(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-28
(45)【発行日】2023-08-07
(54)【発明の名称】光学デバイスのための多重深度膜
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20230731BHJP
H01L 21/205 20060101ALI20230731BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20230731BHJP
【FI】
H01L21/31 Z
H01L21/205
H01L21/68 A
(21)【出願番号】P 2021559554
(86)(22)【出願日】2020-04-08
(86)【国際出願番号】 US2020027205
(87)【国際公開番号】W WO2020210309
(87)【国際公開日】2020-10-15
【審査請求日】2021-12-22
(32)【優先日】2019-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】アームストロング, カール ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ゴデット, ルドヴィーク
(72)【発明者】
【氏名】コーエン, ブライアン アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】マクミラン, ウェイン
(72)【発明者】
【氏名】シュトラスナー, ジェームズ ディー.
(72)【発明者】
【氏名】リオルドン, ベンジャミン
【審査官】加藤 芳健
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-035833(JP,A)
【文献】国際公開第2004/081626(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
H01L 21/677
H01L 21/205
G02B 6/12
G02B 6/132
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイス材料のベース層であって、あるベース層深度を有するベース層を、基板の表面上に配置することと、
前記デバイス材料の1つまたは複数のマンドレルを前記ベース層の上に配置することと
を含む方法であって、前記1つまたは複数のマンドレルを配置することは、
前記ベース層の上にマスクを位置決めすること
によって第1のマンドレルと第2のマンドレルをともに形成することであって、前記マスクは、
第1のマンドレル深度を有するマンドレルに対応する第1のマスク深度を有するスロットのパターンの第1の部分と、
第2のマンドレル深度を有するマンドレルに対応する第2のマスク深度を有するスロットのパターンの第2の部分
であって、前記第1のマンドレル深度が前記第2のマンドレル深度よりも大きくなるように前記第1のマスク深度は前記第2のマスク深度よりも大きい、第2の部分と
を有する、前記ベース層の上にマスクを位置決めすること
によって第1のマンドレルと第2のマンドレルをともに形成することと、
前記ベース層の上に前記マスクが位置決めされた状態で前記デバイス材料を堆積し、前記ベース層深度を有する前記ベース層と、前記第1のマンドレル深度および前記第2のマンドレル深度を有する前記1つまたは複数のマンドレルとを有する光デバイスを形成することと
を含
み、
前記第1の部分の前記マスクの表面は、前記第2の部分の前記マスクの表面よりも高い、方法。
【請求項2】
前記デバイス材料は、PVD、CVD、またはALDによって堆積される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記マンドレルは、二酸化チタン(TiO
2)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO
2)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化カドミウムスズ(酸化スズ)(CTO)、およびスズ酸亜鉛(酸化スズ)(SnZnO
3)、窒化ケイ素(Si
3N
4)、およびアモルファスシリコン(a-Si)含有材料を含む、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施形態は概して、光学デバイスに関する。より具体的には、本明細書に記載される実施形態は、光学デバイスの製造のための多重深度膜(multi-depth film)の形成をもたらす。
【背景技術】
【0002】
関連技術の記載
[0002] 光学デバイスは、基板上に形成される光学デバイスの構造の空間的に変化する構造パラメータ(例えば、形状、サイズ、配向)によって、光の伝搬を操作するために使用されてもよい。光学デバイスは、必要に応じて光波面を成形する空間的に変化する光学応答を提供する。光学デバイスのこれらの構造は、局所化された位相不連続性(すなわち、光の波長よりも小さい距離にわたる位相の急激な変化)を誘起することによって、光の伝搬を変化させる。これらの構造は、基板上の異なるタイプの材料、形状、または配置によって構成されてもよく、異なる物理的原理に基づいて動作してもよい。
【0003】
[0003] 光学デバイスを製造するには、基板上に配置されたデバイス材料層から構造を形成する必要がある。しかしながら、加工されるべき光学デバイスの所望の特性は、様々な深度を有する構造を必要とすることがある。したがって、当該技術分野で必要となるのは、光学デバイスの製造のための多重深度膜を形成するための方法である。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 一実施形態では、方法が提供される。この方法は、基板の表面上にデバイス材料のベース層を配置することを含む。ベース層は、あるベース層深度を有する。デバイス材料の1つまたは複数のマンドレルが、ベース層の上に配置される。1つまたは複数のマンドレルを配置することは、ベース層の上にマスクを位置決めすることを含む。マスクは、第1のマスク深度を有するスロットのパターンの第1の部分と、第2のマスク深度を有するスロットのパターンの第2の部分とを有する。第1のマスク深度は、第1のマンドレル深度を有するマンドレルに対応し、第2のマスク深度は、第2のマンドレル深度を有するマンドレルに対応する。デバイス材料は、ベース層の上にマスクを位置決めして堆積され、あるベース層深度のベース層と、第1のマンドレル深度および第2のマンドレル深度を有する1つまたは複数のマンドレルと、を有する光学デバイスを形成する。
