(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-17
(45)【発行日】2023-02-28
(54)【発明の名称】情報提供システム、情報提供装置、情報提供方法及び情報提供プログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 51/00 20220101AFI20230220BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230220BHJP
【FI】
H04L51/00
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2018129984
(22)【出願日】2018-07-09
【審査請求日】2021-05-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】合田 文美
【審査官】大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-067052(JP,A)
【文献】国際公開第2017/090764(WO,A1)
【文献】特開2015-069320(JP,A)
【文献】特開2014-194779(JP,A)
【文献】特開2002-132134(JP,A)
【文献】宝田 英之,AIを活用した自治体革命,月刊J-LIS 地方自治情報誌 Vol.5 NO.1 Japan Agency for Local Authority Information Systems,日本,株式会社ぎょうせい,2018年04月30日,第5巻,pp27-32
【文献】細矢 絵美 EMI HOSOYA,チャットボットを活用した子育て支援コミュニケーション形成 Communication formation for child rearing support using a chat bot,マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2018)シンポジウム論文集 情報処理学会シンポジウムシリーズ Vol.2018 No.1 [CD-ROM] IPSJ Symposium Series,日本,一般社団法人情報処理学会,2018年03月31日,第2018巻,pp215-220
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 50/10
H04L 51/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザが保有する第1ユーザ端末に記憶される第1プログラムと、前記第1ユーザと関連付けられる第2ユーザが保有する第2ユーザ端末に記憶される第2プログラムと、を含む情報提供システムであって、
前記第1プログラムは、
前記第1ユーザ端末に
当該第1ユーザ及び第2ユーザによって実施される育児又は介護に関する該第1ユーザの問題を含
む言語情報の入力を受け付ける入力受付機能と、
前記言語情報を外部装置に対して送信する送信機能と、
前記言語情報に応じて前記外部装置において抽出され、前記言語情報に含まれるキーワードに対する前記問題を解決するための情報を含む回答データを受信する受信機能と、
受信した前記回答データを提示する受信情報提示処理機能と、
を実現し、
前記第2プログラムは、
前記第2ユーザ端末に
前記第1ユーザ端末による前記言語情報の送信に応じて前記外部装置から送信される前記キーワードに応じて前記外部装置において抽出される前記第2ユーザに提案する行動の情報を含
み、前記回答データとは同一ではない提案データを受信する受信機能と、
受信した前記提案データを提示する提示処理機能と、
を実現させる情報提供システム。
【請求項2】
前記第1プログラム及び前記第2プログラムは、ユーザによって入力される目標を示す情報を含む条件データを、前記外部装置に送信する条件送信機能を実現させ、
前記第1プログラムの受信機能が受信する回答データは、前記言語情報及び前記条件データに含まれる目標に応じて抽出されたものであり、
前記第2プログラムの受信機能が受信する提案データは、前記言語情報及び前記条件データに含まれる目標に応じて抽出されたものである、
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記言語情報は、育児に関するキーワードを含み、
前記第1プログラムは、前記第1ユーザによって入力される、前記第1ユーザ及び前記第1ユーザによって育児される対象者の情報を送信する対象者情報送信機能を実現させ、
前記第1プログラムの受信機能が受信する回答データは、前記キーワードと、前記条件データと、前記対象者の情報とに基づいて抽出されたものであり、
前記第2プログラムの受信機能が受信する提案データは、前記キーワードと、前記条件データと、前記対象者の情報とに基づいて抽出されたものである、
請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記第1プログラム及び前記第2プログラムは、ユーザによって入力される前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係データを送信する関係データ送信機能を実現させ、
前記第2プログラムの受信機能が受信する提案データは、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係に応じて抽出されたものである、
請求項1又は2に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記第1プログラムは、
ユーザの入力によって、動画像データの表示のリクエストデータを前記外部装置に対して送信するリクエスト送信機能と、
前記リクエストデータに応じて前記外部装置から送信された動画像データをディスプレイに表示させる動画像表示機能と、
を実現し、
前記第2プログラムの受信機能は、前記第1ユーザ端末による前記リクエストデータの送信に応じて前記外部装置から提案データを受信する
請求項1乃至4のいずれか1に記載の情報提供システム。
【請求項6】
第1ユーザ端末から当該第1ユーザ及び第2ユーザによって実施される育児又は介護に関する該第1ユーザの問題を含
む言語情報を受け付ける受付部と、
キーワードに関連付けられ、前記第1ユーザの問題を解決するための情報である回答データを記憶する回答データ記憶部から、前記受付部が受け付けた言語情報が含むキーワードに基づいて、回答データを抽出する回答抽出部と、
キーワードに関連付けられ、前記第1ユーザに予め関連付けられる第2ユーザに提案する行動の情報を含む提案データを記憶する提案データ記憶部から、前記言語情報が含む前記キーワードに基づいて提案データを抽出するデータ抽出部と、
