(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-08
(45)【発行日】2023-02-16
(54)【発明の名称】RF環境内で加熱される構成要素のための高電力ケーブル
(51)【国際特許分類】
H05B 3/00 20060101AFI20230209BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20230209BHJP
H05H 1/46 20060101ALN20230209BHJP
【FI】
H05B3/00 310A
H01L21/68 N
H05H1/46 L
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018138106
(22)【出願日】2018-07-24
【審査請求日】2021-07-26
(32)【優先日】2017-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】セイエド・ジャファール・ジャファリアン-テフラニ
(72)【発明者】
【氏名】ケニス・ウォルター・フィネガン
(72)【発明者】
【氏名】ショーン・オブライエン
(72)【発明者】
【氏名】ベンソン・キュー.・トン
【審査官】境 周一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-173027(JP,A)
【文献】特開2016-027601(JP,A)
【文献】特開2015-220368(JP,A)
【文献】特開2013-175573(JP,A)
【文献】特開2014-075579(JP,A)
【文献】特開2011-135052(JP,A)
【文献】特開2014-229565(JP,A)
【文献】特開2006-196640(JP,A)
【文献】特開2013-104945(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 3/00
H01L 21/683
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板支持体であって、
エッジリングと、
当該基板支持体のセラミック層内に設けられた1または複数の加熱素子と、
電源から前記エッジリングならびに前記1または複数の加熱素子に電力を供給するよう構成されたケーブルと
を備え、
前記ケーブルは、
前記エッジリングに接続さ
れ、前記エッジリングに電力を供給するよう構成された1対のワイヤを含む第1の複数ワイヤと、
前記セラミック層内の前記1または複数の加熱素子に接続された第2の複数ワイヤと、
フィルタモジュールであって、前記第1の複数ワイヤおよび前記第2の複数ワイヤが前記フィルタモジュール内で撚り合わせられているフィルタモジュールと、
インダクタを有し、前記第1の複数ワイヤに接続され、前記フィルタモジュールと前記エッジリングとの間に配置された分離装置であって、前記エッジリングならびに前記1または複数の加熱素子の動作中に発生した共振周波数を補償するよう構成された分離装置と
を備える基板支持体。
【請求項2】
請求項1に記載の基板支持体であって、前記第2の複数ワイヤは、複数対のワイヤを備え、各対のワイヤは、前記1または複数の加熱素子の内のそれぞれの加熱素子に電力を供給するよう構成されている基板支持体。
【請求項3】
請求項1に記載の基板支持体であって、前記分離装置は、前記共振周波数を相殺することによって前記共振周波数を補償するよう構成されている基板支持体。
【請求項4】
請求項1に記載の基板支持体であって、前記分離装置は、前記基板支持体に供給された高周波電力の1または複数の動作周波数に対して前記共振周波数をシフトさせることによって前記共振周波数を補償するよう構成されている基板支持体。
【請求項5】
請求項1に記載の基板支持体であって、前記分離装置は、前記共振周波数に従って選択されたインピーダンスを有することによって前記共振周波数を補償するよう構成されている基板支持体。
【請求項6】
請求項1に記載の基板支持体であって、前記インダクタは、空芯巻きされている基板支持体。
【請求項7】
請求項1に記載の基板支持体であって、前記インダクタは、インダクタコアの周りに形成されている基板支持体。
【請求項8】
請求項7に記載の基板支持体であって、前記インダクタコアは、誘電性コアである基板支持体。
【請求項9】
請求項7に記載の基板支持体であって、前記インダクタコアは、導電性である基板支持体。
【請求項10】
請求項9に記載の基板支持体であって、前記インダクタコアは、フェライトおよび鉄の一方である基板支持体。
【請求項11】
請求項1に記載の基板支持体であって、前記分離装置は、トランスを備える基板支持体。
【請求項12】
請求項1に記載の基板支持体であって、前記分離装置は、フェライトビーズおよびフェライトビーズ材料の少なくとも一方を含む基板支持体。
【請求項13】
請求項1に記載の基板支持体であって、前記第1の複数ワイヤおよび前記第2の複数ワイヤは、前記フィルタモジュール内でインダクタを形成するように、撚り合わせられて巻回されている基板支持体。
【請求項14】
基板支持体のためのケーブル・フィルタシステムであって、
前記基板支持体に電力を供給するための電源に接続するよう構成されたコネクタと、
前記基板支持体のエッジリングに電力を供給するよう構成された第1の複数ワイヤと、
