(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-27
(45)【発行日】2023-02-06
(54)【発明の名称】検査装置及び検査方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/88 20060101AFI20230130BHJP
H01L 21/673 20060101ALI20230130BHJP
【FI】
G01N21/88 Z
H01L21/68 T
(21)【出願番号】P 2020191371
(22)【出願日】2020-11-18
【審査請求日】2022-04-11
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000190149
【氏名又は名称】信越半導体株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591037498
【氏名又は名称】長野電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】唐木 陽一
(72)【発明者】
【氏名】市川 進之介
【審査官】横尾 雅一
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-047911(JP,A)
【文献】特開2005-091243(JP,A)
【文献】特開2001-215199(JP,A)
【文献】特開平11-340310(JP,A)
【文献】特表2019-517668(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 - G01N 21/958
H01L 21/673
G06T 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過性の透明部を含み且つウェーハを収容するように構成された収容容器を検査する検査装置であって、
前記収容容器の前記透明部の少なくとも一部を含む被検査部に光を照射するように配置されたフラット型照明と、
前記収容容器の前記被検査部を間に挟んで前記フラット型照明と対向するように配置され、前記被検査部を撮像して前記収容容器の前記被検査部の異物及び/又は欠陥を検出するように構成されたカメラと
を備えたものであり、
前記カメラが、前記収容容器の前記透明部を透過した透過光、前記収容容器の一部からの反射光、又は前記透過光及び前記反射光の両方を検知するように構成されているものであ
り、少なくとも着色部からの反射光を検知するように構成されていることを特徴とする検査装置。
【請求項2】
前記収容容器が、収容容器本体を含み、
前記収容容器本体は、底面、該底面に対向する開口部、及び前記底面と前記開口部との間の側面を含み、
前記フラット型照明が、前記被検査部としての、前記底面の外側と、前記側面の外側の少なくとも一部とに光を照射するように配置されており、
前記カメラが、前記収容容器本体の前記開口部から、前記収容容器本体の内側を撮像するように配置されているものであることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記収容容器本体は、前記透明部、半透明部及び
前記着色部で構成されているものであることを特徴とする請求項2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記カメラが前記収容容器本体の前記内側を下方から撮像するように配置されているものであることを特徴とする請求項2又は3に記載の検査装置。
【請求項5】
前記収容容器が、該収容容器を封止するための蓋部を含み、
前記蓋部は、前記収容容器の外側の面としての蓋表面と、該蓋表面の裏側の蓋裏面とを有し、
前記フラット型照明は、前記被検査部としての、前記蓋部の前記蓋表面又は前記蓋裏面を照明するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項6】
前記収容容器を保持するように構成されたホルダを更に具備し、
前記ホルダが、前記フラット型照明及び前記カメラに対して前記収容容器を回転させるように構成された回転機構を備えたものであることを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の検査装置。
【請求項7】
前記収容容器の前記被検査部を間に挟んで前記フラット型照明と対向するように配置されたバー型照明を更に備えたものであることを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載の検査装置。
【請求項8】
光透過性の透明部を含み且つウェーハを収容するように構成された収容容器の異物及び/又は欠陥を検出する検査方法であって、
フラット型照明とカメラとを具備した検査装置を準備し、
前記フラット型照明を、前記収容容器の前記透明部の少なくとも一部を含む被検査部に光を照射するように配置し、且つ前記カメラを、前記収容容器の前記被検査部を間に挟んで前記フラット型照明と対向するように配置し、
前記フラット型照明から、前記収容容器の前記被検査部に光を照射し、
前記カメラによって前記被検査部を撮像して、前記収容容器の前記被検査部の異物及び/又は欠陥を検出し、
前記カメラにより、前記収容容器の前記透明部を透過した透過光、前記収容容器の一部からの反射光、又は前記透過光及び前記反射光の両方を検知して前記被検査部を撮像して、前記収容容器の前記被検査部を検査
し、少なくとも着色部からの反射光を検知することを特徴とする検査方法。
【請求項9】
前記収容容器として、底面、該底面に対向する開口部、及び前記底面と前記開口部との間の側面を含む収容容器本体を含むものを検査対象とし、
前記フラット型照明から、前記被検査部としての、前記底面の外側と、前記側面の外側の少なくとも一部とに光を照射し、
前記収容容器本体の内部を前記開口部から前記カメラを用いて撮像して、前記収容容器本体を検査することを特徴とする請求項8に記載の検査方法。
【請求項10】
前記収容容器本体として、前記透明部、半透明部及び
前記着色部で構成されているものを検査対象とすることを特徴とする請求項9に記載の検査方法。
【請求項11】
前記収容容器本体の前記開口部を下向きに配置して、前記カメラによって下方から撮像することを特徴とする請求項9又は10に記載の検査方法。
【請求項12】
前記収容容器として、該収容容器を封止するための蓋部であって、前記収容容器の外側の面としての蓋表面と、該蓋表面の裏側の蓋裏面とを有する蓋部を含むものを検査対象とし、
前記フラット型照明から前記蓋部の前記蓋表面又は前記蓋裏面の一方に光を照明し、次いで前記蓋部を裏返して、前記蓋表面又は前記蓋裏面の他方に光を照明して、前記蓋部の前記蓋表面及び前記蓋裏面を前記カメラでそれぞれ撮像して、前記蓋部を検査することを特徴とする請求項8に記載の検査方法。
【請求項13】
前記検査装置として、前記収容容器を保持するように構成されたホルダであって、前記フラット型照明及び前記カメラに対して前記収容容器を回転させるように構成された回転機構を備えたホルダを更に具備したものを用い、
前記ホルダの前記回転機構によって前記収容容器を回転させることにより、1つの前記フラット型照明及び1つの前記カメラを用いて、前記収容容器を検査することを特徴とする請求項8~12の何れか1項に記載の検査方法。
【請求項14】