前記回答抽出部が抽出した回答データを前記第1ユーザ端末に送信し、前記データ抽出部が抽出した
前記回答データとは同一ではない提案データを前記第2ユーザの端末に送信する送信部と、
を備える情報提供装置。
【請求項7】
前記第1ユーザ又は前記第2ユーザによって設定された、目標を示す情報を含む条件データを条件データ記憶部に記憶させる条件記憶処理部をさらに備え、
前記回答データ記憶部は、前記条件データの目標毎に異なる回答データを記憶し、
前記提案データ記憶部は、前記条件データの目標毎に異なる提案データを記憶し、
前記抽出部は、前記条件データの目標に応じて回答データ及び提案データを抽出する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置。
【請求項8】
前記キーワードは、育児に関連するキーワードであって、
前記受付部が受け付ける言語情報は、育児に関するキーワードを含み、
前記抽出部は、前記目標と、ユーザデータ記憶部に記憶され、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザによって育児される対象者の情報に基づいて回答データ及び提案データを抽出する
ことを特徴とする請求項7に記載の情報提供装置。
【請求項9】
前記提案データ記憶部は、第1ユーザと第2ユーザの関係毎に異なる複数の提案データを記憶し、
前記データ抽出部は、関係データ記憶部に記憶される関係データで規定される前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係に応じた提案データを抽出する
ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1に記載の情報提供装置。
【請求項10】
前記条件データ記憶部で記憶される前記条件データは、第1ユーザ又は第2ユーザによって設定された、ユーザ間の関係又は育児の目標である
ことを特徴とする請求項7に記載の情報提供装置。
【請求項11】
リクエストに応じて、前記第1ユーザ端末に、記憶装置に記憶され、キーワードと関連付けられる動画像データを提供する動画提供部をさらに備え、
前記データ抽出部は、前記動画提供部が動画像データを提供したとき、当該動画像データと関連付けられるキーワードに対応する提案データを抽出し、
前記送信部は、前記抽出部が抽出した提案データを送信する
ことを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1に記載の情報提供装置。
【請求項12】
前記第1ユーザの端末からのキーワードの受信履歴を履歴データとして履歴記憶部に記憶させる履歴記憶処理部と、
前記履歴データから、ユーザの興味の度合いを演算する演算部とをさらに備え、
前記データ抽出部は、演算部で求められた興味の度合いの高いキーワードと関連付けられる提案データを抽出する
ことを特徴とする請求項6乃至11のいずれか1に記載の情報提供装置。
【請求項13】
前記送信部は、前記第2ユーザの端末からアクセスされたタイミングで提案データを送信することを特徴とする請求項6乃至12のいずれか1に記載の情報提供装置。
【請求項14】
前記送信部は、前記第1ユーザの端末からリクエストデータを受信後、所定時間以上前記第2ユーザの端末からアクセスされないとき、当該第2ユーザの端末に提案データを送信することを特徴とする請求項6乃至13のいずれか1に記載の情報提供装置。
【請求項15】
前記提案データ記憶部に記憶される提案データは、キーワードで特定される商品の購入方法を含むことを特徴とする請求項6乃至14のいずれか1に記載の情報提供装置。
【請求項16】
前記受付部は、前記提案データが含む商品の購入方法に基づく購入リクエストを受け付けることを特徴とする請求項15に記載の情報提供装置。
【請求項17】
コンピュータが、
第1ユーザ端末から当該第1ユーザ端末の第1ユーザ及び第2ユーザによって実施される育児又は介護に関する該第1ユーザの問題を含
む言語情報を受け付け、
キーワードに関連付けられ、当該問題を発信する第1ユーザの前記問題を解決するための情報である回答データを記憶する回答データ記憶部から、前記言語情報に含まれるキーワードに対する回答データを抽出し、
前記キーワードに関連付けられ、前記第1ユーザに予め関連付けられる第2ユーザに提案する行動の情報を含む提案データを記憶する提案データ記憶部から、前記言語情報が含むキーワードに基づいて提案データを抽出し、
抽出した前記回答データを前記第1ユーザの端末に送信し、抽出した
前記回答データとは同一ではない前記提案データを前記第2ユーザの端末に送信する
情報提供方法。
【請求項18】
コンピュータに、
第1ユーザ端末から当該第1ユーザ端末の第1ユーザ及び第2ユーザによって実施される育児又は介護に関する該第1ユーザの問題を含
む言語情報を受け付ける受付機能と、
キーワードに関連付けられ、当該問題を発信する第1ユーザの前記問題を解決するための情報である回答データを記憶する回答データ記憶部から、前記言語情報に含まれるキーワードに対する回答データを抽出する回答抽出機能と、
前記キーワードに関連付けられ、前記第1ユーザに予め関連付けられる第2ユーザに提案する行動の情報を含む提案データを記憶する提案データ記憶部から、前記言語情報が含むキーワードに基づいて提案データを抽出する抽出機能と、
抽出した前記回答データを前記第1ユーザの端末に送信し、抽出した
前記回答データとは同一ではない前記提案データを前記第2ユーザの端末に送信する送信機能と、を実現する
情報提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの状況に応じた情報を提供する情報提供システム、情報提供装置、情報提供方法及び情報提供プログラムである。
【背景技術】
【0002】
近年、SNS(ソーシャルネットワークシステム)やMMS(マルチメディアメッセージングサービス)等のコミュニケーションツールの発達に伴い、ユーザは、自身の持つ携帯端末を利用して、身近な他のユーザとメッセージを通してコミュニケーションを図る機会が多くなっている。
【0003】
このようなツールを利用してコミュニケーションを図る場合、各ユーザは、他のユーザに伝えたい様々なメッセージを発信する。また、他のユーザは、発信されたメッセージに返信する。ところで、相手のユーザは、ユーザが発信した情報以外にもユーザの状況等を知ることができれば、より良いコミュニケーションを図ることが可能になると考えられる。ところが、そのような詳細な情報を容易に調べる手段はない。
【0004】
例えば、特許文献1には、ユーザ端末自体の情報分析に基づいてメッセージを伝達する適切な時点を決定すること、複数のメッセージの中からユーザに適したメッセージを選定してユーザに提供することが記載されている。特許文献2にはユーザ同士でリアルタイムに経験を共有することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-126759号公報
