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特許7250774ウエハ上での正確なセンサ位置決定のためのチャタリング補正
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-24
(45)【発行日】2023-04-03
(54)【発明の名称】ウエハ上での正確なセンサ位置決定のためのチャタリング補正
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20230327BHJP
   B24B 37/013 20120101ALI20230327BHJP
   B24B 49/10 20060101ALI20230327BHJP
   B24B 49/04 20060101ALI20230327BHJP
【FI】
H01L21/304 622S
H01L21/304 621D
B24B37/013
B24B49/10
B24B49/04 Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020514176
(86)(22)【出願日】2018-09-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-26
(86)【国際出願番号】 US2018049730
(87)【国際公開番号】W WO2019055279
(87)【国際公開日】2019-03-21
【審査請求日】2021-08-30
(31)【優先権主張番号】62/559,470
(32)【優先日】2017-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リー, ハリー キュー.
(72)【発明者】
【氏名】シュー, クン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ジミン
【審査官】船越 亮
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0147940(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0127971(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0121141(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
B24B 37/013
B24B 49/10
B24B 49/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ンピュータシステムに、
研磨中に基板を掃引してモニタするインシトゥモニタリングシステムのセンサから、前記基板上で研磨を受ける層の厚さに依存する一連の信号値を受信させ、
前記一連の信号値から、前記センサが前記基板又は前記基板を保持する保持リングの前方エッジを横切る時間、及び前記センサが前記基板又は保持リングの後方エッジを横切る時間を検出させ、
前記一連の信号値の少なくともいくつかの信号値ごとに、前記センサが前記基板又は保持リングの前記前方エッジを横切る前記時間、前記センサが前記基板又は保持リングの前記後方エッジを横切る前記時間、及びキャリアヘッドの中心に対する前記前方エッジ及び前記後方エッジ上のピンポイントの径方向の位置に基づいて、前記信号値に対する前記基板上の位置を決定させる
ための命令を含む、コンピュータプログラ
【請求項2】
前記位置を決定させるための命令が、
前記信号値の一次導関数を決定し、かつ
前記信号値の前記一次導関数の第1の極値及び第2の極値を特定する
ための命令を含み、
前記第1の極値が前記前方エッジを示し、前記第2の極値が前記後方エッジを示す、請求項1に記載のコンピュータプログラ
【請求項3】
前記位置を決定させるための命令が、
キャリアヘッドの中心が、回転可能なプラテンの回転軸から、前記インシトゥモニタリングシステムの前記センサと同じ径方向の距離であるように、前記キャリアヘッドに、基板を位置付けさせ、
前記前方エッジ及び前記後方エッジを前記センサで検出し、
前記前方エッジ及び前記後方エッジが前記センサと交差する時間を決定し、
前記インシトゥモニタリングシステムの前記センサから分離した位置センサからの信号に基づいて、プラテン回転速度を決定し、
前記キャリアヘッドの前記中心に対する前記前方エッジ及び前記後方エッジ上の前記ピンポイントの位置を決定する
ための命令を含む、請求項1に記載のコンピュータプログラ
【請求項4】
前記信号値に対する前記基板上の前記位置を決定させるための命令が、前記ピンポイントの前記位置を使用して、前記プラテンの中心に対する前記キャリアヘッドの位置を決定するための命令を含む、請求項3に記載のコンピュータプログラ
【請求項5】
研磨方法であって、
基板の層の表面を研磨パッドと接触させることと、
前記基板と前記研磨パッドとの間に相対運動をもたらすことと、
