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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-10
(45)【発行日】2023-03-20
(54)【発明の名称】ルウ及びソース
(51)【国際特許分類】
   A23L 23/10 20160101AFI20230313BHJP
   A23L 23/00 20160101ALI20230313BHJP
【FI】
A23L23/10
A23L23/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018226420
(22)【出願日】2018-12-03
(65)【公開番号】P2020089275
(43)【公開日】2020-06-11
【審査請求日】2021-09-27
(73)【特許権者】
【識別番号】713011603
【氏名又は名称】ハウス食品株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100084663
【氏名又は名称】箱田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100196405
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 邦光
(72)【発明者】
【氏名】白水 崇
(72)【発明者】
【氏名】中山 英樹
(72)【発明者】
【氏名】齋▲藤▼ 啓子
(72)【発明者】
【氏名】渡▲邉▼ 千賀子
(72)【発明者】
【氏名】足立 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】三島 誠
(72)【発明者】
【氏名】中村 俊太
【審査官】川崎 良平
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-097587(JP,A)
【文献】特開2007-135537(JP,A)
【文献】特開2002-119258(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106616550(CN,A)
【文献】Casimir Curry Sauce,Mintel GNPD [online],2011年12月,記録番号(ID#) 1686825, [retrieved on 2022.08.10],Retrieved from the Internet,URL<https://www.gnpd.com/sinatra/recordpage/1686825>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 23/00-23/10
A23L 35/00
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
牛脂と、ペースト状の桃と、ココナッツミルクとを含むルウであって、
前記牛脂の量が、前記ルウの全質量に対して10質量%以下であることを特徴とする、ルウ。
【請求項2】
牛脂と、ペースト状の桃と、ココナッツミルクとを含むルウであって、
前記牛脂の量が、前記ルウの全質量に対して10質量%以下であり、
前記ペースト状の桃又は前記ココナッツミルクのいずれかが含まれない場合と比較して牛脂の風味が増強している、ルウ。
【請求項3】
前記ペースト状の桃の量が、前記ルウの全質量に対して固形分換算で0.06~0.65質量%であり、及び/又は、
前記ココナッツミルクの量が、前記ルウの全質量に対して固形分換算で0.3~4.0質量%である、請求項1又は2に記載のルウ。
【請求項4】
20℃における固体脂含量(SFC)が54~68%であり、40℃におけるSFCが12~22%である油脂をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のルウ。
【請求項5】
前記油脂の量が、前記ルウの全質量に対して10~35質量%である、請求項に記載のルウ。
【請求項6】
フレーク状である、請求項1~のいずれか1項に記載のルウ。
【請求項7】
請求項1~のいずれか1項に記載のルウを含むソース。
【請求項8】
牛脂と、ペースト状の桃と、ココナッツミルクとを含むソースであって、
前記牛脂の量が、前記ソースの全質量に対して2.5質量%以下であり、
前記ペースト状の桃の量が、前記ソースの全質量に対して固形分換算で0.012~0.16質量%であり、
前記ココナッツミルクの量が、前記ソースの全質量に対して固形分換算で0.06~1.0質量%であることを特徴とする、ソース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルウ及びソースに関し、特に牛脂を少量しか含まないにもかかわらず、牛脂の風味を十分に有し、かつ風味全体のバランスもよいルウ及びソースに関する。