【文献】特開2014-21988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、特許文献1では、単にユーザに応じたメッセージを最適な時点で送信するだけであり、特定のユーザのメッセージの発信元と発信相手との関係の向上については考慮されていない。また、特許文献2でも、コンテンツを共有するものであり、特定のユーザのメッセージの発信元と発信相手との関係の向上については考慮されていない。
【0007】
上記課題に鑑み、本発明は、ユーザの状況に応じた情報を提供する情報提供システム、情報提供装置、情報提供方法及び情報提供プログラムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報提供システムは、第1ユーザが保有する第1ユーザ端末に記憶される第1プログラムと、第1ユーザと関連付けられる第2ユーザが保有する第2ユーザ端末に記憶される第2プログラムとを含み、第1プログラムは、第1ユーザ端末に、言語情報の入力を受け付ける入力受付機能と、言語情報を外部装置に対して送信する送信機能と、言語情報に応じて外部装置から送信された第1ユーザが必要とする情報である回答データを受信する受信機能と、受信した回答データを提示する受信情報提示処理機能と、を実現し、第2プログラムは、第2ユーザ端末に第1ユーザ端末による言語情報の送信に応じて外部装置から送信される第2ユーザに提案する行動の情報を含む提案データを受信する受信機能と、受信した提案データを提示する提示処理機能とを実現させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様に係る情報提供システム、情報提供装置、情報提供方法及び情報提供プログラムは、ユーザの状況に応じた情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報提供システムの概略図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る情報提供システムのブロック図の一例である。
【
図3】本発明の実施形態に係る情報提供システムで使用されるユーザデータのデータ構成の一例である。
【
図4】本発明の実施形態に係る情報提供システムで使用される条件データのデータ構成の一例である。
【
図5】本発明の実施形態に係る情報提供システムにおける情報提供方法の一例を説明するシーケンス図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る第1ユーザ端末で表示される表示画面の一例である。
【
図7】本発明の実施形態に係る第2ユーザ端末で表示される表示画面の一例である。
【
図8】本発明の実施形態に係る第1ユーザ端末で表示される表示画面の他の一例である。
【
図9】本発明の実施形態に係る第2ユーザ端末で表示される表示画面の他の一例である。
【
図10】本発明の実施形態に係る第2ユーザ端末で表示される表示画面の他の一例である。
【
図11】本発明の実施形態に係る第2ユーザ端末で表示される表示画面の他の一例である。
【
図12】本発明の実施形態に係る第2ユーザ端末で表示される表示画面の他の一例である。
【
図13】本発明の実施形態に係る第2ユーザ端末で表示される表示画面の他の一例である。
【
図14】本発明の実施形態に係る第1ユーザ端末及び第2ユーザ端末で表示される表示画面の他の一例である。
【
図15】本発明の実施形態に係る第1ユーザ端末及び第2ユーザ端末で表示される表示画面の他の一例である。
【
図16】本発明の実施形態に係る情報提供システムの回路図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、図面を用いて本発明の実施形態に係る情報提供システム、ユーザ端末、情報提供装置、情報提供方法及び情報提供プログラムについて説明する。以下の説明において、同一の構成については、同一の符号を用いて説明を省略する。
〈情報提供システム〉
図1に示すように、本実施形態に係る情報提供システム1は、情報提供装置100と、ユーザ端末200(200a,200b)とがネットワーク300を介して接続される。この情報提供システム1では、ユーザ端末200からのリクエストに応じて、情報提供装置100がユーザ端末200にデータを提供する。ここでは、2台のユーザ端末200のみ示すが、情報提供システム1が有するユーザ端末200の数は限定されない。ネットワーク300は、有線であっても無線であってもよく、情報提供装置100とユーザ端末200間で通信が実現できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。また、以下では、ユーザ端末200をそれぞれ第1ユーザ端末200a、第2ユーザ端末200bとして説明する。
【0012】
情報提供システム1では、情報提供装置100により、第1ユーザ端末200aを利用する第1ユーザの状況に応じ、第2ユーザ端末200bを利用する第2ユーザに、第2ユーザがとり得る対応が提案される。したがって、ここでは、言語情報X11を発するユーザを第1ユーザとし、提案データX21により第1のユーザに対して何等かの行動をとることが提案されるユーザを第2ユーザとする。なお、その逆も実現することができるし、その両方を行うこともできるが、ここでは説明を省略する。
【0013】
また、第1ユーザと第2ユーザとは、ともに何等かの共通の作業を行う所定の関係を有し、予め関連付けられるものとする。以下では、第1ユーザと第2ユーザは、ともに育児にかかわるユーザであるものとして説明する。なお、共通の作業として、育児のほかに、例えば介護等であってもよい。また、家族などの共通のコミュニティに属するユーザであってもよい。
〈第1ユーザ端末〉
図2のブロック図に示すように、第1ユーザ端末200aは、言語情報の入力を受け付ける入力受付部211と、言語情報を情報提供装置100に対して送信する送信部212と、言語情報に応じて情報提供装置100から送信された第1ユーザが必要とする情報である回答データを受信する受信部213と、受信した回答データを提示する受信情報提示処理部214とを備える。また、第1ユーザ端末200aは、条件送信部215、対象者情報送信部216、関係データ送信部217、リクエスト送信部218及び動画像表示処理部219を備えてもよい。
【0014】