前記基板支持体の
セラミック層内に設けられた1または複数の加熱素子に電力を供給するよう構成された第2の複数ワイヤと、
フィルタモジュールであって、前記第1の複数ワイヤおよび前記第2の複数ワイヤが前記フィルタモジュール内で撚り合わせられているフィルタモジュールと、
前記第1の複数ワイヤに接続され、前記フィルタモジュールの外部にある分離装置であって、前記エッジリングならびに前記1または複数の加熱素子の動作中に発生した共振周波数を補償するよう構成された分離装置と
を備えるケーブル・フィルタシステム。
【請求項15】
請求項14に記載のケーブル・フィルタシステムであって、前記分離装置は、インダクタおよびトランスの少なくとも一方を備えるケーブル・フィルタシステム。
【請求項16】
請求項15に記載のケーブル・フィルタシステムであって、前記第1の複数ワイヤおよび前記第2の複数ワイヤは、前記フィルタモジュール内でインダクタコアの周りに撚り合わせられているケーブル・フィルタシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照:
本願は、2017年7月31日出願の米国仮出願第62/539,065号の利益を主張する。上記の出願の開示全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、基板処理システム内で加熱される構成要素のための電力ケーブルに関する。
【背景技術】
【0003】
本明細書で提供されている背景技術の記載は、本開示の背景を概略的に提示するためのものである。ここに名を挙げられている発明者の業績は、この背景技術に記載された範囲において、出願時に従来技術として通常見なされえない記載の態様と共に、明示的にも黙示的にも本開示に対する従来技術として認められない。
【0004】
半導体ウエハなどの基板を処理するために、基板処理システムが利用されうる。基板に実行されうる処理の例は、化学蒸着(CVD)、原子層蒸着(ALD)、誘電体エッチング、および/または、その他のエッチング、蒸着、もしくは、洗浄処理を含むが、これらに限定されない。基板は、基板処理システムの処理チャンバ内の基板支持体(ペデスタル、静電チャック(ESC)など)上に配置されうる。エッチング中、1または複数の前駆体を含むガス混合物が、処理チャンバに導入されてよく、プラズマが、化学反応を開始するために利用されうる。
【0005】
基板支持体は、ウエハを支持するように構成されたセラミック層を備えうる。例えば、ウエハは、処理中にセラミック層にクランプされうる。基板支持体は、基板支持体の外側部分の周りに(例えば、周囲の外側におよび/または周囲に隣接して)配置されたエッジリングを備えうる。エッジリングは、基板上方の空間にプラズマを閉じこめる、プラズマによって引き起こされる腐食から基板支持体を保護する、などのために提供されうる。
【発明の概要】
【0006】
基板支持体が、エッジリングと、1または複数の加熱素子と、電源からエッジリングならびに1または複数の加熱素子に電力を供給するよう構成されたケーブルとを備える。ケーブルは、エッジリングに接続された第1の複数ワイヤと、1または複数の加熱素子に接続された第2の複数ワイヤと、フィルタモジュールであって、第1の複数ワイヤおよび第2の複数ワイヤがフィルタモジュール内で撚り合わせられているフィルタモジュールと、分離装置とを備える。分離装置は、第1の複数ワイヤに接続され、フィルタモジュールとエッジリングとの間に配置されている。分離装置は、エッジリングならびに1または複数の加熱素子の動作中に発生した共振周波数を補償するよう構成されている。
【0007】
別の特徴において、第2の複数ワイヤは、複数対のワイヤを備え、各対のワイヤは、1または複数の加熱素子の内のそれぞれの加熱素子に電力を供給するよう構成されている。第1の複数ワイヤは、エッジリングに電力を供給するよう構成された1対のワイヤを含む。基板支持体は、さらに、セラミック層を備える。1または複数の加熱素子は、セラミック層内に配列されている。
【0008】
別の特徴において、分離装置は、共振周波数を相殺することによって共振周波数を補償するよう構成されている。分離装置は、基板支持体に供給された高周波電力の1または複数の動作周波数に対して共振周波数をシフトさせることによって共振周波数を補償するよう構成されている。分離装置は、共振周波数に従って選択されたインピーダンスを有することによって共振周波数を補償するよう構成されている。
【0009】
別の特徴において、分離装置は、インダクタを備え得る。インダクタは、空芯巻きされ得る。インダクタは、インダクタコアの周りに形成され得る。インダクタコアは、誘電性コアであり得る。インダクタコアは、導電性であり得る。インダクタコアは、フェライトや鉄などであり得る。分離装置は、トランスを備え得る。分離装置は、フェライトビーズやフェライトビーズ材料を含み得る。第1の複数ワイヤおよび第2の複数ワイヤは、フィルタモジュール内でインダクタを形成するように、撚り合わせられて巻回され得る。
【0010】
基板支持体のためのケーブル・フィルタシステムが、基板支持体に電力を供給するための電源に接続するよう構成されたコネクタと、基板支持体のエッジリングに電力を供給するよう構成された第1の複数ワイヤと、基板支持体の1または複数の加熱素子に電力を供給するよう構成された第2の複数ワイヤと、フィルタモジュールと、分離装置とを備える。第1の複数ワイヤおよび第2の複数ワイヤは、フィルタモジュール内で撚り合わせられている。分離装置は、第1の複数ワイヤに接続され、フィルタモジュールの外部にある。分離装置は、エッジリングならびに1または複数の加熱素子の動作中に発生した共振周波数を補償するよう構成されている。
