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特許7286380医用画像処理装置及び医用画像処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-26
(45)【発行日】2023-06-05
(54)【発明の名称】医用画像処理装置及び医用画像処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/10 20160101AFI20230529BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20230529BHJP
   A61B 8/14 20060101ALI20230529BHJP
   A61B 5/055 20060101ALI20230529BHJP
【FI】
A61B34/10
A61B6/03 377
A61B6/03 370Z
A61B6/03 360G
A61B8/14
A61B5/055 380
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019069641
(22)【出願日】2019-04-01
(65)【公開番号】P2020168041
(43)【公開日】2020-10-15
【審査請求日】2022-02-02
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成25年度、国立研究開発法人科学技術振興機構、COIプログラム、COI拠点「自分で守る健康社会拠点」委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】504137912
【氏名又は名称】国立大学法人 東京大学
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 一郎
(72)【発明者】
【氏名】小野 稔
(72)【発明者】
【氏名】前田 恵理子
(72)【発明者】
【氏名】縄田 寛
(72)【発明者】
【氏名】山内 治雄
(72)【発明者】
【氏名】月原 弘之
(72)【発明者】
【氏名】井野 賢司
(72)【発明者】
【氏名】重 文将
(72)【発明者】
【氏名】藤本 克彦
(72)【発明者】
【氏名】坂口 卓弥
【審査官】和田 将彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/002054(WO,A1)
【文献】特開2016-067736(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 34/10
A61B 5/055
A61B 6/03
A61B 8/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
心臓に関する物理量を含む、心臓の形状及び性状に関する特徴量を取得する取得部と、
前記特徴量を用いて、開胸後及び閉胸後の前記心臓の状態を推定する推定部と、
推定された前記心臓の状態に関するパラメータをディスプレイに出力する出力部と
を備える、医用画像処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、X線CT装置、磁気共鳴イメージング装置、超音波診断装置及びデータベースの少なくとも一つから前記特徴量を取得する、
請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記特徴量として、前記心臓の形状データ、前記心臓の硬さ、前記心臓の圧力、及び、前記心臓の質量を取得する、
請求項1又は2に記載の医用画像処理装置。
【請求項4】
前記推定部は、前記開胸及び前記閉胸によって生じる前記心臓の位置変化を考慮して、当該位置変化に伴って変形した後の前記心臓の状態を推定する、
請求項1~3のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
【請求項5】
前記推定部は、前記心臓に対する他の構造物からの圧迫、前記心臓及び血管への血液の流入、前記心臓の拍動、麻酔による筋肉の弛緩、及び、温度の少なくとも一つをさらに考慮して、変形した後の前記心臓の状態を推定する、
請求項4に記載の医用画像処理装置。
【請求項6】
前記出力部は、前記パラメータとして、手術の治療効果を表す情報を前記ディスプレイに出力する、
請求項1~5のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
【請求項7】
前記出力部は、前記治療効果を表す情報として、effective height、coaptation height、心臓弁に含まれる複数の弁尖それぞれの自由縁の中心の座標、及び、前記弁尖それぞれの自由縁の中心の位置が一致するか、どの程度ずれがあるかを示す情報の少なくとも一つを前記ディスプレイに出力する、
請求項6に記載の医用画像処理装置。
【請求項8】
