(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-30
(45)【発行日】2023-04-07
(54)【発明の名称】吸収性物品の包装体
(51)【国際特許分類】
A61F 13/15 20060101AFI20230331BHJP
A61F 13/56 20060101ALI20230331BHJP
【FI】
A61F13/15 220
A61F13/56 110
(21)【出願番号】P 2020106604
(22)【出願日】2020-06-19
【審査請求日】2021-12-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003247
【氏名又は名称】弁理士法人小澤知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉本 遥
(72)【発明者】
【氏名】工藤 淳
【審査官】津田 健嗣
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0124960(US,A1)
【文献】特開2013-048786(JP,A)
【文献】国際公開第2008/062766(WO,A1)
【文献】特表平11-514904(JP,A)
【文献】特開2015-096113(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15-13/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備え、
前記吸収性物品は、
前後方向と、
前記前後方向に直交する幅方向と、
表面シートと、
裏面シートと、
前記表面シートと前記裏面シートの間に配置される吸収コアと、
前記裏面シートの非肌面において非肌面側に突出したフック部材を有する係合部と、を有し、
前記吸収性物品の非肌面の少なくとも一部が前記包装シートによって覆われた状態で折り目を基点に前記吸収性物品及び前記包装シートが折り畳まれることによって、前記吸収性物品を前記包装シートで個別に包装する吸収性物品の包装体であって、
前記包装シートは、繊維層を備え、
前記繊維層は、前記包装シートによって前記吸収性物品が個別に包装された包装状態において、前記フック部材に当接して
おり、
前記包装シートには、厚み方向に圧縮された包装圧搾部が間隔を空けて複数形成されており、
前記フック部材は、前記前後方向又は前記幅方向の一方である第1方向に間隔を空けて複数配置されており、
前記包装圧搾部は、前記フック部材と対向する領域において、前記第1方向に間隔を空けて複数配置されており、
前記包装圧搾部の前記第1方向の間隔は、前記フック部材の前記第1方向の間隔よりも長い、吸収性物品の包装体。
【請求項2】
吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備え、
前記吸収性物品は、
前後方向と、
前記前後方向に直交する幅方向と、
表面シートと、
裏面シートと、
前記表面シートと前記裏面シートの間に配置される吸収コアと、
前記裏面シートの非肌面において非肌面側に突出したフック部材を有する係合部と、を有し、
前記吸収性物品の非肌面の少なくとも一部が前記包装シートによって覆われた状態で折り目を基点に前記吸収性物品及び前記包装シートが折り畳まれることによって、前記吸収性物品を前記包装シートで個別に包装する吸収性物品の包装体であって、
前記包装シートは、繊維層を備え、
前記繊維層は、前記包装シートによって前記吸収性物品が個別に包装された包装状態において、前記フック部材に当接しており、
前記フック部材は、前記前後方向又は前記幅方向の一方である第1方向に間隔を空けて複数形成されており、
前記フック部材の前記第1方向のピッチは、異なっている、吸収性物品の包装体。
【請求項3】
前記包装状態において、前記フック部材は、前記表面シートに当接しないで配置されている、請求項1
又は請求項2に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項4】
前記包装シートの伸度は、前記裏面シートの前記係合部が配置された領域の伸度よりも高い、請求項1から請求項
3のいずれか1項に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項5】
前記係合部は、前記折り目と重なる領域に配置されている、請求項1から請求項
4のいずれか1項に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項6】
前記包装シートが前記吸収性物品を個別に包装した状態で、前記包装シートは、複数重ねられ、前記包装シート同士は、包装接合部を介して接合されており、
前記フック部材及び前記包装接合部は、前記前後方向又は前記幅方向の一方である第1方向に間隔を空けて複数配置されており、
前記包装接合部の前記第1方向の間隔は、前記フック部材の前記第1方向の間隔と異なる、請求項1から請求項
5のいずれか1項に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項7】
前記表面シートには、厚み方向に圧縮された表面圧搾部が間隔を空けて複数形成されており、
前記係合部は、前記表面圧搾部と重なる領域と、前記表面圧搾部と重ならない領域と、の両方に配置されている、請求項1から請求項
6のいずれか1項に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項8】
前記吸収性物品は、他の吸収性物品の表面シート上に積層され、前記他の吸収性物品と共に使用されるように構成されており、
前記吸収性物品の前記フック部材は、前記他の吸収性物品の前記表面シートに係合する、請求項1から請求項
7のいずれか1項に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項9】
前記他の吸収性物品は、前記他の吸収性物品の前記幅方向の中心を挟んだ両側において、前記幅方向の外側部に位置する幅基点部を基点として肌面側に起立する一対の防漏ギャザーを有しており、
前記吸収性物品の前記幅方向の長さは、前記他の吸収性物品の伸長状態における前記幅基点部間の距離よりも短い、請求項
8に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項10】
前記吸収性物品は、前記吸収性物品の非肌面側に折り返されるウイングを有しない、請求項
8又は請求項9に記載の吸収性物品の包装体。
【請求項11】
前記係合部は、前記吸収性物品の廃棄時に使用される後処理用部材であって、
前記フック部材は、前記吸収性物品の肌面側を内側に折られた状態で、前記表面シートに係合可能である、請求項1から請求項
7のいずれか1項に記載の吸収性物品の包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品の非肌面にフック部材が設けられた吸収性物品の包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、吸収性物品の非肌面にフック部材が設けられた吸収性物品の包装体を開示している。特許文献1の吸収性物品の非肌面には、フック部材と、接着部と、が設けられている。吸収性物品は、幅方向に沿った折り目を基点に複数回折り畳まれ、吸収性物品同士が向き合う面にフック部材が配置された状態で、包装シートで個別に包装されている(特許文献1の