前記基板の前記層が回転可能なプラテンで研磨を受けると、前記基板でインシトゥモニタリングシステムのセンサを掃引することと、
前記インシトゥモニタリングシステムから、前記層の厚さに依存する一連の信号値を生成することと、
前記一連の信号値から、前記センサが前記基板又は保持リングの前方エッジを横切る時間、及び前記センサが前記基板又は保持リングの後方エッジを横切る時間を検出することと、
前記一連の信号値の少なくともいくつかの信号値ごとに、前記センサが前記基板又は保持リングの前方エッジを横切る前記時間、前記センサが前記基板又は保持リングの後方エッジを横切る時間、及びキャリアヘッドの中心に対する前記前方エッジ及び前記後方エッジ上のピンポイントの径方向の位置に基づいて、前記信号値に対する前記基板の位置を決定することと
を含む研磨方法。
【請求項6】
前記一連の信号値を検出することが、前記保持リングの前方エッジ及び後方エッジを検出することを含む、請求項5に記載の研磨方法。
【請求項7】
前記保持リングの前記前方エッジ及び前記後方エッジを検出することが、前記保持リングの内面の前方エッジ及び後方エッジを検出することを含む、請求項6に記載の研磨方法。
【請求項8】
前記位置を決定することが、
前記一連の信号値の一次導関数を決定することと、
前記一次導関数の谷及びピークを特定することと
を含み、前記谷が前記前方エッジを示し、前記ピークが前記後方エッジを示す、請求項5に記載の研磨方法。
【請求項9】
前記一連の信号値を検出することが、前記基板の前記前方エッジ及び前記後方エッジ内の金属層を検出することを含む、請求項5に記載の研磨方法。
【請求項10】
前記位置を決定することが、
前記一連の信号値の一次導関数を決定することと、
ピーク及び谷を特定することと
を含み、前記ピークが前記前方エッジを示し、前記谷が前記後方エッジを示す、請求項9に記載の研磨方法。
【請求項11】
前記位置を決定することが、
キャリアヘッドの中心が前記回転可能なプラテンの回転軸から前記センサと同じ径方向の距離であるように、前記基板を保持する前記キャリアヘッドを位置付けることと、
前記基板の前記前方エッジ及び後方エッジを前記センサで検出することと、
前記前方エッジ及び前記後方エッジが前記センサと交差する時間を決定することと、
前記インシトゥモニタリングシステムの前記センサから分離した位置センサからの信号に基づいて、プラテン回転速度を決定することと、
前記エッジ上の前記ピンポイントの位置を決定することと
を含む、請求項5に記載の研磨方法。
【請求項12】
研磨システムであって、
研磨パッドを支持するための回転可能なプラテンと、
基板を前記研磨パッドに当てて保持するためのキャリアヘッドと、
研磨中に基板を掃引して研磨を受ける層の厚さに依存する一連の信号値を生成するためのセンサを含むインシトゥモニタリングシステムと、
コントローラであって、
前記センサから前記一連の信号値を受信し、
前記一連の信号値から、前記センサが前記基板の前方エッジを横切る時間、及び前記センサが前記基板の後方エッジを横切る時間を検出し、
前記一連の信号値の少なくともいくつかの信号値ごとに、前記センサが前記基板又は保持リングの前記前方エッジを横切る前記時間、前記センサが前記基板又は保持リングの前記後方エッジを横切る前記時間、及び前記キャリアヘッドの中心に対する前記前方エッジ及び前記後方エッジ上のピンポイントの径方向の位置に基づいて、前記信号値に対する前記基板上の位置を決定する
ように構成されたコントローラと
を含む、研磨システム。
【請求項13】
前記インシトゥモニタリングシステムが、
前記プラテンの凹部に位置付けられた渦電流センサであって、前記基板の前方エッジ又は後方エッジが前記渦電流センサの上を通過するとき、信号を生成するように構成された渦電流センサと、
前記渦電流センサ及び前記コントローラに電気的に接続された駆動及び感知回路と、
前記渦電流センサから分離した位置センサであって、前記回転可能なプラテンの位置を感知するように構成された位置センサと
を含む、請求項12に記載の研磨システム。
【請求項14】
コンピュータシステムに、
研磨中に基板を掃引してモニタするインシトゥモニタリングシステムの第1のセンサから、前記基板上で研磨を受ける層の厚さに依存する一連の信号値を受信させ、
前記インシトゥモニタリングシステムの前記第1のセンサの前記一連の信号値から、前記第1のセンサが前記基板又は前記基板を保持する保持リングの前方エッジを横切る時間、及び前記第1のセンサが前記基板又は保持リングの後方エッジを横切る時間を検出させ、
前記第1のセンサが前記前方エッジを横切る前記時間、及び前記第1のセンサが前記後方エッジを横切る前記時間に基づいて、回転可能なプラテンの回転軸からの前記基板を保持するキャリアヘッドの中心の距離を決定させ、
前記一連の信号値の少なくともいくつかの信号値ごとに、前記第1のセンサが前記基板又は保持リングの前記前方エッジを横切る前記時間、前記第1のセンサが前記基板又は保持リングの前記後方エッジを横切る前記時間、及び前記距離に基づいて、前記信号値に対する前記基板上の位置を決定させる
