(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-28
(45)【発行日】2023-03-08
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム提供方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/58 20140101AFI20230301BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20230301BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20230301BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20230301BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20230301BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/55
A63F13/69 510
A63F13/53
A63F13/35
(21)【出願番号】P 2018064332
(22)【出願日】2018-03-29
【審査請求日】2021-02-04
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】國政 修
【審査官】赤坂 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-107454(JP,A)
【文献】特開2012-120622(JP,A)
【文献】桃太郎電鉄X 九州編もあるばい,週刊ファミ通,株式会社エンターブレイン,2001年11月16日,第16巻 第48号
【文献】モバイル&ニンテンドーDS 桃太郎電鉄オフィシャルガイド TOKYO・JAPAN・WORLD ~めざせ!上位ランキングへの道~,第1版,2008年04月10日,41頁
【文献】信長の野望 烈風伝withPK 其の[漆拾肆] [無断転載禁止],2ch.net[online],2017年06月19日,URL:<https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/gamehis/1482206304/851-n>,[令和4年2月21日検索日]
【文献】本願寺家,弧なれども[online],2014年01月17日,URL:<https://ameblo.jp/michinari-azusai/entry-11752092890.html>,[令和4年2月21日検索日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98、9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームを進行させるプログラムであって、
ゲーム中の所与のタイミングに、前記プレーヤキャラクタのゲーム進行に対して所与の効果を提供する効果提供キャラクタをマップ上に出現させ、かつ、当該効果提供キャラクタの影響を受ける前記マップ上のエリアを示す対象エリアを設定する設定手段、
前記対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタを示す対象プレーヤキャラクタ又は当該対象プレーヤキャラクタに関連付けられた関連キャラクタに対する、前記出現された効果提供キャラクタの効果提供行為を制御する効果提供制御処理を実行する効果提供手段
、
ターン毎に、該当するプレーヤキャラクタを該当するマスに移動させる移動制御処理、及び、前記効果提供キャラクタに特定のゲーム処理を実行する特定ゲーム制御処理の少なくともいずれか一方の処理を実行するキャラクタ制御手段、
前記効果提供キャラクタに対して前記特定ゲーム制御処理を実行した関連プレーヤキャラクタを特定する特定手段、及び、
前記特定された関連プレーヤキャラクタの前記特定ゲーム制御処理における貢献度に応じてプレーヤに対して報酬を提供する提供手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理として、前記関連キャラクタの能力、状態、または、特性に基づいて、当該ターン又は所与の期間に、前記効果提供キャラクタの効果提供行為の効力をプレーヤの有利な方向に変動させ、
前記効果提供手段が、
前記変動させた効果提供行為の効力に応じて、前記効果提供制御処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項2】
複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームを進行させるプログラムであって、
ゲーム中の所与のタイミングに、前記プレーヤキャラクタのゲーム進行に対して所与の
効果を提供する効果提供キャラクタをマップ上に出現させ、かつ、当該効果提供キャラクタの影響を受ける前記マップ上のエリアを示す対象エリアを設定する設定手段、
前記対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタを示す対象プレーヤキャラクタ又は当該対象プレーヤキャラクタに関連付けられた関連キャラクタに対する、前記出現された効果提供キャラクタの効果提供行為を制御する効果提供制御処理を実行する効果提供手段
、
ターン毎に、該当するプレーヤキャラクタを該当するマスに移動させる移動制御処理、及び、前記効果提供キャラクタに特定のゲーム処理を実行する特定ゲーム制御処理の少なくともいずれか一方の処理を実行するキャラクタ制御手段、
前記効果提供キャラクタに対して前記特定ゲーム制御処理を実行した関連プレーヤキャラクタを特定する特定手段、及び、
前記特定された関連プレーヤキャラクタの前記特定ゲーム制御処理における貢献度に応じてプレーヤに対して報酬を提供する提供手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理として、少なくとも前記所与のターンに受け付けられた指示に基づいて、当該ターン又は所与の期間に、前記効果提供キャラクタの効果提供行為における効力をプレーヤの有利な方向に変動させ、
前記効果提供手段が、
前記対象プレーヤキャラクタに対して前記効果提供行為を制御する場合に、前記効果提供キャラクタの前記マップ上の位置と、当該対象プレーヤキャラクタ又は前記関連キャラクタが存在するマスと、の位置関係に応じて、対象プレーヤキャラクタ又は前記関連キャラクタへの前記効果提供行為の効力を変動させ、
前記変動させた効果提供行為の効力に応じて、前記効果提供制御処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項3】
複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームを進行させるプログラムであって、
ゲーム中の所与のタイミングに、前記プレーヤキャラクタのゲーム進行に対して所与の効果を提供する効果提供キャラクタをマップ上に出現させ、かつ、当該効果提供キャラクタの影響を受ける前記マップ上のエリアを示す対象エリアを設定する設定手段、
前記対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタを示す対象プレーヤキャラクタ又は当該対象プレーヤキャラクタに関連付けられた関連キャラクタに対する、前記出現された効果提供キャラクタの効果提供行為を制御する効果提供制御処理を実行する効果提供手段
、
ターン毎に、該当するプレーヤキャラクタを該当するマスに移動させる移動制御処理、及び、前記効果提供キャラクタに特定のゲーム処理を実行する特定ゲーム制御処理の少なくともいずれか一方の処理を実行するキャラクタ制御手段、
前記効果提供キャラクタに対して前記特定ゲーム制御処理を実行した関連プレーヤキャラクタを特定する特定手段、及び、
前記特定された関連プレーヤキャラクタの前記特定ゲーム制御処理における貢献度に応じてプレーヤに対して報酬を提供する提供手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理として、少なくとも前記所与のターンに受け付けられた指示に基づいて、当該ターン又は所与の期間に、前記効果提供キャラクタの効果提供行為における効力をプレーヤの有利な方向に変動させ、かつ、前記プレーヤの操作結果、及び、前記効果提供キャラクタの前記マップ上の位置と、前記対象プレーヤキャラクタが存在するマスと、の位置関係に応じて、前記効果提供行為の効力を変動させ、
前記効果提供手段が、
前記変動させた効果提供行為の効力に応じて、前記効果提供制御処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記キャラクタ制御手段が、
少なくとも前記所与のターンに受け付けられた指示に基づいて、前記特定ゲーム制御処理を実行する、プログラム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記効果提供手段が、
前記効果提供行為の効力に応じて、前記対象プレーヤキャラクタに対応付けて記憶手段に記憶されている第1パラメータ、及び、前記関連キャラクタに対応付けて前記記憶手段に記憶されている第2パラメータの少なくともいずれか一方のプレーヤ関連パラメータを、前記プレーヤの不利な方向又は有利な方向に変動させる前記効果提供制御処理を実行する、プログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムにおいて、
前記効果提供制御処理に応じて変動する前記プレーヤ関連パラメータを管理するとともに、時間経過に伴って当該プレーヤ関連パラメータを回復させる、パラメータ管理手段として前記コンピュータを機能させ変動させ、
前記パラメータ管理手段が、
前記プレーヤ関連パラメータを有する対象プレーヤキャラクタ又は関連キャラクタの状態に応じて、回復時間を制御する、プログラム。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記効果提供手段が、
前記効果提供行為の効力として、前記対象プレーヤキャラクタにおけるターンを当該プレーヤに対して不利又は有利に制御する前記効果提供制御処理を実行する、プログラム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記キャラクタ制御手段が、
前記ターン毎に受け付けられた所与の指示に基づいて、制御値を抽選する抽選処理を実行し、
前記移動制御処理を実行する場合には、抽選結果に基づいて、前記プレーヤキャラクタが存在するマスから移動する先のマスを特定し、
前記特定ゲーム制御処理を実行する場合には、少なくとも前記抽選結果に基づいて、前記効果提供キャラクタへの特定のゲーム処理を実行するための特定能力パラメータを決定し、当該決定した特定能力パラメータに応じて、前記効果提供行為の効力を前記プレーヤの有利な方向に変動させる、プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理を実行する場合には、前記抽選結果とともに、前記効果提供キャラクタの状態、及び、前記対象プレーヤキャラクタの状態又は特性の少なくともいずれか一方に基づいて、前記効果提供キャラクタへの特定能力パラメータを決定する、プログラム。
【請求項10】
請求項8又は9に記載のプログラムにおいて、
前記効果提供手段が、
前記効果提供行為として、前記抽選処理に対する抽選結果を前記プレーヤの不利な方向又は有利な方向に変化させる前記効果提供制御処理を実行し、
前記キャラクタ制御手段が、
前記変化させられた抽選結果に基づいて、前記移動制御処理又は前記特定ゲーム制御処理を実行する、プログラム。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記特定ゲーム制御処理に基づいて、前記効果提供キャラクタについて所定の条件を具備したか否かを判定する判定手段として前記コンピュータを更に機能させ、
前記効果提供手段が、
前記効果提供行為の効力について所定の条件を具備したと判定された場合に、前記効果提供キャラクタの効果提供行為を中止する、プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記効果提供キャラクタの効果提供行為を中止させた場合に、当該効果提供キャラクタに対して特定ゲーム制御処理を実行した対象プレーヤキャラクタを特定する特定手段、及び、
前記特定した対象プレーヤキャラクタを制御するプレーヤに対して報酬を提供する提供手段、
として前記コンピュータを更に機能させる、プログラム。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記対象エリア内に属するマスを他のマスと差別化するための表示又は当該効果提供行為に関するパラメータの表示を制御する表示制御手段として前記コンピュータを更に機能させる、プログラム。
【請求項14】
請求項1~12のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記効果提供行為に関する演出画像を表示させる表示制御手段として前記コンピュータを更に機能させる、プログラム。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記プレーヤキャラクタには、前記プレーヤの操作結果に応じて前記マスを移動するメインキャラクタを含み、前記関連キャラクタには、前記特定ゲーム制御処理において当該メインキャラクタをサポートする1以上の支援キャラクタを含む、プログラム。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記効果提供手段が、
前記効果提供キャラクタの効果提供行為における効力をプレーヤの有利な方向に変動させることとして、前記関連キャラクタの能力を強化する、プログラム。
【請求項17】
複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームを進行させるゲームシステムであって、
ゲーム中の所与のタイミングに、前記プレーヤキャラクタのゲーム進行に対して所与の効果を提供する効果提供キャラクタをマップ上に出現させ、かつ、当該効果提供キャラクタの影響を受ける前記マップ上のエリアを示す対象エリアを設定する設定手段と、
前記対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタを示す対象プレーヤキャラクタ又は当該対象プレーヤキャラクタに関連付けられた関連キャラクタに対する、前記出現された効果提供キャラクタの効果提供行為を制御する効果提供制御処理を実行する効果提供手段と、
ターン毎に、該当するプレーヤキャラクタを該当するマスに移動させる移動制御処理、及び、前記効果提供キャラクタに特定のゲーム処理を実行する特定ゲーム制御処理の少なくともいずれか一方の処理を実行するキャラクタ制御手段と、
前記効果提供キャラクタに対して前記特定ゲーム制御処理を実行した関連プレーヤキャラクタを特定する特定手段と、
前記特定された関連プレーヤキャラクタの前記特定ゲーム制御処理における貢献度に応じてプレーヤに対して報酬を提供する提供手段と、
を備え、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理として、前記関連キャラクタの能力、状態、または、特性に基づいて、当該ターン又は所与の期間に、前記効果提供キャラクタの効果提供行為の効力をプレーヤの有利な方向に変動させ、
前記効果提供手段が、
前記変動させた効果提供行為の効力に応じて、前記効果提供制御処理を実行することを特徴とするゲームシステム。
【請求項18】
複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームを進行させるゲームシステムであって、
ゲーム中の所与のタイミングに、前記プレーヤキャラクタのゲーム進行に対して所与の効果を提供する効果提供キャラクタをマップ上に出現させ、かつ、当該効果提供キャラクタの影響を受ける前記マップ上のエリアを示す対象エリアを設定する設定手段と、
前記対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタを示す対象プレーヤキャラクタ又は当該対象プレーヤキャラクタに関連付けられた関連キャラクタに対する、前記出現された効果提供キャラクタの効果提供行為を制御する効果提供制御処理を実行する効果提供手段と、
