(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-30
(45)【発行日】2023-02-07
(54)【発明の名称】半導体処理チャンバ内でのガス供給のための装置および方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20230131BHJP
C23C 16/455 20060101ALI20230131BHJP
H01L 21/205 20060101ALN20230131BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/302 101B
C23C16/455
H01L21/205
(21)【出願番号】P 2019567326
(86)(22)【出願日】2018-05-31
(86)【国際出願番号】 US2018035355
(87)【国際公開番号】W WO2018226503
(87)【国際公開日】2018-12-13
【審査請求日】2021-05-31
(32)【優先日】2017-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】キルヒホフ ヴィンセント
(72)【発明者】
【氏名】グンゴール ファルク
(72)【発明者】
【氏名】ラビノヴィッチ フェリックス
(72)【発明者】
【氏名】ケッパーズ ゲイリー
【審査官】加藤 芳健
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-125651(JP,A)
【文献】特開2016-181385(JP,A)
【文献】特表2013-503490(JP,A)
【文献】実開平07-044050(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
C23C 16/455
H01L 21/205
H05H 1/46
B41J 2/015
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体処理システム内でのガス供給のための装置であって、
複数のガス通路を有するガス分配板を備え、前記複数のガス通路のうちの少なくとも1つのガス通路が、マイクロインチで約10Ra以下の粗さを有する表面を有
し、
前記ガス分配板が、前記複数のガス通路のうちの少なくとも1つのガス通路を取り囲む少なくとも1つの内部空洞を有し、前記内部空洞が、前記ガス分配板の温度制御を提供するために流体源に流体結合される能力を備える、装置。
【請求項2】
前記ガス分配板が、前記半導体処理システムのシャワーヘッドの遮蔽板である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ガス分配板が、前記ガス分配板の周縁部の周囲に内部流体通路を有し、前記内部流体通路が、前記ガス分配板の温度制御を提供するために流体源に流体結合される能力を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ガス分配板が、少なくとも1つのヒートシンクを有し、前記少なくとも1つのヒートシンクが、前記ガス分配板に少なくとも部分的に埋め込まれており、前記複数のガス通路のうちの少なくとも1つのガス通路を取り囲んでいる、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記複数のガス通路のうちの少なくとも1つのガス通路が、マイクロインチで約2Ra以下の粗さを有する表面を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記半導体処理システム内に取り付けるための支持体を提供するために、前記ガス分配板の周縁部と係合したフランジ
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記ガス分配板と前記フランジとが冷間溶接によって係合された、請求項
6に記載の装置。
【請求項8】
チャンバ本体であり、前記チャンバ本体の処理内容積内に配置された基板支持体を有するチャンバ本体と、
前記チャンバ本体の前記処理内容積内の前記基板支持体の反対側に配置されたシャワーヘッドと
を備える処理チャンバであって、前記シャワーヘッドが、
複数のガス通路を有する少なくとも1つのガス分配板であり、前記複数のガス通路のうちの少なくとも1つのガス通路が、マイクロインチで約10Ra以下の粗さを有する表面を有する、少なくとも1つのガス分配板と、
前記処理チャンバの構成要素に取り付けるための支持体を提供するために、前記少なくとも1つのガス分配板のうちの少なくとも1つのガス分配板の周縁部と係合したフランジと
を備え
、
前記少なくとも1つのガス分配板のうちの少なくとも1つのガス分配板が少なくとも1つのヒートシンクを有し、前記少なくとも1つのヒートシンクが、前記少なくとも1つのガス分配板のうちの前記少なくとも1つのガス分配板に少なくとも部分的に埋め込まれており、前記複数のガス通路のうちの少なくとも1つのガス通路を取り囲んでいる、処理チャンバ。