【0005】
[0005] 別の実施形態では、方法が提供される。この方法は、基板の表面上にデバイス材料のベース層を配置することを含む。ベース層は、あるベース層深度を有する。デバイス材料の1つまたは複数のマンドレルが、ベース層の上に配置される。1つまたは複数のマンドレルを配置することは、ベース層の上に第1のマスクを位置決めすることと、第1のマスクの上に第2のマスクを位置決めすることとを含む。第1のマスクは、第1のマスク深度を有するスロットの第1のパターンを有する。第1のマスク深度は、第1のマンドレル深度を有するマンドレルに対応する。第2のマスクは、第2のマスク深度を有するスロットの第2のパターンを有する。第2のマスク深度は、第2のマンドレル深度を有するマンドレルに対応する。デバイス材料は、ベース層の上に第1のマスクおよび第2のマスクが位置決めされた状態で堆積され、ベース層深度を有するベース層と、第1のマンドレル深度および第2のマンドレル深度を有する1つまたは複数のマンドレルとを有する光学デバイスを形成する。
【0006】
[0006] さらに別の実施形態では、方法が提供される。この方法は、基板の表面上にデバイス材料のベース層を配置することを含む。ベース層は、あるベース層深度を有する。第1のパターン形成されたフォトレジストが、ベース層の上に配置される。第1のパターン形成されたフォトレジストは、第1の開口部と、第1のマンドレル深度に対応する第1の厚さとを有する。デバイス材料は、第1のパターン形成されたフォトレジストの上に堆積される。第1のマンドレル深度を有する1つまたは複数のマンドレルを形成するため、第1のパターン形成されたフォトレジストが除去される。第2のパターン形成されたフォトレジストがベース層および第1のマンドレル深度を有する1つまたは複数のマンドレルの上に配置される。第2のパターン形成されたフォトレジストは、第2の開口部と、第2のマンドレル深度に対応する第2の厚さとを有する。デバイス材料は、第2のパターン形成されたフォトレジストの上に堆積される。第2のパターン形成されたフォトレジストを除去して、第1のマンドレル深度および第2のマンドレル深度を有する1つまたは複数のマンドレルを形成する。
【0007】
[0007] 別の実施形態では、処理システムは、ファクトリインターフェースと、ファクトリインターフェース内に配置された第1のアクチュエータと、ファクトリインターフェース内に配置された第2のアクチュエータと、ファクトリインターフェース内に配置されたアライナステーション(aligner station)と、ファクトリインターフェースに連結されたフリッパデバイスとを含む。
【0008】
[0008] 別の実施形態では、キャリアアセンブリを組み立てる方法は、その上にマスクを有するキャリアをアライメントステーションに挿入することと、キャリアとマスクを位置合わせすることと、マスクをキャリアから分離することと、キャリアをアライメントステーションから除去することと、基板をアライメントステーションに挿入することと、基板をマスクに接触させることと、キャリアを基板およびマスクに接触させてキャリアアセンブリを生成することとを含む。
【0009】
[0009] 本開示の上述の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な説明は、実施形態を参照することによって、得ることができる。そのうちのいくつかの実施形態は添付の図面で例示されている。しかしながら、添付の図面は、例示的な実施形態のみを示し、したがって、その範囲を限定するものと見なされるべきではなく、他の等しく有効な実施形態も許容されうることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態による、多重深度膜を形成するための方法のフロー図である。
【
図2A】一実施形態による、多重深度膜を形成するための方法の間の基板の概略断面図である。
【
図2B】一実施形態による、多重深度膜を形成するための方法の間の基板の概略断面図である。
【
図3A】一実施形態による、多重深度膜を形成するための方法の間にチャンバ内に位置決めされた基板の概略断面図である。
【
図3B】一実施形態による、多重深度膜を形成するための方法の間にチャンバ内に位置決めされた基板の概略断面図である。
【
図3C】一実施形態による、第1のマスクの概略上面図である。
【
図3D】一実施形態による、第2のマスクの概略上面図である。
【
図4】一実施形態による、多重深度膜を形成するための方法のフロー図である。
【
図5A】一実施形態による、多重深度膜を形成するための方法の間の基板の概略断面図である。
【
図5B】一実施形態による、多重深度膜を形成するための方法の間の基板の概略断面図である。
【
図5C】一実施形態による、多重深度膜を形成するための方法の間の基板の概略断面図である。
【
図6】一実施形態による、キャリアアセンブリの断面図である。
【
図7A】一実施形態による、処理システムおよびオフライン構築ツールの概略上面図である。
【
図7B】一実施形態による、処理システムおよびオフライン構築ツールの概略上面図である。
【
図8A】一実施形態による、装填された前方開口部一体化ポッドの概略断面図である。
【
図8B】一実施形態による、装填された前方開口部一体化ポッドの概略断面図である。
【
図9A】様々な動作段階における
図7Bの構築ツールの概略断面図である。
【
図9B】様々な動作段階における
図7Bの構築ツールの概略断面図である。
【
図9C】様々な動作段階における
図7Bの構築ツールの概略断面図である。
【
図9D】様々な動作段階における
図7Bの構築ツールの概略断面図である。
【
図9E】様々な動作段階における
図7Bの構築ツールの概略断面図である。
【
図9F】様々な動作段階における
図7Bの構築ツールの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0021] 理解を容易にするために、図面に共通する同一の要素は、可能であれば同一の参照番号を使用して示してある。一実施形態の要素および特徴は、さらなる記述がなくても、他の実施形態に有益に組み込まれうると考えられる。