第1ユーザ端末200aは、制御部210、記憶部220、出力部230、入力部240及び通信部250を有するパーソナルコンピュータや携帯端末等の情報処理端末である。第1ユーザ端末200aは、記憶部220に記憶される第1プログラムP1の実行により、入力受付機能、送信機能、受信機能、受信情報提示処理機能、条件送信機能、対象者情報送信機能、関係データ送信機能、リクエスト送信機能、動画像表示処理機能を実現し、入力受付部211、送信部212、受信部213、受信情報提示処理部214、条件送信部215、対象者情報送信部216、関係データ送信部217、リクエスト送信部218及び動画像表示処理部219等としての処理を実行する。
【0015】
具体的には、制御部210は、種々の演算を実行するCPU(Central Processing Unit)である。また、記憶部220は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリである。出力部230は、テキストデータや画像データを表示可能な表示部(ディスプレイ)231と音声データを出力可能な音声出力部(スピーカ)232とを含む。入力部240は、キーボードやタッチパネル等の操作入力部241と、マイクロフォン等の音声入力部242と、カメラ等の画像入力部243を含む。
【0016】
入力受付部211は、言語情報X11の入力を受け付け、出力部230に出力する。例えば、入力受付部211は、
図1に示すように、言語情報X11を表示部231に表示する。言語情報X11は、例えば、ユーザによる情報等を検索する際のキーワードであったり、単にユーザによる喜び、心配事等の感情等を表すものである。なお、第1ユーザが育児にかかわるユーザであるとき、「言語情報」は、育児に関するキーワードを含むことができる。なお、自身が入力した言語情報を必ずしも表示部231に表示する必要はなく、例えば言語情報を音声で入力した場合や、ユーザ端末が表示部231を備えない場合などは、言語情報を表示しなくてもよい。
【0017】
送信部212は、言語情報を情報提供装置100に対して送信する。送信部212は、通信250及びネットワーク300を介して入力受付部211で受付された言語情報を送信する。
【0018】
受信部213は、言語情報に応じて情報提供装置100から送信された第1ユーザが必要とする情報である回答データを受信する。例えば、言語情報がユーザによる情報の検索である場合、回答データは、検索結果の情報である。また、言語情報がユーザによる喜びを表すものである場合、回答データは、ユーザの喜びに共感する言葉であったり、その喜びに応じて提供可能な情報である。さらに、言語情報がユーザによる心配事を表すものである場合、回答データは、その心配を解決する際に必要な情報である。
【0019】
受信情報提示処理部214は、受信した回答データX12を第1ユーザに提示する。例えば、受信情報提示処理部214は、
図1に示すように、回答データX12を表示部231に表示する。なお、受信した回答データX12を第1ユーザに対して提示する方法として、回答データX12を表示部231に表示するだけでなく、例えば音声出力部232から回答データX12を音声出力してもよいし、表示部231と音声出力部232を組み合わせて動画として提示してもよい。
【0020】
条件送信部215は、第1ユーザによって入力される目標に関する条件データを、情報提供装置100に送信する。条件送信部212によって条件データが送信され、目標が設定された場合、受信部213が受信する回答データは、言語情報及び条件データに応じて抽出されたものである。すなわち、受信部213は、設定された目標に合致する回答データを受信する。目標は、例えば、第1ユーザが第2ユーザに求める要求である。具体的には、目標は、「第1ユーザと第2ユーザとの育児の協力」や、「第1ユーザと第2ユーザ間での育児に関する情報の共有」等、育児に関する第1ユーザと第2ユーザの様々な関係に関する条件が挙げられる。
【0021】
対象者情報送信部216は、第1ユーザによって入力される、第1ユーザ、第2ユーザ、育児される対象者の情報を送信する。また、予め目標が設定され、キーワードを含む言語情報が送信され、対象者の情報が送信されたとき、受信部213が受信する回答データは、設定された目標である条件と、言語情報に含まれるキーワードと、対象者の情報とに基づいて抽出されたものである。
【0022】
関係データ送信部217は、ユーザによって入力される第1ユーザと前記第2ユーザとの関係データを送信する。例えば、関係データ送信部217が送信する関係は、育児される対象者の子の父母である「夫婦」、対象者の子の父又は母と祖父又は祖母である「親子」、対象者の子の父又は母と幼稚園や保育園の先生である「親と先生」等のような関係が考えられる。
【0023】
リクエスト送信部218は、ユーザの入力によって、動画像データの表示のリクエストデータを情報提供装置100に対して送信する。
【0024】
動画像表示処理部219は、リクエストデータに応じて情報提供装置100から送信された動画像データをディスプレイに表示させる。
〈第2ユーザ端末〉
図2のブロック図に示すように、第2ユーザ端末200bは、第1ユーザ端末200aによる言語情報の送信に応じて情報提供装置100から送信される第2ユーザに提案する行動の情報を含む提案データを受信する受信部221と、受信した提案データを提示する提示処理部222とを備える。また、第2ユーザ端末200bも、第1ユーザ端末200aと同様に、条件送信部215と、関係データ送信部217とを備えてもよい。
【0025】
第2ユーザ端末200bも、第1ユーザ端末200aと同様に、制御部210、記憶部220、出力部230、入力部240及び通信部250を有するパーソナルコンピュータや携帯端末等の情報処理端末である。ユーザ端末200は、記憶部220に記憶される第2プログラムP2の実行により、受信機能、提示処理機能、条件送信機能及び関係データ送信機能を実現し、受信部221、提示処理部222、条件送信部215及び関係データ送信部217等としての処理を実行する。
【0026】
受信部221は、第1ユーザ端末200aによる言語情報の送信に応じて情報提供装置100から送信される第2ユーザに提案する行動の情報を含む提案データを受信する。
【0027】
提示処理部222は、受信した提案データX21を提示する。例えば、提示処理部22は、
図1に示すように、提案データX21を表示部231に表示する。なお、受信した提案データX21を第2ユーザに対して提示する方法として、提案データX21を表示部231に表示するだけでなく、例えば音声出力部232から提案データX21を音声出力してもよいし、表示部231と音声出力部232を組み合わせて動画として提示してもよい。
【0028】
第2ユーザ端末200bの条件送信部215は、第2ユーザによって入力された条件を送信する。したがって、目標は、例えば、第2ユーザが第1ユーザに求める要求である。
【0029】
なお、
