(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-17
(45)【発行日】2023-05-25
(54)【発明の名称】付加製造されたガス分配マニホールド
(51)【国際特許分類】
H01L 21/02 20060101AFI20230518BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021100576
(22)【出願日】2021-06-17
(62)【分割の表示】P 2017003746の分割
【原出願日】2017-01-13
【審査請求日】2021-07-15
(32)【優先日】2016-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・ウィリアム・バークハート
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・シー.・リー
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・ジェイ.・ヘンカー
【審査官】小池 英敏
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-152685(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0333768(US,A1)
【文献】特開2015-201646(JP,A)
【文献】特開2002-130479(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/02
H01L 21/3065
H01L 21/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
積層製造
(additive manufacturing)によって構築されたマニホールドを備え、
前記マニホールドは、
第1の混合チャンバと、
複数の流路の部分を備え、
各流路は、
第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口および第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口を含む第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスと、
第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口および第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口を含む第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスと、
その流路の前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口に、前記第1の混合チャンバを、流通可能に接続する第1の管状通路と、
その流路の前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口に、その流路の前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口を、流通可能に接続する第2の管状通路と、を含み、
各第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、その流路の前記第1の管状通路と、その流路の前記第2の管状通路と、の間に流通可能に配置され、
各第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、対応する第1の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れと流通することができるように、前記対応する第1の流体フローコンポーネントに接続するように構成され、
各第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、対応する第2の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れと流通することができるように、前記対応する第2の流体フローコンポーネントに接続するように構成されている、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
上記複数の流路の少なくとも1本について、前記第1の管状通路および前記第2の管状通路の少なくとも一方は、三次元の経路をたどる、装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置であって、
前記マニホールドの少なくとも大部分は、焼結構造を有する、装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置であって、
前記マニホールドは、焼結金属、焼結合金、および焼結セラミックからなる群より選択される材料で作成される、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、
各第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、前記対応する第1の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れを制御することによって、前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の前記流体の流れと流通することができるように、前記対応する第1の流体フローコンポーネントに接続するように構成されている、装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置であって、
各第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、前記対応する第2の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れを制御することによって、前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の前記流体の流れと流通することができるように、前記対応する第2の流体フローコンポーネントに接続するように構成されている、装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置であって、
各流体流路は、さらに、
第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口および第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口を含む第3の流体フローコンポーネント・インターフェイスと、
その流路の前記第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口に、その流路の前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口を、流通可能に接続する第3の管状通路と、を含み、
各第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、その流路の前記第2の管状通路と、その流路の前記第3の管状通路と、の間に流通可能に配置され、
各第3の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、対応する第3の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、前記第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れと流通することができるように、前記対応する第3の流体フローコンポーネントに接続するように構成されている、装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置であって、
各第3の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、前記対応する第3の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、前記第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れを制御することによって、前記第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の前記流体の流れと流通することができるように、前記対応する第3の流体フローコンポーネントに接続するように構成されている、装置。
【請求項9】
請求項7に記載の装置であって、
各流体流路は、さらに、
第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口および第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口を含む第4の流体フローコンポーネント・インターフェイスと、
その流路の前記第3の管状通路に、その流路の前記第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口を、流通可能に接続する第4の管状通路と、を含み、
各第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口は、前記第4の流体フローコンポーネント・インターフェイスに流通可能に接続され、
各第4の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、対応する第4の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、前記第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れと流通することができるように、前記対応する第4の流体フローコンポーネントに接続するように構成されている、装置。
【請求項10】
請求項1に記載の装置であって、
前記第1の管状通路および前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、第1の軸を取り巻く放射状のパターンに配置されている、装置。
【請求項11】
請求項1に記載の装置であって、
前記マニホールドは、さらに、1つ以上の構造的サポートを含み、
前記複数の流路は、第1の流路および第2の流路を含み、
各流路の前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス、前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス、前記第1の管状通路、および前記第2の管状通路は、
積層製造によって製造されたものであり、
各構造的サポートは、
前記第1の管状通路、前記第2の管状通路、前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス、および前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスからなる群より選択される前記第1の流路のアイテムと、
前記第1の管状通路、前記第2の管状通路、前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス、および前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスからなる群より選択される前記第2の流路のアイテムと、の間に架かる、装置。
【請求項12】
請求項1に記載の装置であって、
前記第1の管状通路内の1つ以上の曲がりの1つ以上の部分は、前記第1の管状通路の外径の10倍未満の曲げ半径を有する、装置。
【請求項13】
請求項1に記載の装置であって、
前記第2の管状通路内の1つ以上の曲がりの1つ以上の部分は、前記第2の管状通路の外径の10倍未満の曲げ半径を有する、装置。
【請求項14】
請求項1に記載の装置であって、
各第1の管状通路は、複数の第1の曲がりを有し、前記第1の曲がりの85%以上は、鋭い内部の縁を有さず、
各第2の管状通路は、複数の第2の曲がりを有し、前記第2の曲がりの85%以上は、鋭い内部の縁を有さない、装置。
【請求項15】
請求項1に記載の装置であって、
前記複数の流路の少なくとも1本について、前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスおよび前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスの少なくとも一方は、孔タイプのインターフェイスである、装置。
【請求項16】
請求項1に記載の装置であって、
前記複数の流路の少なくとも1本について、前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスおよび前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスの少なくとも一方は、表面装着インターフェイスである、装置。
【請求項17】
請求項1に記載の装置であって、
前記複数の流路の少なくとも1本について、前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスおよび前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスの少なくとも一方は、異なる2つの非連続インターフェイス表面によって提供されるインターフェイスである、装置。
【請求項18】
請求項1に記載の装置であって、さらに、
複数の第1の流体フローコンポーネントを含み、
各第1の流体フローコンポーネントは、各第1の流体フローコンポーネントが前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスのうちの対応する1つに流通可能に接続されるように、前記マニホールドに装着されている、装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置であって、さらに、
複数の第2の流体フローコンポーネントを含み、
各第2の流体フローコンポーネントは、各第2の流体フローコンポーネントが前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスのうちの対応する1つに流通可能に接続されるように、前記マニホールドに装着されている、装置。
【請求項20】
請求項1に記載の装置であって、
前記第1の管状通路は、それぞれ、その他の第1の管状通路と同じ長さである、装置。
【請求項21】
請求項1に記載の装置であって、
前記第1の管状通路の1本以上は、算術平均表面粗度(R
a)が0.0254マイクロメートル(10マイクロインチ)以下である内表面を有し、
前記第2の管状通路の1本以上は、算術平均表面粗度(R
a)が0.0254マイクロメートル(10マイクロインチ)以下である内表面を有する、装置。
【請求項22】
請求項1に記載の装置であって、
前記マニホールドは、前記マニホールドを完全に内包することができる最小直方体体積の35%以下を占める、装置。
【請求項23】
請求項22に記載の装置であって、
前記マニホールドを完全に内包することができる前記最小直方体体積は、高さおよび幅が、それぞれ、約38.1センチメートル(15インチ)から約50.8センチメートル(20インチ)の間である、装置。
【請求項24】
装置であって、
積層製造
(additive manufacturing)によって構築されたマニホールドを備え、
前記マニホールドは、
混合チャンバと、
複数の流路の部分を備え、
各流路は、
第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口および第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口を含む第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスと、
第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口および第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口を含む第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスと、
その流路の前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口に、前記混合チャンバを、流通可能に接続する第1の管状通路と、
その流路の前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口に、その流路の前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口を、流通可能に接続する第2の管状通路と、を含み、
各流路の前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス、前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス、前記第1の管状通路、および前記第2の管状通路は、
積層製造によって製造されたものであり、
各第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、その流路の前記第1の管状通路と、その流路の前記第2の管状通路と、の間に流通可能に配置され、
各第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、対応する第1の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、その第1の流体フローコンポーネントの前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れと流通することができるように、前記対応する第1の流体フローコンポーネントに接続するように構成され、
各第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、対応する第2の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、その第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスの前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れと流通することができるように、前記対応する第2の流体フローコンポーネントに接続するように構成され、
前記第2の管状通路内の1つ以上の曲がりの1つ以上の部分は、前記第2の管状通路の外径の10倍未満の曲げ半径を有する、装置。
【請求項25】
装置であって、
積層製造
(additive manufacturing)によって構築されたマニホールドを備え、
前記マニホールドは、
混合チャンバと、
複数の流路の部分を備え、
各流路は、
第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口および第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口を含む第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスと、