前記取得部は、前記心臓における心室、心房、心臓弁、及び、大動脈の一部を含む範囲について前記特徴量を取得する、
請求項1~7のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
【請求項9】
心臓に関する物理量を含む、心臓の形状及び性状に関する特徴量を取得する取得機能と、
前記特徴量を用いて、開胸後及び閉胸後の前記心臓の状態を推定する推定機能と、
推定された前記心臓の状態に関するパラメータをディスプレイに出力する出力機能と
をコンピュータに実現させるための医用画像処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用画像処理装置及び医用画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、心臓の手術を支援するための技術として、医用画像診断装置によって収集された画像データを用いて心臓の手術をシミュレートする技術が知られている。例えば、このような技術の一例として、開胸手術前に、心臓の弁及び弁基部とグラフト(人工血管)とを接合する手術における最適な縫合位置をシミュレートする技術が知られている。しかしながら、このような従来技術において、開胸及び閉胸による心臓の変形を考慮したものは存在しておらず、そのため、心臓の手術を適切に支援することが難しい場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2013/031742号
【文献】特開2009-022733号公報
【文献】特開2014-108313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、心臓の手術をより適切に支援することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る医用画像処理装置は、取得部と、推定部と、出力部とを備える。取得部は、心臓の形状及び性状に関する特徴量を取得する。推定部は、前記特徴量を用いて、開胸後及び閉胸後の前記心臓の状態を推定する。出力部は、推定された前記心臓の状態に関するパラメータをディスプレイに出力する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、本実施形態に係る医用画像処理装置の構成の一例を示す図である。
図2図2は、本実施形態に係る取得機能による特徴量の取得の一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態に係る推定機能による胸部を開く角度の設定の一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態に係る推定機能による開胸後のシミュレーションの一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態に係る推定機能による開胸後のシミュレーションの一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態に係る推定機能による大動脈弁の機能を回復させる手技のシミュレーションの一例を示す図である。
図7図7は、本実施形態に係る推定機能によるグラフトと大動脈とを接合する手技のシミュレーションの一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態に係る出力機能による心臓の状態に関するパラメータの出力の一例を示す図である。
図9図9は、本実施形態に係る出力機能による心臓の状態に関するパラメータの出力の一例を示す図である。
図10図10は、本実施形態に係る医用画像処理装置によって行われる処理の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら、医用画像処理装置及び医用画像処理プログラムの実施形態について詳細に説明する。
【0008】
図1は、本実施形態に係る医用画像処理装置の構成の一例を示す図である。
【0009】
例えば、図1に示すように、本実施形態に係る医用画像処理装置100は、ネットワーク200を介して、医用画像診断装置300及び医用画像保管装置400と相互に通信可能に接続される。
【0010】
医用画像診断装置300は、画像診断等に用いられる被検体の医用画像を取得する。具体的には、医用画像診断装置300は、医用画像として、被検体の2次元画像データや3次元画像データ(ボリュームデータとも呼ばれる)を生成する。例えば、医用画像診断装置300は、X線CT(Computed Tomography)装置、磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置、超音波診断装置等である。
【0011】
医用画像保管装置400は、ネットワーク200を介して、医用画像診断装置300から画像データを取得し、取得した画像データを自装置内の記憶回路に記憶させる。例えば、医用画像保管装置400は、サーバやワークステーション等のコンピュータ機器によって実現される。