図2では、第1ユーザ端末200aで第1プログラムP1を実行し、第2ユーザ端末200bで第2プログラムP2を実行するものとして説明する。しかしながら、第1ユーザ端末200a及び第2ユーザ端末200bは、同一のプログラムを記憶することで、同一の処理を実行することができる。したがって、各ユーザ端末200a,200bで同一プログラムを記憶することで、第1ユーザの状況に基づいて、第2ユーザに行動を提案することもできるし、第2ユーザの状況に基づいて、第1ユーザに行動を提案することもできる。
〈情報提供装置〉
図2に示すように、情報提供装置100は、第1ユーザ端末200aから所定のキーワードを含む言語情報を受け付ける受付部111と、キーワードに関連付けられ、当該キーワードを発信する第1ユーザが必要とする情報である回答データ122を記憶する記憶部120から、受付部111が受け付けた言語情報が含むキーワードに基づいて、回答データを抽出する回答抽出部112と、キーワードに関連付けられ、第1ユーザに予め関連付けられる第2ユーザに提案する行動の情報を含む提案データ123を記憶する記憶部120から、言語情報が含むキーワードに基づいて提案データを抽出するデータ抽出部113と、回答抽出部112が抽出した回答データを第1ユーザ端末200aに送信し、データ抽出部113が抽出した提案データを第2ユーザ端末200bに送信する送信部114とを備える。また、情報提供装置100は、条件記憶処理部115、動画提供部116、履歴記憶処理部117及び演算部118を備えてもよい。
【0030】
図2に示すように、情報提供装置100は、ユーザデータ121、回答データ122、提案データ123、条件データ124、動画像データ125、履歴データ126及び情報提供プログラムPを記憶する。
【0031】
情報提供装置100は、制御部110、記憶部120及び通信部130を有するサーバ装置等の情報処理装置である。情報提供装置100は、記憶部120に記憶される情報提供プログラムPの実行により、受付機能、回答抽出機能、データ抽出機能、送信機能、条件記憶処理機能、動画提供機能、履歴記憶処理機能及び演算機能を実現し、制御部110で各処理を実行する。
【0032】
具体的には、制御部110は、種々の演算を実行するCPU(Central Processing Unit)である。また、記憶部120は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリである。なお、情報提供装置100は、複数の情報処理装置で形成されていてもよい。例えば、各データ121~126が一つの記憶部120に記憶される必要はなく、異なる複数の記憶部に記憶されていてもよい。
【0033】
ユーザデータ121は、対象者情報及び関係データを含むデータである。
図3に示す例では、ユーザデータ121は、第1ユーザの識別情報である「氏名1」、第1ユーザの育児される対象者に対する関係である「関係1」、第2ユーザの識別情報である「氏名2」、第2ユーザの対象者に対する関係である「関係2」、第1ユーザと第2ユーザの関係である「関係3」、対象者の識別情報である「対象者氏名」、対象者の属性として「生年月日」や「性別」等の情報を含む。このユーザデータ121は、第1ユーザ端末200aから送信された対象者情報及び関係データを含むデータである。なお、
図3に示す例では、対象者の属性は「生年月日」及び「性別」であるが、これに限らず、ユーザを特定することができる属性であればよい。例えば、年齢や性別で把握することのできない対象者の発達状態、健康状態、身体状態等であってもよい。また、属性は、対象者の嗜好等の情報を含んでもよい。
【0034】
回答データ122は、キーワードに関連付けられ、当該キーワードを発信する第1ユーザが必要とする情報である。記憶部120は、ユーザデータ121で設定される関係毎に、異なる回答データ122を記憶することができる。例えば、「母」に対する回答データ122と「父」に対する回答データ122を異なるものとしてもよい。
【0035】
提案データ123は、キーワードに関連付けられ、第1ユーザに予め関連付けられる第2ユーザに提案する行動の情報を含む。記憶部120は、ユーザデータ121で記憶される第1ユーザと第2ユーザの関係毎に異なる複数の提案データ123を記憶することができる。例えば、上述したように、対象者の子の父母である「夫婦」、対象者の子の父又は母と祖父又は祖母である「親子」、対象者の子の父又は母と幼稚園や保育園の先生である「親と先生」等のように関係が異なるとき、その関係に応じて、とることのできる行動も異なる。したがって、記憶部120は、第1ユーザと第2ユーザの関係に応じて提案される行動の提案データ123を記憶する。
【0036】
提案データ123は、キーワードで特定される商品の購入方法を含むことを特徴とする。
【0037】
条件データ124は、第1ユーザ又は第2ユーザによって設定された、目標に関する条件のデータである。この例では、条件データ124は、第1ユーザ又は第2ユーザによって設定された、ユーザ間の関係又は育児の目標に関する条件のデータである。
図4に示す例では、条件データ124は、ユーザ「aa aa」とユーザ「aa bb」とは、「協力した子育て」を目標とし、ユーザ「cc aa」とユーザ「cc bb」とは、「子育ての情報共有」を目標とすることを設定されたデータである。
【0038】
記憶部120は、条件データ124で設定されうる条件毎に異なる回答データ122を記憶することができる。例えば、「協力した子育て」が目標にされる場合の回答データ122と、「子育ての情報共有」が目標にされる場合の回答データ122とを異なるものとしてもよい。また、記憶部120は、条件データ124で設定されうる条件毎に異なる提案データ123を記憶することができる。例えば、「協力した子育て」が目標にされる場合の提案データ123と、「子育ての情報共有」が目標にされる場合の提案データ123とを異なるものとしてもよい。
【0039】
動画像データ125は、ユーザが視聴可能な複数フレームで構成される動画像のデータである。この動画像データ125の内容は限定されないが、様々なアイテムが表される。また、この動画像データ125は、各フレームに合わせた音声データも含むことができる。動画像データ125は、エンターテインメントとしての動画像データや商品等の宣伝用のコマーシャル動画像データに限定されない。例えば、生活に必要な情報等を紹介する動画像のデータであってもよい。
【0040】
ここでは、動画像データ125は、育児で役に立つ情報を紹介するものであることを例にして説明する。育児で役に立つ動画像データとしては、例えば、離乳食の作り方を紹介する動画像データ、おもちゃの作り方を紹介する動画像データ、ベビー用品の正しい使い方を紹介する動画像データ、ベビー用品・育児用品・玩具等自体を紹介する動画像データ等が挙げられる。
【0041】
動画像データ125には、属性が関連付けられていてもよい。例えば、男の子用と女の子用で異なる動画像データ125が存在してもよい。また、年齢や月齢毎に異なる動画像データ125が存在してもよい。
【0042】
