(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-23
(45)【発行日】2023-07-03
(54)【発明の名称】比例式熱流体送達システムを使用した基板キャリア
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20230626BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20230626BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20230626BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L21/302 101G
H01L21/31 C
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021078249
(22)【出願日】2021-05-06
(62)【分割の表示】P 2017505105の分割
【原出願日】2015-11-20
【審査請求日】2021-05-31
(32)【優先日】2014-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】クリミナーレ, フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ファイ, ジャスティン
(72)【発明者】
【氏名】マロール, ダン エー.
(72)【発明者】
【氏名】ショージ, セルジオ フクダ
(72)【発明者】
【氏名】メイズ, ブラッド エル.
【審査官】湯川 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-024069(JP,A)
【文献】特開2000-193106(JP,A)
【文献】特開2007-107606(JP,A)
【文献】特開2011-142300(JP,A)
【文献】特開2002-276845(JP,A)
【文献】特開2007-299344(JP,A)
【文献】特表2013-519192(JP,A)
【文献】特表2013-534716(JP,A)
【文献】特表2012-508991(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H01L 21/3065
H01L 21/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度を有する基板キャリアの流体チャネルに
第1の熱流体を提供し、前記流体チャネルから前記
第1の熱流体を受流する
第1の熱交換器であって、前記流体チャネル中の前記
第1の熱流体が基板処理中に前記基板キャリアの温度を制御する、
第1の熱交換器と、
前記流体チャネルに第2の熱流体を提供する第2の熱交換器と、
前記
第1の熱交換器から前記流体チャネルへの前記
第1の熱流体の流量を制御する比例バルブであって、前記比例バルブは圧力調整バルブを含み、前記比例バルブは上側チャンバと下側チャンバとを有するバルブ本体を備え、前記上側チャンバの上側ダイヤフラムは前記下側チャンバの下側ダイヤフラムに連結された、比例バルブと、
前記基板キャリアの温度センサから温度測定値を受信し、前記流量を調節するため、前記温度測定値に応答して前記比例バルブを制御する温度コントローラであって、前記温度コントローラは圧力レギュレータへの信号としてのアナログ電圧を生成して前記圧力調整バルブに調整圧力を提供し、前記比例バルブは前記調整圧力に依存する量によって開閉される通路を有するアナログ流量バルブである、温度コントローラと、
前記第1の熱交換器の第1の熱流体または前記第2の熱交換器の第2の熱流体のどちらが前記比例バルブに流れるかを決定するバルブと、
を備える装置。
【請求項2】
前記温度コントローラは前記圧力レギュレータにアナログ電圧信号を提供し、前記圧力レギュレータは、前記圧力調整バルブを制御するため前記アナログ電圧に応答して前記圧力調整バルブに流体圧力を提供する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記アナログ電圧が無段式であり、前記流体圧力が無段式である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記圧力調整バルブに提供される前記流体圧力が圧縮乾燥空気により供給される、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記流体チャネルに連結された圧力センサ及び流量計をさらに備え、前記温度コントローラは前記圧力センサ及び前記流体チャネルに応答して前記比例バルブを制御する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記圧力レギュレータは、圧縮乾燥空気を取り込む圧縮乾燥空気入口及び前記比例バルブに連結され前記比例バルブに前記圧縮乾燥空気を供給する圧縮乾燥空気出口をさらに備え、供給された前記圧縮乾燥空気は圧力を有し、前記圧力レギュレータは前記圧縮乾燥空気入口と前記圧縮乾燥空気出口の間にソレノイドバルブをさらに備え、前記圧縮乾燥空気出口において前記圧縮乾燥空気の前記圧力を調整する、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記
