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  • 特許-高圧アニールを用いたシーム修復 図1
  • 特許-高圧アニールを用いたシーム修復 図2A
  • 特許-高圧アニールを用いたシーム修復 図2B
  • 特許-高圧アニールを用いたシーム修復 図2C
  • 特許-高圧アニールを用いたシーム修復 図2D
  • 特許-高圧アニールを用いたシーム修復 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-20
(45)【発行日】2023-06-28
(54)【発明の名称】高圧アニールを用いたシーム修復
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/316 20060101AFI20230621BHJP
【FI】
H01L21/316 S
H01L21/316 X
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020540438
(86)(22)【出願日】2019-01-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-06
(86)【国際出願番号】 US2019012161
(87)【国際公開番号】W WO2019147400
(87)【国際公開日】2019-08-01
【審査請求日】2021-12-10
(31)【優先権主張番号】62/621,423
(32)【優先日】2018-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チェン, イーホン
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ルイ
(72)【発明者】
【氏名】マンナ, プラミット
(72)【発明者】
【氏名】マリック, アブヒジット バス
(72)【発明者】
【氏名】チアン, シーシー
(72)【発明者】
【氏名】ウー, ヨン
(72)【発明者】
【氏名】レシュキーズ, カーティス
(72)【発明者】
【氏名】ガンディコッタ, シュリーニヴァース
【審査官】長谷川 直也
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-303276(JP,A)
【文献】米国特許第06136664(US,A)
【文献】特開平06-013566(JP,A)
【文献】特開平05-251357(JP,A)
【文献】特開平05-067607(JP,A)
【文献】特開2009-117404(JP,A)
【文献】特開平11-097438(JP,A)
【文献】国際公開第2013/065771(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/316
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する方法であって、
複数の基板フィーチャを有する前記基板を処理チャンバ内に配置することと、
前記基板フィーチャ上に共形層を、隣接する基板フィーチャ間にシームが形成されるように、堆積させることと、
前記共形層内の前記シームの体積が縮小するように、酸化剤の存在下において1バール~70バールの圧力で実行される高圧アニールを用いて前記基板を処理することと、
を含み、
前記基板を処理することが、前記基板フィーチャ上に配置された前記共形層を、隣接する前記基板フィーチャ上に配置された前記共形層と化学的に反応させる、
方法。
【請求項2】
前記酸化剤が水蒸気を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記共形層が、ケイ素層、金属層、金属酸化物層、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の基板フィーチャが、トレンチを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の基板フィーチャ上に共形層を堆積させることが、化学気相堆積を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記共形層を堆積させることが、前駆体を前記処理チャンバ内に流入させることを含み、前記前駆体が、ケイ素および水素を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記共形層の体積が、前記高圧アニール中に膨張する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
基板を処理する方法であって、
複数の基板フィーチャを有する前記基板を処理チャンバ内に配置することと、
前記基板フィーチャ上に、構造が結晶質である共形層を、隣接する基板フィーチャ間にシームが形成されるように、堆積させることと、