【0012】
[0022] 本開示の実施形態は、光学デバイスの製造のための多重深度膜の形成に関する。
図1は、多重深度膜200を形成するための方法100のフロー図である。
図2Aおよび
図2Bは、多重深度膜200を形成するための方法100の間の基板201の概略断面図である。
【0013】
[0023] 操作101では、
図2Aに示すように、デバイス材料のベース層202が基板201の表面203上に配置される。基板201はまた、赤外領域からUV領域(すなわち、約700から約1500ナノメートル)の1つまたは複数の波長など、所望の波長または波長範囲の適切な量の光を透過するように選択されてもよい。限定するものではないが、いくつかの実施形態では、基板201は、基板201が光スペクトルのUV領域に対して約50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%以上を透過するように構成される。基板201は、基板201が所望の波長または波長範囲の光を適切に透過することができ、光学デバイスの適切な支持体として機能することができるという条件で、任意の適切な材料から形成することができる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態では、基板201の材料は、デバイス材料の屈折率と比べて比較的低い屈折率を有する。基板選択は、限定するものではないが、非晶質誘電体、結晶性誘電体、酸化ケイ素、ポリマー、およびこれらの組み合わせを含む任意の適切な材料の基板を含んでもよい。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態では、基板201は透明材料を含む。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、基板201は透明で、0.001未満の吸収係数を有する。適切な実施例としては、酸化物、硫化物、リン化物、テルル化物、またはこれらの組み合わせが含まれうる。
【0014】
[0024] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、基板201の表面203上にデバイス材料のベース層202を配置することは、液体材料注入キャスティング処理、スピンオンコーティング処理、液体スプレーコーティング処理、ドライパウダーコーティング処理、スクリーン印刷処理、ドクターブレーディング処理、物理気相堆積(PVD)処理、化学気相堆積(CVD)処理、プラズマ化学気相(PECVD)処理、流動性CVD(FCVD)処理、および原子層堆積(ALD)処理のうちの1つまたは複数を含むが、これらに限定されない。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる別の実施形態では、材料層は、二酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO2)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化カドミウムスズ(酸化スズ)(CTO)、およびスズ酸亜鉛(酸化スズ)(SnZnO3)、窒化ケイ素(Si3N4)、および非晶質シリコン(a-Si)含有材料を含むが、これらに限定されない。ベース層202は、ベース層202から基板201の表面203までのベース層厚204を有する。
【0015】
[0025] 操作102では、
図2Bに示すように、デバイス材料の1つまたは複数のマンドレル208がベース層202上に配置され、多重深度膜200を形成する。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、
図3Aに示すように、操作102は、シャドウマスクなどのマスク301を基板201上に位置決めし、デバイス材料を堆積させることを含む。デバイス材料の堆積は、PVD処理、CVD処理、PECVD処理、FCVD処理、またはALD処理のうちの1つまたは複数を含むことができるが、これらに限定されない。デバイス材料の堆積は、真空圧力下で動作可能な堆積チャンバ内で実行されてもよい。
【0016】
[0026] マスク301は、マスク301を貫通して配置されたスロットのパターン302を含む。スロットのパターン302の第1の部分304は、第1のマスク深度310を有し、スロット302のパターンの第2の部分306は、第2のマスク深度308を有する。第1のマスク深度310を有するスロット302のパターンの第1の部分304は、第1のマンドレル深度210を有する1つまたは複数のマンドレル208を形成する。第1のマンドレル深度210は、第1のマンドレル深度210を有するマンドレル208の上面212からベース層202までの距離である。第2のマスク深度308を有するスロット302のパターンの第2の部分306は、第2のマンドレル深度211を有する1つまたは複数のマンドレル208を形成する。第2のマンドレル深度211は、第2のマンドレル深度211を有するマンドレル208の上面214からベース層202までの距離である。
図2Bに示すように、多重深度膜200は、ベース層厚204を有するベース層202と、第1のマンドレル深度210および第2のマンドレル深度211を有する1つまたは複数のマンドレル208とを含む。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、多重深度膜200は、基板201上にデバイス材料の構造を形成するために多重深度膜200をパターン形成および/またはエッチングするなどのさらなる処理のために、その上に形成された位置合わせマーク(図示せず)を含む。
【0017】
[0027]
図3Aおよび
図3Bに示すように、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、基板201は基板支持体303上に保持される。基板支持体303は、ベース層202およびマンドレル208に接触することなく、基板201を基板支持体303上に保持することができるクランプリング305を含む。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、マスク301は、クランプリング305に組み立てられ、マスク301内の窓(例えば、スロット302)の寸法を変化させる堆積されたデバイス材料の蓄積速度に基づく間隔で交換される。