【0011】
別の特徴において、分離装置は、インダクタおよびトランスの少なくとも一方を備え得る。第1の複数ワイヤおよび第2の複数ワイヤは、フィルタモジュール内でインダクタコアの周りに撚り合わせられ得る。
【0012】
詳細な説明、特許請求の範囲、および、図面から、本開示を適用可能なさらなる領域が明らかになる。詳細な説明および具体的な例は、単に例示を目的としており、本開示の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示は、詳細な説明および以下に説明する添付図面から、より十分に理解できる。
【0014】
【
図1】本開示に従って、処理チャンバの一例を示す機能ブロック図。
【0015】
【
図2】本開示に従って、ケーブル・フィルタシステムを備えた基板支持体の一例を示す図。
【0016】
【
図3】本開示に従って、ケーブル・フィルタシステムの回路図の一例を示す図。
【0017】
【
図4A】本開示に従って、ケーブルの一例を示す図。
【0018】
【0019】
図面において、同様および/または同一の要素を特定するために、同じ符号を用いる場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0020】
基板処理システムの処理チャンバは、電極(例えば、基板支持体のセラミック層またはその他の加熱される層)、基板支持体のエッジリングなどを含むがこれらに限定されない被加熱構成要素を含みうる。処理チャンバなどの高周波(RF)プラズマ環境は、加熱される電極および/またはエッジリングに直流(DC)または低周波数(例えば、47Hz~400Hz)電力を供給するために、1または複数の高電力ケーブル・フィルタシステムを備えうる。単に例として、供給される電力は、1ワット~数キロワット(例えば、8キロワット)の範囲でありうる。
【0021】
いくつかの例では、2以上の構成要素(例えば、電極およびエッジリングの両方)が加熱される。例えば、加熱素子が、電極および/またはエッジリング内に一体化されうる。電力が、エッジリングおよび電極の加熱素子にそれぞれの(すなわち、複数の)ケーブル・フィルタシステムを介して供給される。複数のケーブル・フィルタシステムは、コストおよび製造の複雑さを高め、基板支持体の中でより大きいスペースを占める。
【0022】
また、RF電力が、処理チャンバ内でプラズマを生成するために、(例えば、RF発生/電力供給システムを介して)基板支持体の導電性のベースプレートに供給される。いくつかの例において、電極およびエッジリングのそれぞれの加熱素子の結合特性が、RF発生システムに対するそれぞれのインピーダンスが同等になるように同等であってよい。しかしながら、電極およびエッジリングの加熱素子は、RF発生システムの動作周波数付近で局部共振を引き起こし、インピーダンスシフトを引き起こしうる。かかるインピーダンスシフトは、RF発生システムの動作を損ないうる。例えば、インピーダンスシフトは、プラズマ生成から電力を引き離し、15~60%エッチング速度の低下を惹起して、ウエハ不均一性を引き起こし得る。
【0023】
本開示の原理に従った複合型ヒータ・フィルタシステムは、基板処理システム内の加熱された電極およびエッジリングの中および周囲に存在するインピーダンスを補償するよう構成される。例えば、ケーブル供給・フィルタシステムは、電極およびエッジリングの両方の加熱素子に電力を供給するために、共通のフィルタと基板支持体との間に提供された単一の電力供給ケーブルを備えてよい。いくつかの例において、システムは、エッジリングにおけるインピーダンスを高めるために、RF遮断または隔離装置(例えば、システムの様々なインピーダンスに従って選択された値を有するインダクタ)を備えてよい。このように、低周波数またはDC電力が、RF発生システムと干渉することなしに加熱素子に電力供給するために供給されてよい。
【0024】
ここで、
図1を参照すると、基板処理システムの一例100が示されている。単に例として、基板処理システム100は、RFプラズマを用いたエッチングおよび/またはその他の適切な基板処理を実行するために用いられてよい。基板処理システム100は、基板処理システム100の他の構成要素を収容すると共にRFプラズマを閉じ込める処理チャンバ102を備える。基板処理チャンバ102は、上側電極104と、基板支持体106(静電チャック(ESC)など)とを備える。動作中、基板108が、基板支持体106上に配置される。具体的な基板処理システム100およびチャンバ102が一例として示されているが、本開示の原理は、その場でプラズマを生成する基板処理システム、(例えば、プラズマチューブ、マイクロ波チューブを用いて)遠隔プラズマの生成および供給を実施する基板処理システムなど、他のタイプの基板処理システムおよびチャンバに適用されてもよい。
【0025】
