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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-20
(45)【発行日】2023-03-29
(54)【発明の名称】光学式エンコーダ
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/347 20060101AFI20230322BHJP
【FI】
G01D5/347 110B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019101143
(22)【出願日】2019-05-30
(65)【公開番号】P2020193929
(43)【公開日】2020-12-03
【審査請求日】2022-04-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000137694
【氏名又は名称】株式会社ミツトヨ
(74)【代理人】
【識別番号】100166545
【弁理士】
【氏名又は名称】折坂 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】木村 彰秀
【審査官】平野 真樹
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-2717(JP,A)
【文献】特開2017-166852(JP,A)
【文献】国際公開第2008/146409(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 5/26-5/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定方向に沿って設けられるスケールパターンを有するスケールと、前記スケールと対向して測定方向に沿って相対移動するヘッドと、前記スケールと前記ヘッドとの相対移動に基づく演算をする演算手段と、を備え、前記ヘッドは、前記スケールに光を照射する光源と、前記スケールを介した前記光源からの光を受光する受光面を有する受光手段と、を備える光学式エンコーダであって、
前記スケールは、
前記光源または前記受光手段の少なくともいずれか一方と対向するスケール面において高低差のある段差として形成される段差部を備え、
前記段差部は、
前記光源から光が照射されることで、前記受光面に明暗パターンを有する干渉光を生じさせるとともに、前記明暗パターンにおいて最も暗いパターンである最暗部を生じさせ、
前記光源は、前記スケール面と直交しかつ、前記測定方向と平行な平面に沿って傾斜して前記段差部に光を照射し、
前記演算手段は、
前記段差部を介して前記受光手段にて受光された前記干渉光における前記明暗パターンから前記最暗部を特定し、特定した前記最暗部を前記スケールと前記ヘッドとの相対移動の基準となる原点位置として算出する原点算出部を備えることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項2】
請求項1に記載された光学式エンコーダにおいて、
前記段差部は、前記スケール面において低い位置に設けられる下段部と、前記スケール面において高い位置に設けられる上段部と、前記下段部と前記上段部とを接続する接続面と、を備え、
前記接続面は、前記測定方向と直交する平面に形成されていることを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項3】
測定方向に沿って設けられるスケールパターンを有するスケールと、前記スケールと対向して測定方向に沿って相対移動するヘッドと、前記スケールと前記ヘッドとの相対移動に基づく演算をする演算手段と、を備え、前記ヘッドは、前記スケールに光を照射する光源と、前記スケールを介した前記光源からの光を受光する受光面を有する受光手段と、を備える光学式エンコーダであって、
前記スケールは、
前記光源または前記受光手段の少なくともいずれか一方と対向するスケール面において高低差のある段差として形成される段差部を備え、
前記段差部は、
前記光源から光が照射されることで、前記受光面に明暗パターンを有する干渉光を生じさせるとともに、前記明暗パターンにおいて最も暗いパターンである最暗部を生じさせるとともに、前記明暗パターンが擬似ランダム符号となるように前記スケール面に形成され
前記光源は、前記スケール面と直交し、かつ、前記測定方向と平行な平面に沿って傾斜して前記段差部に光を照射し、
前記光学式エンコーダは、
前記光源から前記段差部に向かって光を照射し、前記段差部を介した光を受光手段で受光して前記明暗パターンを検出し、前記明暗パターンに基づいて絶対位置を算出し、所定の絶対位置を原点位置として特定することを特徴とする光学式エンコーダ。
【請求項4】
請求項1から請求項のいずれかに記載された光学式エンコーダにおいて、
