IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドの特許一覧

特許7326472複数のアライナを含む装置フロントエンドモジュール、アセンブリ、及び方法
<>
  • 特許-複数のアライナを含む装置フロントエンドモジュール、アセンブリ、及び方法 図1A
  • 特許-複数のアライナを含む装置フロントエンドモジュール、アセンブリ、及び方法 図1B
  • 特許-複数のアライナを含む装置フロントエンドモジュール、アセンブリ、及び方法 図1C
  • 特許-複数のアライナを含む装置フロントエンドモジュール、アセンブリ、及び方法 図2
  • 特許-複数のアライナを含む装置フロントエンドモジュール、アセンブリ、及び方法 図3A
  • 特許-複数のアライナを含む装置フロントエンドモジュール、アセンブリ、及び方法 図3B
  • 特許-複数のアライナを含む装置フロントエンドモジュール、アセンブリ、及び方法 図4
  • 特許-複数のアライナを含む装置フロントエンドモジュール、アセンブリ、及び方法 図5
  • 特許-複数のアライナを含む装置フロントエンドモジュール、アセンブリ、及び方法 図6
  • 特許-複数のアライナを含む装置フロントエンドモジュール、アセンブリ、及び方法 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-04
(45)【発行日】2023-08-15
(54)【発明の名称】複数のアライナを含む装置フロントエンドモジュール、アセンブリ、及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20230807BHJP
   H01L 21/68 20060101ALI20230807BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20230807BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/68 M
B65G1/00 521D
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021562090
(86)(22)【出願日】2020-04-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-06
(86)【国際出願番号】 US2020029252
(87)【国際公開番号】W WO2020219507
(87)【国際公開日】2020-10-29
【審査請求日】2021-12-15
(31)【優先権主張番号】62/837,271
(32)【優先日】2019-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/849,969
(32)【優先日】2020-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ベルガンツ, ニコラス マイケル
【審査官】鈴木 孝章
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-081968(JP,A)
【文献】特開2012-129248(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0374725(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1845797(KR,B1)
【文献】特開2014-204121(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
H01L 21/68
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置フロントエンドモジュールチャンバを形成する装置フロントエンドモジュール本体であって、複数の壁を含む装置フロントエンドモジュール本体、
前記複数の壁のうち1以上の第1の壁に結合されたロードロック装置、
前記装置フロントエンドモジュールチャンバ内に収容された複数のアラインメントペデスタルであって、前記複数のアラインメントペデスタルは、第1の支持面を有する上側アラインメントペデスタルと、第2の支持面を有する下側アラインメントペデスタルとを備え、前記第1の支持面は、前記第2の支持面に対して、垂直方向のオフセット、少なくとも部分的な重なりを有する重なり領域及び水平方向の間隔を有する、複数のアラインメントペデスタル、並びに
前記装置フロントエンドモジュールチャンバ内に少なくとも部分的に収容されたロード/アンロードロボットであって、前記ロード/アンロードロボットは、アームと、前記アームに取り付けられるとともに、垂直方向に配置された複数のブレードとを備え、
複数の基板を、垂直方向に整列された状態で同時に取り出し、
前記複数の基板をそれぞれ、前記複数のアラインメントペデスタルのいずれかに、垂直方向に整列した位置からずれた状態で同時に移送し、
整列された基板を、前記複数のアラインメントペデスタルのそれぞれから、前記ロードロック装置へと、同時に移送する
ように構成されている、ロード/アンロードロボット
を備える、装置フロントエンドモジュール。
【請求項2】
前記複数の壁の第2の壁に結合された側部貯蔵ポッド装置をさらに備え、前記側部貯蔵ポッド装置へのポッド開口部が、前記複数のアラインメントペデスタルよりも高い位置に配置されている、請求項1に記載の装置フロントエンドモジュール。
【請求項3】
前記複数のブレードは、上側ブレード及び下側ブレードを含む、請求項1に記載の装置フロントエンドモジュール。
【請求項4】
前記複数の壁のうち1以上の第2の壁に結合される複数のロードポートをさらに備え、前記複数のロードポートはそれぞれ、複数の支持部材を備える基板キャリアとドッキングするように構成され、前記複数の支持部材のうち少なくとも2つは、前記垂直方向のオフセットの距離に実質的に等しい距離だけ、互いから垂直方向に間隔を空けられる、請求項に記載の装置フロントエンドモジュール。
【請求項5】
側部貯蔵ポッド装置が、前記垂直方向のオフセットの距離に実質的に等しい間隔だけ、互いから垂直方向に間隔を空けられるポッド支持部材を含む、請求項に記載の装置フロントエンドモジュール。
【請求項6】
前記複数のアラインメントペデスタルのうちの少なくとも2つが互いに対して垂直方向にオフセットされる距離は7mmから40mmの範囲である、請求項に記載の装置フロントエンドモジュール。
