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特許7316274先進的機械学習技術を通じた計測正確度の自動最適化
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-19
(45)【発行日】2023-07-27
(54)【発明の名称】先進的機械学習技術を通じた計測正確度の自動最適化
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20230720BHJP
   G06N 3/08 20230101ALI20230720BHJP
   G06N 3/045 20230101ALI20230720BHJP
【FI】
H01L21/66 J
G06N3/08
G06N3/045
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020526582
(86)(22)【出願日】2018-11-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-04
(86)【国際出願番号】 US2018061155
(87)【国際公開番号】W WO2019099594
(87)【国際公開日】2019-05-23
【審査請求日】2021-10-05
(31)【優先権主張番号】62/586,660
(32)【優先日】2017-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/903,693
(32)【優先日】2018-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ティエンロン
(72)【発明者】
【氏名】シュ イン
(72)【発明者】
【氏名】リー リー-クァン リッチ
【審査官】今井 聖和
(56)【参考文献】
【文献】特表2006-512561(JP,A)
【文献】特表2014-514533(JP,A)
【文献】特開2005-308612(JP,A)
【文献】特表2010-538474(JP,A)
【文献】特開2017-143261(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0282105(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0094790(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0287751(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0325760(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/66
G06N 3/08
G06N 3/045
G01B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを用い、半導体ウェハの重要パラメータの値に基づきニューラルネットワークで以て固定パラメータの値を予測するステップを有し、
前記ニューラルネットワークが、1個又は複数個の前記重要パラメータと、前記半導体ウェハのスペクトルに係る前記スペクトルよりも次元数が少ない低次元実数値ベクトルと、に基づき訓練されたものであり、
前記固定パラメータは、前記重要パラメータを計測するためのモデルに含まれるものであり、前記ニューラルネットワークにより予測される固定パラメータの値は、前記モデルによる前記重要パラメータの計測正確度を最適化する値であり、
更に、プロセッサを用い、1個又は複数個の前記スペクトルを1個又は複数個の前記低次元実数値ベクトルへとマッピングすることで、先駆ニューラルネットワークを訓練するステップと、
1個又は複数個の前記重要パラメータと、前記先駆ニューラルネットワークからの前記低次元実数値ベクトルと、に基づき前記固定パラメータを予測するよう、プロセッサを用い前記ニューラルネットワークを訓練するステップと、
を有し、
前記先駆ニューラルネットワークを訓練することで、1個又は複数個の前記スペクトルのうち同じものに係る低次元実数値ベクトルでの差異を最小化するパラメータが、決定される方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記スペクトルが分光エリプソメトリスペクトル又は正反射率スペクトルである方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記低次元実数値ベクトルが、前記スペクトルに基づき別のニューラルネットワークによりマッピングされる方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、更に、その浮動パラメータの範囲内で標本化されたプロファイルをシミュレートすることで前記スペクトルを生成するステップを、有する方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、更に、前記スペクトルに係る光学限界寸法モデルのプロファイルを生成するステップを、有する方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、前記光学限界寸法モデルのプロファイルを生成するステップが、
ある範囲内の固定パラメータを対象に前記固定パラメータを標本化することでその固定パラメータの集合を決定するステップと、
対応する重要パラメータをスペクトル及び固定パラメータの対毎に決定するステップと、
を含む方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、更に、対応する浮動パラメータ又は対応する制約パラメータを前記対応する重要パラメータで以て決定するステップを、有する方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、前記先駆ニューラルネットワーク向けの訓練データに複数個の標本が含まれていて、それら標本それぞれに、1個又は複数個の前記スペクトルと、1個又は複数個の前記スペクトルに係る光学限界寸法モデルのプロファイルと、が含まれている方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、前記ニューラルネットワークにより、訓練データに対する前記固定パラメータの平均自乗誤差が最小化される方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、前記先駆ニューラルネットワーク及び前記ニューラルネットワークが異なるアーキテクチャを有する方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、更に、前記スペクトルを生成するのに用いられた標本に亘り前記固定パラメータを平均するステップを有する方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、更に、前記ニューラルネットワークで以て前記固定パラメータを勾配ベースサーチするステップを有する方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、前記勾配ベースサーチするステップが、
i)前記固定パラメータの名目値を設定するステップと、
ii)前記名目値の固定パラメータについて前記重要パラメータを決定するステップと、
