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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-18
(45)【発行日】2023-05-26
(54)【発明の名称】多孔質構造体、及びその作製方法
(51)【国際特許分類】
   B22F 10/64 20210101AFI20230519BHJP
   B22F 3/16 20060101ALI20230519BHJP
   B22F 12/82 20210101ALI20230519BHJP
   B33Y 40/20 20200101ALI20230519BHJP
【FI】
B22F10/64
B22F3/16
B22F12/82
B33Y40/20
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021083065
(22)【出願日】2021-05-17
(62)【分割の表示】P 2014557875の分割
【原出願日】2013-02-20
(65)【公開番号】P2021130876
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2021-06-15
(31)【優先権主張番号】61/600,963
(32)【優先日】2012-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】502032219
【氏名又は名称】スミス アンド ネフュー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マーカス・エル・スコット
(72)【発明者】
【氏名】ル・ガン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィヴェック・デヴィダス・パワー
(72)【発明者】
【氏名】スタンリー・ツァイ
【審査官】松村 駿一
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-262568(JP,A)
【文献】特開昭57-053235(JP,A)
【文献】特開2002-038201(JP,A)
【文献】特表2008-531849(JP,A)
【文献】特開2008-038185(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22F 10/64
B22F 3/16
B22F 12/82
B33Y 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属材料を利用する高速製造技術によって多孔質構造体を形成する段階であって、前記高速製造技術が、直接金属製造、直接金属レーザー焼結、及び固体自由形状製造からなる群から選択される、段階と;
熱処理によって前記多孔質構造体を処理して、前記多孔質構造体に付着する複数の微粒子の間の結合強度を増加させ、前記多孔質構造体が、前記多孔質構造体の表面積を減少させることがない段階と;
前記熱処理のための時間及び温度を選択する段階と;
を含む方法であって、
前記時間が30分と300分との間であり、前記温度が、800℃と1200℃との間であり、
前記熱処理が、1.5から5.0の、首径に対する平均微粒子直径の比率を提供する、方法。
【請求項2】
熱処理が、高真空炉処理、抵抗熱処理、放射熱処理、電子ビーム走査、レーザービーム走査、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記選択する段階が、前記多孔質構造体の所望の粗さ、及び摩擦を少なくとも維持しつつ、前記複数の微粒子と、前記多孔質構造体との間の結合を向上するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記選択する段階が、前記多孔質構造体の粗さを増加させつつ、前記複数の微粒子と前記多孔質構造体との間の結合を向上させるように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
複数の微粒子が、金属、セラミック、金属-セラミック(サーメット)、ガラス、ガラス-セラミック、ポリマー、複合材料、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される粉末を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
金属材料が、チタン、チタン合金、ジルコニウム、ジルコニウム合金、ニオブ、ニオブ合金、タンタル、タンタル合金、ニッケル-クロム(例えば、ステンレス鋼)、コバルト-クロム合金、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
熱処理が、大気圧未満での不活性ガス炉、又は真空において実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
