(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-07
(45)【発行日】2023-02-15
(54)【発明の名称】端子圧着装置、ツイストケーブルの端末処理装置、圧着接続方法、及びツイストケーブルの端末処理方法
(51)【国際特許分類】
H01R 43/048 20060101AFI20230208BHJP
【FI】
H01R43/048 Z
(21)【出願番号】P 2019056366
(22)【出願日】2019-03-25
【審査請求日】2021-12-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】391045897
【氏名又は名称】古河AS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100196357
【氏名又は名称】北村 吉章
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 直人
(72)【発明者】
【氏名】今村 文仁
【審査官】松原 陽介
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-106812(JP,A)
【文献】実開平02-018288(JP,U)
【文献】特開2011-040199(JP,A)
【文献】特開2000-133403(JP,A)
【文献】特開2016-143575(JP,A)
【文献】特開2018-185980(JP,A)
【文献】特開平08-111274(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 43/00-43/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ツイストケーブルの電線の端末に端子を圧着接続する圧着部を有する端子圧着装置であって、
前記端子が圧着接続される電線が前記圧着部に向かい、前記端子が圧着接続される電線以外の電線が前記圧着部と離間されるように振り分けて規制する方向規制部が前記圧着部よりも電線側に設けられ
、
前記方向規制部は、
前記端子が接続されていない前記電線の向きを規制する圧着前電線規制部、
前記圧着部に向かい、前記端子を接続する前記電線の向きを規制する圧着電線規制部、及び
前記端子が接続された前記電線の向きを規制する圧着後電線規制部が、
この順で配置され、
前記方向規制部は、
前記電線を収容可能な溝状で構成し、
溝状に構成された前記方向規制部に収容された前記電線のうち、前記圧着部に向かい、前記端子を接続する前記圧着電線規制部に収容された前記電線を保持する電線保持部が設けられ、
前記圧着前電線規制部、あるいは前記圧着後電線規制部に収容された前記電線は前記電線保持部で保持されない
端子圧着装置。
【請求項2】
前記端子が所定間隔を隔てて帯状のキャリアに連結されている連鎖端子における前記端子と前記キャリアとの連結部を切断するキャリアカッタが前記圧着部よりも電線側に備えられた
請求項
1に記載の端子圧着装置。
【請求項3】
前記方向規制部が前記キャリアカッタの上部に設けられた
請求項
2に記載の端子圧着装置。
【請求項4】
前記方向規制部の深さが、
前記キャリアカッタが前記連鎖端子の前記連結部を切断する際の上下方向の変位と圧着対象の前記電線の半径との和以上の深さ、あるいは、
圧着対象である前記電線の外径以上の深さで形成された
請求項
3に記載の端子圧着装置。
【請求項5】
前記ツイストケーブルの端末の被覆を除去する端末被覆除去部と、
請求項1乃至
4のうちいずれかに記載の端子圧着装置とが、
上流側から順に配設された
ツイストケーブルの端末処理装置。
【請求項6】
電線となるツイストケーブルにシースが外装されたシース付きツイストケーブルの端末を処理するツイストケーブルの端末処理装置であって、
前記シース付きツイストケーブルの端末の前記シースを除去するシースストリップ部と、
前記電線の端末の被覆を除去する端末被覆除去部と、
請求項1乃至
4のうちいずれかに記載の端子圧着装置とが、
上流側から順に配設された
ツイストケーブルの端末処理装置。
【請求項7】
ツイストケーブルの電線の端末に、圧着部を有する端子圧着装置を用いて、端子を圧着接続する圧着接続方法であって、
前記端子が接続されていない前記電線の向きを規制する圧着前電線規制部、前記圧着部に向かい、前記端子を接続する前記電線の向きを規制する圧着電線規制部、及び前記端子が接続された前記電線の向きを規制する圧着後電線規制部が、この順で配置された方向規制部により、2本の前記電線の向きを、一方が前記圧着部に向かい、他方が前記圧着部と離間されるように振り分けて方向規制
するとともに、
前記電線を収容可能な溝状で構成した方向規制部に収容された前記電線のうち、前記圧着部に向かい、前記端子を接続する前記圧着電線規制部に収容された前記電線を電線保持部で保持しながら圧着接続し、
前記圧着前電線規制部、あるいは前記圧着後電線規制部に収容された前記電線は前記電線保持部で保持されない
圧着接続方法。
【請求項8】
前記端子が所定間隔を隔てて帯状のキャリアに連結されている連鎖端子の前記端子と前記キャリアとの連結部を、下方に移動するキャリアカッタで切断し、
前記キャリアカッタの上部に設けられた方向規制部で前記電線を方向規制した状態で圧着接続する
請求項
7に記載の圧着接続方法。
【請求項9】
前記ツイストケーブルの前記電線の撚りを解いて前記電線の端末の絶縁被覆を除去する被覆ストリップ工程と、
前記電線に前記端子を圧着接続する請求項
7又は8に記載の圧着接続方法による圧着接続工程とを、この順で行う
ツイストケーブルの端末処理方法。
【請求項10】
シースが外装されたシース付きツイストケーブルの端末部の前記シースを除去するシースストリップ工程と、
前記シースの除去によって露出した前記電線の撚りを解いて前記電線の端末の絶縁被覆を除去する電線被覆ストリップ工程と、
前記電線に前記端子を圧着接続する請求項
7又は8に記載の圧着接続方法による圧着接続工程とを、この順で行う
ツイストケーブルの端末処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、車載用のツイストケーブルの端部に端子を圧着接続する端子圧着装置、ツイストケーブルの端末処理装置、圧着接続方法、及びツイストケーブルの端末処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、シースで被覆された、ツイストケーブルの端末に端子を接続するためには、一般的に、ツイストケーブルを切断する切断工程、ツイストケーブルのシースを除去するシースストリップ工程、露出した電線(芯線)の撚りを解く撚りほぐし工程、電線の絶縁被覆を除去するコア電線被覆ストリップ工程、及び電線の導体に端子を接続する端子接続工程を行う。
【0003】
また、電線の撚りを解く撚りほぐし工程は、例えば、ペア構成やカッド(Quad)構成された電線の端末に端子の圧着接続するための間隔を確保するために、電線同士を離す工程である。
なお、撚りほぐし工程における撚り解きの長さは、ノイズ耐性が低下するため短い方がよく、車載ネットワークであるCAN(コントローラエリアネットワーク)では比較的長く、40mm~50mmほど許容されていた。このため、端子の接続の圧着作業や、端子を接続したツイストケーブルをコネクタハウジングに収容する作業は、比較的支障なく行えた。
