(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-05
(45)【発行日】2023-04-13
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
A61F 13/537 20060101AFI20230406BHJP
A61F 13/56 20060101ALI20230406BHJP
A61F 13/476 20060101ALI20230406BHJP
A61F 13/533 20060101ALI20230406BHJP
A61F 13/511 20060101ALI20230406BHJP
A61F 13/532 20060101ALI20230406BHJP
【FI】
A61F13/537 220
A61F13/56 110
A61F13/476
A61F13/533 100
A61F13/511 300
A61F13/511 400
A61F13/511 110
A61F13/532 200
(21)【出願番号】P 2020099276
(22)【出願日】2020-06-08
【審査請求日】2021-10-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003247
【氏名又は名称】弁理士法人小澤知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】小森 菜緒子
(72)【発明者】
【氏名】黒田 賢一郎
(72)【発明者】
【氏名】丸山 貴史
(72)【発明者】
【氏名】石川 青
【審査官】津田 健嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-150128(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0121623(US,A1)
【文献】特開2020-081757(JP,A)
【文献】特開2019-118487(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15-13/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに直交する前後方向及び幅方向と、
着用者の膣口と対向する股下域と、
前記股下域よりも後方に位置する後側域と、
前記股下域よりも前方に位置する前側域と、
前記股下域、前記前側域、及び前記後側域に配置される吸収コアと、
吸水性繊維を有するトップシートと、
前記トップシートと前記吸収コアの間に配置された補助シートと、
前記吸収コアよりも非肌面側に配置され、液不透過性のバックシートと、を備える吸収性物品であって、
前記トップシートの吸水性は、前記補助シートの吸水性よりも高く、
前記トップシートの外側縁は、前記補助シートの外側縁よりも前記幅方向の内側に位置し、
前記後側域には、前記補助シートの外側縁よりも前記幅方向の外側に延出し、前記幅方向の外側に向けて膨らむヒップフラップが設けられており、
前記ヒップフラップの非肌面には、前記ヒップフラップを着用物品に止着するためのフラップ止着部が設けられており、
前記トップシートが前記補助シートに接着剤を介して接合されたトップ接合部と、前記トップシートが前記補助シートに前記接着剤を介して接合されていないトップ非接合部と、前記トップシートが前記補助シートに融着された融着部と、が設けられており、
前記トップシートの外側縁から前記幅方向の内側に延びる領域には、前記トップ非接合部が前記前後方向に延びて設けられ、かつ前記融着部が前記前後方向に間隔を空けて設けられている、吸収性物品。
【請求項2】
互いに直交する前後方向及び幅方向と、
着用者の膣口と対向する股下域と、
前記股下域よりも後方に位置する後側域と、
前記股下域よりも前方に位置する前側域と、
前記股下域、前記前側域、及び前記後側域に配置される吸収コアと、
吸水性繊維を有するトップシートと、
前記トップシートと前記吸収コアの間に配置された補助シートと、
前記吸収コアよりも非肌面側に配置され、液不透過性のバックシートと、を備える吸収性物品であって、
前記トップシートの吸水性は、前記補助シートの吸水性よりも高く、
前記トップシートの外側縁は、前記補助シートの外側縁よりも前記幅方向の内側に位置し、
前記後側域には、前記補助シートの外側縁よりも前記幅方向の外側に延出し、前記幅方向の外側に向けて膨らむヒップフラップが設けられており、
前記ヒップフラップの非肌面には、前記ヒップフラップを着用物品に止着するためのフラップ止着部が設けられており、
前記吸収性物品は、少なくとも前記吸収コアを厚み方向に圧縮したコア圧搾部と、前記補助シートの外側部を覆う一対のサイドシートと、を有し、
前記吸収性物品の伸長状態において、前記サイドシートの内側縁は、前記トップシートの外側縁よりも前記幅方向の外側に位置し、前記サイドシートと前記トップシートの間の領域では、前記補助シートが露出している、吸収性物品。
【請求項3】
前記トップシートの外側縁は、前記吸収コアの外側縁よりも前記幅方向の内側に位置し、
前記補助シートの外側縁は、前記吸収コアの外側縁よりも前記幅方向の外側に位置する、請求項1
又は請求項2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記吸収性物品は、少なくとも前記吸収コアを厚み方向に圧縮したコア圧搾部と、前記補助シートの外側部を覆う一対のサイドシートと、を有し、
前記サイドシートが前記補助シートに接合されたサイド接合部と、前記サイド接合部よりも前記幅方向の内側に延出し、かつ前記サイドシートが前記サイドシートの非肌面に当接するシートに接合されていないサイド非接合部と、が設けられており、
前記吸収性物品の伸長状態において、前記サイド非接合部は、前記コア圧搾部と重ならない領域に配置されている、請求項1
から請求項3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記トップシートは、コットン繊維を主に含む上層と、熱融着性繊維を主に有し、前記上層よりも非肌面側に位置する下層と、の積層シートであり、
前記トップシートには、肌面側に突出する凸部及び非肌面側に突出する凹部が前記前後方向に延び、かつ前記幅方向に交互に設けられており、
前記トップシートが前記補助シートに融着された融着部が、少なくとも前記凹部と重なる領域に設けられている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記トップシートの前記吸水性繊維の平均繊維長は、前記凹部どうしの間隔よりも長い、請求項5に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記補助シートには、前記凸部と重なる領域に前記非肌面側に突出する補助凸部が形成されており、前記凹部と重なる領域に前記肌面側に凹む補助凹部が形成されている、請求項5又は請求項6に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記トップシートの外側縁よりも前記幅方向の外側には、少なくとも前記補助シートを厚み方向に圧縮した補助圧搾部が形成されており、
