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特許7267291プレイヤーの反応に対する状況適応型ゲームプレイ支援の割り当て
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-21
(45)【発行日】2023-05-01
(54)【発明の名称】プレイヤーの反応に対する状況適応型ゲームプレイ支援の割り当て
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/5375 20140101AFI20230424BHJP
   A63F 13/212 20140101ALI20230424BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20230424BHJP
   A63F 13/213 20140101ALI20230424BHJP
   A63F 13/215 20140101ALI20230424BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/212
A63F13/79
A63F13/213
A63F13/215
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020541366
(86)(22)【出願日】2018-12-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 US2018067693
(87)【国際公開番号】W WO2019152116
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2021-09-27
(31)【優先権主張番号】15/885,162
(32)【優先日】2018-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518187455
【氏名又は名称】ソニー・インタラクティブエンタテインメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ベネデット、ウォーレン、エム.
(72)【発明者】
【氏名】ノッス、ランドン
【審査官】佐々木 祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-188301(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0093154(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0324749(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
状況適応型ゲームプレイ支援を割り当てるためのシステムであって、
ユーザデータを取得するファーストパーティプラットフォームであって、前記ユーザデータがビデオゲーム内のユーザ反応に関し、前記ユーザ反応がユーザ不満レベルを示す、前記ファーストパーティプラットフォームと、
前記ビデオゲームに関連付けられた支援情報を記憶する支援サーバであって、前記ユーザが前記ビデオゲーム内の課題を克服するのを支援する対応する支援情報を送信する前記支援サーバと、
パフォーマンスサーバであって、
前記ビデオゲームに関連付けられた前記ユーザについての異なる不満レベルを識別するデフォルト閾値を設定することと、
前記デフォルト閾値のそれぞれについてデフォルト支援情報を割り当てることであって、前記割り当てられたデフォルト支援情報が、前記デフォルト閾値のうちの1つを前記ユーザ反応が満たすことを検出したことに応じて前記ユーザに提示される、前記割り当てることと、
前記ビデオゲームからの第1のユーザプレイデータとユーザゲームプレイデータに関連付けられた第1のユーザ反応とを受信することと、
前記デフォルト閾値と比較された前記ユーザ反応に基づいて支援情報を送信するように前記支援サーバに命令することと、
前記ユーザが前記支援サーバから前記支援情報を受信した後、後続のユーザゲームプレイデータ及び前記ユーザのユーザ反応を監視することであって、前記後続のユーザゲームプレイデータが、前記ユーザがイベントを克服したことを示す、前記監視することと、
前記ユーザに関連付けられた、前記設定されたデフォルト閾値に対応する前記ユーザの前記ビデオゲーム内でのパフォーマンスの全体的傾向を記憶するユーザプロファイルを修正することであって、前記修正が、前記監視された後続のユーザゲームプレイデータ及びユーザ反応に基づいて前記ユーザの前記パフォーマンスの前記全体的傾向を修正し、前記全体的傾向の修正が、
前記デフォルト閾値を修正することと、
前記修正された閾値のそれぞれに支援情報を再度割り当てることとを含む、前記修正することとを行う前記パフォーマンスサーバとを含む、システム。
【請求項2】
前記ファーストパーティプラットフォームが、前記ビデオゲーム内の前記ユーザ反応を特徴付けるために使用される前記ユーザからの生体情報を収集するために使用されるセンサを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記収集された生体情報が前記ユーザの心拍数を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ファーストパーティプラットフォームが、前記ビデオゲーム内の前記ユーザ反応を特徴付けるために使用される前記ユーザからの音声入力を収集するために使用されるマイクロホンも含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記音声入力が卑語を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
卑語を検出する頻度も前記マイクロホンを使用して検出される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記ファーストパーティプラットフォームが、前記ビデオゲーム内の前記ユーザ反応を特徴付けるために前記ユーザから表情を収集するために使用されるカメラを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記デフォルト閾値が前記ビデオゲームに基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記デフォルト閾値が前記ビデオゲームの現在の難易度に基づく、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記デフォルト閾値が、前記ユーザと同一のビデオゲームをプレイした他のユーザからの正規化されたデータに基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記デフォルト閾値が、前記ユーザが参加しているビデオゲーム、ジャンルまたは課題のうちの少なくとも1つに固有である、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
複数の異なる支援情報が、少なくともメタデータまたはラベルに基づいて各デフォルト閾値に割り当てられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記支援サーバが、ユーザ要求に応じて前記複数の異なる割り当てられた支援情報のうちの1つをランダムに提供する、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記ユーザプロファイルの修正が、前記デフォルト閾値のセットアップをどのようにセットアップするかを指定するユーザ入力を受信することをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記ユーザプロファイルの修正が、どの支援情報が各デフォルト閾値に割り当てられるかを指定するユーザ入力を受信することをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記ユーザ入力が、要求に応じて前記ユーザに提供されるために各デフォルト閾値に割り当てるための利用可能な支援情報のサブセットを識別し、前記サブセットが、閾値以上の評価を有する前記支援情報に少なくとも基づく、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
状況適応型ゲームプレイ支援を割り当てるための方法であって、
ビデオゲームに関連付けられた支援情報を記憶することであって、前記支援情報が、前記ビデオゲーム内のイベントをユーザが克服するのを支援する、前記記憶することと、
前記ビデオゲームに関連付けられた前記ユーザについての異なる不満レベルを識別するデフォルト閾値を設定することと、
前記デフォルト閾値のそれぞれについてデフォルト支援情報を割り当てることであって、前記割り当てられたデフォルト支援情報が、前記デフォルト閾値のうちの1つをユーザ反応が満たすことを検出したことに応じて前記ユーザに提示される、前記割り当てることと、
前記ビデオゲームからの第1のユーザゲームプレイデータと前記ユーザゲームプレイデータに関連付けられた第1のユーザ反応とを受信することであって、前記ユーザ反応が前記ビデオゲーム内のユーザ不満レベルを示す、前記受信することと、
前記デフォルト閾値と比較された前記ユーザ反応に基づいて対応する支援情報を送信することと、
前記ユーザが支援サーバから前記支援情報を受信した後に後続のユーザゲームプレイデータ及び前記ユーザのユーザ反応を監視することであって、前記後続のユーザゲームプレイデータが、前記ユーザが前記イベントを克服したことを示す、前記監視することと、
前記ユーザに関連付けられた、前記設定されたデフォルト閾値に対応する前記ユーザのパフォーマンスの全体的傾向を記憶するユーザプロファイルを修正することであって、前記修正が、前記監視された後続のユーザゲームプレイデータ及びユーザ反応に基づいて前記ユーザの前記パフォーマンスの前記全体的傾向を修正し、前記全体的傾向の修正が、
前記デフォルト閾値を修正することと、
