(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-16
(45)【発行日】2023-06-26
(54)【発明の名称】レトルト水餃子またはワンタンの製造方法
(51)【国際特許分類】
A23L 35/00 20160101AFI20230619BHJP
【FI】
A23L35/00
(21)【出願番号】P 2019102235
(22)【出願日】2019-05-31
【審査請求日】2022-02-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000231637
【氏名又は名称】株式会社ニップン
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【氏名又は名称】服部 博信
(72)【発明者】
【氏名】新海 陽介
【審査官】手島 理
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-176350(JP,A)
【文献】特開平03-247249(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
強力小麦粉及びデュラム小麦粉からなる群より選択される小麦粉を含む穀粉原料と、バイタルグルテンとを含む、レトルト水餃子またはレトルトワンタン用麺皮を用いて、水餃子またはワンタンを製造し、
前記水餃子またはワンタンの茹で調理を行い、その後水餃子またはワンタンを含む茹で汁を55℃以下に冷却し、
レトルト処理を行うことを含
み、
前記バイタルグルテンが、前記穀粉原料100質量部に対し、16質量部以下の量で含まれている、レトルト水餃子またはレトルトワンタンの製造方法。
【請求項2】
強力小麦粉及びデュラム小麦粉からなる群より選択される小麦粉を含む穀粉原料と、バイタルグルテンと、塩とからなる、レトルト水餃子またはレトルトワンタン用麺皮を用いて、水餃子またはワンタンを製造し、
前記水餃子またはワンタンの茹で調理を行い、その後水餃子またはワンタンを含む茹で汁を55℃以下に冷却し、
レトルト処理を行うことを含
み、
前記バイタルグルテンが、前記穀粉原料100質量部に対し、16質量部以下の量で含まれている、レトルト水餃子またはレトルトワンタンの製造方法。
【請求項3】
前記バイタルグルテンが、前記穀粉原料100質量部に対し、5質量部以上の量で含まれている、請求項1または2記載の製造方法。
【請求項4】
前記バイタルグルテンが、前記穀粉原料100質量部に対し、7~15質量部の量で含まれている、請求項3記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水餃子またはワンタンを含むレトルト食品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レトルト食品とは、袋状の容器または成形容器などに調理済み食品を入れて密封し、レトルトと呼ばれる加圧加熱殺菌装置により処理されたインスタント食品のことである。レトルトパウチ食品とも呼ばれる。
レトルト食品は、調理済み食品を簡便に食することができると共に、半年から数年の長期保存が行えるという利点を有する。しかし、加圧加熱殺菌処理を行うレトルト処理は高圧高温という厳しい条件であるため、レトルト処理中に食味や食感が変化してしまう食品をレトルト製品にすることには困難が伴う。
大量の水分と共に調理され、保存される食品として水餃子やワンタンが挙げられるが、これらは小麦粉から作られた薄い麺皮を有しており、この麺皮がレトルト処理中に吸水を続けてふやけてしまい、特有の食感を維持することは困難である。さらに水餃子やワンタンは麺皮により包餡(具入り)した食品であり、麺皮がふやけて破れたりすると、飛び出した具などによりスープが濁ってしまう点が問題である。
このような課題に対し、活性グルテンと膨潤度10未満のデンプンを使用することで、レトルト処理を行っても麺の食感を維持できるレトルト耐性麺を提供する方法が報告されている(特許文献1)。
また、リン酸処理グルテンおよび卵白を含有することを特徴とし、茹で溶けや煮崩れがしにくく、かつレトルト処理等を行っても十分な硬さや粘りを有する麺類を提供する技術も報告されている(特許文献2)。
こんにゃく粉でレトルト麺を製造する方法や、うどん状の麺を作製する方法も報告されている(特許文献3及び4)が、餃子の皮のような薄い麺皮の製造については記載がない。
本発明者らが、こんにゃく粉で餃子の皮を製造しようとしたところ、皮の耳の結着がうまくできず、また食感もこんにゃくのような食感となってしまった。
