下の傾斜板37に当接して滑動する(
図3参照)。
これにより、ボールねじ34のナット部が、上下の駆動部取付ベース32の間を、直動部品31に沿って押し広げることができる。
【0049】
この構成により、右側メインフレーム23における駆動輪引っ張りバネ機構17が右側上部駆動部21及び右側下部駆動部22の右側軌条101Rへの押圧を解除することができる。
この構成は左側メインフレーム13においても同様である。これが、左右のメインフレームにおいて、上下の駆動部による左側軌条及び右側軌条への押圧を解除する回収機構である。
【0050】
上側補助輪アーム38及び下側補助輪アーム39は、上下補助輪アーム回転軸40を軸に回動自在となるように取り付けられ、先端に上下補助輪19を有する。なお、上側の補助輪19と下側の補助輪19とは、車輪の幅の中心が右側軌条101Rの断面において最も離れた端部間の位置に固定される(
図3参照)。さらに、上側補助輪アーム38及び下側補助輪アーム39は上下補助輪引っ張りバネ41を有する。
【0051】
この構成により、上側補助輪アーム38及び下側補助輪アーム39は、上下補助輪引っ張りバネ41によって、互いに接近する方向に付勢され、上側及び下側の補助輪19が右側軌条101Rの断面において最も離れた端部間を押圧する。
この構成は左側メインフレーム13においても同様である。これが、左右のメインフレームにおいて、上下の補助輪19が左側軌条101L及び右側軌条101Rを挟み込む形で押圧する上下補助輪引っ張りバネ機構20である。
【0052】
走行路自力走行車両100を自力走行させる際には、駆動輪引っ張りバネ機構17によって、左側上部駆動部11及び左側下部駆動部12を左側軌条101Lに、右側上部駆動部21及び右側下部駆動部22を右側軌条101Rに、それぞれ押圧する。
一方、前記走行路自力走行車両100が自力走行中に、機械的又はモーター制御回路に係る不具合によって、左側上部駆動部11と、左側下部駆動部12と、右側上部駆動部21と、右側下部駆動部22と、のうちいずれかが動作不能となった場合には、回収機構18によって、駆動輪引っ張りバネ機構17による左側上部駆動部11及び左側下部駆動部12の左側軌条101Lへの、右側上部駆動部21及び右側下部駆動部22の右側軌条101Rへの、押圧をそれぞれ解除することができる。
さらに、回収機構18が作動した場合には、上下補助輪引っ張りバネ機構20による、上下の補助輪19による左側軌条101L及び右側軌条101Rへの押圧によって、走行路自力走行車両100は、ローラーコースター走行路101から離れることなく自由滑走することができ、回収可能な高度の低い位置又はプラットホーム区間に戻ることができる。
つまり、ローラーコースター走行路における最初の坂道区間において自由滑走を開始させた場合はプラットホーム区間まで戻すことができるが、最初の坂道区間以外の高度の高い位置から自由滑走させた場合はいずれかの回収可能な高度の低い位置まで戻すことができる。
【0053】
実施例1においては、走行路自力走行車両100の自力走行時に左側上部駆動部11及び左側下部駆動部12を左側軌条101Lに、右側上部駆動部21及び右側下部駆動部22を右側軌条101Rに、それぞれ押圧するために、上下の直動部品31にそれぞれ固定された上下の駆動部取付ベース32と、上下の前記駆動部取付ベース32の間を互いに近接する方向へ付勢する駆動輪引っ張りバネ33と、を有している。また、走行路自力走行車両100が自力走行中に、機械的又はモーター制御回路に係る不具合によって、左側上部駆動部11と、左側下部駆動部12と、右側上部駆動部21と、右側下部駆動部22と、のうちいずれかが動作不能となった場合には、外部からの信号により回収機構用モーター35を駆動させ、ボールねじ34のナット部に固定されたカムフォロア36が傾斜板37に当接して滑動することにより、上下の駆動部取付ベース32の間を押し広げる構成としたが、必ずしもこれに限定されず都合により適宜変更が可能である。
【0054】
例えば、回収機構18の稼働に係るボールねじ34と、回収機構用モーター35と、カムフォロア36と、傾斜板37と、を有さず、また、駆動部取付ベース32を直動部品31及び駆動輪引っ張りバネ33によって稼働させるのではなく、直動部品31に替えて小型モーターで駆動するボールねじを有し、このボールねじのナット部に駆動部取付ベース32を有する構成としてもよい。