【0004】
しかし、OABR(OPEN Alliance BroadR-Reach)などの車載高速イーサネット(登録商標)通信規格では、撚り解き長さがCANの場合よりも短く設定されている。
撚り解き長さが短いと端末の移動できる範囲の狭くなる、つまり自由度が低くなるため、一本の電線の端末に端子を圧着接続する際に、他の電線が噛み込んだりして、接続不良が生じるおそれがあった。
【0005】
そこで、特許文献1には、2本の電線を振り分けて圧着接続する圧着装置が提案されている。
詳述すると、特許文献1に記載の圧着装置は、ワイヤクリンパとインシュレーションクリンパの間にセパレータが設けられており、プレス下降中にセパレータが2本の電線の間に入り込んで間隔を広げ、且つ位置決めを行って圧着接続することで、適切に圧着接続できるとされている。
【0006】
しかしながら、ワイヤクリンパとインシュレーションクリンパの間に設けたセパレータが、端子を圧着接続するためのプレス下降中に2本の電線の間に入り込んで間隔を広げるため、セパレータが2本の電線の間に入りきらず、他方の電線が噛み込むことなどによる接続不良が生じる懸念がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこでこの発明は、撚り解き長さが短くても確実に電線の端末に端子を圧着接続することができる端子圧着装置、ツイストケーブルの端末処理装置、圧着接続方法、及びツイストケーブルの端末処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、ツイストケーブルの電線の端末に端子を圧着接続する圧着部を有する端子圧着装置であって、前記端子が圧着接続される電線が前記圧着部に向かい、前記端子が圧着接続される電線以外の電線が前記圧着部と離間されるように振り分けて規制する方向規制部が前記圧着部よりも電線側に設けられ、前記方向規制部は、前記端子が接続されていない前記電線の向きを規制する圧着前電線規制部、前記圧着部に向かい、前記端子を接続する前記電線の向きを規制する圧着電線規制部、及び前記端子が接続された前記電線の向きを規制する圧着後電線規制部が、この順で配置され、前記方向規制部は、前記電線を収容可能な溝状で構成し、溝状に構成された前記方向規制部に収容された前記電線のうち、前記圧着部に向かい、前記端子を接続する前記圧着電線規制部に収容された前記電線を保持する電線保持部が設けられ、前記圧着前電線規制部、あるいは前記圧着後電線規制部に収容された前記電線は前記電線保持部で保持されないことを特徴とする。
【0010】
またこの発明は、ツイストケーブルの電線の端末に、圧着部を有する端子圧着装置を用いて、端子を圧着接続する圧着接続方法であって、前記端子が接続されていない前記電線の向きを規制する圧着前電線規制部、前記圧着部に向かい、前記端子を接続する前記電線の向きを規制する圧着電線規制部、及び前記端子が接続された前記電線の向きを規制する圧着後電線規制部が、この順で配置された方向規制部により、2本の前記電線の向きを、一方が前記圧着部に向かい、他方が前記圧着部と離間されるように振り分けて方向規制するとともに、前記電線を収容可能な溝状で構成した方向規制部に収容された前記電線のうち、前記圧着部に向かい、前記端子を接続する前記圧着電線規制部に収容された前記電線を電線保持部で保持しながら圧着接続し、前記圧着前電線規制部、あるいは前記圧着後電線規制部に収容された前記電線は前記電線保持部で保持されないことを特徴とする。
【0011】
上述の方向規制部は、電線を少なくとも2方向に振り分けるものであればよく、さらには、電線の本数と同じ数に振り分けてもよく、方向規制部自体の向きを調整可能に構成してもよい。
この発明により、撚り解き長さが短くても確実に電線の端末に端子を圧着接続することができる。
【0012】
詳述すると、ツイストケーブルにおける2本の電線の先端部の向きを、前記方向規制部によって、二股状に振り分けて規制できるとともに、二股状に振り分けられた2本の電線のその一方が前記圧着部に向かうようにその向きが規制されているため、撚り解き長さが短くても、前記圧着部で、電線の端末に端子を確実に圧着接続することができる。
また、ツイストケーブルは、複数本(基本的には偶数)の電線を含み、シースの有無は問わない。つまり、シースの除去によって露出した電線の先端部の向きを振り分けるようにしてもよい。
【0013】
この発明の態様として、前記方向規制部は、前記端子が接続されていない前記電線の向きを規制する圧着前電線規制部、前記圧着部に向かい、前記端子を接続する前記電線の向きを規制する圧着電線規制部、及び前記端子が接続された前記電線の向きを規制する圧着後電線規制部が、この順で配置されてもよい。
【0014】
またこの発明の態様として、前記方向規制部は、前記端子が接続されていない前記電線の向きを規制する圧着前電線規制部、前記圧着部に向かい、前記端子を接続する前記電線の向きを規制する圧着電線規制部、及び前記端子が接続された前記電線の向きを規制する圧着後電線規制部が、この順で配置され、一方の前記電線を前記圧着前電線規制部で規制するとともに、他方の前記電線を前記圧着電線規制部で規制した状態で前記圧着部による前記端子を圧着接続し、前記端子が圧着接続された他方の前記電線を前記圧着後電線規制部で規制するとともに、一方の前記電線を前記圧着電線規制部で規制した状態で前記圧着部によって前記端子を圧着接続してもよい。
【0015】
この発明により、撚り解き長さが短くても、圧着接続前にツイストケーブルを捻ったりすることなく、前記方向規制部により前記電線の向きを規制しながら、より確実に電線の端末に端子を圧着接続することができる。
【0016】
詳述すると、前記圧着前電線規制部、前記圧着電線規制部、及び前記圧着後電線規制部がこの順で配置された前記方向規制部を用いることで、一方の前記電線を前記圧着前電線規制部で規制するとともに、他方の前記電線を前記圧着電線規制部で規制した状態で前記圧着部による前記端子を圧着接続した後、ツイストケーブルの向きを変えて、前記端子が圧着接続された他方の前記電線を前記圧着後電線規制部で規制するとともに、一方の前記電線を前記圧着電線規制部で規制した状態で前記圧着部によって前記端子を圧着接続することができる。
【0017】
またこの発明の態様として、前記方向規制部は、前記電線を収容可能な溝状で構成し、溝状に構成された前記方向規制部に収容された前記電線のうち、前記圧着部に向かい、前記端子を接続する前記電線を保持する電線保持部が設けられてもよい。
【0018】
またこの発明の態様として、前記電線を収容可能な溝状で構成した方向規制部に収容された前記電線のうち、前記圧着部に向かい、前記端子を接続する前記電線を電線保持部で保持しながら圧着接続してもよい。
【0019】
上記電線保持部は、溝状で構成した前記方向規制部に収容した前記電線を溝外から押付けて保持する保持部、溝状で構成した前記方向規制部に収容された前記電線を前記方向規制部の外側で固定して保持する保持部等で構成してもよい。
【0020】
この発明により、さらに確実に電線の端末に端子を圧着接続することができる。
詳述すると、前記電線を収容可能な溝状で構成した前記方向規制部に前記電線を収容したのち、前記圧着部に向かい、前記端子を接続する前記電線を電線保持部で保持しながら前記圧着部で圧着接続するため、前記圧着部に対して接続対象である前記電線がずれたりすることなく、さらに確実に電線の端末に端子を圧着接続することができる。