【請求項9】
前記少なくとも1つのガス分配板のうちの少なくとも1つのガス分配板と前記フランジが単一の部片である、請求項
8に記載の処理チャンバ。
【請求項10】
前記少なくとも1つのガス分配板のうちの少なくとも1つのガス分配板が、前記少なくとも1つのガス分配板のうちの前記少なくとも1つのガス分配板の周縁部の周囲に内部流体通路を有し、前記内部流体通路が、前記少なくとも1つのガス分配板のうちの前記少なくとも1つのガス分配板の温度制御を提供するために流体源に流体結合される能力を備える、請求項
8に記載の処理チャンバ。
【請求項11】
前記少なくとも1つのガス分配板のうちの少なくとも1つのガス分配板が、前記複数のガス通路のうちの少なくとも1つのガス通路を取り囲む少なくとも1つの内部空洞を有し、前記内部空洞が、前記少なくとも1つのガス分配板のうちの前記少なくとも1つのガス分配板の温度制御を提供するために流体源に流体結合される能力を備える、請求項
8に記載の処理チャンバ。
【請求項12】
前記複数のガス通路のうちの少なくとも1つのガス通路が、マイクロインチで約2Ra以下の粗さを有する表面を有する、請求項
8に記載の処理チャンバ。
【請求項13】
ガス供給装置を形成する方法であって、
導電性ベースを備えるマンドレルであり、ガス分配板をその上に形成するためのマンドレルを用意すること、
マイクロインチで約10Ra以下の平均表面粗さを有する少なくとも1つのピンを前記マンドレルと係合させること、
前記マンドレル上にニッケル材料を電鋳して、前記ガス分配板を形成すること、および
前記マンドレルから前記ガス分配板を取り出すこと
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は一般に、半導体製造システムで使用されている半導体処理チャンバ内でのガス供給に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体処理チャンバ(例えば堆積チャンバ、エッチングチャンバなど)内で利用されている従来のシャワーヘッドは通常、半導体処理チャンバにガスを流入させるガス供給装置または「シャワーヘッド」を含む。このガスは、処理チャンバ内に置かれた基板上への材料の堆積など、さまざまな処理のために使用される。圧力、温度および速度などの供給されるガスのパラメータは、チャンバ内での基板の処理に影響を与える。シャワーヘッド内の流量および流体力学は、供給されるガスのパラメータに影響を与える。現行の製造技法は、シャワーヘッド内を流体が滑らかに流れる通路を形成する能力に限界がある。これは、通路のサイズが小さいことによる。
【0003】
したがって、本発明の発明者は、半導体処理チャンバ内での強化されたガス供給のための改良された方法を提供した。
【発明の概要】
【0004】
本明細書では、半導体処理システム内でのガス供給のための装置の実施形態が提供される。いくつかの実施形態において、半導体処理システム内でのガス供給のための装置(以後、ガス供給装置という)は、複数のガス通路を有するガス分配板(gas distribution plate)を備え、この複数のガス通路のうちの少なくとも1つのガス通路は、約10Ra以下の粗さを有する表面を有する。
【0005】
いくつかの実施形態において、処理チャンバは、チャンバ本体であり、チャンバ本体の処理内容積内に配置された基板支持を有するチャンバ本体と、チャンバ本体の処理内容積内の基板支持体の反対側に配置されたシャワーヘッドとを備え、このシャワーヘッドは、複数のガス通路を有するガス分配板であり、この複数のガス通路のうちの少なくとも1つの通路が、約10Ra以下の粗さを有する表面を有する、ガス分配板と、処理チャンバの構成要素に取り付けるための支持体を提供するために、ガス分配板の外縁と係合したフランジとを備える。
【0006】
いくつかの実施形態において、ガス供給装置を形成する方法は、導電性ベースを備えるマンドレル(mandrel)であり、ガス分配板をその上に形成するためのマンドレルを用意すること、約10Ra以下の平均表面粗さを有する少なくとも1つのピンをマンドレルと係合させること、マンドレル上にニッケル材料を電鋳して、ガス分配板を形成すること、マンドレルからガス分配板を取り出すこと、およびそのガス分配板をフランジに電鋳して、ガス供給装置を形成することを含む。
【0007】
上にその概要を簡単に示し、以下でより詳細に論じる本開示の実施形態は、添付図面に示された本開示の例示的な実施形態を参照することによって理解することができる。しかしながら、添付図面は本開示の典型的な実施形態だけを示すものであり、したがって添付図面を本開示の範囲を限定するものと考えるべきではない。等しく有効な他の実施形態を本開示が許容する可能性があるためである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の原理のいくつかの実施形態に基づく処理チャンバの略断面図である。
【
図2】本開示の原理のいくつかの実施形態に基づくガス供給装置の略断面図である。
【
図3】非導電性で永久的な(permanent)ピンを備える、本開示の原理のいくつかの実施形態に基づくマンドレルの略断面図である。