前記修正された閾値のそれぞれに支援情報を再度割り当てることとを含む、前記修正することとを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にビデオゲームに関する。より具体的には、本発明は、プレイヤーの反応に対する状況適応型ゲームプレイ支援の割り当てに関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオゲームは、1950年代まで遡って存在する。最初、ビデオゲームは、研究の目的でコンピュータ科学者によって使用される単純なゲーム及びシミュレーションとして始まった。Pongなどの初期のビデオゲームでは、単純なゲームプレイメカニズムで構成されたゲームが一般大衆に普及した。ビデオゲーム業界の成長に伴って、ビデオゲーム自体の設計及び運用がより複雑になってきている。多くの現在のビデオゲームは、ゲーム内に含まれる障害を克服するために解く必要がある様々な謎を含む。例えば、実行する必要があるアクションの特定の順序、収集する必要があり得る特定の対象物、または障害を克服する前に当てる必要がある特定のターゲットが存在し得る。
【0003】
ビデオゲームは一般に幅広い客層のために設計されているため、一部のプレイヤーにとって簡単な謎が、他のプレイヤーにとっては難しい場合がある。一部の謎はビデオゲームの進行の中心となり得るため、一部の謎を完了できないとビデオゲームをさらに楽しむことが制限され得る。これにより、ビデオゲームプレイヤーベースの一部が不満を持つようになり、ゲームに関するプレイヤーの体験に悪影響を与える可能性があり得る。
【0004】
プレイヤーは、実際には、ビデオゲーム内の各種の課題に対処することに導くヒント及びウォークスルーを有する情報源にアクセスするが、情報の使用は理想的ではない場合がある。一般に、プレイヤーは、現在のビデオゲーム体験からユーザを離脱させる発信源(例えば、ガイドブック、ウェブサイト)を調べる必要がある。情報を検索する必要があるが、これはユーザにとって時間及び労力を必要とする。情報が詳しすぎ、プレイヤーが必要としている情報が正しい方向のヒントに過ぎない場合や、情報が不十分で、ユーザがより詳細な支援を必要とする場合がある。また、現在の課題を克服するのに情報が十分でない場合があり、ユーザは依然として行き詰まることになる。
【0005】
課題を克服することができないことにより、ユーザがビデオゲームをプレイする際の楽しみをもはや感じないような実にネガティブな体験が提供され得る。いくつかの状況では、長期にわたるネガティブな体験により、ゲームをプレイするのを止めるようにユーザが影響を受ける可能性があり、場合によってはユーザが将来においてゲームをプレイしなくなる。
【0006】
上記に鑑みて、ユーザからの現在の反応に基づいて適切な量のゲームプレイ支援をプレイヤーに提供することが可能であるシステム及び方法が必要である。
【発明の概要】
【0007】
現在、状況適応型ゲームプレイ支援を割り当てるためのシステムが特許請求されている。システムは、ビデオゲーム内のユーザに関するユーザデータを取得するために使用されるファーストパーティプラットフォームを含む。ユーザデータは、そのビデオゲームをプレイしているときにユーザが有し得る不満レベルを識別するために使用される。システムはまた、ビデオゲームに関連付けられた支援情報を記憶するために使用される支援サーバを含む。支援情報は、ユーザがビデオゲーム内の課題を克服するのを支援するために使用される。システムは、ユーザについての異なる不満レベルを識別するデフォルト閾値を設定するために使用され、ユーザデータが閾値のうちの1つを満たすときに要求に応じてユーザに提供することができる対応する支援情報をユーザに割り当てるパフォーマンスサーバをさらに含む。システムは、ビデオゲームに関するユーザデータを受信し、対応する支援情報をユーザに提供する。その後、システムは、支援情報を受信した後のユーザゲームプレイ及び反応を監視する。後続の監視は、閾値及び支援情報を修正するために使用される。
【0008】
現在、状況適応型ゲームプレイ支援を割り当てるための方法が特許請求されている。方法は、ユーザがビデオゲーム内のイベントを克服するのを支援するために使用される異なるビデオゲームに関連付けられた支援情報を記憶することを含む。方法はまた、ビデオゲームに関連付けられたユーザについての異なる不満レベルを識別するデフォルト閾値を設定する。それらの閾値のそれぞれに関して、デフォルト支援情報を割り当てることにより、デフォルト閾値のうちの1つを満たすようにユーザ反応が検出されたとき、割り当てられた支援情報を提示することができる。方法は、次いで、ビデオゲームに関連付けられたゲームプレイに関連付けられたユーザゲームプレイデータ及びユーザ反応を受信する。ユーザ反応に基づき、対応する支援情報がユーザに提供される。その後、ユーザがイベントの克服に成功することができたかどうかを判定するために、後続のゲームプレイデータ及びユーザ反応が監視される。後続のユーザゲームプレイデータ及びユーザ反応に基づき、ユーザプロファイルを修正することができ、それにより修正は、デフォルト閾値を修正することと、各デフォルト閾値に割り当てられた支援情報を再度割り当てることとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】状況適応型ゲームプレイ支援を生成する目的でプレイヤーの関与を識別するためのシステムを示す。
【0010】
図2】状況適応型ゲームプレイ支援を生成する目的でプレイヤーの関与を識別するためのシステムの状況において使用される例示的なゲームコンソールである。
【0011】
図3図1の例示的なファーストパーティプラットフォームを示す。
【0012】
図4図1の例示的な支援サーバを示す。
【0013】
図5図1の例示的なパフォーマンスサーバを示す。
【0014】
図6】状況適応型ゲームプレイ支援を生成する目的でプレイヤーの関与を識別するための方法を示す。
【0015】
図7】プレイヤーの反応に基づいて状況適応型ゲームプレイ支援を割り当てるための方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示は、プレイヤーの反応に対する状況適応型ゲームプレイ支援の割り当てを対象とする方法及びシステムについて説明する。ユーザゲームプレイ及びユーザの反応を分析することにより、適切なゲームプレイ支援(ヒント、アドバイスまたはウォークスルー情報など)を、ビデオゲーム内で出現した様々な障害に関してユーザが取得可能である不満レベルに関連付けられた様々な閾値に割り当てることができる。システム及び方法は、各ユーザが不満の様々な閾値またはビデオゲーム内で自分が受信したい支援の種類に関する様々な好みを有し得るため、どの種類のゲームプレイ支援を各ユーザに提供することができるかをカスタマイズすることが可能である。
【0017】
本発明の方法及びシステムは、どの種類(複数可)のヒント、アドバイスまたはウォークスルー情報をユーザに提供することができるかを識別するためにユーザゲームプレイ情報を監視する。この情報は、例えば、障害を克服するためにユーザが繰り返した失敗によって引き起こされた、障害に関するユーザの現在の不満レベルに基づくことができる。ユーザの現在の不満レベルは、1)各ユーザに基づいて構成された所定の不満レベル、または2)同一のビデオゲームを同様にプレイしていた他のユーザの全ての既知のゲームプレイ情報の正規化に基づいて構成された所定の不満レベルと比較することができる。いくつかの状況では、ユーザ固有の構成と他のユーザからのゲームプレイ情報の正規化との両方の組み合わせを使用することもできる。
【0018】
本開示はまた、ヒント、アドバイスまたはウォークスルー情報などの、どの種類(複数可)のゲームプレイ支援をユーザに提供することが可能であるかを識別し、諦めた箇所に対してユーザが過度に不満を持つ可能性がある前に識別された情報を提供するためにユーザゲームプレイ情報を事前に監視することを対象とする方法及びシステムについて説明する。これを行うために、方法及びシステムは、様々な発信源(例えば、センサ、マイクロホン、カメラ)から取得した情報と共にゲーム内のユーザパフォーマンスについてのゲームプレイ情報を処理して、ゲームに関するユーザの現在の気質に応じた判定を行うようにする。ユーザに関連付けられた情報及び/または他のユーザに関する情報を使用して不満の様々な閾値を識別することにより、ユーザがビデオゲームに関して過度に不満を持つようになることを防ぐために様々な種類の情報をユーザに提示して障害を克服するのを支援することができる。
【0019】
本明細書で説明されるように、失敗は、ゲーム内の特定の目的をユーザが完了することに失敗した(すなわち、成功しなかった)場合の当該目的に関するユーザパフォーマンス(例えば、ユーザの試行)に関する。この目的は、例えば、所定の制限時間内に謎を解く、または敵を倒すなどの課題を構成する場合がある。ユーザは、目的を完了するための条件が満たされないとき、目的を完了する試行に成功していない。上記の例では、これは、ユーザが所定の制限時間内に謎を解かなかったこと、あるいは、敵を倒す前にその敵に過度のダメージを受けたか、またはその敵によって繰り返し死んだことを含み得る。失敗はまた、ほとんどまたは全く進行していない期間にわたって同一の目的に対してユーザによって連続して試行された回数を監視することに基づいて測定することができる。
【0020】
本明細書で参照されるように、本発明を介してユーザに提供される支援の種類は、ビデオゲーム内の特定の課題に関してユーザに提供される情報の種類及び量に及び得る。例えば、課題は、進むためにゲーム内で謎を解くこと、クエストを完了すること、または敵を倒すことを含んでもよい。ヒントとは、一般に、謎の解き方に関する概略的な方向にユーザを向ける情報を指す。例えば、ヒントは、謎についての重要な特徴または機構を識別することを対象としてもよい。アドバイスは、一般に、過去において(ゲームプレイデータを介して)ユーザが以前に行ったことを識別し、異なる戦略を試すようにユーザを導く情報を提供し得る。例えば、アドバイスは、謎の特定の箇所(ユーザが一貫して間違った選択肢を選択した場合がある場所)にて、謎を解くのにユーザを導き得る、推奨される代替的な選択肢を提供することを対象とし得る。最後に、ウォークスルー情報とは、一般に、課題の克服の仕方をユーザに指示する段階的なガイドを指し得る。この情報は、例えば、テキストベースの指示を提供すること、または課題の克服の仕方を説明するビデオを添付することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ウォークスルー情報は、課題を克服するためにユーザが模倣することができるゲーム内アバター(すなわち、ゴースト)を含んでもよい。これらは、使用することができる支援情報の特徴付けの種類の例に過ぎない。ビデオゲーム内で支援を必要とするユーザに提供することができる支援情報には、様々なカテゴリ及びラベルを関連付けることができる。
