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特許7326296ソーシャルグラフ情報を使用した適応検索
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】ソーシャルグラフ情報を使用した適応検索
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/9038 20190101AFI20230807BHJP
   G06F 16/907 20190101ALI20230807BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230807BHJP
【FI】
G06F16/9038
G06F16/907
G06Q50/10
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2020539232
(86)(22)【出願日】2018-12-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-13
(86)【国際出願番号】 US2018068223
(87)【国際公開番号】W WO2019143466
(87)【国際公開日】2019-07-25
【審査請求日】2021-12-27
(31)【優先権主張番号】15/872,871
(32)【優先日】2018-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518187455
【氏名又は名称】ソニー・インタラクティブエンタテインメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】モラレス、ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ、ブリントン
(72)【発明者】
【氏名】デピッツォール、クリストファー
【審査官】甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-521329(JP,A)
【文献】特開2006-217215(JP,A)
【文献】特開2008-065397(JP,A)
【文献】特開2016-071887(JP,A)
【文献】特開2010-198477(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
H04N 21/00-21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンラインプラットフォームでカスタム検索結果にタグを付けるためのコンピュータ実装方法であって、
デフォルトの選択オプションのセットであって、前記オンラインプラットフォーム上の検索頻度に対応する第1の複数のメディアコンテンツアイテムを含む前記デフォルトの選択オプションのセットの表示をユーザデバイスに提供することと、
前記ユーザデバイスのユーザからの第1の文字入力であって、単一の検索クエリ文字列の第1の文字を規定する前記第1の文字入力を受信することと、
前記第1の文字の検索に基づいて前記表示を更新することであって、前記更新された表示は、前記デフォルトの選択オプションセットに含まれていない前記ユーザが消費に利用可能な少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムを含む検索結果のセットを含み、前記少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムは、前記ユーザまたは前記ユーザのソーシャルグラフ内の1人または複数のオンライン友達が関与したメディアコンテンツアイテムに共通する1つまたは複数の特性に基づいた前記検索結果のセットに含まれる、前記表示を更新することと、
前記第1の文字の後に1つまたは複数の後続の各文字が入力される時に前記表示をさらに更新することであって、前記後続の各文字の入力が前記単一の検索クエリ文字列における現在の文字のセットを更新し、前記表示に対する各更新は前記単一の検索クエリ文字列における前記現在の文字のセットに対応する、前記表示をさらに更新することと、
前記更新された表示内にコンテキストタグを提供することであって、前記コンテキストタグは、前記検索結果のセット内の前記少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムに対応し、前記コンテキストタグは、前記ユーザの前記ソーシャルグラフ内の1人または複数の前記オンライン友達による前記少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムの消費レベルを示す、前記コンテキストタグを提供することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記オンライン友達による関連するインタラクション頻度に基づいて、関連性の高い順に前記検索結果を並べることをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記オンライン友達の購入履歴に基づいて、関連性の高い順に前記検索結果を並べることをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記第1の文字入力に基づいて検索語の候補を選択することと、
前記検索語の候補を前記ユーザに表示することと、をさらに含み、前記検索は前記表示された検索語とのユーザインタラクションに基づいて行われる、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記検索結果のセットの中から前記少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムを示す選択を前記ユーザデバイスから受信することと、
前記選択されたメディアコンテンツアイテムに関連する1つまたは複数の他のメディアコンテンツアイテムを表示することと、をさらに含み、前記関連するメディアコンテンツアイテムは、少なくとも1つのバージョン更新アイテムを含む、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
オンラインプラットフォームでカスタム検索結果にタグを付ける方法を行うためにプロセッサによって実行可能な命令を実現する、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記方法は、
デフォルトの選択オプションのセットであって、前記オンラインプラットフォーム上の検索頻度に対応する第1の複数のメディアコンテンツアイテムを含む前記デフォルトの選択オプションのセットの表示をユーザデバイスに提供することと、
前記ユーザデバイスのユーザからの第1の文字入力であって、単一の検索クエリ文字列の第1の文字を規定する前記第1の文字入力を受信することと、