第1の熱交換器は低温熱流体を提供し、前記第2の熱交換器は高温熱流体を提供する、請求項
1に記載の装置。
【請求項8】
前記
第1の熱流体及び前記第2の熱流体がポリエーテルを含む、請求項
7に記載の装置。
【請求項9】
前記基板キャリアは、前記基板キャリアからの熱を伝達するために前記
第1の熱流体を運ぶ、複数の異なる独立した冷却チャネルを備え、前記複数の異なる独立した冷却チャネルの各流体冷却チャネルは、それぞれの供給部と戻り部とを含み、前記比例バルブは、各供給部への前記
第1の熱流体の流量を制御する、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
プラズマチャンバと、
前記プラズマチャンバ内にガスイオンを含むプラズマを生成するプラズマ源と、
流体チャネル及び温度センサを有する、前記プラズマチャンバ内のワークピースホルダであって、プラズマ処理中にワークピースを保持し、前記ワークピースの温度を制御するワークピースホルダと、
前記ワークピースホルダの前記流体チャネルに
第1の熱流体を提供し、前記流体チャネルから前記
第1の熱流体を受流する
第1の熱交換器であって、前記流体チャネル中の前記
第1の熱流体が基板処理中に前記ワークピースホルダの前記温度を制御する、
第1の熱交換器と、
前記流体チャネルに第2の熱流体を提供する第2の熱交換器と、
前記
第1の熱交換器から前記流体チャネルへの前記
第1の熱流体の流量を制御する比例バルブであって、前記比例バルブは圧力調整バルブを含み、前記比例バルブは上側チャンバと下側チャンバとを有するバルブ本体を備え、前記上側チャンバの上側ダイヤフラムは前記下側チャンバの下側ダイヤフラムに連結された、比例バルブと、
基板キャリアの熱センサから温度測定値を受信し、前記流量を調節するため前記温度測定値に応答して前記比例バルブを制御する温度コントローラであって、前記温度コントローラは圧力レギュレータへの信号としてのアナログ電圧を生成して前記圧力調整バルブに調整圧力を提供し、前記比例バルブは前記調整圧力に依存する量によって開閉される通路を有するアナログ流量バルブである、温度コントローラと
前記第1の熱交換器の第1の流体または前記第2の熱交換器の第2の流体のどちらが前記比例バルブに流れるかを決定するバルブと、
を備える、ワークピース処理システム。
【請求項11】
前記流体チャネルに連結された圧力センサ及び流量計をさらに備え、前記温度コントローラは前記圧力センサ及び前記流体チャネルに応答して前記比例バルブを制御する、請求項
10に記載のワークピース処理システム。
【請求項12】
前記ワークピースホルダが静電チャックを備える、請求項
10に記載のワークピース処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態はマイクロエレクトロニクス製造業に関し、具体的には、プラズマ処理中のワークピースを支持する、温度制御された支持体に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体チップの製造においては、シリコンウエハまたはその他の基板が、種々の処理チャンバ内で多種多様な処理を受ける。ウエハ上に回路や他の構造を形成するため、ウエハはこれらのチャンバで、プラズマ処理や化学蒸気処理、金属処理、レーザエッチング処理、並びに様々な堆積及び酸エッチング処理に曝され得る。シリコンウエハは、これらの処理中、静電チャック(ESC)、キャリア、ペデスタル、または様々な他の構造によって所定の位置に保持され得る。ESCは、静電場を生成し、チャックのフラット表面またはパック表面にウエハの裏面をクランプ保持することによって、ウエハを保持する。他のキャリアは、真空圧や接着剤、またはその他の技法を使用する。
【0003】
マイクロエレクトロニクス装置のプラズマエッチングの実施用に設計されたものなどといった、プラズマ処理設備用の製造技法が進歩するのにつれて、処理中のウエハの温度が、より重要になってくる。ESCは、(時としてワークピースと呼ばれる)基板の表面全体にわたる、特定の熱プロファイルを提供するために設計されてきた。ESCはまた、ワークピースの温度を正確に調整するためにも設計されてきた。
【0004】
ESCは、プラズマ出力熱を吸収してチャックから除去するため、液体冷却を用いる。ESCでは、チャックを加熱するためにも液体が用いられ得る。これにより、種々のプロセス及びプラズマの状態において、より広い処理ウィンドウが可能となる。液体がチャックを通ってポンプ圧送される前に前に液体を加熱または冷却するため、熱交換器が用いられる。次いで、チャックを通ってポンプ圧送された高温流体及び低温流体の流量及び調合が、バルブによって制御される。熱的性能が精密であるほど、より精緻な構造物をウエハ上に形成することができる。
【発明の概要】
【0005】
比例式熱流体送達システムを用いた基板キャリアが、記載される。一実施例では、装置は、基板キャリアの流体チャネルに、基板処理中、基板キャリアの温度を制御するための熱流体を提供し、この流体チャネルから熱流体を受流する、熱交換器を含んでいる。熱交換器から流体チャネルへの熱流体の流量は、比例バルブによって制御される。温度コントローラがキャリアの熱センサから温度測定値を受信し、この温度測定値に応答して比例バルブを制御し、流量を調節する。
【0006】