第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口および第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口を含む第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスと、
その流路の前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口に、前記混合チャンバを、流通可能に接続する第1の管状通路と、
その流路の前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口に、その流路の前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口を、流通可能に接続する第2の管状通路と、を含み、
各流路の前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス、前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス、前記第1の管状通路、および前記第2の管状通路は、
積層製造によって製造されたものであり、
各第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、その流路の前記第1の管状通路と、その流路の前記第2の管状通路と、の間に流通可能に配置され、
少なくとも1本の流路について、前記第2の管状通路は、前記第2の管状通路の外径の10倍未満の曲げ半径を有する1つ以上の曲がりを有する、装置。
【請求項26】
請求項25に記載の装置であって、
前記複数の流路の全てについて、前記第2の管状通路は、前記第2の管状通路の外径の10倍未満の曲げ半径を有する1つ以上の曲がりを有する、装置。
【請求項27】
請求項25に記載の装置であって、
前記少なくとも1本の流路について、前記第2の管状通路は、前記第2の管状通路の外径の10倍未満の曲げ半径を有する2つ以上の曲がりを有する、装置。
【請求項28】
請求項25に記載の装置であって、
前記複数の流路の少なくとも1本について、前記第1の管状通路および前記第2の管状通路の少なくとも一方は、三次元の経路をたどる、装置。
【請求項29】
請求項25に記載の装置であって、
前記少なくとも1本の流路について、前記第1の管状通路は、前記第1の管状通路の外径の10倍未満の曲げ半径を有する1つ以上の曲がりを有する、装置。
【請求項30】
請求項25に記載の装置であって、
各流体流路は、さらに、
第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口および第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口を含む第3の流体フローコンポーネント・インターフェイスと、
その流路の前記第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口に、その流路の前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口を、流通可能に接続する第3の管状通路と、を含み、
各第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、その流路の前記第2の管状通路と、その流路の前記第3の管状通路と、の間に流通可能に配置され、
少なくとも1本の流路について、前記第3の管状通路は、前記第3の管状通路の外径の10倍未満の曲げ半径を有する1つ以上の曲がりを有する、装置。
【請求項31】
請求項30に記載の装置であって、
前記複数の流路の全てについて、各第3の管状通路は、その第3の管状通路の外径の10倍未満の曲げ半径を有する1つ以上の曲がりを有する、装置。
【請求項32】
請求項30に記載の装置であって、
各第3の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、
対応する第3の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、前記第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れを制御することによって、前記第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の前記流体の流れと流通することができるように、
前記対応する第3の流体フローコンポーネントに接続するように構成されている、装置。
【請求項33】
請求項25に記載の装置であって、
前記第1の管状通路は、それぞれ、直線状である、装置。
【請求項34】
請求項25に記載の装置であって、
前記第1の管状通路および前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、前記混合チャンバを通って伸びる第1の軸を取り巻く放射状のパターンに配置されている、装置。
【請求項35】
請求項34に記載の装置であって、
前記第1の管状通路は、前記第1の軸の周囲に等間隔である、装置。
【請求項36】
請求項25に記載の装置であって、
前記第1の管状通路は、それぞれ、その他の第1の管状通路と同じ長さである、装置。
【請求項37】
請求項25に記載の装置であって、
前記マニホールドの少なくとも大部分は、焼結構造を有する、装置。
【請求項38】
請求項25に記載の装置であって、
前記マニホールドは、焼結金属、焼結合金、および焼結セラミックからなる群より選択される材料で作成される、装置。
【請求項39】
請求項25に記載の装置であって、
各第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、
対応する第1の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れを制御することによって、前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の前記流体の流れと流通することができるように、
前記対応する第1の流体フローコンポーネントに接続するように構成され、
各第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、前記対応する第2の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れを制御することによって、前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の前記流体の流れと流通することができるように、対応する第2の流体フローコンポーネントに接続するように構成されている、装置。
【請求項40】
請求項25に記載の装置であって、
各第2の管状通路は、1つ以上の第2の曲がりを有し、前記第2の曲がりの85%以上は、鋭い内部の縁を有さない、装置。
【請求項41】
請求項25に記載の装置であって、
前記複数の流路の少なくとも1本について、前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスおよび前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスの少なくとも一方は、孔タイプのインターフェイスである、装置。
【請求項42】
請求項25に記載の装置であって、
前記複数の流路の少なくとも1本について、前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスおよび前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスの少なくとも一方は、表面装着インターフェイスである、装置。
【請求項43】
請求項25に記載の装置であって、
前記複数の流路の少なくとも1本について、前記第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスおよび前記第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスの少なくとも一方は、異なる2つの非連続インターフェイス表面によって提供されるインターフェイスである、装置。
【請求項44】
請求項25に記載の装置であって、
前記第1の管状通路の1本以上は、算術平均表面粗度(R
a)が0.0254マイクロメートル(10マイクロインチ)以下である内表面を有し、
前記第2の管状通路の1本以上は、算術平均表面粗度(R
a)が0.0254マイクロメートル(10マイクロインチ)以下である内表面を有する、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
半導体製造プロセスは、正確なタイミング、正確な量、かつ/または正確な供給速度および供給比で配送されなければならない様々な異なる種類のプロセスガスを用いる。一部の事例では、半導体処理ツールは、例えば14種類などの10種類以上の様々なプロセスガスを用いてよく、これらのガスは、それぞれ、自身のための別々の制御ハードウェアを有する必要がある。弁、質量流量コントローラ(MFC)、管類、継手等が挙げられるこれらの制御ハードウェアの集合は、囲いまたはその他の構造である「ガスボックス」に収納されるのが通常であり、該ガスボックスは、通常は、半導体処理ツール(または近くの別の場所)に設置される。
【図面の簡単な説明】
【0002】
【
図1】一部の従来のガスボックスに使用されるガススティック構成の一例を示した図である。
【0003】
【
図2】モジュール基板ガススティックの一例を示した図である。
【
図3】モジュール基板ガススティックの一例を示した図である。
【
図4】モジュール基板ガススティックの一例を示した図である。
【0004】
【
図5】モノリシック基板の3枚の層の例を示した図である。
【
図6】モノリシック基板の3枚の層の例を示した図である。
【
図7】モノリシック基板の3枚の層の例を示した図である。
【0005】
【
図8】流路が整合していないモノリシック構造の断面図の一例である。
【0006】
【
図9】2層の間に隙間があるモノリシック構造の断面図の一例である。
【0007】
【
図10】部分的に丸められた内部の曲がりと部分的に鋭い内部の曲がりとを有するモノリシック構造の一例を示した図である。
【0008】
【
図11】付加製造によって作成されたマニホールドの一例の等角図である。
【0009】
【
図12】
図11の例のマニホールドからの隔離された1本の流路の等角図である。
【0010】
【
図13】
図11のマニホールドの等角図であり、第1の流路が内部で破線で識別されている。
【0011】
【0012】
【
図15】
図12の第1の流路をマニホールド内に示した平面図である。
【0013】
【0014】
【0015】
【
図18】第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスに接続された流体フローコンポーネントの一例の断面図である。
【0016】
【
図19】
図18の例の流体フローコンポーネント・インターフェイスの別の断面図である。
【0017】
【
図20】第3の流体フローコンポーネント・インターフェイスと第3の管状通路とを含む第2の流体流路の平面図である。
【0018】
【0019】
【
図22】
図20の第2の流路の一部分の平面図であり、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス、および第3の管状通路の一部を示している。
【0020】
【0021】
【
図24】
図23からの第2の流路の一部分の断面図と同じ一部分を、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイスの追加特徴を識別して示した図である。
【0022】
【
図25】マニホールドの等角図(上の図)および平面図(下の図)である。
【0023】
【
図26】
図12の第1の流路からの第2の管状通路の等角断面図である。
【0024】
【
図27】流体フローコンポーネント・インターフェイスに接続された複数の流体フローコンポーネントを含むマニホールドの平面図である。
【0025】
【0026】
【
図29】マニホールドの、異なる2本の流路を示した図である。
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【
図35】僅かに湾曲した断面形状を示した図である。
【0033】
【
図36】2本の走路を伴う第8の例の管状通路の断面図である。
【0034】
【
図37】
図32における管状通路の断面領域を、加熱配線の例を伴って示した図である。
【0035】
【
図38】
図32における断面領域を、第2の例の加熱配線を伴って示した図である。
【0036】
【
図39】付加製造を使用して加熱配線を形成するための実現形態の例を示したフローチャートの例である。
【0037】
【
図40】
図30における管状通路と同様な管状通路の断面図である。
【0038】
【0039】
【
図42】スクリーン印刷を使用して加熱配線を形成するための実現形態の例を示したフローチャートの例である。
【0040】
【
図43】2つの加熱ゾーンを伴う走路の平面図である。
【0041】
【
図44】2つの加熱ゾーンを伴う別の走路の平面図である。
【0042】
【
図45】走路に接続された制御用熱電対の例を示した図である。
【発明の概要】
【0043】
一実施形態では、装置が提供されてよい。装置は、付加製造(積層製造。additive manufacturing)によって構築されて複数の管状通路を含むマニホールド(多岐管)を含んでよく、少なくとも1本の管状通路が、1つの道筋をたどり、第1の走路を含む外表面を有し、第1の走路は、道筋に沿って形成された第1の断面形状によって画定される表面を含み、第1の断面形状は、道筋に対して直角な面内にあり、第1の断面形状は、実質的に直線的である。
【0044】
一部の実施形態では、道筋は、三次元の経路であってよい。
【0045】
一部の実施形態では、第1の断面形状は、第1の走路を凹状にできるように、僅かに湾曲されてよい。
【0046】
一部の実施形態では、第1の断面形状は、相対する側壁を走路の長さに沿って画定して谷間を形成する特徴を含んでよい。
【0047】
一実施形態では、少なくとも1本の管状通路の外表面は、第2の走路を含んでよく、第2の走路は、道筋に沿って形成された第2の断面形状によって画定される表面を含んでよく、第2の断面形状は、道筋に対して直角な面内にあってよく、第2の断面形状は、実質的に直線的であってよい。
【0048】
一部のこのような実施形態では、第2の断面形状は、道筋に対して直角な面に垂直に見たときに、第1の断面形状に対して射角であってよい。
【0049】
一部のこのような実施形態では、第2の断面形状は、道筋に対して直角な面に垂直に見たときに、第1の断面形状に対して実質的に平行であってよい。
【0050】
一部のこのような実施形態では、第2の断面形状は、道筋に対して直角な面に垂直に見たときに、第1の断面形状に対して直角であってよい。
【0051】
一実施形態では、少なくとも1本の管状通路は、さらに、第1の走路に隣接し第1の走路に沿って第1の走路の実質的に全長にわたって伸びる第1の誘電体層を含んでよい。
【0052】
一部のこのような実施形態では、少なくとも1本の管状通路は、さらに、第1の誘電体層に隣接し第1の誘電体層に沿って第1の誘電体層の実質的に全長にわたって伸びる抵抗加熱素子層を含んでよい。
【0053】
一部のこのような実施形態では、少なくとも1本の管状通路は、さらに、抵抗加熱素子層に隣接し第1の走路に沿って第1の走路の実質的に全長にわたって伸びる第2の誘電体層を含んでよく、抵抗加熱素子層は、第1の誘電体層と第2の誘電体層との間に配置されてよい。
【0054】
一部のこのような実施形態では、抵抗加熱素子層は、管状通路を第1の温度に加熱するように構成された第1の加熱ゾーンを含んでよく、抵抗加熱素子層は、管状通路を第1の温度とは異なる第2の温度に加熱するように構成された第2の加熱ゾーンを含んでよい。
【0055】
一実施形態では、付加製造を使用して管状通路上に加熱器を形成するための方法が提供されてよい。方法は、管状通路を提供することと、コンピュータ制御される第1のノズルを使用して、管状通路上に第1の流動性誘電体を堆積させることと、第1の流動性誘電体を硬化させることと、コンピュータ制御される第2のノズルを使用して、硬化された第1の流動性誘電体上に抵抗加熱素子を堆積させることと、抵抗加熱素子を硬化させることと、コンピュータ制御される第3のノズルを使用して、抵抗加熱配線上に第2の流動性誘電体を堆積させることであって、抵抗加熱素子は、硬化された第1の流動性誘電体と、第2の流動性誘電体との間に配置される、第2の流動性誘電体の堆積と、第2の流動性誘電体を硬化させることと、を含んでよい。
【0056】
一部の実施形態では、管状通路は、三次元の道筋をたどってよい。
【0057】
一実施形態では、管状通路を提供することは、管状通路を付加製造することを含んでよい。
【0058】
一部のこのような実施形態では、管状通路は、1つの道筋をたどってよく、走路を含む外表面を有してよく、走路は、道筋に沿って形成された第1の断面形状によって画定される表面を含んでよく、第1の断面形状は、道筋に対して直角な面内にあってよく、第1の断面形状は、実質的に直線的であってよく、第1の流動性誘電体は、走路上に堆積されてよい。
【0059】
一部の実施形態では、管状通路を提供することは、複数の管状通路を含むマニホールドを提供することを含んでよい。
【0060】
一実施形態では、管状通路を提供することは、複数の管状通路を含むマニホールドを付加製造することを含んでよい。
【0061】
一部のこのような実施形態では、少なくとも1本の管状通路が、1つの道筋をたどってよく、走路を含む外表面を有してよく、走路は、道筋に沿って形成された第1の断面形状によって画定される表面を含んでよく、第1の断面形状は、道筋に対して直角な面内にあってよく、第1の断面形状は、実質的に直線的であってよく、第1の流動性誘電体は、走路上に堆積されてよい。
【0062】
一実施形態では、スクリーン印刷を使用して管状通路上に加熱器を形成するための方法が提供されてよい。方法は、付加製造された管状通路を提供することであって、管状通路は、二次元の道筋をたどり、走路を含む外表面を有し、走路は、道筋に沿って形成された第1の断面形状によって画定される表面を含み、第1の断面形状は、道筋に対して直角な面内にあり、第1の断面形状は、実質的に直線的である、提供を含んでよい。方法は、さらに、走路上に第1の誘電体層をスクリーン印刷することと、第1の誘電体層を硬化させることと、第1の誘電体層上に抵抗加熱素子をスクリーン印刷することと、抵抗加熱配線を硬化させることと、抵抗熱素子上に第2の誘電体層をスクリーン印刷することであって、抵抗加熱素子は、第1の誘電体層と第2の誘電体層との間に配置される、スクリーン印刷と、第2の誘電体層を硬化させることと、を含んでよい。
【0063】