【0018】
[0028] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる別の実施形態では、マスク301は、ディスクの外周に接着剤が塗布された基板サイズのディスクから形成される。この接着剤は、基板201をクランプリング305の下側に取り付けることを可能にする。マスク301が最大許容堆積デバイス材料を蓄積した後、チャンバ内のヒータは、接着剤の接着力を消し去る温度まで加熱され、チャンバに連結されたロードロックで回収され交換される基板201を解放する。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、マスク301は、シャッタディスク領域に装填することができる。機構によって、マスク301をクランプリング305に取り付けてもよい。解放機構は、クランプリング305の下側に取り付けられたマスク301を解放することができる。
【0019】
[0029] 基板支持体303は、チャンバ本体309を通って延びるステム307に連結される。ステム307は、基板201の移送を容易にするため、基板支持体303を処理位置(図示)と移送位置(図示せず)との間で移動させるリフトシステム(図示せず)に接続される。マスク301は、マスク301を基板201と位置合わせするための開口部(図示せず)と、チャンバ本体309の1つまたは複数のアクチュエータ313に連結されたマスク支持体311とを含むことができる。1つまたは複数のアクチュエータ313は、マスク301(または、
図3Bの第1のマスク315および第2のマスク317)を基板201と位置合わせするために、マスク支持体311の移動を制御する。また、マスク301は、操作102中に基板201のエッジ205上へのデバイス材料の堆積を防止することができる。
【0020】
[0030] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、マスク301はテープマスクである。テープマスクは、ポリイミドなどのポリマーシートを含むことができる。テープマスクは、スプール上に巻かれてもよい。操作102において、テープマスクは、テープを基板201と密着させるフィード機構を介して送り込まれる。第1の機構は、静電荷または接着剤などのテープマスクを基板201に取り付けるために使用される。ローラまたはピクチャフレームのような第2の機構は、テープマスクを制御された態様で基板201上に配置するために使用される。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、テープマスクは、ロール上に巻かれる前にあらかじめパターン形成される。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる別の実施形態では、レーザスクライビングステーションを使用して、様々なマスクパターンのいずれかを生成する。
【0021】
[0031] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、
図3B、
図3C、および
図3Dに示すように、操作102は、基板201の上に第1のマスク315および第2のマスク317を位置決めすることと、デバイス材料を堆積することとを含む。デバイス材料の堆積は、基板201の上に位置決めされた第1のマスク315および第2のマスク317の両方を用いて行うことができる。デバイス材料の堆積は、第1のマスク315を基板201の上に位置決めし、続いて第2のマスク317を基板201の上に位置決めして行うことができる。第1のマスク315および第2のマスク317を利用して、ベース層厚204を有するベース層202と、第1のマンドレル深度210および第2のマンドレル深度211を有する1つまたは複数のマンドレル208とを含む多重深度膜200を形成する。
【0022】
[0032] 第1のマスク315は、第1のマスク315を貫通して配置されたスロットのパターン314を含む。スロットのパターン314は、第1のマスク深度316を有する。第1のマスク深度316を有するスロットのパターン314は、第1のマンドレル深度210を有する1つまたは複数のマンドレル208を形成する。第2のマスク317は、第2のマスク317を貫通して配置されたスロットのパターン318を含む。スロットのパターン318は、第2のマスク深度320を有する。スロットのパターン318は、スロットのパターン314の一部と位置合わせされている。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、スロットのパターン318は、スロットのパターン314の一部と重なり合う。スロットのパターン314の一部と位置合わせされているスロットのパターン318は、第2のマンドレル深度211を有する1つまたは複数のマンドレル208を形成する。第1のマスク315および第2のマスク317は、基板201、ならびに、チャンバ本体309の1つまたは複数のアクチュエータ313に連結されたマスク支持体311に、第1のマスク315および第2のマスク317を位置合わせするための開口部319を含んでもよい。
【0023】
[0033] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、ガントリシステムを使用して、コンベヤベルトから少なくとも1つの基板201をピックアップし、各基板201をクラムシェルマスク(clamshell mask)アプリケータの受け入れ領域内に配置する。クラムシェルマスクアプリケータは、位置合わせ能力を備えることができ、複数のマスク(例えば、第1のマスク315および第2のマスク317)を基板201上に位置合わせすることができる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、底部マスク(例えば、第1のマスク315)は、その上にパターン形成されたフィーチャを有することができ、ブランクオフパッチ(blank off patches)を底部マスクに貼り付けることができる。ブランクオフパッチは、方法100の間に連続的に除去されてもよい。
【0024】
[0034]
図4は、多重深度膜500を形成する方法400のフロー図である。
図5A~