熱処理が、0.02torr未満の酸素分圧を備える不活性ガス炉、又は真空において実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
熱処理の時間、及び温度が、少なくとも複数の微粒子のサイズ、及び複数の微粒子の固体拡散係数に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
熱処理の時間、及び温度が、少なくとも多孔質構造体の表面の所望の摩擦に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
選択する段階が、処理前の前記多孔質構造体の摩擦値を決定する段階と、処理後の前記多孔質構造体の摩擦値を決定する段階と、処理前の摩擦値が処理後の摩擦値と少なくとも同一になるまで前記処理の時間、及び温度を調節する段階と、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
選択する段階が、処理前の前記多孔質構造体の摩擦値を決定する段階と、処理後の前記多孔質構造体の摩擦値を決定する段階と、処理後の摩擦値が処理前の前記摩擦値よりも高くなるまで前記処理の時間、及び温度を調節する段階と、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記処理に関して選択された時間、及び温度は、処理前の摩擦値が処理後の摩擦値の0%から15%未満以内であることをもたらす、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
摩擦値は、前記多孔質構造体が類似の構成要素に対して連接されるとき摩擦係数によって計算される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
構造体の摩擦、及び又は粗さが、ピンオンディスク試験装置を用いて、又は斜面法を用いて測定される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
高速製造技術によって形成されたチタン合金多孔質構造体を形成する段階であって、前記高速製造技術が、直接金属製造、直接金属レーザー焼結、及び固体自由形状製造からなる群から選択される、段階と;
熱処理によって前記多孔質構造体を処理して、前記多孔質構造体に付着する複数の微粒子の間の結合強度を増加させ、前記多孔質構造体が、前記多孔質構造体の表面積を減少させることがない段階であって、前記熱処理が、大気圧未満での不活性ガス炉、又は真空において実施される、段階と;
前記熱処理のための時間及び温度を選択する段階と;
を含む方法であって、
前記時間が30分と300分との間であり、前記温度が、800℃と1200℃との間であり、前記熱処理の時間、及び温度が、少なくとも多孔質構造体の表面の所望の摩擦に基づいて決定され
前記熱処理が、1.5から5.0の、首径に対する平均微粒子直径の比率を提供する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2012年2月20日に出願された米国仮特許出願第61/600,963号の優先権を主張する。本優先出願の開示は、参照によりその全文が組み込まれる。
【0002】
本開示は一般的に、高速製造技術、及び/又は添加材製造技術によって製造される多孔質構造体、並びにその作製方法に関するものであり、より具体的には多孔質構造体の表面特性を改善することに関する。
【背景技術】
【0003】
特定の医療用インプラント、及び整形外科用インプラントは、骨/細胞の内部成長を促進するための多孔性、及び重量負荷の目的のための強度を必要とする。例えば、多くの整形外科用インプラントは、治療の間に骨の内部成長を促進するための骨格構造、及び患者をより早く歩行可能にすることを意図した重量負荷区画を提供する多孔質区画を含む。高速製造技術(RMT)、特に直接金属製造(DMF)、又は直接金属レーザー焼結(DMLS)、及び固体自由形状製造(SFF)は、医療用インプラント、又は医療用インプラントの一部において用いられる金属発泡体を製造するために用いられてきた。また、これらの技術は、添加剤製造技術として参照される。一般的に、RMT法は、3DのCADモデルから構造体を構築することを可能にし、モザイク型の/三角の固体、及び滑らかな固体を含む。例えば、DMF技術は、レーザー、又は電子ビーム等のエネルギー源によって粉末の層を照射することによって固化される粉末から一度に3次元構造体の一層を製造する。粉末は、エネルギー源の適用によって、融合、融解、又は焼結され、粉末層の選択された部分へとラスタースキャン方式で向けられる。一つの粉末層におけるパターンを融合した後、粉末の追加の相が与えられ、プロセスは、所望の構造体が完成されるまで、層間で起こる融合によって繰り返される。
【0004】
図1は、50Xの倍率でとられた、RMTによって構築された例示的な多孔質金属構造体の走査型電子顕微鏡(SEM)像である。分かるように、高速製造技術によって構築されるこのような多孔質金属の骨の内部成長の構造体は、構造体に半融合した、又は部分的に融合した、球状の金属微粒子、又はビーズによって覆われる完全に融解したストラットを含む。これはなぜなら、レーザーが粉末に当たるときに、粉末が液状に融解され、隣接する領域に融合する溶融プールを生成するからである。しかしながら、溶融プールの非常に端では、いくつかの粉末粒子は、完全には液状へは融解されない。結果として、冷却後、多孔質構造体の表面はしばしば、構造体に部分的に付着しただけの残留粉末粒子を含む。
