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  • 特許-電子・電気機器部品屑の処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-09
(45)【発行日】2023-05-17
(54)【発明の名称】電子・電気機器部品屑の処理方法
(51)【国際特許分類】
   B07C 5/36 20060101AFI20230510BHJP
   B29B 17/02 20060101ALI20230510BHJP
【FI】
B07C5/36
B29B17/02 ZAB
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018164787
(22)【出願日】2018-09-03
(65)【公開番号】P2020037069
(43)【公開日】2020-03-12
【審査請求日】2020-03-25
【審判番号】
【審判請求日】2021-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】502362758
【氏名又は名称】JX金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】青木 勝志
【合議体】
【審判長】平田 信勝
【審判官】岡本 健太郎
【審判官】尾崎 和寛
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-233644(JP,A)
【文献】特開2011-104461(JP,A)
【文献】特開2007-105582(JP,A)
【文献】特開2007-29923(JP,A)
【文献】特開2013-685(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07C 5/36
B29B 17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
識別部、エアーバルブ、コンベアを備える選別機を用いて、電子・電気機器部品屑を選別する電子・電気機器部品屑の処理方法であって、
前記識別部が識別した前記電子・電気機器部品屑中の識別対象物又は非識別対象物のいずれかに対して、前記エアーバルブの穴から前記識別対象物又は前記非識別対象物までのスプレー距離を5~50mmに調整し、該スプレー距離において前記エアーバルブから噴出される気体の広がり幅の最大直径が、前記識別対象物又は前記非識別対象物の最小直径よりも小さくなるように、前記識別対象物又は前記非識別対象物に上方から前記気体を吹き付けて撃ち落とすことにより、前記識別対象物又は前記非識別対象物を分離除去する工程を含み、
前記分離除去する工程が、前記電子・電気機器部品屑中の基板を分離除去することを含み、
前記識別部が、前記電子・電気機器部品屑が有する色彩に基づいて、前記識別対象物及び前記非識別対象物を識別する少なくとも2台のカラーセンサを備え、
前記カラーセンサが、前記電子・電気機器部品屑中の基板の表裏両面の色彩を識別することを含むことを特徴とする電子・電気機器部品屑の処理方法。
【請求項2】
前記エアーバルブが、断面積0.5~6mm2、ピッチmmの複数の穴を備えることを含む請求項1に記載の電子・電気機器部品屑の処理方法。
【請求項3】
前記エアーバルブのエアー圧力が0.1~1.0MPaとなるように調整することを含む請求項1又は2に記載の電子・電気機器部品屑の処理方法。
【請求項4】
前記識別部が、前記電子・電気機器部品屑中の金属物を識別可能なメタルセンサーを備え、前記分離除去する工程が、非金属物を除去することを含む請求項1~3のいずれか1項に記載の電子・電気機器部品屑の処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子・電気機器部品屑の処理方法に関し、特に、使用済み電子・電気機器のリサイクル処理に好適な電子・電気機器部品屑の処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の資源保護の観点から、廃家電製品・PCや携帯電話等の電子・電気機器部品屑から、有価金属を回収することがますます盛んになってきており、その効率的な回収方法が検討されている。電子・電気機器部品屑には種々の部品が含まれていることが知られており、手選別による選別が最も精度が高いが、労力がかかり、現実的ではないという問題がある。そこで、種々の選別装置を用いて、電子・電気機器部品屑の中から所望の部品を効率良く選別するための装置の開発が求められている。
【0003】