ターン毎に、該当するプレーヤキャラクタを該当するマスに移動させる移動制御処理、及び、前記効果提供キャラクタに特定のゲーム処理を実行する特定ゲーム制御処理の少なくともいずれか一方の処理を実行するキャラクタ制御手段と、
前記効果提供キャラクタに対して前記特定ゲーム制御処理を実行した関連プレーヤキャラクタを特定する特定手段と、
前記特定された関連プレーヤキャラクタの前記特定ゲーム制御処理における貢献度に応じてプレーヤに対して報酬を提供する提供手段と、
を備え、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理として、少なくとも前記所与のターンに受け付けられた指示に基づいて、当該ターン又は所与の期間に、前記効果提供キャラクタの効果提供行為における効力をプレーヤの有利な方向に変動させ、
前記効果提供手段が、
前記対象プレーヤキャラクタに対して前記効果提供行為を制御する場合に、前記効果提供キャラクタの前記マップ上の位置と、当該対象プレーヤキャラクタ又は前記関連キャラクタが存在するマスと、の位置関係に応じて、対象プレーヤキャラクタ又は前記関連キャラクタへの前記効果提供行為の効力を変動させ、
前記変動させた効果提供行為の効力に応じて、前記効果提供制御処理を実行することを特徴とするゲームシステム。
【請求項19】
複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームを進行させるゲームシステムであって、
ゲーム中の所与のタイミングに、前記プレーヤキャラクタのゲーム進行に対して所与の効果を提供する効果提供キャラクタをマップ上に出現させ、かつ、当該効果提供キャラクタの影響を受ける前記マップ上のエリアを示す対象エリアを設定する設定手段と、
前記対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタを示す対象プレーヤキャラクタ又は当該対象プレーヤキャラクタに関連付けられた関連キャラクタに対する、前記出現された効果提供キャラクタの効果提供行為を制御する効果提供制御処理を実行する効果提供手段と
、
ターン毎に、該当するプレーヤキャラクタを該当するマスに移動させる移動制御処理、及び、前記効果提供キャラクタに特定のゲーム処理を実行する特定ゲーム制御処理の少なくともいずれか一方の処理を実行するキャラクタ制御手段と、
前記効果提供キャラクタに対して前記特定ゲーム制御処理を実行した関連プレーヤキャラクタを特定する特定手段と、
前記特定された関連プレーヤキャラクタの前記特定ゲーム制御処理における貢献度に応じてプレーヤに対して報酬を提供する提供手段と、
を備え、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理として、少なくとも前記所与のターンに受け付けられた指示に基づいて、当該ターン又は所与の期間に、前記効果提供キャラクタの効果提供行為における効力をプレーヤの有利な方向に変動させ、かつ、前記プレーヤの操作結果、及び、前記効果提供キャラクタの前記マップ上の位置と、前記対象プレーヤキャラクタが存在するマスと、の位置関係に応じて、前記効果提供行為の効力を変動させ、
前記効果提供手段が、
前記変動させた効果提供行為の効力に応じて、前記効果提供制御処理を実行することを特徴とするゲームシステム。
【請求項20】
複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームを進行させるサーバ装置から、ネットワークを介して接続され、かつ、プレーヤによって操作される端末装置に、ゲームに関する情報を提供するためのゲーム提供方法であって、
前記サーバ装置が、
ゲーム中の所与のタイミングに、前記プレーヤキャラクタのゲーム進行に対して所与の効果を提供する効果提供キャラクタをマップ上に出現させ、かつ、当該効果提供キャラクタの影響を受ける前記マップ上のエリアを示す対象エリアを設定する設定手段と、
前記対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタを示す対象プレーヤキャラクタ又は当該対象プレーヤキャラクタに関連付けられた関連キャラクタに対する、前記出現された効果提供キャラクタの効果提供行為を制御する効果提供制御処理を実行する効果提供手段と、
ターン毎に、該当するプレーヤキャラクタを該当するマスに移動させる移動制御処理、及び、前記効果提供キャラクタに特定のゲーム処理を実行する特定ゲーム制御処理の少なくともいずれか一方の処理を実行するキャラクタ制御手段と、
前記効果提供キャラクタに対して前記特定ゲーム制御処理を実行した関連プレーヤキャラクタを特定する特定手段と、
前記特定された関連プレーヤキャラクタの前記特定ゲーム制御処理における貢献度に応じてプレーヤに対して報酬を提供する提供手段と、
を備え、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理として、前記関連キャラクタの能力、状態、または、特性に基づいて、当該ターン又は所与の期間に、前記効果提供キャラクタの効果提供行為の効力をプレーヤの有利な方向に変動させ、
前記効果提供手段が、
前記変動させた効果提供行為の効力に応じて、前記効果提供制御処理を実行する場合において、
前記端末装置によって受け付けられた前記プレーヤの操作に関する情報をサーバ装置に送信し、
前記ゲームに関する処理を実行するサーバ装置からゲームに関する情報を受信することを特徴とするゲーム提供方法。
【請求項21】
複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームを進行させるサーバ装置から、ネットワークを介して接続され、かつ、プレーヤによって操作される端末装置に、ゲームに関する情報を提供するためのゲーム提供方法であって、
前記サーバ装置が、
ゲーム中の所与のタイミングに、前記プレーヤキャラクタのゲーム進行に対して所与の効果を提供する効果提供キャラクタをマップ上に出現させ、かつ、当該効果提供キャラクタの影響を受ける前記マップ上のエリアを示す対象エリアを設定する設定手段と、
前記対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタを示す対象プレーヤキャラクタ又は当該対象プレーヤキャラクタに関連付けられた関連キャラクタに対する、前記出現された効果提供キャラクタの効果提供行為を制御する効果提供制御処理を実行する効果提供手段と、
ターン毎に、該当するプレーヤキャラクタを該当するマスに移動させる移動制御処理、及び、前記効果提供キャラクタに特定のゲーム処理を実行する特定ゲーム制御処理の少なくともいずれか一方の処理を実行するキャラクタ制御手段と、
前記効果提供キャラクタに対して前記特定ゲーム制御処理を実行した関連プレーヤキャラクタを特定する特定手段と、
前記特定された関連プレーヤキャラクタの前記特定ゲーム制御処理における貢献度に応じてプレーヤに対して報酬を提供する提供手段と、
を備え、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理として、少なくとも前記所与のターンに受け付けられた指示に基づいて、当該ターン又は所与の期間に、前記効果提供キャラクタの効果提供行為における効力をプレーヤの有利な方向に変動させ、
前記効果提供手段が、
前記対象プレーヤキャラクタに対して前記効果提供行為を制御する場合に、前記効果提供キャラクタの前記マップ上の位置と、当該対象プレーヤキャラクタ又は前記関連キャラクタが存在するマスと、の位置関係に応じて、対象プレーヤキャラクタ又は前記関連キャラクタへの前記効果提供行為の効力を変動させ、
前記変動させた効果提供行為の効力に応じて、前記効果提供制御処理を実行する場合において、
前記端末装置によって受け付けられた前記プレーヤの操作に関する情報をサーバ装置に送信し、
前記ゲームに関する処理を実行するサーバ装置からゲームに関する情報を受信することを特徴とするゲーム提供方法。
【請求項22】
複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームを進行させるサーバ装置から、ネットワークを介して接続され、かつ、プレーヤによって操作される端末装置に、ゲームに関する情報を提供するためのゲーム提供方法であって、
前記サーバ装置が、
ゲーム中の所与のタイミングに、前記プレーヤキャラクタのゲーム進行に対して所与の効果を提供する効果提供キャラクタをマップ上に出現させ、かつ、当該効果提供キャラクタの影響を受ける前記マップ上のエリアを示す対象エリアを設定する設定手段と、
前記対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタを示す対象プレーヤキャラクタ又は当該対象プレーヤキャラクタに関連付けられた関連キャラクタに対する、前記出現された効果提供キャラクタの効果提供行為を制御する効果提供制御処理を実行する効果提供手段と、及び、
ターン毎に、該当するプレーヤキャラクタを該当するマスに移動させる移動制御処理
、及び、前記効果提供キャラクタに特定のゲーム処理を実行する特定ゲーム制御処理の少なくともいずれか一方の処理を実行するキャラクタ制御手段と、
前記効果提供キャラクタに対して前記特定ゲーム制御処理を実行した関連プレーヤキャラクタを特定する特定手段と、
前記特定された関連プレーヤキャラクタの前記特定ゲーム制御処理における貢献度に応じてプレーヤに対して報酬を提供する提供手段と、
を備え、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理として、少なくとも前記所与のターンに受け付けられた指示に基づいて、当該ターン又は所与の期間に、前記効果提供キャラクタの効果提供行為における効力をプレーヤの有利な方向に変動させ、かつ、前記プレーヤの操作結果、及び、前記効果提供キャラクタの前記マップ上の位置と、前記対象プレーヤキャラクタが存在するマスと、の位置関係に応じて、前記効果提供行為の効力を変動させ、
前記効果提供手段が、
前記変動させた効果提供行為の効力に応じて、前記効果提供制御処理を実行する場合において、
前記端末装置によって受け付けられた前記プレーヤの操作に関する情報をサーバ装置に送信し、
前記ゲームに関する処理を実行するサーバ装置からゲームに関する情報を受信することを特徴とするゲーム提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム及びプログラムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タブレット型情報通信端末装置又はスマートフォンなどの情報通信端末装置(以下、「通信端末装置」という)の多機能化、機能向上及びその普及に伴い、これらの携帯端末装置においてもゲームを実行する機会が増えている。
【0003】
一方、最近では、キャラクタをマップ上で移動させて楽しむゲームは種々知られており、例えば、マップ上にキャラクタのゲーム進行を妨害するためのキャラクタ(以下、「妨害キャラクタ」という。)を出現させ、当該妨害を含めてゴールを競い合うゲームが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】桃太郎電鉄公式サイトのキャラクタ紹介のページ[平成30年3月26日検索](URL:http://www.konami.jp/momotetsu)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、非特許文献1に記載のゲームを実行するシステムにあっては、妨害キャラクタを攻撃することができるものの、当該妨害キャラクタである効果提供キャラクタとバトルするか否かだけであり、当該効果提供キャラクタと攻撃などの所定の処理の動作を繰り返して勝敗などの目的の達成に影響を与える対戦を興趣する仕組みを有していない。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、妨害キャラクタなどの効果提供キャラクタとの対戦そのものを興趣させること、及び、当該対戦に対する戦略をもプレーヤに要求し、ゲームの興趣性を向上させることが可能なプログラム又はゲームシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記課題を解決するため、本発明は、
複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームを進行させるプログラムであって、
ゲーム中の所与のタイミングに、前記プレーヤキャラクタのゲーム進行に対して所与の効果を提供する効果提供キャラクタをマップ上に出現させ、かつ、当該効果提供キャラクタの影響を受ける前記マップ上のエリアを示す対象エリアを設定する設定手段、
前記対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタを示す対象プレーヤキャラクタ又は当該対象プレーヤキャラクタに関連付けられた関連キャラクタに対する、前記出現された効果提供キャラクタの効果提供行為を制御する効果提供制御処理を実行する効果提供手段、及び、
ターン毎に、該当するプレーヤキャラクタを該当するマスに移動させる移動制御処理、及び、前記効果提供キャラクタに特定のゲーム処理を実行する特定ゲーム制御処理の少なくともいずれか一方の処理を実行するキャラクタ制御手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理として、少なくとも前記所与のターンに受け付けられた指示に基づいて、当該ターン又は所与の期間に、前記効果提供キャラクタの効果提供行為における効力を前記プレーヤの有利な方向に変動させ、
前記効果提供手段が、
前記変動された効果提供行為の効力に応じて、前記効果提供制御処理を実行する、構成を有している。
【0008】
この構成により、本発明は、ターン制によって、マス上を移動して目的を達成させるゲーム中に、プレーヤキャラクタとプレーヤのゲーム進行にマイナスやプラスの影響を与える効果提供キャラクタとを対決させることができる。
【0009】
例えば、本発明は、プレーヤキャラクタと当該プレーヤキャラクタのゲーム進行を妨害する妨害キャラクタと対戦させることができるので、一度のターンによる攻撃で妨害キャラクタを退治することができない場合であっても、その効力を低下させることによって、少しでも妨害キャラクタのゲーム中における影響を低下させることができるとともに、徐々に効力を低下させて最終的には妨害キャラクタの影響を「0」にすること(すなわち、退治すること)もできる。
【0010】
また、例えば、本発明は、プレーヤのゲーム進行を援護するための援護キャラクタと交流させることができるので、一度のターンによる交流で援護キャラクタからの支援や援護を得ることができない場合であっても、その効力を上昇させることによって、少しずつ援護キャラクタのゲーム中における提供力(効力)を向上させることができるとともに、徐々にその効力を上げて最終的に支援や援護を受けることができる。
【0011】
すなわち、本発明は、マップ上の複数のマス目を移動させて所与の目的を達成させるゲームを興趣させつつも、効果提供キャラクタとの対決や交流そのものにも興趣させ、かつ、退治するまで又は援護を得るまで複数回の攻撃や交流が必要な場合には、当該効果提供キャラクタとの対決や交流に対する戦略をもプレーヤに要求することができる。
【0012】
したがって、本発明は、効果提供キャラクタが出現するマップ上の複数のマス目を移動するゲームに対する興趣性を向上させることができる。
【0013】
なお、「所与の目的」には、例えば、所定の期間中においてスタート地点から最遠方にいること、予め定められたゴールに到達すること、予め定められたポイントや経験値などの所定のパラメータの値を上限まで増加させたこと、及び、所定の期間中において最高ポイントや最高の経験値を有したことなどが含まれる。
【0014】
そして、「効果提供キャラクタ」とは、プレーヤキャラクタに対してゲーム進行を妨害する妨害キャラクタ又は当該ゲーム進行を援護する援護キャラクタを含み、「効果提供行為」とは、プレーヤのゲーム進行を妨害する妨害行為、又は、当該プレーヤのゲーム進行を援護する援護行為を示す。
【0015】
例えば、「効果提供行為」が妨害行為の場合には、
(A)対象プレーヤキャラクタが有するゲーム内通貨を流出させること、