【0005】
多孔質構造体が医療用インプラントにおいて用いられるとき、これらの半融合した微粒子は細胞付着、及びそれに続く生体内での骨の内部成長のための多孔質構造体の表面積を増加させる優位点を有する。しかしながら、これらの粒子が緩く結合されすぎる場合、それらは、(例えば、骨と多孔質構造体との間の微細な動きによって)移植、又は使用の間に剥がれることがあり、関節腔へと移動し、場合によっては第三体の粒子としての役割を果たしてインプラントの軸受表面の摩耗を増大させることがある。表面を仕上げる、及び付着した粉末粒子を除去するための、機械加工、又は研磨等の典型的な製造後のプロセスは、内部ストラット、又は表面が届かないこれらの構造体の多孔性の性質に起因して、多孔質構造体に利用できない。さらに、このようなプロセスにおいて用いられる機械オイル、及び試薬は、十分に除去されない場合、骨の内部成長に悪い影響を与え得るので、これらの製造後のプロセスは、汚染の懸念を与える。
【0006】
これらの微粒子を取り扱うための既知の製造後のプロセスは、特許文献1において開示されるような化学的エッチングによる微粒子の除去を、又は、Stamp等によって開示される(非特許文献1)ような多孔質構造体の本体へそれらを融解することを含む。これらの方法が、微粒子が剥がれないこと、及び使用の間に患者に害を与えないことを保証する一方で、それらはまた、細胞付着のための多孔質構造体の凹凸、及び表面積を減少させることによってこれらの微粒子によって提供される優位点を消滅させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許出願公開第2006/0147332号明細書
【非特許文献】
【0008】
【文献】J Master Sci: Mater. Med (2009) 20:1839-48
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以上の点を考慮して、細胞付着、及び初期固定等の特定の利点のために、多孔質構造体の表面積、凹凸、及び/又は摩擦を実質的に減少させることなく、微粒子の付着強度を向上させるための効率的な方法に関する必要性がいまだに存在する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様によると、熱処理を備える高速製造技術によって形成された多孔質構造体を処理して、前記多孔質構造体に付着した複数の微粒子の間の結合強度を増加させ、前記多孔質構造体は多孔質構造体の表面積を実質的に減少させることがない、段階を含む方法が提供される。
【0011】
一実施形態では、熱処理は、1より大きく、5未満の、首径に対する平均微粒子直径の比率を提供する。
【0012】
一実施形態では、熱処理は、高真空炉処理、抵抗熱処理、放射熱処理、電子ビーム走査、レーザービーム走査、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0013】
一実施形態では、熱処理は、選択された時間、及び温度に関して実施される。
【0014】
他の一つの実施形態では、本方法は、前記熱処理に関して時間、及び温度を選択する段階をさらに含み、前記選択は、前記多孔質構造体の所望の粗さ、及び摩擦を少なくとも実質的に維持しつつ、前記複数の微粒子と、前記多孔質構造体との間の結合を向上させるように構成される。
【0015】
他の一つの実施形態では、本方法は、前記熱処理に関して時間、及び温度を選択する段階をさらに含み、前記選択は、前記多孔質構造体の粗さを増加させつつ、前記複数の微粒子と、前記多孔質構造体との間の結合を向上させるように構成される。
【0016】
一実施形態では、複数の微粒子は、金属、セラミック、金属-セラミック(サーメット)、ガラス、ガラス-セラミック、ポリマー、複合材料、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される粉末を含む。一実施形態では、金属材料は、チタン、チタン合金、ジルコニウム、ジルコニウム合金、ニオブ、ニオブ合金、タンタル、タンタル合金、ニッケル-クロム(例えば、ステンレス鋼)、コバルト-クロム合金、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0017】
多孔質構造体がチタン合金を含む一実施形態では、チタン合金構造体の熱処理の温度は、約800℃より大きく、約1200℃までの間である。他の一実施形態では、チタン合金構造体の熱処理の温度は、約950℃と約1150℃との間である。他の一つの実施形態では、チタン合金構造体の熱処理の温度は、約1000℃と約1100℃との間である。他の一つの実施形態では、チタン合金構造体の熱処理の温度は、約1025℃と約1075℃との間である。他の一つの実施形態では、チタン合金構造体の熱処理の温度は、約1040℃と約1060℃との間である。他の一つの実施形態では、チタン合金構造体の熱処理の温度は、約1050℃である。