前記カメラを用いて、前記収容容器内の異物、ひび、欠け及び/又はパーツの欠陥を検出して、前記収容容器の前記被検査部を検査することを特徴とする請求項8~13の何れか1項に記載の検査方法。
【請求項15】
バー型照明を、前記収容容器の前記被検査部を間に挟んで前記フラット型照明と対向するように配置し、
前記フラット型照明に加えて、前記バー型照明から前記収容容器の前記被検査部に光を照射することを特徴とする請求項8~14の何れか1項に記載の検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハを収容するように構成された収容容器を検査する検査装置及び検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスは微細化が進むにつれ、その土台となるシリコンウェーハもますます高い清浄度、品質が求められる。
【0003】
品質を損なう原因の1つとして異物(1mm四方程度の微小異物、毛髪等の線状異物、ビニール片等の透明異物等)やパーティクルの存在がある。シリコンウェーハは、洗浄した後にFOSB(Front Opening Shipping Box)などのウェーハ収容容器に収納して出荷されるが、これらウェーハ収容容器の清浄度も、デバイスの微細化と共に、ますます高い清浄度及び品質が求められるようになってきた。
【0004】
一方で、半導体デバイスのコスト削減の観点から、これらウェーハ収容容器の再利用が行われるようになり、一度使用したウェーハ収容容器をシリコンウェーハ製造メーカーに戻し、キズや変形などの検査を行った後に、これら容器を洗浄し再利用する場合が多くなってきている。
【0005】
新品または再利用するウェーハ収容容器は洗浄後に必要な部品を組み付けた後に、異物の検査として、ウェーハ収容容器の内面に付着した異物の検査を集光灯や蛍光灯の下で検査作業員による目視検査を行っていた。これより、これら検査作業員のスキルや体調により付着した異物を見逃したり、長時間にわたり検査することで検査作業員への負担が大きくなっていた。
【0006】
特許文献1~4は、ウェーハ収容容器の形状や収納されたウェーハの枚数や収納状態を検査する装置を提案しているが、ウェーハ収容容器の内面に付着した異物を検査する装置は提案していない。
【0007】
特許文献5は、飲料などの容器の内部の異物を検査する装置及び方法について提案しているが、ウェーハ収容容器の内部の異物を検査する装置及び方法については提案していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2004-266221号公報
【文献】特開2006-156740号公報
【文献】国際公開第WO2008/69191号パンフレット
【文献】特開2015-8223号公報
【文献】特開2008-268236号公報
【文献】特開2006-286700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ウェーハの収容容器内部に異物や欠陥が存在しているか否かを、人による目視検査よりも確実に検査できる検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明では、光透過性の透明部を含み且つウェーハを収容するように構成された収容容器を検査する検査装置であって、
前記収容容器の前記透明部の少なくとも一部を含む被検査部に光を照射するように配置されたフラット型照明と、
前記収容容器の前記被検査部を間に挟んで前記フラット型照明と対向するように配置され、前記被検査部を撮像して前記収容容器の前記被検査部の異物及び/又は欠陥を検出するように構成されたカメラと
を備えたものであることを特徴とする検査装置を提供する。
【0011】
本発明の検査装置によれば、ウェーハの収容容器の光透過性の部分を含む被検査部にフラット型照明から光を照射して得られる被検査部の像をカメラで撮像でき、それにより、このカメラで収容容器の被検査部の異物及び/又は欠陥を検出できる。その結果、ウェーハの収容容器内部に異物や欠陥が存在しているか否かを、人による目視検査よりも確実に検査できる。
【0012】
前記収容容器が、収容容器本体を含み、
前記収容容器本体は、底面、該底面に対向する開口部、及び前記底面と前記開口部との間の側面を含み、
前記フラット型照明が、前記被検査部としての、前記底面の外側と、前記側面の外側の少なくとも一部とに光を照射するように配置されており、
前記カメラが、前記収容容器本体の前記開口部から、前記収容容器本体の内側を撮像するように配置されていることが好ましい。
【0013】
このような検査装置であれば、収容容器本体の底面の内側及び側面の内側に異物及び/又は欠陥があった場合に、これらを容易に検出することができる。
【0014】
前記収容容器本体は、前記透明部、半透明部及び着色部で構成されているものであってもよい。
【0015】
収容容器本体が、透明部以外に、半透明部及び着色部を含んでいても、本発明の検査装置であれば、収容容器本体の内側に異物及び/又は欠陥があった場合に、これらを容易に検出することができる。
【0016】
この場合、前記カメラが前記収容容器本体の前記内側を下方から撮像するように配置されているものであることが好ましい。
【0017】
このような検査装置であれば、検査中に収容容器本体内部にパーティクル等の異物が混入することを防ぐことができる。
【0018】
前記収容容器が、該収容容器を封止するための蓋部を含み、
前記蓋部は、前記収容容器の外側の面としての蓋表面と、該蓋表面の裏側の蓋裏面とを有し、
前記フラット型照明は、前記被検査部としての、前記蓋部の前記蓋表面又は前記蓋裏面を照明するように配置されているものであってもよい。
【0019】
このように、本発明の検査装置を用いることにより、収容容器本体だけでなく、蓋部の検査を行うこともできる。
【0020】
前記収容容器を保持するように構成されたホルダを更に具備し、
前記ホルダが、前記フラット型照明及び前記カメラに対して前記収容容器を回転させるように構成された回転機構を備えたものとすることができる。
【0021】
このような回転機構を備えたホルダを更に具備する検査装置を用いれば、例えば1つのフラット型照明及び1つのカメラでも、収容容器の検査を行うことができる。
【0022】
前記カメラは、前記収容容器の前記透明部を透過した透過光、前記収容容器の一部からの反射光、又は前記透過光及び前記反射光の両方を検知するように構成されているものとすることができる。
【0023】
このように、カメラとして、透過光だけでなく、反射光を検知するカメラを用いることもできる。
【0024】
前記収容容器の前記被検査部を間に挟んで前記フラット型照明と対向するように配置されたバー型照明を更に備えることもできる。
【0025】
このようなバー型照明を備えた検査装置を用いることにより、収容容器の被検査部に存在し得る異物などに対する視認性を更に高めることができる。
【0026】
また、本発明では、光透過性の透明部を含み且つウェーハを収容するように構成された収容容器の異物及び/又は欠陥を検出する検査方法であって、
フラット型照明とカメラとを具備した検査装置を準備し、
前記フラット型照明を、前記収容容器の前記透明部の少なくとも一部を含む被検査部に光を照射するように配置し、且つ前記カメラを、前記収容容器の前記被検査部を間に挟んで前記フラット型照明と対向するように配置し、
前記フラット型照明から、前記収容容器の前記被検査部に光を照射し、
前記カメラによって前記被検査部を撮像して、前記収容容器の前記被検査部の異物及び/又は欠陥を検出することを特徴とする検査方法を提供する。