【0012】
医用画像処理装置100は、ネットワーク200を介して医用画像診断装置300又は医用画像保管装置400から画像データを取得し、取得した画像データに対して各種画像処理を行う。例えば、医用画像処理装置100は、サーバやワークステーション、パーソナルコンピュータ、タブレット端末等のコンピュータ機器によって実現される。
【0013】
具体的には、医用画像処理装置100は、ネットワーク(NetWork:NW)インタフェース110、記憶回路120、入力インタフェース130、ディスプレイ140、及び処理回路150を有する。
【0014】
NWインタフェース110は、ネットワーク200を介して接続された他の装置と医用画像処理装置100との間で送受信される各種データの伝送及び通信を制御する。具体的には、NWインタフェース110は、処理回路150に接続されており、医用画像診断装置300又は医用画像保管装置400から受信した画像データを処理回路150に出力する。例えば、NWインタフェース110は、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。
【0015】
記憶回路120は、各種データを記憶する。具体的には、記憶回路120は、処理回路150に接続されており、処理回路150から送られる命令に応じて、入力された画像データを記憶し、又は、記憶している画像データを処理回路150に出力する。例えば、記憶回路120は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子や、ハードディスク、光ディスク等によって実現される。なお、記憶回路120は、記憶部の一例である。
【0016】
入力インタフェース130は、操作者から各種指示及び各種情報の入力操作を受け付ける。具体的には、入力インタフェース130は、処理回路150に接続されており、操作者から受け取った入力操作を電気信号へ変換し制御回路へと出力する。例えば、入力インタフェース130は、関心領域(Region Of Interest:ROI)の設定等を行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力インタフェース、及び音声入力インタフェース等によって実現される。なお、本明細書において、入力インタフェース130は、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース130の例に含まれる。
【0017】
ディスプレイ140は、処理回路150に接続され、処理回路150から出力される各種情報及び各種画像データを表示する。例えば、ディスプレイ140は、液晶モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタ、タッチパネル等によって実現される。
【0018】
処理回路150は、入力インタフェース130を介して操作者から受け付けた入力操作に応じて、医用画像処理装置100の構成要素を制御する。例えば、処理回路150は、NWインタフェース110から出力される画像データを記憶回路120に記憶させる。また、例えば、処理回路150は、記憶回路120から画像データを読み出し、ディスプレイ140に表示する。例えば、処理回路150は、プロセッサによって実現される。
【0019】
以上、本実施形態に係る医用画像処理装置100の全体構成について説明した。このような構成のもと、本実施形態に係る医用画像処理装置100は、医用画像診断装置300によって収集された画像データを用いて、心臓の手術をシミュレートする機能を有している。
【0020】
例えば、このような心臓の手術をシミュレートする技術の一例として、開胸手術前に、心臓の弁及び弁基部とグラフト(人工血管)とを接合する手術における最適な縫合位置をシミュレートする技術が知られている。しかしながら、このような従来技術において、開胸及び閉胸による心臓の変形を考慮したものは存在しておらず、そのため、心臓の手術を適切に支援することが難しい場合があった。
【0021】
例えば、大動脈弁閉鎖不全症の患者に対し、自己弁を温存する手術の一つにDavid手術がある。David手術では、弁及び弁基部をグラフトに縫合する位置は、開胸状態にて医師が決める。また、David手術では、術中に縫合した位置が閉胸後にどこに移動するかは、閉胸してみないと分からない。そのため,David手術は、弁の耐久性が長く、また、抗凝固材の服用が要らないためQOL(Quality Of Life)の高い手術にもかかわらず、手術の難しさのために、施術が避けられてしまう場合もあった。
【0022】
このようなことから、本実施形態に係る医用画像処理装置100は、心臓の手術をより適切に支援することができるように構成されている。以下、このような構成を有する医用画像処理装置100について、詳細に説明する。なお、以下では、心臓の手術の一例として、大動脈弁の手術をシミュレートする場合の例を説明する。
【0023】