一実施形態では、装置が提供されてよい。装置は、付加製造によって構築されたマニホールドを含んでよく、マニホールドは、混合チャンバと、複数の流路の部分とを含んでよい。各流路は、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口および第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口を含む第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスと、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口および第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口を含む第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスと、その流路の第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口に第1の混合チャンバを流体的に接続する第1の管状通路と、その流路の第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口にその流路の第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口を流体的に接続する第2の管状通路とを含んでよい。各第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、その流路の第1の管状通路とその流路の第2の管状通路との間に流体的に配置されてよく、各第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、対応する第1の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れと相互作用することができるように、その対応する第1の流体フローコンポーネントに接続するように構成されてよく、各第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、対応する第2の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れと相互作用することができるように、その対応する第2の流体フローコンポーネントに接続するように構成されてよい。
【0064】
一部の実施形態では、上記流路の少なくとも1本について、第1の管状通路および第2の管状通路の少なくともいずれかが、三次元の経路をたどってよい。
【0065】
一部の実施形態では、マニホールドの少なくとも大部分が、焼結構造を有してよい。
【0066】
一部の実施形態では、マニホールドは、焼結金属、焼結合金、および焼結セラミックなどの材料で作成されてよい。
【0067】
一部の実施形態では、各第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、対応する第1の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れを調整することによって第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れと相互作用することができるように、その対応する第1の流体フローコンポーネントに接続するように構成されてよい。
【0068】
一部の実施形態では、各第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、対応する第2の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れを調整することによって第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れと相互作用することができるように、その対応する第2の流体フローコンポーネントに接続するように構成されてよい。
【0069】
1つのこのような実施形態では、各流体流路は、さらに、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口および第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口を含む第3の流体フローコンポーネント・インターフェイスと、その流路の第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口にその流路の第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口を流体的に接続する第3の管状通路とを含んでよい。各第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、その流路の第2の管状通路とその流路の第3の管状通路との間に流体的に配置されてよく、各第3の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、対応する第3の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れと相互作用することができるように、その対応する第3の流体フローコンポーネントに接続するように構成されてよい。
【0070】
更なるこのような実施形態では、各第3の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、対応する第3の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れを調整することによって第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れと相互作用することができるように、その対応する第3の流体フローコンポーネントに接続するように構成されてよい。
【0071】
更なるこのような実施形態では、各流体流路は、さらに、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口および第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口を含む第4の流体フローコンポーネント・インターフェイスと、その流路の第3の管状通路にその流路の第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口を流体的に接続する第4の管状通路とを含んでよい。各第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口は、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイスに流体的に接続されてよく、各第4の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、対応する第4の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口との間の流体の流れと相互作用することができるように、その対応する第4の流体フローコンポーネントに接続するように構成されてよい。
【0072】
一部の実施形態では、第1の管状通路および第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、第1の軸を取り巻く放射状のパターンに配置されてよい。
【0073】
一部の実施形態では、マニホールドは、さらに、(a)流路のうちの1本の、その流路の第1の管状通路、その流路の第2の管状通路、その流路の第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス、およびその流路の第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスなどの1つ以上の部分と、(b)他の流路のうちの1本の、その別の流路の第1の管状通路、その別の流路の第2の管状通路、その別の流路の第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス、およびその別の流路の第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスなどの1つ以上の部分と、の間に架かる1つ以上の構造的サポートを含んでよい。
【0074】
一部の実施形態では、第1の管状通路内の1つ以上の曲がりの1つ以上の部分が、第1の管状通路の外径の10倍未満の曲げ半径を有してよい。
【0075】
一部の実施形態では、第2の管状通路内の1つ以上の曲がりの1つ以上の部分が、第2の管状通路の外径の10倍未満の曲げ半径を有してよい。
【0076】
一部の実施形態では、各第1の管状通路が、複数の第1の曲がりを有してよく、これらの第1の曲がりの85%以上が、鋭い内部の縁(へり)を伴わなくてよく、各第2の管状通路が、複数の第2の曲がりを有してよく、これらの第2の曲がりの85%以上が、鋭い内部の縁を伴わなくてよい。
【0077】
一部の実施形態では、流路の少なくとも1本について、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスおよび第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスの少なくともいずれかが、孔タイプのインターフェイスである。
【0078】
一部の実施形態では、流路の少なくとも1本について、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスおよび第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスの少なくともいずれかが、表面装着インターフェイスであってよい。
【0079】
一部の実施形態では、流路の少なくとも1本について、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスおよび第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスの少なくともいずれかが、異なる2つの非連続インターフェイス表面によって提供されるインターフェイスであってよい。
【0080】
1つのこのような実施形態では、装置は、さらに、複数の第1の流体フローコンポーネントを含んでよく、各第1の流体フローコンポーネントは、それが第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスのうちの対応する1つに流体的に接続されるように、マニホールドに装着されてよい。
【0081】
更なるこのような実施形態では、装置は、さらに、複数の第2の流体フローコンポーネントを含んでよく、各第2の流体フローコンポーネントは、それが第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスのうちの対応する1つに流体的に接続されるように、マニホールドに装着されてよい。
【0082】
一部の実施形態では、第1の管状通路は、それぞれ、その他の第1の管状通路と同じ長さであってよい。
【0083】
一部の実施形態では、第1の管状通路の1本以上が、算術平均表面粗度(Ra)が10マイクロインチ(おおよそ0.0254マイクロメートル)以下である内表面を有してよく、第2の管状通路の1本以上が、算術平均表面粗度(Ra)が10マイクロインチ(おおよそ0.0254マイクロメートル)以下である内表面を有してよい。
【0084】
1つのこのような実施形態では、マニホールドは、マニホールドを完全に内包することができる最小直方体体積の35%以下を占めてよい。
【0085】
更なるこのような実施形態では、マニホールドを完全に内包することができる最小直方体体積は、高さおよび幅が、それぞれ、約15インチ(おおよそ38.1センチメートル)から約20インチ(おおよそ50.8センチメートル)の間である。
【発明を実施するための形態】
【0086】
以下の説明では、提示された概念の完全な理解を可能にするために、数々の具体的詳細が特定される。提示された概念は、これらの具体的詳細の一部または全部を伴うことなく実施されてもよい。また、説明された概念を不必要に不明瞭にしないために、周知のプロセス工程は詳細に説明されない。一部の概念は、特定の実現形態に関連付けて説明されるが、これらの実現形態は、限定することを意図していないと理解される。
【0087】
本書では、多くの概念および実現形態が説明および例示される。本書で論じられる実現形態の、特定の特徴、属性、および利点が説明されて例示されている一方で、これらの説明および例示からは、本発明の、異なるおよび/類似の実現形態、特徴、属性、および利点が明らであることが理解されるべきである。このように、以下の実現形態は、本開示の、可能性として考えられる一部の例に過ぎない。これらは、排外的であること、即ち、開示された厳密な形式、技術、材料、および/または構成に開示内容を限定することを意図していない。この開示内容に照らして、多くの変更形態および変形形態が可能である。その他の実現形態の利用および工程上の変更が、本開示の範囲から逸脱することなくなされてよいことが理解される。このように、上記の実現形態の説明は、例示および説明を目的として提示されているので、本開示の範囲は、以下の説明のみに限定されることはない。
【0088】
重要なのは、本開示が、いかなる1つの態様もしくは実現形態にも、またはそのような態様および/もしくは実現形態のいかなる1つの組み合わせおよび/もしくは置き換えにも限定されないことである。さらに、本開示の各態様および/またはその各実現形態は、単独で用いられてよい、またはその他の態様および/もしくはその他のその実現形態の1つ以上と組み合わせて用いられてよい。簡潔を期するために、これらの置き換えおよび組み合わせの多くは、本書で個別に論じられるおよび/または例示されることはない。
【0089】
半導体プロセスは、通常は、多数の異なるタイプの処理ガスおよび/または処理液を用いる。適正な量のおよび適正な比率のガスが(1つまたは複数の)半導体処理チャンバに配送され、そこで、正しい時間および正しい順序で半導体処理が生じることを保証するためには、これらの流体が、高い精度で個々に制御される必要があるだろう。本書で使用される「流体」という用語は、気体または液体のいずれを指してもよいと理解される。このような流体制御を提供するために、半導体処理ツールは、弁、質量流量コントローラ(MFC)、継手、管、マニホールドブロック等などの流体フローコンポーネントの複合集合である「ガスボックス」を含むまたは「ガスボックス」に接続されるのが通例である。
【0090】
以下でさらに詳細に論じられるように、本開示の発明者らは、現行のガスボックスの多くが、流体の流れに悪影響を及ぼす恐れがある鋭い内部の縁、突き出し、隙間、死区域、不整合、および/または不連続を流路が有するかもしれないなどの、数々の不都合および/または制限を含む恐れがあることを発見した。さらに、本開示の発明者らは、現行のガスボックスのための旧来の製造技術が、それによって構築することができる流路構成に限界があり、したがって、三次元の経路をたどるおよび/または鋭い内部の縁を伴わない曲がりを有する複雑な密集した流路を作成することができないことを見出した。
【0091】
代表的なガスボックスでは、各処理流体に、「ガススティック」を関係付けられてよく、この「ガススティック」は、通常は、遮断弁、混合弁、(もし使用される場合は)MFC、継手、管類、フィルタ、圧力調整器、および/またはマニホールドブロックの直線的な配置である。これらのガススティックは、(呼び名は「ガス」であっても)液体反応物のために使用されてもよく、直線状に横ならびに配置されて、共通の幹線に接続されてよい。このような配置では、各ガススティックの平均流れ方向が、通常は、幹線の平均流れ方向に対して直角であってよい。
【0092】
代表的なガススティックでは、流体フローコンポーネントは、概ね順番に並べられる。
図1は、一部の従来のガスボックスに使用される代表的なガススティック配置の例を示している。
【0093】
図1を参照すると、ガススティック100は、ガススティック入力ポート102を有してよく、該入力ポートは、例えば施設のガス源などの供給流体源に接続されてよい。供給流体源からの供給もしくはガススティックからの供給流体源の分離(またはその逆)を可能にするために、手動弁104が使用されてよい。手動弁104は、ロックアウト/タグアウト機器106も有してよく、該機器は、ロックアウトが解除されるまで手動弁104が作動することを防ぐ、または弁が使用中であって、人がタグをセットした場合を除いて作動されるべきでないことを目立つように示す。
【0094】
例えば供給ガスの圧力などの、供給流体の圧力を調整するために、調整器108が使用されてよく、供給流体の圧力を監視するために、圧力計110が使用されてよい。一実現形態では、圧力は、事前に設定されてよく、調整の必要がなくてよい。別の実現形態では、圧力を表示するためのディスプレイを有する圧力変換器(不図示)が使用されてよい。圧力変換器は、調整器108の隣に配置されてよい。供給流体中の不純物を除去するために、フィルタ112が使用されてよい。腐食性の供給流体がガススティック内に残留することを防ぐために、一次遮断弁114が使用されてよい。一次遮断弁114は、弁の無効化(閉弁)を引き起こす自動の空気圧作動式の弁アセンブリを有する2ポート弁であってよく、弁の無効化は、ガススティック内における流体の流れを効果的に停止させる。弁が無効にされたら、ガススティックをパージするために、窒素などの非腐食性のパージガスが使用されてよい。パージ弁116は、パージプロセスを提供するための3つのポート、即ち、入口ポート、出口ポート、および排出ポートを有してよい。
【0095】
パージ弁116には、質量流量コントローラ(「MFC」)118が隣接してよい。MFC118は、例えば供給ガスなどの供給流体の流量を正確に測定および制御するために使用されてよい。MFC118をパージ弁116の隣に配置することによって、ユーザが、MFC118内の腐食性供給流体をパージすることが可能になる。ガスボックス内のその他の供給流体と混合される量の供給流体を放出するために、MFC118に隣接する混合弁(または二次弁)120が使用されてよい。
【0096】
ガススティック100の各コンポーネントは、マニホールドブロックの上方に配置されてよい。上述された流体フローコンポーネントは、例えば、ネジ切りされたインターフェイス、ネジ締め具付きのフランジ板等などの、様々なメカニズムのうちの任意を通じてマニホールドブロック上に配置されてよい。パージ液またはその他の反応液などの、更なる流体の流れのために、更なる流路があってよく、これらの更なる流体は、パージフローシステム/経路の一部であってよい流体フローコンポーネント124,128a、および別の反応物フローシステム/経路の一部であってよい流体フローコンポーネント126,128bを通って基板122内を流れてよい。
【0097】
一部の配置では、ガススティック100は、モジュール基板を含んでよい。
図2~4は、モジュール基板ガススティックの一例を示している。
図2では、基板222は、ガスフローコンポーネント230の層を伴って示されている。
図3は、モジュールガススティックの等角図を示している。基板222は、シールによって互いに接続される複数の交換可能部品を含むモジュール設計であり、これは、ガススティックアセンブリに潜在的破損点を導入する。基板222は、複数の部品で作成されるゆえに、LEGO(登録商標)タイプの構築が可能であり、これは、各ガススティックがどのように組み立てられるかの柔軟性を提供する。これに関しては、後ほど
