(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-10
(45)【発行日】2023-05-18
(54)【発明の名称】熱交換面積の制御が可能な熱管理型燃料電池ホットボックス
(51)【国際特許分類】
H01M 8/04 20160101AFI20230511BHJP
H01M 8/0606 20160101ALI20230511BHJP
H01M 8/04014 20160101ALI20230511BHJP
H01M 8/04694 20160101ALI20230511BHJP
C01B 3/26 20060101ALI20230511BHJP
C01B 3/22 20060101ALI20230511BHJP
H01M 8/12 20160101ALN20230511BHJP
【FI】
H01M8/04 Z
H01M8/0606
H01M8/04014
H01M8/04 J
H01M8/04694
C01B3/26
C01B3/22 A
H01M8/12 101
(21)【出願番号】P 2021147887
(22)【出願日】2021-09-10
【審査請求日】2021-09-13
(31)【優先権主張番号】10-2020-0116163
(32)【優先日】2020-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514274672
【氏名又は名称】延世大学校 産学協力団
【氏名又は名称原語表記】YONSEI UNIVERSITY,UNIVERSITY-INDUSTRY FOUNDATION(UIF)
【住所又は居所原語表記】50,YONSEI-RO, SEODAEMUN-GU, SEOUL 03722, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】ホン ジョンソプ
(72)【発明者】
【氏名】ギム ジヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ ウソク
(72)【発明者】
【氏名】ユン ドンヨン
【審査官】笹岡 友陽
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-001584(JP,A)
【文献】特開2007-314410(JP,A)
【文献】特開2007-191382(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/04
H01M 8/0606
H01M 8/04014
H01M 8/04694
C01B 3/26
C01B 3/22
H01M 8/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1内部空間、空気が流入する第1流入口および流出口が形成されるメインチャンバーと、
前記第1内部空間の中央に位置し、第2内部空間が形成される中央チャンバーと、
前記メインチャンバーと離隔して位置し、第3内部空間および燃料が流入する第2流入口が形成される補助チャンバーと、
前記補助チャンバーの中心部に配置され、少なくとも上部の一部が第2内部空間に位置して上下方向にスライド可能な改質器と、を含み、
前記メインチャンバーは複数個の燃料電池スタック部および空気-熱交換部を含み、
前記複数個の燃料電池スタック部は前記中央チャンバーを基準として前記中央チャンバーの外側に互いに離隔して配列され、
前記空気-熱交換部は前記複数個の燃料電池スタック部と前記中央チャンバーの間に位置して前記複数個の燃料電池スタック部と前記第1流入口を連結し、
前記中央チャンバーは一側に前記燃料電池スタック部と連通するアフターバーナーを含み、
前記補助チャンバーは前記メインチャンバーと連結管で連結され、
前記アフターバーナーを通じて燃焼した燃焼ガスは前記流出口を通じて前記メインチャンバーの外部に流出し、
前記改質器は前記第2流入口と連結され、前記アフターバーナーと離隔して配置される、燃料電池ホットボックス。
【請求項2】
前記第2流入口を通じて流入した前記燃料は、前記改質器に流入した後、前記連結管に沿って前記複数個の燃料電池スタック部側に供給され、
前記改質器に流入した前記燃料は、前記改質器を媒介として前記第2内部空間内に存在する前記燃焼ガスと熱交換することによって昇温する、請求項1に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項3】
前記改質器の前記上下方向のスライディング移動を調節して前記改質器の改質率を調節可能な、請求項2に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項4】
前記改質器は、
前記第2流入口と連結され、内部に中空が形成される中空部と、
前記中空部を囲む改質部と、
前記中空部と前記改質部を連結し、前記中空部に流入した燃料が前記改質部に流入するように方向を切り替える蓋部とを含む、請求項2に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項5】
前記複数個の燃料電池スタック部を通過した前記燃料のうち未反応燃料は、前記アフターバーナー側に流入する、請求項2に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項6】
前記未反応燃料は、前記複数個の燃料電池スタック部の上部と前記アフターバーナーの側面部を連結するダクトを通じて前記アフターバーナー側に流入する、請求項