前記補助圧搾部と前記融着部は、平面視にて連なっている、請求項5から
請求項7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記トップシートの外側縁よりも前記幅方向の外側には、少なくとも前記補助シートを厚み方向に圧縮した補助圧搾部が形成されており、
前記補助圧搾部は、前記前後方向に延びている、請求項1から請求項
8のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項10】
前記吸収コアには、周囲よりも吸収材料の坪量が低い低坪量部が設けられており、
前記低坪量部は、前記前後方向に延びる前後低坪量部を有し、
前記前後低坪量部は、前記後側域において、前記吸収性物品の前記幅方向の中心に配置されている、請求項1から請求項
9のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項11】
前記吸収コアには、周囲よりも吸収材料の坪量が低い低坪量部が設けられており、
前記低坪量部は、前記幅方向に延びる幅低坪量部を有し、
前記トップシートの外側縁は、前記幅低坪量部の外側縁よりも前記幅方向の外側に位置する、請求項1から請求項
10のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項12】
前記吸収コアには、周囲よりも吸収材料の坪量が低い低坪量部が設けられており、
前記低坪量部は、前記幅方向に延びる幅低坪量部を有し、
前記トップシートの外側縁よりも前記幅方向の外側には、前記補助シートが露出した露出部を有し、
前記幅低坪量部は、前記露出部と重なる領域に設けられている、請求項1から請求項
10のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項13】
前記吸収性物品は、少なくとも前記吸収コアを厚み方向に圧縮したコア圧搾部を有し、
前記コア圧搾部は、前記トップシートと重なる領域において前記トップシートと前記吸収コアが共に圧搾された第1圧搾部分と、前記補助シートが前記トップシートよりも前記幅方向の外側に延出した領域において前記補助シートと前記吸収コアが共に圧搾された第2圧搾部分と、を有し、
前記第1圧搾部分と前記第2圧搾部分は、平面視にて連なっている、請求項1から請求項
12のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸水性繊維を含むトップシートを備える吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、トップシートに、吸水性繊維としてのコットン繊維を有する吸収性物品が開示されている。コットン繊維からなるトップシートは、下着のような柔らかい肌触りを実現できる利点を有している。しかし、コットン繊維の高い吸水性によって、表面にべたつき感が残り易いという問題があった。そのため、コットン繊維を有するトップシートの非肌面側に補助シートを配置し、トップシートから補助シート側への体液の引き込み性を向上させた吸収性物品が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、コットン繊維を有するトップシートは、体液の拡散性が高く、体液がトップシート上に排出されると直ちに平面方向に拡散することがある。体液がトップシートの外側縁まで到達し易く、横漏れが発生するおそれがあった。特に、寝た姿勢においては、体液は、幅方向の外側に拡散するとともに後側にも拡散し易い。すなわち、排泄口から排出された体液は、斜め後側に拡散し易い。このとき、吸収性物品の後側域の幅方向の長さが臀部の頂点よりも内側に位置する場合にあっては、臀部における漏れが発生するおそれがあった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、コットン繊維等の吸水性繊維を有する吸収性物品において、後側域における横漏れを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様に係る吸収性物品は、互いに直交する前後方向及び幅方向と、着用者の膣口と対向する股下域と、前記股下域よりも後方に位置する後側域と、前記股下域よりも前方に位置する前側域と、前記股下域、前記前側域、及び前記後側域に配置される吸収コアと、吸水性繊維を有するトップシートと、前記トップシートと前記吸収コアの間に配置された補助シートと、前記吸収コアよりも非肌面側に配置され、液不透過性のバックシートと、を備える。前記トップシートの吸水性は、前記補助シートの吸水性よりも高い。前記トップシートの外側縁は、前記補助シートの外側縁よりも前記幅方向の内側に位置する。前記後側域には、前記補助シートの外側縁よりも幅方向の外側に延出し、前記幅方向の外側に向けて膨らむヒップフラップが設けられている。前記ヒップフラップの非肌面には、前記ヒップフラップを着用物品に止着するためのフラップ止着部が設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係る吸収性物品の肌面側から見た平面図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る吸収性物品の非肌面側から見た平面図である。
【
図4】
図4は、吸収コアの肌面側から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(1)実施形態の概要
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
一態様に係る吸収性物品は、互いに直交する前後方向及び幅方向と、着用者の膣口と対向する股下域と、前記股下域よりも後方に位置する後側域と、前記股下域よりも前方に位置する前側域と、前記股下域、前記前側域、及び前記後側域に配置される吸収コアと、吸水性繊維を有するトップシートと、前記トップシートと前記吸収コアの間に配置された補助シートと、前記吸収コアよりも非肌面側に配置され、液不透過性のバックシートと、を備える。前記トップシートの吸水性は、前記補助シートの吸水性よりも高い。前記トップシートの外側縁は、前記補助シートの外側縁よりも前記幅方向の内側に位置する。前記後側域には、前記補助シートの外側縁よりも幅方向の外側に延出し、前記幅方向の外側に向けて膨らむヒップフラップが設けられている。前記ヒップフラップの非肌面には、前記ヒップフラップを着用物品に止着するためのフラップ止着部が設けられている。本態様によれば、トップシートが吸水性繊維を有するため、トップシートによって体液を迅速に引き込み、トップシート上の液残りを抑制できる。体液の伝え漏れによる横漏れを抑制できると共に、肌触りを向上できる。また、トップシートの外側縁が補助シートの外側縁よりも幅方向の内側に位置するため、トップシートの外側縁まで体液が拡散しても、補助シートによって体液を保持できる。このとき、補助シートの吸水性がトップシートの吸水性よりも低いため、補助シートにおいて体液が拡散し過ぎて、補助シートの外側縁から体液が漏れることを抑制し、横漏れを抑制できる。更に、後側域では、補助シートよりも幅方向の外側に延出するヒップフラップが設けられている。ヒップフラップは、フラップ止着部を介して着用物品に止着されている。そのため、ヒップフラップは、寝姿勢等においても着用物品に追従し、よれずに身体を覆い続け易い。よって、体液が斜め後ろに拡散しても、ヒップフラップによって体液を保持し、後漏れを抑制できる。