この構成により、小型モーターの駆動によって駆動部取付ベース32を上下に自在に稼働させることができ、自力走行時の上下駆動部の押圧状態と、回収時の押圧解除状態と、を自由に切り替えることができる。
【0055】
側面補助輪アーム42は、側面補助輪アーム回転軸43を軸に回動自在となるように取り付けられ、一方の先端に側面補助輪24を、他方の先端に測距離板44を有している。また、右側メインフレーム23に固定された側面補助輪バネポスト46と側面補助輪アーム42を、互いに近接する方向に付勢するように側面補助輪引っ張りバネ45を有している。
さらに、右側メインフレーム23は、光センサーからなる右側前方測距離センサー27及び右側後方測距離センサー28を有し、右側前方測距離センサー27及び右側後方測距離センサー28から照射される光(赤外線)が測距離板44に反射されるように設けられている。
この構成は左側メインフレーム13においても同様である。
【0056】
この構成によって、側面補助輪引っ張りバネ45によって側面補助輪アーム42が側面補助輪アーム回転軸43を軸に回動し、右側の側面補助輪24を右側軌条101Rに押圧することができる。そして、右側メインフレーム23と右側軌条101Rとの間の距離に応じた側面補助輪24の位置の変位を示す測距離板44との距離を右側前方測距離センサー27(または右側後方測距離センサー28)が測定することで、右側メインフレーム23と右側軌条101Rとの距離に応じた位置情報を把握することができる。
つまり、右側前方における右側軌条101Rとの距離に応じた位置情報を右側前方測距離センサー27の測定値から、右側後方における右側軌条101Rとの距離に応じた位置情報を右側後方測距離センサー28から得ることができる。
この構成は、左側メインフレーム13においても同様であり、左側前方における左側軌条101Lとの距離に応じた位置情報を左側前方測距離センサー29の測定値から、左側後方における左側軌条101Lとの距離に応じた位置情報を左側後方測距離センサー30から得ることができる。
【0057】
右側前方繋ぎブラケット47及び右側後方繋ぎブラケット48は、右側メインフレーム23に、右側軌条101Rと並行にスライドして移動できるように取り付けられ、右側繋ぎフレーム15は、前記右側前方繋ぎブラケット47及び右側後方繋ぎブラケット48で挟み込んで、右側前方繋ぎブラケット47及び右側後方繋ぎブラケット48を、繋ぎフレーム固定用ボルトナット49で締結することで固定される。
これが、右側繋ぎフレーム15及び右側メインフレーム23の結合部の構造である。この構成は左側繋ぎフレーム14及び左側メインフレーム13においても同様である。
【0058】
この構成によって、走行路自力走行車両100は左側メインフレーム13と、右側メインフレーム23と、左側繋ぎフレーム14及び右側繋ぎフレーム15及び繋ぎシャフト16と、の三つに容易に分割でき、また容易に組み立てることができる。これにより、ローラーコースター走行路101への走行路自力走行車両100の設置時及びローラーコースター走行路101からの撤去時の作業員の負担を軽減することができる。
【0059】
本発明の実施例1における走行路自力走行車両100の右側上部駆動部21及び右側下部駆動部22の断面図を
図5に示す。駆動部取付ベース32が、右側メインフレーム23に固定された直動部品31に取り付けられ、駆動部モーター51は、前記駆動部取付ベース32に取り付けられるモーターケース52に、出力軸のみを突き出す形で格納される。前記駆動部モーター51を駆動させると、前記出力軸に締結された駆動輪53が回転するように構成されている。
これが、右側上部駆動部11及び右側下部駆動部12に駆動部モーター51を内蔵する構造であり、動力源である駆動部モーター51の出力軸と負荷である駆動輪53の間の経路を可能な限り短くすることにより、走行路自力走行車両100の軽量化に寄与している。この構成は左側メインフレーム13における左側上部駆動部11及び左側下部駆動部12においても同様である。
【0060】
駆動部モーター51にブレーキ機能を持たせることで、前記駆動部モータ51の通電時には前記駆動部モーター51の出力軸の回転を防止することができる。これにより、走行路自力走行車両100が自力走行中に外部からの信号によって停止した場合でも、走路に沿って自由滑走せず、その場で留まることができる。