図5Cは、多重深度膜500を形成するための方法400中の基板201の概略断面図である。
【0025】
[0035] 操作401において、第1のパターン形成されたフォトレジスト502が、基板201の表面203上に配置されたデバイス材料のベース層202の上に配置される。デバイス材料のベース層202は、方法100の動作101で説明したように、基板201の表面203上に配置される。第1のパターン形成されたフォトレジスト502は、フォトレジスト材料をベース層202の上に配置し、リソグラフィ処理を行うことによって形成される。第1のパターン形成されたフォトレジスト502は、第1のマンドレル深度210を有して形成される1つまたは複数のマンドレル208に対応する第1の開口部504を含む。第1のパターン形成されたフォトレジスト502は、第1のマンドレル深度210に対応する第1の厚さ506を有する。
【0026】
[0036] 操作402では、デバイス材料は、第1のパターン形成されたフォトレジスト502の上に堆積され、第1のパターン形成されたフォトレジスト502が除去され、第1のマンドレル深度210を有する1つまたは複数のマンドレル208が形成される。第1のパターン形成されたフォトレジスト502を除去することは、リソグラフィ処理またはエッチング処理を含みうる。操作403では、第2のパターン形成されたフォトレジスト508がベース層202および第1のマンドレル深度210を有する1つまたは複数のマンドレル208の上に配置される。第2のパターン形成されたフォトレジスト508は、フォトレジスト材料をベース層202の上に配置し、リソグラフィプロセスを行うことによって形成される。第2のパターン形成されたフォトレジスト508は、第1のマンドレル深度210を有する1つまたは複数のマンドレル208の一部と位置合わせされた第2の開口部512を含む。第1のマンドレル深度210を有する1つまたは複数のマンドレル208の一部と位置合わせされた第2の開口部512は、操作403の後に、第2のマンドレル深度211を有する1つまたは複数のマンドレル208を形成する。第2のパターン形成されたフォトレジスト508は、第1のマンドレル深度210と結合された第2の厚さ510を有し、第2のマンドレル深度211に対応する。
【0027】
[0037] 操作404では、デバイス材料は、第2のパターン形成されたフォトレジスト508の上に堆積され、第2のパターン形成されたフォトレジスト508が除去され、第2のマンドレル深度211を有する1つまたは複数のマンドレル208が形成される。第2のパターン形成されたフォトレジスト508を除去することは、リソグラフィ処理またはエッチング処理を含みうる。第2のパターン形成されたフォトレジスト508を除去することにより、ベース層厚204を有するベース層202と、第1のマンドレル深度210および第2のマンドレル深度211を有する1つまたは複数のマンドレル208とを含む多重深度膜500が形成される。
【0028】
[0038]
図6は、一実施形態によるキャリアアセンブリ600の概略図である。キャリアアセンブリ600は、キャリア601、基板201、およびクランプリングまたはマスク301からなる。キャリアアセンブリ600は、処理中に基板201を支持し、移送するために使用される。キャリア601は、基板201の裏面を損傷しないように、基板の外側エッジ上に基板201を支持する。一実施形態では、キャリア601は300mmキャリアである。一実施形態では、基板201は200mm基板であり、マスク301は200mmマスクである。別の実施形態では、基板201は300mm基板であり、マスクは300mmマスクである。
【0029】
[0039]
図7Aは、処理システム700の概略図である。処理システム700は、ロードロック702に連結された移送チャンバ701を含む。
図7Aには2つのロードロック702が示されているが、単一のロードロック702が使用されてもよく、または3つ以上のロードロック702が使用されてもよいことを理解されたい。したがって、本明細書に記載の実施形態は、2つのロードロック702に限定されるものではない。ロードロック702は、ファクトリインターフェース704に連結される。ロードポートステーション705は、ファクトリインターフェース704に連結される。一実施形態では、
図7Aに示すように、4つのロードポートステーション705が存在する。
図7Aには4つのロードポートステーション705が示されているが、任意の数のロードポートステーション705が使用されてもよいことを理解されたい。したがって、本明細書に記載の実施形態は、4つのロードポートステーション705に限定されるものではない。一実施形態では、処理システム700は、エッチング処理チャンバであってもよい。別の実施形態では、処理システム700は、PVD処理チャンバであってもよい。ロードポートステーション705は、1つまたは複数のキャリアアセンブリ600を含む。キャリアアセンブリは、ロードポートステーション705およびファクトリインターフェース704から離れた場所で組み立てられる。
【0030】
[0040] キャリアアセンブリ600は、オフライン構築ステーション703において組み立てられる。構築ステーション703は、1つまたは複数のキャリアアセンブリ600を自動化された形態で構築(build)および解体(unbuild)するために使用される。キャリアアセンブリ600を自動的に構築することは、時間的にもコスト的にも、より効率的であり、潜在的な粒子損傷または破損を防止する。また、キャリアアセンブリ600を構築することは、キャリアアセンブリ600を手動で構築する場合よりも、より高品質な製品を自動的に製造する。
【0031】
[0041]