(B)対象プレーヤキャラクタや関連キャラクタの体力パラメータ、若しくは、移動能力や攻撃能力などの各種の能力や特性を規定するパラメータ(能力や特性の有無を示すフラグ情報を含む)を、又は、その値(すなわち、パラメータ値)を、妨害対象プレーヤキャラクタを操作するプレーヤにとって不利な方向に制御すること、
(C)対象プレーヤキャラクタが有するアイテム(建物オブジェクトを含む)などの関連キャラクタの解除、又は、他のプレーヤへの売却、若しくは、マップ上から消去など対象
プレーヤキャラクタを操作するプレーヤが不利となる処理を実行すること、
(D)対象プレーヤキャラクタの移動や妨害キャラクタを攻撃する順番がスキップされるなど、ターンによって定まる順番を妨害対象プレーヤの不利な方向に変更すること、又は、
(E)例えば、すごろくゲームにおける移動するマスの数を抽選する場合、又は、ガチャなどの複数のアイテムの中から抽選によりアイテムを獲得する場合における抽選結果をプレーヤの不利な方向に変化させること、
を含む。
【0016】
また、「効果提供キャラクタの影響を受ける範囲」とは、例えば、効果提供キャラクタが存在するマスやその前後左右に配置されているマスだけでなく、効果提供キャラクタがマップ上に配置されることによって予め定められたエリアをも含むことを示す。
【0017】
特に、効果提供キャラクタの出現エリアやマスは、マップ内の位置であればよく、特に限定されない。ただし、所定の2以上のプレーヤキャラクタ間において所定の差以上となった場合には、有利なプレーヤキャラクタのエリア(近傍)や効果提供キャラクタのゲームカードを使用したプレーヤキャラクタによって指定されたエリアが好ましい。
【0018】
さらに、「ゲーム中の所与のタイミングに」とは、例えば、
(1)ランダムに設定されたタイミング、
(2)プレーヤキャラクタのいずれかが所定のエリアやマスに到達したタイミング、
(3)所定の2以上のプレーヤキャラクタ(トップと最後尾のプレーヤキャラクタ)間において、所定のゲーム中に変動する項目について、所定の差以上になったタイミング(所定距離(すなわち、所定数のマス))以上離れたタイミング、ゲーム内通貨の所有額や体力パラメータなどの所定のパラメータ若しくはレベルが所定の差以上となったタイミング、及び、
(4)効果提供キャラクタが規定されたゲームカードが使用されたタイミング
などが含まれる。
【0019】
上記に加えて、「対象プレーヤキャラクタに関連する関連キャラクタ」には、例えば、対象プレーヤキャラクタのゲーム進行を支援する支援キャラクタや当該対象プレーヤキャラクタがマス上に配置した建物などのオブジェクトを含み、建物などのオブジェクトとしては、当該マスに止まった対象プレーヤキャラクタから所定のコイン(ゲーム内通貨)を回収するなどのゲーム中に利用され、又は、売買可能なオブジェクトを示す。
【0020】
例えば、効果提供行為は、「効果提供パラメータ」によって規定されている。特に、妨害行為の場合には、効果提供パラメータは、妨害行為の種別、及び、妨害力(すなわち、効果提供行為の効力であって、妨害キャラクタの消滅など妨害力「0」も含む。)の少なくともいずれかを規定するためのパラメータを示す。
【0021】
また、「少なくとも該当するプレーヤキャラクタに対して受け付けた所与の指示に基づいて」とは、指示以外のゲーム要素に基づいてもよいことを示し、例えば、指示以外のゲーム要素には、対象プレーヤキャラクタと効果提供キャラクタの位置関係や、当該対象プレーヤキャラクタの状態(パラメータの値)などが含まれる。
【0022】
そして、「所与の期間」とは、指示を受け付けたターン中に限らず、3ターン分や該当ターンから攻撃力がなくなるタイミングや所定数のマスまで進むまでなど、指示を受け付けたターンからゲーム中に定まる所定の終了タイミングまでの期間を示す。
【0023】
さらに、各プレーヤが有するプレーヤキャラクタは、単一のキャラクタであってもよい
し、メインのプレーヤキャラクタと当該メインのプレーヤキャラクタを支援する支援キャラクタなどの複数のキャラクタであってもよく、プレーヤキャラクタが複数のプレーヤキャラクタを使用する場合には、ターン毎に、それぞれの各プレーヤキャラクタの移動制御又は攻撃制御を実行することが好ましい。
【0024】
(2)また、本発明は、
前記効果提供手段が、
前記効果提供行為の効力に応じて、前記対象プレーヤキャラクタに対応付けて記憶手段に記憶されている第1パラメータ、及び、前記関連キャラクタに対応付けて前記記憶手段に記憶されている第2パラメータの少なくともいずれか一方のプレーヤ関連パラメータを、前記プレーヤの不利な方向又は有利な方向に変動させる前記効果提供制御処理を実行する、構成を有している。
【0025】
この構成により、本発明は、例えば、効果提供行為が妨害行為の場合には、対象プレーヤキャラクタやその関連キャラクタのパラメータが不利な方向に変動されるので、対象プレーヤキャラクタや関連キャラクタのゲーム上の優位性を低下させる妨害行為を回避し、妨害キャラクタ(効果提供キャラクタ)との対戦に対する戦略をもプレーヤに要求することができる。
【0026】
したがって、本発明は、妨害キャラクタが出現するマップ上の複数のマス目を移動するゲームに対する興趣性を向上させることができる。
【0027】
なお、「第1パラメータ」には、
(A1)対象プレーヤキャラクタのレベル若しくはエネルギーや体力(ヒットポイントやライフエネルギーを含む。)を示すパラメータ、
(A2)対象プレーヤキャラクタの攻撃能力・防御能力・調査能力・透視能力・推理能力・俊敏性若しくは嗅覚などの攻撃や防御などのゲーム上において規定されている能力や特性に関するパラメータ、及び、
(A3)ゲームの各種イベント時に対象プレーヤキャラクタによって実施される抽選処理(いわゆるガチャ)において当該抽選処理の確率を示すパラメータ、
が含まれる。
【0028】
そして、「第2パラメータ」には、
(B1)関連キャラクタに規定されるレベル若しくはエネルギー(「0」も含む。)を示すパラメータ、及び、
(B2)関連キャラクタに規定され、当該関連キャラクタが存在するマスに他のプレーヤキャラクタが止まった場合にゲーム内通貨を回収するなどの能力や特性に関するパラメータ、
が含まれる。
【0029】
(3)また、本発明は、
前記効果提供制御処理に応じて変動する前記プレーヤ関連パラメータを管理するとともに、時間経過に伴って当該プレーヤ関連パラメータを回復させるパラメータ管理手段として前記コンピュータを機能させ変動させ、
前記パラメータ管理手段が、
前記プレーヤ関連パラメータを有する対象プレーヤキャラクタ又は関連キャラクタの状態に応じて、回復時間を制御する、構成を有している。
【0030】
この構成により、本発明は、例えば、効果提供行為が妨害行為の場合には、対象プレーヤキャラクタ又は関連キャラクタの状態(例えば、低下している状態)にあっては、回復
時間が長くなり、妨害キャラクタ(効果提供キャラクタ)への攻撃や当該妨害キャラクタからの攻撃を受ける際に影響が生ずることとなるので、妨害キャラクタへの攻撃やそれを回避する移動など回復状況のとの兼ね合いにより目的を達成する上でのゲームの戦略性をプレーヤに要求することができる。
【0031】
したがって、本発明は、妨害キャラクタが出現するマップ上の複数のマス目を移動するゲームに対する興趣性を向上させることができる。
【0032】
(4)また、本発明は、
前記効果提供手段が、
前記効果提供行為の効力として、前記対象プレーヤキャラクタにおけるターンを当該プレーヤに対して不利又は有利に制御する前記効果提供制御処理を実行する、構成を有している。
【0033】
この構成により、本発明は、例えば、妨害対象のプレーヤキャラクタを操作する所定のプレーヤにおけるターンをスキップし、又は、所定のプレーヤにおける複数のプレーヤキャラクタのうち、一部のプレーヤキャラクタのターンをスキップすること含む、当該プレーヤのターンの順番を変更すること(他のプレーヤを含めて順番を変更することも含む。)ができる。
【0034】
したがって、本発明は、例えば、妨害行為などの効果提供行為を回避するために、妨害キャラクタ(効果提供キャラクタ)との対戦に対する戦略をもプレーヤに要求することができるので、妨害キャラクタが出現するマップ上の複数のマス目を移動するゲームに対する興趣性を向上させることができる。
【0035】
(5)また、本発明は、
前記キャラクタ制御手段が、
前記ターン毎に前記受け付けたプレーヤの操作に基づいて、前記制御値を抽選する抽選処理を実行し、
前記移動制御処理を実行する場合には、抽選結果に基づいて、前記プレーヤキャラクタが存在するマスから移動する先のマスを特定し、
前記特定ゲーム制御処理を実行する場合には、少なくとも前記抽選結果に基づいて、前記効果提供キャラクタへの特定のゲーム処理を実行するための特定能力パラメータを決定し、当該決定した特定能力パラメータに応じて、前記効果提供行為の効力を前記プレーヤの有利な方向に変動させる、構成を有している。
【0036】
この構成により、本発明は、移動制御処理及び特定ゲーム制御処理の双方を、抽選処理及び抽選結果の同一のゲーム要素を用いてに基づいて、実行することができるので、例えば、すごろくゲームと、効果提供キャラクタとの対戦ゲームなどのゲーム要素と、の親和性を高め、ゲームのシステムを複雑化することなく、双方の処理を実行するシステムを構築することができる。
【0037】
したがって、本発明は、抽選処理による期待感や高揚感を提供しつつ、ゲームの興趣性を向上させることができるとともに、ゲームシステムの簡素化を実現することができる。
【0038】
なお、「抽選処理」としては、例えば、サイコロを振ることを示し、「抽選結果」としては、例えば、当該サイコロを振って出た出目を示す。
【0039】
また、「特定能力パラメータ」とは、例えば、妨害キャラクタに対しては、攻撃種別を定めるパラメータ、又は、攻撃力(その値に応じて効果提供行為の効力をプレーヤの有利
な方向に変動させるための能力)を示す攻撃に関するパラメータを示す。
【0040】
さらに、「少なくとも抽選結果に基づいて」とは、抽選結果以外のゲーム要素に基づいてもよいことを示し、例えば、抽選結果以外のゲーム要素には、効果提供キャラクタの状態、及び、特定のゲーム処理を実行する(例えば、妨害キャラクタに対して攻撃を実行する)プレーヤキャラクタのレア度、レベル・属性・能力(スキル)・所有するアイテムなどの特性が含まれる。
【0041】
(6)また、本発明は、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理を実行する場合には、前記抽選結果とともに、前記効果提供キャラクタの状態、及び、前記対象プレーヤキャラクタの状態又は特性の少なくともいずれか一方に基づいて、前記効果提供キャラクタへの特定能力パラメータを決定する、構成を有している。
【0042】
この構成により、本発明は、例えば、妨害キャラクタ(効果提供キャラクタ)への攻撃力を決定する際に、抽選結果のみならず、効果提供キャラクタの状態、対象プレーヤキャラクタのレア度・レベル・能力(スキル)・属性・所有するアイテムなどの対象プレーヤキャラクタの特性、又は、その双方を用いることができる。
【0043】
したがって、本発明は、種々の状況に合わせて妨害キャラクタの攻撃をすることができるので、多くのゲームの戦略性を提供し、魅力あるゲームを提供することができる。
【0044】
(7)また、本発明は、
前記効果提供手段が、
前記効果提供行為として、前記抽選処理に対する抽選結果を前記プレーヤの不利な方向又は有利な方向に変化させる前記効果提供制御処理を実行し、
前記キャラクタ制御手段が、
前記変化させられた抽選結果に基づいて、前記移動制御処理又は前記特定ゲーム制御処理を実行する、構成を有している。
【0045】
この構成により、本発明は、移動制御処理及び特定ゲーム制御処理の双方についても効果提供キャラクタの影響を受けることになるので、ゲームの幅を広げその興趣性を向上させることができる。
【0046】
なお、「抽選結果を前記プレーヤの不利な方向又は有利に変化させる」とは、例えば、抽選結果によって定まる制御値(具体的には、サイコロの出目)から所定の値を減少させ、若しくは、増加させること、又は、プレーヤに不利な若しくは有利な制御値しか抽選されないなどの当該制御値をプレーヤの不利な方向又は有利な方向に強制的に変化させることを示す。
【0047】
(8)また、本発明は、
前記効果提供手段が、
前記対象プレーヤキャラクタに対して前記効果提供行為を制御する場合に、前記効果提供キャラクタの前記マップ上の位置と当該対象プレーヤキャラクタ又は前記関連キャラクタが存在するマスとの位置関係に応じて、前記対象プレーヤキャラクタ又は前記関連キャラクタへの前記効果提供行為の効力を変動させる、構成を有している。
【0048】
この構成により、本発明は、効果提供キャラクタのマップ上の位置と当該対象プレーヤキャラクタが存在するマスとの位置とが遠い場合に、当該効果提供キャラクタの効果提供
行為の影響力を小さくし、又は、効果提供キャラクタのマップ上の位置と当該対象プレーヤキャラクタが存在するマスとの位置とが近い場合に、当該効果提供キャラクタの効果提供行為の影響力を大きくすることができる。
【0049】
したがって、本発明は、効果提供キャラクタのマップ上の位置と当該対象プレーヤキャラクタが存在するマスとの位置関係に応じて効果提供行為を制御することができるので、プレーヤキャラクタの移動についてもゲームの戦略性をプレーヤに要求し、当該ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0050】
なお、「位置関係」とは、効果提供キャラクタがマス上に存在する場合には、当該マスと対象プレーヤキャラクタが存在するマスとのマス目上の距離を示し、効果提供キャラクタがゲーム空間上の任意の位置に存在する場合には、当該位置とマスの位置と直線距離又は方向を示す。
【0051】
(9)また、本発明は、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理として、前記プレーヤの操作結果、及び、前記効果提供キャラクタの前記マップ上の位置と前記対象プレーヤキャラクタが存在するマスとの位置関係に応じて、前記効果提供行為の効力を変動させる、構成を有している。
【0052】
この構成により、本発明は、例えば、妨害キャラクタ(効果提供キャラクタ)のゲーム空間の位置と当該対象プレーヤキャラクタが存在するマスとの位置とが遠い場合に、当該対象プレーヤキャラクタの攻撃力を小さくし、又は、対象プレーヤキャラクタのゲーム空間の位置と当該対象プレーヤキャラクタが存在するマスとの位置とが近い場合に、当該対象プレーヤキャラクタの攻撃力を大きくすることができる。
【0053】
したがって、本発明は、妨害キャラクタのゲーム空間の位置と当該対象プレーヤキャラクタが存在するマスとの位置関係に応じて妨害キャラクタへの攻撃を制御することができるので、プレーヤキャラクタの移動についてもゲームの戦略性をプレーヤに要求し、当該ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0054】
(10)また、本発明は、
前記特定ゲーム制御処理に基づいて、前記効果提供キャラクタについて所定の条件を具備したか否かを判定する判定手段として前記コンピュータを更に機能させ、
前記効果提供手段が、
前記効果提供行為の効力について所定の条件を具備したと判定された場合に、前記効果提供キャラクタの効果提供行為を中止する、構成を有している。
【0055】
この構成により、本発明は、例えば、妨害行為(効果提供行為)が無くなるなど、妨害キャラクタ(効果提供キャラクタ)への攻撃に関しても結果を得ることができるので、マップ上の複数のマス目を移動させて所与の目的を達成させるゲームを興趣させつつも、妨害キャラクタとの対戦そのものにも興趣させることができる。
【0056】
なお、「効果提供行為を中止する」とは、効果提供キャラクタをゲーム空間上から消滅(退治)させてもよいし、ゲーム空間上に存在するものの効果提供行為が不能に設定されてもよい。
【0057】
(11)また、本発明は、
前記効果提供キャラクタの効果提供行為を中止させた場合に、当該効果提供キャラクタに対して特定ゲーム制御処理を実行した対象プレーヤキャラクタを特定する特定手段、及
び、
前記特定した対象プレーヤキャラクタを制御するプレーヤに対して報酬を提供する提供手段、
として前記コンピュータを更に機能させる、構成を有している。
【0058】