履歴データ126は、第1ユーザ端末200aからのキーワードの受信履歴に関するデータである。
【0043】
受付部111は、第1ユーザ端末200aから所定のキーワードを含む言語情報を受け付ける。
【0044】
回答抽出部112は、記憶部120から、受付部111が受け付けた言語情報が含むキーワードに基づいて、回答データ122を抽出する。
【0045】
記憶部120で、条件毎に異なる回答データ122が記憶されているとき、回答抽出部112は、条件データ124で設定される条件に応じて回答データを抽出することができる。
【0046】
また、回答抽出部112は、条件データ124で設定される条件と、ユーザデータ121に含まれる第1ユーザ及び第2ユーザによって育児される対象者の情報に基づいて回答データを抽出することができる。
【0047】
データ抽出部113は、記憶する記憶部120から、言語情報が含むキーワードに基づいて提案データ123を抽出する。このとき、データ抽出部113は、記憶部120のユーザデータ121に含まれる第1ユーザと第2ユーザとの関係に応じた提案データを抽出する
記憶部120で、条件毎に異なる提案データ123が記憶されているとき、データ抽出部113は、条件データ124で設定される条件に応じて提案データを抽出することができる。
【0048】
また、データ抽出部113は、条件データ124で設定される条件と、ユーザデータ121に含まれる第1ユーザ及び第2ユーザによって育児される対象者の情報に基づいて提案データを抽出することができる。
【0049】
送信部114は、回答抽出部112が抽出した回答データを第1ユーザ端末200aに送信し、データ抽出部113が抽出した提案データを第2ユーザ端末200bに送信する。
【0050】
例えば、送信部114は、第2ユーザ端末200bからアクセスされたタイミングで提案データを送信するようにしてもよい。すなわち、第2ユーザがメッセージの確認等をするタイミングで、提案データを送信してもよい。または、送信部114は、第1ユーザ端末200aからリクエストデータを受信後、所定時間以上第2ユーザ端末200bからアクセスされないとき、第2ユーザ端末200bに提案データを送信してもよい。すなわち、第2ユーザが長期に渡ってメッセージの確認等をしない場合、前回のアクセスから所定時間以上経過したタイミングで、提案データを送信してもよい。
【0051】
また、送信部114が送信する提案データが、商品の購入方法を含むものであるとき、受付部111は、提案データが含む商品の購入方法に基づく購入リクエストを受け付けることができる。
【0052】
動画提供部116は、リクエストに応じて、第1ユーザ端末200aに、記憶装置120に記憶され、キーワードと関連付けられる動画像データ125を提供する。
【0053】
データ抽出部113は、動画提供部116が動画像データを提供したとき、提供した動画像データと関連付けられるキーワードに対応する提案データを抽出することができる。また、送信部114は、データ抽出部113が抽出した提案データを送信することができる。すなわち、送信部114は、第1ユーザによる動画像データ125の視聴のタイミングで、提案データを送信してもよい。
【0054】
履歴記憶処理部117は、第1ユーザ端末200aからのキーワードの受信履歴を履歴データ126として記憶部120に記憶させる。
【0055】
演算部118は、記憶部120で記憶される履歴データ126から、ユーザの興味の度合いを演算する。データ抽出部113は、演算部118で求められた興味の度合いの高いキーワードと関連付けられる提案データを抽出することができる。また、回答抽出部112も、演算部118で求められた興味の度合いの高いキーワードと関連付けられる回答データを抽出することができる。例えば、受信した回数が多いキーワードについては、ユーザの興味の度合いが高いとする。このとき、演算部118は、キーワード同一のキーワードのみで興味の度合いを演算するのではなく、類似関係にあるキーワードも考慮して興味の度合いを演算する必要がある。
〈情報提供の処理〉
図5に示すフローを用いて、情報提供システム1における情報提供方法の処理の流れを説明する。まず、第1ユーザ端末200aが、言語情報を入力する(S1)。
【0056】
第1ユーザ端末200aは、入力された言語情報を表示する(S2)。
図6(a)に、第1ユーザ端末200aにおいて入力された言語情報X11の表示例を示す。
【0057】
第1ユーザ端末200aは、入力された言語情報を情報提供装置100に送信する(S3)。
【0058】
情報提供装置100は、第1ユーザ端末200aから送信された言語情報に基づいて、回答データを抽出する(S4)。
【0059】
情報提供装置100は、第1ユーザ端末200aに抽出した回答データを送信する(S5)。
【0060】
第1ユーザ端末200aは、情報提供装置100から送信された回答データを表示する(S6)。
【0061】
図6(b)に、第1ユーザ端末200aが受信した回答データX12の表示例を示す。第1ユーザによって入力された言語情報X11が、「最近子供がなかなか寝なくて寝不足気味・・・」という第1ユーザの問題であった。これに対し、回答データX12は、「それならこれを試してみて!! 子どもが思わず寝ちゃう10のこと http://XXX.com」であり、第1ユーザの問題を解決するための情報である。ここで、情報提供装置100は、言語情報X11に合わせて、第1ユーザに合った回答データを抽出する。
図6の例では、“子供が寝ないために第1ユーザが寝不足である”という問題に対し、回答データX12は、子供が寝るための方法を第1ユーザに提供している。
【0062】
情報提供装置100は、第1ユーザ端末200aから送信された言語情報に基づいて、提案データを抽出する(S7)。
【0063】
情報提供装置100は、第2ユーザ端末200bに抽出した提案データを送信する(S8)。
【0064】
第2ユーザ端末200bは、情報提供装置100から送信された提案データを表示する(S9)。
【0065】
図7に、第2ユーザ端末200bが受信した提案データX21の表示例を示す。
図7は、第1ユーザ端末200aで、
図6(a)の言語情報X11が入力された場合に第2ユーザ端末200bで表示される提案データX21の一例である。第1ユーザによって入力された言語情報X11が、「最近子供がなかなか寝なくて寝不足気味・・・」という第1ユーザの問題であった。これに対し、提案データX21は、「ccちゃんも○ヶ月になったね! そろそろママも疲れてるかも・・・」及び「ママにこんなものをあげるといいかも! 疲れが取れる!お勧めYドリンク http://YYY.com」であり、第1ユーザの問題に対して第2ユーザに提案する行動を含む情報である。このように、情報提供装置100は、言語情報X11に合わせて、第1ユーザに合った提案データを抽出する。
