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特許7329219アルデヒドからのアルドール縮合物製造方法
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  • 特許-アルデヒドからのアルドール縮合物製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-09
(45)【発行日】2023-08-18
(54)【発明の名称】アルデヒドからのアルドール縮合物製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07C 45/74 20060101AFI20230810BHJP
   C07C 47/21 20060101ALI20230810BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20230810BHJP
   B01J 21/08 20060101ALN20230810BHJP
   B01J 35/10 20060101ALN20230810BHJP
【FI】
C07C45/74
C07C47/21
C07B61/00 300
B01J21/08 Z
B01J35/10 301G
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020532302
(86)(22)【出願日】2019-07-16
(86)【国際出願番号】 JP2019027841
(87)【国際公開番号】W WO2020022114
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-03-18
(31)【優先権主張番号】P 2018141305
(32)【優先日】2018-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】304021831
【氏名又は名称】国立大学法人千葉大学
(73)【特許権者】
【識別番号】311002067
【氏名又は名称】JNC株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】596032100
【氏名又は名称】JNC石油化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149799
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 陽一郎
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 智司
(72)【発明者】
【氏名】乾 貫一郎
【審査官】阿久津 江梨子
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第1845076(EP,A1)
【文献】SUN, Daolai et al.,Vapor-phase self-aldol condensation of butanal over Ag-modified TiO2,Applied Catalysis A: General,2016年,Vol.524,p.8-16,2.1. Samples, 2.2. Catalytic reaction, Table 1, ISSN 0926-860X
【文献】VITCHA, James F. et al.,Vapor Phase Aldol Reaction Acyclic Acid by the Reaction of Acetic Acid and Formaldehyde,I & EC PRODUCT RESEARCH AND DEVELOPMENT,1966年,Vol. 5, No. 1,pp. 50-53
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
B01J
C07B
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルデヒドのアルドール縮合反応を用いたアルドール縮合物の製造方法であって、
水素存在下において、気体のアルデヒドと、シリカ触媒とが接触する工程を含み、原料として直鎖アルデヒドのみを用いる、製造方法。
【請求項2】
前記触媒が220から380m-1のBET比表面積を有する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記触媒が250から350m-1のBET比表面積を有する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記触媒が酸素及びケイ素以外の成分を含まない、請求項1から3のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項5】
記アルデヒドが炭素数2から6の直鎖アルデヒドである、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項6】
前記アルデヒドが、ノルマルブチルアルデヒドである請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項7】