【
図4a】非導電性で永久的なピンおよび管を備える、本開示の原理のいくつかの実施形態に基づくマンドレルの略断面図である。
【
図4b】ガス供給装置を形成した後の、非導電性で永久的なピンおよび管を備える、本開示の原理のいくつかの実施形態に基づくマンドレルの略断面図である。
【
図5】非導電性で使い捨ての(disposable)ピンを備える、本開示の原理のいくつかの実施形態に基づくマンドレルの略断面図である。
【
図6】導電性のピンを備える、本開示の原理のいくつかの実施形態に基づくマンドレルの略断面図である。
【
図7】ガス供給装置を形成する、本開示の原理のいくつかの実施形態に基づく方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
理解を容易にするため、可能な場合には、上記の図に共通する同一の要素を示すのに同一の参照符号を使用した。上記の図は一定の倍率では描かれておらず、分かりやすくするために単純化されていることがある。追加の言及がなくても、1つの実施形態の要素および特徴を他の実施形態に有益に組み込むことができる。
【0010】
従来のガス供給装置のガス通路または「穴」の表面粗さが大きいことを本発明の発明者は認めた。この表面粗さに起因する通路内のガス乱流が、不均一な堆積および不均一なエッチングなどの望ましくない処理結果につながることがある。本開示の原理の実施形態は、ガス通路の表面粗さが低減され、その結果として処理中のガス供給の乱流の程度をより小さくするガス供給装置を有利に提供する。さらに、このガス供給装置は、処理中のガス供給装置の熱特性を有益に制御することもでき、より高品質の製品を提供することができる。いくつかの実施形態では、より滑らかでより均一なガス流量を提供する複数の通路を有し、いくつかの実施形態ではより均一な温度制御を有するシャワーヘッドの「面板(faceplate)」として使用されたガス分配板を、この装置が有利に提供し得る。いくつかの実施形態では、より滑らかでより均一なガス流量を提供する複数の通路を有し、いくつかの実施形態ではより均一な温度制御を有するシャワーヘッドの「遮蔽板(blocker plate)」として使用されたガス分配板を、この装置が有利に提供し得る。
【0011】
図1は、ガス供給装置とともに使用するのに適した、本開示の原理のいくつかの実施形態に基づく処理チャンバ100を示す。他の適したチャンバは、基板製造プロセスを実行するために例えばシャワーヘッドなどのガス供給装置を含むチャンバを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、処理チャンバ100が一般に、処理内容積104と排出容積106とを画定したチャンバ本体102を備える。処理内容積104は例えば、処理チャンバ100内に配置された基板支持体108であって、処理の間、基板110をその上に支持する基板支持体108と、所定の位置に提供されたシャワーヘッド114および/またはノズルなどの1つまたは複数のガス入口との間に画定されていてもよい。排出容積は例えば、基板支持体108と処理チャンバ100の底面との間に画定されていてもよい。
【0013】
基板支持体108は一般に、その上に基板110を支持する基板支持面141を有する本体143を備える。いくつかの実施形態では、基板支持体108が、基板支持体108の基板支持面において基板110を保持または支持する、静電チャック、真空チャック、基板保持クランプなどの装置(図示せず)を含むことができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、基板支持体108が、無線周波(RF)バイアス電極168を含むことができる。RFバイアス電極168は、1つまたは複数のRFバイアス電源に、1つまたは複数の対応するそれぞれのマッチングネットワークを通して結合されていてもよい(
図1には1つのRFバイアス電源148Aおよび1つのマッチングネットワーク146Aが示されている)。この1つまたは複数のバイアス電源は、約2MHzまたは約13.56MHzまたは約60MHzの周波数において最大12000Wを生み出す能力を有していてもよい。いくつかの実施形態では、約2MHzおよび約13.56MHzの周波数のRF電力を、対応するそれぞれのマッチングネットワークを通してRFバイアス電極に結合する2つのバイアス電源が提供され得る。いくつかの実施形態では、約2MHz、約13.56MHzおよび約60MHzの周波数のRF電力を、対応するそれぞれのマッチングネットワークを通してRFバイアス電極に結合する3つのバイアス電源が提供され得る。この少なくとも1つのバイアス電源は、連続電力またはパルス電力を供給することができる。いくつかの実施形態では、このバイアス電源がDC源またはパルスDC源である。
【0015】
いくつかの実施形態では、基板支持体108が、基板支持面141の温度および基板支持面141上に配置された基板110の温度を制御する1つまたは複数の機構を含むことができる。例えば、シャワーヘッド114に関して後に説明する熱伝達媒体と同様の熱伝達媒体を流すための1つまたは複数の流路を基板支持面の下に画定するために、1つまたは複数のチャネル(図示せず)が提供されていてもよい。