単に例として、上側電極104は、処理ガスを導入して分散させるガス分配装置(シャワーヘッド109など)を備えてよい。シャワーヘッド109は、処理チャンバ102の上面に接続された一端を備えるステム部分を備えてよい。ベース部分は、略円筒形であり、処理チャンバ102の上面から離れた位置でステム部分の反対側の端部から半径方向外向きに広がる。シャワーヘッド109のベース部分の基板対向面すなわちフェースプレートは、処理ガスまたはパージガスが流れる複数の穴を備える。あるいは、上側電極104は、導電性のプレートを備えてもよく、処理ガスは、別の方法で導入されてもよい。
【0026】
基板支持体106は、導電性のベースプレート110を備える。ベースプレート110は、セラミック層112を支持する。一部の例において、セラミック層112は、加熱層(セラミックマルチゾーン加熱プレートなど)を備えてよい。熱抵抗層114(例えば、ボンド層)が、セラミック層112とベースプレート110との間に配置されてよい。ベースプレート110は、ベースプレート110に冷却材を流すための1または複数の冷却材流路116を備えてよい。ベースプレート110、熱抵抗層114、および、セラミック層112は集合的に、下側電極として機能する。
【0027】
RF発生システム120が、(例えば、電圧源、電流源などとして)RF電力を生成して、上側電極104および下側電極(例えば、基板支持体106のベースプレート110、熱抵抗層114、および、セラミック層112)の内の一方へ供給する。単に例として、RF発生システム120の出力は、本明細書ではRF電圧として記載される。上側電極104および下側電極の他方は、DC接地、AC接地されるか、または、浮遊していてよい。このように、RF発生システム120は、下側電極に対応するベースプレート110にRF電圧を供給する。単に例として、RF発生システム120は、整合/配電ネットワーク124によって上側電極104またはベースプレート110に供給されるRF電圧を生成するRF電圧発生器122を備えてよい。他の例において、プラズマは、誘導的にまたは遠隔で生成されてよい。例示の目的で示すように、RF発生システムは、容量結合プラズマ(CCP)システムに対応するが、本開示の原理は、単に例として、トランス結合プラズマ(TCP)システム、CCPカソードシステム、遠隔マイクロ波プラズマ生成/供給システムなど、他の適切なシステムで実施されてもよい。
【0028】
ガス供給システム130は、1または複数のガス源132-1、132-2、・・・、および、132-N(集合的に、ガス源132)を備えており、ここで、Nはゼロより大きい整数である。ガス源132は、1または複数の前駆体およびそれらの混合物を供給する。ガス源132は、パージガスを供給してもよい。気化した前駆体が用いられてもよい。ガス源132は、バルブ134-1、134-2、・・・、および、134-N(集合的に、バルブ134)ならびにマスフローコントローラ136-1、136-2、・・・、および、136-N(集合的に、マスフローコントローラ136)によってマニホルド140に接続されている。マニホルド140の出力は、処理チャンバ102に供給される。単に例として、マニホルド140の出力は、シャワーヘッド109に供給される。
【0029】
温度コントローラ142が、加熱プレート112上に配置された複数の加熱素子144(熱制御素子(TCE)など)に接続されてよい。例えば、加熱素子144は、マルチゾーン加熱プレートにおけるそれぞれの区画に対応するマクロ加熱素子、および/または、マルチゾーン加熱プレートの複数の区画にわたって配置されたマイクロ加熱素子のアレイを含みうるが、これらに限定されない。温度コントローラ142は、複数の加熱素子144を制御して基板支持体106および基板108の温度を制御するために用いられる。例えば、温度コントローラ142は、電源に対応してよい、および/または、加熱素子144に電力を供給するために温度コントローラ142の外部の電源(図示せず)を制御してよい。
【0030】
温度コントローラ142は、流路116を通る冷却材の流れを制御するための冷却材アセンブリ146と連通してよい。例えば、冷却材アセンブリ146は、冷却材ポンプおよびリザーバを備えてよい。温度コントローラ142は、基板支持体106を冷却するために流路116を通して冷却材を選択的に流すように、冷却材アセンブリ146を作動させる。
【0031】
バルブ150およびポンプ152が、処理チャンバ102から反応物質を排出するために用いられてよい。システムコントローラ160が、基板処理システム100の構成要素を制御するために用いられてよい。ロボット170が、基板支持体106上へ基板を供給すると共に、基板支持体106から基板を除去するために用いられてよい。例えば、ロボット170は、基板支持体106およびロードロック172の間で基板を搬送してよい。別個のコントローラとして示しているが、温度コントローラ142は、システムコントローラ160内に実装されてもよい。一部の例において、保護シール176が、セラミック層112とベースプレート110との間のボンド層114の周囲に提供されてもよい。
【0032】
基板支持体106は、エッジリング180を備える。エッジリング180は、上部リングに対応してよく、上部リングは、底部リング184によって支持されてよい。エッジリング180は、1または複数の加熱素子188を備えてよい。したがって、温度コントローラ142は、セラミック層
112の加熱素子188およびエッジリング180の加熱素子188の両方に供給される電力を制御してよい。本開示の原理に従った基板処理システム100において、温度コントローラ142は、後に詳述するように、(例えば、