前記第1の文字の検索に基づいて前記表示を更新することであって、前記更新された表示は、前記デフォルトの選択オプションセットに含まれていない前記ユーザが消費に利用可能な少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムを含む検索結果のセットを含み、前記少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムは、前記ユーザまたは前記ユーザのソーシャルグラフ内の1人または複数のオンライン友達が関与したメディアコンテンツアイテムに共通する1つまたは複数の特性に基づいた前記検索結果のセットに含まれる、前記表示を更新することと、
前記第1の文字の後に1つまたは複数の後続の各文字が入力される時に前記表示をさらに更新することであって、前記後続の各文字の入力が前記単一の検索クエリ文字列における現在の文字のセットを更新し、前記表示に対する各更新は前記単一の検索クエリ文字列における前記現在の文字のセットに対応する、前記表示をさらに更新することと、
前記更新された表示内にコンテキストタグを提供することであって、前記コンテキストタグは、前記検索結果のセット内の前記少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムに対応し、前記コンテキストタグは、前記ユーザの前記ソーシャルグラフ内の1人または複数の前記オンライン友達による前記少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムの消費レベルを示す、前記コンテキストタグを提供することと、
を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項7】
前記オンライン友達による関連するインタラクション頻度に基づいて、関連性の高い順に前記検索結果を並べるように実行可能な命令をさらに含む、請求項6に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項8】
前記オンライン友達の購入履歴に基づいて、関連性の高い順に前記検索結果を並べるように実行可能な命令をさらに含む、請求項6に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項9】
前記第1の文字入力に基づいて検索語の候補を選択することと、
前記検索語の候補を前記ユーザに表示することと、
を実行可能な命令をさらに含み、前記検索は前記表示された検索語とのユーザインタラクションに基づいて行われる、請求項6に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項10】
前記検索結果のセットの中から前記少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムを示す選択を前記ユーザデバイスから受信することと、
前記選択されたメディアコンテンツアイテムに関連する1つまたは複数の他のメディアコンテンツアイテムを表示することと、を実行可能な命令をさらに含み、前記関連するメディアコンテンツアイテムは、少なくとも1つのバージョン更新アイテムを含む、請求項6に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
オンラインプラットフォームでカスタム検索結果にタグを付けるためのシステムであって、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記プロセッサに結合されたネットワークインタフェースであって、通信ネットワークを介してユーザデバイスと通信する前記ネットワークインタフェースと、
前記プロセッサに結合されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶した前記コンピュータ可読記憶媒体とを含み前記プロセッサは前記実行可能な命令を実行することにより、
デフォルトの選択オプションのセットであって、前記オンラインプラットフォーム上の検索頻度に対応する第1の複数のメディアコンテンツアイテムを含む前記デフォルトの選択オプションのセットの表示を前記ユーザデバイスに提供することと、
前記ユーザデバイスのユーザから第1の文字入力であって、単一の検索クエリ文字列の第1の文字を規定する前記第1の文字入力を受信することと、
前記第1の文字の検索に基づいて前記表示を更新することであって、前記更新された表示は、前記デフォルトの選択オプションのセットに含まれていない前記ユーザが消費に利用可能な少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムを含む検索結果のセットを含み、前記少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムは、前記ユーザまたは前記ユーザのソーシャルグラフ内の1人または複数のオンライン友達が関与したメディアコンテンツアイテムに共通する1つまたは複数の特性に基づいた前記検索結果のセットに含まれる、前記表示を更新することと、
前記第1の文字の後に1つまたは複数の後続の各文字が入力される時に前記表示をさらに更新することであって、前記後続の各文字の入力が前記単一の検索クエリ文字列における現在の文字のセットを更新し、前記表示に対する各更新は前記単一の検索クエリ文字列における前記現在の文字のセットに対応する、前記表示をさらに更新することと、
前記更新された表示内にコンテキストタグを提供することであって、前記コンテキストタグは、前記検索結果のセット内の前記少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムに対応し、前記コンテキストタグは、前記ユーザの前記ソーシャルグラフ内の1人または複数の前記オンライン友達による前記少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムの消費レベルを示す、前記コンテキストタグを提供することと
実行可能である、
システム。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記オンライン友達による関連するインタラクション頻度に基づいて、関連性の高い順に前記検索結果を並べるさらなる命令を実行する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記オンライン友達の購入履歴に基づいて、関連性の高い順に前記検索結果を並べるさらなる命令を実行する、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサは、
前記第1の文字入力に基づいて検索語の候補を選択することと、