iii)前記ニューラルネットワークを用い前記重要パラメータについて前記固定パラメータを決定するステップと、
iv)反復1回の前記勾配ベースサーチを通じ前記重要パラメータについて前記固定パラメータを決定するステップと、
v)反復1回の前記勾配ベースサーチを用いて得た固定パラメータで以て前記固定パラメータを更新するステップと、
vi)仕様及び収斂のうち一方たる停止基準が達成されるまでステップi)~v)を反復するステップと、
を含む方法。
【請求項14】
ウェハ計量ツールと電子通信する一次ニューラルネットワークを備え、
その一次ニューラルネットワークが、半導体ウェハの重要パラメータの値と、その半導体ウェハのスペクトルから導出された前記スペクトルよりも次元数が少ない低次元実数値ベクトルと、に基づき固定パラメータの値を予測するよう、構成されており、
前記固定パラメータは、前記重要パラメータを計測するためのモデルに含まれるものであり、前記一次ニューラルネットワークにより予測される固定パラメータの値は、前記モデルによる前記重要パラメータの計測正確度を最適化する値であり、
更に、前記一次ニューラルネットワークと電子通信する二次ニューラルネットワークを備え、その二次ニューラルネットワークが、前記半導体ウェハのスペクトルを受け取るよう、且つ受け取ったスペクトルに基づき前記低次元実数値ベクトルを導出するよう、構成されており、前記一次ニューラルネットワークがその二次ニューラルネットワークからその低次元実数値ベクトルを受け取り、
1個又は複数個の前記スペクトルを1個又は複数個の前記低次元実数値ベクトルへとマッピングすることで、前記二次ニューラルネットワークを訓練し、
前記二次ニューラルネットワークを訓練することで、1個又は複数個の前記スペクトルのうち同じものに係る低次元実数値ベクトルでの差異を最小化するパラメータが、決定されるシステム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムであって、前記スペクトルが分光エリプソメトリスペクトル又は正反射率スペクトルであるシステム。
【請求項16】
請求項14に記載のシステムであって、前記一次ニューラルネットワークがプロセッサを有するシステム。
【請求項17】
請求項14に記載のシステムであって、前記一次ニューラルネットワーク及び前記二次ニューラルネットワークが異なるアーキテクチャを有するシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件開示は半導体計量に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願への相互参照)
本願は、2017年11月15日付米国仮特許出願第62/586660号に基づく優先権を主張するものであり、ここに参照によりその開示内容を繰り入れるものとする。
【0003】
半導体製造業界の発展につれ、かつてなく強い要求が歩留まり管理に、またとりわけ計量及び検査システムにのしかかっている。限界寸法が小さくなっているのにウェハサイズが大きくなっている。短時間で高歩留まり高付加価値生産を達成せよと、市場によって業界が駆り立てられている。歩留まり問題を察知してからそれを正すまでの合計時間を縮めることが、半導体製造業者にとり投資収益率の決め手となっている。
【0004】
半導体デバイス、例えば論理デバイス及び記憶デバイスを製造する際には、通常、多数の製造プロセスを用い半導体ウェハを処理することで、それら半導体デバイスに備わる様々なフィーチャ(外形特徴)及び複数の階層が形成される。例えばリソグラフィなる半導体製造プロセスにおいては、半導体ウェハ上に配置されたフォトレジストに、レティクルからパターンが転写される。半導体製造プロセスの更なる例としては、これに限られるものではないが化学機械研磨(CMP)、エッチング、堆積、イオンインプランテーション等がある。複数個の半導体デバイスを、ある配列をなして単一の半導体ウェハ上に作成した後、個別の半導体デバイスに分離させるとよい。
【0005】
計量を半導体製造中に用いて様々な計測結果、例えば半導体ウェハ又はレティクルのそれを採取することができる。計量ツールを用いることで、様々な半導体製造プロセスに係る構造特性及び素材特性を計測することができる。例えば、計量ツールにより素材組成を計測することができ、また構造及び膜の寸法特性、例えば膜厚、構造の限界寸法(CD)、オーバレイ等を計測することができる。それら計測結果を用いることで、半導体ダイ製造中のプロセス制御を容易化し及び/又は効率性をもたらすことができる。
【0006】
半導体デバイスパターンの寸法が縮小し続けているため、小さめの計量ターゲットがよく必要になる。更に、計測正確度及び対実デバイス特性整合に係る要請により、デバイス様ターゲット及びインダイ計測、更にはオンデバイス計測の需要が増している。様々な計量技術が、この目標を達成すべく提案されている。例えば、概ね反射性の光学系に依拠する集束ビームエリプソメトリ(楕円偏向法)が提案されている。アポダイザを用い光回折の効果を軽減することで、幾何光学系により定まるサイズを超えた照明スポットの広がりを、起きにくくすることができる。同時複数入射角照明を伴う高数値開口ツールの使用が、小ターゲット能を達成する別のやり方である。
【0007】
他の計測例としては、半導体スタックのうち一層又は複数層の組成の計測、ある種のウェハ上(又はウェハ内)欠陥の計測、並びにフォトリソグラフィ輻射によるウェハ露出量の計測があろう。場合によっては、計量ツール及びアルゴリズムが非周期性ターゲット計測用に構成されることもある。
【0008】
計量技術により、製造プロセス中に半導体ウェハの諸パラメータを解明することができる。実際上、半導体ウェハ内に形成された周期格子上へと光を差し向け、反射光スペクトルを計測及び分析することで、その格子のパラメータを解明することができる。解明されるパラメータの例は、CD、サイドウォール(側壁)角(SWA)、フィーチャ高(HT)等々、素材での反射光又は素材内透過光の偏向及び強度に影響するものであろう。計測スペクトルの分析においては、一般に、その計測標本スペクトルがシミュレートされたスペクトルと比較され、それによりモデルのパラメータ値でありその計測標本を最良記述する値が推量される。
【0009】
注目パラメータの計測には、通常は複数のアルゴリズムが関わる。例えば入射ビームと標本との光学相互作用が電磁(EM)ソルバを用いモデル化され、更に厳密結合波分析(RCWA)、有限要素モデリング(FEM)、モーメント法、表面積分法、体積積分法、有限差分時間ドメイン(FDTD)その他といったアルゴリズムが用いられる。注目ターゲットは、通常、幾何エンジン、プロセスモデル化エンジン又は両者の組合せを用いモデル化(パラメータ表記)される。幾何エンジンは、例えばKLA-Tencor発のAcuShape(登録商標)ソフトウェア製品にて実現される。
【0010】
これらのモデル化方法には、固定又は浮動パラメータの修正、パラメータ制約の修正、固定パラメータの名目値の修正、パラメータ空間の座標の修正、サブシステム又はチャネルの選択又は加重、波長の選択又は加重、マルチパス、データフィードフォワード、マルチモデル、或いは回帰エンジンの修正を、組み込むことができる。
【0011】
