IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 新日本無線株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-半導体装置 図1
  • 特許-半導体装置 図2
  • 特許-半導体装置 図3
  • 特許-半導体装置 図4
  • 特許-半導体装置 図5
  • 特許-半導体装置 図6
  • 特許-半導体装置 図7
  • 特許-半導体装置 図8
  • 特許-半導体装置 図9
  • 特許-半導体装置 図10
  • 特許-半導体装置 図11
  • 特許-半導体装置 図12
  • 特許-半導体装置 図13
  • 特許-半導体装置 図14
  • 特許-半導体装置 図15
  • 特許-半導体装置 図16
  • 特許-半導体装置 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-06
(45)【発行日】2023-03-14
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/822 20060101AFI20230307BHJP
   H01L 27/04 20060101ALI20230307BHJP
   H01L 23/50 20060101ALI20230307BHJP
   H01L 25/00 20060101ALI20230307BHJP
   H01L 25/04 20230101ALI20230307BHJP
   H01L 25/18 20230101ALI20230307BHJP
【FI】
H01L27/04 E
H01L23/50 X
H01L25/00 B
H01L25/04 Z
H01L27/04 H
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019061181
(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公開番号】P2020161705
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000191238
【氏名又は名称】日清紡マイクロデバイス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177493
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 修
(72)【発明者】
【氏名】大橋 悠也
(72)【発明者】
【氏名】吉羽 聖
(72)【発明者】
【氏名】山下 順
【審査官】市川 武宜
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-195242(JP,A)
【文献】特開2016-136608(JP,A)
【文献】特開平10-321791(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/822
H01L 23/50
H01L 25/00
H01L 25/04
H01L 27/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置において、
前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、
前記第1のチップは抵抗素子を主な構成要素としていることと、
前記第2のチップはオペアンプとキャパシタを主な構成要素としていることと、
前記第1のリード列のリード端子は2つのリード端子で構成され、該第1のリード列のリード端子は、方形の前記第1のチップ上に形成された抵抗チップ電極であって該第1のチップの前記第1のリード列側の一辺側に配置されている2つの抵抗チップ電極にそれぞれ接続し、該抵抗チップ電極より前記一辺側と対向する別の一辺側に配置されている別の抵抗チップ電極は、方形の前記第2のチップ上に形成され前記第1のチップ側の一辺側に配置されているオペアンプチップ電極あるいは前記第2のリード列のリード端子に接続し、別のオペアンプチップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記オペアンプチップ電極の少なくとも2つの電極間に前記キャパシタを接続し、前記第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された抵抗素子により減圧させ、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかに出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することと、
前記第1のリード列の2つのリード端子は、該リード端子に印加される電圧に耐える寸法だけ相互に離れて配置されていることと、
少なくとも前記第1のリード列の2つのリード端子間に前記封止樹脂が充填されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置において、
前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、
前記第1のチップは、抵抗素子を主な構成要素とし、該抵抗素子は、第1の抵抗素子と、第2の抵抗素子と、第3の抵抗素子と、第4の抵抗素子とを含んでいることと、
前記第2のチップは、オペアンプとキャパシタを主な構成要素とし、該キャパシタは、第1のキャパシタと、第2のキャパシタとを含んでいることと、
前記第1のリード列のリード端子は2つのリード端子で構成され、該第1のリード列の一方のリード端子は、方形の前記第1のチップ上に形成された抵抗チップ電極であって該第1のチップの前記第1のリード列側の一辺側に配置されている2つの抵抗チップ電極の一方の抵抗チップ電極に印加される電圧を減圧するための前記第1の抵抗素子に接続する抵抗チップ電極に接続し、前記第1のリード列の他方のリード端子は、前記2つの抵抗チップ電極の別の抵抗チップ電極に印加される電圧を減圧するための前記第2の抵抗素子に接続する抵抗チップ電極に接続し、前記2つの抵抗チップ電極より前記一辺側と対向する別の一辺側に配置されている別の抵抗チップ電極のうち、前記第1の抵抗素子により第1の減圧電圧を出力する抵抗チップ電極と、前記第2の抵抗素子により第2の減圧電圧を出力する抵抗チップ電極とを、方形の前記第2のチップ上に形成された前記第1のチップ側の一辺側に配置されているオペアンプチップ電極のうち、前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかとなるオペアンプチップ電極にそれぞれ接続し、前記第2のチップ上に形成された前記第1のチップ側の一辺側に配置されているオペアンプチップ電極のうち、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記反転入力端子となるオペアンプチップ電極との間に前記第1のチップ上に形成された前記第3の抵抗素子と前記第2のチップ上に形成された前記第1のキャパシタとを並列に接続し、前記オペアンプの前記非反転入力端子となるオペアンプチップ電極に前記第4の抵抗素子の一端と接続する抵抗チップ電極と前記第2のキャパシタの一端を接続し、前記第4の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極と、前記第2のキャパシタの他端に接続するオペアンプチップ電極と、別の前記オペアンプチップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記抵抗チップ電極に印加される電圧が入力する端子となる第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された前記第1の抵抗素子および前記第2の抵抗素子により減圧させ、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかに出力し、前記第2のチップで信号処理した信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することと
前記第1のリード列の2つのリード端子は、該リード端子に印加される電圧に耐える寸法だけ相互に離れて配置されていることと、
少なくとも前記第1のリード列の2つのリード端子間に前記封止樹脂が充填されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を処理する機能を有する第2のチップが、ダイッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置において、
前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、
前記第1のチップは抵抗素子を主な構成要素としていることと、
前記第2のチップはオペアンプとキャパシタを主な構成要素としていることと、
前記第1のチップ上に形成された抵抗チップ電極の1つの抵抗チップ電極が入力端子となり、該入力端子となる抵抗チップ電極は前記第1のリード列の1つのリード端子に接続していることと、
前記抵抗チップ電極のうち前記入力端子となる抵抗チップ電極を除く抵抗チップ電極は、前記第2のチップ上に形成されたオペアンプチップ電極の一部のオペアンプチップ電極あるいは前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記オペアンプチップ電極のうち前記抵抗チップ電極と接続していない別の前記オペアンプチップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記オペアンプチップ電極の少なくとも2つの電極間に前記キャパシタを接続し、前記入力端子に接続する前記第1のリード列の1つのリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された抵抗素子により減圧させ、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかに出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置において、
