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特許7274920洗浄液、及び金属レジストを備えた支持体の洗浄方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-09
(45)【発行日】2023-05-17
(54)【発明の名称】洗浄液、及び金属レジストを備えた支持体の洗浄方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/42 20060101AFI20230510BHJP
   B08B 3/08 20060101ALI20230510BHJP
   C11D 7/26 20060101ALI20230510BHJP
   C11D 7/50 20060101ALI20230510BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20230510BHJP
【FI】
G03F7/42
B08B3/08 Z
C11D7/26
C11D7/50
H01L21/304 647A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019075726
(22)【出願日】2019-04-11
(65)【公開番号】P2020173361
(43)【公開日】2020-10-22
【審査請求日】2022-01-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000220239
【氏名又は名称】東京応化工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100189337
【弁理士】
【氏名又は名称】宮本 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 智弥
(72)【発明者】
【氏名】秋吉 貴裕
【審査官】中山 千尋
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-031890(JP,A)
【文献】国際公開第2008/023754(WO,A1)
【文献】国際公開第2009/025317(WO,A1)
【文献】特開2008-053475(JP,A)
【文献】特表2019-532489(JP,A)
【文献】特開2017-147328(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/00-7/42
H01L 21/304
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属レジスト除去用洗浄液であって、
溶剤と、
有機酸と、
下記一般式(b-1)で表される化合物(B)と
を含有する金属レジスト除去用洗浄液。
【化1】
[式中、Rb及びRbは、それぞれ独立に、炭素数1~3のアルキル基である。Rb及びRbは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基である。Ybは、-O-である。Rbは水素原子又は炭素数1~3のアルキル基である。Ybは、-O-である。Rbは水素原子又は炭素数1~3のアルキル基である。nは0~3の整数である。]
【請求項2】
前記溶剤が、水酸基を有さない有機溶剤である請求項1に記載の金属レジスト除去用洗浄液。
【請求項3】
前記化合物(B)の含有量が、金属レジスト除去用洗浄液の全質量に対し、0.1~10質量%である請求項1又は2に記載の金属レジスト除去用洗浄液。
【請求項4】
前記有機酸の含有量が、金属レジスト除去用洗浄液の全質量に対し、10~60質量%である請求項1~3のいずれか一項に記載の金属レジスト除去用洗浄液。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の金属レジスト除去用洗浄液を用いて、金属レジストを備えた支持体を洗浄する工程を有する、金属レジストを備えた支持体の洗浄方法。
【請求項6】
前記支持体の周縁部に沿って請求項1~4のいずれか一項に記載の金属レジスト除去用洗浄液を塗布し、前記支持体上のエッジビードを除去することを含む、請求項5に記載の金属レジストを備えた支持体の洗浄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄液、及び金属レジストを備えた支持体の洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体回路およびデバイスの加工は、各世代にわたって限界寸法の継続的な縮小を伴ってきた。これらの寸法が縮小するにつれて、ますます微細な構造を処理しパターニングするという要求を満たすために新しい材料および方法が求められている。
パターン形成は、一般に、その後の層または機能性材料に転写されるパターンを形成するための放射線感受性材料(レジスト)の薄層の選択的露光を含む。同時に非常に高いエッチングコントラストを提供しながら、EUV(極端紫外線)や、EB(電子線)に対する良好な吸収を提供するのに適した金属レジストが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