図1では図示していない共通フィルタモジュールと、電力供給ケーブル192とを含む)共有ケーブル・フィルタシステムを介して加熱素子144および188に電力を供給する。
【0033】
ここで、
図2を参照すると、本開示の原理に従ったケーブル・フィルタシステム(単に「ケーブル」と呼んでもよい)204を備えた基板支持体の簡単な例200がより詳細に図示されている。基板支持体200は、導電性のベースプレート208と、1または複数の加熱素子216を含むセラミック層212(併せて下側電極に対応する)とを備える。エッジリング220が、セラミック層212を囲むように配置されており、1または複数の加熱素子224を備える。図に示すように、セラミック層212は、(例えば、複数の同心の環状区域の内側区域、中間内側区域、中間外側区域、および、外側区域に対応する)4つの加熱素子216を備え、エッジリング220は、1つの加熱素子224を備える。いくつかの例において、ベースプレート208は、絶縁リング226上に配置されてよい。
【0034】
ケーブル・フィルタシステム204は、加熱素子電源228から加熱素子216および224へ電力(例えば、DCまたは低周波数AC電圧)を供給する。単に例として、加熱素子電源228は、
図1の温度コントローラ142によって制御される電源に対応する。逆に、RF電源232が、RF供給ライン236(例えば、同軸ワイヤ、RF中空管システムなど)を介して導電性のベースプレート208へRF電力を供給する。例えば、RF電源232は、
図1のRF発生システム120に対応する。いくつかの構成において、ケーブル204、RF供給ライン236、加熱素子216および224、ならびに/もしくは、基板支持体200内のその他の構成要素の間の近接が、RF電力の供給を妨げうる。例えば、ケーブル204ならびに加熱素子216および224の構成要素は、ベースプレート208に供給されるRF電力の動作周波数付近で局部共振を引き起こして、ベースプレート208からRF電力を引き出させうる。したがって、本開示に従ったケーブル204は、これらの局部共振を補償することによってRF電力損失を最小化するための様々な特徴を実装する。
【0035】
ケーブル・フィルタシステム204は、フィルタモジュール240と、加熱素子216および224に電力を供給するための複数の(例えば、10の)ワイヤ244とを備える。例えば、複数のワイヤ244は、エッジリング220の加熱素子224に電力を供給するための1対のワイヤ248と、セラミック層212の加熱素子216に電力を供給するための4対のワイヤ252とを含む。複数のワイヤ244は、加熱素子電源228からフィルタモジュール240まで(およびその内部)の(例えば、基板支持体200の外部から基板支持体200の内部258までの)ケーブル204の第1部分256において撚り合わせられてよい。いくつかの例において、フィルタモジュール240は、特に、インダクタコアの周りにコイル状に巻かれた撚り合わせワイヤ244に対応する主要なフィルタリングインダクタを備える。フィルタリングシステムの一例は、米国特許公開第2016/0028362号に見られ、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0036】
基板支持体200内で、1対のワイヤ248は、基板支持体200を通してエッジリング220の加熱素子224に向けられるように、4対のワイヤ252から分離される(すなわち、撚られた複数のワイヤ244から取り外される)。逆に、4対のワイヤ252は、基板支持体200を通してセラミック層212の加熱素子216へ向けられる。本開示の原理に従ったケーブル・フィルタシステム204では、分離された1対のワイヤ248は、後に詳述するように、周波数分離装置260、即ちキャンセルする装置を実装する。
【0037】
ここで、
図2を続けて参照しつつ、
図3を参照すると、本開示に従ったケーブル・フィルタシステム204の回路図の一例300が示されている。一例として、局部共振周波数が、回路ループ304および308の間で生じうる。例えば、局部共振周波数は、部分的には、エッジリング220の加熱素子224とベースプレート208などとの間を(例えば、様々なキャパシタンス312で示すようにベースプレート208と他の構造とを結合するキャパシタンスにより)結合させることによって引き起こされうる。したがって、周波数分離装置260は、発生した共振周波数を補償(例えば、相殺、分離、遮断など)して、ベースプレート208に供給される所望のRF電力を維持するために提供される。
【0038】
(図に示した)一例において、周波数分離装置260は、インダクタ316に対応する。例えば、分離された1対のワイヤ248は、撚り合わせられる、インダクタコアの周りにコイル状に巻かれる、空芯巻きされるなどされてよい。インダクタコアは、誘電性、導電性、磁性(フェライト、フェライトビーズ、鉄)などであってよい。この例において、周波数分離装置260のインピーダンスは、(例えば、所望のインピーダンスを達成するためにインダクタ316のインダクタンス値を選択することによって)発生した共振周波数に従って選択される。換言すると、周波数分離装置260のインピーダンスは、(例えば、共振周波数を相殺すること、RF電力の動作周波数に対して異なる帯域に共振周波数をシフトすることなどによって)発生した共振周波数を補償するように選択される。例えば、インピーダンスは、キャパシタンス312、エッジリング220のインダクタンス、ループ304および308内のワイヤのインダクタンス(例えば、ワイヤ248と基板支持体200内のワイヤ248に最も近いワイヤ252の内の選択されたワイヤとのインダクタンス)、フィルタモジュール240の主インダクタ320のインダクタンスなどに従って選択されてよい。