【0021】
図1は、状況適応型ゲームプレイ支援を生成する目的でプレイヤーの関与を識別するためのシステム100を示す。システム100は、ビデオゲーム内の適切な支援を提供するために、ビデオゲームからのゲームプレイ情報に基づき、ビデオゲーム内のユーザの進行(例えば、場所、費やされた時間、経験)に沿ってユーザの状態(例えば、気分/不満レベル)を特徴付けることを目的とする。様々な閾値をユーザに割り当てることもでき、それによってユーザの現在の状態に基づいて様々な程度の支援を提供し、したがって様々な種類の情報をユーザに届けることができる。異なる閾値のそれぞれに関して、対応する支援情報を割り当てることができる。各閾値について割り当てられた支援情報は、ユーザに固有であってもよく、または同一のビデオゲームをプレイしていた全てのユーザにわたる正規化されたゲームプレイ情報に基づいてもよい。
【0022】
図1のシステムは、ユーザによってプレイされているビデオゲーム115に関連付けられたファーストパーティプラットフォーム110を含む。本明細書で説明されるように、ファーストパーティプラットフォーム110は、ユーザが参加するための各種のゲームコンソール120上でのビデオゲーム115のプレイをサポートするネットワークと一致してもよい。これらのビデオゲーム115のいくつかは、単一のプレイヤー体験を介して各ユーザコンソール120から離れてプレイされ得る。ビデオゲーム115が複数のユーザ(例えば、マルチプレイヤー)を必要とする状況では、ファーストパーティプラットフォーム110は、複数のユーザがビデオゲーム115の同一のインスタンス内に参加することを可能にするネットワーキング機能の実行を支援することができる。
【0023】
ファーストパーティプラットフォーム110は、本発明を容易にする各種のアプリケーションプログラミングインタフェース(API)及び関連ソフトウェアを含んでもよい。例えば、ファーストパーティプラットフォーム110は、ファーストパーティプラットフォーム110に関連付けられたビデオゲーム115に関連するゲームプレイ情報を追跡/監視するアプリケーションを含んでもよい。ゲームプレイ情報は、ユーザの場所、進行及び統計情報を含む。これらは、ユーザが関心を持つ支援の種類(例えば、ヒント、アドバイス、ウォークスルー)を識別するために使用することができる。さらに、ファーストパーティプラットフォーム110は、ユーザが適切な支援情報を受信することができるように、(支援サーバ130からの)支援情報の種類を、各ユーザに固有の(パフォーマンスサーバ140からの)特定のユーザパフォーマンスに関連付ける/割り当てることを容易にしてもよい。
【0024】
ファーストパーティプラットフォーム110の追跡機能はまた、他のユーザから情報を収集するために使用することができる。他のユーザから収集された情報を使用して、他人のために使用することができる各種の支援情報(例えば、ヒント、アドバイス、ウォークスルー)を集約してもよい。例えば、他のユーザは、ファーストパーティプラットフォーム110に提供することができる、ビデオゲーム内の各種の課題に関する解説またはビデオ録画を提供してもよい。一部のユーザは、過去の実績に基づいて「ベテラン」または「プロフェッショナル」であると特徴付けられる場合があり、これらのユーザによって提示される関連のゲームプレイ情報及び/または解説は、同一のゲーム内の課題を克服する支援を必要とするユーザに提供することができる可能な支援情報であると強調されてもよい。
【0025】
さらに、ファーストパーティプラットフォーム110の追跡機能を介して取得された収集済みの情報はまた、ビデオゲーム内の課題に関する不満に関してユーザが体験し得る各種の閾値を特徴付けるために使用されてもよい。収集済みの情報は、ユーザからのみであってもよいが、同一のビデオゲームを同様にプレイしていた他のユーザを含むこともできる。収集済みの情報は、異なる種類及び/または量の支援情報をユーザに提供することができる不満の閾値を設定するためにパフォーマンスサーバ140によって使用することができる。一般に、ユーザが同一の課題に失敗することにさらに不満を持つようになるとき、より詳細な支援を提供することができ、それによりユーザは、最終的にその課題を克服し、ビデオゲーム内で進むことができる。これらの閾値は、個々のユーザ情報またはユーザ入力に基づいてもよいが、同一のビデオゲームをプレイしていたユーザからの正規化された情報(例えば、不満レベル)に基づいて設定することもできる。
【0026】
ユーザと同一のビデオゲームをプレイしている他のユーザから提供された支援情報は、ビデオゲーム115に関連付けられた支援サーバ130内で処理及び記憶されてもよい。情報の種類は、情報がどの程度詳細かに基づいて特徴付けることができる。短い解説には「ヒント」または「アドバイス」とラベル付けすることができる一方、記録されたゲームプレイまたはより長い解説には「ウォークスルー」とラベル付けすることができる。ユーザによって要求されている支援の種類に基づき、対応する支援情報を支援サーバ130から読み出すことができる。この支援サーバ130は、ファーストパーティプラットフォーム110に関連付けられてもよく、またはサードパーティによって監督及び管理することができる。支援サーバ130に関するさらなる詳細は、図4を参照して以下に提供される。
【0027】
ファーストパーティプラットフォーム110は、複数の異なるビデオゲーム115に関連付けられる。これらのビデオゲーム115に関する情報は、ファーストパーティプラットフォーム110と共に記憶されてもよい。いくつかの実施形態では、ビデオゲーム115はまた、ファーストパーティプラットフォーム110によってアクセスされ得る別個のデータベース内に記憶されてもよい。いずれの場合でも、ファーストパーティプラットフォーム110は、それぞれがユーザコンピューティングデバイス120(例えば、コンソール)を使用する他のユーザと共にユーザがビデオゲームに参加することを容易にするために、ビデオゲーム115についての必要な情報にアクセスすることが可能である。ユーザが単独で参加しているのみである(したがって、他のユーザと接続するためのファーストパーティプラットフォーム110の能力を必要としない)ときには、ファーストパーティプラットフォーム110は、必要な情報を読み出すことができ、ユーザが使用している適切なユーザコンピューティングデバイス120にその情報を送信することができる。ファーストパーティプラットフォーム110によってユーザコンピューティングデバイス120に送信されるこのようなビデオゲーム関連情報は、ユーザに追加のコンテンツを提供するか、またはビデオゲーム内の問題に対処する更新/パッチなどの、ゲームを実行するために必要となる実際の情報を含んでもよい。
【0028】
図に示したユーザコンピューティングデバイス120は、ファーストパーティプラットフォーム110に関連付けられたビデオゲーム115内にユーザが参加することを容易にする。本明細書で説明される例示的なコンピューティングデバイス120はゲームコンソールを含む。ラップトップ、デスクトップ、スマートフォン、タブレット及び各種の他のモバイル/ハンドヘルドコンピューティングデバイスなどの、他のコンピューティングデバイスも、様々な実施形態において使用可能である。ユーザの関与の識別を容易にし、状況適応型ゲーム支援を生成するために、ユーザコンピューティングデバイス120は、ゲーム内のユーザの進行を特徴付けるビデオゲームベースの情報を生成する。例えば、このようなゲームプレイ情報は、ゲーム内でユーザが位置する場所、ユーザが現在参加しているイベント/課題/障害は何か、ユーザが現在イベント/課題/障害に関与している時間の長さ、及びゲーム内のユーザキャラクタ/アバターの現在の統計情報を含んでもよい。
【0029】
1つ以上のユーザコンピューティングデバイス120から取得されたゲームプレイ情報は、ユーザのパフォーマンスを特徴付けるために使用することができる。上記で説明したように、ユーザからのゲームプレイ情報は、ユーザのパフォーマンスを特徴付けるために使用することができるが、同一のビデオゲームを同様にプレイする他のユーザからのゲームプレイ情報を用いて正規化することもできる。いくつかの実施形態では、ユーザパフォーマンスの特徴付けは、例えば、ファーストパーティプラットフォーム110によって、ビデオゲーム自体115によって、またはサードパーティによって実行することができる。ゲームプレイ情報は、ユーザが興味を持つヒント、アドバイスまたはウォークスルー情報の種類、及びユーザが現在のイベント/課題/障害を克服するのを支援する特定の情報を、現在のユーザの状態(例えば、不満レベル)に基づいて識別する際の支援を提供する。例えば、ユーザが同一のイベント/課題/障害に5分間留まっていた場合、提示されている情報の種類は、同一のユーザが30分後に同一のイベント/課題/障害に依然として留まっている場合とは異なる可能性がある。おそらく、ユーザの不満レベルは、5分後よりも30分後により大きくなり、場合によっては、より長い期間の間、同一のイベント/課題/障害にユーザが依然として留まっている場合、ユーザは、同一のビデオゲームのプレイを継続するのを止める場合がある。
【0030】
ユーザに支援情報が提示/提供されるべきとき、及び/またはどの種類の支援情報がユーザに提示/提供されるべきかを識別するために使用される閾値は、多くの異なる手法で設定することができる。基づくゲームプレイ支援の割り当てに関するさらなる詳細が、図5(パフォーマンスサーバ140に関連する)及び図7に関して以下に提供される。様々な種類の支援情報についての閾値をユーザが設定してもよく、閾値がプリセットされてもよく、またはビデオゲーム内のイベント/課題/障害に対する特定のユーザの反応または複数のユーザの反応に基づいて時間の経過とともに閾値がカスタマイズされてもよい。本明細書で説明される例示的な3つの異なる種類の支援情報(例えば、ヒント、アドバイス、ウォークスルー)が存在するが、様々な特徴付け及び種類の支援情報を可能とすることができる。さらに、これらの支援情報を提示/提供するための任意の数の異なる閾値を設定することもできる。例えば、支援情報を割り当てるために使用される所定の閾値は、以下のようなグループ化に対応し得る:1)不満レベルがほとんどまたは全くない、2)中程度の不満レベル、及び3)高い不満レベル。
【0031】