【0009】
好ましい一態様によれば、前記トップシートの外側縁は、前記吸収コアの外側縁よりも前記幅方向の内側に位置する。前記補助シートの外側縁は、前記吸収コアの外側縁よりも前記幅方向の外側に位置する。本態様によれば、トップシートの外側縁まで体液が拡散してもトップシートよりも幅方向の外側に延出している吸収コアによって体液を保持し、横漏れを抑制できる。加えて、吸収コアの外側縁まで体液が拡散しても、補助シートによって体液の染み出しを抑制し、横漏れを抑制できる。
【0010】
好ましい一態様によれば、前記吸収性物品は、少なくとも前記吸収コアを厚み方向に圧縮したコア圧搾部と、前記補助シートの外側部を覆う一対のサイドシートと、を有する。前記サイドシートが前記補助シートに接合されたサイド接合部と、前記サイド接合部よりも前記幅方向の内側に延出し、かつ前記サイドシートが前記サイドシートの非肌面に当接するシートに接合されていないサイド非接合部と、が設けられている。前記吸収性物品の伸長状態において、前記サイド非接合部は、前記コア圧搾部と重ならない領域に配置されている。本態様によれば、サイド非接合部は、サイドシートが補助シートに接合されてなく、着用者側に起立可能である。サイド非接合部によって幅方向の外側への体液の漏れをより抑制できる。また、吸収性物品が伸長状態に近い状態、すなわち、サイド非接合部がほぼ起立していない状態で着用されることがある。このとき、サイド非接合部がコア圧搾部に重なっていると、着用状態にコア圧搾部を基点に変形した際に、サイド非接合部も共に変形基点を構成し、サイド非接合部が起立し難く、横漏れを防止する効果を得にくいことがある。しかし、サイド非接合部が伸長状態でコア圧搾部に重なっていないため、サイド非接合部がコア圧搾部に巻き込まれずに着用時に起立した状態を実現し易く、サイド非接合部による横漏れの防止効果を得やすい。
【0011】
好ましい一態様によれば、前記サイドシートの内側縁は、前記トップシートの外側縁よりも前記幅方向の外側に位置している。前記サイドシートと前記トップシートの間の領域では、前記補助シートが露出している。本態様によれば、トップシートの外側縁よりも幅方向の外側に拡散した体液を補助シートによって引き込むことができる。また、サイドシートは、体液の横漏れを抑制するために撥水処理が施されていることがある。トップシートの側方がサイドシートによって覆われず補助シートが露出していることにより、撥水処理が施されたサイドシートであっても、横漏れを抑制できる。
【0012】
好ましい一態様によれば、前記トップシートは、コットン繊維を主に含む上層と、熱融着性繊維を主に有し、前記上層よりも非肌面側に位置する下層と、の積層シートである。前記トップシートには、肌面側に突出する凸部及び非肌面側に突出する凹部が前記前後方向に延び、かつ前記幅方向に交互に設けられている。前記トップシートが前記補助シートに融着された融着部が、少なくとも前記凹部と重なる領域に設けられている。本態様によれば、トップシートの凹部及び凸部によって前後方向に体液を拡散し、幅方向に拡散する面積を抑制し、横漏れを抑制できる。加えて、トップシートの下層を構成する熱融着性繊維が補助シートに融着されており、当該融着部を介して補助シート側へ体液を引き込むことができる。トップシート上に排出された体液は、非肌面側に突出する凹部に引き込まれ、かつ凹部に重なる領域で融着部を介して補助シートに引き込まれる。体液を非肌面側に引き込みやすく、トップシート上の伝い漏れを抑制できるとともに、肌触りを向上できる。
【0013】
好ましい一態様によれば、前記トップシートの前記吸水性繊維の平均繊維長は、前記凹部どうしの間隔よりも長くてよい。本態様によれば、吸水性繊維は、凹部同士を跨ぎやすく、凹部間の領域に排出された体液も凹部に導くことができる。また、凹部において補助シートに融着されるため、当該融着におって吸水性繊維が浮き上がり難くなり、吸水性繊維の毛羽立ちを抑制し、肌触りを向上できる。
【0014】
好ましい一態様によれば、前記トップシートが前記補助シートに接着剤を介して接合されたトップ接合部と、前記トップシートが前記補助シートに接着剤を介して接合されていないトップ非接合部と、が設けられている。前記トップシートの外側縁から前記幅方向の内側に延びる領域には、前記トップ非接合部と、前記融着部と、が設けられている。本態様によれば、トップシートの外側縁から前記幅方向の内側に延びる領域に、接着剤が付されていないため、接着剤によって非肌面側への体液の引き込みが阻害されず、トップシートの外側部において補助シート側に体液を引き込みやすい。加えて、トップシートの外側縁から前記幅方向の内側に延びる領域において補助シートに融着されており、当該融着部を介して補助シート側へ体液を引き込むことができる。
【0015】
好ましい一態様によれば、前記融着部は、前記前後方向に間隔を空けて複数配置されている。本態様によれば、コットン繊維等の吸水性繊維は、熱融着性繊維と比較して伸び難く、融着部を形成時に繊維が破断するおそれがある。しかし、融着部が間隔を空けて配置されているため、融着部どうしの間が緩衝領域となり、吸水性繊維の破断を抑制できる。
【0016】
好ましい一態様によれば、前記トップシートの外側縁よりも前記幅方向の外側には、少なくとも前記補助シートを厚み方向に圧縮した補助圧搾部が形成されている。前記補助圧搾部と前記融着部は、平面視にて連なっている。本態様によれば、トップシートと補助シートが重なる領域において融着部を介して体液を非肌面側に引き込むとともに、融着部及び補助圧搾部によって幅方向の外側に向かってトップシートを越えた領域まで広い範囲に体液を導くことができる。そして、トップシートの外側縁よりも幅方向の外側に拡散した体液を、補助圧搾部によって補助シート側に引き込み易く、横漏れを抑制できる。
【0017】
好ましい一態様によれば、前記トップシートの外側縁よりも前記幅方向の外側には、少なくとも前記補助シートを厚み方向に圧縮した補助圧搾部が形成されている。前記補助圧搾部は、前記前後方向に延びている。本態様によれば、トップシートの外側縁よりも幅方向の外側に拡散した体液を、補助圧搾部によって補助シートにより引き込みやすい。そして、補助シートに引き込んだ体液を、補助圧搾部を介して前後方向に拡散でき、体液が補助シートを越えて横漏れすることを抑制できる。
【0018】
好ましい一態様によれば、前記吸収コアには、周囲よりも吸収材料の坪量が低い低坪量部が設けられている。前記低坪量部は、前記前後方向に延びる前後低坪量部を有する。前記前後低坪量部は、前記後側域において、前記吸収性物品の前記幅方向の中心に配置されている。本態様によれば、前後低坪量部を介して後側域の幅方向の中心が凸状に変形し易くなる。また、前後低坪量部による変形基点よりも幅方向の外側には、トップシートの外側縁による変形基点ができる。より詳細には、トップシートの外側縁よりも幅方向の内側には、補助シートとトップシートが配置され、トップシートの外側縁よりも幅方向の外側には、補助シートのみが配置されている。当該シートの有無による剛性差による変形基点ができる。トップシートの外側縁よりも幅方向の内側に前後低坪量部による凸状部分が形成され、トップシートの外側縁が凹んでいるため、トップシートよりも外側の領域がトップシートの外側縁を変形基点として立ち上がり易い。よって、幅方向に沿った断面視にてW字状に吸収性物品が変形し、排泄口からの体液の引き込み性を向上させるとともに、横漏れを抑制できる。