前記アルドール縮合物が、2-エチル-2-ヘキセナールである請求項1から6のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項8】
前記アルデヒドと、前記触媒とが接触する工程を、220℃以上、260℃以下で実施する、請求項1に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルデヒドのアルドール縮合反応を用いたアルドール縮合物の製造方法であって、気体のアルデヒドと、シリカ、アルミナ及びシリカ-アルミナから選ばれる少なくとも一種の触媒とが接触する工程を含む、製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
塩化ビニール樹脂の可塑剤として大量に使用されているジオクチルフタレート(以下DOPと略記する。)はいわゆるフタレート系可塑剤の代表である。DOPの原料である2-エチルヘキサノールは、ノルマルブチルアルデヒドのアルドール縮合物である2-エチル-2-ヘキセナールを水添して工業的に製造されている。ノルマルブチルアルデヒドのアルドール縮合は通常、水酸化ナトリウム、又はアニオン交換樹脂といった塩基触媒が用いられる(非特許文献1)。これらの方法は各々、高BOD負荷の廃水が発生する或いは、触媒が高コストであるという問題点を有している。また、気相中、塩基触媒下で、アルデヒドの縮合反応を検討した例もあるが(非特許文献2)、反応の検討を行ったに過ぎず、原料転化率、目的物選択率が十分でなく工業化への応用が可能である反応とは言えない。
【0003】
気相でのアルドール反応についての検討例は多々あるものの、特許文献1のように、ケトンを原料としており、アルデヒドを反応原料とした実施例を示している例はほとんど見られず、鎖状アルデヒドの気相アルドール縮合反応の困難さを示唆している。一方、特許文献2では、液相での固定床流通反応での鎖状アルデヒドでの検討を行っているが、アルコールの製造を目的としたものであり、反応成績が充分とは言えなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平6-25065号公報
【文献】特表2011-517656号公報
【非特許文献】
【0005】
【文献】Industrial Organic Chemistry (K.Weissermel,H.J.Arpe Wiley VCH)
【文献】Topics in Catalysis (2017), 60(19-20), 1522-1536.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上記従来の技術課題を解決することであり、アルデヒドからアルドール縮合物を効率よく製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意検討の結果、シリカ、アルミナ及びシリカ-アルミナから選ばれるいずれか一種類以上を触媒として用い、気相でアルドール縮合反応を行うことにより、アルデヒドからアルドール縮合物を効率よく生成することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明は、以下を包含する。
[1] アルデヒドのアルドール縮合反応を用いたアルドール縮合物の製造方法であって、
気体のアルデヒドと、シリカ、アルミナ及びシリカ-アルミナから選ばれる少なくとも一種の触媒とが接触する工程を含む、製造方法。
[2] 前記触媒が220から380m-1のBET比表面積を有する、[1]に記載の製造方法。
[3] 前記触媒が250から350m-1のBET比表面積を有する、[1]に記載の製造方法。
[4] 前記触媒が酸素、アルミニウム又はケイ素以外の成分を含まない、[1]から[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5] 前記触媒がシリカである、[1]から[3]のいずれかに記載の製造方法。
[6] 前記アルデヒドが炭素数2から6の直鎖アルデヒドである、[1]から[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7] 前記アルデヒドが、ノルマルブチルアルデヒドである[1]から[5]のいずれかに記載の製造方法。
[8] 前記アルドール縮合物が、2-エチル-2-ヘキセナールである[1]から[7]のいずれかに記載の方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の製造方法によれば、アルデヒドからアルドール縮合物を効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施例で用いた固定床常圧気相流通反応装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、アルデヒドのアルドール縮合反応を用いたアルドール縮合物の製造方法であって、気体のアルデヒドと、シリカ、アルミナ及びシリカ-アルミナから選ばれる少なくとも一種の触媒とが接触する工程を含む、製造方法である。
【0012】
[触媒について]
(触媒成分)
