(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】空間分解ウエハ温度制御のための仮想センサ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20230807BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20230807BHJP
C23C 16/44 20060101ALI20230807BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/302 101G
C23C16/44 B
(21)【出願番号】P 2020565287
(86)(22)【出願日】2019-04-15
(86)【国際出願番号】 US2019027494
(87)【国際公開番号】W WO2019226252
(87)【国際公開日】2019-11-28
【審査請求日】2022-04-13
(32)【優先日】2018-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ムンゲカー, ヘマント ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ハーラー, ウーヴェ ピー.
(72)【発明者】
【氏名】バラスブラマニアン, ガネーシュ
【審査官】高柳 匡克
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-302390(JP,A)
【文献】特開2007-192661(JP,A)
【文献】特開2001-168051(JP,A)
【文献】特開2008-177285(JP,A)
【文献】特開2012-038969(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
H01L 21/3065
C23C 16/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理チャンバ内の複数の基板に対して複数の基板処理工程を実行することであって、前記複数の基板の1つは、前記複数の基板処理工程の各々の間に処理される、複数の基板処理工程を実行すること、
前記複数の基板処理工程中に前記複数の基板の各々に堆積した膜の光吸収係数を測定し、前記光吸収係数に基づいて前記複数の基板の各々の
基板温度を決定すること、
測定された処理変数を、前記複数の基板の各々の基板温度に基づい
た基板温度変化モデルに入力することであって、前記基板温度変化モデルは、
を含み、ここで、W
1は第1の基板の第1の基板カウント数であり、W
2は第1の基板の第2の基板カウント数であり、ΔT
iおよびΔT
oはそれぞれW
1からW
2までの内側ゾーンおよび外側ゾーンの温度の全変化であり、dT
i/dWおよびdT
o/dWは、それぞれ内側ゾーン温度および外側ゾーン温度の変化率である、処理変数を入力すること、および、
前記基板温度変化モデルの出力に応答して、前記処理チャンバの基板支持体内のヒータ装置の一または複数の温度または電力設定点を制御すること、
を含む、方法。
【請求項2】
前記複数の基板の各々の基板温度を決定することは、
前記複数の基板処理工程の各々の間の複数のタイムインターバルの各々の間に、前記ヒータ装置の電力出力を測定すること、および、
前記複数のタイムインターバルの各々の間の前記電力出力に基づいて、前記複数の基板の各々の前記基板温度を決定すること、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電力出力は、電力計を使用して測定される、請求項
2に記載の方法。
【請求項4】
処理チャンバ内の複数の基板に対して複数の基板処理工程を実行することであって、前記複数の基板の1つは、前記複数の基板処理工程の各々の間に処理される、複数の基板処理工程を実行すること、
前記複数の基板処理工程中に前記複数の基板の各々に堆積した膜の前記基板の内側ゾーンにおける光吸収係数を測定し、前記基板の内側ゾーンにおける前記光吸収係数に基づいて前記複数の基板の各々の内側ゾーンの温度を決定すること、
前記複数の基板処理工程中に前記複数の基板の各々に堆積した膜の前記基板の外側ゾーンにおける光吸収係数を測定し、前記基板の外側ゾーンにおける前記光吸収係数に基づいて前記複数の基板の各々の外側ゾーンの温度を決定すること、
前記複数の基板の各々の前記内側ゾーンの前記温度に基づい
た内側ゾーン温度モデルを決定すること、
前記複数の基板の各々の前記外側ゾーンの前記温度に基づい
た外側ゾーン温度モデルを決定すること、
前記内側ゾーン温度モデルに基づいて、前記処理チャンバの基板支持体内のヒータ装置の内側ゾーン設定点を制御すること、および、
前記外側ゾーン温度モデルに基づいて、前記処理チャンバの前記基板支持体内の前記ヒータ装置の外側ゾーン設定点を制御すること、
を含
み、