前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、
前記第1のチップは、抵抗素子を主な構成要素とし、該抵抗素子は、第5の抵抗素子と、第6の抵抗素子と、第7の抵抗素子とを含んでいることと、
前記第2のチップは、オペアンプと第3のキャパシタを主な構成要素としていることと、
前記第1のチップ上に形成された前記第5の抵抗素子の一端に接続する1つの抵抗チップ電極が入力端子となり、該入力端子となる抵抗チップ電極は、前記第1のリード列の1つのリード端子に接続し、前記第5の抵抗素子の他端に前記第6の抵抗素子の一端を接続し、該第6の抵抗素子の他端が接続する抵抗チップ電極を前記オペアンプの非反転入力端子に接続するオペアンプチップ電極に接続し、前記第5の抵抗素子の他端と前記第6の抵抗素子の一端との共通接続点に接続する抵抗チップ電極を前記オペアンプの反転入力端子に接続するオペアンプチップ電極に接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記反転入力端子となるオペアンプチップ電極との間に前記第1のチップ上に形成された前記第7の抵抗素子と前記第2のチップ上に形成された前記第3のキャパシタを並列に接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と、別の前記オペアンプチップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、
前記入力端子に接続する第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された前記第5の抵抗素子あるいは前記第5の抵抗素子および前記第6の抵抗素子により減圧させ、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子に出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置において、
前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、
前記第1のチップは、抵抗素子を主な構成要素とし、該抵抗素子は、第8の抵抗素子と、第9の抵抗素子と、第10の抵抗素子と、第11の抵抗素子とを含んでいることと、
前記第2のチップは、オペアンプと第4のキャパシタを主な構成要素としていることと、
前記第1のチップ上に形成された前記第8の抵抗素子の一端に接続する1つの抵抗チップ電極が入力端子となり、該入力端子となる抵抗チップ電極は、前記第1のリード列の1つのリード端子に接続し、前記第8の抵抗素子の他端に前記第9の抵抗素子の一端を接続し、前記第8の抵抗素子の他端と前記第9の抵抗素子の一端との共通接続点に接続する抵抗チップ電極を前記オペアンプの非反転入力端子に接続するオペアンプチップ電極に接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記第10の抵抗素子の一端に接続する抵抗チップ電極とを接続し、前記第10の抵抗素子の他端を前記第11の抵抗素子の一端に接続し、前記第11の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極を低位の電源電位に接続し、前記第10の抵抗素子の他端と前記第11の抵抗素子の一端との共通接続点に前記オペアンプの反転入力端子に接続するオペアンプチップ電極を接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記反転入力端子となるオペアンプチップ電極との間に前記第1のチップ上に形成された前記第10の抵抗素子と前記第2のチップ上に形成された前記第4のキャパシタを並列に接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と、別のオペアンプチップ電極と、前記第9の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極と、前記第10の抵抗素子の一端に接続する抵抗チップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、
前記入力端子に接続する第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された前記第8の抵抗素子および前記第9の抵抗素子により減圧させ、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの非反転入力端子に出力し、前記第1のチップに形成された前記11の抵抗素子および前記第10の抵抗素子により増幅ゲインを決定し、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子に出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置において、
前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、
前記第1のチップは、抵抗素子を主な構成要素とし、該抵抗素子は、第12の抵抗素子と、第13の抵抗素子と、第14の抵抗素子と、第15の抵抗素子とを含んでいることと、
前記第2のチップは、オペアンプと第5のキャパシタを主な構成要素としていることと、
前記第1のチップ上に形成された前記第12の抵抗素子の一端に接続する1つの抵抗チップ電極が入力端子となり、該入力端子となる抵抗チップ電極は、前記第1のリード列の1つのリード端子に接続し、前記第12の抵抗素子の他端に前記第13の抵抗素子の一端を接続し、前記第12の抵抗素子の他端と前記第13の抵抗素子の一端との共通接続点に接続する抵抗チップ電極を前記オペアンプの反転入力端子に接続するオペアンプチップ電極に接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記第13の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極とを接続し、前記第14の抵抗素子の一端と前記第15の抵抗素子の他端との共通接続点に接続する抵抗チップ電極を前記オペアンプの非反転入力端子に接続するオペアンプチップ電極に接続し、前記第14の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極をリファレンス電圧に接続し、前記第15の抵抗素子の一端に接続する抵抗チップ電極を低位の電源電位に接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記反転入力端子となるオペアンプチップ電極との間に前記第1のチップ上に形成された前記第13の抵抗素子と前記第2のチップ上に形成された前記第5のキャパシタを並列に接続し、前記オペアンプ出力端子となるオペアンプチップ電極と、別のオペアンプチップ電極と、前記第13の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極と、前記第14の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、
前記第1のチップに形成された前記第12の抵抗素子および前記第13の抵抗素子により増幅ゲインを決定し、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子に出力し、前記低位の電源電位を前記第1のチップに形成された前記第15の抵抗素子および前記第14の抵抗素子により減圧させ、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの非反転入力端子に出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
請求項1乃至6いずれか記載の半導体装置において、
前記第1のチップと、該第1のチップに入力する電圧より低い電位に接続する前記第2のリード列のリード端子との間に平板状の誘電体部材を配置して、前記第1のチップの容量と前記誘電体部材の容量とを直列に接続することを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
請求項1または2いずれか記載の半導体装置において、
前記第1のチップと、該第1のチップに入力する電圧より低い電圧に接続する前記ダイパッドとの間に平板状の誘電体部材を配置して、前記第1のチップの容量と前記誘電体部材の容量とを直列に接続することを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
請求項1乃至6いずれか記載の半導体装置において、
前記第2のチップ上に形成されたチップ電極の一部が接続する前記第2のリード列のリード端子を前記入力する電圧より低い電位に接続し、前記ダイパッド上に平板状の誘電体部材を配置して、該誘電体部材上に前記第2のチップを配置して、前記第1のチップの容量と前記誘電体部材の容量と前記第2のチップの容量とを直列に接続することを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
請求項1乃至9いずれか記載の半導体装置において、
前記ダイパッドの裏面側は、前記封止樹脂により樹脂封止されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項11】
請求項1乃至9いずれか記載の半導体装置において、