【請求項7】
前記重なり領域の距離が120mmから300mmの範囲である、請求項に記載の装置フロントエンドモジュール。
【請求項8】
前記ロード/アンロードロボットは、前記複数のロードポートにアクセスしながら、垂直方向に配置された前記複数のブレードを互いに対して垂直方向に整列させるように構成される、請求項に記載の装置フロントエンドモジュール。
【請求項9】
前記ロード/アンロードロボットは、前記複数のアラインメントペデスタルにアクセスしながら、前記複数のブレードの互いに対して垂直方向に整列した位置からのずれを提供するように構成され、前記複数のブレードの間の前記垂直方向に整列した位置からのずれは、前記水平方向の間隔に比例する、請求項1に記載の装置フロントエンドモジュール。
【請求項10】
装置フロントエンドモジュールチャンバを形成する装置フロントエンドモジュール本体、
前記装置フロントエンドモジュール本体の1以上の第1の壁に結合された1以上のロードロックを備えるロードロック装置であって、前記1以上のロードロックが、移送チャンバ又はプロセスチャンバの中へ及び外へと基板をやりとりするように構成された、ロードロック装置
前記装置フロントエンドモジュール本体の1以上の第2の壁に設けられた複数のロードポートであって、前記複数のロードポートの各々が複数の基板キャリアのいずれかとドッキングするように構成された、複数のロードポート、
前記装置フロントエンドモジュールチャンバ内に収容される、第1の支持面を有する上側アラインメントペデスタル及び第2の支持面を有する下側アラインメントペデスタルであって、前記第1の支持面が、前記第2の支持面に対して、垂直方向のオフセット、重なり領域及び水平方向の間隔を備える、第1の支持面を有する上側アラインメントペデスタル及び第2の支持面を有する下側アラインメントペデスタル、並びに
前記装置フロントエンドモジュールチャンバ内に少なくとも部分的に収容されたロード/アンロードロボットであって、前記ロード/アンロードロボットは、アームと、前記アームに取り付けられた前腕部と、前記前腕部にそれぞれ取り付けられた上側ブレード及び下側ブレードと、を備え、前記上側ブレードは、前記垂直方向のオフセットの距離だけ、前記下側ブレードと垂直方向に間隔が空けられ、前記上側ブレード及び前記下側ブレードは、
第1の基板及び第2の基板を含む複数の基板を、前記複数の基板キャリアから、垂直方向に整列された状態で同時に取り出し、
前記第1の基板及び前記第2の基板をそれぞれ、前記上側アラインメントペデスタル及び前記下側アラインメントペデスタルのいずれかに、垂直方向に整列した位置からずれた状態で同時に移送することによって、前記水平方向の間隔の距離に比例する、前記上側ブレードの前記下側ブレードに対する垂直方向のずれを提供し、
整列された基板を、前記上側アラインメントペデスタル及び前記下側アラインメントペデスタルのそれぞれから、前記ロードロック装置内へと同時に移送する
ように構成されている、ロード/アンロードロボット
を備える、電子デバイス処理アセンブリ。
【請求項11】
装置フロントエンドモジュールを動作させる方法であって、
垂直積み重ね基板貯蔵装置にアクセスするために、ロード/アンロードロボットの複数の垂直に配置されたブレードを、垂直方向に整列した位置に移動させることによって、複数の基板を同時に取り出すこと、ここで、前記複数の垂直に配置されたブレードは1つのアームに取り付けられ、
複数のアラインメントペデスタルに同時にアクセスするために、前記垂直に配置された複数のブレードを垂直に整列した位置からずれた位置に移動させることによって、前記複数の基板をそれぞれ、前記複数のアラインメントペデスタルのうち対応するアラインメントペデスタルに同時に移送すること、ここで、前記複数のアラインメントペデスタルは、第1の支持面を有する上側アラインメントペデスタルと、第2の支持面を有する下側アラインメントペデスタルとを備え、前記第2の支持面は、前記第1の支持面に対して、垂直方向のオフセット、重なり領域及び水平方向の間隔を備え、並びに
前記ロード/アンロードロボットの複数のブレードを移動させることによって、整列された基板を、前記複数のアラインメントペデスタルのそれぞれから、ロードロック装置へと同時に移送すること、
を含む、方法。
【請求項12】
前記装置フロントエンドモジュール本体の1以上の第3の壁に結合された側部貯蔵ポッド装置をさらに備え、前記側部貯蔵ポッド装置は、前記垂直方向のオフセットの距離に実質的に等しい距離だけ、互いから垂直方向に間隔を空けられるポッド支持部材を備え、前記側部貯蔵ポッド装置へのポッド開口部は、前記上側アラインメントペデスタル及び前記下側アラインメントペデスタルよりも高い位置に配置されている、請求項10に記載の電子デバイス処理アセンブリ。
【請求項13】
前記複数の基板キャリアがそれぞれ、複数の支持部材を備え、前記複数の支持部材のうち少なくとも2つが、前記垂直方向のオフセットの距離に実質的に等しい距離だけ、互いから垂直方向に間隔を空けられる、請求項10に記載の電子デバイス処理アセンブリ。
【請求項14】
前記垂直方向のオフセットの距離が、7mm~40mmの範囲にある、請求項10に記載の電子デバイス処理アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[001] 本開示の実施形態は、装置フロントエンドモジュール(EFEM)、電子デバイス処理アセンブリ、及び装置フロントエンドモジュールを動作させるための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[002] 半導体デバイス製造における基板の処理は、複数のプロセスツールにおいて実行され、基板は、前面開口統一ポッド(FOUP)などのような基板キャリア内のプロセスツール間を移動する。基板キャリアは、ロード/アンロードロボットを含む装置フロントエンドモジュール(EFEM)の前壁にドッキングされ得る。ロード/アンロードロボットは、基板キャリアと、EFEMの前壁の反対側の後壁に結合された1以上の目的地(例えば、ロードロック又はプロセスチャンバ)と、の間で基板を移送するために動作可能である。しかし、幾つかの事例では、既存のEFEMが、特定の基板スループット制限を有する。
【発明の概要】
【0003】