【0027】
本発明の検査方法によれば、ウェーハの収容容器の光透過性の部分を含む被検査部にフラット型照明から光を照射して得られる被検査部の像をカメラで撮像でき、それにより、このカメラで収容容器の被検査部の異物及び/又は欠陥を検出できる。その結果、ウェーハの収容容器内部に異物や欠陥が存在しているか否かを、人による目視検査よりも確実に検査できる。
【0028】
前記収容容器として、底面、該底面に対向する開口部、及び前記底面と前記開口部との間の側面を含む収容容器本体を含むものを検査対象とし、
前記フラット型照明から、前記被検査部としての、前記底面の外側と、前記側面の外側の少なくとも一部とに光を照射し、
前記収容容器本体の内部を前記開口部から前記カメラを用いて撮像して、前記収容容器本体を検査することが好ましい。
【0029】
このような検査方法であれば、収容容器の底面の内側及び側面の内側に異物及び/又は欠陥があった場合に、これらを容易に検出することができる。
【0030】
前記収容容器本体として、例えば、前記透明部、半透明部及び着色部で構成されているものを検査対象とすることができる。
【0031】
収容容器本体が、透明部以外に、半透明部及び着色部を含んでいても、本発明の検査方法であれば、収容容器本体の内側に異物及び/又は欠陥があった場合に、これらを容易に検出することができる。
【0032】
この場合、前記収容容器本体の前記開口部を下向きに配置して、前記カメラによって下方から撮像することが好ましい。
【0033】
このようにすることで、検査中に収容容器本体内部にパーティクル等の異物が混入することを防ぐことができる。
【0034】
前記収容容器として、該収容容器を封止するための蓋部であって、前記収容容器の外側の面としての蓋表面と、該蓋表面の裏側の蓋裏面とを有する蓋部を含むものを検査対象とし、
前記フラット型照明から前記蓋部の前記蓋表面又は前記蓋裏面の一方に光を照明し、次いで前記蓋部を裏返して、前記蓋表面又は前記蓋裏面の他方に光を照明して、前記蓋部の前記蓋表面及び前記蓋裏面を前記カメラでそれぞれ撮像して、前記蓋部を検査してもよい。
【0035】
このように、本発明の検査方法であれば、収容容器本体だけでなく、蓋部の検査を行うこともできる。
【0036】
前記検査装置として、前記収容容器を保持するように構成されたホルダであって、前記フラット型照明及び前記カメラに対して前記収容容器を回転させるように構成された回転機構を備えたホルダを更に具備したものを用い、
前記ホルダの前記回転機構によって前記収容容器を回転させることにより、1つの前記フラット型照明及び1つの前記カメラを用いて、前記収容容器を検査することができる。
【0037】
このようにすることにより、1つのフラット型照明及び1つのカメラでも、収容容器の検査を行うことができる。
【0038】
前記カメラにより、前記収容容器の前記透明部を透過した透過光、前記収容容器の一部からの反射光、又は前記透過光及び前記反射光の両方を検知して前記被検査部を撮像して、前記収容容器の前記被検査部を検査してもよい。
【0039】
このように、カメラとして、透過光だけでなく、反射光を検知するカメラを用いることもできる。
【0040】
前記カメラを用いて、前記収容容器内の異物、ひび、欠け及び/又はパーツの欠陥を検出して、前記収容容器の前記被検査部を検査することができる。
【0041】
このように、本発明の検査方法によれば、例えば収容容器内の異物、ひび、欠け及び/又はパーツの欠陥を検出することができる。
【0042】
バー型照明を、前記収容容器の前記被検査部を間に挟んで前記フラット型照明と対向するように配置し、
前記フラット型照明に加えて、前記バー型照明から前記収容容器の前記被検査部に光を照射することもできる。
【0043】
このようにすることで、収容容器の被検査部に存在し得る異物などに対する視認性を更に高めることができる。
【発明の効果】
【0044】
以上のように、本発明の検査装置であれば、ウェーハの収容容器の光透過性の部分を含む被検査部にフラット型照明から光を照射して得られる被検査部の像をカメラで撮像でき、それにより、このカメラで収容容器の被検査部の異物及び/又は欠陥を検出できる。その結果、ウェーハの収容容器内部に異物や欠陥が存在しているか否かを、人による目視検査よりも確実に検査できる。
【0045】
したがって、本発明の検査装置であれば、検査作業員のスキルや体調といった要因により検査結果が変動したり、長時間にわたる検査により検査作業員に負担をかけたりするなどの問題が起こるのを抑止できる。
【0046】
そして、本発明の検査装置による検査に合格した収容容器は、清浄度の高いシリコンウェーハを、その高い清浄度を維持したまま、デバイスプロセスに投入するまで収納することができる。したがって、本発明の検査装置を用いれば、より高性能のシリコンデバイスを提供することができる。
【0047】
また、本発明の検査方法であれば、ウェーハの収容容器の光透過性の部分を含む被検査部にフラット型照明から光を照射して得られる被検査部の像をカメラで撮像でき、それにより、このカメラで収容容器の被検査部の異物及び/又は欠陥を検出できる。その結果、ウェーハの収容容器内部に異物や欠陥が存在しているか否かを、人による目視検査よりも確実に検査できる。
【0048】
したがって、本発明の検査方法であれば、検査作業員のスキルや体調といった要因により検査結果が変動したり、長時間にわたる検査により検査作業員に負担をかけたりするなどの問題が起こるのを抑止できる。
【0049】
そして、本発明の検査方法による検査に合格した収容容器は、清浄度の高いシリコンウェーハを、その高い清浄度を維持したまま、デバイスプロセスに投入するまで収納することができる。したがって、本発明の検査方法を採用すれば、より高性能のシリコンデバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】本発明の検査装置の一例を示す概略斜視図である。
【
図2】本発明の検査装置で検査できる収容容器本体の一例を示す概略斜視図である。
【
図3】本発明の検査装置で検査できる収容容器の一例を示す概略分解斜視図である。
【
図4】本発明の検査装置で撮像した、収容容器の底面の一例の内側の像の概略図である。
【
図5】本発明の検査装置の他の例を示す概略側面図である。
【
図7】本発明の検査装置の他の例を示す概略斜視図である。
【
図9】実施例1の検査装置の1つを示す概略配置図である。
【
図10】実施例1の検査装置の他の1つを示す概略配置図である。
【
図11】実施例2の検査装置を示す概略配置図である。
【
図12】比較例1の検査方法の1つを示す概略図である。
【
図13】比較例1の検査方法の他の1つを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
FOSB内に異物が存在すると、ウェーハをクリーンにしても、収納物であるウェーハに異物が付着し、ウェーハ上のパーティクル増加や汚染へとつながるリスクがある。しかしながら、異物検査は、現在、目視での検査を行う以外の方法はなく、作業者の心理的な負担となり、それが見逃しを生む原因ともなっていた。また、この検査は、多くの工数のかかる作業であり、自動化が望まれる工程であった。
【0052】
そのため、上述のように、ウェーハの収容容器内部に異物や欠陥が存在しているか否かを、人による目視検査よりも確実に検査できる検査装置及び検査方法の開発が求められていた。