【0061】
駆動部モーター51に、回転に応じてパルスを発する、ホール素子内蔵のDCブラシレスモーターを採用することで、傾斜角度による負荷の変化に対応する速度制御及び駆動輪53の回転数の計測ができる。この回転数に前記駆動輪53の円周を乗じた数値が走行路自力走行車両100の走行距離となる。
【0062】
本発明の実施例1における走行路自力走行車両100の電源供給に係るブロック図を
図6に示す。左側上部駆動部モーター62は左側上部駆動部11に、左側下部駆動部モーター63は右側下部駆動部12に、右側上部駆動部モーター64は右側上部駆動部21に、右側下部駆動部モーター65は右側下部駆動部22に、それぞれ内蔵される。左側上部駆動部モーター62と、左側下部駆動部モーター63と、右側上部駆動部モーター64と、右側下部駆動部モーター65と、には電池からなる電源部61により必要な電力が供給される。電源部61の電池には事前に充電しておくことが可能に構成されており、ローラーコースター走行路101を少なくとも一周することができる容量が蓄電できるように構成されている。
【0063】
左側メインフレーム13と右側メインフレーム23のそれぞれが一つずつ有する回収機構18の回収機構用モーター35に電力を供給する電池からなる回収機構用電源部66を、電源部61とは別に左側メインフレーム13と右側メインフレーム23のそれぞれに一つずつ有する。回収機構用電源部66の電池には事前に充電しておくことが可能に構成されており、回収機構18を少なくとも一度発動することができる容量が蓄電できるように構成されている。
【0064】
なお、実施例1においては、電源部61及び回収機構用電源部66を電池により構成したが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、軌条や架線等から接触又は非接触によって駆動用電源部61又は回収機構用電源部66に電力を供給する構成としてもよい。
【0065】
本発明の実施例1における走行路自力走行車両100の制御に係るブロック図を
図7に示す。なお、信号の無線送信は点線で、有線送信は実線で、それぞれ記載している。
送信地上操作部71は、無線信号送信機からなり、信号受信演算部72に制御信号を無線送信できるように構成されている。前記信号受信演算部72は、前記地上操作部71からの制御信号を受信して、左側上部駆動部モーター62と、左側下部駆動部モーター63と、右側上部駆動部モーター64と、右側下部駆動部モーター65と、をそれぞれ適切に制御するように構成されている。
また、姿勢制御部74は、姿勢検出部75によって把握した、左側軌条101Lと左側メインフレーム13との間の距離に応じた位置情報、及び右側軌条101Rと右側メインフレーム23との間の距離に応じた位置情報に、信号受信演算部72からの制御信号を加味して、走行路自力走行車両100の進行方向とローラーコースター走行路101の進行方向とを平行に保つように、左側駆動部及び右側駆動部の速度を制御する。
【0066】
姿勢制御部74の制御方法について、
図13~
図15を参照して説明する。側面補助輪24、側面補助輪アーム42、側面補助輪アーム回転軸43、側距離板44、右側前方測距離センサー27、側面補助輪引っ張りバネ45(
図13、
図14には図示せず。)等からなる姿勢検出部75は、右側前方における右側軌条101Rと右側メインフレーム23との距離に応じた位置情報を得ることができる。
【0067】
側面補助輪引っ張りバネ45の付勢力により右側の側面補助輪24が右側軌条101Rに押し付けられるように右側の側面補助輪アーム42が傾くとともに、右側軌条101Rまでの距離に応じて回動する。
図13に示す状態は、側面補助輪24が右側軌条101Rに近い場所にある状態、すなわち、走行路自力走行車両100が右側軌条101Rに近い場所にある状態を示している。逆に
図14に示す状態は、側面補助輪24が右側軌条101Rに遠い場所にある状態、すなわち、走行路自力走行車両100が右側軌条101Rに遠い場所にある状態を示している。
【0068】
右側前方測距離センサー27から照射された光(赤外線)は、測距離板44の面上で反射され右側前方測距離センサー27に戻るように構成されている。そして、右側前方測距離センサー27は、照射から反射が戻ってくるまでの時間差に基づいて右側前方測距離センサー27から測距離板44までの距離を計算する。この結果、