前記段差部は、前記光源からの光を前記受光手段に向かって反射することを特徴とする光学式エンコーダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学式エンコーダなどの測定機器における原点検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、測定方向に沿って設けられるスケールパターンを有するスケールと、スケールと対向して測定方向に沿って相対移動するヘッドと、スケールとヘッドとの相対移動に基づく演算をする演算手段と、を備える光学式エンコーダが知られている。この際、ヘッドは、スケールに光を照射する光源と、スケールを介した光源からの光を受光する受光面を有する受光手段と、を備えている。
このような光学式エンコーダにおける演算手段は、スケールから原点位置を検出し、検出した原点位置に基づいてスケールとヘッドとの相対移動量を演算する。
原点位置の検出方法としては、例えば特許文献1に記載の原点検出装置(光学式エンコーダ)による方法がある。
【0003】
原点検出装置は、コリメータレンズを介して平行光線を照射する発光素子(光源)と、平行光線を任意の明暗パターンで通過させるスケールと、スケールを通過した光線の光量を検出する受光素子(受光手段)と、を備える。スケールは、透明薄膜にて成型される位相シフト層と、位相シフト層の縁である段差と、を備える。スケールを介した光は、位相シフト層の段差により光干渉を引き起し、受光素子にて受光される明暗パターンにおいて受光素子が検出する光量が最低レベル領域にある暗領域、すなわち、最も高コントラストな暗領域を形成する。原点検出装置は、この最も高コントラストな暗領域の位置を原点位置として検出する。
【0004】
具体的には、スケールを介した平行光線からは、位相シフト層のない部分を透過する基準光線と、位相シフト層を透過する位相シフト光線と、が生じる。位相シフト光線は、スケールと異なる屈折率を有する位相シフト層を介すことから基準光線と比べて光速度が遅くなる。このため、基準光線と位相シフト光線には、位相差が生じる。この位相差により、基準光線と位相シフト光線は、段差にて回折することで干渉を引き起こし、段差の直下の受光素子にて最も高コントラストな暗領域を生じさせる。ここで、この暗領域は、基準光線と位相シフト光線との位相差が発光素子の光の波長λに対して半波長λ/2であるとき、最も高コントラストに形成される。このため、位相シフト層の厚みは、基準光線と位相シフト光線との位相差が半波長λ/2となるように設定されている。
【0005】
原点検出装置は、最も高コントラストな暗領域を原点位置として検出するため、先ず、発光素子を発光させ平行光線をスケールに向かって照射し、スケールを発光素子および受光素子に対して相対移動させる。次に、スケールを移動させると段差に平行光線が照射される。この際、受光素子は、受光した干渉光による信号の出力レベルを観察し続ける。平行光線が段差に照射されると、受光素子は最も高コントラストな暗領域を検出する。原点検出装置は、この最も高コントラストな暗領域を原点位置として検出するため、位相シフト層および段差により、簡単に原点位置を検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平10-2717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、明暗パターンのコントラストは、基準光線と位相シフト光線(以降、2光波ということがある)との位相差によって変動する。また、2光波の位相差は、基準光線の光路長と位相シフト光線の光路長との差や光源の波長の変化により変動する。特許文献1に記載の原点検出装置は、位相シフト層の厚みを調節することで、基準光線と位相シフト光線との位相差が半波長λ/2となるよう設定し、最も高コントラストな暗領域が形成されるようにしていた。
しかしながら、位相シフト層の厚みを調節しても、例えば位相シフト層の厚みの製造誤差や、スケール材質の屈折率の誤差、熱などの環境変化によるスケール材質の変形、光源の光の波長の変化などにより、2光波の位相差は変動する。この2光波の位相差の変動は、明暗パターンのコントラストを劣化させ、原点位置の検出精度を劣化させることがあるという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、位相差の変動によるコントラストの劣化を抑制し、高精度に原点位置を検出できる光学式エンコーダを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の光学式エンコーダは、測定方向に沿って設けられるスケールパターンを有するスケールと、スケールと対向して測定方向に沿って相対移動するヘッドと、スケールとヘッドとの相対移動に基づく演算をする演算手段と、を備える。ヘッドは、スケールに光を照射する光源と、スケールを介した光源からの光を受光する受光面を有する受光手段と、を備える。スケールは、光源または受光手段の少なくともいずれか一方と対向するスケール面において高低差のある段差として形成される段差部を備える。段差部は、光源から光が照射されることで、受光面に明暗パターンを有する干渉光を生じさせるとともに、明暗パターンにおいて最も暗いパターンである最暗部を生じさせる。光源は、スケール面と直交する方向に対し、傾斜して段差部に光を照射する。演算手段は、段差部を介して受光手段にて受光された干渉光における明暗パターンから最暗部を特定し、特定した最暗部をスケールとヘッドとの相対移動の基準となる原点位置として算出する原点算出部を備える。
