IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日亜化学工業株式会社の特許一覧 ▶ イムラ アメリカ インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図1
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図2
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図3
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図4
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図5
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図6
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図7
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図8
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図9
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図10
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図11
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図12
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図13
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図14
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図15
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図16
  • 特許-半導体発光素子の製造方法 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-07
(45)【発行日】2023-02-15
(54)【発明の名称】半導体発光素子の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/02 20100101AFI20230208BHJP
   H01L 21/301 20060101ALI20230208BHJP
   B23K 26/53 20140101ALI20230208BHJP
   B23K 26/00 20140101ALI20230208BHJP
【FI】
H01L33/02
H01L21/78 B
B23K26/53
B23K26/00 N
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020522394
(86)(22)【出願日】2018-11-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-15
(86)【国際出願番号】 JP2018043455
(87)【国際公開番号】W WO2019107320
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】62/592,299
(32)【優先日】2017-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】593185670
【氏名又は名称】イムラ アメリカ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100104949
【弁理士】
【氏名又は名称】豊栖 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100074354
【弁理士】
【氏名又は名称】豊栖 康弘
(72)【発明者】
【氏名】山本 稔
(72)【発明者】
【氏名】井上 直人
(72)【発明者】
【氏名】爲本 広昭
(72)【発明者】
【氏名】堀田 芳敬
(72)【発明者】
【氏名】大竹 秀幸
【審査官】百瀬 正之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0025387(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0098733(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0026153(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0064695(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0115930(US,A1)