図4においてさらに詳細に論じられる。しかしながら、この設計は、ガス供給コンポーネント間の流路を長くし、これは、流体流路の長さをおよびそれゆえにガス輸送の時間を増加させ、ガススティック内に複数の破損点を導入する。例えば、漏出発生の恐れがある部位がさらに多くあるかもしれず、このような構成は、製造欠陥、許容誤差または重なりの問題、および/またはコンポーネント不整合の恐れがあるインターフェイスをさらに多く含むかもしれない。一部の従来の半導体処理ガスボックスでは、1つのガスボックスが、モジュール基板222などの個別の基板上に構築された個別のガススティックを含み、これらの個別の基板は、次いで、共通の装着板に装着される。このような従来のガスボックス内の流体流路は、個別の基板によって提供され、装着板内には含まれない。
【0098】
図4では、モジュール基板の個々のピース部品が分解図で明確に示されている。このような各モジュールピース部品232は、隣接するモジュールピース部品232と嵌り合い、嵌め合わされたこれら2つのピース部品232は、次いで、ボルトによって留め合わされる。組み立て基板が完成したら、該組み立て基板に、この例では全て様々なタイプの弁またはセンサであるガスフローコンポーネント230が組み付けられる。次いで、気密シールインターフェイスを提供するために、ガスフローコンポーネント230とピース部品232との間にシール234が配置されてよい。このようなモジュールガススティックアセンブリを通るガス流路は、
図2で流れの矢印によって表され、この例における弁およびセンサの内部特徴は、図に描かれていないが、このような弁は、当該産業で容易に利用可能な様々な表面装着弁技術のうちの任意であってよいことが理解される。
【0099】
このような配置では、各ガススティックは、半導体処理チャンバへの供給部としての働きをする幹線の端から異なる距離に位置付けられてよい。このような配置では、このような供給端の遠くから幹線に導入されたガスは、供給端の近くから幹線に導入されたガスよりも、供給端に到達するのに長い時間を要するだろう。これらの配置の一部では、流量が低めのプロセスガスを、より迅速にガススティックから幹線の供給端に伝達するために、高流量のキャリアガスが幹線に導入されてよく、これは、プロセス流体を幹線の供給端に配送するために要する時間を短縮させるだろう。
【0100】
上記のように、ガススティックを使用するガス配送システムは、例えば、ガスの輸送時間を増加させて複数の破損点を導入する長い流路長などの、数々の欠点を有するかもしれず、これらのガススティックは、非常に場所をとる、アクセスが難しい、および例えばコンポーネントの密集密度が高いゆえに維持が難しい恐れがある。さらに、一部のこのようなシステムは、大量の管類、継手、機械加工されたブロック、機械加工されたマニホールド、およびガスケットを必要とするかもしれず、これは、費用をさらに増加させ、アクセスおよび保全性を低下させるとともに、さらに多くの潜在的破損点をシステム内に導入する恐れがある。
【0101】
ガスボックスの別の例は、互いに流体的に接続された気密チャネルを含むモノリシック(一体型)構造であってよい。このモノリシック構造は、ガス配送システムのガス供給コンポーネントを装着するためのガス配送基板を含んでよく、該基板は、層を積み重ねて形成されたガス配送基板を含んでよく、積み重ねられたこれらの層は、ガス供給コンポーネントをそれらが基板内のチャネルを通じて互いに流体的に連通するように受けて装着されるように構成された均一なモノリシック構造を形成するために接合される。
図5~7は、モノリシック基板の3枚の層の例を示している。図からわかるように、各層は、複数の流路を含み、これらの流路は、他の層内の他の流路に流体的に接続されてよく、様々な形状および大きさで構成されてよい。例えば、
図5は、複数の第1の例の流路536を伴う第1の例の層534を示しており、
図6は、数々の例の流路534を伴う第2の例の層534を示しており、
図7は、幾つかの例の流路536を伴う第3の例の層534を示している。
【0102】
一部のこのようなモノリシック構造では、各層は、例えば、ステンレス鋼、ガラス、またはセラミックなどの様々な材料のうちの任意で作成されてよい。金属層を使用する実現形態では、層は、ろう付けされてよいまたはそれ以外のやり方で接合されてよい。セラミック層を使用する実現形態では、層は、焼結前に接合され、次いで、溶融層スタック内へ焼結されてよく、接合材料は、焼結プロセス中に燃焼して消散するのが通例であり、その結果、概ね均質なセラミック部品に仕上がる。一部のこのようなモノリシック構造内の層は、精密機械加工を使用して製造されてよい。
【0103】
接合されたまたはそれ以外のやり方で接続された層で作成されたモノリシック構造には、幾つかの潜在的不利点が存在するだろう。一部のこのような構造では、各層間の整合性が厳密ではなく、流体チャネルの部分内または部分間に畝、重複、隙間、およびその他の死区域が形成されるかもしれず、これらの不連続は、チャネルを通る流体の流れに悪影響を及ぼすおよび/または構造自体に悪影響を及ぼす恐れがある。例えば、通路の曲がりにおける層の不整合は、1つ以上の表面の重複を招くかもしれず、これは、このような表面の周囲を流れる流体に悪影響を及ぼす恐れがある。
図8は、流路が整合していないモノリシック構造の断面図の例を示している。図からわかるように、第1の層836は、第2の層838内に位置する流路834Bの第2の部分と整合していない流路834Aの第1の部分を含む。第1の層836と第2の層838との間の不整合841Aおよび841Bは、これらの層の接合点に、不連続840Aおよび840Bの形成を引き起こしている。これらの不連続は、流路を通る流体の流れに対して乱流および/または死容積/死空間を形成するなどの悪影響を及ぼす恐れがあり、これらは、ひいては、システムを通る流体の流れのタイミングおよび制御に影響を及ぼす、粒子源/粒子トラップとして機能する、ガスを流路から徐々に浸出させる、ならびに/またはガス配送システム内に「仮想漏出」を引き起こす恐れがあり、いずれも、ウエハ結果を増加させるおよび/またはウエハ処理に悪影響を及ぼすだろう。
【0104】
積層モノリシック構造の別の不利点は、例えば不適正なまたは不十分な接合ゆえに、2枚の層間に1つ以上の隙間が形成される可能性があることであり、これは、積層スタックの構造的完全性を低下させるうえに、上述のように、構造を通る流体の流れに対して例えば流路内に粒子源/粒子トラップを形成するなどの悪影響を及ぼす恐れがある。
図9は、2層間に隙間があるモノリシック構造の断面図の例を示している。
図8と同様に、
図9は、第1の層936および第2の層938を含み、ただし、これら2枚の層間には、隙間942が形成されている。このような隙間は、流路を通る流れに対して上記の不整合/不連続のような悪影響を及ぼす恐れがある。また、隙間は例えば層を剥離および/または変形させるなどのように、構造の構造的完全性を損なうかもしれず、このような影響は、流体の流れに悪影響を及ぼすのみならず、構造の突発故障をもたらす恐れがある。
【0105】
例えばセラミックおよび/または金属などの層を伴うモノリシック構造の構築には、各層間で完全な整合性が実現できないかもしれないという特性があり、その結果、上記のような隙間、不整合、不連続などが生じる恐れがある。
【0106】
場合によっては、ガスボックスは、所望の構成に機械加工されえる1片の材料で作成されたモノリシック構造であるマニホールドを含んでよい。一部のこのような構造では、構造を通る流路は、旧来の機械加工技術を使用して作成されてよく、ただし、この手法には、数々の不利点があるだろう。例えば、一部のこのような構造は、長くて真っ直ぐな流路の作成を必要とするかもしれず、このような流路は、「ガンドリル加工」として知られる技術によって実現されるだろう。しかしながら、この技術は、許容可能な穴開け深さに限界があり、例えば、ガンドリル加工によって開けられた穴は、穴の深さが増すにつれて「それる」傾向があり、これは、ガンドリル加工によって開けられた2つの穴を、確実に整合された状態で交わらせることを難しくしている。したがって、一部のこのような構造では、ガンドリル加工によって、マニホールドを通る十分に長い流路を作成することができない。別の不利点は、ガンドリル加工によって開けられた一部の穴が、深く開けられたときに整合性を維持できないことであり、これは、他の穴および/またはコンポーネントとの不整合をもたらすかもしれず、そうして、上述のような不利点を有する鋭い内部の縁の形成を招く恐れがある。さらに、ガンドリル加工によって開けられた流路は、多くの場合、それらの穴がマニホールドブロックから出る場所に、差し込みをする必要があるだろう。このような差し込みは、費用の増加を招くうえに、流路内に死容積を導入し、流路のパージを難しくする恐れがある。
【0107】
さらに、1片の材料で作成される一部のこのようなモノリシック構造の場合は、旧来の製造技術によって、鋭い縁がない滑らかな内部の曲がりを伴う内部流路を作成することができない。鋭い縁がある内部の曲がりを伴う流路は、例えば、死区域、乱流、および/またはその他の負の効果を生じることによって、流体の流れに悪影響を及ぼすかもしれず、これは、例えば、乱流および/または前駆体の凝縮および/または前駆体の蓄積などを招く恐れがある。例えば、一部のこのような構造は、90度の曲がりを伴う流路を必要とするだろう。このような角(かど)を作成するための技術は、1つには、1片の材料に、底で交わるように90度の角度で2つの穴を開けることである。通常は、球形または半球形のノーズを伴うドリルビットまたはエンドミルが使用されてよく、これは、部分的に丸められた内部の縁を伴う曲がりを作成しえるが、関わっている幾何学形状の性質ゆえに、鋭い内部の縁が一切ない曲がりを作成することはできない。
図10は、部分的に丸められた内部の曲がりおよび部分的に鋭い内部の曲がりを有するモノリシック構造の例を示している。図からわかるように、この例のモノリシック構造1000は、丸められた内部の曲がり1044を有するが鋭い内部の縁1040も有する流路1034を含む。多くの旧来の機械加工技術では、鋭い内部の縁1040を丸めることができない。
【0108】
まとめられて所望の構成に配置されるパイプ、管、弁、および/または継手を使用して、異なる例のガスボックスが構築されてよい。この例のガスボックスは、フレームおよび/または(1つもしくは複数の)マニホールドブロックに装着されえる質量流量コントローラ(「MFC」)および弁などのフローコンポーネントを含んでよく、これらのフローコンポーネントの一部または全部の間の接続は、管および/または継手を使用してなされてよい。一部のこのような状況では、管は、特定のフローコンポーネントを適正に相互接続するために、所望の形状に曲げられてよい。なかでも特に、管が所望の形状または角度に曲げられないときは、管を相互に接続するために、継手も使用されてよい。やはり、このタイプのガスボックスにも、数々の不利点がある。例えば、管は、曲げ半径に限界があり、あまりきつく曲げることができず、さもないと、例えば、きつい半径で曲げる際の過剰なひずみに起因する加工硬化ゆえに、管が機能しなくなる、捩れる、損傷を受ける、および/または管の寿命が縮まる恐れがある。さらに、構成によっては、その構成に管を曲げるために、2つまたは3つ以上の場所で管を把持しなければならず、しかしながら、なかでも特に、短い管距離内に1つ以上の曲がりが配される場合のように、その構成および/または所望される曲がり次第では、管を把持することが非実用的であるおよび/または管を損傷させる恐れがある。例えば、三次元の、きつく曲げられた蛇行設計は、管を曲げることによっては不可能だろう。また、一部のこのような例のガスボックスでは、一部のきつい角(かど)が、2本以上の管の間に継手を使用して作成されるだろう。しかしながら、多くの代表的な継手は、鋭い内部の縁を含み、このような縁は、管および/または継手を通る流体の流れに対して上述のような悪影響を招く恐れがある。
【0109】
理論上は、一部のガスボックスマニホールド構造は、石こうモールド、シェルモールド、焼き流し鋳造、およびロストフォーム鋳造などの1つ以上の鋳造技術を使用して作成されてよいが、本発明者らは、このような技術を、半導体処理のためのガスボックスまたはガスボックスの一部の部品を構築するには総じて実現可能ではないまたは実用的ではないと判断した。例えば、焼き流し鋳造は、遅く(例えば、生産サイクル時間が長くてスループットが低く)、労働集約型であって、尚かつ高価なプロセスである。なぜならば、状況によっては、鋳造に使用されるコアが成型ごとに破棄され、したがって、新しい鋳造プロセスのたびにコアを作成する必要があるからである。鋳造技術によって作成できる構造にも、限りがある。例えば、鋳造は、一部の複雑な構成の中空流路を作成することができず、また、特定の直径よりも小さい穴および/または通路を作成することもできない。
【0110】
本開示の譲受人は、半導体製造に使用するためのガスボックスの設計を、これらのシステムがさらに合理化され、さらに高機能になり、さらにコンパクトにされ、さらに安価になるように、根本的に変更することに着手した。この努力の一環として、本発明者らは、例えば三次元印刷などの付加製造を使用して作成されたマニホールドを伴うガスボックスであって、(a)概ね長さが等しい流路によって共通の混合チャンバにリンクされた流体フローコンポーネント、(b)混合チャンバを中心にして総じて円形に配置された幾つかの流体フローコンポーネント、(c)三次元の流体流路、および/またはd)鋭い内部の縁を伴わない流体流路を含むガスボックスが、その他の技術を使用して作成されたマニホールドを使用するガスボックスと比べて、流体の振り向けおよび配送、製造可能性、ならびに保全性を大幅に改善可能であると判断した。付加製造を使用して作成されたこのようなガスボックスは、旧来のガスボックス設計と比べて改善されるのみならず、その他の旧来の製造技術を使用して作成されえるガスボックスと比べても改善される。
【0111】
上記の改善は、付加製造によって構築されたマニホールド(以下、「マニホールド」)によって提供されてよく、付加製造は、総じて、周囲に配置された複数の流路に流体的に接続される混合チャンバを提供しえる。これらの各流体流路は、1本以上の管状通路を通して1つ以上の流体フローコンポーネント・インターフェイスに通じてよく、これらの管状通路は、プロセスガスまたはプロセス液を混合チャンバに配送するために流体流路が使用されえるように、流体フローコンポーネントに接続してよい。
【0112】
図11は、付加製造を使用して作成されたマニホールドの例1100の等角図を示している。
図12は、
図11の例のマニホールド1100からの隔離された1本の流路の等角図を示している。
図13は、
図11のマニホールドの等角図を示しており、第1の流路が内部に破線で識別されている。
図12からわかるように、隔離された第1の流路1102(以下、「第1の流路」)は、陰影を付けて示された第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス1104と、破線の楕円で識別された第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス1106と、平行斜線を引いて示された第1の管状通路1108と、異なる平行斜線を引いて示された第2の管状通路1110とを含む。第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス1106は、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1112および第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1114を含み、これらは、ともに、陰影を付けて識別され、構造的サポート1116によって互いに接続される。第1の管状通路1108は、第1の管状通路1108から混合チャンバ1154(
図14および
図15で1154として識別される)内へ流体が流れえるように、混合チャンバに流体的に接続される。
【0113】
一部の実施形態では、各流路の第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス1104、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス1106、第1の管状通路1108、および第2の管状通路1110は、マニホールド内の他の流路の第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス、第1の管状通路、および第2の管状通路とは別々である。ただし、このような流路は、全て、最終的には同じ混合チャンバに流れ込む。流路間におけるこの種の分離は、少なくとも
図11、
図15、
図25、および
図29、ならびにこれらの図に対応する議論で説明されている。
【0114】
図14は、
図12の第1の流路を
図15と同じ視点から示した平面図である。
図14では、第1の流路は、
図12で識別されたのと同じ構成要素を伴って示されている。
図14には、第1の通路1108に流体的に接続された混合チャンバ1154も含まれる。同様に、
図15は、
図12の第1の流路をマニホールド内に示した平面図である。図からわかるように、
図12および
図14では、混合チャンバ1154を含む同じ構成要素が強調されている。
【0115】
第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス1106と同様に、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス1104も、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1118および第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1120を含み、これらは、
図12ではわからないが、
図16および
図17では見ることができる。
図16は、
図12の第1の流路1102を別の角度から見た図であり、
図17は、
図16からの第1の流路1102の一部分の詳細な図を示している。
図16では、流路1102は、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス1104の内側が見えるように、
図12から回転されて傾けられている。
図17では、陰影によって識別された第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1118および第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1120を見るために、
図16で破線によって取り囲まれた流路1102部分が拡大されている。
【0116】
図12、
図14、
図16、および17に戻り、第1の流路1102は、第1の管状通路1108が第1の混合チャンバ(