【0010】
このような本発明によれば、光学式エンコーダにおける光源は、スケール面と直交する方向に対し、傾斜して段差部に光を照射することで、段差部の厚みの製造誤差や、環境変化によるスケールの変形、光源の波長の変化などがあったとしても、2光波間の位相差に及ぼす影響を小さくすることができる。演算手段における原点算出部は、2光波間の位相差の変動が抑制された干渉光により生じる高コントラストの明暗パターンから最暗部を特定し、特定した最暗部を原点位置として算出する。
したがって、光学式エンコーダは、位相差の変動によるコントラストの劣化を抑制し、高精度に原点位置を検出することができる。
【0011】
この際、光源は、測定方向と直交する平面に沿って傾斜して段差部に光を照射することが好ましい。
【0012】
ここで、光源がスケール面と直交する方向に対し、任意の方向に傾斜して段差部に光を照射する場合、光の当たり具合により、段差部に相当する位置に生じる最暗部の位置が移動してしまうことがある。最暗部の位置が移動すると、原点算出部が算出する原点位置にズレが生じ、誤差の原因となることがある。
しかしながら、このような構成によれば、光源は、測定方向と直交する平面に沿って傾斜して段差部に光を照射することで、最暗部の位置の移動を抑制し、段差部に相当する位置に最暗部を生じさせることができる。したがって、光学式エンコーダは、段差部への光の照射角度による原点位置のズレを抑制することができる。
【0013】
この際、段差部は、スケール面において低い位置に設けられる下段部と、スケール面において高い位置に設けられる上段部と、下段部と上段部とを接続する接続面と、を備え、光源は、接続面に沿って傾斜して段差部に光を照射することが好ましい。
【0014】
このような構成によれば、光源は、接続面に沿って傾斜して段差部に光を照射することで、前述の最暗部の位置の移動を抑制し、段差部もしくは接続面に相当する位置に最暗部を生じさせる光源の配置などを容易に設計することができる。
【0015】
この際、接続面は、測定方向と直交する平面に形成されていることが好ましい。
【0016】
このような構成によれば、接続面は、測定方向と直交する平面に形成されていることで、より狭い範囲を最暗部とすることができる。例えば、段差部がスケール面において階段状に形成されている場合、最暗部は、接続面に相当する位置にて直線状に形成される。したがって、光学式エンコーダは、接続面に相当する位置に形成される最暗部を線もしくは点として形成することができるため、原点位置を高精度に生成することができる。
【0017】
この際、段差部は、明暗パターンが擬似ランダムとなるようにスケール面に形成されていることが好ましい。
【0018】
このような構成によれば、段差部は、明暗パターンが擬似ランダムとなるようにスケール面に形成されていることで、受光手段における明暗パターンの明暗の差を顕著にすることができる。したがって、光学式エンコーダは、位相差の変動による明暗パターンのコントラストの劣化の要因があったとしても、高精度、かつ、容易に検出をすることができる。
【0019】
この際、段差部は、光源からの光を受光手段に向かって反射することが好ましい。
【0020】
このような構成によれば、段差部が光源からの光を透過する場合と比較して、光源からの光を受光手段に向かって反射する方が、段差部の厚みを薄く形成することができる。したがって、光学式エンコーダは、段差部が光源からの光を透過する場合と比較してコスト削減および小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】第1実施形態に係る光学式エンコーダを示す斜視図
図2】前記光学式エンコーダを示すブロック図
図3】前記光学式エンコーダを示す概略図
図4】前記光学式エンコーダにおける2光波間の位相差の変化を示すグラフ
図5】第2実施形態に係る光学式エンコーダを示す斜視図
図6】前記光学式エンコーダを示す概略図
図7】第3実施形態に係る光学式エンコーダを示す概略図
図8】第4実施形態に係る光学式エンコーダを示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0022】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図1から図4に基づいて説明する。
各図において、スケール2の長手方向をX方向とし、短手方向をY方向とし、高さ方向をZ方向として示す。これらを以下では単にX方向、Y方向、Z方向として説明することがある。
図1は、第1実施形態に係る光学式エンコーダ1を示す斜視図である。
図1に示すように、光学式エンコーダ1は、長尺状のスケール2と、スケール2と対向して測定方向であるX方向に沿って相対移動するヘッド3と、を備える。
【0023】