【0016】
1つまたは複数のガス入口(例えばシャワーヘッド114)は、処理チャンバ100の処理内容積104内に1種または数種の処理ガスを供給するガス供給源116に結合されていてもよい。シャワーヘッド114が示されているが、処理チャンバ100の天井もしくは側壁に配置されたノズルもしくは入口、または処理チャンバ100にガスを供給するのに適した他の位置、例えば処理チャンバのベース、基板支持体の周縁部などに配置されたノズルもしくは入口など、追加のガス入口が提供されていてもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、処理のための電力を供給するために、1つまたは複数のRFプラズマ電源(1つのRFプラズマ電源148Bが示されている)が、1つまたは複数のマッチングネットワーク146Bを通して処理チャンバ100に結合され得る。いくつかの実施形態では、処理チャンバ100が、処理チャンバ100の上部の近くの上電極に供給された、容量結合されたRF電力を利用することができる。この上電極は、処理チャンバ100の上部の導体であってもよく、または、適当な導電性材料から製造された天井142、シャワーヘッド114などのうちの1つもしくは複数によって少なくとも部分的に形成されたものであってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、この1つまたは複数のRFプラズマ電源148Bが、処理チャンバ100の天井142の導電性部分またはシャワーヘッド114の導電性部分に結合され得る。天井142は実質的に平らであってもよいが、ドーム形の天井など、他のタイプの天井が利用されていてもよい。この1つまたは複数のプラズマ源は、約2MHzおよび/もしくは約13.56MHzの周波数において、またはそれよりも高い周波数、例えば27MHzおよび/もしくは60MHzおよび/もしくは162MHzの周波数において最大5000Wを生み出す能力を有していてもよい。いくつかの実施形態では、約2MHzおよび約13.56MHzの周波数においてRF電力を供給するために、2つのRF電源が、対応するそれぞれのマッチングネットワークを通して上電極に結合され得る。あるいは、この1つまたは複数のRF電源が、誘導結合されたRF電力を用いてプラズマを形成するために、処理チャンバ100の天井の近くに配置された誘導コイル要素(図示せず)に結合されていてもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、処理内容積104が、排出システム120に流体結合されている。排出システム120は、処理チャンバ100の処理内容積104からの排出ガスの均一な流れを容易にするものであってもよい。排出システム120は一般に、ポンピングプレナム124、およびポンピングプレナム124を処理チャンバ100の処理内容積104に結合する複数の導管(図示せず)を含む。導管は、処理内容積104(またはいくつかの実施形態では排出容積106)に結合された入口122、およびポンピングプレナム124に流体結合された出口(図示せず)を有する。例えば、導管は、処理チャンバ100の側壁の下部領域または処理チャンバ100の床に配置された入口122を有していてもよい。いくつかの実施形態では、この入口が、実質的に等間隔に配置されている。
【0019】
処理チャンバ100から排出ガスをポンプ排出するため、ポンピングポート126を介してポンピングプレナム124に真空ポンプ128が結合されていてもよい。適切な排出物取扱い機器に排出物を送出するため、真空ポンプ128が排出出口132に流体結合されていてもよい。真空ポンプ128の動作と組み合わせて排出ガスの流量の制御を容易にするために、ポンピングプレナム124に(ゲート弁などの)弁130が配置されていてもよい。z運動ゲート弁が示されているが、排出物の流れを制御するための処理に適合した適当な弁が利用されていてもよい。
【0020】
動作時、基板110は、チャンバ本体102の開口112を介して処理チャンバ100に入ることができる。スリット弁118を介して、または開口112を通したチャンバの内部へのアクセスを選択的に提供する他の装置を介して、開口112が選択的に密閉されてもよい。基板支持体108は、リフト装置134に結合されていてもよく、リフト装置134は、開口112を介して基板をチャンバ内およびチャンバ外へ移送するのに適した下位置(図示の位置)と処理に適した選択可能な上位置との間で基板支持体108の位置を制御するものであってもよい。この処理位置は、特定の処理ステップの処理均一性を最大にするように選択されていてもよい。高い処理位置にあるときには、対称な処理領域を提供するために、基板支持体108が、開口112よりも高い位置に配置されてもよい。処理チャンバ100内に基板110が配置された後、ポンプによってチャンバの圧力が、プラズマを形成するのに適した圧力まで下げられてもよく、シャワーヘッド114(および/または他のガス入口)を介してチャンバに1種または数種の処理ガスが導入されてもよい。基板を処理するために処理ガスからプラズマを点火し、維持するために、RF電力が供給されてもよい。