【0039】
インダクタ316としての一例で上述したが、周波数分離装置260のその他の実装例が用いられてもよい。例えば、周波数分離装置260は、Tネットワーク、さらなるインダクタ、インダクタ/キャパシタ回路、トランス/インダクタ回路などを備えてよい。いくつかの例において、エッジリング220のキャパシタンスが増大されてもよい。したがって、上記の例において、インダクタ316のインダクタンス値は、発生した共振周波数を補償するように周波数分離装置260の所望のインピーダンスに従って選択されてよいが、別の例においては、周波数分離装置260の他の特性(例えば、Tネットワークの抵抗、トランスの特性、インダクタンス、および/または、キャパシタンス値など)が、所望のインピーダンスを達成するために選択されてもよい。
【0040】
図4Aを参照すると、
図2および
図3のケーブル・フィルタシステム204に対応するケーブルの一例400が示されている。ケーブル400は、
図4Bに概略的に示されている。この例において、ケーブル400は、10のワイヤを備える(例えば、エッジリングの加熱素子に電力を供給するよう構成された2つのワイヤ404-1、および、基板支持体の加熱素子に電力を供給するよう構成された8つのワイヤ404-2であり、これらを集合的にワイヤ404と呼ぶ)。ケーブル400は、基板支持体の外部の電源(例えば、加熱素子電源228)に接続するよう構成されたコネクタ408を備える。ケーブル400の第1部分412は、フィルタモジュール416を備える。ワイヤ404は、フィルタモジュール416内で撚り合わせられている。例えば、ワイヤ404は、コア(例えば、インダクタコア、ファイバグラスコアなど)の周りに同軸で撚り合わせられる。
【0041】
ケーブル400の第2部分420において、ワイヤ404-1は、ワイヤ404-2から分離され、分離装置424に接続される。分離装置424は、
図2および
図3で上述したように共振周波数を補償するよう構成された構造(例えば、1または複数のインダクタ、Tネットワーク、インダクタ/キャパシタ回路、トランス/インダクタ回路など)を備える。ワイヤ404の各々の端部は、基板支持体のそれぞれの加熱素子の端子にワイヤ404を接続するよう構成されたピン428を備えてよい。ケーブル400の一部が、1または複数の絶縁層432を備えてよい。
【0042】
上述の記載は、本質的に例示に過ぎず、本開示、応用例、または、利用法を限定する意図はない。本開示の広範な教示は、様々な形態で実施されうる。したがって、本開示には特定の例が含まれるが、図面、明細書、および、以下の特許請求の範囲を研究すれば他の変形例が明らかになるため、本開示の真の範囲は、それらの例には限定されない。方法に含まれる1または複数の工程が、本開示の原理を改変することなく、異なる順序で(または同時に)実行されてもよいことを理解されたい。さらに、実施形態の各々は、特定の特徴を有するものとして記載されているが、本開示の任意の実施形態に関して記載された特徴の内の任意の1または複数の特徴を、他の実施形態のいずれかに実装することができる、および/または、組み合わせが明確に記載されていないとしても、他の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせることができる。換言すると、上述の実施形態は互いに排他的ではなく、1または複数の実施形態を互いに置き換えることは本開示の範囲内にある。
【0043】
要素の間(例えば、モジュールの間、回路要素の間、半導体層の間)の空間的関係および機能的関係性が、「接続される」、「係合される」、「結合される」、「隣接する」、「近接する」、「の上部に」、「上方に」、「下方に」、および、「配置される」など、様々な用語を用いて記載されている。第1および第2要素の間の関係性を本開示で記載する時に、「直接」であると明確に記載されていない限り、その関係性は、他に介在する要素が第1および第2の要素の間に存在しない直接的な関係性でありうるが、1または複数の介在する要素が第1および第2の要素の間に(空間的または機能的に)存在する間接的な関係性でもありうる。本明細書で用いられているように、「A、B、および、Cの少なくとも1つ」という表現は、非排他的な論理和ORを用いて、論理(AまたはBまたはC)を意味すると解釈されるべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、および、Cの少なくとも1つ」という意味であると解釈されるべきではない。
【0044】