図15では混合チャンバ1154として識別されている)を第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1120に流体的に接続するように、および第2の管状通路1110が第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1118と第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1114とを流体的に接続するように、配置されてよい。第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス1104は、第1の管状通路1108と第2の管状通路1110との間に流体的に配置されてよい。第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス1104は、対応する第1の流体フローコンポーネント(不図示)が、取り付けられたたときに、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1118と第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1120との間の流体の流れと相互作用することができるように、その対応する第1の流体フローコンポーネントに接続するように構成されてよい。例えば、一部の実施形態では、第1の流体フローコンポーネントは、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス1104を通る流体の流れを調整するように構成されえる弁であってよい。一部の他の実施形態では、流体フローコンポーネントは、質量流量コントローラ、調整器、センサ、および/または計測器であってよい。
【0117】
一部の実施形態では、流体フローコンポーネント・インターフェイスは、表面装着インターフェイスを使用することによって流体フローコンポーネントに接続するように構成されてよい。一部のこのような実施形態では、表面装着流体フローコンポーネントは、入口ポートおよび出口ポートを伴う平面に装着されるように構成されてよい(これらのインターフェイスは、シールを含むのが一般的である)。このような面装着流体フローコンポーネントは、平面に流体フローコンポーネントが取り付けられたときに、流体フローコンポーネントを通るように振り向けられるガスまたは液体のための制約された流路を画定する働きをする内部流路または凹所を有する。例えば、少なくとも
図12に描かれた第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス1106は、表面装着インターフェイスである。
図12からわかるように、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス1106は、それぞれ破線の楕円内にある2つの別々の平面を含み、これらが、流体フローコンポーネントが装着される表面である。第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス1106の各平面は、入口または出口、即ち、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1112および第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1114も含み、そうして、第2の流体フローコンポーネントが第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス1106に接続されたときに、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1112と第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1114との間に流路が形成されるようにしている。
【0118】
一部の他の実施形態では、流体フローコンポーネント・インターフェイスは、ネジ孔タイプのインターフェイスを使用することによって流体フローコンポーネントに接続するように構成されてよい。一部のこのような実施形態では、流体フローコンポーネント・インターフェイスは、弁などのネジ切りされた流体フローコンポーネントが流体フローコンポーネント・インターフェイスに接続しえるように、円筒形状であってよいおよび/またはネジ孔を含んでよい。このような例の1つが、以下で論じられ、
図18および
図19に示される。
【0119】
図18は、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスに接続された流体フローコンポーネントの例の断面図を示している。図からわかるように、第1の流体フローコンポーネント1804は、破線の楕円形で記されて第1の管状通路1808に流体的に接続された第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1820と、やはり破線の楕円形で記されて第2の管状通路1810に流体的に接続された第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1818とを含む。第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス1804は、ここでは、この例では弁である第1の流体フローコンポーネント1822が、第2の管状通路1810と第1の管状通路1808との間の流体の流れを調整することができるように、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス1804に接続されるように、構成される。
図18における弁は、流体が第2の管状通路1810を通って第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1818に入り、該入口を通って第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス1804に入り、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1820に入り、該出口を通って第1の管状通路1808に入って該通路を通るように流れえる「開」位置で示されている。この経路は、白い矢印で例示されている。
図19は、
図18の例の流体フローコンポーネント・インターフェイスの別の断面図を示している。
図19では、第1の流体フローコンポーネント1822は、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1818と第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1820との間に流れる流体がないおよび第2の管状通路1810から該通路を通って第1の管状通路1808へ流体が流れえない「閉」位置で示されている。
【0120】
同様に、第2の流体フローコンポーネント1106は、対応する第2の流体フローコンポーネントが、取り付けられたときに、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1112と第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1114との間の流体の流れと相互作用することができるように、その対応する第2の流体フローコンポーネントに接続するように、構成されてよい。一部の実施形態では、上記のように、第2の流体フローコンポーネントは、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1112と第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1114との間の流体の流れを調整しえる質量流量コントローラであってよい。
【0121】
一部の表面装着流体フローコンポーネント・インターフェイスの実施形態では、流体フローコンポーネント・インターフェイスは、2つの異なる非連続インターフェイス表面によって提供されてよい。例えば、少なくとも
図12および
図14に描かれた第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス1106が、2つの非連続インターフェイス表面、即ち、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1114および幾つかの装着特徴を含む第1のインターフェイス表面(標識されていない)と、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1112を含む第2のインターフェイス表面(標識されていない)とを含むように構成される。これらの第1および第2のインターフェイス表面は、少なくとも
図12、
図16、および
図17に描かれた第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス1104とは対照的に、なかでも特に、同一表面上の部分領域ではなくこの場合は間に大きな隙間または空間を伴う個別の表面によって提供されるという点で、非連続的である。一部の実施形態では、第1のインターフェイス表面および第2のインターフェイス表面は、
図12における構造的サポート1116などの部材によって接続されてよい。
【0122】
一部の実施形態では、第1の流路1102は、第1の流体フローコンポーネントが第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスに接続されたときに、流体が第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1114を通って該出口から第2の管状通路1110に入り、該通路を通って第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1118に入り、該入口を通って第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1120に入り、該出口を通って第1の管状通路1108に入り、該通路を通って混合チャンバ(
図15における1154)に入るように流れえるように、構成されてよい。一部のこのような実施形態では、流路1102は、また、第2の流体フローコンポーネントが第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス1106に接続されたときに、流体が第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1112を通って第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1114に入り、該出口を通って第2の管状通路1110に入り、該通路を通って第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1118に入り、該入口を通って第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1120に入り、該出口を通って第1の管状通路1108に入り、該通路を通って混合チャンバに入るように流れえるように、構成されてよい。
【0123】
一部の実施形態では、マニホールドの各流路は、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイスも含んでよく、該インターフェイスは、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口とを含んでよく、各流路は、その流路の第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口をその流路の第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口に流体的に接続しえる第3の管状通路も含んでよい。
図20は、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイスと第3の管状通路とを含む第2の流体流路の平面図を示している。
図21は、
図20の第2の流路の等角図を示している。第2の流路2002は、少なくとも
図12および
図14に示されて上述された第1の流路1102と同様または同一であってよい。例えば、第2の流路2002は、第1の流路1102と同じ構成要素を含んでよく、同様に構成されてよい。ここで、
図20では、第2の流路2002は、陰影を付けて示された第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス2004と、破線の円で識別された第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス2006と、平行斜線を引いて示された第1の管状通路2008と、異なる平行斜線を引いて示された第2の管状通路2010とを含む。第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス2006は、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口2012と、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口2014とを含み、これらは、ともに、陰影を付けて識別され、構造的サポート2016によって互いに接続される。上記のように、これらのアイテムは、例えば、第2の管状通路2010が第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口2014を第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口(不図示)に流体的に接続するように、第1の流路1102と同様におよび/または同一に構成されてよい。
【0124】
図20における第2の流路2002は、また、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス2024と、第3の管状通路2026とを含む。第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス2024は、
図22および
図23からわかるように、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口と、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口とを含んでよい。
図22は、第2の流路2002の一部分の平面図であり、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス2024、および第3の管状通路2026の一部を示している。第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス2024は、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口2028と、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口2030とを含む。
図23は、
図22からの第2の流路の一部分の断面図を示している。図からわかるように、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス2024は、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口2028と、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口2030とを含み、第3の管状通路2026は、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口2030に流体的に接続される。一部の実施形態では、流体は、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス2024から、第3の管状通路2026を通って第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口2012へ流れてよい。第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス2006も、その流路の第2の管状通路2010と第3の管状通路2026との間に流体的に配置されてよい。
【0125】
第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス2004および第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス2006と同様に、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス2024は、対応する第3の流体フローコンポーネント(不図示)が、取り付けられたときに第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口2028と第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口2030との間の流体の流れと相互作用することができるように、その対応する第3の流体フローコンポーネントに接続するように構成されてよい。一部のこのような実施形態では、
図18および
図19に示されて上述されたように、第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス2024は、第3の流体フローコンポーネントが第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口2028と第3の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口2030との間の流体の流れを調整することができるように、構成されてよい。
【0126】
一部の実施形態では、マニホールドは、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイスも含む流路を含んでよく、該インターフェイスは、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口を含んでよい。
図24は、
図23からの第2の流路2002の一部分の断面図と同じ部分を、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス2432の追加特徴を識別して示している。第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス2432は、この例では、第2の例の流路2002の一部であり、第3の管状通路2026に流体的に接続された第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口2434と、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス2432に流体的に接続された第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口2435とを含む。一部の実施形態では、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口2435は、マニホールド、またはマニホールド内の他の流路の第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口などの、他のコンポーネントに流体的に接続されてよい。例として、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口2432に流体を提供しえる付加製造された管状通路が挙げられ、このような通路は、識別されてはいないが、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口2435のすぐ下に破線で示され、ページに直交する経路をたどって第3の管状通路2026と第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス2432との間を通っている。第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス2432は、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口2435への流れを提供してよい。この付加製造された管状通路は、図に描かれた全ての弁座配置のための共通の通路であってよい。一部の実施形態では、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス2432は、対応する流路をパージするためのパージガスを導入するために使用されてよい。さらに、上述された他の流体フローコンポーネント・インターフェイスと同様に、第4の流体フローコンポーネント・インターフェイス2432は、対応する第4の流体フローコンポーネント(不図示)が、取り付けられたときに、第3の管状通路の流体の流れと相互作用することができるように、その対応する第4の流体フローコンポーネントに接続するように構成されてよい。
