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特許7217615未焼結の全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレット及び全固体リチウムイオン電池
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-26
(45)【発行日】2023-02-03
(54)【発明の名称】未焼結の全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレット及び全固体リチウムイオン電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/0562 20100101AFI20230127BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20230127BHJP
   H01B 1/06 20060101ALI20230127BHJP
   H01B 1/08 20060101ALI20230127BHJP
【FI】
H01M10/0562
H01M10/052
H01B1/06 A
H01B1/08
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018212443
(22)【出願日】2018-11-12
(65)【公開番号】P2020080231
(43)【公開日】2020-05-28
【審査請求日】2021-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】502362758
【氏名又は名称】JX金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】山本 悠貴友
【審査官】村岡 一磨
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107732295(CN,A)
【文献】特開平03-081908(JP,A)
【文献】特開2017-216066(JP,A)
【文献】特開2017-091788(JP,A)
【文献】特開2019-091583(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/05-10/0587
H01B 1/06
H01B 1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ASICON型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有する酸化物と、
LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上と、
からなり、
全体の質量を100質量部とした場合に、前記LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上を1質量部~質量部含有し、
前記NASICON型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有する酸化物が、
組成式:Li 1+x Al x Ge 2-x (PO 4 3 [式中、0≦x≦0.5である]
で表される未焼結の全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレット。
【請求項2】
正極層、負極層及び固体電解質層を備え、請求項に記載の未焼結の全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットを前記固体電解質層に備えた全固体リチウムイオン電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレット及び全固体リチウムイオン電池に関する。
【背景技術】
【0002】
近年におけるパソコン、ビデオカメラ、及び携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。該電池の中でも、エネルギー密度が高いという観点から、リチウム電池が注目を浴びている。また、車載用等の動力源やロードレべリング用といった大型用途におけるリチウム二次電池についても、高エネルギー密度、電池特性の向上が求められている。
【0003】
ただ、リチウムイオン電池の場合は、電解液は有機化合物が大半であり、たとえ難燃性の化合物を用いたとしても火災に至る危険性が全くなくなるとは言いきれない。こうした液系リチウムイオン電池の代替候補として、電解質を固体とした全固体リチウムイオン電池が近年注目を集めている。その中でも、固体電解質としてLi2S-P25などの硫化物やそれにハロゲン化リチウムを添加した全固体リチウムイオン電池が主流となりつつある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-138741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
酸化物系Liイオン伝導体は大気中での安定性に優れるため注目を集めている。特に任意でAl、Ga、Ta、Nbを含む立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムランタンジルコニウム酸化物、NASICON型結晶構造のLi1+xAlxTi2-x(PO43[式中、0≦x≦0.5](LATP)およびLi1+xAlxGe2-x(PO43[式中、0≦x≦0.5](LAGP)は、バルクのリチウムイオン伝導度が10-4S/cm前後と高く、全固体電池の固体電解質として有力視されている。
【0006】
ここで、酸化物系Liイオン伝導体が10-4S/cm前後のリチウムイオン伝導度を得るためには、ペレット化したのちに900~1500℃で一体化焼結を必要とする。これには、多大な電力コスト及び設備コストを必要とするという問題がある。また、全固体電池を作製する際には、電解質-電極間の界面抵抗を低減するために、正極、固体電解質、及び負極を合わせた状態で焼結することが有効であるが、固体電解質として酸化物系Liイオン伝導体を用いる場合、10-4S/cm前後のリチウムイオン伝導度を得るために900~1500℃で一体型焼結する必要がある。そのため、焼結温度で融解及び分解が起こらない正極、及び負極を使わなければならず、その材料選択の幅が狭くなるという問題がある。また一般的に、電池とした際に固体電解質層が割れると容量が低下したり、短絡することで発熱の危険性があるため、耐久性もイオン伝導度と同時に有さなければならない。
【0007】
このような問題に対し、特許文献1では、Li3xLa2/3-xTiO3(0≦x≦1/6)及びLi7La3Zr212のいずれかに、イオン伝導性非晶質を混合し、一体化焼結を行うことで空隙を埋め界面抵抗を下げることでイオン伝導経路を確保する技術が開示されている。しかしながら、空隙を埋めるためにはLi6.25La3Al2.5Zr212(以下、LLZとも称する)に対し粒径を小さくする必要性があり、かつイオン伝導性非晶質とLi7La3Zr212との濡れ性が重要であるためガラス軟化温度よりも十分高い温度(800℃程度)で焼結する必要があった。
【0008】
このような問題に鑑み、本発明の実施形態では、焼結させなくとも、比較的高いリチウムイオン伝導度を有し、大気に晒しても自己崩壊を起こし難い全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、種々の検討を行った結果、立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有するリチウムランタンジルコニウム酸化物またはNASICON型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有する酸化物と、LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上とで構成され、且つ、LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上の含有割合が所定範囲に制御された全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットによれば、上述の課題が解決されることを見出した。