【0019】
好ましい一態様によれば、前記吸収コアには、周囲よりも吸収材料の坪量が低い低坪量部が設けられている。前記低坪量部は、前記幅方向に延びる幅低坪量部を有する。前記トップシートの外側縁は、前記幅低坪量部の外側縁よりも前記幅方向の外側に位置する。本態様によれば、幅低坪量部を介して前後方向に延びる身体の丸みに沿うように吸収性物品を変形させることができる。また、トップシートの外側縁が幅低坪量部の外側縁よりも幅方向の外側に位置するため、幅低坪量部の外側縁を介して体液が拡散しても、当該体液をトップシートによって保持し、横漏れを抑制できる。
【0020】
好ましい一態様によれば、前記吸収コアには、周囲よりも吸収材料の坪量が低い低坪量部が設けられている。前記低坪量部は、前記幅方向に延びる幅低坪量部を有する。前記トップシートの外側縁よりも前記幅方向の外側には、前記補助シートが露出した露出部を有する。前記幅低坪量部は、前記露出部と重なる領域に設けられている。本態様によれば、露出部には、トップシートが配置されてなく、かつ幅低坪量部が設けられている。そのため、露出部は、トップシートが配置された領域(露出部よりも幅方向の内側の領域)よりも変形し易い。幅低坪量部を基点として前後方向に延びる身体の丸みに沿うように変形し易く、横漏れを抑制できる。一方、トップシートが配置された領域は、トップシート及び補助シートが配置されており、露出部よりも変形し難く、なだらかに変形し易い。膣口、及び膣口から後方に延びる臀裂は、着用者の股下の幅方向の中央に位置する。当該デリケートな膣口等に対して、なだらかに変形した部分を当てることができ、着用者の違和感を抑制できる。
【0021】
好ましい一態様によれば、前記吸収性物品は、少なくとも前記吸収コアを厚み方向に圧縮したコア圧搾部を有する。前記コア圧搾部は、前記トップシートと重なる領域において前記トップシートと前記吸収コアが共に圧搾された第1圧搾部分と、前記補助シートが前記トップシートよりも前記幅方向の外側に延出した領域において前記補助シートと前記吸収コアが共に圧搾された第2圧搾部分と、を有する。前記第1圧搾部分と前記第2圧搾部分は、平面視にて連なっている。本態様によれば、吸収コアとトップシートが共に圧縮された第1圧搾部分と、吸収コアと補助シートが共に圧縮された第2圧搾部分と、が連なっている。コア圧搾部は、トップシートと重なる領域からトップシートを越えた領域に形成されている。そのため、トップシートと重なる領域において、トップシート上に排出された体液を、吸収コアに引き込むとともに、幅方向の外側に向かってトップシートを越えた領域まで広い範囲に体液を導くことができる。そして、トップシートを越えて拡散した体液を、コア圧搾部を介して非肌面側へ引き込むことができ、体液の横漏れを抑制できる。
【0022】
(2)吸収性物品の構成
以下、図面を参照して、実施形態に係る吸収性物品ついて説明する。吸収性物品は、生理用ナプキン、パンティライナー、軽失禁ライナー、母乳パッド、大人用失禁パッド、糞便パッド又は汗取りシートのような吸収性物品であってよい。吸収性物品は、使用者の下着のような着用物品の内側に取り付けられて使用される物品である。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なる場合があることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる場合がある。
【0023】
図1は、実施形態に係る吸収性物品1の肌面側から見た平面図である。ここで、「肌面側」は、使用中に着用者の肌に面する側に相当する。「非肌面側」は、使用中に着用者の肌とは反対に向けられる側に相当する。
図2は、実施形態に係る吸収性物品1の非肌面側から見た平面図である。
図3は、
図1に示すA-A線に沿った断面図である。
図4は、吸収コアの肌面側から見た平面図である。
【0024】
吸収性物品1は、前後方向L及び幅方向Wを有する。前後方向Lは、着用者の前側(腹側)から後側(背側)に延びる方向、又は着用者の後側から前側に延びる方向である。幅方向Wは、前後方向Lと直交する方向である。吸収性物品1は、着用者の肌面側T1と非肌面側T2に延びる厚み方向Tを有する。吸収性物品1は、前側域R1と、後側域R2と、股下域R3と、を含む。股下域R3は、吸収性物品の前後方向Lの中心を跨いで配置されており、着用者の膣口に対向して配置される。吸収性物品1が下着に装着されたときに、股下域R3は、下着の股下部に位置し、着用者の股下、すなわち着用者の両足の間に配置される領域である。前側域R1は、股下域R3よりも前側に位置する。前側域R1の前端縁は、吸収性物品1の前端縁を規定する。後側域R2は、股下域R3よりも後側に位置する。後側域R2の後端縁は、吸収性物品1の後端縁を規定する。
【0025】
股下域R3には、ウイング3が設けられていてよい。また、後側域R2には、幅方向Wの外側に膨らんだヒップフラップ4が設けられていてもよい。ウイング3の前端縁は、ウイング3の付け根によって規定されており、最も幅方向Wの内側に窪んだ2つの部分のうち、前側に位置する部分に相当する。ウイング3の前端縁は、股下域R3と前側域R1との境界を規定していてもよい。ウイング3の後端縁は、ウイング3の付け根によって規定されており、最も幅方向Wの内側に窪んだ2つの部分のうち、後側に位置する部分に相当する。ウイング3の後端縁は、股下域R3と後側域R2との境界を規定していてもよい。ヒップフラップ4は、後述する補助シートの外側縁よりも幅方向Wの外側に延出し、幅方向Wの外側に向けて膨らんでいる。ウイング3は、着用時に着用物品の非肌面側T2に折り返され、ヒップフラップ4は、着用物品の非肌面側T2に折り返されず、着用物品の内面に沿って配置される。ここで、本発明における外側部とは、幅方向Wにおける縁を含む幅方向に一定の範囲を占める部分であり、外側縁とは、幅方向における縁である。また、本発明における外端縁とは、前後方向Lの外側に位置する縁であり、内端縁とは、前後方向の内側に位置する縁である。
【0026】
吸収性物品1は、体液を吸収する吸収コア31と、吸収コア31よりも肌面側T1に配置され、かつ吸水性繊維を有するトップシート11と、吸収コア31とトップシート11の間に配置された補助シート13と、吸収コア31よりも非肌面側T2に配置され、液不透過性のバックシート20と、を少なくとも含む。トップシート11は、着用者の肌に向けられ、バックシート20は、着用者の肌とは反対側に向けられる。
【0027】