【0021】
また、溝状で構成した前記方向規制部に収容するものの接続対象でない前記電線は前記電線保持部で保持されていないため、接続対象でない電線に、圧着部で端子を圧着接続する際に作用する負荷がかからない。つまり、接続対象である電線に加えて接続対象でない電線も電線保持部で保持している場合のように、圧着部で端子を圧着接続する際に作用する負荷が接続対象である電線を介して接続対象でない電線に作用することがないため、接続対象でない電線の変形等を防ぎつつ、接続対象の電線の端末に端子を圧着接続することができる。
【0022】
またこの発明の態様として、前記端子が所定間隔を隔てて帯状のキャリアに連結されている連鎖端子における前記端子と前記キャリアとの連結部を切断するキャリアカッタが前記圧着部よりも電線側に備えられてもよい。
【0023】
なお、前記方向規制部が前記キャリアカッタの上部に設けられてもよいし、前記方向規制部の深さが、前記キャリアカッタが前記連鎖端子の前記連結部を切断する際の上下方向の変位と圧着対象の電線の半径との和以上の深さ、あるいは、圧着対象である前記電線の外径以上の深さで形成されていてもよい。
【0024】
またこの発明の態様として、前記端子が所定間隔を隔てて帯状のキャリアに連結されている連鎖端子の前記端子と前記キャリアとの連結部を、下方に移動するキャリアカッタで切断し、前記キャリアカッタの上部に設けられた方向規制部で前記電線を方向規制した状態で圧着接続してもよい。
【0025】
この発明により、前記キャリアカッタの上部に設けられた方向規制部で電線の方向を規制した状態で、電線の端末に、キャリアカットされた端子を圧着接続することができる。
詳述すると、帯状のキャリアに連結部で連結された前記連鎖端子の前記端子と前記キャリアとの連結部を、キャリアカッタが下方移動して切断し、その後、前記キャリアカッタの上部に設けられた前記方向規制部によって前記電線の向きを規制しながら、より確実に電線の端末に、キャリアカッタによってキャリアから分離された端子を圧着接続することができる。
【0026】
このとき、方向規制部の深さを、電線の外径以上の深さとすることで、圧着時に電線が方向規制部から外れることを抑制できる。また、方向規制部の深さを、前記キャリアカッタが前記連鎖端子の連結部を切断する際の上下方向の変位と圧着対象の電線の半径との和以上の深さとすることで、キャリアカット中に電線が方向規制部から外れることを抑制できる。方向規制部の深さについては、上記の少なくともいずれかを満足していることが好ましい。
【0027】
またこの発明は、コア電線となるツイストケーブルにシースが外装されたシース付きツイストケーブルの端末を処理するツイストケーブルの端末処理装置であって、前記シース付きツイストケーブルの端末の前記シースを除去するシースストリップ部と、前記コア電線の端末の被覆を除去する端末被覆除去部と、上述の端子圧着装置とが、上流側から順に配設されたツイストケーブルの端末処理装置であることを特徴とする。
【0028】
またこの発明は、前記ツイストケーブルの前記電線の撚りを解いて前記電線の端末の絶縁被覆を除去する被覆ストリップ工程と、前記電線に前記端子を圧着接続する上述の圧着接続方法による圧着接続工程とを、この順で行うツイストケーブルの端末処理方法であることを特徴とする。
【0029】
またこの発明は、シースが外装されたシース付きツイストケーブルの端末部の前記シースを除去するシースストリップ工程と、前記シースの除去によって露出した前記電線の撚りを解いて前記電線の端末の絶縁被覆を除去する電線被覆ストリップ工程と、前記電線に前記端子を圧着接続する上述の圧着接続方法による圧着接続工程とを、この順で行うツイストケーブルの端末処理方法であることを特徴とする。
【0030】
この発明により、ツイストケーブルの端末の絶縁被覆を除去した前記電線の方向を、前記キャリアカッタの上部に設けられた方向規制部で規制した状態で、電線の端末に端子を確実に圧着接続することができる。
【0031】
また、前記シースが外装されたシース付き車載ツイストケーブルの端末部の前記シースを除去したことで露出した電線の撚りを解くとともに、端末の絶縁被覆を除去した前記電線の方向を、前記キャリアカッタの上部に設けられた方向規制部で規制した状態で、電線の端末に、端子を確実に圧着接続することができる。
【0032】
上記端末処理とは、ツイストケーブルの端末に対する加工や処理の全般を意味し、電線の端末に対する端子の圧着接続まで行う処理のみならず、接続した端子のコネクタハウジングへの収容までを行う処理も含むものとする。
【0033】
なお、前記シースストリップ工程以降で前記端子接続工程より前に、電線の周方向における向きを端子接続に適した向きに調整する向き調整工程や、電線の撚り癖を直して真っ直ぐにする癖なおし工程、さらには、前記電線の先端の長手位置を揃える先端位置調整工程や、前記シースの端から突出する前記電線の長さを適正長さに調整する長さ調整工程を行ってもよい。
【0034】
向き調整工程で、電線の周方向における向きを端子接続に適した向きにしてから電線の絶縁被覆を除去したり端子接続をしたりすること、撚り解き長さが短くても、絶縁被覆の除去や端子接続の作業を精度よく行うことができる。また、姿勢変更などすることなく、接続した端子をコネクタハウジングに収容することができる。
【0035】
また、前記電線の撚り癖をなおす癖なおし工程を行うことで、電線の撚り癖を直して真っ直ぐにするため、電線の絶縁被覆を除去したり端子接続をしたりする作業が所望通りの位置、所望通りの寸法に、より高い精度で行える。
【0036】
先端位置調整工程を行うことで、電線に精度よく端子を圧着接続でき、ハウジングに収容しやすくすることができる。また、長さ調整工程を行うことで、電線の突出長さを適正長さにするため、精度よく端子を圧着接続でき、ノイズ耐性も確保することができる。
【0037】
また、前記癖なおし工程を行ってから前記先端位置調整工程および/または前記長さ調整工程を行うことで、撚り癖を直して真っ直ぐな電線に対して長さ調整するため、精度よく所定の長さに調整することができる。
【発明の効果】
【0038】
この発明により、撚り解き長さが短くても確実に電線の端末に端子を圧着接続することができる端子圧着装置、ツイストケーブルの端末処理装置、圧着接続方法、及びツイストケーブルの端末処理方法を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】端子付き車載ツイストケーブルを製造する端子圧着装置の構成を示す概略斜視図。
【
図2】端子付き車載ツイストケーブルとコネクタハウジングの斜視図。
【
図4】端子付き車載ツイストケーブルの製造方法のフローチャート。
【
図5】端子付き車載ツイストケーブルの製造装置の概略構成図。
【
図9】電線規制ユニットに対して車載ツイストケーブルをセットする前の状態の斜視図。
【
図10】電線規制ユニットに対する車載ツイストケーブルのセットした状態及び保持状態の説明図。
【
図11】電線規制ユニットに対する車載ツイストケーブルのセットした状態及び保持状態の説明図。
【
図12】電線規制ユニットに対する車載ツイストケーブルのセットした状態及び保持状態の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0040】