[003] 幾つかの実施形態では、装置フロントエンドモジュールが提供される。装置フロントエンドモジュールは、装置フロントエンドモジュールチャンバを形成する装置フロントエンドモジュール本体であって、複数の壁を含む装置フロントエンドモジュール本体、1以上の第1の壁に結合された1以上のロードロック又はプロセスチャンバ、1以上の第2の壁に設けられた1以上のロードポートであって、1以上のロードポートの各々が基板キャリアとドッキングするように構成された、1以上のロードポート、装置フロントエンドモジュールチャンバ内に収容された複数のアラインメントペデスタル(alignment pedestal)、及び、装置フロントエンドモジュールチャンバ内に少なくとも部分的に収容されたロード/アンロードロボットであって、複数のブレードを含むロード/アンロードロボットを含む。
【0004】
[004] 幾つかの実施形態では、電子デバイス処理アセンブリが提供される。電子デバイス処理アセンブリは、装置フロントエンドモジュールチャンバを形成する装置フロントエンドモジュール本体、装置フロントエンドモジュール本体の1以上の第1の壁に結合された1以上のロードロックであって、移送チャンバ又はプロセスチャンバの中へ及び外へと基板をやりとりするように構成された1以上のロードロック、装置フロントエンドモジュール本体の1以上の第2の壁に設けられた1以上のロードポートであって、1以上のロードポートの各々が基板キャリアとドッキングするように構成された、1以上のロードポート、装置フロントエンドモジュールチャンバ内に収容された複数のアラインメントペデスタル、並びに、装置フロントエンドモジュールチャンバ内に少なくとも部分的に収容されたロード/アンロードロボットであって、1以上のロードポートと複数のアラインメントペデスタルとの間で複数の基板を同時に移送するように構成された複数のブレードを含むロード/アンロードロボットを含む。
【0005】
[005] 幾つかの実施形態では、装置フロントエンドモジュールを動作させる方法が提供される。方法は、垂直積み重ね基板貯蔵装置にアクセスするために、ロード/アンロードロボットのブレードを、垂直方向に整列した位置に移動させること、及び、複数のアラインメントペデスタルに同時にアクセスするために、ロード/アンロードロボットのブレードを、垂直方向に整列していない位置に移動させることを含む。
【0006】
[006] 本開示のこれら及び他の実施形態による、多数の他の態様及び特徴が提供される。本開示の実施形態の他の特徴及び態様は、以下の明細書の詳細な説明、特許請求の範囲、及び添付の図面により完全に明らかになる。
【0007】
[007] 以下で説明される図面は、例示目的のためであり、必ずしも縮尺通りに描かれていない。これらの図面は、本開示の範囲を限定することを意図するものでは全くない。可能な限り、同一又は類似の部分について言及するために、同一の参照番号が図面全体を通じて使用されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】[008] 本開示の1以上の実施形態による、複数のアラインメントペデスタルとデュアルエンドエフェクタを含むロード/アンロードロボットとを有する装置フロントエンドモジュール(EFEM)を含む、電子デバイス処理アセンブリの概略上面図を示す。
図1B】[009] 本開示の1以上の実施形態による、複数のアラインメントペデスタルとデュアルエンドエフェクタを含むロード/アンロードロボットとを有するEFEMを含む、電子デバイス処理アセンブリの別の一実施形態の概略上面図を示す。
図1C】[0010] 本開示の1以上の実施形態による、複数のアラインメントペデスタルとデュアルエンドエフェクタを含むロード/アンロードロボットとを含むEFEMの断面側面図を示す。
図2】[0011] 本開示の1以上の実施形態による、複数のアラインメントペデスタルと側部貯蔵ポッド装置とを含むEFEMの図1Cの線2‐2に沿って切り取られた部分概略前面図を示す。
図3A】[0012] 本開示の1以上の実施形態による、垂直方向に整列した位置で示されるロード/アンロードロボットの複数のブレード(例えば、デュアルブレード)の概略上面図を示す。
図3B】[0013] 本開示の1以上の実施形態による、垂直方向に整列していない位置で示されるロード/アンロードロボットの複数のブレード(例えば、デュアルブレード)の概略上面図を示す。
図4】[0014] 本開示の1以上の実施形態による、横並びで且つ重なり合わない構成で位置付けられた2つのアラインメントペデスタルを含むEFEMの概略上面図を示す。
図5】[0015] 本開示の1以上の実施形態による、重なり合わない横並びの配向で位置付けられた2つのアラインメントペデスタルを含むEFEMの内部の部分概略前面断面図を示す。
図6】[0016] 本開示の1以上の実施形態による、垂直方向に整列していないロード/アンロードロボットの複数のブレード(例えば、デュアルブレード)の概略上面図を示す。
図7】[0017] 本開示の1以上の実施形態による、複数のアラインメントペデスタルを含むEFEMを動作させる方法を描くフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0018] 次に、添付の図面に示した例示的な実施形態を詳細に参照する。別途特段に明記されない限り、本明細書に記載の様々な実施形態の特徴は互いに組み合わされ得る。
【0010】
[0019] 電子デバイス製造における基板の処理では、装置フロントエンドモジュール(EFEM)が、1以上の基板キャリアから基板を受け取る。基板キャリアは、EFEMの前壁に位置付けられたロードポートにドッキングされ得る(例えば、EFEM本体の前面上に構成されたロードポートにドッキングされる)。EFEMは、EFEM本体によって少なくとも部分的に形成されたEFEMチャンバを含み得る。
【0011】
[0020] 処理のために基板を処理チャンバに移送する前に基板を適切に配置するために、従来技術のEFEMは、処理の前に基板を適切な回転配向に回転させるアラインメントペデスタルを含み得る。幾つかの実施形態では、EFEMがまた、基板を保存するために使用される側部貯蔵ポッドも含み得る。例えば、側部貯蔵ポッドは、処理チャンバ(複数可)内での処理から戻ってくる基板を貯蔵することができる。幾つかの実施形態では、基板が、側部貯蔵ポッド内で脱気及び/又は冷却を受けてもよい。ロード(搬入)/アンロード(搬出)ロボットは、EFEMチャンバ内に位置付けられてよく、基板をアラインメントペデスタル及び/又はEFEMの壁(例えば、その後壁)に結合された1以上のロードロック若しくはプロセスチャンバに渡すことができる。しかし、そのような従来技術のEFEMは、低いスループットに悩まされる可能性がある。したがって、本明細書で説明する実施形態によれば、向上したスループットのEFEMが提供される。