前記共形層内の前記シームの体積が縮小するように、酸化剤の存在下において高圧アニールを用いて前記基板を処理することと、
を含み、
前記高圧アニールが1バール~70バールの圧力で実行され、
前記基板を処理することが、前記基板フィーチャ上に配置された前記共形層を、隣接する前記基板フィーチャ上に配置された前記共形層と化学的に反応させる、
方法。
【請求項9】
前記高圧アニールが、5~120分の時間行われる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記共形層が、ケイ素層、金属層、金属酸化物層、またはそれらの組み合わせを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記複数の基板フィーチャが、トレンチを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記複数の基板フィーチャ上に共形層を堆積させることが、化学気相堆積を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記共形層を堆積させることが、前駆体を前記処理チャンバ内に流入させることを含み、前記前駆体が、ケイ素および水素を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
基板を処理する方法であって、
複数の基板フィーチャを有する前記基板を処理チャンバ内に配置することと、
前記基板フィーチャ上に、構造が結晶質である共形層を、隣接する基板フィーチャ間にシームが形成されるように、堆積させることと、
前記共形層内の前記シームの体積が縮小するように、酸化剤の存在下において1バール~70バールの圧力で実行される高圧アニールであって、前記共形層の体積が前記高圧アニール中に膨張する高圧アニールを用いて、前記基板を処理することと、
を含み、
前記基板を処理することが、前記基板フィーチャ上に配置された前記共形層を、隣接する前記基板フィーチャ上に配置された前記共形層と化学的に反応させる、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施形態は、広くは、集積回路製造方法に関し、詳細には、半導体デバイスのシーム欠陥を修正することに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 半導体デバイスの小型化は、デバイスを形成する材料層の幾何学的形状および配置の増大する複雑さを必要とし続ける。これらのうち、トレンチおよびビアなどの、半導体デバイス上に形成されるフィーチャを、材料で適切に充填することは、フィーチャのサイズが縮小することにより、ますます困難になっている。
【0003】
[0003] フィーチャは、典型的には、化学気相堆積(CVD)、物理気相堆積(PVD)、またはめっきプロセスなどの堆積プロセスによって充填され、その結果として、フィーチャの充填が最適にならない可能性がある。問題は、フィーチャの上面における材料の蓄積から生じる。フィーチャの縁部におけるこのような材料の蓄積は、フィーチャを完全にかつ均一に充填する前にフィーチャを塞ぎ、または遮断し、フィーチャ内にボイド、シーム、および不均一な構造の形成をもたらす可能性がある。数十ナノメートルの範囲のトレンチなどの、より小さな幾何学的形状のデバイスで使用されるより小さなフィーチャは、より大きな幾何学的形状のデバイスが有するアスペクト比よりも大きなアスペクト比(すなわち、フィーチャの幅に対する高さの関係)を、必然的に有し、それによって、上述のトレンチおよびビア充填の困難性を悪化させる。
【0004】
[0004] 従来のアプローチは、フィーチャ内のシームおよびキャビティを修復する試みにおいて、堆積およびアニールの複数サイクルを利用する。しかしながら、これらの従来のアプローチは、極めて時間のかかるプロセス時間をもたらす。さらに、これらのアプローチは、半導体デバイスの材料を損傷し、半導体デバイスの動作における信頼性の問題を引き起こす可能性がある。
【0005】
[0005] したがって、シーム欠陥を修正する改良された方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
[0006] 一実施形態では、複数の基板フィーチャを有する基板を処理チャンバ内に配置することと、基板フィーチャ上に共形層を堆積させることと、高圧アニールで基板を処理することとを含む、基板を処理する方法が提供される。共形層が堆積されるとき、隣接する基板フィーチャ間にシームが形成される。高圧アニールは、酸化剤の存在下で行われる。共形層内のシームの体積は、高圧アニールにより縮小する。
【0007】
[0007] 別の実施形態では、複数の基板フィーチャを有する基板を処理チャンバ内に配置することと、基板フィーチャ上に共形層を堆積させることと、高圧アニールで基板を処理することとを含む、基板を処理する方法が提供される。共形層は、構造が結晶質である。共形層が堆積されるとき、隣接する基板フィーチャ間にシームが形成される。高圧アニールは、酸化剤の存在下で行われる。共形層内のシームの体積は、高圧アニールにより縮小する。