図3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
吸収性物品全体の市場を考慮すると、包装シートで個別に包装された吸収性物品において、フック部材を有する吸収性物品が占める割合は、少ない。そのため、使用者によっては、フック部材の存在に気付かず、適切にフック部材を使用することができないおそれがあった。特に、特許文献1の吸収性物品の包装体は、包装シートで個別に包装された包装状態において吸収性物品の非肌面同士が向き合う面にフック部材が配置されており、包装体の外側からフック部材の存在を気づき難い。そのため、適切にフック部材を使用することができないおそれがあった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、フック部材の存在を使用者に気付かせ、フック部材の使用を促すことができる吸収性物品の包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様に係る吸収性物品の包装体は、前記吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備える。前記吸収性物品は、前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、表面シートと、裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートの間に配置される吸収コアと、前記裏面シートの非肌面において非肌面側に突出したフック部材を有する係合部と、を有する。前記吸収性物品の非肌面の少なくとも一部が前記包装シートによって覆われた状態で折り目を基点に前記吸収性物品及び前記包装シートが折り畳まれることによって、吸収性物品を前記包装シートで個別に包装する。前記包装シートは、繊維層を備える。前記繊維層は、前記吸収性物品が前記包装シートで個別に包装された包装状態において、前記フック部材に当接している。
【0007】
他態様に係る吸収性物品の包装体は、吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する装シートと、を備える。前記吸収性物品は、前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、表面シートと、裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートの間に配置され吸収コアと、前記裏面シートの非肌面において非肌面側に突出したフック部材を有する係合部と、前記裏面シートの非肌面において接着剤が付された接着部と、を有する。前記吸収性物品の非肌面の少なくとも一部が前記包装シートによって覆われた状態で折り目を基点に前記吸収性物品及び前記包装シートが折り畳まれることによって、前記吸収性物品を前記包装シートで個別に包装する。前記接着部と前記係合部は、平面視にて離間している。前記包装シートによって前記吸収性物品が個別に包装された包装状態において、前記包装体の外面には、前記包装体の外面に前記接着部が対向して配置された接着領域と、前記包装体の外面に前記係合部が対向して配置された係合領域と、設けられている。前記接着領域と前記係合領域の色差Eは、3.0以上である。
【0008】
一態様に係る吸収性物品の包装体の製造方法は、吸収性物品を包装シートによって個別に包装した吸収性物品の包装体の製造方法である。繊維を有する繊維層を備える包装シートを搬送する搬送工程と、前記吸収性物品の非肌面において非肌面側に突出したフック部材が、前記繊維層に当接するように、前記包装シート上に前記吸収性物品を配置する配置工程と、前記配置工程後に、前記包装シートと前記吸収性物品を共に折り畳む折り畳み工程と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る吸収性物品の包装体の肌面側から見た展開状態の平面図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る吸収性物品の包装体の非肌面側から見た展開状態の平面図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態における包装状態の吸収性物品の包装体を示した図である。
【
図7】
図7は、第2実施形態に係る吸収性物品の包装体の非肌面側から見た展開状態の平面図である。
【
図8】
図8は、第2実施形態における包装状態の吸収性物品の包装体を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(1)実施形態の概要
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
一態様に係る吸収性物品の包装体は、前記吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する包装シートと、を備える。前記吸収性物品は、前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、表面シートと、裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートの間に配置され吸収コアと、前記裏面シートの非肌面において非肌面側に突出したフック部材を有する係合部と、を有する。前記吸収性物品の非肌面の少なくとも一部が前記包装シートによって覆われた状態で折り目を基点に前記吸収性物品及び前記包装シートが折り畳まれることによって、吸収性物品を前記包装シートで個別に包装する。前記包装シートは、繊維層を備える。前記繊維層は、前記吸収性物品が前記包装シートで個別に包装された包装状態において、前記フック部材に当接している。本態様によれば、包装状態では、フック部材に繊維層が当接しており、包装シートの繊維層にフック部材が係合し易い。包装体の開封時に、繊維層からフック部材の係合を外すこととなり、フック部材が繊維層から外れる際の剥離音やフック部材が係合した部分で一旦引っ掛かった後に外れる感触を使用者が感じやすい。接着剤と包装シートの係合のみの包装体と比較して、感覚が異なるため、使用者がフック部材の存在に気づき易くなる。よって、フック部材の使用を促すことができる。
【0011】
他態様に係る吸収性物品の包装体は、吸収性物品と、前記吸収性物品を個別に包装する装シートと、を備える。前記吸収性物品は、前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、表面シートと、裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートの間に配置され吸収コアと、前記裏面シートの非肌面において非肌面側に突出したフック部材を有する係合部と、前記裏面シートの非肌面において接着剤が付された接着部と、を有する。前記吸収性物品の非肌面の少なくとも一部が前記包装シートによって覆われた状態で折り目を基点に前記吸収性物品及び前記包装シートが折り畳まれることによって、前記吸収性物品を前記包装シートで個別に包装する。前記接着部と前記係合部は、平面視にて離間している。前記包装シートによって前記吸収性物品が個別に包装された包装状態において、前記包装体の外面には、前記包装体の外面に前記接着部が対向して配置された接着領域と、前記包装体の外面に前記係合部が対向して配置された係合領域と、設けられている。前記接着領域と前記係合領域の色差Eは、3.0以上である。本態様によれば、使用者は、包装状態において、包装シートを介して接着領域と係合領域を視認する。このとき、接着領域と係合領域の色差が3.0以上であり、使用者は、接着部が配置された接着領域の存在と、当該接着領域と異なる領域の存在と、を気づくことができる。そのため、使用者は、当該接着領域と異なる領域の存在に起因して、フック部材の存在に気づき易くなる。よって、フック部材の使用を促すことができる。