前記検索語の候補を前記ユーザに表示することと、を行わせるさらなる命令を実行し、前記検索は前記表示された検索語とのユーザインタラクションに基づいて行われる、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記コンテキストタグは、前記ユーザの前記ソーシャルグラフ内の前記対応するメディアコンテンツアイテムとインタラクトした前記オンライン友達の数として前記消費レベルを示す、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項16】
前記1つまたは複数のソーシャルネットワークを介して前記ユーザの前記ソーシャルグラフにアクセスすることをさらに含み、前記検索を行うことは、前記オンライン友達間のより高いレベルの関与に関連付けられた1つまたは複数のメディアコンテンツアイテムを優先することを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項17】
前記コンテキストタグは、前記対応するメディアコンテンツアイテムに関連付けられたメタデータに基づいて、前記更新された表示をさらに増強する、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項18】
1つまたは複数の追加の文字入力を受信することと、各追加の文字入力で前記表示を更新することとをさらに含み、各更新された表示は異なる検索結果のセットを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項19】
前記第1の文字との関連性のそれぞれの尺度に基づいて前記検索結果のセットのそれぞれを識別することと、前記ユーザの前記ソーシャルグラフとの関連性に基づいて前記識別された検索結果のそれぞれをランク付けすることと、をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項20】
前記識別された検索結果のそれぞれをランク付けすることは、前記ユーザの購入履歴との関連性にさらに基づく、請求項19に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項21】
前記単一の検索クエリ文字列は1つの語である、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項22】
前記単一の検索クエリ文字列は途切れていない、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
主題技術の態様は、検索クエリに基づいて検索結果を返す方法に関し、特に、コンテキスト情報に基づいて検索で返されたコンテンツアイテムを返し、整理する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットの急速な成長とそれに伴うオンラインゲームシステムの急増により、オンラインユーザが関与するコラボレーション活動の数と種類が大幅に変化した。オンラインゲームに加えて、ベンダは、コンソールシステム、パーソナルコンピュータ、スマートフォン及び/またはタブレットデバイスなどのパーソナルコンピューティングプラットフォームで実行される特殊なアプリケーション(例えば、「アプリ」)を介して消費する音楽、映画、ソーシャルネットワーキングストリーム及びその他のメディアを提供する。オンラインユーザに提供されるコンテンツアイテムは通常、コンテンツアイテム検索機能を提供するオンラインストアを使用して検索可能である。
【発明の概要】
【0003】
主題の技術の一定の特徴は、添付の特許請求の範囲に記載されている。しかしながら、添付の図面が、さらなる理解を提供するために含まれ、開示された態様を示し、記載と共に、主題の技術の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】技術のある態様を実施し得る例示的な環境を示す。
【0005】
図2】本発明のある態様による、ユーザがコンテンツアイテム検索を開始できるオンラインストアの例示的な表示を示す。
【0006】
図3A】本技術のある態様による、隣に表示されるアイテムの追加情報を提供するメタデータタグを含む、検索クエリの入力中にユーザに提供できるグラフィック表示を示す。
図3B】本技術のある態様による、隣に表示されるアイテムの追加情報を提供するメタデータタグを含む、検索クエリの入力中にユーザに提供できるグラフィック表示を示す。
【0007】
図3C】本技術のある態様による、検索で返されたコンテンツアイテムのユーザ選択に応答して提供される例示的な表示を示す。
【0008】
図4】本技術のある態様による、検索を実行するために使用できる例示的なプロセスを示す。
【0009】
図5】開示される技術のある態様を実施するために使用できる、ゲームコンソールシステムなどのユーザデバイスを実装するために使用されるハードウェアコンポーネントの実施例を示す。
【0010】
図6】本技術のある態様を実施するために使用できるネットワークデバイスの実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に記載される詳細な説明は、開示される技術の様々な構成を記載することを意図しており、本技術が実践され得る唯一の構成を表すことは意図していない。添付の図面は、本明細書に組み込まれ、詳細な説明の一部を構成する。詳細な説明には、技術をより完全に理解するための具体的な詳細が含まれる。しかしながら、技術は本明細書に記載された特定の詳細に限定されず、これらの詳細なしで実施されてもよいことは明らかである。場合によっては、主題の技術の概念が不明瞭にならないように、構造とコンポーネントがブロック図の形式で示されている。
【0012】
映画、音楽、ソフトウェア、及びビデオゲームなどのダウンロード可能なコンテンツアイテムに対して実行されるオンライントランザクションの数が増加している。このようなトランザクションには、例えばオンラインストアやeコマースポータルからのコンテンツアイテムの検索、選択、購入、及びダウンロードが日常的に含まれる。ゲームネットワークの場合、ゲーム、映画及び/または音楽などのコンテンツアイテムは、ゲームコンソール、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータなどのプロセッサベースのデバイスを使用して、オンラインストアとのユーザインタラクションを介して検索、選択、及びダウンロードできる。これらのコンピューティングデバイス(例えば、ユーザデバイス)は、多くの場合、オンスクリーンキーボード(OSK)の表示と、利用可能な(ダウンロード可能な)コンテンツアイテムを列挙する検索結果の関連リストとを通じて、検索入力と選択オプションを提供する。
【0013】