【0008】
[0008] 別の実施形態では、複数の基板フィーチャを有する基板を処理チャンバ内に配置することと、基板フィーチャ上に共形層を堆積させることと、高圧アニールで基板を処理することとを含む、基板を処理する方法が提供される。共形層は、構造が結晶質である。共形層が堆積されるとき、隣接する基板フィーチャ間にシームが形成される。高圧アニールは、酸化剤の存在下で行われる。共形層内のシームの体積は、高圧アニールにより縮小する。共形層の体積は、高圧アニール中に膨張する。
【0009】
[0009] 高圧アニールは、半導体の隣接するフィーチャ上に配置されている共形膜間に位置するシームのサイズを小さくするのに役立つ。シームサイズの減少は、共形膜の電気絶縁特性を上昇させる。
【0010】
[0010] 本開示の上記の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約した本開示のより具体的な説明を、実施形態を参照することによって行うことができ、そのいくつかを添付の図面に示す。しかしながら、添付の図面は、例示的な実施形態のみを示し、したがって、本開示は他の等しく有効な実施形態を認めることができるので、範囲を限定すると見なされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一実施形態による基板の処理方法のフローチャートである。
図2A図1の方法の一工程における基板の断面図である。
図2B図1の方法の一工程における基板の断面図である。
図2C図1の方法の一工程における基板の断面図である。
図2D図1の方法の一工程における基板の断面図である。
図3】例示的なアニールチャンバの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0017] 理解を容易にするために、図面に共通する同一の要素は、可能であれば同一の参照番号を使用して示してある。ある実施形態の要素および特徴は、さらなる列挙なしに他の実施形態に有益に組み込まれ得ることが、企図される。
【0013】
[0018] 本明細書で提供される開示の実施形態は、基板上に形成された相互接続部内のシームなどの欠陥を除去するために基板を処理する方法を含む。いくつかの実施形態では、この方法は、酸化剤の存在下の加圧環境中で基板を加熱することを含む。基板上に堆積された共形層は、シームの両側の共形層が互いと化学的に架橋し、シームを縮小または除去するように、体積が膨張する。本開示の実施形態は、基板フィーチャ上のシームのサイズを減少させるために有用であることが分かるが、これに限定されない。
【0014】
[0019] 図1は、本開示の一実施形態による、基板210を処理するための方法100のフロー図である。図2A図2Dは、方法100の段階における基板の概略断面図である。本開示の態様の説明を容易にするために、図2A図2Dは、図1に関連して説明される。
【0015】
[0020] 方法100は、工程102で始まる。工程102において、基板210が、処理チャンバ内に配置される。処理チャンバは、例えば、堆積チャンバである。基板210は、その上に形成された1つ以上の基板フィーチャ212を含む。ここで、基板フィーチャ212は、4つのトレンチである。基板210は、フォトマスク、半導体ウェハ、または他の工作物であってもよい。基板210は、いくつかの実施形態によれば、集積回路、受動(例えば、コンデンサ、インダクタ)および能動(例えば、トランジスタ、光検出器、レーザ、ダイオード)マイクロエレクトロニクスデバイスのうちのいずれかを作るための任意の材料を含む。基板210は、そのような能動および受動マイクロエレクトロニクスデバイス(またはそのフィーチャ)を、基板上に形成された1つ以上の導電層から分離する絶縁材料または誘電体材料を含む。一実施形態では、基板210は、例えば、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、および他の誘電体材料などの1つ以上の誘電体層を含む半導体基板である。一実施形態では、基板210は、膜の1つ以上の層を含む。基板210の1つ以上の層は、導電層、半導体層、絶縁層、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。
【0016】