【文献】特開2013-46924(JP,A)
【文献】特開2017-69510(JP,A)
【文献】特開2015-115483(JP,A)
【文献】特開2014-90011(JP,A)
【文献】特開2013-146747(JP,A)
【文献】特表2011-519175(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0214439(US,A1)
【文献】特開2016-54207(JP,A)
【文献】特開2014-11358(JP,A)
【文献】特開2011-147968(JP,A)
【文献】特開2011-56544(JP,A)
【文献】国際公開第2010/098186(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
H01S 5/00-5/50
G02B 6/12-6/14
H01L 21/26-21/268
H01L 21/30-21/326
B23K 26/00-26/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体発光素子の製造方法であって、
基板上に半導体構造が設けられたウエハを準備する工程と、
前記ウエハの基板内、所定の距離間隔で複数回、レーザ光をパルス状に第一時間間隔で照射することで、前記基板内に複数の改質領域を形成し、形成された前記複数の改質領域の間にクラックを伸展させる工程と、
を含み、
前記基板内に前記複数の改質領域を形成しクラックを伸展させる工程において、前記第一時間間隔で行われる各レーザ光照射が、
前記基板内の厚さ方向における所定の深さに、第一パルスエネルギーを有する第一レーザパルスを照射する工程と、
前記第一レーザパルスの照射後、前記基板内の厚さ方向における前記所定の深さに、前記第一時間間隔よりも短い3ps~900psの第二時間間隔で、前記第一パルスエネルギーに対して強度比を0.5~1.5とする第二パルスエネルギーの第二レーザパルスを照射する工程と、
を含む半導体発光素子の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体発光素子の製造方法であって、
前記第二レーザパルスを照射する工程において、前記第二レーザパルスの第二パルスエネルギーを、前記第一パルスエネルギーに対して強度比を0.8~1.2としてなる半導体発光素子の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体発光素子の製造方法であって、
前記第二時間間隔が、3ps~500psである半導体発光素子の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の半導体発光素子の製造方法であって、
前記第二時間間隔が、50ps~350psである半導体発光素子の製造方法。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一に記載の半導体発光素子の製造方法であって、
前記第一レーザパルス及び第二レーザパルスのパルス幅が、100fs~10000fsである半導体発光素子の製造方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一に記載の半導体発光素子の製造方法であって、
前記第一時間間隔が、5μs~40μsである半導体発光素子の製造方法。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一に記載の半導体発光素子の製造方法であって、
前記第一レーザパルスの第一パルスエネルギーが、0.5μJ~15μJである半導体発光素子の製造方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一に記載の半導体発光素子の製造方法であって、
前記基板がサファイア基板である半導体発光素子の製造方法。
以上
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示は、半導体発光素子の製造方法に関し、具体的には、ウエハ内部にレーザ光を照射して、ウエハをチップ化する半導体発光素子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体発光素子は、小型で電力効率が良く鮮やかな色の発光をする。また、半導体素子である発光素子は球切れ等の心配がない。さらに初期駆動特性が優れ、振動やオン・オフ点灯の繰り返しに強いという特徴を有する。このような優れた特性を有するため、発光ダイオード(Light Emitting Diode:以下「LED」ともいう。)、レーザダイオード(Laser Diode:以下「LD」ともいう。)等の半導体発光素子は、各種の光源として利用されている。特に近年は、蛍光灯に代わる照明用の光源として、より低消費電力で長寿命の次世代照明として注目を集めており、更なる発光出力の向上及び発光効率の改善が求められている。
【0003】