この構成により、本発明は、例えば、妨害キャラクタ(効果提供キャラクタ)を退治し、妨害などの効果提供行為を中止にすれば、当該妨害行為が無くなり、かつ、報酬を得ることによって移動制御処理を有利に進行させることができるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0059】
なお、「報酬」には、アイテム、支援キャラクタ若しくは建物オブジェクトなどの関連キャラクタや対象プレーヤキャラクタの所定の能力パラメータ(新規な能力パラメータであってもよいし、所定の能力パラメータの値が回復してもよい)、又は、他のプレーヤよりターン数を多くすることや所定数のマス目に移動することができるボーナスを含む。
【0060】
特に、報酬としては、短時間や少ないターンで妨害行為などの効果提供行為を中止にした場合には、レア度の高いアイテムを獲得させるなどの高い報酬であってもよく、このような時間やターンに応じて報酬のレベルを決定してもよい。
【0061】
また、複数の対象プレーヤキャラクタが特定された場合には、攻撃した時間やターン数などに応じて報酬を分配してもよいし、均等分配や活躍した対象プレーヤキャラクタが多く獲得できるなどの傾斜分配をしてもよいし、最後に攻撃をした対象プレーヤキャラクタや数多く攻撃した対象プレーヤキャラクタに報酬を受け取る権利を発生させてもよい。
【0062】
(12)また、本発明は、
前記対象エリア内に属するマスを他のマスと差別化するための表示又は当該効果提供行為に関するパラメータの表示を制御する表示制御手段として前記コンピュータを更に機能させる、構成を有している。
【0063】
この構成により、本発明は、効果提供行為に関する状況を可視化することができるので、ゲーム戦略を構築する上で、プレーヤに利便性を提供することができる。
【0064】
なお、「効果提供行為に関するパラメータ表示」には、例えば、効果提供行為の効力を示すパラメータ(例えば、効果提供キャラクタの体力を示すパラメータ)及び対象プレーヤキャラクタのパラメータの表示を含む。
【0065】
(13)また、本発明は、
前記効果提供行為に関する演出画像を表示させる表示制御手段として前記コンピュータを更に機能させる、構成を有している。
【0066】
この構成により、本発明は、妨害公開に関する演出画像を提供することによってゲームの興趣性を向上させることができる。
【0067】
なお、「効果提供行為に関する演出画像」には、効果提供行為を受けた対象プレーヤキャラクタ又は関連キャラクタに関する演出表示、及び、効果提供キャラクタが攻撃された際の演出画像を含む。
【0068】
(14)また、本発明は、
前記プレーヤキャラクタには、前記プレーヤの操作結果に応じて前記マスを移動するメインキャラクタと、前記特定ゲーム制御処理において当該メインキャラクタをサポートす
る1以上の支援キャラクタと、が含まれる、構成を有している。
【0069】
この構成により、本発明は、複数のプレーヤキャラクタによってゲームを進行させることができるので、例えば、妨害キャラクタ(効果提供キャラクタ)への攻撃やその回避などRPGのゲーム要素をマップ上の複数のマス目を移動するゲームに組み込むこと、及び、その結果、ゲームに対する興趣性を向上させることができる。
【0070】
なお、支援キャラクタは、ゲーム中に消滅するキャラクタであってもよいし、例えば、移動制御処理によってマス上を移動し、特定のマスに留まった場合に取得すること、及び、ゲーム内通貨や他のアイテムと交換によって取得することが可能である。
【0071】
(15)また、上記課題を解決するため、本発明は、
複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームを進行させるゲームシステムであって、
ゲーム中の所与のタイミングに、前記プレーヤキャラクタのゲーム進行に対して所与の効果を提供する効果提供キャラクタをマップ上に出現させ、かつ、当該効果提供キャラクタの影響を受ける前記マップ上のエリアを示す対象エリアを設定する設定手段と、
前記対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタを示す対象プレーヤキャラクタ又は当該対象プレーヤキャラクタに関連付けられた関連キャラクタに対する、前記出現された効果提供キャラクタの効果提供行為を制御する効果提供制御処理を実行する効果提供手段と、
ターン毎に、該当するプレーヤキャラクタを該当するマスに移動させる移動制御処理、及び、前記効果提供キャラクタに特定のゲーム処理を実行する特定ゲーム制御処理の少なくともいずれか一方の処理を実行するキャラクタ制御手段と、
としてコンピュータを機能させ、
前記キャラクタ制御手段が、
前記特定ゲーム制御処理として、少なくとも前記所与のターンに受け付けられた指示に基づいて、当該ターン又は所与の期間に、前記効果提供キャラクタの効果提供行為における効力を前記プレーヤの有利な方向に変動させ、
前記効果提供手段が、
前記変動された効果提供行為の効力に応じて、前記効果提供制御処理を実行すること構成を有している。
【0072】
この構成により、本発明は、ターン制によって、マス上を移動して目的を達成させるゲーム中に、プレーヤキャラクタとプレーヤのゲーム進行にマイナスやプラスの影響を与える効果提供キャラクタとを対決させることができる。
【0073】
そして、本発明は、マップ上の複数のマス目を移動させて所与の目的を達成させるゲームを興趣させつつも、効果提供キャラクタとの対決や交流そのものにも興趣させ、かつ、退治するまで又は援護を得るまで複数回の攻撃や交流が必要な場合には、当該効果提供キャラクタとの対決や交流に対する戦略をもプレーヤに要求することができる。
【0074】
したがって、本発明は、効果提供キャラクタが出現するマップ上の複数のマス目を移動するゲームに対する興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【
図1】一実施形態のゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】一実施形態におけるサーバ装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。
【
図3】一実施形態における端末装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。
【
図4】一実施形態の複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームにおいて、ゲームの進行に対して妨害などの効果を提供する効果提供キャラクタに基づくゲーム処理について説明するための図(その1)である。
【
図5】一実施形態の複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームにおいて、ゲームの進行に対して妨害などの効果を提供する効果提供キャラクタに基づくゲーム処理について説明するための図(その2)である。
【
図6】一実施形態において妨害キャラクタにおける妨害エリア設定処理について説明するための図である。
【
図7】一実施形態において支援キャラクタにおける妨害キャラクタに対する攻撃制御処理について説明するための図である。
【
図8】一実施形態において、画像生成部によって生成される妨害行為に関するパラメータ及び妨害対象範囲を表示する演出画像の一例である。
【
図9】一実施形態における画像生成部によって生成される攻撃制御処理に関する演出画像の一例である。
【
図10】一実施形態のサーバ装置によって実行される妨害エリア設定処理及び妨害制御処理を含む妨害キャラクタの制御処理の動作を示すフローチャートである。
【
図11】一実施形態のサーバ装置によって実行される攻撃制御処理の動作を示すフローチャーとである。
【発明を実施するための形態】
【0076】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0077】
[1]ゲームシステム
まず、
図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、
図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0078】
本実施形態のゲームシステム1は、
図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。
【0079】
プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10からゲームを取得し、当該ゲームのプレーをすることができる。さらに、プレーヤは端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、他のプレーヤとの間でコミュニケーションを図りつつ、ゲームを実行することができるようになっている。
【0080】
特に、サーバ装置10は、インターネットを介して通信接続された端末装置20を用いて、プレーヤにゲームをプレーさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。なお、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能することも可能である。また、SNSサーバとは、例えば、複数のプレーヤ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置を示す。
【0081】
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)をと呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
【0082】
具体的には、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供することができるようになっている。
【0083】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のプレーヤの端末(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
【0084】
一方、サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0085】
そして、サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶される課金情報、ゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶されるプレーヤ情報記憶部146等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
【0086】
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20のプレーヤ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。
【0087】
そして、サーバ装置10は、ゲーム処理結果を端末装置20に送信する。なお、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム処理結果を端末装置20にプレーヤに閲覧可能に提供する各種の処理を行う構成を有している。
【0088】
端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0089】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、プレーヤ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備えている。
【0090】
例えば、端末装置20は、他のプレーヤの対戦時の他のプレーヤに関するゲーム情報など必要な情報をサーバ装置10から取得しつつ、記憶領域(後述する記憶部270)に記憶されたゲームアプリケーションに基づいてゲーム処理を実行し、また、ゲーム画面をプレーヤに提供する各種の処理を実行し、プレーヤによってゲームを実行させてもよい。
【0091】
また、例えば、端末装置20は、プレーヤ操作のデータをサーバ装置10に送信しつつ、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0092】
特に、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報に基づいてゲーム処理を実行する場合に、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。
【0093】
そして、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するプレーヤ情報記憶部146を取得させてゲームを実行する構成を有している。
【0094】
[2]サーバ装置
次に、
図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。なお、
図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のサーバ装置10は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0095】
サーバ装置10は、管理者やその他の入力に用いるための入力部120、所定の表示を行う表示部130、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20やその他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、及び、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140を含む。
【0096】
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0097】
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部130は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0098】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0099】
通信部196は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0100】
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0101】
また、本実施形態の記憶部140は、主記憶部142の他に、
(A)ゲームに関する情報を示すゲーム情報が記憶されるゲームデータ記憶部144、及び、
(B)プレーヤが所有するプレーヤキャラクタ及びアイテムなどに関する情報(以下、まとめて「プレーヤキャラクタ情報」ともいう。)、及び、各プレーヤに関する情報を示すプレーヤ情報が記憶されるプレーヤ情報記憶部146、
を有している。
【0102】
特に、ゲームデータ記憶部144には、後述するすごろくゲームなどのゲームに用いる各種のマップ、テーブルデータ、プレーヤキャラクタとして選択されるキャラクタを規定するキャラクタ情報、ゲーム中にプレーヤに提供されるアイテム(建物オブジェクトを含
む。)やゲーム中にプレーヤキャラクタを支援する支援キャラクタに関する情報(初期値を含む。)、及び、ゲームに登場する所定の効果をプレーヤキャラクタに提供するキャラクタ(以下、「効果提供キャラクタ」という。)に関する情報が記憶されている。
【0103】
なお、プレーヤキャラクタ情報には、プレーヤが所有するプレーヤキャラクタやアイテム、及び、プレーヤのゲーム進行を支援するためのキャラクタ(以下、「支援キャラクタ」という。)に関する情報が含まれ、ゲーム中に取得されるゲームカードによって提供された情報を含む。特に、当該プレーヤキャラクタ情報には、ゲーム進行に伴って更新される情報が含まれる。
【0104】
また、本実施形態において、効果提供キャラクタとは、例えば、プレーヤキャラクタに対してゲーム進行を妨害する妨害キャラクタ又は当該ゲーム進行を援護する援護キャラクタを含む。
【0105】
さらに、ゲーム内通貨やプレーヤキャラクタなどの能力を含め各種のアイテムや支援キャラクタなどは、例えば、ゲーム内おいて仮想的なゲーム媒体として提供され、ゲーム内の所与のタイミングで獲得可能となっている。