【0018】
一実施形態では、多孔質構造体は、約30分から300分まで熱的に処理される。他の一つの実施形態では、多孔質構造体は、約60分から180分まで熱的に処理される。他の一つの実施形態では、多孔質構造体は、約90分から約150分まで熱的に処理される。さらに他の一つの実施形態では、多孔質構造体は、約120分の間熱的に処理される。
【0019】
一実施形態では、熱処理は、大気圧未満、例えば、約1atm、又は約0.21の酸素分圧での不活性ガス炉、又は真空において実施される。他の一つの実施形態では、熱処理は、約0.02torr未満の酸素分圧を備える不活性ガス炉、又は真空において実施される。他の一つの実施形態では、熱処理は、約10-4torr未満の酸素分圧を備える不活性ガス炉、又は真空において実施される。さらに他の一つの実施形態では、熱処理は、約10-5torr以下の酸素分圧を備える不活性ガス炉、又は真空において実施される。
【0020】
一実施形態では、熱処理の時間、及び温度は、複数の微粒子のサイズ、及び複数の微粒子の固体拡散係数に少なくとも基づいて決定される。
【0021】
一実施形態では、熱処理の時間、及び温度は、多孔質構造体の所望のアスペクト比に少なくとも基づいて決定される。
【0022】
一実施形態では、熱処理の時間、及び温度は、多孔質構造体の表面の所望の摩擦に少なくとも基づいて決定される。
【0023】
他の一つの実施形態では、本方法は、前記処理された多孔質構造体によって医療用インプラントを形成する段階を含む。一実施形態では、医療用インプラントは、整形外科用インプラント、歯科用インプラント、及び血管用インプラントからなる群から選択される。
【0024】
一実施形態では、選択する段階は、処理前の前記多孔質構造体の摩擦値を決定する段階と、処理後の前記多孔質構造体の摩擦値を決定する段階と、処理前の摩擦値が処理後の前記摩擦値と少なくとも実質的に同一になるまで前記処理の時間、及び温度を調節する段階と、を含む。
【0025】
一実施形態では、選択する段階は、処理前の前記多孔質構造体の摩擦値を決定する段階と、処理後の前記多孔質構造体の摩擦値を決定する段階と、処理後の摩擦値が処理前の前記摩擦値よりも高くなるまで前記処理の時間、及び温度を調節する段階と、を含む。
【0026】
一実施形態では、前記処理に関して選択された時間、及び温度は、処理前の摩擦値が処理後の摩擦値の約0%から約15%未満以内であることをもたらす。他の一つの実施形態では、前記処理に関して選択された時間、及び温度は、処理前の摩擦値が処理後の摩擦値の約5%から約10%以内であることをもたらす。他の一つの実施形態では、前記処理に関して選択された時間、及び温度は、処理前の摩擦値が処理後の摩擦値の約10%から約15%未満以内であることをもたらす。他の一つの実施形態では、前記処理に関して選択された時間、及び温度は、処理前の摩擦値が処理後の摩擦値の約8%から約12%以内であることをもたらす。
【0027】
一実施形態では、摩擦値は、前記多孔質構造体が類似の構成要素に対して連接されるときに摩擦係数を含む。
【0028】
一実施形態では、構造体の摩擦、及び、又は粗さは、53rd ORS, 2007でHeiner及びBrownによって記載されるような斜面法を用いて、又はthe Society for Biomaterials (SFB), 2008によって主催された会合、World Biomaterials Congress (WBM)で、Gilmour等において記載されたピンオンディスク試験装置を用いて測定され、両方の開示は、参照によって組み込まれる。一実施形態では、ピンオンディスク法は、動作の最初での、また、動作の間での摩擦値を提供する。
【0029】
他の優位点、及び特徴は、添付の図面と併せて読む際、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。以下の本発明の詳細な説明がより良く理解され得るように、上述のものは、本発明の特徴、及び技術的優位点をかなり広く概説してきた。本発明の追加の特徴、及び優位点は、以下で説明されることになり、本発明の特許請求の範囲の主題を形成する。開示される概念、及び特定の実施形態は、本発明と同一の目的を実行するための他の構造体を設計、及び修正するための基礎として容易に利用され得ることが当業者に理解されるべきである。また、このような同等の構造は、添付の特許請求の範囲に記載されるような本発明の精神、及び範疇から逸脱しないことが当業者によって認識されるべきである。さらなる目的、及び優位点と共に、その組織、及び動作の方法の両方に関して、本発明の特徴であると考えられる新規の特徴は、添付の図面と関連して考慮される際に、以下の説明からより理解されるであろう。しかしながら、それぞれの図面は、例示、及び説明の目的のためにに提供され、本発明の制限の定義として意図されるのではないことが明確に理解されることになるであろう。
【0030】
開示される方法、及び装置のより完全な理解のために、添付の図面において詳細に示される実施形態が参照されるべきである。