本発明の実施形態は、下記の添付図面において、限定ではなく例示のために図示されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態による、ウエハ支持体の比例流量制御を用いた温度調整システムの図である。
【
図2】本発明の一実施形態による、比例流量を用いた温度調整の代替的な構成の図である。
【
図3】本発明の一実施形態による、ペデスタル及び比例バルブ流体制御システムを用いた、ワークピース用プラズマ処理装置の代替的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
下記の記載において数々の詳細が述べられているが、本発明がこれらの具体的な詳細なしでも実施され得ることは、当業者には明らかであろう。本発明を不明瞭にしないため、周知の方法及び装置については、場合によっては詳示はせずにブロック図の形態で示している。本書全体を通じて、「実施形態」または「一実施形態」とは、実施形態との関連で述べられる特定の特徴、構造、機能、または特質が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれるという意味である。従って、「ある実施形態で」または「一実施形態で」との語句が本書の様々な箇所で現れたとしても、必ずしも本発明の同一の実施形態を指すものではない。さらに、特定の特徴、構造、機能、または特質は、1つ以上の実施形態において、任意の適当な方法で組み合わされ得る。例えば、第1の実施形態と第2の実施形態とは、それら2つの実施形態に関連する特定の特徴、構造、機能、または特質が相互に排他的でない場合には、組み合され得る。
【0009】
本発明の記載及び添付の特許請求の範囲において使用される、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上で別様に明示されていない限り、複数形も包含するように意図されている。本書で用いられる用語「及び/または」が、関連する列挙されたアイテムのうちの一または複数の、任意且つすべての起こり得る組み合わせを指し、且つ包含することも、理解されるだろう。
【0010】
用語「連結され(coupled)」及び「接続され(connected)」並びにこれらの派生語は、本書において、構成要素間の機能上または構造上の関係を記載するために用いられ得る。これらの用語が、互いに同義であることを意図していないことは、理解されるべきである。むしろ、具体的な実施形態において、「接続され」は、2つ以上の要素が直接且つ物理的、光学的、または電機的に互いに接触していることを示すために用いられ得る。「連結され」は、2つ以上の要素が、直接的または非直接的に(間に介在する他の要素によって)物理的、光学的、または電機的に互いに接触し、且つ/または、2つ以上の要素が互いに協働するかもしくは相互作用すること(例えば、因果関係にあるなど)を示すために用いられ得る。
【0011】
本書で用いる用語「~の上方に/~の上方の(over)」、「~の下に(under)」、「~の間に(between)」、及び「~上に/~上の(on)」は、物理的関係に注目した場合に、1つの構成要素または材料層の、他の構成要素または層に対する相対的な位置を表している。例えば、材料層に関連して、他の層の上方にまたは下に配置された1つの層は、当該他の層と直接接触していてもよく、1つ以上の介在する層を有していてもよい。さらに、2つの層の間に配置された1つの層は、これら2つの層と直接接触していてもよく、1つ以上の介在する層を有していてもよい。対照的に、第2の層「上の」第1の層 は、この第2の層と直接接触している。構成要素の組み立てに関する文脈でも、同様の区別がなされる。
【0012】
静電チャック(ESC)または真空チャックといった基板支持体の温度は、比例流体送達システムを使用して制御され得る。パルス式流体送達システムは、流体バルブの開放と閉鎖とを迅速に反復させる。開放のデューティサイクルは、チャックへと流れる流体の量を決定する。これは、比例制御システムほどには、正確でないか、または信頼性が高くない。ある比例値によって与えられる流量によって、高バイアスRF出力を伴うプラズマ処理の冷却要求が満たされる。これらには、高アスペクト比のエッチング構造に使用される、それらの処理が含まれる。クローズドループによる温度制御システムがない場合、ウエハ処理中に高RF出力が導入されるのにつれてチャックの温度は徐々に上昇する。記載のクローズドループシステムは、ウエハの処理中にエッチング形状性能を向上する、定常状態温度制御を提供する。
【0013】
図1は、上記のようなESCまたは真空チャックといったウエハ支持体用の温度調整システムの図である。システムは、高温流体源108及び高温流体戻り部109を有する。戻り部は、所定の温度までまたは調整された分だけ流体を加熱する、熱交換器160へと流体を給送して戻し、この流体を、加圧下で供給ライン108に提供する。流体温度は、固定であってもよく、制御信号に基づいて調節されてもよい。同様に、システムは低温流体源110及び低温流体戻り部111を有する。第2の熱交換器162が、戻った低温流体を受流し、所定の温度までまたは調整された分だけ、戻った低温流体を冷却する。第1の熱交換器及び第2の熱交換器は、単一のユニットであっても2つの別々な装置であってもよい。熱交換器は、サーモスタットで制御されていてもよく、または、任意の特定の制御を受けるかまたは受けないで、固定量の熱または冷却を加える設計であってもよい。基板キャリア122を通って循環される冷却剤120の温度は、下記のとおり、部分的には供給された高温流体108及び低温流体110の温度によって制御されているが、高温流体及び低温流体の流量及び調合によっても制御されている。システムによって、キャリア122までポンプ圧送される流体出力ライン120と、流体をキャリアから戻すための戻りライン124とが提供される。