光学計量を用い重要パラメータ(CP)をパターン化ウェハ上で計測する際には、しばしば、そのウェハの被計測構造を近似し一群の幾何モデルに係る電磁問題を解くパラメトリック幾何モデルを展開することで、計測スペクトルと、モデル及び一群の具体値を用いての算出スペクトルと、の間の整合スペクトル応答が獲得される。最適な計測正確度を重要パラメータに関し達成するには、それらの真値に対する重要パラメータの計測結果の整合の良さなる態で定量的に表される計測正確度を、それらモデルの精細化により最適化することが必要である。それら真値は、通常はそれら重要パラメータに係る参照データとして他の計量技術(例えばCD-SEM及びTEM)により提供される。関わるモデル中には、ウェハに対する個別計測と共にそれらの値が変わる重要パラメータ以外に、自身の名目値にて生来一定に保たれる固定パラメータ(FP)や、様々なモデル化パラメータ間の制約が存在している。それらの要素を精細化することで重要パラメータに係る計測正確度が改善される。
【0012】
計量パラメータによるグリッドベースサーチ法が用いられている。この種のグリッドベースサーチ法では、一群の固定パラメータコンフィギュレーションが徹底サーチされ、それにより標本値がそれらの所与値域内で調整される。所与参照データを基準に重要パラメータに関し最良の計測正確度がもたらされるため、それら固定パラメータの最適値が推定されることとなる。
【0013】
計量パラメータによる勾配ベースサーチ法が用いられている。この種の勾配ベースサーチ法(例.レーベンバーグ・マーカートアルゴリズム)では、ある種の固定パラメータ開始値を始点にして、固定パラメータを基準に重要パラメータの計測正確度勾配が調整及び採用され、それによりそれら固定パラメータの最適値が反復的な要領で所在特定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【文献】米国特許出願公開第2010/0094790号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
これらの従来技術は低効率である。グリッドベースサーチ法では、調整対象固定パラメータ最適値が見出されるのが、固定パラメータの標本化コンフィギュレーション全てについて重要パラメータの計測正確度が計算された後であるため、低効率問題につながっている。勾配ベースサーチ法では、調整対象固定パラメータの最適値が反復的な要領で所在特定される。各回反復にて、それら固定パラメータに係る勾配を、有限差分法を用い数値計算する必要がある。これが大変な時間浪費となりうる。
【0016】
従来技術は信頼性が貧弱でもある。多数の固定パラメータを同時に調整すべき状況下で効率斟酌に耐えうる唯一の現実的選択肢が、勾配ベースサーチ法である。しかし、極小値問題故に、固定パラメータ向けに選択された開始値にその性能が強く依存するため、信頼性貧弱問題につながっている。この問題は、開始点をランダム選択しての複数回試行の採用を通じ、軽減できるかもしれないが、それは効率低下につながりうる。
【0017】
そのため、改善された計量技術及びシステムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0018】
第1実施形態では方法が提供される。プロセッサを用い、半導体ウェハの重要パラメータ値に基づきニューラルネットワークで以て固定パラメータ値が予測される。そのニューラルネットワークは、1個又は複数個の重要パラメータとスペクトルに係る低次元実数値ベクトルとに基づき訓練されたものである。そのスペクトルが分光エリプソメトリスペクトルであっても正反射率(鏡面反射率)スペクトルであってもよい。低次元実数値ベクトルを、そのスペクトルに基づき別のニューラルネットワークによりマッピングすることができる。
【0019】
本方法にて、更に、スペクトル生成に用いられた標本に亘り固定パラメータを平均することができる。
【0020】
本方法にて、更に、前記ニューラルネットワークで以て固定パラメータを勾配ベースサーチすることができる。その勾配ベースサーチにおいて、i)固定パラメータの名目値が設定され、ii)名目値の固定パラメータについて重要パラメータが決定され、iii)前記ニューラルネットワークを用いそれら重要パラメータについて固定パラメータが決定され、iv)反復1回の勾配ベースサーチを通じそれら重要パラメータについて固定パラメータが決定され、v)反復1回の勾配ベースサーチを用いて得た固定パラメータで以て固定パラメータが更新され、且つvi)停止基準が達成されるまでこれらステップi)~v)が反復されるように、することができる。停止基準とされるのは仕様及び収斂のうち一方である。
【0021】
本方法にて、更に、プロセッサを用い先駆ニューラルネットワークを訓練すること、また1個又は複数個のスペクトルを1個又は複数個の低次元実数値ベクトルへとマッピングすることでそれを行うことができる。プロセッサを用い前記ニューラルネットワークを訓練することで、1個又は複数個の重要パラメータと先駆ニューラルネットワークからの低次元実数値ベクトルとに基づき、前記ニューラルネットワークで固定パラメータが予測されるようにすることができる。
【0022】
浮動パラメータの範囲内で標本化されたプロファイルをシミュレートすることで、そのスペクトルを生成することができる。
【0023】
そのスペクトルに係る光学限界寸法モデルのプロファイルを生成することができる。
【0024】
その光学限界寸法モデルのプロファイルを生成するに当たり、ある範囲内の固定パラメータを対象に固定パラメータを標本化することでその固定パラメータの集合を決定し、スペクトル及び固定パラメータの対毎に、対応する重要パラメータを決定することができる。対応する浮動パラメータ又は対応する制約パラメータを、当該対応する重要パラメータで以て決定することができる。
【0025】
先駆ニューラルネットワーク向けの訓練データに複数個の標本を含めることができる。それら標本それぞれに、1個又は複数個のスペクトルと、1個又は複数個のスペクトルに係る光学限界寸法モデルのプロファイルとを、含めることができる。
【0026】
先駆ニューラルネットワークを訓練することで、1個又は複数個のスペクトルのうち同じものに係る低次元実数値ベクトルでの差異が最小になるパラメータを、決定することができる。
【0027】
前記ニューラルネットワークにより、訓練データに対する固定パラメータの平均自乗誤差を最小化させてもよい。
【0028】
先駆ニューラルネットワークと、前記ニューラルネットワークとが、異なるアーキテクチャを有していてもよい。
【0029】
第2実施形態ではシステムが提供される。本システムは、ウェハ計量ツールと電子通信する一次ニューラルネットワークを備える。その一次ニューラルネットワークは、半導体ウェハの重要パラメータ値と、その半導体ウェハのスペクトルから導出された低次元実数値ベクトルと、に基づき固定パラメータ値を予測するよう、構成される。そのスペクトルが分光エリプソメトリスペクトルであっても正反射率スペクトルであってもよい。
【0030】
一例に係るシステムは、一次ニューラルネットワークと電子通信する二次ニューラルネットワークを有する。その二次ニューラルネットワークは、半導体ウェハのスペクトルを受け取るよう、且つ受け取ったスペクトルに基づき低次元実数値ベクトルを導出するよう、構成される。一次ニューラルネットワークはその低次元実数値ベクトルを二次ニューラルネットワークから受け取る。
【0031】
一次ニューラルネットワークがプロセッサを有していてもよい。
【0032】
一次ニューラルネットワークと、二次ニューラルネットワークとが、異なるアーキテクチャを有していてもよい。
【0033】