ための命令を含む、コンピュータプログラム。
【請求項15】
研磨方法であって、
基板の層の表面を研磨パッドと接触させることと、
前記基板と前記研磨パッドとの間に相対運動をもたらすことと、
前記基板の前記層が回転可能なプラテンで研磨を受けると、前記基板でインシトゥモニタリングシステムの第1のセンサを掃引することと、
前記インシトゥモニタリングシステムから、前記層の厚さに依存する一連の信号値を生成することと、
前記インシトゥモニタリングシステムの前記第1のセンサからの前記一連の信号値から、前記第1のセンサが前記基板又は保持リングの前方エッジを横切る時間、及び前記第1のセンサが前記基板又は保持リングの後方エッジを横切る時間を検出することと、
前記第1のセンサが前記前方エッジを横切る前記時間、及び前記第1のセンサが前記後方エッジを横切る前記時間に基づいて、前記回転可能なプラテンの回転軸からの前記基板を保持するキャリアヘッドの中心の距離を決定することと、
前記一連の信号値の少なくともいくつかの信号値ごとに、前記第1のセンサが前記基板又は保持リングの前方エッジを横切る前記時間、前記第1のセンサが前記基板又は保持リングの後方エッジを横切る時間、及び前記距離に基づいて、前記信号値に対する前記基板の位置を決定することと
を含む研磨方法。
【請求項16】
研磨システムであって、
研磨パッドを支持するための回転可能なプラテンと、
基板を前記研磨パッドに当てて保持するためのキャリアヘッドと、
研磨中に基板を掃引して研磨を受ける層の厚さに依存する一連の信号値を生成するための第1のセンサを含むインシトゥモニタリングシステムと、
コントローラであって、
前記第1のセンサから前記一連の信号値を受信し、
前記インシトゥモニタリングシステムの前記第1のセンサからの前記一連の信号値から、前記第1のセンサが前記基板の前方エッジを横切る時間、及び前記第1のセンサが前記基板の後方エッジを横切る時間を検出し、
前記第1のセンサが前記前方エッジを横切る前記時間、及び前記第1のセンサが前記後方エッジを横切る前記時間に基づいて、回転可能なプラテンの回転軸からの前記基板を保持するキャリアヘッドの中心の距離を決定し、
前記一連の信号値の少なくともいくつかの信号値ごとに、前記第1のセンサが前記基板又は保持リングの前記前方エッジを横切る前記時間、前記第1のセンサが前記基板又は保持リングの前記後方エッジを横切る前記時間、及び前記距離に基づいて、前記信号値に対する前記基板上の位置を決定する
ように構成されたコントローラと
を含む、研磨システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、化学機械研磨に関し、より具体的には、基板上でのインシトゥ(その場)モニタリングシステムによって測定の位置を正確に決定するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路は通常、シリコンウエハに導電層、半導電層、又は絶縁層を連続的に堆積することによって、基板上に形成される。ある製造ステップは、非平面の表面上に充填層を堆積し、非平面が露出するまで充填層を平坦化することを含む。例えば、パターン形成された絶縁層上に導電性充填層を堆積することができ、絶縁層内のトレンチ又は孔を充填することができる。その後充填層が、絶縁層の隆起したパターンが露出するまで研磨される。平坦化後、絶縁層の隆起したパターンの間に残っている導電層の部分が、基板上の薄膜回路の間の導電経路を提供するビア、プラグ、及びラインを形成する。加えて、フォトリソグラフィのために基板表面を平坦化するよう平坦化が必要とされる。
【0003】
化学機械研磨(CMP)は、1つの認められた平坦化方法である。この平坦化の方法は、通常、基板がキャリアヘッドに取り付けられることを必要とする。基板の露出面が、回転する研磨ディスクパッド又はベルトパッドに対向して配置される。キャリアヘッドが、基板に制御可能な負荷をかけ、基板を研磨パッドに押し付ける。研磨粒子を伴うスラリなどの研磨液が、研磨パッドの表面に供給される。
【0004】
CMPの1つの問題は、研磨処理が完了しているかどうか、即ち、基板層が所望の平坦度若しくは厚さにまで平坦化されたかどうか、又は所望の量の材料が除去されたときを決定することである。導電層又は膜を過剰に研磨する(除去しすぎる)と、回路抵抗の増大につながる。その一方で、導電層の研磨が足りないと(除去が少なすぎると)、電気的短絡が発生する。基板層の初期の厚さ、スラリ組成物、研磨パッドの条件、研磨パッドと基板との間の相対速度、及び基板上の負荷の変動により、材料の除去速度が変動する可能性がある。これらの変動は、研磨終点に到達するために要する時間の変動の原因となる。したがって、研磨終点は、単なる研磨時間の関数として決定することができない。
【0005】