前記内側ゾーン温度モデル及び前記外側ゾーン温度モデルは、
を含み、ここで、W
1
は第1の基板の第1の基板カウント数であり、W
2
は第1の基板の第2の基板カウント数であり、ΔT
i
およびΔT
o
はそれぞれW
1
からW
2
までの内側ゾーンおよび外側ゾーンの温度の全変化であり、dT
i
/dWおよびdT
o
/dWは、それぞれ内側ゾーン温度および外側ゾーン温度の変化率である、
方法。
【請求項5】
前記複数の基板の各々の内側ゾーン温度を決定することは、
前記複数の基板処理工程の各々の間の複数のタイムインターバルの各々の間に、前記基板の前記内側ゾーンに対応する前記ヒータ装置の電力出力を測定すること、および、
前記複数のタイムインターバルの各々の間の前記電力出力に基づいて、前記複数の基板の各々の前記内側ゾーン温度を決定すること、
をさらに含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の基板の各々の外側ゾーン温度を決定することは、
前記複数の基板処理工程の各々の間の複数のタイムインターバルの各々の間に、前記基板の前記外側ゾーンに対応する前記ヒータ装置の電力出力を測定すること、および、
前記複数のタイムインターバルの各々の間の前記電力出力に基づいて、前記複数の基板の各々の前記外側ゾーン温度を決定すること、
をさらに含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項7】
前記電力出力は、電力計を使用して測定される、請求項
5に記載の方法。
【請求項8】
前記電力出力は、電力計を使用して測定される、請求項
6に記載の方法。
【請求項9】
コンピュータプログラムを内部に記憶する非一時的な機械可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムは、
処理チャンバ内の複数の基板処理工程の各々の間に複数の基板の各々の基板温度
であって、前記複数の基板の各々に堆積した膜の光吸収係数に基づいて決定された基板温度に基づいて、基板温度変化モデルを決定し、
前記基板温度変化モデルに基づいて、前記処理チャンバの基板支持体のヒータ装置の設定点を制御するように構成されており、
前記基板温度変化モデルは、
を含み、ここで、W
1は第1の基板の第1の基板カウント数であり、W
2は第1の基板の第2の基板カウント数であり、ΔT
iおよびΔT
oはそれぞれW
1からW
2までの内側ゾーンおよび外側ゾーンの温度の全変化であり、dT
i/dWおよびdT
o/dWは、それぞれ内側ゾーン温度および外側ゾーン温度の変化率である、非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項10】
前記ヒータ装置は抵抗ヒータである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記膜は炭素ハードマスクである、請求項
1に記載の方法。
【請求項12】
前記ヒータ装置は抵抗ヒータである、請求項
4に記載の方法。
【請求項13】
前記膜は炭素ハードマスクである、請求項
4に記載の方法。
【請求項14】
前記膜は炭素ハードマスクである、請求項
4に記載の方法。
【請求項15】
処理チャンバ内の複数の基板に対して複数の基板処理工程を実行することであって、前記複数の基板の1つは、前記複数の基板処理工程の各々の間に処理される、複数の基板処理工程を実行すること、
前記複数の基板処理工程の各々の間の複数のタイムインターバルの各々の間に、ヒータ装置の電力出力を測定し、前記電力出力に基づいて前記複数の基板の各々の基板温度を決定すること、
測定された処理変数を、前記複数の基板の各々の基板温度に基づいた基板温度変化モデルに入力することであって、前記基板温度変化モデルは、
を含み、ここで、W
1
は第1の基板の第1の基板カウント数であり、W
2
は第1の基板の第2の基板カウント数であり、ΔT
i
およびΔT
o
はそれぞれW
1
からW
2
までの内側ゾーンおよび外側ゾーンの温度の全変化であり、dT
i
/dWおよびdT
o
/dWは、それぞれ内側ゾーン温度および外側ゾーン温度の変化率である、処理変数を入力すること、および、
前記基板温度変化モデルの出力に応答して、前記処理チャンバの基板支持体内の前記ヒータ装置の一または複数の温度または電力設定点を制御すること、
を含む、方法。
【請求項16】
処理チャンバ内の複数の基板に対して複数の基板処理工程を実行することであって、前記複数の基板の1つは、前記複数の基板処理工程の各々の間に処理される、複数の基板処理工程を実行すること、
前記複数の基板処理工程の各々の間の複数のタイムインターバルの各々の間に、前記基板の内側ゾーンにおけるヒータ装置の電力出力を測定し、前記基板の内側ゾーンにおける前記電力出力に基づいて前記複数の基板の各々の内側ゾーンの温度を決定すること、
前記複数の基板処理工程の各々の間の複数のタイムインターバルの各々の間に、前記基板の外側ゾーンにおける前記ヒータ装置の電力出力を測定し、前記基板の外側ゾーンにおける前記電力出力に基づいて前記複数の基板の各々の外側ゾーンの温度を決定すること、