ユーザ検索クエリの処理には多くの課題があるため、当技術分野では、精度、関連性、及び使いやすさを向上させる検索システム及び直感的な表示を提供するニーズがある。開示される技術の態様は、コンテンツアイテムの人気及びソーシャルグラフ情報に基づいて検索精度と表示の関連性を改善するためのソリューションを提供するシステム、方法、及びコンピュータ可読媒体を提供することによってこのニーズに対処する。
【0014】
以下でさらに詳細に説明するように、この技術の態様は、検索クエリに関連するユーザ入力の受信と同時に表示される適応検索結果を提供する。ある態様では、検索クエリに応答して再調整された検索結果は、オンラインストア内の様々なユーザセグメントにわたる購入またはダウンロードの数など、人気に基づいて関連性の高い順に編成できる。他の態様では、検索中のユーザのソーシャルグラフ情報を使用して、例えば、ユーザのオンラインの友達または社会的知人が深く関与したアイテムを優先させることによって、関連性とランキングを改善してよい。
【0015】
図1は、オンラインストアを使用して、検索クエリを受信し、検索を実行し、検索結果として幾つかのコンテンツアイテムをランク付けして返すことができる例示的な環境100を示す。環境100は、ネットワーク102を含み、ネットワーク102は、メディア配信システム104、サードパーティプロバイダ106、ならびにユーザ108、110及び112の間の通信を、例えば、それぞれのコンピューティングデバイス108A、110A及び112Aを介して可能にする。本技術のある態様によると、ストア105には、検索モジュール105A、カートモジュール105B及びソーシャル分析モジュール105Cが含まれ、これらのモジュールは、検索クエリの処理、及び、検索結果の表示に必要なディスプレイ及びユーザが選択可能なオプションを含む機能を提供する。
【0016】
環境100のアーキテクチャは、検索機能を備えたオンラインショッピング環境を実装するために使用できる様々な機能コンポーネントを概念的に示すことを意図していることが理解される。しかしながら、より多いまたはより少ない数のハードウェア及び/またはソフトウェアコンポーネントが配備されてよい。例えば、メディア配信システム104は、ネットワーク(例えば、オンラインゲームネットワーク)の一部として、またはクラウドデータセンタなどの分散コンピューティングシステムの一部として、複数のコンピューティングデバイス(例えば、サーバ)を含み得る。
【0017】
ユーザ/プレーヤ108、110及び112は、マルチユーザ、マルチプレーヤ環境、及び、その他の様々なソーシャルネットワーキングの側面に関連する技術の態様の説明に役立つことを意図している。しかしながら、本技術の範囲から逸脱することなく、より多くのユーザまたはプレーヤを含んでもよい。さらに、オンラインストア105は、オンライン検索の様々な態様を実施するために使用できる様々なシステム及びソフトウェアコンポーネント(モジュール)を概念的に示すことを意図している。ただし、そのような実施態様は、1つまたは複数のデータベース、検索モジュールもしくはコンテンツアイテムリポジトリなどの追加のシステムまたはソフトウェアを使用して実行できる。
【0018】
メディア配信システム104は、ビデオゲーム、映画、音楽、テレビ番組またはアプリケーション(「アプリ」)などの様々なメディアコンテンツアイテムの検索、選択、購入、及び配信を容易にするように構成することができる。ある態様においては、コンテンツアイテムは、ゲーム開発者やスタジオなどのサードパーティ106によってメディア配信システムに提供される。メディア配信システム104で利用できるようになったコンテンツアイテムは、ゲームコンソールシステム、パーソナルコンピュータ、及び/または、タブレットコンピュータやスマートフォンデバイスなどのポータブルデバイスなどを介して、メディア配信システム104にアクセスすることによって、任意の顧客、ユーザまたはプレーヤに提供できる。
【0019】
通常、コンテンツアイテムのユーザ検索は、アイテムの選択及び購入を完了できる前に正常に処理される必要がある。1つまたは複数のコンテンツアイテムに対するユーザが入力した検索クエリは、検索モジュール105A、カートモジュール105B及びソーシャル分析モジュール105Cを含む幾つかのモジュールを使用して、オンラインストア105によって処理することができる。
【0020】
検索モジュール105Aは、検索クエリを受信し、ユーザに表示される検索結果を識別してランク付けするために必要なロジック及びユーザインタフェースを提供することができる。検索モジュール105Aはまた、製品名、コンテンツアイテムのジャンル、及び/または、製品名などに関連する検索語を推奨することなどにより、潜在的な検索クエリをユーザに推奨するために必要な処理及びロジックを提供することができる。ある態様においては、検索モジュール105Aは、ソーシャル分析モジュール105Cと連携して機能して、ユーザ/顧客の社会的所属に基づくアイテム情報を提供する。例として、検索モジュール105Aは、ソーシャル分析モジュール105Cを利用して、メタデータタグまたはオンライン接続の購入履歴または検索中のユーザの関係に基づく他の指標を提供してよい。以下でさらに詳細に説明するように、ソーシャル分析モジュール105Cと連携して機能する検索モジュール105Aは、特定のコンテンツアイテムを購入または関与したユーザの関係の数に関する情報など、様々な要因に基づくコンテンツアイテム推奨を提供し得る。
【0021】
図2は、コンテンツアイテムの購入を容易にする選択可能なユーザオプションを提供するオンラインストアの例示的なグラフィック表示200を示す。購入可能なコンテンツアイテムは、映画、音楽、ゲーム及び/またはソフトウェア(アプリなど)などの任意の種類のダウンロード可能なメディアコンテンツを含むことができる。グラフィック表示200は、オンラインストアのユーザまたは顧客に関連付けられたユーザデバイスによって表示される。例えば、グラフィック表示200は、ゲームコンソールシステム、パーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン、タブレットコンピュータ、または、ユーザに関連付けられた他のモバイルデバイスによる表示のために提供され得る。
【0022】
グラフィック表示200は、例えば、レンタル用または購入用のコンテンツアイテムの検索及び選択に関する様々なユーザ選択可能なオプションを提供する選択可能なアイコンを含む。図示の実施例では、グラフィック表示200は、行動喚起(CTA)検索アイコン202、カートアイコン204、及び、アイテムエクスプローラ表示206、208を含む。検索アイコン202は、製品検索を開始するための選択可能なオプションを提供する。例えば、検索アイコン202は、ユーザデバイス(例えば、コンソールゲームシステム)を介してユーザにより選択されて、ビデオゲームまたは映画等の様々なコンテンツアイテムの検索を開始することができる。カートアイコン204は、例えば、ユーザが以前に購入するために選択したアイテムを表示するオンラインショッピングカートへのアクセスを容易にする選択可能なユーザオプションを提供することができる。ある態様では、カートアイコン204を介してアクセス可能なショッピングカートは、以前の閲覧セッションで選択されたアイテムを保持するように構成された永続的なショッピングカートであり得る。