かかる金属レジストを用いたパターニングでは、露光により金属レジスト中の金属過酸化物に配位している配位子が分解し、加水分解及び縮合が進行し、金属酸化物が形成され、レジストが現像液に不溶化する。次いで、レジストを現像することにより、エッチング耐性の高いパターンが形成される。
しかしながら、金属レジストを用いたパターニングでは、金属レジストを基板上に塗布した際に、金属過酸化物のクラスターがシリコンウェハ等の基板表面に結合し、残渣が生じる場合がある。
このような残渣を除去するために、有機溶剤及びカルボン酸を含有する洗浄液を用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第9176377号明細書
【文献】国際公開第2018/031896号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2に記載されているような、有機溶剤及びカルボン酸を含有する洗浄液には、金属除去性に改善の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、金属除去性が向上した、金属レジストを備えた支持体を洗浄するために用いられる洗浄液、及び金属レジストを備えた支持体の洗浄方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
【0007】
本発明の第1の態様は、金属レジストを備えた支持体を洗浄するために用いられる洗浄液であって、溶剤と、有機酸と、下記一般式(b-1)で表される化合物(B)とを含有する洗浄液である。
【0008】
【化1】
[式中、Rb及びRbは、それぞれ独立に、炭素数1~3のアルキル基である。Rb及びRbは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基である。Ybは、単結合、-O-、-S-又は-N(Rb)-である。Rbは水素原子又は炭素数1~3のアルキル基である。Ybは、-O-、-S-又は-N(Rb)-である。Rbは水素原子又は炭素数1~3のアルキル基である。nは0~3の整数である。]
【0009】
本発明の第2の態様は、前記第1の態様に係る洗浄液を用いて、金属レジストを備えた支持体を洗浄する工程を有する、金属レジストを備えた支持体の洗浄方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、金属除去性が向上した、金属レジストを備えた支持体を洗浄するために用いられる洗浄液、及び金属レジストを備えた支持体の洗浄方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(洗浄液)
本発明の第1の態様にかかる洗浄液は、溶剤と、有機酸と、一般式(a-1)で表される化合物(A)とを含有する。本態様にかかる洗浄液は、金属レジストを備えた支持体を洗浄するために用いられる。
【0012】
<溶剤>
溶剤としては特に限定されないが、水、有機溶剤等が挙げられる。
有機溶剤としては、プロピレングリコールメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールブチルエーテル(PGBE)、エチレングリコールメチルエーテルなどのグリコールエーテルおよびそのエステル;エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、ヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール;γ-ブチロラクトンなどの環状エステル;酢酸n-ブチル、酢酸エチルなどのエステル;2-ヘプタノンなどのケトン;プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの液体環状カーボネート;スルホラン等の環状スルホン等が挙げられる。
なかでも、溶剤としては、水酸基を有さない有機溶剤が好ましく、グリコールエーテルおよびそのエステル又はケトンがより好ましく、プロピレングリコールメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)又は2-ヘプタノンが更に好ましく、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)が特に好ましい。
溶剤としては、水酸基を有さない有機溶剤を用いることにより、洗浄液中の酸(ギ酸)のエステル化反応を抑制しやすく、洗浄液の経時安定性を向上しやすい。
【0013】
本実施形態において、溶剤は1種単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
本実施形態に係る洗浄液において、溶剤の含有量は、洗浄液の全質量に対し、30~89.9質量%が好ましく、40~84.7質量%がより好ましく、47.5~79.5質量%が更に好ましく、53~69.3質量%が特に好ましい。
【0014】
<有機酸>
有機酸としては特に限定されないが、ギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、2-ニトロフェニル酢酸、2-エチルヘキサン酸、ドデカン酸などのカルボン酸;アスコルビン酸、酒石酸、グルクロン酸等の糖酸;ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等のスルホン酸;ビス(2-エチルヘキシル)リン酸のようなリン酸エステルおよびリン酸等が挙げられる。
なかでも、有機酸としては、ギ酸、酢酸、シュウ酸が好ましく、ギ酸がより好ましい。