【0021】
上記の例の処理などの処理の間、シャワーヘッド114の基板に面した面を横切ってより均一な温度プロファイルを提供するように、シャワーヘッド114の温度が制御されてもよい。シャワーヘッド114は、シャワーヘッド114の温度を制御する1つまたは複数の機構を含んでいてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、シャワーヘッド114の面板160として使用された本開示の原理のガス分配板の温度の制御をさらに容易にするために、シャワーヘッド114の内部に1つまたは複数の流体通路が配置され得る。いくつかの実施形態では、シャワーヘッド114がさらに、任意選択の遮蔽板161として本開示の原理のガス分配板を含む。遮蔽板161はさらに、遮蔽板の温度の制御を容易にするために1つまたは複数の流体通路を含んでいてもよい。
【0022】
さらに、シャワーヘッド114の面板160に、1つまたは複数のチャネル140の第1のセットが、この1つまたは複数のチャネル140に熱伝達媒体を流すための1つまたは複数の流路(後により完全に説明する)を画定するために提供されていてもよい。任意選択で、シャワーヘッド114の任意選択の遮蔽板161に、1つまたは複数のチャネル162の第2のセットが、任意選択の遮蔽板161に熱伝達媒体を流すための1つまたは複数の流路(後により完全に説明する)を画定するために提供されていてもよい。熱伝達媒体は、シャワーヘッド114の構成要素(例えば遮蔽板、面板など)への十分な熱伝達またはシャワーヘッド114の構成要素(例えば遮蔽板、面板など)からの十分な熱伝達を提供するのに適した流体を含むことができる。例えば、熱伝達媒体は、ヘリウム(He)、酸素(O2)などの気体、または水、不凍液もしくはアルコール、例えばグリセロール、エチレングリセロール、プロピレン、メタノールなどの液体、またはFREON(登録商標)(例えばクロロフルオロカーボンまたはヒドロクロロフルオロカーボン冷媒)、アンモニアなど冷媒流体とすることができる。任意選択の遮蔽板161と面板160は、異なる熱伝達媒体および/または例えば流量などの異なる熱伝達パラメータを有することができる。
【0023】
この1つまたは複数のチャネル140、162に熱伝達媒体を供給するために、チャネル140、162に熱伝達媒体源136が結合されていてもよい。熱伝達媒体の温度を制御するため、熱伝達媒体源136は、温度制御装置、例えば冷却装置またはヒータを備えていてもよい。この1つまたは複数のチャネル140、162への熱伝達媒体の流量を独立して制御するため、熱伝達媒体源136とこの1つまたは複数のチャネル140、162との間に、1つまたは複数の弁139(または他の流量制御装置)が提供されていてもよい。この1つまたは複数の弁139の動作および/あるいは熱伝達媒体源136の動作を、コントローラ137が制御してもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、シャワーヘッド114に、例えば面板160または任意選択の遮蔽板161に、1つまたは複数のヒートシンク(図示せず)が埋め込まれてもよい。このヒートシンクは、面板160または任意選択の遮蔽板161の温度を安定させるのに役立つ。このヒートシンクは、シャワーヘッド114(面板または遮蔽板を含む)を製造するために使用された材料とは異なる材料でできていてもよい。いくつかの実施形態では、ヒートシンクが、少なくとも部分的に、銅ベースの材料でできている。
【0025】
以下の例は、ガス分配板が、半導体処理装置のシャワーヘッドの面板として使用された実施形態を示す。しかしながら、他の実施形態は、ガス分配板を、半導体処理装置のシャワーヘッドの内部の遮蔽板として利用する。ガス通路および熱伝達通路の形成は、両方のタイプの実施形態で似ており、そのため、簡潔にするために、ガス分配板が面板として利用された例を示す。しかしながら、遮蔽板の形成および他のタイプのガス分配板の形成においても本開示の原理の技法を使用することができる。
【0026】
図2は、本開示の原理のいくつかの実施形態に基づくガス供給装置200の略断面図を示す。装置200(例えば「シャワーヘッド」)は、ガス分配板204と係合したフランジ202を有する。いくつかの実施形態では、フランジ202がほぼ均一な厚さを有する。装置200は、一時的手段(例えばねじ、クランプなど)または永久的手段(例えば冷間溶接など)で接合された2つの別個の部片からなることができる。装置200は、フランジ202とガス分配板204の両方を含む単一の部片からなることもできる。ガス分配板204は、内面を有する少なくとも1つのガス通路206または「穴」を含む。流体(例えば気体、液体など)は、流体がこの通路を通過するときに通路の影響を受ける。
【0027】