図13の状態(側面補助輪24が右側軌条101Rに近い場所にある状態)においては、右側前方測距離センサー27から測距離板44までの距離が遠いため照射から反射が戻ってくるまでの時間差は大きく長い距離を計算する。
図14の状態(側面補助輪24が右側軌条101Rに遠い場所にある状態)においては、右側前方測距離センサー27から測距離板44までの距離が近いため照射から反射が戻ってくるまでの時間差は小さく短い距離を計算する。つまり、右側前方測距離センサー27が計算する距離が長い場合は、側面補助輪24が右側軌条101Rに対して近い場所にある状態を示し、右側前方測距離センサー27が計算する距離が短い場合は、側面補助輪24が右側軌条101Rに対して遠い場所にある状態を示す。
【0069】
すなわち、右側メインフレーム23における姿勢検出部75によって、走行路自力走行車両100と右側軌条101Rとの距離に応じた位置情報を得ることができる。また、左側メインフレーム13においても姿勢検出部75を有し、走行路自力走行車両100と左側軌条101Lとの距離に応じた位置情報を検出できる。
【0070】
次に、走行路自力走行車両100と右側軌条101R及び左側軌条101Lとの距離に応じた位置情報に基づいた走行路自力走行車両100の姿勢制御方法について説明する。
図15において、右側前方測距離センサー27によって得られた走行路自力走行車両100と右側前方における右側軌条101Rとの間の距離に応じた位置情報をa、右側後方測距離センサー28によって得られた走行路自力走行車両100と右側後方における右側軌条101Rとの間の距離に応じた位置情報をb、左側前方測距離センサー29によって得られた走行路自力走行車両100と左側前方における左側軌条101Lとの間の距離に応じた位置情報をc、左側後方測距離センサー30によって得られた走行路自力走行車両100と左側後方における左側軌条101Lとの間の距離に応じた位置情報をdとする。
姿勢制御部74は、次の式1で表される値Xが最小になるように、左側上部駆動部11、左側下部駆動部12、右側上部駆動部21、及び右側下部駆動部22の駆動速度を調整する。これにより、走行路自力走行車両100の進行方向と右側軌条101R及び左側軌条101Lの進行方向とが平行になるように制御することができ、カーブ区間であっても走行路自力走行車両100の向きをコントロールできる。
X={(a―b)+(c-d)}/2・・・・式1
【0071】
例えば、右側前方測距離センサー27、右側後方測距離センサー28、左側前方測距離センサー29、及び左側後方測距離センサー30の測定値に基づいて進行方向前方における左側軌条への偏りが検出された場合には、左側メインフレーム13における左側上部駆動部モーター62及び左側下部駆動部モーター63の回転速度を、右側メインフレーム23における右側上部駆動部モーター64及び右側下部駆動部モーター65の回転速度よりも速くなるように制御することで、左側軌条101L及び右側軌条101Rに対する偏りを復元することができる。
【0072】
このように、右側前方測距離センサー27と、右側後方測距離センサー28と、左側前方測距離センサー29と、左側後方測距離センサー30と、によって把握した、左側軌条101Lと左側メインフレーム13との間の距離に応じた位置情報、及び右側軌条101Rと右側メインフレーム23との間の距離に応じた位置情報に基づいて姿勢制御部74が、左側上部駆動部モーター62と、左側下部駆動部モーター63と、右側上部駆動部モーター64と、右側下部駆動部モーター65と、をそれぞれ適切に制御する構成とすることで、ローラーコースター走行路101のカーブ区間においても円滑に自走することができる。
ローラーコースター走行路のカーブ区間(
図10参照)では、カーブの外側の走行路は内側の走行路に比べて距離が長いため、仮に左側メインフレーム13の駆動部モーター51と右側メインフレーム23の駆動部モーター51とを同じ速度で右カーブを走行すれば、カーブの外側の軌条を走行する左側メインフレーム13が、内側の軌条を走行する右側メインフレーム23に比べて遅れる。これは、左カーブにおいても、左側メインフレーム13と右側メインフレーム23の位置情報が逆転するだけで、カーブの外側の軌条を走行する側が、カーブの内側の軌条を走行する側に遅れるという事態は同一である。