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は端子付き車載ツイストケーブル100を製造する端子圧着装置1の構成を示す概略斜視図を示し、
図2は端子付き車載ツイストケーブル100とコネクタハウジング103の斜視図を示し、
図3は車載ツイストケーブル101の平面図を示し、
図4は端子付き車載ツイストケーブル100の製造方法のフローチャートを示し、
図5は車載ツイストケーブル製造装置31の概略構成図を示している。
【0041】
また、
図6は電線規制ユニット6の斜視図を示し、
図7は電線規制ユニット6の説明図を示している。詳しくは、
図6、
図7(a)、及び
図7(b)はキャリアカッタ60、カットオフパンチ70及び電線保持部80で構成する電線規制ユニット6の斜視図を示し、キャリアカッタ60の構成を説明する
図6ではカットオフパンチ70及び電線保持部80を透過状態で図示し、カットオフパンチ70の構成を説明する
図7(a)ではキャリアカッタ60及び電線保持部80を透過状態で図示し、電線保持部80の構成を説明する
図7(b)ではキャリアカッタ60及びカットオフパンチ70を透過状態で図示している。
【0042】
図8はキャリアカットの説明図を示している。詳しくは、
図8(a)は電線規制ユニット6のキャリアカッタ60で端子102をキャリアXaに連結する連結部Xbを切断する前の状態の斜視図を示し、
図8(b)はキャリアカッタ60をカットオフパンチ70によって下方移動させて連結部Xbを切断した状態の斜視図を示している。なお、
図8乃至
図11において電線規制ユニット6より上流側においてキャリアXaによって端子帯Xに連結された端子102は端子帯X側の一部のみを図示し、分断され、アンビル部3の上に載置された端子102の図示は省略している。
【0043】
図9は電線規制ユニット6に対して車載ツイストケーブル101をセットする前の状態の斜視図を示し、
図10乃至
図12は電線規制ユニット6に対して車載ツイストケーブル101をセットした状態及び保持状態の説明図を示している。
【0044】
詳述すると、
図10(a)は、端子102が接続されていないシース付きの車載ツイストケーブル101の2本のコア電線105のうち先に端子102を接続するコア電線105a(以下において先接続コア電線105aという)に接続するために、キャリアカッタ60の上面60aに設けた方向規制部90に車載ツイストケーブル101をセットした状態の斜視図を示し、
図10(b)は方向規制部90にセットした車載ツイストケーブル101における先接続コア電線105aを電線保持部80で保持した状態の斜視図を示している。
【0045】
また、
図11(a)は、先接続コア電線105aに端子102が接続された車載ツイストケーブル101の2本のコア電線105のうち後に端子102を接続するコア電線105b(以下において後接続コア電線105bという)に接続するために、方向規制部90に車載ツイストケーブル101をセットした状態の斜視図を示し、
図11(b)は方向規制部90にセットした車載ツイストケーブル101における後接続コア電線105bを電線保持部80で保持した状態の斜視図を示している。
【0046】
図12(a)は
図9の状態の平面図を示し、
図12(b)は
図10(a)の状態の平面図を示し、
図12(c)は
図11(a)の状態の平面図を示している。
なお、端子圧着装置1における幅方向をWで示すとともに、右側をWr、左側をWlと示している。また、上下方向(高さ方向)をHで示すとともに、上向きをHu、下向きをUdと示し、奥行き方向をDで示すとともに、手前側をDf、奥側をDbと示している。
【0047】
車載ツイストケーブル製造装置31によって製造される端子付きケーブル100及び端子付きケーブル100を構成する車載ツイストケーブル101について、まず説明する。
図2、
図3に示すように、端子付き車載ツイストケーブル100(以下、「端子付きケーブル100」という。)は、端子付きケーブル100を構成する車載ツイストケーブル101(以下、「ツイストケーブル101」という。)におけるコア電線105の端末部分に、コネクタハウジング103に収容保持される端子102が接続されて構成される。
【0048】
なお、端子102には雄型と雌型の双方があるが、図示例では雌型の端子102を例示している。
ツイストケーブル101は、ノイズ耐性を備えるために使用されるものであり、内蔵される一対構成されたコア電線105が所定のピッチで撚り合わされ、撚り合されたコア電線105の周りにはシース104が外装され、シース付きツイストケーブルである。
【0049】
コア電線105は、導体106が絶縁被覆107で覆われて構成されており、撚り合されたコア電線105の周りを外装するシース104には、充填タイプのものと非充填タイプのものがあるが、いずれのタイプのシース構造であってもよい。
【0050】
また、コア電線105は図示例のような一対のものに限定されず、二対以上のコア電線105を有するものであってもよい。図示例では、車載用であるため軽量である必要性からシールドなしのツイストケーブル101を示したが、シールドの有無は問わない。
【0051】
端子付きケーブル100は、前述のようにノイズ耐性の低下を抑制するため、撚り合わされたコア電線105の撚り解き長さが、
図2に示したように短く設定される。例えば、撚り解き長さは、CAN(コントローラエリアネットワーク)では40mm~50mmほどでもよかったが、OABR(OPEN Alliance BroadR-Reach:BroadR-Reach車載イーサネット(登録商標)通信規格)では、10mm~20mm程度にする必要がある。ここで、撚り解き長さLは、
図3のツイストケーブル101に示したように、シース104の端から突出して真っ直ぐに伸びるコア電線105の撚り解き長さであり、10mm~20mmに設定される。
【0052】
ツイストケーブル101のコア電線105の端末に接続される端子102は、コア電線105の絶縁被覆107に固定されるインシュレーションバレル102a、導体106に対して導電可能に接続固定されるワイヤバレル102bで構成するバレル部と、バレル部の先端側に配置され、他の端子(端子102が雌型である本実施形態では雄型の端子)の収容部を収容接続可能なボックス部102cとで構成されている。
【0053】
このように構成された端子102は、連結部Xbを介して、帯状に形成されたキャリアXaの一側縁部に対して直交する方向に連結され、キャリアXaの長さ方向に対して所定等間隔に隔てて並列に配列し、多数の各端子102が帯状に連鎖された端子帯Xを構成している。
【0054】
このような端子付きケーブル100は、
図5に示す端子付き車載ツイストケーブル製造装置31(以下、「製造装置31」という。)によって、
図4のフローチャートに示す製造方法で製造される。
【0055】
具体的には、シース104が外装されたツイストケーブル101の端末からシース104を除去するシースストリップ工程と、コア電線105の撚りを解く撚りほぐし工程と、撚りが解かれたコア電線105の撚り癖をなおす癖なおし工程と、シース104の端から突出するコア電線105の長さを適正長さに調整する長さ調整工程と、コア電線105の端末の絶縁被覆107を除去するコア電線被覆ストリップ工程と、コア電線105の周方向における向きを端子接続に適した向きに調整する向き調整工程と、コア電線105に端子102を接続する端子接続工程とをこの順で行うが、癖なおし工程は、コア電線105の撚りを解く撚りほぐし工程以降で端子接続工程より前に設けられ、長さ調整工程は、シースストリップ工程以降で、癖なおし工程より後且つ端子接続工程より前に設けられていればよい。なお、上記工程は適宜その順を変更してもよい。