各グループに割り当てられた対応するゲームプレイ支援情報は、支援を提供するのがあまりに早すぎることなくユーザが課題を克服するのを支援することを目的とする、徐々に詳細な情報を提供する。例えば、ユーザが1回または2回の試行の後に課題に失敗したに過ぎないとき、そのユーザは、その課題に対する完全な解答を提供してもらいたくない場合がある。同様に、多数回の試行の後に同一の課題に留まっていることに対してユーザが極度に不満を持っているときにヒントのみを提供するのでは、支援がユーザに効果的に提供され得ない。理想的には、ユーザの不満レベルが増大するにつれて、徐々により詳細な支援情報がユーザに提供される。各ユーザが好む支援情報の閾値及び種類がユーザの間で異なる可能性があるため、システム100は、各ユーザについての適切な閾値に支援情報を割り当てるプロセスを実施する。
【0032】
上記のように、ユーザに提供される支援情報の種類(例えば、ヒント、アドバイス、ウォークスルー情報)は、ユーザによってカスタマイズすることができる。例えば、ユーザは、特定の種類の支援情報のみ(例えば、ヒントのみ)を要求することができ、または特定の種類の支援情報が提供されるべきではないこと(例えば、ウォークスルー情報無し)を示すことができる。ユーザはまた、好ましい支援情報の発信源を識別することが可能であってもよい。例えば、特定のサードパーティまたは他のユーザが支援情報を提供する場合、ユーザは、利用可能であれば支援情報がどの発信源から来るべきかを好んで識別することが可能であってもよい。いくつかの場合には、ビデオゲームは、ビデオゲームに関連付けられた支援情報を含んでもよい。この場合、ユーザに支援を提供して特定のイベント/課題/障害を克服するための関連情報が利用可能である場合、ユーザは、この一式の情報が好ましいことを示すことができる。
【0033】
さらに、ユーザはまた、どの種類の支援情報が異なる閾値で利用可能であるべきかを割り当てることができる。例えば、実施形態が、3つの異なる不満の閾値を用いてユーザを特徴付ける場合、ユーザは、支援情報の種類を識別することが可能となり、それらを特定の閾値に割り当てる。さらに、ファーストパーティプラットフォーム110はまた、他のユーザが、ユーザパフォーマンスを特徴付けるために使用される各種の閾値に、利用可能な支援情報をどのように割り当てたかを分析することが可能であってもよい。
【0034】
さらなる実施形態では、追加情報を使用して、ゲーム内のユーザのパフォーマンスを特徴付けることができる。図1に示したように、ユーザは、入力デバイス(例えば、コントローラ122、センサ125及び/またはカメラ127)を利用して、ユーザ入力をコンソール120に提供してもよい。入力デバイスは、ビデオゲーム内のユーザ制御を容易にするために使用することができる。しかしながら、入力デバイスはまた、イベント/課題/障害に関するユーザパフォーマンスを追跡/監視するために使用することができる。例えば、コントローラ122及び/またはセンサ125は、ユーザがゲーム内に参加しているときにユーザの生体特性(例えば、心拍、体温)を検出するために使用することができる機能を含んでもよい。マイクロホン及び/またはカメラを使用して、ジェスチャ、顔の特徴及び/またはユーザからの音声入力をキャプチャしてもよい。
【0035】
イベント/課題/障害にて不満が増大したことに関連付けることができる主要な識別子(例えば、特定の言葉、ジェスチャ、表情)が存在し得る。例えば、初めてイベントに参加している間、ユーザは、失敗しても反応をほとんど、または全く呈しない場合がある。しかしながら、同一のイベントに継続して失敗すると、例えば、ユーザの不満レベルの増大を示す可能性がある特定の言葉(例えば、卑語)の頻度の増加、心拍数の増加、及び特定の表情/ジェスチャが検出され得る。これらの識別情報が見つかったとき、これは、ユーザがイベントを克服するのに支援を取得することができるように何らかの支援情報がユーザに提供されるべきである(または少なくとも支援情報が利用可能となる/提示されるべきである)ことの表れであり得る。支援情報は、ユーザ不満レベルが特定の閾値に達したとき、またはユーザがユーザ入力(例えば、特に支援を要求するコントローラ122上のボタン)を介して情報を要求したときに支援サーバ130から読み出すことができる。しかしながら、ユーザからの要求に応じて情報が直ちに利用可能となるように、関連する支援情報を同様にユーザのゲームコンソール120に事前にダウンロードすることも可能であり得る。どの支援情報をゲームコンソール120に提供するかは、ユーザが参加している現在のイベント、及びユーザの現在の不満レベルに基づくことができる。支援情報を事前にダウンロードすることにより、要求に応じて直ちに情報が利用可能になり、それによって支援情報をユーザに提供するための遅延を除去するか、または少なくとも最小限にすることができる。一部のプレイヤーは、特定の不満レベルを受けるとゲームのプレイを終了する場合があるため、目的は、ユーザが何らかの形の支援情報を用いてイベントを克服することを可能にし、不満レベルを下げ、ユーザが継続してビデオゲームに参加し、楽しむことを可能にすることである。
【0036】
ユーザがイベントを克服するのを支援するためにユーザに提供することができる情報は、必要に応じて要求されてもよい。支援サーバ130からの実際の情報は、不満レベルが特定のレベルに達したときに要求することができる。ファーストパーティプラットフォーム110
【0037】
各ユーザが異なるように不満を呈し、不満に対処することが可能であるため、支援がユーザに提示/提供されるべきときの主要なインジケータを識別するために多くの異なる手法が存在し得る。例えば、ユーザに不満を生じているときを予測する目的で、一般的な表情、ジェスチャ及び声の調子を監視することができる。さらに、時間の経過とともにユーザの行動を追跡することにより、特定のユーザが不満を持つようになるときを適応的に示すこともできる。システムは、最初に、オープニングクレジット、カットシーンまたはメニューなどの、不満を伴わないゲームの部分において不満の識別子(すなわち、生体認証、表情、声の調子)のベースライン測定値を設定してもよい。これらの測定値は、不満を持っていないときのユーザの身体的及び行動的状態を示す。一旦ベースライン測定値が設定されると、そのベースラインからの偏差とゲーム内の不満を伴う状況とを相関させて、特定のユーザがどのように不満を表現するかを識別するためのパターンを設定することができる。カメラ及び/または他のセンサは、これらの反応をキャプチャして、それらを特定のユーザに、そのユーザの不満のカスタム指標として関連付けてもよい。例えば、ユーザがゲーム内の目的を達成することができなかったとき、ユーザの心拍数が急上昇する場合があり、ユーザの表情が怒りを示す場合がある。異なるユーザは、同一の状況において、大声で説明することによって不満を表す場合がある。システムは、個々のユーザごとに不満の指標を学習し、特定のユーザについての既知の不満の指標に基づいてそのユーザに基づく支援コンテンツを提供してもよい。加えて、ユーザは、支援を提示するときをシステムがより適切に識別できるようにユーザの不満の表れに関する既存の関連付けを適宜確認及び/または修正するのみならず、自分の識別子を入力することもできる。
【0038】
ユーザに支援を提示/提供するときを識別するためにシステムが主要な識別子及び閾値をどのように構成することが可能であるかに関するさらなる詳細が、パフォーマンスサーバ140に関して図5に提供される。特に、ユーザのための構成は、パフォーマンスサーバ140内での処理、分析及び記憶が可能である、ユーザについて取得された情報に基づくことができる。各ユーザは、ユーザの主要な識別子及び閾値を構成するために使用可能であり得る一定期間にわたる情報を記憶するユーザプロファイルを有することができる。さらに、ユーザのための構成はまた、同一のビデオゲームをプレイしている他のユーザから取得した情報にも基づくことができる。ビデオゲーム内の各種のユーザパフォーマンスに関する情報及び、例えば、各種のイベント/課題/障害に関する不満レベルは、パフォーマンスサーバ140内で収集、処理、分析及び記憶することができる。例えば、同一のイベント/課題/障害に直面している他のユーザの全体的なパフォーマンスを比較することにより、他のユーザが体験する平均的な(または正規化された)パフォーマンスまたは不満を取得し、ユーザと比較するために使用することができる。したがって、システムが支援をユーザに提示または提供することができるときについての閾値はまた、特定のユーザ及び/または同一のビデオゲームをプレイする他のユーザの体験に基づいて調整することができる。各ユーザに、自らの閾値を同様に具体的に直接カスタマイズさせること、及び各閾値に関連付けられた支援の種類を識別させることも可能であり得る。
【0039】
図2は、図1のユーザのゲームプレイデータに基づいて状況適応型ゲームプレイ支援を割り当てるためのシステムの状況において使用される例示的なゲームコンソール200である。ゲームコンソール200(このゲームコンソールはまた、いくつかの場合には、デスクトップ、ラップトップ、タブレット及びモバイルデバイスなどの他のコンピューティングデバイスを含んでもよい)は、図1のファーストパーティプラットフォームに関連付けられた各種のビデオゲームをプレイするためにユーザが利用することができるデバイスである。さらに、ゲームコンソール200により、ユーザは、ビデオゲームに関連付けられたファーストパーティプラットフォームに接続することができ、それにより、現在のプレイヤーの関与(例えば、不満レベル)、及びどの種類の支援が現時点でプレイヤーに提示及び/または提供され得るかを識別するためにユーザゲームプレイを監視及び記録することができる。
【0040】
ゲームコンソール200は、図2に示されるような各種の要素を含んでもよい。しかしながら、要素は例示であること、及び他の実施形態は、示された要素よりも多いか、または少ない要素を組み込んでもよいことに留意すべきである。図2を参照すると、ゲームコンソール200は、メインメモリ202、中央処理ユニット(CPU)204、少なくとも1つのベクトルユニット206、グラフィックス処理ユニット208、入力/出力(I/O)プロセッサ210、I/Oプロセッサメモリ212、コントローラインタフェース214、メモリカード216、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェース218、及びIEEE1394インタフェース220、トラッキングデバイス224を接続するための補助(AUX)インタフェース222を含む。ただし、他のバス規格及びインタフェースを利用してもよい。ゲームコンソール200は、オペレーティングシステムの読み取り専用メモリ(OS ROM)226、サウンド処理ユニット228、光ディスク制御ユニット230及びハードディスクドライブ232をさらに含み、これらは、バス234を介してI/Oプロセッサ210に接続される。ゲームコンソール200は、少なくとも1つのトラッキングデバイス224を含む。