5に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項7】
前記補助チャンバーは、前記メインチャンバーと垂直中心軸が一致するように配置される、請求項1に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項8】
前記中央チャンバーは前記改質器の上部側面を囲むように上下方向に延びた第1ガイド部材を具備し、
前記第1ガイド部材は前記改質器の上下移動を案内する、請求項1に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項9】
前記補助チャンバーは前記改質器の下部側面を囲むように上下方向に延びた第2ガイド部材を具備し、
前記第2ガイド部材は前記改質器の上下移動を案内する、請求項1に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項10】
前記ホットボックスは制御棒をさらに含み、
前記制御棒は改質器と連結されてホットボックスの外部に突出し、前記改質器の上下移動を調節する、請求項1に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項11】
前記制御棒は駆動装置と連結され、
前記駆動装置は前記制御棒を通じて改質器を上下移動させることができる、請求項10に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項12】
前記改質器は、第1ガイド部材と接触する側面が第1シーリング部材で囲まれた、請求項1に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項13】
前記改質器は、第2ガイド部材と接触する側面が第2シーリング部材で囲まれた、請求項1に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項14】
前記第1流入口を通じて前記空気-熱交換部に流入した前記空気は、前記燃焼ガスの熱と前記複数個の燃料電池スタック部から発生した熱によって予熱された後、前記複数個の燃料電池スタック部に流入する、請求項1に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項15】
前記空気-熱交換部は折り曲げられた流路が備えられて前記第1流入口と前記複数個の燃料電池スタック部の間を連結し、
前記折り曲げられた流路はいずれか一方向に沿って延びた後、折り曲げられて方向を切り替えて前記いずれか一方向と反対方向である他の一方向に沿って延びる、請求項14に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項16】
前記複数個の燃料電池スタック部を通過した前記空気のうち未反応空気は、前記アフターバーナー側に流入する、請求項14に記載の燃料電池ホットボックス。
【請求項17】
前記複数個の燃料電池スタック部は、前記中央チャンバーの中心から同一の距離に位置して前記第1内部空間に相互間に一定の間隔で配列される、請求項1に記載の燃料電池ホットボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換面積を制御してシステム効率を向上させ得る熱管理型燃料電池ホットボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
700℃以上の高温で作動する固体酸化物燃料電池(SOFC、Solid Oxide Fuel Cell)は酸素イオン伝導性を有する固体酸化物(セラミック)を電解質として使う燃料電池であり、燃料として、水素以外にも天然ガス、LPG、プロパン、ブタンなどの多様な炭化水素燃料とバイオ燃料を使うことができる。
【0003】
SOFCシステムは燃料電池スタックの他にも、電力変換装置、反応物供給のための送風機とポンプ、熱回収システムおよび制御システムなどのシステム周辺装置(BOP、balance of plant)で構成されている。したがって、SOFCシステムの効率を向上させるためには、スタックをはじめとする燃料改質器、電力変換器などのシステム構成要素の性能改善の他にも、断熱および熱管理のためのシステム設計をすることが非常に重要である。
【0004】
SOFCシステムにおいて燃料電池スタック、アフターバーナーおよび加熱改質器などでは熱が発生する。その反対に、水蒸気改質器、気化器、空気予熱器、燃料予熱器および温水製造装置などでは熱を必要とする。したがって、システムで発生する熱量と必要な熱量を計算して熱交換器網を適切に設計し、熱損失を最小化することは、SOFCシステムの全体の効率に大きな影響を与えることになる。SOFCシステムの効率的な熱管理のために、運転時にスタックで発生する熱と未反応燃料を燃焼させて得た熱を利用して、スタックの温度維持、燃料の予熱および改質などに必要な熱量を供給することが重要である。
【0005】