【0031】
図面は必ずしも縮尺通りではなく、開示される実施形態は、図式的に、及び部分図でときどき示されることが理解されるべきである。場合によっては、開示される方法、及び装置の理解のために必要ではない、又は他の詳細の認識を困難にする詳細は省略され得る。もちろん、この開示は、本明細書で示される特定の実施形態に限定されるものでないことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】50Xの倍率でとられた、高速製造技術によって製造された多孔質構造体の一部の走査型電子顕微鏡(SEM)像である。
図2】本開示の態様に従って処理された例示的な多孔質構造体を含む、様々な製品の摩擦係数を比較しているグラフである。
図3】例示的なピンアンドディスク試験装置の写真である。
図4】ストラットに付着した、又は互いに付着した緩い粒子の低倍率、及び高倍率の像を示す。
図5】異なる温度で熱処理されたときに、これらの緩い粒子がどのように互いに付着することになるかを示す。
図6】異なる温度で熱処理されたときに、これらの緩い粒子がどのように互いに付着することになるかを示す。
図7】異なる温度で熱処理されたときに、これらの緩い粒子がどのように互いに付着することになるかを示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本開示は、細胞付着、及び初期固定のための最適な摩擦、又は粗さ等の、所望の特性を実現するために、多孔質構造体の表面積、又は摩擦を実質的に減少させることなく、多孔質構造体への微粒子の付着強度、又は結合の改善に取り組むための方法を提供する。より高い摩擦によるより粗い構造体は、より安定であり、骨に対する微細な動きを防ぐので、より早い安定性、及び骨の内部成長に関して有益であると考えられる。粉末粒子を融解し、それらを共に融合する構築技術により、RMTによって構築された多孔質構造体はしばしば、緩い、又は、多孔質構造体の表面へと部分的に融合された(半融合した)のいずれかである残留粉末粒子を含む。これらの緩い、又は半融合した粒子は、細胞の成長を可能にする多孔性、又は表面積等の特定の有益な特性を提供する。しかしながら、多孔質構造体が類似のインプラント構成要素、又は患者の骨に対して連接されるとき、それらが患者の身体においてはがれるならば、それらは害を及ぼすことになり得る。
【0034】
本開示の一態様によると、微粒子の表面積を維持しつつこれらの粉末粒子、又は微粒子の結合、又は付着強度を増加するために、RMTによって形成された多孔質構造体は熱処理を受ける。多孔質構造体は、多孔質構造体の表面積を実質的に減少させることなく多孔質構造体の本体への微粒子の結合強度を増加させるのに十分な特定の時間の間、特定の温度、及び圧力を有する熱処理に晒される。好ましい実施形態では、熱処理は、高真空炉処理を含む。しかしながら、他の実施形態は、放電プラズマ焼結若しくは他の適切な方法を含む抵抗熱処理、白色光放射を含む放射熱処理、電子ビーム走査、又はレーザービーム走査等の当業者に既知の類似の熱技術を採用することを検討する。
【0035】
本開示の一態様によると、熱処理は、多孔質構造体の表面積を減少させることになるであろう、微粒子が多孔質構造体の本体へ完全に融解すること、がないように保障するために制御される。好ましい実施形態では、熱処理の適切な条件が、多孔質構造体が類似の構成要素に対して連接される際、多孔質構造体の表面積、摩擦、及び/又は凹凸を保つ、又は増加させるパラメーターを選択することによって決定され得る。
【0036】
多孔質構造体の凹凸を決定することは、細胞付着、及び初期固定等の、特定の利点に関する所望の特性を特徴づける他の一つの方法である。凹凸は、コア構造体を誇りに立つ材料のピークである。凹凸のアスペクト比は、凹凸自身の最大幅に対するコア構造(又はストラット)の上のピークの高さとして定義され得る。粒子サイズに基づいて、凹凸は丸められ得る(例えば、1に近い、又は1未満のアスペクト比)、又は鋭い(例えば、アスペクト比>1)ことがある。
【0037】
微粒子は、RMTプロセスの間に融解しなかった残留粒子であるので、微粒子は、多孔質構造体自身と同一の材料を含む。一実施形態では、複数の微粒子は、金属、セラミック、金属-セラミック(サーメット)、ガラス、ガラス-セラミック、ポリマー、複合材料、及びそれらの組み合わせからなる群から選択された粉末を含む。一実施形態では、金属材料は、チタン、チタン合金、ジルコニウム、ジルコニウム合金、ニオブ、ニオブ合金、タンタル、タンタル合金、ニッケル-クロム(例えば、ステンレス鋼)、コバルト-クロム合金、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される。
【0038】
本開示の一つの特定の実施形態では、多孔質構造体は、チタン合金を含む。チタン合金構造体の熱処理の温度は、約800℃より高く約1200℃までの間である。他の一つの実施形態では、チタン合金構造体の熱処理の温度は、約950℃と約1150℃との間である。他の一つの実施形態では、チタン合金構造体の熱処理の温度は、約1000℃と約1100℃との間である。他の一つの実施形態では、チタン合金構造体の熱処理の温度は、約1025℃と約1075℃との間である。他の一つの実施形態では、チタン合金構造体の熱処理の温度は、約1040℃と約1060℃との間である。好ましい実施形態では、熱処理の温度は、約1050℃である。