【0041】
トラッキングデバイス224は、アイトラッキング機能を含むカメラであってもよい。カメラは、周辺デバイス内に組み込まれてもよく、または周辺デバイスとしてゲームコンソール200に取り付けられてもよい。典型的なアイトラッキングデバイスでは、赤外線の非平行光が目から反射され、カメラまたは光学センサによって検知される。次いで、情報が分析されて、反射の変化から目の回転を抽出する。カメラベースのトラッカーは、片目または両目に焦点を合わせ、観察者が何らかの種類の刺激を見るときの目の動きを記録する。カメラベースのアイトラッカーは、瞳孔の中心及び光を使用して角膜反射(CR)を生じさせる。瞳孔中心とCRとの間のベクトルは、表面上の注視点または視線方向を計算するために使用することができる。アイトラッカーを使用する前に、通常、観察者の簡単なキャリブレーション手順が必要となる。
【0042】
代替的には、より高感度なトラッカーは、角膜の前部及び目の水晶体の後ろからの反射を特徴として使用して、時間の経過とともに追跡する。さらに高感度なトラッカーは、網膜血管を含む目の内側から特徴を画像化し、目が回転するときにこれらの特徴に追従する。
【0043】
多くのアイトラッキングデバイスは、少なくとも30Hzのサンプリング速度を使用するが、50/60Hzが最も一般的である。一部のトラッキングデバイスは1250Hzの高さまで動作する。この周波数は、非常に速い目の動きを詳細にキャプチャするために必要である。
【0044】
その代わりに、ユーザによってなされたジェスチャをキャプチャするために本発明と共に距離カメラが使用されてもよく、距離カメラは顔認識が可能である。距離カメラは、通常、特定のジェスチャをキャプチャし、解釈するために使用される。これにより、エンターテインメントシステムのハンズフリー制御が可能となる。この技術は、赤外線プロジェクタ、カメラ、深度センサ及びマイクロチップを使用して、物体及び人の動きを3次元で追跡する。このユーザデバイスはまた、画像ベースの3次元再構成の変種を利用してもよい。
【0045】
トラッキングデバイス224は、音声データをキャプチャするゲームコンソール200内に統合された、またはこのゲームコンソールに周辺デバイスとして取り付けられたマイクロホンを含んでもよい。マイクロホンは、音源定位及び/または周囲雑音抑制を実施してもよい。マイクロホンは、コンテンツをスケジューリングし、読み出し、ゲームコンソール200上に表示するようにユーザから口頭で指示を受けるために使用可能であってもよい。
【0046】
代替的には、トラッキングデバイス224は、ゲームコンソール200のコントローラであってもよい。コントローラは、内蔵の加速度計と赤外線検出との組み合わせを使用して、エンターテインメントシステムのコンソールの近くにあるか、このコンソールに取り付けられているか、またはこのコンソール内に組み込まれているセンサ内のLEDに向けられたときに3D空間内の位置を検知する。この設計により、ユーザは、物理的ジェスチャ及びボタン押下によってゲームコンソール200の機能を制御することができる。コントローラは、短距離(例えば、30フィート)にわたるデータ交換を可能にする無線技術を使用してゲームコンソール200に接続される。コントローラは、「ランブル」機能(すなわち、ゲーム内の特定の箇所の間のコントローラの振動)及び/または内部スピーカを追加的に含んでもよい。
【0047】
コントローラは、追加的または代替的に、リモートでセンサを使用して生体の読み取り値をキャプチャして、例えば、皮膚の水分、心臓の律動及び筋肉の動きを含むデータを記録するように設計されてもよい。
【0048】
上記のように、ゲームコンソール200はまた、汎用コンピュータ、セットトップボックスまたはハンドヘルドゲームデバイスとして実装することができる。さらに、同様のユーザデバイスは、より多いか、またはより少ない動作構成要素を含み得る。
【0049】
CPU204、ベクトルユニット206、グラフィックス処理ユニット208及びI/Oプロセッサ210は、システムバス236を介して通信する。さらに、CPU204は専用バス238を介してメインメモリ202と通信する一方、ベクトルユニット206及びグラフィックス処理ユニット208は専用バス240を介して通信し得る。CPU204は、OS ROM226及びメインメモリ202内に記憶されたプログラムを実行する。メインメモリ202は、予め記憶されたプログラム、及び光ディスク制御ユニット232を使用してCD-ROM、DVD-ROMまたは他の光ディスク(図示せず)からI/Oプロセッサ210を通じて転送されるプログラムを含んでもよい。I/Oプロセッサ210は、主として、CPU204、ベクトルユニット206、グラフィックス処理ユニット208及びコントローラインタフェース214を含む、ユーザデバイス200の各種のデバイスの間のデータ交換を制御する。
【0050】
グラフィックス処理ユニット208は、CPU204及びベクトルユニット206から受信したグラフィックス命令を実行して、表示デバイス(図示せず)上に表示するための画像を生成する。例えば、ベクトルユニット206は、オブジェクトを3次元座標から2次元座標に変換し、その2次元座標をグラフィックス処理ユニット208に送ってもよい。さらに、サウンド処理ユニット230は、スピーカなどのオーディオデバイス(図示せず)に出力されるサウンド信号を生成するための命令を実行する。
【0051】
ゲームコンソール200のユーザは、コントローラインタフェース214を介してCPU204に命令を提供する。例えば、ユーザは、特定の情報をメモリカード216上に記憶させるようにCPU204に命令してもよく、または何らかの指定されたアクションを実行するようにユーザデバイス200に命令してもよい。コントローラインタフェース214に関連付けられた例示的なコントローラは、タッチスクリーン、キーボード及びゲームコントローラを含んでもよい。
【0052】
他のデバイスは、USBインタフェース218、IEEE1394インタフェース220及びAUXインタフェース222を介してゲームコンソール200に接続されてもよい。具体的には、カメラまたはセンサを含むトラッキングデバイス224は、AUXインタフェース222を介してファーストパーティポータル200を有するユーザデバイスに接続されてもよく、他方、コントローラは、USBインタフェース218を介して接続されてもよい。
【0053】
図3は、図1の例示的なファーストパーティプラットフォーム300を示す。本明細書で説明されるように、ファーストパーティプラットフォーム300は、特定のプラットフォーム(例えば、ゲームコンソール)に関連付けられたビデオゲームを統合及びサポートするために使用されるネットワークである。ファーストパーティプラットフォーム300は、複数のコンピューティングデバイス(例えば、サーバ)を介して、かつ/またはクラウド内に実装されてもよい。
【0054】
ファーストパーティプラットフォーム300は、状況適応型ゲームプレイ支援を生成する目的でプレイヤーの関与を識別すること、及びどの種類の支援情報がユーザに提示されるべきかを割り当てることのために使用することができるいくつかの異なる機能を含む。図3に示したように、ファーストパーティプラットフォーム300は、ファーストパーティプラットフォーム300によって現在サポートされている全てのビデオゲームのデータベース310を含む。ゲームデータベース310は、ファーストパーティプラットフォーム300を使用してクラウド内でゲームのインスタンスを実行するためにゲームコンソールによって使用される情報を含んでもよい。これにより、ユーザは共有ゲームネットワーク上で他のユーザとマルチプレイヤービデオゲームに参加することが可能となり得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、ゲームデータベース310から必要な情報をダウンロードして、ユーザのゲームコンソール上で特定のビデオゲームを実行してもよい。これは、ユーザのゲームコンソール上でシングルプレイヤーゲームを直接実行するための更新(例えば、ダウンロード可能なコンテンツ、パッチ)をユーザにダウンロードさせるのに有益であり得る。
【0055】
新しいビデオゲームは、ユーザが消費するために、常に公開及びリリースされているため、パブリッシャーが必要に応じて新しいビデオゲームに使用される新しい情報を用いてゲームデータベース310を更新することができるように、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)320がファーストパーティプラットフォーム300内に提供される。API320は、ゲームデータベース310内に記憶される新しいビデオゲーム情報をパブリッシャーが更新することを可能にするインタフェースを含む。
【0056】
ユーザはまた、ファーストパーティプラットフォーム300内に記憶された独自のユーザプロファイル330を有してもよい。ユーザプロファイル330は、ユーザがどのビデオゲームをプレイしたか、それらの各ビデオゲーム内での進行に関するゲームプレイの詳細、及びユーザがそれらの各ビデオゲーム内でどの程度上手に実行したかに関する情報(例えば、実績、トロフィー)などの情報を含んでもよい。ユーザプロファイル330はまた、ビデオゲームに関連付けられたユーザを、ファーストパーティプラットフォーム、ならびにユーザが受信したい支援情報の種類に関する好み及び支援情報が提示及び/または提供されるべきとき(閾値)に関してさらに特徴付けるために使用することができる多数の他の統計情報(例えば、ゲームプレイ行動)を含んでもよい。このようにして、一定期間にわたる支援情報を用いてビデオゲーム内の特定の課題にユーザがどのように反応したかについての全体的傾向を考察する手法としてユーザプロファイル330を使用することができる。
【0057】