本件開示の性質及び目的についてのより遺漏なき理解のためには、後掲の詳細記述と併せ、以下の添付図面を参照すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本件開示に係るニューラルネットワークアーキテクチャ実施形態のブロック図である。
図2】本件開示に係る方法実施形態のフローチャートである。
図3】本件開示に係る方法の下位部分を描いたフローチャートである。
図4】限界寸法(CD1)正確度の結果を描いた図であり、(a)及び(b)は学習済ニューラルネットワークGがあるとき、(c)及び(d)は学習済ニューラルネットワークGがないときのものである。
図5】本件開示に係るシステム実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
特定の諸実施形態により特許請求の範囲記載の主題を説明するが、本願中で説明される諸利益及び諸特徴が皆は提供されない諸実施形態を含め、他の諸実施形態もまた本件開示の技術的範囲内とする。様々な構造的、論理的、処理ステップ的及び電子的変更を、本件開示の技術的範囲から離隔することなくなせることがある。従って、本件開示の技術的範囲は専ら別項の特許請求の範囲への参照によって定まる。
【0036】
本願開示の諸実施形態では、重要パラメータ参照値所与時に機械学習技術を用いて固定パラメータの近最適値を予測し、それによりその効率及び信頼性に関し自動最適化プロセスの性能を押し上げている。例えば、重要パラメータ参照値所与時に調整対象固定パラメータ値を予測可能な訓練データがそのニューラルネットワークにて用いられるよう、ニューラルネットワークを用いることができる。それら固定パラメータにより、被計測構造特性の寸法及びその計測ばらつきを表すことができる。そのばらつきを子細に分類してもよい。重要パラメータと相関する固定パラメータの名目値を調整することで、それら重要パラメータの計測正確度を最適化することができる。
【0037】
その学習済ニューラルネットワークにより、スペクトルを次元数の少ないOCDモデルのプロファイルパラメータドメイン内へとマッピングして、そのフィージビリティを改善することができる。学習済ニューラルネットワークを勾配ベースサーチと組み合わせる複合戦略を実行して、そのサーチプロセスの効率・信頼性間に平衡をもたらすことができる。訓練データ内スペクトルの包絡線を用いることで、重要パラメータ所与下で固定パラメータを予測する学習済ニューラルネットワークの有効範囲を、判別することができる。この情報をそのサーチプロセスにて用い信頼性を改善することができる。
【0038】
図1に実施形態のニューラルネットワークアーキテクチャ(G)を示す。ニューラルネットワークは、重要パラメータ値所与下で固定パラメータ値を予測する訓練データから学習したG:CP→FPである。そして、その学習済Gが勾配ベースサーチに組み込まれサーチプロセスを案内している。勾配ベースサーチ単独時とは対照的に、この改善されたアルゴリズムによれば、重要パラメータ参照値所与下で固定パラメータの近最適値を効率的に見出せるという学習済Gの能力を活用することで、その効率及び信頼性双方に関しサーチプロセスの性能を押し上げることができ、勾配を反復的に数値計算する必要もない。
【0039】
訓練データによるニューラルネットワークGの学習は二段階プロトコルに依拠しており、それによりGの信頼性が改善されるほか、その学習プロセスのフィージビリティも改善される。まず、ニューラルネットワークG1W1には、個別スペクトル(X)を低次元実数値ベクトルVへとマッピングすることを学習させる。次に、ニューラルネットワークG2W2には、重要パラメータ値(XCP)とスペクトルに係る低次元実数値ベクトルVとが与えられている下で固定パラメータ値(XFP)を予測することを、学習させる。ニューラルネットワークG2W2に他パラメータ(XMP)を供給してもよい。
【0040】
重要パラメータ計測正確度の自動最適化は、グリッドベースサーチ法及び勾配ベースサーチ法に依拠している。グリッドベースサーチが広大なサーチ空間故の貧弱な効率に煩わされがちな一方、勾配ベースサーチは、複数個の極小値の存在故に低信頼性となりがちであり、しかも勾配数値計算の反復必要性故に込み入ったケースで貧弱な効率となりがちである。とはいえ、グリッドベースサーチも勾配ベースサーチも、用いえないわけではない。あらゆる制限を考慮に入れてサーチを選べばよいのである。
【0041】
図1のニューラルネットワークアーキテクチャは、従来技術に備わる幾つかの短所への対策となる。学習済ニューラルネットワークを採用することで、調整対象固定パラメータの近最適値を重要パラメータ参照値所与下で効率的に、制御された正確度の枠内で且つ勾配数値計算の反復無しで見出すことができる。これによりサーチ効率を改善することができる。更に、学習済ニューラルネットワークを勾配ベースサーチに組み込むことで、その学習済ニューラルネットワークでの固定パラメータ予測値誤差のうち訓練誤差に因るものを、信頼性良く補正することができる。これにより、サーチプロセス全体の信頼性を確保することができる。学習済ニューラルネットワークの有効性をテストする基準を制定しその情報を用いることで、その学習済ニューラルネットワークで得た予測の勾配ベースサーチでの用い方について戦略を立案することによって、そのサーチプロセス全体の信頼性を更に確実化することができる。
【0042】
訓練データはG:CP→FPの学習中に用いられうる。訓練データには標本の集合I={X,…,X}を含めるとよい。個々の標本Xは二成分含有たるX=(X,X)の態にすることができる;但しXはスペクトル、XはXに係るOCDモデルの被生成プロファイルである。Xを、プロファイルパラメータからなるベクトルたるX=(XCP,XFP,XMP)の態にしてもよい;但しXCPは重要パラメータ、XFPは調整対象固定パラメータ、XMPは他の関連パラメータ(例えば浮動パラメータや制約パラメータ)である。
【0043】
訓練データを生成してもよい。まず、合成スペクトルを生成することができる。OCDモデル及びその浮動パラメータの所与下では、所与浮動パラメータ範囲内で標本化されたプロファイルをシミュレートすることによって、合成スペクトルの集合{XS,1,…,XS,M}を生成することができる。
【0044】
図2は、実施形態の方法100のフローチャートである。101にて、1個又は複数個(即ち少なくとも1個)のスペクトルを1個又は複数個の低次元実数値ベクトルへとマッピングすることで、先駆ニューラルネットワークを訓練することができる。そのスペクトルは分光エリプソメトリスペクトルであっても正反射率スペクトルであってもよい。
【0045】
102にて、1個又は複数個の重要パラメータと、先駆ニューラルネットワークからの低次元実数値ベクトルと、に基づき固定パラメータを予測するよう、別のニューラルネットワークを訓練することができる。
【0046】
103にて、半導体ウェハの重要パラメータ値に基づき、そのニューラルネットワーク(例.1個又は複数個の重要パラメータとスペクトルに係る低次元実数値ベクトルとに基づき訓練されたニューラルネットワーク)で以て、固定パラメータ値を予測することができる。即ち、固定パラメータを予測するニューラルネットワークではなく、スペクトルに基づく別のニューラルネットワークにより、低次元実数値ベクトルがマッピングされる。これら2個のニューラルネットワークは、異なるアーキテクチャを有するものとすることができる。
【0047】
固定パラメータを、スペクトル生成に用いられた標本に亘り平均してもよい。
【0048】
ステップ103を、ステップ102及び101とは別に実行してもよい。例えば、予測を演算するニューラルネットワークを事前に訓練してもよい。