前記複数の基板の各々の前記内側ゾーンの前記温度に基づいて内側ゾーン温度モデルを決定すること、
前記複数の基板の各々の前記外側ゾーンの前記温度に基づいて外側ゾーン温度モデルを決定すること、
前記内側ゾーン温度モデルに基づいて、前記処理チャンバの基板支持体内の前記ヒータ装置の内側ゾーン設定点を制御すること、および、
前記外側ゾーン温度モデルに基づいて、前記処理チャンバの前記基板支持体内の前記ヒータ装置の外側ゾーン設定点を制御すること、
を含み、
前記内側ゾーン温度モデル及び前記外側ゾーン温度モデルは、
を含み、ここで、W
1
は第1の基板の第1の基板カウント数であり、W
2
は第1の基板の第2の基板カウント数であり、ΔT
i
およびΔT
o
はそれぞれW
1
からW
2
までの内側ゾーンおよび外側ゾーンの温度の全変化であり、dT
i
/dWおよびdT
o
/dWは、それぞれ内側ゾーン温度および外側ゾーン温度の変化率である、
方法。
【請求項17】
コンピュータプログラムを内部に記憶する非一時的な機械可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムは、
処理チャンバ内の複数の基板処理工程の各々の間に複数の基板の各々の基板温度であって、前記複数の基板処理工程の各々の間の複数のタイムインターバルの各々の間におけるヒータ装置の電力出力に基づいて決定された基板温度に基づいて、基板温度変化モデルを決定し、
前記基板温度変化モデルに基づいて、前記処理チャンバの基板支持体のヒータ装置の設定点を制御するように構成されており、
前記基板温度変化モデルは、
を含み、ここで、W
1
は第1の基板の第1の基板カウント数であり、W
2
は第1の基板の第2の基板カウント数であり、ΔT
i
およびΔT
o
はそれぞれW
1
からW
2
までの内側ゾーンおよび外側ゾーンの温度の全変化であり、dT
i
/dWおよびdT
o
/dWは、それぞれ内側ゾーン温度および外側ゾーン温度の変化率である、非一時的な機械可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、基板処理中の温度感知および制御のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の記載
基板の処理において、基板は、典型的には、処理チャンバ内の基板支持体上に配置され、その間、基板の表面に堆積、エッチング、層の形成を行うため、または基板の表面を処理するため、適切な処理条件が処理チャンバ内で維持される。例えば、基板は、高温プラズマ処理環境を使用して処理することができる。多くの場合、基板温度など、処理中に基板の特性に影響を及ぼす様々な処理条件を制御することが望ましい。
【0003】
基板のフィーチャサイズが小さくなり、高度なノードとともに処理の複雑さが増すにつれて、処理される基板の温度を目標基板温度に維持することがますます大きな関心事になっている。このような高度なプロセスでの基板の処理は、処理中の温度変動に非常に敏感であり、基板の温度制御は、処理中に温度ドリフトをほとんど示さないプロセスを達成するために利用される。加えて、処理チャンバ構成要素の熱特性は、処理チャンバ構成要素が老朽化するにつれて経時的に変化し、最終的には交換され、正確な温度制御の維持をさらに困難にする。さらに、基板温度の直接測定は、特にプラズマベースの処理では困難である。
【0004】
したがって、当技術分野で必要とされるのは、処理中に基板温度を制御するための方法および装置である。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態では、方法が提供される。本方法は、処理チャンバ内の複数の基板に対して複数の基板処理工程を実行することを含み、複数の基板の1つは、複数の基板処理工程の各々の間に処理される。本方法はまた、複数の基板処理工程中に複数の基板の各々の基板温度変化を決定することと、複数の基板の各々の基板温度に基づいて、測定されたプロセス変数を基板温度変化モデルに入力することとを含み、基板温度変化モデルは次のようになる。
ここで、W
1は第1の基板の第1の基板カウント数、W
2は第1の基板の第2の基板カウント数であり、ΔT
iおよびΔT
oはそれぞれW
1からW
2までの内側ゾーンおよび外側ゾーンの温度の全変化であり、dT
i/dWおよびdT
o/dWはそれぞれ内側ゾーン温度および外側ゾーン温度の変化率である。この方法は、基板温度変化モデルの出力に応答して、処理チャンバの基板支持体内のヒータ装置の温度または電力設定値のうちの一または複数を制御することをさらに含む。
【0006】