【0039】
熱処理の持続時間は、好ましくは約30分から約300分、より好ましくは約60分から約180分、及び約90分から約150分の範囲であり得、最も好ましくは約120分であり得る。熱処理は、好ましくは大気圧、例えば、約1atm、若しくは約0.21の酸素分圧、未満で、不活性化ガス炉、又は真空炉において実施される。他の一つの実施形態では、熱処理は、真空炉、又は、好ましくは約0.02torr未満の、より好ましくは約10-4torr未満の、最も好ましくは約10-5torr以下の酸素分圧を有する不活性ガス炉、又は真空炉において実施される。
【0040】
他の一つの態様によると、持続時間(又は処理時間)、及び温度は少なくとも、微粒子のサイズ、及び固体拡散係数に基づく。理論に拘束されることを意図するものではないが、本発明者は、これが、材料の融点、及び粒子のサイズの関数である、ストラット上での粒子の焼結に起因すると考える。
【0041】
構造体の摩擦、及び粗さは、当業者に既知の方法によって測定され得る。一つの例示的な方法は、53rd ORS, 2007においてHeiner、及びBrownによって記載されたような斜面法である。他の一つの例示的な方法は、WBM,2008でGilmour等において記載される、ピンオンディスク試験装置である。これらの方法のいずれかにおいて、骨の類似材料、又は死体検体のいずれかが用いられ得る。斜面法は、動作の最初での摩擦情報を提供するが、動作の間での摩擦情報は必ずしも提供しない。ピンオンディスク法は、動作の最初での、及び動作の間での両方に関する情報を提供する。図3は、ピンオンディスク法を実施するための例示的な装置の写真である。典型的には、ピンオンディスク法では、44N(0.15MPa)の垂直の定格負荷が多孔質構造体から作製されたピンへと印加される。ピンは、図3に示されるピンオンディスク機械の上部取付具に取り付けられる。機械は、ベースプレートが約3.8mm/秒の変位速度で円弧状の運動経路において全ての骨類似プレートを回転させるようにプログラムされる。垂直、及び水平負荷は、100Hzでサンプリングされ、その後、最大の動的摩擦係数(垂直力で割った接線力)を計算するために用いられる。これらの試験パラメーターは、例示的な目的のために提供されるものであり、限定する意図はない。パラメーター、及び条件は、多孔質構造体、及び試験目標に基づいて適切に変更され得る。
【0042】
図2は、6つのタイプの製品のサンプルの平均摩擦係数のチャートである。第一の製品は、市販の多孔質内部成長面である、ラフコート(ROUGHCOAT)ビーズである。それは、固体基板上で焼結したおよそ250μm~350μmのサイズのビーズから成る。ROUGHCOATビーズの3つのサンプルの摩擦係数が測定された。図2を参照すると、ROUGHCOATビーズサンプルの平均(±std. dev.)係数は、約0.55±0.08であった。
【0043】
図2のチャートにおける第二の製品は、“RM100%”として示される、任意の処理なしでRMTによって形成された多孔質構造体であった。任意の処理なしでRMTによって形成された6つの異なる多孔質構造体の摩擦係数が測定された。RM100%のサンプルに関する平均(±std. dev.)係数は、約1.04±0.08であった。
【0044】
第三の製品は、本開示の態様によって処理された、RMTによって形成された多孔質構造体であり、特にサンプルは、約1時間の期間の間、真空下(<10-5Torr)で1050Cの温度で熱的に処理された。これらのサンプルは、図2上で“RM 100%+1050C”として示される。3つの異なるRM 100%+1050Cの摩擦係数が測定された。RM 100%+1050Cのサンプルに関する平均(±std. dev.)係数は、約1.13±0.04であった。
【0045】
図2によって反映されるように、本開示の態様による熱処理は、処理されていない多孔質構造体である、RM100%のサンプルと比較して多孔質構造体の摩擦係数を増加させる。摩擦の増加は、この構造体が所望の凹凸を保ち、そのため、微粒子と多孔質構造体との間の結合強度が改善されつつ、多孔質構造体の有益な点の増加、例えば、より高い摩擦の結果としてのより高い安定性に起因する改善された細胞付着、を提供することを示す。
【0046】
しかしながら、熱処理は、制御されない場合、多孔質構造体の摩擦係数の減少等の有害な作用をもたらし得る。図2を参照すると、第四の製品は、以下の条件において熱処理された、RMTによって形成された多孔質構造体であった:真空下(<10-5Torr)で1時間、1200℃。これらのサンプルは、図2において“RM100%+1200C”として示される。3つの異なるRM 100%+1200Cの摩擦係数が測定された。RM 100%+1200C製品に関する平均(±std. dev.)係数は、0.88±0.16であった。実際、より高温での熱処理は、処理されていない多孔質構造体であるRM 100%、及び、より低温で処理された多孔質構造体であるRM 100%+1050Cと比較して、多孔質構造体の摩擦係数を減少させる。摩擦の減少は、多孔質構造体の表面積、又は凹凸が減少したことを示す。理論によって制限されることを意図するものではないが、より高い温度が、相当な数の微粒子を多孔質構造体の本体へと融解させ、それによって、凹凸、及び表面積、それゆえ、摩擦係数を減少させると考えられる。