この影響は、流体速度に影響を及ぼすこと(例えば流体速度を低下させること、増大させること)、流体密度に影響を及ぼすこと(例えば流体を膨張させること、圧縮すること)、および流体温度に影響を及ぼすこと(例えば流体温度を増大させること、低下させること)を含み得る。この通路はさらに、流体の層流に対する影響を有し得る。通路の内面が粗い場合、層流は乱され、このことが、処理チャンバ100への流体供給が乱流になる原因となる。この乱流は、不均一なガス供給の原因となり得る。不均一なガス供給は、処理チャンバ100内での基板処理に対して負の影響を有する。この乱流は、密度、速度および温度などの流体パラメータに影響を与え得る。いくつかの実施形態では、通路の表面粗さが低減されたガス供給装置が、流体密度、速度および温度などのパラメータの均一性を有利に提供し、このことが基板処理の質を高める。ガス分配板の通路の内面のマイクロインチでの平均表面粗さRaを約10Ra以下にすることができる。例えばガラスなどの材料を利用することによって、ガス分配板の通路の内面のマイクロインチでの平均表面粗さRaを約2Ra以下にすることができる。さらに、本発明の発明者は、本開示の原理のプロセスが、異なる内径を有する通路間のより滑らかな遷移を有利に提供することを発見した。
【0028】
通路の表面粗さが改善された装置200は、いくつかの手法で形成することができる。簡潔にするため、以下の例示的な実施形態は、電鋳として知られているプロセスを利用する。電鋳は、電気化学およびめっき浴中の添加剤を使用して部品を製造する。電解液中で、金属イオンを、アノードから、金属イオンを原子として堆積させる表面まで電気化学的に移動させる。電鋳では、この表面が、金属イオンが付着しないように処理されている。この表面は「マンドレル」と呼ばれる。マンドレルは、めっき浴中でカソードの働きをする。マンドレルは、マンドレルが何度も再使用されるという点で永久的なマンドレルであることがあり、または電鋳された部品の形成後に部品を解放するためにマンドレルが破壊されるという点で使い捨てのマンドレルであることがある。いくつかの実施形態では、ガス分配板204が、例えばニッケルと銅など、少なくとも2種類の異なる材料から作られている。
【0029】
図3は、非導電性で永久的なピン304を備える、本開示の原理のいくつかの実施形態に基づくマンドレル300の略断面図を示す。マンドレル300は、電鋳プロセス、例えば
図2の装置200を形成する電鋳プロセスで使用することができる型枠またはジグの一例である。いくつかの実施形態では、マンドレル300が、ピン304を備えるベース302を有し、ピン304が、非導電性材料から作られており(したがって電鋳中に金属イオンを引きつけず)、再使用される(永久的である)。ピン304は、例えばガラス、(ナイロンおよび押出し成形されたナイロン(例えば「釣り糸(fishing line)」などを含むプラスチックなどの材料から形成することができる。ピン304は例えば、マンドレル300のベース302の穴に通され、電鋳プロセスの間、「ピン」の働きをするようにオーバヘッド織機を通してループ状にされまたはオーバヘッド織機に取り付けられた、異なる直径を有するナイロン釣り糸とすることができる。このピンまたは釣り糸は一般に、ベース302に対して直角に向けられているが、いくつかの実施形態では、他の角度を使用して、ガス供給装置に異なるガス供給角度を提供することができる。ガラスの表面粗さは小さいため、ピン304の材料としてガラス棒を使用することもできる。平均表面粗さまたはRaを2以下にすることができる。
【0030】
電鋳プロセスは、ベース302上およびピン304の周囲において実質的に均一なガス分配板204を形成するために使用される。ピン304は非導電性であるため、電鋳プロセスで使用される材料はピン304に引きつけられない。ピンに引きつけられないことにより、材料は、ある程度均一な厚さでベース302上に蓄積して、ガス分配板204を形成することができる。さらに、ピン304はガス分配板から容易に分離することができる。ガス分配板204をマンドレル300から取り出すためにピン304を犠牲にする必要がなく、また、追加のガス分配板を製造するために再使用することができるという意味で、ピン304は「永久的」である。このガス分配板をマンドレル300から取り出し、使用すること、または、表面を機械加工する、および/もしくは均一な厚さを保証するなど、ガス分配板をさらに処理することができる。フランジ202と適正に係合するように、および/またはフランジ202に冷間溶接されるように、ガス分配板を機械加工することもできる。
【0031】
図4aは、非導電性で永久的なピン304および管404a、404b、404cを備える、本開示の原理のいくつかの実施形態に基づくマンドレル400aの略断面図を示す。マンドレル400aは、
図3のベース302およびピン304を含む。電鋳プロセスによって、マンドレル400a上に第1の材料層402が堆積している。ピン304は、第1の直径405を有する通路を第1の材料層402に形成する。電鋳プロセスを続行する前に、第1の材料層402を取り出しまたはそのままの位置に残し、続行する前に、機械加工または他の技法で第1の材料層402を処理することができる。この追加の処理は、限定はされないが、第1の材料層402の均一な厚さを達成するために第1の材料層402の頂面を機械加工することを含みうる。処理後、追加の電鋳のために第1の材料層402をマンドレル400aに戻すことができる。