光学式エンコーダ1は、図示しない測定機器であるリニアスケールに用いられるリニアエンコーダである。光学式エンコーダ1は、リニアスケールの内部に設けられている。リニアスケールは、スケール2に対してヘッド3を測定方向であるX方向に沿って相対移動させることでスケール2に対するヘッド3の位置を検出し、検出結果を図示しない液晶ディスプレイといった表示手段などに出力する。
ヘッド3は、スケール2に光を照射する光源4と、スケール2を介した光源4からの光を受光する受光面50を有する受光手段5と、を備える。ヘッド3は、スケール2に対してX方向に進退可能に設けられている。
【0024】
スケール2は、例えばガラス等で形成され、一面には測定方向であるX方向に沿ってスケールパターン20が設けられている。
スケールパターン20は光源4からの光を反射する反射型であり、光源4からの光を反射する反射部21と光を反射しない非反射部22とを有する。スケールパターン20は、X方向に沿って反射部21および非反射部22を所定のピッチで交互に並設する、いわゆるインクリメンタルパターンである。インクリメンタルパターンを介した光からは、インクリメンタル信号である正弦波信号が生成される。光学式エンコーダ1は、この正弦波信号を解析することでスケール2とヘッド3との相対移動量を算出する。
【0025】
また、スケール2は、光源4と受光手段5と対向するスケール面200において高低差のある段差として形成される段差部6を備える。
段差部6は、スケールパターン20に並設して設けられ、スケール面200において低い位置に設けられる下段部61と、スケール面200において高い位置に設けられる上段部62と、下段部61と上段部62とを接続する接続面63と、を備える。接続面63は、測定方向であるX方向と直交する平面に形成されている。すなわち、本実施形態では、接続面63は、Y-Z平面内に形成されている。スケールパターン20と段差部6は、光源4からの光を受光手段5に向かって反射する。
段差部6は、光源4から光が照射されることで、受光手段5の受光面50に明暗パターンを有する干渉光を生じさせるとともに、明暗パターンにおいて最も暗いパターンである図示しない最暗部を生じさせる。
【0026】
光源4は、一定の幅を有する平行光を照射する例えば半導体レーザである。光源4は、スケール2に光を照射する適切な角度で設置されている。なお、光源4は半導体レーザに限らず、任意の光源を用いてもよい。また、光源4は、原点位置を検出するための光源4aと、スケール2とヘッド3との相対移動量を検出するための光源4bと、を備えている。
光源4aは、スケール面200と直交する方向に対し、傾斜して段差部6に光を照射する。具体的には、光源4aは、接続面63に沿って傾斜して段差部6に光を照射する。すなわち、光源4aは、Y-Z平面に沿って、スケール面200から、もしくはスケール面200と直交する方向から角度を有して、Y-Z平面と平行に光を照射する。
光源4bは、スケール2のスケールパターン20に向かって光を照射する。
【0027】
受光手段5は、原点位置を検出するための受光手段5aと、スケール2とヘッド3との相対移動量を検出するための受光手段5bと、を備えている。受光手段5は、PDA(Photo Diode Array)が用いられる。なお、受光手段5はPDAに限らず、PSD(Position Sensitive Detector)やCCD(Charge-Coupled Device)等の任意の検出器を用いてもよい。
受光手段5aは、スケール2を介した光源4aからの光を受光できる位置に設置され、受光手段5bは、スケール2のスケールパターン20を介した光源4bからの光を受光できる位置に設置されている。受光手段5bは、測定方向であるX方向に沿って配置ピッチpにて並設される受光素子51を備える。受光素子51は、スケールパターン20を介した光から、スケール2とヘッド3との相対移動量を検出する。
【0028】
図2は、光学式エンコーダ1を示すブロック図である。
図2に示すように、光学式エンコーダ1は、スケール2とヘッド3との相対移動に基づく演算をする演算手段7をさらに備える。演算手段7は、例えばマイコン等である。
演算手段7は、段差部6を介して受光手段5aにて受光された干渉光における明暗パターンから最暗部を特定し、特定した最暗部をスケール2とヘッド3との相対移動の基準となる原点位置として算出する原点算出部71を備える。
【0029】
図3は、光学式エンコーダ1を示す概略図である。具体的には、図3(A)は、スケール2における段差部6を示す斜視図であり、図3(B)は、段差部6をX方向からみた図であり、図3(C)は、段差部6をY方向からみた図である。
以下、段差部6に光源4aから傾斜させて光を照射することで、2光波の位相差の変動による明暗パターンのコントラストの劣化を抑制し、高コントラストな最暗部が形成される原理を説明する。なお、以降の図において、説明の都合上、光源4aからの光の光路を実線矢印で表すことがある。また、段差部6に光源4aから傾斜させて光を照射することについて、光源4aが段差部6に対してY-Z平面に沿ってスケール面200と直交する方向からスケール面200に向かって角度を有して光を照射する、と説明することがある。
【0030】