【0012】
好ましい一態様によれば、前記接着領域には、前記包装シートと前記接着部の間に配置された剥離シートが設けられている。前記剥離シートは、前記係合部の少なくとも一部に重ならず、かつ前記接着部に重なる領域に配置されている。本態様によれば、剥離シートの有無によって接着領域と係合領域の見た目及び感覚が異なる。当該異なる感覚の領域を設けることにより、使用者が接着部と係合部の両方の存在を把握し易くなる。
【0013】
好ましい一態様によれば、前記包装状態において、前記包装体の外面には、前記包装シートが配置され、かつ前記包装体の外面に前記剥離シート及び前記フック部材が対向して配置されていない包装領域と、前記包装体の外面に前記包装シート及び前記剥離シートが対向して配置され、かつ前記包装体の外面に前記フック部材が対向して配置されていない剥離領域と、が設けられている。前記係合領域と前記包装領域の色差、及び前記係合領域と前記剥離領域の色差は、前記包装領域と前記剥離領域の色差よりも大きい。本態様によれば、包装領域と前記剥離領域の色差が小さく、係合領域と前記包装領域の色差が大きく、かつ前記係合領域と前記剥離領域の色差が大きいため、係合領域が目立ち易くなる。すなわち、係合部は、剥離シート及び包装シートに対して目立ち易くなる。よって、使用者は、係合部のフック部材の存在に気づき易くなる。
【0014】
好ましい一態様によれば、前記吸収性物品と前記包装シートを折り線によって折り畳んでいない展開状態において、前記剥離シートの外縁と前記接着部の外縁との最小距離は、前記接着部の厚みよりも長い。本態様によれば、折り畳み時や展開時には、接着部の厚み方向が包装シートの平面方向に向いて配置されることがある。すなわち、折り畳み時や展開時には、展開状態における接着部の外縁よりも接着部の厚み分だけ外側に接着部が配置されることがある。しかし、剥離シートの外縁と接着部の距離が最も短い最小距離が、接着部の厚みよりも長いため、接着部が剥離シートの外縁よりも外側に延出せず、接着部が意図せずに包装シートに付着することを抑制できる。
【0015】
好ましい一態様によれば、前記包装状態において、前記フック部材は、前記表面シートに当接しないで配置されている。本態様によれば、包装状態においてフック部材が表面シートに当接せず、着用者の肌に当たる表面シートがフック部材によって意図せずに破断したり傷ついたりする不具合を抑制できる。
【0016】
好ましい一態様によれば、前記包装シートの伸度は、前記裏面シートの前記係合部が配置された領域の伸度よりも高い。本態様によれば、包装シートが伸び易く、かつフック部材側が伸び難いため、開封時に包装シートが伸びつつフック部材の係合が外れる。包装シートが伸びる分、係合が外れる際の感覚が異なる時間を長くでき、使用者がよりフック部材の存在に気づき易い。
【0017】
好ましい一態様によれば、前記係合部は、前記折り目と重なる領域に配置されている。本態様によれば、折り目の折り癖によってフック部材が包装シート内により入り込み易く、開封時の感覚がより強く発生し易い。また、折り目を跨いで係合部が配置されている形態にあっては、折り目部分の開封時の感覚と、折り目以外の部分の開封時の感覚と、が異なる。そのため、使用者は、フック部材の存在により気づき易い。
【0018】
好ましい一態様によれば、前記包装シートには、厚み方向に圧縮された包装圧搾部が間隔を空けて複数形成されている。前記フック部材は、前記前後方向又は前記幅方向の一方である第1方向に間隔を空けて複数配置されている。前記包装圧搾部は、前記フック部材と対向する領域において、前記第1方向に間隔を空けて複数配置されている。前記包装圧搾部の前記第1方向の間隔は、前記フック部材の前記第1方向の間隔よりも長い。フック部材と対向する領域において包装圧搾部が形成された部分は、繊維層の繊維が圧縮されており、フック部材が係合し難い。一方、包装圧搾部同士の間の部分は、繊維層の繊維が圧縮されてなく、フック部材が係合し易い。包装圧搾部同士の間の領域が長く、フック部材が係合し易い領域を確保できる。また、フック部材の係合力が高い部分と低い部分が設けられているため、係合を外す際の感覚が変化し、使用者がフック部材の存在を気づき易くなる。
【0019】
好ましい一態様によれば、前記包装シートが前記吸収性物品を個別に包装した状態で、前記包装シートは、複数重ねられ、前記包装シート同士は、包装接合部を介して接合されている。前記フック部材及び前記包装接合部は、前記前後方向又は前記幅方向の一方である第1方向に間隔を空けて複数配置されている。前記包装接合部の前記第1方向の間隔は、前記フック部材の前記第1方向の間隔と異なる。使用者が、吸収性物品の使用時に吸収性物品を取り出そうとすると、包装接合部による包装シート同士の接合を分離し、包装シート同士を離間する操作と、フック部材と繊維層の係合を外す操作と、を行うこととなる。このとき、同一の第1方向に並んだフック部材の間隔と包装接合部の間隔が異なる。そのため、第1方向に沿って開封操作を行った際に、フック部材の係合が外れる感覚と、包装接合部の接合が外れる感覚と、が異なるタイミングで生じる。よって、使用者は、開封操作の感覚が異なる構造の存在に気づき、フック部材の存在を気付きやすくなる。
【0020】
好ましい一態様によれば、前記表面シートには、厚み方向に圧縮された表面圧搾部が間隔を空けて複数形成されている。前記係合部は、前記表面圧搾部と重なる領域と、前記表面圧搾部と重ならない領域と、の両方に配置されている。本態様によれば、使用時や装着時等において吸収性物品の肌面側から係合部が透けて見えることがある。このとき、前記表面圧搾部と重なる領域と、前記表面圧搾部と重ならない領域と、によって係合部の見え方が異なる。よって、使用者は、視覚にて係合部の存在に気づき易い。
【0021】
好ましい一態様によれば、前記吸収性物品は、他の吸収性物品の表面シート上に積層され、前記他の吸収性物品と共に使用されるように構成されている。前記フック部材は、前記他の前記吸収性物品の表面シートに係合する。本態様によれば、吸収性物品を他の吸収性物品の上にのせて使用することができる。係合部を介して当該吸収性物品のみを容易に着脱でき。吸収性物品のみを交換し、他の吸収性物品を使用し続けることができる。
【0022】
好ましい一態様によれば、前記他の吸収性物品は、前記他の吸収性物品の前記幅方向の中心を挟んだ両側において、前記幅方向の外側部に位置する幅基点部を基点として肌面側に起立する一対の防漏ギャザーを有している。前記吸収性物品の前記幅方向の長さは、前記他の吸収性物品が伸長状態における前記幅基点部間の距離よりも短い。本態様によれば、防漏ギャザーの幅基点部に吸収性物品が重なって配置されたり、防漏ギャザーの幅基点部よりも幅方向の外側の領域に吸収性物品が重なって配置されたりすると、防漏ギャザーの起立によって吸収性物品が肌面側に押し上げられ、吸収性物品と他の吸収性物品との係合が外れるおそれがある。しかし、他の防漏ギャザー間に吸収性物品を配置でき、防漏ギャザーの起立によって吸収性物品が肌面側に押し上げられずに、吸収性物品が他の吸収性物品に係合した状態を維持し易くなる。