前記第2のリード列のいずれかのリード端子と前記第1のチップに形成された抵抗チップ電極との接続、あるいは前記第2のリード列のいずれかのリード端子と前記第2のチップに形成されたオペアンプチップ電極との接続は、前記第1のチップあるいは前記第2のチップ上に形成された補助配線、あるいは前記ダイパッド上に搭載された中継チップを経由して接続して接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項12】
請求項1乃至11いずれか記載の半導体装置において、
前記第2のリード列のいずれかのリード端子は、前記ダイパッド上に搭載されたESD保護素子を備えた中継チップを経由して前記第1のチップに形成された抵抗チップ電極、前記第2のチップに形成されたオペアンプチップ電極と接続していることを特徴とする半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチチップ型の半導体装置に関し、特にリード端子に高電圧が印加される半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイブリット車や電気自動車では、車両駆動用のバッテリが所定の駆動電圧を出力するように構成されており、バッテリの出力電圧を常に監視する必要がある。例えばハイブリット車の車両駆動用バッテリは出力電圧が200V程度で、さらにこれを昇圧して500V付近で使用される。そのため、異常電圧を監視するため電圧監視回路が必要となる。また近年では、1000Vを越える異常電圧を監視する高電圧監視回路が求められている。
【0003】
図14は、モータ駆動装置の一例を示す。モータ駆動装置100は、車体から絶縁された高電圧のバッテリBから出力される直流高電圧(例えば200V)を昇圧コンバータ101により昇圧(例えば600Vに昇圧)し、その昇圧電圧を平滑コンデンサ102を介してインバータ回路103によりモータ駆動用の3相交流電圧に変換して車両駆動用のモータMに供給する構成となっている。この種のモータ駆動装置は、例えば特許文献1に記載されている。
【0004】
この種のモータ駆動装置では、昇圧電圧を監視するため、電圧検出回路104を備え、バッテリBの正側に接続するノードN1とバッテリBの負側に接続するノードN2の電圧を検出し、その検出結果に基づき図示しない制御回路から昇圧コンバータ101やインバータ回路103へ制御信号を出力し、モータ駆動を制御している。
【0005】
高電圧を検出するための電圧検出回路104は、オペアンプと抵抗とで構成することができる。図14に示す電圧検出回路104をオペアンプと抵抗素子とで構成した一例を図15に示す。図15に示す電圧検出回路200は、十分に大きな抵抗値を有する抵抗202aがバッテリBの正側の高電圧を減圧するための素子で、端子N11が図14に示すバッテリBの正極側に接続するノードN1に接続する。抵抗202aの他端は、オペアンプ201の非反転入力端子に接続するとともに、抵抗202dの一端に接続する。この抵抗202dは、オペアンプの非反転入力端子に減圧した電圧を印加するための素子で、大きな抵抗値を有する抵抗202aに対して小さな抵抗値を有する素子で構成されている。
【0006】
一方、十分に大きな抵抗値を有する抵抗202bがバッテリBの負側の高電圧を減圧するための素子で、端子N12が図14に示すバッテリBの負極側に接続するノードN2に接続する。抵抗202bの他端は、オペアンプ201の反転入力端子に接続する。
【0007】
抵抗202cは、オペアンプ201の増幅ゲインを決定するための素子(帰還抵抗)で、抵抗202cの一端はオペアンプ201の反転入力端子に接続し、他端はオペアンプ201の出力端子OUTに接続している。電圧検出回路200から出力される検出信号は図示しない制御回路に入力し、その制御回路から昇圧コンバータ101やインバータ回路103の動作を制御する制御信号が出力され、モータMの駆動を制御することになる。本願出願人は、この種の電圧検出回路を構成する半導体装置を提案している(特許文献2)。
【0008】
また本願出願人は1000V程度以上の高電圧監視についても、同様の半導体装置を提案している(特許文献3)。この種の電圧検出回路は、例えば図16に示すようなレーザープリンターの高電圧ブロック300内に使用されている。図16に示す例では、電源回路301を構成する昇圧回路により昇圧して得られた高電圧は、定電圧回路302を介して帯電部、現像部あるいは転写部へ供給される。この供給電圧の変動を監視し所定の定電圧に制御するため、ノードN3の電圧を電圧検出回路303で検出している。電圧検出回路303の検出信号は、差動増幅回路304に出力され、差動増幅回路304はリファレンス電圧との差分を演算回路305に出力する。演算回路305はノードN3の電圧が一定となるように定電圧回路302へ制御信号を出力し、定電圧回路302を制御する。
【0009】
このような電圧検出回路303についても、オペアンプと抵抗素子とで構成することができる。図16に示す電圧検出回路303をオペアンプと抵抗素子とで構成した例を図17に示す。図17に示す電圧検出回路400は、直列に接続された抵抗402a、抵抗402bが、端子N13に印加される高電圧を分圧するための素子で、図16に示すノードN3に端子N13が接続され、他端は基準電圧に接続される。抵抗402aと抵抗402bの直列接続点は、オペアンプ401の反転入力端子に接続され、オペアンプ401の非反転入力端子にはリファレンス電圧が印加される。
【0010】
抵抗402cは、オペアンプ401の増幅ゲインを決定するための素子(帰還抵抗)で、抵抗402cの一端はオペアンプ401の反転入力端子に接続され、他端はオペアンプ401の出力端子OUTに接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】特開2009-201192号公報
【文献】特開2016-136608号公報
【文献】特開2017-195242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで本願出願人が先に提案した半導体装置は、リード端子間の放電等がなく、高電圧印加の条件下で使用可能であるが、半導体装置の特性として求められる発振安定度、あるいはさらに過渡的な同相除去比(Common Mode Rejection Ratio:CMRR)が低く、特性の改善が望まれていた。そこで本願発明は、高電圧印加の条件下で使用可能であり、かつ特性の向上を図った半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本願請求項1に係る発明は、入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置において、前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、前記第1のチップは抵抗素子を主な構成要素としていることと、前記第2のチップはオペアンプとキャパシタを主な構成要素としていることと、前記第1のリード列のリード端子は2つのリード端子で構成され、該第1のリード列のリード端子は、方形の前記第1のチップ上に形成された抵抗チップ電極であって該第1のチップの前記第1のリード列側の一辺側に配置されている2つの抵抗チップ電極にそれぞれ接続し、該抵抗チップ電極より前記一辺側と対向する別の一辺側に配置されている別の抵抗チップ電極は、方形の前記第2のチップ上に形成され前記第1のチップ側の一辺側に配置されているオペアンプチップ電極あるいは前記第2のリード列のリード端子に接続し、別のオペアンプチップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記オペアンプチップ電極の少なくとも2つの電極間に前記キャパシタを接続し、前記第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された抵抗素子により減圧させ、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかに出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することと、前記第1のリード列の2つのリード端子は、該リード端子に印加される電圧に耐える寸法だけ相互に離れて配置されていることと、少なくとも前記第1のリード列の2つのリード端子間に前記封止樹脂が充填されていることを特徴とする。
【0014】
本願請求項2に係る発明は、入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置において、前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、前記第1のチップは、抵抗素子を主な構成要素とし、該抵抗素子は、第1の抵抗素子と、第2の抵抗素子と、第3の抵抗素子と、第4の抵抗素子とを含んでいることと、前記第2のチップは、オペアンプとキャパシタを主な構成要素とし、該キャパシタは、第1のキャパシタと、第2のキャパシタとを含んでいることと、前記第1のリード列のリード端子は2つのリード端子で構成され、該第1のリード列の一方のリード端子は、方形の前記第1のチップ上に形成された抵抗チップ電極であって該第1のチップの前記第1のリード列側の一辺側に配置されている2つの抵抗チップ電極の一方の抵抗チップ電極に印加される電圧を減圧するための前記第1の抵抗素子に接続する抵抗チップ電極に接続し、前記第1のリード列の他方のリード端子は、前記2つの抵抗チップ電極の別の抵抗チップ電極に印加される電圧を減圧するための前記第2の抵抗素子に接続する抵抗チップ電極に接続し、前記2つの抵抗チップ電極より前記一辺側と対向する別の一辺側に配置されている別の抵抗チップ電極のうち、前記第1の抵抗素子により第1の減圧電圧を出力する抵抗チップ電極と、前記第2の抵抗素子により第2の減圧電圧を出力する抵抗チップ電極とを、方形の前記第2のチップ上に形成された前記第1のチップ側の一辺側に配置されているオペアンプチップ電極のうち、前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかとなるオペアンプチップ電極にそれぞれ接続し、前記第2のチップ上に形成された前記第1のチップ側の一辺側に配置されているオペアンプチップ電極のうち、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記反転入力端子となるオペアンプチップ電極との間に前記第1のチップ上に形成された前記第3の抵抗素子と前記第2のチップ上に形成された前記第1のキャパシタとを並列に接続し、前記オペアンプの前記非反転入力端子となるオペアンプチップ電極に前記第4の抵抗素子の一端と接続する抵抗チップ電極と前記第2のキャパシタの一端を接続し、前記第4の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極と、前記第2のキャパシタの他端に接続するオペアンプチップ電極と、別の前記オペアンプチップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記抵抗チップ電極に印加される電圧が入力する端子となる第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された前記第1の抵抗素子および前記第2の抵抗素子により減圧させ、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかに出力し、前記第2のチップで信号処理した信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することと前記第1のリード列の2つのリード端子は、該リード端子に印加される電圧に耐える寸法だけ相互に離れて配置されていることと、
少なくとも前記第1のリード列の2つのリード端子間に前記封止樹脂が充填されていることを特徴とする。
【0015】
本願請求項3に係る発明は、入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を処理する機能を有する第2のチップが、ダイッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置において、前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、前記第1のチップは抵抗素子を主な構成要素としていることと、前記第2のチップはオペアンプとキャパシタを主な構成要素としていることと、前記第1のチップ上に形成された抵抗チップ電極の1つの抵抗チップ電極が入力端子となり、該入力端子となる抵抗チップ電極は前記第1のリード列の1つのリード端子に接続していることと、前記抵抗チップ電極のうち前記入力端子となる抵抗チップ電極を除く抵抗チップ電極は、前記第2のチップ上に形成されたオペアンプチップ電極の一部のオペアンプチップ電極あるいは前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記オペアンプチップ電極のうち前記抵抗チップ電極と接続していない別の前記オペアンプチップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記オペアンプチップ電極の少なくとも2つの電極間に前記キャパシタを接続し、前記入力端子に接続する前記第1のリード列の1つのリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された抵抗素子により減圧させ、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子あるいは非反転入力端子のいずれかに出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することを特徴とする。
【0016】
本願請求項4に係る発明は、入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置において、前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、前記第1のチップは、抵抗素子を主な構成要素とし、該抵抗素子は、第5の抵抗素子と、第6の抵抗素子と、第7の抵抗素子とを含んでいることと、前記第2のチップは、オペアンプと第3のキャパシタを主な構成要素としていることと、前記第1のチップ上に形成された前記第5の抵抗素子の一端に接続する1つの抵抗チップ電極が入力端子となり、該入力端子となる抵抗チップ電極は、前記第1のリード列の1つのリード端子に接続し、前記第5の抵抗素子の他端に前記第6の抵抗素子の一端を接続し、該第6の抵抗素子の他端が接続する抵抗チップ電極を前記オペアンプの非反転入力端子に接続するオペアンプチップ電極に接続し、前記第5の抵抗素子の他端と前記第6の抵抗素子の一端との共通接続点に接続する抵抗チップ電極を前記オペアンプの反転入力端子に接続するオペアンプチップ電極に接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記反転入力端子となるオペアンプチップ電極との間に前記第1のチップ上に形成された前記第7の抵抗素子と前記第2のチップ上に形成された前記第3のキャパシタを並列に接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と、別の前記オペアンプチップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記入力端子に接続する第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された前記第5の抵抗素子あるいは前記第5の抵抗素子および前記第6の抵抗素子により減圧させ、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子に出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することを特徴とする。
【0017】
本願請求項5に係る発明は、入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置において、前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、前記第1のチップは、抵抗素子を主な構成要素とし、該抵抗素子は、第8の抵抗素子と、第9の抵抗素子と、第10の抵抗素子と、第11の抵抗素子とを含んでいることと、前記第2のチップは、オペアンプと第4のキャパシタを主な構成要素としていることと、前記第1のチップ上に形成された前記第8の抵抗素子の一端に接続する1つの抵抗チップ電極が入力端子となり、該入力端子となる抵抗チップ電極は、前記第1のリード列の1つのリード端子に接続し、前記第8の抵抗素子の他端に前記第9の抵抗素子の一端を接続し、前記第8の抵抗素子の他端と前記第9の抵抗素子の一端との共通接続点に接続する抵抗チップ電極を前記オペアンプの非反転入力端子に接続するオペアンプチップ電極に接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記第10の抵抗素子の一端に接続する抵抗チップ電極とを接続し、前記第10の抵抗素子の他端を前記第11の抵抗素子の一端に接続し、前記第11の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極を低位の電源電位に接続し、前記第10の抵抗素子の他端と前記第11の抵抗素子の一端との共通接続点に前記オペアンプの反転入力端子に接続するオペアンプチップ電極を接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記反転入力端子となるオペアンプチップ電極との間に前記第1のチップ上に形成された前記第10の抵抗素子と前記第2のチップ上に形成された前記第4のキャパシタを並列に接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と、別のオペアンプチップ電極と、前記第9の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極と、前記第10の抵抗素子の一端に接続する抵抗チップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記入力端子に接続する第1のリード列のリード端子に印加される電圧を前記第1のチップに形成された前記第8の抵抗素子および前記第9の抵抗素子により減圧させ、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの非反転入力端子に出力し、前記第1のチップに形成された前記11の抵抗素子および前記第10の抵抗素子により増幅ゲインを決定し、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子に出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することを特徴とする。
【0018】