例えば、特開2017-83348号公報(特許文献1)には、鉱石の良品又は不良品を選別するための鉱石選別方法及び装置が記載されており、ベルト状搬送体上に搬送された岩石粉砕物を撮像器具により撮像し、判別装置により良品及び不良品を判別し、良品及び不良品の各移動軌跡を異ならせるように、吹付対象物に向けて空気を吹き付ける空気吹付器具を備えた鉱石選別装置の例が記載されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された発明は、岩石粉砕物に着目した選別方法であり、基板、IC、プラスチック、フィルム粉状物等の種々の材料を含む電子・電気機器部品屑を適切に選別することができるとはいえない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-83348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、電子・電気機器部品屑を適切且つ効率的に選別することが可能な電子・電気機器部品屑の処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施の形態に係る電子・電気機器部品屑の処理方法は一側面において、識別部、エアーバルブ、コンベアを備える選別機を用いて、電子・電気機器部品屑を選別する電子・電気機器部品屑の処理方法であって、識別部が識別した電子・電気機器部品屑中の識別対象物又は非識別対象物のいずれかに対して、エアーバルブの穴から識別対象物又は非識別対象物までのスプレー距離を5~50mmに調整し、そのスプレー距離においてエアーバルブから噴出される気体の広がり幅の最大直径が、識別対象物又は被識別対象物の最小直径よりも小さくなるように、識別対象物又は非識別対象物の上方から気体を吹き付けて撃ち落とすことにより、識別対象物又は非識別対象物を分離除去する工程を含む電子・電気機器部品屑の処理方法である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、電子・電気機器部品屑を適切且つ効率的に選別することが可能な電子・電気機器部品屑の処理方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態に選別機の構成を表す概略図である。
図2】エアーバルブが備える穴の断面積及びピッチを説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(処理対象)
本発明の実施の形態において処理される「電子・電気機器部品屑」とは、廃家電製品・PCや携帯電話等の電子・電気機器を破砕した屑であり、回収された後、適当な大きさに破砕されたものを指す。本発明では、電子・電気機器部品屑とするための破砕は、処理者自身が行ってもよいが、市中で破砕されたものを購入等したものでもよい。
【0011】
破砕方法として、特定の装置には限定されず、せん断方式でも衝撃方式でも構わないが、できる限り、部品の形状を損なわない破砕がのぞましい。したがって、細かく粉砕することを目的とする粉砕機のカテゴリーに属する装置は含まれない。
【0012】
以下に限定されるものではないが、本実施形態では、電子・電気機器部品屑は、最大直径が100mm以下程度、更には50mm以下程度に破砕されているものが好ましい。さらに、本実施形態に係る電子・電気機器部品屑の原料を予め粗破砕することにより、コンデンサ、プラスチック、基板、線屑、IC、コネクタ、メタル等の形態で単体分離しておくことが好ましい。
【0013】
本実施形態に係る電子・電気機器部品屑は、基板、パーツ、筐体などに使われる合成樹脂類(プラスチック)、線屑、メタル、フィルム状部品屑、破砕や粉砕によって生じる粉状物、その他からなる部品屑に分類することができ、処理目的に応じて更に細かく分類することができる。以下に限定されるものではないが、本実施形態では部品屑として単体分離されている割合が重量比で70%以上の電子・電気機器部品屑を好適に処理することができる。
【0014】
特に、本実施形態に係る選別機の処理対象物としては、上述の電子・電気機器部品屑に対して風力選別を実施し、粉状物とフィルム状部品屑を除去した後の物質を処理することが好ましい。風力選別によって電子・電気機器部品屑中から粉状物とフィルム状部品屑等の軽量物を予め取り除いておくことにより、後述する識別部10を有する選別機1Aにおいて粉状物とフィルム状部品屑等が舞い上がり、視界不良となることによって、選別機1Aが備える識別部10の識別能力の低下を抑制することができる。
【0015】
また、風力選別によって電子・電気機器部品屑中から粉状物とフィルム状部品屑等の軽量物を予め取り除いておくことにより、合成樹脂類、メタル、基板、IC、コンデンサなどの金属を含有する部品屑の含有比率を高くすることができる。
【0016】
風力選別は少なくとも2段階で行われることが好ましい。まず、第1段階目の風力選別において、本実施形態に係る選別機での選別能力に悪影響を与える可能性のある粉状物とフィルム状部品屑(樹脂、アルミ箔等)を除去することができる。第1段階目の風力選別工程は、例えば、風量を5~20m/s、より好ましくは5~12m/s、更には5~10m/s程度、更には6~8m/sで設定することができる。
【0017】
2段階目の風力選別は、紛状物とフィルム状部品屑が除去された電子・電気機器部品屑から、合成樹脂類及び基板を濃縮することを目的とした選別が行われることが好ましい。例えば、2段階目の風力選別の風量を5~20m/s、より好ましくは10~18m/s、更には15~18m/s、更には16~17m/s程度で設定することができる。