図7の例では、“子供が寝ないために母親である第1ユーザが寝不足である”という問題に対し、提案データX21は、子供の父親である第2ユーザに、“子供の母親に疲れがたまっているであろう”ことを伝えるとともに、“子供の母親に疲れを取るためのドリンクの紹介”をしている。
【0066】
これによると、第1ユーザと第2ユーザとは、直接メッセージの送受信をするのではないものの、第1ユーザ端末200aと第2ユーザ端末200bとには、関連する内容の情報が表示される。すなわち、第1ユーザ端末200aと第2ユーザ端末200bとには、同一ではないものの、リンクする表示がされる。例えば、
図6及び
図7の例では、子供の母親である第1ユーザの“子供が寝ないために寝不足である”という問題を解決するための情報が、回答データX12として第1ユーザ端末200aに送信され、提案データX21として第2ユーザ端末200bに送信される。
【0067】
このように、第1ユーザと第2ユーザが直接メッセージなどをやり取りすることなく、互いの状況や要求に沿う提案や情報が提供されるため、例えば、ユーザが詳細な情報を調査して他のユーザに提供する時間がない場合や、他のユーザに不安や困りごとを相談することがためらわれる場合であっても相手に情報を提供したり、不安や困りごとを共有したりすることができる。
〈回答データ及び提案データの表示例〉
図8乃至
図15を用いて、回答データ及び提案データの様々な例について説明する。
図8は、
図6(b)に続いて、第1ユーザ端末200aで表示される画面例の一例である。第1ユーザが、
図6(b)で表示される回答データX12に含まれるURLのWebページで紹介された子供の寝かしつけを試した結果、寝かしつけに成功したとする。このとき、
図8(a)に示すように、第1ユーザがその結果や反応等の情報を言語情報X11として入力してもよい。例えば、第1ユーザは、
図8(a)に示すように、言語情報X11として、「○○ですぐに寝たよ!びっくり!」と入力することができる。
【0068】
また、
図8(b)に示すように、情報提供装置100は、この言語情報X11に対し、「よかった! こんな方法もあるよ http://XZZZ.com」と回答データX12を送信する。
【0069】
図9は、
図7に続いて、第2ユーザ端末200bで表示される画面例の一例である。
図9(a)に示すように、第2ユーザは、提案データX21で紹介されたドリンクYの購入を検討するコメントデータX22を入力してもよい。また、提案データX21中のURLを選択することで、
図9(b)に示すように、商品の購入Webページに遷移してもよい。また、ここで、第2ユーザはドリンクYを購入後、
図10(a)に示すように、購入による第1ユーザの反応等のコメントデータX22を入力してもよい。さらに、情報提供装置100は、コメントデータX22に対する提案データX21を送信してもよい。
図10(b)に示すように、この提案データX21も第2ユーザ端末200bで表示される。
【0070】
他の実施例として、例えば、回答データX12または提案データX21から
図11に示すような、商品の購入画面に遷移したとする。
図11において、ユーザに「購入手続き」ボタンb11が選択されたとき、記憶部120に記憶されたユーザデータ121の属性を参照し、購入対象の商品の対象年齢等の詳細情報と比較して通知を出力してもよい。
【0071】
図12は、
図11に続き、購入に際して出力される通知の例である。
図12(a)は購入対象の商品の対象年齢に対して、ユーザデータ121の示すユーザの家族の年齢が異なる(対象年齢に含まれない)場合の通知例であり、
図12(b)は、ユーザデータ121に含まれるユーザの家族のアレルギー物質が購入対象の商品に含まれる場合の通知例である。
図12に示すような通知において、ユーザによって「OK」ボタンb13が選択されると、購入に進む。一方、ユーザによって「キャンセル」ボタンb14が選択されると、購入はキャンセルされる。
【0072】
このような通知を行うことで、ユーザが家族に対して購入する商品やサービスが家族に好適かの判断を促すことができるため、ユーザが誤って家族に好適でない商品を購入してしまうことを防ぐことができる。
【0073】
さらに、ユーザが家族に対して購入する商品やサービスが家族に好適かの判断を実施しやすくするため、例えば、購入画面に遷移する前の提案データX21により紹介する商品やサービスの対象者(上記の実施例では例えば第1ユーザ)のユーザデータ121の属性を参照して通知を行うようにしてもよい。例えば、第1ユーザとして母、第2ユーザとして父が設定されているとき、母を対象とした商品を父が購入する際に母のユーザデータ121の属性からアレルギーや嗜好を特定し、「お母さんのアレルギー成分(小麦)が含まれているよ」や「お母さんの大好きなものだね」といった通知をするようにしてもよい。
【0074】
このようにすることで、例えば、第1ユーザに対して購入する製品について第1ユーザのユーザ121の属性に基づく通知をすることで、第2ユーザが家族に対して購入する商品やサービスが家族に好適かの判断を実施しやすくなる。
【0075】
また、単に提案されたものを購入するだけでなく、提案に対してさらに最適な情報を要求できるようにしてもよい。例えば、第2ユーザのコメントデータとして「近所のおいしいスイーツのお土産とかない?」といった他の提案を要求するコメントデータが入力された場合、「近所の美味しいスイーツのお土産ならココ マップデータ&評判リンク」といったように、コメントデータに合わせた提案をするようにしてもよい。さらに、単に他の提案を要求するコメントデータに即した情報だけでなく、第2ユーザのコメントデータの履歴情報に応じて提供する情報を変更してもよい。例えば、上述の例であれば、「疲れが取れる」「ドリンク」「近所」「スイーツ」「お土産」のデータから検索し、「疲れが取れる甘いお土産10選」というような情報を提供してもよい。
【0076】
仮に、
図6に示すように、子供の母親である第1ユーザの“子供が寝ないために寝不足である”という問題があり、条件データ124において、「協力した子育て」が条件とされているとする。この場合、情報提供装置100は、
図7とは異なり、子供の父親である第2ユーザに積極的に育児に参加させるような提案データX21を送信する。
図13に示す例は、情報提供装置100が、疲れが出ている第1ユーザの代わりに、育児において第2ユーザが参加していない事項に参加させるような提案データX21を第2ユーザ端末200bに送信し、表示した一例である。
【0077】
図14は、第1ユーザが別の言語情報X11を入力する一例である。言語情報X11で子供の母親である第1ユーザが“子供がニンジンを食べない”という悩みを入力したとする。この場合に、情報提供装置100は、
図14(a)に示すように、ニンジン入りのベビーフードを紹介するURLを回答データX12としてユーザ端末200bに送信する。また、ユーザ端末200bにも、