本願請求項6に係る発明は、入力する電圧を減圧する機能を有する第1のチップと、該第1のチップの出力信号を処理する機能を有する第2のチップが、ダイパッド上に搭載され、各チップ電極間および各チップ電極と外部引出用のリード端子とがワイヤ接続され、封止樹脂により封止されている半導体装置において、前記リード端子は、前記ダイパッドを挟んで対向して配置された複数のリード端子からなる第1のリード列と第2のリード列を構成していることと、前記第1のチップは、抵抗素子を主な構成要素とし、該抵抗素子は、第12の抵抗素子と、第13の抵抗素子と、第14の抵抗素子と、第15の抵抗素子とを含んでいることと、前記第2のチップは、オペアンプと第5のキャパシタを主な構成要素としていることと、前記第1のチップ上に形成された前記第12の抵抗素子の一端に接続する1つの抵抗チップ電極が入力端子となり、該入力端子となる抵抗チップ電極は、前記第1のリード列の1つのリード端子に接続し、前記第12の抵抗素子の他端に前記第13の抵抗素子の一端を接続し、前記第12の抵抗素子の他端と前記第13の抵抗素子の一端との共通接続点に接続する抵抗チップ電極を前記オペアンプの反転入力端子に接続するオペアンプチップ電極に接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記第13の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極とを接続し、前記第14の抵抗素子の一端と前記第15の抵抗素子の他端との共通接続点に接続する抵抗チップ電極を前記オペアンプの非反転入力端子に接続するオペアンプチップ電極に接続し、前記第14の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極をリファレンス電圧に接続し、前記第15の抵抗素子の一端に接続する抵抗チップ電極を低位の電源電位に接続し、前記オペアンプの出力端子となるオペアンプチップ電極と前記反転入力端子となるオペアンプチップ電極との間に前記第1のチップ上に形成された前記第13の抵抗素子と前記第2のチップ上に形成された前記第5のキャパシタを並列に接続し、前記オペアンプ出力端子となるオペアンプチップ電極と、別のオペアンプチップ電極と、前記第13の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極と、前記第14の抵抗素子の他端に接続する抵抗チップ電極は、前記第2のリード列のリード端子に接続し、前記第1のチップに形成された前記第12の抵抗素子および前記第13の抵抗素子により増幅ゲインを決定し、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの反転入力端子に出力し、前記低位の電源電位を前記第1のチップに形成された前記第15の抵抗素子および前記第14の抵抗素子により減圧させ、前記第2のチップに形成された前記オペアンプの非反転入力端子に出力し、前記第2のチップで信号処理した出力信号を前記第2のリード列のリード端子から出力することを特徴とする。
【0019】
本願請求項7に係る発明は、請求項1乃至6いずれか記載の半導体装置において、前記第1のチップと、該第1のチップに入力する電圧より低い電位に接続する前記第2のリード列のリード端子との間に平板状の誘電体部材を配置して、前記第1のチップの容量と前記誘電体部材の容量とを直列に接続することを特徴とする。
【0020】
本願請求項8に係る発明は、請求項1または2いずれか記載の半導体装置において、前記第1のチップと、該第1のチップに入力する電圧より低い電圧に接続する前記ダイパッドとの間に平板状の誘電体部材を配置して、前記第1のチップの容量と前記誘電体部材の容量とを直列に接続することを特徴とする。
【0021】
本願請求項9に係る発明は、請求項1乃至6いずれか記載の半導体装置において、前記第2のチップ上に形成されたチップ電極の一部が接続する前記第2のリード列のリード端子を前記入力する電圧より低い電位に接続し、前記ダイパッド上に平板状の誘電体部材を配置して、該誘電体部材上に前記第2のチップを配置して、前記第1のチップの容量と前記誘電体部材の容量と前記第2のチップの容量とを直列に接続することを特徴とする。
【0022】
本願請求項10に係る発明は、請求項1乃至9いずれか記載の半導体装置において、前記ダイパッドの裏面側は、前記封止樹脂により樹脂封止されていることを特徴とする。
【0023】
本願請求項11に係る発明は、請求項1乃至10いずれか記載の半導体装置において、前記第2のリード列のいずれかのリード端子と前記第1のチップに形成された抵抗チップ電極との接続、あるいは前記第2のリード列のいずれかのリード端子と前記第2のチップに形成されたオペアンプチップ電極との接続は、前記第1のチップあるいは前記第2のチップ上に形成された補助配線、あるいは前記ダイパッド上に搭載された中継チップを経由して接続して接続されていることを特徴とする。
【0024】
本願請求項12に係る発明は、請求項1乃至11いずれか記載の半導体装置において、前記第2のリード列のいずれかのリード端子は、前記ダイパッド上に搭載されたESD保護素子を備えた中継チップを経由して前記第1のチップに形成された抵抗チップ電極、前記第2のチップに形成されたオペアンプチップ電極と接続していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明の半導体装置は、発振安定度や、さらに過渡的なCMRRの特性を向上させることができた。特に本発明では、オペアンプが形成されている第2のチップ上にキャパシタを形成することで、1000Vを超えるような高電圧が印加された場合でも、第1のチップ上に形成される抵抗素子の減圧機能により、第1のチップ上に形成される抵抗素子や主な信号処理を行う第2のチップに形成されるオペアンプやキャパシタが破損したり、リード端子間の放電が生じることがなく、安定的な信号処理が可能となる。
【0026】
本発明の半導体装置は、第1のリード列と第2のリード列のみにリード端子やダイパッドの吊りリードが配置されているので、第1のリード列のリード端子はそれぞれ、他のリード端子から十分に離れた位置に配置され、第1のリード列のリード列に高い電圧を印加できるとともに、高電圧の影響を受けないようにオペアンプやキャパシタが配置され安定的な信号処理が可能となる。
【0027】
本発明の半導体装置は、汎用的に使用されているパッケージ構造を採用した場合であっても、所定の接続構造を採用することで、第1のリード列のリード端子と第2のリード列のリード端子との間で放電が生じることを防止できるとともに、高電圧の影響を受けないようにオペアンプやキャパシタを配置することで安定的な信号処理が可能となる。
【0028】
本発明の半導体装置は、高い電圧が入力する第1のチップの容量に、直列に平板状の誘電体部材の容量を接続する構造とすることで、第1のチップに印加可能な電圧を高く設定することが可能である。
【0029】
本発明の半導体装置は、ダイパッドの裏面側が封止樹脂により樹脂封止されていることで、リード端子とダイパッド間の放電を抑制できるという利点もある。
【0030】
本発明の半導体装置は、ダイパッド上に2つのチップが搭載され、それぞれのチップのチップ電極を所定の位置のリード端子にそれぞれ接続する構成としているが、中継チップや補助配線を経由するようにすることで、抵抗チップ電極やオペアンプチップ電極とリード端子とをワイヤ接続しても、ワイヤ間の寸法を確保することができるようになり、ワイヤボンディング時にワイヤボンディング用冶具が接触してワイヤが変形したり、樹脂封止の際に、注入する封止樹脂の圧力によってワイヤが接触したりするなどの不具合も防止することができる。
【0031】
本発明の半導体装置は、中継チップにESD保護素子を追加することも可能で、ESD保護素子に接続されるチップ電極を静電破壊から効果的に保護できるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の第1の実施例の電圧検出回路を説明する図である。
図2】本発明の第1の実施例の電圧検出回路をリードフレームに実装したときの接続構造の説明図である。
図3】本発明の第1の実施例の電圧検出回路をリードフレームに実装したときの別の接続構造の説明図である。
図4】本発明の第1の実施例の電圧検出回路をリードフレームに実装したときの別の接続構造の説明図である。
図5】本発明の第2の実施例の電圧検出回路を説明する図である。
図6】本発明の第2の実施例の電圧検出回路をリードフレームに実装したときの接続構造の説明図である。
図7】本発明の第3の実施例の電圧検出回路を説明する図である。
図8】本発明の第3の実施例の電圧検出回路をリードフレームに実装したときの接続構造の説明図である。
図9】本発明の第4の実施例の電圧検出回路を説明する図である。
図10】本発明の第4の実施例の電圧検出回路をリードフレームに実装したときの接続構造の説明図である。
図11】本発明の第5の実施例の電圧検出回路をリードフレームに実装したときの接続構造の説明図である。
図12】本発明の第6の実施例の電圧検出回路をリードフレームに実装したときの接続構造の説明図である。
図13】本発明の第7の実施例の電圧検出回路をリードフレームに実装したときの接続構造の説明図である。
図14】一般的なモータ駆動回路の説明図である。
図15】一般的な電圧検出回路の説明図である。
図16】一般的な高電圧ブロックの説明図である。
図17】一般的な電圧検出回路の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明に係る半導体装置は、高電圧が印加可能で、発振安定性や過渡的なCMRRの高い半導体装置である。具体的には、1000V程度の高い電圧を印加することができる半導体装置を実現している。そのため本発明では、直接印加される高電圧の信号を減圧(降圧)する第1のチップと、第1のチップを経由して減圧(降圧)された信号を処理する第2のチップに分けたマルチチップ構造とし、発振安定性の向上、あるいは過渡的なCMRRの特性向上を図る回路素子を第2のチップ上に配置することで、高電圧が印加可能な特性を維持しながら、信号処理のための回路素子の特性向上を実現している。以下本発明の実施例について詳細に説明する。
【実施例1】
【0034】
本発明の第1の実施例について、1000Vを超える高電圧を検出する電圧検出回路を例にとり説明する。図1は本発明の第1の実施例の電圧検出回路の説明図である。図1に示すように本発明の電圧検出回路の回路構成自体は、周知の電圧検出回路の回路構成と大きく異なるものではない。
【0035】