【0053】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、FOSB等の光透過性の透明部を含み且つウェーハを収容するように構成された収容容器を検査する検査装置において、フラット型照明を、収容容器の透明部の少なくとも一部を含む被検査部に光を照射するように配置し、且つ、撮像して検査するためのカメラを、収容容器の被検査部を間に挟んでフラット型照明と対向するように配置することにより、ウェーハの収容容器内面に付着した異物及び/又は欠陥を容易に且つ確実に検知することができることを見出し、本発明を完成させた。
【0054】
即ち、本発明は、光透過性の透明部を含み且つウェーハを収容するように構成された収容容器を検査する検査装置であって、
前記収容容器の前記透明部の少なくとも一部を含む被検査部に光を照射するように配置されたフラット型照明と、
前記収容容器の前記被検査部を間に挟んで前記フラット型照明と対向するように配置され、前記被検査部を撮像して前記収容容器の前記被検査部の異物及び/又は欠陥を検出するように構成されたカメラと
を備えたものであることを特徴とする検査装置である。
【0055】
また、本発明は、光透過性の透明部を含み且つウェーハを収容するように構成された収容容器の異物及び/又は欠陥を検出する検査方法であって、
フラット型照明とカメラとを具備した検査装置を準備し、
前記フラット型照明を、前記収容容器の前記透明部の少なくとも一部を含む被検査部に光を照射するように配置し、且つ前記カメラを、前記収容容器の前記被検査部を間に挟んで前記フラット型照明と対向するように配置し、
前記フラット型照明から、前記収容容器の前記被検査部に光を照射し、
前記カメラによって前記被検査部を撮像して、前記収容容器の前記被検査部の異物及び/又は欠陥を検出することを特徴とする検査方法である。
【0056】
なお、特許文献6には、半導体搬送容器における粘着物の有無を確認するために、半導体搬送容器に水溶性粉粒体を振りかけて、半導体搬送容器にける粘着物の有無を確認し、粘着物が付着していない搬送容器表面を容器精密洗浄する方法が記載されている。しかしながら、特許文献6は、フラット型照明を用いた、半導体搬送容器の検査装置及び方法を提案していない。
【0057】
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0058】
[検査装置]
本発明の検査装置は、光透過性の透明部を含み且つウェーハを収容するように構成された収容容器を検査する検査装置であって、
前記収容容器の前記透明部の少なくとも一部を含む被検査部に光を照射するように配置されたフラット型照明と、
前記収容容器の前記被検査部を間に挟んで前記フラット型照明と対向するように配置され、前記被検査部を撮像して前記収容容器の前記被検査部の異物及び/又は欠陥を検出するように構成されたカメラと
を備えたものであることを特徴とする。
【0059】
フラット型照明は、例えば、導光拡散板と、その周囲に配置されたLEDなどの光源とを具備する構造を有することができる。
【0060】
カメラは、例えば、集光のためのレンズと、CCDイメージセンサーやCMOSイメージセンサーなどの撮像素子を含むカメラ本体とを具備する構造を有することができる。
【0061】
上記フラット型照明を収容容器の透明部の少なくとも一部を含む被検査部に光を照射するように配置し、更に、上記カメラを、被検査部を間に挟んでフラット型照明と対向するように配置することで、これまでのハロゲンランプなどの集光灯や蛍光灯などの光源では検知することが難しかった、収容容器内部の異物及び/又は欠陥を上記カメラにより容易に且つより確実に検知することができる。その結果、本発明の検査装置を用いることで、ウェーハの収容容器内部に異物や欠陥が存在しているか否かを、人による目視検査よりも確実に検査できる。
【0062】
例えば、カメラで撮像して得られた像を、異物及び欠陥のない清浄な収容容器の像と自動的に比較して、基準値以上の大きさ及びコントラストを有する物体が映り込んでいた場合に異物及び/又は欠陥が存在すると判断することで、検査対象の収容容器内部に異物や欠陥が存在しているか否かを容易に且つ自動的に判断することができる。この判断は、例えば、AIやルールベースに基づく画像処理判定によって行うことができる。
【0063】
したがって、本発明の検査装置であれば、検査作業員のスキルや体調といった要因により検査結果が変動したり、長時間にわたる検査により検査作業員に負担をかけたりするなどの問題が起こるのを抑止できる。
【0064】
そして、本発明の検査装置による検査に合格した収容容器は、清浄度の高いシリコンウェーハを、その高い清浄度を維持したまま、デバイスプロセスに投入するまで収納することができる。したがって、本発明の検査装置を用いれば、より高性能のシリコンデバイスを提供することができる。
【0065】
以下、本発明の検査装置の例を、図面を参照しながら説明する。
【0066】
図1は、本発明の検査装置の一例を示す概略斜視図である。
図1に示す検査装置10は、フラット型照明1と、カメラ2とを具備する。検査装置10は、フラット型照明1及びカメラ2を収容した検査室4を更に具備する。
【0067】
フラット型照明1は、検査装置10の検査室4の最上部(天井部)に配置されている。
【0068】
カメラ2は、イメージセンサーを備えたカメラ本体21と、集光のためのレンズ22とを具備している。カメラ2は、検査装置10の検査室4の下部に配置されている。カメラ2は、レンズ22で集光した光に基づき、カメラ本体21において検査対象の撮像を行うことができる。
【0069】
検査室4内のフラット型照明1とカメラ2との間に、検査対象としての収容容器100が搬入される。フラット型照明1及びカメラ2は、搬入しようとする収容容器100の透明部101を含む被検査部102を間に挟んで互いに対向するように配置されている。
【0070】
検査対象としての収容容器100は、例えば、
図2に示す収容容器本体110を含むことができる。収容容器本体110は、例えば、底面111、底面111に対向する開口部112、及び底面111と開口部112との間の4つの側面113を含むことができる。すなわち、収容容器110の内面は5面あり、容器側の1つの底面111の内面と4つの側面113の内面とで構成されている。
【0071】
収容容器本体110は、ウェーハ200を収容できるように構成されている。具体的には、
図2に示す収容容器本体110は、互いに向き合う一組の側面113にそれぞれ、ウェーハ200を支えるための細板状の収容用治具114を備えている。
図2に示す収容容器本体110は、6組の収容用治具114を備えている。ウェーハ200を収容するための構造は、
図2に示す細板状の収容用治具114のような構造に限定されず、例えば、互いに向き合う2つの側面113に設けられた櫛歯状部材又は溝部であっても良い。また、収容用治具114は、湾曲部を含んでいても良い。
【0072】
収容容器本体110は、光透過性の透明部101の一部を底面111に有している。収容容器本体110は、透明部101の一部を、底面111だけでなく、側面113及び/又は収容用治具114に有していても良い。
【0073】
収容容器本体110は、透明部101に加え、半透明部及び着色部を更に含むこともできる。例えば、収容用治具114は、ウェーハ収容用白色治具であってもよい。なお、図2に示す収容用治具114は、透明部101の一部である。また、収容容器本体110の4つの側面113の内側においては、外部パーツが装着されたり、着色されたパーツが溶着され得る。
【0074】