いくつかの実施例において、コントローラは、システムの一部であり、システムは、上述の例の一部であってよい。かかるシステムは、1または複数の処理ツール、1または複数のチャンバ、処理のための1または複数のプラットフォーム、および/または、特定の処理構成要素(ウエハペデスタル、ガスフローシステムなど)など、半導体処理装置を備えうる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および、処理後に、システムの動作を制御するための電子機器と一体化されてよい。電子機器は、「コントローラ」と呼ばれてもよく、システムの様々な構成要素または副部品を制御しうる。コントローラは、処理要件および/またはシステムのタイプに応じて、処理ガスの供給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、高周波(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体供給設定、位置および動作設定、ならびに、ツールおよび他の移動ツールおよび/または特定のシステムと接続または結合されたロードロックの内外へのウエハ移動など、本明細書に開示の処理のいずれを制御するようプログラムされてもよい。
【0045】
概して、コントローラは、命令を受信する、命令を発行する、動作を制御する、洗浄動作を可能にする、エンドポイント測定を可能にすることなどを行う様々な集積回路、ロジック、メモリ、および/または、ソフトウェアを有する電子機器として定義されてよい。集積回路は、プログラム命令を格納するファームウェアの形態のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されるチップ、および/または、プログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行する1または複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含みうる。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形態でコントローラに伝えられて、半導体ウエハに対するまたは半導体ウエハのための特定の処理を実行するための動作パラメータ、もしくは、システムへの動作パラメータを定義する命令であってよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態において、ウエハの1または複数の層、材料、金属、酸化物、シリコン、二酸化シリコン、表面、回路、および/または、ダイの加工中に1または複数の処理工程を達成するために処理エンジニアによって定義されるレシピの一部であってよい。
【0046】
コントローラは、いくつかの実施例において、システムと一体化されるか、システムに接続されるか、その他の方法でシステムとネットワーク化されるか、もしくは、それらの組み合わせでシステムに結合されたコンピュータの一部であってもよいし、かかるコンピュータに接続されてもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内にあってもよいし、ウエハ処理のリモートアクセスを可能にできるファブホストコンピュータシステムの全部または一部であってもよい。コンピュータは、現在の処理のパラメータを変更する、現在の処理に従って処理工程を設定する、または、新たな処理を開始するために、システムへのリモートアクセスを可能にして、製造動作の現在の進捗を監視する、過去の製造動作の履歴を調べる、もしくは、複数の製造動作からの傾向または性能指標を調べうる。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)が、ネットワーク(ローカルネットワークまたはインターネットを含みうる)を介してシステムに処理レシピを提供してよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定の入力またはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを備えてよく、パラメータおよび/または設定は、リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例において、コントローラは、データの形式で命令を受信し、命令は、1または複数の動作中に実行される処理工程の各々のためのパラメータを指定する。パラメータは、実行される処理のタイプならびにコントローラがインターフェース接続するまたは制御するよう構成されたツールのタイプに固有であってよいことを理解されたい。したがって、上述のように、コントローラは、ネットワーク化されて共通の目的(本明細書に記載の処理および制御など)に向けて動作する1または複数の別個のコントローラを備えることなどによって分散されてよい。かかる目的のための分散コントローラの一例は、チャンバでの処理を制御するために協働するリモートに配置された(プラットフォームレベルにある、または、リモートコンピュータの一部として配置されるなど)1または複数の集積回路と通信するチャンバ上の1または複数の集積回路である。
【0047】
限定はしないが、システムの例は、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、蒸着チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属メッキチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理蒸着(PVD)チャンバまたはモジュール、化学蒸着(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層蒸着(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、トラックチャンバまたはモジュール、ならびに、半導体ウエハの加工および/または製造に関連するかまたは利用されうる任意のその他の半導体処理システムを含みうる。