【背景技術】
【0002】
カレー、シチュー、及びハヤシライスソースなどのソースを調理するための調理材料としてルウが用いられており、これまでルウやソースの風味及び特性に関して種々の研究が行われてきた。例えば、特許文献1には、穀物発酵物、糖類及び水を含む混合物と果物類及び/又は果菜類とを所定の条件で調理することにより、フルーツ感がバランスよく付与されたソースを製造できることが記載されており、特許文献2には、特定の油脂を使用することにより、保管時などにおける結着が防止され、かつ、熱水に溶かしたときに良好な口当たり及び滑らかな食感を示す顆粒又はフレーク状のルウを製造できることが記載されている。一方、これらの文献には、少量の牛脂と、ペースト状の桃と、ココナッツミルクとを含むルウ又はソースについては記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-34号公報
【文献】特開2003-204774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
牛脂はルウ及びソースに好ましい風味及びコクを付与するが、ルウに配合する牛脂の量が増えるとルウ全体の結着性が増加するため、特にフレーク状、顆粒状、又は粉状のルウの操作性が低くなる。そこで、本発明は、牛脂の含有量が少なくても牛脂の風味を十分に感じることができるルウを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ペースト状の桃及びココナッツミルクを牛脂と併用すると、意外なことに、牛脂の風味を増強することができるだけでなく、ルウ及びソースの風味全体をバランスよく向上することができることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下に示すルウ及びソースを提供するものである。
〔1〕牛脂と、ペースト状の桃と、ココナッツミルクとを含むルウであって、
前記牛脂の量が、前記ルウの全質量に対して10質量%以下であることを特徴とする、ルウ。
〔2〕前記ペースト状の桃の量が、前記ルウの全質量に対して固形分換算で0.06~0.65質量%であり、及び/又は、
前記ココナッツミルクの量が、前記ルウの全質量に対して固形分換算で0.3~4.0質量%である、前記〔1〕に記載のルウ。
〔3〕20℃における固体脂含量(SFC)が54~68%であり、40℃におけるSFCが12~22%である油脂をさらに含む、前記〔1〕又は〔2〕に記載のルウ。
〔4〕前記油脂の量が、前記ルウの全質量に対して10~35質量%である、前記〔3〕に記載のルウ。
〔5〕フレーク状である、前記〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載のルウ。
〔6〕前記〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載のルウを含むソース。
〔7〕牛脂と、ペースト状の桃と、ココナッツミルクとを含むソースであって、
前記牛脂の量が、前記ソースの全質量に対して2.5質量%以下であり、
前記ペースト状の桃の量が、前記ソースの全質量に対して固形分換算で0.012~0.16質量%であり、
前記ココナッツミルクの量が、前記ソースの全質量に対して固形分換算で0.06~1.0質量%であることを特徴とする、ソース。
【発明の効果】
【0006】
本発明に従えば、牛脂とペースト状の桃とココナッツミルクとを併用することにより、牛脂の風味を増強することができるだけでなく、ルウ及びソースの風味全体をバランスよく向上することができる。したがって、牛脂風味を有するルウの製造において、牛脂の使用量を少なくすることが可能となり、例えば、牛脂に由来する結着性が問題となり得るような形態のルウに対しても、牛脂の風味を十分に付与することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のルウは、比較的少量の牛脂と、ペースト状の桃と、ココナッツミルクとを含むことを特徴としている。本明細書に記載の「ルウ」とは、カレー、シチュー、ハヤシライスソース、ハッシュドビーフ、スープ、及びその他各種ソースを調理する際に使用する調理材料のことをいう。前記ルウを、肉や野菜などの食材を水と一緒に煮込んだところに投入することで、各料理を手軽に作ることができる。前記ルウの形態は、本技術分野で通常採用されるものであれば特に限定されないが、例えば、ブロック状(固形ルウ)、フレーク状、顆粒状、又は粉状のいずれであってもよい。
【0008】