【0032】
管404aは、管404aの中心に、ピン304の第1の直径405よりもわずかに大きな円筒形の開口を有する。この開口は、ピン304を覆って管404aが滑り、管404aが第1の材料層402と係合することを可能にする。ピン304を覆って管404aが置かれた後、マンドレル400aを使用して、管404aの外径である第2の直径407に等しい直径を有するガス通路を形成することができる。任意選択の管404b、404cは、使用することができる他の形状の例であり、それらの形状は、形成されたガス分配板からの容易な取外しを可能にする(再使用可能または「永久的」)。任意選択の管404b、404cの形状は、ガス分配板の通路内の第1の直径405から第2の直径407へのより滑らかな遷移を可能にする。示された例の代わりに他の形状(例えば正方形、長円形、砂時計形など)を利用することもできる。
【0033】
図4bは、ガス供給装置を形成した後の、非導電性で永久的なピン304および管404aを備える、本開示の原理のいくつかの実施形態に基づくマンドレル400bの略断面図を示す。マンドレル400bが管404aを使用しているのは単に例示のためである(任意選択の管404b、404cならびに/または図示された管の変形形態および図示されていない管の変形形態の組合せを使用することもできる)。電鋳プロセスによって、第1の材料層402上に第2の材料層406が堆積している。マンドレル400bを取り外すと、結合された第1の材料層402と第2の材料層406とがガス分配板を形成している。この例のガス分配板は、2つの異なる直径を有するガス通路を有する。この異なる直径を使用して、供給されるガスのガス圧、温度および速度を変化させることができる。このガス分配板をマンドレル400bから取り出し、使用すること、または、表面を機械加工する、および/もしくは均一な厚さを保証するなど、ガス分配板をさらに処理することができる。フランジ202と適正に係合するように、および/またはフランジ202に面板として冷間溶接されるように、ガス分配板を機械加工することもできる。このガス分配板を遮蔽板として組み込むこともできる。
【0034】
図5は、非導電性で使い捨てのピン504を備える、本開示の原理のいくつかの実施形態に基づくマンドレル500の略断面図を示す。いくつかの実施形態では、マンドレル500が、ピン504を備えるベース502を有する。ピン504は非導電性であるため、電鋳プロセスは、ある程度均一な材料層506をマンドレル500上に分布させる。ピン504の形状のため、ピン504を材料層506から容易に取り外すことはできないため、ピン504は使い捨てにされる。電鋳プロセスの後、ピン504は犠牲にされる。ピン504の除去は、熱によって(例えばワックス(wax)ベースのピン)、(例えばピン504に使用されている材料だけをエッチングするエッチング剤を使用した)エッチングによって、および他の化学的または機械的手段によって実施することができる。
【0035】
このガス分配板をマンドレル500から取り出し、使用すること、または、表面を機械加工する、および/もしくは均一な厚さを保証するなど、ガス分配板をさらに処理することができる。フランジ202と適正に係合するように、および/またはフランジ202に冷間溶接されるように、ガス分配板を機械加工することもできる。
【0036】
図6は、導電性の材料でできたピン604を備える、本開示の原理のいくつかの実施形態に基づくマンドレル600の略断面図を示す。マンドレル600は、電鋳プロセスにおいて金属イオンを引きつけるピン604を備えるベース602を有する。この図ではピン604の直径が均一だが、この直径を不均一にすることもできる(湾曲した形状、曲げられた形状、砂時計形など)。いくつかの実施形態では、電鋳プロセスを使用して第1の材料層606を堆積させる。ピン604は金属イオンを引きつけるため、ピン604およびベース602はその金属の層で覆われる。このプロセスは、ピン604の周囲におおまかな中空円錐605を形成する。いくつかの電鋳プロセスでは、形成された部片から除去することができる例えばワックスなどの物質を使用して、おおまかな中空円錐605を取り囲む1つまたは複数の空洞610を埋める。空洞610を選択的に埋めることによって、ガス分配板の温度制御を可能にする流体通路のさまざまな構成を達成することができる。例えば、ガス分配板の外縁の近くに流体通路を形成することによって、ガス分配板の縁の温度を制御することができる。同様に、例えば、ガス分配板の中心の近くに流体通路を形成することによって、ガス分配板の中心の温度を制御することができる。
【0037】
電鋳プロセスを続行する前に、第1の材料層606を取り出しまたはそのままの位置に残し、続行する前に、機械加工または他の技法で第1の材料層606を処理することができる。この追加の処理は、限定はされないが、第1の材料層606の均一な厚さを達成するために第1の材料層606の頂面を機械加工することを含み得る。処理後、追加の電鋳のために第1の材料層606をマンドレル600に戻すことができる。