【0127】
図11のマニホールド1100に戻り、一部の実施形態では、第1の管状通路および第1の流体フローコンポーネント・インターフェイスは、第1の軸を取り巻く放射状のパターンに配置されてよい。
図25は、マニホールド2500の等角図(上の図)および平面図(下の図)を示している。等角図には、第1の軸2536が示されており、この軸は、平面図の例えば「ページに入る」などの、平面図を見る角度に平行である。例示を目的として、第1の流体フローコンポーネント2504および第1の管状通路2508の一部が識別されている。
【0128】
一部の実施形態では、マニホールドの第1の管状通路の少なくとも2本が、同じ長さであってよい。一部のこのような実施形態では、2508における第1の管状通路、ならびに少なくとも
図11、
図13、および
図15における第1の管状通路で例示されるように、各第1の管状通路が、その他の第1の管状通路と同じ長さであってよい。一部の実施形態では、長さが等しい2本以上の第1の管状通路を有することによって、混合チャンバ2554への、より一貫したおよび/または制御可能な流体配送が可能になるだろう。例えば、第1の管状通路は、長さおよび直径が同じであってよく、したがって、有効流れ抵抗が等しくてよく、これは、総じて、同じ流動条件下で同時に第1の管状通路に導入されて第1の管状通路を流れる流体の輸送時間を同じにし、それらの流体を同時に混合チャンバに同時に到着させるだろう。マニホールド2500の例の場合は、各流路の第1の管状通路および第2の管状通路は、事実上、大きさおよびルートを同一にされる。したがって、各流路における、混合チャンバと第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスとの間の有効流れ抵抗は、少なくともこの例では同じであり、これは、同じ流動条件下で第2の管状通路のうちの2本以上に導入される流体が、事実上、同時に混合チャンバに到達することを可能にする。
【0129】
一部の実施形態では、マニホールドは、マニホールドの、2つ以上の構成要素に架かりえる1つ以上の構造的サポートも含んでよい。一部のこのような実施形態では、構造的サポートは、1つの構成要素の2つ以上の部分に架かる膜または網であってよい。例えば、構造的サポート1116は、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス1106の複数の構成要素間に架かる。一部の実施形態では、構造的サポートは、(a)流路のうちの1本の、その流路の第1の管状通路、その流路の第2の管状通路、その流路の第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス、またはその流路の第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスなどの、1つ以上の部分と、(b)その他の流路のうちの1本の、その別の流路の第1の管状通路、その別の流路の第2の管状通路、その別の流路の第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス、またはその別の流路の第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスなどの、1つ以上の部分との間に架かってよい。例えば、
図25の等角マニホールドでわかるように、構造的サポート2536は、1本の流路の第2の管状通路2510Aと、異なる流路の第2の管状通路2510Bとの間に架かる。構造的サポートは、流路の1つ以上の構成要素と、混合チャンバまたは別の構造的サポートなどの、マニホールドの他の1つ以上の構成要素との間に架かってもよい。
【0130】
一部の実施形態では、マニホールド内の少なくとも1本の流路が、三次元の経路をたどる第1の管状通路などの管状通路を有してよい。例えば、隔離されて
図12および
図14に示された第1の流路1102は、三次元の経路をたどる第2の通路1110を含み、これは、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1118と、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1114との間の三次元の経路である。付加製造によって構築されたマニホールド1100は、本書で説明されるように、旧来の製造技術による制約を受けない多くの様々な三次元流路をたどりえる管状通路の作成を可能にする。
【0131】
一部の実施形態では、管状通路内の1つ以上の曲がりの1つ以上の部分が、管状通路の外径の10倍未満の、可能性としてはちょうど外径未満の、曲げ半径を有してよい。上記のように、旧来の金属管は、管が特定の半径を超えて曲げられることを防ぐ曲げ半径限界を有する。なぜならば、曲げプロセスは、曲げられた管内にひずみを生じさせ、このひずみは、望ましくない変形(管断面を平らにして円形から楕円形にするなど)、皺、または管の完全性を損なうだろう局所的なひずみ硬化を引き起こす恐れがあるからであり、また、このようなひずみは、曲げられた場所における管材料の耐腐食性の低下をもたらす恐れもあり、これは、安全面および性能面の危険を招く。しかしながら、付加製造を用いれば、マニホールド1100などのマニホールド内の管状通路の曲がりは、実際の管曲げ技術を使用して実現可能である最小曲げ半径よりも小さい曲げ半径を含むほぼあらゆる曲げ半径に作成できるだろう。なぜならば、このような曲がりは、付加製造の一環として形成されるので、曲げられた管に見られるような断面の変形、皺、または加工硬化のリスクがないからである。これは、本書で説明されるようなマニホールドが、旧来の管曲げ技術を使用して実現されえるよりもきつい曲がりを伴うコンパクトな流体のルートを提供することを可能にする。旧来の製造技術の場合の曲げ半径限界よりも小さい曲げ半径を伴う曲がりを含む管状通路の幾つかの例が、
図12における第2の管状通路1110、
図20および
図24における第3の管状通路2026で見られる。図からわかるように、これらの管状通路は、通常の製造可能性限界を超えて曲げられてよいだけでなく、互いに極めて接近していて尚かつ鋭い内部の縁を伴わなくてよいという意味で、三次元経路をたどっている。このような構成は、他の旧来の製造方法では実現できないものである。
【0132】
さらに、一部の実施形態では、マニホールドの1本以上の管状通路は、複数の曲がりを有し、これらの曲がりの少なくとも幾つかは、鋭い内部の縁を伴わなくてよい。一部のこのような実施形態では、1本以上の管状通路の複数の曲がりのうちの少なくとも85%以上が、鋭い内部の縁を伴わなくてよい。一部のこのような実施形態では、各第1の管状通路が、複数の第1の曲がりを有してよく、これらの第1の曲がりのうちの85%以上が、鋭い内部の縁を伴わなくてよく、各第2の管状通路が、複数の第2の曲がりを有してよく、これらの第2の曲がりのうちの85%以上が、鋭い内部の縁を伴わなくてよい。例えば、
図26は、
図12の第1の流路1102からの第2の管状通路1110の等角断面図を示している。ここでは、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス1106、第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス出口1114、第2の管状通路1110、第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス入口1118、および第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス1104の断面が切り取られている。図からわかるように、第2の管状通路1110は、複数の曲がりを含み、これらの曲がりは、例えば85%を超えるなどのように、全て、鋭い内部の縁を伴わないものである。
【0133】
一部の実施形態では、マニホールドは、マニホールドに装着される複数の第1の流体フローコンポーネントを含んでよい。一部のこのような実施形態では、各第1の流体フローコンポーネントは、第1の流体フローコンポーネントのうちの対応する1つに流体的に接続されてよい。上記のように、第1の流体フローコンポーネントは、当該分野で知られる任意のやり方でマニホールドに装着されてよい。一部のこのような実施形態では、マニホールドは、複数の第2の流体フローコンポーネントも含んでよく、これらの第2の流体フローコンポーネントも、やはり、各第2の流体フローコンポーネントが第2の流体フローコンポーネント・インターフェイスのうちの対応する1つに流体的に接続されえるように、マニホールドに装着されてよい。
図27は、流体フローコンポーネント・インターフェイスに接続された複数の流体フローコンポーネントを含むマニホールドの平面図を示しており、
図28は、
図27のマニホールドの等角図を示している。
図27および
図28からわかるように、マニホールド2700は、マニホールド2700上の対応する流体フローコンポーネント・インターフェイスに接続された複数の第1の流体フローコンポーネント2746と、複数の第2の流体フローコンポーネント2748と、複数の第3の流体フローコンポーネント2750と、複数の第4の流体フローコンポーネント2752とを含む。例えば、各第1の流体フローコンポーネント2746は、対応する第1の流体フローコンポーネント・インターフェイス2704に接続され、各第2の流体フローコンポーネント2748は、対応する第2の流体フローコンポーネント・インターフェイス(標識されていない)に接続される。
図27の例では、第1の流体フローコンポーネント2746、第3の流体フローコンポーネント2750、および第4の流体フローコンポーネント2752が、いずれも弁タイプである一方で、第2の流体フローコンポーネント2748は、MFCである。
【0134】
マニホールド2700は、また、マニホールドに2つの「側」があってよいように構成される。例えば、
図28におけるマニホールド2700は、8本の流路を伴う1つの側と、8本の流路を伴うもう1つの側とを有し、合計16本の流路がある。各側は、互いと同一であり、一部の実施形態では、両方の側が、マニホールドを作成するための1回の付加製造プロセスの一環としてまとめて作成されてよい。
【0135】
一部の実施形態では、マニホールドの少なくとも大部分が、焼結構造を有してよい。一部のこのような実施形態では、マニホールドの少なくとも75%が、焼結構造を有してよい。一部のこのような実施形態では、マニホールドは、上述されたように、例えば継手および/またはパイプ類などの、何らかの旧来のコンポーネントも有してよい。
【0136】
マニホールドは、多様な材料で作成されてよい。一部の実施形態では、マニホールドは、金属合金、金属、またはセラミックで構成されてよい。一部のこのような実施形態では、マニホールドは、316Lステンレス鋼などのステンレス鋼で作成されてよい。マニホールドは、合金または超合金(例えば、Hastelloy)などの、付加製造に適しているだろう1つ以上の材料を混ぜ合わせて構成されてもよい。一部の他の実施形態では、マニホールドは、焼結金属、焼結合金、または焼結セラミックで作成されてよい。
【0137】
一部の実施形態では、1本以上の管状通路の内表面は、特定の平均表面粗度を有してよい。一部のこのような実施形態では、マニホールドの、第1の管状通路および/または第2の管状通路などの管状通路の1本以上が、算術平均表面粗度(Ra)が15マイクロインチ(おおよそ0.0381マイクロメートル)未満である内表面を有してよい。Raは、一部のこのような実施形態では、5マイクロインチ(おおよそ0.0127マイクロメートル)以下のように、10マイクロインチ(おおよそ0.0254マイクロメートル)以下であってもよい。Raは、半導体処理のためにマニホールドを通って流れえる(1種または2種以上の)液体にとって望ましい値であってもよい。所望の算術平均表面粗度は、付加製造プロセスによって、ならびに/または製造中および/もしくは製造後に実施される、電解研磨、即ちマニホールドの1本以上の管状通路に研磨スラリを流すなどの1つ以上の工程によって得られてよい。或いは、通路の内表面を滑らかにするために、管状流路の内側にコーティングが施されてよい。一部の実施形態では、通路の内側の一部に1枚以上の材料層を施して所望のRaを実現するために、原子層堆積(「ALD」)が使用されてよい。また、本書で論じられるマニホールドの一部の特徴が、付加製造後に機械加工プロセスを経てよいことも理解される。例えば、もし、弁座/シール表面またはネジ切りされたインターフェイスがある場合、このような特徴の表面仕上げおよび耐性は、付加製造技術を使用して実現することが不可能であろうゆえに、付加製造の完了後に追加されてよい(ただし、付加製造技術における今後の進歩が、このような特徴が付加製造プロセスで直接作成されることを可能にするかもしれない)。
【0138】
マニホールド流路は、様々な構成で配置されてよい。一部のこのような実施形態では、マニホールドは、2本以上の異なる流路を、異なる各流路が異なるルートをたどって混合チャンバから流路の終わりに至るように、例えば第3の管状通路が長さが異なるように、含んでよい。例えば、
図29は、マニホールドの、2本の異なる流路を示している。マニホールド2900は、2940として識別された第3の管状通路を伴う、図の左側で薄く陰影を付けられた第3の例の流路2938と、2944として識別された第3の管状通路を伴う、図の右側で濃く陰影を付けられた第4の例の流路2942とを含む。この例では、第3の例の流路の第3の管状通路2940と、第4の例の流路の第4の管状通路2944とで、長さが異なる。一部の実施形態では、少なくとも1本の第1の管状通路が、別の第1の管状通路と長さが異なってよく、同様に、少なくとも1本の第2の管状通路が、別の第2の管状通路と長さが異なってよい。一部の実施形態では、少なくとも
図11に示されるように、第1の管状通路が全て同じ長さであってよく、第2の管状通路も全て同じ長さであってよい。
【0139】
一部の実施形態では、マニホールドは、1本以上の流路を有してよい。一部の実施形態では、マニホールドは、8本の流路を有してよく、一部の他の実施形態では、マニホールドは、16本の流路を有してよく、さらに他の実施形態では、20本の流路があってよい。例えば、
図25におけるマニホールドは、16本の流路を有する。
【0140】
1本以上の流路の管状通路の内径および/または外径も、可変であってよい。一部の実施形態では、マニホールド内の全ての流路の管状通路の外径の大半が、同じであってよく、このような管状通路の内径の大半も、例えば互いの90%以内であるなどのように、実質的に等しくてよい。一部の実施形態では、一部の管状通路の内径が、直径が先細るまたは変化する1つ以上の部分を含んでよい。例えば、
図26に示された第2の管状通路1110は、通路の長さの大半にわたって内径が同一であるが、
図26の右側に位置する通路の終わりに向かって先細る部分も含む。一部の実施形態では、マニホールド内の一部の管状通路の内径は、約0.25インチ(おおよそ0.635センチメートル)から約0.187インチ(おおよそ0.475センチメートル)の範囲であってよく、一部の他の実施形態では、内径は、0.5インチ(おおよそ1.27センチメートル)から約0.0625インチ(おおよそ0.159センチメートル)までの範囲であってよい。
【0141】
マニホールドも、大きさおよび容積が可変であってよい。一部の実施形態では、マニホールドのかなりの部分が、何もない空間であってよい。一部のこのような実施形態では、マニホールドは、完全にマニホールドを内包しえる最小直方体堆積の35%以下を占めてよい。一部のこのような実施形態では、最小直方体容積の高さおよび幅が、約15インチ(おおよそ38.1センチメートル)から約20インチ(おおよそ50.8センチメートル)までの範囲であってよい。例えば、このような高さおよび幅は、ともに約18インチ(おおよそ45.7センチメートル)であってよい。
【0142】
本開示の別の実施形態は、例えば本書で説明されるようなマニホールド内の1本以上の管状通路などの1本以上の管状通路に加熱器を追加することを含む。一部のこのような実施形態では、加熱器は、電気的な加熱配線であってよく、「加熱配線」、「加熱テープ」、または「表面加熱」と呼ばれてもよく、本書では、「加熱配線」と総称される。一部の加熱配線は、例えば、加熱素子と、1枚以上の絶縁層と、導体とを含む。加熱素子は、通常は、蛇行状、らせん状、ならびに/または丸められた角(かど)などの直線状のおよび/もしくは湾曲した部分を有する他の配置などの、様々な構成で配置されてよい。一部の加熱配線では、抵抗加熱素子は、一定の熱を生じるために特定の電圧で通電される高抵抗ワイヤであるのが一般的である「直列加熱」ワイヤ、または例えば特定のワイヤ温度点未満の温度の場合は低抵抗でありその温度点を上回る温度の場合は高抵抗であるなどのように温度とともに変化する抵抗を有する「自己調整」ワイヤなどの、数々のタイプの抵抗加熱素子のいずれかであってよい。一部の抵抗加熱素子は、例えばニッケルまたは鉄をベースにした元素などの、様々な金属で作成されてよい。例えば、抵抗加熱素子は、ニクロム、即ち、80%がニッケルで20%がクロムのニッケル合金であってよい。1枚以上の絶縁層は、高絶縁破壊電圧を伴うセラミックまたはプラスチックなどの1枚以上の誘電体層であってよい。
【0143】
一部の加熱配線は、2枚以上の誘電体層間に抵抗加熱素子が配置される積層構成であってよい。例えば、加熱配線は、加熱対象とされるパイプまたは管などのアイテムに隣接し、そのアイテム上に置かれる第1の誘電体層と、第1の誘電体層に隣接する加熱素子と、抵抗加熱素子に隣接し、第1の誘電体層との間に抵抗加熱素子が配置されるように加熱配線の外表面を形成する第2の誘電体層とを含んでよい。第2の誘電体層は、熱を管状通路の壁へ内向きに向かわせて壁を通り抜けさせえる熱的分離と、電気的遮蔽と、機械的損傷などの損傷からの保護とを提供しえる外層と見なされてよい。
【0144】
次に、本開示の一環として管状通路に施される加熱配線について論じられる。一部のこのような実施形態では、加熱配線を伴う管状通路は、複数の管状通路を伴う付加製造されたマニホールドの一部である付加製造された管状通路であってよい。
図30は、第5の例の管状通路の等角図を示しており、このような通路は、付加製造されたマニホールド内の1本以上の管状通路の代表的なものであってよい。図からわかるように、第5の管状通路3056は、三次元の道筋をたどり、即ち、X方向、Y方向、およびZ方向に進み、円形の外表面(識別されていない)を有する。一部の実施形態では、管状通路は、二次元の道筋をたどってよく、例えば、単一面内にある経路をたどる。