【0047】
この仮説を調べるために、多孔質RM構造体を構築するために用いられるTi6Al4V粉末を用いて、緩い微粒子、又はビーズ同士の焼結を評価するために、実験が行われた。図4は、ストラットに付着した、又は互いに付着した緩い粒子の低倍率、及び高倍率の像を示す。分かるように、いくつかの粒子は、かろうじて互いに付着しており(図4C)、いくつかは、結合を不十分に形成した(図4B)。図5から7は、異なる温度で熱処理されたときに、これらの緩い粒子がどのように互いに付着することになるかを示す。図5は、800Cで1時間の間実施された熱処理を示す。粒子はいまだにそれらの球形の形状を保ち、粒子の結合においていくらかの強化が生じている。図6は、1050Cで2時間の間実施された熱処理を示す。粒子間の重要な結合が、粒子の球形の形状を失うことなく今は生じている。加えて、表面積をさらに向上させる、ファセットがこれらの微粒子の表面上に形成された。図7は、1200Cで2時間の間の焼結後の粒子の外観を示す。微細粉末粒子の十分な融解は生じず、いくつかの微粒子は球形の形状を失ったため、実質的に表面積が減少した。これらの粒子同士の付着を評価するための一つの方法は、首径に対する微粒子の直径の比率(PD/ND)を測定することである。より高い比率は、より高い摩擦だけでなく粒子の脱落をももたらし得る不十分な結合を示す。比率PD/NDが1に近い場合、それは、微粒子が互いにほとんど融解されたことを示す。図6に示されるサンプルの断面の金属組織評価は、2.1の平均PD/NDを示した。
【0048】
本開示の一態様によると、熱処理は、他の粒子、又はストラットに付着した微粒子の首径に対する微粒子の直径が1.5から5.0であるように実施される。この比率は、粒子の結合をうまく維持するように見えるだけでなく、表面積、それゆえ構造体の摩擦特性も保つ。この比率は、標準的な断面金属組織技術によって評価され得る。RM構造体のサンプルは、区分化され、搭載され、研磨され、金属顕微鏡を用いて測定される。少なくとも5つのランダムな視野が選択され、微粒子の直径、及び首径を測定する。25X、50X、又は100Xの倍率が測定のために選択される。粒子のサイズが著しく異なる場合、粒子の直径の平均値をとり、その後、首径で割って、首径に対する微粒子の直径の正確な測定を得ることが重要である。複数の粒子が互いに付着している場合、粒子の直径、及び首径の平均は、粒子、又はストラットの群のものに関して計算される。
【0049】
本発明のいくつかの実施形態では、熱処理後の首径に対する微粒子の直径は、約1.75から約4.00であり得る。他の実施形態では、熱処理後の首径に対する微粒子の直径は、約1.8から約3.6であり得る。
【0050】
図2を参照すると、第五の、及び第六の製品は、本開示の態様によって処理された多孔質構造体の摩擦係数を比較するための基準としての役割を果たす市販の製品である。第五の製品は、現在Zimmer社によって製造されるTRABECULAR METALである。TRABECULAR METALは、Zimmer社の登録商標である。TRABECULAR METALの二つのサンプルの摩擦係数が測定され、サンプルの平均(±std. dev.)は1.11±0.03であった。
【0051】
第六の製品は、Smith and Nephew社によって製造されるSTIKTITEであった。STIKTITEは、Smith and Nephew社の登録商標である。これは一般的に、多孔質の表面を生成するために、非対称のチタン粉末を焼結することによって製造される。STIKTITEの三つのサンプルの摩擦係数が測定された。STIKTITEサンプルの平均(± std. dev.)摩擦係数は、1.14±0.07であった。図2に示されるように、STIKTITE、及びTRABECULAR METALの摩擦係数は、RM 100% + 1050Cサンプルの摩擦係数と同様である。
【0052】
本開示の多孔質構造体は、同様の摩擦係数を有する市販のSTIKTITE、及びTRABECULAR METAL製品によって得られないことがある、オプションを提供する。例えば、STIKTITEは、優れた摩擦面を製造し提供することが容易であるが、最終製品は、その上に非対称のTi合金粉末が焼結した固体基質を含み、STIKTITEだけの完全な多孔質構造体の製造に難題をもたらし得る。
【0053】
TRABECULAR METALは、スタンドアロンの多孔質構造体として製造され得る一方で、この構造体の製造はもっぱら、非常に高価な材料であるタンタルの使用を必要とする。加えて、この構造体を生成するために用いられる化学気相蒸着法は、長く冗長なだけでなく、堆積のために用いられるいくつかの試薬を生成するために塩素ガスが用いられるので、環境保全に対する認識において潜在的に有害である。