また卵白を使用すると、硬さと歯切れについて良好になるが弾力がなくなるという問題があった。また、アレルゲンの問題で卵を使用できない工場では製造できないという制約がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-176350号公報
【文献】特開2004-57086号公報
【文献】特開2014-007999号公報
【文献】特開2008-220254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水餃子やワンタンのように、茹で汁あるいはスープと共に食され、かつ包餡した麺皮からなる食品を、レトルト食品に適用しようとすると、こんにゃくや卵を用いる従来の製法では本来の小麦粉製品らしい食感とはならず、一方これらを使用しない場合は、麺皮が水分を吸い過ぎてしまい本来の食感を維持できず、また保形性が無くなるため包餡されている具が飛び出して茹で汁あるいはスープを濁らせてしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、強力小麦粉あるいはデュラム小麦粉に対してバイタルグルテンを添加して作った麺皮で作製したレトルト水餃子またはレトルトワンタンを茹で汁で茹でた後、レトルト処理する前に前記茹で汁を55℃以下に冷却した後レトルト処理をする方法により、上記課題を解決することを見出した。
【0006】
すなわち、本発明は以下を提供する。
(1)強力小麦粉及びデュラム小麦粉からなる群より選択される小麦粉を含む穀粉原料と、バイタルグルテンとを含むレトルト水餃子またはレトルトワンタン用麺皮を用いて、水餃子またはワンタンを製造し、
前記水餃子またはワンタンの茹で調理を行い、その後水餃子またはワンタンを含む茹で汁を55℃以下に冷却し、
レトルト処理を行うことを含む、レトルト水餃子またはレトルトワンタンの製造方法。
(2)強力小麦粉及びデュラム小麦粉からなる群より選択される小麦粉を含む穀粉原料と、バイタルグルテンと、塩とからなるレトルト水餃子またはレトルトワンタン用麺皮を用いて、水餃子またはワンタンを製造し、
前記水餃子またはワンタンの茹で調理を行い、その後水餃子またはワンタンを含む茹で汁を55℃以下に冷却し、
レトルト処理を行うことを含む、レトルト水餃子またはレトルトワンタンの製造方法。
(3)前記バイタルグルテンが、前記穀粉原料100質量部に対し、5質量部以上の量で含まれている、(1)または(2)記載の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
小麦粉本来の風味と食感を維持しつつ、レトルト処理をしても皮の食感が保たれ、煮崩れを防ぐことができるレトルト水餃子またはレトルトワンタンを製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
・レトルト水餃子またはレトルトワンタン用麺皮
本発明において、レトルト水餃子またはレトルトワンタン用麺皮は、強力小麦粉及びデュラム小麦粉からなる群より選択される小麦粉を含む穀粉原料と、バイタルグルテンとを含むことを特徴とする。
好ましくは、前記バイタルグルテンが、前記穀粉原料100質量部に対し、7~15質量部の量で含まれている、レトルト水餃子またはレトルトワンタン用麺皮である。
また、本発明の好ましい他の態様として、レトルト水餃子またはレトルトワンタン用麺皮は、強力小麦粉及びデュラム小麦粉からなる群より選択される小麦粉を含む穀粉原料と、バイタルグルテンと、塩とからなり、かつ前記バイタルグルテンが、前記穀粉原料100質量部に対し、7~15質量部の量で含まれている。
【0009】
・レトルト水餃子またはレトルトワンタン
本明細書において、レトルト水餃子またはレトルトワンタンとは、袋状の容器または成形容器などに入れられて密封し、レトルト処理された、調理済水餃子または調理済ワンタンである。これらの調理済水餃子または調理済ワンタンは、水(茹で汁を含む)あるいはスープに入れられた水餃子またはワンタンである。容器の材質や形状などは公知のものであればいずれでもよい。茹でスープも従来公知のいずれの方法で調理したいずれの材量を含むものであってもよい。
本発明の水餃子またはワンタンは後述する麺皮に具をはさんだものである。具は従来知られているものであれば特に限定されない。
【0010】
・麺皮
本発明において、麺皮とは、小麦粉等の穀粉材料に、バイタルグルテンと、水、及び必要に応じて、塩、その他の添加剤を加えて混合して作製した生地から、所定の厚さ及び大きさに成形したものである。厚さや大きさは必要に応じて適宜変えることができる。水餃子の場合には例えば0.5~2mm程度の厚さで、直径70~120cm程度の円形状であり、ワンタンの場合には例えば0.2~1mm程度の厚さで、8×8cm~10×10cm程度の大きさである。