図31は、第6の例の管状通路の等角図を示しており、
図32は、
図31における第6の例の管状通路の断面図を示している。
図31および
図32では、第6の例の管状通路3158は、
図30における第5の例の管状通路3056と同じ道筋をたどり、ただし、第6の例の管状通路3158の外表面は、陰影を付けて識別された走路3160を含む。走路3160は、走路3160を形成するために道筋に沿って形成された、
図32で識別された第1の断面形状3162によって画定される表面を含む。
図31は、例えば三次元の道筋に沿ってなどのように第6の例の管状通路3058の全長に沿って伸びる走路3160を示している。例えば、道筋に対して直角な面に垂直な視点から見た
図32に示されるように、第1の断面形状3162は、走路に対して直角な面内にあってもよい。
【0145】
断面形状は、実質的に直線的であってもよい。例えば、
図31および
図32は、第1の断面形状3162が、三次元の道筋に沿って形成された実質的に直線的な平面であることを示している。「実質的に直線的である」とは、断面形状の少なくとも80%以上が直線的であってよい一方で残りの部分は直線的でなくてよいということを意味してよい。例えば、
図33は、第7の例の管状通路の等角図を示しており、
図34は、
図33における第7の例の管状通路の断面図を示している。
図33および
図34からわかるように、第7の例の管状通路3363は、走路3360を含み、該走路3360は、実質的に直線的な断面形状を伴うとともに、走路3360の長さに沿った側壁3364を含み、谷間形状の走路3360を形成している。2枚の側壁3364は、断面形状の一部であり、やはり直線的であってよく、
図34に見られるように、直線的な断面形状3462の残りの大部分に対して実質的に直角であってよい(ここで、「実質的に直角である」は、直角から±10度であってよい)。更なる例示を目的として、断面形状3462は、2本の異なる線タイプで識別される。即ち、断面形状3462のうちの側壁3364を含む部分は、太い点線で識別され、断面形状3462の残りの部分は、太い一点斜線で識別される。一部の他の実施形態では、2枚の側壁3364は、断面形状3462の残りの大部分に対して例えば最大約135度などの射角であってよい。
【0146】
ここで、「実質的に直線的である」とは、僅かな湾曲(例えば、凸状および/もしくは凹状)を有する、ならびに/または
図34に示されるように、湾曲したもしくは真っ直ぐな壁などの直線的ではないかもしれない特徴を走路の両側に有するなどのように、断面形状が真に直線的ではなくてよいことを意味してもよい。例えば、断面形状は、僅かに湾曲した断面形状3562を描いた
図35に示されるように、僅かに湾曲してよく、これは、走路を凹状(不図示)にする。
【0147】
一部の実施形態では、管状通路の外表面は、1本以上の走路を有してよい。
図36は、2本の走路を伴う第8の例の管状通路を示している。第1の走路の第1の断面形状3662が、描かれた断面の上部に見えており、第2の走路の第2の断面形状3666が、図の底部に見えている。上述のように、共通の経路に沿って形成された第1の断面形状および第2の断面形状は、第1の走路および第2の走路をそれぞれ画定している。やはり上記のように、第1の断面形状および第2の断面形状は、道筋に対して直角な同一面内にあってよく、実質的に直線的であってよい。一部の実施形態では、第2の断面形状は、直線的でなくてよい。第1の走路および第2の走路は、管状通路の全長に沿って伸びてもよい。
【0148】
図36に描かれているように、管状通路の形成経路に沿った一点において、道筋に対して直角な面に垂直に見たときに、第1の走路および第2の走路は、様々な構成で配置されてよい。例えば、第1の走路および第2の走路は、互いに対して実質的に平行であってよい。「実質的に平行である」は、平行から±10度以内であってよい。第1の走路および第2の走路は、一部の実施形態では、互いに対して斜角にあってよく、一部の他の実施形態では、互いに対して実質的に直角であってよい。「実質的に直角である」は、垂直から±10度以内を意味してよい。
【0149】
上記のように、付加製造された管状通路は、本書で上述されたマニホールドなどの、複数の管状通路を含む付加製造されたマニホールドの一部であってよい。したがって、走路は、管状通路の付加製造中に管状通路の特徴として走路が作成されるように、管状通路の付加製造を通じて管状通路に含められてよい。一部の他の実施形態では、管状通路は、一体の走路を伴う単独の個々の管状通路として付加製造されてよい。本書で論じられる走路を伴う管状通路は、総じて、付加製造技術を使用することによってのみ実際的に製造可能である。なぜならば、例えば、このような断面を有する管を曲げることは、走路の角(かど)/縁(ふち)における高い応力/ひずみゆえに、総じて実現不可能であるからである。また、
図20および
図21の第3の管状通路2026および第2の管状通路2010がたどる道筋などの三次元の道筋をたどらせるように管を曲げることは、走路を伴ってもまたは走路を伴なわなくても実現不可能だろう。たとえもし、このような曲がりが起きえたとしても、このような曲げは、内表面を望ましい滑らかさにしない、内部の曲がりの縁を鋭くする、および管の構造的完全性を失わせるまたは損なわせる恐れがある。別の例において、幾つかの異なる管部位を組み合わせて1本の三次元管状通路を作成することも、顕著な欠点を伴うだろう。例えば、このような作成は、高価でかつ時間がかかる、各接合部における継ぎ目が管状通路を損いかねない構造的弱点になる、および部位どうしが接合部でずれて、
図8に関連して上述された悪影響を引き起こす恐れがある。
【0150】
個々にであれ、または付加製造されたマニホールドの一部としてであれ、走路を含む外表面を伴う付加製造された管状通路が構築された後は、その管状通路に加熱配線が追加されてよい。
図37は、
図32における管状通路の断面領域を、加熱配線の例を伴って示している。上記のように、
図37における断面領域は、走路(3160、不図示)を画定する断面形状3162はもちろん、1枚以上の層を含む加熱配線3768も含む。ここでは、第1の誘電体層3770が、走路(不図示)の断面形状3162に隣接し、抵抗加熱素子層3772が、第1の誘電体層3770に隣接し、第2の誘電体層3774が、第1の誘電体層3770と第2の誘電体層3774との間に抵抗加熱素子層3772が配置されるように抵抗加熱素子層3772に隣接する。一部の実施形態では、第1の誘電体層3770および/または第2の誘電体層3774は、互いに隣り合うように置かれた2枚以上の誘電体層で形成されてよい。例えば、第1の誘電体層3770は、第1の誘電体層3770を形成する3枚の別々の誘電体層を含んでよい。本書で言う「誘電体層」は、1枚の誘電体層、または隣り合う2枚以上の誘電体層であると見なされてよい。
【0151】
各誘電体層の厚さは、例えば、抵抗加熱素子層の作動温度などの、数々の要因に応じて異なってよい。1枚の誘電体層が、別の誘電体層とは異なる厚さであってもよい。一部の実施形態では、例えば、第1の誘電体層が、約0.2ミリメートルから約0.5ミリメートルの範囲の厚さを有してよく、第2の誘電体層が、約0.5ミリメートルから約2ミリメートルの範囲の厚さを有してよい。誘電体層の厚さは、管状通路の長さに沿って、層の平均厚さの±10%以内のように、実質的に一定、即ち、実質的に均一であってもよい。
【0152】
一部の実施形態では、抵抗加熱素子層3772が、
図37に示されるように、第1の誘電体層3768を第2の誘電体層3774から完全に分離する層でなくてよい。例えば、抵抗加熱素子層3772は、配線間に1つ以上の隙間が存在するように蛇行設計で第1の誘電体層3768上に位置付けられた電線または抵抗配線であってよい。例えば、
図38は、
図32における断面領域を、第2の例の加熱配線を伴って示している。図からわかるように、抵抗加熱素子層3872は、
図37におけるような固体層ではなく、走路に沿って置かれた円で表わされる電気配線である。第2の例の加熱配線3868は、一部の区域では第1の誘電体層3870と第2の誘電体層3874との間に抵抗加熱素子層3872が配置され、その他の区域では第1の誘電体層3870が第2の誘電体層3874に隣接している。走路に沿って置かれた電気配線は、
図38に示されるような配置または90度回転させた同様な蛇行配置などの、数々の配置で構成されてよい。例えば、
図38における破線枠内に示されるように、抵抗加熱素子3872の蛇行パターンは、
図38における配置と同様である部分Aと同様な形に配置されてよい、または部分Bに示されるように90度回転させた形に配置されてよい。
【0153】
第1の誘電体層および第2の誘電体層は、抵抗加熱素子を電気的に絶縁するおよび/または遮蔽するように構成されてよい。例えば、第1の誘電体層は、抵抗加熱素子から管状通路に電流が流れないように、抵抗加熱素子を管状通路から電気的に遮蔽してよい。第2の誘電体層は、例えば、抵抗加熱素子をそれが露出導電配線にならないように絶縁し、そうして、器具またはユーザの身体部分などの他の何らかの要素とのアーク放電または導電性を防いでよい。これの実施形態の例が、
図37に示されており、ここでは、第2の誘電体層3874は、抵抗加熱素子層3872を部分的に封入するおよび電気的に遮蔽するために、抵抗加熱素子層3872の側面に沿って伸びている。
図38も、抵抗加熱素子3872を部分的に取り巻きそうして抵抗加熱素子3872を電気的に絶縁および/または遮蔽する第2の誘電体層3874を示している。
【0154】
図37および
図38には示されていないが、1枚以上の加熱配線層は、走路に沿って伸びてよい。一部の実施形態では、第1の誘電体層は、第1の走路の実質的に全長にわたって走路に沿って伸びてよい。ここで言う「実質的に」は、第1の誘電体層が走路の長さいっぱいに伸びるなくてもよく、走路の長さの少なくとも85%にわたって伸びていればよいことを意味する。同様に、抵抗加熱素子層は、第1の誘電体層の実質的に全長にわたって第1の誘電体層に沿って伸びてよい。ここで言う「実質的に」は、抵抗加熱素子層が第1の誘電体層の長さいっぱいに伸びなくてもよく、実施形態によっては例えば第1の誘電体層の長さの少なくとも85%にわたって伸びていればよいことを意味する。やはり上述のように、抵抗加熱素子層は、蛇行状、らせん状、および/または丸められた角(かど)を有さなくてよいその他の構成などの、数々の構成に配置されてよい。第2の誘電体層は、走路の実質的に全長にわたって走路に沿って伸びてよい。ここで言う「実質的に」は、第2の誘電体層が走路の長さいっぱいに伸びなくてもよく、実施形態によっては例えば走路の長さの少なくとも85%にわたって伸びていればよいことを意味する。第2の誘電体層は、上記のように、1つ以上の場所で第1の誘電体層に隣接してもよい。
【0155】
次に、管状通路上に加熱配線を形成するために付加製造を使用する技術の例が論じられる。
図39は、付加製造を使用して加熱配線を形成するための実現形態の例のフローチャートの例を示している。ブロック3976では、管状通路が提供される。一部の実施形態では、管状通路は、例えば走路を含む管状通路などの、本書で論じられるような付加製造された管状通路であってよい。一部のこのような実施形態では、技術は、ブロック3976の一環として管状通路を付加製造することも含んでよい。一部の他の実施形態では、管状通路は、例えば鋳造または成形技術を使用して構築された管状通路などの、旧来のやり方で製造された管状通路であってよい。
【0156】
ブロック3978では、管状通路上に、第1の誘導性誘電体が堆積される。この堆積は、例えばセラミックペーストなどの流動性誘電体を押し出すように構成された第1のノズルを使用して実施されてよい。第1のノズルは、第1のノズルを水平方向および垂直方向に移動させるように構成された付加製造機械の一部であってよい。例えば、このような機械の1つは、ノズルを水平のX方向およびY方向はもちろん垂直のZ方向にも移動させるメカニズム(このようなメカニズムとしては、なかでも特に、レールおよびステッピングモータが挙げられる)に接続されたノズルを有してよい。このような機械を用いると、代表的な堆積プロセスは、ノズルを特定の垂直高さに維持する間に、層を堆積させるためにノズルをX方向およびY方向に移動させ、その後、ノズルの高さをZ方向に増分させ、別の材料層を堆積させるために再びノズルをX方向およびY方向に移動させることを伴う。このようなメカニズムの例は、「X-Y-Z直動」設計または「デカルトロボット」と見なされてよく、これは、例えば、直線的な滑走部に沿って直線移動を実施しえる。付加製造機械の別の例は、堆積が起きるプラットフォームを有してよく、このようなプラットフォームは、垂直方向に移動するように構成され、一方で、ノズルは、水平のX方向およびY方向のみに移動するように構成される。付加製造機械の第3の例では、ノズルは、例えば6などの複数の自由度を伴う多関節ロボットなどの、多関節ロボット上に位置付けられてよい。
【0157】
大半の付加製造機械は、アイテムを製作するために、コンピュータによって支援される製造を使用する。多くの代表的な付加製造機械では、製作プロセスは、製作されるアイテムの三次元コンピュータモデルから始まり、該モデルは、アイテムを薄切りして薄い層にする、即ち変換するソフトウェアによって処理され、次いで、特定の付加製造機械を使用してアイテムを製作するための命令コードが形成される。この「スライサ」ソフトウェアは、付加製造機械または別のコンピュータの一部であってよい。押し出し堆積を使用する付加製造機械は、所望される形状の各層のための材料を押し出すために、即ち、例えば所望される形状を材料で「描く」ために、使用される移動メカニズム(例えば、X-Y-Z直動設計または6軸ロボット)に応じて様々な方向にノズルを移動させることによって命令を実行する。付加製造機械は、形成されえるインチ(2.54センチメートル)ごとのドット数がノズルごとに異なるように、異なるX-Y解像度を有してよい。このような機械は、様々な厚さの層を製作してもよい。一部のこのような機械は、2つ以上のノズルを使用するように、(異なる種類の流動性誘電体などの)2つ以上の材料を使用するように、ならびに2つの6軸ロボットなどの2つ以上のノズルおよびノズルごとの2つ以上の移動メカニズムを有するように構成されてよい。
【0158】
一部の付加製造機械は、連続する材料層を走路に沿って三次元に堆積させるように構成されてもよい。例えば、このような機械は、1枚の連続する押し出し材料層を、三次元の道筋をたどる走路に沿って特定の距離にわたって堆積させるために、ノズル、管状通路が座しているプラットフォーム、および/または管状通路を、少なくともX方向、Y方向、およびZ方向に(ならびに上記のように更なる移動軸に沿って)移動させるように構成されてよく、これは、上述のように、ノズル、プラットフォーム、および/または管状通路がZ方向に固定された状態で、1枚の材料層をX方向およびY方向に押し出すのとは対照的である。このような一例では、走路は、
図31で陰影を付けて識別された走路3160と同様に、三次元の道筋をたどってよく、このような付加製造機械は、連続する1回の運動で、例えば
図31における陰影付きの全領域のように連続する材料層が走路の全長に沿って押し出されるように、ノズルをX方向、Y方向、およびZ方向に移動させるように構成されてよい。ノズル、プラットフォーム、および/または管状通路のこの構成および移動は、コンピュータによって数値制御される(「CNC」)溶接、糊付け、フライス加工、およびレーザ切削を実施する機械などの、CNC機械と同様であってよい。
【0159】
この堆積は、後ほどさらに詳しく論じられるように、走路、または管状通路の円形外表面の1つ以上の部分などの、管状通路の任意の表面上になされてもよい。上記のように、第1の流動性誘電体は、例えば、セラミックまたはプラスチックであってよい。
【0160】
管状通路上に第1の流動性誘電体が堆積された後は、ブロック3980に示されるように、流動性誘電体が硬化される。選択される硬化プロセスのタイプは、使用される流動性誘電体に依存し、空気乾燥、焼き付け、および/または焼結が挙げられる。一部の実施形態では、上記のように、硬化された第1の誘電体層上に、1枚以上の追加の流動性誘電体層が堆積され、その後、硬化されてよく、堆積および硬化は、ともに、本書で説明されるように実施されてよい。追加の誘電体層は、抵抗加熱素子が施される前に、管状通路上に1枚の全体誘電体層を形成するのと同様なやり方で形成されてよい。
【0161】
ブロック3982では、硬化された第1の流動性誘電体上に、抵抗加熱素子が堆積される。管状通路上に複数の誘電体層が堆積および形成される一部の実施形態では、抵抗加熱素子は、最も外側の(例えば、管状通路から最も遠い)誘電体層上に堆積される。抵抗加熱素子は、上記のように、ニクロムなどの、ニッケルまたは鉄をベースにした金属または合金であってよい。抵抗加熱素子は、抵抗加熱素子の作成に使用される材料を押し出すように構成されえる第2のノズルを使用して堆積されてよい。一部の実施形態では、第2のノズルは、流動性金属(例えば、第2のノズルによって加熱される流動性金属)を押し出してよい。堆積に続いて、ブロック3984に示されるように、抵抗加熱素子は硬化され、これは、(例えば流動性金属の堆積のすぐ後の)空気乾燥または(例えば粉末金属の)焼結であってよい。一部の実施形態では、硬化された流動性誘電体上に、複数の抵抗加熱素子層または抵抗加熱素子部位が堆積されてよく、このような場合、硬化は、このような各部分的堆積後に、または全ての抵抗加熱素子の堆積が完了した後に起きてよい。
【0162】
抵抗加熱素子の堆積に続いて、ブロック3986に示されるように、抵抗加熱素子上に第2の流動性誘電体が堆積されてよく、これは、第1の流動性誘電体と同様になされてよい。この堆積は、上記のように、露出した抵抗加熱素子を第2の流動性誘電体が覆うように起きてよい。
【0163】
第1の誘電体層、抵抗加熱素子、および第2の流動性誘電体の堆積は、1つ以上の付加製造機械によって実施されてよい。第1の例では、第1の付加製造機械が、第1のノズルを使用して第1の流動性誘電体を堆積されるように構成されてよく、第2の付加製造機械が、第2のノズルを使用して抵抗加熱素子を堆積させるように構成されてよく、第3の付加製造機械が、第3のノズルを使用して第2の流動性誘電体を堆積させるように構成されてよい。この第1の例では、加熱配線を上に堆積される管状通路は、最初、第1の流動性誘電体の堆積のために第1の付加製造機械内に置かれる。第1の流動性誘電体の硬化後は、それが第1の付加製造機械内であれまたは別の装置内であれ、対象とされる管状通路は、次いで、抵抗加熱素子の堆積のために第2の付加製造機械に移されてよい。抵抗加熱素子の硬化後は、それが第2の付加製造機械内であれまたは別の装置内であれ、対象とされる管状通路は、次いで、第2の流動性誘電体の堆積のために第3の付加製造機械内に置かれてよい。
【0164】
一部の実施形態では、直近の第1の例と同様に、第2のノズルは、それが流動性誘電体ではなく例えば金属などの異なる材料を押し出すように構成されるように、第1のノズルおよび第3のノズルとは異なってよい。
【0165】
第2の例では、第2の付加製造機械が、6軸ロボットアームなどの別々の移動メカニズムにそれぞれ接続された2つ以上のノズルを伴ってよい。第2の付加製造機械の第1のノズルは、第1の流動性誘電体および第2の流動性誘電体の両方を堆積させるように構成されてよく、これらの流動体は、同じ材料であってよいまたは異なる材料であってよい。第2の付加製造機械の第2のノズルは、抵抗加熱素子を堆積させるように構成されてよい。この第2の例では、同じ機械が、2つ以上のノズルによって全ての堆積を実施してよく、その間、管状通路は、このような全ての堆積を通じてその機械内に固定されたままである。