【0106】
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0107】
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0108】
例えば、処理部100(プロセッサー)は、情報記憶媒体180に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0109】
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102、ゲーム管理部103、第1キャラクタ制御部104、第2キャラクタ制御部105、アイテム管理部106、タイマ管理部107、及び、画像生成部108を少なくとも有している。
【0110】
なお、例えば、本実施形態のゲーム管理部103は、本発明の特定手段及び提供手段を構成すし、第1キャラクタ制御部104は、本発明のキャラクタ制御手段、判定手段及びパラメータ管理手段を構成する。また、例えば、本実施形態の第2キャラクタ制御部105は、本発明の設定手段及び効果提供手段を構成し、画像生成部108は、本発明の表示制御手段を構成する。
【0111】
通信制御部101は、端末装置20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。特に、本実施形態の通信制御部101は、プレーヤの端末装置20からの要求に基づいて、ゲーム画面を、当該プレーヤの端末装置20に送信する処理を行う。
【0112】
Web処理部102は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部102は
、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザ211の要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザ211によって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0113】
なお、本実施形態では、サーバ装置10がSNSサーバとしての機能も備えていている場合を例に説明するが、サーバ装置10を、ゲーム用のサーバと、SNS用のサーバと別々に形成してもよい。また、本実施形態のゲームの処理は、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
【0114】
ゲーム管理部103は、端末装置20と連動し、当該端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいてロールプレーイングゲーム(RPG)、対戦ゲーム及びすごろくゲームに関する各種のゲーム処理を実行する。
【0115】
特に、ゲーム管理部103は、プレーヤの指示に基づいて、又は、ゲーム進行上のタイミング(ゲーム開始前又はゲーム中)に、プレーヤ毎に、ゲームに使用されるキャラクタやアイテムを(例えば、ゲームカードによって)プレーヤに付与する。
【0116】
例えば、ゲーム管理部103は、端末装置20を介して入力された複数プレーヤのそれぞれの操作に基づいて、設定された複数のプレーヤキャラクタ、アイテム、支援キャラクタ、及び、効果提供キャラクタを用いて、マップに形成された複数のマス上を移動させ、ゴールに到達すること、又は、ゲーム内通貨や距離を稼ぐことなど、所与の目的を達成させるゲームを進行するための各種の制御を実行する。
【0117】
特に、ゲーム管理部103は、効果提供キャラクタの効果提供行為が中止された際に、その中止に寄与したプレーヤキャラクタを特定し、当該特定したプレーヤキャラクタに報酬の支払いを制御する。
【0118】
なお、ゲーム管理部103は、予め設定されたプレーヤキャラクタにおける制御を実行する。すなわち、ゲーム管理部103は、NPCの制御を実行する。
【0119】
第1キャラクタ制御部104は、主に、端末装置20を介して入力されたプレーヤの指示又は、ゲーム管理部103の指示に基づいて、プレーヤキャラクタ、アイテム、又は、支援キャラクタのゲーム上の制御を実行する。
【0120】
特に、第1キャラクタ制御部104は、ゲーム進行中のプレーヤキャラクタ、アイテム、又は、支援キャラクタに規定された各種のパラメータの管理を行う。
【0121】
第2キャラクタ制御部105は、ゲーム進行に応じて、マップ上に出現する効果提供キャラクを管理し、プレーヤキャラクタやその支援キャラクタに対する特定のゲーム処理(ゲーム進行の妨害行為や援護行為に関する処理)を実行する。
【0122】
特に、第2キャラクタ制御部105は、ゲーム進行に応じて、マップ上に効果提供キャラクタを出現させるための制御、当該効果提供キャラクタによってプレーヤキャラクタ等が影響を受ける影響範囲(すごろくゲームの場合には、その影響を受けるマス)を設定する。
【0123】
また、第2キャラクタ制御部105は、プレーヤキャラクタ等によって効果提供キャラクタに対して実行された行動に基づいて、効果提供キャラクタやそのパラメータに関して所与の条件を具備したいか否かを判定し、その結果に応じて、当該効果提供キャラクタの
効果提供行為を中止する。
【0124】
アイテム管理部106は、ゲーム内通貨や支援キャラクタを含め、プレーヤ毎に、ゲームの進行に伴って、各プレーヤが所有するアイテム、及び、支援キャラクタに関する情報(例えば、レベルや能力などのパラメータ)のプレーヤ情報記憶部146への登録又はその更新を管理する。
【0125】
タイマ管理部107は、タイマ機能を有し、ゲームの進行状況を管理するために用いる。特に、タイマ管理部107は、ゲーム管理部103と連動し、現在時刻や予め設定された時刻を各部に出力する。また、タイマ管理部107は、各端末装置と同期を取るために用いられる。
【0126】
画像生成部108は、ゲーム中に必要は画像(例えば、ゲージによる表示を行うための画像)や音、又は、ゲームに関する演出画像や効果音を、端末装置20を介してプレーヤに提供するための各種の制御を実行する。
【0127】
[3]端末装置
次に、
図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、
図3は、本実施形態の端末装置20の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態の端末装置20は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0128】
入力部260は、プレーヤからの入力情報を入力するための機器であり、プレーヤの入力情報を処理部200に出力する。本実施形態の入力部260は、プレーヤの入力情報(入力信号)を検出する検出部262を備える。入力部260は、例えば、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、キーボード、マウスなどがある。
【0129】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272とを含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0130】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0131】
処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。
【0132】
なお、本実施形態では、サーバ装置10が有する情報記憶媒体180や記憶部140に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやゲームデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280に記憶する。サーバ装置10から受信したプログラムやデータを記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信してネットワークシステムを機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0133】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は
、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
【0134】
音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0135】
通信部296は、外部(例えば他の端末、サーバ)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0136】
処理部200(プロセッサ)は、現在位置検出部250からの現在位置情報、通信部296を介してサーバ装置10から取得したゲームに関する情報、取得し入力部260からの入力情報、又は、やプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、表示制御、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0137】
この処理部200は記憶部270内の主記憶部271をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0138】
処理部200は、通信制御部210、Webブラウザ211、ゲーム処理部212、表示制御部213、ゲーム画面制御部214、描画部220、音処理部230を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0139】
通信制御部210は、サーバ装置10、それぞれとデータを送受信する処理を行う。また、通信制御部210は、サーバ装置10から受信したデータを記憶部270に格納する処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。
【0140】
なお、通信制御部210は、サーバの宛先情報(IPアドレス、ポート番号)を情報記憶媒体280に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。そして、通信制御部210は、プレーヤからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10との通信を行うようにしてもよい。
【0141】
特に、通信制御部210は、サーバ装置10にプレーヤの識別情報や操作情報を送信して、プレーヤ情報記憶部146に関するデータ(プレーヤのWebページ、ゲーム画面等)をサーバ装置10から受信する処理を行う。
【0142】
なお、通信制御部210は、所定周期でサーバ装置10とデータ送受信を行ってもよいし、入力部260からの入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10とデータ送受信を行ってもよい。特に、本実施形態の通信制御部210は、ゲーム画面(例えば、演出画像なども含む)を、サーバ装置10から受信する処理を行う。
【0143】
Webブラウザ211は、Webページ(ゲーム画面)を閲覧するためのアプリケーションプログラムであって、Webサーバ(サーバ装置10)から、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御する。また、Webブラウザ211は、入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータをWebサーバ(サーバ装置10)に送信する。
【0144】
本実施形態のWebブラウザ211は、ブラウザゲームを実現することができる。例えば、Webブラウザ211は、Webサーバ(サーバ装置10)から受信したJavaS
cript(登録商標)、FLASH、Java(登録商標)等で記述されたプログラムを実行するものであってもよい。
【0145】
端末装置20は、Webブラウザ211によって、インターネットを介してURLによって指定されたWebサーバからの情報を表示させることができる。例えば、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム画面(HTML等のデータ)をWebブラウザ211によって表示させることができる。
【0146】
ゲーム処理部212は、種々のゲーム演算処理を行う。例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
【0147】
そして、ゲーム処理部212は、プレーヤキャラクタ、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行うようにしてもよい。
【0148】
ここで、オブジェクト空間とは、仮想空間であり、2次元空間、3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
【0149】
また、ゲーム処理部212は、ログイン時の各種の情報の送受信制御、サーバ装置10と連動してリアルタイムでゲームを実行する場合にはプレーヤの操作に基づくゲーム処理の実行、及び、自動演算によってゲームを実行する場合には受信した自動演算データの再生を含むゲーム処理を実行する。
【0150】
また、表示制御部213は、ゲーム画面制御部214で生成されたゲーム画面を、表示部290に表示する処理を行う。例えば、表示制御部213は、Webブラウザ211を用いて表示してもよい。
【0151】
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理(例えば、ゲーム処理)に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示制御部213によって表示部290に出力する。描画部220が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。
【0152】
音処理部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。
【0153】
[4]本実施形態の手法
[4.1]概要
次に、
図4及び
図5を用いて本実施形態のすごろくゲームなどの複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的(ゴールや勝利条件)を達成させるゲームにおいて、ゲームの進行に対して妨害などの効果を提供する効果提供キャラクタに基づくゲーム処理について説明する。
【0154】
なお、
図4及び
図5は、本実施形態のすごろくゲームなどの複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲーム(いわゆる、電子化されたボードゲーム)において、ゲームの進行に対して妨害などの効果を提供する効果提供キャラクタに基づくゲーム処理について説明するための図である。
【0155】
また、本実施形態においては、複数のプレーヤキャラクタがマップに形成された複数のマス上を移動して所与の目的を達成させるゲームとしてすごろくゲームを用いて説明する。
【0156】
さらに、本実施形態においては、プレーヤキャラクタに対してゲームの進行に対して所与の効果を提供する行為として、プレーヤキャラクタに対してゲーム進行を妨害する妨害行為を用いて説明し、当該妨害行為を行う効果提供キャラクタとして妨害キャラクタを用いて説明する。
【0157】
本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20と連動して、すごろくゲーム及びすごろくゲーム内中に実行されるRPGゲームや対戦ゲームなどの他のゲームとともに、プレーヤキャラクタや効果提供キャラクタ、マップによって形成されたゲーム空間やその一部、ゲームパラメータ、演出画像、各種の表示画像、BGM、及び、ゲームシナリオなどを当該端末装置20に提供する構成を有している。
【0158】
また、サーバ装置10は、サイコロを振ることによって得られた数値(抽選によって当選された数値)に基づいて、マップ上に形成されたマス目に沿って移動させるとともに、ゴールを目指すゲーム、スタートから距離を競うゲーム、又は、終了時刻までに得られたポイントやゲーム内通貨を競うゲームを、すごろくゲームとして、実行する構成を有している。
【0159】