【0014】
高温流体供給は、3方向バルブ126に対して提供される。この3方向バルブ126は、熱交換器からの高温流体の流動を開または閉する。同様に、低温流体供給は、同一の3方向バルブに対して提供される。この3方向バルブは、第2の熱交換器からの低温流体の流動を開または閉する。このバルブを通って与えられる流体は、基板キャリア122を加熱または冷却するため、キャリア供給ライン120内の基板キャリア122に提供される。さらなる3方向バルブ128が、高温戻りライン109及び低温戻りライン111に連結されている。基板キャリアからの流体は、キャリア戻りライン124を通ってこのバルブ128まで戻り、この流体が来た元のそれぞれの熱交換器まで、このバルブを通って戻り得る。これらの3方向バルブは、これら2つのバルブに連結された温度コントローラ102の制御下で操作される。
【0015】
温度コントローラ102は、光学温度プローブといった熱センサ164から、温度信号を受信する。この光学温度プローブは、基板の温度を直接的または間接的に決定するため、処理チャンバ内または基板キャリア122内で基板に取り付けられている。コントローラは、この受信した温度に基づいて高温バルブ及び低温バルブを開閉し、基板キャリア122を通る流量を制御する。コントローラ102は、プローブ164の温度を用いて温度設定点からの誤差を決定し、例えばPID(比例積分微分)コントローラを用いて、出力電圧を生成する。
【0016】
コントローラ102は、基板キャリア流体チャネル120内で用いる、高温流体108または低温流体110のどちらかの、流量と冷却媒体とを決定する。ある実施形態では、低温熱交換器によって提供される流体は約0°Cであり、高温熱交換器によって提供される流体は約55°Cである。キャリアの現在の温度に応じて、これらのうちのどちらか1つが流体チャネルに送達される。キャリアの温度が設定点を上回る場合、低温冷却器からの流体が用いられる。温度が設定点を下回る場合、高温冷却器からの流体が用いられる。流体送達システムは、流量可変バルブ106を用いて、温度制御媒体120を適正な温度範囲内に制御する。流量送達システムはまた、プラズマ処理中の温度上昇及びオーバーシュートも制御する。
【0017】
温度コントローラ102は、流量を制御するため、例えばアナログ電圧といったバルブ制御信号を生成し、この信号を圧力レギュレータ104に供給する。圧力レギュレータは、このバルブ制御信号に基づいて圧力を生成し、この圧力を流量制御バルブ106に提供する。流量制御バルブは、供給された圧力に応じた分量で、熱交換器160、162から基板キャリア122への通路を開または閉する。このように、キャリアを通る加熱または冷却流体の流量は、流量制御バルブ106によって制御される。その結果、流量制御バルブは、基板キャリアに対して与えられる加熱または冷却の分量を制御する。流量が大きいほど、流体によってキャリアへまたはキャリアから伝達される熱は大きくなる。キャリアは、処理チャンバ内の基板に熱的に連結されている。この結果、低温流体の流量が大きいほど、より多くの熱がキャリアから奪われる。高温流体の流量が大きいほど、より多くの熱がキャリアへ伝達される。
【0018】
例示の実施形態では、温度コントローラ102は、電子空気圧レギュレータ104に連結されている。こうしたレギュレータには、制御された圧力(典型的には定圧)で、CDA(圧縮乾燥空気)入力112が設けられている。レギュレータは、熱コントローラからの電気制御信号166に応答して正確な空気圧信号168を生み出すため、入力CDAを調整する。レギュレータに無段式のアナログ信号が提供される場合、レギュレータは、同様に無段式に変化するレギュレータ空気圧を提供し得る。この調整された空気圧制御圧力は、圧力調整バルブ106の頂部に印加される。
【0019】
ある実施形態では、CDAは、レギュレータ104の給気ソレノイドバルブに対して加えられる。入力制御電圧166が上昇すると、ソレノイドバルブが開放される。給気バルブを通じて解放された圧力は、センサによって測定され、制御回路に給送される。給気バルブは、測定された圧力が制御信号によって表される圧力と並ぶまで、調節される。レギュレータ内の圧力を軽減して供給CDAにまで戻すため、排気ソレノイドバルブが設けられている。
【0020】
圧力調整バルブ106は、圧力レギュレータ104からの制御圧力168に応答して比例流体制御を提供する。これによって、キャリア122を通る3方向バルブ126からの流体の流動120の、無段式の制御が可能になる。このバルブは、パルス式バルブと比較して非常に少ししか動かない。これによって、修理が少なくなり、ハードウェアの寿命が延びる。加えて、温度変化への応答がより円滑になる。プラズマ処理中に連続した流体オフ時間を含まない可変流量を使用することによって、温度の応答がより円滑になり、温度振動は低減される。
【0021】