このようにSOFCシステムは高いシステム効率や燃料選択の自由などの長所を有する。ただし、SOFCシステムは700℃以上の高温で運転されるため、このような運転環境に適合な部品が必要であり、このような部品は製造費用と維持費用が高いという問題がある。また、高温の運転環境は構成部品の高い劣化率によって長期的に性能および耐久性の信頼度が低下する問題を伴う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は高温である燃料電池スタック部の熱と燃焼ガスの熱を利用して低温である燃料と空気を効果的に予熱するように空気-熱交換部および改質器を配置し、これを通じて熱交換することによってシステム効率を上げるとともに、前記燃料電池スタック部を効果的に冷却して熱的勾配を緩和することによって、長期的に耐久性が増加し、燃料の改質率を任意に制御できる構造的メカニズムを通じて柔軟に運転できる、固体酸化物燃料電池ホットボックスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明は第1内部空間、第1流入口および流出口が形成されるメインチャンバーと、前記第1内部空間の中央に位置し、第2内部空間が形成される中央チャンバーと、前記メインチャンバーの下部に位置し、第3内部空間および第2流入口が形成される補助チャンバーと、補助チャンバーの中心部に配置され、少なくとも上部の一部が第2内部空間に位置して上下方向にスライド可能な改質器とを含み、前記メインチャンバーは複数個の燃料電池スタック部および空気-熱交換部を含み、前記複数個の燃料電池スタック部は前記中央チャンバーの中心から同一の距離に位置して第1内部空間に相互間に一定の間隔で配列され、前記空気-熱交換部は前記複数個の燃料電池スタック部と前記中央チャンバーの間に位置して前記複数個の燃料電池スタック部と第1流入口を連結し、前記中央チャンバーは一側にアフターバーナーを含み、前記補助チャンバーは前記メインチャンバーと連結管で連結され、前記改質器は第2流入口と連結され、アフターバーナーと離隔するように配置される、燃料電池ホットボックスを提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る固体酸化物燃料電池ホットボックスは別途のエネルギーを使わず、スタック部の熱と燃焼ガスの熱を利用して燃料を改質させるとともに、空気および燃料を予熱できるため、システム全体の効率を向上させることができる。
【0009】
また、改質器の上下移動メカニズムの構築を通じて改質器の位置による熱交換面積を変化させて燃料の改質率を任意に制御することができ、これを通じてシステム全体の柔軟性を向上させることができる。
【0010】
また、熱的なストレスに脆弱な高温の燃料電池スタック部を、低温の空気と効果的に熱交換され得るように配置して前記燃料電池スタック部の熱的ストレスを緩和させることができる。これに伴い、燃料電池スタック部での反応速度および温度を調節できるため、前記燃料電池スタック部の耐久性および性能の低下速度を低くして寿命を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一具現例に係る燃料電池ホットボックスの構成を図示したものである。
【
図2】本発明の一具現例に係る燃料電池ホットボックスの外形を斜視図で図示したものである。
【
図3】本発明の一具現例に係る燃料電池ホットボックスの側面図を図示したものである。
【
図4】
図5~
図7の断面図を示すために燃料電池ホットボックスを切断する基準を図示したものである。
【
図5】本発明の一具現例に係る燃料電池ホットボックスで燃焼ガスの移動経路を断面図で図示したものである。
【
図6】本発明の一具現例に係る燃料電池ホットボックスで空気の移動経路を断面図で図示したものである。
【
図7】本発明の一具現例に係る燃料電池ホットボックスで燃料の移動経路を断面図で図示したものである。
【
図8】本発明の一具現例に係る燃料電池ホットボックスで改質器の上下移動を図示したものである。
【
図9】本発明の一具現例に係る燃料電池ホットボックスでシーリング部材を図示したものである。
【
図10】本発明の一具現例に係る燃料、空気および燃焼ガスの移動経路をフローチャートで示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下で説明する発明は多様な変更を加えることができ、多様な実施例を有することができるところ、特定の実施例を図面に例示して詳細に説明しようとする。しかし、これは以下で説明する発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、以下で説明する技術の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
【0013】
第1、第2、A、Bなどの用語は多様な構成要素の説明に使われ得るが、該当構成要素は前記用語によって限定されはせず、単に一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われる。例えば、以下で説明する技術の権利範囲を逸脱することなく第1構成要素は第2構成要素と命名され得、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名され得る。および/またはという用語は複数の関連した記載された項目の組み合わせまたは複数の関連した記載された項目のうちいずれかの項目を含む。
【0014】
本明細書で使われる用語で単数の表現は文脈上明白に異なるように解釈されない限り、複数の表現を含むものと理解されるべきであり、「含む」等の用語は説示された特徴、個数、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものが存在することを意味するものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や個数、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性を排除しないものと理解されるべきである。