収容容器100は、収容容器本体110とは別に、例えば
図3に示す蓋部120を含むことができる。収容容器100は、
図3に示すように、収容容器本体110と、蓋部120とから構成されていても良い。
図3に示す蓋部120は、収容容器100の外側の面としての蓋表面121と、蓋表面の裏側の蓋裏面122とを有する。蓋裏面122には、ウェーハ保持部品123と呼ばれるパーツが組付けられている。蓋部120は、収容容器本体110の開口部112に取り付けられて、収容容器100を封止するように構成されている。
【0075】
図3に示す蓋部120は、収容容器100の透明部101の少なくとも一部を含んでいる。蓋部120は、透明部101に加え、半透明部及び着色部を更に含むこともできる。ウェーハ保持部品123は着色部の少なくとも一部であってもよい。
【0076】
検査装置10の検査対象は、収容容器本体110とすることができるし、或いは、蓋部120とすることもできる。収容容器本体110を検査対象とする場合、被検査部は、収容容器本体110の底面111、側面113、及び/又は収容用治具114を被検査部とすることができる。蓋部120を検査対象とする場合、蓋表面121及び/又は蓋裏面122を被検査部とすることができる。特に、蓋裏面122にウェーハ保持部123が組付けられているため、蓋表面121及び蓋裏面122の両方を被検査部とすることが好ましい。
【0077】
なお、以上では、
図3を参照しながら、略立方体形状の収容容器100を説明したが、本発明の検査装置10で検査することができる収容容器100は、
図3に示すものに限定されない。例えば、収容容器100は、収容容器本体110の底面111及び/又は側面113や蓋部120が湾曲部を含むものであってもよい。
【0078】
以下では、検査対象を収容容器本体110とした場合を一例として説明する。
【0079】
図1に示すフラット型照明1は、被検査部102としての、収容容器本体110の底面111(
図2に示す)の外側に光を照射するように配置されている。
【0080】
図1に示すフラット型照明1は、収容容器本体110の底面111の外側に均一に光を照射することができる。
【0081】
また、
図1に示す検査装置10では、カメラ2が、収容容器本体110の開口部112から、収容容器本体110の底面111の内側を撮像するように配置されている。より詳細には、カメラ2は、収容容器本体110の底面111の内側を下方から撮像するように配置されている。このような配置により、検査中に収容容器本体内部にパーティクル等の異物が混入することを防ぐことができる。
【0082】
図4に、
図1に示す検査装置10を用いて、
図2に示す収容容器本体110の底面111を撮像することによって得られる像の例を示す。
【0083】
図4に示す、被検査部102としての収容容器本体110の底面111の像は、外周が、半透明部104からなる。半透明部104で囲われた部分に、透明部101が存在し、その中に着色部105が含まれている。
【0084】
図4に示す像には、透明部101の一部として、先に説明した収容用治具114が写っている。
【0085】
更に、
図4に示す像では、3つの異物103が写っている。この像を、異物や欠陥のない清浄な底面111の像と比較して画像処理判定することにより、3つの異物103の存在を自動的に検知することができる。
【0086】
また、フラット型照明1を用いることにより、被検査部102が半透明部104及び着色部105を含んでいても、
図4に示すように、例えば着色部105上に存在する異物も検知することができる。
【0087】
図1に示した検査装置10は、以上に説明した特徴に加え、例えば以下の特徴も有する。
【0088】
図1に示した検査装置10では、フラット型照明1は、収容容器100の底面111の面積よりも大きな面積を有するため、
図2に示す収容容器本体110底面111の外側だけでなく、側面113の外側の少なくとも一部にも光を照射することができる。
【0089】
また、カメラ2は、収容容器本体110のうち透明部101の一部である底面111を透過した透過光と、収容容器本体110の半透明部104及び着色部105からの反射光とを検知するように構成されている。
【0090】
このような構成を有することにより、
図1に示した検査装置10は、収容容器本体110の内側に異物や欠陥がある場合、特に着色部105上に異物や欠陥があっても、これらをより確実に検知することができる。
【0091】
検査対象を
図3に示す蓋部120とし、蓋部120の蓋表面121又は蓋裏面122を被検査部102とした場合にも、以上と同様にして、異物103等を確実に検出することができる。
【0092】
蓋部120の蓋表面121又は蓋裏面122を被検査部102とした場合、先に説明したフラット型照明1は、蓋部120の蓋表面121又は蓋裏面122を照明するように配置することができる。
【0093】
図1に示す検査装置10は、1つのフラット型照明1及び1つのカメラ2を具備しているが、本発明の検査装置10は、複数のフラット型照明1及び/又は複数のカメラ2を具備していても良い。
【0094】
1つの方向からの照明よりも、複数の方向から収容容器を照明した方が、異物などをより確実に検知することができる場合がある。
【0095】
また、収容容器100の内側の構造によっては、仰角が固定された1つのカメラで撮像するよりも、様々な仰角に固定された複数のカメラで撮像する方が、異物などをより確実に検知することができる場合がある。例えば、測定対象を収容容器本体110とする場合、1つのカメラを収容容器本体110の開口部112側に底面111と垂直に対面するように配置し、他の1つのカメラを1つの側面113に斜め方向から対面するように配置する方法が効率的である。
【0096】
加えて、検査対象を収容容器本体110とする場合、仰角の異なる複数のカメラで撮像することにより、底面111及び少なくとも1つの側面113を同時に被検査部102として同時に検査することもできる。
【0097】
例えば、測定対象を収容容器本体110とする場合、検査装置10の検査室4の天井部と、天井部と直角に交わる4方向のいずれか一つの面との併せて2方向にフラット型照明1を配置し、仰角の異なる複数のカメラで撮像すると、収容容器本体110の底面111及び少なくとも1つの側面113を同時に検査でき、より効率的である。
【0098】
底面111及び少なくとも1つの側面113を同時に検査する場合、収容容器本体110の内面に付着した異物を検知するカメラ2として、1つのカメラ2を、
図1に示すように、収容容器本体110の開口部112の下方から、垂直方向の上方に向くように配置し、もう1つのカメラ2を、収容容器本体110の開口部112の下方から、検査室4の側面に配置されたフラット型照明1が配置された斜め方向へ向くように配置することが好ましい。
【0099】
また、収容容器本体110の底面111の外側と4つの側面113のうちの1面の外側との2方向にフラット型照明1を配置することにより、収容容器本体110の底面111と4つの側面113との併せて5面を効率よく照明することができる。
【0100】
或いは、検査装置10は、フラット型照明1及びカメラ2に対して収容容器100を回転させることができる回転機構を備えたホルダを具備することもできる。
【0101】
このような回転機構を備えたホルダを更に具備する検査装置10を用いれば、例えば1つのフラット型照明1及び1つのカメラ2を用いるだけで、収容容器100の検査を行うことができる。もちろん、本発明の検査装置10は、上記回転機構を備えたホルダと、複数のフラット型照明1及び/又は複数のカメラ2とを併用することもできる。