【0012】
[0021] 本明細書で説明される1以上の実施形態では、改善されたスループットを有するEFEMが、EFEMチャンバを形成するEFEM本体を含み、EFEM本体は、前壁、後壁、及び側壁を含み得る。複数のアラインメントペデスタルと複数のブレードを含むロード/アンロードロボットとが、EFEMチャンバ内に収容される。複数の基板は、ロードポートから同時に移送されてよく、複数のアラインメントペデスタル上に同時に置かれ得る。アラインメントペデスタルが基板を位置合わせした後で、基板は、複数のアラインメントペデスタルから1以上のロードロック又はプロセスチャンバに同時に移送され得る。したがって、EFEMを通るスループットが改善される。幾つかの実施形態では、複数のアラインメントペデスタルが、互いから垂直方向にオフセットされてよく、互いから水平方向にオフセットされてよく、又は、アラインメントペデスタルは、垂直方向のオフセットと水平方向のオフセットとの組み合わせを含んでよい。
【0013】
[0022] EFEM、電子デバイス処理アセンブリ、及びEFEMを動作させる方法の様々な実施形態の更なる詳細が、本明細書で図1Aから図7を参照しながら更に説明される。EFEMは、複数アラインメントペデスタルと複数のブレードを有するロード/アンロードロボットとを含む。方法は、改善された(向上した)基板のスループットを提供する。
【0014】
[0023] 図1Aは、本開示の1以上の実施形態による、複数のアラインメントペデスタル126を含むEFEM116を含む電子デバイス処理アセンブリ100の概略上面図を示している。電子デバイス処理アセンブリ100は、移送チャンバ104を画定するメインフレーム壁を含むメインフレーム102を含み得る。移送ロボット106(点線の円として示されている)が、移送チャンバ104内に少なくとも部分的に収容され得る。移送ロボット106は、移送ロボット106のロボットアーム(図示せず)の動作を介して、様々な目的地へ及び目的地から基板105を配置する及び取り出すように構成され得る。本明細書で使用されるときに、基板105は、半導体ウエハ、シリコン含有ウエハ、パターニングされた又はパターニングされていないウエハ、ガラスプレート、マスクなどのような電子デバイス又は回路部品を作製するために使用される物品を含む。
【0015】
[0024] 移送ロボット106の様々なロボットアーム構成要素の運動は、コントローラ108から命令される複数の駆動モータを内蔵する駆動アセンブリ(図示せず)への適切なコマンドによって制御され得る。コントローラ108からの信号は、移送ロボット106の様々なロボットアームの運動を引き起こし得る。ロボットアームのうちの1以上に対して、位置エンコーダなどの様々なセンサによる適切なフィードバック機構が設けられ得る。コントローラ108は、移送ロボット106及びロード/アンロードロボット122の通信及び制御を可能にする、適切なプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ(複数可))、メモリ、駆動ユニット、及びセンサを含み得る。コントローラ108は、ロードロック装置112、プロセスチャンバ110A~110F、プロセスチャンバ110A’、110B’(図1B)、スリットバルブドア(図示せず)、ドア開閉装置(図示せず)、基板キャリアドッキング装置(図示せず)、及び複数のアラインメントペデスタル126などの、本明細書でより完全に説明される他のシステム構成要素の動作を更に制御し得る。コントローラ108は、他の構成要素を制御し得る。
【0016】
[0025] 移送ロボット106は、肩軸(shoulder axis)の周りで回転可能な相互連結されたロボットアームを含み得る。肩軸は、例えば、移送チャンバ104内の略中央に位置付けられ得る。移送ロボット106は、移送チャンバ104の下部を形成するハウジング壁(例えば、チャンバフロア)に取り付けられるよう構成された基部(図示せず)を含み得る。しかし、移送ロボット106は、幾つかの実施形態では天井(例えば、チャンバ天井)に取り付けられてもよい。移送ロボット106は、移送チャンバ104が対になったプロセスチャンバ(図示されているように)を含むときに、対になったチャンバ(例えば、図示されているように、横並びのプロセスチャンバ)をサービスするように構成された双対型ロボットであってもよい。半径方向に配向された複数のプロセスチャンバなどのような他の種類のプロセスチャンバ配向、ならびに選択的コンプライアンス多関節ロボットアーム(SCARA)ロボットなどのような他の種類の移送ロボットを使用することもできる。
【0017】
[0026] 移送ロボット106にとっての目的地は、第1のファセットに結合された第1のプロセスチャンバセット110A、110Bなどの1以上のプロセスチャンバであってよく、第1のファセットは、そこに渡された基板105に対してプロセスを実行するように構成され、動作可能であってよい。移送ロボット106にとっての更なる目的地は、第1のプロセスチャンバセット110A、110Bの反対側の第2のファセットに結合された第2のプロセスチャンバセット110C、110Dであってよい。同様に、移送ロボット106にとっての目的地は、ロードロック装置112の反対側であり得る第3のファセットに結合された第3のプロセスチャンバセット110E、110Fであってもよい。
【0018】
[0027] ロードロック装置112は、第4のファセットに結合された1以上のロードロックチャンバ(例えば、ロードロックチャンバ112A、112B)を含み得る。ロードロック装置112に含まれるロードロックチャンバ112A及び112Bは、単一ウエハロードロック(SWLL)チャンバ、マルチウエハチャンバ、バッチロードロックチャンバ、又はそれらの組み合わせであってもよい。例えば、ロードロックチャンバ112Aなどのような特定のロードロックは、基板105の移送チャンバ104の中への流れのために使用されてよく、一方で、ロードロックチャンバ112Bなどのような他のロードロックチャンバは、基板105を移送チャンバ104から出すよう移動させるために使用されてよい。
【0019】
[0028] プロセスチャンバ110A~110Fは、プラズマ気相堆積(PVD)又は化学気相堆積(CVD)、エッチング、アニーリング、予備洗浄、予備加熱、脱気、金属又は金属酸化物除去などのような、基板105の任意の適切な処理を実行するように構成され、動作可能であり得る。他の堆積、除去、又は洗浄プロセスが、プロセスチャンバ内に含まれる基板105に対して実行されてもよい。