【0048】
上述のように、ツールによって実行される1または複数の処理工程に応じて、コントローラは、他のツール回路またはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近くのツール、工場の至る所に配置されるツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、もしくは、半導体製造工場内のツール位置および/またはロードポートに向かってまたはそこからウエハのコンテナを運ぶ材料輸送に用いられるツール、の内の1または複数と通信してもよい。本開示は以下の適用例としても実施可能である。
[適用例1]基板支持体であって、
エッジリングと、
1または複数の加熱素子と、
電源から前記エッジリングならびに前記1または複数の加熱素子に電力を供給するよう構成されたケーブルと
を備え、
前記ケーブルは、
前記エッジリングに接続された第1の複数ワイヤと、
前記1または複数の加熱素子に接続された第2の複数ワイヤと、
フィルタモジュールであって、前記第1の複数ワイヤおよび前記第2の複数ワイヤが前記フィルタモジュール内で撚り合わせられているフィルタモジュールと、
前記第1の複数ワイヤに接続され、前記フィルタモジュールと前記エッジリングとの間に配置された分離装置であって、前記エッジリングならびに前記1または複数の加熱素子の動作中に発生した共振周波数を補償するよう構成された分離装置と
を備える基板支持体。
[適用例2]適用例1に記載の基板支持体であって、前記第2の複数ワイヤは、複数対のワイヤを備え、各対のワイヤは、前記1または複数の加熱素子の内のそれぞれの加熱素子に電力を供給するよう構成されている基板支持体。
[適用例3]適用例1に記載の基板支持体であって、前記第1の複数ワイヤは、前記エッジリングに電力を供給するよう構成された1対のワイヤを含む基板支持体。
[適用例4]適用例1に記載の基板支持体であって、さらに、セラミック層を備え、前記1または複数の加熱素子は、前記セラミック層内に配列されている基板支持体。
[適用例5]適用例1に記載の基板支持体であって、前記分離装置は、前記共振周波数を相殺することによって前記共振周波数を補償するよう構成されている基板支持体。
[適用例6]適用例1に記載の基板支持体であって、前記分離装置は、前記基板支持体に供給された高周波電力の1または複数の動作周波数に対して前記共振周波数をシフトさせることによって前記共振周波数を補償するよう構成されている基板支持体。
[適用例7]適用例1に記載の基板支持体であって、前記分離装置は、前記共振周波数に従って選択されたインピーダンスを有することによって前記共振周波数を補償するよう構成されている基板支持体。
[適用例8]適用例1に記載の基板支持体であって、前記分離装置は、インダクタを備える基板支持体。
[適用例9]適用例8に記載の基板支持体であって、前記インダクタは、空芯巻きされている基板支持体。
[適用例10]適用例8に記載の基板支持体であって、前記インダクタは、インダクタコアの周りに形成されている基板支持体。
[適用例11]適用例10に記載の基板支持体であって、前記インダクタコアは、誘電性コアである基板支持体。
[適用例12]適用例10に記載の基板支持体であって、前記インダクタコアは、導電性である基板支持体。
[適用例13]適用例12に記載の基板支持体であって、前記インダクタコアは、フェライトおよび鉄の一方である基板支持体。
[適用例14]適用例1に記載の基板支持体であって、前記分離装置は、トランスを備える基板支持体。
[適用例15]適用例1に記載の基板支持体であって、前記分離装置は、フェライトビーズおよびフェライトビーズ材料の少なくとも一方を含む基板支持体。
[適用例16]適用例1に記載の基板支持体であって、前記第1の複数ワイヤおよび前記第2の複数ワイヤは、前記フィルタモジュール内でインダクタを形成するように、撚り合わせられて巻回されている基板支持体。
[適用例17]基板支持体のためのケーブル・フィルタシステムであって、
前記基板支持体に電力を供給するための電源に接続するよう構成されたコネクタと、
前記基板支持体のエッジリングに電力を供給するよう構成された第1の複数ワイヤと、
前記基板支持体の1または複数の加熱素子に電力を供給するよう構成された第2の複数ワイヤと、
フィルタモジュールであって、前記第1の複数ワイヤおよび前記第2の複数ワイヤが前記フィルタモジュール内で撚り合わせられているフィルタモジュールと、
前記第1の複数ワイヤに接続され、前記フィルタモジュールの外部にある分離装置であって、前記エッジリングならびに前記1または複数の加熱素子の動作中に発生した共振周波数を補償するよう構成された分離装置と
を備えるケーブル・フィルタシステム。
[適用例18]適用例17に記載のケーブル・フィルタシステムであって、前記分離装置は、インダクタおよびトランスの少なくとも一方を備えるケーブル・フィルタシステム。
[適用例19]適用例17に記載のケーブル・フィルタシステムであって、前記第1の複数ワイヤおよび前記第2の複数ワイヤは、前記フィルタモジュール内でインダクタコアの周りに撚り合わせられているケーブル・フィルタシステム。