【0011】
・穀粉原料
本発明において、穀粉原料は、強力小麦粉及びデュラム小麦粉からなる群より選択される小麦粉を含む。デュラム小麦粉は、デュラム小麦を製粉して得られる小麦粉であるが、粒径300μm程度の比較的粗い粒が多く含まれるデュラムセモリナを用いてもよいし、セモリナをさらに粉砕したより粒径の小さいデュラムフラワーを用いてもよい。強力小麦粉及びデュラム小麦粉からなる群より選択される小麦粉は、好ましくは穀粉原料全体の質量に対し50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがよりさらに好ましく、90質量%以上であることが最も好ましい。強力小麦粉及びデュラム小麦粉以外の穀粉原料としては、中力小麦粉、薄力小麦粉が挙げられる。茹で溶け防止の観点から、強力小麦粉またはデュラム小麦粉の少なくとも一方を80質量%以上含む穀粉原料を使用することが好ましい。
【0012】
・バイタルグルテン
本発明で使用するバイタルグルテンには特に限定はなく、求める品質に応じてスプレードライ製法、フラッシュドライ製法などの製品を使用することが出来る。例えば、皮に弾力を持たせたい場合はスプレードライ製法で製造したバイタルグルテンを使う方が好ましく、ソフトでもちもちさせたい場合はフラッシュドライ製法で製造したバイタルグルテンを使う方が好ましいが、どちらを使っても、レトルト処理後も小麦粉本来の風味と皮の食感が保たれるという効果が得られることに変わりはない。
バイタルグルテンの配合量は、小麦粉100質量部に対して5質量部以上であることが好ましく、7~15質量部であることがより好ましく、8~14質量部であることがさらにより好ましく、9~13質量部であることがさらにより好ましく、10~12質量部であることが最も好ましい。これらの範囲であれば、本発明の方法により製造した場合、煮崩れ防止の効果と、食感が硬くなりすぎず、バランスがより良いレトルト水餃子またはレトルトワンタンを得ることができ好ましい。
【0013】
・その他の添加剤
穀粉原料とバイタルグルテン以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、塩、油脂、乳化剤、糖類、色素、調味料、香料、保存料などの副原料も使用することができる。
ただし、本発明の特徴は、強力小麦粉及びデュラム小麦粉からなる群より選択される小麦粉を含む穀粉原料と、バイタルグルテンとを用いることにより、レトルト処理後も煮崩れが無く、食感も硬くならないバランスのとれたレトルト水餃子またはレトルトワンタンを製造できる点にあり、これら以外の添加剤により効果を得る必要が無い。よって、本発明は、添加剤を一切含まない強力小麦粉及びデュラム小麦粉からなる群より選択される小麦粉を含む穀粉原料と、バイタルグルテンとからなるレトルト水餃子またはレトルトワンタン用麺皮であってもよく、さらに前記成分に、塩、を含んでいてもよい。
塩を含む場合には、例えば、小麦粉100質量部に対して、0.1~5質量部程度が好ましく、0.1~1.5質量部程度がさらに好ましい。
本発明では、卵(卵白、全卵)や増粘剤など、麺の食感強化に使われる資材を併用するとかえってレトルト処理後の煮崩れが多くなるため、これらを含まないことが好ましい。
【0014】
・製造方法
本発明のレトルト水餃子またはレトルトワンタンの製造方法は、上述したレトルト水餃子またはレトルトワンタン用麺皮を用いて水餃子またはワンタンを製造し、前記水餃子またはワンタンを茹で調理を行い、その後水餃子またはワンタンを含む茹で汁を55℃以下に冷却し、レトルト処理を行うことを含む、レトルト水餃子またはレトルトワンタンの製造方法である。
上記配合で製造したレトルト水餃子またはレトルトワンタン用麺皮を使用して製造した水餃子またはワンタンを、レトルト処理前に沸騰水あるいは沸騰スープ中で皮が十分アルファ化するまで茹でたのち、55℃以下まで冷却した後にレトルト処理を行うことで、よりレトルト内での煮崩れを防止することができる。アルファ化した澱粉のゲルが形成されることによりかかる煮崩れの防止が強化されるものと考えられる。
冷却温度が55℃より高くなると澱粉のゲル化が不十分となり煮崩れ防止の効果が得られにくくなる。
冷却温度をより低くすると、煮崩れ防止の効果がより高くなるため好ましい。例えば、50℃以下が好ましく、45℃以下がより好ましく、さらに35℃以下がよりさらに好ましい。ただし、温度をより低くすると、時間やコストがかかることになるため、製造コスト等とのバランスも考慮する必要がある。したがって、冷却温度は例えば5℃以上にすることが好ましい。