別の実施形態でも、方法が提供される。本方法は、処理チャンバ内の複数の基板に対して複数の基板処理工程を実行することであって、複数の基板の1つは、複数の基板処理工程の各々の間に処理される、複数の基板処理工程を実行することと、複数の基板処理工程の間に、複数の基板の各々の内側ゾーンの温度を決定することと、複数の基板処理工程の間に、複数の基板の各々の外側ゾーンの温度を決定することと、を含む。この方法は、さらに、複数の基板の各々の内側ゾーンの温度に基づいて内側ゾーン温度モデルを決定することと、複数の基板の各々の外側ゾーンの温度に基づいて外側ゾーン温度モデルを決定することと、内側ゾーン温度モデルに基づいて、処理チャンバの基板支持体内のヒータ装置の内側ゾーン設定値を制御することと、外側ゾーン温度モデルに基づいて、処理チャンバの基板支持体内のヒータ装置の外側ゾーン設定値を制御することと、を含む。
【0007】
別の実施形態では、非一時的な機械可読記憶媒体が提供される。媒体は、そこに記憶されたコンピュータプログラムを有する。コンピュータプログラムは、処理チャンバ内の複数の基板処理工程の各々の間に、複数の基板の各々の基板温度に基づいて、基板温度変化モデルを決定し、基板温度モデルに基づいて、処理チャンバの基板支持体内のヒータ装置の設定値を制御するように構成されており、基板温度変化モデルは次のようになる。
ここで、W
1は第1の基板の第1の基板カウント数、W
2は第1の基板の第2の基板カウント数であり、ΔT
iおよびΔT
oはそれぞれW
1からW
2までの内側ゾーンおよび外側ゾーンの温度の全変化であり、dT
i/dWおよびdT
o/dWはそれぞれ内側ゾーン温度および外側ゾーン温度の変化率である。
【0008】
上述した本開示の特徴を詳しく理解しうるように、上記で簡単に要約した本開示のより詳細な説明が、本開示の態様を参照することによって得られる。かかる態様の一部を、添付の図面に示す。しかしながら、本開示は、他の同等に有効な態様も許容し得るため、添付の図面は、本開示の典型的な態様のみを示しており、したがって、本開示の範囲を限定すると見なすべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態による処理チャンバの概略断面図を示す。
【
図4A】一実施形態による、メンテナンス実施以降の基板カウント数に対する基板上に堆積した膜の光吸収係数のプロットデータである。
【
図4B】一実施形態による、メンテナンス実施以降の基板カウント数に対する基板上に堆積した膜の光吸収係数のプロットデータである。
【
図5】一実施形態による、ヒータ装置を備えた基板支持体の断面概略図を示す。
【
図6】連続する各基板について、メンテナンス実施以降の基板カウント数に対する温度変化のプロットデータである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
理解を容易にするため、可能な場合には、上記の図に共通する同一の要素を示すために同一の参照番号が使用されている。さらに、一実施例の要素を、本書に記載の他の実施例で利用するために有利に適合させてもよい。
【0011】
本開示は、基板処理中の基板温度感知および制御のための方法および装置に関する。処理中の基板温度は、特に高温(例えば、約600℃を超える)真空プラズマ処理工程では、直接測定することがしばしば困難であるが、堆積膜特性の検査によって、または基板ヒーティング装置の経時的な電力出力の変化を測定することによって決定されてもよい。処理中に多くの基板に対して温度が決定され、基板温度が経時的にどのように変化するかを示し、その温度変化は機械学習法を介してモデルを構築するために使用される。モデルは、将来の処理工程でヒーティング装置の設定値を調整するために使用される。
【0012】
ヒータ装置の温度は基板温度と同じでなくてもよいことに留意されたい。プラズマの有無にかかわらず、基板温度の測定は、プラズマエネルギーのさらなる供給源が基板に曝露されたときには、誤解を招く恐れのある基板温度のデータを生成することがある。さらに、処理チャンバが長い間に経年劣化するにつれて、基板とチャンバとの間の熱伝導が変化するため、所定のヒータ設定点を維持しても、基板温度が所望通りに維持される保証はない。そのため、本明細書に記載の実施形態は、改善された基板温度制御を提供する。
【0013】
図1は、一実施形態による処理チャンバ100の概略断面図である。処理チャンバ100は、基板154などの基板に化学気相堆積(CVD)膜を堆積させるのに適したプラズマ強化化学気相堆積(PECVD)チャンバであってもよい。本明細書に記載のように利益をもたらすように適合され得る処理チャンバの例には、カリフォルニア州サンタクララにあるApplied Materials, Inc.から市販されているPRODUCER(登録商標)CVD処理装置およびPRECISION(商標)処理装置がある。他の製造業者のもの、またはガラス基板などの基板のPECVDなど、他の用途のものを含め、他の適切に構成された処理チャンバも、本明細書に記載の実施形態に従って使用することができる。
【0014】