図14(b)に示すように、別のニンジン入りのベビーフードを紹介するURLを提案データX21として送信する。
【0078】
また、
図15(a)に示すように、第1ユーザ端末200aで、言語情報X11として「ccが喜びそうなおもちゃは何だろう」と入力されたとする。このとき、情報提供装置100は、ユーザデータ121から対象者の年齢や月齢、性別等に合うおもちゃの情報を含む回答データX12として「こんなおもちゃがお勧めだよ! ○ヶ月~1歳の女の子にお勧めのボール http://PPP11.com」を第1ユーザに提供する。このとき、回答データX12に含まれるURLを第1ユーザが数回視聴した場合、第1ユーザがこのおもちゃに興味を持ったと考えられる。このような場合、情報提供装置100は、
図15(b)に示すように、第2ユーザ端末200bに、提案データX21として「ccちゃんがもそろそろ○ヶ月だね」及び「ママがこんなおもちゃが気になっているみたいだよ ○ヶ月~1歳の子にお勧めのボールhttp://PPP11.com」を送信することができる。
〈関係データの登録方法の例〉
また、ユーザデータ121に含まれる関係データは、ユーザ同士の互いの承認により関係づけられるようにするとよい。例えば、第1ユーザと第2ユーザとを関係づけるとき、第1ユーザから第2ユーザに対して関係づけの承認をリクエストする場合を想定する。第1ユーザ端末200aのリクエスト送信部218は、第2ユーザに対する関係づけの承認リクエストを情報提供装置100に対して送信する。情報提供装置100は承認リクエストを受信すると、第2ユーザの利用する第2ユーザ端末200bに対して、第1ユーザからの承認リクエストを送信する。第2ユーザ端末200bは、第1ユーザからの承認リクエストを受信したことを通知する(例えば、ディスプレイに承認や通知の旨を表示する、音声により通知する等)。第2ユーザ端200b末上で第1ユーザからの承認リクエストに対する承認/拒否操作がなされると、操作に応じて、第2ユーザ端末200bは、承認リクエストに対する承認または拒否の結果を情報提供装置100に対して送信する。情報提供装置100は、受信した結果が承認であるとき、第1ユーザと第2ユーザとを関係づける。一方で、情報提供装置100は、受信した結果が拒否であるとき、第1ユーザと第2ユーザとを関係づけない。なお、情報提供装置100は、受信した結果を第1ユーザ端末200aに対して送信してもよい。また、承認リクエストは、第1ユーザと第2ユーザとの関係を示す情報を含めてもよい。例えば、第1ユーザからの承認リクエストを受信した第2ユーザ端末200bは、「第1ユーザから“お父さん”の承認リクエストが届いています」というような通知をすることで、第2ユーザが、第1ユーザとの関係づけが正しいか否かを判断することができる。
【0079】
上述したように、情報提供システム1では、第1ユーザと第2ユーザとの直接的なメッセージの送受信を必要とせずに、第2ユーザは、第1ユーザが第2ユーザに送信するメッセージ以外にも第1ユーザの状況等を知ることができれば、より良いコミュニケーションを図ることができる。したがって、第1ユーザ及び第2ユーザの関係を向上することができるとともに、第1ユーザと第2ユーザとがかかわる育児を円滑に進めることができる。
【0080】
ここでは、第1ユーザと第2ユーザとはともに育児にかかわるユーザであるものとして説明したが、これに限られない。これ以外の場合には、例えば、その状況に応じて必要なキーワードを言語情報に含み、目標もその状況に応じて設定することができる。
【0081】
このような回答データX12や提案データX21は、記憶部120に記憶されるユーザデータ121、回答データ122、提案データ123及び条件データ124と、人工知能を利用する一般的なチャットボットの技術を用いて実現することができる。
【0082】
なお、上述の説明では、情報提供装置100のCPUが情報提供プログラムP、第1ユーザ端末200aのCPUが第1プログラムP1、第2ユーザ端末200bのCPUが第2プログラムP2等を実行することにより、情報提供システム1を実現することとしているが、これは情報提供装置100、第1ユーザ端末200a及び第2ユーザ端末200bに集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ)、大規模集積回路(LSI:Large Scale Integration)等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって実現してもよい。このような場合、
図16に示すように、情報提供装置100は、受付回路111a、回答抽出回路112a、データ抽出回路113a、送信回路114a、条件記憶処理回路115a、動画提供回路116a、履歴記憶処理回路117a、演算回路118a及び通信回路130aを備える。また、第1ユーザ端末200aは、入力受付回路211a、送信回路212a、受信回路213a、受信情報表示処理回路214a、条件送信回路215a、対象者情報送信回路216a、関係データ送信回路217a、リクエスト送信回路218a及び動画像表示処理回路219a、表示回路231a、音声出力回路232a、操作入力回路241a、音声入力回路242a及び画像入力回路243aを備える。さらに、第2ユーザ端末200bは、受信回路221a、表示処理回路222a、条件送信回路215a関係データ送信回路217a表示回路231a、音声出力回路232a、操作入力回路241a、音声入力回路242a及び画像入力回路243aを備える。それぞれの機能は、上述した同様の名称を有する各部と同様である。
【0083】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0084】
上記実施の形態に示した構成並びに参考例に示した構成は適宜組み合わせることとしてもよい。
【符号の説明】
【0085】
1 情報提供システム
100 情報提供装置
200a,200b ユーザ端末
110 制御部
111 受付部
112 回答抽出部
113 データ抽出部
114 送信部
115 条件記憶処理部
116 動画提供部
117 履歴記憶処理部
118 演算部
120 記憶部
121 ユーザデータ
122 回答データ
123 提案データ
124 条件データ
125 動画像データ
126 履歴データ
130 通信部
210 制御部
211 入力受付部
212 送信部
213 受信部
214 受信情報提示処理部
215 条件送信部
216 対象者情報送信部
217 関係データ送信部
218 リクエスト送信部
219 動画像表示処理部
221 受信部
222 提示処理部
220 記憶部
230 出力部
231 表示部
232 音声出力部
240 入力部
241 操作入力部
242 音声入力部
243 画像入力部