具体的には、処理回路150が、取得機能151と、推定機能152と、出力機能153とを有する。なお、取得機能151は、取得部の一例である。また、推定機能152は、推定部の一例である。また、出力機能153は、出力部の一例である。
【0024】
取得機能151は、心臓の形状及び性状に関する特徴量を取得する。
【0025】
ここで、取得機能151は、X線CT装置、MRI装置、超音波診断装置及びデータベースの少なくとも一つから特徴量を取得する。また、取得機能151は、特徴量として、心臓の形状データ、心臓の硬さ、心臓の圧力、及び、心臓の質量の少なくとも一つを取得する。なお、ここで形状データとはX線CT装置などにより取得された形態画像のボリュームデータのみならず、心臓の組織の表面位置の空間分布を記録した表面データであってもよい。また、ここで取得機能151が取得する「心臓」とは、心臓における心室、心房、心臓弁に加え、心室、心房、心臓弁に接続される大動脈や冠動脈などの血管も含むものとする。一例として、心臓の形状データとして、心室、心房、心臓弁、冠動脈、大動脈を含むCTボリュームデータをX線CT装置より取得するものとして実施形態の説明を行う。
【0026】
まず、取得機能151は、心臓の形状に関する特徴量を取得する。
【0027】
例えば、取得機能151は、NWインタフェース110を介して、X線CT装置によって収集されたCT画像や、MRI装置によって収集されたMR画像を取得し、取得した画像から、心臓の一部、大動脈の一部、及び、大動脈弁のボリュームデータを取得する。
【0028】
取得したボリュームデータの境界には、境界条件を設定する。例えば、取得機能151は、心臓が体内で他の部位に固着されている範囲の内側の領域のボリュームデータを取得し、固定端とみなす。または、取得機能151は、手術中に固定される領域のボリュームデータを取得し、固定端とみなす。ここで取得される領域が、シミュレーションの対象領域となる。
【0029】
図2は、本実施形態に係る取得機能151による特徴量の取得の一例を示す図である。
【0030】
例えば、図2に示すように、取得機能151は、CT画像やMR画像等から、心臓21、大動脈22の一部、及び大動脈弁23を含むボリュームデータを取得する。このとき、取得機能151は、大動脈22については、大動脈弓24に固着されている部分の直前までの範囲を取得する。
【0031】
さらに、取得機能151は、記憶回路120に予め記憶されたカタログ値等から、又は、実測により、グラフトの形状(寸法を含む)を取得する。
【0032】
なお、取得機能151は、大静脈、肺動脈、肺静脈の一部のボリュームデータをさらに取得してもよい。これにより、シミュレーションをより正確に行えるようになる。
【0033】
次に、取得機能151は、心臓の性状に関する特徴量を取得する。
【0034】
例えば、取得機能151は、NWインタフェース110を介して、超音波診断装置によって収集された超音波画像を取得し、取得した画像から、心臓の硬さ、大動脈等の血管の硬さ、心臓弁の硬さの情報を取得する。または、取得機能151は、記憶回路120に予め記憶されたデータベース等から、心臓の硬さ、大動脈等の血管の硬さ、心臓弁の硬さの情報を取得する。
【0035】
ここで、硬さについては、生体組織を弾性体としてもよいし、超弾性体としてもよい。さらに、予め記憶されたデータベース等に基づいて、心筋線維及び血管の異方性を考慮して、生体組織を異方体としてもよい。
【0036】
その後、取得機能151は、入力インタフェース130を介して、手術中に固定端又は単純支持又は移動境界となるような領域、すなわち、シミュレーションにおいて変位の大きさや向き、またその時間履歴に条件を課すことができる領域を指定する操作を操作者から受け付ける。以下では、固定端となる領域をノイマン条件の領域と呼び、単純支持となる領域をディリクレ条件の領域と呼ぶ。
【0037】
例えば、操作者によって指定される領域には、手術器具によって境界となる領域や、臓器による拘束によって境界となる領域等が含まれる。手術器具によって境界となる場合には、手術器具によって臓器を引っ張ること等によって、生体組織を変形させた後で境界となる場合がある。その場合には、領域の移動による変形シミュレーションを行った後で、ノイマン条件又はディリクレ条件が課される。
【0038】
ここで、手術器具によって臓器を引っ張ること等による生体組織の変形量については、例えば、ディスプレイ140に表示された画面上で操作者が一意に決めるようにしてもよいし、複数の変形量における結果を取得してもよい。または、複数の変形量を自動的に提示し、その中から操作者が一つを選択するようにしてもよい。この場合には、例えば、選択の候補となる複数の変形量として、過去に行われた手術における変形量又はその変形量の合成のいくつかが提示される。
【0039】
次に、取得機能151は、心臓に関する物理量を取得する。
【0040】