【0015】
図面に対する詳細な説明に先立ち、本明細書での構成部に対する区分は各構成部が担当する主な機能別に区分したものに過ぎないことを明確にしたい。すなわち、以下で説明する2個以上の構成部が一つの構成部として統合されたりまたは一つの構成部がより細分化された機能別に2個以上に分化して備えられてもよい。そして、以下で説明する構成部それぞれは自身が担当する主機能以外にも、他の構成部が担当する機能の一部又は全部の機能を追加的に遂行してもよく、構成部それぞれが担当する主機能のうち一部の機能が他の構成部によって専担されて遂行されてもよいことは言うまでもない。
【0016】
また、方法または動作方法を遂行するにおいて、前記方法をなす各過程は、文脈上明白に特定順序を記載しない以上、明記された順序と異なって発生し得る。すなわち、各過程は明記された順序と同一に発生してもよく、実質的に同時に遂行されてもよく、逆順で遂行されてもよい。
【0017】
本発明は一つの態様として、第1内部空間、第1流入口および流出口が形成されるメインチャンバーと、前記第1内部空間の中央に位置し、第2内部空間が形成される中央チャンバーと、前記メインチャンバーの下部に位置し、第3内部空間および第2流入口が形成される補助チャンバーと、補助チャンバーの中心部に配置され、少なくとも上部の一部が第2内部空間に位置して上下方向にスライド可能な改質器とを含み、前記メインチャンバーは複数個の燃料電池スタック部および空気-熱交換部を含み、前記複数個の燃料電池スタック部は前記中央チャンバーの中心から同一の距離に位置して第1内部空間に相互間に一定の間隔で配列され、前記空気-熱交換部は前記複数個の燃料電池スタック部と前記中央チャンバーの間に位置して前記複数個の燃料電池スタック部と第1流入口を連結し、前記中央チャンバーは一側にアフターバーナーを含み、前記補助チャンバーは前記メインチャンバーと連結管で連結され、前記改質器は第2流入口と連結され、アフターバーナーと離隔するように配置される、燃料電池ホットボックスを提供する。
【0018】
本発明の一具現例として、前記補助チャンバーは前記メインチャンバーと垂直中心軸が一致するように配置され得る。
【0019】
本発明の他の一具現例として、前記中央チャンバーは前記改質器の上部側面を囲むように上下方向に延びた第1ガイド部材を具備し、前記第1ガイド部材は前記改質器の上下移動を案内することができる。
【0020】
本発明のさらに他の一具現例として、前記補助チャンバーは前記改質器の下部側面を囲むように上下方向に延びた第2ガイド部材を具備し、前記第2ガイド部材は前記改質器の上下移動を案内することができる。
【0021】
本発明のさらに他の一具現例として、前記ホットボックスは制御棒をさらに含み、前記制御棒は改質器と連結されてホットボックスの外部に突出し、前記改質器の上下移動を調節することができる。
【0022】
本発明のさらに他の一具現例として、前記制御棒は駆動装置と連結され、前記駆動装置は前記制御棒を通じて改質器を上下移動させることができる。
【0023】
本発明のさらに他の一具現例として、前記改質器は第1ガイド部材と接触する側面が第1シーリング部材で囲まれ得る。
【0024】
本発明のさらに他の一具現例として、前記改質器は第2ガイド部材と接触する側面が第2シーリング部材で囲まれ得る。
【0025】
本発明のさらに他の一具現例として、前記空気-熱交換部は折り曲げられた流路が備えられ、前記第1流入口と前記複数個の燃料電池スタック部間を連結することができる。
【0026】
図1~
図10には、本発明の一具現例に係る燃料電池ホットボックス10の構成が図示されている。以下、本発明の理解を助けるために、添付された図面を参照して本発明をより詳細に説明する。しかし、下記の具現例は本発明をより容易に理解するために提供されるものに過ぎず、下記の具現例によって本発明の内容が限定されるものではない。
【0027】
図1~
図3は本発明の一具現例に係る燃料電池ホットボックス10の構成を概略的に図示したものである。
図1~
図3を参照して説明すると、本発明に係る燃料電池ホットボックス10はメインチャンバー100、中央チャンバー200、燃料電池スタック部300、空気-熱交換部400および補助チャンバー500を含む。
【0028】
前記メインチャンバー100は直方形の六面体の形状に形成され得る。しかし、これに限定されるものではなく、正方形の六面体、長方形の六面体、円柱などの多様な形状に形成され得る。
図1~
図3に図示された通り、前記メインチャンバー100には第1内部空間110、第1流入口120および流出口130が形成され得る。前記メインチャンバー100の内側面には断熱層が形成され得る。前記断熱層は高温による損傷を防止できるように、Ni基、Ni-Fe基またはCo基などの耐熱合金素材であり得る。前記メインチャンバー100の下面中央には段差が形成され得る。
【0029】
前記第1内部空間110は前記メインチャンバー100の内部によって形成される空間であり、中央チャンバー200、燃料電池スタック部300および空気-熱交換部400が収容され、前記燃料電池スタック部300を通過した未反応空気と未反応燃料がアフターバーナー220の流入口(図示されず)に移動できる空間を提供する。前記第1内部空間110は前記中央チャンバー200、燃料電池スタック部300および空気-熱交換部400の形態と配置に応じて多様に形成され得る。これに制限されるものではなく、例えば、前記内部空間110は六面体の空間で形成され得る。
【0030】