処理チャンバ100は、堆積および除去処理を含む様々なプラズマ処理に使用することができる。一態様では、処理チャンバ100は、高周波(RF)電源の有無にかかわらず、一または複数の前駆体ガスを使用してCVDを実行するために使用される。別の実施形態では、処理チャンバ100は、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)処理に使用されてもよい。
【0015】
処理チャンバ100は、チャンバ本体102、リッドアセンブリ106、および支持アセンブリ104を含む。リッドアセンブリ106は、チャンバ本体102の上端に位置する。基板支持アセンブリ104は、チャンバ本体102の内部に配置され、リッドアセンブリ106は、チャンバ本体102に連結され、処理空間(processing volume)120の基板支持アセンブリ104を囲む。チャンバ本体102は、その側壁に形成されたスリットバルブ開口部126を含む。スリットバルブ開口部126は、基板移送のための基板ハンドリングロボット(図示せず)による処理空間120へのアクセスを可能にするために、選択的に開閉される。処理空間120と流体連通する排出ポート152が、チャンバ本体102を通って延在することが示されている。
【0016】
上部電極108は、チャンバ本体102に隣接して配置され、チャンバ本体102をリッドアセンブリ106の他の構成要素から分離している。上部電極108は、リッドアセンブリ106の一部であってもよく、または、別個の側壁電極であってもよい。
【0017】
絶縁体110は、セラミックまたは金属酸化物、例えば酸化アルミニウムおよび/または窒化アルミニウムなどの誘電体材料であってもよく、上部電極108に接触し、電極108をガス分配器112およびチャンバ本体102から、電気的および熱的に分離する。ガス分配器112は、処理ガスを処理空間120に進入可能にするための開口部118を有する。処理ガスは、導管114を介して、処理チャンバ100に供給され、処理ガスは、開口部118を通って流れる前に、ガス混合領域116に入る。ガス分配器112は、RF発生器などの電力源142に連結される。一実施形態では、処理空間120内にプラズマを形成するため、パルスRF電力が利用される。他の実施形態では、処理空間120内にプラズマを形成するため、DC電力またはパルスDC電力が利用される。
【0018】
基板支持アセンブリ104は、その上端に配置される基板支持面180を含む。基板支持アセンブリ104は、金属またはセラミック材料、例えば、アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、または酸化アルミニウム/窒化アルミニウム混合物などの、金属酸化物若しくは窒化物または酸化物/窒化物混合物から形成される。基板支持面180は、処理中に基板154を支持するように構成される。基板支持面180は、チャンバ本体102の底面を通って延在するシャフト144を介してリフト機構に連結されている。リフト機構は、シャフト144の周囲からの真空漏れを防止するベローズによって、チャンバ本体102に折り曲げ可能に密封される。リフト機構は、基板支持面180を、チャンバ本体102内で、より低い移送位置と、一または複数の高くなった処理位置との間で、垂直方向に移動させることを可能にする。
【0019】
静電チャック(ESC)160は、基板支持アセンブリ104内に配置される。静電チャック160は、一または複数の電極162および誘電体材料164を含む。いくつかの実施形態では、静電チャック160の誘電体材料164は、基板支持面180を形成する。
図1では4つの電極162が破線で示されているが、本明細書で説明する実施形態によれば、より多くの、またはより少ない数の電極162を利用できるように企図される。誘電体材料164は、静電チャックと共に使用するのに適した誘電体材料である。静電チャック160の実施形態では、誘電体材料164は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、または酸化アルミニウム/窒化アルミニウム混合物などの酸化物および/または窒化物材料を含む。
【0020】
一実施形態では、電極162は、誘電体材料164内に埋め込まれる。別の実施形態では、電極162は、基板支持アセンブリ104内に埋め込まれるか、または基板支持アセンブリ104の表面に連結される。一または複数の電極162は、プレート、有孔プレート、メッシュ、ワイヤスクリーン、または任意の他の分散構成体であってもよい。一または複数の電極162は、電極制御線168を介して電極電源166に連結され、電極162に電力を供給し、基板154の処理中に基板154のチャッキングを容易にする。
【0021】
電極電源166で電極162に電力を供給すると、基板154を基板支持アセンブリ104の基板支持面180に固定するように、電極162と基板支持面180に向かって基板154を引き付けるための電界が発生する。電極電源166は、電極162にDC電圧を印加することができる。漏れ電流センサ178は、基板154と電極162との間を流れる漏れ電流を測定するため、電極電源166を介して電極162に連結される。いくつかの実施形態では、漏れ電流センサ178は、電極制御線168に直接連結される。