本発明における触媒はシリカ(SiO)単体、アルミナ(Al)単体、シリカ-アルミナ複合体、及びこれらを混合したものを使用することができる。
【0013】
本発明で用いる触媒に、他の金属を担持させること、さらに他の酸化物と複合化させることもできるが、本発明では、他の成分(酸素、アルミニウム、ケイ素以外の成分)を含まないことが好ましい。シリカ、アルミナ、シリカ-アルミナ複合体の中では、シリカであることがさらに好ましい。なお、シリカ-アルミナ複合体は、シリカとアルミナを任意の割合で含むことができるが、シリカ成分が多い方が好ましい。
なお、ここで「他の成分を含まない」とは、意図的に他の成分を含ませることをしないことをいい、他の成分が不可避的に含有してしまうことは許容される。
【0014】
本発明に用いる触媒の比表面積(BET比表面積)は、特に限定されるものではないが、アルドール縮合物の収率の観点から、220から380m-1であることが好ましく、250から350m-1であることがさらに好ましい。
【0015】
(触媒前駆体)
本発明に用いられる触媒は、市販品、市販品を焼成したもの、アルミニウム又はケイ素の水酸化物、あるいは有機アルミニウム化合物又は有機ケイ素化合物を熱分解したもの等を用いることができ、特に限定されるものではない。
他の成分を含有させるときには、含浸法などにより従来の技術を用いて担持させることができるが、上述したように、他の成分を含まないシリカ、アルミナ、シリカ-アルミナ触媒であることが好ましい。
【0016】
[アルドール縮合物の製造方法について]
(原料)
原料となるアルデヒドは特に限定されないが、反応温度の範囲内(例えば、200℃から400℃)で気体状態であるアルデヒドが好ましい。アルデヒドは、直鎖のアルデヒドあるいは、分岐鎖を有するアルデヒドのいずれでもよいが、反応収率の観点から、直鎖アルデヒドが好ましく、炭素数2から6の直鎖アルデヒドがさらに好ましい。具体的には、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、カプロンアルデヒドなどが挙げられる。
【0017】
原料となるアルデヒドは、単一のアルデヒドを用いてよいし、複数のアルデヒドを用いてもよいが、目的とするアルドール縮合物が一つの場合、単一のアルデヒドを用いることが好ましい。
【0018】
(原料の制限)
原料のアルデヒド中の水分は、特に限定されないが、0~10重量%の範囲が好ましい。アルデヒド中の水分が10重量%を超えると反応効率が低下する場合がある。
【0019】
(原料の速度)
原料のアルデヒドの供給量については、アルドール縮合物ができる程度に量を供給すればよく、特に限定されるものではないが、例えば、単位時間、単位触媒体積あたり0.1から3.0の空間速度(LHSV:Liquid Hourly Space Velocity 単位 h-1)、とすることができる。
【0020】
(生成物)
また、これらの原料から得られるアルドール縮合物は、前記アルデヒドがアルドール縮合し、二量化することにより得られる化合物である。アルドール縮合物は、原料となるアルデヒドの種類に応じて変わるものであるが、例えば、クロトンアルデヒド、2-メチル-2-ペンテナール、2-エチル-2-ヘキセナール、2-プロピル-2-ヘプテナール、2-ブチル-2-オクテナールなどが挙げられる。
【0021】
(反応装置)
本発明のアルドール縮合物の製造で使用される反応装置は、気体のアルデヒドを触媒に接触させることができれば特に限定されない。たとえば、気相流通反応装置に所定量の触媒を入れ、これを公知の方法で活性化することにより活性な触媒層を気相流通反応装置内に形成させてもよい。ここに、原料のアルデヒドを供給することによりアルドール縮合物を製造することが可能である。
【0022】
(反応温度)
本発明のアルドール縮合物製造方法の反応温度は、200℃から400℃の温度範囲、すなわち、原料であるアルデヒドが気相状態として存在する温度が好適である。反応を十分に進行させるためには200℃以上が好ましく、生成物選択率を良好に保つためには400℃以下が好ましい。更に好ましい温度範囲としては220℃から300℃の範囲である。
【0023】
(反応圧力)
本発明のアルドール縮合の反応の圧力は、特に限定されるものではないが、大気圧下で行うことが好ましい。
【0024】
(キャリアガス)
本発明の気相アルドール縮合反応は、原料と一緒にキャリアガスを流すことができる。キャリアガスの種類は、非酸化性ガスであることが好ましい。より好ましくは、水素ガス又は水素含有不活性ガスであり、さらに好ましくは、水素ガスである。ここで、不活性ガスとは、反応に影響しないガスのことをいい、窒素ガス、アルゴンガスなどが挙げられる。
キャリアガスの流量は、特に限定されないが、滞留時間が長いと高次アルドール反応が進行するおそれがあるため、触媒層体積に対するキャリアガスフィード量の比(キャリアガスフィード量/触媒層体積)として、0.01~100/min程度であることが好ましい。
なお、原料を投入する前に、触媒を前処理することが好ましい。前処理は、反応と同じキャリアガスを用いて、反応と同じ温度で、例えば10分~10時間維持することにより、行われる。
【実施例
【0025】
実施例