前記第1流入口120は前記メインチャンバー100の下面中央の段差の側面に形成され得、空気-熱交換部400と連結され得る。前記第1流入口120は燃料電池に使われる空気が流入する所である。前記第1流入口120は燃料電池スタック部の個数、容量によって複数個が備えられ得、この場合、第1流入口120は空気を効果的に注入するために空気供給装置とそれぞれ連結され得る。
【0031】
前記流出口130は前記メインチャンバー100の下面中央の段差の側面に形成され得、前記メインチャンバー100の外部と第2内部空間210が連通するように連結する。前記第2内部空間210は前記中央チャンバー200の内部でアフターバーナー220および改質器600を除いた空間であり、前記流出口130はアフターバーナー220で生成された燃焼ガスが第2内部空間210を通過してメインチャンバー100の外部に排出されるように助ける。前記流出口130は燃料電池スタック部300の個数、容量およびアフターバーナー220の容量によって複数個で備えられ得、この場合、流出口130は燃焼ガスを効果的に流出させるために燃焼ガス流出装置とそれぞれ連結され得る。前記第1流入口120および流出口130は、前記メインチャンバー100の下部に形成された段差で互いに隣接するように位置するか互いに反対側に位置し得る。
【0032】
一つの具体的な具現例として、前記複数個の流出口130は前記段差を中心として対向するように前記段差の側面部に形成され得、第1流入口120は前記流出口130の方向と垂直をなす方向に前記段差の側面部に形成され得る。
【0033】
前記中央チャンバー200は第1内部空間110の中央に位置し得、前記中央チャンバー200の周辺に複数個の燃料電池スタック部300が配置され得、空気-熱交換器400で囲まれ得る。前記中央チャンバー200の下部面は前記段差に位置することができる。前記中央チャンバー200は前記複数個の燃料電池スタック部300の容量、大きさおよび配列により多様な形態および大きさで形成され得る。これに制限されるものではなく、例えば、前記中央チャンバー200は四角筒、円柱または多角筒の形態で形成され得る。また、前記中央チャンバー200は前記メインチャンバー100に流入する空気、燃料および燃焼ガスを分離させることができ、空気は中央チャンバー200の外側で予熱され得、燃料は中央チャンバー200の内部で予熱および改質され得る。前記中央チャンバー200は第2内部空間210、アフターバーナー220および改質器600を具備することができ、前記第2内部空間210はアフターバーナー220および改質器600を除いた空間であって、アフターバーナー220で発生する燃焼ガスを収容することができる。前記燃焼ガスは前記中央チャンバー200のアフターバーナー220で生成されて、前記中央チャンバー200の第2内部空間210を通過しながら空気および燃料を予熱することができる。前記予熱および改質された燃料は、前記中央チャンバー200から連結管550に沿って移動して複数個の燃料電池スタック部300に移動する。すなわち、複数個の燃料電池スタック部300は前記中央チャンバー200を共有し、改質された燃料を均等に分配を受けることができる。このように複数個の燃料電池スタック部300が中央チャンバー200を共有できるため、燃料電池ホットボックス10の全体の構成を簡素化することができる。また、前記中央チャンバー200は空気-熱交換部400と熱交換をする。前記中央チャンバー200の側面部はこれに制限されるものではなく、例えば、空気-熱交換部400との熱交換のために、熱伝導度が高く耐熱性金属が含まれたNi基、Ni-Fe基またはCo基などの耐熱合金素材であり得る。また、前記中央チャンバー200は流出口130と連通して連結される。したがって、中央チャンバー200で生成された燃焼ガスは、前記流出口130を通じてメインチャンバー100の外部に流出され得る。中央チャンバー200は第2内部空間210、アフターバーナー220および改質器600を一つの空間に含んでいるため、アフターバーナー220で発生した燃焼ガスの熱を、改質器600で燃料の予熱および改質の促進に利用することができる。
【0034】
前記第2内部空間210は中央チャンバー200の内部でアフターバーナー220および改質器600を除いた空間であり、燃料電池が運転中はアフターバーナー220から排出した高温の燃焼ガスで満たされる。したがって、前記第2内部空間210の燃焼ガスは、中央チャンバー200の側面壁を通じて空気-熱交換部400と熱交換することができ、改質器600とも熱交換することができる。前述した通り、前記第2内部空間210は燃焼ガスをメインチャンバー100の外部に排出できるように流出口130と連通して連結され得る。
【0035】
図4~
図7は本発明の一つの具体的な具現例に係る燃料電池ホットボックスの空気、燃料および燃焼ガスの移動経路を図示したものであり、
図4~
図7を参照して説明すると、前記アフターバーナー220は前記中央チャンバー200の垂直中心軸上の一側部に備えられ得、前記改質器600は前記アフターバーナー220と距離が離隔するように備えられ得る。前記アフターバーナー220の側面部は第1内部空間110を通じて前記複数個の燃料電池スタック部300と連通しており、前記燃料電池スタック部300を通過した未反応空気は、前記第1内部空間110を通じて前記アフターバーナー220の側面部に流入することができる。前記燃料電池スタック部300を通過した未反応燃料は、前記燃料電池スタック部300の上部とアフターバーナー220の側面部を連結するダクトを通じてアフターバーナー220の内部に流入する。この場合、未反応燃料および空気には燃料電池スタック部300で発生した多量のCO