極最近では、研磨終点を検出するために、例えば、光学センサ又は渦電流センサで、基板のインシトゥモニタリングが実行されている。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、ウエハ上の正確なセンサ位置に対するチャタリング補正に関する。
【0007】
1つの態様では、コンピュータ可読媒体上で有形にエンコードされたコンピュータプログラム製品であって、コンピュータシステムに、研磨中に基板を掃引してモニタするインシトゥモニタリングシステムのセンサから、基板上で研磨を受ける層の厚さに依存する一連の信号値を受信させ、一連の信号値から、センサが基板又は基板を保持する保持リングの前方エッジを横切る時間、及びセンサが基板又は保持リングの後方エッジを横切る時間を検出させ、一連の信号値の少なくともいくつかの信号値ごとに、センサが基板又は保持リングの前方エッジを横切る時間、及びセンサが基板又は保持リングの後方エッジを横切る時間に基づいて、信号値に対する基板上の位置を決定させるための命令を含む。
【0008】
別の態様では、研磨方法は、基板の層の表面を研磨パッドと接触させることと、基板と研磨パッドとの間に相対運動をもたらすことと、基板の層が回転可能なプラテンで研磨を受けると、基板でインシトゥモニタリングシステムのセンサを掃引することと、インシトゥモニタリングシステムから、層の厚さに依存する一連の信号値を生成することと、一連の信号値から、センサが基板又は保持リングの前方エッジを横切る時間、及びプラテンセンサが基板又は保持リングの後方エッジを横切る時間を検出することと、一連の信号値の少なくともいくつかの信号値ごとに、プラテンセンサが基板又は保持リングの前方エッジを横切る時間、及びプラテンセンサが基板又は保持リングの後方エッジを横切る時間に基づいて、信号値に対する基板上の位置を決定することとを含む。
【0009】
別の態様では、研磨システムは、研磨パッドを支持するための回転可能なプラテンと、基板を研磨パッドに当てて保持するためのキャリアヘッドと、研磨中に基板を掃引し、研磨を受ける層の厚さに依存する一連の信号値を生成するためのセンサを含むインシトゥモニタリングシステムと、コントローラとを含む。コントローラは、一連の信号値をセンサから受信し、一連の信号値から、センサが基板の前方エッジを横切る時間、及びセンサが基板の後方エッジを横切る時間を検出し、一連の信号値の少なくともいくつかの信号値ごとに、センサが基板又は保持リングの前方エッジを横切る時間、及びセンサが基板又は保持リングの後方エッジを横切る時間に基づいて、信号値に対する基板の位置を決定するように構成される。
【0010】
実施態様は、下記特徴の1つ又は複数を含みうる。
【0011】
位置を決定することは、信号値の一次導関数を決定することと、信号値の一次導関数の第1の極値及び第2の極値を特定することとを含みうる。第1の極値が前方エッジを示し、第2の極値が後方エッジを示す。保持リングの前方エッジ及び後方エッジ、例えば、保持リングの内面の前方エッジ及び後方エッジを検出することができる。一連の信号値を検出することは、基板の前方エッジ及び後方エッジ内の金属層を検出することを含みうる。
【0012】
基板を保持するキャリアヘッドは、キャリアヘッドの中心が回転可能なプラテンの回転軸からプラテンセンサと同じ径方向の距離であるように、位置付けられうる。基板の前方エッジ及び後方エッジは、センサで検出されうる。前方エッジ及び後方エッジがセンサと交差する時間が決定されうる。インシトゥモニタリングシステムのセンサから分離した位置センサからの信号に基づいて、プラテン回転速度が決定されうる。エッジ上のピンポイントの位置が決定されうる。基板上の位置は、ピンポイントの位置を使用して、計算されうる。
【0013】
キャリアヘッドの位置を決定することは、下記方程式にしたがって、エッジによって範囲が定められた角度Θを計算することを含みうる。
ここで、TLEは、センサが前方エッジを横切る時間、TTEは、センサが後方エッジを横切る時間、ωは、プラテンの回転速度である。
【0014】
プラテンの中心に対するキャリアヘッドの位置HSを決定することは、下記の方程式にしたがって、キャリアヘッドの位置を計算することを含みうる。
かつ
であり、ここで、rsensorは、プラテンの中心からのセンサの距離である。
【0015】
信号値に対する基板上の位置dを決定することは、下記の方程式にしたがって、基板上の位置を計算することを含みうる。
かつ
ここで、tflashは、信号値の測定が行われる時間である。
【0016】
インシトゥモニタリングシステムは、プラテンの凹部に位置付けられた渦電流センサであって、基板の前方エッジ又は後方エッジが渦電流センサの上を通過するとき、信号を生成するように構成された渦電流センサと、渦電流センサ及びコントローラに電気的に接続された駆動及び感知回路と、渦電流センサから分離した位置センサであって、回転可能なプラテンの位置を感知するように構成された位置センサとを含みうる。位置センサは、径方向のエンコーダを含みうる。径方向のエンコーダは、回転可能なプラテンの駆動シャフトに接続されうる。
【0017】