ある実施形態では、圧力調整バルブは、上側ダイヤフラムを有する上側チャンバを、バルブ本体内に有する。上側ダイヤフラムは、上側チャンバに供給される気圧に応答して動く。上側チャンバ内の上側ダイヤフラムは、シャフトを通じて、バルブ本体の下側チャンバ内の下側バルブゲートまたはダイヤフラムに連結されている。接続シャフトによって下側ゲートまたはダイヤフラムを動かすための気圧に応答して、上側ダイヤフラムは、バネに逆らって動く。下側チャンバは、入口で3方向バルブ126から流体を受流し、次いで、ゲートまたは下側ダイヤフラムの位置に基づいて、出口への流量を変化させる。比例バルブを通じて所望の流量を提供するため、流量計172を用いて、制御フィードバックループが用いられ得る。
【0022】
高温流体戻りバルブ140によって、加熱流体が、基板キャリア122をバイパスして、高温供給部から高温戻り部へと流動することが可能になる。同様の低温流体戻りバルブ142によって、冷却流体が、キャリアを通過することなく、直接、低温供給部から低温戻り部へと流動することが可能になる。3方向バルブ126、128の設定によって高温供給または低温供給のうちのどちらか一方がキャリアに供給されていないとき、高温流体戻りバルブ140、及び低温流体戻りバルブ142によって、流体が、キャリアを通って流れることなく対応する熱交換器を通って流れることが可能になる。これによって、対応する熱交換器が、定常温度を達成し、所望の温度における流体の供給を維持することが可能になる。
【0023】
示されるように、これらの流体バイパスバルブ140、142はまた、調整されたCDA(圧縮乾燥空気)源112または調整されていないオン/オフCDAによって制御された比例バルブであってもよい。これらのバルブはまた、3方向バルブと連動して所望の流動を提供する、温度コントローラによって制御されてもよい。
【0024】
温度調整システムはまた、様々な圧力センサ132、134、136、138及び流量計172も含み得る。これらは、温度コントローラ102、熱交換器160、162、基板キャリア122、及び、基板上で実施される処理の他の態様を制御する、システムコントローラ170に連結されていてよい。高温供給及び低温供給のそれぞれの上の圧力センサ132、136によって、熱交換器の動作を測定することが可能になる。各CDA入力上の圧力センサ134によって、CDA圧縮が測定され、適切に調節されることが可能になる。
【0025】
キャリアを通る流体ライン122、124内の流量計172によって、流量の測定が可能になる。所望の場合、測定された流量は、次いで比例バルブ106を用いて調節され得る。ライン内の圧力もまた、圧力センサ138で測定され得、比例バルブを用いて調節され得る。示される例では、流量及び圧力は、キャリアからの戻りライン124内で測定される。これによって、キャリアを通るシステムの動作を、システムの動作中にチェックすることが可能になる。流動や圧力のロスがあればそれらは観測され、比例バルブの位置変更の影響もまた、測定され得る。
【0026】
記載の温度調整システムによって、基板キャリア内のチャネルを通って流動する流体の温度が、例えば0°C~55°Cの範囲内に制御されることが可能になる。基板キャリアは、1つよりも多い熱流体チャネルを有し得る。この場合、追加のチャネルのそれぞれをサポートするため、
図1のシステムが複製され得る。圧力調整バルブ106内への混合と、圧力調整バルブを通る流量とは独立して制御され得るため、1つよりも多いチャネルに流体を提供するのに、単一の高温熱交換器及び単一の低温熱交換器が使用されてよい。
【0027】
図2は、一例として、外側熱流体チャネル282及び内側熱流体チャネル284を伴う、ESC280といった基板キャリア用の構成を示す。外側チャネル及び内側チャネルは、基板の種々の箇所において種々の条件があることを相殺するために、用いられ得る。例えば、ウエハのプラズマ処理に関して、ウエハの外側エッジはウエハの内側エッジよりもより速く温まりがちである。なぜならば、ウエハの外側エッジの方がチャンバに露出している表面積が多いからである。こうした例においては、内側流体チャネルよりも外側流体チャネルに対して、より多量の冷却流体が提供されてよい。それによって、ウエハは、表面全体でより一貫した温度に維持され得る。
図2の原理は、1つよりも多い流体チャネル用に独立した制御が用いられている、他の型のESCまたは他の型の基板キャリアに対して適用され得る。
【0028】
低温供給熱交換器202は、冷却された熱流体を低温供給ライン206に対して提供する。低温供給は、バイパスバルブ218を通じて、低温戻りマニホールド220へと給送される。低温供給は、低温戻りライン210を通じて、低温熱交換器へと戻される。バイパスバルブ218は、圧力センサ216を用いて制御され得る。低温供給ライン206内の圧力が高い場合、圧力センサによってバイパスバルブが開放され、ライン内の圧力は軽減される。低温供給ライン内の圧力が低い場合、システムの稼働をサポートするのに十分な圧力を確保するため、バイパスバルブは閉鎖されている。低温戻りライン内の低温流量計222によって、別のセンサが提供される。この別のセンサは、圧力センサ216と組み合わされ、熱コントローラ(図示せず)またはシステムコントローラ(図示せず)によって、システムの適切な稼働を確保するために使用され得る。
【0029】
バイパスバルブ218は、手動で操作され得るか、または外部のコントローラによって制御され得る、ダイヤフラムバルブであってよい。バイパスバルブは、圧力に基づく一部自己調整式であり、圧力センサによる制御も、され得る。低温用バイパスバルブ、及び高温戻りライン212用の別のバイパスバルブ226は、全動作モード中の、流量の円滑な変化と、連続した流動を確保する助けとなる。