冷却方法は空冷、水冷等いずれの方法でもよく特に制限されないが、水冷で行うことにより短時間で冷却できるため好ましい。
【0015】
本明細書において、レトルト処理(レトルト殺菌ともいう)とは、気密性の容器に包装された食品を加圧加熱釜に入れ、100℃以上の蒸気や加圧熱水により殺菌することをいう。レトルト殺菌は、好ましくは、容器(袋)に120℃で4分間、またはそれと同程度の熱がかかる状態に加圧加熱して殺菌する。加熱の温度や時間は、内容物により調整する必要がある。
レトルト殺菌の条件は食品衛生法において、(1)原材料等に由来して当該食品中に存在し、かつ、発育し得る微生物を死滅させるのに十分な効力を有する方法であること、(2)そのpHが4.6を超え、かつ、水分活性が0.94を超える容器包装詰加圧加熱殺菌食品(レトルト食品もこれに含まれる)にあっては、中心部の温度を120℃で4分間加熱する方法又はこれと同等以上の効力を有する方法であること、と定められている。
レトルトパウチ食品品質表示基準(平成12年12月19日農林水産省告示第1680号)によると、レトルトパウチ食品(レトルト食品ともいう)は、プラスチックフィルム若しくは金属箔又はこれらを多層に合わせたものを袋状その他の形状に成形した容器(気密性及び遮光性を有するものに限る)に調製した食品を詰め、熱融解により密封し、加圧加熱殺菌したものをいう。
【実施例】
【0016】
製造例1
1.強力小麦粉(日本製粉株式会社製「イーグル」)100質量部、食塩1質量部、水36質量部を基本としてバイタルグルテン(グリコ栄養食品株式会社製「A-グルG」)を12質量部加えて、横型ピンミキサー(トーキョーメンキ社製)で高速3分間、低速10分間ミキシングを行い生地とした。
2.前記生地を製麺ロールにより整形1回、圧延3回行い、最終の麺帯の厚みを1mmとし、直径90mmの抜型で打ち抜き、皮を得た。
3.この皮を使用して餃子を包み、沸騰水中で3分間茹でたのち、湯温を水冷にて50℃まで冷却してからレトルト試験機(日阪製作所製)でレトルト処理(121℃、20分間)を行い製品とした。
【0017】
試験例1
冷却温度を表1に記載の値に変えた以外は製造例1のとおりにレトルト水餃子を製造した(実施例1~5)。また、冷却温度を30℃とし、バイタルグルテンの量を表2に記載の値に変えた以外は製造例1のとおりにレトルト水餃子を製造した(実施例3及び6~9)。レトルト水餃子の煮崩れ及び食感の官能評価は、10名の熟練のパネラーにより、以下の評価基準で評価を行った。この際、一般的な水餃子の配合に準じて、強力小麦粉100質量部、食塩1質量部、水36質量部に乾燥全卵を1質量部配合して製造した水餃子の煮崩れ及び食感を評価基準の3点とした。
【0018】
評価基準
煮崩れ
5点・・・煮崩れが殆どなく、スープの濁りも無い
4点・・・煮崩れが少なく、スープの濁りも少ない
3点・・・普通(対照例と同じ)
2点・・・煮崩れがやや多く、スープもやや濁る
1点・・・煮崩れが多く、スープの濁りも激しい
【0019】
食感
5点・・・硬さと弾力のバランスが非常に良い
4点・・・硬さと弾力のバランスが良い
3点・・・硬さと弾力のバランスがやや悪い(対照例と同じ)
2点・・・硬さと弾力のバランスがかなり悪い
1点・・・硬さと弾力のバランスが非常に悪い
【0020】
【0021】
【0022】
表1及び2からわかるように、レトルト処理前の冷却温度によって、煮崩れと食感の評価が変化した。レトルト処理前の冷却温度が50℃までの例では、煮崩れ評価も食感評価も比較的良好であったが、60℃とした場合には、煮崩れ及び食感の両評価とも対照例よりも低下した。
【0023】
製造例2
強力小麦粉100質量部をデュラム小麦粉(日本製粉株式会社製「ジョーカーA」)100質量部に替えた以外は製造例1のとおりにレトルト水餃子を作製した。
【0024】
試験例2
冷却温度を表3に記載の値に変えた以外は製造例2のとおりにレトルト水餃子を製造した。また、冷却温度を30℃とし、バイタルグルテンの量を表4に記載の値に変えた以外は製造例2のとおりにレトルト水餃子を製造した。レトルト水餃子の煮崩れ及び食感の官能評価は、10名の熟練のパネラーにより、評価基準に従い評価を行った。この際、一般的な水餃子の配合に準じて、強力小麦粉100質量部、食塩1質量部、水36質量部に乾燥全卵を1質量部配合して製造した水餃子の煮崩れ及び食感を評価基準の3点とした。
【0025】
【0026】
【0027】
穀粉原料がデュラム小麦粉の場合でも、レトルト処理前の冷却温度によって、煮崩れと食感の評価が変化した。レトルト処理前の冷却温度が50℃までの例では、煮崩れ評価も食感評価も比較的良好であったが、60℃とした場合には、煮崩れ及び食感の両評価とも対照例よりも低下した。