このような半導体発光素子は、サファイア基板上に半導体層をエピタキシャル成長させた後、チップ毎に分割する。従来、基板上に半導体層が積層されたウエハは、ダイシング、スクライブ、レーザスクライブ等によってチップ化されている。半導体層に窒化物半導体を用いる場合は、サファイア基板やSiC基板等が成長基板として用いられている。
【0004】
サファイア基板を有するウエハの割断方法としては、サファイア基板の厚さ方向の内部にレーザ光を照射させ、割断を行う方法が提案されている(例えば特許文献1)。また基板表面の加工にはナノ秒バーストパルスレーザが利用されている。
【0005】
しかしながら、サファイア基板上に半導体層をエピタキシャル成長させたウエハに対して高いエネルギーのレーザ光を照射すると、半導体層が破損を受ける等して、歩留まりが低下する可能性があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2006-245043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的の一は、効率良くレーザスクライブを実現可能な半導体発光素子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一の側面に係る半導体発光素子の製造方法によれば、基板上に半導体構造が設けられたウエハを準備する工程と、前記ウエハの基板内の厚さ方向における所定の深さで、所定の距離間隔で複数回、レーザ光をパルス状に第一時間間隔で照射する工程とを含み、前記レーザ光を照射する工程において、前記第一時間間隔で行われる各レーザ光照射が、前記基板内の厚さ方向における第一集光位置に、第一パルスエネルギーを有する第一レーザパルスを照射する工程と、前記第一レーザパルスの照射後、前記第一時間間隔よりも短い3ps~900psの第二時間間隔で、前記第一パルスエネルギーに対して強度比を0.5~1.5とする第二パルスエネルギーの第二レーザパルスを照射する工程とを含むことができる。
【発明の効果】
【0009】
上記形態によれば、従来のレーザ照射に比べ、第一時間間隔で照射するレーザ光を複数に分割したことで一パルスあたりの強度(第一パルスエネルギー、第二パルスエネルギー)を抑制できるので、半導体層への破損のおそれを低減して、歩留まりを改善した半導体発光素子の製造方法を実現できる。
【0010】
さらに他の実施形態に係る半導体発光素子の製造方法によれば、前記第二レーザパルスを照射する工程において、前記第二レーザパルスの第二パルスエネルギーを、前記第一パルスエネルギーに対して強度比を0.8~1.2とすることができる。
【0011】
他の実施形態に係る半導体発光素子の製造方法によれば、前記第二時間間隔を、3ps~500ps、好ましくは50ps~350psとできる。
【0012】
他の実施形態に係る半導体発光素子の製造方法によれば、前記第一レーザパルス及び第二レーザパルスのパルス幅を、100fs~10000fsとできる。
【0013】
また、他の実施形態に係る半導体発光素子の製造方法によれば、前記第一時間間隔を、5μs~40μsとできる。
【0014】
さらにまた、他の実施形態に係る半導体発光素子の製造方法によれば、前記第一レーザパルスの第一パルスエネルギーを、0.5μJ~15μJとできる。
【0015】
さらにまた、他の実施形態に係る半導体発光素子の製造方法によれば、前記基板をサファイア基板とでき
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係る半導体発光素子を示す断面図である。
図2】ウエハから半導体発光素子チップを割断する様子を示す模式断面図である。
図3】基板の裏面側からレーザ光を第一集光位置に照射する状態を示す模式断面図である。
図4】背景技術のレーザ光照射パターンの例を示すグラフである。
図5】背景技術のレーザ光の集光位置を示す模式断面図である。
図6】一実施形態に係るレーザ光照射パターンの例を示すグラフである。
図7】点(スポット)とクラックの例を示す光学顕微鏡写真である。
図8】実施形態に係るレーザ光の集光位置を示す模式断面図である。
図9】マイケルソン干渉計の光学系を示す模式図である。
図10】レーザ照射後からの時間軸における現象を示す表である。
図11】第二時間間隔ごとのクラック伸展率を示すグラフである。
図12】クラックの伸展性と加工痕形状のパルス間隔との関係を示す表である。
図13】背景技術と実施形態のクラックの伸展に必要な最小パルスエネルギーを示すグラフである。
図14】背景技術と実施形態での基板裏面側のクラックを示す光学顕微鏡写真である。
図15】実施形態でのパルス幅と基板裏面側のクラックとの関係を示す光学顕微鏡写真である。
図16図16Aは基板の裏面側から第一走査目のレーザ光を第一集光位置に照射する状態を示す模式断面図、図16B図16Aの拡大模式断面図、図16C図16Bの状態で第二走査のレーザ光を第二集光位置に照射する状態を示す模式断面図、図16D図16Cの後、クラックが伸展する状態を示す模式断面図である。