【0056】
このような工程で端子付きケーブル100を製造する製造装置31は、
図5に示すように、ツイストケーブル101を送る搬送路32の上流側から順に、ツイストケーブル101の端末に対してシース104を除去するシースストリップ部33と、シース104の除去によって露出したコア電線105の撚りを解くほぐし部34と、コア電線105の周方向における向きを端子接続に適した向きに調整するとともに撚りが解かれたコア電線105の撚り癖をなおす向き調整・癖なおし部35と、シース104の端から突出するコア電線105の長さを適正長さに調整する長さ調整部36と、コア電線105の端末の絶縁被覆107を除去するコア電線被覆ストリップ部37と、コア電線105の端末に端子102を圧着接続する端子圧着装置1を備えている。
【0057】
続いて、コア電線105に端子102を圧着接続する端子圧着装置1について詳しく説明する。なお、搬送路32、シースストリップ部33、ほぐし部34、調整・癖なおし部35、長さ調整部36及びコア電線被覆ストリップ部37については従来構造であってもよいし、その他特徴的な構造であってもよいが、本明細書では詳細な説明を省略する。
【0058】
端子圧着装置1は、端子帯Xにおいて連結部Xbを介してキャリアXaに連結された端子102を、電線規制ユニット6を構成するキャリアカッタ60で連結部Xbを切断して分離するとともに、コア電線105の先端に圧着接続する装置である。
【0059】
端子圧着装置1は、
図1に示すように、プレス装置(図示省略)に載置される装置本体2に、キャリアXaの一側縁部に連結された端子102を略水平に支持するアンビル部3と、その端子102をアンビル部3と協働して加締めるクリンパ部4を上下に設けている(
図1参照)。
【0060】
また、装置本体2におけるアンビル部3の手前側Dfに、端子帯Xにおける連結部Xbを切断して端子102をキャリアXaから分離するキャリアカッタ60を有する電線規制ユニット6を設けている。
【0061】
下側に設けたアンビル部3は、装置本体2の下部に配置された基台5には、端子102の連結部Xbの近傍を支持するキャリアカッタ60と、端子102のインシュレーションバレル102aを支持するインシュレーションアンビル(キャリアカッタ60の裏側にあるため図示せず)と、端子102のワイヤバレル102bを支持するワイヤアンビル(キャリアカッタ60の裏側にあるため図示せず)と、端子102のボックス部102cを支持するアンビルホルダ(アンビル部3として見えている部位)を、この順に配置している。
【0062】
上側に設けたクリンパ部4は、装置本体2の上部に配置されたシャンク10に、端子102の連結部Xbをキャリアカッタ60と協働して剪断するカットオフパンチ70と、方向規制部90に収容されたコア電線105を保持する電線保持部80と、端子102のインシュレーションバレル102aをアンビル部3のインシュレーションアンビルと協働して加締めるインシュレーションクリンパ12と、端子102のワイヤバレル102bをワイヤアンビルと協働して加締めるワイヤクリンパ(インシュレーションクリンパ12の裏側にあるため図示せず)と、端子102のボックス部102cをアンビルホルダと協働して略水平に支持するスペーサ(図示せず)を、後述する端子搬送装置18の搬送方向と直交してこの順に配置している。
【0063】
キャリアカッタ60は、端子102のインシュレーションバレル102aと対向する位置に配置され、基台5上に配置されたカットホルダ16における幅方向Wの中央且つ手前側Dfの保持溝16aに対して上下摺動自在に保持され、後述するカットオフパンチ70と対向して下方に配置している。
また、キャリアカッタ60は、基台5とキャリアカッタ60の間に圧縮装填したコイルバネ17(
図1参照)の復元力により、上向きHuに常時付勢している。
【0064】
キャリアカッタ60の上面60aには、カットオフパンチ70の当接部71が当接される受け部61と、コア電線105の方向を規制する方向規制部90とが設けられている。
受け部61は、キャリアカッタ60の上面60aにおける幅方向Wの左側Wlにおいて、カットオフパンチ70の当接部71と対応する形状で形成され、キャリアカッタ60の上面60aより上方に突出する態様で設けられている。
【0065】
方向規制部90は、
図6に示すように、キャリアカッタ60の上面60aにおける幅方向中央の手前側Dfに設けたシース用凹部91と、シース用凹部91の底面より上方であり、上面60aより凹んだ状態の溝形状の収容溝92(92a,92b,92c)と、収容溝92同士の間に設けられた振分凸部93(93a,93b)とが設けられている。
【0066】
収容溝92は、ツイストケーブル101の端子102より先端側に露出するコア電線105が収容できる溝形状であり、幅方向中央において手前側Dfから奥側Db(アンビル部3及びクリンパ部4が配置された側)に向かって伸びる中央収容溝92bと、中央収容溝92bの幅方向Wの両側に配置され、手前側Dfから奥側Dbに向かって広がる平面視ハの字状を形成する側方収容溝92a,92cがある。
【0067】
なお、側方収容溝92a,92cは矩形断面の溝形状で形成されており、中央収容溝92bは下部がコア電線105の外周に応じた円弧状であり、上方が上向きに広がる断面略V字状となる溝形状で形成している。
【0068】
このように構成された中央収容溝92bは、平面視方向の方向角が奥行き方向D(
図6において左手前側から右奥側)に沿って形成され、側方収容溝92a,92cは、平面視方向の方向角がそれぞれ奥行き方向Dに対して30度となる向きで配置されている。したがって、側方収容溝92a,92cは、平面視方向の交差角が60度となる向きで形成されている。
【0069】
そして、側方収容溝92aと中央収容溝92bとの間に振分凸部93aが設けられ、中央収容溝92bと側方収容溝92cとの間に振分凸部93bが設けられている。このように収容溝92同士の間に形成された振分凸部93は、中央収容溝92b側が奥行き方向Dに沿い、幅方向Wの外側の側方収容溝92a(92c)の側が傾斜する平面視略台形状の凸部であり、上面の幅方向Wの外側の角部を面取りするとともに、上部の手前側Dfも手前側Dfに向かって傾斜するように面取りされている。このように形成された振分凸部93aと振分凸部93bとは、平面視幅方向中央に対して左右対称に設けられている。
【0070】
このように構成された方向規制部90における収容溝92は、本実施形態においては、収容溝92の深さ(収容溝92と振分凸部93とで規定される、上下方向の距離)が、圧着対象の電線の外径以上の深さであるか、またはキャリアカッタ60の上下方向の変位と圧着対象の電線の半径との和以上の深さとなるように形成されており、カットオフパンチ70によって押し付けられてキャリアカッタ60が下方Hdに移動した位置で、収容溝92の底部がインシュレーションアンビルの上面と略一致(又は略水平となる高さ)となる高さで形成されている。
【0071】
キャリアカッタ60の上部の奥側Dbには、端子帯XのキャリアXaが搬送方向に向けてガイドされるキャリアガイド溝62を、後述する端子搬送装置18の搬送方向と平行して水平に形成している。
【0072】