そして、サーバ装置10は、ゲーム中に滞在したマスに規定されている指示に基づいて、他のプレーヤキャラクタとの対戦ゲームや抽選ゲームなどのミニゲームを実行しつつ、及び、所定のマスに設定可能な建物やゲーム内通貨などのゲーム内で使用するアイテムやプレーヤキャラクタを支援する支援キャラクタの取得しつつ、上述のようなすごろくゲームを実行する構成を有している。
【0160】
特に、サーバ装置10は、すごろくゲームにおいては、プレーヤキャラクタの他に、各プレーヤキャラクタを支援する支援キャラクタを、ゲーム内通貨と交換により、又は、プレーヤキャラクタが滞在したマス目の指示、ガチャやボーナスゲームなどのミニゲームに勝利することなどによって取得させることができる構成を有している。
【0161】
特に、サーバ装置10は、このように、支援キャラクタをプレーヤに取得させるときは、ランダムに選択された支援キャラクタを付与してもよいし、複数の提示した支援キャラクタの中からプレーヤによって選択させた支援キャラクタを付与してもよいし、ガチャなどの抽選により複数の支援キャラクタの中から当選した支援キャラクタを付与してもよい。
【0162】
そして、サーバ装置10は、支援キャラクタが取得されると、当該支援キャラクタをプレーヤキャラクタとともに移動させるとともに、妨害キャラクタと対戦する対戦ゲームに使用することができるようになっている。
【0163】
また、サーバ装置10は、プレーヤキャラクタ又は支援キャラクタに提供されるアイテムを、ゲーム内通貨と交換により、又は、プレーヤキャラクタが滞在したマス目の指示、ミニゲームに勝利することなどによって取得することが可能であり、かつ、売買可能な構成を有している。
【0164】
そして、このようなアイテムには、プレーヤキャラクタ又は支援キャラクタに装備され、各キャラクタの能力をアップさせる道具や武器、及び、衣服などの装飾する装飾物の他
に、プレーヤなどによって指定された所定のマスに設定される建物オブジェクトが含まれる。
【0165】
具体的には、建物オブジェクトは、所定のマスに設定された場合には、他のプレーヤキャラクタが当該マスに滞在すると、当該建物オブジェクトを設定したプレーヤに対してゲーム内通貨における一定の支払い(回収)が発生し、ゲーム内通貨を稼ぐ手段として用いられている。
【0166】
一方、サーバ装置10は、このようなすごろくゲームの実行中に、
(A)プレーヤキャラクタのゲーム進行を妨害する妨害キャラクタを出現させ、当該妨害キャラクタに、プレーヤキャラクタが所有するゲーム内通貨やアイテムをリリースするなどの妨害行為を制御する妨害行為制御処理、及び、
(B)特定のゲーム処理として、当該プレーヤキャラクタが妨害キャラクタに攻撃する攻撃制御処理、
を実行する構成を有している。
【0167】
具体的には、サーバ装置10は、
図4(A)、
図4(B)、
図5(A)及び
図5(B)に例示するように、
(1)ゲーム中の所与のタイミングに、妨害キャラクタ50をマップ70上に出現させ、かつ、当該妨害キャラクタの影響を受けるマップ70上のエリアを示す対象エリア51を設定する妨害対象エリア設定処理を実行し(
図4(A)参照))、
(2)対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタを示す対象プレーヤキャラクタ又は当該対象プレーヤキャラクタに関連付けられた関連キャラクタ(すなわち、プレーヤキャラクタが有するアイテムや支援キャラクタ)に対する妨害行為を制御する妨害行為制御処理を実行し(
図4(B)参照))、
(3)ターン毎に、該当するプレーヤキャラクタに対して受け付けた所与の指示に基づいて、該当するプレーヤキャラクタを該当するマスに移動させる移動制御処理、及び、妨害キャラクタと対戦ゲームを実行するに攻撃を行う攻撃制御処理の少なくともいずれか一方の処理を実行する(
図5(A)及び(B)参照)、
構成を有している。
【0168】
特に、サーバ装置10は、攻撃制御処理として、
図5(A)に示すように、少なくとも所与のターンに受け付けた指示基づいて、妨害キャラクタの妨害行為における効力をプレーヤの有利な方向に変動させ(すなわち、その効力を弱め)、変動した妨害の効力に応じて、妨害行為制御処理(効果提供制御処理の一態様)を実行する、構成を有している。
【0169】
また、サーバ装置10は、
図5(B)に示すように、操作を受け付けたターン、又は、当該ターンから所定数のターンなどの所与の期間に、妨害キャラクタの体力パラメータ(例えば、効果提供パラメータの1つであり、ゲージ55の体力パラメータ)が「0」になるなど、所定の条件を具備したと判定した場合には、当該妨害キャラクタを退治することになり、その妨害行為を中止する、構成を有している。
【0170】
なお、
図4(B)は、妨害キャラクタ50が妨害対象の対象エリア51に属する対象マス52に滞在するプレーヤキャラクタ60に対して進路妨害を行うことによってターンの順番を一度スキップさせる妨害行為を実行している例を示している。
【0171】
また、
図5(A)は、妨害対象キャラクタとしてのプレーヤキャラクタ60が妨害キャラクタ50に対して攻撃(ドロップキック)をしている例を示している。
【0172】
この構成により、本実施形態においては、ターン制によって、プレーヤキャラクタのゲ
ーム進行を妨害する妨害キャラクタと対戦させることができるので、一度のターンによる攻撃で妨害キャラクタを退治することができない場合であっても、その効力を低下させることによって、少しでも妨害キャラクタのゲーム中における影響を低下させることができるとともに、徐々に効力を低下させて最終的に「0」として妨害キャラクタを退治させることもできるようになっている。
【0173】
すなわち、本実施形態においては、マップ上の複数のマス目を移動させて所与の目的を達成させるゲームを興趣させつつも、効果提供キャラクタとの対峙そのものにも興趣させ、かつ、退治するまで複数回の攻撃が必要な場合には、当該妨害キャラクタとの対峙に対する戦略をもプレーヤに要求することができるようになっている。
【0174】
したがって、本実施形態においては、妨害キャラクタが出現するマップ上の複数のマス目を移動するゲームに対する興趣性を向上させることができるようになっている。
【0175】
[4.2]妨害エリア設定処理及び妨害制御処理
次に、
図6を用いて、本実施形態において妨害キャラクタにおける妨害エリア設定処理及び妨害制御処理について説明する。なお、
図6は、本実施形態において妨害キャラクタにおける妨害エリア設定処理について説明するための図である。
【0176】
(妨害エリア設定処理及び妨害制御処理の概要)
第2キャラクタ制御部105は、すごろくゲーム中の所与のタイミングに、プレーヤキャラクタのゲーム進行に対して妨害行為を実行する妨害キャラクタをマップ上に出現させ、かつ、当該妨害キャラクタの影響を受けるマップ上のエリアを示す対象エリア(具体的には、対象となる対象マス)を設定する。
【0177】
そして、第2キャラクタ制御部105は、対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタ(以下、「妨害対象プレーヤキャラクタ」という。)又は当該妨害対象プレーヤキャラクタに関連付けられたアイテム(以下、「妨害対象アイテム」という。)や支援キャラクタ(以下、「妨害対象支援キャラクタ」という。)に対し、出現させた妨害キャラクタの妨害行為を制御する妨害行為制御処理を実行する。
【0178】
(妨害キャラクタの出現を含む妨害エリア設定処理)
第2キャラクタ制御部105は、例えば、
図6(A)に示すように、
(A1)ランダムに設定されたタイミング、
(A2)プレーヤキャラクタのいずれかが所定のエリアやマスに到達したタイミング、
(A3)得点差や距離差(所定数のマス)など、所定の2以上のプレーヤキャラクタ間(得点差や距離差がトップと最後尾のプレーヤキャラクタ間)において、ゲーム中に変動する所定の項目について、所定の差以上になったタイミング、
(A4)ゲーム内通貨の所有額や体力パラメータなどの所定のパラメータ若しくはレベルが所定の差以上となったタイミング、又は、
(A5)いずれかのプレーヤが予め所有する妨害キャラクタが規定されたゲームカードを使用したタイミング、
などゲーム中の所与のタイミングに妨害キャラクタを出現させる。
【0179】
また、第2キャラクタ制御部105は、例えば、
図6(A)に示すように、妨害キャラクタを、
(B1)マップ上においてランダムに定められたマス、
(B2)複数の連結されたマスによって構成されたマップの一部の地域を示すエリア内、(B3)上記の(A2)の場合には、有利なプレーヤキャラクタ(すなわち、ポイントや距離において先頭のプレーヤキャラクタ)が位置するマス、その進行方向にあり将来的に
通過若しくは滞在するマス、それらのマスの近傍マス、
(B4)上記の(A3)のマスを含むエリア、又は、
(B5)上記の(A4)においてゲームカードを使用したプレーヤが設定したマスやエリアに出現させる(設定する)。
【0180】
そして、第2キャラクタ制御部105は、妨害キャラクタを出現させると、
図6(B)に示すように、当該妨害キャラクタの妨害行為を受ける範囲(すなわち、妨害対象範囲)として、妨害キャラクタが存在するマス、その前後左右に配置されているマス、又は、妨害キャラクタが出現した位置を含む予め定められたエリアに属するマスを妨害対象マス設定する。
【0181】
特に、妨害キャラクタが出現した位置を含む予め定められたエリアに属するマスとしては、例えば、地域属性が一致するマスや、当該出現したマスを基準に前後左右5個までに含まれるマスなどを含む。
【0182】
なお、
図6(A)は、ゴールに向けて先頭のプレーヤキャラクタAが妨害キャラクタ50の出現が規定されたマス(以下、「基準マス」という。)54に到達したタイミングに、当該基準マス54からゴールに向かって5つ先のあるマス(登場マス)56に妨害キャラクタ50を出現された状態を示す図である。
【0183】
そして、
図6(B)は、妨害キャラクタが出現したマスの前後2マス(対象マス52)が妨害対象範囲に含まれていることを示す図である。
【0184】
また、本実施形態においては、妨害キャラクタがマス上に出現しているが、妨害キャラクタがマス以外の位置に出現してもよい。この場合には、妨害対象範囲を当該出現位置から所定の半径で形成されるエリアとして設定し、当該エリアに存在するマスを妨害対象マスと設定する。
【0185】
(妨害行為制御処理)
第2キャラクタ制御部105は、妨害対象エリア内のマスに存在する妨害対象プレーヤキャラクタ、当該妨害対象アイテム、又は、妨害対象支援キャラクタに対し、出現させた妨害キャラクタの妨害行為を制御する妨害行為制御処理を実行する。
【0186】
特に、第2キャラクタ制御部105は、
図4(B)に示すように、すごろくゲームによってプレーヤキャラクタが移動した先のマスが妨害対象エリア内の対象マスである場合、又は、建物オブジェククトが設定されているマス、若しくは、設定するマスが妨害対象エリア内の対象マスである場合に、妨害対象プレーヤキャラクタ、妨害対象支援キャラクタ、又は、妨害対象アイテムとして、妨害キャラクタからの妨害行為の対象となる。
【0187】
また、第2キャラクタ制御部105は、妨害キャラクタに規定されたパラメータとして、妨害行為の効力や攻撃の中止の有無を判断するための体力パラメータと、妨害行為の種別やその効力を規定する能力パラメータを用いている。
【0188】
例えば、第2キャラクタ制御部105は、体力パラメータによって、妨害行為の効力を規定するとともに、能力パラメータによって、妨害行為の種別を規定する。
【0189】
そして、第2キャラクタ制御部105は、妨害行為として、妨害行為の効力に応じて、(A)妨害対象プレーヤキャラクタが有するゲーム内通貨を流出させる処理、
(B)妨害対象プレーヤキャラクタや支援キャラクタの体力パラメータ、若しくは、移動能力や攻撃能力などの各種の能力や特性を規定するパラメータ(能力や特性の有無を示す
フラグ情報を含む)、又は、その値(すなわち、パラメータ値)を、妨害対象プレーヤキャラクタを操作するプレーヤ(以下、「妨害対象プレーヤ」という。)にとって不利な方向に制御する処理、
(C)妨害対象プレーヤキャラクタや妨害支援キャラクタが有するアイテム(建物オブジェクトを含む)の解除、又は、他のプレーヤへの売却(有償又は無償問わず)する処理、(D)妨害対象プレーヤキャラクタのすごろくゲームにおけるターン(順番)、若しくは、妨害対象プレーヤキャラクタ及び妨害対象支援キャラクタの妨害キャラクタを攻撃するターンがスキップされるなど、当該順番を妨害対象プレーヤの不利な方向に変更する処理、又は、
(E)すごろくゲームにおける移動するマスの数(すなわち、サイコロの出目)を抽選する場合、又は、ガチャなどの複数のアイテムの中から抽選によりアイテムを獲得する場合における抽選結果をプレーヤの不利な方向に変化させる処理、
を妨害行為制御処理として実行する。
【0190】
なお、妨害キャラクタに規定された体力パラメータや能力パラメータは、出現時に初期値を有しているとともに、プレーヤキャラクタや支援キャラクタによる妨害キャラクタへの攻撃によって変動するようになっており、当該攻撃に基づく当該体力パラメータや能力パラメータの変動については、後述する。
【0191】
(妨害行為制御処理1:ゲーム内通貨及びパラメータ)
第2キャラクタ制御部105は、上記の(A)及び(B)の妨害行為においては、妨害行為制御処理として、妨害キャラクタにおける妨害行為の効力に応じて、妨害対象プレーヤキャラクタに対応付けてプレーヤ情報記憶部146に記憶されているゲーム内通貨、体力パラメータや能力・特性パラメータなどのパラメータ(以下、「プレーヤキャラクタパラメータ」という。)を、当該妨害対象プレーヤの不利な方向に変動させる。
【0192】
すなわち、第2キャラクタ制御部105は、妨害行為制御処理として、妨害キャラクタにおける妨害行為の効力に応じて、流出させるゲーム内通貨の額を決定しつつ、当該決定した額のゲーム内通貨を、他のプレーヤキャラクタに譲渡し、又は、没収させる。
【0193】
また、第2キャラクタ制御部105は、妨害行為制御処理として、妨害キャラクタにおける妨害行為の効力に応じて、プレーヤキャラクタパラメータの体力、能力又は特性を低下させる値を決定しつつ、プレーヤキャラクタパラメータの値を当該決定した値に設定する。
【0194】
例えば、第2キャラクタ制御部105は、妨害行為の効力最大の場合には、その値を0に、当該効力が50%のときは、パラメータの値を1/2の値に設定する。
【0195】
さらに、第2キャラクタ制御部105は、妨害行為制御処理として、妨害キャラクタにおける妨害行為の効力に応じて、既に規定されている(プレーヤ情報記憶部146に記憶されている)能力・特性パラメータから、削除や変更する能力や特性を決定し、当該決定した能力や特性のパラメータを削除し、又は、能力や特性が低くなるパラメータに変更する。
【0196】
例えば、第2キャラクタ制御部105は、能力や特性が低くなるパラメータに変更する場合には、キックの必殺技を発動する能力(攻撃力100)を、単なるキックを発動する能力(攻撃力50)に変更する。
【0197】
なお、妨害行為制御処理の対象となるプレーヤキャラクタパラメータとしては、
(A1)妨害対象プレーヤキャラクタのレベル若しくはエネルギーや体力値(ヒットポイ
ントやライフエネルギーを含む。)を示すパラメータ、
(A2)妨害対象プレーヤキャラクタの攻撃能力・防御能力・調査能力・透視能力・推理能力・俊敏性若しくは嗅覚などの攻撃や防御などのゲーム上において規定されている能力や特性に関するパラメータ、及び、
(A3)ゲームの各種イベント時に妨害対象プレーヤキャラクタによって実施される抽選処理(いわゆるガチャ)において当該抽選処理の確率を示すパラメータ、
が含まれる。
【0198】
また、第2キャラクタ制御部105は、支援キャラクタのパラメータについても、プレーヤキャラクタのプレーヤキャラクタパラメータと同様に妨害行為制御処理を実行する。
【0199】
さらに、第2キャラクタ制御部105は、滞在したマスの指示やゲーム内通貨などによって購入することによって支援キャラクタが獲得され、プレーヤの指示などに基づいて使用可能に設定されている場合に、プレーヤキャラクタのプレーヤキャラクタパラメータと同様に妨害行為制御処理を実行する。
【0200】
特に、この場合において、妨害行為制御処理の対象となる支援キャラクタのパラメータ(以下、「支援キャラクタパラメータ」という。)としては、支援キャラクタに規定されるレベル若しくはエネルギー(「0」も含む。)を示すパラメータが含まれる。