【0023】
好ましい一態様によれば、前記吸収性物品は、前記吸収性物品の非肌面側に折り返されるウイングを有しない。本態様によれば、吸収性物品は、ウイングを有しないため、他の吸収性物品に重ねて配置された際に、ウイングの存在によって他の吸収性物品に対して浮き上がり難くなる。よって、ウイングによって吸収性物品が肌面側に押し上げられずに、吸収性物品が他の吸収性物品に係合した状態を維持し易くなる。
【0024】
好ましい一態様によれば、前記係合部は、前記吸収性物品の廃棄時に使用される後処理用部材である。前記フック部材は、前記吸収性物品の肌面側を内側に折られた状態で、前記表面シートに係合可能である。本態様によれば、使用者は、包装状態においてフック部材の存在を認識することで、後処理用部材を適切に使用して、後処理用部材によって丸められた状態で吸収性物品を清潔に廃棄できる。
【0025】
好ましい一態様によれば、本態様によれば、前記フック部材は、前記前後方向又は前記幅方向の一方である第1方向に間隔を空けて複数形成されている。前記フック部材の前記第1方向のピッチは、異なっている。本態様によれば、フック部材が全て等しいピッチで配置されている構成と比較して、フック部材が繊維層から外れる際の感覚の変化が不規則になり、フック部材の存在により気づき易くなる。
【0026】
一態様に係る吸収性物品の包装体の製造方法は、一態様に係る吸収性物品の包装体の製造方法は、吸収性物品を包装シートによって個別に包装した吸収性物品の包装体の製造方法である。繊維を有する繊維層を備える包装シートを搬送する搬送工程と、前記吸収性物品の非肌面において非肌面側に突出したフック部材が、前記繊維層に当接するように、前記包装シート上に前記吸収性物品を配置する配置工程と、前記配置工程後に、前記包装シートと前記吸収性物品を共に折り畳む折り畳み工程と、を有する。本態様によれば、折り畳み工程において、包装シートと吸収性物品を折り畳むことにより、包装シートと吸収性物品が厚み方向に近づくように押圧され、繊維層に当接したフック部材が繊維層内に挿入し易い。よって、包装体の開封時に、繊維層からフック部材の係合を外すこととなり、フック部材が繊維層から外れる際の剥離音やフック部材が係合した部分で一旦引っ掛かった後に外れる感触を使用者が感じやすくなる。
【0027】
(2)第1実施形態に係る吸収性物品の包装体
以下、図面を参照して、第1実施形態に係る吸収性物品の包装体(以下、包装体とする)100について説明する。吸収性物品1は、生理用ナプキン、パンティライナー、母乳パッド、大人用失禁パッド、使い捨ておむつ、糞便パッド又は汗取りシートのような吸収性物品であってよい。特に、吸収性物品は、使用者の下着のような着用物品の内側に取り付けられて使用される物品であってよい。
【0028】
なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なる場合があることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる場合がある。また、本発明における長さや位置関係を比較する際は、特段の言及がない限り、伸縮部材による皺が形成されない状態まで吸収性物品を伸長させた伸長状態の吸収性物品を用いる。
【0029】
図1は、第1実施形態に係る包装体100の肌面側T1から見た展開状態の平面図である。
図2は、第1実施形態に係る包装体100の非肌面側T2から見た展開状態の平面図である。
図3は、
図1に示すA-A線に沿った断面図である。
図4は、
図3に示すB部分の拡大図である。
図5は、包装状態の包装体100を示した図である。
図5(a)は、包装体100の包装状態の平面図であり、
図5(b)は、
図5(a)のC-C線に沿った断面図である。ここで、「肌面側」は、使用中に着用者の肌に面する側に相当する。「非肌面側」は、使用中に着用者の肌とは反対に向けられる側に相当する。また、展開状態は、吸収性物品1及び包装シート40が、いずれの折り目によっても折り畳まれていない状態であり、包装状態は、吸収性物品1及び包装シート40が折り目FL1、FL2を基点に折り畳まれ、吸収性物品1が包装シート40で個別に包装された状態である。包装体100は、吸収性物品1と包装シート40を有する。吸収性物品1は、前後方向L及び幅方向Wを有する。前後方向Lは、着用者の前側(腹側)から後側(背側)に延びる方向、又は着用者の後側から前側に延びる方向である。幅方向Wは、前後方向Lと直交する方向である。なお、断面図において説明の便宜上、各部材を離して示しているが、実際の製品ではその限りでない。
【0030】
吸収性物品1は、前後方向Lに三等分した前側域S1、中央域S2及び後側域S3を有してよい。前側域S1、中央域S2及び後側域S3は、吸収性物品1の前後方向Lの長さが最も長い位置(本実施の形態では、吸収性物品1の幅方向Wの中心1CW)において、吸収性物品1を前後方向Lに3等分した領域である。吸収性物品1は、吸収コア23よりも幅方向Wの外側に延出したフラップ部を有してよい。フラップ部は、少なくとも中央域S2に配置されたウイングと、少なくとも後側域S3に配置されたヒップフラップと、のうち少なくとも一方であってよい。ウイングを有する吸収性物品にあっては、ウイングが配置された領域を中央域として規定してもよい。
【0031】
吸収性物品1は、着用者の肌に面する表面シート21と、着用者の肌とは反対側に向けられる裏面シート22と、表面シート21と裏面シート22の間の吸収コア23と、係合部30と、を含む。表面シート21は、使用中に着用者の肌の方に向いて配置される。表面シート21は、液透過性のシートによって構成されてよく、開口が形成されたフィルム、繊維を有する不織布又は織布によって構成されてよい。表面シート21は、係合部30が後述する後処理用部材を構成する形態にあっては、表面シート21は、繊維を有する織布又は不織布から構成され、係合部30のフック部材31が当該繊維と接合可能に構成されてよい。裏面シート22は、使用中に、着用者の肌とは反対側に向けられる。裏面シート22は、液不透過性シートを含んでいてよい。吸収コア23は、吸収性物品1の前後方向Lに沿って延びている。吸収コア23は、水分を吸収可能な吸収材料を有する。吸収コア23は、図示しないコアラップによって覆われていてよい。コアラップは、例えばティッシュにより構成することができる。なお、本明細書において、「前後方向に沿って」という用語は、前後方向Lに対して45°未満の角度を持った方向を意味し、「幅方向に沿って」という用語は、幅方向Wに対して45°未満の角度を持った方向を意味する。
【0032】
図2に示すように、係合部30は、裏面シート22の非肌面に設けられている。
図3及び