具体的には、十分に大きな抵抗値(例えば30MΩ程度)を有する抵抗2a(第1の抵抗素子に相当)がバッテリBの正側の高電圧を減圧するための素子で、端子B1が図14に示すバッテリBの正極側に接続するノードN1に接続する。抵抗2aの他端は、オペアンプ1の非反転入力端子に接続するとともに、抵抗2d(第4の抵抗素子に相当)の一端に接続している。ここで本発明では、抵抗素子が形成されている第1のチップ10とオペアンプ1が形成されている第2のチップ20は、それぞれ別のチップで形成されているため、抵抗2aの他端とオペアンプ1の非反転入力端子とはワイヤ3により接続されている。なお抵抗2dの他端は、無信号時におけるオペアンプ1の出力端子OUTの電圧を決定するリファレンス電圧に接続している。
【0036】
一方、十分に大きな抵抗値(例えば30MΩ程度)を有する抵抗2b(第2の抵抗素子に相当)がバッテリBの負側の高電圧を減圧するための素子で、端子B2が図14に示すバッテリBの負極側に接続するノードN2に接続する。抵抗2bの他端は、オペアンプ1の反転入力端子に接続する。抵抗2bの他端とオペアンプ1の反転入力端子はワイヤ3により接続されている。
【0037】
抵抗2c(第3の抵抗素子に相当)は、オペアンプ1の増幅ゲインを決定するための素子(帰還抵抗)で、抵抗2cの一端はオペアンプ1の反転入力端子に接続し、他端はオペアンプ1の出力端子にワイヤ3でそれぞれ接続されている。このオペアンプ1の出力端子OUTは、図示しない制御回路に接続され、その制御回路から図14に示す昇圧コンバータ101やインバータ回路103の動作を制御する制御信号が出力され、モータMの駆動を制御することになる。
【0038】
本発明では第2のチップ20上にキャパシタ4a(第1のキャパシタに相当)、キャパシタ4b(第2のキャパシタに相当)が形成されている。キャパシタ4aは、一端をオペアンプ1の出力端子に接続し、他端をオペアンプ1の反転入力端子に接続することで抵抗2cと並列接続され、オペアンプ1の発振安定性の向上を実現している。
【0039】
また、キャパシタ4bは、一端をオペアンプ1の非反転入力端子に接続し、他端を低位の電源電圧V-に接続することで、オペアンプ1の入力端子のインピーダンスマッチングを確保し、過渡的なCMRRの向上を実現している。
【0040】
なお図1に示す例では、第1のチップ10上に補助配線5形成し、この補助配線5を経由して出力端子OUTに接続する構成としている。これは後述するようにリードフレームに実装する場合に、ワイヤ接続を形成するために好適となるように備えた構成であり、必ずしも必須のものではない。
【0041】
図2は、図1で説明した電圧検出回路を、抵抗素子からなる第1のチップ10とオペアンプとキャパシタからなる第2のチップ20を用いて形成するためリードフレームに実装したときの接続状態を模式的に示している。第1のチップ10には抵抗チップ電極が、第2のチップにはオペアンプチップ電極が形成されているが、以下の説明はそれぞれのチップ電極間の接続を、構成素子間の端子の接続として説明する。
【0042】
図2に示すように抵抗素子が形成されている第1のチップ10とオペアンプとキャパシタが形成されている第2のチップ20がダイパッド6上に実装されている。このリードフレームは、図面左側に2つのリード端子L1、L2(第1のリード列に相当)を備え、図面右側に7つのリード端子L4~L10とダイパッド6の吊りリードL3、L11(第2のリード列に相当)を備えている。
【0043】
リード端子L1はバッテリBの正極側に接続するノードB1が接続し、リード端子L2はバッテリBの負極側に接続するノードB2が接続する。抵抗2aの一端はリード端子L1に接続され、抵抗2aの他端は第2のチップ20に形成されているオペアンプ1の非反転入力端子に、ワイヤ3を用いて接続されている。また抵抗2aの他端は、抵抗2dの一端に接続され、抵抗2dの他端はリードL10から所望のリファレンス電圧に接続される。一方抵抗2bの一端はリード端子L2に接続され、抵抗2bの他端は、第2のチップ20に形成されているオペアンプ1の反転入力端子に、ワイヤ3を用いて接続されている。
【0044】
第2のチップ20に形成されたオペアンプ1の出力端子は、ワイヤ3により第1のチップ10に形成されている抵抗2cの一端に接続される、この抵抗2cの他端は第2のチップ20に形成されているオペアンプ1の反転入力端子に接続されることで、抵抗2cはオペアンプ1の帰還抵抗となる。またオペアンプ1の出力端子は、第2のチップ20に形成されているキャパシタ4aの一端に接続し、キャパシタ4aの他端がオペアンプ1の反転入力端子に接続されている。その結果、オペアンプ1の出力端子と反転入力端子間に、抵抗2cとキャパシタ4aが並列接続され、発振安定性の向上を実現することになる。キャパシタ4aとオペアンプ1の接続は、内部配線により形成することができる。
【0045】
第2のチップ20には、オペアンプ1の電源端子が形成されており、高位の電源電圧が印加される電源端子V+はリード端子L5に、低位の電源電圧が印加される電源端子V-はリード端子L9にそれぞれ接続され、各リード端子から電源電圧が供給される。電源端子V-は、接地電位となる。
【0046】
またキャパシタ4bが、オペアンプ1の非反転入力端子と電源端子V-との間に接続され、オペアンプ1の入力端子のインピーダンスマッチングを確保し、過渡的なCMRRの向上を実現することになる。キャパシタ4bとオペアンプ1の接続、キャパシタ4bと電源端子V-との接続も内部配線により形成することができる。
【0047】
オペアンプ1の出力端子は、ワイヤ3により出力端子となるリード端子L4に直接接続することもできるが、図2に示す例ではオペアンプ1の電源端子V+とリード端子L5とを接続するワイヤ3との接触を避けるため、第1のチップに別に形成した補助配線5を経由してワイヤ3によりリード端子L4に接続することもできる。
【0048】
同様の目的のため図3に示すように、補助配線5が形成された中継チップ8を備える構成とすることができる。さらにこの中継チップ8上に、ESD保護素子(ESDと表示)を形成することも可能で、オペアンプを静電気等のサージ破壊から守ることもできる。
【0049】
図2図3に示すように、高電圧が印加するリード端子L1とL2は、所定の沿面距離を確保するため、各リード端子に印加される電圧に応じて所定の寸法だけ離して配置されている。本実施例では、第1のリード列のリード端子L1とリード端子L2との間の間隔が、第2のリード列のリード端子の間隔より広くなっていることがわかる。
【0050】
またリード端子L1は、リード端子L2との間の沿面距離を保つだけでなく、他のリード端子L4~L10との間でも所定の寸法だけ離れた位置に配置される。リード端子L2と他のリード端子L4~L10との間でも同様に所定の寸法だけ離れた位置に配置される。同様に沿面距離を保つため、ダイパッド6の吊りリードL3、L11についても図面右側(第2のリード列側)に配置することになる。
【0051】
さらに、樹脂封止された半導体装置から外部に延出するリード端子L1とリード端子L2との間での放電を防止するため、リード端子間に、リード端子の厚さに相当する樹脂層7が充填されている。なお図3では、第1のチップ10、第2のチップ20、ワイヤ3を封止樹脂により封止された半導体装置本体から露出するリード端子に充填されている樹脂層7のみを図示している。樹脂層7の形成は、半導体装置本体の樹脂封止と同時に行うため、第2のリード列のリード端子間にも樹脂層7が形成されることになる。
【0052】
より高電圧が印加される場合には、この樹脂封止工程において、ダイパッド6を半導体装置本体から露出しない構造とするのが好ましい。図4は、より高電圧が印加される場合に好適な半導体装置の断面構造を模式的に示している。図4に示すように、ダイパッド6の裏面が封止樹脂から露出しないように吊りリードを折り曲げることでダイパッド6を半導体装置本体9内に封止することが可能となる。
【0053】
本実施例において、特性向上のために追加したキャパシタは第2のチップ上に形成されているため、高電圧が印加される動作時においても、キャパシタが何らかの悪影響を受けることはない。その結果、高電圧の印加が可能で、安定的な信号処理が可能な半導体装置を実現することが可能となる。
【0054】
なお、図2図3では、リード端子L6~L8が未接続となっているが、補助配線5や中継チップ8を用いない接続を実現するために使用しても良い。また、接続に不要であれば、L6~L8のないリードフレーム構造としても何ら問題はない。
【実施例2】
【0055】
次に第2の実施例について、一般的な半導体装置の製造工程において汎用的に使用されるパッケージ構造を採用し、1000Vを超える高電圧を検出する電圧検出回路を構成する場合を例にとり説明する。図5は本発明の第2の実施例の電圧検出回路の説明図である。図5に示すように本発明の電圧検出回路構成自体は、周知の電圧検出回路の回路構成と大きく異なるものではない。
【0056】
具体的には、直列に接続された十分に大きな抵抗値を有する抵抗2e(第5の抵抗素子に相当)、抵抗2f(第6の抵抗素子に相当)が、端子N13に印加される高電圧を分圧するための素子で、端子N13は図16に示すノードN3に接続し、他端はリファレンス電圧REFに接続されている。抵抗2eと抵抗2fの共通接続点は、オペアンプ21の反転入力端子に接続され、オペアンプ21の非反転入力端子には、リファレンス電圧REFと抵抗2fの共通接続点が接続されている。抵抗素子が形成されている第1のチップ10aとオペアンプが形成されている第2のチップ20aは、それぞれ別のチップで構成されているため、各チップ間はワイヤ23により接続されている。
【0057】
抵抗2g(第7の抵抗素子に相当)は、オペアンプ21の増幅ゲインを決定するための素子(帰還抵抗)で、抵抗2gの一端はオペアンプ21の反転入力端子に接続し、他端はオペアンプ21の出力端子と共に出力端子OUTに接続されている。このオペアンプ21の出力端子OUTは図16に示す差動増幅回路304に接続され、差動増幅回路304ではリファレンス電圧との差分を演算回路305に出力する。演算回路305はノードN3の電圧が一定となるように定電圧回路302へ制御信号を出力する。
【0058】