【0020】
[0029] 基板105は、EFEM116から移送チャンバ104の中に受け入れられてもよく、また、EFEM116の1以上の第1の壁(例えば、後壁116R)に結合されたロードロック装置112を介して、移送チャンバ104から出てEFEM116に至ってもよい。更に図1Cを参照すると、EFEM116は、例えばEFEMチャンバ116Cを形成する、前壁116F、後壁116R、側壁116S、上壁116CL(例えば、天井)、及び床壁116FL(例えば、床)などのようなチャンバ壁を含むEFEM本体116Bを有する任意の筐体であってよい。側壁116Sのうちの1つは、EFEMチャンバ116Cへのアクセスを得るために開くことができるアクセスドア116Dを含み得る。1以上のロードポート118は、EFEM本体116Bの1以上の第2の壁(例えば、前壁116F)に設けられてもよく、そこで1以上の基板キャリア120(例えば、FOUP)を受容するように構成されてもよい。3つの基板キャリア120が示されているが、より多くの又はより少ない数の基板キャリア120がEFEM116にドッキングされてもよい。ロードロック装置112、基板キャリア120、及び垂直配向で基板105を積み重ねることができる他のデバイスは、集合的に垂直積み重ね基板貯蔵装置と称され得る。
【0021】
[0030] EFEM116は、そのEFEMチャンバ116C内に適切なロード/アンロードロボット122を含み得る。ロード/アンロードロボット122は、複数のブレード124(例えば、デュアル(2つの)ブレード)を含んでもよく、基板キャリア120のドアが一旦開かれると、ドア開閉機構(図示せず)などによって、複数の基板105を基板キャリア120から同時に取り出すように構成され、動作可能であり得る。一旦取り出されると、ブレード124は、EFEMチャンバ116C全体を通して基板105を移動させ、最終的にはロードロック装置112のロードロックチャンバ112A、112Bのうちの1以上の中に入り得る。ロード/アンロードロボット122は、ロードポート118で基板キャリア120から複数の基板105を取り出し、EFEMチャンバ116Cを通して複数のアラインメントペデスタル126に複数の基板105を同時に移送するように更に構成され得る。ブレード124は、上側ブレード124Uと下側ブレード124Lとから構成される。上側ブレード124Uと下側ブレード124Lとは、互いに対して垂直方向にオフセット124O(図1C)を有するように構成され得る。更に、上側ブレード124Uと下側ブレード124Lとは、互いに対して独立して回転可能及び/又は移動可能であるように構成され得る。
【0022】
[0031] アラインメントペデスタル126は、基板105を所定の方向に向けるデバイスを含み得る。例えば、アラインメントペデスタル126は、基板105を光学的に走査し、基板105上に位置付けられたノッチ(図示せず)を識別することができる。次いで、アラインメントペデスタル126は、ノッチが所定の方向に向けられるまで基板105を回転させることによって、基板105を位置合わせすることができる。位置合わせの手順及びアラインメントペデスタルの実施例が、米国特許第3,972,424号、第5,102,280号、及び第6,275,742号で説明されている。
【0023】
[0032] 複数のアラインメントペデスタル126での位置合わせの後で、基板105が、ロードロック装置112のロードロックチャンバ112A、112Bのうちの1以上の中に同時に移送され得る。次いで、基板105は、プロセスチャンバ110A~110Fのうちの1以上の中で後続の処理を受け得る。図1Bで示されている実施形態では、プロセスチャンバ110A’及び110B’が、EFEM116の後壁116R上に位置付けられている。図1Bの実施形態では、基板105が複数のアラインメントペデスタル126で位置合わせされた後に、基板105が、プロセスチャンバ110A’、110B’のうちの1以上の中に同時に移送され得る。例えば、ロード/アンロードロボット122のブレード124は、複数の基板105をプロセスチャンバ110’、110B’へ又はプロセスチャンバ110’、110B’から同時に移送することができる。
【0024】
[0033] 複数のアラインメントペデスタル126は、側壁116S、前壁116F、及び/又は後壁116Rを含むEFEM116の1以上の壁に結合されてもよい。代替的に、複数のアラインメントペデスタル126は、EFEM116の床壁116FL(図1C)に結合され得る。複数のアラインメントペデスタル126は、ロード/アンロードロボット122のブレード124がアクセスし易い任意の適切なやり方で取り付けられ得る。
【0025】
[0034] ロード/アンロードロボット122は、ロードロック装置112(又は図1Bのプロセスチャンバ110A’、110B’)から基板105を取り出し、複数の基板105を同時に側部貯蔵ポッド装置128の中に移送するように構成され、動作可能であり得る。例えば、移送は、処理チャンバ110A~110F(又は処理チャンバ110A’、110B’)のうちの1以上の中での基板105の処理の後で行われ得る。幾つかの実施形態では、ロード/アンロードロボット122が、基板キャリア120から複数の基板105を取り出し、処理前に複数の基板105を側部貯蔵ポッド装置128の中に同時に移送するように構成され、動作可能であり得る。
【0026】
[0035] EFEMチャンバ116Cには、環境コントローラ130と、EFEMチャンバ116Cに環境制御雰囲気を提供するように構成されたパージガス供給部131とを含む、環境制御システム129が設けられ得る。特に、環境コントローラ130は、EFEMチャンバ116C内の環境条件をモニタ及び/又は制御するように動作可能であり得る。モニタリングは、1以上のセンサによるものであってもよい。幾つかの実施形態では、基板105の処理中などの特定の時間に、EFEMチャンバ116Cが、その中に非反応性ガスを受け取ることができる。非反応性ガスは、アルゴン(Ar)、窒素(N2)、及び/又はヘリウム(He)などの不活性ガスであってよく、パージガス供給部131から供給され得る。他のガスを使用してもよい。環境コントローラ130は、コントローラ108と相互作用して、EFEM116内の動作を同期させることができる。
【0027】