また、キャリアガイド溝62は、キャリアXaの厚み全体が収容される上下方向Hの寸法に形成され、キャリアXaの横幅全体(連結部Xbを含む)が収容される奥行き方向Dの寸法に形成している。なお、キャリアガイド溝62は、奥側が開放されるとともに、端子帯Xの搬送がスムースに行えるように若干余裕を持たせている。
【0073】
シャンク10は、装置本体2の上部に対して上下方向Hに摺動自在に保持され、図示しないプレス装置により、カットオフパンチ70と、インシュレーションクリンパ12と、ワイヤクリンパを上下動する。
【0074】
カットオフパンチ70は、シャンク10の前部に対して上下摺動自在に保持され、平面視逆L型状に形成されるとともに、正面視寝位のL型状に形成され、前記キャリアカッタ60と対向して上方に配置している。また、図示しないコイルバネの復元力により、シャンク10下端部よりも下方Hdへ突出される方向に常時付勢している。また、正面視寝位のL型状に形成されたカットオフパンチ70の一側下端部には、キャリアカッタ60の受け部61に当接される当接部71を突設している。
【0075】
電線保持部80は、シャンク10の手前側Dfにおいてシャンク10とカットオフパンチ70との間に配置され、シャンク10及びカットオフパンチ70のそれぞれに対して上下摺動自在に保持されている。
【0076】
電線保持部80は、幅方向Wの横長の直方体状であり、後述する方向規制部90の中央収容溝92bに収容したコア電線105を上方から押し付けて中央収容溝92bにコア電線105を保持する保持凸部81を設けている。
【0077】
なお、保持凸部81により中央収容溝92bにコア電線105が保持された状態で、電線保持部80と方向規制部90の振分凸部93との間隙を、圧着対象となるコア電線105の外径より小さくすることが、非圧着対象の電線が中央収容溝92bに入ることを防ぐ観点から好ましい。また、方向規制部90における収容溝92の深さが、圧着対象のコア電線105の外径より浅い場合も同様である。
【0078】
インシュレーションクリンパ12の下端側中央部には、端子102のインシュレーションバレル102aを内側に向けて加締めるための凹状のバレル加締め部121を形成している。
バレル加締め部121の両側内壁面は、下端側開放部から上端側閉塞部に向けて徐々に幅狭となる平面形状に形成され、端子102のインシュレーションバレル102aが内側に向けて徐々に幅寄せされる角度に傾斜している。
【0079】
一方、ワイヤクリンパの下端側中央部にも、端子102のワイヤバレル102bを内側に向けて加締めるための凹状のバレル加締め部(図示省略)を形成している。なお、バレル加締め部の構造は、前記バレル加締め部121と略同一であるので、その詳細な説明を省略する。
【0080】
アンビル部3の上流側の側部(
図1に示す左側)には、端子帯Xの各端子102をアンビル部3上に供給するための端子搬送装置18を配置している。
端子搬送装置18は、クリンパ部4を昇降動作する図示しないプレス機構の動作と連動して、端子帯Xの各端子102を、インシュレーションアンビルと、ワイヤアンビルと、アンビルホルダからなるアンビル部3上に対して1個ずつ間欠的に供給する。
【0081】
このように構成された端子圧着装置1における電線規制ユニット6について、
図6及び
図7とともに説明する。
電線規制ユニット6は、上述したキャリアカッタ60と、キャリアカッタ60の上部に設けた上述の方向規制部90と、キャリアカッタ60に下方Hdに移動させるためにキャリアカッタ60の上方に配置された上述のカットオフパンチ70、方向規制部90にセットしたコア電線105を保持するための上述の電線保持部80とで構成している。
【0082】
上述したように、コイルバネ17によって上方に付勢された状態で、キャリアカッタ60は基台5に対して上下方向Hに移動可能に構成され、カットオフパンチ70及び電線保持部80は、図示省略する駆動機構によって、シャンク10に対してそれぞれが独立して上下方向Hに移動可能に構成している。
そのため、カットオフパンチ70及び電線保持部80は、キャリアカッタ60に対してそれぞれ上下方向Hに相対移動可能に構成されている。
【0083】
続いて、上述のように構成された端子圧着装置1によってコア電線105に端子102を接続する端子接続工程について説明する。
端子接続工程では、前工程によってツイストケーブル101の端末からシース104が除去されて露出したコア電線105の撚りを解くとともに、端末の絶縁被覆107が除去された2本のコア電線105の端末に端子102を圧着接続する。
具体的には、2本のコア電線105のうち一方の先接続コア電線105aに端子102を接続したのち、他方の後接続コア電線105bに端子102を接続する。
【0084】
そのため、まず、
図8(a)に示すように、キャリアXaがキャリアガイド溝62に挿入された上方位置にあるキャリアカッタ60をカットオフパンチ70で下方Hdに移動させて、連結部Xbを切断し、キャリアXaから端子102を分離する(
図8(b)参照)。
【0085】
なお、上述したように、
図8乃至
図11において端子帯Xから分離された端子102の図示は省略しているが、キャリアカッタ60の幅方向Wの中央の奥側Dbにおいてアンビル部3の上に端子102が載置されている(
図12(b)(c)参照)。
【0086】
このとき、方向規制部90における収容溝92の底部が端子102の底部と略同一の高さとなる位置までキャリアカッタ60を下方Hdに移動させることとなる。
そして、
図9に示すように、カットオフパンチ70によってキャリアカッタ60が下方Hdに移動した電線規制ユニット6の手前側Dfに、両コア電線105に端子102が接続されていないツイストケーブル101を配置する。このとき、端子102が接続されていない両コア電線105は、シース104の先端から露出する撚り解き長さLは短いものの、30度の角度で平面視V字状となるように方向付けられる。
【0087】
なお、本実施形態の説明では、30度の角度で平面視V字状となるように方向付けられたコア電線105のうち平面視右側のコア電線105を先接続コア電線105aとし、平面視被代理側のコア電線105を後接続コア電線105bとして、平面視右側の先接続コア電線105aから端子102を接続する。
【0088】
そのため、まず電線規制ユニット6に対して、
図9及び
図12(a)に示すように、ツイストケーブル101を矢印Rの方向に向ける。このようにツイストケーブル101を矢印Rの方向に向けることで、先接続コア電線105aは奥行き方向Dに向き、後接続コア電線105bは奥行き方向Dに対して幅方向Wの左側に30度の向きとなる。
【0089】
この状態で、方向規制部90の側方収容溝92aに後接続コア電線105bを収容し、奥行き方向Dに向かう先接続コア電線105aを中央収容溝92bに収容する。このとき、側方収容溝92aと中央収容溝92bとの間に振分凸部93aがあるため、ツイストケーブル101の先接続コア電線105aと後接続コア電線105bとが近づく方向に向いていたとして、先接続コア電線105aと後接続コア電線105bとの間に振分凸部93aが割り込み、先接続コア電線105aを中央収容溝92bに収容し、後接続コア電線105bを側方収容溝92aに収容するように振り分けることができる。
【0090】