2とH
2Oによって燃料成分の濃度が低いため、一般的な燃焼方式では完全燃焼が難しい場合がある。これを解決するために、Pt、Irなどの貴金属の燃焼触媒を使って燃料の完全燃焼を促進することができる。流入した燃料および空気は、アフターバーナー220の内部で燃焼しながら高温の燃焼ガスが生成され得る。生成された高温の燃焼ガスは、第2内部空間210に排出して燃料の予熱および改質と空気の予熱を促進した後、メインチャンバー100の流出口130を通じて外部に排出され得る。前記アフターバーナー220は生成された高温の燃焼ガスを、第2内部空間210に排出を誘導するためにファンを具備することができる。
【0036】
第1ガイド部材230は前記中央チャンバー200で前記改質器600の上部側面を囲むように、前記中央チャンバー200の底面から上下方向に延びるように備えられている。前記第1ガイド部材230は前記改質器600の上下移動を案内することができる。前記第1ガイド部材230は前記改質器600の上部側面の形状に対応する形状で形成され得る。
【0037】
前記第1内部空間110に収容される燃料電池スタック部300の数は、燃料電池ホットボックス10に要求される性能条件によって適切に選択され得、収容される位置も設計条件によって適切に選択され得る。例えば、燃料電池スタック部300が複数個である場合、中央チャンバー200を中心として同一の距離に位置し、相互間に一定の間隔で離隔するように配列されて収容され得る。前記燃料電池スタック部300で反応が起きると多くの熱が発生するところ、複数個の燃料電池スタック部300を収容する場合、各燃料電池スタック部300は互いに離隔するように配列することが好ましい。また、前記燃料電池スタック部300の空気流入部がある前面部に垂直な軸と前記燃料電池スタック部300と隣接する他の燃料電池スタック部300の前面部に垂直な軸がなす角は、各燃料電池スタック部300すべて一定であるように配列することができる。
【0038】
一つの具体的な具現例として、前記第1内部空間110には前記燃料電池スタック部300の収容位置を案内するガイド部材(図示されず)と第1内部空間110に燃料電池スタック部300を固定するように前記メインチャンバー100の内側面から延びる固定部材(図示されず)が備えられ得る。前記ガイド部材は、前記燃料電池スタック部300の高さ方向の角と接触しスライディング方式でガイドできるように、底面から一定の高さで延びたスライディングガイドであり得る。前記固定部材は、前記燃料電池スタック部300の底面と着脱式で結合可能であるように、結合突起または結合溝であり得る。前記燃料電池スタック部300の底部には前記結合突起または結合溝に対応可能な結合溝または結合突起が備えられ得る。また、燃料電池スタック部300とハウジングが接触する内側面には、外部振動および衝撃を吸収できる緩衝部材が備えられ得る。
【0039】
他の一つの具体的な具現例として、前記複数個の燃料電池スタック部300は多様な形態で形成され得る。これに制限されるものではなく、例えば、前記燃料電池スタック部300それぞれは正方形の六面体で形成され得る。
【0040】
一方、前記燃料電池スタック部300は空気極と燃料極からなるセルを複数個積層結合したものである。本発明に係る燃料電池スタック部300は通常の燃料電池に使われるスタックであるので、これの細部的な構造に対する説明は省略することにする。
【0041】
空気-熱交換部400は前記複数個の燃料電池スタック部300と前記中央チャンバー200の間に位置して第1流入口120と複数の燃料電池スタック部300の間を連通するように連結することができ、折り曲げられた流路が繰り返し積層された形態を形成することができる。また、前記空気-熱交換部400は前記中央チャンバー200の外側面を囲むように形成され得る。このような空気-熱交換部400の形態は、前記複数の燃料電池スタック部300と高温である中央チャンバー200との熱交換面積を増加させて効果的に熱交換できるようにする。また、前記空気-熱交換部400は高温である複数の燃料電池スタック部300を効果的に冷却させることができるため、燃料電池の核心部である複数の燃料電池スタック部300の耐久性および寿命を増加させる効果がある。また、前記空気-熱交換部400を通過した空気は、前記複数の燃料電池スタック部300に流入するまで前記複数の燃料電池スタック部300と熱交換することができる。
【0042】
補助チャンバー500は前記メインチャンバー100の下部に一定の距離離隔して位置することができ、第3内部空間510および第2流入口520が形成され得る。前記補助チャンバー500の中心部には改質器600が配置され、前記第2流入口520を通じて改質器600に燃料が流入することができる。前記補助チャンバー500は前記メインチャンバー100と垂直中心軸が一致するように配置され、改質器600とも垂直中心軸が一致するように配置されて、前記補助チャンバー500、メインチャンバー100および改質器600のすべてが垂直中心軸が一致し得る。改質された燃料は、前記改質器600から第3内部空間510に流入することができる。前記補助チャンバー500は前記改質器600が上下方向にのみスライド移動できるように、前記改質器600の下部側面を囲んでスライド方向を固定することができる。前記補助チャンバー500は第3ガイド部材540によって第3内部空間510と中空部610を分離して、補助チャンバー500に流入する燃料と改質器600から排出される改質された燃料を分離することができる。