例えば、取得機能151は、カテーテル検査の検査結果や、記憶回路120に予め記憶されたデータベース等から、大動脈圧及び左心室圧を取得する。また、取得機能151は、NWインタフェース110を介して取得した超音波画像、記憶回路120に予め記憶されたデータベースやカタログ値等から、心臓の質量、血管の質量、充満している血液の質量、グラフトの質量を取得する。
【0041】
なお、取得機能151が、心臓の形状に関する特徴量、心臓の性状に関する特徴量、及び、心臓に関する物理量を取得する順序は、適宜に入れ替わってもよい。
【0042】
図1の説明に戻って、推定機能152は、取得機能151によって取得された特徴量を用いて、開胸後及び閉胸後の心臓の状態を推定する。
【0043】
ここで、推定機能152は、開胸及び閉胸によって生じる心臓の位置変化を考慮して、当該位置変化に伴って変形した後の心臓の状態を推定する。
【0044】
まず、推定機能152は、開胸後の心臓の状態を推定する。
【0045】
実際の手術の際には、治療の手技の前に、その準備が行われる。この準備に該当する手技には、開胸を行う手技と、大動脈弁が術者に見えやすいように弁基部を約90度変形させる手技とが含まれる。そこで、推定機能152は、これらの2つの手技による変形をシミュレートする。ここで、変形シミュレーションを行う際には、(1)胸部及び大動脈の切断領域、(2)胸部を開く角度、及び、(3)大動脈の移動位置を決める必要がある。
【0046】
ここで、胸部及び大動脈の切断領域として、胸部をどこからどこまでを切断するか、及び、大動脈をどこで切断するかについては、例えば、ディスプレイ140に表示された画面上で操作者が一意に決めるようにしてもよいし、複数の切断領域における結果を取得してもよい。または、複数の切断領域を自動的に提示し、その中から操作者が一つを選択するようにしてもよい。この場合には、例えば、選択の候補となる複数の切断領域として、過去に行われた手術における切断領域又はその合成のいくつかが提示される。
【0047】
また、胸部を開く角度については、例えば、ディスプレイ140に表示された画面上で操作者が一意に決めるようにしてもよいし、複数の角度における結果を取得してもよい。または、複数の角度を自動的に提示し、その中から操作者が一つを選択するようにしてもよい。この場合には、例えば、選択の候補となる複数の角度として、過去に行われた手術における角度又はその合成のいくつかが提示される。
【0048】
図3は、本実施形態に係る推定機能152による胸部を開く角度の設定の一例を示す図である。ここで、図3は、被検体(患者)の体軸に直交する胸部の断面であり、心臓31を含む位置の断面を概念的に示している。
【0049】
例えば、図3に示すように、推定機能152は、胸部における背側32の中央に設定された点34を中心とし、胸側33で左右方向に広がる角の大きさAを、胸部を開く角度として決定する。
【0050】
そして、実際の手術の際には、胸部を開くことによって、生体組織の一部が移動し、また、重力による負荷の方向が変化する。そこで、推定機能152は、これらによって心臓や血管にかかる力による変形をシミュレートする。
【0051】
ここで、大動脈の移動位置として、大動脈の開口部をどこに移動させるかについては、例えば、ディスプレイ140に表示された画面上で操作者が一意に決めるようにしてもよいし、複数の移動位置における結果を取得してもよい。または、複数の移動位置を自動的に提示し、その中から操作者が一つを選択するようにしてもよい。この場合には、例えば、選択の候補となる複数の移動位置として、過去に行われた手術における移動位置又はその合成のいくつかが提示される。
【0052】
そして、実際の手術の際には、大動脈を移動することによって、重力による負荷の方向が変化する。そこで、推定機能152は、これらによって心臓や血管にかかる力による変形をシミュレートする。
【0053】
その後、推定機能152は、上述したシミュレーションによって得られた、開胸後の心臓(大動脈、大動脈弁等を含む)の状態を示すボリュームデータを記憶回路120に記憶させる。このとき、例えば、推定機能152は、シミュレーションの中で決定した胸部及び大動脈の切断領域、胸部を開く角度、及び、大動脈の移動位置を、後述する閉胸後のシミュレーションで利用することができるように、記憶回路120に保存してもよい。
【0054】
なお、推定機能152は、上述した開胸後のシミュレーションを行う際に、心臓に対する他の構造物からの圧迫、心臓及び血管への血液の流入、心臓の拍動、麻酔による筋肉の弛緩、及び、温度の少なくとも一つをさらに考慮して、変形した後の心臓の状態を推定してもよい。
【0055】
例えば、推定機能152は、心臓に対する他の構造物からの圧迫について、心肺停止や再開、人口心肺装置の脱着等に伴う肺からの心臓の圧迫や、心膜による心臓の圧迫等を考慮して、変形後の心臓の状態を推定する。また、例えば、推定機能152は、心臓及び血管への血液の流入について、血液の流入及び流出に伴う血圧の増減による血管や心臓の変形を考慮して、変形後の心臓の状態を推定する。
【0056】