図17】基板中のレーザ光の走査方向を示す模式平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、添付の図面を参照して実施形態を説明する。なお各図面を通じて、同様の符号は、対応する構成要素や同一の構成要素を示している。ただし、以下に示す実施形態及び実施例は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は以下のものに限定されるものでない。また各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明に係る実施形態及び実施例を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。さらに、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」および、それらの用語を含む別の用語)を用いる。
(実施形態1)
【0018】
以下、本発明の実施形態1について説明する。
(半導体発光素子10)
【0019】
まず、本発明の実施形態1に係る製造方法により得られる半導体発光素子10の概略を説明する。
【0020】
図1に、半導体発光素子10の断面を示す。図1に示すように、半導体発光素子10は、基板5の一方の主面である第一主面5a上に、半導体構造11として窒化物半導体層が積層されている。具体的には、半導体発光素子10は、対向する一対の主面を有する基板5の第一主面5aである表面側に、第一半導体層6であるn型半導体層、活性層8、第二半導体層7であるp型半導体層を順に備える半導体構造11が積層されている。また、n型半導体層にはn側パッド電極3Aが電気的に接続され、p型半導体層にはp側パッド電極3Bが電気的に接続されている。半導体発光素子10は、n側パッド電極3A及びp側パッド電極3Bを介して、外部より電力が供給されると、活性層8から光を放出し、図1における電極3A、3Bの形成面側または第二主面5b側から、主に光が取り出される。活性層8は、発光層に相当する。活性層8が発する光のピーク波長は、例えば360nm~650nmとする。
【0021】
また、p型半導体層の上に透光性導電層13が形成され、透光性導電層13上にp側パッド電極3Bが形成される。さらに、n側パッド電極3A及びp側パッド電極3Bの所定の表面のみが露出され、他の部分は絶縁性の保護膜14で被覆される。
(半導体発光素子の製造方法)
【0022】
次に、半導体発光素子10の製造方法について説明する。
(ウエハ準備工程)
【0023】
まず、基板5の第一主面5a上に半導体構造11が設けられたウエハを準備する。ここで基板5は、半導体構造11を成長させることができる成長基板であれば、大きさや厚さ等は特に限定されない。このような基板5の材質としては、半導体積層体からの発光を透過する、サファイア(Al23)、SiC、スピネル(MgAl24)のような透光性の絶縁性材料や、半導体材料(例えば、窒化物系半導体材料)を用いることができる。
【0024】
サファイアはクラックを伸展させ難い材料であるが、本実施形態に係る方法であれば、このようなサファイア基板であってもクラックを伸展させることができる。また、サファイア基板5の厚さは、例えば50μm~2mm程度とすることができる。サファイア基板5は、半導体構造11及び電極を形成するまでは200μm~2mm程度の厚さとし、その後、研磨等により50μm~1mm、好ましくは100~500μm程度に薄膜化してもよい。
【0025】
基板5の第一主面5a上に成長させる半導体構造11としては、例えば基板5側から、第一半導体層6(例えばn型半導体層)、活性層8(発光層)、第二半導体層7(例えばp型半導体層)がこの順に積層された構造が、出力、効率上好ましいが、それに限定されずその他の半導体構造でもよい。
【0026】
紫外光や、青色光から緑色光の可視光を発光可能な半導体層としては、例えば、III-V族化合物半導体、II-VI族化合物半導体等の半導体材料から形成することができる。具体的には、InXAlYGa1-X-YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)等の窒化物系の半導体材料(例えばInN、AlN、GaN、InGaN、AlGaN、InGaAlN等)を用いることができる。窒化物半導体による発光は、可視光域の短波長域、近紫外域、若しくはそれより短波長域であるため、半導体構造11からの光と光変換部材(蛍光体等)とを組み合わせることで白色光を容易に得ることができる。また基板5としてサファイア基板を選択する場合は、窒化物半導体からなる半導体構造11を成長させることが容易である。
【0027】
これらの半導体層の成長方法としては、特に限定されないが、MOVPE(有機金属気相成長法)、HVPE(ハイドライド気相成長法)等、半導体の成長方法として知られている全ての方法を好適に用いることができる。特に、MOCVDは結晶性良く成長させることができるので好ましい。
【0028】
なお、半導体構造11を成長させた後で、レーザ光を照射する工程前に、基板5の厚みを薄くする工程を含めてもよい。基板5の厚みを薄くするには、基板5を第二主面5b(裏面)側から研磨及び/又は研削する。
(割断工程)
【0029】