【0102】
なお、ホルダは、上記態様に限定されず、例えば、収容容器100を保持するための回転テーブルと、この回転テーブルに接続され且つこの回転テーブルを回転させるモーターと、回転テーブルを任意の角度で停止させる機構とを備えたものでもよい。
【0103】
このような回転機構を備えた検査装置10を、
図5及び
図6を参照しながら説明する。
【0104】
図5及び
図6は、それぞれ、本発明の検査装置の一例を示す概略側面図及び平面図である。
【0105】
図5及び
図6に示す検査装置10は、検査室4の天井部及び1つの側面のそれぞれに配置された2つのフラット型照明1a及び1bと、検査室4の天井部に配置されたフラット型照明1aの方を正面から向いて固定されたカメラ2aと、検査室4の天井部とフラット型照明1bが配置された側面とが交わる辺の方を向いて固定されたカメラ2bとを具備する。
【0106】
更に、
図6に示す検査装置10は、ホルダ3を更に具備する。ホルダ3は、収容容器100を支持する保持部としての回転テーブル32と、それに据えられた回転機構34とを含んでいる。
【0107】
回転機構34は、回転テーブル32を支える複数の支柱34aと、支柱34aを介して回転テーブル32を支える円形ベアリング34bとを含む。回転テーブル32は、図示しないモーターと、図示しない回転制御機構とに接続されている。回転機構34及び図示しないモーターとは、回転テーブル32を例えば
図6の矢印32bで示す向きに回転させるように構成されている。また、回転制御機構は、回転テーブル32を任意の角度で停止させるように構成されている。
【0108】
ホルダ3は、更に、円形ベアリング34bを回転可能に支持する中間ステージ31と、回転テーブル32の回転を安定させるための上部ステージ33とを備えている。
【0109】
回転機構34により、回転テーブル32が例えば
図6の矢印32bの方向に回転し、回転テーブル32及びそれに支持された収容容器本体110を、フラット型照明1a及び1b、並びにカメラ2a及び2bに対して任意の角度で停止させることができる。
【0110】
カメラ2a及び2bは、中間ステージ31よりも下方に配置されている。
【0111】
回転テーブル32は、開口部32aを有している。そのため、
図6に示すように、検査室4の天井部に配置したフラット型照明1aは、カメラ2aに対面している。また、光透過性の透明部101を含む収容容器本体110を回転ステージ32上に置いた場合にも、フラット型照明1aからの光の一部は、収容容器本体110の底面111を通った透過光として、カメラ2aに届く。よって、カメラ2aは、収容容器本体110の底面111を撮像することができる。
【0112】
カメラ2bは、
図5に示すように、回転テーブル32の開口部32aを介して、検査室4の天井部と、フラット型照明1bが配置されている側面とが交わる辺付近に対面している。フラット型照明1a及び1bからの光が収容容器本体110の側面113を通った透過光の一部、及びフラット型照明1a及び1bからの光が収容容器本体110の一部で反射した反射光の一部は、カメラ2bに届くことができる。さらに、回転機構34によって、収容容器本体110を回転させ、目的の角度で収容容器本体110を停止することができる。それにより、カメラ2bは、収容容器本体110の側面113及び側面113と底面111とが交わった部分を撮像することができる。
【0113】
本発明の検査装置は、様々な形態をとり得る。以下、本発明の検査装置の他の変形例を、
図7を参照しながら説明する。
【0114】
図7に示す検査装置10は、第1の検査室4a及び第2の検査室4bを備える。第1の検査室4aは、
図5及び
図6を参照しながら説明した検査装置10の検査室4と同様の構成を有している。特に、第1の検査室4aは、収容容器本体110を上に保持して、これを回転させることができるように構成されたホルダ3aを収容している。
【0115】
一方、第2の検査室4bは、1つの側面に配置されたフラット型照明1cと、このフラット型照明1cに対向(対面)するように配置されたカメラ2cと、蓋部120を保持し且つこれを回転させることができるように構成されたホルダ3bとを収容している。
【0116】
このような例の検査装置10は、収容容器本体110及び蓋部120を同時に搬入して、それぞれ検査を行うことができる。
【0117】
また、本発明の検査装置10は、以上に説明した構成要素以外の構成要素を具備することもできる。例えば、本発明の検査装置10は、カメラ本体2に電気的に接続され、カメラ本体2で得られた被検査部の像を画像処理判定するように構成された装置を更に具備しても良い。
【0118】
或いは、本発明の検査装置10は、収容容器100の被検査部102を間に挟んでフラット型照明1と対向するように配置されたバー型照明を更に備えることもできる。
【0119】
このようなバー型照明をフラット型照明1と併用することにより、収容容器本体110の被検査部102の照度を更に高めることができる。それにより、被検査部102に存在し得る異物などに対する視認性を更に高めることができる。例えば、検査対象が収容用治具114として湾曲部を含んだ櫛歯部を備えた収容容器本体110であっても、櫛歯部114の奥(側面との接点付近)まで十分に照明して、その部分をカメラ2で撮像することができる。
【0120】
[検査方法]
本発明の検査方法は、光透過性の透明部を含み且つウェーハを収容するように構成された収容容器の異物及び/又は欠陥を検出する検査方法であって、
フラット型照明とカメラとを具備した検査装置を準備し、
前記フラット型照明を、前記収容容器の前記透明部の少なくとも一部を含む被検査部に光を照射するように配置し、且つ前記カメラを、前記収容容器の前記被検査部を間に挟んで前記フラット型照明と対向するように配置し、
前記フラット型照明から、前記収容容器の前記被検査部に光を照射し、
前記カメラによって前記被検査部を撮像して、前記収容容器の前記被検査部の異物及び/又は欠陥を検出することを特徴とする。
【0121】
本発明の検査方法であれば、ウェーハの収容容器の光透過性の部分を含む被検査部にフラット型照明から光を照射して得られる被検査部の像をカメラで撮像でき、それにより、このカメラで収容容器の被検査部の異物及び/又は欠陥を検出できる。その結果、収容容器内部に異物や欠陥が存在しているか否かを、人による目視検査よりも確実に検査できる。
【0122】
例えば、カメラで撮像して得られた像を、異物及び欠陥のない清浄な収容容器の像と自動的に比較して、基準値以上の大きさ及びコントラストを有する物体が映り込んでいた場合に異物及び/又は欠陥が存在すると判断することで、検査対象の収容容器内部に異物や欠陥が存在しているか否かを容易に且つ自動的に判断することができる。
【0123】
したがって、本発明の検査方法であれば、検査作業員のスキルや体調といった要因により検査結果が変動したり、長時間にわたる検査により検査作業員に負担をかけたりするなどの問題が起こるのを抑止できる。これら本発明の結果、ウェーハ収容容器組み立て及び付着物の検査を行う手間と、検査作業員への負担軽減と、付着異物の見逃し防止が期待される。
【0124】
そして、本発明の検査方法による検査に合格した収容容器は、清浄度の高いシリコンウェーハを、その高い清浄度を維持したまま、デバイスプロセスに投入するまで収納することができる。したがって、本発明の検査方法を採用すれば、より高性能のシリコンデバイスを提供することができる。
【0125】