ゲームプレイ監視モジュール340は、ユーザによってプレイされている各種のビデオゲームから(さらには、いくつかの実施形態では同一のビデオゲームをプレイしている他のユーザから)情報を受信する。ゲームプレイ中にユーザの進行を追跡するための手法をビデオゲームが有する状況では、このような情報を、ゲームプレイ監視モジュール340によって直接使用するために提供することができる。例えば、このような情報は、ゲーム内でのプレイ済みのログ、正確性、キル-デス比及びキャラクタ統計情報などのユーザパフォーマンスを含んでもよい。この情報を使用してビデオゲーム内のユーザパフォーマンスを特徴付け、ユーザに支援を提示/提供すべきかどうかを識別することができる。この情報は、通信インタフェース350を使用して(図5に示した)パフォーマンスサーバに送信することができる。
【0058】
通信インタフェース350は、ユーザに提示/提供されている支援情報の種類または支援情報が提示/提供されるべきときを識別することに関するファーストパーティプラットフォーム300と各種の他のサーバ(例えば、支援サーバ、パフォーマンスサーバ)との間の情報の送信を容易にする。通信インタフェース350により、ユーザが自らのコンソールを介してファーストパーティプラットフォーム300と通信することもできる。
【0059】
図4は、図1の例示的な支援サーバ400を示す。支援サーバは、ファーストパーティプラットフォームに関連付けられた各種のビデオゲームのための各種の支援情報を記憶及び体系化するために使用されるデータベース410を含む。支援サーバはまた、関連情報がデータベース内で更新及び/または修正されることを可能にする通信インタフェース420及び/またはアプリケーションプログラミングインタフェース(API)430を含む。最後に、支援サーバは、支援サーバ400に関連付けられた支援情報の特徴付け、ラベル付け及び評価を可能にする支援情報処理アプリケーション440を有してもよい。
【0060】
支援データベース410は、ユーザに提示及び/または提供され得る各種の支援情報の全てを記憶する。支援情報は、例えば、適用可能なビデオゲームに基づいて体系化されてもよい。さらなる体系化は、支援情報の種類、支援情報の発信源/プロバイダ、支援情報が更新または最後に修正されたとき、支援情報の評価/正確性、及び支援情報が関係するイベント/課題/障害に関するラベルを含むことができる。
【0061】
ファーストパーティプラットフォームに関連付けられた各種のビデオゲームのための支援情報を含む支援データベース410の構築を容易にするために、支援サーバ400は、各種のユーザが新しい支援情報を更新すること及び/または既存の支援情報を修正することを可能にする通信インタフェース420及び/またはアプリケーションプログラミングインタフェース430を含んでもよい。このような支援情報は、アップロードされている情報の種類(例えば、ヒント、アドバイス、ウォークスルー)に関する発信源によってのみならず、支援情報の発信源の識別情報を参照してラベル付けすることができる。
【0062】
ビデオゲームをプレイしているユーザに支援情報が提供されるとき、支援情報の受信者は、支援情報がどの程度有用かに関する評価を提供することができる。これらの評価は、受信者のコンソールを介して提供されるユーザ入力を介して収集することができ、支援サーバ内に記憶された特定の支援情報に関連付けられるように集約することができる。評価は、例えば、通信インタフェース420を使用して支援サーバに送信される、ユーザによって提供されるゲーム内のコメントを介して受け取ることができる。支援情報が提供されたユーザからの評価は、どの支援情報が正確かつ有益であるかを識別するのに有益であり得る。例示的な評価尺度は、1~5(役に立たない1から非常に有用である5まで)の範囲を含むことができる。各種の評価尺度を使用して、不正確または役に立たない情報を識別することができ、有益、明確かつ正確だった情報から区別することができる。ユーザはまた、このような支援が役に立たず、不正確だった理由に関する解説を提供してもよい。解説は、フラグ付けされるか、または削除される可能性があるコメントを識別するのに有益であり得る。さらに、より評価の高い各種類の支援情報が強調されてもよい。さらに、支援情報がユーザについて照会されているときに常により高い評価の支援情報の投稿者を目立たせるか、または強調することができる。
【0063】
ユーザはまた、特定の種類の支援情報及び各種の発信源(例えば、投稿者)からの支援情報を求める要求を提供することができる。支援サーバは、データベース内に記憶された支援情報を体系化する際、ユーザによって受信されている支援情報の種類をこうしてカスタマイズすることが可能である。支援情報処理アプリケーション440は、(例えば、対応するビデオゲーム、好ましい種類/発信源に関する)適切な支援情報がユーザのために選択されることを保証することができる。支援情報処理アプリケーション440はまた、支援データベース410内に記憶された支援情報の評価を処理し、ユーザが参照可能である全体的評価を提供/更新することができる。全体的評価は、より正確または有益な支援情報をランク付けするか、または強調するために使用することができる。ユーザは、例えば、閾値未満の評価を有する支援情報を除去するために、または特定の評価もしくはより高い評価を有する支援情報が優先されるべきであることを示すために、評価を使用してもよい。
【0064】
図5は、図1の例示的なパフォーマンスサーバ500を示す。パフォーマンスサーバ500は、支援情報がユーザに提供されるべきときをユーザ毎に識別するために使用される。これは、ビデオゲーム内のユーザパフォーマンスならびに他のユーザ関連情報(例えば、声の情報、視覚的情報、生体情報)を分析及び比較することによってなされる。ユーザパフォーマンスを分析すること、及びユーザパフォーマンスを同一のビデオゲーム内の他のユーザパフォーマンスと比較することも可能である。
【0065】
パフォーマンスサーバは、各ユーザについての情報を記憶するユーザプロファイル510を含む。例えば、ユーザプロファイル510は、一般に、ユーザに様々な種類の支援を提示及び/または提供するときを示す全体的なパフォーマンス閾値に関する情報を有してもよい。様々なユーザが他のプレイヤーとは異なるように不満を体験するか、またはビデオゲーム内の他の問題を有する場合があるため、各ユーザプロファイルは、ユーザが体験した不満の識別された行動(例えば、ユーザが簡単に不満を持つようになるかどうか)を記憶することができる。このようにして、支援情報を各ユーザに適宜提供することができる。
【0066】
ユーザプロファイル510は、最初に、不満が生じ得るときの標準指標(例えば、閾値)を用いて開始されてもよい。標準指標は、ビデオゲーム内の同一の障害にて同一のビデオゲームをプレイしているユーザ及び/または他の各種のユーザに対して実行された計算に基づくことができる。ユーザパフォーマンスを分析することに関して、不満が生じ始める場合があるときの指標として卑語の検出を使用することができる。他の例は、心拍数の増加を含むことができ、観察されているユーザによる特定のジェスチャまたは表情の検出を使用することもできる。パフォーマンスサーバ500がファーストパーティプラットフォームからゲームプレイデータ及び/またはユーザ関連データを受信すると、プロセッサ540は、ユーザが実際に不満を持つようになったときを特徴付け、予測し、それに応じてユーザの各プロファイルを修正することができる。さらに、ユーザはまた、パフォーマンスサーバが、不満の増大を検出するために何を探索し得るかに関する指標を修正すること及び/またはそれをユーザプロファイルに追加することが可能であってもよく、またはユーザについて設定された閾値を具体的に調整してもよく、もしくはその閾値に加えてもよい。さらに、同一のゲームをプレイしている他のユーザから集約したユーザ情報はまた、大部分の他のユーザが同一のゲーム内で体験することと整合するようにユーザ閾値を調整するために使用することができる。
【0067】
ユーザプロファイルはまた、ユーザに提案するための支援情報の種類、及び情報が提示/提供されるべきである関連閾値を識別するために修正することができる。例えば、パフォーマンスサーバは、不満の異なるレベルを識別することができる3つの異なる閾値を有してもよい(例えば、レベルA、B及びCで、Aが最小であり、Cが最大である)。ユーザは、取得したゲームプレイデータの期間にわたって構成された様々なレベルを有することができ、有益であり得る支援情報の種類を識別することができる。例えば、ユーザは、支援サーバからヒントを得る前にイベントを5回試行したい場合がある。ユーザが最初のヒントでもう5回後に依然としてイベントを克服できない場合、何らかのアドバイスが提供されてもよい。そのアドバイスでさらに5回後、さらにアドバイスまたはヒントを提供することができる。最後にさらに10回後、ユーザはウォークスルーを要求してもよい。ただし、ユーザが、頻度が増した不満の増加(例えば、数秒毎に1回の卑語の検出)の徴候を呈する場合、これは、次のレベルの支援を提供する必要性が高まっていることを示し得る。さらに、これは閾値の修正(例えば、以前の5回ではなく3~4回毎)を引き起こす場合がある。
【0068】
前述のように、ユーザは、自らがゲーム内で受信する支援の種類をカスタマイズすることができ、支援情報の特定の種類を特定の閾値に割り当てることができる。利用可能となる支援情報の種類をユーザに合わせるために、個人的な好みを使用することもできる。例えば、一部のユーザは、どんなに不満を持っていてもウォークスルー情報を決して受信したくない場合がある一方、他のユーザは、ウォークスルー情報を直ちに受信したい場合がある。ユーザは、必要に応じてユーザプロファイルをカスタマイズ及び修正することができる。
【0069】
しかしながら、ユーザのカスタマイズがない場合、パフォーマンスサーバ500は、ユーザのデータに基づき、ユーザに提示及び/または提供することができる支援情報の種類を割り当てることが可能である。上記で述べたように、パフォーマンスサーバ500は、ユーザからの情報を使用して、同一のゲームをプレイしている他のユーザからの情報を使用して、さらにはユーザからのユーザ入力を使用して、異なる不満レベルを分類するために使用される各種の閾値を設定することができる。各閾値に関して、異なる種類の支援情報の割り当てを提供することにより、特定の支援情報が利用可能となり、したがって現時点でユーザにより提示及び/または提供されやすくなる。例示的な実施形態では、ユーザがより不満を持つようになるとき、目的は、ユーザが現在の課題を克服することを可能とする支援情報を提供することである。したがって、現在の課題に対する直接的な解答を提供する、より詳細かつ説明的な支援情報を提供することができる。ユーザが若干不満を持っている状況では、ユーザを正しい方向に向け得る、それほど詳細ではない支援情報(例えば、ヒント、アドバイス)をユーザに提供することができるが、依然としてユーザに、現在の課題をどのように克服するかを見出させることが可能である。