本発明では、第2のチップ20aにキャパシタ4c(第3のキャパシタに相当)が形成されている。キャパシタ4cは、一端をオペアンプ21の出力端子に接続し、他端をオペアンプ21の反転入力端子に接続することで抵抗2gと並列接続され、発振安定性の向上を実現している。
【0059】
なお本実施例では、第1の実施例で説明したキャパシタ4bを備えない構成としている。これは、第1の実施例ではバッテリの正極側と負極側の2か所の電位差を検出する回路構成だが、本実施例はバッテリの正極側の電位のみを検出する回路構成であり、過渡的なCMRRの特性向上を目的としたキャパシタ4bに相当するキャパシタは不要だからである。
【0060】
図6は、図5で説明した電圧検出回路を抵抗素子からなる第1のチップ10aとオペアンプとキャパシタからなる第2のチップ20aを用いて形成するためリードフレームに実装したときの接続構造を模式的に示している。
【0061】
図6に示すように、抵抗素子が形成されている第1のチップ10aとオペアンプとキャパシタが形成されている第2のチップ20aがダイパッド26上に実装されている。このリードフレームは、図面左側に4つのリード端子L21~L24(第1のリード列に相当)を備え、図面右側に4つのリード端子L25~L28(第2のリード列に相当)を備え、ダイパッド26の吊りリードL29、L30がその間に延出している。この種のリードフレームは、半導体装置のリードフレームとして汎用的に使用されているものである。
【0062】
リード端子L21は高電圧が印加される図16に示すノードN3が接続される。抵抗2eと抵抗2fの直列回路は、他端をリード端子L28に接続し、リード端子L28はリファレンス電圧に接続される。抵抗2eと抵抗2fの共通接続点は、第2のチップ20aに形成されているオペアンプ21の反転入力端子にワイヤ23を用いて接続されている。同様に抵抗2fの他端は、第2のチップ20aに形成されているオペアンプ21の非反転入力端子にワイヤ23を用いて接続されている。
【0063】
第2のチップ20aに形成されたオペアンプ21の出力端子は、ワイヤ23によりリード端子L27に接続される。リード端子L27には抵抗2gの一端もワイヤ23を用いて接続される。また抵抗2gの他端は、第2のチップ20aに形成されているオペアンプ21の反転入力端子に接続されることで、抵抗2gはオペアンプ21の帰還抵抗として機能することになる。またオペアンプ21の出力端子は、第2のチップ20aに形成されているキャパシタ4cの一端に接続し、キャパシタ4cの他端がオペアンプ21の反転入力端子に接続されている。その結果、オペアンプ21の出力端子と反転入力端子間に、抵抗2gとキャパシタ4cが並列接続され、発振安定性の向上を実現することになる。キャパシタ4cとオペアンプ21の接続は、内部配線により形成することができる。
【0064】
第2のチップ20aには、オペアンプ21の電源端子が形成されており、高位の電源電圧V+はリード端子L26に、低位の電源電圧V-はリード端子L25にそれぞれ接続し、各リード端子から電源電圧が供給される。
【0065】
図6に示す例では、リード端子L27とオペアンプ21の出力端子がワイヤ23により直接接続されるとともに、抵抗2gの一端もワイヤ23により直接接続されている。このような場合、ワイヤ同士の接触を避けるために、適宜、補助配線や中継チップを追加することができる。さらに中継チップ上に、ESD保護素子を形成することも可能である。
【0066】
高電圧が印加するリード端子L21は、他の端子から所定の寸法だけ離して配置する必要がある。そこで、第1のリード列の他のリード端子L22、L23、L24は接続を形成しない状態となっている。
【0067】
リード端子L21にさらに高い電圧が印加する場合には、第1の実施例で説明したように、樹脂封止によってダイパッド26を半導体装置本体から露出しない構造とするのが好ましい。
【0068】
本実施例においても、オペアンプに特性向上のために追加したキャパシタは第2のチップ上に形成されているため、高電圧が印加される動作時においても、キャパシタが何らかの悪影響を受けることはない。その結果、高電圧の印加が可能で、安定的な信号処理が可能な半導体装置を実現することが可能となる。
【実施例3】
【0069】
次に第3の実施例について説明する。上記第2の実施例で説明した半導体装置は、回路構成を変更しても同様の効果を得ることができる。図7は本発明の第3の実施例の電圧検出回路の説明図である。
【0070】
図7に示すように、直列に接続された十分に大きな抵抗値を有する抵抗2h(第8の抵抗素子に相当)、抵抗2i(第9の抵抗素子に相当)が、端子N13に印加される高電圧を減圧するための素子で、端子N13は図16に示すノードN3に接続し、他端は図示しないリファレンス電圧REFに接続されている。抵抗2hと抵抗2iの共通接続点は、オペアンプ21の非反転入力端子に接続され、オペアンプ21の反転入力端子には、増幅ゲインを決定する抵抗2k(第11の抵抗素子に相当)と抵抗2j(第10の抵抗素子に相当)の共通接続点が接続されている。抵抗素子が形成されている第1のチップ10aとオペアンプが形成されている第2のチップ20aは、それぞれ別のチップで構成されているため、各チップ間はワイヤ23により接続されている。
【0071】
抵抗2jは、オペアンプ21の増幅ゲインを決定するための素子(帰還抵抗)で、抵抗2jの一端はオペアンプ21の反転入力端子に接続し、他端はオペアンプ21の出力端子とともに出力端子OUTに接続されている。このオペアンプ21の出力端子OUTは図16に示す差動増幅回路304に接続され、差動増幅回路ではリファレンス電圧との差分を演算回路305に出力する。演算回路305はノードN3の電圧が一定となるように定電圧回路302へ制御信号を出力する。
【0072】
本発明では、第2のチップ20aにキャパシタ4d(第4のキャパシタに相当)が形成されている。キャパシタ4dは、一端をオペアンプ21の出力端子に接続し、他端をオペアンプ21の反転入力端子に接続することで抵抗2jと並列接続され、発振安定性の向上を実現している。上記第2の実施例同様、キャパシタ4bに相当するキャパシタは備えていない。
【0073】
図8は、図7で説明した電圧検出回路を抵抗素子からなる第1のチップ10aとオペアンプとキャパシタからなる第2のチップ20aを用いて形成するためリードフレームに実装したときの接続構造を模式的に示している。
【0074】
図8に示すように、抵抗素子が形成されている第1のチップ10aとオペアンプとキャパシタが形成されている第2のチップ20aがダイパッド26上に実装されている。このリードフレームは、図面左側に4つのリード端子L21~L24(第1のリード列に相当)を備え、図面右側に4つのリード端子L25~L28(第2のリード列に相当)を備え、ダイバッド26の吊りリードL29、L30がその間に延出している。この種のリードフレームは、半導体装置のリードフレームとして汎用的に使用されているものである。
【0075】
リード端子L21は高電圧が印加される図16に示すノードN3が接続される。抵抗2hと抵抗2iの直列回路は、他端をリード端子L28に接続し、リード端子L28はリファレンス電圧に接続される。抵抗2hと抵抗2iの共通接続点は、第2のチップ20aに形成されているオペアンプ21の非反転入力端子にワイヤ23を用いて接続されている。抵抗2jと抵抗2kの共通接続点は、オペアンプ21の反転入力端子にワイヤ23を用いて接続されている。抵抗2jの他方の端子は、オペアンプ21の出力端子とともにリード端子L27に接続し、抵抗2kの他方の端子は、オペアンプの電源電位にうち低位の電源電位が接続するリード端子L25に接続されている。
【0076】
第2のチップ20aに形成されたオペアンプ21の出力端子は、ワイヤ23によりリード端子L27に接続される。リード端子L27には抵抗2jの一端もワイヤ23を用いて接続される。また抵抗2jの他端は、第2のチップ20aに形成されているオペアンプ21の反転入力端子に接続されることで、抵抗2jはオペアンプ21の帰還抵抗として機能することになる。またオペアンプ21の出力端子は、第2のチップ20aに形成されているキャパシタ4dの一端に接続し、キャパシタ4dの他端がオペアンプ21の反転入力端子に接続されている。その結果、オペアンプ21の出力端子と反転入力端子間に、抵抗2jとキャパシタ4dが並列接続され、オペアンプ21の発振安定性の向上を実現することになる。キャパシタ4cとオペアンプ21の接続は、内部配線により形成することができる。オペアンプ21の電源端子のうち、高位の電源電圧V+は、リード端子L26から供給される。
【0077】
図8に示す例では、リード端子L27とオペアンプ21の出力端子がワイヤ23により直接接続されるとともに、抵抗2jの一端もワイヤ23により直接接続されている。このような場合、ワイヤ同士の接触を避けるために、適宜、補助配線や中継チップを追加することができる。さらに中継チップ上に、ESD保護素子を形成することも可能である。
【0078】
高電圧が印加するリード端子L21は、他の端子から所定の寸法だけ離して配置する必要がある。そこで、第1のリード列の他のリード端子L22、L23、L24は接続を形成しない状態となっている。
【0079】
リード端子L21にさらに高い電圧が印加する場合には、第1の実施例で説明したように、樹脂封止によってダイパッド26を半導体装置本体から露出しない構造とするのが好ましい。
【0080】
本実施例においても、オペアンプに特性向上のために追加したキャパシタは第2のチップ上に形成されているため、高電圧が印加される動作時においても、キャパシタが何らかの悪影響を受けることはない。その結果、高電圧の印加が可能で、安定的な信号処理が可能な半導体装置を実現することが可能となる。
【実施例4】
【0081】
次に第4の実施例について説明する。上記第2、第3の実施例で説明した半導体装置は、回路構成をさらに変更しても同様の効果を得ることができる。図9は本発明の第4の実施例の電圧検出回路の説明図である。
【0082】