加えて、本発明の検査方法によれば、ウェーハの収容容器の内面に付着した異物及び/又は欠陥を自動で検知する装置において必要となるフラット型照明及びカメラの必要載置数を最小限とすることができ、装置コストを最小限にできる。
【0126】
本発明の検査方法は、例えば、先に説明した本発明の検査装置を用いて行うことができる。
【0127】
本発明の検査方法では、カメラを用いて、例えば、収容容器内の異物、ひび、欠け及び/又はパーツの欠陥を検出して、収容容器の前記被検査部を検査することができる。
【0128】
以下、
図1~3、
図5、及び
図6を再度参照しながら、本発明の検査方法の例をより具体的に説明する。
【0129】
本発明の検査方法では、例えば、収容容器100の収容容器本体110と蓋部120とを別々に検査することができる。この場合、収容容器本体110と蓋部120とが別々に検査装置10に搬入される。
【0130】
収容容器本体110を検査対象とする場合には、先に述べた理由で、収容容器本体110の開口部112を下方、底面111を上方にして検査室4に搬入することが好ましい。
【0131】
収容容器本体110の底面111の内側については、例えば、
図1に示すように、底面111の外側に、その上方に配置されたフラット型照明1から光を当て、収容容器本体110の開口部112の下方から垂直方向の上方に向けて配置されたカメラ2によって底面111の内側を撮像して、そこに付着した異物及び/又は欠陥の検査を行うことができる。
【0132】
被検査部102が側面113である場合、上記底面111と同様に対峙する面(底面111に対しては開口部112)側からカメラ2にて内部に付着する異物を検知することはできないが、開口部112側から斜め方向に向けて配置したカメラ2を用いることで、撮像することができる。この場合も、カメラ2は、被検査部102としての側面113を間に挟んで、フラット型照明1と対向するように配置される。
【0133】
例えば、収容容器本体110の4つの側面113については、
図5及び
図6に示した配置のように、被検査部102としての1つの側面113の外側にフラット型照明1bを配置し、そのフラット型照明1bにより上記1つの側面113に光を当て、開口部112の下方から上記1つの側面113の内側(検査室4のフラット型照明1bが配置された側面)に向くように配置されたカメラ2bによってその側面113の内側を撮像することにより、その側面113の内側に付着した異物及び/又は欠陥の検査を行うことができる。
【0134】
側面113の残りの3面については、収容容器本体110の側面113側のフラット型照明1bが配置された方向に対して、収容容器本体110を90度ずつ収容容器本体110の中心部を中心にして回転させることで、3つの側面113の内面に付着した異物及び/又は欠陥をカメラ2bにて検知することができる。この回転の際には、例えば
図5及び
図6に示した回転機構34を備えたホルダ3を利用することができる。なお、収容容器本体110内の凹凸部の上の異物を検知する場合、90度が最適な回転角度でない場合もある。その場合、任意の角度で回転を止め、最適な角度で異物の検査を行うことが望ましい。
【0135】
なお、収容容器本体110の側面113は、外部パーツが装着されたり、着色されたパーツが溶着されていたりする場合がある。この場合、側面113には、外側から照明で照らしても影になる箇所と透明な箇所(透明部)101とが存在する。この場合、
図5及び
図6に示すような配置を有する検査装置10を用いることが好ましい。このような検査装置10において、側面113のうち影になる箇所については、収容容器本体110の底面111の外側にフラット型照明1aを配置し、その反射光を、側面113に対して斜め方向を向くように配置したカメラ2bで撮像する一方で、透明部101については、側面113の外側に他のフラット型照明1bを配置し、その透過光を側面113に対して斜め方向を向くように配置した上記カメラ2bで撮像する方法がより効率的である。
【0136】
蓋部120については、蓋表面121側にフラット型照明1が位置し、蓋裏面122側にカメラ2が位置するように、検査室4内に蓋部120を配置した上で、フラット型照明1から蓋部120を通った透過光に基づいてカメラ2で撮像することにより、蓋裏面122に付着した異物及び/又は欠陥を検知することができる。次いで、蓋部120を保持した部材(例えば
図7に示したホルダ3b)を180
°回転させることにより、蓋部120が裏返って、蓋表面121側にカメラ2が位置し、蓋裏面122側にフラット型照明1が位置するようなる。この状態で上記のように検査を行うことにより、蓋表面121に付着した異物及び/又は欠陥を検知することができる。
【0137】
以上に説明した本発明の検査方法において、例えば
図5及び
図6に示したような回転機構34を備えたホルダ3を具備した検査装置10を用いれば、収容容器100の被検査部102を適宜選択して、フラット型照明1(1a、1b)とカメラ2(2a、2b)との間に配置することができる。
【0138】
一方、検査対象が収容容器本体110である場合、2つのフラット型照明1(1a、1b)及び2つ以上のカメラ2(2a、2b)を配置することにより、収容容器本体110の底面111と1つの側面113とについて、別々のフラット型照明1と別々のカメラ2とによって検査することができる。したがって、この場合、収容容器本体110の底面111の検査及び1つの側面113の検査を別々に行ってもよいし、又は同時に行ってもよい。同時に行った場合、検査する時間が短縮するのでより好ましい。
【0139】
また、バー型照明を、収容容器本体110の被検査部102を間に挟んでフラット型照明1aと対向するように配置し、フラット型照明1aに加えて、バー型照明から収容容器100の被検査部102に光を照射することもできる。このようにすると、収容容器100の被検査部102の照度を更に高めることができる。それにより、被検査部102に存在し得る異物などに対する視認性を更に高めることができる。例えば、検査対象が収容用治具114として湾曲部を含んだ櫛歯部を備えた収容容器本体110であっても、櫛歯部114の奥(側面との接点付近)まで十分に照明して、その部分をカメラ2で撮像することができる。
【0140】
なお、本発明の検査装置及び検査方法で検査できる収容容器が収容できるウェーハは、特に限定されない。収容容器は、例えば、シリコンウェーハ、SOIウェーハ、化合物半導体を含んだウェーハ(例えばエピタキシャルウェーハ)および各種デバイスウェーハ等を収容することができる。
【実施例】
【0141】
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0142】
以下の実施例及び比較例では、ウェーハの収容容器(以下FOSBと記す)の検査を行った。検査対象として、異物(微小異物、線状異物、透明異物)が内側に付着したFOSBを、実施例1用及び比較例1用に、それぞれ30BOXずつ用意した。用意したFOSBは、
図2を参照しながら説明したのと同様の構造を有する収容容器本体(以下FOSB本体と記す)及び
図3を参照しながら説明したのと同様の構造を有する蓋部を含んでいた。
【0143】
(実施例1)
実施例1では、
図8に示す判定フローに従い、FOSBの検査を行った。具体的には、以下の通りである。
[1]撮像
以下の手順により、FOSB本体の底面及び側面の内面、並びに蓋部の蓋表面及び蓋裏面の撮像をそれぞれ行った。
【0144】
(A)底面の撮像