本実施形態に係る洗浄液において、有機酸の含有量は、洗浄液の全質量に対し、10~60質量%が好ましく、15~55質量%がより好ましく、20~50質量%が更に好ましく、30~45質量%が特に好ましい。
有機酸の含有量が上記の好ましい範囲内であると、洗浄液の金属除去性を向上しやすい。
【0015】
<化合物(B)>
化合物(B)は、下記一般式(b-1)で表され、キレート剤として機能する。
【0016】
【化2】
[式中、Rb及びRbは、それぞれ独立に、炭素数1~3のアルキル基である。Rb及びRbは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基である。Ybは、単結合、-O-、-S-又は-N(Rb)-である。Rbは水素原子又は炭素数1~3のアルキル基である。Ybは、-O-、-S-又は-N(Rb)-である。Rbは水素原子又は炭素数1~3のアルキル基である。nは0~3の整数である。]
【0017】
前記式(b-1)中、Rb~Rbの炭素数1~3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。
前記式(b-1)中、Rb及びRbはメチル基又はエチル基であることが好ましい。
Rb及びRbは、水素原子であることが好ましい。
Yb及びYbは、-O-であることが好ましい。
nは1であることが好ましい。
【0018】
本実施形態に係る洗浄液において、化合物(B)の含有量は、洗浄液の全質量に対し、0.1~10質量%が好ましく、0.3~5質量%がより好ましく、0.5~2.5質量%が更に好ましく、0.7~2質量%が特に好ましい。
化合物(B)の含有量が上記の好ましい範囲内であると、化合物(B)のキレート効果により洗浄液の金属除去性を向上しやすい。
【0019】
<その他の成分>
本態様にかかる洗浄液は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記成分に加えて他の成分を含んでいてもよい。
他の成分としては、無機フッ酸、テトラアルキルアンモニウム化合物、界面活性剤等が挙げられる。
無機フッ酸としては、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロリン酸、フルオロホウ酸等が挙げられる。
テトラアルキルアンモニウム化合物としては、テトラメチルアンモニウムフルオリド、
テトラブチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムフルオロシリケート等が挙げられる。
界面活性剤としては、ポリアルキレンオキサイドアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、ポリアルキレンオキサイドアルキルエーテル系界面活性剤、ポリエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイドからなるブロックポリマー系界面活性剤、ポリオキシアルキレンジスチレン化フェニルエーテル系界面活性剤、ポリアルキレントリベンジルフェニルエーテル系界面活性剤、アセチレンポリアルキレンオキサイド系界面活性剤等が挙げられる。
各添加剤は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態に係る洗浄液において、添加剤の含有量は、洗浄液の全質量に対し、0~10質量%が好ましい。
【0020】
本実施形態にかかる洗浄液は、20%水溶液におけるpHが1.9以下であることが好ましく、1.8以下であることがより好ましく、1.7以下であることが更に好ましい。
20%水溶液におけるpHが上記の好ましい範囲内であると、洗浄液の金属除去性をより向上しやすい。
なお、上記pHについて、本実施形態にかかる洗浄液が実質的に水を含まない場合にあっては、水によって希釈し20%水溶液を作製した上でpHを測定すればよい。
また、本実施形態にかかる洗浄液が水を少量含む場合にあっては、相当量の水を添加し、希釈することで20%水溶液を作製し、pHを測定すればよい。
pH測定は市販のpHメーターを用いて行えばよい。
【0021】
<金属レジストを備えた支持体>
本実施形態にかかる洗浄液は、金属レジストを備えた支持体を洗浄するために用いられる。
支持体としては特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、例えば、電子部品用の基板や、これに所定の配線パターンが形成されたもの等が挙げられる。より具体的には、シリコンウェハ、銅、クロム、鉄、アルミニウム等の金属製の基板や、ガラス基板等が挙げられる。
金属レジストとしては特に限定されず、Sn、Hf、Zr、In、Te、Sb、Ni、Co、Ti、W、Ta及びMoからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属を含むものが挙げられる。