以下、実施例により本発明をさらに説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0026】
(反応装置)
実施例、比較例に用いた固定床常圧気相流通反応装置を図1に示す。反応器上部から触媒層までの内径は約17mm、全長300mmの反応器であり、その上端にキャリアガス導入口、原料流入口および熱電対導入口があり、下端にガス抜け口を有するものである。
【0027】
(触媒)
触媒は、シリカ(富士シリシア化学社製 CARiACT Q-3、Q-6、Q-10、Q-15)、アルミナ(触媒学会参照触媒 JRC-ALO-7)、シリカ-アルミナ(日揮化学社製 N631HN)、ZrO(第一稀元素化学工業株式会社製 RSC-100)、3wt%LiO/ZrO(RSC-100に水酸化リチウムを公知の方法にて含侵担持して調製した触媒)を用いた。
【0028】
(原料)
原料であるn-ブチルアルデヒドは特級試薬(和光純薬製 試薬特級)を、精製せずそのまま使用した。
【0029】
(触媒層の前処理)
表1、表2で示した所定量の触媒を設定した反応装置に水素ガスを20ml/minの供給量で反応管に流通させた。その後、電気炉にて反応槽を反応温度まで上昇させ、その温度で1時間保持することで前処理を行った。
【0030】
(気相アルドール縮合反応)
前処理が終了した触媒が設定された反応器に原料をキャリアガスと共に反応管上部より供給した。原料であるブチルアルデヒド及びキャリアガスである水素を各々所定の流量で反応器に供給した。アルデヒドを、反応管壁をつたわせることにより下に向かって移動させ、反応管外部に設置された電気炉により加熱し反応管内部で蒸発させて、触媒層で触媒と接触させた。触媒層で反応した反応物は反応管下部にてアセトンドライアイストラップにて冷却、液化させた後、回収した。
原料供給開始から1時間毎に生成物混合液を回収し、反応時間0時間から5時間目までの分析結果の平均値を反応結果とした。
反応物の分析は、キャピラリーカラム(ジーエルサイエンス製 TC-WAX 60m)とFID検出器が設置されたガスクロマトグラフ(島津製作所製 GC-14B)を用いて行った。ガスクロマトグラフィーでの分析は、検量線補正後、ブチルアルデヒドの転化率、2-エチル-2-ヘキセナール(以下2E2Hと略記)などの選択率を決定し、この値から転化率(モル%)、選択率(モル%)を求めた。
【0031】
実施例1
シリカ(富士シリシア化学製 CARiACT Q-10 BET比表面積 295m/g)を用いたブチルアルデヒドの気相アルドール縮合反応を行った。反応温度200℃、触媒量0.5g、反応原料であるブチルアルデヒドは1.3g/hで、キャリアガスである水素は流速5cm/minで各々反応器に供給した。結果を表1に示した。
【0032】
実施例2
用いる触媒の触媒量を2.0gに変更した以外は、実施例1に準じた。結果を表1に示した。
【0033】
実施例3
用いる触媒の触媒量を4.0gに変更した以外は、実施例1に準じた。結果を表1に示した。
【0034】
実施例4
触媒にγ-アルミナ(触媒学会参照触媒JRC-ALO-7 BET比表面積 180m/g)を用いた以外は実施例1に準じた。結果を表1に示した。
【0035】
実施例5
触媒に別の種類のシリカ(富士シリシア化学製 CARiACT Q-3 BET比表面積 705m/g)を用いた以外は実施例1に準じた。結果を表1に示した。
【0036】
実施例6
触媒に別の種類のシリカ(富士シリシア化学製 CARiACT Q-6 BET比表面積 401m/g)を用いた以外は実施例1に準じた。結果を表1に示した。
【0037】
実施例7
触媒に別の種類のシリカ(富士シリシア化学製 CARiACT Q-15 BET比表面積 226m/g)を用いた以外は実施例1に準じた。結果を表1に示した。転化率は高くないが、選択率は高く、アルドール縮合に寄与していることがわかった。
【0038】
実施例8
触媒にシリカ-アルミナ(日揮化学製 N631HN BET比表面積 397m/g)を用いた以外は実施例1に準じた。結果を表1に示した。
【0039】
比較例1
触媒にジルコニア(第一稀元素化学工業製 RSC-100 BET比表面積 106m/g)を用いた以外は実施例1に準じた。結果を表1に示した。シリカやアルミナに比べて選択率が低かった。
【0040】
比較例2
触媒に酸化リチウム-ジルコニア(ジルコニアRSC-100に公知の方法にて水酸化リチウムを含侵担持して調製した触媒)を用いた以外は実施例1に準じた。結果を表1に示した。
【0041】
実施例9
反応温度を180℃にした以外は実施例1に準じた。結果を表2に示した。
【0042】
実施例10
反応温度を220℃にした以外は実施例1に準じた。結果を表2に示した。
【0043】
実施例11
反応温度を240℃にした以外は実施例1に準じた。結果を表2に示した。
【0044】
実施例12
反応温度を260℃にした以外は実施例1に準じた。結果を表2に示した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
[符号の説明]
1.原料(原料流入口)
2.キャリアガス(キャリアガス導入口)
3.熱電対
4.熱電対カバー(上部に熱電対導入口あり)
5.反応管
6.電気炉
7.触媒層
8.ガラスウール
9.ガス抜け穴(生成物回収)
図1