【0201】
(妨害行為制御処理2:アイテム)
第2キャラクタ制御部105は、上記の(C)の妨害行為においては、妨害行為制御処理として、妨害行為の効力に応じて、所定のマスに設定されている建物オブジェクト(例えば、妨害行為の効力にマッチするレベルを有する建物オブジェクト)、支援キャラクタ、若しくは、プレーヤキャラクタや支援キャラクタに装備されているアイテムを特定し、特定した建物オブジェクトなどを解除(削除)し、又は、他のプレーヤに売却(例えば、妨害行為の効力に応じて無償又は格安での譲渡)する。
【0202】
なお、例えば、建物オブジェエクトに、当該建物オブジェクトが存在するマスに他のプレーヤキャラクタが止まった場合にゲーム内通貨を回収するなどの能力や特性に関するパラメータが規定されている場合には、第2キャラクタ制御部105は、妨害行為制御処理として、当該パラメータを回収額が低くなる方向に制御するなど、プレーヤによって不利になる方向に制御してもよい。
【0203】
(妨害行為制御処理3:ターン)
また、第2キャラクタ制御部105は、上記の(D)の妨害行為においては、例えば、キャラクタA、キャラクタB及びキャラクタCの3体のプレーヤキャラクタによってその順番ですごろくゲームを実行している場合であって、キャラクタBが妨害対象プレーヤキャラクタに該当した場合には、キャラクタAのターンの次にキャラクタCのターンとなり、キャラクタBのターンをスキップする妨害制御処理を実行する。
【0204】
(妨害行為制御処理4:抽選処理)
第2キャラクタ制御部105は、上記の(E)の妨害行為においては、例えば、特定のプレーヤキャラクタのターンにおいて、サイコロを用いて、すごろくゲームにおける移動するマスの数を抽選する場合に、1から6の出目が設定されたサイコロを、1から3の出目が設定されたサイコロに切り替えて抽選を実行し、又は、サイコロによって出た目からマイナス「2」をする処理を実行する。
【0205】
また、第2キャラクタ制御部105は、上記の(E)の妨害行為においては、例えば、特定のプレーヤキャラクタが滞在したマスにおいて、スーパレアのアイテムが当選可能な
ガチャを、スーパレアのないアイテムのみ当選可能なガチャに切り替えて抽選処理を実行する。
【0206】
なお、第1キャラクタ制御部104は、すごろくゲームにおいては、このように抽選により決定したサイコロの出目に基づいて、該当するプレーヤキャラクタを先のマスに移動させる移動制御処理、又は、妨害キャラクタへの攻撃種別若しくは能力を決定して攻撃を行う攻撃制御処理を実行する。
【0207】
(位置関係に基づく妨害行為の効力)
第2キャラクタ制御部105は、妨害対象プレーヤキャラクタに対して妨害行為を制御する場合に、妨害キャラクタのマップ上の位置と当該妨害対象プレーヤキャラクタ又はその関連キャラクタ(すなわち、アイテムや支援キャラクタ)が存在するマスとの位置関係に応じて、妨害対象プレーヤキャラクタ又はその関連キャラクタへの妨害行為の効力を変動させてもよい。
【0208】
具体的には、第2キャラクタ制御部105は、妨害キャラクタが出現したマスの位置と対象プレーヤキャラクタが存在するマスとの位置とが遠い場合(例えば、6マス以上離れている場合)に、妨害キャラクタが有する能力パラメータの値を50%にした値に基づいて、妨害行為の効力を決定し、妨害対象プレーヤキャラクタに対する妨害行為の効力の影響力を小さくする。
【0209】
また、第2キャラクタ制御部105は、妨害キャラクタのマスの位置と妨害対象プレーヤキャラクタ又はそれに対応付けられた建物オブジェクトや支援キャラクタが存在するマスとの位置とが近い場合(例えば、2マス以上5マス以内)には、妨害キャラクタが有する能力パラメータの値を100%にした値に基づいて、妨害行為の効力を決定し、妨害対象プレーヤキャラクタに対する妨害行為の効力の影響力を大きくする。
【0210】
なお、第2キャラクタ制御部105は、妨害キャラクタのマスの位置と妨害対象プレーヤキャラクタ又はそれに対応付けられた建物オブジェクトや支援キャラクタが存在するマスとの位置とが同一の場合(すなわち、最接近している場合)には、当該妨害キャラクタが有する能力パラメータの値を150%にした値に基づいて、妨害行為の効力を決定し、妨害対象プレーヤキャラクタに対する妨害行為の効力の影響力を最大限にしてもよい。
【0211】
このように、本実施形態においては、妨害キャラクタのマップ上の位置と対象プレーヤキャラクタが存在するマスとの位置関係に応じて妨害行為を制御することができるので、プレーヤキャラクタの移動についてもゲームの戦略性をプレーヤに要求し、当該ゲームの興趣性を向上させることができるようになっている。
【0212】
なお、本実施形態においては、位置関係として、妨害キャラクタがマス上に存在する場合についての距離を用いているが、妨害キャラクタがマス以外の位置に出現した場合には、当該位置から所定の半径距離を用いてもよい。
【0213】
すなわち、この場合には、妨害キャラクタがマス以外の位置から所定の半径で形成されるエリア内に存在するか否かで妨害行為の効力、すなわち、妨害キャラクタの能力パラメータを設定する。
【0214】
また、本実施形態においては、妨害キャラクタの出現位置と妨害対象プレーヤキャラクタが滞在しているマスの位置との距離に基づいて妨害行為の効力、すなわち、妨害キャラクタの能力パラメータを設定しているが、妨害キャラクタの出現位置と妨害対象プレーヤキャラクタが滞在しているマスの位置との方向に応じて妨害行為の効力、すなわち、妨害
キャラクタの能力パラメータを設定してもよい。
【0215】
すなわち、この場合には、妨害対象プレーヤキャラクタが、妨害キャラクタの南に存在する場合には、妨害行為の効力が高く、北に存在する場合には、妨害行為の効力が小さくするようにしてもよい。
【0216】
[4.3]攻撃制御処理
次に、
図7を用いて、本実施形態において支援キャラクタにおける妨害キャラクタに対する攻撃制御処理について説明する。なお、
図7は、実施形態において支援キャラクタにおける妨害キャラクタに対する攻撃制御処理について説明するための図である。
【0217】
(攻撃制御処理の原理)
第1キャラクタ制御部104は、ターン毎に、該当するプレーヤキャラクタや支援キャラクタ若しくはその双方に対して受け付けたプレーヤの指示、又は、プレーヤキャラクタがNPCの場合にはコンピュータにおけるプログラム上の指示などの所与の指示に基づいて、該当するプレーヤキャラクタを該当するマスに移動させる移動制御処理、及び、当該ターン又は所与の期間に、妨害キャラクタに攻撃する攻撃制御処理(特定のゲーム処理)の少なくともいずれか一方の処理を実行する。
【0218】
すなわち、第1キャラクタ制御部104は、各ターンにおいて、少なくとも上記の指示に基づいて、該当するプレーヤキャラクタや支援キャラクタに対して
(1)すごろくゲームとしての先のマスへの移動を行う移動制御処理、
(2)妨害キャラクタが出現している状態であって当該妨害キャラクタへの攻撃を行う攻撃制御処理、又は、
(3)すごろくゲームとして先のマスへ移動する移動制御処理を実行するとともに、当該マスが妨害キャラクタの対象範囲内であるとき、ゲーム状況に応じて当該妨害キャラクタへの攻撃を行う攻撃制御処理の双方、
を実行する。
【0219】
また、第1キャラクタ制御部104は、攻撃制御処理としては、所与の指示のみによって妨害キャラクタに攻撃する攻撃制御処理を実行してもよいし、プレーヤキャラクタや支援キャラクタと妨害キャラクタの位置関係、又は、当該妨害対象プレーヤキャラクタや支援キャラクタの状態(パラメータの値)などの所与の指示以外のゲーム要素を取得し、所与の指示及び当該取得したゲーム要素を用いて攻撃制御処理を実行してもよい。
【0220】
そして、第1キャラクタ制御部104は、指示を受け付けたターンに限らず、予め定められたマスに移動するまで実行される数ターン、又は、該当ターンから攻撃力がなくなるまでなど、指示を受け付けたターンからゲーム中に定まる所定の終了タイミング(該当するプレーヤキャラクタや支援キャラクタのターンが到来しないタイミングも含む。)までの所定の期間に渡って、例えば、
図7(A)及び(B)に示すように、該当するプレーヤキャラクタや支援キャラクタにおける攻撃制御処理を実行する。
【0221】
なお、本実施形態においては、攻撃制御処理を行う該当するプレーヤキャラクタや支援キャラクタは、妨害対象プレーヤキャラクタや妨害対象支援キャラクタである必要はない。
【0222】
すなわち、将来的に、妨害対象プレーヤキャラクタや妨害対象支援キャラクタなり得るプレーヤキャラクタや支援キャラクタであってもよいし、他のプレーヤキャララクタや支援キャラクタを助けるためなど、無関係のプレーヤキャラクタや支援キャラクタであっても実行可能である。
【0223】
また、
図7(A)は、妨害対象キャラクタとしての支援キャラクタ61が妨害キャラクタ50に対して攻撃(ドロップキック)を開始する際の例を示しており、
図7(B)は、妨害対象キャラクタとしての支援キャラクタ61が妨害キャラクタ50に対して攻撃(ドロップキック)を実行した後の例であって、妨害キャラクタ50が攻撃によって体力パラメータが減少した例を示している。
【0224】
(攻撃制御処理の主体)
第1キャラクタ制御部104は、攻撃制御処理として、ターンを実行するプレーヤキャラクタを支援する支援キャラクタに妨害キャラクタを攻撃させる制御を実行する。
【0225】
特に、本実施形態においては、第1キャラクタ制御部104は、滞在したマスの指示やゲーム内通貨などを用いて購入することによって支援キャラクタを獲得し、当該獲得した支援キャラクタをプレーヤの指示などに基づいて使用可能に設定されると、プレーヤキャラクタと一緒にマス上を移動させる。
【0226】
そして、第1キャラクタ制御部104は、
図7(A)及び(B)に示すように、該当するプレーヤキャラクタのターンのときに、プレーヤの指示などによって妨害キャラクタへの攻撃が選択された場合に、プレーヤキャラクタに代わって妨害キャラクタを攻撃する攻撃制御処理を実行する。
【0227】
なお、第1キャラクタ制御部104は、単一のプレーヤキャラクタに複数の支援キャラクタが設定されている場合には、ターン毎に、設定されている複数の支援キャラクタの中から選択された1以上の支援キャラクタによって、又は、設定されている全ての支援キャラクタによって当該攻撃制御処理を実行する。
【0228】
なお、本実施形態においては、第1キャラクタ制御部104は、攻撃制御処理として、ターンを実行するプレーヤキャラクタに妨害キャラククタを攻撃させる攻撃制御処理を実行してもよいし、当該プレーヤキャラクタと支援キャラクタの双方に妨害キャラクタを攻撃させる攻撃制御処理を実行してもよい。
【0229】
(攻撃力パラメータ)
第1キャラクタ制御部104は、該当するターンにおいて、すごろくゲームにおいてマップ上に形成されたマス目に沿って移動させるためにサイコロを振ることによって得られた数値(抽選によって当選された数値、すなわち、抽選結果)を用いて攻撃制御処理を実行する。
【0230】
具体的には、第1キャラクタ制御部104は、該当するターンのプレーヤキャラクタを支援する支援キャラクタの能力値(装備されたアイテムの能力値も含む。)とサイコロを振ることによって得られた数値(すなわち、出目)とに基づいて、攻撃力を規定するパラメータ(以下、「攻撃力パラメータ」又は、「特定能力パラメータ」という。)の値を決定し、決定した攻撃力パラメータを用いて妨害キャラクタに対する攻撃を実行する。
【0231】
特に、第1キャラクタ制御部104は、支援キャラクタの能力(装備されたアイテムの能力も含む。)とサイコロを振ることによって得られた数値(すなわち、出目)とを乗算して攻撃力パラメータの値を決定する。
【0232】
また、第1キャラクタ制御部104は、攻撃力パラメータを決定する際には、支援キャラクタの能力として、妨害キャラクタへの攻撃の可否(抽選処理によって定まる攻撃の可否)を定める能力(スキル(攻撃種別))と、支援キャラクタがそもそも有する攻撃能力
を規定する攻撃能力パラメータと、を用いてもよい。
【0233】
すなわち、第1キャラクタ制御部104は、攻撃制御処理として、該当するターンによって妨害キャラクタへの攻撃が選択された場合には、支援キャラクタの能力に応じて妨害キャラクタへの攻撃の可否を決定する。
【0234】
そして、第1キャラクタ制御部104は、妨害キャラクタへの攻撃が決定すると、該当するプレーヤにサイコロを振らせ、当該サイコロを振ることによって得られた数値(すなわち、出目)に支援キャラクタに規定されている攻撃能力パラメータの値を乗算して攻撃力パラメータの値を決定する。
【0235】
なお、第1キャラクタ制御部104は、支援キャラクタがそもそも有する攻撃能力を規定する能力及びそのパラメータ(すなわち、攻撃能力パラメータ)の値を、支援キャラクタの状態(体力パラメータや(ライフ)エネルギー量)によって規定してもよい。
【0236】
例えば、第1キャラクタ制御部104は、支援キャラクタの状態が低い場合(例えば、体力パラメータが示す値によって状態が元気、普通、疲れたの3段階の場合に最低の状態(疲れた)の場合)には、たとえ、支援キャラクタの能力(スキル)に基づいて、妨害キャラクタへの攻撃が決定したとても、攻撃しない制御を実行する。
【0237】
また、第1キャラクタ制御部104は、支援キャラクタがそもそも有する攻撃能力を規定する能力及び攻撃能力パラメータの値を、支援キャラクタの特性、具体的には、レベル、レア度、属性、当該支援キャラクタが備える能力や装備するアイテムに応じて規定してもよい。
【0238】
例えば、第1キャラクタ制御部104は、レベルやレア度が高い場合、属性種別が妨害キャラクタの属性と同一の場合や支援キャラクタが滞在するマスの属性と一致する場合、必殺技を有している場合、又は、攻撃能力の高いアイテムを有している場合に、支援キャラクタの能力パラメータの値を変動させてもよい。
【0239】
(位置関係に基づく攻撃力の変動)
第1キャラクタ制御部104は、妨害キャラクタに対して攻撃をする場合に、妨害キャラクタのマップ上の位置と支援キャラクタが存在するマスとの位置関係に応じて、妨害キャラクタへの攻撃力を変動させてもよい。
【0240】
具体的には、第1キャラクタ制御部104は、妨害キャラクタが出現したマスの位置と支援キャラクタが存在するマス(すなわち、支援キャラクタを有するプレーヤキャラクタが存在するマス)との位置とが遠い場合(例えば、6マス以上離れている場合)に、攻撃力パラメータの値を50%にした値に基づいて、攻撃力を決定し、妨害キャラクタに対する攻撃の影響力を小さくする。
【0241】
また、第1キャラクタ制御部104は、妨害キャラクタのマスの位置と支援キャラクタが存在するマスとの位置とが近い場合(例えば、2マス以上5マス以内)には、当該支援キャラクタの攻撃力パラメータの値を100%にした値に基づいて、攻撃力を決定し、妨害キャラクタに対する攻撃力の効力の影響力を大きくする。
【0242】
なお、第1キャラクタ制御部104は、当該妨害キャラクタのマスの位置と支援キャラクタが存在するマスとの位置とが同一の場合(すなわち、最接近している場合)には、当該支援キャラの攻撃能力パラメータの値を150%にした値に基づいて、攻撃力を決定し、妨害キャラクタに対する攻撃力の影響力を最大限にしてもよい。
【0243】
このように、本実施形態においては、妨害キャラクタのマップ上の位置と支援キャラクタが存在するマスとの位置関係に応じて攻撃制御処理を実行することができるので、プレーヤキャラクタの移動についてもゲームの戦略性をプレーヤに要求し、当該ゲームの興趣性を向上させることができるようになっている。
【0244】
なお、本実施形態においては、位置関係として、妨害キャラクタがマス上に存在する場合についての距離を用いているが、妨害キャラクタがマス以外の位置に出現した場合には、当該位置から所定の半径距離を用いればよい。
【0245】
また、本実施形態においては、妨害キャラクタの出現位置と支援キャラクタが滞在しているマスの位置との距離に基づいて妨害キャラクタへの攻撃力を設定しているが、妨害キャラクタの出現位置と支援キャラクタが滞在しているマスの位置との方向に応じて攻撃力を設定してもよい。
【0246】
(攻撃制御処理の効果)
第1キャラクタ制御部104は、攻撃力パラメータによって妨害キャラクタへの攻撃を実行すると、当該攻撃パラメータに応じて、妨害キャラクタの体力パラメータの値をプレーヤの有利な方向に制御し、該当するターンによって当該体力パラメータの値を「0」にならなかった場合には、最終的には、当該体力パラメータの値を「0」になるまで、複数のターンに渡って上述のように攻撃力パラメータを決定して妨害キャラクタに攻撃する攻撃制御処理を実行する。