このようにして、側方収容溝92aに後接続コア電線105bが収容され、中央収容溝92bに先接続コア電線105aが収容された状態では、端子102のシース104の先端がシース用凹部91に位置し、また、中央収容溝92bに収容する先接続コア電線105aの導体106が電線規制ユニット6の奥側Dbにある端子102のワイヤバレル102bに位置し、絶縁被覆107の先端がインシュレーションバレル102aに位置するようにツイストケーブル101を配置する。
【0091】
そして、上述のように配置されたツイストケーブル101の先接続コア電線105aに対して、電線保持部80が下方Hdに移動して、中央収容溝92bに収容された先接続コア電線105aを上方から保持凸部81で押し付けて、端子102を接続する先接続コア電線105aを所定の位置に保持する(
図10(b)参照)。
【0092】
このように、電線保持部80で所定の位置に保持された先接続コア電線105aの端末に対し、アンビル部3及びクリンパ部4が協働して端子102のインシュレーションバレル102a及びワイヤバレル102bを加締めて、端子102を圧着接続することができる。
【0093】
次に、先接続コア電線105aに端子102が圧着接続されたツイストケーブル101の後接続コア電線105bに端子102を圧着接続するためには、ツイストケーブル101をいったん電線規制ユニット6から取出し、
図9及び
図12(a)に示すように、電線規制ユニット6に対してツイストケーブル101を矢印Lの方向に向ける。このようにツイストケーブル101を矢印Lの方向に向けることで、後接続コア電線105bは奥行き方向Dに向き、端子102が接続された先接続コア電線105aは奥行き方向Dに対して幅方向Wの右側に30度の向きとなる。
【0094】
この状態で、方向規制部90の側方収容溝92aに後接続コア電線105bを収容し、奥行き方向Dに向かう先接続コア電線105aを中央収容溝92bに収容する。このとき、中央収容溝92bと側方収容溝92cとの間に振分凸部93bがあるため、ツイストケーブル101の先接続コア電線105aと後接続コア電線105bとが近づく方向に向いていたとして、先接続コア電線105aと後接続コア電線105bとの間に振分凸部93bが割り込み、先接続コア電線105aを側方収容溝92cに収容し、後接続コア電線105bを中央収容溝92bに収容するように振り分けることができる。
【0095】
このようにして、中央収容溝92bに後接続コア電線105bが収容され、側方収容溝92cに先接続コア電線105aが収容された状態では、端子102のシース104の先端がシース用凹部91に位置し、また、中央収容溝92bに収容する後接続コア電線105bの導体106が電線規制ユニット6の奥側Dbにある端子102のワイヤバレル102bに位置し、絶縁被覆107の先端がインシュレーションバレル102aに位置するようにツイストケーブル101を配置する。
【0096】
そして、上述のように配置されたツイストケーブル101の後接続コア電線105bに対して、電線保持部80が下方Hdに移動して、保持凸部81で収容した中央収容溝92bに対して後接続コア電線105bを上方から保持凸部81で押し付けて、端子102を接続する後接続コア電線105bの位置を保持する(
図11(b)参照)。
【0097】
このように、電線保持部80でその位置が保持された後接続コア電線105bの端末に対し、アンビル部3及びクリンパ部4が協働して端子102のインシュレーションバレル102a及びワイヤバレル102bを加締めて、端子102を圧着接続することができる。
【0098】
このように、ツイストケーブル101におけるシース104の除去によって露出したコア電線105の端末に端子102を圧着接続するアンビル部3及びクリンパ部4を有する端子圧着装置1に、2本のコア電線105の向きを、一方がアンビル部3及びクリンパ部4に向かうように二股状に振り分けて規制する方向規制部90をアンビル部3及びクリンパ部4よりツイストケーブル101の側に設け、2本のコア電線105の向きを、一方がアンビル部3及びクリンパ部4に向かうように方向規制部90で二股状に振り分けて方向規制した状態で圧着接続することにより、2本のコア電線105の先端部の撚り解き長さが短くても確実にコア電線105の端末に端子102を圧着接続することができる。
【0099】
詳述すると、ツイストケーブル101におけるシース104の除去によって露出した2本のコア電線105の向きを、方向規制部90によって、二股状に振り分けて規制できるとともに、二股状に振り分けられた2本のコア電線105のその一方がアンビル部3及びクリンパ部4に向かうようにその向きが規制されているため、2本のコア電線105の先端部の撚り解き長さが短くても、アンビル部3及びクリンパ部4で、コア電線105の端末に端子102を確実に圧着接続することができる。
【0100】
また、方向規制部90は、端子102が接続されていないコア電線105の向きを規制する側方収容溝92a、アンビル部3及びクリンパ部4に向かい、端子102を接続するコア電線105の向きを規制する中央収容溝92b、及び端子102が接続されたコア電線105の向きを規制する側方収容溝92cが、この順で配置されており、一方のコア電線105を側方収容溝92aで規制するとともに、他方のコア電線105を中央収容溝92bで規制した状態でアンビル部3及びクリンパ部4による端子102を圧着接続し、端子102が圧着接続された他方のコア電線105を側方収容溝92cで規制するとともに、一方のコア電線105を中央収容溝92bで規制した状態でアンビル部3及びクリンパ部4による端子102を圧着接続するため、撚り解き長さが短くても、ツイストケーブル101を捻ったりすることなく、方向規制部90によってコア電線105の向きを規制しながら、より確実にコア電線105の端末に端子102を圧着接続することができる。
【0101】
詳述すると、例えば、アンビル部3及びクリンパ部4に向かい、端子102を接続するコア電線105の向きを規制する中央収容溝92bと、端子102が接続されていないコア電線105や端子102が接続されたコア電線105の向きを規制する側方電線規制部とで構成された二股状の方向規制部の場合、一方のコア電線105に端子102を圧着接続した後、他方のコア電線105に端子102を圧着接続する際に、端子102を接続する他方のコア電線105の向きを中央収容溝92bで規制し、端子102が接続された一方のコア電線105の向きを側方電線規制部で規制するため、ツイストケーブル101を捻る必要が生じるが、側方収容溝92a、中央収容溝92b、及び側方収容溝92cがこの順で配置された方向規制部90を用いることで、後接続コア電線105bを側方収容溝92aで規制するとともに、先接続コア電線105aを中央収容溝92bで規制した状態でアンビル部3及びクリンパ部4による端子102を圧着接続した後、ツイストケーブル101を捻ることなく、ツイストケーブル101の向きを変えて、端子102が圧着接続された先接続コア電線105aを側方収容溝92cで規制するとともに、後接続コア電線105bを中央収容溝92bで規制した状態でアンビル部3及びクリンパ部4によって端子102を圧着接続することができる。
【0102】
また、方向規制部90は、コア電線105を収容可能な溝状で構成し、溝状に構成された方向規制部90に収容したコア電線105のうち、アンビル部3及びクリンパ部4に向かい、端子102を接続するコア電線105を保持する電線保持部80を設け、コア電線105を収容可能な溝状で構成した方向規制部90に収容したコア電線105のうち、アンビル部3及びクリンパ部4に向かい、端子102を接続するコア電線105を電線保持部80で保持しながら圧着接続することにより、さらに確実にコア電線105の端末に端子102を圧着接続することができる。