図4に示すように、係合部30は、裏面シート22の非肌面において非肌面側T2に突出したフック部材31を少なくとも有する。フック部材31は、裏面シート22の一部が非肌面側T2に突出した部分によって構成されていてもよいし、裏面シート22と別体の部材によって構成されていてもよい。本実施の形態のフック部材31は、裏面シート22と別体の部材によって構成されており、裏面シート22の非肌面に接合された基材シート35から非肌面側T2に向かって突出している。基材シート35とフック部材31は、一体化していてよい。フック部材31は、1個設けられていてもよいし、複数設けられていてもよい。係合部30は、例えば錨形や鉤形のフック部材31を有するもの等を用いることができる。係合部30としては、公知の機械的面ファスナーのオス部材を用いることもでき、例えば「マジックテープ(登録商標)」(クラレ社製)、「クイックロン(登録商標)」(YKK社製)、「マジクロス(登録商標)」(カネボウベルタッチ社製)等におけるオス部材等を用いることができる。複数のフック部材31は、前後方向L又は幅方向Wの一方である第1方向に間隔を空けて複数配置されてよい。なお、第1方向に間隔を空けて配置されたフック部材31は、少なくとも第1方向に間隔を空けて配置されていればよく、前後方向L又は幅方向Wの他方である第2方向にも間隔を空けて複数配置されてよい。本実施の形態の第1方向は、前後方向Lであってよく、第2方向は、幅方向Wであってよく、フック部材31は、第1方向及び第2方向に間隔を空けて複数配置されている。フック部材31は、非肌面側T2に突出する軸部311と、軸部311の先端において軸部311よりも平面方向の外側に延びる傘部312と、を有してよい。本実施の形態の係合部30は、吸収性物品1の幅方向Wの中心1CWに対する幅方向Wの両側に一対で配置されている。各係合部30は、前後方向Lに沿って延び、吸収性物品1の前端部から後端部まで連続している。変形例において、係合部は、幅方向に延びていてもよいし、吸収性物品1の前端部から後端部まで連続せずに、間隔を空けて配置されていてもよい。
【0033】
係合部30は、本実施の形態の吸収性物品1と別体の他の吸収性物品1の表面シートに係合するように構成されていてもよいし、吸収性物品1の廃棄時に使用される後処理用部材であってよい。後処理用部材としてのフック部材31は、廃棄時等において吸収性物品1の肌面側T1を内側にして吸収性物品1が折られた状態で、表面シート21に接合可能に構成されている。使用者は、使用後の表面シート21に排泄物が付着しているため、吸収性物品1を廃棄する際に吸収性物品1の肌面側T1を内側に丸めて廃棄することがある。このとき、例えば、吸収性物品1の前端縁又は後端縁から前後方向Lに吸収性物品1を丸める。吸収性物品1の丸め始めの部分の非肌面側T2が表面シート21に当接しつつ、吸収性物品1が前後方向Lに丸められる。吸収性物品1の非肌面側T2には、非肌面側T2に突出するフック部材31が設けられている。そのため、吸収性物品1が前後方向Lに更に丸められると、フック部材31が表面シート21に当接する。フック部材31の傘部312が表面シート21の繊維にひっかかり、フック部材31が表面シート21に接合する。係合部30によって、排泄物が付着した面を内側にした清潔な状態で吸収性物品1を廃棄できる。フック部材31が表面シート21の繊維間に引っ掛かって接合状態を実現できるため、経血等の体液の付着によって表面シート21が濡れ、後処理用部材と表面シートを接合させることができる。また、係合部30のフック部材31を表面シート21に接合する操作は、吸収性物品1を丸める過程で行うことができ、係合部30を引っ張って接合する等の別途の操作が必要ない。そのため、使用者が特段意識せずに廃棄する場合であっても、係合部30によって吸収性物品1が丸められた状態を維持することもできる。
【0034】
また、係合部30は、他の吸収性物品の表面シート上に積層され、他の吸収性物品と共に使用されるように構成されてよい。フック部材31は、他の吸収性物品の表面シートに係合する。当該構成によれば、吸収性物品1を他の吸収性物品の上にのせて使用することができる。係合部30を介して当該吸収性物品1のみを容易に着脱でき、吸収性物品1のみを交換し、他の吸収性物品を使用し続けることができる。他の吸収性物品の幅方向Wの中心を挟んだ両側において、幅方向Wの外側部に位置する幅基点部を基点として肌面側T1に起立する一対の防漏ギャザーを有してよい。吸収性物品1の幅方向Wの長さは、幅基点部間の距離よりも短くてよい。防漏ギャザーの幅基点部に吸収性物品1が重なって配置されたり、防漏ギャザーの幅基点部よりも幅方向Wの外側の領域に吸収性物品1が重なって配置されたりすると、防漏ギャザーの起立によって吸収性物品1が肌面側T1に押し上げられ、吸収性物品1と他の吸収性物品との係合が外れるおそれがある。しかし、他の防漏ギャザー間に吸収性物品1を配置でき、防漏ギャザーの起立によって吸収性物品1が肌面側T1に押し上げられずに、吸収性物品1が他の吸収性物品に係合した状態を維持し易くなる。他の吸収性物品と使用される吸収性物品1にあっては、吸収性物品1の非肌面側T2に折り返されるウイングを有しなくてよい。吸収性物品1は、ウイングを有しないため、他の吸収性物品に重ねて配置された際に、ウイングの存在によって他の吸収性物品に対して浮き上がり難くなる。例えば、防漏ギャザーを有する他の吸収性物品にウイングを貼り合わせると、防漏ギャザー上にウイングのみが載り、当該載った部分の隙間から漏れが発生するおそれがある。しかし、吸収性物品がウイングを有しないため、ウイングによって吸収性物品1が肌面側T1に押し上げられずに、吸収性物品1が他の吸収性物品に係合した状態を維持し易くなるとともに、漏れを抑制できる。
【0035】
包装シート40は、吸収性物品1の非肌面側T2に配置され、吸収性物品1を個別に包装する。より詳細には、
図1に示す展開状態において、包装シート40上に吸収性物品1を配置した状態で、幅方向Wに延びる第1折り目FL1及び第2折り目FL2を基点に折り畳まれる。第1折り目FL1は、第2折り目FL2よりも後側に位置し、第2折り目FL2よりも先に折られる。
図5に示すように、第1折り目FL1及び第2折り目FL2を基点に折り畳まれた状態で、包装シート40が吸収性物品1を個別に包装した包装状態となる。包装状態において、包装シート40の端縁は、止着テープ45によって止着されてよい。
図5(b)に示すように、包装状態において、包装シート40は、複数重ねられ、包装シート40同士は、包装接合部48を介して接合されてよい。包装接合部48は、包装シート40の幅方向Wの両側の端部に設けられている。包装接合部48は、包装シート40同士を接合した部分であってよく、間隔を空けて複数設けられている。包装シート40同士の接合は、接着、融着、及び接合の少なくともいずれかであってよい。複数の包装接合部48は、前後方向L又は幅方向Wの一方である第1方向に間隔を空けて複数配置されてよい。なお、第1方向に間隔を空けて配置された包装接合部48は、少なくとも第1方向に間隔を空けて配置されていればよく、前後方向L又は幅方向Wの他方である第2方向にも間隔を空けて複数配置されてよい。本実施の形態の包装接合部48は、第1方向である前後方向L及び第2方向である幅方向Wに間隔を空けて複数配置されている。包装接合部48によって包装体100の側部が封止され、包装シート40の内部に収容された吸収性物品1を封入できる。包装状態において、フック部材31は、表面シート21に当接しないで配置されてよい。包装状態においてフック部材31が表面シート21に当接せず、着用者の肌に当たる表面シート21がフック部材31によって意図せずに破断したり傷ついたりする不具合を抑制できる。