【0070】
例えば、ヒントまたはウォークスルーとしての支援情報のラベル付けは、特定の支援情報がユーザに提供される支援の種類を特徴付けるために使用することができる。ラベルは、特定の閾値に関して支援情報がユーザに提供され得るときを割り当てるために(デフォルトで)使用することができる。
【0071】
パフォーマンスサーバ500はまた、パフォーマンスサーバ500上に記憶されたユーザプロファイル510のアップロード及び/または更新を可能にするアプリケーションプログラミングインタフェース520を含む。例えば、ユーザは、アプリケーションプログラミングインタフェース520を利用して、支援情報がゲーム内でユーザに提示/提供されるとき、またはどの支援情報がゲーム内でユーザに提示/提供されるかに関する閾値を含み得る、ユーザプロファイル510内に記憶された既存の情報を修正することができる。アプリケーションプログラミングインタフェース520はまた、適宜、パフォーマンスサーバ500の監視540もしくは処理540の機能を修正するか、または他の機能を追加するために使用することができる。
【0072】
パフォーマンスサーバ500の通信インタフェース530は、他のサーバ(例えば、支援サーバ)及びファーストパーティプラットフォームとの通信を容易にする。通信インタフェースを使用することにより、パフォーマンスサーバは、ユーザの現在の各パフォーマンスデータ及び/またはユーザプロファイルを支援サーバに提供することができ、それにより支援サーバは、適切な支援情報を(支援情報処理アプリケーションを介して)選択することができる。この支援情報は、次いでファーストパーティプラットフォームに送ることができる。通信インタフェース530はまた、パフォーマンスサーバ500がゲームプレイデータ及び/またはユーザ関連データ(例えば、センサ、カメラ、マイクロホン)をファーストパーティプラットフォームから受信することを可能にする。ファーストパーティプラットフォームから来た情報を使用して、ユーザの現在のパフォーマンスを特徴付け、例えば、ユーザの現在の不満レベルを識別することができる。各種の閾値に基づき、例えば、システムまたはユーザによってセットされた既定のパラメータと比較して、特定の種類の支援情報が推奨される場合がある。
【0073】
パフォーマンスプロセッサ540は、ゲーム内のユーザの現在のパフォーマンスを特徴付けるために使用することができるファーストパーティプラットフォームから来たユーザについてのデータ(例えば、ゲームプレイ、センサ、生体認証)を分析する。ユーザのパフォーマンスを比較することにより、パフォーマンスプロセッサ540は、ユーザがビデオゲームの特定の局面に関して不満を感じ始める場合があるときを(以前に計算された閾値に基づいて)識別することができる。例えば、ユーザが目的を完了することに失敗し続けている場合、ユーザの失敗率は、所定の閾値(例えば、5回)と比較され得るか、または他の失敗率(例えば、平均7回)と比較され得る。例えば、パフォーマンスプロセッサ540は、ユーザプロファイル510(所定の閾値もしくは過去のパフォーマンスに基づいて計算された閾値を有し得る)を使用するか、または同一のビデオゲームをプレイし、同一の目的にて同様の問題を体験した複数の同様のプレイヤーに関する計算を使用して、ユーザが不満を体験している可能性があり得るかどうかを判定することができる。さらに、心拍数の増加、コントローラにおけるユーザの手からの湿気の検出、または卑語の頻度などの他の指標も、ユーザがますます不満を持つようになっていることの指標とすることができる。この全ての情報を重み付けし、集約して、どの種類の支援が提供されるべきかに関する推奨に対応する不満のレベルを決定することができる。
【0074】
図6は、状況適応型ゲームプレイ支援を生成する目的でプレイヤーの関与を識別するための方法600を示す。上記で説明したように、ビデオゲームに関するユーザゲームプレイ及びユーザ関連情報が取得され、ビデオゲームに関するユーザパフォーマンスを識別するために使用される。ユーザが特定のイベント/障害/課題に繰り返し失敗している状況では、この方法は、ユーザがビデオゲーム内で進むことができるように、適切な時間となるとき及び提供されるべき適切な支援情報はどれかを識別することを目的とする。
【0075】
ステップ610で、パフォーマンス閾値及び/または支援情報に関する任意のユーザの好みに関する条件をユーザによって提供することができる。このような好みを受信しない場合、所定の基準を使用することができる。所定の基準は、時間の経過とともに取得したユーザパフォーマンスデータに基づき、ユーザ及び/または他の実体によって後で修正することができる。例えば、ユーザが不満を持ちやすいと検出された場合、支援情報が提供されるべきときに関する閾値を減少させてもよい。
【0076】
ステップ620で、ビデオゲームのユーザゲームプレイ、及びセンサまたは他のデバイスを介して取得した任意のユーザ関連データを監視することができる。これらのデータの組は、ゲーム内のユーザパフォーマンスを識別する。例えば、ゲームプレイ情報は、プレイされた時間、現在のイベント/場所、キャラクタの詳細、試行及び現在の装備などの、ゲーム内のユーザ統計情報に関連する場合がある。ゲームプレイ情報の一部は、どの種類の支援情報がユーザにとって有益となるかを識別するために使用される。他の種類のゲームプレイ情報を使用して、同一のイベントを繰り返さなければならないことまたは同一のイベントに長時間留まっていることにユーザが不満を持つようになっているかどうかを識別することができる。
【0077】
さらに、センサまたは他のデバイス(コントローラ、マイクロホン、カメラ)を介して取得したユーザ関連データは、同一の期間にわたるユーザの気分を検出するために使用することができる。例えば、卑語、心拍数の増加または特定のジェスチャもしくは顔の表情の検出は、不満の増加を示している可能性がある。
【0078】
ステップ630で、現在のユーザパフォーマンスが識別され得る。ユーザパフォーマンスは、例えば、ユーザがビデオゲーム内で進むことを妨げている現在のイベント/障害/課題に関するユーザ不満レベルを識別する。このユーザパフォーマンスは、様々な不満レベルに対応する各種の閾値に基づいているのみならず、不満レベルを緩和し、ユーザをビデオゲーム内で進ませるのに有益であり得る様々な種類の支援情報に関連付けられている場合がある。
【0079】
ステップ640で、識別されたユーザの現在のパフォーマンスに基づき、支援情報がユーザに提供される。ステップ630で識別されたユーザの現在のパフォーマンスに基づき、様々な種類の支援情報を提供することができる。不満レベルを減少させる目的で、ゲーム内の現在のイベント/障害/課題を克服することに関してユーザを正しい方向に導くことを目的とした、あまり詳細ではないヒント及びアドバイスが最初に提供される場合がある。ただし、不満レベルが増加し、1つ以上の閾値を驚かせると、ユーザが最終的にイベント/障害/課題を克服し、ゲームを続行することができるように、より詳細な支援が必要になる場合がある。
【0080】
次いで、ステップ650で、ユーザプロファイルを更新することができる。ステップ640で支援が提供された後、次いでユーザゲームプレイ及びユーザ関連データを再び監視して、ユーザのパフォーマンスが向上するかどうか、及びビデオゲーム内で進行することができるかどうかを判定することができる。一般に、ユーザが支援を用いてイベントを克服した場合、ユーザは、不満の表れをもはや呈することはないか、または不満の徴候の低下を呈する。パフォーマンスサーバのプロセッサは、ユーザの不満の程度と、提供された支援の種類と、この特定のインスタンスにとってその支援が有益であったこととを相関させることができる。この情報を使用して、ユーザプロファイルを修正することができる。例えば、ユーザ不満レベルが、対応する支援を提供するときにユーザプロファイルが有する閾値よりも高かった場合、ユーザプロファイルを更新して、支援をより早く提供できるように閾値を下げてもよい。そのため、閾値を下げる目的は、ユーザが将来その高レベルの不満に達するのを防ぐことである。
【0081】
ユーザの不満レベルはまた、同一のイベント/障害/課題に直面している同一のゲーム内の他のプレイヤーの一般的な不満レベルと比較することができる。ユーザの不満レベルが他のプレイヤーの一般的な不満レベルよりも高いか、それとも低いかに基づき、ユーザの個人的な閾値レベルは、それに応じて調整することができる。その理由は、このことが、他のプレイヤーに比べてユーザがより不満を持っているか、またはあまり不満を持っていないことを示し得るためである。
【0082】
ステップ620~650は、ビデオゲーム内でのプレイヤーの関与の適応的な識別を可能にするように、ユーザがゲーム内でプレイしている限り繰り返されてもよい。ユーザの特徴付けに基づき、ユーザが留まっている現在のイベント/障害/課題に対処することに導く適切な支援を提供することができる。
【0083】
本システムは、ユーザパフォーマンスに基づいて提供される支援情報の種類と関係するのみではない場合がある。他の実施形態はまた、支援情報を受信してからユーザがイベント/障害/課題の克服に成功したことを検出した後にユーザに提供することができる様々な種類の「成功」メッセージを記憶してもよい。これらの「成功」メッセージは、パフォーマンスサーバ、または「成功」メッセージを提供するのに一意に専用化された他のサーバ内に記憶されてもよい。「成功」メッセージの種類は、単純な「おめでとう」から、音楽、グラフィックス及び/またはビデオを含むより広範なメッセージまで様々であってもよい。ビデオゲームをプレイしているユーザの不満レベルを減少させるように支援情報が試行するやり方と同様に、「成功」メッセージもユーザにこのサポートを提供する。というのも、ユーザは、そのときビデオゲーム内で進行することができるためである。
【0084】
図7は、プレイヤーの反応に基づいて状況適応型ゲームプレイ支援を割り当てるための方法700を示す。この割り当ては、1)ユーザが課題を克服することに失敗したときにユーザの不満を減少させる目的と、2)重大なネタバレなくユーザにゲームを体験させることとのバランスをとる支援情報をユーザに提供することを目的とする。
【0085】