【0030】
同様に、高温供給熱交換器204は、加熱された熱流体を高温供給ライン208に対して提供する。高温供給ラインは、高温供給を戻りマニホールド228に給送して戻すため、圧力センサ224によって制御された高温バイパスバルブ226を通じて給送される。戻りマニホールド内の高温熱流体は、高温戻りラインに給送され、高温供給熱交換器204へと戻される。高温戻りラインはまた、全ての源から戻りラインへの流動を測定するための、流量計230も有する。
【0031】
低温及び高温の熱流体供給は、第1の3方向バルブ240に対して給送される。第1の3方向バルブ240は、外側冷却チャネル282用に、低温熱流体もしくは高温熱流体、またはこの両方を選択する。同じ低温及び高温の熱流体供給はまた、第2の3方向バルブ242に対しても給送される。第2の3方向バルブ242は、ESC280の内側冷却チャネル284用に、低温熱流体もしくは高温熱流体、またはこの両方を選択する。3方向バルブのそれぞれからの出力の流量は、上記の圧力調整バルブといった、各比例バルブ260、262によって制御される。しかし、
図1の例のように、任意の他の型の比例バルブが用いられてよい。各比例バルブは、上記の圧力レギュレータといった、それぞれのバルブコントローラ250、252を有する。圧力レギュレータは、CDA源286、及び熱コントローラからの制御信号(図示せず)に連結されている。この2つの比例バルブによって、各冷却チャネルを通じた独立した流量の制御が提供される。
図2の構成を用いると、熱交換器(複数)は共有されている一方で、各冷却チャネルを通じた熱流体の温度と流量は両方とも、独立して制御される。
【0032】
流量と温度を制御された流体は、外側チャネル比例バルブ260から、外側チャネル供給ライン270を経て、ESC280の外側チャネル282へと提供される。この流体は、ESCの外側チャネルを通って、外側戻りライン274へと流れる。同様に、内側チャネル比例バルブ262からの、流量と温度を制御された流体は、内側チャネル供給ライン272を経て、ESC280の内側チャネル284へと提供される。この流体は、ESCの内側チャネルを通って、内側戻りライン276へと流れる。
【0033】
ESCの戻りライン274、276は、流体源に応じて冷却または加熱されるために、給送されて熱交換器に戻る。外側戻りライン274は、流量計258を通り、次いで圧力センサ254を通って3方向バルブ244に至る。3方向バルブは、熱流体が来た元である熱交換器202、204の、戻りマニホールド220、228へと、戻り流体を届ける。同様に、内側戻りライン276は、流量計268を通り、次いで圧力センサ256を通って、別の3方向バルブ246に至る。この3方向バルブもまた、内側チャネルからの流体を対応する熱交換器202、204へと戻すため、戻りマニホールド220、228に連結されている。
【0034】
熱流体が要望に応じて供給ラインと戻りラインに届けられることを確保するため、4つの3方向バルブ240、242、244、246は、全て温度コントローラによって制御され得る。熱交換器のうちの1つがどの供給ラインにも連結されていない場合、対応するバイパスバルブ218、226が開放され得る。システムの至るところにある流動センサ及び圧力センサによって、正しい動作が確保されるように、常時種々の地点で、システムをモニタすることが可能になる。
【0035】
図3は、本発明の実施形態による、チャックアセンブリ42を含むプラズマエッチングシステム10の概略図である。プラズマエッチングシステム10は、限定しないが例として、Enabler(登録商標)、DPS II(登録商標)、AdvantEdge(商標)G3、EMAX(登録商標)、Axiom(登録商標)、またはMesa(商標)の各チャンバ(全て米国カリフォルニアのApplied Materials社によって製造)といった、当技術分野において周知の高性能エッチングチャンバのうちの任意の型であってよい。他の市販のエッチングチャンバで、同様に本書記載のチャックアセンブリを利用してもよい。例示の実施形態はプラズマエッチングシステム10に関連して記載されているが、本書に記載のチャックアセンブリは、任意のプラズマ製造プロセスを実施するのに使用される他の処理システム(例えばプラズマ堆積システムなど)にもまた適合可能である。
【0036】
図3を参照すると、プラズマエッチングシステム10は、接地されたチャンバ5を含んでいる。チャンバに接続された単数または複数のガス源29から、マスフローコントローラ49を通ってチャンバ5の内部へ、処理ガスが供給される。チャンバ5は、大容量の真空ポンプスタック55に接続された排気バルブ51を介して、排気される。チャンバ5にプラズマ出力が印加されると、ワークピース10上方の処理領域内でプラズマが形成される。プラズマを励起させるため、プラズマバイアス出力25がチャックアセンブリ42に連結されている。プラズマバイアス出力25は、通常約2MHz~60MHzの間の低周波数を有し、例えば、13.56MHz帯であり得る。例示の実施形態では、プラズマエッチングシステム10は、RFマッチ27に接続された、約2MHz帯で動作する第2のプラズマバイアス出力26を含んでいる。プラズマバイアス出力25もまたRFマッチに連結されており、出力導管28を介して下側電極にも連結されている。誘導的または容量的にプラズマを励起するため、高周波ソース電源を提供するように、プラズマ源30が、別のマッチ(図示せず)を通じてプラズマ生成要素35に連結されている。プラズマソース電力30は、100MHzと180MHzの間といった、プラズマバイアス出力25よりもより高い周波数を有し得る。例えば、162MHz帯の範囲内であってよい。