本発明の1つ又は複数の実施形態の詳細が、添付の図面及び下記の記述で説明される。本発明の他の特徴、目的及び利点は、これらの記述及び図面から、並びに特許請求の範囲から明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】化学機械研磨システムの概略断面側面図である。
図2図1の化学機械研磨システムの概略上面図である。
図3】渦電流モニタリングシステムによって生成された磁場を図解する概略断面図である。
図4】コアが基板全域を走査する際の渦電流モニタリングシステムからの信号のグラフを含み、コントローラによって表示されるグラフィカルユーザインターフェースを図解する。
図5A】コアが基板全域を走査する際の渦電流モニタリングシステムからの信号のグラフを図解する。
図5B】信号の一次導関数のグラフを図解する。
図5C】ウエハの前方エッジからの信号の一部の一次導関数の拡大図を図解する。
図5D】保持リングの前方エッジからの信号の一部の一次導関数の拡大図を図解する。
図5E】ウエハの後方エッジからの信号の一部の一次導関数の拡大図を図解する。
図5F】保持リングの後方エッジからの信号の一部の一次導関数の拡大図を図解する。
図6】測定の径方向の位置を計算するためのプロセスを図解する概略図である。
図7】測定の位置の計算(基板の中心からの径方向の距離の点からの)を図解する概略図である。
図8A】チャタリング補正がない場合の複数のトレース(各トレースは、基板全域の特定の走査からの渦電流モニタリングシステムからの信号である)を図解する。
図8B】チャタリング補正がある場合の複数のトレース(各トレースは、基板全域の特定の走査からの渦電流モニタリングシステムからの信号である)を図解する。チャタリング補正で、より安定した走査間の(scan-to-scan)トレースが得られる。これにより、より正確なエッジの再構成が可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
様々な図面における類似の参照符号は、類似の要素を表している。
【0020】
上記のように、基板のインシトゥモニタリングは、例えば、光学センサ又は渦電流センサで、実行されている。インシトゥモニタリングシステムのセンサが、複数の測定を実行しつつ、基板全域を走査する場合、個々の測定ごとの位置(例えば、基板の中心からの径方向の距離)を計算するのが望ましいことが多い。発生しうる1つの問題は、「チャタリング」-走査から走査までの一貫性のない測定位置の決定-であり、これにより、時間領域における、トレースの前方エッジと後方エッジ両方の前後へのシフトが発生する。このチャタリングは、複数のトレースが表示されると(例えば、図8Aを参照)、前後左右のシフトとして示される。チャタリングは、プロセスプラテン/ヘッド回転スピード、又はヘッド掃引振幅及び周波数で変化する可能性がある。特に、チャタリングは、プラテン回転速度がより高く、ヘッド掃引周波数がより高いほど、より深刻になる可能性がある。
【0021】
ウエハ上のセンサの実際のロケーションが不確実であると、チャタリングは、制御の不安定性をもたらす可能性がある。結果として、エッジの再構成が難しく、プロセス条件に依存しうるため、信頼性に欠けることがある。いかなる特定の理論にも限定されずに、根本的な原因は、いくつかのソースから来る可能性があろう。ヘッド掃引ロケーションに関するオペレータの情報が不正確なことがあり、プラテン及び/又はヘッド回転速度(例えば、毎分回転数での)が遅延のため正確でないことがあり、スピンドル回転が同心でないことがあるが、ぐらつくこともある。
【0022】
この新しい技術において、「ピンロケーション」は、基板をヘッド掃引なしで実行することによって、較正される。ピンロケーションは、膜形状に依存しない、保持リング金属エッジ信号の一次導関数から検出することができる。ウエハエッジも使用することができるが、膜エッジ除外のため、ウエハエッジロケーションが変化する可能性があるため、あまり望ましくない。このピンロケーションが取得されると、リアルタイムのヘッド掃引を計算するために使用され、ウエハロケーションを感知する。
【0023】
この技術は、チャタリングを著しく低減することができ、基板上のより正確なセンサの位置の決定が可能になる。この技術はまた、エッジの再構成をより信頼性の高いものに、かつプロセス条件にあまり依存しないものにすることができる。センサ位置は、研磨器から送信されたプロセスパラメータ情報(例えば、プラテン回転速度)に依存するというよりはむしろ、研磨器からのセンサ測定値を使用して計算することができる。
【0024】
図1は、化学機械研磨システム20の例を図解する。研磨システムは、研磨パッド30が配置されている回転可能なディスク形状のプラテン24を含む。プラテン24は、第1の軸25の周囲を回転するように動作可能である。例えば、モータ22は、プラテン24を回転させるために、駆動シャフト28を回転させることができる。研磨パッド30は、外側の研磨層34及びより軟性のバッキング層32を有する、二層研磨パッドとすることができる。