【0049】
例えば、ある浮動パラメータ範囲内で標本化されたプロファイルをシミュレートすることで、スペクトルを生成することができる。そのスペクトルに係る光学限界寸法モデルのプロファイルを生成することができる。光学限界寸法のプロファイルを生成する際には、ある固定パラメータ範囲内について固定パラメータを標本化することで、一群の固定パラメータを決定することができる。スペクトル及び固定パラメータの対毎に、対応する重要パラメータを決定することができる。対応する浮動パラメータ又は対応する制約パラメータを、当該対応する重要パラメータで以て決定することができる。
【0050】
先駆ニューラルネットワーク用訓練データに複数個の標本を含めることができる。個々の標本に、1個又は複数個のスペクトルと、1個又は複数個のスペクトルに係る光学限界寸法モデルのプロファイルとを、含めることができる。そのニューラルネットワークにより、どのような訓練データに対し固定パラメータの平均自乗誤差を最小化させてもよい。
【0051】
先駆ニューラルネットワークの訓練にて、1個又は複数個のスペクトルのうち同じものに係る低次元実数値ベクトルでの差異が最小になるパラメータを、決定することができる。
【0052】
その後、OCDモデルのプロファイルを生成することができる。{XFP,1,…,XFP,L}なる集合を、それらの所与範囲内で調整対象固定パラメータを標本化することで、生成することができる。(X,XFP)なる対毎に、KLA-Tencor Corporationに発するAcuShape(登録商標)ソフトウェア製品にて実現された光学計量エンジンを用い、対応する(XCP,XMP)を計算することができる。全ての対を結合させて訓練データ集合{X,…,X}、但しX=(X,(XCP,XFP,XMP))を、形成することができる。
【0053】
その後、学習プロトコルを実行することができる。ニューラルネットワークG1W1:X→Vに、各スペクトルを低次元実数値ベクトルVにマッピングする要領で学習させる。
【0054】
G1W1は、ニューラルネットワークの態で構築されWによりパラメータ表記された関数である。G1W1への入力は、例えばAcuShape(登録商標)エンジンを用いXから計算したプロファイルパラメータベクトル(XCP,XFP,XMP)とすることができる。目的は、同じスペクトルに係るプロファイル間のV差異が最小、異なるスペクトルに係るプロファイル間のV差異が最大、になるパラメータWを見出すことにある。このプロセスは、複数対のプロファイルをその入力とする2個のそっくりなG1W1から出力の供給を受けコントラスティブ損失関数を最小化することで、実施することができる;それによって、G1W1が、同じスペクトルに係るプロファイルを近点のV、異なるスペクトルに係るプロファイルを遠点のVに、マッピングするようになる。
【0055】
ニューラルネットワークG2W2:(V,XCP,XMP)→XFPには、XCPとXに係るVとの所与下でXFPを予測するよう学習させる。G2W2も、ニューラルネットワークの態で構築されWによりパラメータ表記された関数にすることができるが、G1W1とは異なるアーキテクチャを有するものとなりうる。G2W2への入力は(V,XCP,XMP)とすればよい。目的たりうるのは、訓練データについての平均自乗誤差たるXFP|G2W2(V,XCP,XMP)-XFPを最小化することである。
【0056】
従って、学習済Gは、合成関数たるG(X,XCP,XMP)=G2W2(G1W1(X),XCP,XMP)となりうる。
【0057】
:(X,XCP,XMP)→XFPの直接訓練に比し、G1W1付加で少なくとも2個の長所が現れる。第1に、それによりスペクトルの次元数が減るため、そのスペクトルにより搬送される情報の冗長性を削ぐことができる。第2に、例えば訓練方法で以てそれによりスペクトルがマッピングされる先が、それらプロファイルパラメータと同じドメイン内になる。
【0058】
G1W1の存在の下地となるのは、OCDモデルのプロファイルとスペクトルとの間の関係の物理的理解であろう。プロファイルパラメータ間相関故に、前者は後者に対し多対一関係を呈する。G1W1にて個別スペクトルに係るVを導出することでその相関を低減でき、ひいてはスペクトル・V間に一対一関係をもたらすことができる。
【0059】
学習済Gの有効範囲は、訓練データ内スペクトル集合の包絡線なる態で計算することができる。Gの信頼性が確保されうるのは訓練データの範囲及びプロファイルパラメータの範囲内であり、それは関連スペクトルのそれにより本質的に定まるので、包絡線を計算し予測プロセスにて用いることで、テスト標本がその学習済Gの有効範囲内か否かを評価することができる。
【0060】
一例としては、訓練データ内スペクトルの包絡線を、各波長ポイントにてスペクトルの最大値及び最小値を見出すことで、計算することができる。
【0061】
固定パラメータは、重要パラメータ所与下にて学習済Gで以て予測することができる。それぞれ個別スペクトルに対応するテスト標本の集合T={X,…,X}ならば、それらに亘りGを評価することで一群のXFPを生成することができる。固定パラメータ値を推定する際にはそれら標本に亘りXFPが平均される。留意すべきことに、Gにより予測されたFP値の平均値が用いられるので、Gにおける訓練誤差の影響を顕著に軽減することができる。
【0062】
一例としては、個別テスト標本に係る予測の有効性を、そのテストスペクトルが全波長ポイントに亘り計算スペクトル包絡線の内側か否かをテストすることで、評価することができる。スペクトル包絡線は、各波長ポイントでの訓練スペクトルの最小値及び最大値で与えることができる。テストスペクトル所与時に、その評価プロセスにより、各波長ポイントにてそのテストスペクトルが事前計算済み範囲(例.その最小値及び最大値)内か否かをテストすればよい。
【0063】
学習済Gによるサーチ時には、その学習済Gを勾配ベースサーチに組み込むことで複合戦略を構築した方がよい。これによりそのサーチの効率及び信頼性双方を確保することができる。重要パラメータ参照値所与時には、Gを用い固定パラメータの準最適値を効率的に予測できる一方、勾配サーチをその予測近最適値の固定パラメータから開始して固定パラメータを調整し、Gにおける訓練誤差を信頼性良く補正することで、それらの実際の最適値を見出すことができる。個別テスト標本に対する学習済Gの有効性テストを実行してもよく、それを用いることで、勾配ベースサーチのそのステップにてGでの予測をどのように扱うかを決めることができる。
【0064】
重要パラメータ参照値所与時には、この複合戦略を用い固定パラメータ最適値がサーチされる。その複合戦略を反復的に実行するとよい。
【0065】
固定パラメータの勾配ベースサーチはそのニューラルネットワークで以て実行すればよい。これには、i)それら固定パラメータの名目値を設定するステップと、ii)それら名目値の固定パラメータについて重要パラメータを決定するステップと、iii)そのニューラルネットワークを用いそれら重要パラメータについて固定パラメータを決定するステップと、iv)反復1回の勾配ベースサーチを通じそれら重要パラメータについて固定パラメータを決定するステップと、v)反復1回の勾配ベースサーチを用いて得た固定パラメータで以て固定パラメータを更新するステップと、vi)停止基準が達成されるまでステップi)~v)を反復する付随的なステップと、を含めることができる。その停止基準を仕様としても収斂としてもよい。
【0066】