【0010】
上記知見を基礎にして完成した本発明は実施形態において、立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有するリチウムランタンジルコニウム酸化物またはNASICON型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有する酸化物と、LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上とからなり、全体の質量を100質量部とした場合に、前記LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上を1質量部~15質量部含有する未焼結の全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットである。
【0011】
本発明の未焼結の全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットは別の実施形態において、前記立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有するリチウムランタンジルコニウム酸化物が、ランタンサイトの一部をアルミニウムで置換した立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムランタンジルコニウム酸化物である。
【0012】
本発明の未焼結の全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットは更に別の実施形態において、前記NASICON型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有する酸化物が、
組成式:Li1+xAlxGe2-x(PO43 [式中、0≦x≦0.5である]
で表される。
【0013】
本発明は別の実施形態において、正極層、負極層及び固体電解質層を備え、本発明の実施形態に係る未焼結の全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットを前記固体電解質層に備えた全固体リチウムイオン電池である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、焼結させなくとも、比較的高いリチウムイオン伝導度を有し、大気に晒しても自己崩壊を起こし難い全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレット)
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットは、立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有するリチウムランタンジルコニウム酸化物またはNASICON型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有する酸化物と、LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上とからなり、全体の質量を100質量部とした場合に、前記LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上を1質量部~15質量部含有する。
【0016】
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットは、立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有するリチウムランタンジルコニウム酸化物またはNASICON型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有する酸化物と、LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上とからなるため、立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有するリチウムランタンジルコニウム酸化物またはNASICON型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有する酸化物の粒子間に、リチウムとハロゲン族からなる塩が配置される構造となり、界面抵抗を減少させることができ、比較的高いリチウムイオン伝導度を有する全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットが得られる。また、全体の質量を100質量部とした場合に、LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上を1質量部~15質量部含有することで大気に晒しても自己崩壊を起こし難い全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットが得られる。
【0017】
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットは、全体の質量を100質量部とした場合に、LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上を1質量部~15質量部含有するのが好ましく、3質量部~10質量部含有するのがより好ましい。
【0018】
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットの形状や大きさは特に限定されないが、例えば、底面8~20mmφ×高さ0.5~2mmの円柱体、または、縦×横×高さ=5~30mm×5~30mm×0.5~2mmの直方体または立方体等とすることができる。
【0019】
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットは、立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有するリチウムランタンジルコニウム酸化物が、ランタンサイトの一部をアルミニウムで置換した立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムランタンジルコニウム酸化物であってもよい。このような構成によれば、LLZのイオン伝導度が10-4S/mと高く、LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上と混合した際に高いイオン伝導率を示す。
【0020】
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットは、立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有するリチウムランタンジルコニウム酸化物が、リチウムサイトの一部をアルミニウムで置換した立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムランタンジルコニウム酸化物であってもよく、ランタンサイトの一部をアルミニウムで置換した立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムランタンジルコニウム酸化物であってもよく、ジルコニアサイトの一部をタンタルで置換した立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムランタンジルコニウム酸化物であってもよく、リチウムサイトの一部をガリウムで置換した立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムランタンジルコニウム酸化物であってもよい。
【0021】
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットは、NASICON型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有する酸化物が、