図9に示すように、白色LED光源を一面に取り付けているフラット型照明1を検査室4の天井部に下向きに設置した。また、フラット型照明1の200mm下方に開口部112を下に向けてFOSB本体110を設置した。さらにFOSB本体110の底面111から900mm下方に、カメラ本体21及びレンズ22を具備するカメラ2を上向けに設置した。
【0145】
フラット型照明1としては、FOSB本体110の底面111全体を照らせるような面積の大きい照明を使用した。照明電源は出力電圧12V~24Vの可変電圧電源を使用し、18.5Vの明るさで照明した。カメラ2は2100万画素のモノクロエリアカメラでシャッター速度1msecで撮像した。レンズ22としては、焦点距離50mmの標準レンズを使用し、絞り値はF8で撮像した。
【0146】
(B)側面(外部パーツ等で影になっている箇所)の撮像
図10に示すように、白色LED光源を一面に取り付けているフラット型照明1を検査室4の天井部に下向きに設置した。また、フラット型照明1の200mm下方に開口部112を下に向けてFOSB本体110を設置した。FOSB本体110としては、
図2を参照しながら説明したのと同様の構造を有するものを用いた。さらにFOSB本体110の底面111の1つの頂点から990mm下方であり、さらに左に825mmの箇所に、カメラ2を、仰角を48度右上向けに固定して設置した。
【0147】
フラット型照明1としては、FOSB本体110の底面111全体を照らせるような面積の大きい照明を使用する。照明電源は出力電圧12V~24Vの可変電圧電源を使用し、18.5Vの明るさで照明した。カメラ2は2100万画素のモノクロエリアカメラでシャッター速度16.7msecで撮像した。レンズ22としては、焦点距離50mmの標準レンズを使用し、絞り値はF16で撮像した。
【0148】
(C)蓋部の撮像
蓋表面及び蓋裏面からカメラ2までの距離を900mmとしたこと以外は
図9に示した配置と同様の配置の検査装置10によって、蓋表面及び蓋裏面の撮像を行った。
【0149】
フラット型照明1としては、蓋表面及び蓋裏面全体を照らせるような面積の大きい照明を使用した。照明電源は出力電圧12V~24Vの可変電圧電源を使用し、18.5Vの明るさで照明した。カメラ2は2100万画素のモノクロエリアカメラでシャッター速度2msecで撮像した。レンズ22としては、焦点距離35mmの標準レンズを使用し、絞り値はF3.5で撮像した。
【0150】
[2]判定
撮像した画像に対して、AI及びルールベースに基づく画像処理判定を行い、FOSB本体110の底面111及び側面113、並びに蓋部120に異物があるか否かを検査した。
【0151】
具体的には、
図8に示すように、微小異物検査、線状異物検査及び透明異物検査を順に行い、各検査で異物が見つからなかったら「OK」と判定し、一方、異物が見つかったら「NG」と判定した。各検査の判定後、次の検査を行った。3つの検査結果を出力し、判定を終了した。
【0152】
(比較例1)
・目視検査
図12に示すように、被検査面が1700Lxになるように照らされた蛍光灯310の下、検査員300がFOSB本体110を両手で持ち、見やすいように傾けながら4つの側面113と1つの底面111に異物がないか目視検査した。
【0153】
その後、
図13に示すように、検査員300が蓋部120を両手で持ち、蓋部120の表裏面121及び122の異物の目視検査を行った。
【0154】
これらの目視検査では、検査員300の眼から被検査面までの距離を0.3~0.5m、蛍光灯310から被検査面までの距離を1.0~1.5mとなるような配置で目視検査を行った。
【0155】
(結果)
以上のような1名の検査員300による目視検査(比較例1)と1台の検査装置10による検査(実施例1)の判定結果を比較した。
【0156】
検査員300が検知できた不良BOXは、微小異物が83%(25BOX)、線状異物が90%(27BOX)、透明異物が100%(30BOX)であった。それに対して、検査装置10が検出した不良BOXは、微小異物が97%(29BOX)、線状異物が93%(28BOX)、透明異物が100%(30BOX)という結果となった。
【0157】
上記結果を以下の表1に示す。
【0158】
【0159】
上記結果から明らかなように、実施例1の検査装置10を用いた検査では、検査員300の見逃した異物を装置で検知することができた。すなわち、本発明の検査装置及び検査方法によれば、ウェーハの収容容器内部に異物や欠陥が存在しているか否かを、人による目視検査よりも確実に検査できる。
【0160】
(実施例2)
実施例2では、
図11に示す装置を用いたこと、及び
図11に示すFOSB本体110を搬入したこと以外は実施例1での側面の撮像と同様の手順で、FOSB本体110の側面113を撮像した。
【0161】
実施例2では、
図11に概略的に示す、湾曲した部分を含む収容用治具114を側面113に備えたFOSB本体110 30BOXを検査対象とした。各FOSB本体110を、
図11に示すように検査室4に搬入し、収容用治具114を備えた側面113を撮像した。
【0162】
また、実施例2では、
図10に示す配置の検査装置10に、FOSB本体110の底面111の1つの頂点からから680mm下方に補助照明として500mm×60mmのバー型照明5を更に設置した。
【0163】
バー型照明5の電源は出力電圧12V~24Vの可変電圧電源を使用し、15.5Vの明るさで照明した。
【0164】
(比較例2)
比較例2では、実施例2での検査対象と同様の構造を有するFOSB本体110 30BOXを検査対象とした。比較例2では、検査員300が、各FOSB本体110の収容用治具114を備えた側面113を、
図12を参照しながら説明した方法で検査した。
【0165】
(結果)
検査員300が検知できた不良BOXは、微小異物が83%(25BOX)、線状異物が90%(27BOX)、透明異物が100%(30BOX)であった。それに対して、検査装置10が検出した不良BOXは、微小異物が100%(30BOX)、線状異物が97%(29BOX)、透明異物が100%(30BOX)という結果となった。
【0166】
このように、実施例2では、湾曲した部分を含む収容用治具114を側面113に備えたFOSB本体110を検査したが、実施例1と同様に、検査員300の見逃した異物を装置で検知することができた。すなわち、本発明の検査装置及び検査方法によれば、ウェーハの収容容器内部に異物や欠陥が存在しているか否かを、人による目視検査よりも確実に検査できる。
【0167】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【符号の説明】
【0168】
1、1a、1b…フラット型照明、 2、2a、2b、2c…カメラ、 3、3a、3b…ホルダ、 4…検査室、 4a…第1の検査室、 4b…第2の検査室、 5…バー型照明、 10…検査装置、 21…カメラ本体、 22…レンズ、 31…中間ステージ、 32…回転テーブル、 32a…開口部、 32b…矢印(回転方向)、 33…上部ステージ、 34…回転機構、 34a…支柱、 34b…円形ベアリング、 100…収容容器、 101…透明部、 102…被検査部、 103…異物、 104…半透明部、 105…着色部、 110…収容容器本体(FOSB)、 111…底面、 112…開口部、 113…側面、 114…収容用治具、 120…蓋部、 121…蓋表面、 122…蓋裏面、 123…ウェーハ保持部品、 200…ウェーハ、 300…検査員、 310…蛍光灯。