また、例えば、推定機能152は、心臓の拍動について、拍動に伴って心筋が収縮することによる心臓及び血管の変形を考慮して、変形後の心臓の状態を推定する。また、例えば、推定機能152は、麻酔による筋肉の弛緩について、例えば、全身が麻酔によって弛緩することによる張力の変化を考慮して、変形後の心臓の状態を推定する。また、例えば、推定機能152は、温度について、温度の変化に伴う生体組織やグラフトの膨張や収縮等を考慮して、変形後の心臓の状態を推定する。
【0057】
図4及び5は、本実施形態に係る推定機能152による開胸後のシミュレーションの一例を示す図である。ここで、図4及び5は、それぞれ、大動脈41の一部及び大動脈弁42の断面を概念的に示しており、上側の図が、開胸前の状態を示し、下側の図が、開胸後の状態を示している。
【0058】
例えば、図4に示すように、開胸中は、血液の流出によって大動脈内の血圧が消失するため、大動脈41から大動脈弁42にわたる領域の内圧が減少し、それに伴って、大動脈41から大動脈弁42にわたる領域が萎んだ形状変形する。また、例えば、図5に示すように、開胸中は、横隔膜による上方向への圧力が消失するため、大動脈から大動脈弁にわたる領域が縦長に間延びした形状に変形する。例えば、推定機能152は、このような変形を考慮して、変形後の心臓の状態を推定する。
【0059】
次に、推定機能152は、治療後の心臓の状態を推定する。
【0060】
具体的には、推定機能152は、大動脈弁の機能を回復させる手技による変形をシミュレートする。ここで、推定機能152は、治療後の心臓、大動脈、及び大動脈弁の形状を取得するために、既存の治療シミュレーションの技術を用いる。
【0061】
実際の手術の際には、(1)弁基部を目的の形状、すなわち、大動脈弁において隣り合う2つの弁尖の起始部が接合する部分である交連部3点を山とした3峰性を有する形状に切除する手技と、(2)弁基部とグラフトとを縫合する手技とが行われる。そこで、推定機能152は、これらの2つの手技による変形をシミュレートする。
【0062】
このとき、推定機能152は、記憶回路120に記憶された、開胸後の心臓の状態を示すボリュームデータを読み出し、当該ボリュームデータと、取得機能151によって取得されたグラフトの形状とを入力として、シミュレーションを行う。
【0063】
図6は、本実施形態に係る推定機能152による大動脈弁の機能を回復させる手技のシミュレーションの一例を示す図である。
【0064】
例えば、図6の左側から中央に示すように、推定機能152は、臓器の切除をシミュレートする既存の技術を用いて、弁基部61を目的の形状、すなわち、3つの交連部62それぞれを山とした3峰性を有する形状に切除することをシミュレートする。
【0065】
さらに、例えば、図6の中央から右側に示すように、推定機能152は、臓器と人工物との縫合をシミュレートする既存の技術を用いて、弁基部61とグラフト63とを縫合により接合することをシミュレートする。このとき、推定機能152は、弁基部61における各交連部62をグラフトの内周面に接合すること(1st row)と、その後に弁基部61をグラフトの内周面に一周にわたって接合すること(2nd row)とを、順にシミュレートする。
【0066】
その後、推定機能152は、上述したシミュレーションによって得られた、治療後の心臓(大動脈、大動脈弁等を含む)の状態を示すボリュームデータを記憶回路120に記憶させる。
【0067】
次に、推定機能152は、閉胸後の心臓の状態を推定する。
【0068】
具体的には、推定機能152は、グラフト、弁基部、及び心臓を変形させて、グラフトと大動脈とを接合する手技、及び、閉胸を行う手技による変形をシミュレートする。
【0069】
このとき、推定機能152は、記憶回路120に記憶された、治療後の心臓の状態を示すボリュームデータを読み出し、当該ボリュームデータと、取得機能151によって取得されたグラフトの形状とを入力として、シミュレーションを行う。なお、このとき、例えば、推定機能152は、開胸後のシミュレーションを行った際に記憶回路120に保存した胸部及び大動脈の切断領域、胸部を開く角度、及び、大動脈の移動位置を利用して、閉胸後のシミュレーションを行ってもよい。例えば、推定機能152は、記憶回路120に保存されている胸部を開く角度を、胸部を閉じる角度として用いる。
【0070】
図7は、本実施形態に係る推定機能152によるグラフトと大動脈とを接合する手技のシミュレーションの一例を示す図である。
【0071】
例えば、図7の左側から右側に示すように、推定機能152は、臓器と人工物との縫合をシミュレートする既存の技術を用いて、グラフト71の開口部と、大動脈の自己血管72とを縫合により接合することをシミュレートする。このとき、推定機能152は、グラフト71の開口部と自己血管72とが接合するように、グラフト71、弁基部73、及び心臓を変形させる。また、このとき、推定機能152は、開胸前の大動脈の位置と閉胸後の大動脈の位置とが近くなるように、閉胸後の大動脈の角度及び位置を設定する。
【0072】