【0023】
アイテムエクスプローラ表示206、208は、オンラインストア内で利用可能な様々なコンテンツアイテム及び購入オプションのグラフィック表示を提供する。図示の実施例では、アイテムエクスプローラ表示206は、レンタル、サブスクリプション及び/または購入に利用可能な複数のタイトルを示している。例えば、アイテムエクスプローラ表示206は、ビデオゲーム、映画、テレビシリーズなどのストリーミングまたはダウンロードに利用可能なメディアコンテンツアイテムを表すタイトル1、タイトル2、タイトル3及びタイトル4を含む。アイテムエクスプローラ表示206はまた、季節(夏)などの指定された期間のプロモーションに関する「1つの値段で2つ」のセールアイテムへのアクセスを提供するアイコンなど、オンラインストアで利用可能なプロモーションを表示するオプションを示すことができる。同様に、アイテムエクスプローラ表示308は、異なるコンテンツアイテムに関する様々なオファーを示すアイコンを提供する。
【0024】
アイテムエクスプローラ表示208は、「extended play sale」の一部であるコンテンツアイテムへのアクセスを容易にするためのアイコン、または、例えば12ヶ月、3ヶ月もしくは1ヶ月などの異なる期間のコンテンツアイテムのレンタルオプションのためのアイコンを提供する。コンテンツアイテムのタイトルを表すアイコンは、価格情報、最近の価格変更の表示、及び/または、コンテンツアイテムバンドル(例えば、「2フィルムコレクション」)の販売情報も提供できる。アイテムエクスプローラ表示206、208は、本発明の範囲から逸脱することなく、コンテンツアイテムまたはコンテンツバンドルの販売またはプロモーションに関する事実上あらゆる種類の情報を提供できることが理解される。ある態様においては、ユーザは、例えば、アイテムエクスプローラ表示206、208に表示される1つまたは複数のコンテンツアイテムを選択して、選択したタイトルをオンラインショッピングカートに追加することができる。図示の実施例では、タイトル1は、例えば、クライアントデバイスに関連付けられたユーザによって選択される。
【0025】
さらに、ユーザは、例えば、検索アイコン202のユーザ選択に応答して提供される検索メニューにナビゲートすることにより、カート204に追加するためにストア内の他のコンテンツアイテムを検索してよい。例示的な検索プロセスの開始に関連するグラフィック機能を図3Aに関して詳細に説明する。
【0026】
図3Aは、コンテンツアイテム検索の開始時に提供される例示的なグラフィック表示300Aを示す。表示300Aは、画面上のキーボード及び検索クエリ入力ボックスを備える画面上のインタフェース302Aを含む。図示の表示の実施例では、画面上のインタフェース302Aは、クエリ入力ボックスに表示されたCTA「タイトルで検索」を含む。画面上のインタフェース302Aは、本技術の範囲から逸脱することなく、異なる文字入力オプション及び/または異なるCTAを提供できることが理解される。
【0027】
表示300Aはまた、見出し「今日の上位の検索」によって示される検索結果304Aのデフォルトの(第1の)セットを提供する。この実施例の第1の検索結果のセット304Aは、過去24時間に最も頻繁に検索されたコンテンツアイテムのリストを表し、検索頻度の高い順に並べられている。すなわち、タイトル1はオンラインストアユーザの中で最も高い検索頻度に関連付けられ、タイトル3は表示されたアイテムの中で相対的に最も低い検索頻度に関連付けられる。第1の検索結果のセット304Aは、より多い(またはより少ない)数のアイテムを含み得ることは理解される。さらに、表示されるアイテムの頻度カウントは、所望の実施態様に応じて、異なる方法で計算されてよい。
【0028】
例として、第1の検索結果のセット304Aは、去年、先月または先週などの他の期間にわたって最も頻繁に検索及び/または購入されたコンテンツアイテムのリストを示してよい。ある態様においては、最も頻繁に検索されたアイテムは、関連するアイテムの利用可能な全ての時間にわたって計算された世界的に人気のあるものであってよい。以下でさらに詳細に論じるように、検索結果は、検索中のユーザのオンラインの知人による購入または再生頻度に基づくなど、ソーシャルグラフ情報に基づく順序で並べられてもよい。
【0029】
さらに、グラフィック表示300Aの配置、ならびに表示300Aに出入りするときの遷移及びアニメーションは、異なってよい。例えば、OSK及び/または第1の検索結果のセット304Aは、表示300Aによって提供される表示エリアの他の領域に提供されてよい。さらに、第1の検索結果のセット304Aがロードされているとき、ロードプロセスは、アイテムが表示されようとしていることを示すために、わずかなワイヤフレームでアニメーション化されてよい。
【0030】
図3Bは、本技術のある態様による、1つまたは複数の文字入力がユーザデバイスから受信された後に提供されるグラフィック表示300Bの実施例を示す。図示の実施例では、画面上のインタフェース302Bに提供された文字「hor」のユーザ入力に応答して、第2の検索結果のセット304Bが表示される。この実施例では、検索結果304Bは、検索クエリに応答して返された結果の数の表示、すなわち178を含む。
【0031】
検索結果304Bの中で表示されるコンテンツアイテムは、ユーザが検索クエリを入力することにより、後続の各文字の入力後に更新することができる。ある実施形態においては、結果は、入力された文字/検索クエリに関する関連性の尺度に基づくことができ、ソーシャルグラフ情報に基づいて並べられることができる。例えば、タイトル5及びタイトル6の両方が部分的(または完全に)入力された検索クエリに対して非常に関連性が高いと判断された場合、ソーシャルグラフ情報に基づいて、例えば、ユーザの1人または複数のオンライン友達または知人がアイテムと関わった頻度に基づいて、アイテムをランク付けしてよい。図示された実施例においては、タイトル5がユーザのソーシャルネットワークのメンバーによってより多く関与されている場合、タイトル5は、検索結果304Bにおいてタイトル6よりも高くランク付けされてよい。
【0032】
検索クエリの一部として受信された文字入力に応答して、画面上のインタフェース302Bは、ユーザ選択に利用可能な検索語の候補の表示を提供することもできる。図3Bの実施例に加えて、「horn」、「horse」、「horror」、「horizontal」、及び「horses」という語が、検索語の候補として提供される。いずれかの検索語の候補にユーザが関与すると、検索クエリをその語に置き換える。例えば、画面上のインタフェース302Bでの「horse」のユーザ選択は、提出された検索クエリとして文字列全体を提供することができる。