【0018】
第1段階目の風力選別と第2段階目の風力選別との間にスリット状の篩を有する篩別機を用いて篩別処理を更に行うことが更に好ましい。第1段階目の風力選別の後に篩別処理を行うことにより、紛状物とフィルム状部品屑が除去された電子・電気機器部品屑から、線屑などの線状の部品屑を取り除くことができるため、第2段階目の風力選別において、処理対象物中の合成樹脂類及び基板の含有率をより高めることができるとともに、線屑の混入による後段の選別処理の負荷を低減することができる。
【0019】
このようにして得られた合成樹脂類及び基板の含有率が濃縮された処理対象物に対してそのまま例えばメタルソータ等を用いて金属物及び非金属物の選別を行った場合、非金属物が除去されにくく、金属物を高効率で回収できない場合がある。
【0020】
本発明の実施の形態に係る電子・電気機器部品屑の処理方法では、後述する識別部10を備える選別機1Aを用いることにより、合成樹脂類、IC等のパーツ、メタル類、基板の混在する部品屑の中から基板を選択的に取り除くことができる。そして、電子・電気機器部品屑中の基板を除去した後の電子・電気機器部品屑に対し、メタルセンサー、カラーセンサ、エアーバルブ、コンベアを備える選別機(メタルソータ)で処理することにより、金属物の濃縮が容易になるため、電子・電気機器部品屑からの金属の回収効率を向上させることができる。
【0021】
具体的には、図1に示すように、本発明の実施の形態に係る処理方法は、識別部10、エアーバルブ5、コンベア2を備える選別機(カラーソータ1A)を用いて、電子・電気機器部品屑を選別処理することができる。
【0022】
識別部10は、電子・電気機器部品屑中の特定の部品を識別対象物とし、その他の部品を非識別対象物と識別するための装置である。識別部10としては、電子・電気機器部品屑が有する色彩に基づいて、識別対象物及び非識別対象物を識別するカラーセンサ3a、3b、電子・電気機器部品屑に赤外光を当て、反射した波長を読み取ることにより識別対象物及び非識別対象物を識別する赤外線センサ6、電子・電気機器部品屑中の金属物と非金属物とを識別するメタルセンサー8などが用いられる。
【0023】
特に、電子・電気機器部品屑中の基板を効率良く選別するためには、識別部10として、電子・電気機器部品屑が有する色彩に基づいて、識別対象物及び非識別対象物の色彩を識別するカラーセンサ3a、3bを備え、カラーセンサ3a、3bが、電子・電気機器部品屑中の基板の色彩を識別するように構成されることが好ましい。
【0024】
コンベア2は、フィーダから供給される電子・電気機器部品屑を搬送することが可能な装置であれば特に限定されない。エアーバルブ5は、識別部10が除去対象として検出する対象物(識別部10が識別対象として識別した識別対象物の場合もあれば識別部10が識別対象として識別しない非識別対象物の場合もある)に対して、気体(空気)を吹き付け、対象物を除去物側の容器へと撃ち落とすことにより、対象物を分離除去する装置である
【0025】
エアーバルブ5には、気体を検出対象物に対して吹き付けるための先端部5a(ノズル部分)が所定の形状を有するように構成されている。エアーバルブ5の先端部5aは、コンベア2の搬送方向に垂直な方向に長手方向を有して延びており、図2に示すように長手方向に沿って複数の穴51を備える。穴51はそれぞれ断面積Aを有し、所定のピッチP(隣接する穴51の中心と中心との間の距離)を有して互いに離間している。
【0026】
ノズル断面積A及びピッチPは大きすぎると基板以外の部品屑を除去物側へと撃ち落とす恐れがある一方で、小さすぎると部品屑の中から基板を選択的且つ適切に除去物側の容器へと撃ち落とせない場合、或いは各ノズルから噴射する必要空気量が多くなりコンプレッサ等の付帯設備の費用が多く掛かり、経済的でない場合がある。エアーバルブ5のノズル断面積Aは好ましくは0.5~6mm2であり、更に好ましくは1~5mm2である。エアーバルブ5のピッチPは好ましくは2~8mmであり、更に好ましくは3~6mmである。
【0027】
エアーバルブ5を用いて基板を適切に除去物側の容器へ分離させるためには、エアーバルブ5から吹き付けされる気体のスプレー幅が、識別対象物又は非識別対象物の最小直径よりも小さくなるように調節する必要がある。更に、電子・電気機器部品屑中の基板を適切に分離選別するためには、エアーバルブ5から吹きつけされるスプレー距離、即ち、先端部の穴51の中心から識別対象物又は非識別対象物の中心までの距離を5~50mmに調整することが好ましく、より好ましくは5~30mmであり、更に好ましくは5~10mmである。
【0028】