トップシート11は、着用者の肌に当接するシートであり、幅方向Wにおける吸収コア31の中央部を覆ってよい。トップシート11は、前側域R1から後側域R2まで前後方向Lに延びていてよい。トップシート11は、吸水性繊維を有する。トップシート11は、コットン繊維及びレーヨン繊維等の吸水性繊維(疎水性繊維に親水性油剤をコーティングして親水性繊維であるが非吸水性の繊維を除く)を主として構成されている。ここでいう主とは、トップシート11の繊維における吸水性繊維の繊維比率が50%以上であることを指す。当該トップシート11によれば、肌からトップシートへの汗の移行性と、装着感と、をバランスよく向上できる。より好ましくは、トップシート11は、実質的に吸水性繊維のみから構成されてよい。実質的に吸水性繊維のみから構成されたトップシート11は、10%未満の繊維比率にて熱可塑性樹脂繊維やバインダーとなる繊維を含んでいてよい。当該トップシート11によれば、肌からトップシートへの汗の移行性と、装着感と、をより向上できる。他の形態において、トップシート11は、コットン繊維100%であってもよい。トップシート11は、コットン不織布を例示でき、コットン繊維の繊維長は、5~35mmであってよい。トップシート11の幅方向Wの長さは、55mm未満であってよい。55mmは、平均的な女性の会陰部の幅+10mmである。柔らかい肌触りを実現するトップシート11が会陰部に当たり、装着感を向上できる。
【0028】
本明細書において、「吸水性」という用語は、例えば、パルプは吸水性と言ったように、当業者にとって容易に理解できるものである。同様に、熱可塑性繊維は非吸水性であることも、容易に理解され得る。吸水性繊維は、例えばコットン、レーヨン等に含まれるセルロースあるいはビスコースのようなセルロースもしくはその誘導体を有する繊維が含まれているものを指す。吸水性繊維としては、斯かる水分率が6%以上であることが好ましく、さらに10%以上が好ましい。一方で、非吸水性繊維は、斯かる水分率が6%未満であることが好ましく、さらに4%未満が好ましい。吸水性は、水分率によって評価でき、水分率が高い程、吸水性が高く、水分率が低い程、吸水性が低い。
【0029】
以下、水分率の測定方法について説明する。水分率は、JIS P8203の水分率試験方法を準用して算出した。即ち、繊維試料(水分率の測定対象のシート)を温度40℃、相対湿度80%RHの試験室に24時間静置後、その室内にて絶乾処理前の繊維試料の重量W(g)を測定した。その後、温度105±2℃の電気乾燥機(例えば、株式会社いすゞ製作所製)内にて1時間静置し、繊維試料の絶乾処理を行った。絶乾処理後、温度20±2℃、相対温度65±2%の標準状態の試験室にて、旭化成(株)製サランラップ(登録商標)で繊維試料を包括した状態で、Siシリカゲル(例えば、豊田化工(株)製)をガラスデシゲータ内(例えば、(株)テックジャム製)に入れて、繊維試料が温度20±2℃になるまで静置する。その後、繊維試料の恒量W'(g)を秤量して、次式により繊維試料の水分率を求める。
水分率(%)=(W-W'/W')×100
【0030】
なお、吸収性物品から繊維試料を得る際は、比較対象である2つのシートを同条件で取り出す。具体的には、トップシートの吸水性と補助シートの吸水性を比較する際は、トップシート及び補助シートの両方をエンボスが形成されていない領域で切り出す。トップシート及び補助シートが接着剤によって接合されていない場合には、切り出した後に、トップシート及び補助シートを分けて、繊維試料とする。また、トップシート及び補助シートが接着剤によって接合されている場合には、トルエンを用いて接着剤を溶解させ、24時間標準状態(温度23±2℃,相対湿度50±5%)下にて乾燥させたものを用いる。このように得た繊維試料は、1枚又は複数枚を合わせて100mm×100mmの寸法とする。1つの吸収性物品から、100mm×100mmの寸法の繊維試料を得られない場合は、同じ梱包材(段ボール)内に梱包されたパッケージから取り出した吸収性物品から切り出した繊維試料を組み合わせてもよい。また、上記の寸法を集めることが難しい場合には、80mm×125mm又は50mm×200mmにおいて測定してもよい。水分率(%)は、n=10の平均値とする。
【0031】
補助シート13は、熱融着性繊維を含んでよい。トップシート11の吸水性は、補助シート13の吸水性よりも高い。トップシート11の外側縁11Eは、補助シート13の外側縁13Eよりも幅方向Wの内側に位置している。よって、補助シート13は、トップシート11よりも幅方向Wの外側に延出している。吸収性物品1は、一対のサイドシート12を有してよい。サイドシート12は、補助シート13の外側部を覆うように、吸収性物品1の幅方向Wの中心に対する両側において一対で設けられている。サイドシート12は、補助シート13よりも幅方向Wの外側に延出してよい。サイドシート12の吸水性は、トップシート11の吸水性よりも低く、補助シート13の吸水性よりも低い。サイドシート12は、サイドシート12の内側縁12Iにおいて非肌面側T2に折り返された折り返し部を有してよい。
図3に示すように、サイドシート12が補助シート13に接合されたサイド接合部43と、サイド接合部43よりも幅方向Wの内側に延出し、かつサイドシート12がサイドシート12の非肌面に当接するシートに接合されていないサイド非接合部44と、が設けられてよい。サイド接合部43は、サイドシート12の非肌面を構成する折り返し部が補助シート13の肌面に接合された部分であってよい。サイド接合部43は、サイドシート12の内側縁12Iと離間し、内側縁12Iよりも幅方向Wの外側に配置されてよい。サイド接合部43は、ホットメルト型接着剤等の接着剤によってサイドシート12が補助シート13に接合された部分であってもよいし、熱溶着や超音波溶着等によってサイドシート12が補助シート13に融着された部分であってもよい。サイド非接合部44は、サイドシート12の内側縁12Iに設けられ、内側縁12Iから幅方向Wの外側に延びる。
図5に示すように、吸収性物品1は、少なくとも補助シート13を厚み方向Tに圧縮した補助圧搾部15が形成されてよい。補助圧搾部15は、トップシート11と重ならない領域において、少なくとも補助シート13を圧縮していればよく、補助シート13と共にサイドシート12が圧縮されていてもよいし、補助シート13とともに吸収コア31が圧縮されていてもよい。説明の便宜上、
図1及び
図3においては、補助圧搾部15を省略して示している。
【0032】
バックシート20は、液不透過性のシートである。バックシート20は、ポリエチレンシート、ポリプロピレン等を主体としたラミネート不織布、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシートなどを用いることができる。バックシート20の非肌面には、吸収性物品1を着用物品(下着等)に止着するための止着部70が設けられていてよい。止着部70は、ホットメルト型接着剤等の接着剤が付された部分であってもよいし、メカニカルファスナ等の係合部材が設けられた部分であってよい。止着部70は、吸収コア31と重なる領域に配置された本体止着部71と、ウイング3に設けられたウイング止着部73と、ヒップフラップ4に設けられたフラップ止着部74と、を有してよい。止着部70は、吸収性物品1の使用前に、吸収性物品1を個別に包装する包装シート又は剥離シートによって覆われていてよい。
【0033】