図7Bは、オフライン構築ステーション703のより細かな概略図である。構築ステーション703は、キャリアアセンブリ600を組み立てるために利用される。オフライン構築ステーション703は、ファクトリインターフェース704およびロードポートステーション705a~705dを有する。前方開口型統合ポッド(FOUP)801aおよび801bは、ロードポートステーション705aおよび705bにそれぞれ配置される。FOUP802はロードポートステーション705dに配置される。フリッパデバイス803は、ロードポートステーション705cに配置される。2つのアクチュエータ706および707は、ファクトリインターフェース704内に配置される。一実施形態では、アクチュエータ706は、Applied Materials社の300mmSCARAロボットであり、アクチュエータ707は、Applied Materials社の200mmSCARAロボットである。アクチュエータ706および707は、互いに独立している。アクチュエータ706、707は、アクチュエータアーム708および709を有する。アーム708、709は、アクチュエータ706、707がキャリアアセンブリ600の構成要素を受け入れ、移送することを可能にする。真空チャック710およびアライナ711は、ファクトリインターフェース704内のアクチュエータ706と707と間のアライナステーション900に位置決めされる。
【0032】
[0042]
図8Aおよび8Bは、FOUP801および802の断面図である。
図8Aは、FOUP801を表す。FOUP801には、キャリア601およびマスク301が装填されている。FOUP801は300mmのFOUPである。一般的なFOUPは、25個のスロットを有するカセットである。FOUP801は、25個のスロットの1つおきのスロットを利用してスキップロード(skip-loaded)される。スロット804a~804Lは、FOUP801の装填されたスロットを表す。スロット805は、空きスロットを表す。各FOUP801には、12個のキャリアアセンブリ600が装填されている。
図8BはFOUP802を表す。FOUP802には、基板201が装填されている。一実施形態では、FOUP802は300mmのFOUPである。別の実施形態では、FOUP802は200mm基板FOUPである。FOUP802には24枚の基板201が装填されている。
【0033】
[0043] アライナ711は、マスク301、基板201、およびキャリア601をXY方向に向けるために利用される。アライナ711は360度回転可能である。アライナ711は、マスク301、基板201、またはキャリア601を回転させて、マスク301、基板201、およびキャリア601の中心712を見つける。アライナ711は、マスク301、基板201、またはキャリア601の中心712を約0.001インチの精度で位置決めすることができる。アライナ711は、200mmの基板または300mmの基板のいずれかを位置合わせすることができる。一実施形態では、マスク301、基板201、およびキャリア601は、
図3Cおよび
図3Dに示すように、開口部319によって位置合わせされる。後述するように、アライナ711は真空チャック710を含む。真空チャック710は、内側領域901および外側領域902を有する。内側領域901は、基板201を固定するように構成される。外側領域902は、マスク301を固定するように構成される。
【0034】
[0044]
図9A~
図9Fは、キャリアアセンブリ600を構築する構築ステーション703の例示的な実施形態の様々なステージの概略断面図である。
図9Aは、処理の開始を示す。この処理は、アクチュエータアーム708をFOUP801a内に延ばすアクチュエータ706によって開始される。これは、アーム708をキャリア601の下に延ばすことによって、マスク301およびキャリア601を受け入れる。アーム708は、マスク301およびキャリア601をアライナ711に移送する。アクチュエータ706は、マスク301およびキャリア601をアライナ711上に配置し、次いで、アクチュエータ706はアーム708を後退させる。アライナ711は、マスク301とキャリア601とを位置合わせする。アクチュエータ706は、位置合わせされたマスク301およびキャリア601の下にアーム708を延ばす。アクチュエータアーム708は、
図9Bに示されるように、マスク301およびキャリア601を、真空チャック710までの距離903だけ持ち上げる。距離903は、事前に較正された距離である。真空チャック710は、外側領域902と係合し、マスク301を真空チャック710に固定する。マスク301が真空チャック710に固定されると、アクチュエータアーム708は、
図9Cに示されるように、キャリア601を下降させる。一旦下降すると、アクチュエータアーム708は、キャリア601と共に後退する。
【0035】
[0045] アクチュエータ707は、アクチュエータアーム709をFOUP802内に延ばす。アーム709は、基板201を受け入れる。アーム709は、基板201をアライナ711に移送する。アクチュエータ707は、アライナ711が基板201を位置合わせする間、アーム709を後退させる。アーム709は、
図9Dに示すように、位置合わせされた基板201の下に延びる。
図9Eに示すように、アーム709は、基板201を真空チャック710までの距離903だけ持ち上げる。真空チャック710は、内側領域901と係合し、基板201を真空チャック710に固定する。アクチュエータアーム709は、ここで、下降および後退する。次に、アクチュエータアーム708はキャリア601を延ばす。アーム708は、キャリア601を真空チャック710までの距離903だけ持ち上げる。真空チャック710の内側領域902は、基板201を解放する。真空チャック710の外側領域901は、マスク301を解放する。
図9Fに示されるように、完全に組み立てられたキャリアアセンブリ600は、アーム708によって下降される。アクチュエータアーム708は、キャリアアセンブリ600を後退させ、キャリアアセンブリ600をFOUP801aに戻す。ここで、アクチュエータアーム708は、FOUP801aから別のマスク301およびキャリアアセンブリ600を回収することができる。下方向806に移動すると、アクチュエータアームが次のマスク301を回収し、次のスロットからキャリア601を受け取る。FOUP801aのすべてのアセンブリが完了するまで、上記で開示された構築処理が繰り返される。FOUP801aのすべてのアセンブリ600が完了すると、FOUP801bについて処理が繰り返される。
図9A~
図9Fに示した処理は、FOUP801aおよび801b内に完全に組み立てられたキャリアアセンブリ600をもたらす。
【0036】