[0036] 図1Cの描かれている実施形態では、側部貯蔵ポッド装置128が、1以上の側部貯蔵容器128a、128bを含み得る。側部貯蔵容器128a、128bの各々は、基板105の貯蔵を提供するように構成されたそれぞれの側部貯蔵ポッドチャンバ132a、132bを内部に画定し得る。2つの側部貯蔵容器128a、128bは、上下に配置されるように図示されている。しかし、横並びやスペースを可能にするような他の適切な配向が可能である。更に、2つより多い又は少ない側部貯蔵容器128a、128bが、側部貯蔵ポッド装置128内に設けられ得る。
【0028】
[0037] 側部収納ポッド装置128は、ガスケット、Oリング、又は他のシール及び適切な結合デバイスなどのような任意の適切な手段によって、EFEM116の側壁116Sに結合され密封され得る、保持筐体134内に完全に囲まれてよい。側部貯蔵容器128a、128bは、アクセスドア134dを介して、保持筐体134の中に搬入され及び保持筐体134から取り出されてよい。アクセスドア134dは、側部貯蔵ポッドチャンバ132a、132bの容易な保守及び洗浄を可能にする。アクセスドア134dはまた、新しい又は洗浄された側部貯蔵容器128a、128bを内部に迅速に追加する能力を可能にし得る。
【0029】
[0038] アクセスドア134d及び保持筐体134は、側部貯蔵容器128a、128bを取り囲む密封された環境を提供するように構成され得る。幾つかの実施形態では、側部貯蔵容器128a、128bが、EFEM116の側壁116S上の固定された位置にあってもよい。基板105は、側部貯蔵ポッド装置128内のポッド開口部136を介して、側部貯蔵ポッドチャンバ132a、132bへ及び側部貯蔵ポッドチャンバ132a、132bから移送され得る。ポッド開口部136は、EFEM116の側壁116S内に形成された同様の開口部に結合され得る。ポッド開口部136は、常に開いたままにすることができ、したがって、ロード/アンロードロボット122のブレード124によって、内部に保存された基板105への自由なアクセスを可能にする。したがって、複数の基板105を、側部貯蔵ポッド装置128の側部貯蔵ポッドチャンバ132a又は132bの中に同時に挿入するか、又はそこから同時に引き出すことができる。
【0030】
[0039] 更に図2を参照すると、それは、EFEM116の図1Cの線2‐2に沿って切り取られた部分概略前面断面図を示している。図2は、本開示の1以上の実施形態による、複数のアラインメントペデスタル126及び側部貯蔵ポッド装置128を含む。側部貯蔵容器128a、128b内の貯蔵位置は、例えば10mm毎などの規定された増分で垂直方向に間隔を空けられ得る複数のポッド支持部材138から形成され得る。複数のポッド支持部材138は、ポッド垂直間隔202によって互いから間隔を空けられ得る。ポッド垂直間隔202は、ロード/アンロードロボット122の上側ブレード124U及び下側ブレード124Lが、ポッド支持部材138から同時に複数の基板105(例えば、2つの基板105)をロード及びアンロードすることを可能にするのに十分な距離であり得る。
【0031】
[0040] 複数のポッド支持部材138は、ポッド垂直間隔202でその上に水平に基板105を支持するように構成される。例えば、ポッド支持部材138は、側部貯蔵容器128a及び128bの各側部から互いに向けて横方向に延びる適切な支持棚を含み得る。ポッド支持部材138は、各基板105の縁部などの各基板105の一部分を支持するように構成され得る。ポッド支持部材138は、それらがロード/アンロードロボット122のブレード124と干渉しないように十分に短くてよい。
【0032】
[0041] 図2の描かれている実施形態では、側部貯蔵容器128a及び128b内の複数のポッド支持部材138が、例えば、幾つかの実施形態では、7mm~35mm、又は更には7mm~40mmの範囲であってよい、支持される基板105間のポッド垂直間隔202を提供するように構成される。幾つかの実施形態では、ポッド垂直間隔202が、約10mmであってよい。他の実施形態では、ポッド垂直間隔202が、40mmより大きくてよい。他の範囲を使用してもよい。ポッド垂直間隔202と同じキャリア垂直間隔を有する同様の貯蔵棚構成が、基板キャリア120内にも実装され得る(図1A及び図1B)。同様に、ポッド垂直間隔202と同じロードロック垂直間隔を有する複数の支持体の間隔構成を、ロードロックチャンバ112a及び112b内に実装してもよい(図1A及び図1B)。
【0033】
[0042] 複数のアラインメントペデスタル126は、EFEMチャンバ116C内に横並びで配置されてもよい。ここでは、2つのアラインメントペデスタル126が示されているが、3つ、4つ、又はそれより上などの、3つ以上のアラインメントペデスタル126が設けられてもよい。ロード/アンロードロボット122のブレード124の数は、アラインメントペデスタル126の数と等しくてもよい。描かれている実施形態では、上側アラインメントペデスタル126Uと下側アラインメントペデスタル126Lとが、横並びで設けられているが、互いに対して垂直方向のオフセットを有する。複数のアラインメントペデスタル126が、側部貯蔵ポッド装置128のポッド開口部136より下方の高さで側壁116Sに結合されるように図示されている。しかし、上述されたように、他の適切な結合配向が可能であり、スペースが可能である。
【0034】
[0043] 上側アラインメントペデスタル126Uと下側アラインメントペデスタル126Lとは、それぞれの支持面226S1と226S2との間、及び、支持面226S1、226S2の各々の上に配置された基板105(図2において点線で示されている)の間の垂直方向のオフセット204を提供するように配置され得る。アラインメントペデスタル126の幾つかの実施形態は、支持面226S1、226S2を含まなくてもよい。むしろ、アラインメントペデスタル126は、支持面226S1、226S2によって規定される平面上の基板105を支持するデバイスを含み得る。垂直方向のオフセット204は、例えば、幾つかの実施形態では、7mm~35mm、又は更には7mm~40mmの範囲であってよい。幾つかの実施形態では、垂直方向のオフセット204が、約10mmであってもよい。他の実施形態では、垂直方向のオフセット204が、40mmより大きくてもよい。他の垂直方向のオフセットの範囲を使用してもよい。
【0035】