【0037】
ワークピース10は、開口15を通ってロードされ、チャンバ内でチャックアセンブリ42にクランプ固定される。半導体ウエハといったワークピース10は、任意のウエハ、基板、または半導体処理技術で使われる他の材料であってよく、本発明はこの点において限定されるものではない。ワークピース10は、チャックアセンブリの誘電体層またはパックの頂表面上に配置されている。誘電体層またはパックは、チャックアセンブリの冷却ベースアセンブリ44の上方に配置されている。クランプ電極(図示せず)が、誘電体層内に埋設されている。具体的な実施形態では、チャックアセンブリ42は、内側チャネル41及び外側チャネル99といった、2つ以上の異なる流体チャネルゾーンを含み得る。各チャネル41、99は、同一のまたは異なる温度設定点に対して、独立して制御可能であってよい。
【0038】
システムコントローラ70が、チャンバ内の製造プロセスを制御する多種多様なシステムに連結されている。コントローラ70は、温度制御アルゴリズム(例えば、温度フィードバック制御)を実行する温度コントローラ75を含み得、ソフトウェアもしくはハードウェア、またはソフトウェア及びハードウェアの両方の組み合わせであり得る。システムコントローラ70は、中央処理装置72、メモリ73、及び入出力インターフェース74も含む。温度コントローラ75は、チャックアセンブリ42と、様々な流体チャネル41、99用のプラズマチャンバ5の外部にある熱源及び/またはヒートシンクとの間の熱伝導のレートに影響を与える、制御信号を出力するものである。温度コントローラ75は、1つ以上の温度プローブ43に連結されていてよい。この温度プローブは、基板キャリア内または基板キャリア上にあってよく、流体供給ラインに連結されていてよく、または任意の他の所望の位置にあってよい。
【0039】
熱流体ゾーンは、別々で、個別に制御される、熱流体の熱伝達ループを含み得る。この熱伝達ループは別々の流体制御を有し、上記のように、ゾーン固有の温度フィードバックループに基づいて制御される。例示的な実施形態では、温度コントローラ75は、第1の熱交換器(HTX)/冷却器77に連結されており、具体的な実施形態に応じて所望により、第2のHTX/加熱器78及び、より多くの熱交換器(図示せず)にさらに連結されていてよい。チャックアセンブリ42内の導管を通る熱伝達流体または冷却剤の流量は、上記のように、比例バルブシステム86によって制御される。
【0040】
種々の流体チャネルのそれぞれへの熱流体または熱伝達流体の流量を独立して制御するため、比例バルブシステム86は、温度コントローラ75によって制御される。温度コントローラは、熱流体を冷却または加熱するために各熱交換器によって用いられる温度設定点も、また制御し得る。それによって各熱交換器は、各冷却剤チャネル用の熱流体を、流体チャネルに戻す前に異なる温度に至らしめ得る。
【0041】
熱伝導流体は、限定しないが例えば、脱イオン水/エチレングリコール、3M社のFluorinert(登録商標)もしくはSolvay Solexis, Inc.社のGalden(登録商標)などのフッ素系冷却剤、または任意のその他の適切な、例えば不活性ペルフルオロポリエーテルを含有するものなどの誘電性流体などの液体であり得る。本書はプラズマ処理チャンバに関連するESCについて記載しているが、本書に記載のESCは、多種多様なプロセスのための多種多様なチャンバで用いられ得る。具体的な実施形態に応じて、ESCの代わりに別の基板キャリアが使用され得る。
【0042】
上記の説明は、限定ではなく例示を意図するものであることを理解されたい。例えば、図面中のフロー図には、本発明のある実施形態で実施される工程の具体的な順番が示されているが、そのような順番が要求されている訳ではないこと(例えば、代替的な実施形態においては工程は異なる順番で実施され得、ある工程が組み合わされ得、ある工程が重複し得るなど)は理解されるべきである。さらに、上記記載を読み且つ理解すれば、多くの他の実施形態が、当業者にとって明らかになるであろう。本発明は具体的な実施例に関連して記載されているが、本発明は記載された実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲の主旨及び範囲の中で修正及び変更を伴って実施され得ることは、認識されよう。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に関連して、当該特許請求が権利付与される均等物の全範囲と共に、定められるべきである。 また、本願は以下に記載する態様を含む。
(態様1)
基板キャリアの流体チャネルに、基板処理中に前記基板キャリアの温度を制御するための熱流体を提供し、前記流体チャネルから前記熱流体を受流する熱交換器と、
前記熱交換器から前記流体チャネルへの熱流体の流量を制御する比例バルブと、
前記基板キャリアの温度センサから温度測定値を受信し、前記流量を調節するため、前記温度測定値に応答して前記比例バルブを制御する温度コントローラと