【0166】
第3の例では、第1の付加製造機械が、異なる誘電体であってよい第1の流動性誘電体および第2の流動性誘電体を堆積させるように構成されてよく、第2の付加製造機械が、抵抗加熱素子を堆積させるように構成されてよい。第1の付加製造機械は、2つの異なる流動性誘電体を押し出すために2つの異なるノズルを有してよい、2つの異なる流動性誘電体を押し出すように構成された1つのノズルを有してよい、ならびに/またはノズルおよび/もしくは流動性誘電体材料源が交換可能な機械であってよい。第1の例と同様に、第1の流動性誘電体の堆積および硬化の後に、管状通路は、抵抗加熱素子の堆積ために第2の付加製造機械に移動されてよい。抵抗加熱素子が堆積および硬化されたら、管状通路は、第2の流動性誘電体の堆積のために第1の付加製造機械に戻されてよい。
【0167】
この例の技術は、上記のように、旧来のやり方で製造された独立型の管状通路、付加製造された独立型の管状通路、1本以上の走路を伴う付加製造された独立型の管状通路、マニホールド内の1本以上の管状通路、付加製造されたマニホールド内の1本以上の付加製造された管状通路、および付加製造されたマニホールド内の、走路を伴う1本以上の付加製造された管状通路などの、様々な管状通路に適用されてよい。1本以上の走路を伴うこのような管状通路は、上記のように構成されてよい。
【0168】
この例の技術が、例えば、湾曲した外表面を伴う管状通路などの、走路を伴わない管状通路に適用されるときは、加熱配線は、様々なやり方で施されてよい。例えば、
図40は、
図30における管状通路と同様な管状通路の断面図を示している。ここでは、管状通路4090は、断面が円形状の外表面4091と、該外表面に施された加熱配線4068とを含む円形の断面を有する。図からわかるように、加熱配線4068は、上述された加熱配線3768と同様な3枚の層を含み、第1の誘電体層4070が、管状通路4090の外表面に隣接しており、抵抗加熱素子層4072が、第1の誘電体層4070と第2の誘電体層4074との間に配置されている。加熱配線4068は、管状通路4090の実質的に全長に沿って施されてよい。「実質的に」は、管状通路4090の長さの少なくとも85%に沿ってであることを意味する。また、
図40に示されるように、一部の実現形態では、加熱配線4068が、管状通路4090の外表面4091の断面の全周囲に沿って施されてよい。
【0169】
(1つまたは複数の)付加製造機械は、管状通路の湾曲した表面などの、管状通路の外表面上に、1つ以上の加熱配線素子を施すように構成されてよい。しかしながら、湾曲した表面への流動性材料の堆積は、例えば、材料が堆積中に滑り落ちておよび/またはずれて、堆積層の厚さを不均一にする恐れがあるゆえに、数々の課題および困難を呈するだろう。また、一部の付加製造機械は、湾曲した表面のうちの限られた区域の上方にしかノズルを配置できないだろう。例えば、X、Y、およびZ直動メカニズム上にノズルを伴う付加製造機械は、円形表面の更なる調整もしくは回転がなければ、または円形表面の周囲におけるノズルの調整がなければ、円形表面のうちの180度の区域上にしか材料を堆積できないだろう。たとえもし、円形表面および/またはノズルが適切に調整されたとしても、既に堆積された流動性材料および/または新しく堆積される材料が円形表面からずれるまたは落ちる恐れがある。繰り返しになるが、流動性材料のこのようなずれは、望ましくないだろう。
【0170】
したがって、湾曲した表面への印刷は、管状通路を回転させるおよび/または湾曲した表面の周囲でノズルを移動させる必要があるだろう。これは、管状通路をユーザが手動で調整することによってはもちろん、管状通路をX方向、Y方向、Z方向、および/もしくは回転方向に移動させえる調整メカニズムを有する付加製造機械、X軸およびY軸を中心とした回転のように、X軸、Y軸、およびZ軸以外にも関節運動が可能なノズルを有する付加製造機械、ならびに/または6軸ロボットアームに取り付けられたノズルを有する付加製造機械によっても達成されるだろう。
【0171】
このような調整および構成を用いても、流動性材料は、堆積後にやはりずれる可能性があり、これは、1枚の層を作成するために、2回以上の堆積および/または硬化が起きることを必要とするだろう。例えば、
図37に示されるように、管状通路の外表面の全周360度にわたって誘電体層を堆積させる状況では、付加製造機械は、管状通路の外表面の断面周囲の60度などの部分弧に沿って流動性誘電体を1回堆積させ、その後、この誘電体は、別の部分弧に沿って次の堆積が起きる前に硬化されてよいおよび/または部分的な乾燥を可能にされてよい。この例では、全弧360度にわたって均一な層を形成するために、6回の堆積および硬化がそれぞれ別々に必要とされるだろう。
【0172】
一部の実施形態では、加熱配線4068は、管状通路4090の外表面4091の断面周囲の全てではなく、外表面4191の断面周囲の一部のみに施されてよい。
図41は、
図40と同様な管状通路を描いており、ただし、図からわかるように、上述のものと同様な加熱配線4168が、管状通路4190の外表面4191の断面円周の半分のみに施されている。
【0173】
管状通路上に加熱器を形成するための別の例の技術は、スクリーン印刷を使用することを含む。
図42は、スクリーン印刷を使用して加熱配線を形成するための実現形態の例のフローチャートの例を示している。ブロック4292では、走路を伴う付加製造された管状通路が提供される。付加製造された管状通路は、走路も二次元のコースをたどるように、二次元の道筋をたどってよく、この付加製造された管状通路は、また、上述のものと同様に構成されてよい。道筋は、平面状から±10度のように、実質的に二次元であってもよい。一部の実施形態では、「実質的に二次元である」は、平面状から±10%以内であってよく、管状通路の外径と比べたときの、平面距離からの非直線的な逸脱の比較として表わされてもよい。例えば、円の外径がおおよそ0.25インチ(おおよそ0.635センチメートル)である走路を伴う管状通路であって、二次元平面からの例えば走路の表面における「山」または「谷」などへの走路の逸脱が1ミリメートル未満である管状通路は、「実質的に二次元である」と見なされてよい。ブロック4294では、走路上に第1の誘電体層がスクリーン印刷され、その後、ブロック4296において、第1の誘電体層が硬化される。一部の実施形態では、上述のものと同様に、第1の誘電体層は、2枚以上の誘電体層で形成された1枚の層として説明されてよい。このような実施形態では、各誘電体層がスクリーン印刷によって施された後に、追加の硬化工程が起きてよい。
【0174】
ブロック4298では、第1の誘電体層上に、抵抗加熱素子がスクリーン印刷される。上記のように、抵抗加熱素子は、蛇行設計などの数々の形に構成されてよい。スクリーン印刷された後、抵抗加熱素子は、ブロック42100で述べられるように、硬化されてよい。ブロック42102で述べられるように、抵抗加熱素子上に、第2の誘電体層がスクリーン印刷されてよく、その後は、42104における硬化工程が続いてよい。上記と同様に、抵抗加熱素子は、第1の誘電体層と第2の誘電体層との間に配置されてよい。
【0175】
本書で論じられる実施形態の幾つかでは、加熱器は、抵抗加熱素子のための電気接続点を提供しえる導電体も含んでよい。一部のこのような実施形態では、導電体は、付加製造を使用して形成されてよい。導電体は、第2の導電層などの、加熱器の1つ以上の表面を貫通してよい。
【0176】
やはり本書で論じられる実施形態の幾つかでは、加熱器は、熱電対などの追加特徴を含んでよく、このような追加特徴は、付加製造を使用して形成されてよい。熱電対は、抵抗加熱素子のオン/オフおよび/または温度などの加熱器の制御を行うように構成された(上述のような)コントローラ、機器、またはその他のプロセッサに電気的に接続されえる制御用熱電対であってよい。制御用熱電対は、第1の誘電体層上、走路上、または抵抗加熱素子の近くの場所などの、管状通路上の様々な場所に配置されてよい。例えば、コントローラは、抵抗加熱素子の温度を検出するように構成された制御用熱電対からの電気信号を受信および解釈するように、ならびに抵抗加熱素子に供給される電圧をこれらの電気信号に基づいて調整することによって抵抗加熱素子の温度を調整するように、構成されてよい。熱電対は、抵抗加熱素子が特定の温度を超えることを防ぐようにおよび/またはもし特定の温度に達したら抵抗加熱素子を停止させるように構成されえる例えば危険防止機能付きの「過熱防止」熱電対であってもよい。このような構成は、過熱防止熱電対をコントローラ、機器、またはその他のプロセッサに電気的に接続することを含んでよい。
【0177】
例えば、
図45は、走路に接続された制御用熱電対の例を示している。図からわかるように、
図45における制御用熱電対は、薄い陰影を付けて示された走路4560上に置かれた、濃い陰影を付けて示された接合部45114を含み、該接合部45114は、制御用熱電対の第1のリード線45116と第2のリード線45118とが合流する地点である。
図45における第1のリード線45116および第2のリード線45118は、コントローラ45120にも接続されて示されている。一部の実施形態では、第1のリード線45116および/または第2のリード線45118の少なくとも一部分が、走路上に、加熱器の一区域上に、または管状通路のその他の任意の表面上に、これまでに論じられた抵抗加熱素子のための付加製造と同様なやり方で、付加製造によって製造されてよい。
【0178】
一部の実施形態では、1つの加熱ゾーンが別の加熱ゾーンとは異なる温度に管状通路を加熱するように構成されえるように、管状通路の走路に沿って、2つ以上の加熱ゾーンがあってよい。このような加熱ゾーンは、走路の長さに沿って、1枚の抵抗加熱素子層内にあってよい。これらの加熱ゾーンは、管状通路に接続された弁または変換器などのコンポーネントからの熱損失を補うように構成されてよい。各加熱ゾーンは、1つ以上の対応する制御用熱電対および/または1つ以上の過熱防止熱電対も有してよい。
【0179】
一部のこのような実施形態では、1本の管状通路は、それぞれ別々の加熱ゾーンに関係付けられた2つ以上の別々の抵抗加熱素子を有してよい。例えば、1本の管状通路は、上記のように、1本の走路を有してよく、ただし、第1の加熱素子が管状通路を第1の温度に加熱するように構成され、第2の加熱素子が管状通路を第1の温度とは異なる第2の温度に加熱するように構成される、2つの別々の抵抗加熱素子を有してよい。例えば、
図43は、2つの加熱ゾーンを伴う走路の平面図を示している。図からわかるように、陰影を付けて識別された第1の加熱ゾーン43106は、第1の抵抗加熱素子43108を含み、平行斜線を引いて識別された第2の加熱ゾーン43110は、第2の抵抗加熱素子43112を含む。第1の抵抗加熱素子43108は、第1の加熱ゾーン43106を第1の温度に加熱するように構成されてよく、第2の抵抗加熱素子43112は、第1の加熱ゾーン43110を第1の温度とは異なる第2の温度に加熱するように構成されてよい。管状通路は、
図43に描かれている2つの加熱ゾーンよりも多くの加熱ゾーンを有してよく、このような加熱ゾーンは、等間隔でなくてよい。
【0180】
一部の他のこのような実施形態では、加熱ゾーンの様々な温度が、走路に沿って密度を変えて配置された1つの抵抗加熱素子によって制御されてよい。例えば、より高い密度で、例えば接近して配置された抵抗加熱素子は、より低い密度で配置された抵抗加熱素子よりも、所定の面積に対して多くの熱を生成するだろう。例えば、
図44は、2つの加熱ゾーンを伴う別の走路の平面図を示している。図からわかるように、走路は、陰影を付けて識別された第1の加熱ゾーン44106と、平行斜線を引いて識別された第2の加熱ゾーン44110と、第1の抵抗加熱素子44108とを有する。
図43と異なり、
図44では、抵抗加熱素子が1つのみであり、ただし、走路に沿って密度を変えて配置されている。ここでは、第1の抵抗加熱素子44108は、第2の加熱ゾーン44110でよりも、第1の加熱ゾーン44106での方が、より高密度に、即ち接近して配置され、これは、第2の加熱ゾーン44110でよりも、第1の加熱ゾーン44106での方で、より多くの熱を発生させるだろう。このような実施形態では、
図44に示された2つのゾーンよりも多くのゾーンを形成するために、1つの抵抗加熱素子が異なる密度で配置されてよく、このようなゾーンは、
図44に示されるのとは面積が異なってよい。
【0181】
本開示の文脈によって別途明確に要求されない限り、「comprises(を含む)」、「comprising(を含む)」などの用語は、説明および特許請求の範囲の全体を通して、排他的なまたは排外的な意味ではなく両立的な意味、即ち、「を含むが限定はされない」という意味だと見なされる。単数形または複数形を使用している用語も、複数または単数もそれぞれ含むのが一般的である。「or(または)」という用語が、2つ以上の項目の列挙に言及して使用されるときは、その用語は、列挙されたうちの任意の項目、列挙された全ての項目、または列挙されたうちの複数の項目の任意の組み合わせの全ての解釈を範囲に含む。「実現形態」という用語は、本書で説明される技術および方法の実現形態はもちろんのこと、本書で説明される構造を具現化するならびに/または本書で説明される技術および/もしくは方法を取り入れた物理的対象も意味する。
本発明は、たとえば、以下のような態様で実現することもできる。
(1)適用例1
装置であって、
付加製造によって構築され、複数の管状通路を含むマニホールドであって、
少なくとも1本の管状通路が、1つの道筋をたどり、第1の走路を含む外表面を有し、
前記第1の走路は、前記道筋に沿って形成された第1の断面形状によって画定される表面を含み、
前記第1の断面形状は、前記道筋に対して直角な面内にあり、
前記第1の断面形状は、実質的に直線的である、
マニホールドを備える装置。
(2)適用例2
適用例1の装置であって、
前記道筋は、三次元の経路である、装置。
(3)適用例3
適用例1の装置であって、
前記第1の断面形状は、前記第1の走路を凹状にできるように、僅かに湾曲される、装置。
(4)適用例4
適用例1の装置であって、
前記第1の断面形状は、相対する側壁を前記走路の長さに沿って画定して谷間を形成する特徴を含む、装置。
(5)適用例5
適用例1ないし4のいずれか一項の装置であって、
前記少なくとも1本の管状通路の前記外表面は、第2の走路を含み、
前記第2の走路は、前記道筋に沿って形成された第2の断面形状によって画定される表面を含み、
前記第2の断面形状は、前記道筋に対して直角な面内にあり、
前記第2の断面形状は、実質的に直線的である、装置。
(6)適用例6
適用例5の装置であって、
前記第2の断面形状は、前記道筋に対して直角な前記面に垂直に見たときに、前記第1の断面形状に対して射角である、装置。
(7)適用例7
適用例5の装置であって、
前記第2の断面形状は、前記道筋に対して直角な前記面に垂直に見たときに、前記第1の断面形状に対して実質的に平行である、装置。
(8)適用例8
適用例5の装置であって、
前記第2の断面形状は、前記道筋に対して直角な前記面に垂直に見たときに、前記第1の断面形状に対して直角である、装置。
(9)適用例9
適用例1ないし4のいずれか一項の装置であって、
前記少なくとも1本の管状通路は、さらに、前記第1の走路に隣接し前記第1の走路に沿って前記第1の走路の実質的に全長にわたって伸びる第1の誘電体層を含む、装置。
(10)適用例10
適用例9の装置であって、
前記少なくとも1本の管状通路は、さらに、前記第1の誘電体層に隣接し前記第1の誘電体層に沿って前記第1の誘電体層の実質的に全長にわたって伸びる抵抗加熱素子層を含む、装置。
(11)適用例11
適用例10の装置であって、
前記少なくとも1本の管状通路は、さらに、前記抵抗加熱素子層に隣接し前記第1の走路に沿って前記第1の走路の実質的に全長にわたって伸びる第2の誘電体層を含み、
前記抵抗加熱素子層は、前記第1の誘電体層と前記第2の誘電体層との間に配置される、装置。
(12)適用例12
適用例10の装置であって、
前記抵抗加熱素子層は、前記管状通路を第1の温度に加熱するように構成された第1の加熱ゾーンを含み、
前記抵抗加熱素子層は、前記管状通路を前記第1の温度とは異なる第2の温度に加熱するように構成された第2の加熱ゾーンを含む、装置。
(13)適用例13
付加製造を使用して管状通路上に加熱器を形成するための方法であって、
前記管状通路を提供することと、
コンピュータ制御される第1のノズルを使用して、前記管状通路上に第1の流動性誘電体を堆積させることと、
前記第1の流動性誘電体を硬化させることと、
コンピュータ制御される第2のノズルを使用して、前記硬化された第1の流動性誘電体上に抵抗加熱素子を堆積させることと、
前記抵抗加熱素子を硬化させることと、
コンピュータ制御される第3のノズルを使用して、前記抵抗加熱配線上に第2の流動性誘電体を堆積させることであって、前記抵抗加熱素子は、前記硬化された第1の流動性誘電体と、前記第2の流動性誘電体との間に配置される、第2の流動性誘電体の堆積と、
前記第2の流動性誘電体を硬化させることと、
を備える方法。
(14)適用例14
適用例13の方法であって、
前記管状通路は、三次元の道筋をたどる、方法。
(15)適用例15
適用例13の方法であって、
前記管状通路を提供することは、前記管状通路を付加製造することを含む、方法。
(16)適用例16
適用例15の方法であって、
前記管状通路は、1つの道筋をたどり、走路を含む外表面を有し、
前記走路は、前記道筋に沿って形成された第1の断面形状によって画定される表面を含み、
前記第1の断面形状は、前記道筋に対して直角な面内にあり、
前記第1の断面形状は、実質的に直線的であり、
前記第1の流動性誘電体は、前記走路上に堆積される、方法。
(17)適用例17
適用例13ないし16のいずれか一項の方法であって、
前記管状通路を提供することは、複数の管状通路を含むマニホールドを提供することを含む、方法。
(18)適用例18
適用例13ないし15のいずれか一項の方法であって、
前記管状通路を提供することは、複数の管状通路を含むマニホールドを付加製造することを含む、方法。
(19)適用例19
適用例18の方法であって、
少なくとも1本の管状通路が、1つの道筋をたどり、走路を含む外表面を有し、
前記走路は、前記道筋に沿って形成された第1の断面形状によって画定される表面を含み、
前記第1の断面形状は、前記道筋に対して直角な面内にあり、
前記第1の断面形状は、実質的に直線的であり、
前記第1の流動性誘電体は、前記走路上に堆積される、方法。
(20)適用例20
スクリーン印刷を使用して管状通路上に加熱器を形成するための方法であって、
付加製造された管状通路を提供することであって、
前記管状通路は、二次元の道筋をたどり、走路を含む外表面を有し、
前記走路は、前記道筋に沿って形成された第1の断面形状によって画定される表面を含み、
前記第1の断面形状は、前記道筋に対して直角な面内にあり、
前記第1の断面形状は、実質的に直線的である、管状通路の提供と、
前記走路上に第1の誘電体層をスクリーン印刷することと、
前記第1の誘電体層を硬化させることと、
前記第1の誘電体層上に抵抗加熱素子をスクリーン印刷することと、
前記抵抗加熱配線を硬化させることと、
前記抵抗熱素子上に第2の誘電体層をスクリーン印刷することであって、前記抵抗加熱素子は、前記第1の誘電体層と前記第2の誘電体層との間に配置される、第2の誘電体層のスクリーン印刷と、
前記第2の誘電体層を硬化させることと、
を備える方法。