本明細書に記載の「牛脂」とは、肉牛、乳牛および交雑牛の脂肪組織から溶出された油脂(未精製)及び、それを脱酸、脱色、脱臭などの工程を経て精製されたもののことをいう。本発明のルウに含まれる牛脂は、その特有の風味をルウ及びソースに付与するために配合される。一方、牛脂の配合量が多いと、特にルウの形態がフレーク状、顆粒状、又は粉状である場合には、ルウが互いに結着して操作性が悪くなるので、前記牛脂の配合量は、前記ルウの全質量に対して約10質量%以下又は約0.5~約10質量%とするのがよく、好ましくは約1~約6質量%としてもよい。前記牛脂としては、当技術分野で通常使用されるものを特に制限されることなく使用することができ、牛脂をそのまま使用してもいいし、牛脂をオーブンなどでローストして風味を高めてから使用してもよい。更には、ビタミンEなどの酸化防止剤を加えてから使用しても良い。また、前記牛脂は、主に前記ルウで作製したソースを口に入れたときの最後に感じる味(後味)に寄与し得るものである。
【0009】
本明細書に記載の「ペースト状の桃」とは、果肉をすりつぶして流動性のある状態及び/又は高い粘性のある状態にした桃のことをいう。本発明のルウには、種々の形態のペースト状の桃が、特に制限されることなく使用できるが、例えば、桃ジャム、又は、桃チャツネなどを使用してもよい。前記ペースト状の桃は、前記ココナッツミルクと共同して牛脂の風味を増強し、かつ前記ルウで作製したソースを口に入れたときに最初に感じる味(先味)も増強し得るものである。前記ペースト状の桃の量は、特に制限されないが、例えば、前記ルウの全質量に対して固形分換算で約0.06~約0.65質量%であってもよく、好ましくは約0.1~約0.4質量%である。このような範囲で使用すると、前記ペースト状の桃による各種風味の増強効果がバランスよく発揮される。
【0010】
本明細書に記載の「ココナッツミルク」とは、ココヤシの実の中の胚乳から採取されるミルク状の液体又はその加工品のことをいう。前記ココナッツミルクとしては、当技術分野で通常使用されるものを特に制限されることなく使用することができるが、例えば、ココヤシの実の胚乳から圧搾抽出された液体状のココナッツミルクを使用してもいいし、乾燥粉末の形態に加工したココナッツミルクパウダーを使用してもよい。前記ココナッツミルクは、前記ペースト状の桃と共同して牛脂の風味を増強し、かつ前記ルウで作製したソースを口に入れたときの先味に続いて感じる味(中味)も増強し得るものである。前記ココナッツミルクの量は、特に制限されないが、例えば、前記ルウの全質量に対して固形分換算で約0.3~約4.0質量%であってもよく、好ましくは約1.0~約3.0質量%である。このような範囲で使用すると、前記ココナッツミルクによる各種風味の増強効果がバランスよく発揮される。
【0011】
本発明のルウは、ルウを形成するために、前記牛脂以外の油脂原料及び澱粉質原料を含み得る。ある態様では、前記牛脂以外の油脂原料は、20℃における固体脂含量(SFC)が54~68%であり、40℃におけるSFCが12~22%である油脂であってもよい。前記油脂としては、特に制限されないが、例えば、豚脂又はパーム油、大豆油などの植物油脂などを使用してもよい。前記油脂の量は、特に制限されないが、例えば、前記ルウの全質量に対して約10~約35質量%であってもよく、好ましくは約19~約35質量%である。
【0012】
前記澱粉質原料は、前記ルウを製造することができる限り特に限定されないが、例えば、小麦澱粉、コーンスターチ、米澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、くず澱粉、及び化工澱粉(酸処理澱粉等も含む)などの澱粉、並びに、小麦粉、コーンフラワー、米粉、ライ麦粉、蕎麦粉、あわ粉、きび粉、はと麦粉、及びひえ粉などの穀粉などからなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。前記澱粉質原料の量は、特に制限されないが、例えば、前記ルウの全質量に対して約20~約40質量%であってもよく、好ましくは約22~約30質量%である。
【0013】
ある態様では、本発明は、前記ルウを含むソースに関する。前記ルウを、肉や野菜などの食材を水と一緒に煮込んだところに投入することで、カレー、シチュー、ハヤシライスソース、ハッシュドビーフ、又はスープなどのソースを作製することができる。
【0014】
別の態様では、本発明は、牛脂と、ペースト状の桃と、ココナッツミルクとを含むソースにも関しており、
前記牛脂の量が、前記ソースの全質量に対して約2.5質量%以下、好ましくは約0.1~約2.5質量%であり、
前記ペースト状の桃の量が、前記ソースの全質量に対して固形分換算で約0.012~約0.16質量%、好ましくは約0.02~約0.08質量%であり、