【0054】
本開示の一態様によると、約800℃未満である熱処理は、微粒子の付着強度を改善するのに、例えば、緩い微粒子を十分に結合するのに不十分である。熱処理が緩い微粒子を結合するのに十分であったかどうかを決定するための一つの例示的な方法は、脱イオン水を含む超音波処理機において、熱的に処理されたサンプルをかき混ぜることによってRM構造体の粒子の脱落を評価することを含む。一実施形態では、試験されることになるサンプルは、高精度量りの上で最初に計量される。その後サンプルは、脱イオン水に沈められ、当業者に既知の適切な量の時間、例えば4分間、超音波処理機において超音波振動を受ける。サンプルは、超音波振動を受け、メタノールによってすすがれた後で取り出され、圧縮空気によって送風乾燥され、好ましくは少なくとも2時間の間真空下で乾燥される。乾燥後、サンプルは、試験後の重量を決定するために再び計量される。試験前と試験後の重量における違いは、粒子脱落に由来する質量損失を決定するために用いられた。
【0055】
一つの特定の実施例では、構築されたままのサンプル(熱処理なし)は、約6mg失った。真空中(<10-4Torr)で約1時間の間、約800℃で熱処理されたサンプルは約0.3mg失い、一方で、約1050℃で約1時間の間、及び約1200℃で約1時間の間熱処理されたサンプルは0.02mg未満失った。従って、約800℃での熱処理は、緩い微細サンプルを結合するのに不十分であり、一方で、より高い温度での熱処理は、多孔質構造体への微粒子の付着強度を改善させ、実質的に全ての微粒子を多孔質構造体上に保持する。しかしながら、本開示の態様による熱処理を実施することなしでは、微粒子の改善された結合はいまだに、本明細書で議論されるように、処理された多孔質構造体に関して望ましくない効果をもたらし得る。
【0056】
好ましい実施形態では、熱処理は、多孔質構造体の特定の材料に関して最適化され得る。一態様によると、最適化は、任意の処理の前に、多孔質構造体の摩擦値、例えば、摩擦係数を最初に決定することによって行われる。温度、及び時間は、最初の熱処理検査のために選択される。その後、多孔質構造体は、選択された条件によって、この第一回の熱処理で処理される。最適化は、処理された多孔質構造体の摩擦値を決定することによって続く。処理後の摩擦値が増加、又は実質的に同一を維持する場合、選択された条件は、多孔質構造体の表面積を実質的に減少させることなく、多孔質構造体への微粒子の結合強度を増加させるための好ましい条件である。しかしながら、処理後の摩擦値が減少する場合、次に新しい温度、及び時間が、次の熱処理検査のために選択される。温度は減少されるべきである。温度が微粒子の結合強度を向上させるのに不十分な場合、温度は上昇されるべきである。最適化のステップが繰り返され、温度、及び時間は、処理後の摩擦値が処理前の摩擦値よりと実質的に同一、又はより高くなるまで調整される。一実施形態では、上記処理に関して選択された時間、及び温度は、処理前の摩擦値が、処理後の摩擦値の約0%から約15%未満以内であることをもたらす。他の一つの実施形態では、値が、処理後の摩擦値の約5%から約10%以内である。他の一つの実施形態では、値が、処理後の摩擦値の約10%から約15%未満である。他の一つの実施形態では、値が、処理後の摩擦値の約8%から約12%以内である。
【0057】
本開示の態様によって処理された多孔質構造体は、医療用インプラントを形成するために用いられ得る。一実施形態では、医療用インプラントは、整形外科用インプラント、歯科用インプラント、及び血管用インプラントから成る群から選択される。一実施形態では、整形外科用インプラントは、腰、膝、肩、肘、及び脊椎のインプラントからなる群から選択される。
【0058】
本発明、及びその優位点が詳細に説明されてきたが、様々な変更、置換、及び改変が、添付の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の精神、及び範疇から逸脱することなく、本明細書で作製され得ることが理解されるべきである。さらに、本出願の範疇は、本明細書において説明される、プロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、及びステップの特定の実施形態を制限することを意図するものではない。当業者は、本発明の開示から容易に理解することになるので、本明細書で説明された対応する実施形態と、実質的に同一の機能を実行する、又は、実質的に同一の結果を達成する、現在存在する、又は後に発展されることになる、プロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、又はステップは、本発明によって活用され得る。従って、添付の特許請求の範囲は、このようなプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、又はステップを、それらの範疇内に含むことを意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7