【0036】
包装シート40は、繊維層41を備えてよい。繊維層41は、繊維を少なくとも有していればよく、例えば、不織布又は織物によって構成できる。繊維層41は、包装状態において、係合部30のフック部材31に当接してよい。繊維層41は、フック部材31の少なくとも一部と当接していればよく、フック部材31の全体と当接していてもよい。包装シート40は、少なくとも繊維層41を有していればよく、繊維層41と他のシート層との積層シートによって構成されてよい。繊維層41は、フック部材31の少なくとも一部と当接する領域に少なくとも設けられていればよく、包装シート40の全域に設けられていなくてもよい。本実施の形態の包装シート40は、繊維層41と、フィルム層42と、の積層シートによって構成されている。繊維層41は、フィルム層42よりも肌面側T1に配置されている。変形例において、包装シート40は、繊維層41のみによって構成されてよい。
【0037】
図6に示すように、包装シート40には、包装シート40が厚み方向Tに圧縮された包装圧搾部49が間隔を空けて複数形成されてよい。なお、
図6以外の図面においては、包装圧搾部49を省略している。包装圧搾部49は、包装シート40の全体に亘って形成されてよい。包装圧搾部49は、第1方向及び第2方向に間隔を空けて複数配置されてよい。包装圧搾部49のピッチは、包装接合部48のピッチと異なっていてよい。より詳細には、包装圧搾部49の前後方向LのピッチPL49は、包装接合部48の前後方向LのピッチPL48と異なっていてよい。包装圧搾部49の幅方向WのピッチPW49は、包装接合部48の幅方向WのピッチPW48と異なっていてよい。個々の包装圧搾部49の平面視の形状は、個々の包装接合部48の形状と異なっていてよい。包装圧搾部49が形成された後に、包装接合部48が形成される形態にあっては、包装接合部48の一部が包装圧搾部49に重なっていてもよい。本実施の形態では、包装圧搾部49のみが形成された部分R11と、包装接合部48のみが形成された部分R12と、包装接合部48と包装圧搾部49に重なった部分R13と、包装接合部48と包装圧搾部49の両方が形成されていない部分R14と、が設けられている。
【0038】
本発明に係る包装体100は、フック部材31の存在を使用者に気付かせ、フック部材31の使用を促すことができるように構成されている。次いで、使用者にフック部材31の存在を気付かせるための構成について詳細に説明する。第1実施形態の包装体100は、包装体100を開封する際の感覚(聴覚及び触覚)の少なくとも一方によってフック部材31の存在を気付かせるように構成されている。包装シートの繊維層41は、吸収性物品1が包装シートで個別に包装された包装状態において、フック部材31に当接している。包装状態では、フック部材31に繊維層41が当接しており、包装シート40の繊維層41にフック部材31が係合し易い。包装体100の開封時に、繊維層41からフック部材31の係合を外すこととなり、フック部材31が繊維層41から外れる際の剥離音やフック部材31が係合した部分で一旦引っ掛かった後に外れる感触を使用者が感じやすい。接着部と包装シートの係合のみの包装体100と比較して、剥離音や感触が異なるため、使用者がフック部材31の存在に気づき易くなる。よって、フック部材31の使用を促すことができる。
【0039】
傘部312の厚みT312(
図4参照)は、繊維層41の厚みT41(
図3参照)よりも厚くてよい。包装状態において、フック部材31の傘部312の厚み方向の全域が繊維層41内に配置されていてよい。包装状態において傘部312が繊維と絡んでいるため、剥離操作時の感覚が強くなり易く、また剥離音及び剥離する際の感覚の変化も大きくなり易く、使用者がフック部材31の存在をより気付きやすくなる。また、フック部材31の軸部311の直径は、繊維層41の繊維間距離よりも短く、傘部312の直径は、繊維層41の繊維間距離よりも長くてよい。フック部材31の軸部311の直径が繊維間距離よりも短いので、繊維間に入り込み易く、かつ傘部312の直径が繊維間距離よりも長いため、傘部312が繊維に一旦係合した後に傘部312が抜けにくくなる。なお、繊維間距離については、一般に水銀圧入法等の種々の測定方法が知られているが、本明細書においては、軸部311の直径と同等の粒子径を有する粒子が透過し得る繊維間距離という程度の精度、及び傘部312の直径と同等の粒子径を有する粒子が透過しない繊維間距離という程度の精度で足る。繊維層上に、対応する粒子径を配置して、該繊維層を振動させたときに、上述の粒子が透過するか否かの程度の繊維間距離を意味する。
【0040】
係合部30が裏面シート22と別体であり、係合部30が裏面シート22に貼り合わされた形態にあっては、係合部30と裏面シート22の接合強度は、繊維層41とフィルム層42の接合強度よりも高くてよい。当該構成によれば、係合部30が意図せずに裏面シート22から剥がれることに起因した製品不良を防止できる。また、係合部30が意図せずに裏面シート22から剥がれる際は、吸収性物品の前後方向Lの端部側から剥がれ易い。そのため、仮に係合部30が裏面シート22から剥がれると、吸収性物品の前後方向の端部がよれた場合、使用者の肌を傷つけてしまうおそれがある。しかし、係合部30と裏面シート22の接合強度が比較的高いため、係合部30が意図せずに裏面シート22から剥がれることに起因する不具合を抑制できる。
【0041】
包装シート40の伸度は、裏面シート22の係合部30が配置された領域の伸度よりも高くてよい。当該包装シート40の伸度及び裏面シート22の伸度は、前後方向Lにおける伸度であってよい。一般的に、使用者は、包装体100を開封した後、吸収性物品1の前端部又は後端部を把持し、前後方向Lに吸収性物品1を引っ張り、包装シート40から吸収性物品1を剥がす。そのため、開封操作時に、吸収性物品1及び包装シート40は、前後方向Lに引っ張られ易い。本構成によれば、包装シート40が伸び易く、かつフック部材31側が伸び難いため、開封時に包装シート40が伸びつつフック部材31の係合が外れる。包装シート40が伸びる分、係合が外れる際の剥離音の発生時間及び係合が外れる際の感触が変化する時間を長くでき、使用者がよりフック部材31の存在に気づき易い。
【0042】
包装シート40の伸度及び裏面シート22の伸度は、以下の方法によって測定できる。裏面シート22及び係合部30が重なった領域を切り出して、測定用試料とするとともに、包装シート40を切り取って、測定用の試料とする。裏面シート22が接着剤によって接合されている場合には、トルエンを用いて接着剤を溶解させ、24時間標準状態(温度23±2℃,相対湿度50±5%)下にて乾燥させたものを用いる。測定用試料は、長さ150mm×幅25mmの短冊状の試験片であってよい。この測定用試料を、最大荷重容量が50Nであるロードセルを備えた引張試験機(島津製作所(株)製、オートグラフ、型式AGS-1kNG)を使用して、測定用試料について、100mmのチャック間距離、100mm/分の引張速度の条件で引張伸度を測定する。3つの測定用試料の引張伸度の平均値を引張伸度とする。測定用試料の幅が25mm未満の場合は、最大幅にて測定し、長さが足りない場合においても、チェック間を狭めることにより、測定することができる。また、測定用試料を作成する包装体は、同じ段ボール内に封入されているものの中で、n=10測定し、その平均値とする。
【0043】