ステップ710で、ユーザゲームプレイが監視される。ビデオゲームをしているユーザのゲームプレイは、現在の状態(例えば、ユーザの不満レベル)を特徴付けるために監視される。時間の経過とともに監視されたユーザのゲームプレイは、ビデオゲームをプレイしている間にユーザが体験する異なる状態を表す複数の異なる閾値を設定するために使用することができる。上記のように、ユーザが、様々な課題を体験しているときに時間の経過とともに類似の特徴(例えば、心拍数の増加、発汗、ジェスチャ)を発する場合、閾値は、例えば、ユーザが、興奮してプレイしているとき、難しい課題のために少し不満を持っているとき、全く進行しなかったためにより不満を持っているとき、及びユーザが同一の課題に留まっていることを感じているために非常に不満を持っているときを特徴付ける閾値を設定することができる。
【0086】
同一のゲームをプレイしている他のユーザのユーザゲームプレイを同様に監視することもできる。これらの他のユーザのユーザデータは、次いで、集約することができ、閾値(例えば、デフォルト閾値)を設定するために正規化することができる。この閾値は、最初にゲームをプレイしているか、またはゲーム内の課題に反応している自らの行動を特徴付けるためのゲームプレイ情報をほとんど持たないユーザに、支援情報を提示及び/または提供するために最初に使用され得る。時間の経過とともにユーザゲームプレイデータが監視されるとき、またはユーザが閾値に関する好みを提供する場合、デフォルト閾値を修正することができる。
【0087】
ステップ720で、ユーザについての各種の閾値を設定することができる。任意の数の異なる閾値を各ユーザについて設定することができる。例示的な実施形態として、支援情報の3つの異なる種類を扱うために3つの異なる閾値について本明細書で説明してきた。これらの閾値は、ユーザがゲーム内の課題に関して体験し得る不満の量の増大に対応するように使用されてもよい。しかしながら、より多いか、またはより少ない閾値を、任意の数の異なる種類の支援情報を用いて設定し、割り当てることができる。さらには、特定のゲーム、ジャンルまたはユーザが体験し得る課題に固有の異なる閾値を有することが可能であってもよく、これらの閾値のそれぞれをセットし、時間の経過とともに修正することができる。
【0088】
上記のように、ビデオゲームのユーザゲームプレイの間に取得された情報及びユーザから観察された他のデータ(例えば、生体認証)に基づき、ユーザの閾値を時間の経過とともに修正することができる。ユーザはまた、自らの好みに基づいて自分自身の閾値を修正することができる(例えば、ユーザが、自分が不満を持ちやすいことを知っている場合、ユーザは、支援情報をより早く提示または提供することが可能となるように閾値を調整することができる)。さらに、同一のビデオゲームをプレイしている他のユーザからの情報を使用して、ユーザの閾値を修正することもできる。
【0089】
このような修正がなされ得る前に(例えば、ユーザが、ファーストパーティプラットフォームを最初に使用しているか、またはゲーム、ジャンルもしくは課題を初めてプレイしている)、デフォルト閾値が使用されてもよい。これらのデフォルト閾値は、例えば、ゲーム自体によってセットされた不満の閾値であってもよく、または同一のゲーム、ジャンルもしくは課題を既にプレイしていた他のユーザの正規化された閾値に基づいてもよい。
【0090】
ゲームは、例えば、ゲームの難易度またはユーザがゲームをプレイするために選ぶ難易度モードに基づいて閾値をセットしてもよい。より簡単なモードの場合、閾値は、より難しいモードにゲームがセットされた場合に比べて非常に低く設定されてもよい。
【0091】
ステップ730で、設定された閾値に支援情報が割り当てられる。閾値が最初にステップ720でセットされた後、異なる種類の支援情報を閾値のそれぞれに割り当てることができる。閾値は、ビデオゲーム内の要求に応じて特定の種類の支援情報がユーザに提示及び/または提供されるべきときを示すために使用される。これは、必要なときに(ユーザの不満に基づいて)ユーザに支援を提示するが、体験の楽しみを減少させる可能性もある早すぎる支援(例えば、ネタバレ)を防ぐことを目的とする。
【0092】
一般に、各閾値は、提示及び/または提供することができる異なる種類の支援情報に割り当てられてもよい。例えば、低い不満レベルに対応するより低い閾値は、現在の課題にどのように対処するかについてユーザに何らかの案内を提供することを目的とする短いヒントまたはアドバイスに関連付けられてもよい。あまり詳細ではない種類の支援情報により、現在の課題を解くための可能な代替方法に関する提案が与えられてもよい。例示的なゲームでは、異なる経路を行くこと、特定のツールの使用、またはユーザが現在使用しているものと比較して異なるツールを使用することは、完全に課題を「解く」ことはないが、少なくともユーザに自分で課題を解かせるための正しい方向にユーザを導く。
【0093】
提示されているこれらのヒント/アドバイスを用いてもユーザの不満が時間の経過とともに増大したとき、より詳細な解答を提示してユーザが課題を克服するのを支援してもよい。より高い閾値では、ウォークスルーによる説明及びビデオなどの支援情報が提示されてもよい。ユーザに代わって課題を実際に解くのでなければ、支援情報は、現在の課題を最も良く克服する仕方をユーザに紹介するには十分であると考えられる。これは、謎を解くか、または警戒すべき敵の弱点もしくは攻撃パターン/タイミングを強調するためのマップまたは手順の逐次的リストを提供することを含んでもよい。
【0094】
どの種類の支援情報が特定の閾値に割り当てられるべきかに関する判定は、支援情報に関連付けられたメタデータまたはラベルに依存する。特定の閾値は、特定のメタデータまたはラベルを有する特定の支援情報に割り当てることができる。
【0095】
個人的な好みについて、ユーザはまた、特定の評価、種類または作者に関する支援情報などの様々な特性を強調することにより、閾値に割り当てられる支援情報の種類をカスタマイズすることができる。例えば、ユーザは、全ての閾値について(例えば、決してウォークスルーではなく)ヒントまたはアドバイスを常に得ることを要求してもよく、特定のスコアよりも高い評価を有する支援情報のみが提供されるように要求してもよく、または利用可能であれば特定の実体によって書かれた支援情報が提供されるように要求してもよい。
【0096】
ステップ740で、支援情報が、ビデオゲーム内でユーザに提示及び/または提供される。ユーザが不満の特定の閾値に達したことを検出すると、特定の支援情報が、要求に応じてユーザのために利用可能となり得る。上記のように、ユーザは、ゲーム内の現在の課題を克服するのにユーザが支援を望むことを示すユーザ入力(例えば、メニュー選択、ボタン押下)を提供してもよい。ファーストパーティプラットフォームは、現在のユーザゲームプレイデータを評価して、ユーザが現在どの課題に関わっているかを識別し、ユーザの現在の不満の閾値でユーザに提供され得る支援の種類を識別することができる。
【0097】
いくつかの状況では、ファーストパーティプラットフォームは、ユーザの現在の状況に適用可能である複数の異なる種類の支援情報を読み出すことが可能であってもよい。評価及び作者などのユーザの好みを用いても、ユーザに提供することができる複数の可能な支援情報が依然として存在し得る。いずれの場合でも、可能な支援情報からランダムなものを提供することができる。他の実施形態は、最も高い評価のもの、最も見られたもの、または同様に何らかの他のパラメータを提供してもよい。
【0098】
ユーザが現在の課題を依然として克服することができない場合、支援を求める後続の要求が、同一のプール内の他の可能な支援情報からランダムに引き出されてもよく、または次に評価の高い、最も見られたといった次の情報から引き出されてもよい。可能な支援情報のこのグループは、ユーザに提供することができる全ての可能な情報を完全に消費するまで、またはユーザが次の閾値に達したときまで循環させることができる。最初の状況では、追加情報が利用可能でない場合があることを示す通知をユーザに提供することができ、またはファーストパーティプラットフォームは、以前に提供された支援情報の再利用を開始してもよい。ユーザが次の閾値に達したとき、現在の閾値に適切な支援情報を含むように、利用可能な支援情報のグループが修正されてもよい。これは、ユーザの現在の不満レベルに基づき、新しい種類の支援情報(例えば、ウォークスルー)を追加することまたは以前に提供された支援情報(例えば、ヒント)を削除することを含んでもよい。
【0099】
ステップ750で、ステップ720で設定されたユーザ閾値が、ステップ740の結果に基づいて修正されてもよい。ユーザの要求に応じて支援情報を提供した直後、ユーザパフォーマンスを監視して、ユーザがその情報を用いて課題を克服することに成功したかどうか、及びユーザが多少不満を感じているかどうかを評価する。例えば、特定の支援情報を受信した後、ユーザが課題において進行した場合、ユーザの現在の不満レベルが低下し得ることに注目してもよい。これは、提供された支援情報が有用だったことを示すために使用することができる。このような情報はまた、支援情報を受信したことに応じてユーザの行動に基づいて特定の閾値でユーザに提供されるべきである支援情報の種類を修正するために使用することができる。
【0100】
同様に、ユーザが支援情報を用いても課題を克服することに失敗した後により不満を持つようになった場合、これは、支援情報が有用でなかったか、または不正確であったかのいずれかを示し得る。ユーザには、異なる支援情報、またはさらには異なる種類の支援情報(例えば、ヒントの代わりにウォークスルー)を提供することが必要な場合がある。また、ユーザに提供された支援情報及び課題を解くことに失敗したことに関連した後続の反応に関する情報を使用して、ユーザ閾値及びその閾値に関連付けられるべきである支援情報の種類を修正することができる。
【0101】
本明細書の技術についての上述の詳細な説明は、例示及び説明の目的で提示されている。包括的であることも、開示されたそのままの形態に本技術を限定することも意図するものではない。上記の教示に照らして、多くの修正及び変更が可能である。説明した実施形態は、本技術の原理及びその実際の用途を最も良く説明し、それによって当業者が、企図される特定の使用に適したものとして各種の実施形態において、さらには各種の修正を用いて本技術を最も良く利用することが可能であるように選択された。本技術の範囲は特許請求の範囲によって定められることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7