[0046] 上記に開示した処理は、マスク301なしで完了することもできる。この処理は、アクチュエータアーム708をFOUP801a内に延ばすアクチュエータ706によって開始される。この処理は、アーム708をキャリア601の下に延ばすことによってキャリア601を受け入れる。アーム708は、キャリア601をアライナ711に移送する。アクチュエータ706は、キャリア601をアライナ711上に配置し、次いで、アクチュエータ706は、アーム708を後退させる。アライナ711は、キャリア601を位置合わせする。一旦位置合わせされると、アクチュエータアーム708は、キャリア601と共に後退する。
【0037】
[0047] アクチュエータ707は、アクチュエータアーム709をFOUP802内に延ばす。アーム709は、基板201を受け入れる。アーム709は、基板201をアライナ711に移送する。アクチュエータ707は、アライナ711が基板201を位置合わせする間、アーム709を後退させる。アーム709は、位置合わせされた基板201の下に延びる。アーム709は、基板201を真空チャック710までの距離903だけ持ち上げる。真空チャック710は、内側領域901と係合し、基板201を真空チャック710に固定する。アクチュエータアーム709は、ここで、下降および後退する。次に、アクチュエータアーム708はキャリア601を延ばす。アーム708は、キャリア601を真空チャック710までの距離903だけ持ち上げる。真空チャック710の内側領域902は、基板201を解放する。基板201およびキャリア601は、アーム708によって下降される。アクチュエータアーム708は、基板201およびキャリア601を後退させ、基板201およびキャリア601アセンブリをFOUP801aに戻す。ここで、アクチュエータアーム708は、FOUP801aから別のキャリア601を回収することができる。下方向806に移動すると、アクチュエータアームは、次のスロットから次のキャリア601を回収する。FOUP801aのすべてのアセンブリが完了するまで、上記で開示された構築処理が繰り返される。FOUP801aのすべてのアセンブリが完了すると、FOUP801bに対して処理が繰り返される。上記で開示された処理は、FOUP801aおよび801bに完全に組み立てられた基板201およびキャリア601アセンブリをもたらす。実施形態は、キャリア601を位置合わせすること、基板201を位置合わせすること、次いでキャリア601および基板201を1つのアセンブリとして組み立てることを説明しているが、キャリア601が位置合わせされている間に基板201が真空チャック710に連結されるように、基板201の位置合わせはキャリア601の位置合わせの前に行われうることを理解されたい。
【0038】
[0048] 基板201は、表側と裏側で処理が必要となることがしばしばある。フリッパデバイス803により、基板201を自動的に反転させることが可能になり、その結果、基板201は後続の処理で裏面が処理されうる。
アクチュエータ706は、FOUP801aの中へアーム708を延ばし、スロット804aからキャリアアセンブリ600を受け取る。アクチュエータアーム708は、キャリアアセンブリ600をアライナ711上に配置する。アクチュエータ706は、アーム708を後退させる。アライナ711は、アセンブリ600を配向する。アーム708は、位置合わせされたアセンブリ600を受け取り、リフトアセンブリ600を真空チャック710に向かって所定距離903だけ持ち上げる。真空チャック710は、基板201を固定するため内側領域901に係合し、マスク301を固定するため外側領域902に係合する。基板201およびマスク301を後方に残して、アーム708はキャリア601を下降させる。アクチュエータ706は、アーム708およびキャリア601を後退させる。アクチュエータ707は、アーム709を真空チャック710の下方に延ばす。アーム708は、真空チャック710上で基板201を受け取るため距離903だけ上昇する。真空チャック710は、領域901をオフにして基板201を解放する。アーム709は、基板201を下降させる。アクチュエータ707は、アーム709を延ばして、基板201をフリッパデバイス803の中に配置する。アクチュエータ707は、アーム709を後退させる。フリッパデバイス803は、基板201を基板201の裏面に対して180度反転する。アーム709は、フリッパデバイス803の中に延び、基板201を受け取る。アクチュエータアーム709は、基板201をアライナ711に移送する。アクチュエータ707はアーム709を後退させ、アライナ711は基板201を位置合わせする。アーム709は、位置合わせされた基板201を受け取り、基板201を真空チャック710まで距離903だけ持ち上げる。真空チャック710は、内側領域901をチャック基板201に係合させる。アクチュエータ707は、アーム709を下降および後退させる。アクチュエータ706は、アーム708およびキャリア601を真空チャック710の下方に延ばす。アーム708は、キャリア601を真空チャック710まで持ち上げる。真空チャック710は、内側領域901および外側領域902の係合を解除し、基板201およびマスク301をキャリア601上に解放する。アクチュエータアーム708は、フルキャリアアセンブリ600を下降させる。アクチュエータアーム708は、FOUP801aの中へ延び、フルキャリアアセンブリ600をスロット804aに戻す。FOUP801aのすべてのアセンブリが完了するまで、上記で開示した構築処理が繰り返される。基板201が反転された状態で、FOUP801aのすべてのアセンブリ600が完了すると、FOUP801bに対して処理が繰り返される。上記で開示した処理は、FOUP801aおよび801b内で基板201が反転された状態で、完全に組み立てられたキャリアアセンブリ600をもたらす。次に、キャリアアセンブリ600は、裏面で基板201を処理する準備が整う。上記で開示した処理は、マスク301なしで完了することもでき、その結果、キャリア601および反転された基板201を有するアセンブリが得られる。
【0039】