基板5上に半導体構造11を成長させた後、図2に示すように基板5を割断してチップCPに個片化する。割断工程においては、基板5の内側に、レーザ光LBを照射して部分的に脆化させることにより改質させる。この様子を図3の模式断面図に示す。
(レーザ光LB)
【0030】
レーザ光LBを照射するレーザ光源は、パルス発振するレーザを用いることができる。また、その波長は特に限定されるものではなく、例えば800~1100nmの範囲にピーク波長を持つレーザを使用することができる。具体的には、チタンサファイアレーザ、Nd:YAGレーザ、Nd:YVO4レーザ、Nd:YLFレーザ、イッテルビウムドープドファイバーレーザ等、種々のものを利用することができる。また、これらの高次高調波を用いてもよい。レーザ光LBのパルス幅としては、フェムト秒からピコ秒のパルス幅のパルスレーザが用いられ、具体的には100fs~10000fsであるものを用いることができる。実施形態1ではピーク波長を1045nmとするイッテルビウムドープドファイバーレーザを用いている。高出力のパルスレーザは、効率よく基板5の内部に集光できるので、基板の改質に好適に利用できる。
【0031】
レーザ光LBの水平面内における走査方向は、ウエハを分割すべきライン(仮想的な分割予定線)に沿って行う。一例として、図17の平面図に示すように、ウエハのオリエンテーションフラット面OF(例えばサファイアのa面)に対して略垂直な方向を1次方向、略水平な方向を2次方向とする。まず、ウエハの2次方向に対してレーザ光の走査を行い、次いでウエハの1次方向にレーザ光の走査を行う。
【0032】
図3に示すように、基板5の裏面側から、基板5の内部に向かって、基板5の厚さ方向における第一集光位置31に、フェムト秒からピコ秒のパルス幅のパルスレーザ等のレーザ加工機を用いてレーザ光LBを照射する。背景技術のレーザ光は図4に示すように、一定の時間間隔(第一時間間隔INT1)でもってパルス状のレーザ光(シングルパルスSLP)を基板5に照射して、クラックを伸展させていた。具体的には、図5に示すように、基板5内の厚さ方向(図において上下方向)における所定の深さDPTにおいて、一定のスポット間隔STDでレーザ光を集光させる点SPTを設定して、点SPT同士の間にクラックCRKを伸展させている。サファイア基板の場合は六方晶系であるため、a面に沿ってクラックが伸展し易いことから、予めサファイア基板のc面に半導体層をエピタキシャル成長させている。
【0033】
しかしながら、レーザ光は強いエネルギーを有していることから、基板の裏面側からレーザ光を入光させたとしても、基板の表面側に成長された半導体構造にダメージを与えることが懸念される。半導体構造が損傷を受けると、不良品の原因となって歩留まりが低下する。一方でレーザ光の強度を抑制すると、十分なクラックの伸展が得られず、基板の割断に際して所望の方向に破断されず、これも歩留まりの低下を招く。このように、レーザスクライブを用いる半導体の製造方法においては、半導体構造の保護とレーザスクライブの制御は相反する問題であった。
【0034】
これに対し本願発明者らは、試行錯誤を繰り返した後、レーザ光の一パルス強度を抑えつつもクラックの制御を可能とする方法を見出した。すなわち、図4の状態から、図6に示すようにパルスを複数に分割し、かつ分割した各パルスLP1、LP2の強度を1:(1±0.5)とすることで、十分なクラックの伸展が得られることを見出し、本願発明を成すに至った。すなわち、レーザ光をパルス状に第一時間間隔INT1で照射する工程を維持しつつ、各レーザ光の照射を、一の大パルス(シングルパルスSLP)で行うのでなく、図6に示すようにパルス強度を抑えた複数の分割パルスLP1、LP2で短い時間間隔で行うことで、クラックの伸展を制御しつつも、半導体層への影響を抑制することに成功したものである。このようにして得られた点(スポット)SPTとクラックCRKの例を図7の写真に示す。この図は基板の裏面側から見た写真である。
【0035】
各レーザ光照射は、図6に示すように、第一レーザパルスLP1の照射と、第二レーザパルスLP2の照射で構成される。第一レーザパルスLP1と第二レーザパルスLP2の強度比は、ほぼ等しくすることが好ましい。図4に示した背景技術のシングルパルスと同様の加工性を実現するため、同じパルスエネルギーをトータルで照射するには、ほぼ均等なパルスに分割することで、一パルスあたりのエネルギーを抑えることができる。ただし、完全に第一レーザパルスLP1と第二レーザパルスLP2を一致させずとも、例えば第一レーザパルスLP1と第二レーザパルスLP2の強度比を1:(1±0.2)としてもよい。強度比がこれよりも大きくなると、クラックの伸展性が低下する。
【0036】
なお第一レーザパルスLP1及び第二レーザパルスLP2のパルス幅は、100fs~10000fs、好ましくは200fs~5000fs、より好ましくは500fs~1000fsとする。なお第一レーザパルスLP1及び第二レーザパルスLP2のパルス幅も、等しくすることが好ましいが、完全に一致させる必要はなく、例えば第一レーザパルスLP1と第二レーザパルスLP2のパルス幅を1:(1±0.2)としてもよい。
【0037】