一例としては、固定パラメータ名目値をXFPに設定して(XCP,XMP)をAcuShape(登録商標)エンジンを用い計算する。XCPが重要パラメータ参照値に等しいとしてGを用いXFP (1)を決定する。個別テスト標本に対するGの有効性をテストしてもよい。XFP (1)を始点とし、反復が1回だけの勾配ベースサーチを用いXFP (2)を見出せばよい。決定を経たテスト標本に対するGの有効性を助力にすることで、より洗練された戦略をXFP (1)の用法について案出することができる。その後はXFPをXFP (2)で以て更新する。付随的には、これらのステップを、指定された停止基準が達成されるまで反復してもよい。停止基準の一例たる重要パラメータの正確度仕様が達成されればよい。このとき停止基準が達成されなければ固定パラメータ名目値をXFPに設定し、AcuShape(登録商標)エンジンを用い(XCP,XMP)を再計算する。この技術が図3に描かれている。
【0067】
ある実施形態によれば、実計測スペクトルデータを合成スペクトルの代わりに用いることができる。実計測スペクトルデータと合成スペクトルの混合物も用いることができる。
【0068】
ある実施形態によれば、重要パラメータ参照値所与下で固定パラメータ値を予測する際に、重要パラメータ参照値に対する変換、例えばオフセッティング及びトレンド除去を適用して参照データ計測結果におけるシフト全体に対処することができる。
【0069】
ある実施形態によれば、学習済ニューラルネットワークによるサーチ時に、その学習済ニューラルネットワークを用いるステップと、勾配ベースサーチとを、より柔軟に組み合わせて実行することができる。これにより、更に、そのサーチプロセスの効率及び信頼性を平衡させることができる。
【0070】
図4では、限界寸法(CD1)正確度について、学習済ニューラルネットワークG有りのときの結果が(a)及び(b)、学習済ニューラルネットワークG無しのときの結果が(c)及び(d)に描かれている。図4中の例は例証的且つ非限定的な意味合いのものであり、合成スペクトルデータに基づいている。
【0071】
本願開示技術の一実施形態を、論理層及びダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)層双方にてFinFET構造を模するプロキシモデル上で、実現及びテストしてみた。目的としたのは、フィンサイドウォールボウリングの物差したるθの名目値を調整することで、CD1に係る計測正確度を最適化することである。
【0072】
訓練データに関して、そのモデルのプロファイル及び合成スペクトルを、AcuShape(登録商標)エンジンを用い二段階で生成した。まずは、30個の合成スペクトルからなる集合を、そのモデルの所与浮動パラメータ範囲内で生成した。その後、スペクトル標本毎に、その所与範囲内でθを標本化することで100通りのプロファイルを生成した。
【0073】
図4(a)及び(b)には、学習済ニューラルネットワークG有りのときのCD1正確度の最適化結果が描かれている。図4(c)及び(d)には、学習済ニューラルネットワークG無しのときのCD1正確度の最適化結果が描かれている。G有りでは1回だけの反復でθの近最適値が所在特定され、そこではCD1の正確度(R2)が約0.95、勾配が約0.95となった。これにより、重要パラメータ参照値所与下で固定パラメータの準最適値を予測するという、学習済ニューラルネットワークGの能力が確認された。ニューラルネットワークでの反復1回に約0.09秒、勾配ベースサーチでの反復1回に約37.55秒がかかることに注目することで、その効率改善も定量評価することができる。
【0074】
本願開示の諸実施形態の更なるテストでは、より大きなサイズのスペクトル標本で以てプロキシモデルが用いられ、また現実的なDRAMに対しプロキシモデルが用いられた。性能押上げがそれらのテストで確認された。
【0075】
図5はシステム200のブロック図である。本システムは、一次ニューラルネットワークG2W2202及び二次ニューラルネットワークG1W1201(別称先駆ニューラルネットワーク)を有している。それらニューラルネットワークは、それぞれ、1個又は複数個のプロセッサ上で実現することができる。それらニューラルネットワークを同じプロセッサ上で実現することもできる。その又はそれらのプロセッサはウェハ計量ツール203と電子通信する。ウェハ計量ツール203にて、その又はそれらのプロセッサにより用いられる情報を生成することができる。
【0076】
一次ニューラルネットワークG2W2202、例えばプロセッサを有するそれが、ウェハ計量ツール203と電子通信してもよい。一次ニューラルネットワークG2W2202は、半導体ウェハの重要パラメータ値と、その半導体ウェハのスペクトルから導出された低次元実数値ベクトルと、に基づき固定パラメータ値を予測するよう、構成することができる。そのスペクトルが分光エリプソメトリスペクトルであっても正反射率スペクトルであってもよい。
【0077】
二次ニューラルネットワークG1W1201が一次ニューラルネットワークG2W2202と電子通信してもよい。二次ニューラルネットワークG1W1201は、半導体ウェハのスペクトルを受け取るよう、且つ受け取ったスペクトルに基づき低次元実数値ベクトルを導出するよう、構成することができる。一次ニューラルネットワークG2W2202は、二次ニューラルネットワークG1W1201からその低次元実数値ベクトルを受け取ることができる。
【0078】
一次ニューラルネットワークG2W2202及び二次ニューラルネットワークG1W1201は、異なるアーキテクチャを有するものとすることができる。
【0079】
本システム200には、一次ニューラルネットワークG2W2202及び/又は二次ニューラルネットワークG1W1201に係る1個又は複数個のプロセッサと電子通信する1個又は複数個の電子データ格納ユニットをも、組み込むことができる。その電子データ格納ユニットがウェハ計量ツール203と電子通信してもよい。
【0080】
一次ニューラルネットワークG2W2202及び二次ニューラルネットワークG1W1201に係る1個又は複数個のプロセッサ、並びに1個又は複数個の電子データ格納ユニットを、ウェハ計量ツール203その他の装置の一部分としてもよい。一例としては、そのプロセッサ及び電子データ格納ユニットをスタンドアロン制御ユニットの一部としてもよいし、集中品質制御ユニット内に設けてもよい。複数個のプロセッサ又は電子データ格納ユニットを用いてもよい。即ち、一次ニューラルネットワークG2W2202及び二次ニューラルネットワークG1W1201をウェハ計量ツール203の一部分としてもよい。
【0081】
各プロセッサは、実際、ハードウェア、ソフトウェア及びファームウェアのどのような組合せで実施してもよい。そのプロセッサの例としては、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラその他のデバイスがあろう。また、その機能であり本願記載のものを、単一ユニットで実行しても複数個の異なる部材間で分かち合ってもよいし、それら部材それぞれが翻ってハードウェア、ソフトウェア及びファームウェアのどのような組合せで実施されてもよい。そのプロセッサに様々な方法及び機能を実行・実施させるためのプログラムコード又は命令は可読格納媒体内、例えばその電子データ格納ユニット内のメモリかその他のメモリに格納すればよい。
【0082】