そこで、上述したように姿勢制御部74が測距離センサー27~30によって得られる位置情報に基づいて駆動部モーター51に適切な制御信号を送ることで、カーブの外側の軌条を走行する側とカーブの内側を走行する側の間での位置情報の乖離を調整しカーブ区間を円滑に走行できる。
【0073】
図7(b)に示すように、地上操作部71は、左側メインフレーム13及び右側メインフレーム23がそれぞれ一つずつ有する回収機構制御部73に制御信号を無線送信できるように構成されている。また前記回収機構制御部73は、地上操作部71からの制御信号を受信し、左側メインフレーム13及び右側メインフレーム23がそれぞれ一つずつ有する回収機構モーター35を制御するように構成されている。
【0074】
なお、実施例1においては、地上操作部71からの制御信号を無線にて、信号受信演算部72及び回収機構制御部73に送信する構成としたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、軌条や架線等から有線にて前記信号受信演算部72又は前記回収機構制御部73に送信する構成としてもよい。
【0075】
また、実施例1においては、各測距離センサー27~30により得られた値により走行路自力走行車両100とローラーコースター走行路101との間の距離に応じた位置情報を得たが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、側面補助輪アーム回転軸43に回転センサーを設けて、この回転センサーによる回動角の値により走行路自力走行車両100とローラーコースター走行路101との間の距離に応じた位置情報を得てもよい。
【0076】
さらに、実施例1においては、左側及び右側においてそれぞれ2ヶ所の場所における走行路自力走行車両100とローラーコースター走行路101との間の距離に応じた位置情報を得るようにしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、左側及び右側においてそれぞれ3ヶ所以上の場所における走行路自力走行車両100とローラーコースター走行路101との距離に応じた位置情報を得るようにしてもよいし、左側及び右側においてそれぞれ1ヶ所の場所における走行路自力走行車両100とローラーコースター走行路101との距離に応じた位置情報を得るようにしてもよい。
【0077】
このように実施例1においては、左側軌条と右側軌条を備えたローラーコースター走行路を自力走行する走行路自力走行車両であって、
左側駆動部により前記左側軌条を走行する左側メインフレームと、
右側駆動部により前記右側軌条を走行する右側メインフレームと、
前記左側メインフレームと前記右側メインフレームとの間に取り付けられる繋ぎフレームと、
当該走行路自力走行車両と前記ローラーコースター走行路との間の距離に応じた位置情報を検出する姿勢検出部と、
前記姿勢検出部によって検出した前記位置情報に基づいて、前記左側駆動部及び前記右側駆動部を制御する姿勢制御部と、を備えたことを特徴とする走行路自力走行車両により、走行路自力走行車両の進行方向とローラーコースター走行路の進行方向とのずれを検出することができ、走行路自力走行車両が走行中にいかなる姿勢になろうとも、走行路自力走行車両の左側駆動部及び右側駆動部を制御することができ、宙返りやスクリューターン、カーブ区間を含むローラーコースター走行路を自走させることができる。
【実施例2】
【0078】
実施例2は、軌条受け部102によって左側軌条101Lと右側軌条101Rが内側から支持されている点で実施例1と異なる。本発明の実施例2について
図11、
図12を参照して説明する。
図11は、本発明の実施例2における走行路自力走行車両200を走行路における前方から視た図である。
図12は、本発明の実施例2における走行路自力走行車両200を右側方から視た図である。地上からの構造物によって支持されたローラーコースター走行路101は、前記軌条受け部102と、前記軌条受け部102によって支持された前記右側軌条101L及び前記右側軌条101Rを有する。
【0079】
実施例2における走行路自力走行車両200の右側繋ぎフレーム15及び右側メインフレーム23の結合部の構造を
図11及び
図12に示す。右側前方繋ぎブラケット47と、右側後方繋ぎブラケット48と、右側側方繋ぎブラケット50と、が右側メインフレーム23に固定され、右側繋ぎフレーム15を挟み込む形で、前記右側前方繋ぎブラケット47と前記右側後方繋ぎブラケット48が繋ぎフレーム固定用ボルトナット49で締結されることで、前記右側繋ぎフレーム15をしっかりと固定する。