係合部30は、折り目に重なる領域に配置されてよい。第1折り目FL1及び第2折り目FL2の少なくとも一方に、係合部30が重なっていればよい。折り目の折り癖によってフック部材31が包装シート40内に引っ掛かり易い。そのため、開封時の剥離音が発生し易い。また、係合部30は、折り目を跨いで配置されてよい。本実施の形態では、係合部30は、幅方向Wに延び、折り目FL1及びFL2を前後方向Lに跨いで配置されている。折り目を跨いで係合部30が配置されているため、折り目部分の開封時の感覚と、折り目以外の部分の開封時の感覚と、が異なる。そのため、使用者は、フック部材31の存在により気づき易い。また、包装体100は、使用前に図示しない収容体内において、厚み方向Tに積層されてよい。収容体内において厚み方向Tに包装体100が押圧されているため、フック部材31が、少なくとも折り目以外の領域において押圧され、繊維層41内により引っかかり易くなる。
【0044】
包装接合部48の第1方向である前後方向Lの間隔GL48(
図6参照)は、フック部材31の第1方向である前後方向Lの間隔と異なってよい。使用者が、使用時に吸収性物品1を取り出そうとすると、包装接合部48による包装シート40同士の接合を分離し、包装シート40同士を離間する操作と、フック部材31と繊維層41の係合を外す操作と、を行うこととなる。このとき、同一の第1方向に並んだフック部材31の間隔と当該第1方向に並んだ包装接合部48の間隔が異なる。そのため、第1方向に沿って開封操作を行った際に、フック部材31の係合が外れる感覚と、包装接合部48の接合が外れる感覚と、が異なるタイミングで生じる。よって、使用者は、開封操作の感覚が異なる構造の存在に気づき、フック部材31の存在を気付きやすくなる。なお、包装接合部48の第2方向である幅方向Wの間隔GW48(
図6参照)は、フック部材31の第2方向である幅方向Wの間隔と異なってもよい。第1方向に沿った開封操作のみならず第2方向に沿った開封操作においても、開封時の感覚を変化させることができ、使用者がフック部材31の存在をより気付きやすくなる。
【0045】
包装圧搾部49は、フック部材31と対向する領域において、第1方向に間隔を空けて複数配置されている。包装圧搾部49は、少なくともフック部材31と対向する領域において第1方向に間隔を空けて配置されていればよく、他の領域においては、当該構成に限られないし、フック部材31と対向する領域において、第1方向及び第2方向に間隔を空けて配置されていてもよい。包装圧搾部49の第1方向の間隔は、フック部材31の第1方向の間隔よりも長い。より詳細には、包装圧搾部49の前後方向Lの間隔GL49(
図6参照)は、フック部材31の前後方向Lの間隔よりも長くてもよい。または、包装圧搾部49の幅方向Wの間隔GW49(
図6参照)は、フック部材31の幅方向Wの間隔よりも長くてもよい。フック部材31と対向する領域において包装圧搾部49が形成された部分は、繊維が圧縮されており、フック部材31が係合し難い。一方、包装圧搾部49同士の間の部分は、繊維が圧縮されてなく、フック部材31が係合し易い。包装圧搾部49同士の間の領域が長く、当該領域にてフック部材31を係合させることができる。また、フック部材31の係合力が高い部分と低い部分が設けられているため、係合を外す際の剥離音及び感触が変化し、使用者がフック部材31の存在を気づき易くなる。
【0046】
表面シート21には、厚み方向に圧縮された表面圧搾部(図示せず)が間隔を空けて複数形成されていてもよい。係合部30は、表面圧搾部と重なる領域と、表面圧搾部と重ならない領域と、の両方に配置されてよい。使用時や装着時等において吸収性物品1の肌面側T1から係合部30が透けて見えることがある。このとき、表面圧搾部と重なる領域と、表面圧搾部と重ならない領域と、によって係合部30の見え方が異なる。よって、視覚にて係合部30の存在により気づき易い。また、展開状態において、包装体100の肌面側T1から係合部30を視認でき、かつ包装体100の非肌面側T2からも係合部30を視認できてよい。展開状態の包装体100の肌面側T1から視認できる係合部30は、展開状態の包装体100の非肌面側T2から視認できる係合部30よりも薄くてよい。使用者は、剥離音及び剥離時の感触によってフック部材31の存在を把握できるとともに、吸収性物品1の表と裏を判別でき、吸収性物品1を正しい方向及び位置で装着できる。
【0047】
フック部材31の第1方向のピッチは、異なっていてよい。すなわち、フック部材31のピッチは、等しいピッチでなく、異なるピッチを含んでよい。フック部材31が全て等しいピッチで配置されている構成と比較して、フック部材31が繊維層41から外れる際の感覚が不規則になり、フック部材31の存在により気づき易くなる。また、フック部材31は、第1方向に間隔を空けて配置され、第1方向に延びる列を形成し、当該列は、第2方向に間隔を空けて複数配置されてよい。任意の列のフック部材31の第1方向の位置は、任意の列に隣接する列のフック部材31の第1方向の位置からずれていてもよい。当該構成によれば、第1方向に沿って吸収性物品1と包装シート40が分離する際に、複数列のフック部材31が交互に剥離し、断続的に剥離音が出やすくなり、使用者がよりフック部材31の存在を気付きやすくなる。
【0048】
次いで、他の実施形態に係る包装体100Xについて説明する。なお、他の実施形態において、上述の第1実施形態と同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。第2実施形態に係る吸収性物品1Xは、視覚によってフック部材31の存在を気づかせ易く構成している。
図7は、第2実施形態に係る包装体100Xの非肌面側T2から見た展開状態の平面図である。
図8は、第2実施形態における包装状態の包装体100Xを示した図である。
図8(a)は、包装体の包装状態の平面図であり、
図8(b)は、
図8(a)のE-E線に沿った断面図である。第2実施形態の包装体100Xの吸収性物品1Xは、裏面シート22の非肌面において接着剤が付された接着部70を有する。接着部70は、下着などの着用物品に吸収性物品1Xを止着するために用いられてもよいし、他の吸収性物品に止着するためであって、フック部材31の補助として用いられてもよい。裏面シートの22の非肌面には、接着部70と係合部30の両方が設けられている。接着部70と係合部30は、平面視にて離間している。本実施の形態では、吸収性物品の前後方向Lの中央に係合部30が配置されており、係合部30よりも前後方向Lの外側に接着部70が配置されている。すなわち、前後方向Lにおいて、係合部30と接着部70が並んでいる。変形例において、幅方向Wにおいて、係合部30と接着部70が並んでいてもよい。
【0049】