図9に示すように、十分に大きな抵抗値を有する抵抗2l(第12の抵抗素子に相当)が、端子N13に印加される高電圧を減圧する素子で、端子N13は図16に示すノードN3に接続する。抵抗2lの他端はオペアンプ21の反転入力端子に接続するとともに抵抗2m(第13の抵抗素子に相当)に接続している。オペアンプ21の非反転入力端子には、抵抗2n(第14の抵抗素子に相当)と抵抗2o(第15の抵抗素子に相当)の共通接続点が接続している。抵抗2nの他端にはリファレンス電圧REFが、抵抗2oの他端には低位の電源電圧が印加されている。抵抗素子が形成されている第1のチップ10aとオペアンプが形成されている第2のチップ20aは、それぞれ別のチップで構成されているため、各チップ間はワイヤ23により接続されている。
【0083】
抵抗2mは、オペアンプ21の増幅ゲインを決定するための素子(帰還抵抗)で、抵抗2mの一端はオペアンプ21の反転入力端子に接続し、他端はオペアンプ21の出力端子とともの出力端子OUTに接続されている。このオペアンプ21の出力端子OUTは図16に示す差動増幅回路304に接続され、差動増幅回路ではリファレンス電圧との差分を演算回路305に出力する。演算回路305はノードN3の電圧が一定となるように定電圧回路302へ制御信号を出力する。
【0084】
本発明では、第2のチップ20aにキャパシタ4e(第5のキャパシタに相当)が形成されている。キャパシタ4eは、一端をオペアンプ21の出力端子に接続し、他端をオペアンプ21の反転入力端子に接続することで抵抗2mと並列接続され、発振安定性の向上を実現している。本実施例においても、上記第2の実施例同様、キャパシタ4bに相当するキャパシタは備えていない。
【0085】
図10は、図9で説明した電圧検出回路を抵抗素子からなる第1のチップ10aとオペアンプとキャパシタからなる第2のチップ20aを用いて形成するためリードフレームに実装したときの接続構造を模式的に示している。
【0086】
図10に示すように、抵抗素子が形成されている第1のチップ10aとオペアンプとキャパシタが形成されている第2のチップ20aがダイパッド26上に実装されている。このリードフレームは、図面左側に4つのリード端子L21~L24(第1のリード列に相当)を備え、図面右側に4つのリード端子L25~L28(第2のリード列に相当)を備え、ダイバッド26の吊りリードL29、L30がその間に延出している。この種のリードフレームは、半導体装置のリードフレームとして汎用的に使用されているものである。
【0087】
リード端子L21は高電圧が印加される図16に示すノードN3が接続される。抵抗2lと抵抗2mの直列回路は、他端をリード端子L27に接続し、リード端子L27は出力端子となる。抵抗2lと抵抗2mの共通接続点は、第2のチップ20aに形成されているオペアンプ21の反転入力端子にワイヤ23を用いて接続されている。抵抗2nと抵抗2oの共通接続点は、オペアンプ21の非反転入力端子にワイヤ23を用いて接続されている。抵抗2nの他方の端子は、リファレンス電圧に接続し、抵抗2oの他方の端子は、オペアンプの電源電位にうち低位の電源電位が接続するリード端子L25に接続されている。
【0088】
またオペアンプ21の出力端子は、第2のチップ20aに形成されているキャパシタ4dの一端に接続し、キャパシタ4eの他端がオペアンプ21の反転入力端子に接続されている。その結果、オペアンプ21の出力端子と反転入力端子間に、抵抗2mとキャパシタ4eが並列接続され、発振安定性の向上を実現することになる。キャパシタ4eとオペアンプ21の接続は、内部配線により形成することができる。オペアンプ21の電源端子のうち、高位の電源電圧V+は、リード端子L26から供給される。
【0089】
図10に示す例では、リード端子L27とオペアンプ21の出力端子がワイヤ23により直接接続されるとともに、抵抗2mの一端もワイヤ23により直接接続されている。このような場合、ワイヤ同士の接触を避けるために、適宜、補助配線や中継チップを追加することができる。さらに中継チップ上に、ESD保護素子を形成することも可能である。
【0090】
高電圧が印加するリード端子L21は、他の端子から所定の寸法だけ離して配置する必要がある。そこで、第1のリード列の他のリード端子L22、L23、L24は接続を形成しない状態となっている。
【0091】
リード端子L21にさらに高い電圧が印加する場合には、第1の実施例で説明したように、樹脂封止によってダイパッド26を半導体装置本体から露出しない構造とするのが好ましい。
【0092】
本実施例においても、オペアンプに特性向上のために追加したキャパシタは第2のチップ上に形成されているため、高電圧が印加される動作時においても、キャパシタが何らかの悪影響を受けることはない。その結果、高電圧の印加が可能で、安定的な信号処理が可能な半導体装置を実現することが可能となる。
【実施例5】
【0093】
次に第5の実施例について説明する。上記第1乃至第4の実施例で説明した半導体装置についてさらに高耐圧化を図ることが可能である。図11に第5の実施例の説明図を示す。以下、第1の実施例で説明した半導体装置を例にとり説明する。
【0094】
本実施例は、第1のチップ10の下に平板状の誘電体部材30を積層していることを大きな特徴としている。この誘電圧部材30は、例えば厚さ200μm程度のセラミックスからなる平板基板を用いることができる。図11は、図2に示す半導体装置のリード端子L1とリード端子L10間を通る断面図を模式的に示している。ここでリード端子L1は高電圧が印加されるリード端子である。リード端子L10はリード端子L1に入力する電圧より低い電位に接続しているリード端子に相当する。
【0095】
図11に示すように、リード端子L1とリード端子L10との間には、第1のチップ10の容量C10、誘電体部材30の容量C30、第2のチップ20の容量C20が直列に接続する構成となっている。ここで第1のチップ10の容量とは、半導体基板上に絶縁膜(酸化膜等)を介して形成された抵抗素子の電極パッド、抵抗パターン等により形成される容量となる。第2のチップC20の容量も同様で、半導体基板上に形成されるオペアンプの電極パッド、不純物領域等の容量やキャパシタの容量となる。誘電体部材の容量C30は、平板基板の厚さ、大きさ、素材に特有の誘電率により決まる容量値となる。この平板状の誘電体部材の容量C30は、誘電体部内の厚さを適宜所望の厚さとすることで、容量分圧効果が得られる程度の大きさに設定することができる。
【0096】
その結果、第1のチップ10に高電圧が印加された場合、第1のチップ10の容量に加わる電圧が分圧により低減され、半導体装置の高耐圧化を実現することが可能となる。
【0097】
このような誘電体部材の配置は、上述の第2の実施例で説明した半導体装置についても適用可能である。
【実施例6】
【0098】
次に第6の実施例について説明する。本実施例においても上記第1乃至第4の実施例で説明した半導体装置について高耐圧化を図ることが可能である。図12は、上記第5の実施例の変形例の説明図である。リード端子L1とリード端子L10との間には、第1のチップ10の容量C10、誘電体部材30の容量C30、第2のチップ20の容量C20が直列に接続するため、図12に示すように、平板状の誘電体部材30を第2のチップ20の下に積層してもよい。この場合、第1のチップC1の厚さを400μmとし、第2のチップC2の厚さを200μmとしている。
【0099】
本実施例においても、平板状の誘電体部材30を付加することで第1のチップ10に高電圧が印加された場合、第1のチップ10の容量に加わる電圧が分圧により低減され、半導体装置の高耐圧化を実現することが可能となる。このような誘電体部材の配置は、上述の第2の実施例で説明した半導体装置についても適用可能である。
【実施例7】
【0100】
次に第7の実施例について説明する。上記第5の実施例および第6の実施例では、ダイパッド6をフローティング状態とし、第2のチップ20を介して低電位とした場合について説明した。しかし、第1の実施例のリード端子の配列は、ダイパッド6の吊りリードL3、L11が第2のリード列に延出する構造となっており、このダイパッド1を低電位に接続しても十分な沿面距離を保つことが可能となる。
【0101】
図13はリード端子L1とリード端子L11間を通る断面図を模式的に示している。この場合も、リード端子L1とリード端子L11との間には、第1のチップ10の容量C10と誘電体部材30の容量C30が直列に接続する構成となる。このように構成することで、上記同様、第1のチップC10に高電圧が印加された場合、第1のチップ10の容量に加わる電圧が分圧により低減され、半導体装置の高耐圧化を実現することが可能となる。
【0102】
なお、本実施例においては、上記第2乃至第5の実施例で説明した例では吊りリード端子L29はリード端子L1と十分な距離を取ることができないので、本実施例の適用は難しい。
【0103】
上記誘電体部材30の代わりに、第1のチップ10あるいは第2のチップ20の裏面に、絶縁性の樹脂層を一体形成しておき、この樹脂層を平板状の誘電体部材として使用することも可能である。
【0104】
以上本発明の実施例について説明したが本発明は上記実施例に限定されるものでないことは言うまでもない。例えば、キャパシタとオペアンプとを接続する際、内部配線により接続する例について説明したが、ワイヤその他の接続方法により接続することも可能である。
【符号の説明】
【0105】
1、21:オペアンプ、2、22:抵抗、3、23:ワイヤ、4、24:キャパシタ、5、25:補助配線、6、26:ダイパッド、7、27:樹脂層、8、28:中継チップ、9、29:半導体装置本体、10、10a:第1のチップ、20、20a:第2のチップ、30:誘電体部材、100:モータ管王回路、101:昇圧インバータ、102:平滑コンデンサ、103:インバータ回路、104:電圧検出回路、200:電圧検出回路、201:オペアンプ、202:抵抗、300:高電圧ブロック、301:電源回路、400:電圧検出回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17