また、エアーバルブ5を用いて基板を適切に除去物側の容器へ分離させるためには、エアーバルブ5から噴射されるエアー圧力を0.1~1.0MPaとするように調整することが好ましく、より好ましくは0.3~0.7MPaであり、更に好ましくは0.3~0.5MPaである。なお、図2においてはエアーバルブ5の穴の形状が矩形を有しているが、矩形には限られず、円形や楕円形、スリット状とすることもできる。更に、エアーバルブ5が噴射する流体の断面形状(スプレーパターン)も矩形、円形又は楕円形等に限定されず、環形状や渦巻状等のような断面の内部が部分的に空気を噴出しない形状であってもよい。
【0029】
エアーバルブ5のスプレー距離及びエアー圧力を適切に調節し、エアーバルブ5の穴から吹き付けるスプレー幅、即ち、噴出される気体(空気)が先端部の穴51から識別対象物又は非識別対象物へ到達した距離(スプレー距離)における広がり幅の最大直径を、電子・電気機器部品屑中に含まれる基板の最小直径よりも小さくして、基板に気体を吹き付けることにより、基板以外の電子・電気機器部品屑を巻き込んで気体を吹き付けることを抑制することができ、電子・電気機部品屑からの基板の除去効率をより向上させることができる。
【0030】
なお、選別機1Aは更に、エアーバルブから噴出させる空気の圧力(エアー圧力)を調整するコントローラ(図示せず)、カラーセンサ3a、3b及び赤外線センサ6の近傍にそれぞれ設けられ、カラーセンサ3a、3b及び赤外線センサ6の視界を照らす照明4a、4b、7等を更に含んでいてもよい。
【0031】
選別処理対象物である基板は、表裏両面がソルダーレジストで覆われているものと、片面のみソルダーレジストで覆われているものがある。一般的に、ソルダーレジストで覆われた面は緑色であり、ソルダーレジストで覆われていない面は茶色である。選別機1Aで検出色を緑色に設定することによりソルダーレジストで覆われた面を検出し基板を選択的に除去することができる。
【0032】
カラーセンサが処理対象物の表面又は裏面の一方のみの色彩を識別する位置にある従来の装置では、処理対象物の表面及び裏面の両面の色彩を識別するように検出色を設定する必要がある。このような従来のカラーセンサにより片方のみソルダーレジストで覆われている基板を検出する場合は、検出色をソルダーレジストで覆われている面の緑色と、ソルダーレジストで覆われていない面の茶色に設定する必要があるが、茶色や汚れた白色のプラスチック(合成樹脂類)を基板と検知するような誤検知が生じやすい。
【0033】
一方で、図1に示す選別機1Aのように、カラーセンサ3a、3bが処理対象物の表面及び裏面の両面の色彩を識別する位置にある場合は、処理対象物の表面又は裏面の一方のみの色彩を識別するようにカラーセンサ3a、3bの検出色が設定されれば良い。カラーセンサ3a、3bが、片方のみソルダーレジストで覆われた基板を検出する場合は、検出色をソルダーレジストで覆われている面の緑色に設定することで、プラスチック(合成樹脂類)の誤検知を抑えながら基板を選択的に除去することができる。検出色はソルダーレジストの現在の標準色である緑色とすることが好ましいが、選別する基板の色調に応じて検出色を追加してもよい。例えば、選別する基板の色に応じて、赤色、青色、黒色、白色などを検出色として追加してもよい。
【0034】
処理対象物の表裏両面の色彩を識別可能な少なくとも2台のカラーセンサ3a、3bを、コンベア2の下方及び上方に配置した選別機1Aを用いることにより、処理対象物それぞれの表裏両面の色彩を検知することが可能となるため、除去対象とする基板以外の誤検知を低減することができる。更に、カラーセンサ3a、3bで検知した電子・電気機器部品屑中の処理対象物、例えば基板に対し、面積0.5~6mm2、ピッチ2~8mmの複数の穴51を備えるエアーバルブ5から気体を吹き付けるように、エアーバルブ5の構成が適正化されているため、電子・電気機器部品屑中の基板をより効率良く分離除去することができる。その結果、本発明の実施の形態に係る電子・電気機器部品屑の処理方法によれば、製錬工程で処理する電子・電気機器部品屑の処理量を増大でき、有価金属を効率的に回収することが可能となる。
【0035】
(その他の実施の形態)
上述の実施形態では、識別部10として、カラーセンサ3a、3bを備え、カラーセンサ3a、3bによる電子・電気機器部品屑が有する色彩の識別結果に基づいて、エアーバルブ5を駆動させる例を示した。しかしながら、カラーセンサ3a、3bの他に、又はカラーセンサ3a、3bに加えて、赤外線センサ6及びメタルセンサー8の少なくともいずれかの識別結果と組み合わせた識別結果を用いて、エアーバルブ5を稼働させてもよいことは勿論である。
【0036】
更には、ここでは図示しないが、電子・電気機器部品屑中から金属物又は非金属物を除去するメタルセンサーを用いた選別機又は選別処理において、メタルセンサーによる識別結果に基づいて、エアーバルブ5が非金属物を除去物側の容器へと撃ち落とし、金属物を回収物側へ送り、非金属物を分離除去するように構成することも可能である。
【0037】
このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0038】
1A…選別機
2…コンベア
3a、3b…カラーセンサ
4a…照明
5…エアーバルブ
5a…先端部
6…赤外線センサ
8…メタルセンサー
10…識別部
51…穴
図1
図2