【0025】
研磨システム20は、研磨材スラリなどの研磨液38を研磨パッド30に分配するための、供給ポート又は一体型の供給-すすぎアーム39を含むことができる。研磨システム20は、研磨パッドの表面粗さを維持するために、調整ディスクを備えたパッド調整装置を含むことができる。
【0026】
キャリアヘッド70は、基板10を研磨パッド30に当てて保持するように動作可能である。キャリアヘッド70は、例えばカルーセル又はトラックといった支持構造体72から懸架され、駆動シャフト74によってキャリアヘッド回転モータ76に接続されており、これによって、キャリアヘッドが第2の軸71の周囲を回転することができる。オプションで、キャリアヘッド70は、例えば、カルーセル上のスライダ上などで、トラックに沿った移動によって、又はカルーセル自体の回転振動によって、横方向に振動することができる。
【0027】
キャリアヘッド70は、基板を保持するための保持リング84を含むことができる。いくつかの実施態様では、保持リング84は、導電性の高い部分を含みうる。例えば、キャリアリングは、研磨パッドと接触する薄い下方プラスチック部分86と、厚い上方導電部分88とを含むことができる。いくつかの実施態様では、導電性の高い部分は、金属(例えば、銅などの研磨されている層と同じ金属)である。
【0028】
キャリアヘッド70は、基板10の裏側に接触するための基板装着面を有する可撓性の膜80を含むことができる。膜80は、異なる圧力を、基板10上の異なるゾーンに、例えば、異なる径方向のゾーンなどに加えるための、複数の加圧可能なチャンバ82を形成することができる。
【0029】
動作中、プラテン24は、その中心軸25の周りを回転し、キャリアヘッド70は、その中心軸71の周りを回転し、かつ研磨パッド30の上面にわたり横方向に平行移動する。
【0030】
研磨システム20はまた、渦電流モニタリングシステムといった、インシトゥモニタリングシステム100を含む。インシトゥモニタリングシステム100は、渦電流モニタリングシステムの場合に磁場を生成し、研磨中に基板10をモニタするセンサ102、例えば、コア及びコイルアセンブリなどを含む。センサ102は、プラテン24が回転するごとに、基板10の下を掃引するために、プラテン24に固定することができる。センサ102が基板の下を掃引するたびに、インシトゥモニタリングシステム100から、データを収集することができる。
【0031】
動作中に、研磨システムは、インシトゥモニタリングシステム100を使用して、いつ導電層が、ターゲットの厚さ、例えば、トレンチの金属に対するターゲットの深さ又は誘電体層に重なる金属層に対するターゲットの厚さなど、に到達し、その後、研磨を停止するかを決定することができる。代替的に又は追加的に、研磨システムは、インシトゥモニタリングシステム100を使用して、基板10にわたる導電性材料の厚さの差を決定することができ、この情報を使用して、研磨中にキャリアヘッド70の1つ又は複数のチャンバ82の圧力を調整し、研磨の不均一性を低減することができる。
【0032】
凹部26をプラテン24内に形成することができ、オプションで、薄いパッド区域36を、凹部26に重なる研磨パッド30内に形成することができる。凹部26及び薄いパッド区域36は、キャリアヘッドの並進位置にかかわらず、一部のプラテン回転中に基板10の下を通過するように、位置付けることができる。研磨パッド30が二層パッドであると仮定すれば、薄いパッド区域36は、バッキング層32の一部を除去し、オプションで研磨層34の底部に凹部を形成することによって、構成することができる。薄い区域は、例えば、インシトゥ(その場)の光学モニタシステムがプラテン24内に統合されている場合、オプションで光透過性とすることができる。
【0033】
インシトゥモニタリングシステムが渦電流モニタリングシステムであると仮定すれば、インシトゥモニタリングシステムは、磁気コア104と、コア104の一部の周りに巻かれた少なくとも1つのコイル106とを含むことができる。コア104は、少なくとも部分的に凹部26に位置付けることができる。駆動及び感知回路108は、コイル44に電気的に接続されている。駆動及び感知回路108は、例えば、プログラムされた汎用コンピュータといった、コントローラ90に送信することができる信号を生成する。コントローラ90との通信は、回転カップリング29を通した有線接続によって、又は無線通信によって、提供することができる。プラテン24の外側のとして図解されているが、駆動及び感知回路108の一部又は全部を、プラテン24の中又は上に、例えば、同じ凹部26又はプラテン24の別の凹部の中などに、装着することができる。
【0034】
図1及び図3を参照すると、駆動及び感知回路108は、AC電流をコイル106に印加し、コア104の2つの極152aと152bとの間に磁場150を生成する。動作中に、基板10がセンサに断続的に重なると、磁場150の一部が基板10内に延びる。回路108は、コイル106と並列に接続されたコンデンサを含むことができる。コイル106とコンデンサが一緒になって、LC共振タンクを形成することができる。