【0022】
いくつかの実施形態では、基板支持アセンブリ104は、基板154の処理中にプラズマを生成するために上部電極108と組み合わせて使用するための追加の電極162を含む。プラズマを生成するために、基板支持アセンブリ104内または基板支持アセンブリ104に近接して配置された上部電極108および追加の電極162を使用することは、様々な実施形態を有し得る。さらに、基板154の処理中にプラズマを生成するために、一または複数の電極162を上部電極108と組み合わせて使用することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、電極電源166は、例えば、約13.56MHzの周波数で最大約1000W(但し、約1000Wに限定されない)のRFエネルギーを供給するが、用途に応じて他の周波数および電力を供給することもできる。電極電源166は、連続電力またはパルス電力のいずれかまたは両方を生成することができる。いくつかの態様では、バイアス源は、DCまたはパルスDC源であってもよい。いくつかの態様では、バイアス源は、13.56MHzと2MHzなど、複数の周波数を提供することができる。
【0024】
基板支持アセンブリ104は、内部に配置されたヒータ装置170をさらに含む。ヒータ装置170は、基板154を加熱するために使用されるが、基板154の処理中に処理チャンバ100の処理空間120を付随的に加熱し得る。ヒータ装置170は、ヒータ制御線174を介してヒータ電源172に連結される。ヒータ装置170は、熱を出力するヒータ素子176を含む。一実施形態では、ヒータ素子172は抵抗ヒータである。基板支持アセンブリ104内の導管(図示せず)は、ヒータ装置170と基板支持面180と処理空間120との間に経路を提供し、基板154への熱の印加を容易にする。いくつかの実施形態では、基板154を処理するための処理工程中に基板154を加熱するため、ヒータ装置170は基板支持アセンブリ104の外部および処理空間120の近傍に配置される。この実施形態では、ヒータ装置170は、リッドアセンブリ106内に配置される。
【0025】
ヒータ温度センサ182は、ヒータ装置170の温度を決定するために使用される。ヒータ温度センサ182は、ヒータ装置170の温度を決定するため、熱電対を利用する。ヒータ温度センサ182は、サーミスタおよび格子振動センサを含む、ヒータ装置170の温度を測定するために使用される他のセンサの形態であってもよい。ヒータ温度センサ182は、センサ制御線184によってシステムコントローラ186に連結される。システムコントローラ186は、ヒータ装置170の温度を制御するため、ヒータ電源172に連結される。システムコントローラ186は、ヒータ装置170の温度を調整および制御するため、ヒータ装置170のパラメータを調整する。
【0026】
一実施例では、システムコントローラ186は、ソフトウェアを記憶するためのメモリを含む汎用コンピュータである。別の実施例では、システムコントローラ186は、一または複数の基板処理工程のソフトウェア実装制御を容易にするように構成された特別なコンピュータである。ソフトウェアは、処理中に基板154の温度を制御するため、ヒータ装置170の温度を含む、処理チャンバ100を制御するための命令を含む。
【0027】
時間が経過し、より多くの基板154が処理チャンバ100内で処理されるにつれて、ヒータ装置170の設定点が固定されたままであるにもかかわらず、処理中に基板温度が変化することがある。基板温度のこの変動は、基板154への様々な熱の入出力に起因し得る。例えば、処理チャンバ100の放射境界条件は、処理空間120を囲む構成要素を含む、処理チャンバ100内の構成要素の表面上のコーティングまたは構成要素の経年劣化によって変化し得る。
【0028】
処理チャンバ100内のチャンバ構成要素の表面は、処理中に堆積物によってコーティングされ得る。コーティングは、処理サイクルにおける各追加の処理実行に対して漸増的に増加し得る。各処理実行中に処理チャンバ100内のコーティングが徐々に増加すると、処理チャンバ100の工程に変化が起こることがある。例えば、所与のヒータ設定点は、コーティングが厚くなるにつれて異なる基板温度をもたらす可能性がある。
【0029】
基板温度は、様々な要因によって影響され得る。プラズマ電力は、処理工程中に熱エネルギーを基板154に供給するために熱源を追加し得る。さらに、処理チャンバ100内の特定の構成要素は、プラズマ結合および様々なチャンバ構成要素の放射率の変化を含む様々な理由により、異なる温度で動作することがある。異なる条件は、しばしば、処理工程中に、基板154への入熱および選択されたヒータ温度設定点での基板温度の変動をもたらす。
【0030】