[0021] 工程104において、共形層214が、基板フィーチャ212内に堆積される。共形層214は、一実施形態によれば、二酸化ケイ素層などのケイ素含有層である。共形層214は、一実施形態によれば、酸化アルミニウムまたは酸化バナジウムなどの金属酸化物層である。共形層214は、堆積プロセスによって形成される。堆積プロセスは、いくつかの実施形態によれば、化学気相堆積(CVD)または原子層堆積(ALD)である。共形層214を堆積させるために、第1の前駆体が、処理チャンバ内に流される。前駆体は、ケイ素(Si)および水素(H)を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、前駆体は、シラン前駆体、ジシラン前駆体、トリシラン前駆体、またはテトラシラン前駆体を含む。第1の前駆体は、酸化剤(例えば、オゾンまたは酸素ラジカル)などの第2の前駆体ガスと反応して、基板フィーチャ212内に二酸化ケイ素を形成する。堆積プロセスは、例えば、約150℃~約700℃、約250℃~約600℃、約300℃~約550℃、例えば、約350℃~約500℃の範囲の処理温度で行われる。加えて、堆積中、チャンバは、減圧に維持される。例えば、チャンバ内の圧力は、約5トル~約700トル、約10トル~約600トル、例えば、約15トル~約500トルであってもよい。
【0017】
[0022] 図2Bに示すように、堆積された共形層214は、基板フィーチャ212内の基板210上に堆積される。共形層214は、基板フィーチャ212の形状に従い、それによって、基板フィーチャ212内にシーム216を形成する。シーム216は、明確にするためにサイズが誇張されていることに留意されたい。いくつかの態様において、基板フィーチャ212を画定する隣接する構造上に形成された共形層214は、それぞれの基板フィーチャ212の反対側の表面上の共形層214と接触するのに十分な厚さまで堆積されてもよい。別の言い方をすれば、シーム216は、必ずしも物理的なボイドを含む必要はなく、むしろ、シーム216は、共形層214の一部分240、250が、例えば基板フィーチャ212内で、互いと接触する結果として、形成されてもよい。シーム216の存在は、基板フィーチャ212内のギャップフィルの性能に、その電気絶縁特性を低下させることによって、負の影響を与える。
【0018】
[0023] その上に共形層214を有する基板210は、工程106において、アニールチャンバに移送される。工程108において、基板210は、高圧アニールで処理される。高圧アニールは、水蒸気または水蒸気/酸素混合物などの酸化剤220の存在下で基板210に対して行われる。基板210は、アニール温度でアニールされる。アニール温度は、約100℃~約600℃であり、例えば、約150℃~約550℃、または約200℃~約500℃である。
【0019】
[0024] 高圧アニールを行うために、アニールチャンバ内の圧力を所定の圧力まで上昇させる。所定の圧力は、約1バール~約90バールであり、例えば、約1バール~約80バール、または約1バール~約70バールである。上昇した圧力により、アニールチャンバの環境内の酸化剤220は、共形層214のシーム内に押し込められ、シーム内を下がって行く。基板210は、所望のソーク時間の間、高圧アニールで処理される。ソーク時間は、一般に約3分~約150分であり、例えば約5分~約120分である。
【0020】
[0025] 高圧アニール中、酸化剤220は、高圧によってシーム216内に運ばれる。基板フィーチャ212内に堆積された共形層214は、図2Cの酸化剤220に曝される。矢印は、シーム216内への酸化剤220の流れを示す。アニールプロセスの間、共形層214は、酸化剤220への曝露の結果として酸化する。酸化の結果として、共形層214には、体積膨張が起きる。すなわち、共形層214の体積は、例えば仮想線で示される膨張した体積218まで、増加する。図2Cに示す膨張した体積218は、高圧アニール中に体積膨張が起きた共形層214を表す。
【0021】
[0026] 高圧アニールの酸化プロセスの結果として、共形層214は、図2Dに示されるように、シーム216が実質的にない高密度化された酸化物に変換される。高圧アニール中に共形層214が膨張すると、シーム216を挟んで対向する共形層214の部分240、250などの、接触していない共形層214の部分が膨張し、ついには、これらの部分が互いと相互作用する。シーム境界での酸化は、酸化剤220の原子が各部分240、250と反応および/または架橋するように、部分240、250間の反応を促進する。シーム216を横切る部分240、250の反応および/または架橋は、一体化された構造の形成およびシームの除去をもたらす。共形層214が結晶質の構造である例では、酸化剤220は、部分240、250の結晶構造の接合をもたらし、それによってシーム216を除去する。
【0022】
[0027] 共形層214内のシームの修復に加えて、工程208の高圧アニールは、付加的な酸化物の包含を介して共形層214を高密度化し、共形層214の電気絶縁特性を、さらに改善する。
【0023】
[0028] 図1は、基板210を処理する一実施形態を示す。しかしながら、追加の実施形態も考えられる。別の態様では、工程104および108は、工程106なしで同じチャンバ内で行うことができる。別の態様では、工程104は、共形層214を形成するために、複数の堆積ステップまたはサイクルを含んでもよい。
【0024】