【0035】
基板上の導電層の厚さのモニタリングが望まれる場合、次に磁場150が導電層に達すると、磁場150が通過し、電流を生成する(ターゲットがループの場合)か、又は渦電流を生成する(ターゲットがシートの場合)可能性がある。これにより、LC回路の特性の実効インピーダンスが変更される。
【0036】
駆動及び感知回路108は、組み合わされた駆動/感知コイル106に接続されたマージナル発振器(marginal oscillator)を含むことができ、出力信号は、正弦波振動のピークツーピーク振幅を一定値に維持するために必要な電流とすることができる(例えば、米国特許第7,112,960号に記載されている)。コイル106並びに/又は駆動及び感知回路108については、他の構成が可能である。例えば、別個の駆動及び感知コイルをコアの周りに巻くことができるだろう。駆動及び感知回路108は、固定周波数で電流を印加することができ、駆動及び感知回路108からの信号は、駆動コイルに対する感知コイルの電流の位相シフト、又は感知された電流の振幅とすることができる(例えば、米国特許第6,975,107号に記載されている)。
【0037】
図2を参照すると、プラテン24が回転すると、センサ102は、基板10の下を掃引する。回路108からの信号を特定の周波数でサンプリングすることによって、回路108は、基板10にわたって一連のサンプリングゾーン94の測定値を生成する。掃引するごとに、サンプリングゾーン94のうちの1つ又は複数における測定値を選択する又は組み合わせることができる。例えば、特定の径方向のゾーン内のサンプリングゾーンからの測定値は、径方向のゾーンごとに単一の測定値を提供するために、平均化することができる。別の例として、特定の径方向のゾーン内の最高値又は最低値は、径方向のゾーンの測定値を提供するために選択することができる。ゆえに、複数回の掃引にわたって、選択された又は組み合わされた測定値が、時間で変動する一連の値を提供する。
【0038】
図1及び図2を参照すると、研磨システム20はまた、センサが基板10の下にあるとき、及びセンサが基板から外れているときを感知するための位置センサを含むことができる。例えば、位置センサは、キャリアヘッド70の反対側の固定位置に装着された光遮断器98を含むことができる。フラッグ96は、プラテン24の周辺部に取り付けることができる。センサが基板10の下を掃引する間、フラッグ96が遮断器98で光線を遮断するように、フラッグ96の取り付け点及び長さが選択される。代替的に又は追加的に、研磨システム20は、プラテン24の角度位置を決定するためのエンコーダを含むことができる。
【0039】
コントローラ90は、インシトゥモニタリングシステム100のセンサから信号を受信する。センサは、プラテン24の回転ごとに基板10の下を掃引するので、例えば、トレンチ内のバルク層又は導電性材料といった、導電層の深さの情報は、インシトゥ(その場)で蓄積される(プラテン回転ごとに1回)。コントローラ90は、基板10が概してセンサに重なると、インシトゥモニタリングシステム100からの測定値をサンプリングするようにプログラムすることができる。
【0040】
加えて、コントローラ90は、各測定の径方向の位置を計算し、測定を径方向の範囲に分類するようにプログラムすることができる。測定を径方向の範囲に配置することによって、各径方向の範囲の導電性膜の厚さは、コントローラ(例えば、コントローラ90)に供給されて、キャリアヘッドによって印加された研磨圧力プロファイルを調整することができる。コントローラ90はまた、インシトゥモニタリングシステム100によって生成された一連の測定値に終点検出ロジックを適用し、研磨終点を検出するようにプログラムすることができる。例えば、コントローラ90は、一連の測定値が閾値に到達又は交差するときを検出することができる。
【0041】
図4-5を参照すると、インシトゥモニタリングシステム100からの信号は、基板の前方エッジ及び後方エッジを検出するためにモニタすることができる。代替的に、インシトゥモニタリングシステム100からの信号は、保持リングの前方エッジ及び後方エッジ、例えば、保持リング84の内面84aの前方エッジ及び後方エッジ、又は保持リング84の外面84bの前方エッジ及び後方エッジ(図1を参照)を検出するためにモニタすることができる。
【0042】
前方エッジ及び後方エッジを検出するために、信号の一次導関数を計算し、モニタすることができる。例えば、信号の一次導関数は、ピーク(基板又は保持リングの外面の前方エッジついての)及び谷(基板又は保持リングの外面の後方エッジについての)について計算及びモニタすることができる。別の例として、信号の一次導関数は、谷(保持リングの内面の前方エッジについての)及びピーク(保持リングの内面の後方エッジについての)について計算及びモニタすることができる。ピーク及び谷が発生する時間は、センサが前方エッジ及び後方エッジにそれぞれ交差する時間を示す。