【0043】
前記第3内部空間510は改質器600を通過後に前記改質器600から流出する改質された燃料が流入する空間であり、補助チャンバー500に形成され得る。前記第3内部空間510は連結管550を通じて複数個の燃料電池スタック部300と連結されるため、改質された燃料を前記複数個の燃料電池スタック部300に流入するように連結することができる。
【0044】
前記第2流入口520は燃料が流入する個所であり、前記補助チャンバー500に形成され得、前記補助チャンバー500の下面中央部に形成されることが好ましい。したがって、第2流入口520は改質器600の流入口と同一軸上に位置するため、前記第2流入口520に流入した燃料は直ちに改質器600に流入することができる。前記燃料は水素以外にも、メタン、ガソリン、バイオガス、メタノール、エタノールなどであり得る。前記第2流入口520には燃料を効果的に注入するための燃料供給装置が連結され得る。
【0045】
第2ガイド部材530は、前記改質器600の上下移動を案内できるように前記補助チャンバー500に備えられた部材であり得る。前記第2ガイド部材530は前記改質器600の下部側面を囲むように、前記補助チャンバー500から上下方向に延びる部材である。前記第2ガイド部材530は前記改質器600の下部の形状に対応する形状で形成され得る。前記改質器600の下部は、前記第2ガイド部材530に沿ってスライドされながら上下方向に移動することができる。また、改質器600から流出する改質された燃料が第3内部空間510に移動するように案内することができる。
【0046】
第3ガイド部材540は、改質器600の中空部610を囲む改質部620と接触し、補助チャンバー500の垂直中心軸に沿って長さ方向に延長形成された部材であり、第2ガイド部材530と協力して前記改質器600の上下スライド運動を案内することができる。前記第3ガイド部材540は、中空部610を囲む改質部620と接触する面の形状に対応する形状で形成され得る。前記第2ガイド部材530と前記第3ガイド部材540が一定の間隔離隔して形成される空間に、前記改質器600の改質部620が挿入され得る。前記第2ガイド部材530と前記第3ガイド部材540は垂直中心軸が一致するように位置することができる。前記第3ガイド部材540は第3内部空間510と第3ガイド部材540の内部空間とに補助チャンバー500の空間を分離して、補助チャンバー500に流入する燃料と改質器から排出される改質された燃料を分離することができる。
【0047】
前記連結管550は前記補助チャンバー500がメインチャンバー100と連通するように連結することができ、より具体的には、第3内部空間510と複数個の燃料電池スタック部300が連通するように連結することができる。したがって、改質された燃料が連結管550を通じて前記複数個の燃料電池スタック部300に流入するようにすることができる。
【0048】
図8は本発明の一つの具体的な具現例に係る燃料電池ホットボックスの改質器の上下スライド移動を図示したものであり、
図8を参照して説明すると、改質器600は第2流入口520を通じて流入した燃料が燃料電池に使われるのに有利であるように化学構造を変えてくれるものであり、補助チャンバー500と垂直中心軸が一致するように前記補助チャンバー500の中央に位置することができ、少なくとも上部の一部が第2内部空間210に位置することができる。前記第2内部空間210に位置した改質器600の上部は、中央チャンバー200の内部側面壁と一定距離離隔して位置することができる。前記改質器600は第1ガイド部材230、第2ガイド部材530および第3ガイド部材540が案内する方向に沿って上下方向にスライドされ得る。前記改質器600が上方向にスライドされて移動すると第2内部空間210に位置する改質器600の上部の一部分の面積が増加するため、高温の燃焼ガスと接触する面積が増加することになり得る。前記燃焼ガスと接触する面積が増加すると熱交換される面積が増加して改質率が向上し得、予熱される温度が増加し得る。また、燃料が前記改質器600に残留する時間が増加し、アフターバーナー220との隔離距離が減少することになるため、改質を促進して改質率を向上させて予熱される温度が増加し得る。したがって、燃料電池の運転状態に応じて前記改質器600を上下にスライド移動させて柔軟に燃料の改質率を制御することができる。また、別途の追加的なエネルギーの供給なしにメインチャンバー100の外部から流入する燃料を予熱および改質させることができるため、システムの全体の効率を上げることができる。前記改質器600は中心に中空が形成される中空部610、前記中空部を囲む改質部620および前記中空部610と改質部620の上部に位置した蓋部630を具備することができる。
【0049】
前記中空部610は前記改質器600の垂直中心軸に沿って形成された中空であり、前記改質部620で囲まれている。第2流入口520を通過した燃料が改質器600に流入して前記中空部610を通過する間、改質に必要な温度となるように昇温され得る。前記中空部610の垂直中心軸は第2流入口520の垂直中心軸と一致し得る。前記中空部610には燃料の改質反応を促進する改質触媒が備えられ得る。前記改質触媒はこれに制限されるものではなく、例えば、Ni、Rh、Ru、Ptなどであり得る。
【0050】