図3(A)に示すように、光源4aは、段差部6に対してY-Z平面に沿ってスケール面200と直交する方向からスケール面200に向かって角度θを有してY-Z平面と平行に光を照射する。この際、下段部61から上段部62までのZ方向への高さであり、下段部61から上段部62までの接続面63の長さを距離dとする。また、段差部6を介した光源4aからの光は、下段部61を反射する第1光100と、上段部62を反射する第2光101と、が生じる。第1光100と第2光101とは、それぞれ段差部6の下段部61と上段部62とを介すことから、一方の光速度が遅くなる。このため、第1光100と第2光101には、位相差が生じる。
【0031】
ここで、前述の通り、第1光100と第2光101による明暗パターンのコントラストは、位相差によって変動する。また、この位相差は、第1光100の光路長と第2光101の光路長との差や光源4aからの光の波長λ、接続面63における距離dの変化により変動する。
図3(B)に示すように、光源4aがY-Z平面に沿って角度θを有して光を照射する場合、第1光100と第2光101とのそれぞれの光路長の差は、2d×cosθにて表すことができ、第1光100と第2光101との位相差は、式(1)にて表される。
【0032】
2π×(2d×cosθ)÷λ=2π×(2d/λ)×cosθ・・・(1)
【0033】
第1光100と第2光101との位相差の変動の要素は、式(1)の右式における2d/λである。そして、光源4aによる光の照射の角度θが大きくなるに従い、cosθの値は小さくなる。すなわち、光源4aによる照射の角度θを大きくすることで、cosθの値が小さくなり、それにともない、位相差の変動の要素である2d/λの値も小さくなる。したがって、接続面63における距離dや光源4aからの光の波長λが変化したとしても、段差部6に対して光源4aが角度θを有して光を照射することで、位相差に及ぼす影響を小さくすることができる。
そして、図3(C)に示すように、第1光100は下段部61で反射し、第2光101は上段部62で反射することで受光手段5aの受光面50(図1参照)にて干渉を引き起こし、明暗パターンにおいて接続面63に相当する部分に高コントラストな最暗部を生じさせる。
【0034】
光学式エンコーダ1は、原点位置として検出するため、先ず、光源4aを発光させスケール面200に向かって平行光を照射し、スケール2とヘッド3とを相対移動させる。次に、スケール2とヘッド3とを相対移動させると、段差部6に平行光が照射される。この際、原点算出部71は、受光手段5aを介して得られる受光面50に生成された干渉光による信号の出力レベルを観察し続ける。平行光が段差部6に照射されると、受光手段5aは明暗パターンにおける最も高コントラストな最暗部を検出する。原点算出部71は、受光手段5aにて検出された最暗部の位置を特定し、特定した最暗部の位置をスケール2とヘッド3との相対移動の基準となる原点位置として算出する。
【0035】
図4は、光学式エンコーダ1における2光波間の位相差の変化を示すグラフである。具体的には、図4(A)は、縦軸を位相差の変化、横軸を入射角(光が有する角度)とした接続面63における距離dが変化したときの位相差の変化を表すグラフであり、図4(B)は、縦軸を位相差の変化、横軸を入射角(光が有する角度)とした光源4aからの光の波長λが変化したときの位相差の変化を表すグラフである。
【0036】
図4に示すように、(A),(B)どちらのグラフにおいても、光源4aによる光の傾斜の角度θが30度のときは、スケール面200に対して直交する方向から照射する場合と比較して、位相差による明暗パターンのコントラストの劣化の影響が86.6%まで低減する。また、角度θが60度のときは、スケール面200に対して直交する方向から照射する場合と比較して、位相差による明暗パターンのコントラストの劣化の影響が50%まで低減する。このことから、光学式エンコーダ1を設計する際は、光源4aの照射の角度θを30度から45度とすることが好ましい。なお、光源4aの照射の角度θは、30度から45度に限定されるものではなく、任意の角度で設計されていてもよい。
【0037】
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)光源4aは、スケール面200と直交する方向に対し、傾斜して段差部6に光を照射することで、段差部6の厚みである接続面63の距離dの製造誤差や、環境変化によるスケール2の変形、光源4aの光の波長λの変化などがあったとしても、第1光100と第2光101との位相差に及ぼす影響を小さくすることができる。原点算出部71は、位相差の変動が抑制された干渉光により生じる高コントラストの明暗パターンから最暗部を特定し、特定した最暗部を原点位置として算出する。
したがって、光学式エンコーダ1は、位相差の変動によるコントラストの劣化を抑制し、高精度に原点位置を検出することができる。
【0038】
(2)光源4aは、接続面63に沿って傾斜して段差部6に光を照射することで、段差部6への任意の方向からの光の当たり具合により生じる最暗部の位置の移動を抑制し、接続面63に相当する位置に最暗部を生じさせることができる。したがって、光学式エンコーダ1は、段差部6への光の照射角度による原点位置のズレを抑制することができる。