【0033】
ある態様においては、メタデータタグは、例えば、関連するアイテムに関する追加情報を提供するために、検索結果で返される1つまたは複数のコンテンツアイテムに隣接して表示できる。図3Bに示す実施例では、「hor」という文字の入力に応答して返された検索結果304Bは、タイトル5、タイトル6及びタイトル1(それぞれランク付けされた)を含む。タイトル5はメタデータタグ306の隣に表示され、メタデータタグ306は、アイテムに関するソーシャルグラフ情報、すなわち、ユーザの友達4人がタイトル5のコンテンツアイテムを再生していることを示す。タイトル6は、メタデータタグ307の隣に表示され、メタデータタグ307は、タイトル6のコンテンツアイテムに関するジャンル(例えば、「ホラー」)を示す。より多い(またはより少ない)数のメタデータタグを使用して、検索結果304Bで返される1つまたは複数のコンテンツアイテムを増強できることが理解される。さらに、メタデータ情報を使用して、所望の実施態様に応じて、様々な関連性ランキングを実行してよい。例えば、関連性の高いジャンルは、社会的関連性情報と比較して、検索結果のリストでより関連性が高いと見なされてよい。そのような例では、タイトル6は、検索結果304Bでタイトル5より上位にランク付けされてよい。
【0034】
検索結果304Bで提供されるコンテンツアイテムの選択は、選択されたコンテンツアイテムの製品情報の表示をもたらすことができる。検索結果304Bの表示と選択されたコンテンツアイテムとの間のアニメーション化された遷移を実施してよい。例えば、グラフィック表示300Bの背景色は、選択されたタイトルの色モチーフに基づいて遷移することができる。
【0035】
図3Cは、グラフィック表示300Bでタイトル1を選択した後に提供される例示的な表示を示す。すなわち、図3Cは、選択されたコンテンツアイテム、すなわちタイトル1に関する追加情報を提供するグラフィック表示300Cを示す。グラフィック表示300Cは、選択されたコンテンツアイテム(タイトル1)に関する追加情報を提供する情報表示310、311、312、314、316、及び318などの様々な情報アイテムを含む。情報表示310は、タイトル(例えば、「タイトル1」)の表示、ならびに選択されたアイテムに関連付けられたバージョン、例えば、「標準版」を提供する。情報表示311は、販売のオファー(例えば、「フルゲーム」)、リリース日情報(例えば、2017年3月7日)及びユーザレイティングを示す。情報表示312は、ユーザが購入を続けたい場合の価格オプション(例えば「$59.99」)及び「今すぐ購入」を示す。情報表示314、316及び318は、それぞれ、成熟度レイティング、さらに詳細を展開するための選択可能なオプション、及び、タイトル1のコンテンツアイテムのダウンロードに必要なスペースの表示を含む追加情報を提供できる。本発明の範囲から逸脱することなく、異なる情報表示を使用して、選択したコンテンツアイテムの他の態様または特性を示し得ることが理解される。
【0036】
図4は、技術のある態様による、コンテンツアイテム検索を実施するための例示的なプロセス400を示す。プロセス400は、ステップ402で始まり、第1の(デフォルトの)検索結果のセットが表示される。第1のデフォルトの検索結果のセットは、図1に関して上述したオンラインストア105などのオンラインプラットフォームでの検索及び/または購入に利用可能な様々なコンテンツアイテムを含むことができる。上述のように、第1の検索結果のセットは、所与の期間に関して最も頻繁に検索またはダウンロードされたアイテムのリストを含むことができる。
【0037】
最も頻繁に検索されたアイテムの初期表示を提供することにより、ユーザは検索クエリを入力する必要なしに、所望のアイテムを便利に見つけることができる。さらに、最も頻度の高い検索結果の表示を提供することにより、ユーザはプラットフォーム全体でのコンテンツアイテムの消費の現在の傾向について知ることができる。ステップ404において、例えば、入力される検索クエリの少なくとも一部を規定する1つまたは複数の文字入力がユーザデバイスから受信される。
【0038】
ステップ406において、表示された検索結果は、ユーザから受信した追加の各文字入力と同時に更新される。すなわち、第1のセットの検索結果は、部分的(または完全な)検索クエリ入力に基づいて、第2の検索結果のセットに更新される。第2の検索結果のセットは、関連性の高い順のリストで1つまたは複数のコンテンツアイテムを表示する。これは、ジャンル、ソーシャルグラフ情報、アイテムに関連付けられた購入頻度、及び/または、検索しているユーザの購入履歴を含むが、これらに限らない様々な要因に基づいて決定されてよい。
【0039】
ステップ408において、コンテキストタグが、メディアコンテンツアイテムの少なくとも1つの隣に表示される。コンテキストタグは、関連するコンテンツアイテムに関して、ジャンル情報及び/または社会関連情報などの追加情報をユーザに提供できる。図3Bに関して上述した実施例に加えて、コンテキスト(メタデータ)タグを使用して、ユーザの友達が特定のコンテンツアイテムを購入したか「好き」であることを示すことができる。このように、コンテキストタグは、関連性に基づいて検索結果をランク付けするだけでなく、ユーザが選択や購入の決定を行うときに考慮し得る有用な情報を提供するのにも役立ち得る。
【0040】
図5は、主題の技術のある態様を実施し得る電子システムの実施例を示す。詳細には、図5は、ユーザがオンラインストアを閲覧して様々なコンテンツアイテムを購入及びダウンロードするために使用できる、ゲームコンソールシステムなどの例示的なユーザデバイス500である。
【0041】
ユーザデバイス500は、図4に示されるような様々な要素を含むことができる。要素は例示的なものであり、他の実施形態は、図示された要素よりも多いまたは少ない要素を組み込んでもよいことに留意されたい。図4を参照すると、ユーザデバイス500は、メインメモリ502、中央処理装置(CPU)504、少なくとも1つのベクトルユニット506、グラフィック処理ユニット508、入力/出力(I/O)プロセッサ510、I/Oプロセッサメモリ512、コントローラインタフェース514、メモリカード516、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェース518、IEEE1394インタフェース520、及び、追跡デバイス524を接続するための補助(AUX)インタフェース522を含むが、他のバス規格及びインタフェースが利用されてもよい。ユーザデバイス500は、オペレーティングシステムリードオンリメモリ(OS ROM)526、音声処理ユニット528、光ディスク制御ユニット530、及びハードディスクドライブ532をさらに含み、これらは、バス534を介してI/Oプロセッサ510に接続される、ユーザデバイス500は、少なくとも1つの追跡デバイス524をさらに含む。