[0049] 別の実施形態では、構築ステーション703は、キャリアアセンブリ600を解体するために利用される。マスク301およびキャリア601は、複数の処理シーケンスに再使用することができる。解体処理は、完全なキャリアアセンブリ600が装填されたFOUP801aおよび801bから始まる。一実施形態では、基板201は処理された表面を有する。別の実施形態では、基板201は処理された表面および裏面を有する。アクチュエータアーム708は、FOUP801aの中へ延び、スロット808からキャリアアセンブリ600を受け取る。アクチュエータアーム708は、キャリアアセンブリ600をアライナ711上に配置する。アクチュエータ706はアーム708を後退させ、アライナ711はアセンブリ600を位置合わせする。アーム708は、アセンブリ600を受け取るために延びる。アーム708は、アセンブリ600を真空チャック710まで距離903だけ持ち上げる。真空チャック710は、基板201を固定するため内側領域901に係合し、基板201を固定するため外側領域902に係合する。次いで、アクチュエータ706は、キャリア601と共にアーム708を下降させ、後退させる。アクチュエータ707は、アーム709を真空チャック710の下方に延ばす。アーム709は、真空チャック710上の基板201までの距離903だけ持ち上げられる。真空チャック710は、内側領域901の係合を解除し、基板201をアクチュエータアーム709上に解放する。アクチュエータアーム709は、基板201を下降させ、FOUP802の中へ延びる。基板201は、FOUP802の最も低いスロット808xに配置される。次いで、アーム708は、キャリア601を真空チャック710の下方に延ばす。アーム708は、マスク301を受け取るため、キャリア601を真空チャック710までの距離903111だけ持ち上げる。真空チャック710は、外側領域902の係合を解除し、キャリア601の上にマスク301を解放する。アクチュエータアーム708は、マスク301およびキャリア601アセンブリを下降させ、マスク301およびキャリア601をスロット804Lの中に配置する。
【0040】
[0050] FOUP801aのアセンブリ600が完全に解体されると、FOUP801bに対して処理が繰り返される。この処理は、FOUP801aおよび801bのすべてのキャリアアセンブリ600が解体されるまで繰り返される。上述の解体処理の結果は、マスク301およびキャリア601が装填されたFOUP801aおよび801b、ならびに処理済み基板201が装填されたFOUP802である。解体処理の間、キャリアアセンブリ600は、FOUP801aおよび801bから方向807に取り出され、基板201は、方向807でFOUP802に装填される。上記で開示した処理は、マスク301なしで完了することもでき、その結果、キャリアFOUPS801aおよび801bにキャリア601が装填され、FOUP802に処理済み基板201が装填される。
【0041】
[0051] 一実施形態では、方法は、デバイス材料のベース層であって、あるベース層深度を有するベース層を基板の表面上に配置することと、デバイス材料の1つまたは複数のマンドレルをベース層の上に配置することとを含み、1つまたは複数のマンドレルを配置することは、第1のマンドレル深度を有するマンドレルに対応する第1のマスク深度を有するスロットのパターンの第1の部分と、第2のマンドレル深度を有するマンドレルに対応する第2のマスク深度を有するスロットのパターンの第2の部分と、を有するマスクをベース層の上に位置決めすることと、ベース層の上にマスクが位置決めされた状態でデバイス材料を堆積させて、ベース層深度を有するベース層と、第1のマンドレル深度および第2のマンドレル深度を有する1つまたは複数のマンドレルとを有する光学デバイスを形成することと、を含む。デバイス材料は、PVDによって堆積される。デバイス材料は、CVDによって堆積される。デバイス材料は、ALDによって堆積される。マンドレルは、二酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO2)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化カドミウムスズ(酸化スズ)(CTO)、およびスズ酸亜鉛(酸化スズ)(SnZnO3)、窒化ケイ素(Si3N4)、およびアモルファスシリコン(a-Si)含有材料を含む。第1のマンドレル深度は、第2のマンドレル深度より大きい。第1のマスク深度は、第2のマスク深度よりも大きい。
【0042】
[0052] 別の実施形態では、処理システムは、ファクトリインターフェースと、ファクトリインターフェース内に配置された第1のアクチュエータと、ファクトリインターフェース内に配置された第2のアクチュエータと、ファクトリインターフェース内に配置されたアライナステーションと、ファクトリインターフェースに連結されたフリッパデバイスとを含む。ファクトリインターフェースは、4つのロードポートステーションを含む。フリッパデバイスは、4つのロードポートステーションのうちの第1のロードポートステーションにおいてファクトリインターフェースに連結される。アライナは、第1のアクチュエータと第2のアクチュエータとの間に配置される。アライナステーションは、真空チャックを備える。真空チャックは、基板を固定するための内側領域と、マスクを別々に固定するための外側領域とを備える。アライナステーションは、アライナを含む。
【0043】
[0053] 別の実施形態では、キャリアアセンブリを組み立てる方法は、その上にマスクを有するキャリアをアライメントステーションに挿入することと、キャリアとマスクを位置合わせすることと、マスクをキャリアから分離することと、キャリアをアライメントステーションから除去することと、基板をアライメントステーションに挿入することと、基板をマスクに接触させることと、キャリアを基板およびマスクに接触させてキャリアアセンブリを生成することとを含む。マスクをキャリアから分離することは、マスクを真空チャックまで移動させ、マスクを真空チャックに固定することを含む。基板をマスクに接触させることは、基板を真空チャックまで移動させ、基板を真空チャックに固定することを含む。キャリアを基板およびマスクに接触させることは、真空チャックから基板およびマスクを解放することを含む。この方法は、基板をマスクに接触させた後に、キャリアをアライメントステーションに挿入することをさらに含む。マスクの少なくとも一部および基板は、キャリア内に載置される。
【0044】
[0054] 上記は、本開示の実施形態に向けられているが、本開示の他のおよびさらなる実施形態は、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案されてもよく、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。