【0043】
測定の径方向の位置を計算するために、研磨システムは、最初は、キャリアヘッド70が横方向に振動しない較正モードで実行することができる。図6を参照すると、この較正実行では、キャリアヘッド70の中心がプラテン24の回転軸からセンサと同じ径方向の距離にあるように、キャリアヘッドが位置付けられる。
【0044】
コントローラ90は、渦電流モニタリングシステムから受信した信号に基づいて、センサが前方エッジに交差する時間tLEを検出し、同様に、上述のように、センサが後方エッジに交差する時間tTEを検出する。
【0045】
プラテン回転速度、ω、は、位置センサからの信号に基づいて、計算することができる。代替的に又は追加的に、ωは、コントローラに記憶された制御値から取得される。
【0046】
これらの値に基づいて、「ピンポイント」の径方向の位置rpinは、以下の方程式を使用して計算することができる。
ここで、HSは、ヘッド掃引位置(プラテン24の回転軸とキャリアヘッドの中心軸71との間の距離)であり、rsensorは、センサとプラテンの回転軸との間の既知の距離である。ここで、「ピンポイント」という用語は、エッジ上の設定点、例えば、基板のエッジ又は保持リングの内面若しくは外面を示す。
【0047】
続くモニタリングステップにおいて、測定の位置は、ピンポイントの位置に基づいて計算することができる。保持リングエッジがピンポイントとして使用されている場合、較正中に、基板が存在していない可能性がある。較正実行のHS及びrsensor両方の例示な的値は、7.5インチである。
【0048】
図7を参照すると、基板を研磨するために、研磨システムは、最初は、キャリアヘッド70が横方向に振動し、基板10がインシトゥモニタリングシステム100でモニタされる通常モードで実行することができる。このモードでは、ヘッド掃引位置HSを、掃引ごとに計算することができる。即ち、掃引ごとに、時間tLE及びtTEが、渦電流モニタリングシステムからの信号に基づいて、決定される。ヘッド掃引位置HSは、上記方程式1、及びa=1での下記方程式を使用して、ω,tLE,tTE,rpin及びrsensorから計算することができる。
【0049】
インシトゥモニタリングシステムからの測定ごとの位置、即ち、基板の中心からの測定の径方向の距離dは、次いで、HS,ω,tLE,tTE,及びrsensor並びに下記方程式を使用して測定が行われる(リアルタイムで)特定の時間tflashから、測定ごとに計算することができる。
は、測定時の、センサと、プラテンの中心とキャリアヘッドの中心を接続するラインとの間の角度を表す。再び、プラテン回転速度、ωは、位置センサからの信号に基づいて計算することができる。代替的に又は追加的に、ωは、コントローラに記憶された制御値から取得することができる。
【0050】
ピンポイントのロケーション及び基板上のセンサロケーションの形状寸法の計算を使用して、測定の実際のロケーション(例えば、基板の中心に対する径方向の位置)をより正確に決定することができ、その結果、チャタリングを低減することができる。これにより、走査間の整合及びセンサ間の整合が改善されうる。結果として、終点決定をより信頼して行うことができ、及び/又はウエハの均一性を向上させることができる。
【0051】
実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラム製品、即ち、データ処理装置、例えばプログラマブルプロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ又はコンピュータによって実行される、又はこれらの作業を制御するための非一時的機械可読記憶媒体に有形で実施される1つ又は複数のコンピュータプログラムとして実装することができる。
【0052】
上記の研磨装置及び方法は、種々の研磨システムに適用することができる。研磨層は、標準の(例えば、充填材を伴う若しくは伴わないポリウレタン)研磨材料、軟性材料、又は固定砥粒材料とすることができる。インシトゥモニタリングシステムからの測定の位置を計算するための技術は、そのようなモニタリングシステムが基板及び/又は保持リングエッジを検出可能である限り、他の種類のモニタリングシステム、例えば、光学モニタシステムなどに適用することができる。相対的な位置付けの用語が使用される場合、これは、システム内の構成要素の相対的な位置付けを指しており、研磨面及び基板を垂直配向に又は重力に対する他の配向に保持できると理解すべきである。
【0053】
本発明の複数の実施形態を説明してきた。それでもなお、本発明の本質及び範囲から逸脱することなく、様々な修正が行われる可能性があることが理解されるだろう。したがって、その他の実施形態が、下記の特許請求の範囲内にある。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図6
図7
図8A
図8B