吸収コア31は、股下域R3、前側域R1、及び後側域R2に配置され、補助シート13とバックシート20との間に設けられる。吸収コア31は、液体を吸収する吸収材料を含む。
図3に示すように、吸収コア31は、コアラップ32によって包まれていてもよい。コアラップ32は、例えば不織布やティッシュシートから構成することができる。吸収コア31を構成する吸収材料は、例えば、パルプ及び高吸水性ポリマー(SAP)から形成できる。
【0034】
図4に示すように、吸収コア31には、吸収材料の坪量が周囲よりも高い高坪量部25と、吸収材料の坪量が周囲よりも低い低坪量部(スリットを含む)26と、が設けられてよい。より詳細には、吸収コア31の前後方向Lの中央には、高坪量部25が設けられている。高坪量部25は、股下域R3と後側域R2を跨っており、吸収コア31の幅方向Wの中心を跨っている。高坪量部25の吸収材料の坪量は、600g/m
2である。低坪量部26は、前後方向Lに延びる前後低坪量部と、幅方向Wに延びる幅低坪量部と、を有する。前後低坪量部は、前側域R1に配置された第1前後低坪量部261と、後側域R2に配置された第2前後低坪量部262と、を有する。幅低坪量部は、後側域R2に配置された第1幅低坪量部263及び第2幅低坪量部264を有する。第1幅低坪量部263は、後側域R2において、吸収コア31の外側縁31Eから幅方向Wの内側に向かって幅方向Wに延びている。第1幅低坪量部263は、左右に離間して一対で配置されている。第2幅低坪量部264は、第1幅低坪量部263よりも後側に配置されている。第2幅低坪量部264は、第2前後低坪量部262の後端縁に連なっている。第1前後低坪量部261、第2前後低坪量部262及び第2幅低坪量部264は、吸収コア31の幅方向Wの中心を跨っている。各低坪量部26及び高坪量部25は、平面視にて互いに離間している。低坪量部26の吸収材料の坪量は、100g/m
2である。吸収コア31における低坪量部26及び高坪量部25以外の領域の坪量は、300g/m
2である。吸収性物品1は、少なくとも吸収コア31を厚み方向Tに圧縮したコア圧搾部35を有してよい。コア圧搾部35は、少なくとも吸収コア31を圧縮して形成されていればよく、吸収コア31、補助シート13及びトップシート11が共に厚み方向Tに圧縮されていてもよいし、吸収コア31と補助シート13が共に厚み方向Tに圧縮されていてもよい。コア圧搾部35は、補助圧搾部15と一体化して形成されていてもよいし、後述する融着部19と一体化して形成されていてもよい。
【0035】
ここで、本明細書における「吸収コアの坪量」の測定は、以下の方法によって測定できる。複数の吸収性物品がパッケージに収容された形態にあっては、同じパッケージから5つの吸収性物品を取り出し、その状態にて20℃±2℃、相対湿度60%±5%RHの雰囲気下において12時間放置したサンプルを用いる。個包装シート等によって包装された吸収性物品においては包装体を開封し、折り畳まれた吸収性物品を展開して、坪量を測定する部分を吸収性物品から切り出し、切り出した部分の重量を測定する。次いで、切り出した部分から吸収コアを取り除き、トップシート及び裏面シート等、吸収コア以外の重量を測定する。なお、吸収コアが接着剤等で残っている場合には、トルエン等ですべて取り除き、24時間常温で乾燥させた後に測定する。切り出した部分の重量から吸収コア以外の重量を除き、坪量を測定する部分の面積に基づいて坪量を算出する。なお、吸収コアの坪量を測定する領域が複数あり、当該複数の領域が同一のシート(トップシート、コアラップ等)によって覆われている場合には、当該シートの坪量が同じであるとみなすことができるため、坪量を測定する部分を吸収性物品から切り出した後、シートを剥がさずに吸収コアの坪量を測定してもよい。
【0036】
本実施の形態に係る吸収性物品1は、吸水性繊維によって肌触りを向上しつつ、後側域R2における横漏れを抑制できるように構成されている。次いで、肌触りの向上と、横漏れの抑制と、両立する構成について詳細に説明する。トップシート11が吸水性繊維を有するため、トップシート11によって体液を迅速に引き込み、トップシート11上の液残りを抑制できる。体液の伝え漏れによる横漏れを抑制できると共に、肌触りを向上できる。また、トップシート11の外側縁11Eは、補助シート13の外側縁13Eよりも幅方向Wの内側に位置する。そのため、トップシート11の外側縁11Eまで体液が拡散しても、補助シート13によって体液を保持できる。このとき、補助シート13の吸水性がトップシート11の吸水性よりも低いため、補助シート13において体液が拡散し過ぎて補助シート13の外側縁13Eから体液が漏れることを抑制し、横漏れを抑制できる。更に、後側域R2では、補助シート13よりも幅方向Wの外側に延出するヒップフラップ4が設けられている。ヒップフラップ4は、フラップ止着部74を介して着用物品に止着されている。そのため、ヒップフラップ4は、寝姿勢等においても着用物品に追従し、よれずに身体を覆い続け易い。よって、体液が斜め後ろに拡散しても、ヒップフラップ4によって体液を保持し、後漏れを抑制できる。また、ヒップフラップ4は、補強シートを有してもよい。ヒップフラップ4が更によれ難くなり、着用物品に追従しつつ身体を覆い続けることができる。
【0037】
トップシート11の外側縁11Eは、吸収コア31の外側縁31Eよりも幅方向Wの内側に位置してよい。また、補助シート13の外側縁13Eは、吸収コア31の外側縁31Eよりも幅方向Wの外側に位置してよい。当該構成によれば、トップシート11の外側縁11Eまで体液が拡散しても、トップシート11よりも幅方向Wの外側に延出している吸収コア31によって体液を保持し、横漏れを抑制できる。加えて、吸収コア31の外側縁31Eまで体液が拡散しても、補助シート13によって体液の染み出しを抑制し、横漏れを抑制できる。
【0038】
吸収性物品の伸長状態において、サイド非接合部44は、コア圧搾部35と重ならない領域に配置されてよい。伸長状態は、吸収性物品を皺が形成されない状態まで伸長させた状態である。本実施の形態のコア圧搾部35は、サイドシート12と重ならない領域に配置されており、サイドシート12よりも幅方向Wの内側のみに配置されている。サイド非接合部44は、サイドシート12が補助シート13に接合されてなく、着用者側に起立可能である。サイド非接合部44によって幅方向Wの外側への体液の漏れをより抑制できる。また、吸収性物品1が伸長状態に近い状態、すなわち、サイド非接合部44がほぼ起立していない状態で着用されることがある。このとき、サイド非接合部44がコア圧搾部35に重なっていると、着用状態にコア圧搾部35を基点に変形した際に、サイド非接合部44も共に変形基点を構成し、サイド非接合部44が起立し難く、横漏れを防止する効果を得難いことがある。しかし、サイド非接合部44が伸長状態でコア圧搾部35に重なっていないため、サイド非接合部44がコア圧搾部35に巻き込まれずに着用時に起立した状態を実現し易く、サイド非接合部44による横漏れの防止効果を得やすい。
【0039】