(3)光源4aは、接続面63に沿って傾斜して段差部6に光を照射することで、最暗部の位置の移動を抑制し、接続面63に相当する位置に最暗部を生じさせる光源4aの配置などを容易に設計することができる。
【0039】
(4)接続面63が測定方向と直交する平面であるY-Z平面内に形成されていることで、最暗部は、明暗パターンにおける接続面63に相当する位置において直線状に形成される。したがって、光学式エンコーダ1は、原点位置を高精度に生成することができる。
(5)スケールパターン20と段差部6とは、光源4からの光を受光手段5に向かって反射するため、スケールが光を透過する場合と比較して、段差部6の厚みである接続面63の距離dを薄く形成することができる。したがって、光学式エンコーダ1は、透過型である場合と比較してコスト削減および小型化を図ることができる。
【0040】
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を図5および図6に基づいて説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0041】
図5は、第2実施形態に係る光学式エンコーダ1Aを示す斜視図であり、図6は、光学式エンコーダ1Aを示す概略図である。具体的には、図6(A)は、スケール2における段差部6を示す斜視図であり、図6(B)は、段差部6をX方向からみた図であり、図6(C)は、段差部6をY方向からみた図である。
【0042】
前記第1実施形態では、光源4aは、測定方向と直交する平面であるY-Z平面内に形成される接続面63に沿って傾斜して段差部6に光を照射していた。
第2実施形態では、図5および図6に示すように、ヘッド3Aにおける光源4aAは、スケール面200と直交し、かつ、測定方向と平行な平面であるX-Z平面に沿って傾斜して段差部6に光を照射する点で前記第1実施形態と異なる。
【0043】
図6(A)に示すように、光源4aAは、段差部6に対してX-Z平面に沿って角度Ψに傾斜し、X-Z平面と平行に光を照射する。図6(B)に示すように、光源4aAがX-Z平面に沿って角度Ψに傾斜して光を照射する場合、第1光100Aと第2光101Aとのそれぞれの光路長の差は、2d×cosΨにて表すことができ、その位相差は、式(2)にて表される。
【0044】
2π×(2d×cosΨ)÷λ=2π×(2d/λ)×cosΨ・・・(2)
【0045】
第1実施形態の光学式エンコーダ1と同様に、位相差の変動の要素は、式(2)の右式における2d/λである。そして、光源4aAによる照射の角度Ψを大きくすることで、cosΨの値が小さくなり、それにともない、位相差の変動の要素である2d/λの値も小さくなる。したがって、接続面63における距離dや光源4aAからの光の波長λが変化したとしても、光源4aAが角度Ψに傾斜して光を照射することで、位相差に及ぼす影響を小さくすることができる。そして、図6(C)に示すように、第1光100Aは下段部61で反射し、第2光101Aは上段部62で反射することで受光手段5aの受光面50(図1参照)にて干渉を引き起こし、明暗パターンにおいて接続面63に相当する部分に高コントラストな最暗部を生じさせる。
【0046】
このような第2実施形態においても、前記第1実施形態における(1),(4),(5)と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(6)光学式エンコーダ1Aは、光源4aAがスケール面200と直交し、かつ、測定方向と平行な平面であるX-Z平面に沿って傾斜して段差部6に光を照射したとしても、位相差の変動によるコントラストの劣化が抑制された光に基づいて最暗部を生じさせることができるため、設計の自由度を向上させることができる。
【0047】
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態を図7に基づいて説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0048】
図7は、第3実施形態に係る光学式エンコーダを示す概略図である。具体的には、図7(A)は、スケール2Bにおける段差部6Bを示す斜視図であり、図7(B)は、段差部6BをX方向からみた図である。
前記第1実施形態では、スケール2における段差部6は、光源4aからの光を反射し、受光手段5aは、段差部6を反射した光を受光していた。
第3実施形態では、図7に示すように、スケール2Bにおける段差部6Bは、光源4a(図1参照)からの光を透過し、図示しない受光手段5aは、段差部6Bを透過した光を受光する点で前記第1実施形態と異なる。
【0049】
図7(A)に示すように、光源4a(図1参照)は、段差部6Bに対してY-Z平面に沿ってスケール面200Bと直交する方向からスケール面200Bに向かって角度αを有して、Y-Z平面と平行に光を照射する。そして、図7(B)に示すように、段差部6Bに照射された光は、スケール2Bを透過し、段差部6Bが設けられたスケール面200Bとは反対側のスケール面64から角度αを有して出射される。