【0247】
特に、第1キャラクタ制御部104は、攻撃制御処理に基づいて、攻撃キャラクタについて所定の条件を具備したか否か(すなわち、体力パラメータの値が「0」になったか否か)を判定し、体力パラメータの値が「0」となった場合には、攻撃制御処理を終了する。
【0248】
また、第2キャラクタ制御部105は、体力パラメータの値が「0」となった場合には、妨害キャラクタにおける妨害行為を中止してマップ上から消去(退治)する制御処理を実行する。
【0249】
一方、ゲーム管理部103は、妨害キャラクタの妨害行為を中止させた場合に、当該妨害キャラクタに対して攻撃制御処理を実行した支援キャラクタを特定し、特定した支援キャラクタが属するプレーヤキャラクタを制御するプレーヤに対して所与の報酬を提供する。
【0250】
具体的には、ゲーム管理部103は、妨害キャラクタに対して攻撃制御処理を実行した支援キャラクタを特定しつつ、当該支援キャラクタの貢献度に応じてゲーム内通貨やアイテムの付与、プレーヤキャラクタの滞在するマスの移動、ボーナスゲームの提供を制御する。
【0251】
例えば、ゲーム管理部103は、特定した支援キャラクタに一律所定額のゲーム内通貨を付与してもよいし、攻撃回数や妨害キャラクタの体力パラメータを減少させた割合に応じてゲーム内通貨を付与してもよい。
【0252】
また、例えば、ゲーム管理部103は、最終的に妨害キャラクタの体力パラメータを「0」にした支援キャラクタに対して、付与するゲーム内通貨の総額の50%を付与してもよいし、当該支援キャラクタのみゲーム内通貨に加えてボーナスゲームを提供してもよい。
【0253】
(その他攻撃制御処理)
第1キャラクタ制御部104は、支援キャラクタと同様に、プレーヤキャラクタによって妨害キャラクタに攻撃を実行する攻撃制御処理を実行してもよいし、プレーヤキャラクタと支援キャラクタとによって、又は、複数の支援キャラクタによって妨害キャラクタに攻撃を実行する攻撃制御処理を実行してもよい。
【0254】
特に、第1キャラクタ制御部104は、プレーヤキャラクタを含み、複数の支援キャラクタ及びプレーヤキャラクタによって妨害キャラクタへの攻撃を実行する場合には、キャラクタ毎に、上記のように攻撃力パラメータを決定して妨害キャラクタに攻撃する。
【0255】
[4.4]その他
次に、
図8及び
図9を用いて本実施形態において、支援キャラクタなどの体力パラメータの回復及び妨害キャラクタの体力パラメータの表示制御、並びに、妨害制御処理及び攻撃制御処理に関する演出制御処理について説明する。
【0256】
なお、
図8は、本実施形態において、画像生成部108によって生成される妨害行為に関するパラメータ(妨害キャラクタの体力パラメータのゲージ)及び妨害対象範囲を表示する演出画像の一例であり、
図9は、本実施形態における画像生成部108によって生成される攻撃制御処理に関する演出画像の一例である。
【0257】
(パラメータの回復)
第1キャラクタ制御部104は、妨害制御処理及び攻撃制御処理に応じて変動する支援キャラクタの体力パラメータをゲーム上の時間経過に伴って回復してもよい。
【0258】
特に、第1キャラクタ制御部104は、所定期間又は所定の回数のターンにおいて、妨害キャラクタに対する攻撃を実行しない場合には、体力パラメータに対して所定の量を回復する。
【0259】
また、第1キャラクタ制御部104は、支援キャラクタの体力パラメータが属する状態に応じて、回復力を変更してもよい。
【0260】
例えば、第1キャラクタ制御部104は、体力パラメータの値によって段階的に規定された元気状態、普通状態、お疲れ状態を含む3つの状態において、支援キャラクタの体力パラメータの値がお疲れ状態に属している場合には、他の状態から一つ上の状態に回復する期間(例えば、1月)よりも普通に属する体力パラメータに回復するまでの期間(例えば、4月)を長くしてもよい。
【0261】
(妨害対象範囲及び妨害行為に関するパラメータの表示制御)
画像生成部108は、対象マスを他のマスと差別化するための表示又は妨害行為に関するパラメータ(具体的には、妨害キャラクタの体力パラメータ)を端末装置20に表示させるための制御を実行する。
【0262】
例えば、画像生成部108は、妨害キャラクタを登場させた場合には、
図8に示すように、妨害行為に関するパラメータ(妨害キャラクタの体力パラメータのゲージ)55を表示するとともに、第2キャラクタ制御部105によって設定された対象マスに基づいて、当該対象マスを他のマスと差別化するための画像を生成し、生成した画像をゲーム画像として該当する端末装置20に提供する。
【0263】
(演出画像の表示制御)
画像生成部108は、妨害キャラクタを攻撃し、第1キャラクタ制御部104による攻撃制御処理が実行された場合には、当該攻撃制御処理における演出画像を端末装置20に表示させるための制御を実行する。
【0264】
例えば、画像生成部108は、
図9に示すように、支援キャラクタによって妨害キャラクタが攻撃された場合には、妨害キャラクタに攻撃がされた演出画像を生成し、生成した画像をゲーム画像として該当する端末装置20に提供する。
【0265】
一方、画像生成部108は、妨害キャラクタからプレーヤキャラクタ、支援キャラクタ、又は、建物オブジェクトなどへの妨害行為をし、第2キャラクタ制御部105よる妨害行為制御処理を実行した場合には、当該妨害行為制御処理における演出画像を生成し、生成した画像をゲーム画像として該当する端末装置20に提供する。
【0266】
例えば、画像生成部108は、
図5(B)に示すように、支援キャラクタによって妨害キャラクタが攻撃された場合には、妨害キャラクタに攻撃がされた演出画像を生成し、生成した画像をゲーム画像として該当する端末装置20に提供する。
【0267】
(支援キャラクタの強化)
第1キャラクタ制御部104は、すごろくゲームにおいては、ゲーム内通貨と交換により、プレーヤキャラクタが滞在したマス目の指示、アイテムの使用、又は、ガチャやボーナスゲームなどのミニゲームに勝利することなどによって強化することが可能な構成を有している。
【0268】
特に、例えば、すごろくゲームにおいては、ゲーム管理部103は、アイテムとして、ゲーム内通貨と交換により、プレーヤキャラクタが滞在したマス目の指示、又は、ガチャやボーナスゲームミニゲームに勝利することなどによって、取得した支援キャラクタを強化するためのゲームカード(以下、「強化カード」ともいう。)をプレーヤに付与する。
【0269】
そして、第1キャラクタ制御部104は、例えば、自ターンのときに、いわゆるカード合成(強カードを素材カードとして支援キャラクタに合成)などの処理を実行し、付与された強化カードを用いて支援キャラクタを強化する。
【0270】
[4.5]変形例
次に、本実施形態における変形例について説明する。
【0271】
(変形例1)
上記の実施形態においては、所定のターンのとき、任意のプレーヤの指示に基づいて妨害キャラクタに対して支援キャラクタによる攻撃を実行しているが、非妨害対象プレーヤキャラクタのプレーヤのターンのときに、当該妨害キャラクタに対して体力パラメータを増強するアイテム、又は、当該妨害キャラクタに対して能力パラメータを増強するアイテムを提供する提供行為を実行してもよい。
【0272】
すなわち、第1キャラクタ制御部104は、攻撃制御処理に代えて妨害キャラクタの体力パラメータ又はその能力パラメータを、妨害対象プレーヤキャラクタのプレーヤにとって不利な方向に変更する特定のゲーム処理を実行する。
【0273】
このような構成によって、例えば、すごろくにおいて進むべき方向に妨害キャラクタが存在せず、他のプレーヤキャラクタに対する妨害キャラクタにおける妨害によって自プレーヤキャラクタが有利になる場合には、有効な戦略となる。
【0274】
(変形例2)
上記の実施形態においては、プレーヤキャラクタに対して妨害行為を行う妨害キャラクタを出現させているが、プレーヤキャラクタに対して支援行為や援護行為(以下、「援護行為等」という。)を行う援護キャラクタを出現させ、所定のプレーヤキャラクタに対して援護行為を実行してもよい。
【0275】
第2キャラクタ制御部105は、すごろくゲーム中の所与のタイミングに、プレーヤキャラクタのゲーム進行に対して援護行為等を実行する援護キャラクタをマップ上に出現させ、かつ、当該妨害キャラクタの影響を受けるマップ上のエリアを示す対象エリア(具体的には、対象となる対象マス)を設定する。
【0276】
そして、第2キャラクタ制御部105は、対象エリア内に存在するプレーヤキャラクタ(以下、「援護対象プレーヤキャラクタ」という。)又は当該援護対象プレーヤキャラクタに関連付けられたアイテム(以下、「援護対象アイテム」という。)や支援キャラクタ(以下、「援護対象支援キャラクタ」という。)に対し、出現させた援護キャラクタの援護行為を制御する援護行為制御処理を実行する。
【0277】
例えば、第2キャラクタ制御部105は、(ライフ)エネルギーに基づいて、当該援護対象プレーヤキャラクタの体力値や能力パラメータを回復させる。
【0278】
なお、本変化例においては、第1キャラクタ制御部104は、妨害行為に代えて援護行為を実行する点以外については上記の実施形態と同一の処理を実行する。
【0279】
[5]本実施形態における動作
次に、
図10及び
図11を用いて本実施形態のサーバ装置10によって実行される妨害エリア設定処理及び妨害制御処理を含む妨害キャラクタの制御処理と攻撃制御処理の動作について説明する。
【0280】
なお、
図10は、本実施形態のサーバ装置10によって実行される妨害エリア設定処理及び妨害制御処理を含む妨害キャラクタの制御処理の動作を示すフローチャートであり、
図11は、本実施形態のサーバ装置10によって実行される攻撃制御処理の動作を示すフローチャーとである。
【0281】
本動作は、原則的にはサーバ装置10において実行される処理である。ただし、一部の処理においては、端末装置20と連動することによって実行されることも可能となっている。
【0282】
また、本動作においては、複数のプレーヤキャラクタに基づくすごろくゲームが実行されているものとし、各プレーヤキャラクタには支援キャラクタが帯同しているものとする。
【0283】
(妨害エリア設定処理及び妨害制御処理を含む妨害キャラクタの制御処理)
まず、第2キャラクタ制御部105は、プレーヤの指示やランダムに決定した出現タイミングを検出すると(ステップS101)、妨害キャラクタの出現位置を決定し、当該出現位置に妨害キャラクタを出現させる(ステップS102)。
【0284】
次いで、第2キャラクタ制御部105は、出現位置に基づいて、妨害キャラクタの妨害行為を受ける妨害対象範囲を決定し、当該妨害対象範囲に属するマスを対象マスとして設定する(ステップS103)。
【0285】
次いで、第2キャラクタ制御部105は、対象マスにプレーヤキャラクタが存在したこと、若しくは、当該対象マスに建物オブジェクトなどのアイテムが設定されたことを検出したか否か、又は、当該妨害対象マスに建物オブジェクトなどのアイテムが既に設定されているか否かを判定する(ステップS104)。
【0286】
このとき、第2キャラクタ制御部105は、妨害対象プレーヤキャラクタなどを検出したと判定した場合には、ステップS105の処理に移行し、当該妨害対象プレーヤキャラクタなどを検出していないと判定した場合には、直接ステップS107の処理に移行する。
【0287】
次いで、第2キャラクタ制御部105は、妨害対象プレーヤキャラクタ、妨害対象アイテム又は妨害対象支援キャラクタを特定する(ステップS105)。
【0288】
そして、第2キャラクタ制御部105は、妨害キャラクタの能力パラメータに応じて、妨害行為の種別を規定しつつ、その効力を特定し、妨害対象プレーヤキャラクタ、妨害対象アイテム又は妨害対象支援キャラクタに対して、妨害行為を実行する(ステップS106)。
【0289】
次いで、第2キャラクタ制御部105は、攻撃制御処理において妨害キャラクタが退治された否かを判定し(ステップS107)、当該妨害キャラクタが退治されていないと判定した場合には、ステップS104の処理に移行し、当該妨害キャラクタが退治されたと判定した場合には、本動作を終了させる。
【0290】
(攻撃制御処理)
まず、第1キャラクタ制御部104は、所定のターンにおいて妨害キャラクタに対する攻撃を実行する旨のプレーヤの指示を検出すると(ステップS201)、プレーヤによってサイコロを振らせその出目を検出する(ステップS202)。
【0291】
次いで、第1キャラクタ制御部104は、妨害キャラクタへの攻撃を実行する支援キャラクタの能力(スキル)の情報をプレーヤ情報記憶部146から読み出して当該攻撃の可否(抽選による可否)を判定する(ステップS203)。
【0292】
このとき、第1キャラクタ制御部104は、妨害キャラクタへの攻撃ができないと判定した場合(抽選にはずれた場合)には、本動作を終了させ、妨害キャラクタへの攻撃ができると判定した場合(抽選に当選した場合)には、ステップS204の処理を実行する。
【0293】
次いで、第1キャラクタ制御部104は、妨害キャラクタへの攻撃ができると判定した場合には、ステップS202で検出した出目と、支援キャラクタの攻撃力パラメータ及び体力パラメータ(すなわち、支援キャラクタの状態)に基づいて、攻撃力を特定する(ステップS204)。
【0294】
次いで、第1キャラクタ制御部104は、特定した攻撃力に基づいて妨害キャラクタへの攻撃を実行し、妨害キャラクタの体力パラメータの値を変動させる(ステップS205)。
【0295】
次いで、第1キャラクタ制御部104は、変動した妨害キャラクタの体力パラメータの値が「0」になったか否かを判定し、妨害キャラクタを退治したか否かを判定する(ステップS206)。
【0296】
このとき、第1キャラクタ制御部104は、妨害キャラクタを退治していないと判定し
た場合には、画像生成部108に端末装置20上に表示する妨害キャラクタの体力パラメータの値を変更するための画像生成を指示して(ステップS207)本動作を終了させ、妨害キャラクタを退治したと判定した場合には、ステップS208の処理に移行する。
【0297】
次いで、第1キャラクタ制御部104は、妨害キャラクタを退治したと判定した場合には、画像生成部108に妨害キャラクタの退治演出をするための画像を生成させ、かつ、生成した画像を端末装置20に送信して(ステップS208)本動作を終了させる。なお、端末装置20は、妨害キャラクタの退治演出を受信すると、表示部290に表示する。
【0298】
[6]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0299】
また、本実施形態は、一のサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置20に提供してもよい。
【0300】
さらに、本実施形態は、サーバ装置10によってゲーム処理を実行し、端末装置20にそのゲームを提供しているが、端末装置20によって単独にゲーム処理を実行して上記のゲームを実行してもよいし、端末装置20とサーバ装置10とが連動して上記のゲームを実行してもよい。
【0301】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0302】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0303】
10 … サーバ装置
20 … 端末装置
200 … 処理部
101 … 通信制御部
102 … Web処理部
103 … ゲーム管理部
104 … 第1キャラクタ制御部
105 … 第2キャラクタ制御部
106 … アイテム管理部
107 … タイマ制御部
108 … 画像生成部
120 … 入力部
130 … 表示部
140 … 記憶部
142 … 主記憶部
144 … ゲームデータ記憶部
146 … ユーザ情報記憶部
180 … 情報記憶媒体
196 … 通信部
200 … 処理部
210 … 通信制御部
211 … Webブラウザ
212 … ゲーム処理部
213 … 表示制御部
220 … 描画部
230 … 音処理部
270 … 記憶部
271 … 主記憶部
272 … 画像バッファ
260 … 入力部
262 … 検出部
280 … 情報記憶媒体
290 … 表示部
291 … 音出力部