図2は、一実施形態による、基板温度変化を予測し、ヒータ装置の設定点を調整する方法200のフロー図を示す。工程201において、方法200は、処理チャンバ内の複数の基板に対して複数の基板処理工程を実行することを含み、複数の基板の1つは、複数の基板処理工程の各々の間に処理される。工程202では、関連付けられた基板処理工程の間、複数の基板の各々について基板温度が決定される。工程203では、決定された基板温度は、基板温度変化モデルを作成するために使用される。工程204では、基板温度変化モデルは、将来の基板処理工程に対して、ヒータ装置の設定点を制御するために使用される。したがって、方法200は、変化する処理チャンバ特性に応じて、基板の適応温度制御を可能にする。
【0031】
図3は、一実施形態による、基板の内側ゾーンおよび外側ゾーンの温度変化を予測し、内側ゾーンおよび外側ゾーンの両方についてヒータ装置の設定点を調整する方法300のフロー図を示す。本明細書で使用されるように、内側ゾーンは、基板の中心を含む領域を指し、外側ゾーンは、内側ゾーンを取り囲み、基板の縁部まで延在する領域を指す。例えば、直径300mmの円形の基板の場合、内側ゾーンは直径100mmの円形の領域であってもよく、外側ゾーンは、内側ゾーンの縁部から基板の縁部まで延びる環状の領域であってもよい。
【0032】
工程301では、方法300は、処理チャンバ内の複数の基板に対して複数の基板処理工程を実行することを含み、複数の基板の1つは、複数の基板処理工程の各々の間に処理される。工程302では、内側ゾーンの温度は、関連する基板処理工程の間、各基板に対して決定される。工程303では、基板の関連する基板処理工程中に、各基板について外側ゾーンの温度が決定される。工程304では、決定された内側ゾーンの温度は、内側ゾーンの温度モデルを作成するために使用される。工程305では、決定された外側ゾーンの温度は、外側ゾーンの温度モデルを作成するために使用される。工程306では、内側ゾーンの温度モデルは、ヒータ装置の内側ゾーンの設定値を制御するために使用される。そして、工程307では、外側ゾーン温度モデルは、ヒータ装置の外側ゾーンの設定値を制御するために使用される。
【0033】
方法200の工程202、方法300の工程302および303において、温度は、いくつかの方法で決定することができる。いくつかの実施形態では、基板処理工程は、基板154上に膜を堆積することを含む。膜は、例えば、炭素ハードマスクであってもよい。膜の温度依存特性は測定可能であり、温度は温度依存特性に基づいて決定することができる。例えば、温度依存特性は、膜の光吸収係数(k)であってもよい。
図4A、
図4Bは、この関係を図示したデータ曲線で、基板温度、したがって堆積膜の光吸収係数kが、その後の基板処理工程にわたってどのように変動するかを示している。
【0034】
図4Aは、一実施形態による、メンテナンス実施以降の基板カウント数に対する基板上に堆積した膜の光吸収係数のプロットである。データ401および402は、使用された処理チャンバに、「新しい」構成要素、すなわち、基板処理工程が全く見られなかった、または少数であった構成要素が取り付けられた実験装置で測定された変数に一致している。データ401は、基板の内側ゾーンについての基板カウント数に対する光吸収係数kを示しており、データ402は、基板の外側ゾーンについての基板カウント数に対する光吸収係数kを示している。堆積膜の光吸収係数kは、処理中の基板温度に依存するため、データ401およびデータ402は、基板温度が連続する基板処理工程にわたって変動するだけでなく、内側ゾーンの温度が外側ゾーンの温度よりも速く変動することを示している。
【0035】
図4Bは、一実施形態による、メンテナンス実施以降の基板カウント数に対する基板上に堆積した膜の光吸収係数のプロットである。データ403および404は、使用された処理チャンバに、「古い」構成要素、すなわち、多数の基板処理工程が見られる構成要素が取り付けられた実験装置で測定された変数に一致している。データ403は、基板の内側ゾーンについての基板カウント数に対する光吸収係数kを示しており、データ404は、基板の外側ゾーンについての基板カウント数に対する光吸収係数kを示している。堆積膜の光吸収係数kは、処理中の基板温度に依存するため、データ403およびデータ404は、基板温度が連続する基板処理工程にわたって変動するだけでなく、内側ゾーンの温度が外側ゾーンの温度よりも速く変動することを示している。
【0036】
他の実施形態では、方法200の工程202、方法300の工程302および303における温度は、基板処理工程中のタイムインターバルに、ヒータ装置の電力出力を測定することによって決定される。この方法は、以下の
図5および
図6について説明される。
【0037】
図5は、