【0042】
追跡デバイス524は、視線追跡機能を含むカメラとすることができる。カメラは、ユーザデバイス500に一体化されてよい、または、周辺機器として取り付けられてよい。ある視線追跡デバイスの実施態様においては、平行でない赤外線が目から反射され、カメラまたは光学センサによって感知される。次に、情報が分析されて、反射の変化から目の回転が抽出される。カメラベースのトラッカは、片方または両方の目に焦点を合わせ、見ている人が何らかの種類の刺激を見るときの目の動きを記録する。カメラベースのアイトラッカは、瞳孔の中心と光とを使用して角膜反射(CR)を作り出す。瞳孔の中心とCRとの間のベクトルを使用して、表面上の注視点または視線方向を計算することができる。アイトラッカを使用する前に、ビューアの簡単なキャリブレーション手順が通常必要である。
【0043】
あるいは、より感度の高いトラッカは、角膜の前部と目の水晶体の後部とからの反射を、経時的に追跡する特徴として使用する。さらに感度の高いトラッカは、網膜血管を含む目の内側から特徴を画像化し、目が回転するときにこれらの特徴を追跡する。ほとんどの視線追跡デバイスは、少なくとも30Hzのサンプリングレートを使用するが、50/60Hzが最も一般的である。ある追跡デバイスは1250Hzまで実行され、非常に速い目の動きの詳細を捕捉するためには1250Hzが必要である。
【0044】
代わりに、距離カメラを本発明と共に使用してもよく、ユーザによって行われたジェスチャを捕捉し、顔認識ができる。距離カメラは通常、特定のジェスチャを捕捉して解釈するために使用される。これにより、エンターテインメントシステムをハンズフリーで制御できる。この技術では、赤外線プロジェクタ、カメラ、深度センサ及びマイクロチップを使用して、オブジェクトと人の動きを三次元で追跡し得る。このユーザデバイスは、画像ベースの三次元再構成の変形も採用し得る。
【0045】
追跡デバイス524は、ユーザデバイス500に統合または周辺装置として取り付けられた音声データを捕捉するマイクロフォンを含んでよい。マイクロフォンは、音源定位及び/または周囲雑音抑制を行ってよい。
【0046】
あるいは、追跡デバイス524は、ユーザデバイス500のコントローラであってよい。コントローラは、エンターテインメントシステムのコンソールの近くの、コンソールに取り付けられた、または、コンソールに組み込まれたLEDに向けられると、組み込みの加速度計と赤外線検出の組み合わせを使用して、3D空間でのコントローラの位置を感知してよい。この設計により、ユーザは、物理なジェスチャ及びボタンを押すことにより、ユーザデバイス500の機能を制御できる。コントローラは、短距離(例えば、30フィート)にわたるデータ交換を可能にする無線技術を使用して、ユーザデバイス500に接続する。コントローラは、「ランブル」機能(すなわち、ゲームの特定のポイントの間のコントローラの揺れ)及び/または内部スピーカをさらに含み得る。
【0047】
コントローラは、追加でまたは代替で、リモートのセンサを使用してバイオメトリック測定値を捕捉して、例えば、皮膚の水分、心臓のリズム、及び筋肉の動きを含むデータを記録するように設計されてよい。
【0048】
上記のように、ユーザデバイス500は、電子ゲームコンソールであってよい。あるいは、ユーザデバイス500は、汎用コンピュータ、セットトップボックスまたはハンドヘルドゲームデバイスとして実装されてよい。さらに、類似のユーザデバイスは、より多いまたは少ない動作コンポーネントを含んでよい。
【0049】
CPU504、ベクトルユニット506、グラフィック処理ユニット508及びI/Oプロセッサ510は、システムバス536を介して通信する。さらに、CPU504は、専用バス538を介してメインメモリ502と通信し、一方、ベクトルユニット506及びグラフィック処理ユニット508は、専用バス540を介して通信し得る。CPU504は、OS ROM526及びメインメモリ502に記憶されているプログラムを実行する。メインメモリ502は、予め記憶されたプログラムと、光ディスク制御ユニット532を使用してCD-ROM、DVD-ROMまたは他の光ディスク(図示せず)からI/Oプロセッサ510を介して転送されたプログラムとを含んでよい。I/Oプロセッサ510は主に、CPU504、ベクトルユニット506、グラフィック処理ユニット508及びコントローラインタフェース514を含む、ユーザデバイス500の様々なデバイス間のデータ交換を制御する。
【0050】
グラフィック処理ユニット508は、CPU504及びベクトルユニット506から受信したグラフィックス命令を実行して、ディスプレイデバイス(図示せず)に表示するための画像を生成する。例えば、ベクトルユニット506は、オブジェクトを三次元座標から二次元座標に変換し、二次元座標をグラフィック処理ユニット508に送信してよい。さらに、音声処理ユニット530は、スピーカ(図示せず)などのオーディオデバイスに出力する音声信号を生成する命令を実行する。
【0051】
ユーザデバイス500のユーザは、コントローラインタフェース514を介してCPU504に命令を提供する。例えば、ユーザは、特定の情報をメモリカード516に記憶するようにCPU504に命令してよい、または、特定のアクションを実行するようにユーザデバイス500に命令してよい。
【0052】
他のデバイスは、USBインタフェース518、IEEE1394インタフェース520及びAUXインタフェース522を介してユーザデバイス500に接続されてよい。具体的には、カメラまたはセンサを含む追跡デバイス524は、AUXインタフェース522を介してユーザデバイス500に接続されてよく、コントローラは、USBインタフェース518を介して接続されてよい。
【0053】
図6は、ある実施形態による例示的なネットワークデバイス610を示す。ネットワークデバイス610を使用して、図1に関して上述した、メディア配信システム104などの1つまたは複数のサーバまたはリモートコンピューティングデバイスを実装することができる。ネットワークデバイス610は、マスタ中央処理装置(CPU)662、インタフェース668及びバス615(例えば、PCIバス)を含む。
【0054】
適切なソフトウェアまたはファームウェアの制御下で動作するとき、CPU662は、オンラインコンテンツ配信プラットフォームの動作に必要な機能の実行を担当する。CPU662は、好ましくは、オペレーティングシステム、ならびに上述のようなカート105A、製品推奨モジュール105B及び/またはソーシャル分析モジュール105Cなどの任意の適切なアプリケーションモジュールを含むソフトウェアの制御下でこれらすべての機能を達成する。CPU662は、モトローラ・ファミリのマイクロプロセッサまたはMIPSファミリのマイクロプロセッサからのプロセッサなどの1つまたは複数のプロセッサ663を含んでよい。代替実施形態においては、プロセッサ663は、デバイス610の動作を制御するために特別に設計されたハードウェアである。特定の実施形態では、メモリ661(不揮発性RAM及び/またはROMなど)もCPU662の一部を形成する。ただし、メモリをシステムに結合可能な多くの様々な方法がある。