コア圧搾部35は、前後方向Lに連続せずに、間隔を空けて配置されてよい。前後方向Lにおけるコア圧搾部35どうしの間の領域は、コア圧搾部35が設けられていない非圧搾領域を構成する。非圧搾領域は、ウイング3の後端縁と、ヒップフラップ4においても最も幅方向Wの外側に位置する最大幅位置と、の間に設けられてよい。ウイング3の後端縁は、会陰部近傍に配置され、ヒップフラップ4の最大幅位置は、臀部の膨らみの頂点部分に配置される。会陰部近傍から臀部の膨らみの頂点部分までの間は、身体の起伏が生じ易い領域であるが、非圧搾領域が柔軟に変形し、身体に対するフィット性を維持できる。また、後側域R2には、幅方向Wに延びるコア圧搾部35が設けられてよい。当該幅方向Wに延びるコア圧搾部35によって、吸収性物品の後端縁への体液の拡散を抑制し、後漏れを抑制できる。
【0040】
図1に示すように、コア圧搾部35は、トップシート11と重なる領域においてトップシート11と吸収コア31が共に圧搾された第1圧搾部分R31と、補助シート13がトップシート11よりも幅方向Wの外側に延出した領域において補助シート13と吸収コア31が共に圧搾された第2圧搾部分R32と、を有してよい。第1圧搾部分R31と第2圧搾部分R32は、平面視にて連なってよい。なお、第1圧搾部分R31と第2圧搾部分R32が連なる形態は、互いが隣接している形態(物理的に接している形態)のみならず、互いが離間しているが隣り合う形態(所定の間隔(例えば、5mm以下)で並んで配置され、物理的に接していない形態)も含む概念である。本態様によれば、吸収コア31とトップシート11が共に圧縮された第1圧搾部分R31と、吸収コア31と補助シート13が共に圧縮された第2圧搾部分R32と、が連なっている。コア圧搾部35は、トップシート11と重なる領域からトップシート11を越えた領域に形成されている。そのため、トップシート11と重なる領域において、トップシート11上に排出された体液を、吸収コア31に引き込むとともに、体液を幅方向Wの外側に向かってトップシート11を越えた領域まで広い範囲に導くことができる。そして、トップシート11を越えて拡散した体液を、コア圧搾部35を介して非肌面側へ引き込むことができ、体液の横漏れを抑制できる。
【0041】
サイドシート12の内側縁12Iは、トップシート11の外側縁11Eよりも幅方向Wの外側に位置してよい。すなわち、サイドシート12とトップシート11は、幅方向Wに離間してよい。サイドシート12とトップシート11の間の領域では、補助シート13が露出している。すなわち、サイドシート12とトップシート11の間の領域では、補助シート13が吸収性物品1の表面を構成する。トップシート11の外側縁11Eよりも幅方向Wの外側に拡散した体液を補助シート13によって引き込むことができる。また、サイドシート12は、体液の横漏れを抑制するために撥水処理が施されていることがある。トップシート11の側方がサイドシート12によって覆われずに補助シート13が露出していることにより、撥水処理が施されたサイドシート12であっても、横漏れを抑制できる。
【0042】
図5は、
図3に示すB部分の模式拡大図である。トップシート11は、2層構造であってもよい。より詳細には、トップシート11は、コットン繊維を主に含む(50%より多く含む)上層11Aと、コットン繊維と熱融着性繊維(疎水性繊維に親水性油剤をコーティングした親水性繊維であるが非吸水性の繊維を含む)を混合した下層11Bと、の積層シートによって構成されてよい。トップシート11には、肌面側T1に突出する凸部17及び非肌面側T2に突出する凹部18が設けられてよい。凸部17と凹部18の境界は、トップシート11の肌面における頂点17Pと、トップシート11の肌面における底点18Pと、の厚み方向Tの中間とすることができる。凸部17及び凹部18は、前後方向Lに延び、かつ幅方向に交互に設けられてよい。凸部17及び凹部18は、上層11A及び下層11Bに一体的に設けられてよい。トップシート11の凹部18及び凸部17によって前後方向Lに体液を拡散し、幅方向Wに体液が拡散する面積を抑制し、横漏れを抑制できる。
【0043】
トップシート11が補助シート13に融着された融着部19が形成されている。融着部19は、少なくとも凹部18と重なる領域に設けられている。融着部19は、エンボス加工や溶着加工(熱溶着、超音波溶着等)によって形成でき、下層11Bに含まれる熱融着性繊維が融着されることによって形成される。加えて、トップシート11の下層11Bを構成する熱融着性繊維が補助シート13に融着されており、当該融着部19を介して補助シート13側へ体液を引き込むことができる。トップシート11上に排出された体液は、非肌面側T2に突出する凹部18に引き込まれ、かつ凹部18に重なる領域で融着部19を介して補助シート13に引き込まれる。体液を非肌面側T2に引き込みやすく、トップシート11上の伝い漏れを抑制できるとともに、肌触りを向上できる。本実施の形態の凸部17、凹部18及び融着部19は、トップシート11と補助シート13が積層された状態でエンボス加工されることによって形成されている。そのため、凸部17及び凹部18は、上層11A及び下層11Bの両方に形成されている。補助シート13には、凸部17と重なる領域に、厚み方向(非肌面側T2)に突出する補助凸部が形成されており、凹部18と重なる領域に、厚み方向(肌面側T1)に凹む補助凹部が形成されている。融着部19は、凹部18及び補助凹部が重なる領域において、前後方向Lに間隔を空けて設けられている。なお、
図5に示すように、補助シート13においてトップシート11が重ならない領域(トップシート11の外側縁11Eよりも幅方向Wの外側に延びる領域)には、補助凸部及び補助凹部が形成されていなくてよい。
【0044】
トップシート11の吸水性繊維の平均繊維長は、凹部18どうしの間隔G18よりも長くてよい。凹部18どうしの間隔G18は、幅方向Wに隣接する凹部18の間隔であり、1個の凸部17の幅方向Wの長さである。吸水性繊維は、凹部18同士を跨ぎやすく、凹部18間の領域に排出された体液も凹部18に導くことができる。また、凹部18においてトップシート11が補助シート13に融着されるため、当該融着におって吸水性繊維が浮き上がり難くなり、吸水性繊維の毛羽立ちを抑制し、肌触りを向上できる。なお、繊維の平均繊維長は、JIS L 1015:2010の附属書Aの「A7.1 繊維長の測定」の「A7.1.1 A法(標準法)目盛りが付いたガラス板上で個々の繊維の長さを測定する方法」に従って測定することができる。なお、上記方法は、1981年に発行されたISO 6989に相当する試験方法である。
【0045】
図3に示すように、トップシート11の非肌面には、接着剤HMAが塗布されている。トップシート11が補助シート13に接着剤を介して接合されたトップ接合部41と、トップシート11が補助シートに接着剤を介して接合されていないトップ非接合部42と、が設けられている。トップ接合部41は、トップシート11の非肌面と補助シート13に接着される領域である。トップ接合部41は、前後方向Lに延び、かつ幅方向Wに間隔を空けて設けられてよい。トップシート11の外側縁11Eから幅方向Wの内側に延びる領域には、トップ非接合部42と、トップシート11が補助シート13に融着された融着部19(