図1のヒータ装置170を備えた基板支持体104の断面概略図を示す。基板支持体104は基板154を支持し、ヒータ装置170は基板支持体104内に配置される。基板支持体104は、内側ゾーン501と外側ゾーン502とに分割されている。ヒータ装置170(抵抗ヒータとして示されている)は、ゾーンの各々に対して別々のヒータ、すなわち、内側ゾーン501用の内側ヒータ510と、外側ゾーン502用の外側ヒータ520とを含む。内側ヒータ510は、電力メータ511と、電源512と、抵抗加熱素子513とを含む。同様に、外側ヒータ520は、電力メータ521と、電源522と、抵抗加熱素子523とを含む。電源512および522は、
図1に示すように、ヒータ電源172の一部であってもよい。内側ヒータ510および外側ヒータ520も、
図1に示すコントローラ186に連結されているヒータ温度センサ(図示せず)に連結されている。
【0038】
工程中、ヒータ装置170は、電源512または電源522の電力出力を変化させることによって、内側ゾーン501または外側ゾーン502のいずれかの温度変化に応答する。電力出力の変化は、温度変化に正比例すると考えられる。しかしながら、電源512および513の周波数(例えば、50Hz)により、電力出力を瞬時に測定しようとすると、温度を抽出することが困難なノイズの多いデータセットとなる。
【0039】
代わりに、電力メータ511および521は、電源512および513の循環周期(cycling period)と比較して、比較的長い期間にわたって、総電力出力を記録する。例えば、50Hz電源の場合、電力計511および521は、約1秒~約10分間、例えば約2分間にわたる全電力出力を測定する。このようにして、瞬間的な電力測定から温度を抽出しようとするのではなく、温度変化は、連続するタイムインターバルにわたる電力出力変化から抽出することができる。一実施形態では、電力メータ511および521は、ピークツーピーク電力変動を測定し、電力メータ511および521に通信可能に連結されたソフトウェアは、より低い周波数のデータ取得を可能にするために平均電力出力を算出する。
【0040】
図6は、メンテナンス実施以降の基板カウント数に対する連続した各基板の温度変化のプロットである。温度を決定するために使用される方法にかかわらず、温度変化は、最後のメンテナンス実施以降の基板カウント数の関数としてプロットすることができる。
図6では、y軸は、摂氏温度による基板あたりの温度変化(スケールを正規化するために100を掛けたもの)である。x軸は、最後のメンテナンス実施以降の基板カウント数である。データ601、602、および603は、
図4Aおよび
図4Bに関して記載したものと同様の処理の結果に一致している。データ601は内側ゾーンを表し、データ603は外側ゾーンを表し、データ602は基板154にわたる平均値を表す。
図4Aおよび
図4Bと同様に、データ601および603は、基板温度が外側ゾーンよりも内側ゾーンにおいてより急速に変化することを示している。
【0041】
温度が決定されると、方法200での基板全体に対して、または方法300での内側ゾーンおよび外側ゾーンのいずれかに対して、時間の経過に伴う温度変化が、方法200の工程203、工程300の工程304および305で、温度モデルを構築するために使用される。これらのモデルを構築する1つの方法は、機械学習技術を介するものである。例えば、温度変化データに基づいて、第1の基板W
1および第2の基板W
2から基板の内側ゾーンおよび外側ゾーンに対する温度変化を予測するために、以下の方程式を使用してもよい。
ここで、ΔT
iおよびΔT
oはそれぞれW
1からW
2までの内側ゾーンおよび外側ゾーンの温度の全変化であり、dT
i/dWおよびdT
o/dWは、最後のメンテナンス実施以降のウエハカウント数W当たりのそれぞれ内側ゾーン温度および外側ゾーン温度の変化率である。Wはソフトウェアによって追跡され、メンテナンス実施時にリセットされることに留意されたい。一実施形態では、W
1は、第1の基板の第1の基板カウント数であり、W
2は、第1の基板の第2の基板カウント数である。これらのモデルが構築されると、方法200の工程204、方法300の工程306および307におけるように、モデルは、将来の基板処理工程のためのヒータ装置設定点を調整するために使用され得る。
【0042】
本明細書に記載の方法は、基板処理工程のための多くの改善を可能にする。本開示は、基板温度を間接的に決定する様々な方法を提供する。温度を決定すること、および、基板温度がチャンバおよび構成要素の寿命にわたってどのように変化するかを予測するモデルを構築することによって、基板温度が望ましい処理パラメータの範囲内に留まるのを支援するように、ヒータ設定値を調整することができる。こうすることによって、特に処理パラメータがわずか摂氏数度の範囲で影響を及ぼすときに、メンテナンスのためのダウンタイムを短縮し、デバイス品質を改善することができる。
【0043】
以上の記述は、本開示の実施例を対象としているが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施例および、さらなる実施例が考案されてよく、本開示の範囲は、下記の特許請求の範囲によって決定される。