第一レーザパルスLP1と第二レーザパルスLP2の時間間隔である第二時間間隔INT2は、第一時間間隔INT1よりも1/1000以上短くする。好ましくは、第二時間間隔INT2を3ps~900ps、より好ましくは3ps~500ps、最も好ましくは50ps~350psとする。本発明者らの行った試験によれば、第二時間間隔INT2を50ps~350ps(例えば200ps)としたとき、最小出力でクラックの伸展性が確保された。また下限の3psよりも短いと、クラックの伸展性が変動して安定した結果が得られなかった。なお、図6に示すように、第一時間間隔INT1とは第一レーザパルスLP1から次の第一レーザパルスLP1までの時間を、また第二時間間隔INT2とは第一レーザパルスLP1から第二レーザパルスLP2までの時間を、それぞれ指す。
【0038】
なお一定の距離間隔で離間させた点SPTにレーザ光を照射させるため、レーザ光の照射位置と基板5とを相対的に移動させる。例えば基板5を一定速度で送り出し、これに同期させてレーザ光の照射を定位置で繰り返すことで、スポット間隔STDで離間させた点SPTを複数形成できる。あるいは基板を固定し、レーザ光の照射位置を変化させるように走査させてもよいし、また基板の移動とレーザ光の走査を組み合わせてもよい。なおスポット間隔STDは、例えば1μm~10μm、好ましくは2μm~6μmとする。
【0039】
例えば、レーザ光の照射位置を固定し、基板5側を移動させる。これによって、スポット間隔STDに加え、パルスの時間差である第二時間間隔INT2に応じて、スポット間の距離間隔DSTも変動する。第二時間間隔INT2を広くすると、距離間隔DSTが広くなり、STD間のスポット同士を連結するクラックが長くなって伸展性が向上する。本発明者らの行った試験によれば、50ps~350psの範囲で最もクラックの伸展性が向上した。ただし、パルス間隔がナノ秒のオーダーにまで拡げると、クラックの伸展性が低下した。第二時間間隔INT2が200psで、背景技術のシングルパルス(パルス幅700fs)と比較して、パルスエネルギーを約60%低下させてもレーザスクライブ加工が実現された。
【0040】
一方、第一時間間隔INT1は、2μs~100μs、好ましくは5μs~40μsとする。
【0041】
本発明者らの行った試験によれば、背景技術のシングルパルスによるクラックの伸展に必要なパルスエネルギーが3.4μJであったところ、本実施形態では1.4μJに低減できた。つまり、本実施形態では、背景技術の手法に比較して、クラックの伸展に必要なパルスエネルギーが40%に低減され、加工効率が改善された。また、伸展するクラックの直進性も向上され、クラックの制御のし易さも向上された。
(パルス間隔がピコ秒のレーザ)
【0042】
このようなパルス間隔がピコ秒のレーザの発生には、例えば図9に示すマイケルソン干渉計等が利用できる。この図に示すマイケルソン干渉計の光学系では、ピコ秒間隔のパルス列となるように光を分岐する。ここでは入射されたパルス状のレーザ光を、第一偏光フィルタHWP1を通じて偏光を45°回転させて、偏光ビームスプリッタPBSに入射し、光を二方向(図において上方向と右方向)に分岐する。分岐されたレーザ光成分の内、上方向に反射されたレーザ光成分(第一レーザパルスLP1に相当)は、第一円偏光フィルタQWP1を通じて第一金製ミラーAUM1で反射される。一方、右方向に直進したレーザ光成分(第二レーザパルスLP2に相当)は、第二円偏光フィルタQWP2を通じて第二金製ミラーAUM2で反射される。これらの分岐されたレーザ光成分は、偏光ビームスプリッタPBSから偏光子WP及び第二偏光フィルタHWP2を通じてそれぞれ出力される。この際、各レーザ光成分は、光路長の違いによって時間遅れを生じて出力される。図9においては、金製ミラーのいずれか一方(例えば第一金製ミラーAUM1)を移動させることで、第一レーザパルスLP1と第二レーザパルスLP2の時間差、すなわち第二時間間隔INT2を調整することが可能となる。例えば光路長差を0.3mmとすることで、1psの時間差を生じさせることができる。また、レーザ光源としてファイバーレーザを用いる場合は、WDM(Wavelength Division Multiplexer)などの光学的な分岐素子を用い、複数のパルスが伝搬する距離(ファイバー長)を調整することでも時間を調整することができる。さらに、上記分岐後の特定のファイバーに、光学的遅延装置を導入することで、パルス間隔の調整を行うことも可能である。光学的遅延装置はインライン型のものが望ましい。
(超短パルスレーザ照射時に生じる現象)
【0043】