光源4aがY-Z平面に沿って角度αを有して光を照射する場合、第1光100Bと第2光101Bとのそれぞれの光路長の差は、スケール2Bの屈折率をnとし、屈折率nがn=sinα÷sinβであることを条件として、ndcosβ-dcosαにて表すことができる。
【0050】
第3実施形態における光学式エンコーダ1Bも第1実施形態の光学式エンコーダ1と同様に、光源4aによる照射の角度αを大きくすることで、cosαの値が小さくなり、それにともない、位相差の変動の要素も小さくなる。したがって、接続面63における距離dや光源4aからの光の波長λが変化したとしても、光源4aが角度αを有して光を照射することで、位相差に及ぼす影響を小さくすることができる。
【0051】
このような第3実施形態においても、前記第1実施形態における(1)~(4)と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(7)光学式エンコーダ1Bは、段差部6Bが光源4aからの光を透過する場合であっても、位相差の変動によるコントラストの劣化が抑制された光に基づいて最暗部を生じさせることができるため、設計の自由度を向上させることができる。
【0052】
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態を図8に基づいて説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0053】
図8は、第4実施形態に係る光学式エンコーダを示す斜視図である。
前記各実施形態では、段差部6は、光源4a,4aAから光が照射されることで、受光手段5aの受光面50に明暗パターンを有する干渉光を生じさせるとともに、明暗パターンにおいて最も暗いパターンである最暗部を生じさせ、原点位置に相当する位置に形成されていた。
第4実施形態では、図8に示すように、スケール2Cにおける段差部6Cは、ヘッド3Cにおける受光手段5aCにおける明暗パターンが擬似ランダムとなるようにスケール面200Cに形成されている点で、前記各実施形態と異なる。
【0054】
ここで、光学式エンコーダにおけるスケールとヘッドとの相対移動量の検出方式は、前記各実施形態のようなインクリメンタル方式(以下、INC方式と呼ぶことがある)と、アブソリュート方式(以下、ABS方式と呼ぶことがある)と、が知られている。
INC方式は、スケールに一定のピッチで配置されたスケールパターンであるインクリメンタルパターン(以下、INCパターンと呼ぶことがある)を連続的に検出し、検出したINCパターンの目盛の数をカウントアップまたはカウントダウンすることで、相対位置を検出する方式である。
ABS方式は、スケールに目盛がランダムに配置されたスケールパターンであるアブソリュートパターン(以下、ABSパターンと呼ぶことがある)を適宜なタイミングで検出し、ABSパターンを解析することで、絶対位置を検出する方式である。
【0055】
ABS方式には、光学式エンコーダにおけるスケールの全長に亘って、例えば、2準位化された擬似ランダム符号であるM系列符号に基づいてABSパターンの目盛を配置し、受光手段で受光されたABSパターンから絶対位置を検出する方法がある。具体的には、例えば複数の「1」と「0」からなる信号の「1」と「0」の組み合わせである擬似ランダム符号を解析することで絶対位置を算出する。擬似ランダム符号は、解析方法および符号の種類により、M系列符号やゴールド系列符号、バーカー系列符号などがある。
【0056】
第4実施形態では、光学式エンコーダ1Cにおける段差部6Cは、スケール面200Cにおいて、擬似ランダム符号にしたがって絶対位置を表現するように配置されている。段差部6Cを介した明暗パターンは、複数の「1」と「0」からなる信号として受光手段5aCにて受光される。明暗パターンの「1」と「0」の組み合わせは、1つのトラックの各位置でそれぞれ異なる。このため、光学式エンコーダ1Cは、複数の「1」と「0」からなる信号における「1」と「0」の組み合わせを解析することでスケールに対するヘッドの絶対位置を算出し、所定の絶対位置を原点位置として特定することができる。
【0057】
そして、INC方式およびABS方式の両方の検出方式を併用することで、検出精度の向上を図ることができる。ABS方式のみを用いた場合、INCパターンと比較するとスケールパターンを構成する目盛の数が少ないため、INC方式と比較して検出精度が及ばないことがあるからである。
光学式エンコーダ1Cのスケール2Cは、INCパターン20aCを含むインクリメンタルトラックT1(以下、INCトラックと呼ぶことがある)と、ABSパターン20bCを含むアブソリュートトラックT2(以下、ABSトラックと呼ぶことがある)と、が設けられたダブルトラック形式である。光学式エンコーダ1Cは、光源4a,4bからINCトラックT1およびABSトラックT2に向かって光を照射し、各トラックT1,T2を介した光をそれぞれ受光手段5aC,5bで受光してINCパターン20aCおよびABSパターン20bCを検出し、各パターン20aC,20bCに基づいて位置情報を算出する。
【0058】