そして、推定機能152は、切開していた胸部を接合するように変形させる。具体的には、推定機能152は、胸部の2つの切断断面を取得し、切断断面が接着するよう変形させる。
【0073】
その後、推定機能152は、上述したシミュレーションによって得られた、閉胸後の心臓(大動脈、大動脈弁等を含む)の状態を示すボリュームデータを記憶回路120に記憶させる。
【0074】
なお、推定機能152は、上述した閉胸後のシミュレーションを行う際に、開胸後のシミュレーションと同様に、心臓に対する他の構造物からの圧迫、心臓及び血管への血液の流入、心臓の拍動、麻酔による筋肉の弛緩、及び、温度の少なくとも一つをさらに考慮して、変形した後の心臓の状態を推定してもよい。
【0075】
図1の説明に戻って、出力機能153は、推定機能152によって推定された心臓の状態に関するパラメータをディスプレイ140に出力する。
【0076】
ここで、出力機能153は、心臓の状態に関するパラメータとして、手術の治療効果を表す情報をディスプレイ140に出力する。具体的には、出力機能153は、手術の治療効果を表す情報として、effective height、coaptation height、心臓弁に含まれる複数の弁尖それぞれの自由縁の中心の座標、及び、弁尖それぞれの自由縁の中心の位置が一致するか否かを示す情報等をディスプレイ140に出力する。
【0077】
このとき、出力機能153は、記憶回路120に記憶された、閉胸後の心臓の状態を示すボリュームデータを読み出し、当該ボリュームデータに基づいて、心臓の状態に関するパラメータを算出する。
【0078】
図8及び9は、本実施形態に係る出力機能153による心臓の状態に関するパラメータの出力の一例を示す図である。
【0079】
例えば、図8に示すように、出力機能153は、大動脈弁81における弁尖の付け根から弁尖の自由縁の先端までを血管に垂直に投影した長さEで表されるeffective heightを算出し、算出したeffective heightをディスプレイ140に出力する。
【0080】
また、例えば、図9に示すように、出力機能153は、大動脈弁91に含まれる3つの弁尖92それぞれの自由縁の中心Cの座標をディスプレイ140に出力する。このとき、出力機能153は、各弁尖92の自由縁の長さを2等分することで、自由縁の中心Cの座標を取得する。なお、このとき、座標の原点及び座標軸は任意とする。また、出力機能153は、大動脈弁91に含まれる3つの弁尖92それぞれの自由縁の中心Cの位置が一致するか、一致しないならばどの程度ずれているかを示す情報をディスプレイ140に出力する。
【0081】
例えば、グラフトの径が大きすぎる場合には、effective heightの高さが十分に確保できない場合や、各弁尖の自由縁の中心の位置が一致しない場合があり得る。そのため、上述した情報を手術の治療効果として出力することが有効となる。
【0082】
以上、処理回路150が有する各処理機能について説明した。例えば、処理回路150がプロセッサによって実現される場合に、上述した各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路120に記憶される。この場合に、処理回路150は、記憶回路120から各プログラムを読み出して実行することで、各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路150は、図1の処理回路150内に示された各処理機能を有することとなる。
【0083】
また、処理回路150は、複数の独立したプロセッサを組み合わせて構成され、各プロセッサがプログラムを実行することによって各処理機能を実現するものとしてもよい。また、処理回路150が有する各処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。また、処理回路150が有する各処理機能は、回路等のハードウェアとソフトウェアとの混合によって実現されても構わない。
【0084】
また、ここでは、単一の記憶回路120が各処理機能に対応するプログラムを記憶する場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、複数の記憶回路が分散して配置され、処理回路150が、個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出して実行する構成としても構わない。
【0085】
図10は、本実施形態に係る医用画像処理装置100によって行われる処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0086】
例えば、図10に示すように、本実施形態では、取得機能151が、入力インタフェース130を介して、シミュレーションを開始する指示を操作者から受け付けた場合に(ステップS101,Yes)、心臓の形状及び性状に関する特徴量を取得する(ステップS102)。ここで、取得機能151は、心臓、大動脈の一部、及び、大動脈弁のボリュームデータを取得する。
【0087】