より具体的には、米国特許第9,176,377B2号明細書、米国特許出願公開第2013/0224652号明細書、米国特許第9,310,684号明細書、米国特許出願公開第2016/0116839号明細書、Jiang, Jing; Chakrabarty, Souvik; Yu, Mufei; et al., “Metal Oxide Nanoparticle Photoresists for EUV Patterning”, Journal Of Photopolymer Science And Technology 27(5), 663-6662014、A Platinum- Fullerene Complex for Patterning Metal Containing Nanostructures, D.X. Yang, A. Frommhold, D.S. He, Z.Y.Li, R.E. Palmer, M.A. Lebedeva, T.W. Chamberlain, A.N. Khlobystov, A.P.G. Robinson, Proc SPIEAdvanced Lithography, 2014、米国特許出願公開第2009/0155546号明細書、米国特許出願公開第6,566,276号明細書等に記載された金属レジスト及びパターニング方法を用いることができる。
なかでも、支持体としては、シリコンウェハが好ましく、金属レジストとしてはSnを含むものが好ましい。
【0022】
以上説明した本実施形態の洗浄液は、キレート剤として機能する化合物(B)を含む。そのため、本実施形態にかかる洗浄液は、従来の溶剤と有機酸とを含有する洗浄液に比べて、高い金属除去性能を発揮できると推測される。
【0023】
(金属レジストを備えた支持体の洗浄方法)
本発明の第2の態様は、前記第1の態様に係る洗浄液を用いて、金属レジストを備えた支持体を洗浄する工程(以下、単に「洗浄工程」という場合がある。)を有する、金属レジストを備えた支持体の洗浄方法である。
支持体及び金属レジストについては、前記第1の態様にかかる洗浄液において説明した支持体及び金属レジストと同様である。
【0024】
本実施形態において、洗浄工程は特に限定されず、エッジビード除去、バックリンス等、半導体製造プロセスにおける公知の洗浄方法が挙げられる。
本実施形態においては、金属レジストを備えた支持体を洗浄する工程は、支持体の周縁部に沿って前記第1の態様にかかる洗浄液を塗布し、前記支持体上のエッジビードを除去すること(以下、「エッジリンス」という場合がある。)を含むことが好ましい。
エッジリンスの方法は従来公知のプロセスであれば特に限定されず、例えば国際公開第2018/031896号に記載された方法等が挙げられる。
【0025】
エッジリンスの回数は特に限定されず、1~20回実施することができる。さらに、エッジリンス中に2種以上の洗浄液を適用することができる。
エッジリンスにおいて、洗浄液を好ましくは0.05~50mL、より好ましくは0.075~40mL、更に好ましくは0.1~25mLの量で滴下することができる。
他の実施形態としては、エッジリンスにおいて、洗浄液を好ましくは5mL/分~50mL/分の流速で、好ましくは1秒~5分、より好ましくは5秒~2分噴霧してもよい。
【0026】
エッジリンスによる金属除去性を評価するために、支持体上の残留金属について検査することができる。微量金属の評価のために市販されている適切なアプローチは一般に誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)を含む。支持体表面の評価のために、気相分解-誘導結合プラズマ質量分析法(VPD-ICP-MS)を使用することができる。この技術を用いて、残留金属は、縁部に沿ったウェハ表面の単位面積当たりに決定することができる。
本実施形態においては、金属レジストがSnベースレジストの場合、残留Snの量は、100×1010原子/cm以下が好ましく、90×1010原子/cm以下がより好ましく、80×1010原子/cm以下が更に好ましい。
【0027】
以上説明した本実施形態にかかる金属レジストを備えた支持体の洗浄方法によれば、溶剤、有機酸及び化合物(B)を含有する洗浄液を用いて、金属レジストを備えた支持体の洗浄を行うため、良好な金属除去性を発揮することができる。
【実施例
【0028】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0029】
<洗浄液の調製>
(実施例1、比較例1)
表1に示す各成分を混合し、各例の洗浄液を調製した。
【0030】
【表1】
【0031】
表1中、各略号はそれぞれ以下の意味を有する。[ ]内の数値は配合量(質量%)である。また、pHは、各例の洗浄液を水によって希釈し20%水溶液を作製した上で測定した値である。
PGMEA:プロピレングリコールメチルエチルアセテート
(B)-1:マロン酸ジメチル
【0032】
<Sn除去性の評価>
6インチSiウェハ上に、有機金属スズオキシヒドロキシドレジスト(インプリア製)1.5mLを塗布し、スピンコーティングによりSnレジスト膜を形成した。
次いで、各例の洗浄液5mLをSnレジスト膜が形成されたSiウェハ上に塗布し、乾燥するまでウェハを1500rpmで45秒間秒間回転させた。この洗浄操作を5回繰り返した後、プロピレングリコールメチルエーテル(PGME)とプロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)との質量比50%ずつの混合溶液5mLを塗布し、乾燥するまでウェハを1500rpmで45秒間秒間回転させた。
次いで、気相分解-誘導結合プラズマ-質量分析(VPD-ICP-MS)を用いて、ChemTrace(登録商標)により残存Sn量(×1010原子/cm)を測定した。結果を表1に示す。
【0033】
表1に示す結果から、実施例1の洗浄液は、比較例1の洗浄液よりも残存Sn量が少なく、金属除去性が良好であることが確認された。