[0029] さらに、共形層214は、ケイ素、ゲルマニウム、金属層、金属酸化物層、またはそれらの組み合わせなど、二酸化ケイ素以外の層であってもよいことが企図される。そのような実施形態では、共形層214を形成するために使用される金属は、アルミニウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、ハフニウム、モリブデン、およびそれらの合金などを含む。金属は、互いと組み合わせて使用されてもよい。
【0025】
[0030] 他の実施形態では、基板フィーチャ212内に材料を堆積させるために、CVD以外の堆積プロセスが使用されてもよいことが企図される。基板フィーチャ212内に堆積されるべき種々の材料に従って、例えば、原子層堆積(ALD)、プラズマALD、プラズマCVD、物理気相堆積(PVD)、めっき、または他の堆積方法が利用されてもよい。
【0026】
[0031] さらに、図2A図2Dは、その上にトレンチを有する基板210を示すが、トレンチ以外の基板フィーチャ212が、本開示の態様から利益を得ることができることが企図される。
【0027】
[0032] 図3は、本明細書に記載の方法で実施することができる例示的な処理チャンバの概略断面図である。バッチ処理チャンバ300は、複数の基板335を処理するための内部容積部350内に配置されたカセット330を有する。バッチ処理チャンバ300は、内部容積部350を囲むチャンバ本体310と、チャンバ本体310上に配置されたリッド311とを有する。1つ以上のカートリッジヒータ312が、チャンバ本体310内に配置されている。抵抗ヒータなどのヒータ312は、チャンバ本体310を加熱するように構成される。ヒータ312への電力は、コントローラ380によって制御される。シェル320が、内部容積部350内に配置されている。絶縁ライナ316が、シェル320を囲んで、内部容積部150内に配置されている。絶縁ライナ316は、チャンバ本体310とシェル320との間の熱伝達を防止する。
【0028】
[0033] カセット330は、チャンバ本体110の開口部354を通って延在するシャフト374に結合している。カセット330は、シャフト374に結合されたアクチュエータ370によって内部容積部350内に移動可能に配置されている。カセット130は、ローディング位置と処理位置との間での基板335の移送を容易にする。基板335は、チャンバ本体310に形成されたローディングポート395を通って内部容積部350に出し入れされる。シェル320は、カセット330が処理位置にあるとき、カセット330のリッド340に結合して、処理領域を画定し、ここで、基板335は、上昇した圧力および上昇した温度でアニールされる。
【0029】
[0034] 処理中、酸化剤220などの処理流体が、入口ポート352を通って処理領域内に流される。入口ポート352は、カセット330の複数の開口部333を通って基板335と流体連通している。処理領域内に配置された補助ヒータ327が、処理容積部およびその中の基板335を加熱するように構成される。処理領域内の圧力および温度が、その中の基板335をアニールするために上昇させられる。処理流体は、出口ポート356を通って処理領域から排出される。
【0030】
[0035] コントローラ380が、温度センサまたは圧力センサなどの複数のセンサ314に結合されている。センサ314は、内部容積部350内の状態を示す信号をコントローラ380に供給する。所望の方法で基板335を処理するために、コントローラ380は、処理流体の流れならびにヒータ312および補助ヒータ327に供給される電力を制御する。このようにして、コントローラ380は、本明細書に開示されるような工程を実行するために処理チャンバ300の諸側面を制御するように構成される。
【0031】
[0036] 本明細書で開示される工程の一例において、1つ以上の基板フィーチャ212を含む基板210が、処理チャンバ内に配置される。共形層214が、基板210の基板フィーチャ212上に堆積される。基板210が、アニールチャンバに移送される。高圧アニールが、基板210上で実行され、共形層214は、隣接する共形層が互いと接触および/または化学的に反応するように、体積が膨張する。
【0032】
[0037] 本明細書に記載される方法は、シームまたはボイドを実質的に含まない高品質の酸化物層をもたらす。層は、層の全体にわたって実質的に均一な仕方で酸化され、それによって、層全体にわたる酸素の分布の均一性が増加する。さらに、酸化物層の高密度化の均一性が、本明細書に記載の方法によって増加する。均一な高密度化はまた、改善されたエッチング選択性をもたらす。
【0033】
[0038] 上記は、本開示の実施形態に向けられているが、本開示の他のおよびさらなる実施形態が、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案されてもよく、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3