このような第4実施形態においても、前記第1実施形態における(1)~(4)と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
(8)段差部6Cは、明暗パターンが擬似ランダムとなるようにスケール面200Cに形成されていることで、受光手段5aCにおける明暗パターンの明暗の差を顕著にすることができる。したがって、光学式エンコーダ1Cは、位相差の変動による明暗パターンのコントラストの劣化の要因があったとしても、高精度、かつ、容易に検出をすることができる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、光学式エンコーダ1,1A~1Cは、測定機器としてのリニアスケールに用いられていたが、ダイヤルゲージ(テストインジケータ)やマイクロメータ等の他の測定機器に用いられていてもよい。すなわち、光学式エンコーダは、用いられる測定機器の形式や方式などについて特に限定されるものではなく、その他の測定機器などにおいても利用可能であり、本発明の光学式エンコーダを何に実装するかについては、特に限定されるものではない。また、光学式エンコーダは、センサ等の測定機器以外のものに用いられていてもよい。
【0059】
前記各実施形態では、光学式エンコーダ1,1A~1Cはリニアエンコーダであったが、ロータリーエンコーダであってもよい。また、前記各実施形態では、演算手段7はマイコン等であったが、マイコンでなくともよく、外部接続されたパソコン等であってもよく、演算手段が演算することができれば、どのようなもので構成されていてもよい。
前記各実施形態では、光源4は、原点位置を検出するための光源4a,4aAと、スケール2とヘッド3との相対移動量を検出するための光源4bと、を備えていたが、光源4a,4aAと、光源4bとは同一の光源であってもよい。また、光源に対応して、受光手段5は受光手段5a,5aC,5bを備えていたが、受光手段は単一の受光手段であってもよい。要するに、光源はスケールに光を照射することができればよく、受光手段は、スケールを介した光源からの光を受光することができればよい。
【0060】
前記第3実施形態を除く前記各実施形態では、スケールパターン20,20aC,20bCは、光を反射していたが、光を透過してもよい。この際、スケールは、第1実施形態と第2実施形態と第4実施形態とのスケール2,2Cのように、光を反射するスケールパターン20,20aC,20bCと段差部6,6Cを備えていてもよいし、第3実施形態のスケール2Bのように光を透過するスケールパターンと段差部6Bを備えていてもよいし、スケールパターンおよび段差部の一方を光を反射するものとし、他方を光を透過するものとして組み合わせて備えていてもよい。要するに段差部は、光源から光が照射されることで、明暗パターンを有する干渉光を生じさせるとともに、明暗パターンにおいて最も暗いパターンである最暗部を生じさせることができればよい。
【0061】
前記第1実施形態では、光源4aは、測定方向と直交する平面に形成されているY-Z平面内の接続面63に沿って傾斜して段差部6に光を照射し、前記第2実施形態では、光源4aAは、測定方向と平行な平面であるX-Z平面に沿って傾斜して段差部6に光を照射していたが、光源は、スケール面と直交する方向に対し、傾斜して段差部に光を照射することができれば、どのように傾斜して光を照射してもよい。
【0062】
前記各実施形態では、スケールパターン20,20aCはインクリメンタルパターンであったが、アブソリュートパターンやその他のパターンであってもよく、パターンの種類について限定されるものではない。
前記各実施形態では、段差部6,6Bは、スケール2,2Bにおいてスケールパターン20に並設されていたが、段差部は、スケールパターンに並設されていなくてもよく、原点位置とする位置に設けられていれば、スケールの端部やスケールの中間部など、任意の位置に設置可能である。
【0063】
前記各実施形態では、接続面63は、測定方向と直交する平面に形成されていたが、接続面は、測定方向と直交する平面に形成されていなくてもよく、傾斜を有していても良いし、曲面状や波状に形成されていてもよい。要するに、接続面は、下段部と上段部とを接続していればよい。また、段差部は、接続面を有していなくてもよく、光源から光が照射されることで、受光面に明暗パターンを有する干渉光を生じさせるとともに、明暗パターンにおいて最も暗いパターンである最暗部を生じさせることができれば、どのように形成されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0064】
以上のように、本発明は、光学式エンコーダに好適に利用できる。
【符号の説明】
【0065】
1,1A~1C 光学式エンコーダ
2,2B,2C スケール
20,20aC,20bC スケールパターン
200,200B,200C スケール面
3,3A,3C ヘッド
4,4aA 光源
5,5aC 受光手段
6,6B,6C 段差部
7 演算手段
71 原点算出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8