前記改質部620は前記中空部610を囲む形態で形成されて、前記中空部610を通過した燃料が長さ方向に移動しながら燃焼ガスと熱交換することができる。したがって、改質部620は燃料を昇温させ、燃料を改質させることができる。前記改質部620の内部には燃料の改質反応を促進させる改質触媒が備えられ得る。前記改質触媒はこれに制限されるものではなく、例えば、Ni、Rh、Ru、Ptなどであり得る。前記改質器600が上方向にスライド移動する場合、前記改質部620のうち、第2内部空間210に含まれた部分が増加することになって燃料の改質率が向上し、予熱される温度がさらに増加し得る。
【0051】
前記蓋部630は改質器600に流入した燃料を改質部620に流入するように方向を切り替えるものであり、その形状に制限はない。前記蓋部630は内部に一定の大きさの空間が形成されていてもよい。前記蓋部630の内部空間には燃料の改質反応を促進する改質触媒が備えられ得る。前記改質触媒はこれに制限されるものではなく、例えば、Ni、Rh、Ru、Ptなどであり得る。前記蓋部630の内部空間を移動する燃料は、燃焼ガスと熱交換しながら昇温され得る。
【0052】
前記燃料電池ホットボックスは制御棒640をさらに含むことができる。前記制御棒640は、改質器と連結されてホットボックスの外部に突出して前記改質器600の上下のスライド移動を調節することができる。前記制御棒640は駆動装置と連結されて改質器を上下にスライド駆動させることができる。
【0053】
一つの具体的な具現例として、前記駆動装置はカム(cam)とカムシャフト(cam shaft)を含むことができる。前記カムとカムシャフト駆動装置は、カムシャフトの末端部に固定結合されたカムが回転駆動すると、前記カムの形状によって前記カムと前記制御棒が接触した点の変位が上下方向に変化することになって、前記制御棒640も上下方向に駆動できることになる。
【0054】
他の一つの具体的な具現例として、前記駆動装置はラックギア(rack gear)とピニオンギア(pinion gear)を含むことができる。前記ピニオンギアとラックギアは互いに噛み合っており、前記ラックギアは前記ピニオンギアが回転すると、前記ピニオンギアと噛み合った前記ラックギアは長さ方向に沿って直線運動することができる。したがって、前記制御棒と前記ラックギアを連結して前記ラックギアを上下方向に直線運動するように整列すれば、ピニオンギアの正逆回転駆動により前記制御棒は上下に駆動できるようになる。
【0055】
さらに他の一つの具体的な具現例として、前記駆動装置はアクチュエータ(actuator)を含むことができる。前記アクチュエータは電気、油圧または空気圧を利用して前記制御棒640を上下方向に駆動させることができる。
【0056】
図9は本発明の一つの具体的な具現例に係る燃料電池ホットボックスの第1および第2シーリング部材を図示したものであり、
図9を参照して説明すると、改質器600は第1ガイド部材230と接触する側面の周りに沿って第1シーリング部材650を具備することができる。前記第1シーリング部材650は第1ガイド部材230と改質器600の間の狭い隙間に後燃焼ガスが漏れることを防止して熱損失を最小化でき、複数個備えられ得る。前記第1シーリング部材650はリング状のガスケットであり得、高温の燃焼ガスに耐え得るように耐熱性素材であるNi基、Ni-Fe基またはCo基などの耐熱合金素材であり得る。
【0057】
改質器600は第2ガイド部材530と接触する側面の周りに沿って第2シーリング部材660を具備することができる。第2シーリング部材660は第2ガイド部材530と改質器600の間の狭い隙間に改質された燃料が漏れることを防止することができ、複数個備えられ得る。前記第2シーリング部材660はリング状のガスケットであり得、高温の燃焼ガスに耐え得るように耐熱性素材であるNi基、Ni-Fe基またはCo基などの耐熱合金素材であり得る。
【0058】
図10は、本発明の一具現例に係る燃料、空気および燃焼ガスの移動経路をフローチャートで示したものである。
図10を参照して説明すると、空気は、空気供給装置によって燃料電池ホットボックスの外部の熱交換器を通じて一次的に予熱後、第1流入口120を通じて空気-熱交換部400に流入すると、アフターバーナー220から排出された高温の燃焼ガスの熱と燃料電池スタック部300の熱によって2次的に予熱されて燃料電池スタック部300に流入する。燃料は燃料供給装置によって燃料電池ホットボックスの外部の熱交換器を通じて一次的に予熱後、第2流入口520を通じて改質器600に流入すると、アフターバーナー220から排出された燃焼ガスの熱によって2次的に予熱される。この時、燃料は燃料電池スタック部300で活用できるように、前記改質器600で改質も共に進行され得る。前記燃料電池スタック部300に流入した空気と改質された燃料は反応して水、電気および十熱を生産し、未反応空気と未反応燃料は前記燃料電池スタック部300を通過してアフターバーナー220に流入する。流入した未反応空気と未反応燃料は燃焼反応を経て高温の燃焼ガスを生成し、前記高温の燃焼ガスは中央チャンバー200の第1内部空間210を通過しながら改質器600内の燃料と空気-熱交換部400の空気を予熱し、流出口130を通じてメインチャンバー100の外部に排出される。このように、アフターバーナーで生成された燃焼ガスを直ちにメインチャンバー100の外部に排出せずに燃焼ガスの熱を利用して空気と燃料を持続的に予熱するため、全体システムの効率を向上させることができる。
【0059】
以上、実施例を通じて本技術を説明したが、本技術はこれに制限されるものではない。前記実施例は本技術の趣旨および範囲を逸脱することなく修正または変更され得、本技術分野の通常の技術者はこのような修正と変更も本技術に属するものであることが理解できるであろう。