ここで、超短パルスの第一レーザパルスを照射した際に生じる現象について考察する。ここでは、図10に示すレーザ照射後からの時間軸における現象を示す表(S. K. SUNDARAM, E. MAZUR "Inducing and probing non-thermal transitions in semiconductors using femtosecond laser pulses" Nature Materials Vol.1, pp. 217-224. Dec. 2002のFigure 1)に基づいて、レーザ照射後、各時間スケールに定性的にどのような現象が生じているのかを検討する。図においてAで示すps(ピコ秒)にあたる10-12s~10-11sの領域では、キャリア(励起電子)間の散乱、キャリア-フォノン散乱過程を経て、キャリアの拡散や格子への熱エネルギー伝播が生じる。この領域では、キャリア(電子密度)が通常よりも多い励起状態にある領域(励起に多光子吸収を必要としない)に後続パルスが照射されると電子が効率良く光吸収を起こし、電離・イオン化が加速され、加工効率が向上する。そして、これに続くBで示す10-11s~10-9sの領域では、レーザ照射による相転移(液化、気化)の「核」が形成される初期過程、あるいは爆発により生じる応力波発生・クラック形成の初期過程である。よって、この領域に後続の第二レーザパルスが到達することで加工を加速させることができると考えられる。Bのなかでも特にCで示す領域においては、効率的な加工が期待できる。
【0044】
次に、第二レーザパルスを照射するタイミングとして、第一レーザパルスからの遅延時間である第二時間間隔ごとのクラック伸展率を図11のグラフに示す。図11においてDで示す2ps~10psの範囲(図10のAの領域)は、初期の加工性良化範囲であり、ここでは電子が伝導体に多数存在している励起状態の試料に第二レーザパルスが照射されるため、多光子吸収を必要としない。よって電子に光エネルギーを直接与えることができるため、エネルギー吸収効率が高く、電離、イオン化が加速され、加工効率が向上すると考えられる。
【0045】
また図11においてEで示す90ps~340psの範囲(図10のCの領域)は、加工性良好範囲であり、ここでは一部の残留励起キャリアが光吸収を引き起こすことにより、電離・イオン化が加速され、加工効率が上昇する。またレーザ照射による相転移(液化、気化)の「核」が形成される初期過程、あるいは爆発により生じる応力波発生・クラック形成の初期過程に、後続の第二レーザパルスが到達することで、加工を加速させることができると考えられる。
(実施例)
【0046】
次に、実施例1~6として、第二時間間隔を変化させてレーザ光を照射させ、レーザ加工後のサファイア基板の裏面に形成された加工痕とクラックを光学顕微鏡で撮像し、クラックの伸展性を確認した。また比較例1として、シングルパルスでレーザ光を照射して測定を行った。加工痕とクラックは、光学顕微鏡で、透過照明の環境でレーザ照射部(第1焦点距離)にフォーカスを合わせて撮像した。ここでは、サファイア基板として4インチ、厚さ150μmのものを用いた。また第一時間間隔は10μsとした。さらにパルス幅は300fsとした。この条件で、パルスの第二時間間隔を、実施例1で3ps、実施例2で10ps、実施例3で50ps、実施例4で90ps、実施例5で200ps、実施例6で340psとした。これらの結果を、図12に示す。クラックの伸展性がよいものをA、悪いものをCとして、評価をA、B、Cの3つに分けた。
【0047】
図12に示すように、実施例1~6は、いずれもクラックの伸展性が見られ、良好で(評価がAとB)、特に実施例4~6がクラックの伸展性が最も良好であった(評価がA)。一方で、比較例1のシングルパルスは、クラックの伸展が殆ど見られなかった(評価がC)。
【0048】
また、第一レーザパルスと第二レーザパルスの強度比を変化させた試験を行った。ここでは、第一レーザパルスと第二レーザパルスの強度比を、実施例7では1:1(4:4)、実施例8では4:2、実施例9は2:4としつつ、比較例2では4:1、比較例3では1:4に変化させて、加工痕とクラックの観察画像を撮像した。なお、実施例7の他の条件は実施例4と同じ条件である。この結果を、表1に示す。表1に示すように、クラックの伸展性は、強度比1:1が最も良好で、一方、第一レーザパルスに対して第二レーザパルスの強度を高くした場合、低くした場合のいずれも、強度差を大きくするほどクラックの伸展性が悪くなり、クラックの伸展が殆ど見られなかった(評価C)。
【表1】
【0049】
また、良好なクラックの伸展性がみられる最小のパルスエネルギーを、複数の条件で確認した。図13は、比較例4として、シングルパルス(1パルス)、比較例5として、第1レーザパルスと第2レーザパルスとの間隔がナノ秒(1ns~1000ns、ここでは20ns)の分割パルス、実施例10として、第1レーザパルスと第2レーザパルスとの間隔がピコ秒(本実施形態の範囲3ps~900ps)の分割パルスのそれぞれで、クラックの伸展性が良好となる最小のパルスエネルギーをまとめたグラフである。これらを比較すると、実施例10は1.4μJで、比較例4のシングルパルスの3.4μJの40%以下(60%以上低減)に相当し、本実施例が高い加工効率を実現できることを確認した。また実施例10は、パルス間隔がナノ秒の比較例5(1.7μJ)に対しても、80%(20%低減)に相当し、本実施例がさらに高い加工効率を実現できることを確認した。
【0050】