【0038】
次いで、この物質および第1の材料層606の上に第2の材料層608を電鋳する。実質的に均一な層を形成するため、空洞の中の物質上に金属コーティングを使用して金属イオンを引きつけることができる。この金属コーティングは例えば、電鋳の前に物質に吹き付けることができる。いくつかの実施形態では、第2の材料層608の形成中にピン604に金属イオンが引きつけられることによって生じ得る厚さの不均一性を除くため、第2の材料層608を機械加工することができる。いくつかの実施形態では、第1の材料層606の頂面よりも上のピン604の部分607を非導電性材料でできたものとして、第2の層を均一にするのを助けることができ、場合によってはさらなる機械加工の必要性をなくすことができる。
【0039】
このガス分配板をマンドレル600から取り出し、使用すること、または、表面を機械加工する、および/もしくは均一な厚さを保証するなど、ガス分配板をさらに処理することができる。フランジ202と適正に係合するように、および/またはフランジ202に面板として冷間溶接されるように、ガス分配板を機械加工することもできる。このガス分配板を遮蔽板として利用することもできる。
【0040】
いくつかの実施形態では、上述のプロセスと同様のプロセスを使用して、ガス供給装置の周縁部に沿って空洞612を構築することができる。均一な第1の材料層を形成するために内側ピンを非導電性とすることができ、一方で、外側導電性構成要素を使用して、周縁部に沿って流体チャネルを形成することができる。導電性構成要素および非導電性構成要素の戦略的使用を使用して、ガス分配板に選択的に空洞を形成することができる。いくつかの実施形態では、電鋳プロセス中に通路の周囲に形成された空洞にヒートシンク材料を充填することができる。このプロセスは、ガス分配板の均一な温度制御の達成を助けるために、ガス分配板の全体にわたって(例えば1つまたは複数の通路を囲むように)または選択位置にヒートシンクを埋め込むことを可能にする。ヒートシンク材料を露出したままにする(例えば第2の材料層608を形成しない)こと、または部分的に埋め込むこと(例えば第2の材料層608を形成する)ことができる。いくつかの実施形態では、ガス分配板の温度を制御するために、ガス分配板内にヒートシンクと流体通路の組合せを形成することができる。
【0041】
図7は、ガス供給装置を形成する、本開示の原理の実施形態に基づく方法700を示す流れ図である。この方法は、導電性ベースを備える、ガス分配板を形成するためのマンドレルを用意すること702から始まる。導電性ベースは一般に、ガス分配板の1つの面およびガス分配板の全体形状を形成するのを助ける。マンドレルはさらに、ガス分配板に通路を形成するために使用されるピンを固定する固定手段を含むことができる。この固定手段は例えば、糸(例えば通路を形成するためのピンとして使用される釣り糸またはナイロン糸)を通すための穴、ピンのための凹部(例えばガラス棒、プラスチックピンなどの摩擦保持)、および/あるいはねじまたは他の永久的もしくは半永久的固定手段を含み得る。次いで、ガス分配板の通路形状を決定する704。この形状は、限定はされないが、円筒形、砂時計形(中央が絞られている)、直径が段階的に変化する円筒形、直径が徐々に小さくなる円筒形、および/または直径が急変する円筒形を含み得る。この形状は円筒形だけに限定されない。本開示の原理の実施形態では、正方形、三角形、長円形および/または他の形状の通路を達成することもできる。次いで、その通路形状に基づいてピンをマンドレルと係合させる706。いくつかの実施形態では、ピンが、多数の部品(例えばピンおよび管など)を有し、導電性もしくは非導電性であり、または導電性部分と非導電性部分の組合せであり、ガス分配板の通路を形成するために永久的または使い捨てであってよい。
【0042】
次いで、マンドレル上で電鋳プロセスを実行する708。この電鋳プロセスは、同種の材料もしくは異なる材料の多数の層を形成するため、またはガス分配板に空洞を形成するため、またはガス分配板にヒートシンクを埋め込むための多数の電鋳プロセスを含むことができる。これらの多数の層のうちの1つまたは複数の層の間で追加の機械加工または他の処理を実行することができる。次いで、マンドレルからガス分配板を解放する710。解放後、さらなる機械加工を実行すること、または機械加工なしでガス分配板を使用することができる。ピンまたは管の使い捨て部分をエッチングまたは他の手法で除去することができる。内部および/または外部空洞などから、プロセス中に使用されたワックスまたは他の除去可能な物質を除去することもできる。
【0043】
方法700の全てのブロックを実行する必要はなく、一部のブロックは別の順序で実行することができ、一部のブロックは繰り返すこともできる。
【0044】
以上の説明は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲を逸脱することなく本開示の他の追加の実施形態を考案することができる。