前記ココナッツミルクの量が、前記ソースの全質量に対して固形分換算で約0.06~約1.0質量%、好ましくは約0.2~約0.8質量%であることを特徴としている。前記牛脂と前記ペースト状の桃と前記ココナッツミルクとをこのような範囲で使用すると、前記ソースにおける牛脂の風味をより高めつつ、前記ソースの先味、中味、及び後味をよりバランスよく向上することができる。
【0015】
本発明のルウ及びソースは、本発明の目的を損なわない限り、当技術分野で通常使用される任意の食品原料又は任意の添加剤をさらに含んでもいいし、風味を増強するのに有効な他の添加剤をさらに含んでもよい。また、本発明のルウ及びソースは、当技術分野で通常使用される任意の方法により製造することができる。
【0016】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
【実施例
【0017】
〔実施例1〕
牛脂1.5質量部、豚脂(SFC:20℃のとき58%、40℃のとき16%)28.3質量部、及び小麦粉25質量部を加熱釜に投入して加熱撹拌し、加熱釜内の原料の品温を50分かけて120℃まで昇温して、小麦粉ルウを製造した。この小麦粉ルウに、風味原料(*1)14.2質量部、砂糖10質量部、食塩9質量部、カレー粉8質量部、酸処理澱粉1.62質量部を添加して加熱撹拌し、さらにココナッツミルクパウダー1.84質量部、桃ジャム0.54質量部を添加した。各種原料を添加した後の品温は80℃だった。加熱釜内の原料の品温を20分かけて100℃まで上昇させた後、65℃以下まで冷却し、フレーク製造装置(特許第3962262号を参照)を使用してフレーク状のカレールウを製造した。なお、原料の桃ジャムは、桃ピューレ及び砂糖からなるものであり、その組成は、水分量40質量%、桃の固形分40質量%、及び砂糖20質量%である。
(*1風味原料の内訳:ポークエキス1質量部、カラメル1質量部、全脂粉乳1質量部、及び脱脂大豆1質量部など)
【0018】
〔実施例2~10及び比較例1~5〕
各種原料を以下の表1に記載の量で使用した以外は、実施例1に記載の方法に従ってフレーク状のカレールウを製造した。
【表1】
【0019】
〔試験例〕
実施例1~10及び比較例1~5のいずれかのカレールウ50質量部及び湯300質量部を加熱釜に投入し、沸騰させてカレーソースを作製した。このカレーソースを5名のパネルが喫食し、「牛脂の風味の強さ」及び「風味全体のバランス」についての官能評価を、以下の基準で行った。
「牛脂の風味の強さ」
◎:牛脂の風味を強く感じる(比較例5)
〇:牛脂の風味を感じる
×:牛脂の風味が弱い(比較例1)
「風味全体のバランス」
◎:風味全体のバランスがとても良い(比較例5)
〇:風味全体のバランスが良い
×:風味全体のバランスが悪い(比較例2)
【0020】
さらに、実施例1~10及び比較例1~5のカレールウについて結着性を評価した。具体的には、先ず、バット(19cm×9cm)にカレールウ200gを均一に敷き詰め、その上に1kgの重しを均一に載せた。これを40℃の環境下で16時間静置した後に、20℃の環境下で2時間静置した。その後、ロータップ式ふるい振とう機を用いて目開き8mmのふるいで1分間ふるい分けした。そして、ふるい分けした後にふるい上に残ったカレールウの量に基づいて、「フレークの結着性」を次のように判断した。
○:ふるい上に0~25質量%残存(フレーク同士の結着が抑えられている)
×:ふるい上に25質量%より多く残存(フレーク同士が結着している)
【0021】
評価結果を表2に示す。
【表2】
【0022】
牛脂を含まないルウ(比較例1)で作製したカレーソースは、当然のことながら牛脂の風味がないため嗜好性が低く、少量の牛脂と、桃ジャム及びココナッツミルクパウダーのいずれかとを含むルウ(比較例2又は3)で作製したカレーソースは、牛脂の風味が感じられるものの、風味全体のバランスが悪かった。また、多量の牛脂を含むルウ(比較例4及び5)で作製したカレーソースは、牛脂の風味が豊かであり、風味全体のバランスも優れていたが、カレールウのフレークは互いに結着してしまい、扱いにくいものとなってしまった。一方、少量の牛脂と、桃ジャムと、ココナッツミルクパウダーとを含むルウ(実施例1~10)で作製したカレーソースは、牛脂の風味を十分に感じることができ、かつ風味全体のバランスも優れているものだった。さらに、実施例1~10のフレーク状のカレールウは、フレーク同士の結着が抑えられており、扱いやすいものであった。
【0023】
以上より、牛脂とペースト状の桃とココナッツミルクとを併用することにより、牛脂の風味を増強することができるだけでなく、ルウ及びソースの風味全体をバランスよく向上することができることがわかった。したがって、牛脂風味を有するルウの製造において、牛脂の使用量を少なくすることが可能となり、例えば、牛脂に由来する結着性が問題となり得るような形態のルウに対しても、牛脂の風味を十分に付与することができる。