[0044] 側部貯蔵容器128a、128b内の複数のポッド支持部材138の間のポッド垂直間隔202と、複数のアラインメントペデスタル126の支持面226S1、226S2の各々の間の垂直方向のオフセット204とは、ロード/アンロードロボット122の上側ブレード124Uと下側ブレード124Lとの間の垂直方向のオフセット124O(図1C)以上であってよい。ポッド垂直間隔202及び垂直方向のオフセット204は、3つ以上のブレードがロード/アンロードロボット122において使用される場合、ロード/アンロードロボット122のブレード124の各々の間の垂直方向のオフセット124Oと等しくてよい。更に、複数のアラインメントペデスタル126の支持面226S1、226S2の各々の間の垂直方向のオフセット204は、側部貯蔵容器128a及び128b内の複数のポッド垂直部材138の間のポッド垂直間隔202より大きくてよい。幾つかの実施形態では、最小の垂直方向のオフセット204が、ロード/アンロードロボット122の複数のブレード124の間の垂直方向のオフセット124Oである。
【0036】
[0045] 図2の描かれている実施形態では、複数のアラインメントペデスタル126が、EFEM116の側壁116Sに沿って横並びに配置されている。それによって、基板105が、名目上は上側アラインメントペデスタル126U及び下側アラインメントペデスタル126L上に配置されるときに、互いに部分的に重なり合う。上側アラインメントペデスタル126Uと下側アラインメントペデスタル126Lとの上の基板105は、アラインメントペデスタル126の複数の支持面226S1、226S2の各々の上に支持された基板105の重なり206を提供するのに十分な程度に重なり合ってよい。幾つかの実施形態では、複数の支持面226S1、226S2の各々の上に支持された基板105の重なり206は、120mm~300mmの範囲であってよい。幾つかの実施形態では、上側アラインメントペデスタル126Uの厚さT21が、基板及び/又は支持面226S1を支持するのに十分な厚さである限り、重なり206が必要なだけ大きくてよい。幾つかの実施形態では、厚さT21が約80mmである。他の実施形態では、厚さT21が約5mm程度に小さくてよい。
【0037】
[0046] 図3A及び図3Bを参照すると、これらは、それぞれ、整列した状態と整列していない状態とにあるロード/アンロードロボット122(図1B)のブレード124の上面図を示している。整列した状態では、ブレード124が、図3Aで示されているように垂直方向に整列してよい。整列した状態は、ブレード124が、側部貯蔵ポッド装置128などのような、垂直方向に整列した貯蔵エリア内に位置付けられた基板105にアクセスすることを可能にする。整列していない状態では、ブレード124が、図1A図2で示されているアラインメントペデスタル126上に位置付けられた基板などのような、垂直方向にオフセットされた基板105にアクセスし得る。
【0038】
[0047] 複数のアラインメントペデスタル126上に配置された基板105の各々の間の重なり206の範囲は、互いに対するロード/アンロードロボット122の上側ブレード124Uと下側ブレード124Lとの間の垂直方向に整列した位置からのずれの範囲内にあり得る。上側ブレード124Uと下側ブレード124Lとの間のこの垂直方向に整列した位置からのずれは、複数のアラインメントペデスタル126の各々からの基板105の同時の配置及び取り出しを可能にする。重なり206はまた、EFEM116の幅が、アラインメントペデスタル126上の複数の基板105の同時配置を受け入れながら、より小さくされることも可能にする。上側ブレード124U及び下側ブレード124Lを用いて複数のアラインメントペデスタル126上への基板105の同時配置を実現するために、上側ブレード124Uと下側ブレードブレード124Lとは、各々、ブレード124の独立した回転運動の動作を介して離れるように回転され得る。アラインメントペデスタル126上の支持体などを避けるために、上側ブレード124Uと下側ブレード124Lとは、ブレード124がアラインメントペデスタル126又は他の構成要素にアクセスするときに、共に及び/又は離れるように移動し得る。
【0039】
[0048] 図3Aは、垂直方向に整列した状態の2つのブレード124の上面図を示している。本開示の1以上の実施形態に従って、ブレード124が、基板キャリア120、側部貯蔵ポッド装置128、及びロードロック装置112内に位置付けられた基板105(図1A図1C)にアクセスするときに、ブレード124は垂直方向に整列し得る。垂直方向に整列した構成では、上側ブレード124Uが、下側ブレード124L(図3Aでは見ることができない)と垂直方向に位置合わせされる。例えば、上側ブレード124U及び下側ブレード124Lは、互いに向けて回転され得る。それによって、ブレード124の中心302の間の任意のオフセットが最小化される。幾つかの実施形態では、垂直方向の整列が、ブレード124の中心線303U、303Lが位置合わせされることをもたらす。
【0040】
[0049] 図3Bは、本開示の1以上の実施形態による、複数のアラインメントペデスタル126にアクセスするために、垂直方向に整列した位置からずれた2つのブレード124の上面図を示している。図3Bは、ブレード124が円弧312の周りで回転することを可能にするために、ブレード124に結合され得る手継手(wrist joint)310を示している。この整列していない構成では、上側ブレード124Uと下側ブレード124Lとが、複数のアラインメントペデスタル126(図2)の各々にアクセスしながら、互いに対して垂直方向に整列した位置からずれ(例えば、垂直方向にオフセットされ)得る。具体的には、手継手310を介して、前述された垂直方向に整列した配向から、上側ブレード124Uが第1の方向に回転されてよく、下側ブレード124Lが第1の方向とは反対の第2の方向に回転されてよい。ブレード124の各々の回転は、ブレード124及び/又はブレード124の各々の上に支持された基板105の中心302の間のオフセット304を提供する。垂直方向に整列した位置からのずれはまた、ブレード124の中心線303U、303Lが、互いに対してある角度にあると説明することもできる。
【0041】