を備える装置。
(態様2)
前記比例バルブは圧力調整バルブを備え、前記装置は前記圧力調整バルブを制御するために前記圧力調整バルブに連結された圧力レギュレータをさらに備え、前記圧力レギュレータは前記温度コントローラに連結されている、態様1に記載の装置。
(態様3)
前記温度コントローラは前記圧力レギュレータにアナログ電圧信号を提供し、前記圧力レギュレータは、前記圧力調整バルブを制御するための前記アナログ電圧に応答して前記圧力調整バルブに流体圧力を提供する、態様2に記載の装置。
(態様4)
前記アナログ電圧が無段式であり、前記流体圧力が無段式である、態様3に記載の装置。
(態様5)
前記流体は圧縮乾燥空気である、態様3に記載の装置。
(態様6)
前記比例バルブは、調整された圧力を受ける第1のチャンバと、前記調整された圧力に応答して動く前記第1のチャンバ内の上側ダイヤフラムと、前記熱流体を受流する第2のチャンバと、下側チャンバを通じて前記熱流体の前記流量を制御するため前記上側ダイヤフラムに接続された下側ダイヤフラムとを備える、態様1に記載の装置。
(態様7)
前記流体チャネルに連結された圧力センサ及び流量計をさらに備える装置であって、前記温度コントローラは前記圧力センサ及び前記流体チャネルに応答して前記比例バルブを制御する、態様6に記載の装置。
(態様8)
前記比例バルブに前記調整された圧力を提供する圧力レギュレータをさらに備える装置であって、前記圧力レギュレータは前記比例バルブに連結された圧縮乾燥空気入口及び圧縮乾燥空気出口を備え、前記出口において前記圧縮乾燥空気の前記圧力を調整するため、前記圧力レギュレータは前記入口と前記出口の間にソレノイドバルブを備える、態様6に記載の装置。
(態様9)
前記流体チャネルに第2の熱流体を提供する第2の熱交換器と、第1の熱交換器の流体または第2の熱交換器の流体のどちらが前記比例バルブに流れるかを決定するバルブとをさらに備える、態様1に記載の装置。
(態様10)
前記第1の熱交換器は低温熱流体を提供し、前記第2の熱交換器は高温熱流体を提供する、態様9に記載の装置。
(態様11)
第1の熱流体及び第2の熱流体がポリエステルを含む、態様10に記載の装置。
(態様12)
前記基板キャリアは、前記基板キャリアからの熱を伝達する熱流体を運ぶ、複数の異なる独立した冷却チャネルを備え、各流体チャネルはそれぞれ供給部と戻り部とを含み、前記装置は、各供給部への熱流体の流量を制御する比例バルブを備える、態様1に記載の装置。
(態様13)
プラズマチャンバと、
前記プラズマチャンバ内にガスイオンを含むプラズマを生成するプラズマ源と、
プラズマ処理中にワークピースを保持し、前記ワークピースの温度を制御し、流体チャネル及び温度センサを有する、前記チャンバ内のワークピースホルダと、
前記ワークピースホルダの前記流体チャネルに、基板処理中にキャリアの温度を制御するための熱流体を提供し、前記流体チャネルから前記熱流体を受流する熱交換器と、
前記熱交換器から前記流体チャネルへの熱流体の前記流量を制御する比例バルブと、
前記キャリアの前記熱センサから温度測定値を受信し、流量を調節するため前記温度測定値に応答して前記比例バルブを制御する温度コントローラと、
を備える、ワークピース処理システム。
(態様14)
前記比例バルブは圧力調整バルブを備え、前記装置は前記圧力調整バルブを制御するために前記圧力調整バルブに連結された圧力レギュレータをさらに備え、前記圧力レギュレータは前記温度コントローラに連結されている、態様13に記載の装置。
(態様15)
前記流体チャネルに連結された圧力センサ及び流量計をさらに備える装置であって、前記温度コントローラは前記圧力センサ及び前記流体チャネルに応答して前記比例バルブを制御する、態様13に記載の装置。
(態様16)
前記流体チャネルに第2の熱流体を提供する第2の熱交換器と、第1の熱交換器の流体または第2の熱交換器の流体のどちらが前記比例バルブに流れるかを決定するバルブとをさらに備える、態様13に記載の装置。
(態様17)
前記ワークピースのキャリアが静電チャックを備える、態様13に記載の装置。
(態様18)
プラズマチャンバ内にガスイオンを含むプラズマを生成することと、
ワークピースホルダ上のワークピースに前記プラズマを印加することと、
前記流体チャネルに熱流体を提供し前記流体チャネルから前記熱流体を受容する熱交換器であって、前記流体チャネル中の前記熱流体は基板処理中の前記ワークピースのキャリアの温度を制御する熱交換器と、前記熱交換器から前記流体チャネルへの熱流体の流量を制御する比例バルブと、前記ワークピースホルダの熱センサから温度測定値を受信し、前記流量を調節するため前記温度測定値に応答して前記比例バルブを制御する温度コントローラとを使用して、前記ワークピースホルダの熱流体チャネルを通じて前記ワークピースの前記温度を調整することと、
を含む、ワークピースを処理する方法。
(態様19)
前記流量を制御することは、前記温度コントローラが前記圧力レギュレータにアナログ電圧信号を提供することと、前記圧力レギュレータが、前記比例バルブを制御するための前記アナログ電圧に応答して前記比例バルブに流体圧力を提供することとを含む、態様18に記載の方法。
(態様20)
前記流体チャネル内で、圧力センサからの流体圧力と、流量計からの流体流量をさらに受信し、前記温度コントローラは前記圧力センサ及び前記流体チャネルに応答して前記比例バルブを制御する、態様18に記載の方法。