【0055】
CPU662は、1つまたは複数のソフトウェアモジュールによって提供される命令を実行して、例えば、次の動作を行うように構成できる。動作は、第1の検索結果のセットであって、検索頻度に基づいて関連性の高い順に並べられた第1の複数のメディアコンテンツアイテムを含む第1の検索結果のセットを表示することと、ユーザデバイスのユーザからの第1の文字入力であって、検索クエリの第1の文字を規定する第1の文字入力を受信することと、第1の文字入力に基づいて、第1の検索結果のセットを第2の検索結果のセットに更新することとを含み、第2の検索結果のセットは、第1の検索結果のセットに含まれていないユーザが消費に利用できる少なくとも1つのメディアコンテンツアイテムを含み、第2の検索結果のセットは、関連性の高い順に表示される。ある態様においては、CPU662は、メディアコンテンツアイテムの少なくとも1つの隣にコンテキストタグを表示する動作を実行するようにさらに構成されてよく、コンテキストタグは、ユーザの1人または複数のオンライン友達によるメディアコンテンツアイテムの少なくとも1つの消費に関する情報を提供する。ある態様においては、関連性の高い順に複数のメディアコンテンツアイテムをユーザに表示することは、関連する検索頻度に基づいて関連性の順に複数のメディアコンテンツアイテムのそれぞれを並べることをさらに含む。ある態様においては、関連性の高い順に複数のメディアコンテンツアイテムをユーザに表示することは、ユーザの1人または複数のオンライン友達の購入履歴に基づいて関連性の順に複数のメディアコンテンツアイテムのそれぞれを並べることをさらに含む。
【0056】
インタフェース668は通常、インタフェースカード(「ラインカード」と呼ばれることもある)として提供される。一般に、インタフェースはネットワークを介したデータパケットの送受信を制御し、ネットワークデバイス610と共に使用される他の周辺機器をサポートすることもある。提供され得るインタフェースの中には、イーサネット(登録商標)インタフェース、フレームリレーインタフェース、ケーブルインタフェース、DSLインタフェース、トークンリングインタフェースなどがあってよい。さらに、高速トークンリングインタフェース、ワイヤレスインタフェース、イーサネット(登録商標)インタフェース、ギガビットイーサネット(登録商標)インタフェース、ATMインタフェース、HSSIインタフェース、POSインタフェース、FDDIインタフェースなど、様々な超高速インタフェースが提供されてよい。一般に、これらのインタフェースには、適切なメディアとの通信に適したポートが含まれてよい。場合によっては、独立したプロセッサも含んでよく、ある例においては、揮発性RAMを含んでよい。独立したプロセッサは、パケット交換、メディア制御及び管理などの通信集約型のタスクを制御してよい。通信集約型タスクに個別のプロセッサを提供することにより、これらのインタフェースは、マスタマイクロプロセッサ662がルーティング計算、ネットワーク診断、セキュリティ機能などを効率的に実行するのを可能にする。
【0057】
図5で示されているシステムは、本発明の1つの特定のネットワークデバイスであるが、これが、本発明を実施できる唯一のネットワークデバイスアーキテクチャではない。例えば、通信やルーティング計算などを処理する単一のプロセッサを備えたアーキテクチャがよく使用される。さらに、他の種類のインタフェースとメディアもルータと共に使用できる。
【0058】
ネットワークデバイス610の構成に関係なく、本明細書に記載するローミング、ルート最適化、及びルーティング機能のための汎用ネットワークオペレーション及び機構のプログラム命令を記憶するように構成された(メモリ661を含む)1つまたは複数のメモリまたはメモリモジュールを採用してよい。プログラム命令は、例えば、オペレーティングシステム及び/または1つまたは複数のアプリケーションの動作を制御してよい。1つまたは複数のメモリはまた、モビリティバインディング、登録、及び関連付けテーブルなどの表を記憶するように構成されてよい。
【0059】
開示されるプロセスにおけるステップの特定の順序または階層いずれも、例示的なアプローチを示すものであることが理解される。設計の好みに基づいて、プロセスにおけるステップの特定の順序または階層が再配置されてよいこと、または、図示されたステップの一部のみが実行されることが理解されよう。一部のステップは同時に行われてよい。例えば、特定の状況では、マルチタスクと並列処理が有利な場合がある。さらに、上記の実施形態における様々なシステムコンポーネントの分離は、すべての実施形態においてそのような分離を必要とすると理解されるべきではなく、記載されたプログラムコンポーネント及びシステムは一般に、単一のソフトウェア製品に一緒に統合されるか、または、複数のソフトウェア製品にパッケージ化され得ると理解されるべきである。
【0060】
上記の説明は、当業者が、本明細書に記載された様々な態様を実践することを可能にするように提供される。これらの態様に対する様々な修正は、当業者に容易に明らかであり、本明細書に規定された一般的な原理は、他の実施形態に適用されてよい。従って、特許請求の範囲は、本明細書中に示される態様に限定されることを意図せず、むしろ特許請求の範囲の言葉に一致する全範囲に与えられることが意図され、単数形の要素への言及は、明示的に記述されない限り、「唯一」を意味することを意図しておらず、むしろ「1つまたは複数」を意味することを意図している。
【0061】
「態様」などの語句は、そのような態様が主題の技術に不可欠であることを意味しておらず、または、そのような態様が主題の技術の全ての構成に当てはまることを意味するものでもない。態様に関する開示は、全ての構成、または、1つまたは複数の構成に適用され得る。態様などの語句は、1つまたは複数の態様を指してよく、逆もまた同様である。「構成」などの語句は、そのような構成が主題の技術に不可欠であることを意味しておらず、または、そのような構成が主題の技術の全ての構成に当てはまることを意味するものでもない。構成に関する開示は、全ての構成、または、1つまたは複数の構成に適用され得る。構成などの語句は、1つまたは複数の構成を指してよく、逆もまた同様である。
【0062】
「例示的」という単語は、本明細書では「実施例または説明として役立つ」ことを意味するために使用される。本明細書で「例示的」として記載される態様または設計はいずれも、他の態様または設計よりも好ましいまたは有利であると必ずしも解釈されるべきではない。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6