図5参照)と、が設けられてよい。トップシート11の外側縁11Eから幅方向Wの内側に延びる領域に、接着剤HMAが付されていないため、接着剤によって非肌面側T2への体液の引き込みが阻害されず、トップシート11の外側部において補助シート13側へ体液を移行できる。加えて、トップシート11の外側縁11Eから幅方向Wの内側に延びる領域においてトップシート11が補助シート13に融着されており、当該融着部19を介して補助シート13側へ体液を引き込むことができる。
【0046】
融着部19は、前後方向Lに間隔を空けて複数配置されてよい。コットン繊維等の吸水性繊維は、熱融着性繊維と比較して伸び難く、融着部19を形成時に繊維が破断するおそれがある。しかし、融着部19が間隔を空けて配置されているため、融着部19どうしの間が緩衝領域となり、吸水性繊維の破断を抑制できる。なお、説明の便宜上、
図1及び
図3においては、融着部19を省略して示している。
【0047】
トップシート11の外側縁11Eよりも幅方向Wの外側には、補助圧搾部15が形成されてよい。補助圧搾部15は、前後方向Lに延びてよい。補助圧搾部15が前後方向Lに延びる構成は、前後方向Lに延びる線状の構成のみならず、複数の補助圧搾部15が前後方向Lに並んで配置された構成も含むものである。本実施の形態の補助圧搾部15は、点状であって、前後方向Lに間隔を空けて複数配置されている。本態様によれば、トップシート11の外側縁11Eよりも幅方向Wの外側に拡散した体液を、補助圧搾部15によって補助シート13により引き込みやすい。そして、補助シート13に引き込んだ体液を、補助圧搾部15を介して前後方向Lに拡散でき、体液が補助シート13を越えて横漏れすることを抑制できる。好適には、補助圧搾部15は、吸収コア31の外側縁から幅方向の外側に延びる領域の前後方向Lの全域に配置されてよい。吸収コア31の外側縁から拡散する体液を補助圧搾部15によって引き込み、横漏れを抑制できる。補助圧搾部15は、融着部19と共に形成されてもよい。より詳細には、トップシート11と補助シート13が重なった状態で、トップシート11及び補助シート13を厚み方向に圧縮する。トップシート11と補助シート13が積層された領域に、融着部19が形成され、補助シート13のみが配置された領域に、補助圧搾部15が形成されてよい。
【0048】
補助圧搾部15と融着部19は、平面視にて連なっていてよい。当該構成は、例えば、トップシート11と補助シート13が重なった状態で、トップシート11及び補助シート13を厚み方向Tに圧縮し、トップシート11及び補助シート13が重なった領域と、補助シート13がトップシート11よりも幅方向Wの外側に延出した領域と、に跨がってエンボス加工を施す。これにより、補助圧搾部15と融着部19が平面視にて連なって形成される。なお、補助圧搾部15と融着部19が連なる形態は、互いが隣接している形態(物理的に接している形態)のみならず、互いが離間しているが隣り合う形態(所定の間隔(例えば、5mm以下)で並んで配置され、物理的に接していない形態)も含む概念である。当該構成によれば、トップシート11と補助シート13が重なる領域において融着部19を介して体液を非肌面側に引き込むとともに、融着部19及び補助圧搾部15によって幅方向Wの外側に向かってトップシート11を越えた領域まで広い範囲に体液を導くことができる。そして、トップシート11の外側縁11Eよりも幅方向Wの外側に拡散した体液を、補助圧搾部15によって補助シート13側に引き込み易く、横漏れを抑制できる。
【0049】
前後低坪量部は、後側域R2において、吸収性物品1の幅方向Wの中心に配置されている。本実施の形態では、第2前後低坪量部262が、後側域R2において吸収性物品1の幅方向Wの中心に配置されている。本態様によれば、第2前後低坪量部262を介して後側域R2の幅方向Wの中心が凸状に変形し易くなる。また、第2前後低坪量部262による変形基点よりも幅方向の外側には、トップシート11の外側縁11Eによる変形基点ができる。より詳細には、トップシート11の外側縁11Eよりも幅方向Wの内側には、補助シート13とトップシート11が配置され、トップシート11の外側縁11Eよりも幅方向Wの外側には、補助シート13のみが配置されている。当該シートの有無による剛性差による変形基点ができる。トップシート11の外側縁よりも幅方向Wの内側に第2前後低坪量部262による凸状部分が形成され、トップシート11の外側縁11Eが凹んでいるため、トップシート11よりも外側の領域がトップシート11の外側縁11Eを変形基点として立ち上がり易い。よって、幅方向Wに沿った断面視にてW字状に吸収性物品が変形し、排泄口からの体液の引き込み性を向上させるとともに、横漏れを抑制できる。
【0050】
トップシート11の外側縁11Eは、幅低坪量部の外側縁よりも幅方向Wの外側に位置してよい。本実施の形態では、第2幅低坪量部264の外側縁は、トップシート11の外側縁11Eよりも幅方向Wの内側に位置する。第2幅低坪量部264によって幅方向Wに延びる変形基点を形成し、第2幅低坪量部264を介して前後方向Lに延びる身体の丸みに沿うように吸収性物品を変形させることができる。また、トップシート11の外側縁11Eが第2幅低坪量部264の外側縁よりも幅方向Wの外側に位置するため、第2幅低坪量部264の外側縁を介して体液が拡散しても、当該体液をトップシート11によって保持し、横漏れを抑制できる。
【0051】
幅低坪量部は、補助シート13が露出した露出部と重なる領域に設けられてよい。露出部は、トップシート11の外側縁11Eよりも幅方向Wの外側に位置し、吸収性物品1の肌面側に補助シート13が露出した部分である。露出部は、トップシート11の外側縁11Eと、サイドシート12の内側縁12Iと、の間に設けられている。本実施の形態では、第1幅低坪量部263が露出部と重なる領域に設けられている。露出部には、トップシート11及びサイドシート12が配置されてなく、かつ第1幅低坪量部263が設けられている。そのため、露出部は、トップシート11が配置された領域(露出部よりも幅方向Wの内側の領域)及びサイドシート12が配置された領域(露出部よりも幅方向Wの外側の領域)よりも変形し易い。第1幅低坪量部263を基点として前後方向Lに延びる身体の丸みに沿うように変形し易く、横漏れを抑制できる。一方、トップシート11が配置された領域は、トップシート11及び補助シート13が配置されており、露出部よりも変形し難く、なだらかに変形し易い。膣口、及び膣口から後方に延びる臀裂は、着用者の股下の幅方向Wの中央に位置する。当該デリケートな膣口等に対して、なだらかに変形した部分を当てることができ、着用者の違和感を抑制できる。
【0052】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0053】
1 :吸収性物品
11 :トップシート
11E :トップシートの外側縁
11A :上層
11B :下層
12 :サイドシート
12I :サイドシートの内側縁
13 :補助シート
13E :補助シートの外側縁
15 :補助圧搾部
17 :凸部
18 :凹部
19 :融着部
20 :バックシート
31 :吸収コア
31E :吸収コアの外側縁
41 :トップ接合部
42 :トップ非接合部
43 :サイド接合部
44 :サイド非接合部
R1 :前側域
R2 :後側域
R3 :股下域
L :前後方向
T :厚み方向
T1 :肌面側
T2 :非肌面側
W :幅方向