組成式:Li1+xAlxGe2-x(PO43 [式中、0≦x≦0.5である]
で表されてもよい。このような構成によれば、酸化物自体のイオン伝導度が10-4S/mと高く、LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上と混合した際に高いイオン伝導率を示す。
【0022】
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットは、NASICON型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有する酸化物が、Li1+xAlxTi2-x(PO43 [式中、0≦x≦0.5である]であってもよい。
【0023】
(全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットの製造方法)
次に、本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットの製造方法について詳細に説明する。まず、立方晶ガーネット型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有するリチウムランタンジルコニウム酸化物またはNASICON型結晶構造のリチウムイオン伝導性を有する酸化物と、LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上とを所定の質量比となるように秤量した後、メノウ乳鉢等を用いて十分に乾式混合することで複合固体電解質を得る。
【0024】
次に、当該複合固体電解質を、所定の大きさ及び形状の金型に入れ、所望の圧力で成形することで、本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットを作製することができる。
【0025】
(全固体リチウムイオン電池)
本発明の実施形態に係る全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットを用いて固体電解質層を形成し、当該固体電解質層、正極層及び負極層を備えた全固体リチウムイオン電池を作製することができる。
【実施例
【0026】
以下、本発明及びその利点をより良く理解するための実施例を提供するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
【0027】
参考例1)
Li6.25La3Al2.5Zr212(以下、LLZと称する)とLiClを質量比で99:1となるように秤量した後、メノウ乳鉢にて10分間乾式混合して複合固体電解質を得た。次に、当該複合固体電解質を、φ17.5mmの金型に入れ、45MPaで成形して全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットを得た。
【0028】
参考例2)
LLZとLiClを質量比で97:3となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0029】
参考例3)
LLZとLiIを質量比で99:1となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0030】
参考例4)
LLZとLiIを質量比で97:3となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0031】
(実施例5)
Li1.5Al0.5Ge2(PO43(以下、LAGPとも称する)とLiClを質量比で99:1となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0032】
(実施例6)
LAGPとLiClを質量比で97:3となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0033】
参考例7)
LAGPとLiClを質量比で95:5となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0034】
参考例8)
LAGPとLiClを質量比で90:10となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0035】
(実施例9)
LAGPとLiIを質量比で99:1となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0036】
(実施例10)
LAGPとLiIを質量比で97:3となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0037】
参考例11)
LAGPとLiIを質量比で95:5となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0038】
参考例12)
LAGPとLiIを質量比で90:10となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0039】
(比較例1)
LLZをそのまま金型中に入れ、45MPaで成形してペレットを得た。
【0040】
(比較例2)
LAGPをそのまま金型中に入れ、45MPaで成形してペレットを得た。
【0041】
(比較例3)
LLZとLiClを質量比で80:20となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0042】
(比較例4)
LAGPとLiClを質量比で80:20となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0043】
(比較例5)
LLZとLiIを質量比で80:20となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0044】
(比較例6)
LAGPとLiIを質量比で80:20となるように秤量した後、参考例1と同様の方法でペレットを得た。
【0045】
(評価)
こうしてできた各実施例及び比較例のサンプルを用いて下記の条件にて各評価を実施した。
-イオン伝導度の評価-
1gの試料をφ17.5mmの金型に入れペレットを作製した。当該ペレットを、市販のAgペーストをペレットに塗布し常温で1日乾燥させたのち、イオン伝導度測定用のセルに配置し交流インピーダンス測定を行うことで、イオン伝導度を評価した。
【0046】
-抗折強度および自己崩壊の評価方法-
1gの試料をφ17.5mmの金型に入れペレットを作製した。当該ペレットの外周を1mm支持できるように作製した治具の上に設置した。デジタル硬度計に取り付けたφ7mmの押し込みピンで、ペレットの中心に徐々に荷重を加え、割れた際の最大荷重を計測した。また同時に複数のペレットを作製し、大気中で1日放置したあとの抗折強度も測定した。強度の差を自己崩壊しづらさとして4段階(A:最も自己崩壊しづらい、B:次に自己崩壊しづらい、C:その次に自己崩壊しづらい、D:最も自己崩壊しやすい)で評価した。
評価条件及び結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
比較例1または2に示されるように、LLZおよびLAGP未焼結材のイオン伝導度は1.5×10-8S/cmおよび4.7×10-9S/cmであったのに対し、実施例5~6、9~10、参考例1~4、7~8、11~12のイオン伝導度は10-6~10-4S/cmオーダーであった。
抗折強度は参考例1~4では比較例1と比べ高く、また実施例5~6、9~10、参考例7~8、11~12は比較例2と比べ高くなった。これは、LLZおよびLAGPの粒子間にLiClやLiIが配置される構造となったためであると考えられる。比較例3~6ではLiClやLiIの潮解性のためペレットが脆くなり自己崩壊してしまった。
以上の結果から、全体の質量を100質量部とした場合に、LiCl、LiBr及びLiIのいずれか一種または二種以上を1質量部~15質量部含有することで焼結させなくとも、比較的高いリチウムイオン伝導度を有し、大気に晒しても自己崩壊を起こし難い全固体リチウムイオン電池用複合固体電解質ペレットが得られることがわかる。