プロセッサを何らかの好適要領にて(例.1個又は複数個の伝送媒体、例えば有線及び/又は無線伝送媒体を含むそれを介し)システム200の構成諸部材に結合することで、そのプロセッサが出力を受け取れるようにしてもよい。そのプロセッサを、その出力を用い多数の機能を実行するよう構成してもよい。
【0083】
そのプロセッサ、他の1個又は複数個のシステム或いは他の1個又は複数個のサブシステムであり本願記載のものを、パーソナルコンピュータシステム、イメージコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、ネットワーク機器、インターネット機器その他の装置を初め、様々なシステムの一部としてもよい。その又はそれらのサブシステム又はシステムが、本件技術分野にて既知な何れの好適プロセッサを有するのでもよく、例えば並列プロセッサを有していてもよい。加えて、その又はそれらのサブシステム又はシステムが高速処理プラットフォーム及びソフトウェアを有するのでもよく、またそれがスタンドアロンであってもネットワーク接続ツールであってもよい。
【0084】
本システム内に複数個のサブシステムがある場合、それら異なるサブシステム同士を結合させることで、画像、データ、情報、命令等々をそれらサブシステム間で送れるようにするとよい。例えば、あるサブシステムを1個又は複数個の付加的サブシステムに結合させてもよく、それをどのような好適伝送媒体で行ってもよく、それに本件技術分野で既知な何れの好適有線及び/又は無線伝送媒体が含まれていてもよい。そうしたサブシステムのうち2個以上を共有コンピュータ可読格納媒体(図示せず)によって実質的に結合させてもよい。
【0085】
更なる実施形態は、プロセッサ上で実行可能なプログラムが格納された非一時的コンピュータ可読媒体、特に本願開示の如くコンピュータ実施計量を実行するためのそれに関する。とりわけ、そのプロセッサを、その電子データ格納ユニット内のメモリやその他の電子データ格納媒体であり、そのプロセッサ上で実行可能なプログラム命令が入っている非一時的コンピュータ可読媒体を伴うものに、結合させることができる。そのコンピュータ実施方法に、本願記載の何れの方法(群)の何れのステップ(群)を含めてもよい。例えば、図2図3、或いは本願開示の他の諸実施形態のステップのうち一部又は全部を実行するよう、そのプロセッサにプログラミングしてもよい。その電子データ格納ユニット内のメモリや、その他の電子データ格納媒体を、磁気又は光ディスク、磁気テープその他、本件技術分野にて既知であり好適な何れの非一時的コンピュータ可読媒体としてもよい。とりわけ、その電子データ格納ユニット内に、持続ストレージ、ランダムアクセスメモリ又はスプリットデータベースを設けることができる。
【0086】
それらプログラム命令は、就中、手続きベース技術、要素ベース技術及び/又はオブジェクト指向技術を初め、多々あるやり方の何れで実施してもよい。例えば、それらプログラム命令を、ActiveX(登録商標)コントロール、C++オブジェクト、JavaBeans(登録商標)、Microsoft(登録商標)FoundationClasses(MFC)、SSE(ストリーミングSIMDエクステンション)その他のテクノロジ又は方法論を随意使用して実施すればよい。
【0087】
本件開示はニューラルネットワークを用いるよう実施すればよい。幾つかの実施形態ではニューラルネットワークが生成モデルとされる。生成モデルは、一般に、性質面で確率的なモデルとして定義することができる。言い換えれば、生成モデルは、フォワードシミュレーション又はルールベース法を実行するものではない。寧ろ、生成モデルは、適切な訓練セットのデータに基づき(そのパラメータ群を学ばせる態で)学ばせることができる。
【0088】
実施形態によっては、ニューラルネットワークが深層生成モデルとして構成される。例えば、深層学習アーキテクチャを呈するようそのモデルを構成することで、多数のアルゴリズム又は変換を実行する複数個の層をそのモデル内に設けるとよい。そのモデルの片側又は両側における層の個数が変動してもよい。例えば、その生成モデルのエンコーダ側にある層の個数は用例依存的である。加えて、デコーダ側の層の個数は用例依存的であり、エンコーダ側にある層の個数にも依存しうる。一般に、生成モデルの片側又は両側における層の個数は重大ではなく、用例依存的である。実用目的からすれば、両側における好適な層数範囲は二層から数十層である。
【0089】
実施形態によっては、ニューラルネットワークが深層学習ニューラルネットワークとされ、自身を訓練するため自身に供給されたデータに従い世界をモデル化する一組の荷重がそれに付されることがある。ニューラルネットワークは、一般に、軸索により結合された生体ニューロンからなる相対的に大きなクラスタで以て生体脳が問題を解決するやり方を、比較的大きなニューラルユニット集団により緩くモデル化することを基礎とした情報処理手法として、定義することができる。各ニューラルユニットを他の多くのニューラルユニットに接続させ、接続先ニューラルユニットの活性化状態に対するそれらの影響を踏まえリンクを形成又は禁止することができる。これらのシステムは、明示的にプログラミングされているというより自己学習的で訓練されており、旧来のコンピュータプログラムでは解決又は特徴検出を表すのが難しい分野に秀でうる。深層学習は複数のニューロン層を伴う確率グラフモデルであり、深層アーキテクチャとして広く知られている。深層学習テクノロジでは情報、例えば画像、テキスト、音声その他の入力が階層的な要領で処理される。本件開示にて深層学習を用いる際には、データからの学習を用い特徴(フィーチャ)抽出が自動的に達成される。これは、一群の画像についての熟練者の理解に依拠して特徴を抽出していた従来手法に対し、有利なことである。本件開示では、重要パラメータ参照値所与下で、そのニューラルネットワークにより固定パラメータの予測近最適値が予測される。
【0090】
ニューラルネットワークは、通常は複数個の層で構成されており、その信号路が前方から後方へとよぎっている。ニューラルネットワークの目標は人間の頭脳が行うであろうそれと同じやり方で問題を解決することである。ニューラルネットワークプロジェクトは、通常、数千~数百万個のニューラルユニット及び数百万個所の接続で以て稼働している。ニューラルネットワークが、本件技術分野にて既知な何れの好適アーキテクチャ及び/又は構成を有していてもよい。
【0091】
深層アーキテクチャを有するニューラルネットワークには、その確率仕様及びネットワークアーキテクチャによる変種が数多くあり、その中には、これに限られるものではないが深層信念ネットワーク(DBN)、制限ボルツマンマシン(RBM)、オートエンコーダ及び畳み込み(コンボリューション)ニューラルネットワーク(CNN)がある。実際の実現形態は、利用できる情報、提供される情報のサイズ、並びに問題の性質次第で変わりうる。
【0092】
図5中のウェハ計量ツール203が、ターゲットを照明する照明システムと、ターゲット、デバイス又はフィーチャに対する照明システムの相互作用(又はその欠如)によりもたらされる関連情報をとらえる収集システムと、集まった情報を一通り又は複数通りのアルゴリズムを用い分析する処理システムとを、有していてもよい。
【0093】