【0103】
詳述すると、コア電線105を収容可能な溝状で構成した方向規制部90にコア電線105を収容したのち、アンビル部3及びクリンパ部4に向かい、端子102を接続するコア電線105を電線保持部80で保持しながらアンビル部3及びクリンパ部4で圧着接続するため、アンビル部3及びクリンパ部4に対して接続対象であるコア電線105がずれたりすることなく、さらに確実にコア電線105の端末に端子102を圧着接続することができる。
【0104】
また、溝状で構成した方向規制部90に収容するものの接続対象でないコア電線105は電線保持部80で保持されていないため、接続対象であるコア電線105に加えて接続対象でないコア電線105も電線保持部で保持している場合のように、アンビル部3及びクリンパ部4で端子102を圧着接続する際に作用する負荷が接続対象であるコア電線105を介して接続対象でないコア電線105に作用することなく、コア電線105の端末に端子102を圧着接続することができる。
【0105】
また、所定間隔を隔てて配置された端子102を帯状のキャリアXaに連結する連結部Xbを切断するキャリアカッタ60がアンビル部3及びクリンパ部4よりツイストケーブル101の側に備えられるとともに、下方Hdに移動して連結部Xbを切断するキャリアカッタ60の上面60aに方向規制部90が設けられ、所定間隔を隔てて配置された端子102を帯状のキャリアXaに連結する連結部Xbを下方Hdに移動してキャリアカッタ60で切断し、連結部Xbを切断するキャリアカッタ60の上面60aに設けられた方向規制部90で方向規制した状態で圧着接続するため、キャリアカッタ60の上面60aに設けられた方向規制部90でコア電線105の方向を規制した状態で、コア電線105の端末にキャリアカットされた端子102を圧着接続することができる。
【0106】
詳述すると、帯状のキャリアXaに連結部Xbで連結された端子102を、キャリアカッタ60が下方Hdに移動して連結部Xbを切断し、下方Hdに移動したキャリアカッタ60の上面60aに設けられた方向規制部90によりコア電線105の向きを規制しながら、より確実にコア電線105の端末に、キャリアカッタ60によってキャリアXaから分離された端子102を圧着接続することができる。
【0107】
また、連結部Xbを切断するために下方Hdに移動したキャリアカッタ60の上面60aに方向規制部90を設けているため、キャリアカット後に方向規制部90を別途セットすることなく、方向規制部90を所定位置にセットできるとともに、別途方向規制部90を別構成して所定位置にセットする場合に比べ、簡易な構造で構成することができる。
【0108】
なお、方向規制部90がキャリアカッタ60の上部に設けられるとともに、方向規制部90における収容溝92の深さが、圧着対象の電線の直径より深くなっていると、コア電線が圧着時に電線が方向規制部から外れることを抑制できる。また、収容溝92の深さは、キャリアカッタ60が端子帯Xの連結部Xbを切断する際の上下方向の変位と圧着対象の電線の半径との和以上の深さとなっていると、キャリアカット中に電線保持部80が電線を保持していなくても、コア電線105が収容溝92から外れることがなく、より確実にコア電線105の端末に、キャリアカッタによってキャリアXaから分離された端子102を圧着接続することができる。
【0109】
また、製造装置31は、シース104が外装されたツイストケーブル101の端末に対してシース104を除去するシースストリップ部33と、シース104の除去によって露出したコア電線105の撚りを解いてコア電線105の端末の絶縁被覆を除去するコア電線被覆ストリップ部37と、上述の端子圧着装置1とが、上流側から順に配設し、シース104が外装されたツイストケーブル101の端末に対してシース104を除去するシースストリップ工程と、シース104の除去によって露出したコア電線105の撚りを解いてコア電線105の端末の絶縁被覆を除去するコア電線被覆ストリップ工程と、コア電線105に端子102を圧着接続する上述の圧着接続方法とを、この順で行うため、ツイストケーブル101の端末に対してシース104を除去したことで露出したコア電線105の撚りを解くとともに、端末の絶縁被覆107を除去したコア電線105の方向を、キャリアカッタ60の上面60aに設けられた方向規制部90で規制した状態で、キャリアカットされた端子102をコア電線105の端末に確実に圧着接続することができる。
【0110】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、この発明のツイストケーブルはツイストケーブル101に対応し、
以下同様に、
シースはシース104に対応し、
電線はコア電線105,先接続コア電線105a,後接続コア電線105bに対応し、
端子は端子102に対応し、
圧着部はアンビル部3及びクリンパ部4に対応し、
端子圧着装置は端子圧着装置1に対応し、
方向規制部は方向規制部90に対応し、
圧着前電線規制部は側方収容溝92aに対応し、
圧着電線規制部は中央収容溝92bに対応し、
圧着後電線規制部は側方収容溝92cに対応し、
電線保持部は電線保持部80に対応し、
キャリアはキャリアXaに対応し、
連結部は連結部Xbに対応し、
キャリアカッタはキャリアカッタ60に対応し、
シースストリップ部はシースストリップ部33に対応し、
電線被覆ストリップ部はコア電線被覆ストリップ部37に対応し、
ツイストケーブルの端末処理装置は製造装置31に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
【0111】
例えば、上述の電線保持部80は、溝状で構成した中央収容溝92bに収容したコア電線105を上方から押付けて保持したが、溝状で構成した中央収容溝92bに収容したコア電線105を、方向規制部90とは独立して固定保持する保持部であってもよい。
【0112】
上述の方向規制部90には、側方収容溝92a,92cと中央収容溝92bとで三方向に延びる溝状で構成したが、側方収容溝92a(92c)と中央収容溝92bとで二方向に延びる溝状で構成するとともに、二方向に延びる溝状の方向規制部を一方のコア電線の圧着接続後、ターンテーブルのように回転させてから、他方のコア電線に端子を接続するように構成してもよい。
【0113】
また、上述の説明では、一対のコア電線105を撚り合わせるとともにシース104で被覆した車載ツイストケーブル101で端子付きケーブル100を構成したが、2本以上の電線をシース104で被覆して構成したケーブルのコア電線に端子102を圧着接続してもよいし、撚られていないコア電線に端子102を圧着接続してもよい。また、シース104で被覆されていない一対のコア電線105に端子を圧着接続してもよい。さらに、ツイストケーブル101がシース104を備えていない場合には、シースストリップ工程を省略することもできる。
【符号の説明】
【0114】
1…端子圧着装置
3…アンビル部
4…クリンパ部
31…製造装置
33…シースストリップ部
37…コア電線被覆ストリップ部
60…キャリアカッタ
80…電線保持部
90…方向規制部
92a,92c…側方収容溝
92b…中央収容溝
101…ツイストケーブル
102…端子
104…シース
105…コア電線
105a…先接続コア電線
105b…後接続コア電線
Xa…キャリア
Xb…連結部