その後、推定機能152が、推定機能152によって取得された特徴量を用いて、開胸後の心臓の状態を推定する(ステップS103)。この結果として、推定機能152は、開胸後の心臓(大動脈、大動脈弁等を含む)の状態を示すボリュームデータを記憶回路120に記憶させる。
【0088】
さらに、推定機能152は、開胸後の心臓の状態を示すボリュームデータを記憶回路120から読み出し、読み出したボリュームデータを基に、治療後の心臓の状態を推定する(ステップS104)。この結果として、推定機能152は、治療後の心臓(大動脈、大動脈弁等を含む)の状態を示すボリュームデータを記憶回路120に記憶させる。
【0089】
さらに、推定機能152は、治療後の心臓の状態を示すボリュームデータを記憶回路120から読み出し、読み出したボリュームデータを基に、閉胸後の心臓の状態を推定する(ステップS105)。この結果として、推定機能152は、閉胸後の心臓(大動脈、大動脈弁等を含む)の状態を示すボリュームデータを記憶回路120に記憶させる。
【0090】
その後、出力機能153が、閉胸後の心臓の状態を示すボリュームデータを記憶回路120から読み出し、読み出したボリュームデータを基に、推定機能152によって推定された心臓の状態に関するパラメータをディスプレイ140に出力する(ステップS106)。
【0091】
ここで、上述したステップS101及びS102の処理は、例えば、処理回路150が取得機能151に対応する所定のプログラムを記憶回路120から呼び出して実行することにより実現される。また、ステップS103~S105の処理は、例えば、処理回路150が推定機能152に対応する所定のプログラムを記憶回路120から呼び出して実行することにより実現される。また、ステップS106の処理は、例えば、処理回路150が出力機能153に対応する所定のプログラムを記憶回路120から呼び出して実行することにより実現される。
【0092】
上述したように、本実施形態では、開胸や閉胸のシミュレーションによって、術前又は閉胸前に、弁及び弁基部をグラフトに縫合する最適な位置を求めることで、これまでは人工弁手術を行っていた症例に対しても、積極的にDavid手術(自己弁温存手術)を選択できるように、大動脈弁の手術を支援することができるようになる。これにより、患者QOLを向上させることができる。
【0093】
このようなことから本実施形態によれば、心臓の手術をより適切に支援することができる。
【0094】
なお、上述した実施形態では、大動脈弁の手術をシミュレートする場合の例を説明したが、上述したシミュレーションの方法は、心臓における他の部位の手術についても同様に適用することが可能である。
【0095】
なお、上述した実施形態の説明で用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、又は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。ここで、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合には、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。また、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて一つのプロセッサとして構成され、その機能を実現するようにしてもよい。
【0096】
ここで、プロセッサによって実行されるプログラムは、ROM(Read Only Memory)や記憶回路等に予め組み込まれて提供される。なお、このプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)-ROM、FD(Flexible Disk)、CD-R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な非一過性の記憶媒体に記録されて提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードされることによって提供又は配布されてもよい。例えば、このプログラムは、上述した各処理機能を含むモジュールで構成される。実際のハードウェアとしては、CPUが、ROM等の記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、各モジュールが主記憶装置上にロードされて、主記憶装置上に生成される。
【0097】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、心臓の手術をより適切に支援することができる。
【0098】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0099】
100 医用画像処理装置
150 処理回路
151 取得機能
152 推定機能
153 出力機能
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10