この構造は、左側メインフレーム13と左側繋ぎフレーム14の固定方式においても同様である。
【0080】
この構成によって、走行路自力走行車両200は左側メインフレーム13と、右側メインフレーム23と、左側繋ぎフレーム14及び右側繋ぎフレーム15及び繋ぎシャフト16と、の三つに容易に分割でき、又容易に組み立てることができる。これにより、走行路自力走行車両200のローラーコースター走行路101への設置時及びローラーコースター走行路101からの撤去時の作業員の負担を軽減することができる。
【0081】
また実施例2においては、軌条受け部102が略Y字状を有しているが、必ずしもこれに限定されず、前記軌条受け部102によって左側軌条101Lと右側軌条101Rが内側から支持されている形状であれば、都合により適宜最適な形状を採用することができる。例えば、略T字状を有しているものでもよいし、他の形状を有しているものでもよい。
【0082】
このように実施例2においても、左側軌条と右側軌条を備えたローラーコースター走行路を自力走行する走行路自力走行車両であって、
左側駆動部により前記左側軌条を走行する左側メインフレームと、
右側駆動部により前記右側軌条を走行する右側メインフレームと、
前記左側メインフレームと前記右側メインフレームとの間に取り付けられる繋ぎフレームと、
当該走行路自力走行車両と前記ローラーコースター走行路との間の距離に応じた位置情報を検出する姿勢検出部と、
前記姿勢検出部によって検出した前記位置情報に基づいて、前記左側駆動部及び前記右側駆動部を制御する姿勢制御部と、を備えたことを特徴とする走行路自力走行車両により、走行路自力走行車両の進行方向とローラーコースター走行路の進行方向とのずれを検出することができ、走行路自力走行車両が走行中にいかなる姿勢になろうとも、走行路自力走行車両の左側駆動部及び右側駆動部を制御することができ、宙返りやスクリューターン、カーブ区間を含むローラーコースター走行路を自走させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明における走行路自力走行車両は、遊園地等のローラーコースター走行路保守の分野において、宙返りやスクリューターン等を含むローラーコースター走行路にも対応し、広く用いることができる。例えば、本発明に撮像部等を加えた構成とすれば、走行しながらローラーコースター走行路を撮像することで検査に用いることができる。同様に、修理や塗装作業にも応用が期待できる。
【符号の説明】
【0084】
11:左側上部駆動部 12:左側下部駆動部
13:左側メインフレーム
14:左側繋ぎフレーム 15:右側繋ぎフレーム
16:繋ぎシャフト 17:駆動輪引っ張りバネ機構
18:回収機構 19:上下補助輪
20:上下補助輪引っ張りバネ機構 21:右側上部駆動部
22:右側下部駆動部
23:右側メインフレーム 24:側面補助輪
25:側面補助輪引っ張りバネ機構
26:中央補助輪 27:右側前方測距離センサー
28:右側後方測距離センサー 29:左側前方測距離センサー
30:左側後方測距離センサー 31:直動部品
32:駆動部取付ベース 33:駆動輪引っ張りバネ
34:ボールねじ
35:回収機構用モーター 36:カムフォロア 37:傾斜板
38:上側補助輪アーム 39:下側補助輪アーム
40:上下補助輪アーム回転軸
41:上下補助輪引っ張りバネ 42:側面補助輪アーム
43:側面補助輪アーム回転軸 44:測距離板
45:側面補助輪引っ張りバネ
46:側面補助輪バネポスト 47:右側前方繋ぎブラケット
48:右側後方繋ぎブラケット 49:繋ぎフレーム固定用ボルトナット
50:右側側方繋ぎブラケット 51:駆動部モーター
52:モーターケース
53:駆動輪 61:電源部 62:左側上部駆動部モーター
63:左側下部駆動部モーター 64:右側上部駆動部モーター
65:右側下部駆動部モーター 66:回収機構用電源部
71:地上操作部
72:信号受信演算部 73:回収機構制御部
74:姿勢制御部 75:姿勢検出部
100:走行路自力走行車両
101:ローラーコースター走行路
101L:左側軌条 101R:右側軌条
102:軌条受け部
200:走行路自力走行車両