また、図14に示すように、サファイア基板裏面側のクラックの形状について、上記と同じ、比較例4、比較例5、実施例10の3つの条件で確認した。基板裏面の表面は、光学顕微鏡で、透過照明の環境で基板裏面の表面にフォーカスを合わせて撮像した。図14によると、ナノ秒の分割パルス(比較例5)では、クラックの直進性が失われるが、実施例10にかかるピコ秒の分割パルスでは、シングルパルス(比較例4)と同様のクラックの直進性を維持できた。このように、本実施例によればクラックの直進性がよく、高い加工効率のレーザスクライブを実現できることが確認された。以上の通り、実施例に係る半導体発光素子の製造方法によれば、背景技術のレーザ照射に比べ、第一時間間隔で照射するレーザ光を複数に分割し、分割したパルス間隔を3ps~900psとしたことで、半導体層への破損のおそれを低減して、歩留まりを改善した半導体発光素子の製造方法を実現できる。この結果、半導体層へのダメージに対する余裕度を向上できる。
【0051】
また、図15に示すように、本実施例の第一レーザパルスLP1及び第二レーザパルスLP2のパルス幅と、サファイア基板裏面側のクラックの形状との関係について、光学顕微鏡写真から確認した。実施例11は、パルス幅が300fs、実施例12はパルス幅が700fsとした。その他の条件は、第一レーザパルスと第二レーザパルスとの間隔が200ps、第一レーザパルスと第二レーザパルスの強度比が1:1であった。この結果から、実施例12のパルス幅が700fsの方が、伸展するクラックの直進性が良好であった。
【0052】
以上の例では、レーザ光の照射を、基板5の厚さ方向に一定の位置で、基板5の主面に沿って一定間隔にて行う例を説明した。ただ本発明はこの構成に限らず、このような一定深さでのレーザ光の照射を、異なる厚さ方向に2回走査することもできる。特に図16A図16Dの模式断面図に示すように、第一深さの第一走査で形成された改質領域内を集光位置とした第二走査のレーザ光を照射することで、クラックの伸展をさらに促進させることができる。この場合、まず図16Aに示すように、基板5の表面(第一主面5a側)上に半導体構造11を成長させたウエハを準備した状態で、この基板5の裏面(第二主面5b)側から、基板5内の厚さ方向、すなわち基板5の内部であって基板5の深さ方向における第一集光位置31に第一走査目のレーザ光LB1を照射する。このときレーザ光LB1が第一集光位置31に集光されるよう、レーザ光LB1の集光位置を調整する。レーザ光LB1が集光された部分の周辺には改質領域20が形成され、レーザ光LB1を水平方向に走査することで、帯状の改質領域20が形成される。この第一レーザ照射工程によって、図16Bの拡大断面図に示すように、帯状に改質領域20が形成される。次に図16Cに示すように、この改質領域20内であって、基板5の厚さ方向において第一集光位置31と異なる第二深さ集光位置32に第二走査目のレーザ光LB2を照射する。この第二レーザ照射工程によって、クラックの伸展が促進され、基板5の第二主面5bにまでクラックが伸展する時間を短縮することができる。このようにすれば、ウエハを割断して半導体発光素子毎に個片化する工程を、更に短時間で行える。
【0053】
またレーザ光の走査回数も2回に限らず、3回以上とすることもできる。例えば、第一レーザ照射工程の前に、レーザ光を第三集光位置に照射する第三レーザ照射工程を含めてもよい。これによってさらに基板の第一主面側へのクラックの伸展を促進することができる。
【0054】
また、本発明の他の実施形態に係る半導体発光素子の製造方法では、ナノ秒バーストパルスレーザ(1ns~1000ns)の少なくとも1パルスを、本実施形態のようなピコ秒間隔の2つのパルスに分けて用いることもできる。また、本発明の実施形態に係る半導体発光素子の製造方法を備えていれば、さらに第2レーザパルスの次に第2レーザパルスから3ps~900psの間隔をあけて第3レーザパルスを照射する工程を加えてもよいし、同様の間隔をあけて第3レーザパルスの後に第4レーザパルスを照射する工程や、これに続けて第5以上のレーザパルスを照射する工程を加えてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明の製造方法で得られる半導体発光素子は、照明用光源、LEDディスプレイ、バックライト光源、信号機、照明式スイッチ、各種センサ及び各種インジケータ等に用いるLED、レーザ素子等の半導体発光素子のみならず、半導体発光素子の製造に広範囲に利用することができ
【符号の説明】
【0056】
3A…n側パッド電極;3B…p側パッド電極
5…基板;5a…第一主面;5b…第二主面
6…第一半導体層
7…第二半導体層
8…活性層
10…半導体発光素子
11…半導体構造
13…透光性導電層
14…保護膜
20…改質領域
31…第一集光位置
32…集光位置
AUM1…第一金製ミラー
AUM2…第二金製ミラー
CP…チップ
CRK…クラック
HWP1…第一偏光フィルタ
HWP2…第二偏光フィルタ
INT1…第一時間間隔
INT2…第二時間間隔
LB、LB1、LB2…レーザ光
LP1…第一レーザパルス
LP2…第二レーザパルス
OF…オリエンテーションフラット面
PBS…偏光ビームスプリッタ
QWP1…第一円偏光フィルタ
QWP2…第二円偏光フィルタ
SLP…シングルパルス
SPT…点
STD…スポット間隔
WP…偏光子
DPT…深さ
DST…距離間隔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17