[0050] ブレード124及び/又はブレード124の各々の上に支持された基板105の中心302の間の結果として生じるオフセット304は、アラインメントペデスタル126の複数の支持面226S1、226S2の各々の中心の間の水平間隔207(図2)と実質的に一致し得る。この構成は、複数のアラインメントペデスタル126への及びからの複数の基板105(2つが図示されている)の同時移送を可能にする。具体的には、基板105の同時移送が、上側ブレード124Uを使用して上側アラインメントペデスタル126Uへ又はから行われ、下側ブレード124Lを使用して下側アラインメントペデスタル126Lへ又はから行われ得る。図2で示されているように、支持面226S1、226S2上の基板105は、重なり206の分だけ重なり合ってよい。
【0042】
[0051] ブレード124は、アラインメントペデスタル126の支持面226S1、226S2にアクセスするために、方向318Aに移動し得る。例えば、複数のブレード124は、基板105を支持面226S1、226S2上に設置するために方向318Aに移動してよく、又は位置合わせされた基板105を支持面226S1、226S2から回収するために移動してよい。ブレード124は、支持面226S1、226S2から離れるときに、方向318Bに移動し得る。幾つかの実施形態では、支持面226S1が、複数のリフト点320Aを含んでよく、支持面226S2が、複数のリフト点320Bを含んでよい。図3Bで示されているように、ブレード124が、垂直方向に整列していない位置にあり、支持面226S1、226S2に近接している間に、方向318A又は方向318Bのいずれかに移動する場合、ブレード124は、リフト点320A、320Bに接触する可能性がある。幾つかの実施形態では、ブレード124が、リフト点320A、320Bを避けるために、支持面226S1、226S2に近接して移動するときに、ブレード124は、垂直方向に整列した位置と垂直方向に整列していない位置との間で移行する。例えば、ブレード124が、アラインメントペデスタル126に近接して移動するときに、ブレード124は、円弧312に沿って手継手310の周りで回転し得る。アラインメントペデスタル126に近接したブレード124によって採られる経路は、リフト点320A、320B及び他の障害物の位置に依存し得る。
【0043】
[0052] 図4を参照すると、それは、横並びに位置付けられた2つのアラインメントペデスタル426を含むEFEM116の一実施形態を示している。図4の実施形態では、EFEM116が、2つのアラインメントペデスタル426を含む。それらは、第1のアラインメントペデスタル426Aと第2のアラインメントペデスタル426Bとして個別に称される。他の実施形態では、EFEM116が、3つ以上のアラインメントペデスタル426を含んでもよい。アラインメントペデスタル426は、アラインメントペデスタル426上に位置付けられた基板105の任意の垂直方向の重なりを提供し得ない。基板105の垂直方向の重なりがないことにより、基板105を独立して持ち上げることができる。例えば、第2の支持面426S2上に位置付けられた基板105は、垂直方向の持ち上げ中に、第1の支持面426S1上に位置付けられた基板105と接触しない。
【0044】
[0053] 更に図5を参照すると、それは、図2と類似しているが、アラインメントペデスタル426又はそれらの上に位置付けられた基板105の間に重なりがない、EFEM116の図を示している。図5で示されているように、第1のアラインメントペデスタル426Aの第1の支持面426S1と第2のアラインメントペデスタル426Bの第2の支持面426S2との上に位置付けられた基板105の縁部の間に、水平空間506が存在する。第1の支持面426S1の縁部と第2の支持面426S2の縁部との間に同様の水平空間が存在してもよい。幾つかの実施形態では、アラインメントペデスタル426が、基板105を支持するために、第1の支持面426S1及び第2の支持面426S2以外のデバイス(図示せず)を使用し得る。これらのデバイスは、水平空間506と同様であり得る水平空間によって分離され得る。
【0045】
[0054] 図5で示されている実施形態では、第1の支持面426S1と第2の支持面426S2とは、垂直方向のオフセット204によって垂直方向にオフセットされている。幾つかの実施形態では、第1の支持面426S1と第2の支持面426S2とは、垂直方向にオフセットされておらず同じ平面上にある。したがって、第1の支持面426S1と第2の支持面426S2とによって支持される基板105は、同じ平面上に位置付けられ得る。
【0046】
[0055] 図6を更に参照すると、ブレード124は、アラインメントペデスタル426にアクセスするときに基板105の間に重なりが存在しない整列していない位置に延在し得る。例えば、基板105の縁部は、水平空間506によって分離され得る。ブレード124が、リフト点420A、420B及び/又は他の障害物を避けるために、アラインメントペデスタル426(図4)に対して移動するときに、ブレード124は手継手126によって回転し得る。
【0047】
[0056] 図7は、装置フロントエンドモジュール(例えば、EFEM116)を動作させる方法を描いているフローチャート700を示している。該方法は、702で、垂直積み重ね基板貯蔵装置(例えば、ロードロック装置112)にアクセスするために、垂直方向に整列した位置にロード/アンロードロボット(例えば、ロード/アンロードロボット122)のブレード(例えば、ブレード124)を移動させることを含んでよい。該方法は、704で、複数のアラインメントペデスタル(例えば、アラインメントペデスタル126)に同時にアクセスするために、垂直方向に整列していない位置にロード/アンロードロボットのブレードを移動させることを含んでよい。
【0048】
[0057] 本開示は、広範な有用性及び用途を受け入れる余地があることが理解されるべきである。本明細書で説明されたもの以外の本開示の多くの実施形態及び適応例、ならびに多くの変形例、修正例、及び均等な構成が、本開示の実体又は範囲から逸脱することなく、本開示及びその前述の説明から明らかであり、或いはそれらによって合理的に示唆されるであろう。したがって、本開示は、特定の実施形態に関連して本明細書で詳細に説明されてきたが、本開示は、例示的なものに過ぎず、本開示の実施例を提示し、完全且つ可能な開示を提供することのみを目的としてなされたものであることが理解されよう。本開示は、開示された特定の装置及び/又は方法に限定されることを意図するものではなく、反対に、本発明は、特許請求の範囲内にある全ての修正例、均等物、及び代替例を包含することを意図する。
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7