ウェハ計量ツール203は、様々な半導体構造特性及び素材特性の計測に用いられうる一通り又は複数通りのハードウェア構成を、有するものとすることができる。そうしたハードウェア構成の例としては、これに限られるものではないが、分光エリプソメータ(楕円偏向計;SE)、複数通りの照明角を有するSE、ミュラー行列要素を(例.1個又は複数個の回転補償器を用い)計測するSE、単一波長エリプソメータ、ビームプロファイルエリプソメータ(角度分解エリプソメータ)、ビームプロファイルリフレクトメータ(角度分解リフレクトメータ(反射計))、広帯域反射スペクトロメータ(分光リフレクトメータ)、単一波長リフレクトメータ、角度分解リフレクトメータ、イメージングシステム、並びにスキャタロメータ(散乱計)(例.スペックルアナライザ)がある。それらハードウェア構成を離散的なオペレーショナルシステムへと分離させることも、組み合わせて単一ツールにすることもできる。
【0094】
ある種のハードウェア構成の照明システムは、1個又は複数個の光源を有するものとすることができる。その光源にて、一波長しか有していない光(即ち単色光)、多数の離散波長を有する光(即ち多色光)、複数個の波長を有する光(即ち広帯域光)、及び/又は、連続的に又は波長間ホッピングにより諸波長間で掃引される光(即ち可調又は掃引光源)を、生成すればよい。好適な光源の例は、白色光源、紫外(UV)レーザ、アークランプ又は無電極ランプ、レーザ維持プラズマ(LSP)光源、超連続体(超広帯域)光源例えば広帯域レーザ光源、より短波長な光源例えばX線源、極端UV光源、或いはそれらの何らかの組合せである。その光源を、十分な輝度を有する光を供給するよう構成してもよく、場合によってはそれを約1W/(nm・cm・Sr)超の輝度としてもよい。ウェハ計量ツール203に、その光源のパワー及び波長を安定化すべくその光源への高速フィードバックを組み込んでもよい。その光源の出力は、自由空間伝搬によって送給することができ、場合によっては何らかの種類の光ファイバ又は光導波路を介し送給することができる。
【0095】
ウェハ計量ツール203は、半導体製造に関連する多種多様な計測を行えるよう、設計するとよい。例えばある種の実施形態では、ウェハ計量ツール203により1個又は複数個のターゲットの特性、例えば限界寸法、オーバレイ、サイドウォール角、膜厚又はプロセス関連パラメータ(例.焦点及び/又は照射量)が計測されよう。それらターゲットは、性質面で周期的なある種の注目領域、例えばメモリダイ内格子を有するものとすることができる。ターゲットには複数個の層(又は膜)を設けることができ、それらの厚みをウェハ計量ツール203で計測することができる。ターゲットには、例えばアライメント及び/又はオーバレイ位置揃え操作での使用に備え、その半導体ウェハ側に配置された(又はそこに既存の)ターゲットデザインを、設けることができる。ターゲットによっては、その半導体ウェハ上の様々な個所に所在させることができる。例えば、ターゲットをスクライブラインの内部(例.ダイ同士の間)に所在させること、及び/又は、ダイそれ自体の中に所在させることができる。ある種の実施形態では、複数個のターゲットが同一又は複数個の計量ツールにより(同時に又は異時点で)計測される。そうした計測で得たデータを組み合わせてもよい。その計量ツールからのデータを半導体製造プロセスにて用い、例えばプロセス(例.リソグラフィ、エッチング)にフィードフォワード、フィードバック及び/又はフィードサイドウェイ補正を施すことで、無欠なプロセス制御ソリューションをもたらすことができる。
【0096】
収集されたデータは多数のデータ当て嵌め及び最適化技術及びテクノロジにより分析することができ、その例としてはライブラリ、高速次数低減モデル、回帰、機械学習アルゴリズム例えばニューラルネットワーク及びサポートベクタマシン(SVM)、次元縮退アルゴリズム例えば主成分分析(PCA)、独立成分分析(ICA)及び局所線形埋め込み(LLE)、スパース表現例えばフーリエ又はウェーブレット変換、カルマンフィルタ、同じ又は異なるツール種からのマッチングを促進するアルゴリズムその他がある。収集されたデータを、モデル化、最適化及び/又は当て嵌めを含まないアルゴリズムで分析することもできる。
【0097】
情報処理アルゴリズムは、通常、情報処理ハードウェアの設計及び実現、並列化、分散情報処理、負荷バランシング、マルチサービスサポート又は動的負荷最適化等、一通り又は複数通りの手法を用いる計量アプリケーション向けに最適化される。様々な実現形態のアルゴリズムを、ファームウェア、ソフトウェア、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)及びプログラマブル光学素子等々にて実行することができる。
【0098】
そのデータ分析及び当て嵌めステップでは、通常、1個又は複数個の目標が追及される。その目標の例としては、CD、サイドウォール角(SWA)、形状、応力、組成、膜、バンドギャップ、電気特性、焦点/照射量、オーバレイ、生成プロセスパラメータ(例.レジスト状態、分圧、温度及び集束モデル)及び/又はそれらの任意の組合せの計測があろう。目標が、計量システムのモデル化及び/又は設計とされることもある。目標が、計量ターゲットのモデル化、設計及び/又は最適化とされることもある。
【0099】
本件開示の諸実施形態は半導体計量の分野を扱うものであり、そのハードウェア、アルゴリズム/ソフトウェア実現形態及びアーキテクチャ、並びに先に概括した用例により限定されるものではない。
【0100】
本願中の用語「ウェハ」は、総じて、半導体又は非半導体素材で形成された基板のことを指している。そうした半導体又は非半導体素材の例としては、これに限られるものではないが単結晶シリコン、窒化ガリウム、砒化ガリウム、燐化インジウム、サファイア及びガラスがある。そうした基板は、半導体製造設備にて広く見出され及び/又は処理されよう。
【0101】
ウェハが、基板上に形成された1個又は複数個の層を有していることがある。そうした層の例としては、これに限られるものではないがフォトレジスト、誘電体、導電体及び半導体があろう。そうした層については多くの異なる種類が本件技術分野にて知られており、本願中の用語ウェハは、そのうちどの種類の層を有するウェハであれ包括することを企図している。
【0102】
ウェハ上に形成された1個又は複数個の層がパターン化されていても無パターンであってもよい。例えば、ウェハ内に複数個のダイがあり、そのダイそれぞれが可反復パターンフィーチャ又は周期構造を有していてもよい。そうした素材層の形成及び処理により、やがてはデバイス完成品がもたらされよう。ウェハ上には多種多様なデバイスが形成されうるのであり、本願中の用語ウェハは、本件技術分野で既知な何れの種類のデバイスがその上に作成されるウェハであれ包括することを企図している。
【0103】
他種ウェハを用いてもよい。例えば、そのウェハを用いLED、ソーラセル、磁気ディスク、フラットパネル又は研磨プレートを製造してもよい。その他の物体、例えばレティクルの計測も、本願開示の技術及びシステムの使用に分類されうる。
【0104】
本方法の各ステップは本願記載の如く実行されうる。それら方法に、本願記載のプロセッサ及び/又は1個若しくは複数個のコンピュータサブシステム若しくはシステムにより実行可能な、他の何れのステップ(群)を含めてもよい。それらステップは1個又は複数個のコンピュータシステムにより実行することができ、またそれを本願記載の諸実施形態のうち何れに従い構成してもよい。加えて、上述の諸方法を、本願記載のシステム実施形態のうち何れにより実行してもよい。
【0105】
1個又は複数個の具体的実施形態を基準にして本件開示を記述してきたが、ご理解頂けるように、本件開示の技術的範囲から離隔することなく本件開示の他の諸実施形態をなすこともできる。従って、本件開示は、別項の特許請求の範囲及びその合理的解釈によってのみ制限されるものと認められる。
図1
図2
図3
図4
図5