図8に示す包装状態において、包装体100Xの外面には、包装体100Xの外面に接着部70が対向して配置された接着領域R26と、包装体100Xの外面に係合部30が対向して配置された係合領域R25と、が設けられている。なお、包装体100Xの外面とは、折り畳まれた状態で包装体100Xの最も外側に位置する面であり、主に包装シート40の外面によって構成される。なお、包装シート40の外面であるが、包装状態において他の包装シートによって覆われた部分は、包装体100Xの外面を構成しない。包装体100Xの外面に対向して配置された状態は、包装体100Xの外面と、最も外面側に位置する裏面シート22の非肌面と、の間に部材が配置された状態である。すなわち、包装体100Xの外面と、最も外面側に位置する裏面シート22の非肌面と、の間に配置された部材は、包装体100Xの外面に対向して配置されている。包装状態において、包装体100Xの外面から見た際の接着領域R26と係合領域R25の色差は、3.0以上である。出願人が種々検討を重ねた結果、使用者は、一般的に色差が3.0以上であると、2つの領域を別の領域として認識し易いことがわかった。使用者は、包装状態において、包装シート40を介して接着領域R26と係合領域R25を視認する。接着領域R26と係合領域R25の色差が3.0以上であり、使用者は、接着部70が配置された接着領域R26の存在と、当該接着領域R26と異なる領域の存在と、を気づくことができる。そのため、使用者は、当該接着領域R26と異なる領域の存在に起因して、フック部材31の存在に気づき易くなる。よって、フック部材31の使用を促すことができる。当該色差は、包装体の外面において測定する。色差は、測定対象となる2点(2つの領域)について市販の測色器を用いて測色を行い、JIS Z 8729に規定されるCIE1976(L*a*b*)色空間に基づいて数値化した値を比較することによって求めることができる。具体的に、測定対象たる2点間のL*値の差がΔL*、a*の差がΔa*、b*値の差がΔb*であるときに、色差=[(ΔL*)
2+(Δa*)
2+(Δb*)
2]
1/2によって求められる。係合領域R25と接着領域R26の色差は、包装状態の包装体100Xの外面側から係合領域R25と接着領域R26に測色器を当てて測定する。
【0050】
包装体100Xの包装シート40は、繊維層41のみによって構成されてよい。吸収性物品1Xは、使用前に接着部70を保護する剥離シート75を有してよい。剥離シート75は、包装シート40と接着部70の間に配置されていればよい。剥離シート75は、係合部30の少なくとも一部に重ならず、かつ接着部70に重なる領域に配置されてよい。すなわち、剥離シート75は、係合部30の全体を覆っていなければよく、係合部30の一部を覆ってもよいし、係合部30の全域に重ならなくてもよい。また、剥離シート75は、接着部70を保護する観点から、接着部70の全域に重なっていてよい。使用者は、包装状態の包装体100Xの外面から、包装シート40及び剥離シート75を介して接着部70を視認する。このような構成によれば、剥離シート75の有無によって接着領域R26と係合領域R25の見た目及び感触が異なる。当該異なる感覚の領域を設けることにより、使用者が接着部70と係合部30の両方の存在を把握し易くなる。なお、変形例において、剥離シート75が、係合部30の全域を覆っていてもよい。また、変形例において、吸収性物品1Xは、剥離シート75を備えず、包装シート40によって接着部70を覆ってもよい。
【0051】
図8(b)に示すように、包装体100Xの外面には、包装シート40が配置され、かつ包装体100Xの外面に剥離シート75及びフック部材31が対向して配置されていない包装領域R21と、包装体100Xの外面に包装シート40及び剥離シート75が対向して配置され、かつ包装体100Xの外面にフック部材31が対向して配置されていない剥離領域R22と、が設けられている。係合領域R25と包装領域R21の色差、及び係合領域R25と剥離領域R22の色差は、包装領域R21と剥離領域R22の色差よりも大きい。包装領域R21と剥離領域R22の色差が小さく、係合領域R25と包装領域R21の色差が大きく、かつ係合領域R25と剥離領域R22の色差が大きいため、係合領域R25が目立ち易くなる。すなわち、係合部30は、剥離シート75及び包装シート40に対して目立ち易くなる。よって、使用者は、係合部30のフック部材31の存在に気づき易くなる。係合領域R25と包装領域R21の色差、係合領域R25と剥離領域R22の色差、及び包装領域R21と剥離領域R22の色差は、上述の係合領域R25と接着領域R26の色差と同様の方法によって測定できる。なお、色差を測定する際は、包装状態の包装体100Xの外面側から測定対象の領域に測色器を当てて測定する。
【0052】
図7に示す展開状態において、剥離シート75の外縁と接着部70の外縁との最小距離G70は、接着部70の厚みよりも長くてよい。折り畳み時や展開時には、意図せずに接着部70の厚み方向が包装シート40の平面方向に向いて配置されることがある。すなわち、折り畳み時や展開時には、展開状態における接着部70の外縁よりも接着部70の厚み分だけ幅方向の外側に接着部70が配置されることがある。しかし、剥離シート75の外縁と接着部70の距離が最も短い最小距離G70が、接着部70の厚みよりも長いため、接着部70が剥離シート75の外縁よりも外側に延出せず、接着部70が意図せずに包装シート40に付着することを抑制できる。
【0053】
係合部30は、裏面シート22の非肌面と異なる色で着色されていてもよい。係合部30が着色されていることにより、係合部30が目立ちやすくなり、使用者が係合部30の存在を気付きやすくなる。更に、開封時に聴覚及び感触によってフック部材31の存在を気づかない場合であっても、開封後に視覚にてフック部材31の存在に気づき易い。係合部30が着色された形態にあっては、係合部30は、接着部70と異なる色で着色されてよい。使用者が、係合部30の存在と、接着部70の存在と、を気付きやすくなる。
【0054】
次いで、このように構成された包装体の製造方法の一例について説明する。なお、以下の包装体の製造方法において、説明する工程以外については、公知の吸収性物品の製造方法を適用できる。包装体の製造方法は、少なくとも、繊維を有する繊維層41を備える包装シート40を搬送する搬送工程と、吸収性物品の非肌面において非肌面側T2に突出したフック部材31が、繊維層41に当接するように、包装シート40上に吸収性物品を配置する配置工程と、配置工程後に、包装シート40と吸収性物品を共に折り畳む折り畳み工程と、を有する。
【0055】
このような製造方法によれば、折り畳み工程において、包装シート40と吸収性物品を折り畳むことにより、包装シート40と吸収性物品が厚み方向に近づくように押圧され、繊維層41に当接したフック部材31が繊維層41内に挿入し易い。よって、包装体の開封時に、繊維層41からフック部材31の係合を外すこととなり、フック部材31が繊維層41から外れる際の剥離音やフック部材31が係合した部分で一旦引っ掛かった後に外れる感触を使用者が感じやすくなる。
【0056】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本態様によれば、フック部材の存在を使用者に気付かせ、フック部材の使用を促すことができる吸収性物品の包装体を提供することができる。
【符号の説明】
【0058】
100、100X :包装体
1、1X :吸収性物品
21 :表面シート
22 :裏面シート
23 :吸収コア
30 :係合部
31 :フック部材
35 :基材シート
40 :包装シート
41 :繊維層
42 :フィルム層
45 :止着テープ
48 :包装接合部
49 :包装圧搾部
70 :接着部
75 :剥離シート
311 :軸部
312 :傘部
FL1、FL2 :折り目
L :前後方向
R21 :包装領域
R22 :剥離領域
R25 :係合領域
R26 :接着領域
T :厚み方向
T1 :肌面側
T2 :非肌面側
W :幅方向